説明

映像監視システム及びその映像表示方法

【課題】 送信要求に応じて転送される映像データの表示に関わるセキュリティを確実に維持することのできる映像監視システム及びその映像表示方法を提供すること。
【解決手段】 情報保持サーバは、ユーザに対応するパスワードと映像監視装置識別情報と映像データの表示に関する権限情報とを対応付けて記憶する記憶手段を有している。映像取得装置は、映像監視装置からのパスワード及び映像監視装置固有の識別情報と共に表示許可依頼を情報保持サーバへ送信する。情報保持サーバは、取得したパスワード及び映像監視装置識別情報が記憶手段に記憶されている場合のみ、それらの情報に対応する権限情報に基づく映像データの表示については許可し、その旨を映像取得装置へ通知する。映像取得装置は、情報保持サーバからの表示許可情報に基づく映像データを映像監視装置へ転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ映像をデジタル化して映像データとして蓄積する映像取得装置において蓄積された映像データを映像監視端末で表示する映像監視システム及びその映像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図20は、従来の映像監視システムの構成図を示している。
【0003】
図20に示すように、映像監視システムは、映像監視装置1と映像取得装置2とが、それぞれネットワーク機器4a、4b及びネットワーク3を介して接続される。
【0004】
映像監視装置1は、映像ソフトウェア(アプリケーションプログラム)を実行することにより、映像データの表示処理を実施する。この場合、ユーザによりパスワード、撮影日時やカメラ番号などが入力される。
【0005】
複数のカメラ#1〜#16が接続されている映像取得装置2は、これら各カメラが撮像したカメラ映像を取得してデジタル化し、これらを映像データとして蓄積すると共に、ネットワーク3を通じて受信する映像監視装置1からのパスワードを図21に示す照会用情報と照会し、この照会の結果に応じた所定の処理を行う。
【0006】
照会用情報は、図21に示すように、パスワードと映像データの表示に関する権限情報つまりカメラを示すカメラ情報とが関連付けされたものである。カメラ情報に基づくカメラに対応する映像データのみが表示可能となる。
【0007】
なお、パスワード認証時に参照される照会用情報のカメラ情報は、パスワードAについてはカメラ#1〜#16までの全カメラの表示を許可し、パスワードBについてはカメラ#1〜#5、#7、#10、#12〜#16の表示のみ許可し、パスワードCについてはカメラ#1〜#3の表示のみ許可し、パスワードDについては映像表示を一切許可しない(全表示拒否)、それぞれの内容に設定されている。このように、任意に表示許可するカメラのカメラ情報を設定することができる。
【0008】
図22は、上記従来の映像監視システムによる映像データの表示処理動作(映像監視装置が映像取得装置に蓄積されている映像データを表示する場合の表示処理動作)を示すシーケンス図を示している。
【0009】
図22に示すように、映像監視装置1は、ユーザにより例えばパスワード“B”が入力されると(S1)、このパスワード“B”を映像取得装置2へ送信する(S2)。
【0010】
映像取得装置2は、映像監視装置1からのパスワード“B”を照会用情報(図21参照)と照会し、パスワード認証する(S3)。パスワード認証において、映像取得装置2は、受信したパスワード“B”と一致するパスワードが照会用情報内に登録されている場合は、当該パスワード“B”に対応して登録されている権限情報(カメラ情報)に基づく映像データについては表示を許可すべく、蓄積している映像データの中から該当する映像データを抽出して映像監視装置1へ転送する(S4)。
【0011】
この場合、映像取得装置2は、パスワード“B”に関わる映像データ送信要求に対する表示許可処理及び映像データの転送処理を行っていることになる。
【0012】
ところで、映像監視装置1では、転送されてきた映像データ(画像)を例えばディスプレイに表示する(S5)。この例では、カメラ#1〜#5、#7、#10、#12〜#16のそれぞれによる撮像に関わる映像データが映像監視装置1に表示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記従来の映像監視システムでは、映像取得装置2によるパスワード認証はパスワードのみによる照会であるため、そのパスワードを知った第3者は、正規の映像監視装置1以外の、映像表示ソフトウェアを有する他の装置を操作して、不正に入手したパスワードを入力することにより、映像データ(画像)を上記他の装置に表示させることができてしまう、という問題点があった。
【0014】
例えば、パスワード“B”及び映像監視装置Bの正規の所有者であるユーザBとは異なる第3者Xは、そのパスワード“B”を不正に入手し、映像監視装置Bとは異なる映像監視装置Xを操作してパスワード“B”を映像取得装置へ送信することにより、パスワード“B”に対応するカメラ情報に基づく映像データを映像監視装置Xに表示させて閲覧することができてしまう。
【0015】
また、上記従来の映像監視システムでは、カメラ情報に基づく映像データの表示に制限が与えられている所定のユーザに対し、一時的に、全てのカメラに関わる映像データの表示を許可するようにする場合は、その所定のユーザに、全てのカメラに関わる映像データについて表示を許可する情報(全カメラ表示)のカメラ情報に対応するパスワードを通知する必要がある。そのため、その所定のユーザに、全カメラ表示のカメラ情報に対応するパスワードが流出してしまう、という問題点があった。
【0016】
例えば、パスワード“A”に対応して全てのカメラに関わる映像データについての表示(全カメラ表示)が許可されている場合、パスワード“A”の正規の所有者とは異なるユーザBに対し、一時的にパスワード“A”を通知することで、そのユーザBは、パスワード“A”を使用することにより、全てのカメラに関わる映像データについての表示が可能となる。しかし、この場合、パスワード“A”は、正規の所有者以外のユーザBに流出してしまうことになる。
【0017】
そこで、本発明は、送信要求に応じて転送される映像データの表示に関わるセキュリティを確実に維持することのできる映像監視システム及びその映像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かかる課題を解決するために、第1の発明に係る映像監視システムは、(1)カメラによる撮像に関わる映像データを蓄積し、映像データの送信要求に応じて当該映像データを提供する映像取得装置と、(2)上記映像取得装置に対し映像データの送信要求を行い、該送信要求に応じて上記映像取得装置から与えられる映像データを表示する映像監視装置と、(3)ユーザに対応する認証用の情報と映像監視装置を識別する識別情報と映像データの表示に関する権限情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備える管理装置とを有し、(2)上記映像監視装置は、当該映像監視装置を識別する識別情報及びユーザにより入力される認証用の情報と共に映像データの送信要求を上記映像取得装置へ送信する映像データ送信要求手段を有し、(1)上記映像取得装置は、上記映像データ送信要求手段から送信された送信情報を受信したときは、受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と共に映像データの表示の許可依頼を上記管理装置へ送信する表示許可依頼手段を有し、(3)上記管理装置は、上記表示許可依頼手段から送信された送信情報を受信したときは、受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該認証用の情報に対応するユーザは正当なユーザであることを認証する認証手段と、上記認証手段が正当なユーザであると認証した場合は、当該ユーザに対応する上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する映像データ表示許可手段とを有し、さらに、(1)上記映像取得装置は、上記映像データ表示許可手段から通知された上記許可する旨を受信したときは、表示許可された映像データについては上記映像監視装置へ転送する転送手段を有する、ことを特徴とする。
【0019】
第2の発明に係る映像監視システムの映像表示方法は、(1)送信要求により得られる映像データを表示する映像監視装置が、当該映像監視装置を識別する識別情報及び利用者により入力される認証用の情報と共に映像データの送信要求を、カメラによる撮像に関わる映像データを蓄積する映像取得装置へ送信する第1のステップと、(2)上記映像取得装置が、上記第1のステップにより送信された送信情報を受信し、該受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と共に映像データの表示の許可依頼を、認証用の情報と映像監視装置を識別する識別情報と映像データの表示に関する権限情報とを対応付けて記憶する記憶手段を有する管理装置へ送信する第2のステップと、(3)上記管理装置が、上記第2のステップにより送信された送信情報を受信し、該受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該認証用の情報に対応するユーザは正当なユーザであることを認証し、この認証の結果、正当なユーザであると認証した場合は、当該ユーザに対応する上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する第3のステップと、(4)上記映像取得装置が、上記第3のステップにより通知された許可する旨を受信したときは、表示許可された映像データについては上記映像監視装置へ転送する第4のステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の映像監視システム及びその映像表示方法によれば、送信要求に応じて転送される映像データの表示に関わるセキュリティを確実に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の構成要素には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0022】
(A)第1の実施形態
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は本発明の第1の実施形態に係る映像監視システムの構成図を示している。
【0023】
図1に示すように、映像監視システム10は、映像監視装置100と、複数(例えば、16)のカメラ#1〜#16が接続された映像取得装置200と、情報保持サーバ300とを有している。これらの装置及びサーバは、ネットワーク機器21〜23を介して通信回線30に接続可能になっている。
【0024】
映像監視装置100は、映像取得装置200に対し映像データの送信要求を行うと共に、その送信要求を受け取った映像取得装置200から転送されてくる当該送信要求に対する結果としての映像データを表示する。
【0025】
映像取得装置200は、例えば、デジタルビデオレコーダであり、複数のカメラ#1〜#16のそれぞれが撮像したカメラ映像をデジタル化し、このデジタル化した映像データを蓄積する。
【0026】
また、映像取得装置200は、映像監視装置100からの映像データの送信要求を受け取ると、映像データの表示許可依頼を情報保持サーバ300へ送信し、その表示許可依頼を受け取った情報保持サーバ300から通知される表示許可依頼に対する結果を基に、蓄積した映像データの中から当該する映像データを抽出する。そして、映像取得装置200は、その抽出した映像データを上記送信要求に対する結果として映像監視装置100へ転送する。
【0027】
情報保持サーバ300は、ユーザに対応する認証用の情報毎に映像データの表示の許可に関する情報が関連付けされている照会用情報(この詳細については後述する)を基に、映像データの表示について許可又は拒否する処理を実行する管理装置として機能する。
【0028】
すなわち、映像取得装置200からの映像データの表示許可依頼を受け取ると、照会用情報を基に認証処理を実施し、この認証処理の結果に基づく映像データの表示については許可する旨を、上記表示許可依頼に対する結果として映像取得装置200へ通知する。
【0029】
ネットワーク機器21〜23は、通信回線30に接続するためのネットワーク機器である。
【0030】
通信回線30は、ネットワークや、専用回線(網)あるいは公衆回線(網)などの通信網を適用することができ、また有線回線、無線回線又はこれらを結合したもののいずれの通信網を適用することができる。また、通信回線30の通信プロトコルは、特に限定されないが、例えばTCP/IPプロトコルを適用することができる。
【0031】
なお、情報保持サーバ300は拠点Aに位置し、映像監視装置100及び映像取得装置200は拠点Bに位置している。
【0032】
この第1の実施形態においては、拠点Bにおいて、複数の映像監視装置及び複数の映像取得装置が配置され、それぞれの装置が通信回線30に接続されるようにしていても良く、また、拠点Bとは異なる1以上の拠点において、1以上の映像監視装置及び1以上の映像取得装置が配置され、それぞれの装置が通信回線30に接続されるようにしても良い。
【0033】
図2は映像監視装置100の機能ブロック図を示している。
【0034】
映像監視装置100は、図2に示すように、プログラム記憶部110、記憶部120、入力部130、表示部140、制御部150及び通信部160を有している。
【0035】
プログラム記憶部110は、所定の映像取得装置が蓄積している映像データを当該映像監視装置に表示させる機能(表示処理機能)を制御部110などの制御手段に遂行させるための映像表示ソフトウェア(アプリケーションプログラム)、後述する処理手順(図7参照)に対応する処理プログラムを含む所定のプログラムを記憶するものであり、例えばROM、ハードディスクなどから構成される。
【0036】
記憶部120は、プログラム記憶部110から読み込まれた映像表示ソフトウェアなどの所定のプログラム、映像取得装置200との送受信のときに授受されるデータ、映像データの表示処理に必要なデータなど各種のデータを記憶するものであり、例えば、RAMなどから構成される。
【0037】
入力部130は、マンマシンインタフェースの機能を司り、例えば、映像データの送信要求の指示、表示対象の映像データに関する撮像日時やカメラ番号の指定、認証用の情報(以下、認証用情報という)の入力など、各種の入力情報や指示を与えるものであり、例えば、キーボードやマウスから構成される。
【0038】
ここで、認証用情報とは、ユーザに対応する例えばパスワード、ユーザID、又はこれらを組み合わせた情報など、当該ユーザを識別(あるいは特定)するための情報のことである。
【0039】
表示部140は、映像取得装置200から転送されてきた映像データなど所定の表示情報を表示するものであり、例えばディスプレイから構成される。
【0040】
制御部150は、映像監視装置100全体の制御機能を司るものであり、例えば、プロセッサ、CPUなどの制御手段から構成される。例えば、制御部150は、プログラム記憶部110から記憶部120へ映像表示ソフトウェアを読み込んで実行することにより、映像データの表示処理を実行する。
【0041】
また、制御部150は、ユーザにより入力される認証用情報、当該映像監視装置100を識別する識別情報、及び映像データの送信要求を映像取得装置200へ送信する映像データ送信要求部151を有している。映像データ送信要求部151は、上記各情報を、通信部160を通じて映像取得装置200へ送信する。
【0042】
ここで、映像監視装置100を識別する識別情報は、映像監視装置100固有の識別情報であり、例えばIP(インターネットプロトコル)アドレスである。
【0043】
通信部160は、所定の通信方式に従って、通信回線30を通じて映像取得装置200との間で情報を送受信する。例えば、通信部160は、制御部150の制御の下、映像データ送信要求部151からの送信依頼により、入力部130により入力された映像データの送信要求や認証用情報、及び当該映像監視装置100に固有の識別情報を、通信回線30を通じて映像取得装置200へ送信し、また、通信回線30を通じて映像取得装置200から送信された上記送信要求に対する結果を受信し、これを制御部150へ渡す。
【0044】
ここで、映像データの送信要求に対する結果が表示許可された映像データであると制御部150が判断すると、制御部150は、その映像データを表示部140に表示させる制御を行う。
【0045】
図3は映像取得装置200の機能ブロック図を示している。
【0046】
映像取得装置200は、図3に示すように、映像処理部210、ファイル生成部220、蓄積部230、記憶部240、制御部250及び通信部260を有している。
【0047】
映像処理部210は、複数のカメラ#1〜#16が撮像したカメラ映像に基づく映像信号を受け取り、受信した映像信号を所定の符号化処理に従って映像データに変換し、この変換した映像データに対して所定の映像処理を行う。また、映像処理部210は、映像処理を施した映像データをファイル生成部220に与える。
【0048】
ファイル生成部220は、映像処理部210から複数のカメラ#1〜#16のそれぞれの映像データを受け取り、所定の変換方式に従って、複数のカメラ#1〜#16のそれぞれの映像データを転送用ファイルに変換する。このとき、ファイル生成部220は、例えば、カメラ別、撮像日時別などで、映像データをファイル化する。これにより、カメラ毎のカメラ映像をファイル化することができる。又はイル生成部220は、複数のカメラ#1〜#16に対応する複数の映像ファイルを蓄積部230に与えて蓄積させる。
【0049】
蓄積部230は、ファイル生成部220から与えられた複数のカメラ#1〜#16に対応する複数の転送用ファイルを蓄積するものであり、例えば、ハードディスクから構成される。ここで、蓄積部230は、例えば、ファイル生成部220から受け取った順に映像ファイルを蓄積するようにしても良く、又はカメラ毎に記憶領域を設け、カメラ別に映像ファイルを蓄積するようにしても良い。
【0050】
ここで、本実施形態では、蓄積部230には、映像データは、例えば、図4に示すファイル構成にて蓄積されるようになっている。一般にファイル名には、ファイルを検索し易いように、例えば撮像年月日、カメラID、撮像時刻などが使用される。
【0051】
図4において、符号230−1で示される領域、符号230−2で示される領域及び符号230−16で示される領域には、それぞれカメラ#1、カメラ#2及びカメラ#16による撮像に関わる映像データに関するファイル名が登録される。そして、これらのファイル名に対応して実体である映像ファイル(映像データ)が蓄積部230に蓄積される。このように、蓄積部230には、カメラ毎に映像ファイル(映像データ)が蓄積されるようになっている。
【0052】
符号230−1で示される領域において、「¥年月日¥カメラID−開始時刻−終了時刻」はファイル名の項目を示している。具体的には、例えば「¥010101¥01−1015−1025」などがファイル名である。そのファイル名を参照することで、ファイルの時系列を識別することが可能になっている。
【0053】
なお、図4においては、各符号230−1、230−2、230−16で示される領域において、最上部のファイル名から最下部のファイル名の順に、ファイルが新しくなっている。
【0054】
再度、図3を参照して説明する。記憶部240は、後述する処理手順(図8参照)に対応する処理プログラムを含む所定のプログラムを記憶する第1の記憶部と、映像監視装置100及び情報保持サーバ300のそれぞれとの送受信のときに授受されるデータ、映像データの表示の許可依頼のときに必要なデータなど一時的なデータを記憶する第2の記憶部とを有している。上記第1の記憶部は、例えばROMやハードディスクなどから構成され、一方、上記第2の記憶部は、例えばRAM、フラッシュメモリなどから構成される。
【0055】
制御部250は、映像取得装置200全体の制御機能を司るものであり、例えば、プロセッサ、CPUなどの制御手段から構成される。また、制御部250は、表示許可依頼部251及び転送部252を有している。
【0056】
表示許可依頼部251は、映像監視装置100(の映像データ送信要求部151)から送信された送信情報を受信したときは、受信したパスワード及び映像監視装置100に固有の識別情報と共に映像データの表示の許可依頼を情報保持サーバ300へ送信する。このとき、表示許可依頼部251は、上記各情報を、通信部260を通じて情報保持サーバ300へ送信する。
【0057】
転送部252は、情報保持サーバ300から通知され、ユーザに対応する権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を受信したときは、その表示許可された映像データについては映像監視装置100へ転送する。このとき、転送部252は、表示許可された映像データ(映像ファイル)を蓄積部230から読み出すと共に、この読み出した映像データ(映像ファイル)を、通信部260を通じて映像監視装置100へ転送する。
【0058】
この第1の実施形態では、制御部250は、記憶部240内の第1の記憶部から第2の記憶部へ処理プログラムを読み込んで実行することにより、上述した表示許可依頼部251及び転送部252の機能を含む映像取得装置200の機能を実現させる。
【0059】
映像取得装置200の主な機能は、映像データの一時蓄積機能、映像監視装置からの映像データの送信要求を受けたときに、映像データの表示許可を依頼する機能(表示許可依頼部251の機能)及び表示許可された映像データを転送する機能(転送部252の機能)がある。
【0060】
通信部260は、所定の通信方式に従って、通信回線30を通じて映像監視装置100及び情報保持サーバ300のそれぞれと情報を送受信する。
【0061】
例えば、通信部260は、通信回線30を通じて映像監視装置100から送信された信号を受信すると、この受信信号を制御部250に与える。ここで、受信信号が、映像データの送信要求であると制御部250が判断すると、通信部260は、制御部250の制御の下、表示許可依頼部251からの上記各情報を、通信回線30を介して情報保持サーバ300へ送信する。
【0062】
また、通信部260は、通信回線30を通じて情報保持サーバ300から送信された信号を受信すると、この受信信号を制御部250に与える。ここで、受信信号が、映像データの表示について許可する旨であると制御部250が判断すると、通信部260は、制御部250の制御の下、転送部252からの映像データ(映像ファイル)を通信回線30を介して映像監視装置100へ送信する。
【0063】
図5は情報保持サーバ300の機能ブロック図を示している。
【0064】
情報保持サーバ(管理装置)300は、図5に示すように、制御部310、記憶部320、記憶部330及び通信部340を有している。
【0065】
記憶部320は、映像取得装置200から映像データの表示の許可依頼があったときに参照される照会用情報320A(図6参照)を予め記憶するものであり、例えば、EEPROMやフラッシュメモリなど不揮発性メモリ、ハードディスクなどから構成される。
【0066】
照会用情報320Aは、図6に示すように、ユーザに対応する認証用情報321と、映像データの表示に関する権限情報322と、映像監視装置を識別する識別情報323とが対応付けされた情報である。
【0067】
認証用情報321は、ユーザに対応する例えばパスワード、ユーザID、又はこれらを組み合わせた情報など、当該ユーザを識別(あるいは特定)するための情報である。以下、本明細書においては、認証用情報はパスワードとして説明する。
【0068】
権限情報322は、映像データの表示を許可する当該映像データの撮像に関わるカメラを示すカメラ情報(例えば、カメラID)であり、映像データの表示の許可に関する情報である。権限情報322に記載されているカメラ情報(例えば、カメラID)に基づくカメラのカメラ映像に対応する映像データのみが表示可能となる。勿論、場合によっては表示拒否を意味する権限情報も有り得る。
【0069】
映像監視装置を識別する識別情報323は、IPアドレスなど映像監視装置固有の識別情報である。第1の実施形態では、映像監視装置固有の識別情報はIPアドレスとする。
【0070】
なお、1つの映像監視装置を複数のユーザが使用する場合は、当該複数のユーザに対応する複数のパスワードに対応して同一のIPアドレス(映像監視装置固有の識別情報)が登録されることになる。
【0071】
そのため、1つの映像監視装置を複数のユーザが使用する場合も考慮して、認証用情報は、パスワード及びユーザIDとすれば、より一層、セキュリティを確保することができる。この場合、映像監視装置100を利用するユーザはパスワード及びユーザIDを入力することになる。
【0072】
上述したような照会用情報は、複数の映像取得装置のそれぞれを示す情報と対応付けされて記憶される。従って、映像取得装置毎に照会用情報の内容が異なっている場合もあるし、任意の複数の映像取得装置については照会用情報の内容が同一の場合もある。
【0073】
再度、図5を参照して説明する。記憶部330は、後述する処理手順(図9参照)に対応する処理プログラムを含む所定のプログラムを記憶する第1の記憶部と、映像取得装置200との送受信のときに授受されるデータ、認証処理、及び映像データの表示の許可に関する処理のときに必要なデータなど一時的なデータを記憶する第2の記憶部とを有している。上記第1の記憶部は、例えばROMやハードディスクなどから構成され、一方、上記第2の記憶部は、例えばRAM、フラッシュメモリなどから構成される。
【0074】
制御部310は、情報保持サーバ300全体の制御機能を司るものであり、例えば、プロセッサ、CPU、LSIなどの制御手段から構成される。また、制御部310は、認証部311及び映像データ表示許可部312を有している。
【0075】
認証部311は、映像取得装置200(の表示許可依頼部251)から送信された送信情報を受信したときは、受信した認証用情報及び映像監視装置固有の識別情報と記憶部320の記憶内容とを基に当該認証用情報に対応するユーザは正当なユーザであることを認証する。認証部311は、正当なユーザであることを認証した場合は、その旨を映像データ表示許可部312へ通知する。
【0076】
映像データ表示許可部312は、認証部311が正当なユーザであると認証した場合は、当該ユーザに対応する権限情報(カメラ情報)に基づく映像データの表示については許可する旨を映像取得装置200へ通知する。
【0077】
第1の実施形態では、制御部310は、記憶部330内の第1の記憶部から第2の記憶部へ処理プログラムを読み込んで実行することにより、上述した認証部311及び映像データ表示許可部312の機能を含む情報保持サーバ300の機能を実現させる。
【0078】
通信部340は、所定の通信方式に従って、通信回線30を通じて映像取得装置200と情報を送受信する。
【0079】
例えば、通信部340は、通信回線30を通じて映像取得装置100から送信された映像データの表示の許可依頼を受信すると、この受信信号を制御部250に与える。また、通信部340は当該映像データの表示の許可依頼に対する結果例えば映像データの表示について許可する旨の送信情報を制御部310から渡されると、通信部340は、制御部310の制御の下、その送信情報を、通信回線30を介して映像取得装置200へ送信する。
【0080】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、映像監視装置100、映像取得装置200及び情報保持サーバ300のそれぞれの処理について、図面を参照して説明する。
【0081】
ここでは、映像監視装置100を利用するユーザのパスワードはパスワード“B”であり、映像監視装置100固有の識別情報は第2のIPアドレスであり、情報保持サーバ300の記憶部320に記憶される映像取得装置200に対応する照会用情報は図6に示す照会用情報320Aであるものとする。
【0082】
最初に、映像監視装置の処理について、図7を参照して説明する。図7は映像監視装置100の処理の処理手順を示すフローチャートを示している。
【0083】
図7に示すように、映像監視装置100では、ユーザによって所定のパスワード(例えば、パスワード“B”)の入力及び映像データの送信要求が指示されると(ステップS101、S102)、制御部150の映像データ送信要求部151は、入力された所定のパスワード(パスワード“B”)及び映像データの送信要求と当該映像監視装置100固有の識別情報(例えば、第2のIPアドレス)を、通信部160を通じて映像取得装置200へ送信する(ステップS103)。
【0084】
次に、制御部150は、通信部160を通じて映像データの送信要求に対する結果を受信したか否かを判断し(ステップS104)、この判断した結果、その結果を受信していない場合にはその結果を受信するまで待機し、一方、映像データの送信要求に対する結果を受信した場合は、その結果は認証エラーを示す旨であるか否かを判断する(ステップS105)。
【0085】
ステップS105において認証エラーを示す旨ではないと判断した制御部150は、通信部160を通じて受信した映像データを表示部140に表示させる表示処理を実行する(ステップS106)。
【0086】
一方、ステップS105において認証エラーを示す旨であると判断した制御部150は、例えばエラーメッセージを表示部140に表示させる表示処理を実行する(ステップS107)。
【0087】
次に、映像取得装置の処理について、図8を参照して説明する。図8は映像取得装置200の処理の処理手順を示すフローチャートを示している。
【0088】
図8に示すように、映像取得装置200では、制御部250は、通信部260を通じて映像監視装置100からの映像データの送信要求を受信したか否かを判断し(ステップS111)、この判断した結果、その送信要求を受信していない場合には、その送信要求を受信するまで待機する。
【0089】
一方、ステップS111において映像データの送信要求を受信したと判断した制御部250では、表示許可依頼部251が、受信したパスワード(パスワード“B”)、映像監視装置100固有の識別情報(第2のIPアドレス)、及び当該映像取得装置に関する情報を、通信部260を通じて情報保持サーバ300へ送信する(ステップS112)。
【0090】
次に、制御部250は、通信部260を通じて表示許可依頼に対する結果を受信したか否かを判断し(ステップS113)、この判断した結果、その結果を受信していない場合にはその結果を受信するまで待機し、一方、表示許可依頼に対する結果を受信した場合は、その結果は表示許可する旨であるか否かを判断する(ステップS114)。
【0091】
ステップS114において表示許可依頼に対する結果は表示許可する旨であると判断した制御部250では、転送部252は、表示許可された映像データ(映像ファイル)を蓄積部230から読み出し(ステップS115)、この読み出した映像データ(映像ファイル)を、通信部260を通じて映像監視装置100へ転送する(ステップS116)。
【0092】
一方、ステップS115において表示許可依頼に対する結果は表示許可する旨ではないと判断した制御部250は、認証エラーである旨を、通信部260を通じて映像監視装置100へ送信する(ステップS117)。
【0093】
次に、情報保持サーバの処理について、図9を参照して説明する。図9は情報保持サーバ300の処理の処理手順を示すフローチャートを示している。
【0094】
図9に示すように、情報保持サーバ300では、制御部310は、通信部340を通じて映像取得装置200からの映像データの表示許可依頼を受信したか否かを判断し(ステップS121)、この判断した結果、その表示許可依頼を受信していない場合にはその表示許可依頼を受信するまで待機する。
【0095】
一方、ステップS121において映像データの表示許可依頼を受信したと判断した制御部310では、認証部311は、取得したパスワード(パスワード“B”)、映像監視装置100固有の識別情報(第2のIPアドレス)と、取得した映像取得装置に関する情報に対応する照会用情報320A(図6参照)とに基づき認証処理を実行する(ステップS122)。
【0096】
認証部311は、上記認証処理の結果、今回の表示許可依頼に関わるユーザは正当なユーザであるかを認証、すなわち、取得したパスワード“B”及び第2のIPアドレスと一致するものが照会用情報320Aに登録されているか否かを判断する(ステップS123)。
【0097】
ここで、パスワード“B”及び第2のIPアドレスと一致するものが、照会用情報320Aに登録されている場合は、今回の表示許可依頼に関わるユーザは正当なユーザであると認証される。
【0098】
さて、ステップS123において、パスワード及びIPアドレスと一致するものが照会用情報に登録されているので、正当なユーザであることを認証した認証部311は、その旨を映像データ表示許可部312へ通知する。例えば、該当するパスワード、又は、パスワード及びIPアドレスが映像データ表示許可部312へ通知される。
【0099】
映像データ表示許可部312は、認証部311から通知された情報を基に、照会用情報から当該ユーザに対応する権限情報(カメラ情報)を抽出し、この抽出した権限情報(カメラ情報)に基づく映像データの表示については許可する旨を、通信部340を通じて映像取得装置200へ通知する(ステップS124)。
【0100】
具体的には、パスワード“B”及び第2のIPアドレスに対応して登録されている権限情報(カメラ情報)、例えばカメラ#1〜#5、#7、#10、#12〜#16のそれぞれのカメラを示す識別情報(以下、カメラIDという)が映像取得装置200へ通知される。
【0101】
そして、映像取得装置200では、受信したカメラIDの情報に対応する映像データ(映像ファイル)を、蓄積部230から読み出して、これを映像監視装置100へ転送することになる。
【0102】
ところで、ステップS123において、パスワード及びIPアドレスと一致するものが照会用情報に登録されていないので、不正なユーザであると認証部311が判断すると、制御部310は、認証エラーを示す旨を、通信部340を通じて映像取得装置200へ通知する(ステップS125)。
【0103】
次に、上述した映像監視システム10の処理について、図面を参照して説明する。
【0104】
図10は映像監視システム10による映像表示処理動作を示すシーケンス図を示し、図11は映像監視システム10による映像表示処理の流れを説明する図を示している。
【0105】
図10に示すように、映像監視システム10では、映像監視装置100は、ユーザによるパスワード(例えば、パスワード“B”)の入力があると(S131)、この入力されたパスワード(パスワード“B”)を映像取得装置200へ送信(送付)する(図11のS141参照)。
【0106】
このとき、映像監視装置100は、入力されたパスワード(パスワード“B”)、当該映像監視装置固有の識別情報(映像監視装置識別情報)例えばIPアドレス(第2のIPアドレス)と共に映像データの送信要求を映像取得装置200へ送信する(S132、図11のS142参照)。
【0107】
映像取得装置200は、映像監視装置100から送信された情報を受信すると、その受信情報を基にパスワード認証の問い合わせ(つまり映像データの表示許可依頼)を行う(図11のS143参照)。
【0108】
すなわち、映像取得装置200は、取得したパスワード(パスワード“B”)、取得したパスワード送付電文内から抽出した映像監視装置識別情報(第2のIPアドレス)、及び当該映像取得装置に関する情報(映像取得装置情報)と共に映像データの表示許可依頼(パスワード認証の問い合わせ)を、情報保持サーバ300へ送信する(S133、図11のS144参照)。
【0109】
情報保持サーバ300は、映像取得装置200から送信された情報を受信すると、その受信情報(パスワード、映像監視装識別情報及び映像取得装置情報)を基に、パスワード認証を実施する(S134、図11のS145参照)。
【0110】
このパスワード認証においては、取得したパスワード、映像監視装置識別情報及び映像取得装置情報と、記憶部320に記憶されている照会用情報とが照合される。
【0111】
すなわち、情報保持サーバ300は、取得した映像取得装置情報に対応する照会用情報が記憶装置320に存在するかを調査し、その調査の結果、該当する照会用情報が存在する場合は、取得した映像取得装置情報に対応する照会用情報(例えば図6の照会用情報320A)内に、取得したパスワード及び映像監視装置識別情報と一致するものが登録されているかを確認する。
【0112】
そして、情報保持サーバ300は、照会用情報320Aの中から、一致するパスワード(パスワード“B”)及び映像監視装置識別情報(第2のIPアドレス)に対応して、割り当てられている権限情報(カメラ情報)を抽出する。この場合は、カメラ#1〜#5、#7、#10、#12〜#16のカメラ情報が抽出される。
【0113】
なお、一致するパスワード及び映像監視装置識別情報が登録されていると確認された場合は、当該パスワードを入力したユーザは、正当なユーザであることを認証(ユーザ認証)されることになる。
【0114】
次に、以上のようにしてユーザ認証した情報保持サーバ300は、照会用情報から抽出したカメラ情報に基づく映像データについては表示許可する旨(割り当てられたカメラのみ表示許可する旨)を、映像データの表示許可依頼に対する結果として映像取得装置200へ送信する(S135、図11のS146参照)。
【0115】
映像取得装置200は、情報保持サーバ300から送信されたカメラ情報を受信し、そのカメラ情報に基づく映像データについては表示許可(カメラ表示許可)であると認識すると(図11のS147参照)、該当する映像データ(映像ファイル)を蓄積部230から抽出し(S136)、この抽出した映像データ(映像ファイル)を、映像データの送信要求に対する結果として映像監視装置100へ転送する(S137、図11のS148参照)。
【0116】
そして、映像監視装置100は、映像取得装置200から転送されてきた映像データ(映像ファイル)を、表示部140に表示する(S138、図11のS149参照)。
【0117】
なお、第1の実施形態では、映像取得装置200は、通信回線30を介して映像監視装置100及び情報保持サーバ300のそれぞれと接続可能な構成としているが、本発明はこれに限定されることなく、映像取得装置200は、映像監視装置100及び情報保持サーバ300のそれぞれとは、それぞれの通信回線を介して接続可能な構成とするようにしても良い。
【0118】
(A−3)第1の実施形態の効果
以上説明したように、第1の実施形態によれば、ユーザ入力されるパスワード及びユーザ操作される映像監視装置の固有の識別情報が、情報保持サーバに記憶される照会用情報に登録されている場合のみ、当該正規の映像監視装置に対し、当該パスワード及び映像監視装置固有の識別情報に対応する権限情報(カメラ情報)に基づく映像データの表示については許可するようにしているので、当該正規の映像監視装置は、表示許可された映像データ(画像)を表示することができる。
【0119】
そのため、情報保持サーバ内の照会用情報に映像監視装置固有の識別情報が登録されていない不当な映像監視装置に対しては、映像データの表示については許可されないので、例えば、パスワードが漏洩されたとしても、正規の映像監視装置のみが映像表示(画像表示)が可能となり、映像表示に関わるセキュリティを確実に維持することができる。
【0120】
(B)第2の実施形態
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態に係る映像監視システムは、第1の実施形態の映像監視システムとは、基本的には構成及び機能は同様であるものの、一部相違する点がある。次に、その相違点について説明する。
【0121】
図12は第2の実施形態に係る映像監視システム50の構成図を示している。
【0122】
この映像監視システム50は、図1に示した第1の実施形態に係る映像監視システム10の構成において、電話装置410、420及び電話回線430を追加した構成になっている。なお、図12において、図1に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0123】
図12に示すように、拠点Bに配置される電話装置410と拠点Aに配置される電話装置420とは、電話回線430を介して接続され、通話が可能となる。
【0124】
第2の実施形態では、電話装置410と電話装置420との通話により、拠点Bにおける映像監視装置100を操作するユーザが、拠点Aにおける情報保持サーバ300を管理する管理者に対し権限情報(カメラ情報)の変更を依頼し、管理者がその変更依頼に応じて照会用情報の権限情報(カメラ情報)を変更するようにしている。そして、情報保持サーバ300は変更後の照会用情報を基にユーザ認証の処理を実施する。
【0125】
映像監視装置100は、図2に示した第1の実施形態の映像監視装置100と同様の機能構成を有しているので、ここではその説明は省略する。なお、第2の実施形態では、映像監視装置100の固有の識別情報、例えば、IPアドレスは第3のIPアドレスであるとする。
【0126】
図13は情報保持サーバ300の機能ブロック図を示している。
【0127】
この情報保持サーバ300は、図5に示した第1の実施形態の情報保持サーバ300の機能構成において、制御部310内に変更部313を追加し、また、映像データ表示許可部312及び記憶部330の機能を変更した機能構成になっている。なお、図13において、図5に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0128】
第2の実施形態においては、当該情報保持サーバ300の管理者は、映像監視装置を利用するユーザより権限情報(カメラ情報)の変更依頼を受けて、該当する照会用情報内の権限情報(カメラ情報)の変更操作を行う。これ以降は、説明の都合上、権限情報をカメラ情報として説明する。
【0129】
この場合、管理者は、情報保持サーバ300とはローカル接続された端末(表示装置及び入力装置などを有する端末)、又は、情報保持サーバ300に設けられる表示装置及び入力装置を操作して、変更情報を入力することになる。
【0130】
例えば、情報保持サーバ300とはローカル接続された端末の表示装置に表示される、カメラ情報変更領域と変更指示領域とを有する照会用情報設定画面を使用して変更情報を入力する。
【0131】
具体的には、カメラ情報変更領域に、図6に示す照会用情報における変更依頼のあったユーザのパスワードに対応するカメラ情報を、その依頼内容に応じて変更する。また、変更指示領域において、例えば「変更指示する旨」を選択する。
【0132】
このようにして変更設定された照会用情報設定画面の設定内容は、情報保持サーバ300の制御部310に入力されるようになっている。
【0133】
さて、記憶部330には、照会用情報内のカメラ情報が変更されるときに、変更前のカメラ情報が退避情報として一時的に記憶されるようになっている。
【0134】
変更部313は、当該情報保持サーバ300の管理者により入力されるカメラ情報に関する変更情報を基に、記憶部320に記憶されている照会用情報内のカメラ情報を変更する。このとき、変更前のカメラ情報は退避情報として記憶部330に一時的に保存される。
【0135】
ここで、図6に示した変更前の照会用情報320Aの所定のカメラ情報が変更された場合の変更後の照会用情報の一例を、図14に示す。
【0136】
図14においては、パスワード“C”のユーザからのカメラ情報の変更依頼に応じて管理者によって、「カメラ#1〜#3のみの表示」が「全カメラ表示」に変更操作され、変更部313によって、その変更操作内容を基にパスワード“C”に対応するカメラ情報が変更された状態を示している。
【0137】
従って、パスワード“C”に対しては、変更後の照会用情報320Aを基に、全カメラ(カメラ#1〜#16)による撮像に関わる映像データの表示について許可されることになる。
【0138】
映像データ表示許可部312は、変更部313によって変更された変更後のカメラ情報に基づく映像データの表示については許可する旨を映像取得装置200へ通知したときは、所定のタイミングで、変更後のカメラ情報を変更前のカメラ情報に書き戻す処理を実施する。この書き戻す処理のときは、映像データ表示許可部312は、記憶部330に一時的に保存されている退避情報(変更前のカメラ情報)を、変更後のカメラ情報の登録領域に上書きすることになる。
【0139】
なお、書き戻す処理を実施するための上記所定のタイミングとしては、映像取得装置200から通知される映像データの表示完了を示す旨を受信した時点が挙げられる。
【0140】
このようにして書き戻す処理が実施されると、照会用情報320Aは、図14に示す内容から図6に示す内容に変更されることとなる。
【0141】
図15は映像取得装置200の機能ブロック図を示している。図15に示した映像取得装置200は、図3に示した第1の実施形態の映像取得置200の機能構成において、制御部250内に表示完了通知部253を追加した機能構成になっている。なお、図15において、図3に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
【0142】
表示完了通知部253は、制御部250が、情報保持サーバ300から通知され、変更後の照会用情報内の変更後のカメラ情報に基づく映像データの表示については許可する旨を受信したことに起因して、転送部252が当該表示許可された映像データを映像監視装置100へ転送したときは、映像データの表示完了を示す旨を情報保持サーバ300へ通知する。
【0143】
(B−2)第2の実施形態の動作
最初に、電話装置410と電話装置420との通話により、拠点Bに存在し映像監視装置100を利用するユーザは、拠点Aに存在する管理者に対し、当該ユーザ(のパスワード)に関わる権限情報(カメラ情報)の変更を依頼する。
【0144】
ここでは、パスワードはパスワード“C”であるとし、映像監視装置100固有の識別情報であるIPアドレスは上述したように第3のIPアドレスであるとする。
【0145】
映像監視装置100の処理は、図7に示した第1の実施形態の映像監視装置100の処理動作と同様なので、ここではその説明は省略する。
【0146】
映像取得装置の処理について、図16を参照して説明する。図16は映像取得装置200の処理の処理手順を示すフローチャートを示している。
【0147】
図16に示すように、映像取得装置200は、図8に示した第1の実施形態のステップS111〜S116と同様の処理を実行する(ステップS211〜S216)。
【0148】
その後、映像取得装置200の制御部250では、表示完了通知部253は、転送部252が表示許可された全ての映像データを映像監視装置100へ転送したときは、映像データの表示完了を示す旨を、通信部260を通じて情報保持サーバ300へ通知する(ステップS217)。
【0149】
なお、ステップS214において、表示許可依頼に対する結果が表示許可する旨ではない場合、つまり認証エラーの場合、制御部250は、認証エラーである旨を、通信部260を通じて映像監視装置100へ送信する(ステップS218)。
【0150】
次に、情報保持サーバの処理について、図17を参照して説明する。図17は情報保持サーバ300の処理の処理手順を示すフローチャートを示している。
【0151】
図17に示すように、当該情報保持サーバ300の管理者は、映像監視装置を利用するユーザよりカメラ情報の変更依頼を受けて、該当する例えば照会用情報320A内のカメラ情報の変更操作を行う(ステップS221)。
【0152】
ユーザにより変更設定される、例えば、照会用情報設定画面の設定内容が、情報保持サーバ300の制御部310に入力されるので、制御部310では、その設定内容を基にカメラ情報の変更指示があるか否かを判断し(ステップS222)、この判断した結果、その変更指示がない場合はその変更指示があるまで待機する。
【0153】
ステップS222においてカメラ情報の変更指示があると判断した制御部310では、変更部313は、上記設定内容を基、該当する照会用情報320A内のパスワード(例えばパスワード“C”)に対応する変更対象のカメラ情報つまり「カメラ#1〜#3のみ表示」を、退避情報として記憶部330に一時保存する(ステップS223)。
【0154】
次に、変更部313は、変更情報例えば「全カメラ表示」に基づき、変更対象のカメラ情報を変更する(ステップS224)。これにより、照会用情報320Aは、図6に示す内容から図14に示す内容に変更されることとなる。
【0155】
このようにして変更部313による照会用情報の変更処理が終了すると、制御部310は、通信部340を通じて映像取得装置200からの映像データの表示許可依頼を受信したか否かを判断し(ステップS225)、この判断した結果、その表示許可依頼を受信していない場合はその表示許可依頼を受信するまで待機する。
【0156】
ステップS225において映像データの表示許可依頼を受信したと判断した制御部310では、認証部311は、取得したパスワード(パスワード“C”)、映像監視装置100固有の識別情報(第3のIPアドレス)と、取得した映像取得装置に関する情報に対応する照会用情報320A(図14参照)とに基づき認証処理を実行する(ステップS226)。
【0157】
認証部311は、上記認証処理の結果、今回の表示許可依頼に関わるユーザは正当なユーザであるかを認証、すなわち、取得したパスワード“C”及び第3のIPアドレスと一致するものが照会用情報320Aに登録されているか否かを判断する(ステップS227)。
【0158】
ここで、パスワード“C”及び第3のIPアドレスと一致するものが、照会用情報320Aに登録されている場合は、今回の表示許可依頼に関わるユーザは正当なユーザであると認証される。
【0159】
さて、ステップS227において、パスワード及びIPアドレスと一致するものが照会用情報に登録されているので、正当なユーザであることを認証した認証部311は、その旨を映像データ表示許可部312へ通知する。例えば、該当するパスワード、又は、パスワード及びIPアドレスが映像データ表示許可部312へ通知される。
【0160】
映像データ表示許可部312は、認証部311から通知された情報を基に、照会用情報から当該ユーザに対応するカメラ情報を抽出し、この抽出したカメラ情報に基づく映像データの表示については許可する旨を、通信部340を通じて映像取得装置200へ通知する(ステップS228)。
【0161】
具体的には、パスワード“C”及び第3のIPアドレスに対応して登録されているカメラ情報すなわち全カメラ表示(カメラ#1〜#16のそれぞれに対応するカメラID)が映像取得装置200へ通知される。
【0162】
そして、映像取得装置200では、受信したカメラID(カメラ#1〜#16のそれぞれに対応するカメラID)の情報に対応する映像データ(映像ファイル)を、蓄積部230から読み出して、これを映像監視装置100へ転送することになる。
【0163】
ところで、映像データ表示許可部312は、カメラ情報に基づく映像データの表示については許可する旨を、通信部340を通じて映像取得装置200へ通知した後は、通信部340を通じて映像取得装置200から表示完了を示す旨を受信したか否かを判断し(ステップS229)、この判断した結果、その表示完了を示す旨を受信していない場合は、その表示完了を示す旨を受信するまで待機する。
【0164】
ステップS229において表示完了を示す旨を受信したと判断した映像データ表示許可部312は、記憶部330に一時的に退避されている退避情報を基に、照会用情報320Aにおける変更後のカメラ情報を変更前のカメラ情報に書き戻す(ステップS230)。これにより、照会用情報320Aは、図14に示す内容(一時的な表示許可情報の内容)から図6に示す内容(正規の表示許可情報の内容)に変更されることとなる。
【0165】
ところで、ステップS227において、パスワード及びIPアドレスと一致するものが照会用情報に登録されていないので、不正なユーザであると認証部311が判断すると、制御部310は、認証エラーを示す旨を、通信部340を通じて映像取得装置200へ通知する(ステップS231)。
【0166】
次に、上述した映像監視システム50の処理について、図面を参照して説明する。
【0167】
図18は映像監視システム50による映像表示処理動作を示すシーケンス図を示し、図19は映像監視システム50による映像表示処理の流れを説明する図を示している。
【0168】
図18に示すように、映像監視システム50においては、電話装置410と電話装置420との通話により、拠点Bにおける映像監視装置100を操作するユーザが、拠点Aにおける情報保持サーバ300を管理する管理者に対しカメラ情報の変更を依頼(例えば、全カメラ表示の依頼)すると(S241、図19のS261参照)、管理者は、その変更依頼に応じて、照会用情報のカメラ情報を変更する操作(一時許可操作)を行う(図19のS262参照)。
【0169】
すると、情報保持サーバ300では、一時許可操作によるカメラ情報の変更情報に基づいて該当する照会用情報の権限情報(カメラ情報)の変更処理を行う(S242、図19のS263参照)。
【0170】
ここで、固有の識別情報が第3のIPアドレスである映像監視装置100を利用するパスワード“C”を所有するユーザからのカメラ情報の変更依頼に応じて、例えば図6に示す照会用情報320Aの「カメラ#1〜#3のみの表示」が「全カメラ表示」に変更された場合は、変更後の照会用情報320Aは、図14に示す内容に変更される。
【0171】
そして、情報保持サーバ300は、パスワード認証のときは、図14に示す変更後の照会用情報320Aに基づき認証処理を実行することになる。
【0172】
さて、固有の識別情報が第3のIPアドレスである映像監視装置100を利用するパスワード“C”を所有するユーザは、全カメラの撮像に関わる映像データ(画像)を映像監視装置100の表示部140に表示させるべく、パスワード“C”の入力及び映像データの送信要求を指示する。
【0173】
すると、映像監視システム50では、図10に示したS131〜S138と同様の処理が実施される(S243〜S250、図19のS264〜S272参照)。
【0174】
なお、図19に示す例においては、S269〜S272においては、情報保持サーバ300から映像取得装置200へ全カメラ表示を許可する旨(全てのカメラ#1〜#16に関わる映像データについて表示許可する旨)が通知される(S269)。
【0175】
また、映像取得装置200から映像監視装置100へ、映像データの送信要求に対する結果としてのカメラ表示許可として(S270)、全てのカメラ#1〜#16に関わる映像データが転送される(S271)。
【0176】
そして、映像監視装置100の表示部140には、全てのカメラ#1〜#16に関わる映像データ(画像)が表示される(S272)。
【0177】
再度、図18を参照して説明する。映像取得装置200は、全てのカメラ#1〜#16に関わる映像データを映像監視装置100へ転送したときは、映像データの表示完了であると認識して(図19のS273参照)、表示完了を示す旨を情報保持サーバ300へ通知する(S251、図19のS274参照)。
【0178】
情報保持サーバ300は、映像取得装置200からの表示完了を示す旨の通知をトリガーとして、該当する変更後のカメラ情報を変更前のカメラ情報に書き戻す(S252、図19のS275)。これにより、照会用情報は、図14に示す内容から図6に示す内容に変更される。
【0179】
これ以降においては、固有の識別情報が第3のIPアドレスである映像監視装置100を利用するパスワード“C”を所有するユーザが、パスワード“C”の入力及び映像データの送信要求を指示したとしても、パスワード認証は図6に示す照会用情報に基づき認証処理されるので、映像監視装置100の表示部140には、全カメラに関わる映像データ(画像)は表示されず、正規のカメラ情報に基づくカメラ#1〜#3のみに関わる映像データ(画像)が表示されることとなる。
【0180】
なお、第2の実施形態では、カメラ情報のみの変更及び書き戻しの処理を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されることなく、次のようにしても良い。
【0181】
すなわち、情報保持サーバ300を管理する管理者は、映像監視装置100を利用するユーザからのカメラ情報の変更依頼のときに、照会用情報に登録されていない任意のパスワードを、一時的に使用可能な暫定のパスワードとして当該ユーザに通知する。
【0182】
また、情報保持サーバ300は、照会用情報において、変更依頼のあったユーザの正規のパスワードを上記暫定のパスワードに変更すると共に、当該正規のパスワードに対応するカメラ情報を変更情報に基づくカメラ情報に変更する。
【0183】
このようにすることで、暫定のパスワードを通知されたユーザがその暫定のパスワードを入力して、映像データの送信要求を指示することにより、変更後の照会用情報に基づきパスワード認証され、該当する映像データが映像監視装置100に表示される。
【0184】
そして、この場合も、情報保持サーバ300は、映像取得装置200からの表示完了を示す旨の通知をトリガーとして、暫定のパスワード及び変更後のカメラ情報を、正規のパスワード及び変更前のカメラ情報に変更すれば良い。
【0185】
(B−3)第2の実施形態の効果
以上説明したように、第2の実施形態によれば、一時的に、予め設定される権限情報(カメラ情報)とは異なる権限情報(カメラ情報)に基づく映像データ(画像)を、映像監視装置に表示させることができる。
【0186】
しかも、映像データ(画像)が表示された後は(あるいは映像取得装置から映像監視装置へ表示許可された映像データが全て転送されたときは)、変更後の権限情報(カメラ情報)を変更前の権限情報(カメラ情報)に書き戻すことにより、予め設定される正規の権限情報(カメラ情報)に基づく映像データ(画像)を映像監視装置に表示させることができる。
【0187】
そのため、複数のカメラのうち任意のカメラに関わる映像データのみの表示が許可されている所定のユーザによる、全て(複数)のカメラに関わる映像データ(全カメラに対応する映像データ)を表示させたいなどの要望に対し、従来の技術では、全カメラに対応する映像データを表示許可させるためのパスワードを当該所定のユーザに公開する方法で実現するようにしているので、全カメラに対応する映像データが表示された後も、当該所定のユーザに当該パスワードが流出することとなり、セキュリティが維持できない。
【0188】
これに対し、第2の実施形態によれば、所定のユーザに正規のパスワード以外のパスワードが公開されることはなく、権限情報(カメラ情報)の変更及び書き戻しの処理により上記の要望を実現するようにしているので、全て(複数)のカメラに関わる映像データが表示された後であっても、セキュリティを確実に維持することが可能である。
【0189】
(C)他の実施形態
本発明は、同一構内において映像監視装置と映像取得装置とがLAN(ローカルエリアネットワーク)又は無線LANを介して接続可能であると共に、映像取得装置と管理装置とが通信回線を介して接続可能である映像監視システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0190】
【図1】第1の実施形態に係る映像監視システムの構成を示す構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る映像監視装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る映像取得装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図3に示した映像取得装置の蓄積部に蓄積されるファイルのファイル構成の一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る情報保持サーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る情報保持サーバの記憶部に記憶される照会用情報の一例を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る映像監視装置の処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係る映像取得装置の処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る情報保持サーバの処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係る映像監視システムによる映像表示処理動作を示すシーケンス図である。
【図11】第1の実施形態に係る映像監視システムによる映像表示処理の流れを説明する図である。
【図12】第2の実施形態に係る映像監視システムの構成を示す構成図である。
【図13】第2の実施形態に係る情報保持サーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図14】第2の実施形態に係る情報保持サーバの記憶部に記憶される照会用情報(変更後の照会用情報)の一例を示す図である。
【図15】第2の実施形態に係る映像取得装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図16】第2の実施形態に係る映像取得装置の処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第2の実施形態に係る情報保持サーバの処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施形態に係る映像監視システムによる映像表示処理動作を示すシーケンス図である。
【図19】第2の実施形態に係る映像監視システムによる映像表示処理の流れを説明する図である。
【図20】従来の映像監視システムの構成を示す構成図である。
【図21】従来の照会用情報を示す図である。
【図22】従来の映像監視システムによる映像データの表示処理動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0191】
10、50…映像監視システム、21、22、23…ネットワーク機器、30…通信回線、100…映像監視装置、110…プログラム記憶部、120…記憶部、130…入力部、140…表示部、150…制御部、151…映像データ送信要求部、160…通信部、200…映像取得装置、210…映像処理部、220…ファイル生成部、230…蓄積部、240…記憶部、250…制御部、251…表示許可依頼部、252…転送部、253…表示完了通知部、260…通信部、300…情報保持サーバ、310…制御部、311…認証部、312…映像データ表示許可部、313…変更部、320…記憶部、320A…照会用情報、330…記憶部、340…通信部、410、420…通話装置、430…電話回線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラによる撮像に関わる映像データを蓄積し、映像データの送信要求に応じて当該映像データを提供する映像取得装置と、
上記映像取得装置に対して映像データの送信要求を行い、該送信要求に応じて上記映像取得装置から与えられる映像データを表示する映像監視装置と、
ユーザに対応する認証用の情報と上記映像監視装置を識別する識別情報と映像データの表示に関する権限情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備える管理装置とを有し、
上記映像監視装置は、当該映像監視装置を識別する識別情報及びユーザにより入力される認証用の情報と共に映像データの送信要求を上記映像取得装置へ送信する映像データ送信要求手段を有し、
上記映像取得装置は、上記映像データ送信要求手段から送信された送信情報を受信したときは、受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と共に映像データの表示の許可依頼を上記管理装置へ送信する表示許可依頼手段を有し、
上記管理装置は、
上記表示許可依頼手段から送信された送信情報を受信したときは、受信した認証用の情報及び上記映像監視装置を識別する識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該認証用の情報に対応するユーザは正当なユーザであることを認証する認証手段と、
上記認証手段が正当なユーザであると認証した場合に、当該ユーザに対応する上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する映像データ表示許可手段とを有し、
上記映像取得装置は、さらに、上記映像データ表示許可手段から通知された上記許可する旨を受信したときは、表示許可された映像データについては上記映像監視装置へ転送する転送手段を有する、
ことを特徴とする映像監視システム。
【請求項2】
上記管理装置は、取得した上記権限情報に関する変更情報を基に上記記憶手段に記憶されている上記権限情報を変更する変更手段をさらに有し、
上記映像データ表示許可手段は、上記変更手段によって変更された変更後の上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知したときは、所定のタイミングで上記変更後の上記権限情報を変更前の上記権限情報に戻す
ことを特徴とする請求項1に記載の映像監視システム。
【請求項3】
上記変更手段は、当該管理装置の管理者により入力される上記権限情報に関する変更情報を基に、上記記憶手段に記憶されている上記権限情報を変更することを特徴とする請求項2に記載の映像監視システム。
【請求項4】
上記映像取得装置は、変更後の上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を受信し、当該表示許可された映像データを上記映像監視装置へ転送したときは、映像データの表示完了を示す旨を上記管理装置へ通知する表示完了通知手段をさらに有し、
上記映像データ表示許可手段は、上記表示完了通知手段から送信された映像データの表示完了を示す旨を受信したときは、上記変更後の上記権限情報を変更前の上記権限情報に戻す
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の映像監視システム。
【請求項5】
上記記憶手段は、複数のユーザに対応する複数の認証用の情報毎に、映像監視装置を識別する識別情報及び映像データの表示に関する権限情報を対応付けて記憶し、
上記認証手段は、取得した上記表示許可依頼手段からの認証用の情報及び映像監視装置の識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該ユーザは正当なユーザであることを認証し、
上記映像データ表示許可手段は、上記認証手段が正当なユーザであると認証した場合は、上記記憶手段から抽出した当該ユーザに対応する上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の映像監視システム。
【請求項6】
上記映像取得装置は、1以上のカメラが撮像したカメラ映像のそれぞれに対応する映像データを蓄積する蓄積手段をさらに有し
上記管理装置において、
上記記憶手段は、複数のユーザに対応する複数の認証用の情報毎に、映像監視装置を識別する識別情報、及び映像データの表示に関する権限情報としての、上記1以上のカメラのうち表示許可対象のカメラを示すカメラ情報を対応付けて記憶し、
上記認証手段は、取得した上記表示許可依頼手段からの認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該ユーザは正当なユーザであることを認証し、
上記映像データ表示許可手段は、上記認証手段が正当なユーザであると認証した場合は、上記記憶手段から抽出した当該ユーザに対応する上記カメラ情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の映像監視システム。
【請求項7】
上記映像取得装置、上記映像監視装置及び上記管理装置のそれぞれとは通信回線を介して接続され、上記映像取得装置、上記映像監視装置及び上記管理装置のそれぞれとの間で上記通信回線を通じて所定の情報の送受信を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の映像監視システム。
【請求項8】
送信要求により得られる映像データを表示する映像監視装置が、当該映像監視装置を識別する識別情報及びユーザにより入力される認証用の情報と共に映像データの送信要求を、カメラによる撮像に関わる映像データを蓄積する映像取得装置へ送信する第1のステップと、
上記映像取得装置が、上記第1のステップにより送信された送信情報を受信し、該受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と共に映像データの表示の許可依頼を、認証用の情報と映像監視装置を識別する識別情報と映像データの表示に関する権限情報とを対応付けて記憶する記憶手段を有する管理装置へ送信する第2のステップと、
上記管理装置が、上記第2のステップにより送信された送信情報を受信し、該受信した認証用の情報及び映像監視装置を識別する識別情報と上記記憶手段の記憶内容とを基に当該認証用の情報に対応するユーザは正当なユーザであることを認証し、この認証の結果、正当なユーザであると認証した場合は、当該ユーザに対応する上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知する第3のステップと、
上記映像取得装置が、上記第3のステップにより通知された許可する旨を受信したときは、表示許可された映像データについては上記映像監視装置へ転送する第4のステップと
を含むことを特徴とする映像監視システムの映像表示方法。
【請求項9】
上記第3のステップは、
取得した上記権限情報に関する変更情報を基に上記管理装置の記憶手段に記憶されている上記権限情報を変更する変更ステップと、
上記変更ステップにより変更された変更後の上記権限情報に基づく映像データの表示については許可する旨を上記映像取得装置へ通知したときは、所定のタイミングで上記変更後の上記権限情報を変更前の上記権限情報に戻す処理ステップとを含む
ことを特徴とする請求項8に記載の映像監視システムの映像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−258957(P2007−258957A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−79430(P2006−79430)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】