説明

映像表示システム、再生装置および表示装置

【課題】確実にフィルム映像が検出でき、低コストで効率良く最適画像を出画することができる映像表示システムを提供する。
【解決手段】再生装置と表示装置とからなる映像表示システムにおいて、前記再生装置は、MPEGで符号化された映像をデコードし、このデコード情報より前記映像がフィルム映像であるか否かを判定し、前記判定結果を映像出力の付加情報として前記表示装置に出力して、確実にフィルム映像の判別が行える。また、前記再生装置は、MPEGで符号化された入力映像をデコードし、入力映像がフィルム映像であるか否かを示す付加情報を取得し、前記取得した付加情報がフィルム映像である場合、デコードした動きベクトル情報から内挿ベクトルを求め、該内挿ベクトルと、デコードした時に使用している参照ピクチャおよび復号画像から内挿ピクチャを算出することで、効率良く最適化された映像を表示装置から出力することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示システム、再生装置および表示装置に関し、特に、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された入力映像をデコードするときに、該入力映像がフィルム映像である場合に、表示デバイス用の信号処理を最適化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では従来のブラウン管にかわり、液晶TV(テレビジョン)などのプログレッシブ表示デバイスが増加しており、例えば、受像機に入力されるNTSC信号に対しては、30Hzのインターレース信号を60Hzのプログレッシブ信号に変換して表示している。
【0003】
さらに、全世界でデジタル化が急速に進み、入力信号もNTSC(National Television Standards Committee)やPAL(Phase Alternation by Line)といったアナログ信号で規格化されているものから、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)やATSC(Advanced Television Systems Committee)で規格化されたデジタル信号に変わってきている。
現在、様々な映像信号がMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)やMPEG4/AVC(MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding)等の規格で符号化され、DVD(Digital Versatile Disc)やデジタル放送として流通している。
【0004】
このようにデジタル化がはかられることによって、従来のアナログ信号では入力信号を解析することでしか検出できなかった情報がデジタル信号のヘッダ情報として容易に検出可能となっている。
【特許文献1】特開2005−318623号公報
【特許文献2】特開平10−70679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、映像信号の中で特にフィルム映像に関しては、もともと24Hzのプログレッシブ信号として作成されたものであり、NTSC圏では3:2プルダウンという変換処理を用いて30Hzのインターレース信号に変換されることが知られている。
【0006】
液晶TV等のプログレッシブ表示デバイスでは、3:2プルダウンで作成された信号からフィルム映像であることを検出し、適切な処理を用いることで60Hzのプログレッシブ信号を出力している。
このフィルム映像の検出には、入力映像の信号解析によって行われるため高度な技術が必要であり、また、より正確に現在の画像に対するモードを決定することができるので、より良好な画質を生じる画像処理を行うことができる(特許文献1)。
【0007】
また、例えば、NTSC圏においては、24Hzのプログレッシブ映像として作成されたフィルム映像を60Hzのプログレッシブ表示デバイス用の映像に変換する場合、図5のような処理が一般的である。
即ち、24Hzのプログレッシブ信号が3:2プルダウンされて30Hzのインターレース信号として入力された場合に、これをフィルム映像として検出し、2枚のプログレッシブ映像を3枚と2枚の繰り返し映像として出力している。
【0008】
この場合、時間的に同じ状態で作成された映像が繰り返し表示されるため、視聴者にとっては不自然な映像として認識されることが知られている。これに対して近年では24Hzの2枚のプログレッシブ信号から動きベクトルを求め、内挿フレームを作成することによってより自然な表示映像を実現する技術が用いられるようになった(特許文献2)。
【0009】
この技術では、入力映像よりフィルム映像を検出し、そこから動きベクトルを求めることで内挿フレームを生成することが一般的であるが、これはフレームメモリや複雑なベクトル演算処理により回路規模の増大、ひいては大幅なコストアップにつながっている。
【0010】
本発明は、上記のような実情を考慮してなされたものであって、確実にフィルム映像が検出でき、低コストで効率良く最適画像を出画することができる映像表示システム、再生装置および表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は再生装置と表示装置とからなる映像表示システムにおいて、再生装置と表示装置とを次のように構成する。
前記再生装置は、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードされたデコード情報より、前記映像がフィルム映像であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で判定された判定結果を映像出力の付加情報として前記表示装置に出力する伝達手段を備えるようにしたものである。
【0012】
ここで、前記伝達手段は、前記映像出力の付加情報を次のいずれかの方法で出力する。
(1)コンポジット信号やコンポーネント信号のVBI情報に重畳して出力する。
(2)D端子の識別信号として出力する。
(3)HDMIのCEC信号として出力する。
(4)GPIO等のような汎用ポートを利用する。
【0013】
また、前記再生装置は、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された入力映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードした入力映像がフィルム映像であるか否かを示す付加情報を取得する判定結果取得手段と、前記判定結果取得手段で取得した付加情報がフィルム映像である場合、前記デコーダでデコードした動きベクトル情報から内挿ベクトルを求める内挿ベクトル算出手段と、前記内挿ベクトル算出手段で算出した内挿ベクトルと、前記デコーダでデコードした時に使用している参照ピクチャおよび復号画像とから内挿ピクチャを算出する内挿ピクチャ算出手段を備え、入力映像のフレーム周波数を表示デバイスの周波数に変換する。
【0014】
一方、前記表示装置では、従来では表示装置に伝達される映像信号の解析によってのみ判断可能だったフィルム映像の判別にかわって、前記再生装置からの付加情報を用いてフィルム映像と判断する。この場合、入力されたフィルム映像を表示装置内部の演算回路を用いて表示デバイスの周波数に対応した映像信号を生成するか、前記再生装置で表示デバイスの周波数に変換された映像をそのまま出力するかのいずれかとなる。
尚、前記再生装置および表示装置をもつ映像表示システム全体が表示装置の中に構成されてもよい。
【0015】
また、上述した構成の再生装置の各手段や表示装置の各手段として、コンピュータを機能させるためのプログラムを作成しておき、または、そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておき、これらのプログラムをコンピュータで実行することによっても上記課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示用信号処理に対してフィルム映像が入力された場合、確実にフィルム映像を検出し、より自然な映像を作り出すことができる。
また、MPEG2やMPEG4/AVCでエンコードされた動きベクトル情報を表示用の周波数変換に用いることにより、低コストで効率良く最適画像を出画できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の映像表示システムに係る好適な実施形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態である映像表示システムを示す図である。同図において映像表示システム10は、再生装置11、表示装置13およびそれらを接続する伝達手段12を含み、本実施形態の場合、再生装置11は、MPEG2やMPEG4/AVCをデコードし、映像信号として出力できる、例えば、DVDプレーヤ等であり、表示装置13は、再生装置11からの映像信号を受信し、映像、若しくは、動き補償技術に従って生成された映像を表示する液晶ディスプレイ等であり、伝達手段12は、再生装置11と表示装置13とを接続し、再生装置11から出力された映像信号を表示装置13に伝達する。
この伝達手段12は、再生装置11および表示装置13にそれぞれ設けられたD端子、HDMI端子あるいはIEEE1394端子等のそれぞれの規格に応じたケーブルである。
【0019】
ここで、本映像表示システムを表示装置の中で構成することが可能であるが、本実施形態では再生装置と表示装置として分離して考えることにする。よって、以下の説明文中の再生装置および表示装置は、図1で示す映像表示システム上の機能を有するものとする。
【0020】
まず、再生装置のフィルム映像判別処理について説明する。
MPEG2やMPEG4/AVCの規格では、デコーダはMPEGエンコードされた映像のヘッダ情報として、“progressive_sequence”、“progressive_frame”、“repeat_first_field”という3つの情報を得ることができる。
【0021】
例えば、3:2プルダウンとしてフィルム映像が処理される場合、これらの値は、
“progressive_sequence”=“0”、
“progressive_frame”=“1”、
“repeat_first_field”=フレームごとに“1”と“0”を繰り返す。
【0022】
また、PAL,SECAM圏では2:2プルダウンとしてフィルム映像を25Hzのインターレース信号に変換するが、この場合には、
“progressive_sequence”=“0”、
“progressive_frame”=“1”、
“repeat_first_field”=“0”
となる。
【0023】
本発明では、このように、MPEGの符号化データから映像のヘッダ情報を検出することで容易にフィルム映像であるか否かを検出し、このフィルム映像検出を行った結果を、表示装置に伝達することで、精度の高いプログレッシブ変換を実現させることが可能となる。
【0024】
再生装置11では、記録メディアから再生した映像信号を表示装置13に出力する際、MPEG2やMPEG4/AVCでエンコードされた映像情報をデコードし、その映像のヘッダ情報の“progressive_sequence”、“progressive_frame”、“repeat_first_field”がフィルム映像を示すパターンであるかを検出し、この情報を次のいずれかの方法によって、表示装置13へ出力する。
【0025】
MPEGデコーダが再生装置11の中に搭載され、表示装置13にデコード結果をアナログ信号として受け渡す場合、アナログ信号は、一般的にコンポジット信号やコンポーネント信号となるので、VBI(Vertical Blanking Interval)情報の空き領域に、入力映像がフィルム映像であるか否かを示す情報を重畳して、伝達手段12へ出力する。
この場合、表示装置13では、VBI情報をデコードすることにより、入力映像がフィルム映像であることを認識し精度の高いプログレッシブ変換を行うことができる。
【0026】
または、入力映像がフィルム映像であるか否かを示す情報をD端子の識別信号としたり、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)のCEC(Consumer Electronics Control)信号あるいはGPIO(General Purpose Input/Output)等の汎用ポートを利用して、伝達手段12を介して表示装置13へ出力するようにしてもよい。
これらの場合、表示装置13では、伝達手段12を介して伝達されたフィルム映像であるか否かの判定結果に応じて、送られてきた入力映像の中の動きベクトル情報から内挿ピクチャを生成して映像を表示する。
【0027】
次に、再生装置の周波数変換処理について説明する。
例えば、特許文献2で示される通り、24Hzのフィルム映像をそれよりも高い周波数で表示する表示デバイスに写しだす場合、動きベクトルを算出しそれを用いて内挿ピクチャを生成する動き補償という技術を用いて周波数変換が行われる。
【0028】
図2は、この周波数変換を説明する概念図であり、一般的には少なくとも2枚の原画を複数のブロックに分割し、そのブロック間の誤差を検出することで動きベクトルが求められる。この動きベクトルからさらに精度の高い内挿ベクトルが生成される場合もある。
内挿ピクチャは、この動きベクトル情報とベクトル算出に用いられた画像情報を用いて生成される。
【0029】
本発明では、上記の動きベクトルを算出すことなく、映像を符号化したときに算出して、エンコードしたときの動きベクトル情報を用いることにより、効率良く内挿ピクチャを生成することが可能となる。
【0030】
図3は、本実施形態に係る再生装置11の周波数変換部の機能構成を示すブロック図であり、同図において、再生装置11は、デコーダ21、映像記憶部22、判定結果取得部23、内挿ベクトル算出部24、内挿ピクチャ算出部25、選択部26を含んでいる。
【0031】
デコーダ21は、再生装置11へ入力される映像信号から、映像信号、動きベクトル情報、制御信号を出力する。
映像記憶部22は、入力した映像信号を記憶し、周波数変換時の実フレーム画像および内挿ピクチャを生成するための参照ピクチャが記憶される。
判定結果取得部23は、再生装置11から入力された映像信号からフィルム映像であるか否かを示す情報を取り出して、フィルム映像であるか否かを判定する。
【0032】
内挿ベクトル算出部24は、判定結果取得部23の判定に応じて内挿ベクトルを算出する。ここで、デコーダ21で復号された動きベクトル情報は、通常、前方向動きベクトルや後方向動きベクトルなど複数のベクトル情報を持つため、内挿ベクトル算出部24は、動きベクトル情報から内挿ベクトルを算出する。
【0033】
内挿ピクチャ算出部25では、内挿ベクトル算出部24で算出された内挿ベクトルを用いて映像記憶部22に順次蓄えられている参照ピクチャと復号画像の中から必要な情報をもとに、内挿ピクチャを生成する。
選択部26は、出力するフレームの順に合わせて、映像記憶部22に記憶された実フレーム画像と、内挿ピクチャ算出部25で算出された内挿ピクチャから画像を選択し、周波数変換された映像を出力する。
ここで出力された映像は、表示装置13の表示デバイスへ表示される。
【0034】
次に、表示装置について説明する。図4は、表示装置のフィルム映像処理の機能構成を示すブロック図であり、同図において、表示装置13はフィルム判別部31、フィルム映像処理部32、セレクタ33を含んでいる。
フィルム判別部31は、再生装置より入力された信号がフィルム映像か否かの判別を行う。この判別は、前述の再生装置より出力されるVBI等の付加情報を用いて行われる。 ここで、フィルム判別部31は、入力信号がフィルム映像と判別した場合は、再生装置より入力された信号をフィルム映像処理部32に供給する。
フィルム映像処理部32は、フィルム判別部31から供給された入力信号から生成した出力映像をセレクタ33へ供給する。
あるいは、フィルム判別部31は、入力信号がフィルム映像でないと判別した場合は、入力信号をそのままセレクタ33に供給する。
セレクタ33は、フィルム映像の場合にはフィルム映像処理部32からの信号を出力し、フィルム映像でない場合は再生装置より入力された信号を出力する。
ここで、前記再生装置で表示デバイスに対応する周波数変換がすでに行われている場合は、表示装置上のフィルム映像処理は不要となるため、再生装置から出力される付加情報はフィルム映像であることを示さず、セレクタ33からは入力信号がそのまま選択されて表示デバイスに出力されることになる。
【0035】
以上のように本実施形態を構成することにより、MPEGのデコード情報よりフィルム映像を検出して表示処理側に伝達するので、正確な画像処理を行うことが可能となる。
また、MPEGのデコード情報より得られる動きベクトルを流用し、効率良く内挿ピクチャを生成することが可能となる。
【0036】
尚、本発明の実施形態は、上記の再生装置や表示装置の各部をコンピュータプログラム化し、それぞれのコンピュータプログラムを再生装置および表示装置へインストールして実行することでも実現できる。また、このコンピュータプログラムを着脱可能な記録媒体に記録したり、ネットワークを介してダウンロードすることにより、移送が簡単になり容易に実施することができる。
【0037】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態である映像表示システムを示す図である。
【図2】内挿ピクチャ生成による周波数変換の概念図である。
【図3】実施形態に係る再生装置の周波数変換機能構成を示すブロック図である。
【図4】表示装置のフィルム映像処理の機能構成を示すブロック図である。
【図5】一般的なフィルム映像のプログレッシブ変換処理の説明図である。
【符号の説明】
【0039】
10…映像表示システム、11…再生装置、12…伝達手段、13…表示装置、21…デコーダ、22…映像記憶部、23…判定結果取得部、24…内挿ベクトル算出部、25…内挿ピクチャ算出部、26…選択部、31…フィルム判別部、32…フィルム映像処理部、33…セレクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生装置と表示装置とからなる映像表示システムにおいて、前記再生装置は、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードされたデコード情報より、前記映像がフィルム映像であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で判定された判定結果を映像出力の付加情報として前記表示装置に出力する伝達手段を備えることを特徴とする映像表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の映像表示システムにおいて、前記映像出力の付加情報は、コンポジット信号やコンポーネント信号のVBI情報に重畳して出力することを特徴とする映像表示システム。
【請求項3】
請求項1に記載の映像表示システムにおいて、前記映像出力の付加情報は、D端子の識別信号として出力することを特徴とする映像表示システム。
【請求項4】
請求項1に記載の映像表示システムにおいて、前記映像出力の付加情報は、HDMIのCEC信号として出力することを特徴とする映像表示システム。
【請求項5】
請求項1に記載の映像表示システムにおいて、前記映像出力の付加情報は、汎用ポートを利用することにより出力することを特徴とする映像表示システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の映像表示システムにおいて、前記再生装置は、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された入力映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードした入力映像がフィルム映像であるか否かを示す付加情報を取得する判定結果取得手段と、前記判定結果取得手段で取得した付加情報がフィルム映像である場合、前記デコーダでデコードした動きベクトル情報から内挿ベクトルを求める内挿ベクトル算出手段と、前記内挿ベクトル算出手段で算出した内挿ベクトルと、前記デコーダでデコードした時に使用している参照ピクチャおよび復号画像とから内挿ピクチャを算出する内挿ピクチャ算出手段を備え、入力映像のフレーム周波数を表示デバイスの周波数に変換することを特徴とする映像表示システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の映像表示システムにおいて、前記表示装置は、前記再生装置より入力された信号がフィルム映像か否かを該入力信号の付加情報によって判別するフィルム判別手段と、前記フィルム判別手段でフィルム映像であると判断されると、映像信号を生成するフィルム映像処理手段と、前記フィルム判別手段でフィルム映像でないと判別されたときに前記入力信号を出力し、フィルム映像であると判別されたときには前記フィルム映像処理手段からの映像信号を出力するセレクタとを備えることを特徴とする映像表示システム。
【請求項8】
MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードされたデコード情報より、前記映像がフィルム映像であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で判定された判定結果を映像出力の付加情報として表示装置に出力する伝達手段を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項9】
請求項8に記載の再生装置において、前記映像出力の付加情報は、コンポジット信号やコンポーネント信号のVBI情報に重畳して出力することを特徴とする再生装置。
【請求項10】
請求項8に記載の再生装置において、前記映像出力の付加情報は、D端子の識別信号として出力することを特徴とする再生装置。
【請求項11】
請求項8に記載の再生装置において、前記映像出力の付加情報は、HDMIのCEC信号として出力することを特徴とする再生装置。
【請求項12】
請求項8に記載の再生装置において、前記映像出力の付加情報は、汎用ポートを利用することにより出力することを特徴とする再生装置。
【請求項13】
請求項8乃至12のいずれかに記載の再生装置において、MPEG2やMPEG4/AVCで符号化された入力映像をデコードするデコーダと、前記デコーダでデコードした入力映像がフィルム映像であるか否かを示す付加情報を取得する判定結果取得手段と、前記判定結果取得手段で取得した付加情報がフィルム映像である場合、前記デコーダでデコードした動きベクトル情報から内挿ベクトルを求める内挿ベクトル算出手段と、前記内挿ベクトル算出手段で算出した内挿ベクトルと、前記デコーダでデコードした時に使用している参照ピクチャおよび復号画像とから内挿ピクチャを算出する内挿ピクチャ算出手段を備え、入力映像のフレーム周波数を表示デバイスの周波数に変換することを特徴とする再生装置。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれかに記載の再生装置より入力された信号がフィルム映像か否かを該入力信号の付加情報によって判別するフィルム判別手段と、前記フィルム判別手段でフィルム映像であると判断されると、映像信号を生成するフィルム映像処理手段と、前記フィルム判別手段でフィルム映像でないと判別されたときに前記入力信号を出力し、フィルム映像であると判別されたときには前記フィルム映像処理手段からの映像信号を出力するセレクタとを備えることを特徴とする表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−61067(P2008−61067A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−237391(P2006−237391)
【出願日】平成18年9月1日(2006.9.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】