説明

構造化された界面活性剤組成物

構造化された界面活性剤組成物であって、該組成物の100質量部を基準にして、
(i)0超〜約15質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部のアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)0超〜約8質量部のアルカノールアミド界面活性剤、
(iv)0〜約10質量部の両性界面活性剤、
(但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は5質量部以上である)、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)との組み合わせで、不透明な外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、界面活性剤組成物、より好ましくは構造化された界面活性剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
構造化された界面活性剤組成物は液晶組成物であり、ホームケア(home care)用途、例えば液体洗剤、洗濯洗剤、硬質表面磨き洗剤、皿洗い液、およびパーソナルケア(personal care)製剤、例えばシャンプー、ボディーウォッシュ、手洗い用せっけん、化粧水、クリーム、コンディショナー、髭剃り用製品、洗顔料、ベビーケア(baby care)製剤、スキントリートメントにおいて有用である。構造化された界面活性剤中の界面活性剤は、平面であるラメラ相の形態、および/または球晶の形態で存在している。一般に、界面活性剤相は球晶、すなわち、水性相中に分散したラメラの小滴、として存在している。球晶は、界面活性剤分子の同心で2層の玉ねぎ様の構造からなっており、その間に水または電解質溶液が捕捉されている。専ら平面のラメラ界面活性剤相または専ら球晶ラメラ界面活性剤相または両方の形態の組み合わせは、同じ組成物中に共存することができる。構造化された界面活性剤組成物は通常は送液可能な(pumpable)、非ニュートン組成物であり、これらのラメラ界面活性剤相の存在によって、水に不溶性の粒子を物理的に懸濁する能力を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
低減された費用で、このようなラメラ界面活性剤相を効率よく生成する方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様では、本発明は構造化された界面活性剤組成物であって、該組成物の100質量部を基準にして、
(i)0超〜約15質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部のアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)0超〜約8質量部のアルカノールアミド界面活性剤、
(iv)0〜約10質量部の両性界面活性剤、
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は5質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)との組み合わせで、不透明な外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む構造化された界面活性剤組成物を指向している。
【0005】
第2の態様では、本発明は組成物であって、それぞれの場合で該組成物の100質量部を基準にして、
(a)約50〜約99質量部の水性の構造化された界面活性剤相(この構造化された界面活性剤相は、
(i)0超〜約15質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部のアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)0超〜約8質量部のアルカノールアミド界面活性剤、
(iv)0〜約10質量部の両性界面活性剤、
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は5質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)との組み合わせで、不透明な外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む)、ならびに、
(b)前記の水性の構造化された界面活性剤相中に分散した、約1〜約50質量部の不連続な水に不溶性の、もしくは部分的に水溶性の相、を含む組成物を指向している。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、新規な構造化された界面活性剤を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ここで用いられる用語「界面活性剤」は、水中に溶解された場合に、表面張力を低減する化合物を意味する。
【0008】
特別に記載していない限り、本明細書を通して製剤の全ての成分は質量部(「質量部」)で表してあり、また構造化された界面活性剤組成物の100質量部を基準にしている。
【0009】
ここで言及される「ラメラ界面活性剤相」は、液体媒体によって隔てられた、複数の積層された界面活性剤の二重層を含む相である。ラメラ相は通常は流動性の(puorable)、非ニュートンの、両性の組成物であり、曇ったように見え、そして流れるときに「べたつく」(smeary)ような外観を呈する。ラメラ相は幾つかの異なる形態で存在することができ、その形態には平行なシートの層(そのそれぞれのシートは界面活性剤の二重層である)、および同心の球状の殻から形成された球晶(そのそれぞれの殻は界面活性剤の二重層である)が含まれる。この球晶は、通常は直径が0.1〜50μmの範囲であり、従ってミセルとは基本的に異なっている。
【0010】
本発明の組成物は、秩序ある液晶相、通常はラメラ液晶相、より典型的には球晶ラメラ液晶相を含み、また外観検査では、秩序ある液晶相の存在によって、不透明な外観を呈する。
【0011】
ここで用いられる用語「不透明の」は、光に対して完全な透明ではないことを意味しており、そして曇った半透明の外観から、濁った外観を経て、均一な、飽和した白色の外観までを意味する。1つの態様では、本発明の構造化された界面活性剤混合物は、濁った外観から、均一な、飽和した白色の外観までの範囲に及んでいる。
【0012】
秩序ある液晶相は、単独でまたは通常は水性の相と入り交じって、系が静止している場合には、いかなる懸濁された粒子をも静止させるに十分な流動・変形性(rheology)を与えるが、しかしながら、この流動・変形性(rheology)は系が、通常の液体のように送液される(pumped)ことを可能にするのに十分なほど小さい。このような系は攪拌され、送液され、または注がれた場合には極めて低い見掛け粘度を示す可能性があり、また更に、ミリメートルもしくはそれよりも大きい粒径の粒子を、懸濁液中に保持することができる。
【0013】
1つの態様では、本発明の組成物は、シアシニング(shear-thinning)粘度を示す。ここで粘度を表わすのに用いられる用語「シアシニング(shear-thinning)」は、剪断速度の増加に伴って減少する粘度を意味している。シアシニング(shear-thinning)は非ニュートン挙動として、粘度が剪断速度に依存しない古典的なニュートン流体、例えば水と異なることで特徴づけることができる。
【0014】
ここで用いられる「降伏強度」は、組成物に流動を生じさせるのに必要な加えられた力の大きさを称している。1つの態様では、この組成物は、2種またはそれ以上の剪断速度で制御された応力/歪レオメータを用いた測定によって測定した値で、0.1パスカル(「Pa」)超、より好ましくは約1〜約100Pa、そして更に好ましくは約1〜約10Paの降伏強度を示す。
【0015】
1つの態様では、本発明の組成物は、水に不溶性のまたは部分的に水溶性の成分を懸濁することができる。
【0016】
ここで水性組成物の成分に関して用いられる用語「水に不溶性のまたは部分的に水溶性の成分」は、この成分が水性組成物中に溶解限度を超えた濃度で存在しており、そのために、水に不溶性の成分の場合には、この成分は水性組成物中で実質的に溶解せずに残留し、また部分的に水溶性の成分の場合には、この成分の少なくとも1部が水性媒体中で溶解せずに残留することを意味している。水に不溶性のまたは部分的に水溶性の成分は、例えば、固体粒子、連続もしくは不連続の液体相、例えばオイルの小滴、または不連続の気体相、例えば気泡、の形態であることができる。
【0017】
ここで用いられる水性組成物の特徴である、水に不溶性のもしくは部分的に水溶性の成分を「懸濁することができる」、または「懸濁する能力がある」は、この組成物が、この組成物中でのこの成分の浮揚、またはこの組成物中でのこの成分の沈降に実質的に抵抗し、そのためにその組成物中でこの成分は中性浮力にあるように見え、そしてこの水性組成物への予期される処理、貯蔵、および使用条件の下で、その組成物中に少なくとも実質的に懸濁されたままでいることを意味している。水に不溶性の、もしくは部分的に水溶性の成分を懸濁する能力は、本発明の降伏強度が零でないことの1つの発現であり、すなわち、本発明の構造化された界面活性剤組成物の低い応力で変形することへの抵抗が、水に不溶性の、もしくは部分的に水溶性の成分に作用する重力と均衡するのに十分であるために、この成分が構造化された界面活性剤組成物中に懸濁されたままでいる。
【0018】
本発明の構造化された界面活性剤組成物は、組成物100質量部を基準として、約40〜約90質量部、より好ましくは約50〜約85質量部の水を含んでいる。
【0019】
ここで用いられる有機基に関する表記「(C−C)」(xおよびyはそれぞれ整数である)は、この基は、基当たりにx〜yの炭素原子を含んでいてもよいことを示している。
【0020】
ここで用いられる用語「アルキル」は、一価の飽和直鎖もしくは分岐炭化水素基、より好ましくは一価の飽和(C−C18)炭化水素基、例えばオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、メチルドデシル、エチルウンデシル、またはジメチルウンデシル、を意味している。アルキル基はまた、それらの慣用名でも呼称され、たとえば、「ラウリル」および「ドデシル」はそれぞれC12アルキルを称し、また「テトラデシル」および「ココ」はそれぞれC14アルキルを呼称している。
【0021】
ここで用いられる用語「アルケニル」は、一価の不飽和直鎖もしくは分岐炭化水素基、より好ましくは一価の不飽和(C−C18)炭化水素基、例えば、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、メチルドデセニル、エチルウンデセニル、またはジメチルウンデセニル、を意味している。
【0022】
ここで用いられる用語「カチオン」は、パーソナルケア組成物中での使用が受け入れられているカチオンを意味しており、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、およびアンモニウムカチオン、同様に、(C−C)アルキルアンモニウムおよび(C−C)アルコキシルアンモニウムカチオン、例えばイソプロピルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、およびトリエタノールアンモニウムカチオン、が挙げられる。アンモニウム塩は通常、ナトリウム塩よりもより溶解性である。上記のカチオンの混合物も用いることができる。
【0023】
1つの態様では、本発明の組成物は、この組成物の100質量部を基準として、約0.5〜約10質量部、より好ましくは約1〜約8質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤を含んでいる。
【0024】
1つの態様では、アルキルエーテルスルファート界面活性剤は、以下の構造(I)、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキルもしくは(C−C18)アルケニル、より好ましくは(C10−C14)アルキル、mは2、3もしくは4、nは1〜約7の整数、より好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜6の整数、Xはカチオンである)で表される1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0025】
1つの態様では、Rは分岐(C−C18)アルキル基または(C−C18)アルケニル基、より好ましくは分岐(C10−C16)アルキル基、例えばトリデシルである。
【0026】
適切な分岐アルキル基としては、メチルデシル基、メチルウンデシル基、メチルドデシル基、エチルデシル基、エチルウンデシル基、およびエチルドデシル基、例えば1−メチルデシル、1−メチルウンデシル、1−メチルドデシル、1−エチルデシル、1−エチルウンデシル、および1−エチルドデシル、が挙げられる。
【0027】
1つの態様では、mは2または3、より好ましくは2である。
1つの態様では、nは1、2、3または4である。ここで用いられている、接尾辞「ス(eth)」でアルキルまたはアケニル基を変更したものは、通常は1つまたはそれ以上のエチレンオキシド単位の付加を示し、例えばトリデセスはエトキシル化トリデシル基を表し、また接尾辞「−n」(nは整数)はこのようなエチレンオキシド単位の基当たりの数を示しており、例えば「トリデセス−3」は、トリデシル基当たりに3つのエチレンオキシド単位を備えたエトキシル化トリデシル基を示している。
【0028】
1つの態様では、アルキルエーテルスルファート界面活性剤は、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、トリデセス硫酸ナトリウム、トリデセス硫酸マグネシウム、トリデセス硫酸アンモニウム、トレデセス硫酸モノエタノールアミン、トリデセス硫酸ジエタノールアミン、およびトリデセス硫酸トリエタノールアミン、オレス硫酸ナトリウム、オレス硫酸カリウム、オレス硫酸マグネシウム、オレス硫酸アンモニウム、オレス硫酸モノエタノールアミン、オレス硫酸ジエタノールアミン、オレス硫酸トリエタノールアミンから選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0029】
1つの態様では、アルキルエーテルスルファート界面活性剤は、トリデセス−1硫酸ナトリウム、トリデセス−1硫酸カリウム、およびトリデセス−1硫酸アンモニウム、トリデセス−2硫酸ナトリウム、トリデセス−2硫酸カリウム、およびトリデセス−2硫酸アンモニウム、トリデセス−3硫酸ナトリウム、トリデセス−3硫酸カリウム、およびトリデセス−3硫酸アンモニウム、トリデセス−4硫酸ナトリウム、トリデセス−4硫酸カリウム、およびトリデセス−4硫酸アンモニウムから選ばれる1種またはそれ以上の分岐アルキルエーテルスルファートを含んでいる。
【0030】
1つの態様では、本発明の組成物は、この組成物の100質量部を基準にして、約1.5〜約12質量部、より好ましくは約3〜約10質量部のアルキルスルファート界面活性剤を含んでいる。
【0031】
1つの態様では、アルキルスルファート界面活性剤は、構造(II)で表される1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0032】
【化1】

【0033】
ここで、Rは(C−C18)アルキルまたは(C−C18)アルケニル、そしてXはカチオンである。
1つの態様では、Rはドデシル、トリデシルまたはオレイルである。
【0034】
1つの態様では、アルキルスルファート界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、トリデシル硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸カリウム、トリデシル硫酸マグネシウム、トリデシル硫酸アンモニウム、トリデシル硫酸モノエタノールアミン、トリデシル硫酸ジエタノールアミン、トリデシル硫酸トリエタノールアミン、オレイル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸カリウム、オレイル硫酸マグネシウム、オレイル硫酸アンモニウム、オレイル硫酸モノエタノールアミン、オレイル硫酸ジエタノールアミン、オレイル硫酸トリエタノールアミンから選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0035】
1つの態様では、本発明の組成物は、この組成物の100質量部を基準にして、約0.5〜約6質量部、より好ましくは約1〜約4質量部のアルカノールアミドを含んでいる。
【0036】
1つの態様では、このアルカノールアミドは、構造(III)で表される1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0037】
【化2】

【0038】
ここで、Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である。
【0039】
適切なアルカノールアミドとしては、脂肪酸アルカノールアミド、例えばコカミドMEA(ココモノエタノールアミド)およびコカミドMIPA(ココモノイソプロパノールアミド)、コカミドDEA(ココジエタノールアミド)、ラウロアミドMEA(ラウリルモノエタノールアミド)、ラウロアミドDEA(ラウリルジエタノールアミド)、およびアルコキシル化アルカノールアミド、例えばPEG−5コカミドMEA(上記の構造(III)で表される化合物)(これは、Rが(C12−C12)アルキル、RおよびRがそれぞれC、およびx+y=5である化合物である。)、また上記のいずれかの混合物、が挙げられる。
【0040】
1つの態様では、化合物(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は、組成物の約10質量部以上、より好ましくは約15質量部以上である。
【0041】
本発明の組成物の電解質成分は、ラメラ液晶界面活性剤相の形成を引き起こし、それから本発明の構造化された組成物の不透明な外観および零でない降伏強度がもたらされる。
【0042】
1つの態様では、本発明の構造化された界面活性剤組成物は更に、構造化された界面活性剤組成物の100質量部を基準として、約20質量部以下、より好ましくは約0.1〜約15質量部、そして更に好ましくは約0.5〜約10質量部の電解質を含んでいる。
【0043】
適切な電解質としては、有機塩、無機塩、およびそれらの混合物、また高分子電解質、例えばアンキャップド(uncapped)ポリアクリレート、ポリマレエート、またはポリカルボキシレート、リグニンスルホン酸塩、もしくはナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド共重合体が挙げられる。この電解質は通常は、カチオン性化合物およびアニオン性化合物を有する塩を含んでいる。適切なカチオンは、一価もしくは多価であってよく、有機もしくは無機であってよく、また、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、セシウム、およびリチウムカチオン、またモノ−、ジ−、トリ−もしくは第四級アンモニウムまたはピリジニウムカチオンが挙げられる。適切なアニオンは、一価もしくは多価であってよく、有機もしくは無機であってよく、また、例えば塩素、硫酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、クエン酸、シアン酸、酢酸、安息香酸、酒石酸、シュウ酸、リン酸、およびホスホン酸アニオンが挙げられる。適切な電解質としては、例えば多価アニオンと一価のカチオンとの塩、例えばピロリン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、およびクエン酸ナトリウム、多価カチオンと一価のアニオンとの塩、例えば塩化カルシウム、臭化カルシウム、ハロゲン化亜鉛、塩化バリウム、および硝酸カルシウム、および一価のカチオンと一価のアニオンとの塩、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、アルカリ金属硝酸塩、および硝酸アンモニウム、が挙げられる。電解質は、個別の成分として、または本発明の組成物の他の成分と組み合わせて加えることができる。
【0044】
1つの態様では、電解質はNaCl、NHCl、またはそれらの混合物を含んでいる。本発明の組成物の電解質成分の少なくとも一部としての、NHClの使用は、改善された効率を与えることが見出されており、すなわち、他の電解質に比べてより少量のNHClが必要とされ、この組成物の他の成分と組み合わせて、不透明な外観を有し、0パスカルよりも大きい降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与える。1つの態様では、該電解質はNHClを含んでいる。
【0045】
1つの態様では、本発明の組成物は更に両性界面活性剤を含んでいる。
【0046】
1つの態様では、本発明の組成物は、この組成物の100質量部を基準として、約1〜約8質量部、より好ましくは約2〜約6質量部の両性界面活性剤を含んでいる。
【0047】
適切な両性界面活性剤としては、例えば脂肪族第二級および第三級アミンの誘導体(その脂肪族基は直鎖でも分岐していても良く、また一方の脂肪族置換基は約8〜約18の炭素原子を含み、また一方はアニオン性の水溶性基を含む)、またそれらの混合物、が挙げられる。適切な両性界面活性剤の具体的な例としては、アルキルアンホカルボキシグリシン酸塩およびアルキルアンホカルボキシプロピオン酸塩、アルキルアンホジプロピオン酸塩、アルキルアンホジ酢酸塩、アルキルアンホグリシン酸塩およびアルキルアンホプロピオン酸塩、同様にアルキルイミノプロピオン酸塩、アルキルイミノジプロピオン酸塩およびアルキルアンホプロピルスルホン酸塩、例えばココアンホ酢酸塩、ココアンホプロピオン酸塩、ココアンホジ酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホジ酢酸塩、ラウロアンホジプロピオン酸塩、ラウロアンホジ酢酸塩、ココアンホプロピルスルホン酸塩、カプロアンホジ酢酸塩、カプロアンホ酢酸塩、カプロアンホジプロピオン酸塩、およびステアロアンホ酢酸塩の、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまた置換アンモニウム塩が挙げられる。
【0048】
1つの態様では、両性界面活性剤は、構造(IV)および(V)で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含んでいる。
【0049】
【化3】

【0050】
ここで、Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである。
【0051】
1つの態様では、Rは(C10−C14)、より好ましくはデシル、ドデシル、またはドデシルおよびテトラデシルの混合物である。
【0052】
1つの態様では、Rは(C10−C14)アルキル、より好ましくはデシル、ドデシル、またはドデシルおよびテトラデシルの混合物である。
【0053】
1つの態様では、両性界面活性剤は、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸2ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸2ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸2ナトリウム、カプリロアンホプロピオン酸ナトリウム、およびカプリロアンホジ酢酸2ナトリウムの1種またはそれ以上を含んでいる。
【0054】
1つの態様では、構造化された界面活性剤組成物は、この組成物の100質量部を基準として、
(i)0超〜約15質量部、より好ましくは約0.5〜約10質量部、また更に好ましくは約1〜約8質量部の、構造(I)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキル、mは2または3、nは1〜約5の整数、Xはカチオンである)
(ii)0超〜約15質量部、より好ましくは約1.5〜約12質量部、そして更に好ましく約3〜約10質量部の、構造(II)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルスルファート界面活性剤、
【0055】
【化4】

【0056】
(ここで、Rは(C−C18)アルキル、またXはカチオンである)
(iii)0超〜約10質量部、より好ましくは約0.5〜約6質量部、更に好ましくは約1〜約4質量部の、構造(III)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルカノールアミド界面活性剤、
【0057】
【化5】

【0058】
(ここで、Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である)
(iv)0〜約10質量部、より好ましくは約1〜約8質量部、そして更に好ましくは約2〜約6質量部の、構造(IV)および(V)で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含む両性界面活性剤、
【0059】
【化6】

【0060】
(ここで、Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである)
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は、該組成物の5質量部以上、より好ましくは約10質量部以上、そして更に好ましくは約15質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)と組み合わせて、不透明の外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含んでいる。
【0061】
この組成物は、場合によって、更にこの組成物の100質量部当たりに、約30質量部以下、より好ましくは約10質量部以下の更なる界面活性剤を含んでおり、それらの界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アルカノールアミド以外のノニオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0062】
適切なカチオン性界面活性剤は、通常はモノカチオン性化合物、すなわち、分子当たりに単一のカチオン性サイトを有しており、また第四級アンモニウム化合物、例えばセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CETABまたはセトリモニウムブロミドとしても知られている)、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(セトリモニウムクロリドとしても知られている)、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド(ミルトリモニウムブロミドまたはクオタニウム−13(Quaternium-13)としても知られている)、ステアリルジメチルジステアリルジモニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、ステアリルオクチルジモニウムメトスルファート、二水素化パルモイル(palmoyl)エチルヒドロキシエチルモニウムメトスルファート、イソステアリルベンジルイミドニウムクロリド、ココイルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリドおよびジステアリルジモニウムクロリド;イソステアリルアミノプロパルコニウムクロリドまたはオレアルコニウムクロリド;ベヘントリモニウムクロライド、同様にそれらの混合物、が挙げられる。
【0063】
1つの態様では、本発明の組成物はモノカチオン性界面活性剤を含まない。1つの態様では、本発明の組成物はカチオン性界面活性剤を含まない。1つの態様では、本発明の組成物は、下記のようなポリカチオン性高分子増粘剤、例えばカチオン性グアー(guar)以外のカチオン性化合物を含まない。
【0064】
適切なノニオン性界面活性剤としては、アミンオキシド、例えばラウラミンオキシド、コカミンオキシド、ステアラミンオキシド、ステアラミドプロピルアミンオキシド、パルミタミドプロピルアミンオキシド、デシルアミンオキシド、脂肪族アルコール、例えばデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコールおよびリノレニルアルコール、アルコキシル化アルコール、例えば分子当たりに平均で5エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ラウリルアルコール、トリデセスアルコール、脂肪酸、例えばラウリル酸、オレイン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、セテアリン酸、イソセテアリン酸、リノレイン酸、リノレン酸、リシノール酸、エライジン酸、アリキドン酸(arichidonic acid)、ミリストレイン酸、脂肪酸エステル、例えばプロピレングリコールイソステアレート、プロピレングリコールオレート、グリセリルイソステアレート、およびグリセリルオレート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0065】
1つの態様では、本発明の組成物は、この組成物のアルカノールアミド成分以外のノニオン性界面活性剤を含まない。
【0066】
適切な両性イオン界面活性剤としては、アルキルベタイン、例えばココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマカルボキシプロピルベタイン、およびラウリルビス(2−ヒドロキシプロピル)アルファカルボキシエチルベタイン、アミドプロピルベタイン、およびアルキルスルタイン、例えばココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、およびアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインが挙げられる。
【0067】
本発明の構造化された界面活性剤組成物は、場合によっては更に、1種またはそれ以上の保存料、例えばベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンまたはイミダゾリジニル尿素、およびDMDMヒダントインを含んでいてもよく、また場合によっては、更に1種またはそれ以上のpH調整剤、例えばクエン酸、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、または炭酸ナトリウムを含んでいてもよい。
【0068】
通常は、構造化された界面活性剤組成物はアニオン性界面活性剤および水を混ぜ合わせて混合し、構造化剤を添加し、次いで溶媒を添加し、そして場合によってはpHを調整し、および/または保存料を加えることによって作られる。あるいは、溶媒はアニオン性界面活性剤および水と共に加えられてもよい。構造化された界面活性剤組成物はまた、高剪断混合に付すこともできる。ここで用いられる用語「高剪断混合」は、高剪断条件の下、通常は約1000s−1以上、より好ましくは約3500s−1以上の剪断速度での混合を指している。
【0069】
構造化された界面活性剤組成物は、既知の混合装置、例えば高剪断混合機、またはホモジナイザー中で高剪断混合に付すことができる。
【0070】
1つの態様では、本発明の構造化された界面活性剤組成物のpHは、4〜8、より好ましくは5〜6である。
【0071】
本発明の組成物は、水に不溶の粒子または部分的に水溶性の成分、例えば植物油、炭化水素油、シリコーン油、固体粒子、研磨剤、および類似の物を懸濁することが可能である。この組成物は、さもなければ組み入れることが困難な成分を界面活性剤混合物中に含める手段を提供し、多機能の利益を備えた化粧製剤、例としては、クレンジング、保湿、改善された皮膚感触、剥離/研磨、新規な外観、またはそれらの利益の組み合わせをもたらす。
【0072】
組成物が水に不溶性の、または部分的に水溶性の成分を懸濁する能力は、通常はこの組成物を界面活性剤と、この組成物中に気泡を閉じ込めるのに十分なほど激しく攪拌して、そして次いでこの気泡が、所定の期間、例えば12〜24時間、所定の環境条件、例えば室温において、この組成物中に閉じ込められたままであるか否かを目視で観察することによって評価される。1つの態様では、本発明の組成物は気泡を1週間以上、そしてより好ましくは3ヶ月以上懸濁していることができる。気泡を12時間以上、室温で懸濁していることができる組成物は、一般に水に不溶性の、または部分的に水溶性の成分を、このような組成物について一般に予測される加工、貯蔵、および使用条件下で、組成物中に懸濁することができると見なされる。空気以外の成分については、空気懸濁試験の結果が、注目されている成分を用いた同様の懸濁試験を行うことによって確認されるべきである。著しく厳密な加工、貯蔵、および/または使用条件に対しては、より厳密な試験が適切である。
【0073】
1つの態様では、水に不溶性の、または部分的に水溶性の成分を懸濁する能力は、より厳密な条件、すなわち、混合された試料は、この試料を1回またはそれ以上の凍結/解凍サイクルに付した後に目視で評価され、それぞれの凍結/解凍サイクルは、−10℃に12時間、および25℃に12時間のサイクルからなっている。1つの態様では、本発明の組成物は、1回の凍結/解凍サイクル、より好ましくは3回の凍結/解凍サイクル後も、気泡を懸濁していることができ続ける。
【0074】
本発明の組成物は、例えばパーソナルケア用途、例えば、シャンプー、ボディーソープ、手洗い用せっけん、化粧水、クリーム、コンディショナー、髭剃り用製品、洗顔料、中性シャンプー、パーソナルワイプ(personal wipes)、およびスキントリートメント、ならびにホームケア用途、例えば、液体洗剤、洗濯洗剤、硬質表面磨き洗剤、皿洗い液、便器用洗浄剤、同様に他の用途、例えば油田および農薬用途において有用である。
【0075】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は1種またはそれ以上の「有益剤」、すなわち、パーソナルケアに、そのパーソナルケア組成物の使用者への利益、例えば保湿またはコンディショニング、を与える物質、例えば皮膚軟化剤、オイル、保湿剤(moisturizers)、保湿剤(humectants)、コンディショナー、ポリマー、ビタミン、研磨剤、UV吸収剤、抗菌剤、ふけ防止剤、香料および/または外観変更添加剤、例えば着色粒子もしくは反射粒子を含んでおり、それらは固体、液体または気体の形態であってよく、また構造化された界面活性剤組成物中に不溶であっても、もしくは部分的に可溶であってもよい。有益剤の混合物も用いることができる。
【0076】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、有益剤の皮膚または髪上への改善された堆積を与える。
【0077】
1つの態様では、本発明によるパーソナルケア組成物は保湿剤(humectants)を含んでいる。適切な保湿剤は、表皮に水分を引き付けるのに有用な、生理的に、また美容上容認できるような物質であり、例えば乳酸アンモニウム、乳酸ナトリウム、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、はちみつ、ポリグリセリルメタクリレート、乳酸、ヒアルロン酸、グルクロン酸、ポリグルクロン酸、グルタミン酸、グルクロノラクトン、2−ピロリドン−5−カルボン酸のナトリウム塩(「ナトリウムPCA」)、パンテノール、ソルビトール、ヒドロキシエチルソルビトール、グルコース、キシロース、アスパラギン酸ナトリウム、およびポリアスパラギン酸ナトリウム、尿素、同様に前記のいずれかの混合物が挙げられる。1つの態様では、保湿剤(humectants)はグリセリンを含んでいる。
【0078】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、それぞれの場合において、この組成物の100質量部を基準として、
(a)約50〜100質量部未満、より好ましくは約70〜約99質量部の水性の構造化された界面活性剤相(この構造化された界面活性剤相は、
(i)0超〜約15質量部、より好ましくは約0.5〜約10質量部、そして更に好ましくは約1〜約8質量部の以下の構造(I)、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキル、mは2または3、nは1〜約5の整数、またXはカチオンである)、
で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部、より好ましくは約1.5〜約12質量部、そして更に好ましく約3〜約10質量部の、構造(II)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルスルファート界面活性剤、
【0079】
【化7】

【0080】
(Rは(C−C18)アルキル、またXはカチオンである)
(iii)0超〜約10質量部、より好ましくは約0.5〜約6質量部、更に好ましくは約1〜約4質量部の、式(III)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルカノールアミド界面活性剤、
【0081】
【化8】

【0082】
(Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である)、および
(iv)0〜約10質量部、より好ましくは約1〜約8質量部、そして更に好ましくは約2〜約6質量部の、構造(IV)および(V)で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含む両性界面活性剤、
【0083】
【化9】

【0084】
(Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである)
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は、該組成物の5質量部以上、より好ましくは約10質量部以上、そして更に好ましくは約15質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)と組み合わせて、不透明の外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含んでいる)、ならびに
(b)0超〜約50質量部、より好ましくは約1〜約30質量部の1種またはそれ以上の有益剤、を含んでいる。
【0085】
本発明のパーソナルケア組成物の1つの態様では、有益剤は保湿剤(humectant)を含んでいる。1つの態様では、この有益剤はこの組成物の100質量部を基準として、0超〜約25質量部、より好ましくは約0.5〜約20質量部の保湿剤を含んでいる。
【0086】
本発明のパーソナルケア組成物の1つの態様では、この有益剤は1種またはそれ以上のオイルを含んでいる。1つの態様では、この有益剤は、この組成物の100質量部を基準として、0超〜約40質量部、より好ましくは約0.5〜約30質量部のオイルを含んでいる。
【0087】
本発明のパーソナルケア組成物の1つの態様では、有益剤は保湿剤(humectant)および1種またはそれ以上のオイルを含んでいる。
【0088】
1つの態様では、パーソナルケア組成物は、この組成物の100質量部を基準として、それぞれの場合において、約50〜100質量部未満、より好ましくは約70〜約99質量部の、上記の本発明による水性の構造化された界面活性剤組成物を含む水性の構造化された界面活性剤相を有しており、また0超〜約50質量部、より好ましくは約1〜約30質量部の、水性の構造化された界面活性剤相中に分散された不連続な、水に不溶か、もしくは部分的に水溶性の相、を含んでいる。
【0089】
1つの態様では、水に不溶な、または部分的に水溶性の相はオイルを含んでいる。
【0090】
有益剤として、および/または水に不溶性の、もしくは部分的に水溶性の相の成分として適切なオイルとしては、植物油、例えばラッカセイ油、ヒマシ油、ココアバター、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、菜種油、ひまわり油、ベニバナ種子油、ゴマ種子油、および大豆油、シアバター、アボカド油、米ぬか油、ホホバ油、ぶどう種子油、甘扁桃油、キャノーラ油、あんず油、くるみ油、および小麦胚種油、鉱油、例えばペトロラタム、およびシリコーン油、例えばポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0091】
1つの態様では、本発明の組成物は、保湿剤(humectant)、より好ましくはグリセリン、およびオイル、より好ましくは植物油および/またはペトロラタムを含んでいる。
【0092】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、皮膚または髪上へのオイルの改善された堆積を与える。
【0093】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、それぞれの場合において、この組成物の100質量部を基準として、
(a)約50〜100質量部未満、より好ましくは約70〜約99質量部の水性の構造化された界面活性剤相(この構造化された界面活性剤相は、
(i)0超〜約15質量部、より好ましくは約0.5〜約10質量部、そして更に好ましくは約1〜約8質量部の以下の構造(I)、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキル、mは2または3、nは1〜約5の整数、Xはカチオンである)、
で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部、より好ましくは約1.5〜約12質量部、そして更に好ましく約3〜約10質量部の、構造(II)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルスルファート界面活性剤、
【0094】
【化10】

【0095】
(Rは(C−C18)アルキル、またXはカチオンである)
(iii)0超〜約10質量部、より好ましくは約0.5〜約6質量部、更に好ましくは約1〜約4質量部の、式(III)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルカノールアミド界面活性剤、
【0096】
【化11】

【0097】
(Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である)、および
(iv)0〜約10質量部、より好ましくは約1〜約8質量部、そして更に好ましくは約2〜約6質量部の、構造(IV)および(V)で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含む両性界面活性剤、
【0098】
【化12】

【0099】
(Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである)
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は、該組成物の5質量部以上、より好ましくは約10質量部以上、そして更に好ましくは約15質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)と組み合わせて、不透明の外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含んでいる)、ならびに
(b)0超〜約50質量部、より好ましくは約1〜約30質量部の、植物油から選ばれる1種またはそれ以上のオイルを含み、また前記の水性の構造化された界面活性剤相中に分散している、不連続な、水に不溶な、もしくは部分的に水溶性の相、を含んでいる。
【0100】
1つの態様では、パーソナル組成物はスキンケア組成物であり、そしてこの組成物の100質量部を基準として、約50〜100質量部未満、より好ましくは約70〜約99質量部、そして更に好ましくは約80〜約95質量部の水性の構造化された界面活性剤相、および0超〜約50質量部、より好ましくは約1〜約30質量部、そして更に好ましくは約5〜約20質量部の不連続な、水に不溶な、もしくは部分的に水溶性の相を含んでいる。
【0101】
他の態様では、本発明のパーソナルケア組成物はヘアケア組成物であり、そしてこの組成物の100質量部を基準として、約85〜100質量部未満、より好ましくは約90〜約99質量部、そして更に好ましくは約95〜約99質量部の水性の構造化された界面活性剤相、および0超〜約15質量部、より好ましくは約1〜約10質量部、そして更に好ましくは約1〜約5質量部の不連続な、水に不溶な、もしくは部分的に水溶性の相を含んでいる。
【0102】
本発明の構造化された界面活性剤組成物は、高分子増粘剤の存在なしても、零でない降伏強度を有する安定な構造化された組成物を与える。
【0103】
幾つかの用途においては、高分子増粘剤が望ましくないような粘着性の皮膚感触をこの組成物に与えると考えられる可能性があり、そしてポリマーはこの組成物中に含まれないか、またはポリマーの量は最小化されることが好ましい。1つの態様では、パーソナルケア組成物は高分子増粘剤を含まない。
【0104】
幾つかの用途では、高分子増粘剤の存在は不都合ではなく、そして1つの態様では本発明のパーソナルケア組成物は更に、この組成物の100質量部を基準として、約5質量部以下、より好ましく約2質量部以下の高分子増粘剤を含んでいる。適切な高分子増粘剤は当技術分野において知られている化合物であり、そして例えば寒天、アルギン酸塩、アラビノキシラン、カラギナン、ゼラチン、ジェラン、ベータグルカン、アラビア・ゴム、ローカストビーンガム、ペクチン、サクシノグリカン、キサンタンゴム、グアー、グアー誘導体、例えばヒドロキシプロピルグアー(例えばジャガー(Jaguar)(商標)HP−8グアー、ジャガーHP−105グアー、ジャガーHP−60グアー、ジャガーHP−120グアー、ジャガーHP−162グアー、それぞれローディア社(Rohdia Inc.)より入手可能)およびカチオン性グアー(例えばジャガーC−17、ローディア社)、デンプン、デンプン誘導体、例えばヒドロキシプロピルデンプンリン酸ナトリウム(ピュアゲル(Pure-Gel)980およびピュアゲル998デンプン、それぞれグレインプロセシングコーポレーション(Grain Processing Corporation)より入手可能)、セルロースおよびセルロース誘導体、例えばカルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースの第四級アンモニウム誘導体、アクリレート重合体、例えばアクリレート/アミノアクリレート/C10−30アルキルPEC−20イタコナート共重合体(例えば、ナショナルスターチ(National Starch)のストラクチャ−プラス(Structure-Plus)(商標)ポリマー)、カチオン性ポリマー(例えばチバ(Ciba)のレオビス(Rheovis)CSP、レオビスCDE、およびレオビスCDPポリマー)、ポリアクリルイミドメチルプロパンスルホナート、例えばポリクアテルニウム−4(ISPのプレクサジェル(Plexagel)(商標))、疎水的に改質されたノニオン性ポリオール(例えばロームアンドハース(Rohm & Haas)のアキュゾール(Acusol)(商標)880およびアキュゾール882ポリオール)、およびPEG−150ジステアラート、が挙げられる。
【0105】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、0超〜約5質量部、より好ましくは約0.1〜約2質量部の1種またはそれ以上の高分子増粘剤、より好ましくは1種またはそれ以上の多糖類高分子増粘剤を含んでいる。
【0106】
本発明のパーソナルケア組成物の1つの態様では、有益剤はこの組成物の100質量部を基準にして、0超〜約25質量部、より好ましくは約0.5〜約20質量部の保湿剤(humectant)、より好ましくはグリセリンを含み、またこの組成物は更にこの組成物の100質量部を基準にして、0超〜約5質量部、より好ましくは約0.1〜約2質量部の高分子増粘剤、より好ましくは1種またはそれ以上の多糖類高分子増粘剤を含んでいる。
【0107】
1つの態様では、本発明の組成物はこの組成物の100質量部を基準にして、0超〜約1.5質量部、より好ましくは約0.1〜約0.5質量部のカチオン性グアーおよび0超〜約2質量部、より好ましくは約0.1〜約1.0質量部の誘導体化されていないグアーを含む高分子増粘剤成分を含んでいる。
【0108】
更に所望の高分子成分を含む本発明によるパーソナルケア組成物のこれらの態様では、このポリマーは、ポリマーを欠く同様の組成物と比べて、増大された粘度を与え、そして改善された安定性を与えることができ、また構造化された界面活性剤組成物の降伏強度を増加させる。
【0109】
本発明によるパーソナルケア組成物は、場合によっては更に、このパーソナルケア組成物の100質量部を基準にして、またそれぞれのこのような成分についで独立に、約0〜約10質量部、より好ましくは0.5質量部〜約5.0質量部の当技術分野で知られている他の成分、例えば保存料、例えばベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンおよびイミダゾリジニル尿素、電解質、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、およびクエン酸ナトリウム;pH調整剤、例えばクエン酸、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム;染料、および封鎖剤、例えばエチレンジアミン四酢酸ジナトリウムを含んでいる。
【0110】
1つの態様では、本発明のパーソナルケア組成物は、本発明による構造化された界面活性剤成分を含んでおり、これは第1の巨視的な「相」(これ自身が複数の相を含んでいてもよく、その相としては、上記で議論したように、水性の相、平面的なラメラ界面活性剤相および球状のラメラ界面活性剤相が挙げられる)を形成しており、またこの組成物は更に、このような第1の相とは少なくとも実質的に違った、1種またはそれ以上の更なる巨視的な相を含んでいてもよい。ここで本発明の多相の態様の相を表すのに用いられる用語「実質的に違った」は、これらの相はそれぞれが特定の相内では実質的に均一な特性を示し、またこれらの相は少なくとも1つの特徴もしくは特性、例えば視覚的特徴、例えば色調、透明度、真珠光沢、または物理的/化学的特性、例えば粘度、潤滑性、および/または有益剤含量に関して異なっていることを意味している。
【0111】
本出願の構造化された界面活性剤組成物および、本出願のパーソナルケア組成物の構造化された界面活性剤相としてのその使用は、オイルの存在下で良好な泡立ち性能を与え、皮膚および/または髪上へのオイルの良好な堆積を与え、また高分子成分の存在を要求することなしに、オイル相が高度に担持されることを可能にする。
【実施例】
【0112】
実施例A1〜A27
実施例A1〜A27の組成物を、表A−I〜A−III中で、相対量を与えるために列挙した成分を組み合わせることによって説明した。
【0113】
【表1】

【0114】
実施例A1〜A27のそれぞれの組成物を、外観、明らかな巨視的相の見掛けの数、その組成物中に気泡を懸濁する能力によって示される降伏強度の見掛けの存在、を調べるために視覚的に評価した。降伏強度を示すように見える、単一の不透明相を示す組成物は球状組成物と判定した。それぞれの場合において、肯定的な結果を表中では「+」と示し、また「NR」は、その実施例では評価の結果が報告されていないことを示している。
【0115】
【表2】

【0116】
【表3】

【0117】
【表4】

【0118】
実施例B1〜B24
実施例B1〜B24の組成物を、表B−I〜B−III中で説明した相対量を与えるために列挙した成分を組み合わせることによって作り、そして外観、明らかな巨視的相の見掛けの数、降伏強度の見掛けの存在を、実施例A1〜A27に関して上述したのと同じ方法で評価した。
【0119】
【表5】

【0120】
【表6】

【0121】
【表7】

【0122】
幾つかの組成物の降伏強度は、TAインスツルメント(Instruments)のAR−G2レオメータ(Rheometer)を用いて、応力を剪断速度、典型的には0.1s−1〜500s−1、の関数として測定することにより定めた。実施例B3の組成物は5.264Paの降伏強度を示し、また実施例B6の組成物は1.403Paの降伏強度を示した。
【0123】
実施例C1〜C14
実施例C1〜C14のパーソナルケア組成物を、組成物100質量部当たりの質量部として示した量を含む組成物を与えるために列挙した成分を組み合わせることによって作った。
【0124】
全ての組成物が、保湿(moisturizing)ボディーウォッシュ組成物として有用な、不透明で、白色の、粘性のあるクリーム状の組成物を与えた。
【0125】
【表8】

【0126】
【表9】

【0127】
【表10】

【0128】
これらの組成物の幾つかで、実施例B3およびB6の組成物について上記した方法を用いて降伏強度を測定した。実施例C1の組成物は、5.556Paの降伏強度を示し、また実施例C2の組成物は4.43Paの降伏強度を示した。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明により、例えばホームケア用途、およびパーソナルケア用途などにおいて有用である構造化された界面活性剤組成物が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造化された界面活性剤組成物であって、この組成物の100質量部を基準として、
(i)0超〜約15質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部のアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)0超〜約8質量部のアルカノールアミド界面活性剤、
(iv)0〜約10質量部の両性界面活性剤、
(但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は5質量部以上である)、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)との組み合わせで、不透明な外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む組成物。
【請求項2】
前記の組成物が約0.5〜約10質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
アルキルエーテルスルファート界面活性剤が、以下の構造(I)、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキルもしくは(C−C18)アルケニル、mは2、3もしくは4、nは1〜約7の整数、またXはカチオンである)で表される1種またはそれ以上の化合物を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記の組成物が約1.5〜約12質量部のアルキルスルファート界面活性剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
アルキルスルファート界面活性剤が、構造(II)、
【化1】

(Rは(C−C18)アルキルまたは(C−C18)アルケニル、またXはカチオンである)、で表される1種またはそれ以上の化合物を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記の組成物が、約0.5〜約6質量部のアルカノールアミドを含む、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
アルカノールアミドが、構造(III)、
【化2】

(Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である)、で表される1種またはそれ以上の化合物を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記の組成物が約0.1〜約15質量部の電解質を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
電解質が有機塩および無機塩の1種またはそれ以上を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記の電解質がNHClを含む、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
組成物が約1〜約8質量部の両性界面活性剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
両性界面活性剤が、構造(IV)および(V)
【化3】

(Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである)、で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含んでいる、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
構造化された界面活性剤組成物であって、この組成物の100質量部を基準として、
(i)約0.5〜約10質量部の、構造(I)、
−O−(C2mO)−SO (I)
(Rは(C−C18)アルキル、mは2または3、nは1〜約5の整数、Xはカチオンである)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)約1.5〜約12質量部の、構造(II)、
【化4】

(Rは(C−C18)アルキル、またXはカチオンである)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)約0.5〜約6質量部の、構造(III)、
【化5】

(Rは(C−C24)の飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐脂肪族基、RおよびRは同じか、もしくは異なっており、C−Cの直鎖もしくは分岐脂肪族基、xは0〜10の整数、yは1〜10の整数、そしてxおよびyの合計は10以下である)で表される1種またはそれ以上の化合物を含むアルカノールアミド界面活性剤、および
(iv)0〜約10質量部の、構造(IV)および(V)、
【化6】

(Rは(C−C18)脂肪族、pは2または3、Rは(C−C18)脂肪族、p’は2または3、またそれぞれのXは独立してカチオンである)で表される化合物から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を含む両性界面活性剤、
但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は、該組成物の5質量部以上、より好ましくは約10質量部以上、そして更に好ましくは約15質量部以上であり、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)と組み合わせて、不透明の外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む組成物。
【請求項14】
前記の組成物がパーソナルケア組成物である、請求項13記載の組成物。
【請求項15】
前記の組成物が、更にパーソナルケア有益剤を含む、請求項13記載の組成物。
【請求項16】
前記の有益剤が、オイル、皮膚軟化剤、保湿剤(moisturizers)、保湿剤(humectants)、コンディショナー、ポリマー、ビタミン、研磨剤、UV吸収剤、抗菌剤、ふけ防止剤、香料および外観変更添加剤の1種またはそれ以上を含む、請求項15記載の組成物。
【請求項17】
前記の有益剤が保湿剤(humectants)を含む、請求項16記載の組成物。
【請求項18】
前記の組成物が更に1種またはそれ以上の高分子増粘剤を含む、請求項17記載の組成物。
【請求項19】
前記の組成物が更に1種またはそれ以上のオイルを含む、請求項17記載の組成物。
【請求項20】
組成物であって、それぞれの場合に、該組成物の100質量部を基準にして、
(a)約50〜約99質量部の水性の構造化された界面活性剤相(この構造化された界面活性剤相は、
(i)0超〜約15質量部のアルキルエーテルスルファート界面活性剤、
(ii)0超〜約15質量部のアルキルスルファート界面活性剤、
(iii)0超〜約8質量部のアルカノールアミド界面活性剤、
(iv)0〜約10質量部の両性界面活性剤、
(但し、成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の総量は5質量部以上である)、
(v)成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)との組み合わせで、不透明な外観を有し、また0パスカル超の降伏強度を示す構造化された界面活性剤組成物を与えるのに有効な量の電解質、および
(vi)水、を含む)、ならびに、
(b)前記の水性の構造化された界面活性剤相中に分散した、約1〜約50質量部の不連続な、水に不溶性の、もしくは部分的に水溶性の相、を含む組成物。
【請求項21】
前記の水に不溶性の、または部分的に水溶性の相がオイルを含む、請求項20記載の組成物。
【請求項22】
水に不溶性の、または部分的に水溶性の相が、植物油、鉱油およびシリコーン油の1種またはそれ以上を含む、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
水に不溶性の、または部分的に水溶性の相が、ラッカセイ油、ヒマシ油、ココアバター、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、菜種油、ひまわり油、ベニバナ種子油、ゴマ種子油、および大豆油、シアバター、アボカド油、米ぬか油、ホホバ油、ぶどう種子油、甘扁桃油、キャノーラ油、あんず油、くるみ油、および小麦胚種油から選ばれる1種またはそれ以上の植物油を含む、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
水に不溶性の、または部分的に水溶性の相がペトロラタムを含む、請求項22記載の組成物。

【公表番号】特表2010−522260(P2010−522260A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554591(P2009−554591)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/003786
【国際公開番号】WO2008/118381
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(598109291)ローディア インコーポレイティド (41)
【Fターム(参考)】