説明

新規化合物

本発明は、一般式(Ia)及び(Ib)
【化1】


(式中、R1、R2、R3、R4、及びR5は明細書で示す定義どおり)の新規CGRPアンタゴニスト、その互変異性体、異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物、前記化合物を含む薬物、その使用、並びにその製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式Ia及びIb
【化1】

【0002】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は後述するとおりに定義される)
の新規CGRP-アンタゴニスト、その互変異性体、異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物、これらの化合物を含む医薬組成物、その使用及びその製造方法に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の詳細な説明)
第1実施形態では、上記一般式Ia及びIb中、
R1は、下記一般式II
【化2】

, (II)
【0004】
(式中、
G-Lは、N、N-C(R1.1)2、C=C(R1.1)、C=N、C(11)、C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)2-C(R1.1)2、C=C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)=C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2-N(R1.2)、C=C(R1.1)-N(R1.2)、C(R1.1)-C(R1.1)=N、C(R1.1)-N(R1.2)-C(R1.1)2、C=N-C(R1.1)2、C(R1.1)-N=C(R1.1)、C(R1.1)-N(R1.2)-N(R1.2)、C=N-N(R1.2)、N-C(R1.1)2-C(R1.1)2、N-C(R1.1)=C(R1.1)、N-C(R1.1)2-N(R1.2)、N-C(R1.1)=N、N-N(R1.2)-C(R1.1)2又はN-N=C(R1.1)を表し、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2が、C3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル又はヘテロシクリルの中から選択される環式基を表すこともあり、或いは
Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒にC3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリール基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0005】
R1.2は、H又はC1-6-アルキルを表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-(CH2)s-O-R1.3.1.1、-CO2-R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-O-R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1
(c) C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、
(d) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているアリール基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)、
(e) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロアリール基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)、
(f) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロ環式基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)
を表し、
【0006】
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-(CO)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-O-R1.3.2.3、-SO2-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-SO2-R1.3.2.3、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1 は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0007】
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル
(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0008】
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立にである)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表し、
R2が、
(a) H、
(b) F、-CN、C1-3-アルキル、-CO2-R2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0009】
R2.1は、H又はC1-6-アルキルを表し、
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R3.1
(c) 1又は2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R3.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R3.2で置換されているアリール基、
(f) 1又は2個の基R3.2で置換されているヘテロシクリル基、
(g) C5-7-シクロアルキル基(アリール又はヘテロアリール基に縮合していてよく、かつさらに1又は2個の基R3.2で置換されている)、
(h) 1又は2個の基R3.2で置換されているヘテロアリール基、
(i) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.1は、
(a) H、
(b) 基R3.1.1及びR3.1.2で置換されているアリール基、
(c) 基R3.1.1及びR3.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
【0010】
R3.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR3.1.1.1R3.1.1.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR3.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR3.1.1.1R3.1.1.2、-C(O)-O-R3.1.1.3、-NR3.1.1.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR3.1.1.1R3.1.1.2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R3.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R3.1.1.1とR3.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R3.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
【0011】
R3.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR3.2.1R3.2.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR3.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR3.2.1R3.2.2、-C(O)-O-R3.2.3、-NR3.2.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR3.2.1R3.2.2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R3.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R3.2.1とR3.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R3.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
【0012】
R4は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロシクリル基、
(g) C5-7-シクロアルキル基(アリール又はヘテロアリール基に縮合していてよく、このとき結果として生じる二環式基は1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)、
(h) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロアリール基、
(i) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているアリール基、
(c) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
【0013】
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-C(O)-O-R4.1.1.3、-NR4.1.1.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.1.1.1とR4.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
【0014】
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR4.2.1R4.2.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.2.1R4.2.2、-C(O)-O-R4.2.3、-NR4.2.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR4.2.1R4.2.2
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.2.1とR4.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
【0015】
R4.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)
(b) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、又は
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において各場合、基R4.5で置換されている)
を表し、
【0016】
R4.3は、相互独立に
(a) H、C1-3-アルキル、C2-6-アルキニル、アリール、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CN、
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、C3-6-シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アリールを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル-、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル-、C5-6-シクロアルケニル-又はヘテロシクリル基をも表し、
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.5.2R4.5.3、-CN、-C(O)-O-R4.5.1、-C(O)-NR4.5.2R4.5.3
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
(d) アリール、ヘテロアリール
を表し、
【0017】
R4.5.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.2は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.3は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.5.2とR4.5.3が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R5が、H、C1-6-アルキル、-CH2-R5.1又はベンジルを表し、かつ
R5.1は、C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表す、化合物
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物である。
【0018】
本発明の第2実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R2、R3、R4及びR5が第1実施形態の定義どおりであり、かつ
R1が、下記一般式II
【化3】

, (II)
【0019】
(式中、
G-Lは、N、N-C(R1.1)2、C=C(R1.1)、C=N、C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)2-C(R1.1)2、C=C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)=C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2-N(R1.2)、C=C(R1.1)-N(R1.2)、C(R1.1)-C(R1.1)=N、C(R1.1)-N(R1.2)-C(R1.1)2、C=N-C(R1.1)2、C(R1.1)-N=C(R1.1)、C(R1.1)-N(R1.2)-N(R1.2)、C=N-N(R1.2)、N-C(R1.1)2-C(R1.1)2、N-C(R1.1)=C(R1.1)、N-C(R1.1)2-N(R1.2)、N-C(R1.1)=N、N-N(R1.2)-C(R1.1)2又はN-N=C(R1.1)を表し、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニルの中から選択される環式基を表すこともあり、或いは
【0020】
Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、チアゾリル、チアゾリニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、1H-キノリニル-2-オン、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、フラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル及びピペラジニルの中から選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.2は、H又はC1-6-アルキルを表し、
【0021】
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-(CH2)s-O-R1.3.1.1、-CO2-R1.3.1.1、C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-O-R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、
(d) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(e) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(f) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
【0022】
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-(CO)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-O-R1.3.2.3、-SO2-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-SO2-R1.3.2.3、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
【0023】
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
【0024】
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0025】
本発明の第3実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R2、R3、R4及びR5が第1実施形態の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化4】

【0026】
(式中、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、チアゾリル、チアゾリニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、フラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル及びピペラジニルから選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0027】
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-N(R1.3.1.2)-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0028】
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
【0029】
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0030】
本発明の第4実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R2、R3、R4及びR5が第1実施形態の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化5】

【0031】
(式中、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニルから選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0032】
R1.3は、
(a) H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-OR1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0033】
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
【0034】
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
【0035】
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0036】
本発明の第5実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R2、R3、R4及びR5が第1実施形態の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化6】

【0037】
(式中、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいフェニル基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよい、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、フラン、イミダゾール、インドール、イソオキサゾール、オキサゾール、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、チアゾール、チオフェン及びトリアゾールの中から選択されるヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0038】
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換であるか、又は置換基R1.3.1.1で置換されていてもよい)、
【0039】
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換であるか又は置換基R1.3.2.1で置換されていてもよい)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0040】
本発明の第6実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R2、R3、R4及びR5が第1実施形態の定義どおりであり、かつ
R1が下記基
【化7】

【0041】
から選択される基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
本発明の第7実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R3、R4及びR5が第1、第2、第3、第4、第5又は第6実施形態の定義どおりであり、かつR2が水素原子を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0042】
本発明の第8実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R2及びR5が第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7実施形態の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1又は2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0043】
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) C5-7-シクロアルキル基(アリール-又はヘテロアリール基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)、又は
(g) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基、
(c) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(c) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-S-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-C(O)-O-R4.1.1.3
(d) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0044】
R4.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.1.1.1とR4.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-NR4.2.1R4.2.2、-S-C1-3-アルキル、-NR4.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.2.1R4.2.2、-C(O)-O-R4.2.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.2.1とR4.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルの中から選択され、かつF、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の基でさらに置換されていてもよい基をも表し、
R4.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
【0045】
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、又は
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH-、(C1-4-アルキル)2N-、ヘテロシクリルを表し、
【0046】
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル又はヘテロシクリル基をも表し、
R4.5は、相互独立に、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、-C(O)-O-R4.5.1、-C(O)-NR4.5.2R4.5.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
(d) フェニル
を表し、
R4.5.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.2は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.5.3は、H、C1-3-アルキルを表す、
化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0047】
本発明の第8実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R3、R4及びR5が第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7実施形態の定義どおりであり、かつR2が水素原子である、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
本発明の第9実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R2及びR5が第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8実施形態の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1若しくは2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル、又は
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0048】
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) C5-6-シクロアルキル基(フェニル、チアゾール又はチエニル基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-C(O)-O-R4.1.1.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
【0049】
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-NH2、-O-C(O)-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されており、かつ下記基
【0050】
【化8】

【0051】
の中から選択される)、
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において各場合、基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH-、(C1-4-アルキル)2N-、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニルを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル又はヘテロシクリル基をも表し、かつ
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、又は
(d) フェニル
を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0052】
本発明の第10実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R2及びR5が第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8実施形態の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1若しくは2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、又は
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているフェニル基、
(f) C5-6-シクロアルキル基(フェニル、チアゾリル又はチエニル基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)
を表し、
【0053】
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-C(O)-O-R4.1.1.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-NH2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
【0054】
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びピロリジノニルの中から選択され、かつ炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びピロリジノニルの中から選択され、かつ2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアゼパノニル及びオキサゼパニルの中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらにピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアゼパノニル及びオキサゼパニルの中から選択される5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基は1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(下記基
【0055】
【化9】

の中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基は1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(下記基
【0056】
【化10】

の中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基は1、2又は3個の基R4.5で置換されており、かつ下記基
【0057】
【化11】

【0058】
の中から選択される)、
(f) ヘテロアリール基(インドール、イソインドール、アザインドール、インダゾール及びベンゾイミダゾールの中から選択され、かつ1、2又は3個の炭素原子において基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニルを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3-6-シクロアルキル基又はアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル及びアゼパニルの中から選択されるヘテロシクリル基をも表し、かつ、
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、
(c) C1-3-アルキル-若しくは-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、又は
(d) フェニル
を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
【0059】
本発明の第11実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R2及びR5が第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8実施形態の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、かつ
R4が、H又は下記基
【0060】
【化12】

の中から選択される基を表し、或いは
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に、下記基
【0061】
【化13】

【0062】

【0063】
から選択される基を表す、化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
本発明の第12実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、R1、R2、R3及びR4が第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11実施形態の定義どおりであり、かつ
R5が、H又はC1-3-アルキルを表す、
化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
本発明の第13実施形態は、上記一般式Ia及びIbの化合物であって、
R1が、下記基
【0064】
【化14】

【0065】
から選択される基を表し、
R2がHを表し、
R3が、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、かつ
R4が、H又は下記基
【0066】
【化15】

から選択される基を表し、或いは
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基
【0067】
【化16】

【0068】

【0069】
から選択される基を表し、かつ
R5が、H又はC1-3-アルキルを表す、
化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物を含む。
上記一般式Ia及びIbの最も特に好ましい化合物の例として下記化合物:
【0070】
【化17】

【0071】

【0072】

【0073】

【0074】
そのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物が挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0075】
(使用する用語及び定義)
化学結合の慣習及び規則に従って本発明の本明細書を解釈するものとする。
この発明に含まれる化合物は、化学的にも安定な当該化合物である。
特に断らない限り、全ての置換基は相互に独立である。例えば、1つの基に置換基として複数のC1-4-アルキル基がある場合、3個のC1-4-アルキル置換基の場合、相互独立に、1つがメチル、1つがエチル、1つがn-プロピルを表しうる。
この出願の範囲内では、可能な置換基の定義において、これら置換基を構造式の形で表すこともある。置換基の構造式中にアスタリスク(*)が存在する場合、それは分子の残部への連結点であると解釈するものとする。例えばフェニル基は以下のように示される。
【0076】
【化18】

さらに、連結点に続く、置換基の原子が位置数1の原子であると解釈するものとする。
この発明の主題は、1個以上の水素原子、例えば、1、2、3、4又は5個の水素原子が重水素と置き換わっている、本発明の化合物をも、その塩を含めて包含する。
用語「C1-3-アルキル」(他の基の一部であるものを含む)は、1〜3個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を意味し、用語「C1-4-アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を意味し、用語「C1-6-アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を意味する。例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル又はn-ヘキシルが挙げられる。上記基のため必要に応じて略語Me、Et、n-Pr、i-Pr、n-Bu、i-Bu、t-Bu等を使用しうる。特に断らない限り、定義プロピル及びブチルは、問題の基の全ての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピルはn-プロピルとイソプロピルを含み、ブチルはイソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル等を包含する。
用語「C1-6-アルキレン」(他の基の一部であるものを含む)は、1〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキレン基を意味し、用語「C1-3-アルキレン」は、1〜3個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキレン基を意味する。例として、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン又はヘキシレンが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピレンは、同数の炭素を有する問題の基の全ての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピルは、1-メチルエチレンをも含み、ブチレンは、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレンを包含する。
C0-アルキレンの定義は、結合を表す。
【0077】
用語「C2-6-アルケニル」(他の基の一部であるものを含む)は、少なくとも1つの二重結合を含むという条件で、2〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルケニル基を意味し、用語「C2-4-アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含むという条件で、2〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルケニル基を意味する。2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。例として、エテニル若しくはビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、又はヘキセニルが挙げられる。特に断らない限り、定義プロペニル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニルは、問題の基の全ての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロペニルは1-プロペニルと2-プロペニルを含み、ブテニルは1-、2-及び3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル等を包含する。
用語「C2-6-アルキニル」(他の基の一部であるものを含む)は、少なくとも1つの三重結合を含むという条件で、2〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキニル基を意味し、用語「C2-4-アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含むという条件で、2〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキニル基を意味する。例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、又はヘキシニルが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピニル、ブチニル、ペンチニル、及びヘキシニルは、問題の基の全ての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピニルは1-プロピニルと2-プロピニルを含み、ブチニルは1-、2-及び3-ブチニル、1-メチル-1-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル等を包含する。
【0078】
用語「C3-6-シクロアルキル」(他の基の一部であるものを含む)は、3〜6個の炭素原子を有する環式アルキル基を意味し、用語「C5-6-シクロアルキル」は、5〜6個の炭素原子を有する環式アルキル基を意味する。例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルが挙げられる。特に断らない限り、環式アルキル基は、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
用語「C5-6-シクロアルケニル」(他の基の一部であるものを含む)は、不飽和結合を含む、5又は6個の炭素原子を有する環式アルケニル基を意味する。例として、シクロペンテニル又はシクロヘキセニルが挙げられる。特に断らない限り、環式アルケニル基は、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
用語「ヘテロシクリル」又は「ヘテロ環式基」は、該定義で特に記述されていない限り、安定な5員、6員若しくは7員単環式又は8員、9員、10員若しくは11員二環式ヘテロ環式環系を意味し、少なくとも1つの環では芳香環系を形成せず、さらに炭素原子は、窒素、酸素及びイオウの中から選択される1〜4個のヘテロ原子を持ちうる。2つの窒素原子及びイオウ原子も任意に酸化されていてよく、窒素原子は四級化されていてよい。ヘテロ環式環は、窒素原子に隣接した1又は2個のカルボニル、チオカルボニル又はシアノイミノ基を含みうる。前記ヘテロ環は、炭素原子又は窒素原子を介して分子の残部に結合していてよい。
特に断らない限り、ヘテロ環は、下記基:
(a) OH、NO2、CN、OCF3、OCHF2、OCH2F、NH2
(b) ハロゲン、好ましくはフッ素又は塩素、
(c) C1-6-アルキル、好ましくはC1-3-アルキル、特に好ましくはエチル、メチル、イソプロピル又はtert-ブチル、
(d) -SO2-O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル、
(e) -O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル又は-O-エチル、
(f) COOH、COO-C1-3-アルキル、好ましくはCO-O-メチル又はCO-O-エチル
の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
このとき該基は同一又は異なっていてよい。
【0079】
例として下記化合物が挙げられるが、本発明はそれらに限定されない:アゼチジン、オキセタン、チエタン、チエタンジオキシド、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、ジオキソラン、イミダゾリジン、イミダゾリン、イミダゾリジノン、ジヒドロイミダゾロン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、ピロリジノン、ジヒドロピラゾール、ピロリジン、ピロリン、モルホリン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ピペラジン、ピペリジン、ピペラジノン、ピペリジノン、ピラン、チオモルホリン-S-オキシド、チオモルホリン-S-ジオキシド、チオモルホリン、ジヒドロキサジン、モルホリンジオン、モルホリンチオン、ペルヒドロチアジンジオキシド、ε-カプロラクタム、オキサゼパノン、ジアゼパノン、チアゼパノン、ペルヒドロアゼピン、ジヒドロキナゾリノン、ジヒドロインドール、ジヒドロイソインドール、ベンゾオキサゾロン、ベンゾイミダゾロン、クロマノン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロベンゾオキサゾール、テトラヒドロベンゾイソオキサゾール、テトラヒドロベンゾチオフェン、テトラヒドロチエノ-ピリジン、テトラヒドロベンゾフラン、テトラヒドロ-オキサゾロピリジン、テトラヒドロ-イソオキサゾロピリジン。
本発明によれば、下記ヘテロ環が好ましい。
【0080】
【化19】

【0081】
用語「アリール」(他の基の一部であるものを含む)は、6個の炭素原子を有する単環式芳香環系又は10個の炭素原子を有する二環式芳香環系を意味する。例として、フェニル、1-ナフチル又は2-ナフチルが挙げられ;好ましいアリール基はフェニルである。
特に断らない限り、芳香族基は、下記基:
(a) OH、NO2、CN、OCF3、OCHF2、OCH2F、NH2
(b) ハロゲン、好ましくはフッ素又は塩素、
(c) C1-6-アルキル、好ましくはC1-3-アルキル、特に好ましくはエチル、メチル、イソプロピル又はtert-ブチル、
(d) -SO2-O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル、
(e) -O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル又は-O-エチル、
(f) COOH、CO-O-C1-3-アルキル、好ましくはCO-O-メチル又はCO-O-エチル
の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
このとき該基は同一又は異なっていてよい。
用語「ヘテロアリール」は、各環に、酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1、2又は3個のヘテロ原子と、さらに芳香族系を形成するのに十分な共役二重結合とを含む、安定な5員若しくは6員ヘテロ環式芳香族基又は8員〜10員二環式ヘテロアリール環を意味する。5員又は6員ヘテロ環式芳香族基の例は以下のとおりであるが、本発明はこれらに限定されない:
フラン、ピロール、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、フラザン、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン。
本発明によれば、以下の5員ヘテロ環式芳香族基が好ましい。
【0082】
【化20】

【0083】
本発明によれば、以下の6員ヘテロ環式芳香族基が好ましい。
【化21】

【0084】
9員又は10員二環式ヘテロアリール環の例は以下のとおりであるが、本発明はこれらに限定されない:
インドール、イソインドール、インダゾール、インドリジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、ピリドピリミジン、ピリドピラジン、ピリドピリダジン、ピリミドピリミジン、プテリジン、プリン、キノリジン、ベンゾオキサゾールカルボニトリル、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プテリジン、プリン、キノリジン、ベンゾオキサゾール-カルボニトリル。
この発明によれば、以下の二環式ヘテロアリール環が好ましい。
【0085】
【化22】

【0086】
特に断らない限り、前記ヘテロアリールは、下記基:
(a) OH、NO2、CN、OCF3、OCHF2、OCH2F、NH2
(b) ハロゲン、好ましくはフッ素又は塩素、
(c) C1-6-アルキル、好ましくはC1-3-アルキル、特に好ましくはエチル、メチル、イソプロピル又はtert-ブチル、
(d) -SO2-O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル、
(e) -O-C1-3-アルキル、好ましくは-O-メチル又は-O-エチル、
(f) COOH、CO-O-C1-3-アルキル、好ましくはCO-O-メチル又はCO-O-エチル
の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
このとき該基は同一又は異なっていてよい。
二環式ヘテロアリール環は、好ましくは該フェニル基内で置換されていてもよい。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を意味する。
一般式Ia及びIbの化合物は、酸性基、主にカルボキシル基、及び/又は塩基性基、例えばアミノ官能などを有しうる。従って、一般式Ia及びIbの化合物は内部塩として、医薬的に使用可能な無機酸(例えば、臭化水素酸、リン酸、硝酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸など)若しくは有機酸(例えばリンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、マンデル酸、乳酸、酒石酸、クエン酸など)との塩として又は医薬的に使用可能な塩基(とりわけ、アルカリ若しくはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウム、又は炭酸塩、アンモニア、水酸化亜鉛若しくは水酸化アンモニウム又は有機アミン、例えばジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等)との塩として存在しうる。
【0087】
本発明の化合物は、1つだけのキラル要素を有するという条件で、ラセミ体として存在しうるが、純粋なエナンチオマー、すなわち(R)又は(S)形として得られることもある。
しかし、本出願は、一般式Ia及びIbの化合物に複数のキラル要素がある場合に得られる対掌体の個々のジアステレオマー対又はその混合物、並びに上記ラセミ体を構成する個々の光学活性エナンチオマーをも包含する。
本発明は、必要に応じて個々の光学異性体、個々のエナンチオマー若しくはラセミ体の混合物の形態、互変異性体の形態並びに遊離塩基又は薬理学的に許容しうる酸との対応する酸付加塩の形態の、問題の化合物に関する。
この発明は、一般式Ia及びIbのいわゆるプロドラッグをも包含する。用語プロドラッグは、哺乳動物への投与後に一般式Ia及びIbの活性素をin-vivo放出するいずれの分子をも表すために使われる。プロドラッグは、それ自体ほとんど又は全く薬理活性を持たなくてよいが、投与後に一般式Ia及びIbの活性素をin-vivo放出し、これが、記述されるている活性を有する。この分野の当業者に知られているように、一般式Ia及びIbの化合物中の適切な官能基を修飾することによって、一般式Ia及びIbの化合物のプロドラッグを調製することができる。(H. Bundgaard (Editor), Design of Prodrugs. (1986), Elsevier)
この発明は、一般式Ia及びIbの化合物から誘導される当該代謝物をも包含する。この文脈では、代謝物という用語は、投与後に一般式Ia及びIbの化合物からin-vivo生成される化合物を意味する。代謝物の例として以下のものが挙げられる。
- 一般式Ia及びIbの化合物のメチル基が対応するヒドロキシメチル基に変換されうる(-CH3→-CH2OH)
- 一般式Ia及びIbの化合物のアルコキシ基が対応するヒドロキシル基に変換されうる(-OR→-OH)
- 一般式Ia及びIbの化合物の二級アミンが対応する一級アミンに変換されうる(-NR1R2→-NHR1又は-NHR2)
- 一般式Ia及びIbの化合物の窒素原子が対応する窒素酸化物に変換されうる(=N-→=N+-(O-)-)
【0088】
(調製方法)
本発明は、一般式Ia及びIb
【化23】

【0089】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、前記定義どおりである)
の化合物の調製方法にも関する。
本発明の一般式Iaの化合物のいくつかの調製方法を以下の合成スキーム及び実施例で説明する。
後述する方法と同様に一般式Ib(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、前記定義どおりである)の位置異性化合物を調製することができる。
場合によっては、反応を単純化するため又は不必要な副生物を阻止するために反応スキームを実施する順序を変えてよい。以下の実施例を提供して、本発明を完全に理解できるようにする。実施例は、本発明を説明することを意図しており、本発明を決して限定すべきでない。
提供されるスキーム及び具体例又は対応するその変更に従って本発明の化合物を調製することができる。本明細書では詳述されないが、当業者に既知のこれらの反応に対する変更を実行してもよい。当業者には、下記スキームを研究から、本発明の化合物を調製する一般的方法が明らかになるだろう。
出発化合物は商業的に入手可能であるいか或いは当技術分野で既知の文献に記載されているか又は本明細書に記載の方法で調製される。反応を行う前に、化合物中のいずれの対応する官能基をも通常の保護基で保護することができる。当業者に周知の方法を用いて反応シーケンス内の適宜の段階でこれらの保護基を再び切断することができる。
下記反応中、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、アミド又はイミノ基などの存在するいずれの反応基をも、反応後に再び切断される通常の保護基で反応中は保護することができる。
【0090】
例えば、
- ヒドロキシ基に適した保護基は、メトキシ、ベンジルオキシ、トリメチルシリル、アセチル、ベンゾイル、tert.-ブチル、トリチル、ベンジル又はテトラヒドロピラニル基であってよく、
- カルボキシル基に適した保護基は、トリメチルシリル、メチル、エチル、tert.-ブチル、ベンジル又はテトラヒドロピラニル基であってよく、かつ
- アミド基に適した保護基は、N-メトキシメチル-(MOM)、N-ベンジルオキシメチル(BOM)、N-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)、N-tert-ブチルジメチルシロキシメチル、N-tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、N-トリイソプロピルシリル-(TIPS)、N-ベンジル、N-4-メトキシベンジル(PMB)、N-トリフェニルメチル(Trt)、N-tert-ブトキシカルボニル(BOC)、N-ベンジルオキシカルボニル(Cbz)又はN-トリメチルシリルエチルスルホニル(SES)であってよく、
- アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基に適した保護基は、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル、エトキシカルボニル、tert.-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、メトキシベンジル又は2,4-ジメトキシベンジル基であってよく、さらにアミノ基では、フタリル基であってよい。
他の保護基及びそれらの切断については、T.W. Greene、P.G.M. Wuts、"Protective Groups in Organic Synthesis"、Wiley、1991 and 1999に記載されている。
【0091】
使用するいずれの保護基も、必要に応じて引き続き例えば水性溶媒中、例えば水、イソプロパノール/水、テトラヒドロフラン/水又はジオキサン/水中、酸(例えばトリフルオロ酢酸、塩酸若しくは硫酸)の存在下又はアルカリ金属塩基(例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウム)の存在下での加水分解によって、或いは例えばヨードトリメチルシランの存在下、0〜100℃の温度、好ましくは10〜50℃の温度でのエーテル分裂によって切断される。
しかし、ベンジル、メトキシベンジル又はベンジルオキシカルボニル基は、例えば触媒(例えばパラジウム/木炭)の存在下、溶媒(例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド/アセトン又は氷酢酸)中、必要に応じて塩酸などの酸を添加して、0〜50℃の温度、好ましくは周囲温度、及び1〜7バール、好ましくは1〜5バールの水素圧で、水素を用いて水素化分解によって切断される。
メトキシベンジル基は、酸化剤(例えば硝酸アンモニウムセリウム(IV))の存在下、溶媒(例えば塩化メチレン、アセトニトリル又はアセトニトリル/水)中、0〜50℃の温度、好ましくは周囲温度でも切断されうる。
メトキシ基は、三臭化ホウ素の存在下、塩化メチレン等の溶媒中、-35〜-25℃の温度で都合よく切断される。或いは溶媒があるか又は溶媒なしでブレンステッド酸を用いてメトキシ基を切断することもできる。好ましくは溶媒なしで高温にてピリジン塩酸塩を使用する。
2,4-ジメトキシベンジル基は、好ましくはトリフルオロ酢酸中、アニソールの存在下で切断される。
tert.ブチル又はtert.ブチルオキシカルボニル基は、好ましくは必要に応じて塩化メチレン、ジオキサン又はエーテル等の溶媒を用いて、トリフルオロ酢酸又は塩酸などの酸で処理することによって切断される。
フタリル基は、好ましくはヒドラジン又は一級アミン(例えばメチルアミン、エチルアミン又はn-ブチルアミン)の存在下、溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン/水又はジオキサン)中、20〜50℃の温度で切断される。
メトキシメチル基は、濃塩酸などの酸の存在下、ジメトキシエタン等の溶媒中で切断されうる。或いは、トリフルオロ酢酸などの酸を溶媒なしで使用してもよい。
N-(トリメチルシリル)エトキシメチル基は、TBAF及び1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミドンの存在下で切断されうる。或いはジオキサン又はエタノール等の有機溶媒中で塩化水素などの酸を用いてSE保護基を切断してもよい。
アリルオキシカルボニル基は、好ましくは溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、かつ好ましくは過剰の塩基、例えばモルフォリンの存在下、0〜100℃の温度、好ましくは周囲温度及び不活性ガス下にて触媒量のテトラキス-(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)で処理することによって、或いは溶媒、例えば水性エタノール中、必要に応じて塩基、例えば1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンの存在下、20〜70℃の温度で触媒量のトリス-(トリフェニルホスフィン)-ロジウム(I)クロリドで処理することによって切断される。
本発明の一般式Ia(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、前記定義どおりである)の化合物及びその前駆体の下記調製方法が特に好適であることが判った。
スキーム1:
【0092】
【化24】

一般式(1-4)(式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義どおりであり、かつR5が水素原子を表す)の化合物の調製をスキーム1に示す。一般式(1-1)(式中、R1及びR2は前記定義どおりである)の化合物を一般式(1-2)(式中、R3及びR4は前記定義どおりであり、LGは脱離基であり、かつPGは保護基である)の化合物と反応させることができる。脱離基LGは、ハロゲン化物、好ましくは塩化物及び臭化物、-SO2CH3、-OSO2CH3、-OSO2C6H4-CH3又は-S-CH3(-S-CH3は、実際の保護基に変換するため、有機過酸化物とのさらなる反応が必要である)等であってよいが、このリストは限定的ではない。塩化物を使用するのが最も特に好ましい。ヒドロキシ官能性のための保護基PGは当業者に知られており、或いは文献に記載されている(T.W. Greene, P.G.M. Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, 1999)。メトキシ保護基が最も特に好ましい。
不活性な溶媒中、補助塩基を用いて、0℃〜溶媒の還流温度の温度範囲で反応を行うことができる。適切な不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジアルキルホルムアミド(特に好ましくはジメチルホルムアミド)、環式アミン(特に好ましくはN-メチルピロリドン)、1,4-ジオキサン、アセトニトリル中又は溶媒混合物中で反応を行う。適切な補助塩基の例は、三級アミン(例えばトリエチルアミン又はエチルジイソプロピルアミン等)、アルカリ金属の炭酸塩(例えば炭酸カリウム又は炭酸ナトリウム等)、水素化ナトリウム(NaH)又はリチウムジイソプロピルアミド(LDA)である。使用する不活性な溶媒は、使用する塩基と適合性でなければならない。好ましくは、N-メチルピロリドン中、周囲温度〜溶媒の還流温度にて、補助塩基として炭酸カリウムの存在下で反応を行う。
【0093】
一般式(1-3)(式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義どおりであり、かつPGは保護基を表す)の化合物から出発し、スキーム1に示すようにエーテル開裂によって、一般式(1-4)(式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義どおりであり、かつR5は水素原子を表す)の化合物を得ることができる。ブレンステッド酸又はルイス酸を利用してエーテルを開裂できる。一般式(1-3)の化合物を溶媒なしで高温にてピリジン塩酸塩と反応させるのが最も好ましい。ヒドロキシ官能性の保護基PGは当業者に知られており、又は文献に記載されている(T.W. Greene, P.G.M. Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, 1999)。メトキシ保護基が最も特に好ましい。
スキーム2:
【0094】
【化25】

一般式(2-3)(式中、R3及びR4は前記定義どおりであり、LGは脱離基を表し、かつPGは保護基を表す)の化合物をスキーム2と同様に合成することができる。脱離基LGはハロゲン化物、好ましくは塩化物及び臭化物、-SO2CH3、-OSO2CH3、-OSO2C6H4-CH3又は-S-CH3(-S-CH3は、実際の保護基に変換するため有機過酸化物とのさらなる反応が必要である)等であってよいが、このリストは限定的ではない。塩化物を使用するのが最も特に好ましい。ヒドロキシ官能性の保護基PGは当業者に知られており、又は文献に記載されている(T.W. Greene, P.G.M. Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley、1999)。メトキシ保護基を用いてヒドロキシ官能性を保護するのが最も好ましい。
不活性溶媒中で標準的なペプチドカップリング試薬と塩基を用いて、一般式(2-1)(式中、PGは保護基を表し、かつLGは脱離基を表す)のカルボン酸を一般式(2-2)(式中、R3及びR4は前記定義どおりである)の化合物と反応させて一般式(2-3)のアミドを得ることができる(例えばHouben-Weyl、方法en der Organischen Chemie、vol. 15/2参照)。使用可能な不活性溶媒は、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメトキシエタン、ジクロロメタン、アセトニトリル又は溶媒混合物である。好ましい溶媒はジメチルホルムアミドである。適切な塩基は、特に、アミン塩基、例えばトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン等である。適切なカップリング試薬は、例えば、1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリピロリジノ-ホスホニウム-ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、エチル-(3-ジメチルアミノ-プロピル)-カルボジイミド、O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N-N,N-テトラメチル-ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)又はテトラフルオロボラート(TBTU)又は1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジメチルアミノ)-ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)でありうる。TBTUの使用が特に好ましい。カルボキシル基の活性化を対応する酸無水物又は酸塩化物を用いて行ってもよい。一般的に-20℃〜溶媒の還流温度の温度範囲で常圧にて反応を行う。塩基としてジイソプロピルエチルアミンを使用し、かつ溶媒としてジメチルホルムアミドを使用するのが特に好ましい。
一般式(3-3)(式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義どおりであり、かつR5はC1-6-アルキル基を表す)の化合物をスキーム3と同様に合成することができる。
スキーム3:
【0095】
【化26】

一般式(3-1)(式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義どおりであり、かつR5は水素原子を表す)の化合物を一般式(3-2)(式中、アルキルはC1-6-アルキル基を表し、かつLGは脱離基を表す)の化合物と反応させることができる。脱離基はハロゲン化物、好ましくは臭化物及びヨウ化物、-OSO2CH3、-OSO2C6H4-CH3などであってよいが、このリストは限定的ではない。ヨウ化物の使用が最も特に好ましい。ヨウ化メチルの使用が最も特に好ましい。不活性溶媒中、補助塩基を用いて、0℃〜溶媒の還流温度の温度範囲で反応を行うことができる。ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル又は溶媒混合物を不活性溶媒として使用しうる。好ましい溶媒はジメチルスルホキシドである。適切な補助塩基はアルカリ金属の炭酸塩、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸セシウムでありうる。使用する不活性溶媒は、使用する塩基と適合性でなければならない。炭酸セシウムの使用が特に好ましい。
【0096】
例えば置換基の操作によって最終生成物をさらに誘導体化する場合もある。これらの操作は、とりわけ、当業者に一般的に知られている当該操作、例えば酸化、還元、アルキル化、アシル化及び加水分解であってよいが、必ずしも上記に限定されない。
本発明の一般式Ia及びIbの新規化合物は、1つ以上のキラル中心を含みうる。例えば2つのキラル中心が存在する場合、化合物は、対掌体の2つのジアステレオマー対の形態で存在しうる。本発明は、個々の異性体のみならずその混合物を包含する。
ジアステレオマーをその異なる物理-化学的特性に基づき、例えば適切な溶媒からの分別結晶化によって、又は高速液体クロマトグラフィー若しくはカラムクロマトグラフィーによって、キラル若しくは好ましくは非キラル固定相を用いて分離することができる。
例えば適切なキラル固定相(例えばChiral AGP, Chiralpak AD)上のHPLCによって、一般式Ia及びIbに包含されるラセミ体を分離することができる。光学活性酸、例えば(+)若しくは(-)-酒石酸、(+)若しくは(-)-ジアセチル酒石酸、(+)若しくは(-)-モノメチル酒石酸又は(+)若しくは(-)-ショウノウスルホン酸、或いは光学活性塩基、例えば(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン、(S)-(-)-1-フェニルエチルアミン又は(S)-ブルシンと反応させると生成されるジアステレオ異性の光学活性塩を介して、塩基性又は酸性官能を含むラセミ体を分離することもできる。
異性体を分離する通常の方法に従い、一般式Ia及びIbの化合物のラセミ体を、溶媒中で等モル量の上記光学活性酸又は塩基の1種と反応させ、結果として生じるそのジアステレオ異性の結晶性光学活性塩をそれらの異なる溶解度を利用して分離する。塩の溶解度に関して十分に異なるという条件で、いずれのタイプの溶媒中でもこの反応を行うことができる。好ましくは、メタノール、エタノール又はその混合物を、例えば50:50の体積比で使用する。次に各光学活性塩を水に溶かし、炭酸ナトリウム若しくは炭酸カリウム等の塩基、又は適切な酸、例えば希塩酸若しくはメタンスルホン酸水溶液で慎重に中和して、対応する遊離化合物を(+)又は(-)形で得る。
(R)又は(S)配置の適切な反応成分を用いて上記合成を行うことによって、一般式Ia及びIbに包含される(R)若しくは(S)エナンチオマーのみ又は2つの光学活性ジアステレオマー化合物の混合物を得ることもできる。
一般式Ia及びIbの新規化合物及びその生理学的に許容しうる塩は、その選択的なCGRP拮抗特性に基づいた有益な薬理学的特性を有する。本発明はさらに、これらの化合物を含む医薬組成物、その使用及びその製法に関する。
上記新規化合物及びその生理学的に許容しうる塩はCGRP拮抗特性を有し、かつCGRP受容体結合研究で良い親和性を示す。本化合物は、後述する薬理学的試験システムでCGRP拮抗特性を示す。
以下の実験を行って、上記化合物のヒトCGRP受容体に対する親和性及び本化合物の拮抗特性を実証した。
【0097】
A. SK-N-MC細胞(ヒトCGRP受容体を発現する)との結合研究
SK-N-MC膜(約20μgのタンパク質)を180分間周囲温度にて、総体積250μlで50pMの125I-ヨードチロシル-カルシトニン遺伝子関連ペプチド及び増加性濃度の試験物質と共にインキュベートする(アッセイ緩衝液:10mMトリス、50mM NaCl、5mM MgCl2、1mM EDTA、pH=7.4)。ポリエチレンイミン(0.1%)で処理したGF/B-ガラス繊維フィルターを通す急速ろ過によって、細胞収穫器を用いてインキュベーションを終わらせる。γ線計数器を用いてタンパク質結合放射能を測定する。インキュベーション中の1μMのBIBN4096BSの存在後の結合放射能として非特異性結合を定義する。
コンピューター支援非線形曲線フィッティングを利用して濃度結合曲線を解析する。
前記化合物は、上記試験でKi値≦50μmを示す。
【0098】
B. SK-N-MC細胞内でのCGRP拮抗作用
増加性濃度のCGRP及び種々濃度の試験物質の存在下で30分間SK-N-MC細胞(約1000個の細胞/ウェル)をインキュベートする。
AlphaScreen cAMPアッセイキット(Perkin Elmer)を用いてサンプルのcAMP含量を決定し、拮抗的に作用する物質のpA2値を図表で決定する。
本発明の化合物は、上記in vitro試験モデルにおいて、10-12〜10-4Mの薬用量範囲でCGRP拮抗特性を示す。
種々の構造要素を利用して一般式Ia及びIbの化合物が良い〜非常に良いCGRP拮抗活性を示すことを実証するため、下表は上記試験手順に従って得られたKi値を示す。本化合物の種々の構造要素について本化合物を選択したものであり、特定の化合物に重点を置くためでないことに留意すべきである。
【0099】

【0100】
(適応症)
本発明の化合物及びその生理学的に許容しうる酸との塩は、その薬理学的特性を考慮すると、頭痛、特に片頭痛又は群発性頭痛及び緊張性頭痛の急性治療及び予防的治療に適する。さらに、本発明の化合物は、下記疾患に対しても正の効果を有する:非インスリン依存性糖尿病(「NIDDM」)、心血管疾患、モルヒネ耐性、クロストリジウム毒に起因する下痢、皮膚疾患、特に熱及び放射線誘発皮膚損傷(日焼け、苔癬、そう痒症、そう痒性トキシデルミイズ(toxidermies)及び重度のかゆみを含む)、炎症性疾患、例えば、関節の炎症性疾患(骨関節炎、関節リウマチ、神経性関節炎)、汎発性軟組織リウマチ(線維筋痛症)、口粘膜の神経性炎症、炎症性肺疾患、アレルギー性鼻炎、喘息、COPD、過度の血管拡張及びその結果として低下した組織への血液供給に付随する疾患、例えば、ショック及び敗血症、慢性疼痛、例えば、糖尿病性神経障害、化学療法によって誘発された神経障害、HIV誘発神経障害、ヘルペス後の神経障害、組織外傷によって誘発された神経障害、三叉神経痛、側頭下顎機能不全、CRPS(複合局所痛症候群)、背中痛、並びに内臓の病気、例えば刺激性腸症候群(IBS)及び炎症性腸症候群。さらに、本発明の化合物は一般の疼痛軽減効果を有する。エストロゲン欠乏女性及び前立腺癌のホルモン治療患者及び去勢男性で血管拡張及び増大した血流によって起こる更年期顔面紅潮の症候は、予防的及び急性治療能力において本出願のCGRPアンタゴニストによって好ましい影響を受け、この治療アプローチは副作用がないことによって、ホルモン補充から区別される。
好ましくは、本発明の化合物は、片頭痛及び群発性頭痛の急性治療及び予防的治療のため、刺激性腸症候群(IBS)の治療のため並びにエストロゲン欠乏女性の顔面紅潮の予防的治療及び急性治療のために適している。
対応する効果を達成するために必要な薬用量は、静脈内又は皮下投与する場合、便宜上0.0001〜3mg/kg(体重)、好ましくは0.01〜1mg/kg(体重)であり、また経口、経鼻又は吸入により投与する場合、0.01〜10mg/kg(体重)、好ましくは0.1〜10mg/kg(体重)であり、各場合1日に1〜3回である。
CGRPアンタゴニスト及び/又はCGRP放出インヒビターによる治療を通常のホルモン補充に対する補足として施す場合、上で特定した薬用量を減らすことが賢明であり、この場合、薬用量は、上述した下限の1/5〜特定した上限の1/1までであってよい。
本発明はさらに、抗体の産生及び精製(アフィニティークロマトグラフィーによる)のため、並びに適切な放射能標識、例えば適切な前駆体のトリチウム標識(例えばトリチウムによる接触水素化又はハロゲン原子をトリチウムと交換することによって)後にRIA及びELISAアッセイにおいて有益なアジュバントとして、また、神経伝達物質の研究における診断又は分析アジュバントとしての本発明の化合物の使用に関する。
【0101】
(併用)
併用しうる活性物質の分類には、例えば、制吐薬、消化管運動改善薬、神経遮断薬、抗うつ薬、ニューロキニンアンタゴニスト、抗痙攣薬、ヒスタミン-H1-受容体アンタゴニスト、β-ブロッカー、α-アゴニスト及びα-アンタゴニスト、麦角アルカロイド、穏やかな鎮痛薬、非ステロイド性消炎薬、副腎皮質ステロイド薬、カルシウムアンタゴニスト、5-HT1B/1D-アゴニスト又は他の抗片頭痛薬が含まれ、これらを1種以上の不活性な通常の担体及び/又は希釈剤、例えばトウモロコシデンプン、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪性物質、例えば硬質脂肪又はこれらの適切な混合物と共に通常のガレヌス(galenic)製剤、例えばプレーン錠剤若しくはコーティング錠剤、カプセル剤、散剤、懸濁液、溶液、定量エアロゾル又は座剤に製剤化することができる。
従って、上記併用のために使用可能な他の活性物質として、例えば、非ステロイド性抗炎症薬アセクロフェナク、アセメタシン、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン(パラセタモール)、アザチオプリン、ジクロフェナク、ジフルニサール、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、レフルノミド、ロルノキシカム、メフェナム酸、ナプロキセン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、ゾメピラク又はその医薬的に許容しうる塩並びにメロキシカム及び他の選択的COX2インヒビター、例えばロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、エトリコキシブ及びセレコキシブ等、並びにプロスタグランジン合成の初期若しくは後期段階を阻害する物質又はプロスタグランジン受容体アンタゴニスト、例えばEP2-受容体アンタゴニスト及びIP-受容体アンタゴニスト等が挙げられる。
エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、メトクロプラミド、ドンペリドン、ジフェンヒドラミン、シクリジン、プロメタジン、クロルプロマジン、ビガバトリン、チモロール、イソメテプテン、ピゾチフェン、ボトキス、ガバペンチン、プレガバリン、ズロキセチン、トピラマート、リボフラビン、モンテルカスト、リシノプリル、ミカルジス、プロクロロペラジン、デキサメタゾン、フルナリジン、デキストロプロポキシフェン、メペリジン、メトプロロール、プロプラノロール、ナドロール、アテノロール、クロニジン、インドラミン、カルバマゼピン、フェニトイン、バルプロアート、アミトリプチリン、イミプラミン、ベンラファキシン、リドカイン又はジルチアゼム及び他の5-HT1B/1Dアゴニスト、例えば、アルモトリプタン、アビトリプタン、エルトリプタン、フロバトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、スマトリプタン及びゾルミトリプタンを使用することもできる。
【0102】
さらに、CGRPアンタゴニストとバニロイド受容体アンタゴニスト、例えばVR-1アンタゴニスト、グルタマート受容体アンタゴニスト、例えばMGlu5受容体アンタゴニスト、mGlu1受容体アンタゴニスト、iGlu5受容体アンタゴニスト等、AMPA受容体アンタゴニスト、プリン受容体ブロッカー、例えばP2X3アンタゴニスト等、NO-シンターゼインヒビター、例えばINOSインヒビター等、カルシウムチャネルブロッカー、例えばPQ型ブロッカー、N型ブロッカー等、カリウムチャネルオープナー、例えばKCNQチャネルオープナー等、ナトリウムチャネルブロッカー、例えばPN3チャネルブロッカー等、NMDA受容体アンタゴニスト、酸感受性イオンチャネルアンタゴニスト、例えばASIC3アンタゴニスト等、ブラジキニン受容体アンタゴニスト、例えばB1受容体アンタゴニスト等、カンナビノイド受容体アゴニスト、例えばCB2アゴニスト、CB1アゴニスト等、ソマトスタチン受容体アゴニスト、例えばSst2受容体アゴニスト等を加えてよい。
これらの活性物質の薬用量は、便宜上、通常推奨される最低用量の1/5〜一般的に推奨される用用の1/1、すなわち、例えば20〜100mgのスマトリプタンである。
【0103】
(製剤)
本発明に従って調製した化合物をそれら単独でか又は必要に応じて他の活性物質と組み合わせて片頭痛の治療のため静脈内、皮下、筋肉内、関節内、直腸内、鼻腔内経路で、吸入によって、局所的、経皮的又は経口的に投与することができるが、吸入のためにはエアロゾル製剤が特に適している。併用投与の場合は、同時又は逐次投与のどちらでもよい。
投与に適した形態は、例えば錠剤、カプセル剤、溶液、シロップ、エマルション又は吸入用散剤若しくはエアロゾルである。医薬的に有効な化合物の含量は、各場合組成物全体の0.1〜90wt.%、好ましくは0.5〜50wt.%の範囲内、すなわち、後述する薬用量範囲に達するのに十分な量でなければならない。
錠剤の形態で、散剤として、カプセル(例えば、硬ゼラチンカプセル)中の散剤として、溶液又は懸濁液として、製剤を経口投与することができる。吸入によって投与する場合、活性物質の組合せを散剤として、水溶液若しくは水性エタノール溶液として、又は噴霧ガス製剤を利用して投与することができる。
従って、好ましくは、医薬製剤は、上記好ましい実施形態の1種以上の式Ia及びIbの化合物の含量によって特徴づけられる。
一般式Ia及びIbの化合物を経口投与する場合が特に好ましく、かつ式Ia及びIbの化合物を1日に1回又は2回投与する場合も特に好ましい。例えば、活性物質を既知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはラクトース等、崩壊剤、例えばトウモロコシデンプン若しくはアルギン酸等、結合剤、例えばデンプン若しくはゼラチン等、潤沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム若しくはタルク等及び/又は遅延放出用薬剤、例えばカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、若しくは酢酸ポリビニル等と混合することによって適切な錠剤を得ることができる。錠剤が数層含んでもよい。
従って、錠剤と同様に製造したコアを、錠剤コーティング用に常用されている物質、例えば、コリドン又はシェラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることによって、コーティング錠剤を調製することができる。遅延放出を達成するため又は非適合性を防止するため、コアがいくつかの層から成ってもよい。同様に、錠剤コーティングがいくつかの層から成って、おそらく錠剤について上述した賦形剤を利用して、遅延放出を達成することができる。
本発明の活性物質又はその組合せを含むシロップは、さらに甘味料、例えばサッカリン、シクラマート、グリセロール又は糖など及び風味向上剤、例えばバニリン又はオレンジエキス等の香味料を含んでよい。それらは懸濁アジュバント又は増粘剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース等、湿潤剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物など、又は保存剤、例えばp-ヒドロキシベンゾアート等をも含有しうる。
活性物質を不活性な担体、例えばラクトース又はソルビトール等と混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることによって、1種以上の活性物質又は活性物質の組合せを含むカプセル剤を調製することができる。
好適な座剤は、例えばこの目的のために提供されている担体、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール若しくはその誘導体と混合することによって、調製されうる。
【0104】
使用しうる賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容しうる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生油又はゴマ油)、単官能性又は多官能性アルコール(例えばエタノール又はグリセロール)等、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散性ケイ酸及びケイ酸塩)、糖(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸パルプ廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び潤沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及び硫酸ラウリルナトリウム)が挙げられる。
経口投与のため、錠剤は、上記担体とは別に、デンプン等の種々の添加剤、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等と共に、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤を当然に含むことができる。さらに、錠剤化プロセスのため、ステアリン酸マグネシウム、硫酸ラウリルナトリウム及びタルク等の潤沢剤を同時に使用することができる。水性懸濁液の場合、上記賦形剤に加えて種々の風味向上剤又は着色剤を併用することができる。
一般式Ia及びIbの化合物を吸入によって投与する場合も好ましく、それらを1日1回又は2回投与すると特に好ましい。この目的のためには、一般式Ia及びIbの化合物を吸入に適した形態で調製しなければならない。吸入用製剤としては、吸入用散剤、噴霧剤含有定量エアロゾル又は噴霧剤のない吸入溶液が挙げられ、必要に応じて通常の生理学的に許容しうる賦形剤との混合物で存在する。
本発明の範囲内では、噴霧剤のない吸入溶液という表現には、濃縮物又はすぐに使える無菌吸入溶液が含まれる。本発明に従って使用しうる製剤について、本明細書の次のパートでさらに詳述する。
【実施例】
【0105】
(実験セクション)
原則として、調製した化合物についてIR、1H-NMR及び/又は質量スペクトルを得た。特に断らない限り、既製のTLCシリカゲルプレート60F254(E. Merck, Darmstadt, Item no. 1.05714)を用いてチャンバー飽和なしでRf値を決定する。
溶出液について与えられる比は、特定溶媒の体積による単位についてである。NH3に与えられる体積による単位は水中のNH3の濃縮溶液についてである。
TLCに用いた溶出液系は以下のとおりである。
・溶出液A:DCM/シクロヘキサン/MeOH/NH4OH=70/15/15/2
・溶出液B:石油エーテル/酢酸エチル=2/1
特に断らない限り、反応溶液の仕上げで使用する酸、塩基及び塩溶液は指定濃度の水系である。Millipore (MATREXTM、35〜70μm)製のシリカゲルをクロマトグラフ精製で使用する。以下に列挙するパラメーターに従い、下記カラムを用いて、提供されるHPLCデータを測定する。
【0106】
使用カラム:
(カラム温度:30℃;注入体積:5μL;254nmで検出)

【0107】
使用溶媒:
- カラムS1〜S6(酸性条件)では下記溶媒を使用した。
溶媒A:水(0.1%ギ酸を含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.1%ギ酸を含む)
- カラムS7(塩基性条件)では下記溶媒を使用した。
溶媒A:水(0.1%NH4OHを含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.1%NH4OHを含む)
(与えた百分率は総体積についてである)
【0108】
勾配:

【0109】

【0110】

【0111】

【0112】

【0113】

【0114】

【0115】
方法:

【0116】
分取HPLC精製では、質量制御下又はUV検出によって生成物を収集する。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥する。分取HPLC分離のため下記カラムを使用しうる。

【0117】
分取HPLC分離のため下記溶媒系を使用しうる。
- 溶媒A:水(0.1%ギ酸を含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.1%ギ酸を含む)
- 溶媒A:水(0.15%ギ酸を含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.15%ギ酸を含む)
- 溶媒A:水(0.3%ギ酸を含む)
溶媒B:アセトニトリル
- 溶媒A:水(0.3%ギ酸を含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.3%ギ酸を含む)
- 溶媒A:水(0.1%NH4OHを含む)
溶媒B:アセトニトリル(0.1%NH4OHを含む)
与えた百分率は各場合総体積についてである。
立体配置ついて何らさらに情報がない場合には、純粋なエナンチオマーが含まれるか、或いは部分的又は完全にさえラセミ化が起こっているか不明である。
【0118】
試験の記述では以下の略語を使用する。
AcOH:酢酸
BINAP:2,2'-ビス-(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル
BOC:tert.-ブチルオキシカルボニル
CAD:循環空気乾燥機
CDI:1,1'-カルボニルジイミダゾール
conc.:濃
Cyc:シクロヘキサン
DCM:ジクロロメタン
DIPE:ジイソプロピルエーテル
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
dppf:1,1'-ビス-(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
of th.:理論の
d-水:脱イオン水
EI:電子ジェットイオン化(MSで)
eq:当量
ESI:エレクトロスプレーイオン化(MSで)
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
h:時間
HCl:塩化水素
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
HPLC-MS:HPLC結合質量分析
i.vac.:真空中(真空下)
【0119】
M:モル濃度
mmol:ミリモル
mL:ミリリットル
μL:マイクロリットル
MeOH:メタノール
MS:質量分析
MW:分子量[g/モル]
NaOAc:酢酸ナトリウム
NaOH:水酸化ナトリウム
NH4OH:水酸化アンモニウム(アンモニア水溶液、30%)
NMP:N-メチルピロリジン
PE:石油エーテル
定量的:定量的
Rf:保持係数(TLCで)
Rt:保持時間(HPLCで)
RT:周囲温度
TBTU:O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
XantPhos:4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9.9-ジメチルキサンテン
XPhos:2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
【0120】
出発化合物の調製:
中間体1a:
1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン-二塩酸塩
【化27】

【0121】
国際出願WO2005/013894の記載どおりにこの化合物とその前駆体を合成した。
ESI-MS:m/z=219 (M+H)+
Rf:0.11(シリカゲル,DCM/MeOH/NH4OH=80:20:2)
中間体1b:
1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【化28】

【0122】
工程1:4-(2-クロロ-ピリジン-3-イル-アミノ)-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル
【化29】

【0123】
560mL(7.25 mol)のTFAを約15℃で9.5Lの酢酸イソプロピル中の930g(3.99mol)のN-ベンジルオキシカルボニル-4-ピペリドン及び466g(3.63mol)の2-クロロ-3-アミノピリジンに滴下した。922g(4.35mol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドをバッチ形式で加えた。反応が完了するまで混合物を撹拌した。RTで反応混合物を860mLの水酸化ナトリウム溶液(2mol/L)と混ぜ合わせた。有機相を分別し、5Lの水で洗浄し、蒸発によって濃縮した。
収量:1250g(粗製、定量的)
ESI-MS:m/z=346 (M+H)+
工程2: 4-[1-(2-クロロ-ピリジン-3-イル)-ウレイド]-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル
【化30】

【0124】
530mL(6.1mol)のクロロスルホニルイソシアナートを6LのTHFに入れて-15℃に冷却した。この混合物に次に7LのTHF中の1.25kg(3.63mol)の4-(2-クロロ-ピリジン-3-イル-アミノ)-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルの溶液を反応混合物の温度が-7℃を超えないように1時間以内で加えた。混合物を約-8℃で90分間撹拌してから700mLの水を30分以内で滴下した。混合物を約10℃で30分間撹拌してから8.1Lの水酸化ナトリウム溶液(2mol/L)をゆっくり加えた。次に反応混合物を50℃に加熱し、相を分けた。有機相を2Lの水で洗浄した。次に蒸留して10Lの溶媒を有機相から除去し、残留物に15Lの酢酸ブチルを加え、これから再び蒸留してさらに8Lの溶媒を除去した。0℃にゆっくり冷却することによって生成物を結晶化した。沈殿物を吸引ろ過し、2Lの酢酸ブチルで洗浄して40℃で乾燥させた。
収量:1108g(理論の79%)
ESI-MS:m/z=389/391(M+H)+
工程3:4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル
【0125】
【化31】

1108g(2.85mol)の4-[1-(2-クロロ-ピリジン-3-イル)-ウレイド]-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルを14.5Lのtert-アミルアルコール中で720g(8.57mol)の炭酸水素ナトリウムと撹拌した。蒸留して3Lの溶媒を除去した。反応混合物を35℃に冷却して11mLの水と混合した。次に13g(0.058mol)の酢酸パラジウムと49g(0.115mol)の1,4-ビス-(ジフェニルホスフィノ)-ブタン(DPPB)を加えて混合物を還流温度に加熱した。それを反応が完了するまで100℃で撹拌してからRTに冷まして7.5Lの水を加えた。有機相を分別し、5Lの水で洗浄してからエバポレートした。油性残留物に3Lの酢酸イソプロピルを2ロット加えて蒸留した。次に残留物を7Lの酢酸イソプロピルに熱溶解させて混合物をゆっくり周囲温度に戻した。晶出した固体を吸引ろ過し、2Lの酢酸イソプロピルとtert.-ブチル-メチルエーテルで洗浄して50℃にて乾燥させた。
収量:690g(理論の69%)
ESI-MS:m/z=353 (M+H)+
工程4:1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0126】
【化32】

690g(1.96mol)の4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルを5.4Lのメタノールに溶かし、46gのPd/C(10%;6.6質量%)を添加して60℃にて60psi(4.1×105Pa)の水素圧で水素の取込みが完了するまで水素化した。触媒をろ別した。蒸留して4Lのメタノールをろ液から除去した。2Lのメチルシクロヘキサンを加え、蒸留してさらに1.5Lの溶媒を除去した。このようにして得られた懸濁液を吸引ろ過し、残留物をメチルシクロヘキサンで洗浄して40℃で乾燥させた。
収量:446g(理論の100%)
ESI-MS:m/z=219 (M+H)+
中間体2:
7-メトキシ-3-ピペリジン-4-イル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン
【0127】
【化33】

工程1:(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-アセトニトリル
【0128】
【化34】

100mLのDMF中の24.0g(214 mmol)のカリウム-tert-ブトキシドを50mLのDMF中の13.2g(86.0mmol)の4-ニトロアニソールと18.0g(107mmol)の4-クロロフェノキシ-アセトニトリルの溶液にゆっくり滴下した。反応混合物を-10℃で30分間撹拌してから濃HClと氷の1:1混合物300g中に注いだ。EtOAcによる抽出後、有機相を水で洗浄し、乾燥させて真空中でエバポレートした。残留物をPE/EtOAcの1:1混合物で処理し、晶出した生成物を吸引ろ過した。石油エーテル/EtOAcの1:1混合物で洗浄後、結晶を空気中で乾燥させた。
収量:6.5g(理論の39%)
ESI-MS:m/z=210 (M+NH4)+
Rf:0.45(シリカゲル;PE/EtOAc=1:1)
工程2:2-(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-エチルアミン
【0129】
【化35】

窒素雰囲気下、200mL(200mmol)の1Mボラン溶液(THF中)をRTで380mLのTHF中の12.6g(65.7mmol)の(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-アセトニトリルにゆっくり滴下した。反応混合物を2時間還流させた。冷却後30mLのメタノールを20分以内で滴下した。この時間じゅう、氷浴で温度を10℃〜20℃にて維持した。反応混合物を30分間RTで撹拌し続けてから、それに30分以内で2MのHCl水溶液を45mL加えた。反応混合物を真空中の回転式エバポレーションで濃縮した。残留物を水で希釈して約200mLとし、200mLのEtOAcで抽出した。水相を15%(w/v)炭酸カリウム水溶液でアルカリ性にし、Ludwig(Messrs Normag)の回転式パーフォレーター(perforator)を用いてジエチルエーテルで連続的に一晩抽出した。有機抽出液を回転式エバポレーションで蒸発乾固させた。
収量:9.98g(理論の77%)
ESI-MS:m/z=197 (M+H)+
Rt(HPLC):2.1分(方法E)
工程3:(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-[2-(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-エチル]-アミン
【0130】
【化36】

窒素雰囲気下で270mLのジクロロメタン中の9.98g(50.9mmol)の2-(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-エチルアミン、9.80mL(54.9mmol)のN-ベンジルピペリドン及び6.30mL(114mmol)の酢酸の混合物を氷浴内で0℃に冷却した。この温度で14.2g(67.0mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを20分以内でバッチ形式にて加えた。反応混合物を0℃でさらに4時間維持し、一晩でRTに戻した。次に混合物を400mLの15%(w/v)炭酸カリウム水溶液と混ぜ合わせてRTで1時間撹拌した。有機相を分別し、乾燥させ、回転式エバポレーションで濃縮した。
収量:18.8g(定量的)
ESI-MS:m/z=370 (M+H)+
Rt(HPLC):1.9分(方法E)
工程4:[2-(2-アミノ-5-メトキシフェニル)-エチル]-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-アミン
【0131】
【化37】

26.0g(70.3mmol)の(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-[2-(5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-エチル]-アミンを350mLのメタノール中の5.00g(2.45mmol)のロジウム木炭(5%、水で湿らせた)を用いて3バールの水素雰囲気内で3時間RTにて水素化した。吸引ろ過で触媒を除去し、溶液を回転式エバポレーションで濃縮した。残留物を何らさらに精製せずに即座にさらに反応させた。
収量:23.9g(定量的)
Rt(HPLC):0.99分(方法A)
工程5:3-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-7-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン
【0132】
【化38】

35.0g(216mmol)のN,N′-カルボニルジイミダゾールを175mLのDMF中の23.9g(70.3mmol)の[2-(2-アミノ-5-メトキシフェニル)-エチル]-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-アミンに加えて混合物を100℃で2時間撹拌した。反応混合物を約1kgの氷水上に注ぎ、一晩撹拌した。沈殿生成物を吸引ろ過し、水で洗浄して乾燥させた。残留物をDIPEと撹拌し、吸引ろ過した。固体生成物をDIPEで洗浄して乾燥させた。
収量:21.6g(理論の84%)
ESI-MS:m/z=366 (M+H)+
Rt(HPLC):2.12分(方法E)
工程6:7-メトキシ-3-ピペリジン-4-イル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン
【0133】
【化39】

300mLのメタノール中の21.6g(59.2mmol)の3-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-7-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オンと2.5gの木炭上パラジウム(10%)の混合物を3バールの水素雰囲気内で50℃にて反応が完了するまで水素化した。吸引ろ過で触媒を除去し、母液を回転式エバポレーションで濃縮した。残留物をDIPEと摩砕し、吸引ろ過し、DIPEで洗浄して乾燥させた。
収量:13.2g(理論の81%)
ESI-MS:m/z=276 (M+H)+
Rt(HPLC):0.73分(方法L)
中間体3:
(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノン
【0134】
【化40】

0.965g(3.00mmol)のTBTUをRTで10.0mLのDMF中の0.500g(2.67mmol)の2-クロロ-6-メトキシイソニコチン酸、0.366g(2.67mmol)の5-フルオロインドリン及び0.421mL(3.00mmol)のトリエチルアミンに加えた。混合物をRTで2時間撹拌してから分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて真空中でエバポレートした。
収量:0.700g(理論の86%)
ESI-MS:m/z=307/309 (M+H)+ (Cl)
Rt(HPLC):1.60分(方法C)
中間体4:
5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール
【0135】
【化41】

工程1:1-アセチル-5-フルオロ-1,3-ジヒドロインドール-2-オン
【0136】
【化42】

170℃にて3.0g(20mmol)の5-フルオロインドリノンを10mL(98mmol)の無水酢酸中で3時間撹拌した。RTに冷ました後、混合物を200mLの氷水上に注ぎ、沈殿物質を吸引ろ過して100mLの水で洗浄した。固体を水とエタノールから再結晶させた。沈殿生成物を吸引ろ過し、水で洗浄して真空中で乾燥させた。
収量:2.4g(理論の63%)
ESI-MS:m/z=192 (M+H)+
Rt(HPLC):1.2分(方法C)
工程2:1-アセチル-5-フルオロ-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン
【0137】
【化43】

0℃〜5℃で、1.14g(26.0mmol)の水素化ナトリウム(鉱油中55%)をアルゴン雰囲気内で30mLのDMF中の2.40g(12.4mmol)の1-アセチル-5-フルオロ-1,3-ジヒドロインドール-2-オンにバッチ形式で加え、混合物を1時間撹拌した。次に1.91mL(31.0mmol)のヨウ化メチルを滴下し、混合物をRTで一晩撹拌した。反応混合物を水上に注ぎ、沈殿物質を吸引ろ過した。固体を水で洗浄して真空中で乾燥させた。
収量:2.1g(理論の76%)
ESI-MS:m/z=222 (M+H)+
Rt(HPLC):1.48分(方法C)
工程3:5-フルオロ-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン
【0138】
【化44】

20mLのイソプロパノール中の2.10g(9.49mmol)の1-アセチル-5-フルオロ-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンを6MのHCl水溶液50mLと1時間還流させた。冷却後、真空中でイソプロパノールを除去した。残留物を水で希釈し、氷で冷却した。沈殿物質を吸引ろ過し、水で洗浄した。固体を真空中で乾燥させた。
収量:1.40g(理論の82%)
ESI-MS:m/z=180 (M+H)+
Rt(HPLC):1.14分(方法C)
工程4:5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール
【0139】
【化45】

アルゴン雰囲気下、水素化アルミニウムリチウムの1M溶液(THF中)9.30mL(9.30mmol)と10mLのTHFの溶液を50mLのTHF中の1.40g(7.81mmol)の5-フルオロ-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オンにゆっくり滴下した。次に反応混合物を70℃に1時間加熱した。冷却後、2mLの水を加えた。溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させてろ別した。真空中で溶媒を除去した。
収量:1.30g(定量的)
ESI-MS:m/z=166 (M+H)+
Rt (HPLC):0.75分(方法C)
中間体5:
(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノン
【0140】
【化46】

10.0mLのDMF中で0.500g(2.67mmol)の2-クロロ-6-メトキシイソニコチン酸、0.439g(2.66mmol)の5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール及び0.421mL(3.00mmol)のトリエチルアミンから、(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノンと同様に、この化合物を得た。
収量:0.600g(理論の67%)
ESI-MS:m/z=335/337 (M+H)+(Cl)
Rt(HPLC):1.73分(方法C)
中間体6:
1-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0141】
【化47】

3.0mLのNMP中の0.361g(1.24mmol)の1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン二塩酸塩、0.380mg(1.24mmol)の(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノン及び514mg(3.72mmol)の炭酸カリウムの混合物を130℃で8時間撹拌した。反応混合物をRTに冷ました後、生じた沈殿物をろ別し、分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて真空中でエバポレートした。
収量:0.090g(理論の15%)
ESI-MS:m/z=489 (M+H)+
Rt(HPLC):1.50分(方法C)
中間体7:
3-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-1,2'-ビピリジニル-4-イル]-7-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン
【0142】
【化48】

5.0mLのNMP中の0.633g(2.30mmol)の7-メトキシ-3-ピペリジン-4-イル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン、0.700mg(2.28mmol)の(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノン及び954mg(6.90mmol)の炭酸カリウムの混合物を130℃で8時間撹拌した。反応混合物をRTに冷ました後、生じた沈殿物をろ別し、分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて真空中でエバポレートした。得られた残留物をDMF内で温浸し、固体として残存している生成物を吸引ろ過し、真空中で乾燥させた。母液を再び分取HPLCで精製し、生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて真空中でエバポレートした。残留物をエタノールと摩砕し、固体生成物を吸引ろ過して真空中で乾燥させた。
収量:0.490g(理論の39%)
ESI-MS:m/z=546 (M+H)+
Rt(HPLC):1.50分(方法C)
中間体8:
1-[4'-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0143】
【化49】

3.0mLのNMP中で262mg(0.900mmol)の1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン二塩酸塩、300mg(0.90mmol)の(2-クロロ-6-メトキシピリジン-4-イル)-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-イル)-メタノン及び373mg(2.70mmol)の炭酸カリウムから、1-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンと同様に、この化合物を得た。
収量:40mg(理論の9%)
ESI-MS:m/z=517 (M+H)+
Rt(HPLC):1.62分(方法C)
中間体9:
1-[4'-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0144】
【化50】

工程1:(2-クロロ-6-メトキシ-ピリジン-4-イル)-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン
【0145】
【化51】

1.22g(3.80mmol)のTBTUをRTで10.0mLのDMF中の0.685g(3.65mmol)の2-クロロ-6-メトキシイソニコチン酸、0.700g(3.65mmol)の4,5-フルオロインドリン-二塩酸塩及び1.12mL(8.00mmol)のトリエチルアミンに加えた。混合物をRTで2時間撹拌してから200mLの炭酸カリウム溶液(水溶液,7%)上に注いだ。生じた沈殿物を吸引ろ過し、水で洗浄して真空中で乾燥させた。
収量:1.05g(理論の89%)
ESI-MS:m/z=325/327 (M+H)+(Cl)
Rt(HPLC):1.66分(方法C)
工程2:1-[4'-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0146】
【化52】

0.982g(4.50mmol)の1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン及び500mg(1.54mmol)の(2-クロロ-6-メトキシ-ピリジン-4-イル)-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノンを3.0mLのNMP中で130℃にて12時間撹拌した。反応混合物をRTに冷ました後、生じた沈殿物をろ別し、分取HPLCで精製した。生成物含有フラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥した。
収量:0.250g(理論の32%)
ESI-MS:m/z=507 (M+H)+
Rt(HPLC):1.59分(方法C)
中間体10:
1-[6'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-2'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0147】
【化53】

工程1:(4-クロロ-6-メトキシ-ピリジン-2-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン
【0148】
【化54】

550mg(2.93mmol)の4-クロロ-6-メトキシ-ピリジン-2-カルボキシラート、411mg(3.00mmol)の5-フルオロインドリン、1.06g(3.30mmol)のTBTU及び927μL(6.60mmol)のトリエチルアミンを5.00mLのDMF中RTで3時間撹拌した。反応混合物をHPLCで精製した。生成物含有フラクションを混ぜ合わせ、回転式エバポレーターを用いてエバポレートした。
収量:450mg(理論の50%)
ESI-MS:m/z=307/309 (M+H)+(Cl)
Rt(HPLC):1.7分(方法C)
工程2:1-[6'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-2'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン
【0149】
【化55】

436mg(2.00mmol)の1-ピペリジン-4-イル-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン及び200mg(0.652mmol)の(4-クロロ-6-メトキシ-ピリジン-2-イル)-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノンを2mLのNMP中で120℃にて一晩撹拌した。反応混合物を分取HPLCで精製した。生成物含有フラクションを混ぜ合わせ、回転式エバポレーターを用いてエバポレートした。
収量:62mg(理論の20%)
ESI-MS:m/z=487 (M-H)-
Rt(HPLC):1.7分(方法C)
【0150】
最終化合物の調製:
実施例1:
4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン
【化56】

【0151】
20mg(0.041mmol)の1-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンと100mg(0.865mmol)のピリジン塩酸塩のよく撹拌した混合物を熱気送風機を用いて7分間溶融状態で維持した。反応混合物を冷却した後DMFに溶かして分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥した。
収量:11mg(理論の57%)
ESI-MS:m/z=476 (M+H)+
Rt(HPLC):1.17分(方法C)
【0152】
実施例2:
4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-1'-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン
【化57】

【0153】
50mg(0.11mmol)の4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オンを0.50mLのDMSOにRTで入れた。これに88mg(0.27mmol)の炭酸セシウムを加え、混合物を15分間撹拌した。次に6.5μL(0.11mmol)のヨウ化メチル溶液(DMSO中)を加えて混合物をRTで2時間撹拌した。さらにヨウ化メチルを加え(3.3μL,0.055mmol)、混合物をRTでさらに2時間撹拌した。反応混合物を分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥した。
収量:15mg(理論の29%)
ESI-MS:m/z=489 (M+H)+
Rt(HPLC):1.88分(方法O)
【0154】
実施例3:
3-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-オキソ-3,4,5,6,1',6'-ヘキサヒドロ-2H-1,2'-ビピリジニル-4-イル]-7-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン
【化58】

【0155】
415mg(0.761mmol)の3-[4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-1,2'-ビピリジニル-4-イル]-7-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,3-ベンゾジアゼピン-2-オン及び1.50g(13.0mmol)のピリジン塩酸塩から、4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オンと同様に、この化合物を得た。
収量:39g(理論の10%)
ESI-MS:m/z=532 (M+H)+
Rt(HPLC):4.80分(方法N)
【0156】
実施例4:
4'-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン
【化59】

【0157】
60mg(0.12mmol)の1-[4'-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オン及び300mg(2.6mmol)のピリジン塩酸塩から、4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オンと同様に、この化合物を得た。
収量:20mg(理論の34%)
ESI-MS:m/z=503 (M+H)+
Rt(HPLC):1.17分(方法C)
【0158】
実施例5:
4'-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-1'-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン
【化60】

【0159】
0.50mLのDMSO中で20mg(0.040mmol)の4'-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン、3.8μL(0.060mmol)のヨウ化メチル及び33mg(0.10mmol)の炭酸セシウムから、4'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロインドール-1-カルボニル)-1'-メチル-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オンと同様に、この化合物を得た。
収量:15mg(理論の73%)
ESI-MS:m/z=517 (M+H)+
Rt(HPLC):2.16分(方法C)
【0160】
実施例6:
4'-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,2']ビピリジニル-6'-オン
【化61】

【0161】
100mg(0.197mmol)の1-[4'-(4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-6'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンと0.500g(4.33mmol)のピリジン塩酸塩のよく撹拌した混合物を熱気送風機を用いて7分間溶融状態で維持した。反応混合物を冷却した後、DMFに溶かして分取HPLCで精製した。生成物含有フラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥した。
収量:56mg(理論の58%)
ESI-MS:m/z=493 (M+H)+
Rt(HPLC):1.27分(方法C)
【0162】
実施例7:
6'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H,1'H-[1,4']ビピリジニル-2'-オン
【化62】

【0163】
40mg(0.082mmol)の1-[6'-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-カルボニル)-2'-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル]-1,3-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-オンと0.020g(1.7mmol)のピリジン塩酸塩のよく撹拌した混合物を熱気送風機を用いて2分間溶融状態で維持した。反応を冷却した後、混合物をDMFに溶かして分取HPLCで精製した。生成物含有フラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥した。
収量:22mg(理論の57%)
ESI-MS:m/z=475 (M+H)+
Rt(HPLC):1.1分(方法C)
【0164】
以下の実施例は、一般式Ia及びIbのいずれかの所望化合物を活性物質として含む医薬製剤の調製について述べる。
(実施例I)
1mgの活性成分を含む散剤吸入用カプセル剤
組成:
散剤吸入用の1カプセル剤は下記成分を含む:
活性成分 1.0mg
ラクトース 20.0mg
硬ゼラチンカプセル 50.0mg
71.0mg
調製方法:
活性成分を吸入物質に必要な粒径に粉砕する。粉砕した活性成分をラクトースと均質に混合する。混合物を硬ゼラチンカプセル中に移す。
【0165】
(実施例II)
1mgの活性成分を含む、Respimat(登録商標)用吸入可能溶液
組成:
1パフは下記成分を含む:
活性成分 1.0mg
塩化ベンザルコニウム 0.002mg
エデト酸二ナトリウム 0.0075mg
精製水を加えて 15.0μlへ
調製方法:
活性成分と塩化ベンザルコニウムを水に溶かしてRespimat(登録商標)カートリッジ内に移す。
【0166】
(実施例III)
1mgの活性成分を含む、噴霧器用の吸入可能溶液
組成:
1バイアルは下記成分を含む:
活性成分 0.1g
塩化ナトリウム 0.18g
塩化ベンザルコニウム 0.002g
精製水を加えて 20.0mlへ
調製方法:
活性成分、塩化ナトリウム及び塩化ベンザルコニウムを水に溶かす。
【0167】
(実施例IV)
1mgの活性成分を含む、噴霧ガス作動型定量エアロゾル
組成:
1パフは下記成分を含む:
活性成分 1.0mg
レシチン 0.1%
噴霧ガスを加えて 50.0μlへ
調製方法:
微粉化活性成分をレシチンと噴霧ガスの混合物に均質に懸濁させる。計量バルブを備えた加圧容器内に懸濁液を移す。
【0168】
(実施例V)
1mgの活性成分を含む点鼻薬
組成:
活性成分 1.0mg
塩化ナトリウム 0.9mg
塩化ベンザルコニウム 0.025mg
エデト酸二ナトリウム 0.05mg
精製水を加えて 0.1mlへ
調製方法:
活性成分と賦形剤を水に溶かして適切な容器内に移す。
【0169】
(実施例VI)
5ml当たり5mgの活性物質を含む注射液
組成:
活性物質 5mg
グルコース 250mg
ヒト血清アルブミン 10mg
グリコフロール 250mg
注射用水を加えて 5mlへ
製法:
グリコフロールとグルコースを注射用水(WfI)に溶かし;ヒト血清アルブミンを加え;加熱しながら活性成分を溶かし;WfIを補って指定体積とし;窒素ガス下でアンプル内に移す。
【0170】
(実施例VII)
20ml当たり100mgの活性物質を含む注射液
組成:
活性物質 100mg
リン酸二水素一カリウム=KH2PO4 12mg
リン酸水素二ナトリウム=Na2HPO4*2H2O 2mg
塩化ナトリウム 180mg
ヒト血清アルブミン 50mg
ポリソルベート80 20mg
注射用水を加えて 20mlへ
製法:
ポリソルベート80、塩化ナトリウム、リン酸二水素一カリウム及びリン酸水素二ナトリウムを注射用水(WfI)に溶かし;ヒト血清アルブミンを加え;加熱しながら活性成分を溶かし;WfIを補って指定体積とし;アンプル内に移す。
【0171】
(実施例VIII)
10mgの活性物質を含む凍結乾燥品
組成:
活性物質 10mg
マンニトール 300mg
ヒト血清アルブミン 20mg
注射用水を加えて 2mlへ
製法:
マンニトールを注射用水(WfI)に溶かし;ヒト血清アルブミンを加え;加熱しながら活性成分を溶かし;WfIを補って指定体積とし;バイアル内に移し;凍結乾燥する。
凍結乾燥品用の溶媒:
ポリソルベート80=Tween 80 20mg
マンニトール 200mg
注射用水を加えて 10mlへ
製法:
ポリソルベート80とマンニトールを注射用水(WfI)に溶かし;アンプル内に移す。
【0172】
(実施例IX)
20mgの活性物質を含む錠剤
組成:
活性物質 20mg
ラクトース 120mg
トウモロコシデンプン 40mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
ポビドンK25 18mg
製法:
活性物質、ラクトース及びトウモロコシデンプンを均質に混合し;ポビドン水溶液と顆粒化し;ステアリン酸マグネシウムと混合し;錠剤成形機で圧縮する;錠剤質量200mg。
【0173】
(実施例X)
20mgの活性物質を含むカプセル剤
組成:
活性物質 20mg
トウモロコシデンプン 80mg
高分散性シリカ 5mg
ステアリン酸マグネシウム 2.5mg
製法:
活性物質、トウモロコシデンプン及びシリカを均質に混合し;ステアリン酸マグネシウムと混合し;カプセル充填機で混合物を3号硬ゼラチンカプセルに詰める。
【0174】
(実施例XI)
50mgの活性物質を含む座剤
組成:
活性物質 50mg
硬質脂肪(アデプスソリダス(Adeps solidus))適量加えて 1700mgへ
製法:
硬質脂肪を約38℃で融解させ;粉砕した活性物質を溶融硬質脂肪に均質に分散させ;約35℃に冷ました後、チルド型内に注ぐ。
【0175】
(実施例XII)
1ml当たり10mgの活性物質を含む注射液
組成:
活性物質 10mg
マンニトール 50mg
ヒト血清アルブミン 10mg
注射用水を加えて 1 mlへ
製法:
マンニトールを注射用水(WfI)に溶かし;ヒト血清アルブミンを加え;加熱しながら活性成分を溶かし;WfIを補って指定体積とし;窒素ガス下でアンプル内に移す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式Ia及びIbの化合物、その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩、又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【化1】

(式中、
R1は、下記一般式II
【化2】

, (II)
(式中、
G-Lは、N、N-C(R1.1)2、C=C(R1.1)、C=N、C(11)、C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)2-C(R1.1)2、C=C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)=C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2-N(R1.2)、C=C(R1.1)-N(R1.2)、C(R1.1)-C(R1.1)=N、C(R1.1)-N(R1.2)-C(R1.1)2、C=N-C(R1.1)2、C(R1.1)-N=C(R1.1)、C(R1.1)-N(R1.2)-N(R1.2)、C=N-N(R1.2)、N-C(R1.1)2-C(R1.1)2、N-C(R1.1)=C(R1.1)、N-C(R1.1)2-N(R1.2)、N-C(R1.1)=N、N-N(R1.2)-C(R1.1)2又はN-N=C(R1.1)を表し、
Q-T、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2が、C3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル又はヘテロシクリルの中から選択される環式基を表すこともあり、或いは
Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒にC3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリール基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.2は、H又はC1-6-アルキルを表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-(CH2)s-O-R1.3.1.1、-CO2-R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-O-R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1
(c) C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、
(d) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているアリール基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)、
(e) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロアリール基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)、
(f) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロ環式基(前記置換基R1.3.1.1は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-(CO)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-O-R1.3.2.3、-SO2-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-SO2-R1.3.2.3、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1 は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル
(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立にである)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表し、
R2は、
(a) H、
(b) F、-CN、C1-3-アルキル、-CO2-R2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R2.1は、H又はC1-6-アルキルを表し、
R3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R3.1
(c) 1又は2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R3.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R3.2で置換されているアリール基、
(f) 1又は2個の基R3.2で置換されているヘテロシクリル基、
(g) C5-7-シクロアルキル基(アリール又はヘテロアリール基に縮合していてよく、かつさらに1又は2個の基R3.2で置換されている)、
(h) 1又は2個の基R3.2で置換されているヘテロアリール基、
(i) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.1は、
(a) H、
(b) 基R3.1.1及びR3.1.2で置換されているアリール基、
(c) 基R3.1.1及びR3.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R3.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR3.1.1.1R3.1.1.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR3.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR3.1.1.1R3.1.1.2、-C(O)-O-R3.1.1.3、-NR3.1.1.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR3.1.1.1R3.1.1.2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R3.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R3.1.1.1とR3.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R3.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R3.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR3.2.1R3.2.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR3.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR3.2.1R3.2.2、-C(O)-O-R3.2.3、-NR3.2.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR3.2.1R3.2.2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R3.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R3.2.1とR3.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R3.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロシクリル基、
(g) C5-7-シクロアルキル基(アリール又はヘテロアリール基に縮合していてよく、このとき結果として生じる二環式基は1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)、
(h) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロアリール基、
(i) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているアリール基、
(c) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-C(O)-O-R4.1.1.3、-NR4.1.1.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.1.1.1とR4.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-C1-3-アルキル、-NR4.2.1R4.2.2、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.2.1R4.2.2、-C(O)-O-R4.2.3、-NR4.2.1-C(O)-O-C1-3-アルキル、-O-C(O)-NR4.2.1R4.2.2
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.2.1とR4.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R4.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)
(b) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、又は
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において各場合、基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、相互独立に
(a) H、C1-3-アルキル、C2-6-アルキニル、アリール、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CN、
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、C3-6-シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アリールを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル又はヘテロシクリル基をも表し、
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-S(O)m-C1-3-アルキル、-NR4.5.2R4.5.3、-CN、-C(O)-O-R4.5.1、-C(O)-NR4.5.2R4.5.3
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
(d) アリール、ヘテロアリール
を表し、
R4.5.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.2は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.3は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.5.2とR4.5.3が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、このとき該基は、F、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよく、
R5は、H、C1-6-アルキル、-CH2-R5.1又はベンジルを表し、かつ
R5.1は、C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表す。)
【請求項2】
R2、R3、R4及びR5が請求項1の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式II
【化3】

, (II)
(式中、
G-Lは、N、N-C(R1.1)2、C=C(R1.1)、C=N、C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)2-C(R1.1)2、C=C(R1.1)-C(R1.1)2、C(R1.1)-C(R1.1)=C(R1.1)、C(R1.1)-C(R1.1)2-N(R1.2)、C=C(R1.1)-N(R1.2)、C(R1.1)-C(R1.1)=N、C(R1.1)-N(R1.2)-C(R1.1)2、C=N-C(R1.1)2、C(R1.1)-N=C(R1.1)、C(R1.1)-N(R1.2)-N(R1.2)、C=N-N(R1.2)、N-C(R1.1)2-C(R1.1)2、N-C(R1.1)=C(R1.1)、N-C(R1.1)2-N(R1.2)、N-C(R1.1)=N、N-N(R1.2)-C(R1.1)2又はN-N=C(R1.1)を表し、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニルの中から選択される環式基を表すこともあり、或いは
Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、チアゾリル、チアゾリニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、1H-キノリニル-2-オン、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、フラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル及びピペラジニルの中から選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.2は、H又はC1-6-アルキルを表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-(CH2)s-O-R1.3.1.1、-CO2-R1.3.1.1、C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-C(O)-O-R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1.1-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、
(d) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
(e) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(f) 1、2又は3個の置換基R1.3.1.1で置換されているヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-(CO)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-C(O)-O-R1.3.2.3、-SO2-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.2)-SO2-R1.3.2.3、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-N(R1.3.2.1)-C(O)-NR1.3.2.2R1.3.2.3、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、かつ各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、或いは1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1又はフッ素で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項3】
R2、R3、R4及びR5が請求項1の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化4】

(式中、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、チアゾリル、チアゾリニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S-ジオキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、フラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル及びピペラジニルから選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-N(R1.3.1.2)-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項4】
R2、R3、R4及びR5が請求項1の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化5】

(式中、
Q-Tは、C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)、N=C(R1.3)、C(R1.3)2-C(=O)、C(=O)-C(R1.3)2、C(R1.3)2-S(O)m又はC(R1.3)2-N(R1.3)を表し、
このとき、Q-Tに含まれる基C(R1.3)2-C(R1.3)2、C(R1.3)=C(R1.3)又はC(R1.3)2-N(R1.3)中、各場合、基R1.3が、隣接基R1.3と、これらの基が結合している原子と一緒に、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ジオキサニル、フェニル、ナフチル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、モルフォリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニルから選択される基(相互独立に1、2又は3個の置換基R1.3.1で置換されていてもよい)を表すこともあり、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、-CN、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3は、
(a) H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は、同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-OR1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.1.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.1.1は相互に独立である)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、ハロゲン、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはC1-6-アルキル-O-で置換されていてもよい)、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換でよく、又は1、2若しくは3個の置換基R1.3.2.1で置換されていてもよく、前記置換基R1.3.2.1は相互に独立である)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項5】
R2、R3、R4及びR5が請求項1の定義どおりであり、かつ
R1が下記一般式
【化6】

(式中、
R1.1は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3は、相互独立に
(a) H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいフェニル基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(c) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよい、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、フラン、イミダゾール、インドール、イソオキサゾール、オキサゾール、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、チアゾール、チオフェン及びトリアゾールの中から選択されるヘテロアリール基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)、
(d) 任意に1、2又は3個の置換基R1.3.2で置換されていてもよいヘテロ環式基(前記置換基R1.3.2は同一又は異なっていてよい)
を表し、
R1.3.1は、
(a) H、ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.1.1、-O-C1-6-アルキレン-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-CO2R1.3.1.1、-C(O)-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-SO2-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-NR1.3.1,2-SO2-R1.3.1.3、-S(O)m-R1.3.1.2、-CN、-NR1.3.1.2R1.3.1.3、-O-C(O)-R1.3.1.1又は
(c) C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2は、
(a) ハロゲン、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、
(b) -O-R1.3.2.1、-O-(CH2)s-O-R1.3.2.1、-CO2R1.3.2.1、-S(O)m-R1.3.2.2、-CN、-O-C(O)-R1.3.2.1又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.1.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.1.1.1は、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.1.2は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、
R1.3.1.3は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、或いは
R1.3.1.2とR1.3.1.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換であるか、又は置換基R1.3.1.1で置換されていてもよい)、
R1.3.2.1は、
(a) H、
(b) 基R1.3.2.1.1で置換されていてもよいC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、又は
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R1.3.2.1.1は、HO-又はC1-6-アルキル-O-を表し、
R1.3.2.2は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、
R1.3.2.3は、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、フェニル若しくはベンジル(該基は、無置換であるか又はハロゲン、HO-若しくはH3C-O-で置換されていてもよい)
を表し、或いは
R1.3.2.2とR1.3.2.3が一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルの中から選択される環を形成することもあり(ここで、前記環は無置換であるか又は置換基R1.3.2.1で置換されていてもよい)、
mは、数0、1又は2の1つを表し、かつ
sは、数1、2又は3の1つを表す)
の基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項6】
R2、R3、R4及びR5が請求項1の定義どおりであり、かつ
R1が下記基
【化7】

から選択される基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項7】
R1、R3、R4及びR5が請求項1、2、3、4、5又は6の定義どおりであり、かつR2が水素原子を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項8】
R1、R2及びR5が請求項1、2、3、4、5、6又は7の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1又は2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) C5-7-シクロアルキル基(アリール-又はヘテロアリール基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)、又は
(g) 1又は2個の基R4.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基、
(c) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているヘテロアリール基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(c) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-S-C1-3-アルキル、-NR4.1.1.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.1.1.1R4.1.1.2、-C(O)-O-R4.1.1.3
(d) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.1.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.1.1.1とR4.1.1.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルから選択される基をも表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-CN、-O-C1-3-アルキル、-NR4.2.1R4.2.2、-S-C1-3-アルキル、-NR4.2.1-C(O)-C1-3-アルキル、-C(O)-NR4.2.1R4.2.2、-C(O)-O-R4.2.3
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2.1は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.2.2は、H、C1-3-アルキルを表し、或いは
R4.2.1とR4.2.2が、それらが結合している窒素原子と一緒に、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピペリドニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニルの中から選択され、かつF、-OH、-O-C1-3-アルキル、-OCF3、C1-3-アルキル及びCF3から選択される1又は2個の基でさらに置換されていてもよい基をも表し、
R4.2.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、又は
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH-、(C1-4-アルキル)2N-、ヘテロシクリルを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル、C5-6-シクロアルケニル又はヘテロシクリル基をも表し、
R4.5は、相互独立に、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、-C(O)-O-R4.5.1、-C(O)-NR4.5.2R4.5.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
(d) フェニル
を表し、
R4.5.1は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.5.2は、H、C1-3-アルキルを表し、かつ
R4.5.3は、H、C1-3-アルキルを表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項9】
R1、R2及びR5が請求項1、2、3、4、5、6又は7の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1若しくは2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル、又は
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているアリール基、
(f) C5-6-シクロアルキル基(フェニル、チアゾール又はチエニル基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-C(O)-O-R4.1.1.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-NH2、-O-C(O)-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基が1、2又は3個の基R4.5で置換されている)
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換され、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基が1、2又は3個の基R4.5で置換されており、かつ下記基
【化8】

の中から選択される)、
(f) ヘテロアリール基(1、2又は3個の炭素原子において各場合、基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)-、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH-、(C1-4-アルキル)2N-、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニルを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル又はヘテロシクリル基をも表し、かつ
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、又は
(d) フェニル
を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項10】
R1、R2及びR5が請求項1、2、3、4、5、6又は7の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキル、
(c) 1若しくは2個の基R3.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、又は
(d) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R3.2は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4が、
(a) H、
(b) C1-6-アルキレン-R4.1
(c) 1又は2個の基R4.2で置換されているC3-6-シクロアルキル基、
(d) 1又は2個の基R4.2で置換されているC5-7-シクロアルケニル基、
(e) 1又は2個の基R4.2で置換されているフェニル基、
(f) C5-6-シクロアルキル基(フェニル、チアゾリル又はチエニル基に縮合していてもよく、このとき結果として生じる二環式基は、1又は2個の基R4.2でさらに置換されている)
を表し、
R4.1は、
(a) H、
(b) 基R4.1.1及びR4.1.2で置換されているフェニル基
を表し、
R4.1.1は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-C(O)-O-R4.1.1.3
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.1.1.3は、H、C1-3-アルキルを表し、
R4.1.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.2は、
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-CN、-NH2
(c) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、或いは
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基:
(a) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びピロリジノニルの中から選択され、かつ炭素原子において基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(b) 飽和5員又は6員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びピロリジノニルの中から選択され、かつ2つの隣接炭素原子において各場合、基R4.3及びR4.4で置換されている)、
(c) 飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(ピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアゼパノニル及びオキサゼパニルの中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらにピペリジニル、ピペリジノニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアゼパノニル及びオキサゼパニルの中から選択される5員、6員若しくは7員シクロアルキル又はヘテロシクリル基に縮合しており、さらにこの縮合されているシクロアルキル又はヘテロシクリル基は1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、
(d) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(下記基
【化9】

の中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらにフェニル基に縮合しており、さらにこの縮合されているフェニル基は1、2又は3個の基R4.5で置換されている)、
(e) 一不飽和5員、6員又は7員ヘテロ環式基(下記基
【化10】

の中から選択され、かつ炭素原子におて基R4.3又は2個の基R4.3及びR4.4で置換されており、かつさらに5員又は6員ヘテロアリール基に縮合しており、さらにこの縮合されているヘテロアリール基は1、2又は3個の基R4.5で置換されており、かつ下記基
【化11】

の中から選択される)、
(f) ヘテロアリール基(インドール、イソインドール、アザインドール、インダゾール及びベンゾイミダゾールの中から選択され、かつ1、2又は3個の炭素原子において基R4.5で置換されている)
を表し、
R4.3は、H、C1-3-アルキル、フェニル、-C1-3-アルキレン-R4.3.1、C1-3-アルキル-O-C(O)-、HO-C(O)-、F、-O-C1-3-アルキル、-OH、-CNを表し、
R4.3.1は、H、C1-3-アルキル-O-C(O)、-NH2、(C1-4-アルキル)-NH、(C1-4-アルキル)2N、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニルを表し、
R4.4は、
(a) H、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル又は
(b) C1-3-アルキル-又は-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、
R4.3とR4.4が、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3-6-シクロアルキル基又はアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル及びアゼパニルの中から選択されるヘテロシクリル基をも表し、かつ、
R4.5は、相互独立に
(a) H、
(b) ハロゲン、C1-3-アルキル、-OH、-O-C1-3-アルキル、-NH2、-CN、
(c) C1-3-アルキル-若しくは-O-C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)、又は
(d) フェニル
を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項11】
R1、R2及びR5が請求項1、2、3、4、5、6又は7の定義どおりであり、かつ
R3が、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、かつ
R4が、H又は下記基
【化12】

の中から選択される基を表し、或いは
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に、下記基
【化13】



から選択される基を表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項12】
R1、R2、R3及びR4が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の定義どおりであり、かつ
R5が、H又はC1-3-アルキルを表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物及びその塩並びに塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項13】
R1が、下記基
【化14】

から選択される基を表し、
R2がHを表し、
R3が、
(a) H、
(b) C1-3-アルキル、
(c) C1-3-アルキル基(各メチレン基は2個までのフッ素原子で置換され、各メチル基は3個までのフッ素原子で置換されている)
を表し、かつ
R4が、H又は下記基
【化15】

から選択される基を表し、或いは
R3とR4が、それらが結合している窒素原子と一緒に下記基
【化16】



から選択される基を表し、かつ
R5が、H又はC1-3-アルキルを表す、
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの化合物、
その互変異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項14】
請求項1に記載の一般式Ia及びIbの下記化合物:
【化17】







そのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、混合物、その塩又はその塩の水和物、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩の水和物。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物と、無機若しくは有機酸又は塩基との生理学的に許容しうる塩。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物又は請求項15に記載の生理学的に許容しうる塩を、必要に応じて1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物の、頭痛、特に片頭痛又は群発性頭痛及び緊張性頭痛の急性治療及び予防的治療用薬物を製造するための使用。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物の、非インスリン依存性糖尿病(「NIDDM」)、心血管疾患、モルヒネ耐性、クロストリジウム毒に起因する下痢、皮膚疾患、特に熱及び放射線誘発皮膚損傷(日焼け、苔癬、そう痒症、そう痒性トキシデルミイズ及び重度のかゆみを含む)、炎症性疾患、例えば、関節の炎症性疾患(骨関節炎、関節リウマチ、神経性関節炎)、汎発性軟組織リウマチ(線維筋痛症)、口粘膜の神経性炎症、炎症性肺疾患、アレルギー性鼻炎、喘息、COPD、過度の血管拡張及びその結果として低下した組織への血液供給に付随する疾患、例えば、ショック及び敗血症、慢性疼痛、例えば、糖尿病性神経障害、化学療法によって誘発された神経障害、HIV誘発神経障害、ヘルペス後の神経障害、組織外傷によって誘発された神経障害、三叉神経痛、側頭下顎機能不全、CRPS(複合局所痛症候群)、背中痛、並びに内臓の病気、例えば刺激性腸症候群(IBS)、炎症性腸症候群を治療するため、一般的な疼痛を軽減するため、又はエストロゲン欠乏女性及び前立腺癌のホルモン治療患者及び去勢男性で血管拡張及び増大した血流によって起こる更年期顔面紅潮の症候の予防的治療若しくは急性治療用の医薬組成物を製造するための使用。
【請求項19】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物の、片頭痛又は群発性頭痛の急性治療及び予防的治療用、刺激性腸症候群(IBS)の治療用並びにエストロゲン欠乏女性の顔面紅潮の予防的治療及び急性治療用の薬物を製造するための使用。
【請求項20】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物を非化学的方法で不活性な担体及び/又は希釈剤に組み入れることを特徴とする請求項16に記載の薬物の製造方法。

【公表番号】特表2011−504480(P2011−504480A)
【公表日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534486(P2010−534486)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/065963
【国際公開番号】WO2009/065921
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】