暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置
【要約書】
各部屋ごとに暖房負荷を考慮して該当部屋の最適暖房に必要な要求熱量を算出して、その熱量と比例関係にある最適流量値を捜し出して暖房が中止された部屋に該当する最適流量程度その世帯の全体定流量を減少させることで、暖房中止された流量に比例して燃料費が節減されて、キャビテーションによる管騷音が減る暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置が紹介される。
各部屋ごとに暖房負荷を考慮して該当部屋の最適暖房に必要な要求熱量を算出して、その熱量と比例関係にある最適流量値を捜し出して暖房が中止された部屋に該当する最適流量程度その世帯の全体定流量を減少させることで、暖房中止された流量に比例して燃料費が節減されて、キャビテーションによる管騷音が減る暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置が紹介される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各部屋ごとに暖房負荷を考慮して該当部屋の最適暖房に必要な要求熱量を算出して、その熱量と比例関係にある最適流量値を捜し出して暖房が中止された部屋に該当する最適流量程度その世帯の全体定流量を減少させることで、暖房中止された流量に比例して燃料費が節減されて、キャビテーションによる管騷音が減る暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
共同住宅や大型建物に使用される暖房システムは、各世帯に独立的に設置されたボイラーのような熱源によって流体を加熱した後、これを利用して暖房を実施する個別暖房と、世帯外部に設置された外部熱源によって流体を加熱した後加熱された流体を各世帯別に供給を受けて暖房を実施する集団暖房に区別されて、再び集団暖房は共同住宅団地または大型建物内の中央ボイラーのような熱源を使用する中央暖房と、共同住宅団地外部の地域発電所のような熱源を使用する地域暖房に区別される。
【0003】
このような暖房システムは、加熱流体として水を使用することが一般的で、特に、集団暖房は熱源から加熱された温水が供給される中央供給管から各世帯別に分岐される供給管が温水供給ヘッダーと、複数の温水管路と、温水還収ヘッダー及び還収管を含む世帯別温水分配機装置を通じて各世帯別暖房を実施して、以後各世帯別還収管らが再び中央還収管に集中された後熱源に還収される循環システムを有する。
【0004】
従来の温水分配機は、本出願人の'韓国登録実用新案第371794号'に現われているところのように温水還収ヘッダーと連結された還収管に定流量バルブが設置されて、世帯別に全体定流量を制限しているし、その世帯別全体定流量は各部屋を流れる還収パイプでの流量の合になる。
【0005】
この時、それぞれの還収パイプには駆動器が個別設置されて、各部屋の設定温度によってその還収パイプの通路を開閉して、該当部屋の温度を一定に維持する機能をする。
【0006】
しかし、前述した従来の温水分配機は、施工する時定流量バルブの全体定流量が一度設定されれば変えることができないようにセッティングされていて、その定流量バルブにはいつも設定された定流量が流れるようになっていて、このために暖房が必要ない部屋が駆動器によって閉鎖されても暖房中である他の部屋の還収パイプを通じて元に流れるように設定された量よりさらに多い流量がさらに速い流速で流れるようになるところ[流量(Q)=断面積×流速(AV)参照]、これは結局暖房中である還収パイプだけをおいて見ても流量はたとえ大きくなったが、流速が速くて部屋と流体との間に熱交換が充分に起きなくて、全体的に暖房面積が減ったにもかかわらずむしろ暖房費節減にならない問題点があって、これは結局暖房効率の低下につながる。
【0007】
特に、何れか一つ以上の部屋が暖房中止されれば、暖房中である還収パイプで流速が速めになることによって、キャビテーション(共同現象)が発生されて流体が流れる時に流体がパイプ内部を打つ水撃現象をもたらして騷音発生の原因になる。
【0008】
また、従来には、韓国登録特許第635107号に紹介されたところのようにパイプのキャビテーション問題を解消するために供給管と還収管内の流体圧力差に基礎して、それらの差圧を一定に維持してくれる差圧流量調節バルブが提示される。
【0009】
図1は、従来の差圧流量調節バルブが使用された温水分配機を示したブロック図である。
【0010】
図1に示されたところのように、温水分配機は、中央供給管1から分岐された供給管2と連結された温水供給ヘッダー3と、該温水供給ヘッダー3から各部屋に分岐されて熱を供給する複数の温水管路4らと、該温水管路4らとそれぞれ連通される還収パイプ5と、該還収パイプ5らが1ヶ所で連結される温水還収ヘッダー6と、該温水還収ヘッダー6と連結される還収管7と、前記世帯別還収管7が再び1ヶ所で連結される中央還収管8でなされる。
【0011】
ここで、前記還収管7にはその還収管7と供給管2との間の流体圧力差によって作動する差圧流量調節バルブ10が設置されて、何れか一つの部屋が駆動器9によって閉鎖される時他の部屋に流体速度が増加されないようにしている。
【0012】
しかし、前記差圧流量調節バルブ10は、差圧を利用した機械式作動であるために、全体定流量の制御が能動的ではないだけでなく、流量調節がまともになされない短所があって、さらに差圧流量調節バルブを通じて実際に流れている流体の定流量をわからないために定流量バルブを別に設置しなければならない問題点がある。
【0013】
延いては、世帯の全体定流量制御が暖房中止された部屋に比例してまともになされないために、一つ以上の部屋が暖房中止された場合、初めに申し立てた暖房効率の低下問題やキャビテーションによる騷音問題などが消えないでそのまま存在することが実験結果明かされた。
【0014】
これによって最近には、ある部屋の暖房が中止されれば制御部がこれを感知して元にその部屋に流れた流量程度流量調節バルブで全体定流量を減少させて実質的に燃料費を節減して流速増加を防止してキャビテーションが起きることを予防する暖房装置が紹介されている。
【0015】
この暖房装置の制御部は、次のような二つの方法によって流量調節バルブの流量値を制御するが、一番目の方式は、分岐管バルブの駆動器開閉可否を感知して、全体分岐管バルブの個数のうちで開放された分岐管バルブの個数の割合である'開放バルブ個数割合'を計算して一律的に開放された分岐管バルブ個数に該当する流量値で流量調節バルブを制御するのである。
【0016】
上のような'開放バルブ個数割合'を計算した流量制御方式は、例えば、4個の部屋を有した住宅の場合4個の駆動器のうちで2個部屋の室内温度が希望温度に到逹して駆動器が閉まれば、全体定流量を100で仮定する時一律的に50の流量だけ供給する制御方式である。これは等しい面積と等しい暖房負荷を有する部屋にでも適用可能なものであり、現実的には部屋の面積がそれぞれ異なるだけでなく、部屋面積が等しくても暖房負荷がお互いに異なるために暖房に必要な要求熱量(以下、'必要要求熱量')がお互いに変わって、一律的に駆動器のバルブ開放個数だけで全体定流量を制御することは誤差が非常に大きくなるようになる。その結果、最適の暖房を遂行することができないし、駆動器が開かれている部屋に過流量または低流量現象が起きてキャビテーション問題及び暖房効率低下が起きることがある。
【0017】
一方、二番目の方式は、部屋面積によって分岐管の長さが比例するという点を念頭に置いたものであり、前記制御部が開放された分岐管バルブをすべて感知して、その開放された分岐管バルブが設置された暖房水分岐管の各長さをすべて合わせた分岐管開放長さ値を計算して、その分岐管開放長さ値が全体暖房水分岐管のそれぞれの長さ値を合わせた分岐管全体長さ値のうちに占める割合である'開放バルブ長さ割合'を算出して、ここに対応される流量値で前記流量調節バルブを制御するものである。
【0018】
この'開放バルブ長さ割合'による制御方式は、'開放バルブ個数割合'制御方式よりはいっそう進歩されたものであるので、実際に部屋大きさがお互いに異なるという点を反映したものであるが、等しい面積の部屋であっても、その部屋の暖房負荷がお互いに異なるという点は見逃したから、実際に該当部屋の'必要要求熱量'を提供するほどに流量供給がなされない問題点がある。
【0019】
参照で、部屋の面積が等しくてもその部屋に具備された窓の個数や、その部屋が外気との熱交換が大きい外壁でなされたかの可否などによって、損失熱量の差が不可欠に生ずるために暖房負荷が相異になって、これによって最適暖房のための必要要求熱量も変わるものである。
【0020】
すなわち、前述した暖房装置は、全体定流量制御を非常に概念的な視覚で近付いたので、ふと見れば全体定流量が効果的に制御されるようであるが、現実的に暖房設計をするにおいて非常に重要な暖房負荷を全然考慮しなかったために、それによる必要要求熱量に好適な流量供給がなされなかったところ、後述するようになる本発明との対比表で見るように必要要求熱量との誤差が非常に大きくて、最適暖房と距離があることが分かる。
【0021】
上のような暖房装置を実際に住宅に設置すると、このような暖房負荷が全然考慮されなかったために地域暖房設計基準である'室内供給温度-実内還収温度=15℃'を満たすことができなくなる。
【0022】
暖房装置を施工するためには設計基準に必ず合わせなければならないところ、『2009年大韓住宅公社設計基準99ページ』を引用すると下のようである。
2)地域暖房基準
A)温度条件
(1)1次側供給温度:115℃
(2)1次側還収温度:50℃
(3)室内供給温度:60℃
(4)室内還収温度:45℃
(5)外気温度:建築物の省エネ設計基準の該当地区外気温度適用
(6)室内温度:20℃
B)配管設計
(1)流量算定のための温度基準
(A)暖房水(1次側):t1=115℃、t2=50℃
(B)暖房水(2次側):t1=60℃、t2=45℃
(C)給湯用(1次側):t1=75℃、t2=40℃
(2)配管径
(A)管摩擦抵抗:1次側:20mmAq/m
2次側:10mmAq/m
(B)流速: 1.5m/s以下
(C)管径選定(1次側):韓国地域暖房工事'管径別熱負荷基準表'による。
(D)管径選定(2次側):第X章13-13温水流量表参照
【0023】
ここで見れば室内供給温度は60℃で、室内還収温度は45℃に必ず合わせなければならないところ、暖房負荷を考慮しなかったら温水を60℃に供給しても室内還収温度を45℃に合わせることができなくなる。これは暖房負荷によって熱損失が大きく変わるために、前記した設計基準を満たすことができなければ暖房施工で不適合判定を受けるしかない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、上述したところのような問題点を解決するためのものであり、その目的は世帯別全体定流量が各部屋の暖房有無に合わせて比例的に能動制御されるようにして、暖房が遂行されない部屋が生じればその部屋を流れる流量程度全体定流量が減少されるようにすることで、窮極的に暖房効率を高めて暖房費を節減して、キャビテーションによる騷音問題を解決することにある。
【0025】
また、本発明の他の目的は、各部屋の暖房有無に対応して全体定流量を制御する時各部屋別の必要要求熱量に該当する流量値程度全体定流量値を制御していつも最適暖房が維持されるようにするためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前述したところのような目的を解決するために本発明は、各世帯に温水が供給される供給管と、該供給管に連通されて各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする温水管路と、該温水管路とそれぞれ連通されて熱交換の終わった温水が還収される還収パイプと、該還収パイプらの流量が1ヶ所で集まって世帯外部に排出される還収管と、各部屋の希望温度を設定できるように部屋ごとに個別設置されて、該当部屋の室内温度を測定することができる温度調節部と、前記還収パイプにそれぞれ個別設置されて電気的信号によってその還収パイプの通路を開閉する駆動器と、前記供給管または還収管に設置されてまた他の電気的信号によってその供給管または還収管の流量を変更する可変流量バルブと、前記温度調節部の信号の入力を受けて前記駆動器と前記可変流量バルブを制御する制御部と、を含むことで、前記制御部には各部屋別暖房負荷を考慮して該当部屋の必要要求熱量に比例する最適流量値が保存されて、前記温度調節部の信号によって暖房が中止されなければならない部屋の駆動器を制御して該当部屋の還収パイプ通路を閉鎖して、全体最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブの流量を減少させることを特徴とする暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置を提供する。
【0027】
ここで前記制御部に保存される各部屋の暖房負荷は部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されるものであり、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子を掛けて求められることを特徴とする。
【0028】
第1実施例による可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの内部一側に前記入口側流圧と前記シート側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバと、該チャンバが区画分離されるように設置されて、その両側に前記入口側流圧と前記シート側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラムと、該ダイアフラム一側に結合されて前記チャンバでの圧力差によって前記シートから出口側に通じる断面積を調節するように弾性設置された移動体と、前記ボディーの他側で、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0029】
この時前記移動体は、前記ダイアフラムに結合されるヘッド部と、該ヘッド部から前記シート側に延長されて前記ダイアフラムの変形によって前記シートから出口側に通じる流量断面積を調節するステム部と、前記ダイアフラムを基準で両側圧力が等しい時に、前記移動体が復元されるように前記移動体とチャンバとの間に設置された弾性部材と、を含むことを特徴とする。
【0030】
第2実施例による前記可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの内部一側に前記シート側流圧と前記出口側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバと、該チャンバが区画分離されるように設置されて、その両側で前記シート側流圧と前記出口側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラムと、該ダイアフラムに結合されて前記シート側での圧力が出口側より大きければ前記入口側でシート側に通じる変曲部の流量断面積が減少されるように移動される移動体と、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0031】
この時、前記ダイアフラムは、その外周面が前記チャンバ内壁に固定されて、その内周面には前記移動体が結合されるための貫通部が形成されたことを特徴とする。
【0032】
また、前記移動体は、前記ダイアフラムの貫通部に挟まれるヘッド部と、該ヘッド部から前記入口側とシート側が連通される変曲部で延長されて、前記ダイアフラムの変形によって前記変曲部を通過する流量断面積を調節するステム部と、前記ダイアフラムを基準で両側圧力が等しい時前記移動体が復元されるように前記移動体に設置された弾性部材と、を含むことを特徴とする。
【0033】
そして、前記変曲部には前記ステム部との間隔を調節して、初期通過流量を調整するための調整ネジが設置されたことを特徴とする。
【0034】
第3実施例による前記可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの流路上に設置されて流路を経つ流体の流量を測定する流量センサーと、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0035】
ここで、前記流量センサーは、前記流路上に設置されるもので内部に流体が通る貫通口が形成されたハウジングと、前記貫通口の円周方向に沿って一定距離が離隔されるように設置されるマグネチック部と、前記貫通口に回転可能に設置されるインペラでなされて、流路を通る流量によって前記インペラの回転速度が変われば、前記マグネチック部がその回転速度を検出して、前記制御部に伝達することを特徴とする。
【0036】
前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて、制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、該駆動本体から延長されて前記ボディー内部に挿入されることで、前記シートの開放量を調節するためにシート側に移動される移動ロードと、を含むことを特徴とする。
【0037】
ここで前記駆動本体は、前記制御部と電気的に連結されて、駆動力を発生させる駆動モータと、この駆動モータによって発生された駆動力を前記移動ロードに伝達する駆動ギアと、及びこの駆動ギアと連動して前記移動ロードの変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部にフィードバックする可変抵抗器と、でなされたことを特徴とする。
【0038】
第4実施例による前記可変流量バルブは、内部に入口と出口が連通される流路が設けられたボディーと、このボディーの内部で上、下端支持台によって区画されて前記ボディーの入口及び出口と連通されるように形成されたチャンバと、一端が前記チャンバの下端支持台上に固定されて、他端はチャンバ内に設置される弾性部材と結合されたスライダーに固定されて、前記チャンバをボディーの入口と連通される第1流圧室とボディーの出口と連通される第2流圧室に区画分離されるようにしてくれるダイアフラムと、及び前記チャンバの上端支持台に沿って移動可能に設置されて、前記制御部の電気的信号によって前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0039】
ここで前記弾性部材は、前記スライダーが移動可能に装着されたガイド突起と前記移動ロードとの間に嵌めこみ設置されて、前記第1流圧室と第2流圧室の圧力差によってダイアフラムが変形される時に前記スライダーによって弾性バイアスされることを特徴とする。
【0040】
この時、前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて、制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、この駆動本体から回転可能に設置されて、その下端にねじ山が形成された移動ロードと、及びこの移動ロードのねじ山に結合されて、移動ロードの回転時に前記上端支持台に沿って上下に移動しながら前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節する流量遮断体と、を含むことを特徴とする。
【0041】
他の実施例で前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、この駆動本体から直線往復運動が可能に設置されて、その下端にねじ山が形成された移動ロードと、及びこの移動ロードのねじ山に結合されて、移動ロードの直線往復運動時に前記上端支持台に沿って上下に移動しながら前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節する流量遮断体と、を含むことを特徴とする。
【0042】
ここで、前記駆動本体は、前記制御部と電気的に連結されて、駆動力を発生させる駆動モータと、この駆動モータによって発生された駆動力を前記移動ロードに伝達する駆動ギアと、及びこの駆動ギアと連動して前記移動ロードの変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部にフィードバックする可変抵抗器と、でなされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0043】
本発明によると、暖房が中止される部屋が生じれば、その部屋に該当する流量程度世帯の全体定流量が自動に減少されるので、暖房遂行中である他の部屋に決まった流量より多い過流量が流れることが防止されるので、結局暖房費が節減されることはもちろん、キャビテーションによる騷音が消えるようになる。
【0044】
また、暖房中止された部屋に対応して全体定流量が自動減少される時、その該当部屋の必要要求熱量を満たす流量程度減少されるので、いつも最適の暖房状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来差圧流量調節バルブが使用された温水分配機を示したブロック図である。
【図2】本発明の望ましい実施例による制御ロジッグ及び構成を示した構成図である。
【図3】本発明の第1実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図6】本発明の第3実施例による可変流量バルブに使用された流量センサーを示した正面図である。
【図7】本発明の第4実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図8】本発明の第4実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図9】本発明に使用される駆動本体の構造を示した断面図である。
【図10】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図11】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図12】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図13】本発明が施工された住宅のパラメーターを示した図表である。
【図14】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【図15】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【図16】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【発明の実施のための形態】
【0046】
以下、本発明の望ましい実施例を添付された図面に基づいて詳細に説明する。
【0047】
各世帯は図2に示されたところのようにその大きさがお互いに異なるいくつかの部屋(第1部屋、第2部屋 、第3部屋、...第n部屋)でなされることができるが、便宜上第1部屋が最も大きくて、第n部屋に行くほど小さくなると仮定すると、そのそれぞれの部屋を暖房するための必要要求熱量は、部屋底面積に比例すると思うのが一般的である。
【0048】
しかし、必要要求熱量が部屋底面積に比例するということは暖房負荷を無視した理論的なことであるだけで、実際に暖房設計をするにおいて暖房負荷を考慮するようになると、部屋底面積が等しくても必要要求熱量が変わることができるし、さらには、底面積が小さな部屋が大きい部屋より必要要求熱量が大きい場合も生ずることがある。
【0049】
したがって、暖房設計をする時には設計基準に合わせて各部屋底面積に対する考慮だけではなく、窓の個数や大きさ、部屋の位置など諸般の熱損失をすべて考慮して各部屋別暖房負荷を計算するようになって、その暖房負荷に合わせて必要要求熱量が決まる。
【0050】
各部屋別暖房負荷を計算する式は下のようである。
L=Σ(K×A×N×△t)-------(式1)
L:暖房負荷量
K:熱管流率[kcal/hk)
A:面積
N:方位係数
△t:相当温度差
【0051】
すなわち、各部屋別暖房負荷は、部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されることで、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子をすべて掛けて求められるところ、前記式1は最も精密な暖房負荷を得るための理想的な式として4個の因子(熱管流率、面積、方位係数、相当温度差)がすべて選択された場合を例示する。
【0052】
前記式1で、暖房負荷を求める因子中の一つである熱管流率値は、部屋を構成している材料自体の特性と係わるものであり、熱管流率が大きければ熱損失が大きいという意味になる。例えば、硝子門の熱管流率は4.73で木材門の熱管流率1.38よりその値が大きいので、硝子門である場合熱損失が木材門に比べて大きいということが分かる。
【0053】
通常、熱管流率は、設備基準規則第21条に基づいて『地域別建築物部位の熱管流率表』に現われているものを見て、該当材料によってその値を捜せば良い。
【0054】
また、前記因子のうちで面積値は、該当部屋の底面積のみを意味するものではなく、該当部屋を取り囲んでいるすべての表面積を意味するものであり、一般に部屋は六面体であるために、4面の壁と天井、底の面積に対する値が考慮される。
【0055】
また、前記因子のうちで方位係数は、東、西、南、北の方位を考慮して、その各方位による熱損失差を考慮したものである。
【0056】
そして、前記相当温度差は、部屋を構成している何れか一つの面(例えば、壁面)を基準でその外面と内面との間の温度差を意味することで外壁の場合熱損失が大きくなるので、前記相当温度差が大きくなるようになる。
【0057】
このように最も精密な暖房負荷を求めるためには、前記式1に示したもののように部屋をなしている各面の'面負荷量(熱管流率×面積×方位係数×相当温度差)'をすべて加えて求めることができるし、何れか一つの壁面がお互いに異なる材料でなされていれば、その各材料に対する熱管流率、面積、方位係数、相当温度差をそれぞれ手に入れて、これらをお互いに加えて求めることができる。
【0058】
例えば、ある一壁面がコンクリートとガラス窓でなされていたら、前記ガラス窓を抜いた面積にコンクリートの熱管流率とコンクリートの方位係数及び相当温度差を掛けた後、再び前記ガラス窓面積にガラス窓熱管流率、方位係数、相当温度差を掛けて、これらをお互いに加えればその壁面での暖房負荷が計算される。
【0059】
また、前記面負荷量は前に提示された4個の因子をすべて掛ける必要はなくて、必要によって選択された因子のみを有して計算することができるところ、例えば、ある一壁面が外壁である場合には、前記因子らのうちで方位係数が考慮されなければならないが、内壁の場合には方位係数は除いて計算することができる。
【0060】
したがって、前記面負荷量は、すこし精密度は落ちても'面積'のみが考慮されることもできて、'面積×熱管流率'のみ考慮されることもできて、ここに方位係数や相当温度差のうちで少なくとも何れか一つ以上の因子が追加的に考慮されることもできる。
【0061】
暖房負荷が計算されれば、これは、すなわち、その部屋を最適に暖房するために要求される必要要求熱量になるが、前記必要要求熱量は下の式で求めることができる。
Q=G×C×△T-------(式2)
Q:必要要求熱量[kcal/h]
G:流量[lph]
C:比熱[kcal/kg℃]
△T:温度変化(室内供給温度-実内還収温度)
【0062】
ここで比熱は、定数値(温水が使用されるので比熱は1)になって、温度変化値も従来技術で説明した設計基準を満たそうとするといつも15℃に維持しなければならないために定数値で見られる。
【0063】
結果的に、熱量と流量は、比例関係に置かれるようになるので、必要要求熱量を高めるためには流量を増加させれば良いところ、各部屋別必要要求熱量が決まれば、それを満たすための最適の流量も設定されることができるために各部屋別の最適流量値が算出されることができる。
【0064】
各部屋別に算出された最適流量値は、後述するようになる制御部に保存されて、可変流量バルブ200〜500の流量を制御する時使用されるところ、これに対しては後から再び説明する。
【0065】
以下、本発明の望ましい実施例による基本構成に対して説明する。
【0066】
図2に示されたところのように本発明は、大きく供給管2、温水管路4、還収パイプ5、還収管7、温度調節部110、駆動器120、可変流量バルブ200〜500、制御部130を含んでなされる。
【0067】
前記供給管2は、各世帯別に温水を供給するための構成であり、前記温水管路4は前記供給管2に連通されて、各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする構成である。
【0068】
前記温水管路4は、前記供給管2に直接連通されても構わないが、一般に前記供給管2は温水供給ヘッダー3と連結されて、前記温水供給ヘッダー3で前記温水管路4が各部屋別に分岐されて、温水が流れながら各部屋を個別暖房するようになる。
【0069】
部屋らと熱交換が終わった温水は、それぞれの温水管路4に連通された還収パイプ5を通じて還収されて、還収された温水は温水還収ヘッダー6に再び集まった後前記温水還収ヘッダー6に連結された還収管7を通じて還収パイプ5らの流量が1ヶ所で集まって示されない世帯外部の中央還収管に還収される。
【0070】
本発明は、このような暖房構造を有する世帯で何れか一つ以上の部屋が暖房中止されれば、実質的に暖房中止された部屋の流量(あらかじめ算出した最適流量)に該当する程度全体定流量も減少されるようにすることで暖房費を節減して、暖房遂行中である他の部屋に元に設定されている最適流量よりさらに多い流量が加えられることを防止して、暖房遂行中である還収パイプの流速増加を防止することでキャビテーションによる騷音発生を抑制しようとするものである。
【0071】
ここで、前記温度調節部110は、使用者が各部屋の希望温度を個別的に設定できるように部屋ごとに個別設置されるが、前記温度調節部110は使用者が願う希望温度の設定だけではなく、各部屋の室内温度を測定することができる。
【0072】
前記温度調節部110には、空気温度感知センサーを内蔵していてボタンや調節ノブを回転させて使用者が願う温度を設定できるようになっているところ、前記温度調節部110は一般に広く知られた公知技術に該当するので、それ以上の説明は略する。
【0073】
前記駆動器120は、各部屋の還収パイプ5にそれぞれ設置されて後述する制御部130の電気的信号によってその還収パイプ5の通路を個別的に開閉する構成として、前記駆動器120が前記還収パイプ5を開放すると該当部屋に温水が流れることができるために暖房が可能で、前記駆動器120が前記還収パイプ5を閉鎖すると該当部屋に温水が流れることができないために暖房が中止される。
【0074】
前記駆動器120は、外部の電気的信号によって作動するものであり、その電気的信号を受けて前記還収パイプ5内部にあるバルブを動作させることで前記還収パイプ5の通路が開閉される。
【0075】
また、前記可変流量バルブ200〜500は、前記供給管2または還収管7に設置されて、制御部130のまた他の電気的信号によってその供給管2または還収管7の流量を変更することで、前記可変流量バルブ200〜500で世帯の全体定流量が制限される。
【0076】
前記可変流量バルブ200〜500に電気的信号が加えられれば前記供給管2または還収管7(便宜上以下では図面に示されたところのように可変流量バルブ200〜500が還収管7に設置されたことを仮定して説明する)の流路断面積を調節してその還収管7を経つ流量が変更されるようにするが、前記可変流量バルブ200〜500の構造は、実施例によって図3(第1実施例)、図4(第2実施例)、図5(第3実施例)、図7及び図8(第4実施例)に詳しく示される。
【0077】
先ず、図3に示されたところのように、第1実施例による可変流量バルブ200は大きくボディー210と、チャンバ220と、ダイアフラム230と、移動体240と、アクチュエータ250を含んでなされる。
【0078】
前記ボディー210の内部一側には還収される流体が入って来る入口211が形成されて、他側にはその流体が出る出口212が形成されるところ、このように前記ボディー210には前記入口211と出口212が連通される流路が内部に設けられる。
【0079】
また、前記ボディー210には前記入口211と出口212との間に流路の断面積が減少されるシート213が形成されて、前記入口211を通じてボディー210内部に入って来た流体は、前記シート213を通過して前記出口212を通じて外部に排出される。
【0080】
前記チャンバ220は、前記ボディー210の内部一側に形成される所定の空間として、前記チャンバ220には前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路221、222が形成される。
【0081】
図3で見れば、前記チャンバ220には前記入口211側流圧が作用するように前記入口211側と連通された第1流圧通路221が形成されて、前記シート213側流圧が作用するように前記シート213側と連通された第2流圧通路222が形成される。
【0082】
したがって、前記チャンバ220は、前記第1流圧通路221と連通される第1流圧室223と前記第2流圧通路222と連通される第2流圧室224がダイアフラム230によって区画分離する。
【0083】
前記ダイアフラム230は第1流圧室223と第2流圧室224が区画分離されるように前記チャンバ220に設置されて、前記ダイアフラム230の両側に前記入口211側流圧とシート213側流圧がそれぞれ作用する時、その圧力差によって変形される。
【0084】
前記移動体240は、前記ダイアフラム230一側に結合されて、前記チャンバ220での圧力差によって前記シート213から前記出口212側に通じる断面積を調節するように弾性設置される構成で、前記ダイアフラム230がチャンバ220の圧力差によって変形される時、その変形力の提供を受けて、前記シート213側に近付くようになる。
【0085】
ここで、前記移動体240は、ヘッド部241と、ステム部242と、弾性部材243を含んでなされるが、前記ヘッド部241は前記ダイアフラム230に結合される部位である。
【0086】
また、前記ステム部242は前記ヘッド部241から前記シート213側に延長されて、前記ダイアフラム230の変形によって前記シート213から出口212側に通じる流量断面積を調節する部位である。
【0087】
したがって、前記ダイアフラム230の変形によって前記ステム部242が移動されながら前記シート213から出口212側に通じる断面積を増加させるか、または減少させて前記シート213側での流圧を低めるか、または高めるようになる。
【0088】
そして、前記第2流圧室224と連通される前記第2流圧通路222は、前記シート213側と通じるように前記ボディー210に形成されても構わないが、本発明では前記第2流圧通路222が前記ステム部242内部に形成されるように実施される。
【0089】
したがって、前記ステム部242内部に形成された前記第2流圧通路222を通じて前記第2流圧室224が前記シート213側と連通される。
【0090】
また、前記第1流圧室223と第2流圧室224がお互いに等しい圧力状態にある時には、前記移動体240が図3に示したところのような初期位置に復元されなければならないところ、前記弾性部材243が前記移動体240とチャンバ220との間に設置される。
【0091】
前記ボディー210に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間、これより高い高圧の流体が入って来れば前記入口211側の流圧は、前記シート213の流圧より高くなって、これによって前記入口211と連通された前記第1流圧室223圧力が前記シート213と連通された第2流圧室224圧力より高くなるところ、このような圧力差によって前記第1流圧室223の圧力が前記第2流圧室224側に作用して、前記ダイアフラム230が前記第2流圧室224側に曲がる変形が起きて、このようなダイアフラム230の変形によって前記移動体240が前記シート213側に押されて、前記移動体240の末端がシート213から出口212側に通じる断面積を縮小するようになる。
【0092】
前記シート213から出口212側に通じる断面積が縮まれば、前記シート213での流圧が徐徐に上昇して、遂に入口211側流圧と等しくなる状態に至るようになって、このように入口211側とシート213側の流圧が等しくなると、前記第1流圧室223と第2流圧室224の圧力が平衡状態に至って前記移動体240は弾性力によって再び原位置に復元される。
【0093】
このように前記チャンバ220と、ダイアフラム230と、移動体240は、前記入口211側と前記シート213側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は、入口211側とシート213側の圧力が等しい時に、その入口211側からシート213側に通じる流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。
【0094】
一方、上のような構成によって入口211側とシート213側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ250によって前記シート213を経つ流量が調節される。
【0095】
前記アクチュエータ250は、前記ボディー210の他側に設置されて、電気的信号によって前記入口211からシート213側に通じる断面積を調節することで実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ250は他の実施例でも共通的に使用される構成であるので、他の実施例を先ず説明した後に後でまた詳しく説明する。
【0096】
一方、図4に示されたところのように、第2実施例による可変流量バルブ300は、大きくボディー310と、チャンバ320と、ダイアフラム330と、移動体340と、アクチュエータ350を含んでなされる。
【0097】
前記ボディー310の内部一側には、還収される流体が入って来る入口311が形成されて、他側にはその流体が出る出口312が形成されるところ、このように前記ボディー310の内部には前記入口311と出口312が連通される流路が設けられる。
【0098】
また、前記ボディー310には前記入口311と出口312との間に流路の断面積が減少されるシート313が形成されて、前記入口311を通じてボディー310内部に入って来た流体は必ず前記シート313を通過して前記出口312を通じて外部に排出される。
【0099】
前記チャンバ320は、前記ボディー310の内部のうちで入口311と出口312との間に形成される所定の空間で本実施例では前記チャンバ320が前記シート313側近所に形成されるところ、前記チャンバ320には前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路321、322が形成される。
【0100】
図4で見れば、前記チャンバ320には前記シート313側流圧が作用するように前記シート313側と連通された第1流圧通路321が形成されて、前記出口312側流圧が作用するように前記出口312側と連通された第2流圧通路322が形成される。
【0101】
したがって、前記チャンバ320は、前記第1流圧通路321と連通される第1流圧室323と、前記第2流圧通路322と連通される第2流圧室324がダイアフラム330によって区画分離する。
【0102】
前記ダイアフラム330は、第1流圧室323と第2流圧室324に区画分離されるように前記チャンバ320に設置されて、前記ダイアフラム330の両側で前記シート313側流圧と出口312側流圧がそれぞれ作用する時、その圧力差によって変形される。
【0103】
ここで、前記ダイアフラム330は、前記チャンバ320に設置されるようにその外周面が前記チャンバ320内壁に固定されて、その内周面には後述する移動体340が結合されるための貫通部331が形成される。
【0104】
また、前記移動体340は、前記ダイアフラム330に結合されてチャンバ320での圧力差によって前記入口311側からシート313側に通じる所のうちで方向が変わる所(以下、'変曲部'と称する)の断面積が調節されるように弾性設置される構成で、前記移動体340は前記シート313側での圧力が出口312側より大きければ、前記ダイアフラム330から変形力の提供を受けて、前記変曲部314の断面積が減少されるように移動される。
【0105】
ここで、前記移動体340は、ヘッド部341と、ステム部342と、弾性部材343を含んでなされるが、前記ヘッド部341は前記ダイアフラム330の貫通部331に挟まれる部位である。
【0106】
また、前記ステム部342は、前記ヘッド部341から前記入口311側とシート313側が連通される変曲部314側に延長されて、前記ダイアフラム330の変形によって前記入口311からシート313側に通じる変曲部314の断面積を調節する部位である。
【0107】
したがって、前記ダイアフラム330の変形によって前記ステム部342が移動されながら前記変曲部314の流量断面積を増加させるか、または減少させて圧力変化による変曲部314の流量を調節することで、前記シート313側では流圧がいつも一定になるようにする。
【0108】
また、前記第1流圧室323と第2流圧室324がお互いに等しい圧力状態にある時には、前記移動体340が初期位置に復元されなければならない、前記弾性部材343はダイアフラム330を基準で両側圧力が等しい時、前記移動体340が復元されるように前記移動体340に弾性設置される。
【0109】
そして、前記変曲部314には前記ステム部342との間隔を調節して、変曲部314を経つ初期通過流量を調整するための調整ネジ315が設置されることが望ましい。
【0110】
前記調整ネジ315は、初期流量を設定する時に手動で操作できるようになっているし、一度調整しておけば再び手動で操作する前まで変更されない。
【0111】
整理して見れば、前記ボディー310に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間これより高い高圧の流体が入って来れば、前記シート313側の流圧は前記出口312側の流圧より高くなって、これによって前記シート313側と連通された前記第1流圧室323圧力が前記出口312側と連通された第2流圧室324圧力より高くなるところ、このような圧力差によって前記第1流圧室323の圧力が前記第2流圧室324側に作用して、前記ダイアフラム330が前記第2流圧室324側に曲がる変形が起きて、このようなダイアフラム330の変形によって前記移動体340が前記変曲部314側に移動されて前記ステム部342の末端が入口311からシート313側に通じる変曲部314の流量断面積を縮小するようになる。
【0112】
前記変曲部314の流量断面積が縮まれば前記シート313での流圧が徐徐に降りて遂に出口312側流圧と等しくなる状態に至るようになって、このようにシート313側と出口312側の流圧が等しくなると、前記第1流圧室323と第2流圧室324の圧力が平衡状態に至って前記移動体340は弾性力によって再び原位置に復元される。
【0113】
このように前記チャンバ320と、ダイアフラム330と、移動体340は前記シート313側と前記出口312側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は、シート313側と出口312側の圧力が等しいこそ、前記シート313を通過する流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。圧力が変わればシート313を通過する流量に変化が生ずることは当然である。
【0114】
上のような構成によってシート313前後側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ350によって前記シート313を経つ流量が調節されるが、前記アクチュエータ350によって結局還収管7を通過する総流量が精密に調節される。
【0115】
前記アクチュエータ350は、前記ボディー310の他側に設置されて、電気的信号によって前記シート313の開放量を調節することで、実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ350が前記シート313を通過する流量の断面積を実質的に調節することで流量制御が可能になる。前記アクチュエータ350は後から再び詳しく説明する。
【0116】
一方、図5に示されたところのように、第3実施例による可変流量バルブ400は、大きくボディー410と、流量センサー430と、アクチュエータ450を含んでなされる。
【0117】
前記ボディー410の内部一側には還収される流体が入って来る入口411が形成されて、他側にはその流体が出る出口412が形成されるところ、このように前記ボディー410の内部には、前記入口411と出口412が連通される流路が設けられる。
【0118】
また、前記ボディー410には前記入口411と出口412との間に流路の断面積が減少されるシート413が形成されて、前記入口411を通じてボディー410内部に入って来た流体は、必ず前記シート413を通過して前記出口412を通じて外部に排出される。
【0119】
前記流量センサー430は、前記ボディー410の流路上に設置されて、流路を通る流体の流量を直接測定するための構成で、本発明の実施例では前記流量センサー430が出口412側に設置されて、前記シート413を通過した流体の流量を測定するようになっているが、前記流量センサー430の配置が必ずここに限らなければならないものではなくて、前記入口411側に設置されていても関係ない。
【0120】
還収管7と連結されている前記ボディー410の内部、流路上には流体の圧力が大部分時々刻々変わるしかないが、このように圧力がずっと変わる状況で後述するアクチュエータ450を通じて定流量を制御するために通常的に前記シート413前、後の圧力を等しくしてくれる手段が使用されたが、本発明の第3実施例では流路内部の流量を直接計測して、その流量変化に従ってリアルタイムで流量断面積を調節することで定流量を制御するようにする。
【0121】
したがって、前記流量センサー430を通じて計測した流路での通過流量が大きければ、前記シート413での流量断面積を減少させなければならないし、流量が小さければ前記シート413での流量断面積を増加させて、流量変化と無関係にいつも一定な流量が流れるようにする。
【0122】
図6に示したところのように、前記流量センサー430はハウジング431と、マグネチック部432と、インペラ433でなされるが、前記ハウジング431は前記ボディー410の流路上に設置される構成で流体によって腐食されないように耐食性が大きい材料でなされることが望ましくて、前記ハウジング431の内部には流体が過ぎ去るための貫通口431aが形成される。
【0123】
したがって、前記ハウジング431が前記流路上で流体の流れ方向と交差する方向に設置されれば流路を流れるすべての流体は、前記貫通口431aを通過するようになる。
【0124】
前記マグネチック部432は、前記貫通口431aの内側円周方向に設置される構成で、前記マグネチック部432は一つだけ設けられても構わないが、一つのマグネチック部432が故障する場合を備えてセンサーの精密度を高めるために本発明の実施例のように貫通口431aの内側円周方向に沿って一定距離が離隔されるようにいくつかが設置されることが望ましいところ、これは実施者の必要によって選択すると良い。
【0125】
前記マグネチック部432は、磁石とコイルが組合されて周りに磁場が生成されるようにする構成で、これに対するものは一般に広く知られた公知技術に該当するところ、原理説明は略する。
【0126】
前記インペラ433は、前記貫通口431aに回転可能に設置される構成で、前記インペラ433は前記流路を流れる流体から衝突エネルギーの伝達を受けて回転されて、前記インペラ433が回転される時に前記マグネチック部432が前記インペラ433の回転数を検出できるようにインペラ433全体が金属性材料でなされるか、または前記インペラ433の末端に金属性物質が具備される。
【0127】
したがって、前記インペラ433が回転される動作でインペラ433を構成しているベイン(羽)一つが前記マグネチック部432辺りを通るようになると前記マグネチック部432の磁束密度が変わるようになって、これによって前記マグネチック部432内部のコイルに電圧が発生するが、この電圧はインペラ433の回転によっていくつかのベイン(羽)が前記マグネチック部432を経つ時、制御部130にパルス形態に入力されるところ、前記制御部130はこのパルス信号の入力を受けて、前記インペラ433の回転速度を検出するようになる。
【0128】
前記流路を流れる流量が多くなるほど前記インペラ433に伝達する衝突エネルギーが増加して、前記インペラ433の回転速度は増加されるために、前記インペラ433の回転速度を通じて流路を流れる流量を直接的に計測することができる。
【0129】
また、図5に示されたところのように前記アクチュエータ450は、前記シート413の開放量を調節する構成で、前記アクチュエータ450によって前記シート413を経つ流量が調節されるが、前記シート413を経つ流量が調節されれば結局前記還収管7を通過する総流量が調節される。
【0130】
前記アクチュエータ450は、電気的信号によって前記シート413の開放量が調節されるように前記ボディー410の一側に設置される。
【0131】
したがって、前記流量センサー430が流路内部を流れる流量を直接的に計測して、それに対する情報を制御部130に送れば、前記制御部130は流量センサー430の情報に基づいて前記アクチュエータ450を制御して、前記シート413での流量断面積を調節することで、いつも一定な流量が流れるようにする。
【0132】
本発明の第1乃至第3実施例に使用される前記アクチュエータ250、350、450は、大きく駆動本体251、351、451と移動ロード252、352、452を含んでなされるが、前記駆動本体251、351、451は、後述する制御部130と電気的に連結されて、前記制御部130から電気信号を受ければ、これを運動力に変換するようになる。
【0133】
前記駆動本体251、351、451の運動力は、前記移動ロード252、352、452に伝達して、前記移動ロード252、352、452の移動による長さ変化によって前記シート213、313、413の開放量が調節される。ここで、駆動本体に対しては後から再び説明する。
【0134】
一方、図7及び図8に示されたところのように、第4実施例による可変流量バルブ500は、大きくボディー510、チャンバ520、ダイアフラム530及びアクチュエータ550を含んでなされる。
【0135】
前記ボディー510の内部一側には、還収される流体が入って来る入口511が形成されて、他側にはその流体が出る出口512が形成されるところ、このように前記ボディー510には前記入口511と出口512が連通される流路が内部に設けられる。
【0136】
前記チャンバ520は、前記ボディー510の内部一側に形成される所定の空間として、ボディー510の内部に装着された円筒状の上、下端支持台521、522によって区画されて、ボディーの入口511及び出口512と連通されるように形成される。前記上、下端支持台521、522は一つの円筒状部品としてボディー510の内部に装着されることもできて、ボディーの一部分として延長形成されることもできる。
【0137】
前記チャンバ520は、ボディー510の下部に設置されたダイアフラム530によって第1流圧室524と第2流圧室525に区画分離されて、前記第1流圧室524には前記ボディー510の入口511から連結された流圧通路523によって入口511側流圧が加えられるように構成されて、前記第2流圧室525は前記ダイアフラム530の変形によって前記出口512側に通じる断面積が増減されることによって内部の流圧が変化されるように構成される。
【0138】
前記ダイアフラム530は、一端が前記チャンバ520の下端支持台522上に固定されて、他端はチャンバ520内に設置される弾性部材543と結合されたスライダー540に固定される。その結果、前記チャンバ520はボディー510の入口511と連通される第1流圧室524とボディー510の出口512と連通される第2流圧室525に区画分離される。
【0139】
前記ダイアフラム530の装着形態をより詳しく説明すると、ダイアフラム530の一端は前記チャンバ520の下端支持台522上に設置されて、第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化にも動かないように固定される。一方、ダイアフラム530の他端は前記スライダー540に固定されて、このスライダー540はチャンバ520の底部から突き出形成されたガイド突起513に挟まれて、第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化に従って上下に移動されるように装着される。
【0140】
前記ガイド突起513と後述する移動ロード552との間にはコイルスプリングのような弾性部材545が嵌めこみ設置される。この弾性部材545が離脱されることを防止するために前記ガイド突起513の上端と移動ロード552の下端には、それぞれ嵌めこみ顎514、554が形成される。
【0141】
前記弾性部材545は、前記スライダー540が第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化によってガイド突起513に沿って移動する時弾性バイアスされるように装着される。前記第1流圧室524と第2流圧室525がお互いに等しい圧力状態になると前記弾性部材545が前記スライダー540を図7で実線に表示されたところのように初期位置に修復させてくれる。
【0142】
前記ボディー510に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間これより高い高圧の流体が入って来れば入口511側の流圧は出口512の流圧より高くなって、これによって入口511と連通された第1流圧室524の圧力(P1)が出口512と連通された第2流圧室525の圧力(P2)より高くなる。このような圧力の差によって前記第1流圧室524の圧力が前記第2流圧室525側に作用して図7で点線に示したところのように前記ダイアフラム530と結合されたスライダー540が前記第2流圧室525側に上昇すると同時にダイアフラム530自体も第2流圧室525側に脹れ上がる変形が起きるようになる。その結果、前記第2流圧室525と出口512が連通される通路の断面積(d2)が縮まる。
【0143】
前記第2流圧室525から出口512側に通じる断面積(d2)が縮まれば、前記第2流圧室525の流圧が徐徐に上昇して遂に第1流圧室524の流圧と等しくなって、第1流圧室524及び第2流圧室525の圧力が平衡状態(P1=P2)に至るようになると前記スライダー540は弾性部材545によって初期位置に復元される。
【0144】
このように前記チャンバ520、ダイアフラム530及びスライダー540の構成は、入口511側と出口512側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は入口511側と出口512側の圧力が等しいこそ、その入口511側で出口512側に通じる流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。
【0145】
一方、上のような構成によって入口511側と出口512側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ550によって前記チャンバ520を通る流量が調節される。
【0146】
前記アクチュエータ550はボディー510の上部に設置されて、電気的信号によって前記入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節することで実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ550が前記入口511側でチャンバ520に通じる断面積(d1)を実質的に調節することで流量制御が可能になる。
【0147】
前記アクチュエータ550は、大きく駆動本体551、移動ロード552及び流量遮断体555を含んでなされるが、前記駆動本体551は後述する制御部130と電気的に連結されて、前記制御部130から電気信号を受ければこれを運動力に変換するようになる。前記駆動本体551に対しては後から再び詳しく説明する。
【0148】
前記アクチュエータ550において、前記移動ロード552と流量遮断体555の作動は二つの方式で具現されることができるところ、図7及び図8を参照してそれぞれの実施例を簡単に説明する。
【0149】
図7に示されたところのように前記駆動本体551から回転可能に設置されて、その下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、この移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の回転時に前記チャンバ520の上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積(d1)を調節する流量遮断体555で構成される。
【0150】
これによると、前記移動ロード552はもとの場所で両方向に回転運動だけをして、前記流量遮断体555が移動ロード552のねじ山に沿って上下に移動しながら断面積を調節するようになる。この時、移動ロード552は上下に移動しないために、その下端に嵌めこみ設置された弾性部材545を弾性バイアスさせない。
【0151】
また、図8に示されたところのように前記駆動本体551から直線往復運動が可能に設置されて、その下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、この移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の直線往復運動時に前記チャンバ520の上端支持台521に沿って上下で直線移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積(d1)を調節する流量遮断体555で構成される。
【0152】
これによると、前記移動ロード552が上下で直線往復運動することによってその下端に嵌めこみ設置された弾性部材545が弾性バイアスされながら断面積の変化がより均一で円滑になされるようにしてくれる。
【0153】
本発明による第1実施例乃至第4実施例に使用される前記駆動本体251、351、451、551は、図9に示したところのような構造をなしているが、前記制御部130は駆動本体251、351、451、551の駆動モータ253と電気的に連結されて、前記駆動モータ253を作動させるが、前記駆動モータ253は減速ギア254を通じて駆動ギア255に回転力を加える。
【0154】
前記駆動ギア255は図9に示されなかったが、前記移動ロード252、352、452、552に動力伝達可能になるように連結されて、前記移動ロード252、352、452、552が直線運動をするように外力を提供する。
【0155】
この時、前記直線運動する移動ロード252、352、452、552の位置に対する情報を前記制御部130が入力を受けると、前記シート213、313、413、513を通過する流量を制御部130が分かるために、前記駆動ギア255は連結ギア256を通じてセンサーギア257と動力連結される。
【0156】
したがって、前記駆動ギア255が回転されれば前記センサーギア257が連動して回転されるが、前記センサーギア257には一般に知られている可変抵抗器258が内蔵されていて、前記可変抵抗器258の出力値は前記制御部130に入力されるために、前記制御部130は前記可変抵抗器258の出力値をリアルタイムで入力を受けて、前記駆動ギア255の回転量、すなわち前記移動ロード252、352、452、552の位置が分かるようになる。
【0157】
前記駆動ギア255は、1回以上回転されることができるが、前記センサーギア257は可変抵抗器258と接触された状態で回転されなければならないために、回転数が1回未満で制限されるところ、このような原理を考慮して前記駆動ギア255と前記センサーギア257との間に適正なギア比が設定されることが望ましい。参照で、本発明では前記センサーギア257の回転角が270度以下に制限されて、その回転角度範囲内に可変抵抗器258が設置されて、前記制御部130には前記移動ロード252、352、452、552の移動距離とシート213の直径など、各種パラメーターが入力されていて前記移動ロード252、352、452、552の移動距離が分かれば流量の推定が可能である。
【0158】
このように、前記移動ロード252、352、452、552は、前記駆動本体251、351、451、551から延長されて、前記ボディー210、310、410、510内部に挿入された状態で、前記駆動本体251、351、451、551から力の提供を受けて、前記シート213、313、413、513側に入って行く断面積を調節するようになるが、前記移動ロード252、352、452、552が前記シート213、313、413、513の断面積を調節することによって流量が制御される。
【0159】
この時、前記移動ロード252、352、452、552の外径は、前記シート213、313、413、513の内径に対応される大きさで設定されることが望ましいところ、前記移動ロード252、352、452、552が前記シート213、313、413、513に完全に挟まれれば流体が全然流れることができなくなって通過流量が'0'このなる。
【0160】
一方、前記制御部130は図2に示したところのように、前記温度調節部110の信号の入力を受けて、その信号に根拠して前記駆動器120と前記可変流量バルブ200〜500を制御する構成である。
【0161】
前記温度調節部110は前で説明したところのように、使用者が願う希望温度を設定できることだけではなく、現在室内温度を測定することができるために、前記温度調節部110で使用者が設定した希望温度と温度調節部110が感知した現在温度はすべて前記制御部130に入力される。
【0162】
前記制御部130は入力を受けた希望温度と現在温度を比べて現在温度が希望温度より低い場合に暖房を遂行しなければならないので、前記駆動器120にオン(on)信号を与えて該当還収パイプ5が開放されるようにする。
【0163】
この時、何れか一つの部屋の希望温度が現在温度と等しくなって暖房が中止されなければならない場合、前記制御部130はその該当部屋の駆動器120にオフ(off)信号を与えて、その部屋の還収パイプ5が閉鎖されるようにする。
【0164】
この時、前記制御部130は、全体部屋の最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブ200〜500の流量を減少させて、前記可変流量バルブ200〜500を通過する世帯別全体定流量が暖房中である各部屋の流量の合と等しくなるようにするが、前記制御部には前で説明したところのように各部屋別暖房負荷を考慮して、該当部屋の最適暖房に必要な必要要求熱量と比例関係にある最適流量値が保存されている。
【0165】
前記制御部130が前記可変流量バルブ200〜500に送る制御信号は、可変流量バルブ200〜500のアクチュエータ250、350、450、550のうちでも駆動本体251、351、451、551に送られて、前記移動ロード252、352、452、552の移動距離を調整するが、前記制御部130には前記移動ロード252、352、452、552の移動距離とシート213、313、413、513の直径など、各種パラメーターが入力されていて、前記移動ロード252、352、452、552の移動距離による流量を推正することができるようになる。
【0166】
もし、一つの部屋のみで暖房が遂行されれば前記制御部130は、暖房が遂行される部屋の還収パイプ5のみを開放して、他の残りの部屋(暖房中止された部屋)らの還収パイプ5は閉鎖して、前記可変流量バルブ200〜500に暖房が遂行される部屋の最適流量値(暖房負荷を考慮した流量)と等しい流量だけ流れるように制御する。
【0167】
これに対する追加的な例示は、図10乃至図12の実験データを参考して下で説明する。
【0168】
図10乃至図12は、お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて、実際に暖房が中止された部屋に対応して、世帯の全体定流量の減少差を示した図表であるが、ここで最適値と称するものは、各部屋の暖房有無によって該当世帯の全体定流量を計算的に示した理想的な値である。
【0169】
また、駆動器開きと称するものは、該当数字の部屋が暖房されるという意味で、例えば、駆動器開きが'1+2+3+4'であると、1、2、3、4番部屋がすべて暖房されているという意味であり、駆動器開きが'1'であると、1番部屋だけ暖房されて、2、3、4番部屋は暖房中止状態にあるという意味である。
【0170】
先ず、図10を見れば駆動器開きが'1+2+3+4'状態にある時、本発明や差圧流量バルブすべてが最適値と類似であることが分かるが、一つの部屋が暖房中止された'1+2+4'、'1+2+3'、'1+3+4'では本発明は、最適値にすべて近接したが、従来の差圧流量バルブは最適値と差を見せて流量制御が目標とするとおりにまともになされないことが分かる。
【0171】
これは、実際に一つの部屋が暖房されないにもかかわらず世帯の全体定流量はそれに比例して減少されないところ、結局暖房がなされている他の部屋に過流量が流れて燃料費節減にならないだけでなく、流速増加によってキャビテーションが発生するということが分かる。
【0172】
このような差は、図11及び図12で見るところのように暖房中止される部屋が増えるほどさらに明らかに現われるところ、図12でのように一つの部屋だけを暖房する場合、本発明による装置は最適値に非常に近接して実質的な燃料費節減がなされて、騷音が発生しないことが分かるが、従来の差圧流量バルブは最適値と大きい差を見せて暖房効率が低下されて、キャビテーションによる騷音が発生するということが分かる。
【0173】
一方、本発明による装置対比従来技術で説明した暖房装置のうちで'開放バルブ個数割合'制御方式と'開放バルブ長さ割合'制御方式をそれぞれ同一世帯に施工して、最適流量と実際制御流量との誤差を説明した。
【0174】
施工をした'大韓民国高陽市幸信洞新東亜アパート48坪(以下、'施工例')'のパラメーターは図13のようである。
【0175】
図13で見るように、施工例の'奥座敷+ドレス室'より'居間'の面積が小さいけれど居間はたいてい窓が大きくて、窓数も多いので熱損失が多くて、暖房負荷が大きさのために最適流量も他の部屋に比べて大きいしかない。
【0176】
図14のように前記施工例に本発明による装置を施工して実際流量を制御すると、誤差が部屋別にすべて0%であることが分かる。これは、はじめから部屋別最適流量値に基礎して全体定流量を制御するためであるが、暖房が中止された部屋の最適流量値に該当する流量程度全体定流量が制御されるために設計基準に好適で、これによって最適の暖房を遂行できるように暖房効率が改善されて、キャビテーション現象が減少される。
【0177】
反面、図15は、従来'開放バルブ個数割合'制御方式で定流量が制御されたデータであるが、ここで見れば部屋の面積や暖房負荷を全然考慮しないで駆動器個数によって定流量が制御されるために実際制御流量は部屋ごとにすべて等しく出る。
【0178】
これは、該当部屋が要求する最適流量値と全然無関係であるので、過暖房または低暖房現象をもたらしてエネルギー無駄使い及び使用者の暖房満足度を低下させて、過暖房される部屋ではキャビテーション現象が発生する。
【0179】
また、図16は、従来'開放バルブ長さ割合'制御方式で定流量が制御されたデータであるが、これは部屋の面積を考慮したために、図15に比べて誤差がすこし減少することはあったが、相変らず過暖房または低暖房現象が起きて最適の暖房状態を維持することができないものとして現われた。
【0180】
以下、本発明対比'開放バルブ個数割合'制御方式と'開放バルブ長さ割合'制御方式の『地域暖房設計基準の温度変化(△T)充足可否』に対して説明する。
【0181】
図13で見るように居間だけ暖房される場合居間の暖房負荷は、3,422[kcal/h]であり、これは、すなわち、居間の必要要求熱量を意味するところ、図14を参照すると居間の実際制御流量は、3.8[lpm]になって、これを時間概念に変換するために60を掛けて、前記温度変化(△T)を計算すると下のようである。
3,422=3.8×60)×1×△T
△T=15(℃)
【0182】
しかし、図15で見るように'開放バルブ個数割合'制御方式に従って流量を制御するようになると、居間の実際制御流量は2.23[lpm]であり、この時の前記温度変化(△T)は下のようである。
3,422=(2.23×60)×1×△T
△T=おおよそ26(℃)
【0183】
したがって、前記'開放バルブ個数割合'によって流量を制御することは、地域暖房設計基準で提示している温度変化15℃を満たすことができない問題点がある。また、最適流量値より実際制御流量が小さな場合還収温度が地域暖房設計基準で提示している45℃より著しく低い34℃になるところ、これによって部屋温度が全体的に均一ではなくて、温水の入口側と出口側の偏差が大きくなる不均衡をもたらすようになる。
【0184】
一方、'開放バルブ長さ割合'制御方式によって流量を制御しながら最適流量値より実際制御流量が大きい場合を例にして見る。
【0185】
図13及び図16を参照すると、書斎の暖房負荷は1,065[kcal/h]であり、これによって最適流量値は1.18にもかかわらず実際制御流量は、1.88になることが分かるが、この時の温度変化(△T)を計算すると下のようである。
1,065=(1.88×60)×1×△T
△T=おおよそ9.4(℃)
【0186】
したがって、最適流量より過流量が流れる時には地域暖房設計基準を満たすことができないことはもちろん、部屋との十分な熱伝逹がなされなくて、暖房効率が低下されて、これは結局暖房費増加の原因になる。
【0187】
以上、本発明を望ましい実施例を使用して詳しく説明したが、本発明の範囲は説明された特定実施例に限定されるものではなくて、当該技術分野で通常の知識を有した者なら本発明の範囲内でいくらでも構成要素の置き換えと変形ができるところ、これも本発明の権利に属するようになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、各部屋ごとに暖房負荷を考慮して該当部屋の最適暖房に必要な要求熱量を算出して、その熱量と比例関係にある最適流量値を捜し出して暖房が中止された部屋に該当する最適流量程度その世帯の全体定流量を減少させることで、暖房中止された流量に比例して燃料費が節減されて、キャビテーションによる管騷音が減る暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
共同住宅や大型建物に使用される暖房システムは、各世帯に独立的に設置されたボイラーのような熱源によって流体を加熱した後、これを利用して暖房を実施する個別暖房と、世帯外部に設置された外部熱源によって流体を加熱した後加熱された流体を各世帯別に供給を受けて暖房を実施する集団暖房に区別されて、再び集団暖房は共同住宅団地または大型建物内の中央ボイラーのような熱源を使用する中央暖房と、共同住宅団地外部の地域発電所のような熱源を使用する地域暖房に区別される。
【0003】
このような暖房システムは、加熱流体として水を使用することが一般的で、特に、集団暖房は熱源から加熱された温水が供給される中央供給管から各世帯別に分岐される供給管が温水供給ヘッダーと、複数の温水管路と、温水還収ヘッダー及び還収管を含む世帯別温水分配機装置を通じて各世帯別暖房を実施して、以後各世帯別還収管らが再び中央還収管に集中された後熱源に還収される循環システムを有する。
【0004】
従来の温水分配機は、本出願人の'韓国登録実用新案第371794号'に現われているところのように温水還収ヘッダーと連結された還収管に定流量バルブが設置されて、世帯別に全体定流量を制限しているし、その世帯別全体定流量は各部屋を流れる還収パイプでの流量の合になる。
【0005】
この時、それぞれの還収パイプには駆動器が個別設置されて、各部屋の設定温度によってその還収パイプの通路を開閉して、該当部屋の温度を一定に維持する機能をする。
【0006】
しかし、前述した従来の温水分配機は、施工する時定流量バルブの全体定流量が一度設定されれば変えることができないようにセッティングされていて、その定流量バルブにはいつも設定された定流量が流れるようになっていて、このために暖房が必要ない部屋が駆動器によって閉鎖されても暖房中である他の部屋の還収パイプを通じて元に流れるように設定された量よりさらに多い流量がさらに速い流速で流れるようになるところ[流量(Q)=断面積×流速(AV)参照]、これは結局暖房中である還収パイプだけをおいて見ても流量はたとえ大きくなったが、流速が速くて部屋と流体との間に熱交換が充分に起きなくて、全体的に暖房面積が減ったにもかかわらずむしろ暖房費節減にならない問題点があって、これは結局暖房効率の低下につながる。
【0007】
特に、何れか一つ以上の部屋が暖房中止されれば、暖房中である還収パイプで流速が速めになることによって、キャビテーション(共同現象)が発生されて流体が流れる時に流体がパイプ内部を打つ水撃現象をもたらして騷音発生の原因になる。
【0008】
また、従来には、韓国登録特許第635107号に紹介されたところのようにパイプのキャビテーション問題を解消するために供給管と還収管内の流体圧力差に基礎して、それらの差圧を一定に維持してくれる差圧流量調節バルブが提示される。
【0009】
図1は、従来の差圧流量調節バルブが使用された温水分配機を示したブロック図である。
【0010】
図1に示されたところのように、温水分配機は、中央供給管1から分岐された供給管2と連結された温水供給ヘッダー3と、該温水供給ヘッダー3から各部屋に分岐されて熱を供給する複数の温水管路4らと、該温水管路4らとそれぞれ連通される還収パイプ5と、該還収パイプ5らが1ヶ所で連結される温水還収ヘッダー6と、該温水還収ヘッダー6と連結される還収管7と、前記世帯別還収管7が再び1ヶ所で連結される中央還収管8でなされる。
【0011】
ここで、前記還収管7にはその還収管7と供給管2との間の流体圧力差によって作動する差圧流量調節バルブ10が設置されて、何れか一つの部屋が駆動器9によって閉鎖される時他の部屋に流体速度が増加されないようにしている。
【0012】
しかし、前記差圧流量調節バルブ10は、差圧を利用した機械式作動であるために、全体定流量の制御が能動的ではないだけでなく、流量調節がまともになされない短所があって、さらに差圧流量調節バルブを通じて実際に流れている流体の定流量をわからないために定流量バルブを別に設置しなければならない問題点がある。
【0013】
延いては、世帯の全体定流量制御が暖房中止された部屋に比例してまともになされないために、一つ以上の部屋が暖房中止された場合、初めに申し立てた暖房効率の低下問題やキャビテーションによる騷音問題などが消えないでそのまま存在することが実験結果明かされた。
【0014】
これによって最近には、ある部屋の暖房が中止されれば制御部がこれを感知して元にその部屋に流れた流量程度流量調節バルブで全体定流量を減少させて実質的に燃料費を節減して流速増加を防止してキャビテーションが起きることを予防する暖房装置が紹介されている。
【0015】
この暖房装置の制御部は、次のような二つの方法によって流量調節バルブの流量値を制御するが、一番目の方式は、分岐管バルブの駆動器開閉可否を感知して、全体分岐管バルブの個数のうちで開放された分岐管バルブの個数の割合である'開放バルブ個数割合'を計算して一律的に開放された分岐管バルブ個数に該当する流量値で流量調節バルブを制御するのである。
【0016】
上のような'開放バルブ個数割合'を計算した流量制御方式は、例えば、4個の部屋を有した住宅の場合4個の駆動器のうちで2個部屋の室内温度が希望温度に到逹して駆動器が閉まれば、全体定流量を100で仮定する時一律的に50の流量だけ供給する制御方式である。これは等しい面積と等しい暖房負荷を有する部屋にでも適用可能なものであり、現実的には部屋の面積がそれぞれ異なるだけでなく、部屋面積が等しくても暖房負荷がお互いに異なるために暖房に必要な要求熱量(以下、'必要要求熱量')がお互いに変わって、一律的に駆動器のバルブ開放個数だけで全体定流量を制御することは誤差が非常に大きくなるようになる。その結果、最適の暖房を遂行することができないし、駆動器が開かれている部屋に過流量または低流量現象が起きてキャビテーション問題及び暖房効率低下が起きることがある。
【0017】
一方、二番目の方式は、部屋面積によって分岐管の長さが比例するという点を念頭に置いたものであり、前記制御部が開放された分岐管バルブをすべて感知して、その開放された分岐管バルブが設置された暖房水分岐管の各長さをすべて合わせた分岐管開放長さ値を計算して、その分岐管開放長さ値が全体暖房水分岐管のそれぞれの長さ値を合わせた分岐管全体長さ値のうちに占める割合である'開放バルブ長さ割合'を算出して、ここに対応される流量値で前記流量調節バルブを制御するものである。
【0018】
この'開放バルブ長さ割合'による制御方式は、'開放バルブ個数割合'制御方式よりはいっそう進歩されたものであるので、実際に部屋大きさがお互いに異なるという点を反映したものであるが、等しい面積の部屋であっても、その部屋の暖房負荷がお互いに異なるという点は見逃したから、実際に該当部屋の'必要要求熱量'を提供するほどに流量供給がなされない問題点がある。
【0019】
参照で、部屋の面積が等しくてもその部屋に具備された窓の個数や、その部屋が外気との熱交換が大きい外壁でなされたかの可否などによって、損失熱量の差が不可欠に生ずるために暖房負荷が相異になって、これによって最適暖房のための必要要求熱量も変わるものである。
【0020】
すなわち、前述した暖房装置は、全体定流量制御を非常に概念的な視覚で近付いたので、ふと見れば全体定流量が効果的に制御されるようであるが、現実的に暖房設計をするにおいて非常に重要な暖房負荷を全然考慮しなかったために、それによる必要要求熱量に好適な流量供給がなされなかったところ、後述するようになる本発明との対比表で見るように必要要求熱量との誤差が非常に大きくて、最適暖房と距離があることが分かる。
【0021】
上のような暖房装置を実際に住宅に設置すると、このような暖房負荷が全然考慮されなかったために地域暖房設計基準である'室内供給温度-実内還収温度=15℃'を満たすことができなくなる。
【0022】
暖房装置を施工するためには設計基準に必ず合わせなければならないところ、『2009年大韓住宅公社設計基準99ページ』を引用すると下のようである。
2)地域暖房基準
A)温度条件
(1)1次側供給温度:115℃
(2)1次側還収温度:50℃
(3)室内供給温度:60℃
(4)室内還収温度:45℃
(5)外気温度:建築物の省エネ設計基準の該当地区外気温度適用
(6)室内温度:20℃
B)配管設計
(1)流量算定のための温度基準
(A)暖房水(1次側):t1=115℃、t2=50℃
(B)暖房水(2次側):t1=60℃、t2=45℃
(C)給湯用(1次側):t1=75℃、t2=40℃
(2)配管径
(A)管摩擦抵抗:1次側:20mmAq/m
2次側:10mmAq/m
(B)流速: 1.5m/s以下
(C)管径選定(1次側):韓国地域暖房工事'管径別熱負荷基準表'による。
(D)管径選定(2次側):第X章13-13温水流量表参照
【0023】
ここで見れば室内供給温度は60℃で、室内還収温度は45℃に必ず合わせなければならないところ、暖房負荷を考慮しなかったら温水を60℃に供給しても室内還収温度を45℃に合わせることができなくなる。これは暖房負荷によって熱損失が大きく変わるために、前記した設計基準を満たすことができなければ暖房施工で不適合判定を受けるしかない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、上述したところのような問題点を解決するためのものであり、その目的は世帯別全体定流量が各部屋の暖房有無に合わせて比例的に能動制御されるようにして、暖房が遂行されない部屋が生じればその部屋を流れる流量程度全体定流量が減少されるようにすることで、窮極的に暖房効率を高めて暖房費を節減して、キャビテーションによる騷音問題を解決することにある。
【0025】
また、本発明の他の目的は、各部屋の暖房有無に対応して全体定流量を制御する時各部屋別の必要要求熱量に該当する流量値程度全体定流量値を制御していつも最適暖房が維持されるようにするためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前述したところのような目的を解決するために本発明は、各世帯に温水が供給される供給管と、該供給管に連通されて各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする温水管路と、該温水管路とそれぞれ連通されて熱交換の終わった温水が還収される還収パイプと、該還収パイプらの流量が1ヶ所で集まって世帯外部に排出される還収管と、各部屋の希望温度を設定できるように部屋ごとに個別設置されて、該当部屋の室内温度を測定することができる温度調節部と、前記還収パイプにそれぞれ個別設置されて電気的信号によってその還収パイプの通路を開閉する駆動器と、前記供給管または還収管に設置されてまた他の電気的信号によってその供給管または還収管の流量を変更する可変流量バルブと、前記温度調節部の信号の入力を受けて前記駆動器と前記可変流量バルブを制御する制御部と、を含むことで、前記制御部には各部屋別暖房負荷を考慮して該当部屋の必要要求熱量に比例する最適流量値が保存されて、前記温度調節部の信号によって暖房が中止されなければならない部屋の駆動器を制御して該当部屋の還収パイプ通路を閉鎖して、全体最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブの流量を減少させることを特徴とする暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置を提供する。
【0027】
ここで前記制御部に保存される各部屋の暖房負荷は部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されるものであり、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子を掛けて求められることを特徴とする。
【0028】
第1実施例による可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの内部一側に前記入口側流圧と前記シート側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバと、該チャンバが区画分離されるように設置されて、その両側に前記入口側流圧と前記シート側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラムと、該ダイアフラム一側に結合されて前記チャンバでの圧力差によって前記シートから出口側に通じる断面積を調節するように弾性設置された移動体と、前記ボディーの他側で、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0029】
この時前記移動体は、前記ダイアフラムに結合されるヘッド部と、該ヘッド部から前記シート側に延長されて前記ダイアフラムの変形によって前記シートから出口側に通じる流量断面積を調節するステム部と、前記ダイアフラムを基準で両側圧力が等しい時に、前記移動体が復元されるように前記移動体とチャンバとの間に設置された弾性部材と、を含むことを特徴とする。
【0030】
第2実施例による前記可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの内部一側に前記シート側流圧と前記出口側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバと、該チャンバが区画分離されるように設置されて、その両側で前記シート側流圧と前記出口側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラムと、該ダイアフラムに結合されて前記シート側での圧力が出口側より大きければ前記入口側でシート側に通じる変曲部の流量断面積が減少されるように移動される移動体と、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0031】
この時、前記ダイアフラムは、その外周面が前記チャンバ内壁に固定されて、その内周面には前記移動体が結合されるための貫通部が形成されたことを特徴とする。
【0032】
また、前記移動体は、前記ダイアフラムの貫通部に挟まれるヘッド部と、該ヘッド部から前記入口側とシート側が連通される変曲部で延長されて、前記ダイアフラムの変形によって前記変曲部を通過する流量断面積を調節するステム部と、前記ダイアフラムを基準で両側圧力が等しい時前記移動体が復元されるように前記移動体に設置された弾性部材と、を含むことを特徴とする。
【0033】
そして、前記変曲部には前記ステム部との間隔を調節して、初期通過流量を調整するための調整ネジが設置されたことを特徴とする。
【0034】
第3実施例による前記可変流量バルブは、入口と出口が連通される流路が内部に設けられて、その入口と出口との間に流路の断面積が減少されるシートが形成されたボディーと、該ボディーの流路上に設置されて流路を経つ流体の流量を測定する流量センサーと、前記制御部の制御信号によって前記シートの開放量を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0035】
ここで、前記流量センサーは、前記流路上に設置されるもので内部に流体が通る貫通口が形成されたハウジングと、前記貫通口の円周方向に沿って一定距離が離隔されるように設置されるマグネチック部と、前記貫通口に回転可能に設置されるインペラでなされて、流路を通る流量によって前記インペラの回転速度が変われば、前記マグネチック部がその回転速度を検出して、前記制御部に伝達することを特徴とする。
【0036】
前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて、制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、該駆動本体から延長されて前記ボディー内部に挿入されることで、前記シートの開放量を調節するためにシート側に移動される移動ロードと、を含むことを特徴とする。
【0037】
ここで前記駆動本体は、前記制御部と電気的に連結されて、駆動力を発生させる駆動モータと、この駆動モータによって発生された駆動力を前記移動ロードに伝達する駆動ギアと、及びこの駆動ギアと連動して前記移動ロードの変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部にフィードバックする可変抵抗器と、でなされたことを特徴とする。
【0038】
第4実施例による前記可変流量バルブは、内部に入口と出口が連通される流路が設けられたボディーと、このボディーの内部で上、下端支持台によって区画されて前記ボディーの入口及び出口と連通されるように形成されたチャンバと、一端が前記チャンバの下端支持台上に固定されて、他端はチャンバ内に設置される弾性部材と結合されたスライダーに固定されて、前記チャンバをボディーの入口と連通される第1流圧室とボディーの出口と連通される第2流圧室に区画分離されるようにしてくれるダイアフラムと、及び前記チャンバの上端支持台に沿って移動可能に設置されて、前記制御部の電気的信号によって前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節するアクチュエータと、を含むことを特徴とする。
【0039】
ここで前記弾性部材は、前記スライダーが移動可能に装着されたガイド突起と前記移動ロードとの間に嵌めこみ設置されて、前記第1流圧室と第2流圧室の圧力差によってダイアフラムが変形される時に前記スライダーによって弾性バイアスされることを特徴とする。
【0040】
この時、前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて、制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、この駆動本体から回転可能に設置されて、その下端にねじ山が形成された移動ロードと、及びこの移動ロードのねじ山に結合されて、移動ロードの回転時に前記上端支持台に沿って上下に移動しながら前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節する流量遮断体と、を含むことを特徴とする。
【0041】
他の実施例で前記アクチュエータは、前記制御部と電気的に連結されて制御部の電気信号を運動力に変換する駆動本体と、この駆動本体から直線往復運動が可能に設置されて、その下端にねじ山が形成された移動ロードと、及びこの移動ロードのねじ山に結合されて、移動ロードの直線往復運動時に前記上端支持台に沿って上下に移動しながら前記ボディーの入口からチャンバ側に通じる断面積を調節する流量遮断体と、を含むことを特徴とする。
【0042】
ここで、前記駆動本体は、前記制御部と電気的に連結されて、駆動力を発生させる駆動モータと、この駆動モータによって発生された駆動力を前記移動ロードに伝達する駆動ギアと、及びこの駆動ギアと連動して前記移動ロードの変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部にフィードバックする可変抵抗器と、でなされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0043】
本発明によると、暖房が中止される部屋が生じれば、その部屋に該当する流量程度世帯の全体定流量が自動に減少されるので、暖房遂行中である他の部屋に決まった流量より多い過流量が流れることが防止されるので、結局暖房費が節減されることはもちろん、キャビテーションによる騷音が消えるようになる。
【0044】
また、暖房中止された部屋に対応して全体定流量が自動減少される時、その該当部屋の必要要求熱量を満たす流量程度減少されるので、いつも最適の暖房状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来差圧流量調節バルブが使用された温水分配機を示したブロック図である。
【図2】本発明の望ましい実施例による制御ロジッグ及び構成を示した構成図である。
【図3】本発明の第1実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図6】本発明の第3実施例による可変流量バルブに使用された流量センサーを示した正面図である。
【図7】本発明の第4実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図8】本発明の第4実施例による可変流量バルブの構造を示した断面図である。
【図9】本発明に使用される駆動本体の構造を示した断面図である。
【図10】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図11】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図12】お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて実際に暖房が中止された部屋に対応して世帯の全体定流量の減少差を示した実験図表である。
【図13】本発明が施工された住宅のパラメーターを示した図表である。
【図14】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【図15】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【図16】本発明対比従来技術の熱量制御による結果を示した図表である。
【発明の実施のための形態】
【0046】
以下、本発明の望ましい実施例を添付された図面に基づいて詳細に説明する。
【0047】
各世帯は図2に示されたところのようにその大きさがお互いに異なるいくつかの部屋(第1部屋、第2部屋 、第3部屋、...第n部屋)でなされることができるが、便宜上第1部屋が最も大きくて、第n部屋に行くほど小さくなると仮定すると、そのそれぞれの部屋を暖房するための必要要求熱量は、部屋底面積に比例すると思うのが一般的である。
【0048】
しかし、必要要求熱量が部屋底面積に比例するということは暖房負荷を無視した理論的なことであるだけで、実際に暖房設計をするにおいて暖房負荷を考慮するようになると、部屋底面積が等しくても必要要求熱量が変わることができるし、さらには、底面積が小さな部屋が大きい部屋より必要要求熱量が大きい場合も生ずることがある。
【0049】
したがって、暖房設計をする時には設計基準に合わせて各部屋底面積に対する考慮だけではなく、窓の個数や大きさ、部屋の位置など諸般の熱損失をすべて考慮して各部屋別暖房負荷を計算するようになって、その暖房負荷に合わせて必要要求熱量が決まる。
【0050】
各部屋別暖房負荷を計算する式は下のようである。
L=Σ(K×A×N×△t)-------(式1)
L:暖房負荷量
K:熱管流率[kcal/hk)
A:面積
N:方位係数
△t:相当温度差
【0051】
すなわち、各部屋別暖房負荷は、部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されることで、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子をすべて掛けて求められるところ、前記式1は最も精密な暖房負荷を得るための理想的な式として4個の因子(熱管流率、面積、方位係数、相当温度差)がすべて選択された場合を例示する。
【0052】
前記式1で、暖房負荷を求める因子中の一つである熱管流率値は、部屋を構成している材料自体の特性と係わるものであり、熱管流率が大きければ熱損失が大きいという意味になる。例えば、硝子門の熱管流率は4.73で木材門の熱管流率1.38よりその値が大きいので、硝子門である場合熱損失が木材門に比べて大きいということが分かる。
【0053】
通常、熱管流率は、設備基準規則第21条に基づいて『地域別建築物部位の熱管流率表』に現われているものを見て、該当材料によってその値を捜せば良い。
【0054】
また、前記因子のうちで面積値は、該当部屋の底面積のみを意味するものではなく、該当部屋を取り囲んでいるすべての表面積を意味するものであり、一般に部屋は六面体であるために、4面の壁と天井、底の面積に対する値が考慮される。
【0055】
また、前記因子のうちで方位係数は、東、西、南、北の方位を考慮して、その各方位による熱損失差を考慮したものである。
【0056】
そして、前記相当温度差は、部屋を構成している何れか一つの面(例えば、壁面)を基準でその外面と内面との間の温度差を意味することで外壁の場合熱損失が大きくなるので、前記相当温度差が大きくなるようになる。
【0057】
このように最も精密な暖房負荷を求めるためには、前記式1に示したもののように部屋をなしている各面の'面負荷量(熱管流率×面積×方位係数×相当温度差)'をすべて加えて求めることができるし、何れか一つの壁面がお互いに異なる材料でなされていれば、その各材料に対する熱管流率、面積、方位係数、相当温度差をそれぞれ手に入れて、これらをお互いに加えて求めることができる。
【0058】
例えば、ある一壁面がコンクリートとガラス窓でなされていたら、前記ガラス窓を抜いた面積にコンクリートの熱管流率とコンクリートの方位係数及び相当温度差を掛けた後、再び前記ガラス窓面積にガラス窓熱管流率、方位係数、相当温度差を掛けて、これらをお互いに加えればその壁面での暖房負荷が計算される。
【0059】
また、前記面負荷量は前に提示された4個の因子をすべて掛ける必要はなくて、必要によって選択された因子のみを有して計算することができるところ、例えば、ある一壁面が外壁である場合には、前記因子らのうちで方位係数が考慮されなければならないが、内壁の場合には方位係数は除いて計算することができる。
【0060】
したがって、前記面負荷量は、すこし精密度は落ちても'面積'のみが考慮されることもできて、'面積×熱管流率'のみ考慮されることもできて、ここに方位係数や相当温度差のうちで少なくとも何れか一つ以上の因子が追加的に考慮されることもできる。
【0061】
暖房負荷が計算されれば、これは、すなわち、その部屋を最適に暖房するために要求される必要要求熱量になるが、前記必要要求熱量は下の式で求めることができる。
Q=G×C×△T-------(式2)
Q:必要要求熱量[kcal/h]
G:流量[lph]
C:比熱[kcal/kg℃]
△T:温度変化(室内供給温度-実内還収温度)
【0062】
ここで比熱は、定数値(温水が使用されるので比熱は1)になって、温度変化値も従来技術で説明した設計基準を満たそうとするといつも15℃に維持しなければならないために定数値で見られる。
【0063】
結果的に、熱量と流量は、比例関係に置かれるようになるので、必要要求熱量を高めるためには流量を増加させれば良いところ、各部屋別必要要求熱量が決まれば、それを満たすための最適の流量も設定されることができるために各部屋別の最適流量値が算出されることができる。
【0064】
各部屋別に算出された最適流量値は、後述するようになる制御部に保存されて、可変流量バルブ200〜500の流量を制御する時使用されるところ、これに対しては後から再び説明する。
【0065】
以下、本発明の望ましい実施例による基本構成に対して説明する。
【0066】
図2に示されたところのように本発明は、大きく供給管2、温水管路4、還収パイプ5、還収管7、温度調節部110、駆動器120、可変流量バルブ200〜500、制御部130を含んでなされる。
【0067】
前記供給管2は、各世帯別に温水を供給するための構成であり、前記温水管路4は前記供給管2に連通されて、各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする構成である。
【0068】
前記温水管路4は、前記供給管2に直接連通されても構わないが、一般に前記供給管2は温水供給ヘッダー3と連結されて、前記温水供給ヘッダー3で前記温水管路4が各部屋別に分岐されて、温水が流れながら各部屋を個別暖房するようになる。
【0069】
部屋らと熱交換が終わった温水は、それぞれの温水管路4に連通された還収パイプ5を通じて還収されて、還収された温水は温水還収ヘッダー6に再び集まった後前記温水還収ヘッダー6に連結された還収管7を通じて還収パイプ5らの流量が1ヶ所で集まって示されない世帯外部の中央還収管に還収される。
【0070】
本発明は、このような暖房構造を有する世帯で何れか一つ以上の部屋が暖房中止されれば、実質的に暖房中止された部屋の流量(あらかじめ算出した最適流量)に該当する程度全体定流量も減少されるようにすることで暖房費を節減して、暖房遂行中である他の部屋に元に設定されている最適流量よりさらに多い流量が加えられることを防止して、暖房遂行中である還収パイプの流速増加を防止することでキャビテーションによる騷音発生を抑制しようとするものである。
【0071】
ここで、前記温度調節部110は、使用者が各部屋の希望温度を個別的に設定できるように部屋ごとに個別設置されるが、前記温度調節部110は使用者が願う希望温度の設定だけではなく、各部屋の室内温度を測定することができる。
【0072】
前記温度調節部110には、空気温度感知センサーを内蔵していてボタンや調節ノブを回転させて使用者が願う温度を設定できるようになっているところ、前記温度調節部110は一般に広く知られた公知技術に該当するので、それ以上の説明は略する。
【0073】
前記駆動器120は、各部屋の還収パイプ5にそれぞれ設置されて後述する制御部130の電気的信号によってその還収パイプ5の通路を個別的に開閉する構成として、前記駆動器120が前記還収パイプ5を開放すると該当部屋に温水が流れることができるために暖房が可能で、前記駆動器120が前記還収パイプ5を閉鎖すると該当部屋に温水が流れることができないために暖房が中止される。
【0074】
前記駆動器120は、外部の電気的信号によって作動するものであり、その電気的信号を受けて前記還収パイプ5内部にあるバルブを動作させることで前記還収パイプ5の通路が開閉される。
【0075】
また、前記可変流量バルブ200〜500は、前記供給管2または還収管7に設置されて、制御部130のまた他の電気的信号によってその供給管2または還収管7の流量を変更することで、前記可変流量バルブ200〜500で世帯の全体定流量が制限される。
【0076】
前記可変流量バルブ200〜500に電気的信号が加えられれば前記供給管2または還収管7(便宜上以下では図面に示されたところのように可変流量バルブ200〜500が還収管7に設置されたことを仮定して説明する)の流路断面積を調節してその還収管7を経つ流量が変更されるようにするが、前記可変流量バルブ200〜500の構造は、実施例によって図3(第1実施例)、図4(第2実施例)、図5(第3実施例)、図7及び図8(第4実施例)に詳しく示される。
【0077】
先ず、図3に示されたところのように、第1実施例による可変流量バルブ200は大きくボディー210と、チャンバ220と、ダイアフラム230と、移動体240と、アクチュエータ250を含んでなされる。
【0078】
前記ボディー210の内部一側には還収される流体が入って来る入口211が形成されて、他側にはその流体が出る出口212が形成されるところ、このように前記ボディー210には前記入口211と出口212が連通される流路が内部に設けられる。
【0079】
また、前記ボディー210には前記入口211と出口212との間に流路の断面積が減少されるシート213が形成されて、前記入口211を通じてボディー210内部に入って来た流体は、前記シート213を通過して前記出口212を通じて外部に排出される。
【0080】
前記チャンバ220は、前記ボディー210の内部一側に形成される所定の空間として、前記チャンバ220には前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路221、222が形成される。
【0081】
図3で見れば、前記チャンバ220には前記入口211側流圧が作用するように前記入口211側と連通された第1流圧通路221が形成されて、前記シート213側流圧が作用するように前記シート213側と連通された第2流圧通路222が形成される。
【0082】
したがって、前記チャンバ220は、前記第1流圧通路221と連通される第1流圧室223と前記第2流圧通路222と連通される第2流圧室224がダイアフラム230によって区画分離する。
【0083】
前記ダイアフラム230は第1流圧室223と第2流圧室224が区画分離されるように前記チャンバ220に設置されて、前記ダイアフラム230の両側に前記入口211側流圧とシート213側流圧がそれぞれ作用する時、その圧力差によって変形される。
【0084】
前記移動体240は、前記ダイアフラム230一側に結合されて、前記チャンバ220での圧力差によって前記シート213から前記出口212側に通じる断面積を調節するように弾性設置される構成で、前記ダイアフラム230がチャンバ220の圧力差によって変形される時、その変形力の提供を受けて、前記シート213側に近付くようになる。
【0085】
ここで、前記移動体240は、ヘッド部241と、ステム部242と、弾性部材243を含んでなされるが、前記ヘッド部241は前記ダイアフラム230に結合される部位である。
【0086】
また、前記ステム部242は前記ヘッド部241から前記シート213側に延長されて、前記ダイアフラム230の変形によって前記シート213から出口212側に通じる流量断面積を調節する部位である。
【0087】
したがって、前記ダイアフラム230の変形によって前記ステム部242が移動されながら前記シート213から出口212側に通じる断面積を増加させるか、または減少させて前記シート213側での流圧を低めるか、または高めるようになる。
【0088】
そして、前記第2流圧室224と連通される前記第2流圧通路222は、前記シート213側と通じるように前記ボディー210に形成されても構わないが、本発明では前記第2流圧通路222が前記ステム部242内部に形成されるように実施される。
【0089】
したがって、前記ステム部242内部に形成された前記第2流圧通路222を通じて前記第2流圧室224が前記シート213側と連通される。
【0090】
また、前記第1流圧室223と第2流圧室224がお互いに等しい圧力状態にある時には、前記移動体240が図3に示したところのような初期位置に復元されなければならないところ、前記弾性部材243が前記移動体240とチャンバ220との間に設置される。
【0091】
前記ボディー210に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間、これより高い高圧の流体が入って来れば前記入口211側の流圧は、前記シート213の流圧より高くなって、これによって前記入口211と連通された前記第1流圧室223圧力が前記シート213と連通された第2流圧室224圧力より高くなるところ、このような圧力差によって前記第1流圧室223の圧力が前記第2流圧室224側に作用して、前記ダイアフラム230が前記第2流圧室224側に曲がる変形が起きて、このようなダイアフラム230の変形によって前記移動体240が前記シート213側に押されて、前記移動体240の末端がシート213から出口212側に通じる断面積を縮小するようになる。
【0092】
前記シート213から出口212側に通じる断面積が縮まれば、前記シート213での流圧が徐徐に上昇して、遂に入口211側流圧と等しくなる状態に至るようになって、このように入口211側とシート213側の流圧が等しくなると、前記第1流圧室223と第2流圧室224の圧力が平衡状態に至って前記移動体240は弾性力によって再び原位置に復元される。
【0093】
このように前記チャンバ220と、ダイアフラム230と、移動体240は、前記入口211側と前記シート213側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は、入口211側とシート213側の圧力が等しい時に、その入口211側からシート213側に通じる流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。
【0094】
一方、上のような構成によって入口211側とシート213側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ250によって前記シート213を経つ流量が調節される。
【0095】
前記アクチュエータ250は、前記ボディー210の他側に設置されて、電気的信号によって前記入口211からシート213側に通じる断面積を調節することで実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ250は他の実施例でも共通的に使用される構成であるので、他の実施例を先ず説明した後に後でまた詳しく説明する。
【0096】
一方、図4に示されたところのように、第2実施例による可変流量バルブ300は、大きくボディー310と、チャンバ320と、ダイアフラム330と、移動体340と、アクチュエータ350を含んでなされる。
【0097】
前記ボディー310の内部一側には、還収される流体が入って来る入口311が形成されて、他側にはその流体が出る出口312が形成されるところ、このように前記ボディー310の内部には前記入口311と出口312が連通される流路が設けられる。
【0098】
また、前記ボディー310には前記入口311と出口312との間に流路の断面積が減少されるシート313が形成されて、前記入口311を通じてボディー310内部に入って来た流体は必ず前記シート313を通過して前記出口312を通じて外部に排出される。
【0099】
前記チャンバ320は、前記ボディー310の内部のうちで入口311と出口312との間に形成される所定の空間で本実施例では前記チャンバ320が前記シート313側近所に形成されるところ、前記チャンバ320には前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路321、322が形成される。
【0100】
図4で見れば、前記チャンバ320には前記シート313側流圧が作用するように前記シート313側と連通された第1流圧通路321が形成されて、前記出口312側流圧が作用するように前記出口312側と連通された第2流圧通路322が形成される。
【0101】
したがって、前記チャンバ320は、前記第1流圧通路321と連通される第1流圧室323と、前記第2流圧通路322と連通される第2流圧室324がダイアフラム330によって区画分離する。
【0102】
前記ダイアフラム330は、第1流圧室323と第2流圧室324に区画分離されるように前記チャンバ320に設置されて、前記ダイアフラム330の両側で前記シート313側流圧と出口312側流圧がそれぞれ作用する時、その圧力差によって変形される。
【0103】
ここで、前記ダイアフラム330は、前記チャンバ320に設置されるようにその外周面が前記チャンバ320内壁に固定されて、その内周面には後述する移動体340が結合されるための貫通部331が形成される。
【0104】
また、前記移動体340は、前記ダイアフラム330に結合されてチャンバ320での圧力差によって前記入口311側からシート313側に通じる所のうちで方向が変わる所(以下、'変曲部'と称する)の断面積が調節されるように弾性設置される構成で、前記移動体340は前記シート313側での圧力が出口312側より大きければ、前記ダイアフラム330から変形力の提供を受けて、前記変曲部314の断面積が減少されるように移動される。
【0105】
ここで、前記移動体340は、ヘッド部341と、ステム部342と、弾性部材343を含んでなされるが、前記ヘッド部341は前記ダイアフラム330の貫通部331に挟まれる部位である。
【0106】
また、前記ステム部342は、前記ヘッド部341から前記入口311側とシート313側が連通される変曲部314側に延長されて、前記ダイアフラム330の変形によって前記入口311からシート313側に通じる変曲部314の断面積を調節する部位である。
【0107】
したがって、前記ダイアフラム330の変形によって前記ステム部342が移動されながら前記変曲部314の流量断面積を増加させるか、または減少させて圧力変化による変曲部314の流量を調節することで、前記シート313側では流圧がいつも一定になるようにする。
【0108】
また、前記第1流圧室323と第2流圧室324がお互いに等しい圧力状態にある時には、前記移動体340が初期位置に復元されなければならない、前記弾性部材343はダイアフラム330を基準で両側圧力が等しい時、前記移動体340が復元されるように前記移動体340に弾性設置される。
【0109】
そして、前記変曲部314には前記ステム部342との間隔を調節して、変曲部314を経つ初期通過流量を調整するための調整ネジ315が設置されることが望ましい。
【0110】
前記調整ネジ315は、初期流量を設定する時に手動で操作できるようになっているし、一度調整しておけば再び手動で操作する前まで変更されない。
【0111】
整理して見れば、前記ボディー310に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間これより高い高圧の流体が入って来れば、前記シート313側の流圧は前記出口312側の流圧より高くなって、これによって前記シート313側と連通された前記第1流圧室323圧力が前記出口312側と連通された第2流圧室324圧力より高くなるところ、このような圧力差によって前記第1流圧室323の圧力が前記第2流圧室324側に作用して、前記ダイアフラム330が前記第2流圧室324側に曲がる変形が起きて、このようなダイアフラム330の変形によって前記移動体340が前記変曲部314側に移動されて前記ステム部342の末端が入口311からシート313側に通じる変曲部314の流量断面積を縮小するようになる。
【0112】
前記変曲部314の流量断面積が縮まれば前記シート313での流圧が徐徐に降りて遂に出口312側流圧と等しくなる状態に至るようになって、このようにシート313側と出口312側の流圧が等しくなると、前記第1流圧室323と第2流圧室324の圧力が平衡状態に至って前記移動体340は弾性力によって再び原位置に復元される。
【0113】
このように前記チャンバ320と、ダイアフラム330と、移動体340は前記シート313側と前記出口312側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は、シート313側と出口312側の圧力が等しいこそ、前記シート313を通過する流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。圧力が変わればシート313を通過する流量に変化が生ずることは当然である。
【0114】
上のような構成によってシート313前後側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ350によって前記シート313を経つ流量が調節されるが、前記アクチュエータ350によって結局還収管7を通過する総流量が精密に調節される。
【0115】
前記アクチュエータ350は、前記ボディー310の他側に設置されて、電気的信号によって前記シート313の開放量を調節することで、実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ350が前記シート313を通過する流量の断面積を実質的に調節することで流量制御が可能になる。前記アクチュエータ350は後から再び詳しく説明する。
【0116】
一方、図5に示されたところのように、第3実施例による可変流量バルブ400は、大きくボディー410と、流量センサー430と、アクチュエータ450を含んでなされる。
【0117】
前記ボディー410の内部一側には還収される流体が入って来る入口411が形成されて、他側にはその流体が出る出口412が形成されるところ、このように前記ボディー410の内部には、前記入口411と出口412が連通される流路が設けられる。
【0118】
また、前記ボディー410には前記入口411と出口412との間に流路の断面積が減少されるシート413が形成されて、前記入口411を通じてボディー410内部に入って来た流体は、必ず前記シート413を通過して前記出口412を通じて外部に排出される。
【0119】
前記流量センサー430は、前記ボディー410の流路上に設置されて、流路を通る流体の流量を直接測定するための構成で、本発明の実施例では前記流量センサー430が出口412側に設置されて、前記シート413を通過した流体の流量を測定するようになっているが、前記流量センサー430の配置が必ずここに限らなければならないものではなくて、前記入口411側に設置されていても関係ない。
【0120】
還収管7と連結されている前記ボディー410の内部、流路上には流体の圧力が大部分時々刻々変わるしかないが、このように圧力がずっと変わる状況で後述するアクチュエータ450を通じて定流量を制御するために通常的に前記シート413前、後の圧力を等しくしてくれる手段が使用されたが、本発明の第3実施例では流路内部の流量を直接計測して、その流量変化に従ってリアルタイムで流量断面積を調節することで定流量を制御するようにする。
【0121】
したがって、前記流量センサー430を通じて計測した流路での通過流量が大きければ、前記シート413での流量断面積を減少させなければならないし、流量が小さければ前記シート413での流量断面積を増加させて、流量変化と無関係にいつも一定な流量が流れるようにする。
【0122】
図6に示したところのように、前記流量センサー430はハウジング431と、マグネチック部432と、インペラ433でなされるが、前記ハウジング431は前記ボディー410の流路上に設置される構成で流体によって腐食されないように耐食性が大きい材料でなされることが望ましくて、前記ハウジング431の内部には流体が過ぎ去るための貫通口431aが形成される。
【0123】
したがって、前記ハウジング431が前記流路上で流体の流れ方向と交差する方向に設置されれば流路を流れるすべての流体は、前記貫通口431aを通過するようになる。
【0124】
前記マグネチック部432は、前記貫通口431aの内側円周方向に設置される構成で、前記マグネチック部432は一つだけ設けられても構わないが、一つのマグネチック部432が故障する場合を備えてセンサーの精密度を高めるために本発明の実施例のように貫通口431aの内側円周方向に沿って一定距離が離隔されるようにいくつかが設置されることが望ましいところ、これは実施者の必要によって選択すると良い。
【0125】
前記マグネチック部432は、磁石とコイルが組合されて周りに磁場が生成されるようにする構成で、これに対するものは一般に広く知られた公知技術に該当するところ、原理説明は略する。
【0126】
前記インペラ433は、前記貫通口431aに回転可能に設置される構成で、前記インペラ433は前記流路を流れる流体から衝突エネルギーの伝達を受けて回転されて、前記インペラ433が回転される時に前記マグネチック部432が前記インペラ433の回転数を検出できるようにインペラ433全体が金属性材料でなされるか、または前記インペラ433の末端に金属性物質が具備される。
【0127】
したがって、前記インペラ433が回転される動作でインペラ433を構成しているベイン(羽)一つが前記マグネチック部432辺りを通るようになると前記マグネチック部432の磁束密度が変わるようになって、これによって前記マグネチック部432内部のコイルに電圧が発生するが、この電圧はインペラ433の回転によっていくつかのベイン(羽)が前記マグネチック部432を経つ時、制御部130にパルス形態に入力されるところ、前記制御部130はこのパルス信号の入力を受けて、前記インペラ433の回転速度を検出するようになる。
【0128】
前記流路を流れる流量が多くなるほど前記インペラ433に伝達する衝突エネルギーが増加して、前記インペラ433の回転速度は増加されるために、前記インペラ433の回転速度を通じて流路を流れる流量を直接的に計測することができる。
【0129】
また、図5に示されたところのように前記アクチュエータ450は、前記シート413の開放量を調節する構成で、前記アクチュエータ450によって前記シート413を経つ流量が調節されるが、前記シート413を経つ流量が調節されれば結局前記還収管7を通過する総流量が調節される。
【0130】
前記アクチュエータ450は、電気的信号によって前記シート413の開放量が調節されるように前記ボディー410の一側に設置される。
【0131】
したがって、前記流量センサー430が流路内部を流れる流量を直接的に計測して、それに対する情報を制御部130に送れば、前記制御部130は流量センサー430の情報に基づいて前記アクチュエータ450を制御して、前記シート413での流量断面積を調節することで、いつも一定な流量が流れるようにする。
【0132】
本発明の第1乃至第3実施例に使用される前記アクチュエータ250、350、450は、大きく駆動本体251、351、451と移動ロード252、352、452を含んでなされるが、前記駆動本体251、351、451は、後述する制御部130と電気的に連結されて、前記制御部130から電気信号を受ければ、これを運動力に変換するようになる。
【0133】
前記駆動本体251、351、451の運動力は、前記移動ロード252、352、452に伝達して、前記移動ロード252、352、452の移動による長さ変化によって前記シート213、313、413の開放量が調節される。ここで、駆動本体に対しては後から再び説明する。
【0134】
一方、図7及び図8に示されたところのように、第4実施例による可変流量バルブ500は、大きくボディー510、チャンバ520、ダイアフラム530及びアクチュエータ550を含んでなされる。
【0135】
前記ボディー510の内部一側には、還収される流体が入って来る入口511が形成されて、他側にはその流体が出る出口512が形成されるところ、このように前記ボディー510には前記入口511と出口512が連通される流路が内部に設けられる。
【0136】
前記チャンバ520は、前記ボディー510の内部一側に形成される所定の空間として、ボディー510の内部に装着された円筒状の上、下端支持台521、522によって区画されて、ボディーの入口511及び出口512と連通されるように形成される。前記上、下端支持台521、522は一つの円筒状部品としてボディー510の内部に装着されることもできて、ボディーの一部分として延長形成されることもできる。
【0137】
前記チャンバ520は、ボディー510の下部に設置されたダイアフラム530によって第1流圧室524と第2流圧室525に区画分離されて、前記第1流圧室524には前記ボディー510の入口511から連結された流圧通路523によって入口511側流圧が加えられるように構成されて、前記第2流圧室525は前記ダイアフラム530の変形によって前記出口512側に通じる断面積が増減されることによって内部の流圧が変化されるように構成される。
【0138】
前記ダイアフラム530は、一端が前記チャンバ520の下端支持台522上に固定されて、他端はチャンバ520内に設置される弾性部材543と結合されたスライダー540に固定される。その結果、前記チャンバ520はボディー510の入口511と連通される第1流圧室524とボディー510の出口512と連通される第2流圧室525に区画分離される。
【0139】
前記ダイアフラム530の装着形態をより詳しく説明すると、ダイアフラム530の一端は前記チャンバ520の下端支持台522上に設置されて、第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化にも動かないように固定される。一方、ダイアフラム530の他端は前記スライダー540に固定されて、このスライダー540はチャンバ520の底部から突き出形成されたガイド突起513に挟まれて、第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化に従って上下に移動されるように装着される。
【0140】
前記ガイド突起513と後述する移動ロード552との間にはコイルスプリングのような弾性部材545が嵌めこみ設置される。この弾性部材545が離脱されることを防止するために前記ガイド突起513の上端と移動ロード552の下端には、それぞれ嵌めこみ顎514、554が形成される。
【0141】
前記弾性部材545は、前記スライダー540が第1流圧室524と第2流圧室525の流圧変化によってガイド突起513に沿って移動する時弾性バイアスされるように装着される。前記第1流圧室524と第2流圧室525がお互いに等しい圧力状態になると前記弾性部材545が前記スライダー540を図7で実線に表示されたところのように初期位置に修復させてくれる。
【0142】
前記ボディー510に一定流圧の流体が入って来てからある瞬間これより高い高圧の流体が入って来れば入口511側の流圧は出口512の流圧より高くなって、これによって入口511と連通された第1流圧室524の圧力(P1)が出口512と連通された第2流圧室525の圧力(P2)より高くなる。このような圧力の差によって前記第1流圧室524の圧力が前記第2流圧室525側に作用して図7で点線に示したところのように前記ダイアフラム530と結合されたスライダー540が前記第2流圧室525側に上昇すると同時にダイアフラム530自体も第2流圧室525側に脹れ上がる変形が起きるようになる。その結果、前記第2流圧室525と出口512が連通される通路の断面積(d2)が縮まる。
【0143】
前記第2流圧室525から出口512側に通じる断面積(d2)が縮まれば、前記第2流圧室525の流圧が徐徐に上昇して遂に第1流圧室524の流圧と等しくなって、第1流圧室524及び第2流圧室525の圧力が平衡状態(P1=P2)に至るようになると前記スライダー540は弾性部材545によって初期位置に復元される。
【0144】
このように前記チャンバ520、ダイアフラム530及びスライダー540の構成は、入口511側と出口512側の流圧がいつも等しく維持されるようにする構成で、このように圧力を等しく維持させる理由は入口511側と出口512側の圧力が等しいこそ、その入口511側で出口512側に通じる流量の断面積を調節して願う流量で正確に制御することができるからである。
【0145】
一方、上のような構成によって入口511側と出口512側の流圧が等しい状態で維持されれば、前記アクチュエータ550によって前記チャンバ520を通る流量が調節される。
【0146】
前記アクチュエータ550はボディー510の上部に設置されて、電気的信号によって前記入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節することで実質的な流量を調節する構成であるが、前記アクチュエータ550が前記入口511側でチャンバ520に通じる断面積(d1)を実質的に調節することで流量制御が可能になる。
【0147】
前記アクチュエータ550は、大きく駆動本体551、移動ロード552及び流量遮断体555を含んでなされるが、前記駆動本体551は後述する制御部130と電気的に連結されて、前記制御部130から電気信号を受ければこれを運動力に変換するようになる。前記駆動本体551に対しては後から再び詳しく説明する。
【0148】
前記アクチュエータ550において、前記移動ロード552と流量遮断体555の作動は二つの方式で具現されることができるところ、図7及び図8を参照してそれぞれの実施例を簡単に説明する。
【0149】
図7に示されたところのように前記駆動本体551から回転可能に設置されて、その下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、この移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の回転時に前記チャンバ520の上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積(d1)を調節する流量遮断体555で構成される。
【0150】
これによると、前記移動ロード552はもとの場所で両方向に回転運動だけをして、前記流量遮断体555が移動ロード552のねじ山に沿って上下に移動しながら断面積を調節するようになる。この時、移動ロード552は上下に移動しないために、その下端に嵌めこみ設置された弾性部材545を弾性バイアスさせない。
【0151】
また、図8に示されたところのように前記駆動本体551から直線往復運動が可能に設置されて、その下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、この移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の直線往復運動時に前記チャンバ520の上端支持台521に沿って上下で直線移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積(d1)を調節する流量遮断体555で構成される。
【0152】
これによると、前記移動ロード552が上下で直線往復運動することによってその下端に嵌めこみ設置された弾性部材545が弾性バイアスされながら断面積の変化がより均一で円滑になされるようにしてくれる。
【0153】
本発明による第1実施例乃至第4実施例に使用される前記駆動本体251、351、451、551は、図9に示したところのような構造をなしているが、前記制御部130は駆動本体251、351、451、551の駆動モータ253と電気的に連結されて、前記駆動モータ253を作動させるが、前記駆動モータ253は減速ギア254を通じて駆動ギア255に回転力を加える。
【0154】
前記駆動ギア255は図9に示されなかったが、前記移動ロード252、352、452、552に動力伝達可能になるように連結されて、前記移動ロード252、352、452、552が直線運動をするように外力を提供する。
【0155】
この時、前記直線運動する移動ロード252、352、452、552の位置に対する情報を前記制御部130が入力を受けると、前記シート213、313、413、513を通過する流量を制御部130が分かるために、前記駆動ギア255は連結ギア256を通じてセンサーギア257と動力連結される。
【0156】
したがって、前記駆動ギア255が回転されれば前記センサーギア257が連動して回転されるが、前記センサーギア257には一般に知られている可変抵抗器258が内蔵されていて、前記可変抵抗器258の出力値は前記制御部130に入力されるために、前記制御部130は前記可変抵抗器258の出力値をリアルタイムで入力を受けて、前記駆動ギア255の回転量、すなわち前記移動ロード252、352、452、552の位置が分かるようになる。
【0157】
前記駆動ギア255は、1回以上回転されることができるが、前記センサーギア257は可変抵抗器258と接触された状態で回転されなければならないために、回転数が1回未満で制限されるところ、このような原理を考慮して前記駆動ギア255と前記センサーギア257との間に適正なギア比が設定されることが望ましい。参照で、本発明では前記センサーギア257の回転角が270度以下に制限されて、その回転角度範囲内に可変抵抗器258が設置されて、前記制御部130には前記移動ロード252、352、452、552の移動距離とシート213の直径など、各種パラメーターが入力されていて前記移動ロード252、352、452、552の移動距離が分かれば流量の推定が可能である。
【0158】
このように、前記移動ロード252、352、452、552は、前記駆動本体251、351、451、551から延長されて、前記ボディー210、310、410、510内部に挿入された状態で、前記駆動本体251、351、451、551から力の提供を受けて、前記シート213、313、413、513側に入って行く断面積を調節するようになるが、前記移動ロード252、352、452、552が前記シート213、313、413、513の断面積を調節することによって流量が制御される。
【0159】
この時、前記移動ロード252、352、452、552の外径は、前記シート213、313、413、513の内径に対応される大きさで設定されることが望ましいところ、前記移動ロード252、352、452、552が前記シート213、313、413、513に完全に挟まれれば流体が全然流れることができなくなって通過流量が'0'このなる。
【0160】
一方、前記制御部130は図2に示したところのように、前記温度調節部110の信号の入力を受けて、その信号に根拠して前記駆動器120と前記可変流量バルブ200〜500を制御する構成である。
【0161】
前記温度調節部110は前で説明したところのように、使用者が願う希望温度を設定できることだけではなく、現在室内温度を測定することができるために、前記温度調節部110で使用者が設定した希望温度と温度調節部110が感知した現在温度はすべて前記制御部130に入力される。
【0162】
前記制御部130は入力を受けた希望温度と現在温度を比べて現在温度が希望温度より低い場合に暖房を遂行しなければならないので、前記駆動器120にオン(on)信号を与えて該当還収パイプ5が開放されるようにする。
【0163】
この時、何れか一つの部屋の希望温度が現在温度と等しくなって暖房が中止されなければならない場合、前記制御部130はその該当部屋の駆動器120にオフ(off)信号を与えて、その部屋の還収パイプ5が閉鎖されるようにする。
【0164】
この時、前記制御部130は、全体部屋の最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブ200〜500の流量を減少させて、前記可変流量バルブ200〜500を通過する世帯別全体定流量が暖房中である各部屋の流量の合と等しくなるようにするが、前記制御部には前で説明したところのように各部屋別暖房負荷を考慮して、該当部屋の最適暖房に必要な必要要求熱量と比例関係にある最適流量値が保存されている。
【0165】
前記制御部130が前記可変流量バルブ200〜500に送る制御信号は、可変流量バルブ200〜500のアクチュエータ250、350、450、550のうちでも駆動本体251、351、451、551に送られて、前記移動ロード252、352、452、552の移動距離を調整するが、前記制御部130には前記移動ロード252、352、452、552の移動距離とシート213、313、413、513の直径など、各種パラメーターが入力されていて、前記移動ロード252、352、452、552の移動距離による流量を推正することができるようになる。
【0166】
もし、一つの部屋のみで暖房が遂行されれば前記制御部130は、暖房が遂行される部屋の還収パイプ5のみを開放して、他の残りの部屋(暖房中止された部屋)らの還収パイプ5は閉鎖して、前記可変流量バルブ200〜500に暖房が遂行される部屋の最適流量値(暖房負荷を考慮した流量)と等しい流量だけ流れるように制御する。
【0167】
これに対する追加的な例示は、図10乃至図12の実験データを参考して下で説明する。
【0168】
図10乃至図12は、お互いに異なる流量を有する4個の部屋を対象で本発明による装置と従来の差圧流量バルブを比べて、実際に暖房が中止された部屋に対応して、世帯の全体定流量の減少差を示した図表であるが、ここで最適値と称するものは、各部屋の暖房有無によって該当世帯の全体定流量を計算的に示した理想的な値である。
【0169】
また、駆動器開きと称するものは、該当数字の部屋が暖房されるという意味で、例えば、駆動器開きが'1+2+3+4'であると、1、2、3、4番部屋がすべて暖房されているという意味であり、駆動器開きが'1'であると、1番部屋だけ暖房されて、2、3、4番部屋は暖房中止状態にあるという意味である。
【0170】
先ず、図10を見れば駆動器開きが'1+2+3+4'状態にある時、本発明や差圧流量バルブすべてが最適値と類似であることが分かるが、一つの部屋が暖房中止された'1+2+4'、'1+2+3'、'1+3+4'では本発明は、最適値にすべて近接したが、従来の差圧流量バルブは最適値と差を見せて流量制御が目標とするとおりにまともになされないことが分かる。
【0171】
これは、実際に一つの部屋が暖房されないにもかかわらず世帯の全体定流量はそれに比例して減少されないところ、結局暖房がなされている他の部屋に過流量が流れて燃料費節減にならないだけでなく、流速増加によってキャビテーションが発生するということが分かる。
【0172】
このような差は、図11及び図12で見るところのように暖房中止される部屋が増えるほどさらに明らかに現われるところ、図12でのように一つの部屋だけを暖房する場合、本発明による装置は最適値に非常に近接して実質的な燃料費節減がなされて、騷音が発生しないことが分かるが、従来の差圧流量バルブは最適値と大きい差を見せて暖房効率が低下されて、キャビテーションによる騷音が発生するということが分かる。
【0173】
一方、本発明による装置対比従来技術で説明した暖房装置のうちで'開放バルブ個数割合'制御方式と'開放バルブ長さ割合'制御方式をそれぞれ同一世帯に施工して、最適流量と実際制御流量との誤差を説明した。
【0174】
施工をした'大韓民国高陽市幸信洞新東亜アパート48坪(以下、'施工例')'のパラメーターは図13のようである。
【0175】
図13で見るように、施工例の'奥座敷+ドレス室'より'居間'の面積が小さいけれど居間はたいてい窓が大きくて、窓数も多いので熱損失が多くて、暖房負荷が大きさのために最適流量も他の部屋に比べて大きいしかない。
【0176】
図14のように前記施工例に本発明による装置を施工して実際流量を制御すると、誤差が部屋別にすべて0%であることが分かる。これは、はじめから部屋別最適流量値に基礎して全体定流量を制御するためであるが、暖房が中止された部屋の最適流量値に該当する流量程度全体定流量が制御されるために設計基準に好適で、これによって最適の暖房を遂行できるように暖房効率が改善されて、キャビテーション現象が減少される。
【0177】
反面、図15は、従来'開放バルブ個数割合'制御方式で定流量が制御されたデータであるが、ここで見れば部屋の面積や暖房負荷を全然考慮しないで駆動器個数によって定流量が制御されるために実際制御流量は部屋ごとにすべて等しく出る。
【0178】
これは、該当部屋が要求する最適流量値と全然無関係であるので、過暖房または低暖房現象をもたらしてエネルギー無駄使い及び使用者の暖房満足度を低下させて、過暖房される部屋ではキャビテーション現象が発生する。
【0179】
また、図16は、従来'開放バルブ長さ割合'制御方式で定流量が制御されたデータであるが、これは部屋の面積を考慮したために、図15に比べて誤差がすこし減少することはあったが、相変らず過暖房または低暖房現象が起きて最適の暖房状態を維持することができないものとして現われた。
【0180】
以下、本発明対比'開放バルブ個数割合'制御方式と'開放バルブ長さ割合'制御方式の『地域暖房設計基準の温度変化(△T)充足可否』に対して説明する。
【0181】
図13で見るように居間だけ暖房される場合居間の暖房負荷は、3,422[kcal/h]であり、これは、すなわち、居間の必要要求熱量を意味するところ、図14を参照すると居間の実際制御流量は、3.8[lpm]になって、これを時間概念に変換するために60を掛けて、前記温度変化(△T)を計算すると下のようである。
3,422=3.8×60)×1×△T
△T=15(℃)
【0182】
しかし、図15で見るように'開放バルブ個数割合'制御方式に従って流量を制御するようになると、居間の実際制御流量は2.23[lpm]であり、この時の前記温度変化(△T)は下のようである。
3,422=(2.23×60)×1×△T
△T=おおよそ26(℃)
【0183】
したがって、前記'開放バルブ個数割合'によって流量を制御することは、地域暖房設計基準で提示している温度変化15℃を満たすことができない問題点がある。また、最適流量値より実際制御流量が小さな場合還収温度が地域暖房設計基準で提示している45℃より著しく低い34℃になるところ、これによって部屋温度が全体的に均一ではなくて、温水の入口側と出口側の偏差が大きくなる不均衡をもたらすようになる。
【0184】
一方、'開放バルブ長さ割合'制御方式によって流量を制御しながら最適流量値より実際制御流量が大きい場合を例にして見る。
【0185】
図13及び図16を参照すると、書斎の暖房負荷は1,065[kcal/h]であり、これによって最適流量値は1.18にもかかわらず実際制御流量は、1.88になることが分かるが、この時の温度変化(△T)を計算すると下のようである。
1,065=(1.88×60)×1×△T
△T=おおよそ9.4(℃)
【0186】
したがって、最適流量より過流量が流れる時には地域暖房設計基準を満たすことができないことはもちろん、部屋との十分な熱伝逹がなされなくて、暖房効率が低下されて、これは結局暖房費増加の原因になる。
【0187】
以上、本発明を望ましい実施例を使用して詳しく説明したが、本発明の範囲は説明された特定実施例に限定されるものではなくて、当該技術分野で通常の知識を有した者なら本発明の範囲内でいくらでも構成要素の置き換えと変形ができるところ、これも本発明の権利に属するようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各世帯に温水が供給される供給管2と、
前記供給管2に連通されて各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする温水管路4と、
前記温水管路4とそれぞれ連通されて熱交換が終わった温水が還収される還収パイプ5と、
前記還収パイプ5らの流量が1ヶ所に集まって世帯外部に排出される還収管7と、
各部屋の希望温度を設定できるように部屋ごとに個別設置されて、該当部屋の室内温度を測定することができる温度調節部110と、
前記還収パイプ5にそれぞれ個別設置されて、電気的信号によってその還収パイプ5の通路を開閉する駆動器120と、
前記供給管2または還収管7に設置されて、また他の電気的信号によってその供給管または還収管の流量を変更する可変流量バルブ200、300、400、500と、
前記温度調節部110の信号の入力を受けて前記駆動器120と前記可変流量バルブを制御する制御部130と、を含むことで、
前記制御部130には各部屋別暖房負荷を考慮して該当部屋の必要要求熱量に比例する最適流量値が保存されて、前記温度調節部110の信号によって暖房が中止されなければならない部屋の駆動器120を制御して、該当部屋の還収パイプ5通路を閉鎖して、全体最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブの流量を減少させることを特徴とする暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項2】
前記制御部に保存される各部屋の暖房負荷は、部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されるものであり、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子を掛けて求められることを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項3】
前記可変流量バルブ200は、
入口211と出口212が連通される流路が内部に設けられて、その入口211と出口212との間に流路の断面積が減少されるシート213が形成されたボディー210と、該ボディー210の内部一側に前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバ220と、該チャンバ220が区画分離されるように設置されて、その両側で前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラム230と、該ダイアフラム230の一側に結合されて、前記チャンバ220での圧力差によって前記シート213から出口212側に通じる断面積を調節するように弾性設置された移動体240と、前記ボディー210の他側で、前記制御部130の制御信号によって前記シート213の開放量を調節するアクチュエータ250と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項4】
前記移動体240は、
前記ダイアフラム230に結合されるヘッド部241と、該ヘッド部241から前記シート213側に延長されて、前記ダイアフラム230の変形によって前記シート213から出口212側に通じる流量断面積を調節するステム部242と、前記ダイアフラム230を基準に両側圧力が等しい時前記移動体240が復元されるように前記移動体240とチャンバ220との間に設置された弾性部材243と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項5】
前記可変流量バルブ300は、
入口311と出口312が連通される流路が内部に設けられて、その入口311と出口312との間に流路の断面積が減少されるシート313が形成されたボディー310と、該ボディー310の内部一側に前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバ320と、該チャンバ320が区画分離されるように設置されて、その両側で前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラム330と、該ダイアフラム330に結合されて前記シート313側での圧力が出口312側より大きければ前記入口311側でシート313側に通じる変曲部314の流量断面積が減少されるように移動される移動体340と、前記制御部130の制御信号によって前記シート313の開放量を調節するアクチュエータ350と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項6】
前記ダイアフラム330は、
その外周面が前記チャンバ320内壁に固定されて、その内周面には前記移動体340が結合されるための貫通部331が形成されたことを特徴とする請求項5に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項7】
前記移動体340は、
前記ダイアフラム330の貫通部331に挟まれるヘッド部341と、該ヘッド部341から前記入口311側とシート313側が連通される変曲部314に延長されて、前記ダイアフラム330の変形によって前記変曲部314を通過する流量断面積を調節するステム部342と、前記ダイアフラム330を基準に両側圧力が等しい時前記移動体340が復元されるように前記移動体340に設置された弾性部材343と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項8】
前記変曲部314には前記ステム部342との間隔を調節して、初期通過流量を調整するための調整ネジ315が設置されたことを特徴とする請求項7に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項9】
前記可変流量バルブ400は、
入口411と出口412が連通される流路が内部に設けられて、その入口411と出口412との間に流路の断面積が減少されるシート413が形成されたボディー410と、該ボディー410の流路上に設置されて流路を経つ流体の流量を測定する流量センサー430と、前記制御部130の制御信号によって前記シート413の開放量を調節するアクチュエータ450と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項10】
前記流量センサー430は、
前記流路上に設置されることで内部に流体が通る貫通口431aが形成されたハウジング431と、前記貫通口431aの円周方向に沿って一定距離が離隔されるように設置されるマグネチック部432と、前記貫通口431aに回転可能に設置されるインペラ433でなされて、流路を通る流量によって前記インペラ433の回転速度が変われば前記マグネチック部432がその回転速度を検出して前記制御部130に伝達することを特徴とする請求項9に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項11】
前記アクチュエータ250、350、450は、
前記制御部130と電気的に連結されて、制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体251、351、451と、
前記駆動本体251、351、451から延長されて、前記ボディー210、310、410内部に挿入されることで、前記シート213、313、413の開放量を調節するためにシート側に移動される移動ロード252、352、452と、を含むことを特徴とする請求項3、5、9のうち何れか一つに記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項12】
前記駆動本体251、351、451は、
前記制御部130と電気的に連結されて駆動力を発生させる駆動モータ253と、この駆動モータ253によって発生された駆動力を前記移動ロード252、352、452に伝達する駆動ギア255と、及びこの駆動ギア255と連動して前記移動ロード252、352、452の変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部130にフィードバックする可変抵抗器258と、でなされることを特徴とする請求項11に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項13】
前記可変流量バルブ500は、
内部に入口511と出口512が連通される流路が設けられたボディー510と、
このボディー510の内部で上、下端支持台521、522によって区画されて、前記ボディーの入口511及び出口512と連通されるように形成されたチャンバ520と、
一端が前記チャンバ520の下端支持台522上に固定されて、他端はチャンバ520内に設置される弾性部材545と結合されたスライダー540に固定されて、前記チャンバ520をボディー510の入口511と連通される第1流圧室524とボディー510の出口512と連通される第2流圧室525に区画分離されるようにしてくれるダイアフラム530と、及び
前記チャンバ520の上端支持台521に沿って移動可能に設置されて、前記制御部130の電気的信号によって前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節するアクチュエータ550と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項14】
前記弾性部材545は、
前記スライダー540が移動可能に装着されたガイド突起513と前記移動ロード552との間に嵌めこみ設置されて、
前記第1流圧室524と第2流圧室525との圧力差によってダイアフラム530が変形される時、前記スライダー540によって弾性バイアスされることを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項15】
前記アクチュエータ550は、
前記制御部130と電気的に連結されて制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体551と、該駆動本体551から回転可能に設置されてその下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、及び前記移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の回転時に前記上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節する流量遮断体555と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項16】
前記アクチュエータ550は、
前記制御部130と電気的に連結されて制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体551と、該駆動本体551から直線往復運動が可能に設置されてその下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、及び前記移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の直線往復運動時に前記上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節する流量遮断体555と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項17】
前記駆動本体551は、
前記制御部130と電気的に連結されて駆動力を発生させる駆動モータ253と、該駆動モータ253によって発生された駆動力を前記移動ロード552に伝達する駆動ギア255と、及び前記駆動ギア255と連動して前記移動ロード552の変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部130にフィードバックする可変抵抗器258と、でなされることを特徴とする請求項15または16に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項1】
各世帯に温水が供給される供給管2と、
前記供給管2に連通されて各部屋別に分岐されて、前記温水の潜熱が該当部屋と熱交換されるようにする温水管路4と、
前記温水管路4とそれぞれ連通されて熱交換が終わった温水が還収される還収パイプ5と、
前記還収パイプ5らの流量が1ヶ所に集まって世帯外部に排出される還収管7と、
各部屋の希望温度を設定できるように部屋ごとに個別設置されて、該当部屋の室内温度を測定することができる温度調節部110と、
前記還収パイプ5にそれぞれ個別設置されて、電気的信号によってその還収パイプ5の通路を開閉する駆動器120と、
前記供給管2または還収管7に設置されて、また他の電気的信号によってその供給管または還収管の流量を変更する可変流量バルブ200、300、400、500と、
前記温度調節部110の信号の入力を受けて前記駆動器120と前記可変流量バルブを制御する制御部130と、を含むことで、
前記制御部130には各部屋別暖房負荷を考慮して該当部屋の必要要求熱量に比例する最適流量値が保存されて、前記温度調節部110の信号によって暖房が中止されなければならない部屋の駆動器120を制御して、該当部屋の還収パイプ5通路を閉鎖して、全体最適流量値の合に対する閉鎖された部屋の最適流量値の割合によって前記可変流量バルブの流量を減少させることを特徴とする暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項2】
前記制御部に保存される各部屋の暖房負荷は、部屋をなしている各面での'面負荷量'をすべて加えて計算されるものであり、前記面負荷量は'熱管流率、面積、方位係数、相当温度差'のうちで一つ以上の選択された因子を掛けて求められることを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項3】
前記可変流量バルブ200は、
入口211と出口212が連通される流路が内部に設けられて、その入口211と出口212との間に流路の断面積が減少されるシート213が形成されたボディー210と、該ボディー210の内部一側に前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバ220と、該チャンバ220が区画分離されるように設置されて、その両側で前記入口211側流圧と前記シート213側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラム230と、該ダイアフラム230の一側に結合されて、前記チャンバ220での圧力差によって前記シート213から出口212側に通じる断面積を調節するように弾性設置された移動体240と、前記ボディー210の他側で、前記制御部130の制御信号によって前記シート213の開放量を調節するアクチュエータ250と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項4】
前記移動体240は、
前記ダイアフラム230に結合されるヘッド部241と、該ヘッド部241から前記シート213側に延長されて、前記ダイアフラム230の変形によって前記シート213から出口212側に通じる流量断面積を調節するステム部242と、前記ダイアフラム230を基準に両側圧力が等しい時前記移動体240が復元されるように前記移動体240とチャンバ220との間に設置された弾性部材243と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項5】
前記可変流量バルブ300は、
入口311と出口312が連通される流路が内部に設けられて、その入口311と出口312との間に流路の断面積が減少されるシート313が形成されたボディー310と、該ボディー310の内部一側に前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用するように流圧通路が形成されたチャンバ320と、該チャンバ320が区画分離されるように設置されて、その両側で前記シート313側流圧と前記出口312側流圧がそれぞれ作用されて、その圧力差によって変形されるダイアフラム330と、該ダイアフラム330に結合されて前記シート313側での圧力が出口312側より大きければ前記入口311側でシート313側に通じる変曲部314の流量断面積が減少されるように移動される移動体340と、前記制御部130の制御信号によって前記シート313の開放量を調節するアクチュエータ350と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項6】
前記ダイアフラム330は、
その外周面が前記チャンバ320内壁に固定されて、その内周面には前記移動体340が結合されるための貫通部331が形成されたことを特徴とする請求項5に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項7】
前記移動体340は、
前記ダイアフラム330の貫通部331に挟まれるヘッド部341と、該ヘッド部341から前記入口311側とシート313側が連通される変曲部314に延長されて、前記ダイアフラム330の変形によって前記変曲部314を通過する流量断面積を調節するステム部342と、前記ダイアフラム330を基準に両側圧力が等しい時前記移動体340が復元されるように前記移動体340に設置された弾性部材343と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項8】
前記変曲部314には前記ステム部342との間隔を調節して、初期通過流量を調整するための調整ネジ315が設置されたことを特徴とする請求項7に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項9】
前記可変流量バルブ400は、
入口411と出口412が連通される流路が内部に設けられて、その入口411と出口412との間に流路の断面積が減少されるシート413が形成されたボディー410と、該ボディー410の流路上に設置されて流路を経つ流体の流量を測定する流量センサー430と、前記制御部130の制御信号によって前記シート413の開放量を調節するアクチュエータ450と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項10】
前記流量センサー430は、
前記流路上に設置されることで内部に流体が通る貫通口431aが形成されたハウジング431と、前記貫通口431aの円周方向に沿って一定距離が離隔されるように設置されるマグネチック部432と、前記貫通口431aに回転可能に設置されるインペラ433でなされて、流路を通る流量によって前記インペラ433の回転速度が変われば前記マグネチック部432がその回転速度を検出して前記制御部130に伝達することを特徴とする請求項9に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項11】
前記アクチュエータ250、350、450は、
前記制御部130と電気的に連結されて、制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体251、351、451と、
前記駆動本体251、351、451から延長されて、前記ボディー210、310、410内部に挿入されることで、前記シート213、313、413の開放量を調節するためにシート側に移動される移動ロード252、352、452と、を含むことを特徴とする請求項3、5、9のうち何れか一つに記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項12】
前記駆動本体251、351、451は、
前記制御部130と電気的に連結されて駆動力を発生させる駆動モータ253と、この駆動モータ253によって発生された駆動力を前記移動ロード252、352、452に伝達する駆動ギア255と、及びこの駆動ギア255と連動して前記移動ロード252、352、452の変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部130にフィードバックする可変抵抗器258と、でなされることを特徴とする請求項11に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項13】
前記可変流量バルブ500は、
内部に入口511と出口512が連通される流路が設けられたボディー510と、
このボディー510の内部で上、下端支持台521、522によって区画されて、前記ボディーの入口511及び出口512と連通されるように形成されたチャンバ520と、
一端が前記チャンバ520の下端支持台522上に固定されて、他端はチャンバ520内に設置される弾性部材545と結合されたスライダー540に固定されて、前記チャンバ520をボディー510の入口511と連通される第1流圧室524とボディー510の出口512と連通される第2流圧室525に区画分離されるようにしてくれるダイアフラム530と、及び
前記チャンバ520の上端支持台521に沿って移動可能に設置されて、前記制御部130の電気的信号によって前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節するアクチュエータ550と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項14】
前記弾性部材545は、
前記スライダー540が移動可能に装着されたガイド突起513と前記移動ロード552との間に嵌めこみ設置されて、
前記第1流圧室524と第2流圧室525との圧力差によってダイアフラム530が変形される時、前記スライダー540によって弾性バイアスされることを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項15】
前記アクチュエータ550は、
前記制御部130と電気的に連結されて制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体551と、該駆動本体551から回転可能に設置されてその下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、及び前記移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の回転時に前記上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節する流量遮断体555と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項16】
前記アクチュエータ550は、
前記制御部130と電気的に連結されて制御部130の電気信号を運動力に変換する駆動本体551と、該駆動本体551から直線往復運動が可能に設置されてその下端にねじ山553が形成された移動ロード552と、及び前記移動ロード552のねじ山553に結合されて、移動ロード552の直線往復運動時に前記上端支持台521に沿って上下に移動しながら前記ボディー510の入口511からチャンバ520側に通じる断面積を調節する流量遮断体555と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【請求項17】
前記駆動本体551は、
前記制御部130と電気的に連結されて駆動力を発生させる駆動モータ253と、該駆動モータ253によって発生された駆動力を前記移動ロード552に伝達する駆動ギア255と、及び前記駆動ギア255と連動して前記移動ロード552の変位量を感知して、感知された変位量を前記制御部130にフィードバックする可変抵抗器258と、でなされることを特徴とする請求項15または16に記載の暖房負荷を考慮した定流量自動制御装置。
【図1】
【図6】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図6】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−525560(P2012−525560A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508393(P2012−508393)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002624
【国際公開番号】WO2010/126267
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511262957)セムシステム カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002624
【国際公開番号】WO2010/126267
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511262957)セムシステム カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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