説明

検出素子、検出器、及び検出素子の製造方法

【課題】 入射するX線を電気信号に変換する効率が高く、高い精度で検出することができる検出素子、検出器、及び検出素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 積層検出器セル15は、板状に形成され、入射したX線を光に変換するシンチレータ素子16と、シンチレータ素子16の主面上に形成され、シンチレータ素子で発生した光を電気信号に変換するフォトダイオード17と、を有する単位検出素子部18が、前記主面と交差する方向に複数層積層されて構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線等を検出する検出素子、検出器、及び検出素子の製造方法に関し、特に高効率の検出が行えるものに関する。
【背景技術】
【0002】
X線診断装置などのX線検出器として、図15に示すように、X線を可視光に変換するシンチレータ素子41の下部に、光を電気信号に変換する電極素子としてのフォトダイオード42が配置された構造の検出素子を多数配列したものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような検出器では、検出素子を微細化して装置の分解能を上げることができるが、これに伴ってフォトダイオード42の面積は小さくなる傾向にある。一方、X線を可視光に変換する変換効率を維持するために、一定のシンチレータ素子41の厚さが必要である。このため、検出素子のシンチレータ素子41の厚さ(高さ)に対し、その底面のフォトダイオード42の面積が小さい柱状の構成となる。複数の上記柱状の検出素子が互いに離間して並列されて構成される多数チャンネルの検出器において、X線がシンチレータ素子41に入射し、シンチレータ素子41の内部で光が発生する。シンチレータ素子41で発生した光が下部に形成されたフォトダイオード42に到達すると、電気信号に変換される。
【特許文献1】特開平9−52528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した検出素子では、次のような問題があった。すなわち、シンチレータ素子41で発生した光は、フォトダイオード42に到達するまでにシンチレータ素子41の内部を通過した通過距離に応じてその強度が減少するが、上記構成の検出素子は、シンチレータ素子41の厚みに対してフォトダイオード42の面積が小さいため、光が発生してからフォトダイオード42に到達するまでの距離が大きく、強度が減少しやすい。また、図15に破線で示すように、光の方向によってはフォトダイオード42に到達されない。これに鑑みて、図16に示すように、シンチレータ素子41の側面にリフレクタ43を設け、光の方向を変えてフォトダイオード42に到達させる技術もあるが、光の通過距離は長くなるため強度減少の原因となる。したがって、入射したX線を電気信号に変換する変換効率が悪く、高い検出精度を得ることが困難となる。
【0004】
そこで、本発明は入射するX線を高い精度で検出することができる検出素子、検出器、及び検出素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一例にかかる検出素子は、板状に形成され、入射したX線を光に変換するシンチレータ素子と、前記シンチレータ素子の主面上に形成され、前記シンチレータ素子で発生した光を電気信号に変換する光電素子と、を有する単位検出素子部が、前記主面と交差する方向に複数層積層されて構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の一例にかかる検出素子は、前記光電素子は第1電極と第2電極とを有するフォトダイオードであり、前記シンチレータ側の前記第1電極が透明電極であり、他方の前記第2電極が金属電極であることを特徴とする。
【0007】
本発明の一例にかかる検出素子は、前記単位検出素子部において、前記光電素子の前記第1電極と前記第2電極とが、前記積層方向と直交する方向において互いに重ならない非重合部をそれぞれ有し、積層された複数の単位検出素子部の前記第1電極の前記非重合部同士が互いに導通されて第1電極部を構成し、前記第2電極の前記非重合部同士が互いに導通されて第2電極部を構成することを特徴とする。
【0008】
本発明の一例にかかる検出素子は、前記X線が照射される照射面は、前記積層方向と交差する端面であることを特徴とする。
【0009】
本発明の一例にかかる検出素子は、前記X線が照射される照射面は、前記積層方向と平行な端面であることを特徴とする。
【0010】
本発明の一例にかかる検出器は、板状に形成され、入射したX線を光に変換するシンチレータ素子と、前記シンチレータ素子の主面上において並列し、前記シンチレータ素子で発生した光を電気信号に変換する複数の光電素子と、を有する単位セル集合体が、前記主面と交差する方向に複数層積層されて構成された検出素子を、一体に複数備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の一例にかかる検出素子の製造方法は、第1電極及び第2電極を有する複数の電極素子層が互いに離間して板状のシンチレータ素子の主面に形成される電極素子形成工程と、前記シンチレータ素子と前記複数の電極素子層とからなる、複数の単位検出素子部の集合体が、前記離間方向に直交する方向に複数層積層される積層工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の一例にかかる検出素子の製造方法は、第1電極及び第2電極を有する複数の電極素子層が互いに離間して形成される電極素子形成工程と、前記複数の電極素子層の上に、シンチレータ素子層を形成するシンチレータ形成工程と、前記電極素子形成工程と前記シンチレータ形成工程とを繰り返し行うことにより、前記シンチレータ素子と前記複数の電極素子層とからなる、複数の単位検出素子部の集合体を、複数積層する積層工程と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の一例にかかる検出素子の製造方法は、前記第1電極は、積層状態において前記シンチレータ素子の主面よりも前記主面に沿って外側に突出する第1突出部分を有し、前記第2電極は、積層状態において、前記第1突出部分と異なる方向に、前記シンチレータ素子の主面よりも前記主面に沿って外側に突出する第2突出部分を有し、前記積層工程の後に、前記第1突出部分同士が導通されることにより第1電極部を構成する第1電極工程と、前記積層工程の後に、前記第2突出部分同士が導通されることにより第2電極部を構成する第2電極工程と、を有し、前記積層方向において前記第1電極部及び前記第2電極部がそれぞれ複数構成され、かつ、それぞれが電気的に独立していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、入射するX線を電気信号に変換する効率が高く、高い精度で検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下に本発明の一実施形態にかかる検出素子について、図1乃至図5を参照して説明する。各図において適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。各図中の矢印X、Y、Zは互いに直交する3方向を示している。
【0016】
図1は本実施形態に係るX線装置1の構成を示している。X線装置1は、被検体PにX線を照射するX線照射器10、被検体12を透過したX線を検出するX線検出部11、被検体Pを移動可能に支持する撮影テーブル13等を備え、X線照射器10とX線検出部11とが被検体Pの周囲において移動可能となっている。
【0017】
X線照射器10は、内部に回転陽極型のX線管を備えるX線管収容容器や、X線の曝射範囲を制限するコリメータ等を備えている。
【0018】
X線検出部11は、X線検出器14と、散乱X線を除去するコリメータ、検出された投影データを収集するデータ収集部等を備えている。X線検出器14は、複数の検出素子としての積層検出器セル15が円弧状に512列など多数列のマルチスライス型で配列されて構成されている。なお、積層検出器セル15は、円弧状でなく、平面状に配列されていてもよい。積層検出器セル15は、被検体12を透過したX線を蛍光体としてのシンチレータ素子16で光に変換してから光電素子としてのフォトダイオード17で電荷に変換する間接変換型のX線固体検出器である。
【0019】
図2は本発明の第1実施形態にかかる検出素子としての積層検出器セル15の構造を示すものである。積層検出器セル15は、入射X線を光に変換するシンチレータ素子16と、このシンチレータ素子16で変換された光を検出し電気信号として出力するフォトダイオード17とが積層された単位検出素子部としての単位セル18が、X線が入射される入射方向と垂直に、図中矢印Xで示す積層方向に、複数層積層されて構成されている。すなわち、X線が照射される照射面は、前記積層方向と直交する端面となる上面に、図中上方からX線が入射される。
【0020】
図5は、単位セル18を拡大して示す断面図である。単位セル18は、シンチレータ素子16と、フォトダイオード17とからなる。シンチレータ素子16は、例えば各図における矢印Y方向の寸法が10mm程度、矢印Z方向の寸法が0.5mm程度、矢印X方向の寸法が0.05mm程度の矩形の薄い板状に構成されている。
【0021】
フォトダイオード17は、PIN型であり、板状のシンチレータ素子16の主面にプラズマCVD法などで、例えば数ミクロン程度の薄い膜状(数ミクロン)に形成されている。フォトダイオード17のシンチレータ素子16側のアノード側のP側電極19(第1電極)はITO透明電極であり、複数の単位セル18を積み重ねたとき隣接する単位セル18のシンチレータ素子16からの光がこの透明なP側電極19を通ってフォトダイオード17に射し込むようになっている。他方の、フォトダイオード17のカソード側のN側電極20(第2電極)は金属電極であり、複数の単位セル18を積み重ねたとき隣接する単位セル18のシンチレータ素子16の光がこのN側電極20で反射され、フォトダイオード17に効率よく光が届けられるようになっている。P側電極19の一端側の端部はシンチレータ素子16やフォトダイオード17よりも矢印Z方向に突出した突出部分19aを構成し、N側電極20の他方側の端部はシンチレータ素子16やフォトダイオード17よりも、矢印Z方向における他方側に突出した突出部分20aを有している。これらの突出部分19a、20aは、他の電極、フォトダイオード17やシンチレータ素子16と重なり合わない非重合部分を構成し、複数の単位セル18が積層された状態でそれぞれの電極をまとめて取り出せるようになっている。
【0022】
上記のように構成された単位セル18が多数積み重ねられ積層検出器セル15が構成されている。例えば積層数を10層とすれば、積層検出器セル15は、矢印Y方向の寸法が10mm程度、矢印Z方向の寸法が0.5mm程度、矢印X方向の寸法が0.5mm程度の四角柱状に構成されている。
【0023】
積層状態において一方の面において突出する、P側電極19の非重合部分としての突出部分19a同士が、半田づけやメタリコンなどにより導電されてまとめられ、第1電極部としてのアノード面21が形成される。また、同様に、N側電極20の突出部分20a同士が導電されてまとめられ、第2電極部としてのカソード面22が形成される。すなわち、この積層検出器セル15の側面のうち対向する2面がそれぞれアノード面21、カソード面22を構成する。
【0024】
X線装置1においてX線照射器10から照射されたX線は、被検体12を透過し、コリメータを介して入射面15aに入射される。X線がシンチレータ素子16の内部において蛍光体で光に変換される。更にその光はシンチレータ素子16内部で伝達され、フォトダイオード17に入射され、電荷に変換される。
【0025】
本実施形態にかかる積層検出器セル15は以下に掲げる効果を奏する。すなわち、積層検出器セル15は、単位セル18の積層構造としたため、シンチレータ素子16を薄くすることができ、例えば、図15や図16に示すような構成の検出素子と比べ、フォトダイオードの一辺のシンチレータ素子の厚みを、数十〜数百分の1に設定することができる。したがって、シンチレータ素子16内で発生した光がフォトダイオード17に到達するまでの距離を短くし、光伝達によるロスを防止することができる。さらにフォトダイオード17への入射までの伝達距離が短いため、広範囲の方向の光を効率よく検出することができる。これによって、X線検出器14の感度が上がり、被曝線量が少なく、小型・軽量、低消費電力のX線装置1を実現することができる。さらに、光がフォトダイオードに到達しやすいため、リフレクタを省略することも可能である。
【0026】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係るX線検出器について図7乃至図14を参照して説明する。なお、各図において適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。なお、図中矢印X,Y,Zはそれぞれ直交する3方向を示している。本実施形態にかかるX線装置2は、積層検出器セル15の設置方向以外の点については実施形態1におけるX線検出器14と同様であるため、共通の事項については説明を省略する。
【0027】
本実施形態におけるX線検出部11のX線検出器14における積層検出器セル15は、上記第1実施形態の積層検出器セル15と同様に構成されている。本実施形態では、X線が入射される入射方向と垂直に、複数層積層されて構成されている。すなわち、X線が照射される照射面は、前記積層方向と直交する端面であり、図中矢印Xで示す積層方向と平行な端面である側面15bに、X線が入射される。
【0028】
次に、本実施形態にかかる積層検出器セル15の製造方法について説明する。まず、図7に示すように、薄い板状のシンチレータ素子16の図中上側の主面に、プラズマCVD法などで薄い膜状(数ミクロン)に電極素子層として、複数の帯状のフォトダイオード17を形成する(電極素子形成工程)。複数のフォトダイオード17は、図中Z方向に延びる矩形状を成し、互いに間隔をあけて並列される。このとき、フォトダイオード17のP側電極19の端部をシンチレータ素子16の端面より外側に突出させるようにずらして第1突出部分19a形成するとともに、N側電極20の端部を、シンチレータ素子16の端面より第1突出部分19aの逆方向に突出するように第2突出部分20aを形成する。以上の工程により、シンチレータ素子16とフォトダイオード17とを有する単位セル18が複数個、一体に並列形成された単位セル集合体25が形成される。
【0029】
ついで、単位セル集合体25を、複数層、例えば10層積層する。ここで、積層方法としては、図7で示す単位セル集合体25のさらに上方からシンチレータ素子16からなるシンチレータ層を成膜し(シンチレータ形成工程)、このシンチレータ形成工程と、電極素子形成工程とを繰り返すことにより積層する(積層工程)。あるいは、単位セル集合体25を複数個積み重ねて、接着しても良い(積層工程)。以上より、図14に示すように、複数の積層検出器セル15が並列して一体に構成される。
【0030】
それぞれの積層検出器セル15において、単位セル18にそれぞれ形成された複数のP側電極19の突出部分19aをまとめて互いに導通することによりアノード面21を構成する。また、単位セル18にそれぞれ形成された複数のN側電極20の突出部分20aをまとめて互いに導通して、カソード面22を構成する。例えば図14においてはアノード面21がX方向に5つ、Y方向に4つ並列して形成される場合について示す。同様に、カソード面22もX方向に5つ、Y方向に4つ並列して形成される(不図示)。以上により、複数のアノード面21及び複数のカソード面22が、積層方向に並列するとともにそれぞれが電気的に独立して形成されている。以上により、単位セル集合体25が積層され、複数の積層検出器セル15がX及びY方向にマトリクス状に並列して一体に形成され、積層集合検出器30が形成される。複数の積層検出器セル15はそれぞれ電気的に独立している。
【0031】
なお本発明を実施するにあたり、各種部材の形態をはじめとして、具体的な形状など、本発明の構成要素を発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更して実施できることは言うまでもない。例えば、上記実施形態においてはPIN型のフォトダイオードを例示したが、PN型でもよい。さらに、一方の電極を金属版、他方の電極を透明電極としたが、両方透明電極であってもよく、両方金属電極としてもよい。さらに、マルチスライス型でなくシングルスライス型を用いても良い。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるX線装置の構成を示す概略図。
【図2】同実施形態における積層検出器セルの構成を模式的に示す斜視図。
【図3】同積層検出器セルの構成を模式的に示す斜視図。
【図4】同積層検出器セルの構成を模式的に示す断面図。
【図5】同実施形態における単位セルの構成を模式的に示す断面図。
【図6】同積層検出器セルの構成を模式的に示す断面図。
【図7】本発明の第2実施形態にかかるX線装置の構成を示す概略図。
【図8】同実施形態における積層検出器セルの構成を模式的に示す斜視図。
【図9】同積層検出器セルの構成を模式的に示す斜視図。
【図10】同積層検出器セルの構成を模式的に示す断面図。
【図11】同実施形態における単位セルの構成を模式的に示す断面図。
【図12】同積層検出器セルの構成を模式的に示す断面図。
【図13】同実施形態における積層集合検出器の製造方法を示す斜視図。
【図14】同実施形態における積層集合検出器の製造方法を示す斜視図。
【図15】検出素子の一例を模式的に示す断面図。
【図16】検出素子の一例を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
【0033】
1…X線装置、2…X線装置、10…X線照射器、11…X線検出部、12…被検体、
13…撮影テーブル、14…X線検出器、15…積層検出器セル(検出素子)、
16…シンチレータ素子、17…フォトダイオード(光電素子)、
18…単位セル(単位検出素子部)、19…P側電極(第1電極)、19a…突出部分、20…N側電極(第2電極)、20a…突出部分、21…アノード面(第1電極部)、
22…カソード面(第2電極部)、25…単位セル集合体、30…積層集合検出器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状に形成され、入射したX線を光に変換するシンチレータ素子と、前記シンチレータ素子の主面上に形成され、前記シンチレータ素子で発生した光を電気信号に変換する光電素子と、を有する単位検出素子部が、前記主面と交差する方向に複数層積層されて構成されていることを特徴とする検出素子。
【請求項2】
前記光電素子は第1電極と第2電極とを有するフォトダイオードであり、前記シンチレータ側の前記第1電極が透明電極であり、他方の前記第2電極が金属電極であることを特徴とする、請求項1記載の検出素子。
【請求項3】
前記単位検出素子部において、前記光電素子の前記第1電極と前記第2電極とが、前記積層方向と直交する方向において互いに重ならない非重合部をそれぞれ有し、
積層された複数の単位検出素子部の前記第1電極の前記非重合部同士が互いに導通されて第1電極部を構成し、前記第2電極の前記非重合部同士が互いに導通されて第2電極部を構成することを特徴とする請求項1又は2に記載の検出素子。
【請求項4】
前記X線が照射される照射面は、前記積層方向と交差する端面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の検出素子。
【請求項5】
前記X線が照射される照射面は、前記積層方向と平行な端面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の検出素子。
【請求項6】
板状に形成され、入射したX線を光に変換するシンチレータ素子と、前記シンチレータ素子の主面上において並列し、前記シンチレータ素子で発生した光を電気信号に変換する複数の光電素子と、を有する単位セル集合体が、前記主面と交差する方向に複数層積層されて構成された検出素子を、一体に複数備えたことを特徴とする検出器。
【請求項7】
第1電極及び第2電極を有する複数の電極素子層が互いに離間して板状のシンチレータ素子の主面に形成される電極素子形成工程と、
前記シンチレータ素子と前記複数の電極素子層とからなる、複数の単位検出素子部の集合体が、前記離間方向に直交する方向に複数層積層される積層工程と、を有することを特徴とする検出素子の製造方法。
【請求項8】
第1電極及び第2電極を有する複数の電極素子層が互いに離間して形成される電極素子形成工程と、
前記複数の電極素子層の上に、シンチレータ素子層を形成するシンチレータ形成工程と、
前記電極素子形成工程と前記シンチレータ形成工程とを繰り返し行うことにより、前記シンチレータ素子と前記複数の電極素子層とからなる、複数の単位検出素子部の集合体を、複数積層する積層工程と、
を有することを特徴とする検出素子の製造方法。
【請求項9】
前記第1電極は、積層状態において前記シンチレータ素子の主面よりも前記主面に沿って外側に突出する第1突出部分を有し、
前記第2電極は、積層状態において、前記第1突出部分と異なる方向に、前記シンチレータ素子の主面よりも前記主面に沿って外側に突出する第2突出部分を有し、
前記積層工程の後に、前記第1突出部分同士が導通されることにより第1電極部を構成する第1電極工程と、
前記積層工程の後に、前記第2突出部分同士が導通されることにより第2電極部を構成する第2電極工程と、
を有し、
前記積層方向において前記第1電極部及び前記第2電極部がそれぞれ複数構成され、かつ、それぞれが電気的に独立していることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の検出素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−286550(P2008−286550A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−129568(P2007−129568)
【出願日】平成19年5月15日(2007.5.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】