説明

映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、混合比情報生成方法、プログラム、および記録媒体

【課題】表示装置において、画素単位で混合比を制御して複数の入力映像データを混合する場合には、混合比データ用のフレームメモリが必要であった。
【解決手段】第1の映像データを入力する第1の映像入力端子25と、第2の映像データを入力する第2の映像入力端子26と、それらの映像データを画素単位で混合するための混合比データを、画素毎に生成しながら出力する外部の混合比情報出力ユニット13から入力する混合比情報入力端子29と、入力された第1の映像データを調整して出力する第1の映像信号処理部20と、入力された第2の映像データを調整して出力する第2の映像信号処理部21と、入力された混合比データを用いて、画素毎に、調整された第1および第2の映像データを混合し出力する混合処理部22とを備える。混合処理部22に入力される、混合比データ、調整された第1の映像データ、および調整された第2の映像データは同期されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、および混合比情報生成方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カーナビゲーションシステムが多くの車両に搭載されるようになってきた。カーナビゲーションシステムは、地図および現在位置を表示装置に表示するとともに、操作用のメニューや、その他の有用な情報なども表示装置に表示する。
【0003】
最近では、カーナビゲーションシステムの表示装置にも、高品位な表示が求められるようになってきている。そして、高品位な表示を実現する手法として、画素単位で透明度(α)を変更可能な2映像αブレンド合成処理を用いて表示する表示装置がある。
【0004】
α(アルファ)ブレンドとは、2画像を係数(α値)により合成することであり、αブレンド後の画素値Valueは、(1)式で表わされる。
【0005】
Value=Value0×(1.0−α)+Value1×α ・・・(1)
ここで、Value0は背景の画素値であり、Value1は前景の画素値である。αは、0〜1の値をとる係数で、どの程度透過させるかを表わす値である。αが1のとき、完全不透過であり、αが0のとき、前景が完全な透明となる。
【0006】
画素単位で精細に半透明の度合いを制御する場合には、画素毎に設定されたα値を用いて、画素毎に(1)式によって画素値Valueを算出することになる。
【0007】
図15に、2映像αブレンド合成機能を持つ表示装置を備えた従来のカーナビゲーションシステムの構成図を示す。
【0008】
2映像αブレンド合成機能を持つ表示装置101が、外部バス102によってナビゲーション本体100に接続される。
【0009】
ナビゲーション本体100のCPU103は、ナビゲーションシステム全体の制御を行う。CPU103は、センサ105からGPS受信機やジャイロなどのセンサ情報を受信し、自車位置を検出する。また、CPU103は、リモコンなどの操作部104からの指示にしたがって、表示装置101に表示させるためのナビ映像データをナビ描画処理部107に作成させ、その作成したナビ映像データを、外部バス102を介して表示装置101に送信する。また、CPU103は、表示装置101に表示させるための操作用メニューの映像なども、ナビ映像データとしてナビ描画処理部107に作成させて、表示装置101に送信する。
【0010】
HDDや光磁気ディスクなどの記憶部106には、ナビ映像データ作成のために必要な地図情報DBや経路情報DBなどが格納されている。ナビ描画処理部107は、記憶部106に格納されているこれらの情報を用いてナビ映像データを作成する。
【0011】
表示装置101の映像処理LSI109は、外部バス102を介してナビゲーション本体100から受信した複数のナビ映像データをαブレンド合成して表示パネル110に表示させる。
【0012】
表示装置101のαデータ用フレームメモリ111には、予めα値データが画素毎に設定された複数画面分のα値データが格納されている。
【0013】
制御用マイコン108は、ナビゲーション本体100から受信している複数のナビ映像データに対応してαブレンドパターンを映像処理LSI109に指示し、映像処理LSI109は、αデータ用フレームメモリ111に格納されている複数画面分のα値データの中から、指示された一画面分のα値データを選択して、αブレンド合成処理を行う。
【0014】
例えば、ナビゲーション本体100から、自車位置を含む地図を表示させるためのナビ映像データと、操作用のメニューを表示させるためのナビ映像データが、外部バス102を介して表示装置101に送信されたときに、制御用マイコン108は、操作用のメニューに対応したαブレンドパターン(半透明)を映像処理LSI109に指示し、映像処理LSI109は、半透明にした操作用のメニュー表示を地図表示に重畳させて表示パネル110に表示させることができる。
【0015】
次に、映像処理LSI109におけるαブレンド合成処理内容について説明する。
【0016】
図16は、映像処理LSI109におけるαブレンド合成処理方法を説明するための図を示している。
【0017】
図16の画像混合部125は、映像処理LSI109のαブレンド合成処理を行う機能部分を示している。また、図16に示す第1画像データおよび第2画像データは、ナビゲーション本体100から送信されてくる複数のナビ映像データの一例である。
【0018】
第1画像データ用バッファメモリ121および第2画像データ用バッファメモリ122は、ナビゲーション本体100から送信されてきた第1画像データおよび第2画像データをそれぞれ一時的に格納するためのバッファであり、映像処理LSI109内または映像処理LSI109外に設けられている。
【0019】
第1の画像データは、第1画像データ用バッファメモリ121に格納されるとともに、第2の画像データは、第2画像データ用バッファメモリ122に格納される。ここで、第1および第2の画像データは、例えば、各画素データが、赤、青、緑の3原色データからなるカラー画像データであり、各原色データは、それぞれ8ビットで、画像データは24ビットからなる。
【0020】
前述したように、各画素についてのα値が設定された複数画面分のα値データが、αデータ用フレームメモリ111に格納されている。ここでは、各画素に対するα値データは、8ビットとする。
【0021】
画像混合部125は、第1画像データ用バッファメモリ121および第2画像データ用バッファメモリ122から画像データを画素単位で読み出すとともに、これらの画像データと同じ画素のα値データを、αデータ用フレームメモリ111に格納されている複数画面分のうち、制御用マイコン108から指示されたパターンに対応する画面のデータから読み出す。
【0022】
第1画像データ用バッファメモリ121および第2画像データ用バッファメモリ122からの画素データは、それぞれ画像混合部125の掛け算回路126および127に供給される。そして、これらの画素に対応する画素のα値が、掛け算回路126に供給されるとともに、(1−α)演算回路128に供給され、(1−α)のデータとされ、掛け算回路127に供給される。
【0023】
そして、掛け算回路126および127の出力データが、混合回路129で混合されて出力される。その混合された画像データが、表示パネル110に入力され表示される。
【0024】
このようにして、表示装置101において画素毎のαブレンド合成処理を行い、高精細な表示を実現している。
【0025】
また、図16のαデータ用フレームメモリ111の容量を低減させるαブレンド合成処理方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0026】
図17は、特許文献1で提案されているαブレンド合成処理方法を説明するための図を示している。
【0027】
これは、図16のαデータ用フレームメモリ111の代わりに、αエントリデータ用フレームメモリ124と混合比テーブル123を設ける構成としたものである。
【0028】
図17の例において、混合比テーブル123は、8ビットのα値のデータを64個備えている。そして、αエントリデータ用フレームメモリ124には、1画面分の各画素について、その画素のα値を混合比テーブル123から得るための情報(αエントリデータ)が、複数画面分格納されている。ここで、αエントリデータは、設定されたα値が格納されている混合比テーブル123中のアドレス情報としている。
【0029】
画像混合部125は、図16の場合にはαデータ用フレームメモリ111から対応する画素のα値を読み出すのに対し、図17の場合には、対応する画素のαエントリデータをαエントリデータ用フレームメモリから読み出し、その読み出したαエントリデータに対応するα値を混合比テーブル123から読み出して、そのα値を混合処理演算に使用する。
【0030】
図17の例の場合、各画素に対応するαエントリデータは6ビットなので、図17のαエントリデータ用フレームメモリ124に必要な容量は、図16のαデータ用フレームメモリ111に必要な容量の3/4(6ビット/8ビット)となり、混合処理演算に必要なメモリ容量を低減できる。
【特許文献1】特開平07−282269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
しかしながら、従来のこのような装置では、表示装置側において画素単位で混合比を制御して複数の入力映像データを混合するので、混合比データ用のフレームメモリが必要であった。
【0032】
すなわち、図16に示した混合処理方法の場合には、αデータ用フレームメモリ111が必要であった。この場合、画素単位でα値を設定するためには、1画面分のα値データとして、1画面の画素数×8ビット分のメモリ容量が必要となる。
【0033】
そのため、多種の混合パターンを実現するためには、数多くの画面数分のα値データが必要となり、多くのメモリを設けなければならず、高コストとなってしまう。一方、低コスト化のためにメモリ容量を制限すると、対応できる混合パターンが少なくなってしまう。
【0034】
また、図17に示した混合処理方法の場合においても、図16の場合よりも必要なメモリ容量が低減されるものの、1画面分のα値データとして、1画面の画素数×6ビット分のメモリ容量が必要となる。この場合でも、図16の場合に比べて、必要なメモリ容量を3/4程度に低減できるのみである。
【0035】
本発明は、上記従来の課題を考慮して、混合比データ用のフレームメモリを必要とせずに、複数の入力映像データを画素単位で混合比を制御して混合できる映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、および混合比情報生成方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0036】
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
第1の映像データを入力する第1の映像入力端子と、
第2の映像データを入力する第2の映像入力端子と、
前記第1の映像データと前記第2の映像データとを画素単位で混合するための、混合比データまたは前記混合比データを算出できる準混合比データである、混合比情報を、画素毎に生成しながら出力する外部の混合比情報出力ユニットから前記混合比情報を入力する混合比情報入力端子と、
前記第1の映像入力端子に入力された前記第1の映像データを調整して出力する第1の映像信号処理部と、
前記第2の映像入力端子に入力された前記第2の映像データを調整して出力する第2の映像信号処理部と、
前記混合比情報入力端子に入力された前記準混合比データから算出された混合比データまたは前記混合比情報入力端子に入力された前記混合比データを用いて、画素毎に、前記第1の映像信号処理部で調整された前記第1の映像データおよび前記第2の映像信号処理部で調整された前記第2の映像データを混合し出力する混合処理部とを備え、
前記混合処理部に入力される、前記混合比データ、前記調整された第1の映像データ、および前記調整された第2の映像データは同期されている、映像処理デバイスである。
【0037】
また、第2の本発明は、
前記混合比情報入力端子に入力する前記混合比情報が前記準混合比データの場合は、前記混合比情報入力端子と前記混合処理部との間に、前記準混合比データから前記混合比データを算出する混合比データ算出回路が備えられている、第1の本発明の映像処理デバイスである。
【0038】
また、第3の本発明は、
前記準混合比データは、前記混合比データを選択するためのインデックス情報であり、
前記準混合比データを前記混合比データに対応づける混合比テーブルをさらに備え、
前記混合比データ算出回路は、前記混合比テーブルを用いて、画素毎に、前記準混合比データから前記混合比データを算出する、第2の本発明の映像処理デバイスである。
【0039】
また、第4の本発明は、
前記第2の映像入力端子に入力された前記第2の映像データに、前記混合比情報の信号を同期させるための同期信号を出力する同期信号出力端子を備え、
前記混合比情報出力ユニットは、前記同期信号出力端子から出力された前記同期信号を入力し、その同期信号に同期させて前記混合比情報を出力する、第1〜第3のいずれかの本発明の映像処理デバイスである。
【0040】
また、第5の本発明は、
前記混合比情報出力ユニットは、入力される前記同期信号に同期させて、前記第1の映像入力端子に入力する前記第1の映像データを出力する映像データ生成装置である、第4の本発明の映像処理デバイスである。
【0041】
また、第6の本発明は、
前記第1の映像データは、OSD映像データである、第5の本発明の映像処理デバイスである。
【0042】
また、第7の本発明は、
前記第2の映像データは、カーナビゲーション用の映像データまたはテレビ用の映像データである、第6の本発明の映像処理デバイスである。
【0043】
また、第8の本発明は、
前記混合処理部に入力される前記混合比データを、前記調整された第1の映像データおよび前記調整された第2の映像データに同期させるための遅延回路が、前記混合比情報入力端子と前記混合処理部との間に備えられている、第1〜第7のいずれかの本発明の映像処理デバイスである。
【0044】
また、第9の本発明は、
OSD映像データが入力する第3の映像入力端子と、
前記第3の映像入力端子に入力された前記OSD映像データを調整して出力する第3の映像信号処理部と、
前記混合比情報出力ユニットから、いずれの映像データを混合するかを示す組み合わせ情報を入力する組み合わせ情報入力端子とを備え、
前記第1の映像データおよび前記第2の映像データは、一方がカーナビゲーション用の映像データであり、もう一方がテレビ用の映像データであり、
前記混合比情報出力ユニットは、入力される前記同期信号に同期させて、前記OSD映像データを出力し、
前記混合処理部は、前記第1の映像信号処理部で調整された前記第1の映像データ、前記第2の映像信号処理部で調整された前記第2の映像データ、および前記第3の映像信号処理部で調整された前記OSD映像データのうちの、前記組み合わせ情報で選択された映像データを、前記混合比データを用いて画素毎に混合する、第4の本発明の映像処理デバイスである。
【0045】
また、第10の本発明は、
前記混合比情報入力端子は複数あり、
前記混合比データまたは前記準混合比データは、前記複数の混合比情報入力端子にパラレルデータで入力される、第1〜第9のいずれかの本発明の映像処理デバイスである。
【0046】
また、第11の本発明は、
前記混合比データまたは前記準混合比データは、前記混合比情報入力端子にシリアルデータで入力される、第1〜第9のいずれかの本発明の映像処理デバイスである。
【0047】
また、第12の本発明は、
第1〜第11の本発明の映像処理デバイスを備えた映像処理LSIである。
【0048】
また、第13の本発明は、
第1〜第11のいずれかの本発明の映像処理デバイスと、
前記混合比情報出力ユニットとして動作するとともに、前記映像処理デバイスの動作を制御するマイコンと、
前記映像処理デバイスから出力された映像データを表示する表示用パネルとを備えた表示装置である。
【0049】
また、第14の本発明は、
第13の本発明の表示装置と、
カーナビゲーション用の映像データを生成し出力するカーナビ本体と、
テレビ用の映像データを出力するテレビチューナとを備えたカーナビゲーションシステムである。
【0050】
また、第15の本発明は、
第13の本発明の表示装置において前記マイコンが前記混合比情報を生成する方法であって、
前記映像処理デバイスに入力される前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応させて、混合される領域分の混合比情報パターンが予め決められており、
入力インターフェースから入力される表示指示に応じた、前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する混合比情報パターン取得ステップと、
前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する混合比情報算出ステップとを備えた、混合比情報生成方法である。
【0051】
また、第16の本発明は、
第15の本発明の混合比情報生成方法の、入力インターフェースから入力される表示指示に応じた前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する前記混合比情報パターン取得ステップと、前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する前記混合比情報算出ステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0052】
また、第17の本発明は、
第16の本発明のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0053】
本発明により、混合比データ用のフレームメモリを必要とせずに、複数の入力映像データを画素単位で混合比を制御して混合できる映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、および混合比情報生成方法等を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0055】
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態1のカーナビゲーションシステムの構成図を示す。
【0056】
本実施の形態1のカーナビゲーションシステムは、表示装置10とナビゲーション本体60が、フレキシブルケーブルなどの外部バス61を介して接続される。
【0057】
図16および図17に示した従来の表示装置の映像処理LSIの構成と比べてわかるように、本実施の形態1の表示装置10は、図16のαデータ用フレームメモリ111や図17のαエントリデータ用フレームメモリ124のような複数の映像データを混合するために必要なフレームメモリが設けられていないことを特徴としている。
【0058】
ナビゲーション本体60は、CPU62、ナビ描画処理部66、タッチパネルやリモコンなどの操作部63、カーナビゲーションに関する各種情報を検出するセンサ64、および半導体メモリ、HDD、光磁気ディスクなどからなる記憶部65を備えている。
【0059】
CPU62は、ナビゲーションシステム全体の制御を行うとともに、センサ64より、GPS受信機、ジャイロ、車速パルスセンサなどのセンサ情報を受信し、自車位置を検出する。また、操作部63から入力された出発地と目的地を結ぶ最適な経路を計算するなどのナビゲーションプログラムを実行する。
【0060】
そして、CPU62は、表示装置10に表示させるためのナビ映像データをナビ描画処理部66に作成させ、その作成させたナビ映像データを、外部バス61を介して表示装置10に送信する。
【0061】
記憶部65には、ナビ映像データ作成のために必要な地図情報DB、経路情報DB、地点情報DB、およびランドマークDBなどが格納されている。ナビ描画処理部66は、記憶部65に格納されているこれらの情報を用いてナビ映像データを作成する。
【0062】
表示装置10は、映像処理LSI11、表示パネル12、およびマイコン13を備えている。
【0063】
マイコン13は、OSD映像データを生成する機能を備えたマイコンであり、ナビゲーション本体60から外部バス61を介して映像処理LSI11に入力されたナビ映像データに重畳して表示させるOSD映像データと、そのOSD映像データを混合させる際の画素単位で設定される混合比データ(α値)を生成して、映像処理LSI11に入力する。
【0064】
映像処理LSI11は、ナビゲーション本体60から入力されたナビ映像データに、マイコン13から入力されたOSD映像データを混合して出力し、表示パネル12に表示させる。
【0065】
次に、図2を用いて、映像処理LSI11の詳細な構成、および表示装置10における2映像混合処理の動作について説明する。
【0066】
図2に、本実施の形態1の表示装置10の構成図を示す。図1に示した構成と同じ部分には、同じ符号を用いている。
【0067】
映像処理LSI11は、OSD映像信号処理部20、ナビ映像信号処理部21、混合処理部22、同期信号生成部23、および遅延回路24を備えている。また、映像処理LSI11は、映像入力端子25および26、映像出力端子27、同期信号出力端子28、および混合比情報入力端子29を備えている。
【0068】
なお、映像処理LSI11が、本発明の映像処理デバイスの一例にあたり、また、本発明の映像処理LSIの一例にあたる。また、映像入力端子25および26が、それぞれ本発明の第1および第2の映像入力端子の一例にあたる。また、OSD映像信号処理部20が、本発明の第1の映像信号処理部の一例にあたり、ナビ映像信号処理部21が、本発明の第2の映像信号処理部の一例にあたる。
【0069】
映像処理LSI11の映像入力端子26には、ナビゲーション本体60から出力されたナビ映像データが、外部バス61を介して入力される。
【0070】
なお、ここでは、映像入力端子26に入力されるナビ映像データは、各画素データが、赤、青、緑の3原色データからなるカラー映像データであり、各原色データがそれぞれ8ビットからなる24ビットのデータであるものとする。
【0071】
ナビ映像信号処理部21は、映像入力端子26に入力されたナビ映像データに対して、YUV信号をRGB信号に変換するとともに、ガンマ補正、コントラスト調整、ブライト調整、外光輝度調整などをして出力する。また、ナビ映像信号処理部21は、これらの調整とともに、マイコン13からの指示にしたがって、入力されたナビ映像データの画像サイズを拡大または縮小する処理も行う。
【0072】
同期信号生成部23は、映像入力端子26に入力されたナビ映像信号に同期させるための同期信号を生成し、同期信号出力端子28から出力する。
【0073】
また、表示装置10は、リモコン15から赤外線で送信されてくる信号を受信してマイコン13に渡す赤外線受光部14を備えている。ユーザは、リモコン15を用いて表示装置10を操作する。なお、赤外線受光部14とリモコン15を合わせた構成が、本発明の入力インターフェースの一例にあたる。
【0074】
マイコン13は、赤外線受光部14がリモコン15から受信した信号にしたがって、表示装置10に入力されたナビ映像データに重畳して表示させるためのOSD映像データを作成し、映像処理LSI11から入力された同期信号に同期させて、その作成したOSD映像データを映像入力端子25へ出力する。また、マイコン13は、映像処理LSI11から入力された同期信号に同期させて、出力したOSD映像データをナビ映像データに混合させる際の混合比データを、一画素毎に生成して出力する。
【0075】
ここで、マイコン13が出力する混合比データとは、画素毎に設定されたαブレンド合成処理に使用するα値である。ここでは、各画素毎に設定されたα値を8ビットとする。なお、このときのマイコン13における混合比データの生成方法については後述する。
【0076】
なお、マイコン13が、本発明の混合比情報出力ユニットの一例にあたる。
【0077】
マイコン13から出力されたOSD映像データは、RGB信号であり、映像処理LSI11の映像入力端子25に入力される。このとき入力されるOSD映像データは、マイコン13に入力された同期信号に同期させて作成されているので、映像入力端子26に入力するナビ映像データと同期している。
【0078】
そして、OSD映像信号処理部20は、映像入力端子25に入力されたOSD映像データに対して、ガンマ補正、コントラスト調整、ブライト調整、外光輝度調整などをして出力する。
【0079】
ここで、OSD映像信号処理部20における処理およびナビ映像信号処理部21における処理は、OSD映像信号処理部20で調整されて出力されるOSD映像データと、ナビ映像信号処理部21で調整されて出力されるナビ映像データとが同期するように設定されている。したがって、混合処理部22には、OSD映像信号処理部20で調整されたOSD映像データと、ナビ映像信号処理部21で調整されたナビ映像データが同期して入力される。
【0080】
他方、マイコン13から出力された混合比データは、映像処理LSI11の混合比情報入力端子29に入力される。混合比情報入力端子29に入力される混合比データは、マイコン13に入力された同期信号に同期させて作成されているので、映像入力端子26に入力するナビ映像データと同期している。
【0081】
遅延回路24は、混合比情報入力端子29に入力した混合比データを、ナビ映像データが映像入力端子26に入力した後、ナビ映像信号処理部21で調整されて出力されるまでの時間分、遅延させる。これにより、混合処理部22には、ナビ映像信号処理部21から出力されるナビ映像データ、OSD映像信号処理部20から出力されるOSD映像データ、および遅延回路24から出力された混合比データが同期して入力される。
【0082】
混合処理部22は、画素毎に同期して入力されたこれらのデータを用いて、画素毎に、混合比データを用いてナビ映像データとOSD映像データとのαブレンド合成処理を行い、その混合した映像データを映像出力端子27から出力させる。
【0083】
そして、ナビ映像データとOSD映像データが画素毎に混合された映像データが表示パネル12に入力され、表示される。
【0084】
次に、マイコン13における混合比データの生成方法について説明する。
【0085】
本実施の形態1の表示装置10では、赤外線受光部14がリモコン15から受信する信号に応じてマイコン13が出力するOSD映像データが予め決められており、それらのOSD映像データ毎に、そのOSD映像データをナビ映像データに混合させる領域、すなわちOSD映像データの表示領域に対して混合比データ設定パターン(各画素に設定するα値の組み合わせ設定パターン)が予め決められている。
【0086】
マイコン13は、赤外線受光部14から受け取る信号に応じて出力するOSD映像データと、そのOSD映像データに対応する混合比データ設定パターンを算出するための混合比データ算出式を、赤外線受光部14から受け取る信号に対応づけて、これらの関係情報をマイコン13内のメモリ上に保持している。
【0087】
マイコン13は、赤外線受光部14がリモコン15から受信した信号を受け取ると、その信号に対応するOSD映像データを生成して出力するとともに、混合比データ算出式を用いて画素毎の混合比データを算出して出力する。
【0088】
図3に、マイコン13に予め備えておく複数のパターン種別の具体例を示す。
【0089】
図3の具体例の場合、予め11種類のパターンを設定している。この場合には、赤外線受光部14から受け取る信号に対して、これらの11種類のパターンのいずれかのパターンが予め対応づけられている。
【0090】
図3の「混合比データ(α値)設定パターン」には、OSD映像データ領域内の各画素に設定する具体的なα値を記載している。
【0091】
各パターン種別(パターン1〜パターン11)には、それぞれ混合比データ算出式(f(x)〜f11(x))が対応づけられており、マイコン13は、これらの2つの情報を有している。
【0092】
パターン1〜パターン3の場合には、いずれの画素にも同じα値が設定され、これらの場合には、OSD映像データは、一様な透明度でナビ映像データに重畳表示されることになる。
【0093】
パターン4〜パターン7の場合には、OSD領域の左右方向に透明度の変化のある表示がされ、パターン8〜パターン11の場合には、OSD領域の上下方向に透明度の変化のある表示がされる。
【0094】
これらの算出式(f(x)〜f11(x))は、いずれも簡単なものであり、一般的な表示装置等に使用されているOSD生成機能を持ったマイコン13で、容量、処理速度ともに問題なく対応可能なものである。
【0095】
図4に、マイコン13が、画素毎の混合比データを生成する際の処理フローを示す。
【0096】
ここでは、図3の設定パターンを例にして説明する。またここでは、OSD映像データが表示される領域の画素数をnとして説明する。
【0097】
ユーザが表示装置10を操作するためにリモコン15のボタンを押すと、リモコン15から発光された赤外線を赤外線受光部14が受光し、その信号をマイコン13に渡す。
【0098】
マイコン13は、赤外線受光部14から受け取った信号に対応づけられているパターンm(mは、1≦m≦11の整数)の混合比データ(α値)設定パターンを作成するための算出式f(x)を選択する(ステップS1)。
【0099】
なお、マイコン13が赤外線受光部14から受け取った信号が、本発明の、入力インターフェースから入力される表示指示の一例にあたる。また、マイコン13が赤外線受光部14から受け取った信号に対応づけられているパターンmを取得するステップS1の処理が、本発明の混合比情報パターン取得ステップの一例にあたる。また、マイコン13が、本発明のコンピュータの一例にあたる。
【0100】
画素番号xに、まず0を入力し(ステップS2)、次に、画素番号xに、1を加算する(ステップS3)。
【0101】
次に、画素番号xに対応する混合比データα(x)を算出する(ステップS4)。
【0102】
そして、映像処理LSI11の同期信号出力端子28から出力される同期信号を監視し(ステップS5)、入力される同期信号に合わせて、算出した混合比データα(x)を出力する(ステップS6)。
【0103】
そして、画素番号xが画素数nに達するまで、ステップS3〜ステップS6の処理を繰り返す(ステップS7)。
【0104】
なお、ステップS3〜ステップS5の処理を繰り返し行い、各画素の混合比データαを算出する処理が、本発明の混合比情報算出ステップの一例にあたる。
【0105】
このように処理することにより、赤外線受光部14から受け取った信号に対応する指示パターンmに応じた混合比データが、画素毎に、ナビ映像データに同期されてマイコン13から出力される。
【0106】
図5に、本実施の形態1の表示装置10の表示パネル12に、OSD映像をナビゲーション映像に混合して表示させた表示例を示している。
【0107】
図5は、リモコン15によって、ナビゲーション映像上に「地図の縮尺切り替えメニュー」を混合表示させた例を示している。この場合、マイコン13によって、表示パネル12の画面上の3つの領域のOSD映像データが作成され、ナビゲーション映像に重畳して表示されている。
【0108】
この場合、例えば、半透明で表示されている2つの領域のOSD映像データは図3のパターン2の混合比データを使用して表示されたものであり、不透過で表示されている1つの領域のOSD映像データは図3のパターン3の混合比データを使用して表示されたものである。
【0109】
なお、図3では、混合比データ設定パターンとして単純なパターンを例に説明したが、もっと複雑なパターンを設定するようにしてもよい。例えば、左上隅から右下隅にかけて透明度が変化するようなパターンや、中心部分の透明度が最も低く中心から遠ざかるにしたがって透明度が高くなるようなパターンなどでも、簡単な算出式で対応できる。
【0110】
また、混合比データ設定パターンとして時間的に変化する要素も含むようにし、マイコン13で時間的に変化させながら混合比データを算出し送信させるようにしてもよい。この場合、例えば重畳表示させているOSD映像データの文字を、時間的に濃くなったり薄くなったりするように変化させて表示させることができる。
【0111】
また、ここでは、混合比データ設定パターンを算出式によって求めることとしたが、マイコン13が生成するOSD映像毎に、混合比データ設定パターンを対応づけ、マイコン13内のメモリ上に保持させておくようにしてもよい。本実施の形態1のようなOSD映像データを生成する機能を備えたマイコン13は、通常、フォントや画像情報をそのマイコンのメモリ内に保持する構成なので、混合比データ設定パターンを保持させるようにしてもメモリ容量への影響は小さくて済む。
【0112】
マイコン13内のメモリ上に、混合比データ設定パターンをフォントや画像情報に対応づけて保持させた場合、さらに複雑な混合表示を行わせることができる。
【0113】
図6は、混合比データ設定パターンをフォントおよび画像情報に対応づけた場合の、表示パネル12の、画面の一部拡大表示例を示している。
【0114】
これは、ナビゲーション映像を表示している表示パネル12の左上部分に、マイコン13で生成した「時刻」を示すOSD映像を混合表示させた例である。このように、1つのOSD映像の中で、枠および数字の部分は不透明(α=1)とし、文字の背景部分だけ半透明(α=0.5)という混合表示も実現できる。
【0115】
またこの場合には、マイコン13の処理により、1つのOSD映像の中で、例えば青だけ半透明にするなど、色によって透明度が変化するような混合表示も実現できる。
【0116】
また、マイコン13内のメモリ上に、出力するOSD映像に対応させる算出式や混合比データ設定パターンを保持させておくのではなく、OSD映像を混合させる際の混合設定情報をリモコン15内に保持させておき、リモコン15からOSD映像の表示指示を送信する際に、OSD映像を混合させる際の混合設定情報も送信するようにしてもよい。
【0117】
例えば、リモコン15からあるメニューの表示を指示する際に、そのメニューを混合表示させる際の「パターン種別」情報もリモコン15から送信させ、マイコン13がOSD映像データを生成するとともに、その「パターン種別」に応じた画素毎の混合比データを生成し、その生成した混合比データをOSD映像データに同期させて出力させるようにすればよい。これにより、例えばリモコン15の操作ボタンを操作することにより、表示パネル12上に混合表示させているメニュー表示を、下の映像が透けて見える半透明表示にしたり、不透過の表示にするなどの切り替え操作が行えるようになる。
【0118】
また、マイコン13から出力する混合比データは、OSD領域内の画素に対応する混合比データだけを出力するようにしてもよいし、OSD領域以外の領域も含んだ表示領域全体の全画素に対応する混合比データを出力するようにしてもよい。マイコン13から表示領域全体の全画素に対応する混合比データを出力させる場合には、OSD領域以外の領域の画素に対応する混合比データとして、前景が透明となるα値=0の混合比データを出力させるようにすればよい。
【0119】
上記の図1および図2に示した構成の表示装置10は、ナビゲーション本体60から出力されるナビ映像データを表示するものであるが、本実施の形態1の構成の表示装置は、ナビ映像データ以外の入力映像データを表示させる表示装置としても適用できる。例えば、テレビチューナからNTSCコンポジット信号で出力されたテレビ映像データを、本実施の形態1の構成の表示装置に入力して表示させることもできる。
【0120】
図7に、テレビチューナに接続される本実施の形態1の表示装置33の構成図を示す。図2に示した表示装置10と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0121】
図7に示す表示装置33の映像処理LSI35は、図2に示した映像処理LSI11のナビ映像信号処理部21の代わりに、テレビ映像信号処理部34を備えている。
【0122】
図7の表示装置33では、映像入力端子26には、接続されるテレビチューナから出力されたテレビ映像データが入力される。
【0123】
テレビ映像信号処理部34には、映像入力端子26に入力したテレビ映像データが入力され、そのテレビ映像データをRGB信号に復調、変換するとともに信号処理をして出力する。
【0124】
そして、混合処理部22には、図2の表示装置10の場合にナビ映像信号処理部21で調整された映像信号が入力される代わりに、テレビ映像信号処理部34で調整された映像信号が入力される。
【0125】
同期信号生成部23は、映像入力端子26に入力されたテレビ映像信号に同期させるための同期信号を生成し、同期信号出力端子28から出力する。
【0126】
マイコン13は、赤外線受光部14がリモコン15から受信した信号にしたがって、表示装置33に入力されたテレビ映像データに重畳して表示させるためのOSD映像データを作成し、映像処理LSI35から入力された同期信号に同期させて、その作成したOSD映像データを映像入力端子25へ出力する。また、マイコン13は、映像処理LSI35から入力された同期信号に同期させて、出力したOSD映像データをテレビ映像データに混合させる際の混合比データを、一画素毎に生成して出力する。なお、マイコン13は、図2の表示装置10の場合と同様の方法により、一画素毎の混合比データを作成する。
【0127】
このようにして、図7の表示装置33の表示パネル12には、テレビ映像データとOSD映像データが画素毎に混合された映像データが表示される。
【0128】
なお、図7の表示装置33の場合、映像処理LSI35が、本発明の映像処理デバイスの一例にあたり、また、本発明の映像処理LSIの一例にあたる。また、テレビ映像信号処理部34が、本発明の第2の映像信号処理部の一例にあたる。
【0129】
図8に、本実施の形態1の表示装置33の表示パネル12に、OSD映像をテレビ映像に混合して表示させた表示例を示している。
【0130】
これは、テレビ映像を表示している表示パネル12の中央部分に、ディスプレイ調整用のOSD映像を混合表示させた例である。この場合、ディスプレイ調整用のOSD映像用のデータは、マイコン13に予め保持されており、リモコン15からの入力信号にしたがってマイコン13がOSD映像データを出力し、表示パネル12に表示させる。
【0131】
図8に示すように、1つのOSD映像の中で、枠および文字の部分は不透明(α=1)とし、調整用のボタン部分を半透明(α=0.5)、さらにボタンの周りの背景部分をより透明度の高い半透明(α=0.2)という混合表示を実現できる。
【0132】
なお、ここでは、映像処理LSI35が、テレビ映像データを調整するテレビ映像信号処理部34を備えることとしたが、テレビ映像信号処理部34の代わりに、複数種類の形式の入力信号を調整できる共用設計した映像信号処理部としてもよい。複数の入力信号を調整できる映像信号処理部を備える構成とすることにより、例えば、ナビゲーション本体に接続すればナビ映像を表示でき、テレビチューナに接続すればテレビ映像を表示できるようなマルチユースの表示装置とすることができる。
【0133】
なお、上記の説明では、入力インターフェースとしてリモコン15を用いて表示装置10、33を操作することとしたが、リモコン15以外の入力手段で操作するようにしてもよい。例えば、表示装置10、33に設けた操作ボタンで入力するようにしてもよいし、表示パネル12をタッチパネルとして入力するようにしてもよい。
【0134】
図2で説明した表示装置10や図7で説明した表示装置33は、表示装置単体でOSD映像データを生成し混合比情報を制御する構成であるが、表示装置が接続されるカーナビゲーションなどのシステムに連動させて、OSD映像データの生成や混合比情報の制御をさせるようにしてもよい。
【0135】
図9に、ナビゲーション本体に連動させてOSDデータを生成させる構成の、本実施の形態1の表示装置16の構成図を示す。図2に示した表示装置10と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0136】
図1に示したカーナビゲーションシステムの構成において、表示装置10の代わりに図9に示した表示装置16を接続する。
【0137】
図2の表示装置10では、リモコン15からの受信信号に基づいて、マイコン13がOSD映像データを生成していたのに対し、図9に示す表示装置16では、マイコン17がナビゲーション本体60のCPU62から受け取るOSD設定情報に基づいて、表示パネル12上に混合表示させるためのOSD映像データを生成する。
【0138】
表示装置16における2映像混合処理の動作について以下に説明する。ここでは、表示装置10を用いた場合と異なる部分について説明する。
【0139】
マイコン17は、ナビゲーション本体60のCPU62から外部バス61を介して入力されたOSD設定情報にしたがって、表示装置16に入力されたナビ映像データに混合して表示させるためのOSD映像データを作成し、映像処理LSI11から入力された同期信号に同期させて、その作成したOSD映像データを映像入力端子25へ出力する。また、マイコン17は、映像処理LSI11から入力された同期信号に同期させて、出力したOSD映像データをナビ映像データに混合させる際の混合比データを、一画素毎に生成して出力する。
【0140】
ここで、マイコン17は、各混合比データ設定パターンに対応する混合比データ算出式を備えており、CPU62から受信したOSD設定情報に含まれるパターン種別情報を受け取ると、そのパターン種別情報に対応する混合比データ算出式を用いて、画素毎の混合比データを算出して出力する。ここで、パターン種別および混合比データ設定パターンとは、例えば図3に示すようなものである。
【0141】
なお、マイコン17における混合比データの生成方法は、例えば図3および図4を用いて説明した表示装置10のマイコン13における混合比データの生成方法と同様である。なお、この場合、マイコン17がCPU62から受信したOSD設定情報が、本発明の、入力インターフェースから入力される表示指示の一例にあたる。
【0142】
ここで、OSD映像信号処理部20における処理およびナビ映像信号処理部21における処理は、OSD映像信号処理部20で調整されて出力されるOSD映像データと、ナビ映像信号処理部21で調整されて出力されるナビ映像データとが同期するように設定されている。したがって、混合処理部22には、OSD映像信号処理部20で調整されたOSD映像データと、ナビ映像信号処理部21で調整されたナビ映像データが同期して入力される。
【0143】
他方、マイコン17から出力された混合比データは、映像処理LSI11の混合比情報入力端子29に入力される。混合比情報入力端子29に入力される混合比データは、マイコン17に入力された同期信号に同期させて作成されているので、映像入力端子26に入力するナビ映像データと同期している。
【0144】
遅延回路24は、混合比情報入力端子29に入力した混合比データを、ナビ映像データが映像入力端子26に入力した後、ナビ映像信号処理部21で調整されて出力されるまでの時間分、遅延させる。これにより、混合処理部22には、ナビ映像信号処理部21から出力されるナビ映像データ、OSD映像信号処理部20から出力されるOSD映像データ、および遅延回路24から出力された混合比データが同期して入力される。
【0145】
混合処理部22は、画素毎に同期して入力されたこれらのデータを用いて、画素毎に、混合比データを用いてナビ映像データとOSD映像データとのαブレンド合成処理を行い、その混合した映像データを映像出力端子27から出力させる。
【0146】
そして、ナビ映像データとOSD映像データが画素毎に混合された映像データが表示パネル12に入力され、表示される。
【0147】
次に、図10に、本実施の形態1のさらに他の構成の表示装置30の構成図を示す。図2に示した表示装置10と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0148】
図2で説明した表示装置10では、マイコン13から混合比データを出力していたのに対して、表示装置30では、マイコン18から準混合比データを出力するようにした点、および映像処理LSI31内に混合比データ値算出回路32を設けた点が異なる。
【0149】
図10において、マイコン18から出力する準混合比データは、混合比データ(α値)を算出できるデータである。図2の混合比データが8ビットのデータであるのに対し、図10の準混合比データは3ビットのデータである。
【0150】
混合比データ値算出回路32は、混合比情報入力端子29に入力された3ビットの準混合比データを、8ビットの混合比データに変換して混合処理部22に入力する。
【0151】
図11に、準混合比データと混合比データの対応関係を示した混合比テーブルの具体例を示す。
【0152】
混合処理部22に入力する混合比データは8ビットなので、0≦α≦1.0の範囲を256段階に設定できる。一方、準混合比データは3ビットなので、0≦α≦1.0の範囲から8種類のα値を選択できる。
【0153】
実際に混合処理部22に入力する混合比データは、8ビットのデータなので、0〜255の範囲の整数値である。図10の表示装置30では、この整数値の範囲の中から8つの値を準混合比として割り当て、混合比データの代わりに、この準混合比の値を映像処理LSI31の混合比情報入力端子29に入力するものである。
【0154】
図11の具体例の場合では、例えば準混合比データ値=3に、実際に混合処理部22に入力される混合比データの値α´=117を割り当てている。したがって、この場合、混合比情報入力端子29に、準混合比データ=3が入力されると、混合比データ値算出回路32で、混合比データα´=117に変換され、混合処理部22に入力される。その結果、このときには、α値=0.46でαブレンド合成されることになる。
【0155】
準混合比データは、8種類しか設定できないが、その8種類の各設定値を、0≦α´≦1.0の範囲を256段階と細かく区切った中から設定できる。
【0156】
この場合、混合比データ値算出回路32は、準混合比データ値に対応する8つのα´値を混合比テーブルとして持っておけばよい。つまり、この場合には、この混合比テーブルとして8バイト分確保するだけで対応できる。
【0157】
図2の構成の場合には、マイコン13から8ビットの混合比データを出力するので、画素毎の透明度合いを細かく設定できるが、例えばマイコン13と映像処理LSI11間をパラレル信号で接続する場合には、混合比データの伝送のために、マイコン13および映像処理LSI11にそれぞれ8つの入出力ポートが必要となる。
【0158】
一方、図10の構成の場合には、マイコン18から出力する準混合比データは3ビットなので、マイコン18と映像処理LSI31間をパラレル信号で接続する場合には、準混合比データの伝送のために、マイコン18および映像処理LSI31のそれぞれ3つの入出力ポートを使用するだけでよい。
【0159】
マイコンおよび映像処理LSIのそれぞれに、混合比データの伝送のために使用できるポートが十分にある場合には、図2の構成を用いればよいが、混合比データの伝送のために使用できるポートが限られている場合には、図10の構成で対応すればよい。
【0160】
なお、本実施の形態1では、図10の構成において準混合比データを3ビットとして説明したが、これ以外のビット数であってもよい。例えば、混合比データの伝送のために使用できるポートが2つしかない場合には、2ビットとして4種類の準混合比データを伝送するようにしてもよい。また、4ビット以上であってもよい。準混合比データとして使用するビット数が多いほど、画素毎の透明度合いを細かく設定できる。
【0161】
また、本実施の形態1の図10の構成では、準混合比データから混合比データへの変換を混合比データ値算出回路32で行わせることとしたが、図11に示したような混合比テーブルを混合処理部22に備えさせ、混合処理部22に直接準混合比データを入力するようにし、混合処理部22内でその準混合比データから混合比データに変換するようにしてもよい。
【0162】
また、本実施の形態1の図10の構成では、準混合比データから混合比データへの変換を、図11に示した混合比テーブルを用いた例で説明したが、算出式を用いて準混合比データから混合比データへ変換するようにしてもよい。
【0163】
また、本実施の形態1の図10の構成では、混合比情報入力端子29に入力された準混合比データが、遅延回路24の後に混合比データ値算出回路32で変換処理されることとしているが、先に混合比データ値算出回路32で準混合比データから混合比データに変換し、その後に遅延回路24で遅延させるようにしてもよい。混合処理部22に入力される際の混合比データが、ナビ映像信号処理部21から混合処理部22に入力されるナビ映像データに同期していればよい。
【0164】
また、図2、図9においてマイコン13、17から映像処理LSI11に入力する混合比データ、および図10においてマイコン18から映像処理LSI31に入力する準混合比データは、いずれも、パラレル信号で伝送してもよいし、シリアル信号で伝送するようにしてもよい。パラレル信号で伝送する場合には、混合比情報入力端子29として複数のポート(端子)を用いることになる。
【0165】
また、本実施の形態1では、映像処理LSI11および31に遅延回路24を設けることとしたが、遅延回路24を設ける代わりに、マイコン13から出力する混合比データまたは準混合比データを遅延させて出力させるようにしてもよい。混合処理部22に入力される際の混合比データを、ナビ映像信号処理部21から混合処理部22に入力されるナビ映像データに同期させることができればよく、映像処理LSI内の遅延回路24で対応してもよいし、マイコン13側で遅延させて対応してもよい。
【0166】
(実施の形態2)
図12に、本発明の実施の形態2の表示装置40の構成図を示す。図2に示した実施の形態1の表示装置10と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0167】
本実施の形態2のカーナビゲーションシステムは、図1の構成のカーナビゲーションシステムにおいて、表示装置10に代えて表示装置40を備えるものである。
【0168】
図1、図12および図13を用いて、本実施の形態2の表示装置40の構成および動作について説明する。
【0169】
本実施の形態2のカーナビゲーションシステムでは、ナビゲーション本体60のCPU62が、混合させて表示させるための複数のナビ映像データをナビ描画処理部66に作成させて、それらの作成させたナビ映像データを、外部バス61を介して表示装置40に送信する。
【0170】
図13(b)に、複数のナビ映像データを混合させて表示装置40の表示パネル12に表示させた表示例を示している。
【0171】
図13(b)では、4種類のナビ映像データを混合させて表示させている。この場合、自車位置を含む地図表示であるナビゲーション映像に、ナビゲーション画面を操作するためのナビGUI、ナビゲーション以外のコマンド操作をするためのコマンドGUI、および音楽プレーヤの動作を示す音楽プレーヤGUIの3つのナビ映像データを、混合させて表示している。
【0172】
次に、図12を用いて、本実施の形態2の表示装置40の構成について説明する。ここでは、図2に示した実施の形態1の表示装置10と異なる部分について説明する。
【0173】
映像処理LSI41は、第1ナビ映像信号処理部43、第2ナビ映像信号処理部44、混合処理部22、同期信号生成部23、および遅延回路24を備えている。また、映像処理LSI41は、映像入力端子25および26、映像出力端子27、同期信号出力端子28、および混合比情報入力端子29を備えている。
【0174】
映像処理LSI41の映像入力端子25には、ナビゲーション本体60から出力された第1ナビ映像データが外部バス61を介して入力され、映像入力端子26には、ナビゲーション本体60から出力された第2ナビ映像データが外部バス61を介して入力される。
【0175】
なお、ここでは、映像入力端子25および26に入力される第1ナビ映像データおよび第2ナビ映像データは、各画素データが、赤、青、緑の3原色データからなるカラー映像データであり、各原色データがそれぞれ8ビットからなる24ビットのデータであるものとする。
【0176】
第1ナビ映像信号処理部43は、映像入力端子25に入力された第1ナビ映像データに対して、YUV信号をRGB信号に変換するとともに、ガンマ補正、コントラスト調整、ブライト調整、外光輝度調整などをして出力する。また、第1ナビ映像信号処理部43は、これらの調整とともに、マイコン42からの指示にしたがって、入力された第1ナビ映像データの画像サイズを拡大または縮小する処理も行う。
【0177】
同様に、第2ナビ映像信号処理部44は、映像入力端子26に入力された第2ナビ映像データに対して、YUV信号をRGB信号に変換するとともに、ガンマ補正、コントラスト調整、ブライト調整、外光輝度調整などをして出力する。また、第2ナビ映像信号処理部44は、これらの調整とともに、マイコン42からの指示にしたがって、入力された第2ナビ映像データの画像サイズを拡大または縮小する処理も行う。
【0178】
第1ナビ映像データと第2ナビ映像データは、ナビゲーション本体60から同期して出力されてくるので、映像入力端子25および映像入力端子26に入力する際には、これらの映像データは同期している。
【0179】
そして、第1ナビ映像信号処理部43における処理および第2ナビ映像信号処理部44における処理は、第1ナビ映像信号処理部43で調整されて出力される第1ナビ映像データと、第2ナビ映像信号処理部44で調整されて出力される第2ナビ映像データとが同期するように設定されている。したがって、混合処理部22には、第1ナビ映像信号処理部43で調整された第1ナビ映像データと、第2ナビ映像信号処理部44で調整された第2ナビ映像データが同期して入力される。
【0180】
同期信号生成部23は、映像入力端子26に入力された第2ナビ映像信号に同期させるための同期信号を生成し、同期信号出力端子28から出力する。
【0181】
マイコン42は、ナビゲーション本体60のCPU62から外部バス61を介して入力された混合設定情報にしたがって、表示装置40に入力された第1ナビ映像データと第2ナビ映像データを混合して表示させるための混合比データを、画素毎に生成して出力する。
【0182】
ここで、マイコン42が出力する混合比データとは、画素毎に設定されたαブレンド合成処理に使用するα値である。ここでは、各画素毎に設定されたα値を8ビットとする。なお、このときのマイコン42における混合比データの生成方法については後述する。
【0183】
マイコン42から出力された混合比データは、映像処理LSI41の混合比情報入力端子29に入力される。混合比情報入力端子29に入力される混合比データは、マイコン42に入力された同期信号に同期させて作成されているので、映像入力端子26に入力する第2ナビ映像データと同期している。
【0184】
遅延回路24は、混合比情報入力端子29に入力した混合比データを、第2ナビ映像データが映像入力端子26に入力した後、第2ナビ映像信号処理部44で調整されて出力されるまでの時間分、遅延させる。これにより、混合処理部22には、第1ナビ映像信号処理部43から出力される第1ナビ映像データ、第2ナビ映像信号処理部44から出力される第2ナビ映像データ、および遅延回路24から出力された混合比データが同期して入力される。
【0185】
混合処理部22は、画素毎に同期して入力されたこれらのデータを用いて、画素毎に、混合比データを用いて第1ナビ映像データと第2ナビ映像データとのαブレンド合成処理を行い、その混合した映像データを映像出力端子27から出力させる。
【0186】
そして、第1ナビ映像データと第2ナビ映像データが画素毎に混合された映像データが表示パネル12に入力され、表示される。
【0187】
次に、マイコン42における混合比データの生成方法について説明する。
【0188】
本実施の形態2の表示装置40では、混合画像種別毎に、混合比データ設定パターン(各画素に設定するα値の組み合わせ設定パターン)が予め決められている。
【0189】
ここでは、映像入力端子25に入力される第1ナビ映像データを、地図表示するためのナビゲーション映像のデータとし、映像入力端子26に入力される第2ナビ映像データを、ナビゲーション映像以外の映像データとして説明する。ここで「混合画像種別」とは、第1ナビ映像データに混合する第2ナビ映像データの種類をいうものである。
【0190】
マイコン42は、混合画像種別に対応づけられた混合比データ設定パターンの混合比データを算出するための混合比データ算出式を備えており、CPU62から受信した混合設定情報に含まれる混合画像種別に応じた混合比データ算出式を用いて、混合比データを算出する。
【0191】
図13(a)に、混合画像種別に対応づける混合比データ設定パターンの具体例を示す。また、図13(b)は、複数のナビ映像データを混合させて表示装置40の表示パネル12に表示させた表示例を示している。
【0192】
図13(a)に示す具体例の場合には、混合比データ設定パターンとして混合比データの時間的変化の要素も含めている。
【0193】
例えば、コマンドGUIの映像データをナビゲーション映像に混合して表示させる場合について説明する。この場合、映像入力端子25には、第1ナビ映像データとしてナビゲーション映像のデータが入力されており、映像入力端子26に、第2ナビ映像データとしてコマンドGUIの映像データが入力されるとともに、マイコン42には、コマンドGUIを表示する旨の情報を含んだ混合設定情報がCPU62から入力される。このとき、CPU62から入力される混合設定情報には、混合比データを作成する表示範囲の情報も含まれている。
【0194】
マイコン42は、コマンドGUIの混合比データ設定パターンを生成するための算出式を用いて、コマンドGUIに対応する混合比データを、時間とともに変化させながら、画素毎に生成して出力する。
【0195】
その結果、表示パネル12にナビゲーション映像が表示されている状態から、コマンドGUIの表示が徐々に濃くなるように現れて表示され、最終的にα値=0.5の透明度で、ナビゲーション映像上にコマンドGUIが半透明で表示される。
【0196】
また、図13(a)の音楽プレーヤGUIの映像データを混合させる場合には、画素によって混合比データの変化する速度を変えるように設定している。図13(a)に示した混合比データ設定パターンの場合には、表示パネル12にナビゲーション映像が表示されている状態から、音楽プレーヤGUIの映像データの左側の部分から先に現れてくるように表示され、最終的にα値=0.8の透明度で、ナビゲーション映像上に音楽プレーヤGUIが半透明で表示される。
【0197】
図13(b)の表示例は、4つのナビ映像データを混合して表示させたものである。この場合には、図12に示した、映像入力端子25および第1ナビ映像信号処理部43と同様の構成が、映像処理LSI41内に、さらに2組設けられている。
【0198】
本実施の形態2では、図13(a)に示したように、混合比データ設定パターンを混合画像種別に対応づけることとして説明したが、図3で説明した実施の形態1のように、混合比データ設定パターンをパターン種別に対応づけて設定するようにしてもよい。
【0199】
なお、上記では、マイコン42が混合比データを作成する表示範囲は、CPU62から入力される混合設定情報に含めてマイコン42に入力されることとしたが、映像入力端子26に入力される第2ナビ映像データがマイコン42に入力されるようにして、マイコン42が、その第2ナビ映像データから混合比データを作成する表示範囲を判断するようにしてもよい。
【0200】
また、上記では、同期信号生成部23が、映像入力端子26に入力された第2ナビ映像信号から同期信号を生成することとしたが、映像入力端子25に入力された第1ナビ映像信号から同期信号を生成させて同期信号出力端子28から出力するようにしてもよい。
【0201】
また、本実施の形態2では、マイコン42がナビゲーション本体62に連動して混合比データを生成する構成で説明したが、マイコン42がナビゲーション本体62のCPU62から受け取った混合設定情報に基づいて混合比データを生成するのではなく、図2に示した表示装置10のように、表示装置40単体で混合比データを生成する構成としてもよい。
【0202】
その場合、例えば、図2の表示装置10のように、マイコン42から出力する混合比データ設定パターンをリモコンなどの入力インターフェースから受信する入力信号に対応づけておき、マイコン42が、リモコンから受信した入力信号に対応した画素毎の混合比データを生成し、出力するようにすればよい。
【0203】
また、本実施の形態2のマイコン42として、OSDデータ生成機能を備えたマイコンを用いてもよい。
【0204】
(実施の形態3)
図14に、本発明の実施の形態3の表示装置50の構成図を示す。図2に示した実施の形態1の表示装置10と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0205】
本実施の形態3のカーナビゲーションシステムは、図1の構成のカーナビゲーションシステムにおいて、表示装置10に代えて表示装置50を備えるものである。
【0206】
図1および図14を用いて、本実施の形態3の表示装置50の構成および動作について説明する。ここでは、図2に示した実施の形態1の表示装置10と異なる部分について説明する。
【0207】
本実施の形態3の表示装置50は、図2に示した実施の形態1の表示装置10の構成に加えて、テレビ映像信号処理部54、同期用バッファ55、映像入力端子56、および組み合わせ情報入力端子57を備えている。そして、混合処理部53には、テレビ映像信号処理部54で調整された映像信号も入力されるようになっている。
【0208】
なお、本実施の形態3においては、映像入力端子26および56が、本発明の第1および第2の映像入力端子の一例にあたり、映像入力端子25が、本発明の第3の映像入力端子の一例にあたる。また、ナビ映像信号処理部21およびテレビ映像信号処理部54が、本発明の第1および第2の映像信号処理部の一例にあたり、OSD映像信号処理部20が、本発明の第3の映像信号処理部の一例にあたる。
【0209】
映像処理LSI51の映像入力端子56には、テレビチューナから出力されたテレビ映像データがNTSC信号で入力される。
【0210】
テレビ映像信号処理部54には、映像入力端子56に入力したテレビ映像データが入力され、そのテレビ映像データをRGB信号に復調、変換するとともに信号処理をして出力する。
【0211】
同期用バッファ55は、テレビ映像信号処理部54で復調、変換されたテレビ映像データを、ナビ映像信号処理部21で信号処理され出力されるナビ映像データに同期させて混合処理部53に入力するために設けられたバッファである。
【0212】
ここで、OSD映像信号処理部20における処理、ナビ映像信号処理部21における処理、およびテレビ映像信号処理部54における処理は、OSD映像信号処理部20で調整されて出力されるOSD映像データと、ナビ映像信号処理部21で調整されて出力されるナビ映像データと、同期用バッファ55でタイミング調整されて出力されるテレビ映像データとが同期するように設定されている。
【0213】
マイコン52は、図2に示したマイコン13と同様に、OSD映像データを生成する機能を備えている。
【0214】
本実施の形態3の表示装置50では、赤外線受光部14がリモコン15から受信する信号に応じて、マイコン52が出力するOSD映像データ、映像処理LSI51の混合処理部53で混合させる映像データの組み合わせ、およびその映像データを混合する際に使用する混合比データ設定パターンが予め決められており、これらの関係情報がマイコン52内のメモリ上に保持されている。
【0215】
マイコン52は、赤外線受光部14がリモコン15から受信した信号を受け取ると、その信号に対応するOSD映像データを生成して出力するとともに、映像処理LSI51の混合処理部53で混合させる映像データの組み合わせ情報を映像処理LSI51の組み合わせ情報入力端子57に入力して混合処理部53に通知する。
【0216】
混合比情報入力端子29に入力した混合比データは、遅延回路24によって遅延されるので、混合処理部53には、ナビ映像信号処理部21から出力されるナビ映像データ、OSD映像信号処理部20から出力されるOSD映像データ、同期用バッファ55から出力されるテレビ映像データ、および遅延回路24から出力された混合比データが同期して入力される。
【0217】
混合処理部53は、マイコン52から通知された混合組み合わせ情報にしたがって、画素毎に同期して入力されたこれらのデータを用いて、画素毎に、混合比データを用いてαブレンド合成処理を行い、その混合した映像データを映像出力端子27から出力させる。
【0218】
例えば、混合組み合わせ情報に、ナビ映像データとOSD映像データの組み合わせが設定されている場合には、ナビ映像データにOSD映像データがそれらの組み合わせに対応する混合比データ設定パターンを用いて混合された映像データが映像出力端子27から出力され、テレビ映像データとOSD映像データの組み合わせが設定されている場合には、テレビ映像データにOSD映像データがそれらの組み合わせに対応する混合比データ設定パターンを用いて混合された映像データが映像出力端子27から出力される。
【0219】
そして、映像出力端子27から出力された映像データが表示パネル12に入力され、表示される。
【0220】
赤外線受光部14で受信した信号に関連づけてマイコン52内のメモリに保持する関係情報として、例えば、「ナビ映像画面からテレビ映像画面への切り替え指示」信号に対応させて、表示パネル12画面の端から徐々にナビ映像画面からテレビ映像画面に変化していくような混合比データ設定パターンを設定しておいたり、「ナビ映像画面内の一部領域にテレビ映像を縮小して表示させる指示」信号に対応させて、ナビ画面上に重畳表示されているテレビ映像部分からナビ映像部分が透けて見えるように半透明で表示させるような混合比データ設定パターンを設定しておくことができる。なお、マイコン52が「ナビ映像画面内の一部領域にテレビ映像を縮小して表示させる指示」信号を受け取った場合には、テレビ映像信号処理部54に対して、テレビ映像データの画像サイズの縮小処理も行わせる指示も出す。
【0221】
なお、本実施の形態3では、テレビ映像信号処理部54と混合処理部53の間に同期用バッファ55を設けることとしたが、同期用バッファ55を映像入力端子56とテレビ映像信号処理部54の間に設けて、テレビ映像信号処理部54から出力するテレビ映像データをナビ映像データに同期させるようにしてもよい。
【0222】
また、ナビ映像信号処理部21と混合処理部53の間、またはナビ映像信号処理部21と映像入力端子26の間に同期用バッファを設けて、ナビ映像信号処理部21から出力するナビ映像データを、テレビ映像信号処理部54から出力されるテレビ映像データに同期させるようにしてもよい。この場合には、同期信号出力端子28からマイコン52に送信する同期信号として、テレビ映像信号から生成した同期信号を送信することにより、マイコン52から出力するOSD映像データの同期をとることができる。
【0223】
また、テレビ映像信号処理部54、ナビ映像信号処理部21およびOSD映像信号処理部20のそれぞれに同期用バッファを設けておいて、同期をとる必要のない信号についてはその同期用バッファをスルーさせるような構成にしてもよい。
【0224】
また、本実施の形態3では、映像入力端子56にテレビ映像データが入力されることとして説明したが、それ以外の映像データ、例えば、DVDで再生された映像データや、ビデオカメラで撮影された映像データなどが入力されてもよい。
【0225】
また、各実施の形態では、映像処理LSIに、ナビ映像データとしてYUV信号が、テレビ映像データとしてNTSCコンポジット信号がそれぞれ入力される例で説明したが、ナビ映像データとしてNTSCやPAL、SECAMなどのコンポジット映像信号やRGB信号が入力されてもよいし、テレビ映像データとしてNTSC以外のコンポジット映像信号やYUV信号、RGB信号などが入力されてもよい。
【0226】
なお、各実施の形態では、2種類または3種類の映像データが映像処理LSIに入力されるものとして説明したが、映像処理LSI内に映像信号処理部をさらに設けて、4種類以上の映像データが入力されるようにしてもよい。
【0227】
また、各実施の形態では、混合処理の一例としてαブレンド合成処理を用いて説明したが、複数映像を画素毎に混合する処理であれば、αブレンド合成処理以外の混合処理を用いてもよい。
【0228】
また、各実施の形態では、本発明の映像処理デバイスの例を、映像処理LSIを用いて説明したが、LSI以外の映像処理デバイスであってもよい。例えば、各実施の形態で用いた映像処理LSIの構成を、CPUやメモリなどを接続した回路で実現してもよい。
【0229】
以上に説明したように、本発明の映像処理デバイス、映像処理LSIおよび表示装置は、混合比データ用のフレームメモリを必要とせずに、複数の入力映像データを画素単位で混合比を制御して混合し、出力することができる。
【0230】
本発明の表示装置は、従来の混合比データ用のフレームメモリを用いて複数の入力映像データを画素単位で混合比を制御して混合する表示装置の構成から、混合比データ用のフレームメモリを削除した構成で、新たな部品を追加することなく対応できるものである。
【0231】
なお、本発明のプログラムは、上述した混合比情報生成方法の、入力インターフェースから入力される表示指示に応じた前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する前記混合比情報パターン取得ステップ、および前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する前記混合比情報算出ステップ、の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0232】
また、本発明の記録媒体は、上述した混合比情報生成方法の、入力インターフェースから入力される表示指示に応じた前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する前記混合比情報パターン取得ステップ、および前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する前記混合比情報算出ステップ、の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用される記録媒体である。
【0233】
また、本発明の上記「ステップの動作」とは、前記ステップの全部または一部の動作を意味する。
【0234】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な、ROM等の記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0235】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波等の伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0236】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0237】
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0238】
なお、各実施の形態では、カーナビゲーションシステムを例に説明したが、本発明は、表示装置を用いるものであれば、カーナビゲーションシステム以外のディスプレイシステムにも適用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0239】
本発明に係る映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、および混合比情報生成方法等は、混合比データ用のフレームメモリを必要とせずに、複数の入力映像データを画素単位で混合比を制御して混合できる効果を有し、複数の入力映像データを混合可能な映像処理デバイス、映像処理LSI、表示装置、カーナビゲーションシステム、および混合比情報生成方法等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0240】
【図1】本発明の実施の形態1のカーナビゲーションシステムの構成図
【図2】本発明の実施の形態1の表示装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態1の制御用マイコンに設定される、複数の混合比データ設定パターン種別の具体例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1の制御用マイコンが、画素毎の混合比データを生成する際の処理フローを示す図
【図5】本発明の実施の形態1の表示装置にOSD映像をナビゲーション映像に混合して表示させた表示例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1の表示装置において、混合比データ設定パターンをフォントおよび画像情報に対応づけた場合の、画面の一部拡大表示例を示す図
【図7】本発明の実施の形態1の、テレビチューナに接続される表示装置の構成図
【図8】本発明の実施の形態1の表示装置にOSD映像をテレビ映像に混合して表示させた表示例を示す図
【図9】本発明の実施の形態1の、ナビゲーション本体に連動させてOSDデータを生成させる構成の表示装置の構成図
【図10】本発明の実施の形態1の、他の構成の表示装置の構成図
【図11】本発明の実施の形態1における、準混合比データと混合比データの対応関係を示す混合比テーブルの具体例を示す図
【図12】本発明の実施の形態2の表示装置の構成図
【図13】(a)本発明の実施の形態2の表示装置において、混合画像種別に対応づける混合比データ設定パターンの具体例を示す図、(b)本発明の実施の形態2の表示装置による表示例を示す図
【図14】本発明の実施の形態3の表示装置の構成図
【図15】従来の、2映像αブレンド合成機能を持つ表示装置を備えたカーナビゲーションシステムの構成図
【図16】従来の映像処理LSIにおけるαブレンド合成処理方法の説明図
【図17】従来の映像処理LSIにおける、他のαブレンド合成処理方法の説明図
【符号の説明】
【0241】
10、16、30、33、40、50 表示装置
11、31、35、41、51 映像処理LSI
12 表示パネル
13、17、42、52 マイコン
14 赤外線受光部
15 リモコン
20 OSD映像信号処理部
21 ナビ映像信号処理部
22、53 混合処理部
23 同期信号生成部
24 遅延回路
25、26、56 映像入力端子
27 映像出力端子
28 同期信号出力端子
29 混合比情報入力端子
32 混合比データ値算出回路
43 第1ナビ映像信号処理部
44 第2ナビ映像信号処理部
34、54 テレビ映像信号処理部
55 同期用バッファ
57 組み合わせ情報入力端子
60 ナビゲーション本体
61 外部バス
62 CPU
63 操作部
64 センサ
65 記憶部
66 ナビ描画処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の映像データを入力する第1の映像入力端子と、
第2の映像データを入力する第2の映像入力端子と、
前記第1の映像データと前記第2の映像データとを画素単位で混合するための、混合比データまたは前記混合比データを算出できる準混合比データである、混合比情報を、画素毎に生成しながら出力する外部の混合比情報出力ユニットから前記混合比情報を入力する混合比情報入力端子と、
前記第1の映像入力端子に入力された前記第1の映像データを調整して出力する第1の映像信号処理部と、
前記第2の映像入力端子に入力された前記第2の映像データを調整して出力する第2の映像信号処理部と、
前記混合比情報入力端子に入力された前記準混合比データから算出された混合比データまたは前記混合比情報入力端子に入力された前記混合比データを用いて、画素毎に、前記第1の映像信号処理部で調整された前記第1の映像データおよび前記第2の映像信号処理部で調整された前記第2の映像データを混合し出力する混合処理部とを備え、
前記混合処理部に入力される、前記混合比データ、前記調整された第1の映像データ、および前記調整された第2の映像データは同期されている、映像処理デバイス。
【請求項2】
前記混合比情報入力端子に入力する前記混合比情報が前記準混合比データの場合は、前記混合比情報入力端子と前記混合処理部との間に、前記準混合比データから前記混合比データを算出する混合比データ算出回路が備えられている、請求項1に記載の映像処理デバイス。
【請求項3】
前記準混合比データは、前記混合比データを選択するためのインデックス情報であり、
前記準混合比データを前記混合比データに対応づける混合比テーブルをさらに備え、
前記混合比データ算出回路は、前記混合比テーブルを用いて、画素毎に、前記準混合比データから前記混合比データを算出する、請求項2に記載の映像処理デバイス。
【請求項4】
前記第2の映像入力端子に入力された前記第2の映像データに、前記混合比情報の信号を同期させるための同期信号を出力する同期信号出力端子を備え、
前記混合比情報出力ユニットは、前記同期信号出力端子から出力された前記同期信号を入力し、その同期信号に同期させて前記混合比情報を出力する、請求項1〜3のいずれかに記載の映像処理デバイス。
【請求項5】
前記混合比情報出力ユニットは、入力される前記同期信号に同期させて、前記第1の映像入力端子に入力する前記第1の映像データを出力する映像データ生成装置である、請求項4に記載の映像処理デバイス。
【請求項6】
前記第1の映像データは、OSD映像データである、請求項5に記載の映像処理デバイス。
【請求項7】
前記第2の映像データは、カーナビゲーション用の映像データまたはテレビ用の映像データである、請求項6に記載の映像処理デバイス。
【請求項8】
前記混合処理部に入力される前記混合比データを、前記調整された第1の映像データおよび前記調整された第2の映像データに同期させるための遅延回路が、前記混合比情報入力端子と前記混合処理部との間に備えられている、請求項1〜7のいずれかに記載の映像処理デバイス。
【請求項9】
OSD映像データが入力する第3の映像入力端子と、
前記第3の映像入力端子に入力された前記OSD映像データを調整して出力する第3の映像信号処理部と、
前記混合比情報出力ユニットから、いずれの映像データを混合するかを示す組み合わせ情報を入力する組み合わせ情報入力端子とを備え、
前記第1の映像データおよび前記第2の映像データは、一方がカーナビゲーション用の映像データであり、もう一方がテレビ用の映像データであり、
前記混合比情報出力ユニットは、入力される前記同期信号に同期させて、前記OSD映像データを出力し、
前記混合処理部は、前記第1の映像信号処理部で調整された前記第1の映像データ、前記第2の映像信号処理部で調整された前記第2の映像データ、および前記第3の映像信号処理部で調整された前記OSD映像データのうちの、前記組み合わせ情報で選択された映像データを、前記混合比データを用いて画素毎に混合する、請求項4に記載の映像処理デバイス。
【請求項10】
前記混合比情報入力端子は複数あり、
前記混合比データまたは前記準混合比データは、前記複数の混合比情報入力端子にパラレルデータで入力される、請求項1〜9のいずれかに記載の映像処理デバイス。
【請求項11】
前記混合比データまたは前記準混合比データは、前記混合比情報入力端子にシリアルデータで入力される、請求項1〜9のいずれかに記載の映像処理デバイス。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の映像処理デバイスを備えた映像処理LSI。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれかに記載の映像処理デバイスと、
前記混合比情報出力ユニットとして動作するとともに、前記映像処理デバイスの動作を制御するマイコンと、
前記映像処理デバイスから出力された映像データを表示する表示用パネルとを備えた表示装置。
【請求項14】
請求項13に記載の表示装置と、
カーナビゲーション用の映像データを生成し出力するカーナビ本体と、
テレビ用の映像データを出力するテレビチューナとを備えたカーナビゲーションシステム。
【請求項15】
請求項13に記載の表示装置において前記マイコンが前記混合比情報を生成する方法であって、
前記映像処理デバイスに入力される前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応させて、混合される領域分の混合比情報パターンが予め決められており、
入力インターフェースから入力される表示指示に応じた、前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する混合比情報パターン取得ステップと、
前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する混合比情報算出ステップとを備えた、混合比情報生成方法。
【請求項16】
請求項15に記載の混合比情報生成方法の、入力インターフェースから入力される表示指示に応じた前記第1の映像データおよび前記第2の映像データの組み合わせに対応する前記混合比情報パターンを取得する前記混合比情報パターン取得ステップと、前記取得した混合比情報パターンに基づいて、混合比情報を画素毎に算出する前記混合比情報算出ステップとをコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−276557(P2009−276557A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127564(P2008−127564)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】