説明

断熱パイプカバーの製造方法

【課題】発泡テープを一旦巻き取ったり、また短冊状に切り分ける等の工程を必要としない、断熱パイプカバーの製造方法を提供する。
【解決手段】巻回した樹脂発泡テープの側縁部を接合して断熱パイプカバーの製造する方法であって、押出機に発泡性樹脂を供給し、ダイから当該樹脂を押し出すと同時に発泡させて得た発泡テープを直接マントル成形機に供給し、マントル成形機上で隣接する発泡テープの側縁部同士を熱融着させながら発泡テープを並列巻回する断熱パイプカバーの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍機や空調機の配管の周囲に被せて用いられる断熱パイプカバーの製造方法に関する。更に詳しくは、長尺、厚肉であって、しかも効率的に作製できる断熱パイプカバーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
断熱パイプカバーは、配管(パイプ)等の管状体を外界から断熱するためにその外面に被せるようにして取り付けられる筒型の断熱体である。例えば、冷凍機器内の冷媒配管、冷凍機器間の冷媒配管を保冷するために、或いは熱流体が流れる配管を保温するために使用される。断熱パイプカバーは、良好な断熱性を得るために、通常厚肉の樹脂の発泡材で形成されている。
【0003】
従来の断熱パイプカバーの製造方法の一つとして、発泡テープを螺旋状に巻回して側縁同士を融着する方法によるものが知られている。例えば巻回したテープの一巻きとそれに隣合うテープの一巻きとを側縁部同士突き合わせ、又は側縁部同士重ね合わせるようにして、発泡テープを螺旋状に巻回し、かつ突き合わせ又は重ね合わせた側縁部同士を相互に熱融着によって接合してなる発泡材製内筒層と、内筒層上に巻回したテープの一巻きとそれに隣合うテープの一巻きとを側縁部同士突き合わせ、又は側縁部同士重ね合わせるようにして、発泡テープを螺旋状に巻回し、かつ突き合わせ又は重ね合わせた側縁部同士を相互に熱融着によって接合する発泡外筒層との積層筒体からなる断熱パイプカバーの製造方法である(例えば特許文献1)。
【0004】
この断熱パイプカバーの製造方法または当該方法により得られた断熱パイプカバーは、従来の多層断熱パイプカバーや、のり巻き状断熱パイプカバーや、削り出し式断熱パイプカバーに比べて、断熱パイプカバーは(1)寸法、形状が一様である、(2)筒層と筒層との間に隙間がないので、強固な一体性を確保できる、(3)多様な設計が可能となる、(4)可撓性が大きい、(5)所望長さの長尺断熱パイプカバーを容易に製作できる、(6)材料の無駄が発生しない、などの種々の利点があった。
しかし、特許文献1にはパイプカバーの材料となる発泡テープの製造方法自体については、明確に開示されていない。実際は、まず幅広の架橋発泡シートを製造してから、これを長手方向に短冊状に切り分け、得られた細長の短冊状発泡テープを用いていたものと思われる。
【0005】
しかしながら、この方法では、発泡工程と巻回工程がそれぞれ独立して別個に実施されているため、一度発泡工程で巻き取った樹脂発泡シートを、巻回工程で再び展開して使用するという余計な手間がかかる。また、当該樹脂発泡シートが、架橋樹脂発泡シートの場合は、樹脂が架橋しているためリサイクル工程に戻すことが困難であった。
【0006】
一方、一工程で断熱パイプカバーを製造できる方法として、円環状に配列された多孔ダイから樹脂を押出発泡する方法が知られている(例えば特許文献2)。しかしこの方法は、サイズの異なるパイプカバーを製造する際には多数の部品を交換せねばならず、多様な設計に対応できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3384948号
【特許文献2】特開昭60−085920号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって本発明は、発泡テープを一旦巻き取ったり、また短冊状に切り分ける等の工程を必要とせず、かつ多様な設計に対応可能で効率的な断熱パイプカバーの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、押出機から押し出された発泡テープを、一旦巻き取ったり、また、長手方向に短冊状に切り分ける等の工程を行うことなく、直接マントル成形機に供給し、発泡テープの端部を熱で融着させながら巻回すことにより、連続的な工程で断熱パイプカバーが得られることを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
【0010】
マントル成形機とは、押出機より押し出された未発泡でかつ溶融状態の樹脂等を高速で巻き取り、これらの材料を螺旋状のチューブに加工していく成形機である。巻き取り速度が高速であるため、供給する材料は高い伸び性を要するが、発泡状態の樹脂は、溶融状態の樹脂に比べて伸び性は著しく低下しており、マントル成形機を用いた加工は困難であった。そこで本発明者は、発泡体の密度を所定の範囲内に制御することで、発泡体に対してもマントル成形機による加工が可能になることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明者に従えば、以下の方法が提供される。
〔1〕巻回した樹脂発泡テープの側縁部を接合して断熱パイプカバーを製造する方法であって、押出機に発泡性樹脂を供給し、ダイから当該樹脂を押し出すと同時に発泡させて得た発泡テープを直接マントル成形機に供給し、マントル成形機上で隣接する発泡テープの側縁部同士を熱融着させながら発泡テープを並列巻回することを特徴とする断熱パイプカバーの製造方法。
【0012】
〔2〕当該発泡テープの密度が、0.02〜0.09g/cmであることを特徴とする、〔1〕に記載の断熱パイプカバーの製造方法。
【0013】
〔3〕当該発泡テープを押し出す際、その押出発泡に用いる当該ダイは多孔ダイであることを特徴とする、〔1〕又は〔2〕に記載の断熱パイプカバーの製造方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る断熱パイプカバーの製造方法においては、連続する1つの工程で断熱パイプカバーを製造できるので、従来よりも効率がよく、製造コストも低く抑えることができる。また、非架橋の樹脂を用いるときはリサイクル性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の製造プロセスの1例を示す概略図である。
【図2】実施例1で用いた多孔ダイの断面を示す概略図である。
【図3】実施例1で用いたマントル成形機の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
本発明方法を適用する断熱パイプカバーの内径は、断熱パイプカバーで覆う配管の外径に合わせて任意に設定できるが、一般的には0.5インチ〜4インチの範囲である。肉厚は、好ましくは10mm〜80mm、さらに好ましくは20mm〜50mmの範囲である。肉厚が10mm未満で、薄すぎると断熱性が低下してしまい、80mmを超えるとパイプカバーが大きくなりすぎて実用的ではない。
【0017】
樹脂発泡テープの幅及び厚さは、螺旋状に巻ける限り、特に限定はないが、幅が10mm〜70mmの範囲、厚さが4mm〜10mmの範囲のテープが巻回し易い。
【0018】
樹脂発泡テープの材質は、押出発泡により製造される樹脂発泡体であれば特に限定はなく、特に熱可塑性樹脂が好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等を押出発泡したものを単独、あるいは2種類以上を混ぜ合わせて用いてよい。
【0019】
当該発泡テープの材料には断熱性を高める目的で、赤外線遮蔽性物質を加えてよい。かかる物質としては、例えばポリスチレン、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸や、それらの共重合体といった有機化合物の他、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸リチウム、酸化チタン、ハイドロタルサイト、ワラストナイト、ゼオライト、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、窒化チタン、チタン酸カリウム、黒鉛等の無機化合物を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
本発明において、特性に影響を及ぼさない範囲で、発泡前の熱可塑性樹脂に、常法に従って、結晶化促進剤、気泡核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、顔料、染料、相溶化剤、滑剤、強化剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、増粘剤、減粘剤などの各種添加剤を配合しても良い。また、本発明の方法により得られた熱可塑性樹脂発泡体をそのまま断熱カバーとして使用することができるが、さらに上記添加剤を含有する樹脂を積層しても良いし、上記添加剤を含有する塗料をコーティングしても良い。また、防火の観点からは、当該発泡体は難燃剤を含み難燃化されていることが好ましい。
【0021】
本発明の巻回した樹脂発泡テープの端部を接合する断熱パイプカバーの製造方法においては、押出機に樹脂とともに発泡剤を供給し、ダイから当該樹脂を押し出すと同時に発泡させ発泡テープを得る。すなわち、いわゆる押出発泡により発泡テープを得るものである。
【0022】
原料樹脂に含有させる発泡剤としては、ガス発泡の場合、炭酸ガス、窒素ガス、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスのほか、ブタン、ペンタン、テトラフルオロプロペン等の揮発性発泡剤を使用してよい。化学発泡の場合は、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウム、重層などの化学発泡剤を使用してよい。なお、樹脂との親和性、安全性の観点からは、特に炭酸ガスを用いることが好ましい。発泡剤の使用量は発泡テープの目的の密度に応じて適宜調節することができる。
【0023】
本発明において得られる樹脂発泡テープの密度は、断熱テープの適用対象、用途等に応じて適宜決定することができるが、一般的には、発泡体の柔らかさと断熱性を考慮すると0.02〜0.09g/cmであることが好ましい。密度が0.02g/cmよりも小さすぎると製造時にテンションをかけたときに発泡テープが切れやすくなり、0.09g/cmよりも大きすぎると硬すぎて巻回しが困難になる。これら密度は前述した樹脂の選択、ガスの供給圧力等により調整することができる。
【0024】
樹脂発泡テープの断面形状は特に限定されず、円の他、三角、四角等の多角形を使用することができる。巻回した際に断熱パイプカバーの表面の凹凸を少なくするためには、平行四辺形であることが好ましい。
【0025】
本発明における押出発泡に用いる押出機は特に限定されず、単軸押出機、二軸以上の多軸押出機を単独、あるいは組み合わせた押出機を使用してよい。押出機出口付近の樹脂温度を十分に冷却して発泡倍率を向上させる観点からは、押出機を二台以上連ねたシステム(タンデムシステム)の使用が好ましい。
【0026】
また本発明において、押出発泡に用いるダイは特に限定されず、ロッドダイ、Tダイ、多孔ダイ等を使用することができる。発泡テープの断面形状の自由度およびダイの圧力を必要なだけ高めるという観点からは、多数の孔が設けられた多孔ダイを用いることが好ましい。一般的に、多孔ダイから押し出された棒状の発泡樹脂は、発泡により互いに融着することにより高い発泡倍率の樹脂発泡体が得られるので好ましい。
【0027】
また、ダイに多孔ダイを使用する場合、孔は得られる発泡テープの断面が平行四辺形になるように配置されていることが好ましい。このとき、巻回しやすさの観点からは、平行四辺形のうち断熱パイプカバーの厚さとなる平行面の距離は、もう一方の平行面の距離よりも小さいことが望ましい。
【0028】
本発明においては、以上のようにして、ダイ(多孔ダイ)から樹脂を押し出すと同時に発泡させて得た発泡テープを直接(切断せずそのまま)マントル成形機に供給し、当該発泡テープの側縁部を熱で融着させながら発泡テープを並列巻回する。この巻回は螺旋状に行う。
【0029】
発泡テープを巻回する際のピッチ(一周する間にすすむ距離)は特に限定されないが、巻回しを容易にする観点からは、製造目標とする発泡体(発泡テープ)の厚さ以上であることが好ましい。例えば、発泡体の目標厚さが20mmであれば、ピッチは20mm以上であることが好ましい。また、供給された発泡テープが、マントル成形機のシャフトに融着しないようにするため、当該シャフトの内部は冷却できる構造になっていることが好ましい。
【0030】
ダイから押し出された樹脂発泡テープが、マントル成形機に接触する前に、当該発泡テープの表面を軽く溶融させるためのヒーターを設けてもよい。ヒーターは熱線式のものや、ドライヤー式のもの等を用いることができる。この処置により、発泡テープの端部同士の融着力を向上させることができる。
【0031】
なお、樹脂発泡テープについては、マントル成形機で1層に巻いてもよいし、2台以上の押出機を用いて2つ以上の樹脂発泡テープをマントル成形機に同時に供給し、巻回すことで、2層以上で巻いてもよい。
【0032】
また、常法に従い、本発明の方法により製造された断熱パイプカバーの積層筒体の外側に、発泡材(発泡テープ)の原材料樹脂とは異なる材料、例えばアルミニウム・フィルム、ポリ塩化ビニル・フィルム、ポリエチレン・フィルム等からなる外装用のテープ、好適には例えば片面に粘着面を有する粘着テープを巻回又は長手方向に縦添え等して貼り付け、防水性及び一体性を向上させると共に外観を良くするようにしても良い。
【0033】
当該外装用のテープ等の貼り付けは、全面に行っても良いし、部分的に行っても良い。また、このようなテープ等を積層筒体の内部の筒層に使用しても良い。貼り付け方法は、接着剤による接着でも、また熱融着による接着でも良い。また、断熱パイプカバーの内側中空部の断面形状は、任意であって、例えば、円形でも、三角形でも、楕円でも良い。
【0034】
以下、本発明による断熱パイプカバーの製造方法の好ましい具体例を、添付図面を参照して説明する。図1は製造プロセスの一例を示す概略図である。
【0035】
図1において、押出機は樹脂の加熱溶融・混練用の第一押出機11とその冷却用の第二押出機12を連ねたタンデムシステムとなっている。第一押出機11はホッパー13を備え、当該ホッパー13には材料となる樹脂を供給し、加熱・溶融する。また、発泡剤であるガスについては、第一押出機11のガスポート16から、ガスボンベ14を源とし昇圧機15で昇圧されたガスを供給し、押出機内で溶融樹脂と十分に混合(混練)させて、樹脂中にガス気泡を分散させる。溶融樹脂とガスの混合物は第二押出機へ搬送され、流路を進むにつれて十分に冷却される。
【0036】
次に樹脂とガスの混合物を、多孔ダイ17から押し出すと同時に発泡させる。多孔ダイから押し出された棒状の発泡樹脂は、発泡により互いに融着することにより、発泡テープ18となるが、当該テープの表面を、ダイから出た直後に、例えば当該テープの近傍に設置したヒーター19で軽く溶融させ、マントル成形機110に発泡テープとして送る。
【0037】
当該加熱され軽く溶融された発泡テープは、マントル成形機と押さえローラー111の間に供給されるとともに、自動で巻回しが始まり、当該発泡テープの溶融された端部を融着させながら巻回することにより、連続して断熱パイプカバー112が得られる。
【実施例】
【0038】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
〔実施例1〕
(1)ここでは図1に示すシステムを用い、本発明を実施した。第一押出機11にはΦ40mmの単軸押出機、第二押出機12にはΦ65mmの単軸押出機を用いた。原料樹脂としてポリプロピレン(MFR=2)を用い、発泡剤ガスとして純度99%の炭酸ガスを使用した。また、ダイには図2に示すような孔22が平行四辺形になるように配置された多孔ダイ21を使用した。なお、多孔ダイの孔径は1mm、孔数は15個とした。また、孔間は5mmとした。
【0040】
(2)まず、原料樹脂であるポリプロピレンを図1に示した押出システムのホッパー13に供給し、170〜210℃に設定された第一押出機11内で樹脂を溶融させた。一方、ガスポート16からは昇圧機15で10MPaの圧力に昇圧された炭酸ガスを供給し、第一押出機内で溶融樹脂とガスを充分混錬させた。樹脂とガスの混合物は165〜200℃に設定された第二押出機12に搬送され、押出機内を進むにつれて均一に冷却された。
【0041】
(3)次に図2に示したような多孔ダイ21を用い、発泡テープが押し出された。多孔ダイの圧力は12MPaであった。押し出された発泡テープは、底辺が20mm、高さが15mmの平行四辺形をしており、密度は0.05g/cmであった。当該発泡テープの表面をライスターで軽く溶融させ、外径30mm、ピッチ13mmに調整されたマントル成形機110と押さえローラー111の間に供給した。
【0042】
〔比較例1〕
発泡体の密度を0.1g/cmにしたこと以外は、実施例1と同様にしてマントル成形機に発泡体を供給した。しかし、この場合には発泡体が硬すぎるためにマントル成形機に巻きつかず、目的のパイプカバーは得られなかった。
【0043】
ここで使用するマントル成形機としては、図3に示したようにそれ自体公知のものが使用でき、特にマントルシャフト31の周囲に、フレキシブルシャフト32が螺旋状に巻回された構造のものが好ましく用いられる。すなわち、ギアボックス33に接続されたフレキシブルシャフト32が軸を中心に回転することにより、マントルシャフト33の周囲に沿って、多孔ダイ21から供給された樹脂発泡テープを搬送することができる。なお、111は押さえローラーであり、供給された発泡テープをその回転により、確実にマントルシャフトに巻きつけるように作用する。
マントル成形機110のフレキシブルシャフト32の回転速度は押し出される発泡テープ18の線速度よりもやや速く設定し、当該発泡テープに若干テンションがかかるようにした。このようにして巻回された発泡テープは端部同士で熱融着し、最終的に内径30mm、厚さ15mmの幅広の断熱パイプカバー112が得られた。
【0044】
以上のごとくして、本発明によれば、樹脂発泡テープの製造工程及び当該テープを巻回してその端部を融着し幅広の断熱パイプカバーとする工程を、1つの工程で連続的に実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
上記実施例に示されたように、本発明に係る断熱パイプカバーの製造方法によれば、連続する1つの工程で断熱パイプカバーを製造できるので、従来よりも効率がよく、製造コストも低く抑えることができるので産業上の利用可能性は大きい。また、リサイクル性のよい、非架橋の樹脂を用いることができるので、リサイクル性にも優れている。
【符号の説明】
【0046】
11 第一押出機
12 第二押出機
13 ホッパー
14 ガスボンベ
15 昇圧機
16 ガスポート
17 多孔ダイ
18 樹脂発泡テープ
19 ヒーター
21 多孔ダイの1例
22 孔
31 マントルシャフト
32 フレキシブルシャフト
33 ギアボックス
110 マントル成形機
111 押さえロール
112 断熱パイプカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻回した樹脂発泡テープの側縁部を接合して断熱パイプカバーを製造する方法であって、押出機に発泡性樹脂を供給し、ダイから当該樹脂を押し出すと同時に発泡させて得た発泡テープを直接マントル成形機に供給し、マントル成形機上で隣接する発泡テープの側縁部同士を熱融着させながら発泡テープを並列巻回することを特徴とする断熱パイプカバーの製造方法。
【請求項2】
当該発泡テープの密度が、0.02〜0.09g/cmであることを特徴とする、請求項1に記載の断熱パイプカバーの製造方法。
【請求項3】
当該発泡テープを押し出す際、その押出発泡に用いる当該ダイは多孔ダイであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の断熱パイプカバーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−174545(P2011−174545A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39333(P2010−39333)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】