説明

新規ジケトピロロピロールポリマー

本発明は、式Iの反復単位を含むポリマー及び電子デバイスにおけるそれらの使用に関する。本発明に従うポリマーは、有機溶媒への優れた溶解性及び優れた膜形成特性を有する。さらに、本発明に従うポリマーをポリマー発光ダイオード(PLED)に使用した場合、発光色の高い電荷キャリア移動度及び高い温度安定性が観測される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式Iの反復単位を含むポリマー及び電子デバイスにおけるそれらの使用に関する。本発明に従うポリマーは、有機溶媒への優れた溶解性及び優れた膜形成特性を有する。さらに、本発明に従うポリマーをポリマー発光ダイオード(PLED)に使用した場合、発光色の高い電荷キャリア移動度及び高い温度安定性を観測できる。
【0002】
M.Smetら、Tetrahedron Lett.42(2001)6527-6530は、臭素化1,4−ジオキソ−3,6−ジフェニルピロロ[3,4−c]ピロール(DPP)誘導体及び1,4−ジブロモ−2,5−ジ−n−ヘキシルベンゼンをモノマーとして使用した段階的なスズキカップリング順序による、棒に似たジケトピロロピロールオリゴマーの製造について記載している。
【0003】
M.Hornら、Eur.Polymer J.38(2002)2197-2205は、主鎖に2,5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール単位を有する熱メソゲン性のポリシロキサンの合成及び特性表示について記載している。
【0004】
第EP−A−787,730号は、式Ia
【化29】


(式中、
及びQは、互いに独立して、重合性反応性基を意味し、Q及びQは、互いに独立して、水素、C12〜C24アルキル、O若しくはSにより1回以上中断されているC〜C24アルキルを意味するか、又は、式
【化30】


(式中、
は、C〜C18アルキル又はC〜C10シクロアルキルである)
で示される基である)
で示されるDPPの重合により得られるポリアクリレート及びポリウレタンについて記載している。
【0005】
化合物Iaは、光伝導性及び電導性ポリマーの調製に使用できると述べられているが、対応する例は挙げられていない。さらに、DPPを基礎としたポリマーを含むELデバイスの調製の仕方及びDPPポリマーに対応する適切なDPPモノマーの選択の仕方の教示は何ら挙げられていない。
【0006】
Macromol.Chem.Phys.200(1999)106-112は、二官能性モノマーDPP誘導体(官能基は、DPP分子のN原子に付着している)を、ジイソシアネート又はジオール又は二酸と共重合することにより得ることのできる蛍光DPPポリマーについて記載している。
【0007】
J.Am.Chem.Soc.117(1995)12426-12435は、機能性ポリマー合成のためのパラジウム触媒Stillカップリング反応の開発に関する。スキーム7では、以下のポリマーの合成が提示されている:
【化31】


記載されているポリマーがELデバイスに使用できるかどうかの教示は挙げられていない。
【0008】
J.Am.Chem.Soc.115(1993)11735-11743は、光屈折性を示す、すなわち、光伝導性及び二次非線形光学活性を示すDPPポリマーについて記載している。このデバイスの光伝導特性は、前記デバイスをレーザービームで照射し、その後、この照射から発生する電流を測定することにより求められているが、エレクトロルミネセンスに関する測定は行なわれなかった。
【0009】
さらに、他のDPPポリマーの選択の仕方についての教示は挙げられていない。
【0010】
Appl.Phys.Lett.64(1994)2489-2491では、J.Am.Chem.Soc.115(1993)11735-11743に開示されているポリマーを使用した、さらなる研究、すなわち二光波結合実験が行なわれ、光屈折性を研究している。二光波結合実験により、J.Am.Chem.Soc.115(1993)11735-11743に開示のポリマーのゼロ磁場下での非対称なエネルギー交換が、すなわち、光屈折性が実証された。
【0011】
第US−B−6451459号(B.Tiekeら、Synth.Met.130(2002)115-119;Macromol.Rapid Commun.21(4)(2000)182-189を参照)は、式Iで示されるジケトピロロピロールを基礎としたポリマー及びコポリマーについて記載しており、ここでAr及びArは、式
【化32】


で示される基であり、R及びRは、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、−C(O)O−C〜C18アルキル、ペルフルオロ−C〜C12アルキル、非置換C〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されるC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、C〜C12アルキル−C〜C12アリール、又はC〜C12アリール−C〜C12アルキルを表わし、ここでコモノマーは、
【化33】


(式中、
q及びrは、1〜10の数であり、
、R、R、R10、及びR44は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、−C(O)O−C〜C18アルキル、ペルフルオロ−C〜C12アルキル、非置換C〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されるC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、C〜C12アルキル−C〜C12アリール、又はC〜C12アリール−C〜C12アルキルを表わし、
44’は、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、非置換C〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されるC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、又はペルフルオロ−C〜C12アルキルを表す)
からなる群より選択される。
【0012】
本発明の目的は、これらのデバイスの特性プロファイルの向上のための、照明又はディスプレイデバイスへの使用に適した、ジケトピロロピロール部分を含む新規なポリマー性エレクトロルミネセント材料を提供することである。
【0013】
この目的は、驚くべきことに、式(I)
【化34】


(式中、
Ar及びArは、互いに独立して、C〜C30アリール基又はC〜C26ヘテロアリール基であり、これらは場合により置換されることができ、
及びRは、同じか又は異なっていてもよく、C〜C25アルキル基(これは1つ以上の酸素原子により場合により中断されることができる)、アリル基(これはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)、シクロアルキル基(これはC〜Cアルキルで1〜3回置換されることができる)、又はシクロアルキル基(これはフェニルにより1又は2回縮合されることができ、このフェニルは、C〜Cアルキル、ハロゲン、ニトロ、又はシアノで1〜3回置換されることができる)、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ハロアルケニル基、ハロアルキニル基、ケトン若しくはアルデヒド基、エステル基、カルバモイル基、ケトン基、シリル基、シロキサニル基、Ar又は−CR−(CH−Ar
(ここで、R及びRは、互いに独立して、水素、フッ素、シアノ又はC〜Cアルキル(これはフッ素、シアノ、又は、フッ素、塩素、若しくは臭素により置換されることができる)、又はフェニル(これはC〜Cアルキルで1〜3回置換されることができる)を意味し、
Arは、アリール又はヘテロアリール、特に、フェニル又は1若しくは2−ナフチル(これはC〜Cアルキル及び/又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)を意味し、gは、0、1、2、3、又は4を意味する)
から選択される)
で示される反復単位を含む共役ポリマーにより達成された。
【0014】
本発明に従うポリマーは、有機溶媒への優れた溶解性及び優れた膜形成特性を有する。さらに、本発明に従うポリマーをポリマー発光ダイオード(PLED)に使用した場合、発光色の高い電荷キャリア移動度、電源投入時の低電圧、及び高い温度安定性を観測できる。
【0015】
本発明の1つの実施態様において、Ar及びArは、互いに独立して、
【化35】


であり、ここで、
25、R26、及びR27は、互いに独立して、水素、C〜C25アルキル、C〜C25アルコキシ、−CR1112−(CH−Ar、シアノ、NO、ハロゲン、−OR29、−NR2930、−S(O)31、C〜Cヘテロアリール、例えばチオフェニル、又はC〜C14アリール、例えばフェニル(これはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)を意味し、ここでR29及びR30は、互いに独立して、H、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、−CR1112−(CH−Ph、C〜C24アリール、又は環原子5〜7を含む飽和若しくは不飽和複素環基を意味し、ここでの環は、炭素原子と、窒素、酸素、及び硫黄からなる群より選択された1〜3個のヘテロ原子とからなり、R31は、C〜C25アルキル又はC〜C14アリールを意味し、R28は、C〜C30アリーレン、特に
【化36】


を意味し、
pは、0、1、2、又は3を意味し、g及びhは0、1、2、3、又は4を意味し、
Arは、フェニル又は1若しくは2−ナフチル(これらはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル(これはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)、−NR2324(ここでR23及びR24は、水素、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル又はC〜C24−アリールを示す)により置換されることができる)、特にフェニル又は1若しくは2−ナフチル(これらはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン又はシアノで1〜3回置換されることができる)、又はフェニル(これはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)を意味し、
11及びR12は、互いに独立して、水素、フッ素、シアノ、又はC〜Cアルキル(これはフッ素により置換されることができる)、又はフェニル(これはC〜Cアルキルで1〜3回置換されることができる)を意味する。
【0016】
28は、C〜C30アリーレン、特に
【化37】


を意味する。
【0017】

【化38】


で示される基は、式
【化39】


で示される基を表すことになる。従って、式
【化40】


で示される基は、式
【化41】


で示される基を表すことになる。
【0018】
Ar及びArがアリーレン基である場合、それらは、好ましくは、式
【化42】


で示される基であり、ここで
32は、H、Cl、CH、又はOCH
【化43】


であり、ここで
44は、H又はC〜C25アルキルであり、
25及びR26は、先に定義した通りであり、特に互いに独立して、水素、C〜C25アルキル、C〜C25アルコキシ、シアノ、NO、ハロゲン、−OR29、−NR2930、−S(O)31、又はフェニル(これはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)であり、ここで
29及びR30は、互いに独立して、H、フェニル、又はC〜C25アルキルを意味し、R31は、C〜C25アルキル又はC〜C14アリールを意味し、pは、0、1、又は2であり、先に述べた基の中で、
【化44】


(式中、
32は、Cl、CH、又はOCHである)、
【化45】


が最も好ましい。
【0019】
又は、Ar及びArは、互いに独立して、
【化46】


を意味し、ここで
29’は、H、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、−CR1112−(CH−Ph、C〜C24アリールを意味し、
30’は、C〜C30アリーレン、特に
【化47】


を意味するか、又は
29’及びR30’は、それらが結合している窒素と一緒に、式
【化48】


で示される基を形成し、
g、R11、R12、R25、及びR26は、25頁、特に28〜29頁に定義した通りである。
【0020】
本発明の別の実施態様において、Ar及びArは、C〜C26ヘテロアリール基、例えば、
【化49】


であり、ここで
35、R36、及びR37は、同じか又は異なっていてもよく、水素原子、C〜C25アルキル基(これは1つ以上の酸素原子により場合により中断されることができる、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、ハロアルケニル基、ハロアルキニル基、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、置換された若しくは非置換のビニル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルアリールアミノ基、アリールアミノ基、及びジアリールアミノ基から選択されるか、又は
少なくとも2つの隣接する置換基R〜Rは、芳香族又は脂肪族縮合環系を形成し、
38は、水素原子、C〜C25アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、又は複素環基である。
【0021】
前記の実施態様において、Ar及びArは、好ましくは、式
【化50】


で示される基から選択され、ここでR38は、水素、C〜C10アリール、C〜C12アルキルアリール、C〜C12アラルキル、又はC〜Cアルキルを意味する。
【0022】
及びRは、好ましくは、C〜C25アルキル(これは1つ以上の酸素原子により場合により中断されることができる)、C〜C12シクロアルキル、特にシクロヘキシル(これはC〜Cアルキル及び/又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)、又はC〜C12シクロアルキル、特にシクロヘキシル(これはフェニルにより1又は2回縮合されることができ、このフェニルは、C〜Cアルキル、ハロゲン、ニトロ、又はシアノで1〜3回置換されることができる)、フェニル又は1若しくは2−ナフチル(これはC〜Cアルキル及び/又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)、又は−CR−(CH−Ar(ここでR及びRは水素を意味し、Arは、フェニル又は1若しくは2−ナフチル(これらはC〜Cアルキル及び/又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができる)を意味する)から選択され、gは、0又は1を意味する。−O−により1回以上中断されているアルキル基は、直鎖又は分岐鎖C〜C25アルキル基、好ましくはC〜C14アルキル基であり、−O−により1回以上、例えば−O−により1回、2又は3回中断されてよく、結果として、例えば、−(CHOCH、−(CHCHO)CHCH、−CH−O−CH、−CHCH−O−CHCH、−CHCHCH−O−CH(CH、−[CHCHO]Y1−CH(ここでのY1は1〜3である)、−CH−CH(CH)−O−CH−CHCH及び−CH−CH(CH)−O−CH−CHのような構造単位が得られると理解する。
【0023】
最も好ましいR及びRは、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基、例えばn−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル及び2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、又はn−ドデシルである。
【0024】
式Iのポリマーは、式Iの反復単位(繰り返し単位)の他に、1つ以上の反復単位Ar及び/又はTを含むことができる。Arは、以下の群から選択される:
II群:ポリマーの正孔注入又は正孔輸送特性を向上する単位;
III群:ポリマーの電子注入又は電子輸送特性を向上する単位;
IV群:II群とIII群の単位の組合せである単位;
V群:
【化51】




ここで、
rは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
qは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
sは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
及びRは、互いに独立して、H、ハロゲン、−CN、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、C〜C25アラルキル、−C(=O)−R17、−C(=O)OR17、又は−C(=O)NR1716であり、
及びR10は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、又はC〜C25アラルキルであるか、あるいは
及びR10は一緒に式=CR100101で示される基を形成し、ここで
100及びR101は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、又はGにより置換されているC〜C20ヘテロアリールであるか、あるいは
及びR10は一緒に5又は6員環を形成し、これは場合によりC〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、C〜C25アラルキル、又は−C(=O)NR17により置換されることができ、
16及びR17は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル若しくはC〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
Dは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO−、−O−、−NR65−、−SiR7071−、−POR72−、−CR63=CR64−、又は−C≡C−であり、
Eは、−OR69、−SR69、−NR6566、−COR68、−COOR67、−CONR6566、−CN、−OCOOR67、又はハロゲンであり、
Gは、E又はC〜C18アルキルであり、
63、R64、R65、及びR66は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであるか、あるいは
65及びR66は一緒に5又は6員環、特に
【化52】


を形成し、
67及びR68は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル若しくはC〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
69は、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
70及びR71は、互いに独立して、C〜C18アルキル、C〜C18アリール、又は、C〜C18アルキルにより置換されたC〜C18アリールであり、
72は、C〜C18アルキル、C〜C18アリール、又は、C〜C18アルキルにより置換されているC〜C18アリールである。
【0025】
反復単位Tは、以下のVI群:
【化53】


から選択され、ここで、
は、水素原子又はシアノ基であり、
41は、各々出現が同じであるか又は異なることができ、Cl、F、CN、N(R45、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子が、O、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
45は、H、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子が、O、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であり、
nは、各々出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特に0又は1であり、uは、1、2、3、又は4であり;
は、C〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアリール基、特にフェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニルイル、2−フルオレニル、フェナントリル、又はペリレニルであり、これらは1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる。
【0026】
前記のV群の単位の中で、式Va、Vc、Ve、Vf、Vk、及びVnの単位がより好ましい。
【0027】
ポリマーが、式I及びV群の反復単位を含むコポリマーであり、Ar及びArが式
【化54】


で示される基である場合、V群の反復単位は、好ましくは、式Vb〜Vd、Vg〜Vj、Vl、又はVmの反復単位である。
【0028】
ポリマーの正孔注入又は正孔輸送特性を向上する好ましいII群の単位は、
【化55】


であり、
ここで、R41は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、Cl、F、CN、N(R45、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子が、O、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
42は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、CN、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41又はCNにより置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
44は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、水素原子、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41若しくはCNにより置換されることができる)であるか、あるいは
互いに隣ではない2つ以上のR44基が環を形成し;
45は、H、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であり;
mは、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特定すると0又は1であり;
nは、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特に0又は1であり;
oは、1、2、又は3、特に1又は2であり、uは、1、2、3、又は4であり;
は、C〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアリール基(これらは1つ以上の非芳香族基R41又はNOにより置換されることができる)、特にフェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニルイル、2−フルオレニル、フェナントリル、又はペリレニルであり、これは1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができ、
及びAは、互いに独立して、C〜C30アリーレン基又はC〜C24ヘテロアリーレン基(場合により置換されることができる)、特に
【化56】


であり、ここで
、R、R、及びR10は、先に定義した通りであり、
は、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、又はC〜C25アラルキルであり、
14及びR15は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、又はC〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリールであり、ここでE、G及びDは、先に定義した通りである。前記のII群の単位の中で、式IIa、IIb、IIf、IIg、IIk、IIm、IIn、IIo、及びIIpの単位がより好ましい。
【0029】
は、好ましくは、C〜Cアルキル若しくはNOにより置換されているフェニル基、特に、
【化57】


又はアントリル基、特にアントラ−2−イル基である。
【0030】
ポリマーが式I及びII群の反復単位を含むコポリマーであり、Ar及びArが式
【化58】


で示される基である場合、II群の反復単位は、好ましくは、式IIa〜IIn又はIIp〜IIrの反復単位である。
【0031】
好ましくは、R及びRは、互いに独立して、H、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−メチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、若しくはn−ヘプチル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C12アルキル、例えば−CHOCH、−CHOCHCH、−CHOCHCHOCH、若しくは−CHOCHCHOCHCH、C〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイル、C〜C12シクロアルキル、例えばシクロヘキシル、Gにより置換されているC〜C14アリール、例えば−COCH、−COCHCH、−C(OCH、若しくは−C(OCHCH、−CCH、−C(CH、−C(CH、若しくは−CtBuである。
【0032】
は、好ましくは、H、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−メチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−ヘプチル、又はC〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイルである。
【0033】
好ましくは、R及びR10は、互いに独立して、H、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、ヘキシル、オクチル、若しくは2−エチル−ヘキシル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C12アルキル、例えば−CH(OCHCHOCH(w=1、2、3、又は4)、C〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイル、Gにより置換されているC〜C14アリール、例えば−COCH、−COCHCH、−C(OCH、−C(OCHCH、−CCH、−C(CH、−C(CH、若しくは−CtBuであるか、あるいは、R及びR10は一緒に4〜8員環、特に5又は6員環、例えばシクロヘキシル又はシクロペンチル(これはC〜Cアルキルにより場合により置換されることができる)を形成している。
【0034】
好ましくは、R14及びR15は、互いに独立して、H、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、若しくはsec−ブチル、又はC〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイルである。
【0035】
Dは、好ましくは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO−、−O−、−NR65−であり、ここでのR65は、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、若しくはsec−ブチル、又はC〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイルである。
【0036】
Eは、好ましくは、−OR69;−SR69;−NR6565;−COR68;−COOR67;−CONR6565;又は−CNであり、ここでのR65、R67、R68、及びR69は、互いに独立して、C〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヘキシル、オクチル、若しくは2−エチル−ヘキシル、又はC〜C14アリール、例えばフェニル、ナフチル、若しくはビフェニルイルである。
【0037】
Gは、Eと同じ選択肢を有するか、又は、C〜C18アルキル、特にC〜C12アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヘキシル、オクチル、若しくは2−エチル−ヘキシルである。
【0038】
ポリマーの電子注入又は電子輸送特性を向上する好ましいIII群の単位は、
【化59】


であり、ここで、
41及びm及びnは、先に定義した通りであり、pは、0、1、又は2、特に0又は1である。前記のIII群の単位の中で、式IIIa、IIIe、IIIj、及びIIIkの単位がより好ましい。
【0039】
ポリマーが、式I及びIII群の反復単位を含むコポリマーであり、Ar及びArが式
【化60】


で示される基である場合、III群の反復単位は、好ましくは、式IIIb〜IIIkの反復単位である。
【0040】
式IIとIIIの単位の組合せである好ましいIV群の単位は、
【化61】




であり、ここで、
Xは、O、S、又はNR45であり、
43は、水素原子、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41若しくはCNにより置換されることができる)であるか、あるいは
互いに隣ではない2つ以上のR43及び/又はR44基は、環を形成し;
oは、1、2、又は3、特に1又は2であり、
、R41、R42、R44、R45、m、n、及びpは、先に定義した通りである。前記のIV群の単位の中で、式IVb、IVc、及びIVnの単位がより好ましい。
【0041】
式II〜Vの反復単位の存在により以下の利点に至ることができる:
II群の構造、例えば式IIa〜IIrの反復単位が存在する場合、ポリマーの正孔注入及び/又は正孔輸送特性の向上を観測できる。PLEDに使用する場合、PLEDは、所定の電圧でより高い電流密度及びエレクトロルミネセンスを示す。この特性は、作業電圧が限られるので、モバイル用途に、例えば携帯電話及びPDAのディスプレイに非常に重要である。
【0042】
III群の構造、例えば式IIIa〜IIIkの反復単位が存在する場合、ポリマーの電子注入又は電子輸送特性の向上が観測される。PLEDに使用する場合、PLEDは、所定の電圧でより高い電流密度及びエレクトロルミネセンスを示す。この特性は、作業電圧が限られるので、モバイル用途に、例えば携帯電話及びPDAのディスプレイに非常に重要である。
【0043】
IV群の構造、例えば式IVa〜IVpの反復単位の存在により、電子帯ギャップの変動、従って、色特性の変動が可能となる。
【0044】
式IのAr及びArが式
【化62】


で示される基であり、R及びRが、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、−C(O)O−C〜C18アルキル、ペルフルオロ−C〜C12アルキル、非置換のC〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されたC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、C〜C12アルキル−C〜C12アリール、又はC〜C12アリール−C〜C12アルキルである場合、コポリマー(ここでのコモノマーは、
【化63】


からなる群より選択される)
は除外され、ここでのq及びrは、1〜10の数であり、ここでの
、R、R、R10、及びR44は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、−C(O)O−C〜C18アルキル、ペルフルオロ−C〜C12アルキル、非置換のC〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されたC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、C〜C12アルキル−C〜C12アリール、又はC〜C12アリール−C〜C12アルキルを意味し、
44’は、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、非置換のC〜C12アリール、又は1〜3回C〜C12アルキルで置換されたC〜C12アリール、C〜C12アルコキシ、若しくはハロゲンで置換されているC〜C12アリール、又はペルフルオロ−C〜C12アルキルを意味する。
【0045】
モノマー(このモノマーからII、III、IV、及びV群の単位が誘導される)の調製は、例えば、第WO03/020790号に記載されている。
【0046】
1つの実施態様において、本発明に従うポリマーは、1種類以上の式Iの反復単位のみからなる。好ましい実施態様において、本発明に従うポリマーは、正確に1種類の式Iの反復単位からなる(ホモポリマー)。
【0047】
本発明に従えば、「ポリマー」なる用語は、ポリマー並びにオリゴマーを含み、ここでのポリマーは、比較的大きな分子質量の分子であり、その構造は、実質的に、比較的に小さな分子量の分子に実際に又は概念的に由来する反復単位を含み、オリゴマーは、中程度の分子質量の分子であり、その構造は、実質的に、比較的小さな分子質量の分子に実際に又は概念的に由来する少数の複数の単位を含む。1つ又は数個の単位を除去しても有意に変化しない特性を有する場合、分子は、比較的大きな分子質量を有すると捉えられる。1つ又は数個の単位を除去すると有意に変化する特性を有する場合、分子は中程度の分子質量を有すると捉えられる。
【0048】
本発明に従えば、モポリマーは、1種類の(実在的、潜在的、又は仮想的)モノマーに由来するポリマーである。多くのポリマーは、補完的モノマーの相互反応により作製される。これらのモノマーは、反応して「潜在的モノマー」を与えるのを容易に可視化でき、そのホモポリマー化により実際の生成物が得られ、これをホモポリマーと捉えることができる。いくつかのポリマーは、他のポリマーの化学的修飾により得られるので、得られるポリマーを構成する巨大分子の構造は、仮想的モノマーのホモポリマー化により形成されていると考えることができる。
【0049】
従って、コポリマーは、1種類よりも多くのモノマーに由来するポリマー、例えばビポリマー、ターポリマー、クオーターポリマーなどである。
【0050】
本発明のオリゴマーは、2,000ダルトン未満の質量平均分子量を有する。本発明のポリマーは、好ましくは、2,000ダルトン以上、より好ましくは2,000〜100,000ダルトン、最も好ましくは2,000〜50,000ダルトンの質量平均分子量を有する。分子量は、ポリスチレン標準物質を使用してゲル浸透クロマトグラフィーにより求める。
【0051】
本発明の1つの態様において、式Iの反復単位の他に同時に少なくとも1種類の追加の反復単位Ar又はT(II〜VI群から選択される)を有するポリマーが好ましい。前記の態様において、本発明に従うポリマーは、1〜99mol%の式Iの反復単位、好ましくは5〜95mol%の式II〜VIの反復単位、より好ましくは10〜90mol%の式II〜VIの反復単位、最も好ましくは25〜75mol%の式II〜VIの反復単位を含む。本発明の前記の態様において、式Iの反復単位の他に同時に少なくとも2種類の追加の反復単位(II〜VI群の少なくとも2種類の異なる群から選択される)を有するポリマーが好ましい。最も好ましいのは、III群とVI群、IV群とVI群、又はII群とIII群とVI群の反復単位が同時に存在するものである。
【0052】
従って、1つの好ましい実施態様において、本発明はポリマーに関し、ここでのポリマーは、式
【化64】


で示される反復単位を含み、ここで、
及びRは、互いに独立して、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基(これらは1つ以上の酸素原子により中断されることができる)であり、Ar及びArは、互いに独立して、式:
【化65】


で示される基であり、ここで、Rは、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeである。前記の実施態様において、Tは、好ましくは、式VIa又はVIbの反復単位であり、Arは、好ましくは、式:
【化66】


で示される反復単位から選択され、ここで
は、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、
は、H、C〜C18アルキル、又はEにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、特に−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、ここでのD及びEは先に定義した通りである。
【0053】
本発明の前記の態様において、式:
【化67】


で示される反復単位、式:
【化68】


で示される反復単位、及び式
【化69】


で示される反復単位を含むターポリマーが最も好ましく、ここで
及びRは、互いに独立して、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基(これらは1つ以上の酸素原子により中断されることができる)であり、Ar及びArは、互いに独立して、式:
【化70】


で示される基であり、
及びRは、先に定義した通りであり、好ましくは、H、ハロゲン、CN、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、又はC〜C14アリール、より好ましくはH、C〜C12アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、
41は、Cl、F、CN、N(R45、C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシ、又はC〜C14アリールであり、
nは、0、1、又は2であり、R45は、先に定義した通りである。
【0054】
別の好ましい実施態様において、本発明はポリマーに関し、ここでのポリマーは、式:
【化71】


で示される反復単位を含み、ここで、
及びRは、互いに独立して、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基(これらは1つ以上の酸素原子により中断されることができる)であり、
及びRは、先に定義した通りであり、特にH、ハロゲン、CN、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、又はC〜C14アリールであり、
は、C〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアリール基(これらは1つ以上の非芳香族基R41又はNOにより置換されることができる)、好ましくはフェニル基(C〜Cアルキル又はNOにより置換されている)、特に
【化72】


又はアントリル基、特にアントラ−2−イル基であり、
Ar及びArは、互いに独立して、式:
【化73】


で示される基であり、ここでのRは、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeである。
【0055】
別の好ましい実施態様において、前記ポリマーは、式:
【化74】


で示される反復単位及び
【化75】


で示される反復単位を含み、ここで
及びRは、互いに独立して、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基(これらは1つ以上の酸素原子により中断されることができる)であり、Ar及びArは、互いに独立して、式
【化76】


(ここで、R32は、メチル、Cl、又はOMeである)
【化77】


で示される基であり、−Ar−は、式
【化78】


で示される基であり、ここでのRは、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R及びR10は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル(これはOにより場合により中断されることができる)、又はC〜C18アルコキシ(これはOにより場合により中断されることができる)であり、
及びR10は一緒に式=CR100101で示される基を形成し、ここで、
100及びR101は、互いに独立して、H、C〜C18アルキルであるか、又は
及びR10は一緒に5又は6員環を形成し、これはC〜C18アルキルにより場合により置換されることができる。
【0056】
特に好ましい実施態様において、前記ポリマーは、正確に式:
【化79】


で示される反復単位からなる「ホモポリマー」であり、ここで、R、R、Ar、Ar、R、R、及びAは、先に定義した通りである。
【0057】
本発明は、以下の特に好ましい実施態様に基づいてより詳細に例示しているが、それに限定されるべきではない。
【0058】
前記の実施態様において、前記ポリマーは、式:
【化80】


で示されるポリマーであり、ここで
、R、Ar、Ar、T、及びArは、先に定義した通りであり、
aは1であり、
bは、0又は1であり、
cは、0.005〜1であり、
dは、0又は1であり、
eは、0又は1であり、ただし、dが0である場合にはeは1ではなく、
fは、0.995〜0であり、ただし、cとfとの合計は1である。
【0059】
Ar及びArは、好ましくは互いに独立して、式:
【化81】


で示される基、特に式:
【化82】


で示される基であり、ここでRは、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeである。
【0060】
及びRは、好ましくは互いに独立して、C〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基(これらは1つ以上の酸素原子により中断されることができる)である。
【0061】
Tは、好ましくは、式VIa、VIb、又はVIfで示される反復単位であり、Arは、好ましくは、式:
【化83】


で示される反復単位から選択され、ここで
は、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、
は、H、C〜C18アルキル、又はEにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、特に−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、ここでのD及びEは、先に定義した通りである。
【0062】
式VII(ここでa=1、c=1、b=0、d=0、e=0、f=0)のホモポリマーは、例えば、ニッケルカップリング反応、特にヤマモト反応:
【化84】


により得られ、ここで、R、R、Ar、及びArは、先に定義した通りである。
【0063】
式VII(式Iと−Ar−の反復単位を伴う(a=1、c=0.995〜0.005、b=0、d=1、e=0、f=0.005〜0.995))のコポリマーもまた、ニッケルカップリング反応
【化85】


により得ることができ、ここで、R、R、Ar、Ar、及びArは、先に定義した通りである。
【0064】
ジハロ官能性反応物のみを伴う重合プロセスは、ニッケルカップリング反応を使用して実施してよい。このような1つのカップリング反応が、Colonら、J.Pol.Sci.、PartA、ポリマー化学第28版(1990)367により、及びColonら、J.Org.Chem.51(1986)2627により記載された。この反応は、典型的には、極性非プロトン性溶媒(例えばジメチルアセトアミド)中で、触媒量のニッケル塩、相当量のトリフェニルホスフィン及び大過剰の亜鉛粉を用いて行なわれる。このプロセスの変法が、loydaら、Bull.Chem.Soc.Jpn、63(1990)80に記載されており、ここでの有機可溶性ヨウ化物は、促進剤として使用された。
【0065】
別のニッケルカップリング反応が、Yamamoto、Progress in Polymer Science 17(1992)1153に開示されており、ここではジハロ芳香族化合物の混合物が、不活性溶媒中、過剰量のニッケル(1,5−シクロオクタジエン)錯体で処理された。全てのニッケルカップリング反応は、2種類以上の芳香族ジハロゲン化物の反応体混合物に適用した場合、実質的にランダムコポリマーを生じる。このような重合反応は、重合反応混合物に少量の水を添加して、末端ハロゲン基を水素原子で置換することにより停止させることができる。代わりに、単官能性アリールハロゲン化物を、このような反応の連鎖停止物質として使用でき、これにより末端アリール基が形成されることになる。
【0066】
ニッケルカップリング重合により、実質的に、DPP基含有単位及び他のコモノマーに由来する単位を含む、ホモポリマー又はランダムコポリマーを生じる。
【0067】
式VII(a=1、c=1、b=0、d=1、e=0、f=1)のホモポリマーは、例えば、スズキ反応
【化86】


により得ることができ、ここでR、R、Ar、Ar、及びArは、先に定義した通りである。
【0068】
一般的に「スズキ反応」と呼ばれる芳香族ボロネートとハロゲン化物、特に臭化物との縮合反応は、N.Miyaua及びA.Suzuki、Chemical Reviews、Vol.95、pp.457-2483(1995)に報告されているように、多種多様な有機官能基の存在に耐容性である。この反応は、高分子量ポリマー及びコポリマーの調製に適用できる。
【0069】
式VIIcに相当するポリマーを調製するために、ジハロゲン化物、例えば二臭化物又は二塩化物、特に式
【化87】


に相当する二臭化物を、Pd及びトリフェニルホスフィンの触媒作用下で、式:
【化88】


に相当する等モル量の二ホウ酸又はジボロネートと反応させ、ここで、X11は、各々の出現に関係しないで、−B(OH)、−B(OY、又は
【化89】


であり、ここで、Yは、各々の出現に独立して、C〜C10アルキル基であり、Yは、各々の出現に独立して、C〜C10アルキレン基、例えば−CY−CY、又は−CY−CY10−CY1112−であり、ここで、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y10、Y11、及びY12は、互いに独立して、水素、又はC〜C10アルキル基、特に−C(CHC(CH−若しくは−C(CHCHC(CH−である。この反応は、典型的には、約70℃〜180℃で、トルエンのような芳香族炭化水素溶媒中で行なう。ジメチルホルムアミド及びテトラヒドロフランのような他の溶媒も単独で又は芳香族炭化水素との混合物で使用できる。水性塩基、好ましくは炭酸ナトリウム又は重炭酸ナトリウムをHBr捕獲剤として使用する。反応物の反応性に応じて、重合反応は2〜100時間かかり得る。有機塩基、例えば水酸化テトラアルキルアンモニウム及び相間移動触媒、例えばTBABは、ホウ素の活性を促進することができる(例えば、Leadbeater&Marco;Angew.Chem.Int.Ed.Eng.42(2003)1407及びそこに引用された文献を参照)。他の種類の反応条件は、T.I.Wallow及びB.M.Novak、J.Org.Chem.59(1994)5034-5037;並びにM.Remmers、M.Schulze、及びG.Wegner、Macromol.Rapid Commun.17(1996)239-252に挙げられている。
【0070】
所望であれば、単官能性アリールハロゲン化物又はアリールボロネートを、このような反応の連鎖停止物質として使用してもよく、これにより末端アリール基が形成されることになる。
【0071】
スズキ反応におけるモノマー供給の順序及び組成を制御することにより、得られるコポリマー中のモノマー単位の順序を制御することが可能である。
【0072】
式VII(a=1、c=1、b=1、d=0、e=o、f=0)のホモポリマーは、例えば、ヘック反応
【化90】


により得ることができ、ここで、R、R、Ar、Ar、及びTは、先に定義した通りである。
【0073】
ポリフェニレンテニレン(polyphenylenethenylene)誘導体及びポリフェニレンチニレン(polyphenylenethynylene)誘導体は、ヘック反応(R.F.Heck、Palladium Reagents in Organic Synthesis、アカデミックプレス、ニューヨーク1985、pp.179;L.S.Hegedus、Organometalics in Synthesis、M.Schlosser著、Wiley、英国チチェスター、1994、pp.383;Z.Bao、Y.Chen、R.Cai、L.Yu、Macromolecules 26(1993)pp.5281;W.-K.Chan、L.Yu、Macromolecules 28(1995)pp.6410;A.Hilberer、H.-J.Brouwer、B.-J.van der Scheer、J.Wildeman、G.Hadziioannou、Macromolecules 1995、28、4525):
【化91】


により、ジビニル又はジエチニル化合物をジハロゲンDPP化合物と重合することにより得ることができる。
【0074】
式VII(aは1であり、bは1であり、cは0.005〜0.995であり、dは1であり、eは1であり、fは0.995〜0.005であり、cとfとの合計は1である)の(ランダム)コポリマーは、ヘック反応:
【化92】


により得ることができ、ここでR、R、R、R、Ar、Ar、Ar、及びTは、先に定義した通りである。
【0075】
DPPのハロゲン誘導体は、酸化的に(例えばFeClを使用して、とりわけ、P.Kovacicら、Chem.Ber.87(1987)357〜379;M.Wendaら、Macromolecules 25(1992)5125を参照)又は電気化学的に(とりわけ、N.Saitoら、Polym.Bull.30(1993)28を参照)重合することができる。
【0076】
クネベナーゲル反応では、ビス−シアノメチル置換芳香族化合物を、塩基を添加して、ジアルデヒドDPPと反応させる(例えば、H.Horholdら、Plaste und Kautschuk 17、1970、84を参照)。
【0077】
式(I)の基を含むポリマーは、任意の適切なプロセスにより調製してもよいが、好ましくは、下記のプロセスにより調製する。
【0078】
本発明のポリマーは、場合により、末端部分Eを含むことができ、ここでのEは、鎖延張又は架橋を受けることのできる反応性基又はトリ(C〜C18)アルキルシロキシ基で場合により置換されていてもよいアリール部分である。本明細書中において用いる通りの鎖延張又は架橋を受けることのできる反応性基は、同じ基の中の別の基又は別の基と反応できる任意の基を称し、これにより結合を形成してポリマーを調製できる。好ましくは、このような反応性基は、Eの芳香族環に縮合したヒドロキシ、グリシジルエーテル、アクリレートエステル、メタクリレートエステル、エテニル、エチニル、マレイミド、ナフチミド、トリフルオロビニルエーテル部分、又はシクロブテン部分である。
【0079】
本発明のポリマー(ここでEは、先に定義したような反応性基である)は架橋して、100℃以上で、より好ましくは150℃以上で溶媒耐性で耐熱性の膜を形成できる。好ましくは、このような架橋は、350℃以下、より好ましくは300℃以下、最も好ましくは250℃以下で起こる。架橋可能な本発明のポリマーは、100℃以上、より好ましくは150℃以上で安定である。本明細書中で用いる通りの「安定した」は、このようなポリマーが、記載の温度で又はそれ以下の温度で架橋又は重合反応を受けないことを意味する。架橋可能な材料が所望である場合、Eは、好ましくは、ビニルフェニル、エチニルフェニル、又は4−(若しくは3−)ベンゾシクロブテニル基である。別の実施態様において、Eは、式−C−O−Yで示されるフェノール系誘導体の基から選択され、ここで、Yは、
【化93】


である。所望であれば、架橋可能な基は、ポリマー鎖の他の部分に存在することができる。例えば、コモノマーTの置換基の1つは、架橋可能なE基であってよい。
【0080】
末端キャップ剤E−X(Eは先に定義した通りであり、XはCl又はBrである)を、得られるポリマーが実質的に反応性E基によりキャップされる条件下で本発明のポリマーに取り込む。この目的に有用な反応は、先に記載したニッケルカップリング、ヘック反応、及びスズキ反応である。平均重合度は、モノマー対末端キャップ剤のモル比により制御される。
【0081】
本発明に従うポリマーは、例えば、D.Braun、H.Cherdron、H.Ritter、Praktikum der makromolekularen Stoffe、第1版、Wiley VCH、Weinheim 1999、p.68-79又はR.J.Young、P.A.Lovell、Introduction to Polymers、Chapman&Hall、ロンドン1991に記載のように当業者が精通している既知の方法により作り上げることができる。例えば、反応混合物をろ過し、酸性水で希釈し、抽出することができ、溶媒の乾燥及びストリッピングの後に得られた粗生成物をさらに、沈降剤の添加により適切な溶媒から再沈降させることにより精製することができる。続いて、ポリマーのさらなる官能基化のためにポリマー類似反応を実施することができる。こうして、例えば、末端ハロゲン原子を、例えば、LiAlHでの還元により還元的に除去できる(例えば、J.March、Advanced Organic Chemistry、第3版、McGraw-Hill、p.510を参照)。
【0082】
本発明の別の態様は、1〜99%の本発明の少なくとも1種類のDPPを含むポリマーを含有するポリマーブレンドに関する。ブレンド中の残りの1〜99%は、鎖成長ポリマー、例えばポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ(メチルメタクリレート)、及びポリ(エチレンオキシド);段階成長ポリマー、例えばフェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、及びポリイミド;並びに架橋ポリマー、例えば架橋エポキシ樹脂、架橋フェノール系樹脂、架橋アクリレート樹脂、及び架橋ウレタン樹脂の中から選択された1種類以上のポリマー材料からなる。これらのポリマーの例は、Preparative Methods of Polymer Chemistry、W.R.Sorenson及びT.W.Campbell、第2版、Interscience Publishers(1968)に見出し得る。また、ブレンドで使用してよいものには、共役ポリマー、例えばポリ(フェニレンビニレン)、置換ポリ(フェニレンビニレン)、置換ポリフェニレン及びポリチオフェンがある。これらの共役ポリマーの例は、Greenham及びFriend、Solid State Physics、Vol.49、pp.1-149(1995)に挙げられている。ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素である。
【0083】
〜C25アルキルは、可能であれば、典型的には、直鎖又は分岐である。例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル及び2−エチルヘキシル、n−ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ヘネイコシル、ドコシル、テトラコシル、又はペンタコシルである。C〜Cアルキルは、典型的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチル−プロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、及び2−エチルヘキシルである。C〜Cアルキルは、典型的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルである。
【0084】
〜C25アルコキシ基は、直鎖又は分岐アルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、又はtert−アミルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、及びオクタデシルオキシである。C〜Cアルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、2−ペントキシ、3−ペントキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、n−ヘキソキシ、n−ヘプトキシ、n−オクトキシ、1,1,3,3−テトラメチルブトキシ、及び2ーエチルヘキソキシ、好ましくはC〜Cアルコキシ、例えば典型的にはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシである。「アルキルチオ基」なる用語は、エーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置き換えられられている以外は、アルコキシ基と同じ基を意味する。
【0085】
〜C25アルケニル基は、直鎖又は分岐アルケニル基、例えばビニル、アリル、メタリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチル−ブタ−2−エニル、2−オクタ−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イソドデセニル、n−ドデカ−2−エニル、又はn−オクタデカ−4−エニルである。
【0086】
2〜24アルキニルは、直鎖又は分岐であり、好ましくはC2〜8アルキニルで非置換であっても置換されていてもよい、例えば、エチニル、1−プロピン−3−イル、1−ブチン−4−イル、1−ペンチン−5−イル、2−メチル−3−ブチン−2−イル、1,4−ペンタジイン−3−イル、1,3−ペンタジイン−5−イル、1−ヘキシン−6−イル、シス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル、トランス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル、1,3−ヘキサジイン−5−イル、1−オクチン−8−イル、1−ノニン−9−イル、1−デシン−10−イル、又は1−テトラコシン−24−イルである。
【0087】
「ハロアルキル、ハロアルケニル、及びハロアルキニル」なる用語は、先に述べたアルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基を、ハロゲン、例えばトリフルオロメチルなどで部分的に又は完全に置き換えることにより得られる基を意味する。「アルデヒド基、ケトン基、エステル基、カルバモイル基、及びアミノ基」は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又は複素環基により置換されているものを含み、ここでのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び複素環基は、置換されていなくても置換されていてもよい。「シリル基」なる用語は、式−SiR626364の基を意味し、ここでのR62、R63、及びR64は、互いに独立して、C〜Cアルキル基、特にC〜Cアルキル基、C〜C24アリール基又はC〜C12アラルキル基、例えばトリメチルシリル基である。「シロキサニル基」なる用語は、式−O−SiR626364の基(ここでR62、R63、及びR64は、先に定義した通りである)、例えばトリメチルシロキサニル基を意味する。
【0088】
「シクロアルキル基」なる用語は、典型的には、C〜C12シクロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又はシクロオクチルであり、これらは置換されていなくても置換されていてもよい。「シクロアルケニル基」なる用語は、1つ以上の二重結合を含む不飽和脂環式炭化水素基、例えばシクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニルなど(これらは置換されていなくても置換されることができる)を意味する。シクロアルキル基、特にシクロヘキシル基は、フェニル(C〜Cアルキル、ハロゲン、及びシアノにより1〜3回置換されることができる)により1又は2回縮合されることができる。このような縮合シクロヘキシル基の例は、
【化94】


であり、ここで、R51、R52、R53、R54、R55、及びR56は、互いに独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ハロゲン、及びシアノ、特に水素である。
【0089】
アリールは、通常、C〜C30アリール、好ましくはC〜C24アリール(場合により置換されることができる)、例えば、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、ナフチル、特に1−ナフチル若しくは2−ナフチル、ビフェニルイル、テルフェニルイル、ピレニル、2−若しくは9−フルオレニル、フェナントリル、アントリル、テトラシル、ペンタシル、ヘキサシル、又はクアデルフェニルイル(置換されていなくても置換されることができる)である。
【0090】
「アラルキル基」なる用語は、典型的には、C〜C24アラルキル、例えばベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、ω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチル、ω−フェニル−ドデシル、ω−フェニル−オクタデシル、ω−フェニル−エイコシル、若しくはω−フェニル−ドコシル、好ましくはC〜C18アラルキル、例えばベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、ω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチル、ω−フェニル−ドデシル、若しくはω−フェニル−オクタデシル、特に好ましくはC〜C12アラルキル、例えばベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニル−エチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニル−ブチル、若しくはω,ω−ジメチル−ω−フェニル−ブチル(脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基の両方が置換されていなくても置換されることができる)である。
【0091】
「アリールエーテル基」なる用語は、典型的には、C6〜24アリールオキシ基、すなわちO−C6〜24アリール、例えば、フェノキシ又は4−メトキシフェニルである。「アリールチオエーテル基」なる用語は、典型的には、C6〜24アリールチオ基、すなわちS−C6〜24アリール、例えば、フェニルチオ又は4−メトキシフェニルチオである。「カルバモイル基」なる用語は、典型的には、C1〜18カルバモイル基、好ましくはC1〜8カルバモイル基(置換されていなくても置換されることができる)、例えば、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、tert−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルバモイル、又はピロリジノカルバモイルである。
【0092】
アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルアリールアミノ基、アリールアミノ基、及びジアリール基中の「アリール」及び「アルキル」なる用語は、典型的には、それぞれC〜C25アルキル及びC〜C24アリールである。
【0093】
アルキルアリールは、アルキルで置換されたアリール基、特にC〜C12アルキルアリールを称する。例は、トリル、例えば3−メチル−若しくは4−メチルフェニル、又はキシリル、例えば3,4−ジメチルフェニル若しくは3,5−ジメチルフェニルである。
【0094】
ヘテロアリールは、典型的には、C〜C26ヘテロアリール、すなわち、環原子5〜7の環又は縮合環系であり、ここで窒素、酸素、又は硫黄が可能なヘテロ原子であり、典型的には、少なくとも6個の共役π電子を有する5〜30個の原子を含む不飽和複素環基、例えば、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ジベンゾ[b,d]チエニル、チアントレニル、フリル、フルフリル、2H−ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、フェノキシチエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ビピリジル、トリアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソキサゾリル、フラザニル、又はフェノキサジニル(これらは置換されていなくても置換されることができる)である。
【0095】
例えばそれぞれR16とR17又はR65とR66により形成される5又は6員環の例は、窒素、酸素、及び硫黄から選択された1つの追加のヘテロ原子を有することができる、炭素原子3〜5を有するヘテロシクロアルカン又はヘテロシクロアルケンであり、例えば、
【化95】


であり、これらは、二環系、例えば
【化96】


の一部になることができる。
【0096】
先に述べた基の可能な置換基は、C〜Cアルキル、ヒドロキシル基、メルカプト基、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロゲン、ハロ−C〜Cアルキル、シアノ基、アルデヒド基、ケトン基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、又はシリル基である。
【0097】
例えばR及びRのような置換基が、基の中に1回よりも多く出現する場合、それは、各々の出現が異なることができる。
【0098】
先に記載したように、先に述べた基は、Eにより置換されることができ、及び/又は所望であればDにより中断されていてもよい。中断は、勿論、単結合で互いに接続された少なくとも2個の炭素原子を含む基の場合にのみ可能であり;C〜C18アリールは中断されておらず;中断されたアリールアルキル又はアルキルアリールは、アルキル部分に単位Dを含む。1つ以上のEにより置換及び/又は1つ以上のD単位により中断されたC〜C18アルキルは、例えば、(CHCHO)1〜9−R(ここでのRは、H又はC〜C10アルキル又はC〜C10アルカノイル(例えばCO−CH(C)C)である)、CH−CH(ORy1)−CH−O−R(ここでのRは、C〜C18アルキル、C〜C12シクロアルキル、フェニル、C〜C15フェニルアルキルであり、Ry1は、Rと同じ定義を包含するか、又はHである);C〜Cアルキレン−COO−R、例えばCHCOOR、CH(CH)COOR、C(CHCOOR(ここでのRは、H、C〜C18アルキル、(CHCHO)1〜9−Rであり、Rは、先に示した定義を包含する);CHCH−O−CO−CH=CH;CHCH(OH)CH−O−CO−C(CH)=CHである。
【0099】
好ましいアリーレン基は、1,4−フェニレン、2,5−トリレン、1,4−ナフチレン、1,9アントラシレン(antracylene)、2,7−フェナントリレン、及び2,7−ジヒドロフェナントリレンである。
【0100】
好ましいヘテロアリーレン基は、2,5−ピラジニレン、3,6−ピリダジニレン、2,5−ピリジニレン、2,5−ピリミジニレン、1,3,4−チアジアゾール−2,5−イレン、1,3−チアゾール−2,4−イレン、1,3−チアゾール−2,5−イレン、2,4−チオフェニレン、2,5−チオフェニレン、1,3−オキサゾール−2,4−イレン、1,3−オキサゾール−2,5−イレン、及び1,3,4−オキサジアゾール−2,5−イレン、2,5−インデニレン、及び2,6−インデニレンである。
【0101】
本発明の別の態様は、本発明のポリマーから形成された膜である。このような膜は、ポリマー発光ダイオード(PLED)に使用できる。好ましくは、このような膜は、発光層として使用される。これらの膜はまた、電子デバイス用の保護コーティングとして及び蛍光コーティングとして使用してもよい。コーティング又は膜の厚さは、最終的な用途に依存する。一般に、このような厚さは、0.01〜200ミクロンにすることができる。コーティングを蛍光コーティングとして使用する実施態様では、コーティング又は膜の厚さは、50〜200ミクロンにすることができる。コーティングを電子保護層として使用するその実施態様では、コーティングの厚さは、5〜20ミクロンにすることができる。コーティングをポリマー発光ダイオードに使用するその実施態様では、形成される層の厚さは、0.01〜0.5ミクロンである。本発明のポリマーは、良質なピンホールがなく欠陥がない膜を形成する。このような膜は、回転コーティング、吹き付けコーティング、浸漬コーティング、及びローラーコーティングを含む、当該分野で良く知られた手段により調製できる。このようなコーティングは、組成物を基板に適用し、適用した組成物を、膜が形成されるような条件に付すことを含むプロセスにより調製される。膜を形成する条件は、適用技術及びアリール部分の反応性末端基に依存する。好ましい実施態様において、基板に適用された組成物は、一般的な有機溶媒に溶解したDPPポリマーを含む。好ましくは、前記溶液は、0.1〜10重量%のポリマーを含む。この組成物を、所望の方法により適切な基板に適用し、溶媒を蒸発させる。残留溶媒は、真空及び/又は加熱により除去してもよい。溶媒の除去後、次いで、コーティングを必要な条件に暴露して膜を硬化させ、必要であれば、高い溶媒耐性及び耐熱性を有する膜を調製する。膜は、好ましくは、実質的に厚さが均一であり、実質的にピンホールを含まない。別の実施態様において、ポリマーを部分的に硬化させてもよい。これは、B−ステージングとして知られている。
【0102】
本発明のさらなる実施態様は、基板及び本発明に従うポリマーを含む、電子デバイス又はその電子部品に関する。
【0103】
このようなデバイスにおいて、本発明に従うポリマーは、エレクトロルミネセント材料として使用されている。本発明の目的において、「エレクトロルミネセント材料」なる用語は、エレクトロルミネセントデバイスにおける活性層として又は活性層に使用できる材料を意味するものと取る。「活性層」なる用語は、前記層が、電場を加えると発光でき(発光層)、及び/又は、正電荷及び/又は負電荷の注入及び/又は輸送を向上する(電荷注入層又は電荷輸送層)ことを意味する。それ故、本発明は、また、エレクトロルミネセント材料としての本発明に従うポリマーの使用に関する。本発明は、さらに、本発明に従うポリマーを含むエレクトロルミネセント材料に関する。エレクトロルミネセントデバイスは、例えば、自己照射型ディスプレイ素子として、例えばコントロールランプ、英数字ディスプレイ、表示、及び光電子結合器として使用されている。
【0104】
本発明に従うデバイスは、第WO99/48160号の開示に従って調製することができ、この開示内容を援用する。本発明に従うポリマーは、デバイスにおいて、唯一の発光ポリマーとして存在していても、又は、正孔及び/又は電子輸送ポリマーをさらに含むブレンド中の一成分として存在していてもよい。代わりに、前記デバイスは、本発明のポリマー、正孔輸送ポリマー、及び/又は電子輸送ポリマーの個別の層を含んでいてよい。
【0105】
1つの実施態様において、電子デバイスは、エレクトロルミネセントデバイスを含み、これは、
(a)正電荷キャリアを注入するための電荷注入層、
(b)負電荷キャリアを注入するための電荷注入層、
(c)本発明に従うポリマーを含む層(a)と(b)の間に配置する発光層
を含む。
【0106】
層(a)は、発光層(c)と陽極層との間に配置する正電荷キャリア輸送層であっても、又は、陽極層であってもよい。層(b)は、発光層(c)と陽極層との間に配置する負電荷キャリア輸送層であっても、又は、陽極層であってもよい。場合により、有機電荷輸送層は、発光層(c)と電荷キャリア注入層(a)及び(b)の内の1つとの間に配置していてもよい。
【0107】
ELデバイスは、400nm〜800nm、好ましくは500nm〜700nm、より好ましくは550nm〜700nmの光を発する。
【0108】
発光層は、本発明に従う1種類以上のポリマー及び場合によりさらなる異なるポリマーを含む材料のブレンド又は混合物から形成してよいことは認められよう。さらに異なるポリマーは、いわゆる正孔輸送ポリマー(すなわち、発光材料への正孔輸送の効率を向上させるため)であっても、又は電子輸送ポリマー(すなわち、発光材料への電子輸送の効率を向上させるため)であってもよい。好ましくは、ブレンド又は混合物は、少なくとも0.1重量%、好ましくは0.2〜50重量%、より好ましくは0.5〜30重量%の本発明に従うポリマーを含む。
【0109】
有機ELデバイスは、典型的には、陽極と陰極の間に挟まれた有機膜からなり、正バイアスをデバイスに加えると、正孔が陽極から有機膜中に注入され、電子が陰極から有機膜へと注入される。正孔と電子との組合せにより励起子を生じ得、これは光子を遊離することにより放射減衰を受けて基底状態に至り得る。実際に、陽極は、一般に、その伝導性及び透明性からスズ及びインジウムの混合酸化物である。混合酸化物(ITO)は、ガラス又はプラスチックのような透明基板の上に沈着するので、有機膜により発せられる光を観察し得る。有機膜は、各々が別個の機能のために設計された数個の個々の層の複合物であってもよい。正孔は陽極から注入されるので、陽極の次の層は、正孔を輸送する機能を有する必要がある。同様に、陰極の次の層は、電子を輸送する機能を有する必要がある。多くの場合、正孔(電子)輸送層は、また、発光層としても作用する。1つの層が、正孔輸送及び電子輸送ならびに発光の組み合わされた機能を行なうことができる場合がいくつかある。有機膜の個々の層は、全てポリマー性であっても、又は、ポリマー膜と熱蒸発により沈着した小分子の膜の組合せであってもよい。有機膜の厚さの合計は、1000nm未満であることが好ましい。厚さの合計は、500nm未満であることがより好ましい。厚さの合計は300nm未満であることが最も好ましい。活性(発光)層の厚さは、400nm未満であることが好ましい。厚さは40〜160nmの範囲であることがより好ましい。
【0110】
基板及び陽極として働くITO−ガラスは、洗浄剤、有機溶媒、及びUV−オゾン処理による通常の清浄後にコーティングに使用してよい。また、正孔注入を容易にするために伝導性物質の薄層で最初にコーティングしてもよい。このような物質には、銅フタロシアニン、ポリアニリン(PANI)、及びポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)が含まれ;それらの(ドーピングした)伝導形態の最後の2つは、例えば、FeCl又はNaでドーピングした。それらは、水溶性を確実なものとするために、ポリ(スチレンスルホン酸)(PSS)を対イオンとして含む。この層の厚さは、200nm以下であることが好ましく;厚さは100nm以下であることがより好ましい。
【0111】
正孔輸送層を使用する場合、米国特許第5,728,801号に記載されているポリマーアリールアミンを使用してよい。また、他の既知の正孔伝導性ポリマー、例えばポリビニルカルバゾールを使用してもよい。次に適用すべきコポリマー膜溶液による浸食に対するこの層の耐性は、明らかに、多層デバイスの加工に良い結果をもたらすのには重要である。この層の厚さは、500nm以下、好ましくは300nm以下、最も好ましくは150nm以下であってよい。
【0112】
電子輸送層を使用する場合、低分子量材料の熱蒸発により適用しても、又は、下の膜に対して有意な損傷を引き起こさない溶媒でポリマーを溶液コーティングすることにより適用してもよい。
【0113】
低分子量材料の例には、8−ヒドロキシキノリンの金属錯体(Burrowsら、Appl.Phys.Lett.64(1994)2718-2720により記載)、10−ヒドロキシベンゾキノリンの金属錯体(Hamadaら、Chem.Lett.(1993)906-906により記載)、1,3,4−オキサジアゾール(Hamadaら、Optoelectronics-Devices and Technologies 7(1992)83-93により記載)、1,3,4−トリアゾール(Kidoら、Chem.Lett.(1996)47-48により記載)、及びペリレンのジカルボキシイミド(Yoshidaら、Appl.Phys.Lett.69(1996)734-736により記載)が挙げられる。
【0114】
ポリマー電子輸送材料は、1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマー(Liら、J.Chem.Soc.(1995)2211-2212、Yang及びPei、J.Appl.Phys.77(1995)4807-4809により記載)、1,3,4−トリアゾール含有ポリマー(Strukeljら、Science 267(1995)1969-1972により記載)、キノキサリン含有ポリマー(Yamamotoら、Jpn.J.Appl.Phys.33(1994)L250-L253、O'Brienら、Synth.Met.76(1996)105-108により記載)、及びシアノ−PPV(Weaverら、Thin Solid Films 273(1996)39-47により記載)により例示される。この層の厚さは、500nm以下、好ましくは300nm以下、最も好ましくは150nm以下であってよい。
【0115】
陰極材料は、熱蒸発又はスパッタリングのいずれかにより沈着させてよい。陰極の厚さは、1nm〜10,000nm、好ましくは5nm〜5,000nmであってよい。
【0116】
好ましい実施態様において、エレクトロルミネセントデバイスは、陽極材料と陰極材料との間に配置された、本発明のポリマーで構成される少なくとも1種類の正孔輸送ポリマー膜と発光ポリマー膜とを含み、これにより、印加電圧の下で、デバイスが正にバイアスを受けると、正孔が陽極材料から正孔輸送ポリマー膜へと注入され、電子が陰極材料から発光ポリマー膜へと注入され、発光層から発光する。
【0117】
別の好ましい実施態様において、正孔輸送ポリマーの層は、陽極に最も近い層がより低い酸化電位を有し、隣接する層が、漸増的により高い酸化電位を有するように配置されている。これらの方法により、単位電圧あたり比較的高い光出力を有するエレクトロルミネセントデバイスを調製することができる。
【0118】
本明細書中で用いる通りの「正孔輸送ポリマー膜」なる用語は、磁場を加える2つの電極間に並べられ、正孔が陽極から注入される場合、正孔が発光ポリマーへと適切に輸送されることを可能とするポリマー膜の層を称する。正孔輸送ポリマーは、典型的には、トリアリールアミン部分で構成される。本明細書中で用いる通りの「発光ポリマー膜」なる用語は、光子、好ましくは可視範囲の波長に相当するものを発することにより、その励起した状態を基底状態へと緩和することのできる、ポリマー膜の層を称する。本明細書中で用いる通りの「陽極材料」なる用語は、4.5電子ボルト(eV)〜5.5eVの仕事関数を有する半透明又は透明な伝導性膜を称する。例は、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、鉄、亜鉛、スズ、クロム、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、鉛、マンガン、タングステンなど、金属合金、例えばマグネシウム/銅、マグネシウム/銀、マグネシウム/アルミニウム、アルミニウム/インジウムなど、半導体、例えばSi、Ge、GaAsなど、金属酸化物、例えばインジウム−スズ−酸化物(「ITO」)、ZnOなど、金属化合物、例えばCuIなど、及びさらに導電性ポリマー、例えばポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレンなどである。インジウム及びスズの酸化物及び混合酸化物、並びに金が好ましい。最も好ましいのは、ITO、特に基板としてのガラス又はプラスチック材料、例えばポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)上のITOである。
【0119】
本明細書中で用いる通りの「陰極材料」なる用語は、2.5eV〜4.5eVの仕事関数を有する伝導性膜を称する。例は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、第13族元素、銀、及び銅、並びに、それらの合金又は混合物、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、フッ化リチウム(LiF)、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−銅合金、マグネシウム−アルミニウム合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム、アルミニウム−アルミニウム酸化物合金、アルミニウム−リチウム合金、インジウム、カルシウム、及びEP−A499,011号に例示される材料、例えば導電性ポリマー、例えばポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレンなどである。好ましくは、リチウム、カルシウム、マグネシウム、インジウム、銀、アルミニウム、又は前記のブレンド及び合金を使用する。電極用の材料として金属又は金属合金を使用する場合、電極は、真空蒸着法によって形成されることもできる。電極を形成する材料として金属又は金属合金を使用する場合、電極は、さらに、化学めっき法により形成することができる(例えば、Handbook of Electrochemistry、pp383-387、丸善、1985を参照)。導電性ポリマーを使用する場合、電極は、陽極酸化重合法により、基板(前もって導電性コーティングを施している)上で前記ポリマーを膜へと形成することにより作成することができる。
【0120】
前記の薄膜を形成する方法として、例えば、真空蒸着法、回転コーティング法、鋳造法、ラングミュア・ブロジェット(「LB」)法、インクジェットプリンティング法などがある。これらの方法の中で、真空蒸着法、回転コーティング法、インクジェットプリンティング法及び鋳造法が、操作の容易さと費用の面から特に好ましい。
【0121】
回転コーティング法、鋳造法及びインクジェットプリンティング法を使用することにより層を形成する場合、組成物を、0.0001〜90重量%の濃度で、適切な有機溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、アニソール、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシドなどに溶かすことにより調製した溶液を使用して、コーティングを実施することができる。
【0122】
本発明の有機ELデバイスは、壁掛けテレビセットのフラットパネルディスプレイ、フラットな発光デバイス、コピー機又はプリンターの光源、液晶ディスプレイ又は液晶カウンターの光源、ディスプレイサインボード及びシグナル光に適用できるので、多大なる工業的価値を有する。本発明のポリマー及び組成物は、有機ELデバイス、光起電デバイス、電子写真感光体、光電変換器、太陽電池、イメージ・センサーなどの分野において使用できる。
【0123】
従って、本発明は、また、本発明に従うポリマーの1種類以上を含む、PLED、有機集積回路(O−IC)、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機薄膜トランジスタ(OTFT)、有機太陽電池(O−SC)、又は有機レーザーダイオードにも関する。
【0124】
以下の実施例は、単に例示するために含まれており、特許請求の範囲を限定するものではない。特に他の断りない限り、全ての部及び比は、重量による。
【0125】
実施例
実施例1
【化97】


窒素雰囲気下、0.010g(0.04mmol)の酢酸パラジウム(II)及び0.067g(0.22mmol)のトリス(o−トリル)ホスフィンの10mlのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を、0.143g(1.10mmol)の1,4−ジビニルベンゼン及び0.520g(1.10mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−n−ヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロール(第EP−A−1087005号、第EP−A−1087006号、又は第EP−A−133156号に記載される方法に従って調製)に加え、室温で30分間攪拌した。0.4ml(2.89mmol)のトリエチルアミンを加えた後、反応混合物を100℃で24時間加熱した。懸濁液を100mlメタノール中でスラリー化した。沈降物をろ別し、メタノール(3×100ml)で洗浄した。低分子量の不純物を、ソックスレー抽出法によりメタノール中で粗ポリマーから分離することができた。
収量:0.439g
Mw:41000
CHCl中でのUV/Vis吸収:499nm
CHCl中での蛍光:565nm
【0126】
実施例2
【化98】


窒素雰囲気下、0.024g(0.11mmol)の酢酸パラジウム(II)及び0.165g(0.54mmol)のトリス(o−トリル)ホスフィンの20mlジメチルホルムアミド(DMF)溶液を、0.353g(2.71mmol)の1,4−ジビニルベンゼン及び1.666g(2.71mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−n−ヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールに加え、室温で30分間攪拌した。0.9ml(6.78mmol)のトリエチルアミンを加えた後、反応混合物を100℃で42時間加熱した。10mlのDMFを真空で除去した後、形成されたポリマーを、200mlのメタノールの添加により沈降させた。沈降物を、110mlのクロロホルムに溶かし、800mlのメタノールに滴下して加えた。沈降したポリマーをろ別し、高真空下で乾燥させた。
収量:1.322g
Mw:31000
CHCl中でのUV/Vis吸収:529nm
CHCl中での蛍光:579nm
【0127】
実施例3
【化99】


窒素雰囲気下、0.230g(0.37mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−n−ヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロール、0.003g(0.02mmol)の酢酸パラジウム(II)、0.1ml(0.93mmol)のトリエチルアミン及び0.023g(0.08mmol)のトリス(o−トリル)ホスフィンの15mlのNMP溶液を、激しく攪拌しながら、0.487g(3.74mmol)の1,4−ジビニルベンゼンの5ml NMP溶液に90分以内で加えた。その後、反応混合物を14時間室温で6時間80℃で攪拌した。100mlのメタノールをこの混合物に加えた。形成された沈降物(生成物b)をろ別し、150mlのメタノールで洗浄した。24時間後、低分子量の生成物aが、メタノール洗浄溶液中で沈降した。
収量:0.075g(生成物a);Mw:860
0.076g(生成物b);Mw:1300
CHCl中でのUV/Vis吸収:510nm(生成物a)
515nm(生成物b)
CHCl中での蛍光:569nm(生成物a)
574nm(生成物b)
【0128】
実施例4
【化100】


窒素雰囲気下、0.011g(0.05mmol)の酢酸パラジウム(II)及び0.078g(0.26mmol)のトリス(o−トリル)ホスフィンの10mlのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を、0.166g(1.28mmol)の1,4−ジビニルベンゼン及び0.855g(1.28mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−2−エチルヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールに加え、室温で30分間攪拌した。0.45ml(3.19mmol)のトリエチルアミンを加えた後、反応混合物を100℃に51時間加熱した。形成されたポリマーを、100mlのメタノールの添加により沈降させ、ろ別した。沈降物をクロロホルムに溶かし、500mlのメタノールに滴下して加えた。沈降したポリマーをろ別し、高真空下で乾燥させた。
収量:0.724g
Mw:36000
CHCl中でのUV/Vis吸収:527nm
CHCl中での蛍光:647nm
【0129】
実施例5
【化101】


窒素雰囲気下、2.000g(7.27mmol)のビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、1.136g(7.27mmol)の2,2−ビピリジン及び0.7ml(6.06mmol)の1,5−シクロオクタジエンを、65mlのDMFに溶かした。3.722g(6.06mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−n−ヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールを何回かに分けてこの溶液に90分間以内で加えた。反応混合物を48時間60℃で激しく攪拌し、室温まで冷却した後、塩酸を含む500mlのメタノールに加えた。形成された沈降物をろ別し、塩酸を含む500mlのメタノールで洗浄した。その後、沈降物を、500mlのメタノール、250mlのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)溶液(pH=3.8)、250mlのEDTA溶液(pH=9)及び300mlの水で洗浄した。得られた赤褐色のポリマーを高真空下で乾燥させた。
収量:2.714g;Mw:3100;CHCl中でのUV/Vis吸収:530nm;CHCl中での蛍光:631nm
【0130】
実施例6
【化102】


0.200g(0.32mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールと0.030g(0.32mmol)のアニリンとの混合物のトルエン溶液に、0.094g(0.97mmol)のナトリウムtert−ブトキシド、0.018g(0.01mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)及び0.010g(0.01mmol)のトリ−tert−ブチルホスフィンを室温で加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、100℃で48時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を、50mlのアンモニア水の添加によりクエンチした。続いて、生成物をクロロホルムで抽出し、有機画分を濃縮した。クロロホルム/石油エーテル(沸点40〜70℃)からの再沈降により、暗紫色の粉末が得られ、これをろ別し、真空下で乾燥させた。
収量:0.100g;Mw:2000;CHCl中でのUV/Vis吸収:522nm;CHCl中での蛍光:603nm
【0131】
実施例7
【化103】


0.200g(0.32mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールと0.063g(0.32mmol)の2−アミノアントラセンとの混合物のトルエン溶液に、0.094g(0.97mmol)のナトリウムtert−ブトキシド、0.060g(0.032mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)及び0.020g(0.01mmol)のトリ−tert−ブチルホスフィンを室温で加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、100℃で48時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を、50mlのアンモニア水の添加によりクエンチした。続いて、生成物をクロロホルムで抽出し、有機画分を濃縮した。クロロホルム/石油エーテル(沸点40〜70℃)からの再沈降により、紫色の粉末が得られ、これをろ別し、真空下で乾燥させた。
収量:0.143g;Mw:3700;CHCl中でのUV/Vis吸収:543nm;CHCl中での蛍光:627nm
【0132】
実施例8
【化104】


0.150g(0.25mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールと0.037g(0.25mmol)のtert−ブチルアニリンとの混合物のトルエン溶液に、0.071g(0.73mmol)のナトリウムtert−ブトキシド、0.045g(0.02mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)及び0.020g(0.10mmol)のトリ−tert−ブチルホスフィンを室温で加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、100℃で48時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を、50mlのアンモニア水の添加によりクエンチした。続いて、生成物をクロロホルムで抽出し、有機画分を濃縮した。クロロホルム/石油エーテル(沸点40〜70℃)からの再沈降により、赤色の粉末が得られ、これをろ別し、真空下で乾燥させた。
収量:0.120g;Mw:2200;CHCl中でのUV/Vis吸収:534nm;CHCl中での蛍光:591nm
【0133】
実施例9
【化105】


0.100g(0.16mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールと0.023g(0.16mmol)の4−ニトロアニリンとの混合物のトルエン溶液に、0.047g(0.49mmol)のナトリウムtert−ブトキシド、0.030g(0.02mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)及び0.020g(0.1mmol)のトリ−tert−ブチルホスフィンを室温で加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、100℃で48時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を、50mlのアンモニア水の添加によりクエンチした。続いて、生成物をクロロホルムで抽出し、有機画分を濃縮した。クロロホルム/石油エーテル(沸点40〜70℃)からの再沈降により、暗紫色の粉末が得られ、これをろ別し、真空下で乾燥させた。
収量:0.030g
Mw:2700
CHCl中でのUV/Vis吸収:513nm
CHCl中での蛍光:577nm
【0134】
実施例10
【化106】


窒素雰囲気下、マイクロ波バイアル中の8.6mg(0.038mmol)の酢酸パラジウム(II)、46.7mg(0.153mmol)のトリス(o−トリル)ホスフィン及び0.205g(2.02mmol)のトリエチルアミンの15mlのジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、0.100g(0.77mmol)の1,4−ジビニルベンゼン及び0.601g(1.10mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−n−ドデシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールを加えた。反応混合物を220℃で20分間マイクロ波オーブン中で加熱した。懸濁液を、300mlのメタノール中でスラリー化した。沈降物をろ別し、メタノール(100ml)で洗浄した。その後、固体をジクロロメタンに溶かし、活性炭で処理し、セライトろ過してパラジウム残渣を除去した。ジクロロメタン中に溶かしたポリマーは、前記溶液を200mlのメタノールに注ぐことにより沈降し、その後ろ別し、高真空下で乾燥させた。
収量:0.11g
Mw:36000
【0135】
【化107】


窒素雰囲気下、9.0mgのパラジウム触媒(No.1;第WO03/13723号の実施例1に記載)及び0.078gの酢酸ナトリウムの15mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)溶液を、0.050g(0.38mmol)の1,4−ジビニルベンゼン及び0.258g(0.38mmol)の1,4−ジオキソ−2,5−ジ−2−エチルヘキシル−3,6−ビス(ブロモフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールに加え、150℃に2.5時間加熱した。形成されたポリマーを、100mlのメタノールの添加により沈降させ、ろ過し、高真空下で乾燥させた。
収量:0.17g
Mw:42000
【0136】
実施例12
【化108】


窒素雰囲気下、0.277gの無水FeClを、1,4−ジオキソ−2,5−ジ−2−n−ヘキシル−3,6−ビス(チオフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールの無水トルエン溶液に加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、24時間、周囲温度で加熱した。得られた深青色の溶液を、デカントにより不溶性残渣から分離し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒の一部を減圧下で蒸発させ、石油エーテルを加え、これにより暗青色の沈降物が形成され、これをろ別し、高真空下で乾燥させた。
Mw:1255
CHCl中でのUV/Vis吸収:607nm
CHCl中での蛍光:729nm

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】


(式中、
Ar及びArは、互いに独立して、C〜C30アリール基又はC〜C26ヘテロアリール基であり、これらは場合により置換されることができ、
及びRは、同じか又は異なっていてもよく、1つ以上の酸素原子により場合により中断されることができるC〜C25アルキル基、C〜Cアルキルで1〜3回置換されることができるアリル基、C〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができるシクロアルキル基、又はフェニルにより1〜2回縮合されることができ、このフェニルは、C〜Cアルキル、ハロゲン、ニトロ、若しくはシアノで1〜3回置換されることができるシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ハロアルケニル基、ハロアルキニル基、ケトン若しくはアルデヒド基、エステル基、カルバモイル基、ケトン基、シリル基、シロキサニル基、Ar又は−CR−(CH−Ar
(ここで、R及びRは、互いに独立して、水素、フッ素、シアノ、又はフッ素、塩素、若しくは臭素により置換されることができるC〜Cアルキル、又はC〜Cアルキルで1〜3回置換されることができるフェニルを意味し、
Arは、アリール又はヘテロアリール、特に、C〜Cアルキル及び/又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができるフェニル又は1−若しくは2−ナフチルを意味し、gは、0、1、2、3、又は4を意味する)
から選択される)
で示される反復単位を含むポリマー。
【請求項2】
Ar及びArが、互いに独立して、
【化2】


であり、
ここで、R38は、水素、C〜C10アリール、C〜C12アルキルアリール、C〜C12アラルキル、又はC〜Cアルキルを意味する、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
Ar及びArが、互いに独立して、
【化3】


であり、
ここで、R25、R26、及びR27は、互いに独立して、水素、C〜C25アルキル、C〜C25アルコキシ、−CR1112−(CH−Ar、シアノ、NO、ハロゲン、−OR29、−NR2930、−S(O)31、C〜Cヘテロアリール、例えばチオフェニル、又はC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができるC〜C14アリール、例えばフェニルを意味し、ここでR29及びR30は、互いに独立して、H、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、−CR1112−(CH−Ph、C〜C24アリール、又は環原子数5〜7を含む飽和若しくは不飽和複素環基を意味し、ここで環は、炭素原子と、窒素、酸素、及び硫黄からなる群より選択された1〜3個のヘテロ原子とからなり、R31は、C〜C25アルキル又はC〜C14アリールを意味し、R28は、C〜C30アリーレン、特に
【化4】


を意味し、
pは、0、1、2、又は3を意味し、g及びhは0、1、2、3、又は4を意味し、
Arは、フェニル又は1−若しくは2−ナフチル(これはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができるフェニル、−NR2324(ここでR23及びR24は、水素、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル又はC〜C24−アリールを示す)により1〜3回置換されることができる)、特にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン又はシアノで1〜3回置換されることができるフェニル又は1−若しくは2−ナフチル、或はC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシで1〜3回置換されることができるフェニルを意味し、
11及びR12は、互いに独立して、水素、フッ素、シアノ、又はフッ素により置換されることができるC〜Cアルキル、又はC〜Cアルキルにより1〜3回置換されることができるフェニル、又は
【化5】


を意味し、
ここでR29’は、H、C〜C25−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、−CR1112−(CH−Ph、C〜C24アリールを意味し、
30’は、C〜C30アリーレン、特に
【化6】


を意味するか、或は
29’及びR30’は、それらが結合している窒素と一緒に、式
【化7】


で示される基を形成し、
g、R11、R12、R25、及びR26は、先に定義した通りである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
【化8】




(式中、
rは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
qは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
sは、1〜10の整数であり、特に、1、2、又は3であり、
及びRは、互いに独立して、H、ハロゲン、−CN、C〜C18アルキル、Eにより置換され及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、C〜C25アラルキル、−C(=O)−R17、−C(=O)OR17、又は−C(=O)NR1716であり、
及びR10は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換され及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、又はC〜C25アラルキルであるか、あるいは
及びR10は一緒に式=CR100101で示される基を形成し、ここで
100及びR101は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、又はC〜C20ヘテロアリール、又はGにより置換されているC〜C20ヘテロアリールであるか、あるいは
及びR10は一緒に5又は6員環を形成し、これは場合によりC〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Gにより置換されているC〜C24アリール、C〜C20ヘテロアリール、Gにより置換されているC〜C20ヘテロアリール、C〜C18アルケニル、C〜C18アルキニル、C〜C18アルコキシ、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルコキシ、C〜C25アラルキル、又は−C(=O)NR17により置換されることができ、
16及びR17は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル若しくはC〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
Dは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO−、−O−、−NR65−、−SiR7071−、−POR72−、−CR63=CR64−、又は−C≡C−であり、
Eは、−OR69、−SR69、−NR6566、−COR68、−COOR67、−CONR6566、−CN、−OCOOR67、又はハロゲンであり、
Gは、E又はC〜C18アルキルであり、
63、R64、R65、及びR66は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであるか、あるいは
65及びR66は一緒に5又は6員環、特に
【化9】


を形成し、
67及びR68は、互いに独立して、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル若しくはC〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
69は、H;C〜C18アリール;C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシにより置換されているC〜C18アリール;C〜C18アルキル;又は−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、
70及びR71は、互いに独立して、C〜C18アルキル、C〜C18アリール、又は、C〜C18アルキルにより置換されているC〜C18アリールであり、
72は、C〜C18アルキル、C〜C18アリール、又は、C〜C18アルキルにより置換されているC〜C18アリール;
【化10】


であり、
ここで、R41は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、Cl、F、CN、N(R45、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子が、O、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
42は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、CN、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
44は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、水素原子、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41若しくはCNにより置換されることができる)であるか、あるいは
互いに隣ではない2つ以上のR44基が環を形成し;
45は、H、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であり;
mは、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特に0又は1であり;
nは、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特に0又は1であり;
oは、1、2、又は3、特に1又は2であり、uは、1、2、3、又は4であり;
は、1つ以上の非芳香族基R41又はNOにより置換されることができるC〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアリール基、特にフェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニルイル、2−フルオレニル、フェナントリル、又はペリレニルであり、
及びAは、互いに独立して、場合により置換されることができるC〜C30アリーレン基又はC〜C24ヘテロアリーレン基、特に
【化11】


であり、ここで
、R、R、及びR10は、先に定義した通りであり、
は、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、又はC〜C25アラルキルであり、
14及びR15は、互いに独立して、H、C〜C18アルキル、Eにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、C〜C24アリール、Eにより置換されているC〜C24アリール、又はC〜C20ヘテロアリール、Eにより置換されているC〜C20ヘテロアリール(ここでE及びDは、先に定義した通りである)、
【化12】


(式中、R41及びm及びnは、先に定義した通りであり、
pは、0、1、又は2、特に0又は1である);
【化13】




であり、
ここでXは、O、S、又はNR45であり、
43は、水素原子、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、及び/又は1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子がO、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41若しくはCNにより置換されることができる)であるか、あるいは
互いに隣ではない2つ以上のR43及び/又はR44基は、環を形成し;A、R41、R42、R44、R45、m、n、o、及びpは、先に定義した通りである)
からなる群より選択された1つ以上(少なくとも1つ)の反復単位Ar;及び/又は
【化14】


(式中、
は、水素原子又はシアノ基であり、
41は、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、Cl、F、CN、N(R45、C〜C25アルキル基、C〜C18シクロアルキル基、C〜C25アルコキシ基(互いに隣ではない1つ以上の炭素原子が、−NR45−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、又は−O−C(=O)−O−により置換されることができ、1つ以上の水素原子がFにより置換されることができる)、C〜C24アリール基、又はC〜C24アリールオキシ基(1つ以上の炭素原子が、O、S、又はNにより置換されることができ、及び/又は1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)であるか、あるいは
2つ以上のR41基が環系を形成し;
nは、各々の出現が同じであるか又は異なることができ、0、1、2、又は3、特に0、1、又は2、非常に特に0又は1であり、uは、1、2、3、又は4であり;
は、C〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアリール基、特にフェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニルイル、2−フルオレニル、フェナントリル、又はペリレニルであり、これらは1つ以上の非芳香族基R41により置換されることができる)
からなる群より選択された反復単位−T−を含む、請求項1〜3のいずれか一に記載のポリマー。
【請求項5】
前記ポリマーが、式
【化15】


(式中、
及びRは、互いに独立して、1つ以上の酸素原子により中断されることができるC〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基であり、
及びRは先に定義した通りであり、特に、H、ハロゲン、CN、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、又はC〜C14アリールであり、
は、1つ以上の非芳香族基R41又はNOにより置換されることができるC〜C24アリール基、C〜C30ヘテロアアリール基、好ましくはC〜Cアルキル又はNOにより置換されることができるフェニル基、特に
【化16】


又はアントリル基、特にアントリ−2−イル基であり、
Ar及びArは、互いに独立して、式
【化17】


(式中、
は、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeである)
で示される基である)
で示される反復単位を含む、請求項4に記載のポリマー。
【請求項6】
前記ポリマーが、式
【化18】


(式中、
及びRは、互いに独立して、これは1つ以上の酸素原子により中断されることができるC〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基であり、
Ar及びArは、互いに独立して、式
【化19】


(式中、
は、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeである)
で示される基である)
で示される反復単位を含むホモポリマーである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項7】
前記ポリマーが、式
【化20】


で示される反復単位及び反復単位
【化21】


を含み、ここで
及びRは、互いに独立して、1つ以上の酸素原子により中断されることができるC〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基であり、Ar及びArは、互いに独立して、式
【化22】


で示される基であり、−Ar−は、式
【化23】


で示される基であり、ここで
は、水素、C〜C18アルキル、又はC〜C18アルコキシであり、R32は、メチル、Cl、又はOMeであり、Rは、H、C〜C18アルキル、又はEにより置換及び/又はDにより中断されているC〜C18アルキル、特に、−O−により中断されているC〜C18アルキルであり、ここでのD及びEは、請求項4に定義した通りである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項8】
前記ポリマーが、式
【化24】


で示される反復単位、式
【化25】


で示される反復単位、特に
【化26】


で示される反復単位を含むターポリマーであり、ここで
及びRは、互いに独立して、1つ以上の酸素原子により中断されることができるC〜C25アルキル基、特にC〜C12アルキル基であり、Ar及びArは、互いに独立して、式
【化27】


で示される基であり、
及びRは、互いに独立して、H、ハロゲン、CN、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシ、又はC〜C14アリールであり、
41は、Cl、F、CN、N(R45、C〜C18アルキル、C〜C18アルコキシ、又はC〜C14アリールであり、
45は、H、C〜C25アルキル基、又はC〜C25アルコキシ基であり、
nは、0、1、又は2である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項9】
前記ポリマーが、式
【化28】


(式中、
、R、Ar、Ar、T、及びArは、請求項1に定義した通りであり、
aは1であり、
bは、0又は1であり、
cは、0.005〜1であり、
dは、0又は1であり、
eは、0又は1であり、ただし、dが0である場合、eは1ではなく、
fは、0.995〜0であり、ただし、cとfの合計は1である)
で示されるポリマーである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一に記載のポリマーを含む、電子デバイス又はその電子部品。
【請求項11】
エレクトロルミネセントデバイスを含む、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記エレクトロルミネセントデバイスが、
(a)正電荷キャリアを注入するための電荷注入層、
(b)負電荷キャリアを注入するための電荷注入層、
(c)請求項1〜9のいずれか一に記載のポリマーを含む層(a)と(b)の間に位置する発光層
を含む、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
ポリマー発光ダイオード(PLED)における特にエレクトロルミネセント材料としての、請求項1〜9のいずれか一に記載のポリマーの使用。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれか一に記載のポリマーの1種類以上を含む、PLED、有機集積回路(O−IC)、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機薄膜トランジスタ(OTFT)、有機太陽電池(O−SC)、又は有機レーザーダイオード。

【公表番号】特表2007−516315(P2007−516315A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537277(P2006−537277)
【出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052565
【国際公開番号】WO2005/049695
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】