説明

新規PTH反応性遺伝子

本発明は新規PTH遺伝子に関する。本発明はさらに、骨関連障害の治療法のスクリーニング、診断および開発法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号2、4、6、8および10をコード化する単離された核酸フラグメント;
(b)配列番号2、4、6、8および10と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列をコード化する単離された核酸フラグメント;
(c)(a)の単離された核酸フラグメントと、37℃で、6XSSC(1M NaCl)、45〜50%ホルムアミド、1%SDS、および0.5×〜1×SSC中、55〜60℃での洗浄のハイブリダイゼーション条件下でハイブリッド形成する、単離された核酸分子;
(d)(a)、(b)または(c)に対して相補性である単離された核酸フラグメント
からなる群から選択されるPAIGBポリペプチドをコード化する単離された核酸フラグメント。
【請求項2】
配列番号1、3、5、7および9からなる群から選択される請求項1記載の単離された核酸フラグメント。
【請求項3】
単離された核酸フラグメントがDNAである請求項1記載の単離された核酸フラグメント。
【請求項4】
単離された核酸フラグメントがRNAである請求項1記載の単離された核酸フラグメント。
【請求項5】
核酸フラグメントがPTHシグナル化経路に関与するポリペプチドをコード化する請求項1記載の核酸フラグメント。
【請求項6】
過剰発現されると骨組織において骨形成活性を誘発する請求項1記載の核酸フラグメント。
【請求項7】
断続的なPTH投与に応答して過剰発現される請求項1記載の単離された核酸フラグメント。
【請求項8】
請求項1の単離された核酸フラグメントによりコード化されるポリペプチド。
【請求項9】
配列番号2、4、6、8および10からなる群から選択される請求項8記載のポリペプチド。
【請求項10】
PTHシグナル化経路に関与する請求項8記載のポリペプチド。
【請求項11】
過度に発現されると骨組織において骨形成活性を誘発する請求項8記載のポリペプチド。
【請求項12】
断続的なPTH投与に応答して過剰発現される請求項8記載のポリペプチド。
【請求項13】
適当な調節配列と操作可能に結合した請求項1記載の単離された核酸フラグメントを含むキメラ構造物。
【請求項14】
請求項13記載のキメラ構築物で形質転換された宿主細胞。
【請求項15】
宿主細胞が真核細胞、原核細胞および多細胞生物からなる群から選択される請求項14記載の宿主細胞。
【請求項16】
宿主細胞が哺乳動物細胞である請求項15記載の宿主細胞。
【請求項17】
宿主細胞が哺乳動物骨芽細胞である請求項16記載の宿主細胞。
【請求項18】
宿主細胞が、COS−7(サル腎臓)、293(ヒト腎臓)、CHO(ハムスター卵巣)、HepG2(ヒト肝臓)、HeLa(ヒト頚部)、NIH3T3(マウス線維芽細胞)、一次骨芽細胞、TE−85(ヒト骨芽細胞)、MG−63(ヒト骨芽細胞)、SAOS−2(ヒト骨芽細胞)、UMR106(ラット骨芽細胞)、ROS17/2.8(ラット骨芽細胞)、MC3T3(マウス骨芽細胞)およびU2OS(ヒト骨芽細胞)からなる群から選択される請求項16記載の宿主細胞。
【請求項19】
宿主細胞がヒト骨芽細胞である請求項15記載の宿主細胞。
【請求項20】
宿主細胞がイー・コリである請求項15記載の宿主細胞。
【請求項21】
宿主細胞がDH5アルファ、BL21およびDH10Bからなる群から選択される請求項20記載の宿主細胞。
【請求項22】
宿主細胞が酵母細胞である請求項15記載の宿主細胞。
【請求項23】
宿主細胞が、シザサッカロミセス(Schizasaccharomyces)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces Cerevisice)、ピチア・パストリス(Pichia Pastoris)およびピチア・メタノリック(Pichia Methanolic)からなる群から選択される請求項22記載の宿主細胞。
【請求項24】
宿主細胞が昆虫細胞である請求項15記載の宿主細胞。
【請求項25】
宿主細胞が、SF、SF21−Spodoptera Frugiperda、S2シュナイダー細胞、およびTrichoplusia ni卵から得られるハイファイブ細胞から選択される請求項24記載の宿主細胞。
【請求項26】
請求項1記載の核酸フラグメントを含むベクター。
【請求項27】
ベクターがプラスミドである請求項26記載のベクター。
【請求項28】
請求項26記載のベクターを含む形質転換された細胞。
【請求項29】
宿主微生物が、真核細胞、原核細胞、および多細胞生物からなる群から選択される請求項28記載の形質転換された細胞。
【請求項30】
宿主微生物が哺乳動物細胞である請求項29記載の形質転換された細胞。
【請求項31】
宿主細胞が哺乳動物骨芽細胞である請求項30記載の宿主細胞。
【請求項32】
宿主微生物がイー・コリである請求項28記載の形質転換された細胞。
【請求項33】
宿主微生物が酵母細胞である請求項28記載の形質転換された細胞。
【請求項34】
(a)配列番号3、配列番号5、配列番号7または配列番号9に記載された核酸フラグメントの全部または一部でゲノムライブラリーをプローブし;
(b)工程(a)の核酸フラグメントとハイブリッド形成するDNAクローンを同定し;
(c)工程(b)において同定されたDNAクローンを含む核酸フラグメントの配列を決定する
ことを含む、請求項8に記載のポリペプチドをコード化する核酸フラグメントを得る方法。
【請求項35】
(a)請求項26に記載のベクターを適当な宿主細胞中に導入し;
(b)得られた細胞をポリペプチドを産生するために培養し;
(c)工程(b)において産生されたポリペプチドを回収し;
(d)かくして回収されたポリペプチドを単離する
ことを含む、請求項8に記載のポリペプチドを得る方法。
【請求項36】
(a)生物学的サンプルを請求項1に記載の核酸フラグメントと接触させ;(b)核酸フラグメントが生物学的サンプル中の核酸分子と結合するかどうかを決定し、これによりサンプルにおける請求項1に記載の核酸フラグメントの存在を検出することを含む、生物学的サンプルにおける請求項1に記載の核酸フラグメントの存在を検出する方法。
【請求項37】
請求項8〜12に記載のPAIGBポリペプチドの1以上のエピトープと特異的に結合する抗体。
【請求項38】
(i)請求項1〜7に記載の核酸フラグメント、(ii)請求項8〜12に記載のポリペプチド、(iii)かかるポリペプチドまたはその一部から形成される抗体のうちの少なくとも1つを含む哺乳動物における骨形成活性を調節する組成物。
【請求項39】
該PAIGBがヒト骨芽細胞から由来するところの請求項38記載の組成物。
【請求項40】
骨形成活性が骨成長の調節である請求項38記載の組成物。
【請求項41】
骨形成活性が骨密度の調節である請求項38記載の組成物。
【請求項42】
PAIGBが配列番号2、4、6、8および10に記載するアミノ酸配列を有する請求項38〜41に記載の組成物。
【請求項43】
PAIGB遺伝子またはポリペプチドの発現を変更する薬剤。
【請求項44】
ポリヌクレオチドである請求項43記載の薬剤。
【請求項45】
ポリペプチドである請求項43記載の薬剤。
【請求項46】
化学小分子である請求項43記載の薬剤。
【請求項47】
ペプチドである請求項43記載の薬剤。
【請求項48】
骨形成活性を誘発する請求項43記載の薬剤。
【請求項49】
(a)骨形成活性の誘発、(b)骨先祖細胞からの骨芽細胞の分化における増大、(c)骨芽活性の増大、(d) 骨芽細胞増殖における増大、または(e)骨芽細胞アポトーシスの減少のうちの少なくとも1を示す請求項43記載の薬剤。
【請求項50】
請求項43記載の薬剤を含む組成物。
【請求項51】
薬剤がPAIGB mRNAの発現を変更するかどうかを決定するための方法であって:a)該薬剤と接触していない試験サンプル中に存在しているPAIGB mRNAのレベルを測定すること;b)該薬剤と接触している試験サンプル中に存在しているPAIGB mRNAのレベルを測定すること;およびc)工程a)において測定されたPAIGB mRNAのレベルが、工程b)において測定されたPAIGB mRNAのレベルと異なる場合に、該薬剤がPAIGB mRNAの発現を改変することを測定すること、含む方法。
【請求項52】
請求項1に記載の核酸フラグメントの発現の変更における有効性に関する薬剤のスクリーニング法であって、a)請求項1に記載の核酸フラグメントを含む試験サンプルを請求項1に記載の核酸フラグメントの発現に適した条件下で薬剤と接触させ、b)請求項1に記載の核酸フラグメントの変更された発現を検出し、およびc)可変量の薬剤の存在下および該化合物の不在下での請求項1に記載の核酸フラグメントの発現を比較することを含む方法。
【請求項53】
試験サンプルが骨組織バイオプシー、骨髄穿刺液、および滑液からなる群から選択される請求項51または52記載の方法。
【請求項54】
a)PAIGB遺伝子を発現するために遺伝子操作された、培養された宿主細胞と薬剤を接触させ(ここで、PAIBG遺伝子は請求項8に記載のポリペプチドをコード化する)、b)PAIGB遺伝子、PAIGB mRNAまたはPAIGBポリペプチドレベルの発現における変化を検出することを含む、骨関連疾患の治療に有用な薬剤のスクリーニング法。
【請求項55】
該薬剤が骨細胞の機能的活性を誘発する請求項54記載の方法。
【請求項56】
骨の機能的活性が、骨特異性細胞の発現を誘発することにより誘発される請求項55記載の方法。
【請求項57】
該薬剤が骨同化剤である請求項54記載の方法。
【請求項58】
対象における骨関連疾患の治療の有効性を評価するための方法であって:所定のプロトコルで治療される対象について、請求項1において定義されたPAIGB核酸分子または請求項8のPAIBGポリペプチドの発現レベルを評価(ここで、治療前のレベルに対する治療後のPAIGB核酸またはPAIBGポリペプチドの発現レベルにおける変化は骨疾患の治療の有効性の指標となる)することを含む方法。
【請求項59】
PAIGBと結合できるポリペプチドを同定する方法であって、該PAIGBをコード化する配列が1つのハイブリッドベクターによって運ばれ、cDNAまたはゲノムDNAライブラリから由来の配列が第二のハイブリッドベクターによって運ばれ、該ベクターを次いで宿主細胞を形質転換するために使用し、明確な形質転換された細胞を単離し、続いて該第二のハイブリッドベクターを抽出して、該PAIGBと結合するポリペプチドをコード化する配列を得る、哺乳動物の2ハイブリッド法を適用することを含む方法。
【請求項60】
対象の骨関連薬剤を用いる治療の有効性をモニターする方法であって、(a)薬剤の投与前に対象から投与前サンプルを得る工程;(b)投与前サンプル中のPAIGBタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現のレベルを検出する工程;(c)1またはそれ以上の投与後サンプルを対象から得る工程;(d)投与後サンプル中のPAIGBタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現または活性レベルを検出する工程;(e)投与前サンプルにおけるPAIGBタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現または活性レベルを、投与後サンプルまたは複数のサンプルにおけるPAIGBタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現または活性レベルと比較する工程;および(f)それに応じて対象に対する該薬剤の投与を変更する工程を含む方法。
【請求項61】
請求項1に記載のDNAを含むトランスジェニック動物。
【請求項62】
該動物が齧歯類である請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項63】
該動物がマウスである請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項64】
該動物がラットである請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項65】
少なくとも15の配列番号1、3、5、7または9の連続したヌクレオチドまたはそのフラグメントを含む配列と操作可能に結合した動物および/またはヒト細胞においてタンパク質発現の指令能を有するプロモーター領域を含む核酸を含む体細胞および/または胚細胞を有する請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項66】
核酸が動物および/またはヒト細胞におけるタンパク質発現の指令能を有する操作可能に結合したプロモーター領域をさらに含む、請求項6に記載のポリペプチドをコード化する配列を含む核酸からなる体細胞および/または胚細胞を有する請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項67】
骨量が1以上の骨パラメーターにおいて同じ種の非トランスジェニック動物に関連して調節される、配列番号1、3、5、7または9の少なくとも15の連続したポリヌクレオチドを含む配列と操作可能に結合した動物および/またはヒト細胞においてタンパク質の発現を指令するプロモーター領域を含む核酸からなる体細胞および/または胚細胞を有する請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項68】
ヒトPAIGBポリペプチドを発現する請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項69】
ヒトPAIGBポリペプチドが骨組織において最高に発現される請求項68記載のトランスジェニック動物。
【請求項70】
骨表現型を示す請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項71】
骨量が、骨密度、骨強度、骨梁数、骨サイズ、および骨組織連結度から選択される1以上のパラメータにおいて同じ種の非トランスジェニック動物に関連して調節される請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項72】
請求項61記載のトランスジェニック動物で構成される第一動物群および対照動物の第二群を含む骨密度調節の研究用動物モデル。
【請求項73】
PAIGBをコード化する遺伝子の変更を含むゲノムを有するトランスジェニックマウスであって、変更が、マウスPAIGB遺伝子とホモローガスな第一部分およびマウスPAIGB遺伝子の別の部分とホモローガスな第二部分を含み、第一および第二部分の間にPAIGB遺伝子の一部の操作された欠失、核酸配列変化、または核酸挿入を含む中間部分を含む胚肝細胞または多能性細胞中へのホモローガスな組換えにより遺伝子ターゲティングのための核酸の導入により引き起こされ、核酸が内因性遺伝子とのホモローガスな組換えを可能とするトランスジェニックマウス。
【請求項74】
遺伝子ターゲティングのための核酸の中間部分が、ATG開始コドンの操作された欠失、操作されたフレームシフト変異、操作された停止コドン、ネオマイシン耐性配列、ループ組換え部位、または合成転写停止配列を含む請求項73記載のトランスジェニックマウス。
【請求項75】
遺伝子ターゲティングのための核酸がさらに、マウスPAIGB遺伝子のイントロンおよびエクソン配列のどちらも含む請求項73記載のトランスジェニックマウス。
【請求項76】
内因性PAIGBの発現が、ホモローガスまたは非ホモローガスな組換えにより導入される、変更された遺伝子調節配列により調節されるトランスジェニック動物。
【請求項77】
PAIGB遺伝子が誘発可能である請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項78】
前記動物が、動物のPAIGB遺伝子の一つの一方または両方のコピーがホモローガスな組換えまたは遺伝子ターゲティングにより部分的または完全に欠失しているか、または内因性配列のホモローガスな組み換えまたは遺伝子ターゲティングによる挿入または置換により不活化されている「ノックアウト」動物である請求項61記載のトランスジェニック動物。
【請求項79】
(a)請求項1に記載のトランスジェニック動物の第一群を提供する工程;および(b)該トランスジェニック動物における骨発生の少なくとも1つのパラメータを測定する工程を含む骨量決定因子を研究する方法。
【請求項80】
(a)請求項1に記載のトランスジェニック動物の第一群を提供する工程;(b)試験化合物の投与または実験を行う工程;および(c)試験化合物を投与されたトランスジェニック動物における骨発生の少なくとも1つのパラメータを測定する工程を含む、骨量の調節を研究する方法。
【請求項81】
PAIGBの骨障害に対する影響を研究する方法であって:(a)骨関連障害表現型を有する動物の胚を提供する工程;(b)請求項1に記載の核酸を胚の第一群に導入する工程;(c)胚を偽妊娠マウスに移す工程;および(d)得られたマウスにおける発生の少なくとも1つのパラメータを測定する工程を含む方法。
【請求項82】
骨関連障害の治療に有効な薬剤を同定する方法であって、請求項61に記載のトランスジェニック動物に前記薬剤を投与し、前記動物の細胞におけるPAIGB発現を測定し、PAIGB発現を未処置の対照動物におけるものと比較することを含む方法。
【請求項83】
他の骨関連薬剤との組み合わせにおいて前記薬剤が投与される請求項82記載の方法。
【請求項84】
該薬剤が骨形成活性を有するかどうかを確認する方法であって、a)該薬剤を請求項61に記載のトランスジェニック動物に投与する工程;およびb)該動物のBMDが変化したかどうかを決定するために該トランスジェニック動物を該薬剤の投与後に検査する工程を含む方法。
【請求項85】
前記薬剤が他の骨関連薬剤との組み合わせにおいて投与される請求項84記載の方法。
【請求項86】
組み合わせ投与が骨ミネラル密度の増大をもたらす請求項85記載の方法。
【請求項87】
2つの構築物を含む安定にトランスフェクトされた細胞系であって、第一の構築物は、その発現の全てが構成プロモーターにより行われる活性化ドメインと結合したDNA結合ドメインと結合したリガンド結合ドメインを含み、第二の構築物はPAIGB cDNAと結合した最小プロモーターと結合したDNA結合エレメントの複数のコピーを含み、化学インデューサーの添加によりPAIGB遺伝子の転写が誘発される、安定にトランスフェクトされた細胞系。

【公表番号】特表2006−506067(P2006−506067A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551937(P2004−551937)
【出願日】平成15年11月10日(2003.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2003/035655
【国際公開番号】WO2004/044152
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
Macintosh
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】