説明

樹脂粒子、その製造方法及びその用途

【課題】優れた塗布性、得られた塗布物からの樹脂粒子脱落防止及び光学特性に優れた樹脂粒子を提供することを課題とする。
【解決手段】水性媒体中で、ビニル系単量体100重量部と、エーテル基と水酸基又はエステル基と水酸基とを含有する脂肪族(メタ)アクリレート系単量体0.1〜20重量部と、重合開始剤とを含む単量体混合物を重合させることにより樹脂粒子を得ることを特徴とする樹脂粒子の製造方法により上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂粒子、その製造方法及びその用途に関する。更に詳しくは、本発明は、特定の脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を使用して得られる樹脂粒子、その製造方法及びその用途に関する。本発明の樹脂粒子は、塗料用艶消し剤、光学フィルム、反射防止フィルム、外用剤等の原料として好適に使用できる。
【背景技術】
【0002】
樹脂粒子が、液晶用スペーサー、クロマトグラフィー用充填剤、診断試薬等に使用されている。また、近年、液晶分野においても光拡散板、光拡散フィルム、防眩フィルム等に樹脂粒子が用いられている。更に、化粧料、外用医薬品等の外用剤にも樹脂粒子が用いられている。そのような樹脂粒子の製造方法として、種々の方法が提案されている。例えば、特開平8−59716号公報(特許文献1)では、水性分散媒に分散されたシード粒子に、界面活性能を有しない単量体と界面活性能を有する単量体の混合乳化液を、シード粒子を分散させた水性分散媒中に微分散させてシード粒子に吸着させ、単量体を重合させる樹脂粒子の製造方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−59716号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、塗料分野や光学分野では、樹脂粒子を分散させた溶液を塗布することで塗布物を得ることが一般に行われている。このような塗布物では、塗布性に優れ、塗布物から脱落し難く、優れた光学特性を塗布物に与える樹脂粒子の提供が望まれていた。
上記公報の樹脂粒子では、塗布性、脱落防止性、光学特性の観点で十分ではなかった。
また、外用剤の用途でも、優れた塗布性及び分散性を与える樹脂粒子の提供が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を使用することで、塗布性、脱落防止性及び光学特性に優れた樹脂粒子が得られることを意外にも見出し本発明に至った。
かくして本発明によれば、水性媒体中で、ビニル系単量体100重量部と、エーテル基と水酸基又はエステル基と水酸基とを含有する脂肪族(メタ)アクリレート系単量体0.1〜20重量部と、重合開始剤とを含む単量体混合物を重合させることにより樹脂粒子を得ることを特徴とする樹脂粒子の製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、上記樹脂粒子の製造方法により得られ、21以上の濡れ性値を有することを特徴とする樹脂粒子が提供される。
また、本発明によれば、上記樹脂粒子とバインダーとを含む塗布組成物から得られた塗布物が提供される。
更に、本発明によれば、上記樹脂粒子を含む外用剤が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明の製造方法によれば、塗布性、脱落防止性及び光学特性に優れた、樹脂粒子を簡便に得ることができる。加えて、本発明の樹脂粒子は、塗布性が良好で、媒体への優れた(再)分散性を有し、その塗布物に光を透過させた場合の輝度を向上させる効果を奏する。
更にまた、塗布組成物は高い分散性で樹脂粒子が分散しているため、この塗布組成物から得られる塗布物中の樹脂粒子の分散性も高いという特徴がある。そのため、例えば、光学フィルムにおいては優れた光拡散性が得られる。
また、外用剤は、上記樹脂粒子を含むことで、塗布性及び分散性が優れている。更に、上記樹脂粒子を外用剤に含ませることにより、親水性が強く、水系媒体への分散性に優れた外用剤を得ることができる。このような外用剤は、滑らかでべとつき感がなく、特に水系液状外用剤中での再分散性にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の樹脂粒子の製造方法では、水性媒体中で、ビニル系単量体100重量部と、脂肪族(メタ)アクリレート系単量体0.1〜20重量部と、重合開始剤とを含む重合体混合物を重合させる。なお、(メタ)アクリとは、メタクリ又はアクリを意味する。
この脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を使用すれば、得られる樹脂粒子表面に親水部位が出やすく、少量添加で親水性の高い粒子が得られる。また、水性媒体中で、単量体混合物の油滴を安定して存在させることができるので、得られる樹脂粒子の単分散性を向上できる。
【0008】
脂肪族(メタ)アクリレート系単量体は、エーテル基と水酸基又はエステル基と水酸基とを含有している。エーテル基としては、エチレングリコール、プロピレングリコールに由来する基が挙げられる。エステル基としては、ラクトンに由来する基が挙げられる。特に好ましい脂肪族(メタ)アクリレート系単量体は、下記式
CH2=CR-COO[(C2H4O)m-(C3H6O)n]-H (式1)
(式中、RはH又はCH3、mは1〜50、nは1〜50)又は
CH2=CR-COOCH2CH2O[CO(CH2)5O]p-H (式2)
(式中、RはH又はCH3、pは1〜50)の化合物から選択できる。
【0009】
なお、式1の化合物において、mが50より大きい場合、重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあり、またnが50より大きい場合も重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあり、好ましくない。好ましいm及びnの範囲は1〜30である。
式2の化合物において、pが50より大きい場合、重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあり、好ましくない。好ましいpの範囲は1〜30である。
【0010】
上記脂肪族(メタ)アクリレート系単量体には、市販品を利用できる。例えば、日本油脂社製のブレンマーシリーズ、ダイセル化学社製のプラクセルFMシリーズが挙げられる。更に、ブレンマーシリーズの中で、ブレンマー50PEP−300、ブレンマー70PEP−350B等が、プラクセルFMシリーズの中で、プラクセルFM2Dが本発明に好適である。
【0011】
脂肪族(メタ)アクリレート系単量体は、以下で説明するビニル系単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で使用される。使用量が0.1重量部未満の場合、樹脂粒子の分散性が低下し塗布ムラが発生しやすく、更に塗膜から樹脂粒子が脱落しやすくなるため好ましくなく、20重量部より多い場合、粒子表面で多重膜を形成し粒子間で凝集を引き起こすことがあるため好ましくない。より好ましい使用量は、5〜15重量部の範囲である。
【0012】
上記脂肪族(メタ)アクリレート系単量体は、水性媒体及び/又はビニル系単量体に分散させて重合系に供給できる。この内、水性媒体に分散させることが、単量体混合物の油滴の表面に脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を存在させやすいので好ましい。
水性媒体としては、特に限定されず、水、又は水と水溶性有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。水性媒体は、以下で説明するビニル系単量体100重量部に対して、100〜1000重量部の範囲で使用することが好ましく、200〜500重量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0013】
ビニル系単量体としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸又はそのエステル、メタクリル酸、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル等のメタクリル酸又はそのエステルが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸系単量体は、それぞれ単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
(メタ)アクリル酸系単量体以外のビニル系単量体として、例えばスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等のビニル基を有するものが挙げられる。
上記ビニル系単量体は単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
また、ビニル系共単量体には、架橋性単量体が含まれていてもよい。架橋性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及びこれらの誘導体である芳香族ジビニル系単量体が挙げられる。これら架橋性単量体は2種類以上組み合わせて用いることもできる。架橋性単量体は、上記単官能のビニル系単量体に対する使用割合が多くなりすぎると粒子が硬くなり、貼り合せるシートを傷付ける懸念や、バインダーとのなじみが低下し樹脂粒子が脱落することがある。また、架橋性単量体の使用割合が少な過ぎると塗布性に劣り、また塗布し難いことがある。従って、架橋性単量体の使用割合は、単量体全量中、0.5〜80重量%であることが好ましく、5〜50重量%がより好ましい。
【0016】
重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。重合開始剤は、ビニル系単量体100重量部に対して、0.1〜1.0重量部の範囲で使用することが好ましい。
本発明の樹脂粒子は、必要に応じて、公知の塗面調整剤、流動性調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒、体質顔料、着色顔料、金属顔料、マイカ粉顔料、染料、有機溶剤等を含んでいてもよい。
【0017】
本発明の樹脂粒子の製造方法は、特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、シード重合等の公知の方法が挙げられる。
懸濁重合及び乳化重合は、特に限定されず、公知の条件で単量体混合物を懸濁又は乳化させ、次いで重合させることにより行うことができる。また、脂肪族(メタ)アクリレート系単量体は、ビニル系単量体に溶解させてもよく、水性媒体に分散させてもよい。また、公知の懸濁安定剤又は乳化剤を使用してもよい。
【0018】
懸濁液又は乳化液は、公知の方法により作製できる。例えば、ビニル系単量体を、水性媒体に添加し、ホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー等の微細乳化機により分散させることで得ることができる。重合開始剤は、ビニル系単量体に予め混合させた後、水性媒体中に分散させてもよいし、ビニル系単量体とは別に水性媒体に分散させたものを混合してもよい。
【0019】
次に、ビニル系単量体を重合させることで、樹脂粒子が得られる。
重合温度は、ビニル系単量体、重合開始剤の種類に応じて、適宜選択できる。重合温度は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃である。
シード重合も、特に限定されず、公知の条件で製造されたシード粒子を用いて行うことができる。
例えば、シード粒子としては、スチレン系、スチレン・ブタジエン系、(メタ)アクリル酸エステル系、酢酸ビニル系、スチレン系単量体と(メタ)アクリル系単量体の共重合体等の重合体からなる粒子が挙げられる。シード粒子は、平均粒子径0.1〜10μmの粒子が好ましい。シード粒子は、特に限定されず、公知の方法により製造できる。例えば、ソープフリー乳化重合又は分散重合法等を用いて製造できる。
【0020】
シード粒子は、ビニル系単量体100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で使用することが好ましく、0.2〜5重量部の範囲で使用することがより好ましい。ビニル系単量体の混合比率が小さくなると重合による粒子径の増加は小さく、大きくなると完全にシード粒子に吸収されず、水性媒体中で独自に懸濁重合し異常粒子を生成することがある。
【0021】
次に、単量体混合物と水性媒体とから構成される分散液にシード粒子を添加する。分散液は、公知の方法により作製できる。例えば、単量体混合物を、水性媒体に添加し、ホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー等の微細乳化機により分散させることで得ることができる。重合開始剤は、ビニル系単量体に予め混合させた後、水性媒体中に分散させてもよいし、ビニル系単量体とは別に水性媒体に分散させたものを混合してもよい。得られた分散液中の単量体混合物の液滴の粒子径は、シード粒子よりも小さい方が、単量体混合物がシード粒子に効率よく吸収されるので好ましい。
【0022】
シード粒子は、分散液に直接添加してもよく、シード粒子を水性分散媒に分散させた形態(以下、シード粒子分散液という)で添加してもよい。
シード粒子の分散液への添加後、シード粒子へ単量体混合物を吸収させる。この吸収は、通常、シード粒子を含む水性エマルジョンを、室温(約20℃)で1〜12時間攪拌することで行うことができる。また、水性エマルジョンを30〜50℃程度に加温することにより吸収を促進してもよい。
【0023】
シード粒子は、単量体混合物の吸収により膨潤する。シード粒子の膨潤度は、単量体混合物とシード粒子との混合比率を変えることにより調節することが可能である。ここでいう膨潤度とは、膨潤前のシード粒子に対する膨潤後のシード粒子の体積比を意味する。なお、吸収の終了は光学顕微鏡の観察で粒子径の拡大を確認することにより判定できる。
【0024】
次に、シード粒子に吸収させた重合性単量体を重合させることで、樹脂粒子が得られる。
重合温度は、重合性単量体、重合開始剤の種類に応じて、適宜選択できる。重合温度は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃である。重合反応は、シード粒子に単量体混合物が完全に吸収された後に、昇温して行うのが好ましい。重合完了後、必要に応じて樹脂粒子を遠心分離して水性媒体を除去し、水及び溶剤で洗浄した後、乾燥、単離される。
【0025】
上記重合工程において、樹脂粒子の分散安定性を向上させるために、界面活性剤や高分子分散安定剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、二種以上併用されてもよい。界面活性剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましい。
【0026】
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、ポリビニルピロリドン等である。またトリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用できる。これらのうち、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
【0027】
界面活性剤や高分子分散安定剤は、シード重合の場合、シード粒子に単量体混合物を吸収させた後で添加してもよいし、単量体混合物を水系媒体に分散させる時に添加してもよい。分散時の添加によって、分散時の単量体混合物の液滴の分散安定化と重合時の樹脂粒子の分散安定化との両方を得ることができる。
【0028】
本発明の方法は、好ましくは粒子径0.3〜200μm、より好ましくは0.8〜100μm、CV値15%以下の単分散性樹脂粒子の製造に好適である。
また、本発明の樹脂粒子は、上記脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を使用しているため、粒子表面に親水部位(OH基)が出やすい。そのため、脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を少量添加することで、より親水性の高い粒子が得られる。特に、以下の実施例の欄で測定法が記載された濡れ性値が、21以上の樹脂粒子を得ることができる。
更に、上記脂肪族(メタ)アクリレート系単量体由来の成分が粒子表面に存在するために、これが立体反発を引き起こして、樹脂粒子の媒体中での分散性を向上できる。
【0029】
本発明によれば、上記樹脂粒子とバインダーとを含む塗布組成物から得られた塗布物(例えば、光拡散フィルム)が提供できる。
バインダーとしては、特に限定されず、公知のバインダーをいずれも使用できる。例えば、アクリル系バインダー(三菱レイヨン社製:商品名ダイヤナールLR−102、ダイヤナールBR−106)等が挙げられる。樹脂粒子は、使用する用途により適宜調整されるが、バインダー100重量部に対して、0.1〜1000重量部の範囲で使用できる。
【0030】
塗布組成物には、通常分散媒体が含まれる。分散媒体としては、水性及び油性の媒体がいずれも使用できる。油性の媒体としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤等が挙げられ、水性の媒体としては、水、アルコール系溶剤が挙げられる。特に、本発明の樹脂粒子は、水性媒体に対して高い濡れ性値を有しているため、水性媒体を使用すれば粒子の分散性を向上できる。
塗布組成物には、硬化剤、着色剤、帯電防止剤、レベリング剤等の他の添加剤が含まれていてもよい。
【0031】
更に、本発明の樹脂粒子は、外用剤の原料としても使用できる。得られた外用剤は、親水性が強いため、水系媒体への分散性が向上する。このような外用剤は、滑らかでべとつき感がなく、特に水系液状外用剤中での再分散性にも優れている。外用剤における樹脂粒子の含有量は、外用剤の種類に応じて適宜設定できるが、0.1〜50重量%が好ましく、0.2〜30重量%が更に好ましい。
外用剤全量に対する樹脂粒子の含有量が0.1重量%を下回ると、樹脂粒子の含有による明確な効果が認められないことがある。また、樹脂粒子の含有量が50重量%を上回ると、含有量の増加に見合った顕著な効果が認められないことがあるため、生産コスト上好ましくない。
【0032】
外用剤としては、例えば化粧料、外用医薬品等が挙げられる。
化粧料としては、上記樹脂粒子の含有により、上記効果を奏するものであれば特に限定されず、例えばプレシェーブローション、ボディローション、化粧水、クリーム、乳液、ボディシャンプー、制汗剤等の液系のものや、石鹸、スクラブ洗顔料等の洗浄用化粧品、パック類、ひげ剃り用クリーム、おしろい類、ファンデーション、口紅、リップクリーム、頬紅、眉目化粧品、マニキュア化粧品、洗髪用化粧品、染毛料、整髪料、芳香性化粧品、歯磨き、浴用剤、日焼け止め製品、サンタン製品、ボディーパウダー、ベビーパウダー等のボディー用のものが挙げられる。
外用医薬品としては、皮膚に適用するものであれば特に制限されず、例えば、医薬用クリーム、軟膏、医薬用乳剤、医薬用ローション等が挙げられる。
【0033】
また、これらの外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、一般に用いられている添加物を目的に応じて配合できる。そのような添加剤としては、例えば水、低級アルコール、油脂及びロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、ステロール、脂肪酸エステル、金属石鹸、保湿剤、界面活性剤、高分子化合物、色材原料、香料、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シリコン系粒子、ポリスチレン粒子等のその他の樹脂粒子、特殊配合添加物等が挙げられる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例に基づいて本発明の樹脂粒子の製造方法をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。下記実施例における平均粒子径の測定法、濡れ性値、沈降性及び脱落防止性の評価方法を下記する。
(シード粒子の平均粒子径)
粒子0.1gと0.1%ノニオン性界面活性剤溶液10mlを試験管に投入し、ヤマト科学社製タッチミキサー(TOUCHMIXER MT−31)で2秒間混合する。この後、試験管を市販の超音波洗浄器であるヴェルボクリーア社製ULTRASONIC CLEANER VS−150を用いて10分間予備分散させる。予備分散させたものをベックマンコールター社製LS230型にて超音波を照射しながら測定した。そのときの光学モデルは作製した粒子の屈折率にあわせる。
【0035】
(樹脂粒子の平均粒子径及びCV値)
平均粒子径及びCV値は、Coulter Electronics Limited発行のReference MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、Xμmサイズのアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定する。
具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1%ノニオン系界面活性剤10ml中にタッチミキサー及び超音波を用いて予備分散させ、これを本体備え付けのISOTON II(ベックマンコールター社:測定用電解液)を満たしたビーカー中に、緩く撹拌しながらスポイドで滴下して、本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせる。次にコールターマルチサイザーIII(ベックマンコールター社製:測定装置)本体にアパチャーサイズXμmをセットし、Current、Gain、Polarityをアパチャーサイズに合わせた所定の条件で測定を行う。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く撹拌しておき、粒子を10万個測定した時点で測定を終了する。体積加重の平均径(体積%モードの算術平均径:体積メジアン径)を樹脂粒子の平均粒子径(X)として算出する。
【0036】
アパチャーサイズXμmは、平均粒子径が1μm未満の樹脂粒子に対しては20μmであり、1〜10μm未満の樹脂粒子に対しては50μmであり、平均粒子径が10〜30μm未満の樹脂粒子に対しては細孔径100μmであり、平均粒子径が30〜90μm未満を超える樹脂粒子に対しては細孔径280μmであり、平均粒子径が90μmを超える樹脂粒子に対しては細孔径400μmである。
変動係数(CV値)とは、標準偏差(σ)及び上記平均粒子径(X)から以下の式により算出された値である。
CV値(%)=(σ/X)×100
【0037】
(濡れ性値)
100mlのガラスビーカー(内径約50mm)に入った蒸留水50mlの液面上に粒子0.1gを散布、展開して浮かせ、長さ30mmの攪拌子を用いてマグネットスターラにて約500rpmで液面に渦や乱れが生じない程度にゆっくりと攪拌しながらメタノールを滴下する。全ての粒子が液に濡れて液中に完全に沈降した時点を終点とし、そのときの添加メタノール量A(ml)を測定する。この添加メタノール量Aを次式に代入して濡れ性値が算出される。
濡れ性値=[(14.49×A)+(50×23.43)]/((A+50)
水の溶解度パラメーター値=23.43
メタノールの溶解度パラメーター値=14.49
メタノール滴下量=Aml
【0038】
(沈降性)
下記の配合により塗料組成物を作製し、72時間静置した後の粒子の沈降状態を観察する。沈降性は、粒子が完全に沈降しているものを×、一部沈降しているものを△、沈降が観察されないものを○とする。
塗料組成物の配合
バインダー樹脂:バイロン200(東洋紡績社製ポリエステル)50重量部
粒子:7重量部
トルエン:100重量部
メチルエチルケトン:20重量部
【0039】
(塗膜からの粒子の脱落防止性)
下記の配合からなる塗料組成物を白黒隠蔽率試験紙上に、ウエット厚100μmでアプリケーターにて塗布し、70℃のオーブン中で乾燥させる。乾燥後の塗膜表面を黒色の布で20回擦り、塗膜を観察する。脱落防止性は、塗膜から脱落して布に付着した白い粒子が多量に観察されるものを×、少量観察されるものを△、観察されないものを○とする。
塗料組成物の配合
バインダー樹脂:アクリル系バインダー(三菱レイヨン社製、LR−102)50重量部粒子:7重量部
トルエン:100重量部
メチルエチルケトン:20重量部
硬化剤:イソシアネート系硬化剤(旭化成ケミカルズ社製、デュラネートTKA−100)15重量部
【0040】
(塗布ムラ)
樹脂粒子100重量部添加に対して、アクリル系バインダー(商品名:三菱レイヨン社製:ダイヤナールLR−102)140重量部を混合した分散溶液に、トルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を260重量部添加する。これを遠心攪拌機により3分間攪拌する。得られた溶液を3時間放置した後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌する。次いで、得られた溶液をPETフィルム上に100μmコーターを用いて塗布する。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥することで光拡散フィルムを得る。
得られた光拡散フィルムのムラ(悪い外観)の外観評価を行い、以下の基準で評価する。
◎:目視で感知されるムラは皆無である、極めて優れた外観
○:緩やかなムラが僅かながら確認される程度の、優れた外観
△:多少、所々にムラが確認される
×:全面に細かいムラがはっきりと確認される極めて悪い外観
【0041】
実施例1
攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に、ラウリル硫酸ナトリウム1gを溶解させた水500gを入れ、そこへ第三リン酸カルシウム120gを分散させた。これに予め調製しておいたメタクリル酸メチル300gとエチレングリコールジメタクリレート17gの混合物に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(ブレンマー50PEP−300:日本油脂社製、mが約3.5、nが約2.5)3.17gと過酸化ベンゾイル1.0gとアゾビスイソブチロニトリル1.5gとを溶解させた混合液を入れて、T.Kホモミキサーにて攪拌することで液滴径を8μm程度に調製した。次に、反応容器を50℃に加温して攪拌しながら懸濁重合を行い、引き続いて100℃で2時間加温処理を行い、平均粒子径7.8μmの樹脂粒子を得た。
【0042】
実施例2
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートを63.4g使用したこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.9μmであった。
実施例3
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートの替わりにラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート(プラクセルFM2D:ダイセル化学社製、nは2)を使用したこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.8μmであった。
実施例4
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートの替わりにラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート(プラクセルFM2D:ダイセル化学社製)を使用したこと以外は実施例2と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.9μmであった。
【0043】
実施例5
(シード粒子の製造)
ポリビニルピロリドン(分子量3万)1.2gと、アニオン界面活性剤(和光純薬社製、商品名「エアロゾールOT」)0.57gと、アゾビスイソブチロニトリル0.14gとをエタノール84gに溶解させた溶液を攪拌しながら、窒素気流下でスチレン14gに投入した。得られた分散液を、70℃に昇温し、その温度を24時間維持してスチレンを重合させることで、平均粒径1.58μm、CV値7.2%の粒径の揃ったシード粒子を得た。
(シード重合)
スチレン22gと、ジビニルベンゼン18gと、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(ブレンマー50PEP−300:日本油脂社製)8gと過酸化ベンゾイル0.9gとを溶解して、単量体混合物とした。これとは別に、イオン交換水316gにラウリル硫酸ナトリウム0.5gを加えた水溶液に、先の単量体混合物を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌後、超音波処理により単量体混合物が微分散したエマルジョンを得た。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れた。この反応容器に、先に製造したシード粒子3.1gをイオン交換水316gと硫酸ナトリウム0.2gとを混合し、均一に分散させた混合液を添加した。更に、混合物を25℃、120rpmで3時間攪拌を行い、シード粒子を膨潤させてスラリーを得た。膨潤終了後に5%ポリビニルアルコール水溶液(ゴーセノールGM−14:日本合成化学社製)150gをスラリーに添加して、120rpmで攪拌しながら窒素気流下、70℃で12時間重合を行うことで、平均粒子径7.9μm、CV値8.1%の粒度分布の揃った粒子を得た。
【0044】
実施例6
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートの替わりにラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート(プラクセルFM2D:ダイセル化学社製)を使用したこと以外は実施例5と同様にして行うことで、平均粒子径7.9μm、CV値8.3%の粒度分布の揃った粒子を得た。
【0045】
比較例1
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.9μmであった。
比較例2
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートを95.1g使用したこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.9μmであった。
比較例3
ラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレートを95.1g使用したこと以外は実施例4と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子の平均粒子径は7.9μmであった。
【0046】
比較例4
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートをポリオキシエチレン−4−ノニル−2−プロペニルフェニルエーテル(第一工業製薬社製、商品名「アクアロンRN−20」)に変えたこと以外は実施例5と同様にして行うことで、平均粒子径7.9μm、CV値8.0%の粒度分布の揃った粒子を得た。
上記実施例及び比較例において、使用した脂肪族(メタ)アクリレート系単量体種及び添加量、得られた樹脂粒子の濡れ性値、沈降性及び脱落防止性、及び樹脂粒子を使用した光拡散フィルムの塗布ムラを表1に示す。
【0047】
【表1】

【0048】
実施例及び比較例1から、特定の脂肪族(メタ)アクリレート系単量体を使用することで、濡れ性値が高く、水に馴染みやすい樹脂粒子が得られることが分かる。
更に、比較例1では乳化剤自体が使用されていないため、濡れ性値、沈降性、脱落防止性及び塗布ムラの全てについて実施例に比べて劣っている。
また、脂肪族(メタ)アクリレート系単量体の添加量が多い比較例2及び3では、塗布ムラ、濡れ性値及び脱落防止性について実施例に比べて劣っている。
更にまた、比較例4で使用されている乳化剤は親水性が高く、末端にOH基があるが、実施例の粒子の方が高い濡れ性値を有していることが分かる。加えて、塗布ムラ、沈降性及び脱落防止性も実施例に比べて劣っている。比較例4の乳化剤は、フェニル基を有しているためであると考えられる。
【0049】
(ボディローションの製造例1(実施例))
実施例1で得られた樹脂粒子 3重量部
エタノール 50重量部
グリチルリチン酸 0.1重量部
香料 0.5重量部
精製水 46.4重量部
上記の各成分をミキサーにて充分混合して、ボディローションを得た。
(ボディローションの製造例2(比較例))
実施例1で得られた樹脂粒子の代わりに、市販のPMMA樹脂粒子(積水化成品工業社製 テクポリマーMB−8)を用いたこと以外は、同様にして、ボディローションを得た。
【0050】
製造例1及び2で得られたボディローションについて、パネラー5名による官能試験と、再分散性試験を行った。
(官能試験)
官能試験における評価項目には、塗布時の伸び、均一塗布性、粒子の脱落性、滑らかさを選び、次のような基準で評価した。
○・・・全ての評価項目が良いと評価したパネラーが4人以上
△・・・全ての評価項目が良いと評価したパネラーが2〜3人
×・・・全ての評価項目が良いと評価したパネラーが1人以下
試験の結果、製造例1のボディローションは○と評価され、製造例2のボディローションは×と評価された。
【0051】
(再分散性試験)
再分散性試験については、ボディローションを40℃で30日間放置した後、手で振り混ぜ、沈降した樹脂粒子全てが均一に分散するまでの振り混ぜた回数により評価した。10回未満で分散した場合は○、10回を超える場合は×とした。
試験の結果、製造例1のボディローションは8回で均一に分散したのに対し、製造例2のボディローションは再分散に30回を要した。
【0052】
(処方例)
本発明の樹脂粒子を外用剤に使用した処方例を下記する。
(処方例1)
パウダーファンデーションの製造
・配合量
実施例1で得られた樹脂粒子 10.0重量部
赤色酸化鉄 3.0重量部
黄色酸化鉄 2.5重量部
黒色酸化鉄 0.5重量部
酸化チタン 10.0重量部
マイカ 20.0重量部
タルク 44.0重量部
流動パラフィン 5.0重量部
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5重量部
ワセリン 2.5重量部
防腐剤 適量
香料 適量
・製造法
複合粒子、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化チタン、マイカ、タルクをヘンシェルミキサーで混合し、これに流動パラフィン、ミリスチン酸オクチルドデシル、ワセリン及び防腐剤を混合溶解したものを加えて均一に混合する。これに、香料を加えて混合した後、粉砕して篩いに通す。これを、金皿に圧縮成形してパウダーファンデーションを得る。
【0053】
(処方例2)
化粧乳液の製造
・配合量
実施例1で得られた樹脂粒子 10.0重量部
ステアリン酸 2.5重量部
セチルアルコール 1.5重量部
ワセリン 5.0重量部
流動パラフィン 10.0重量部
ポリエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 2.0重量部
ポリエチレングリコール1500 3.0重量部
トリエタノールアミン 1.0重量部
精製水 64.5重量部
香料 0.5重量部
防腐剤 適量
・製造法
まず、ステアリン酸、セチルアルコール、ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレンモノオレイン酸エステルを加熱溶解して、ここへ複合粒子を添加・混合し、70℃に保温する(油相)。また、精製水にポリエチレングリコール、トリエタノールアミンを加え、加熱溶解し、70℃に保温する(水相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、その後ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後かき混ぜながら30℃まで冷却させることで化粧乳液を得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性媒体中で、ビニル系単量体100重量部と、エーテル基と水酸基又はエステル基と水酸基とを含有する脂肪族(メタ)アクリレート系単量体0.1〜20重量部と、重合開始剤とを含む単量体混合物を重合させることにより樹脂粒子を得ることを特徴とする樹脂粒子の製造方法。
【請求項2】
前記脂肪族(メタ)アクリレート系単量体が、下記式
CH2=CR-COO[(C2H4O)m-(C3H6O)n]-H (式1)
(式中、RはH又はCH3、mは1〜50、nは1〜50)又は
CH2=CR-COOCH2CH2O[CO(CH2)5O]p-H (式2)
(式中、RはH又はCH3、pは1〜50)で表される化合物から選択される請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の製造方法により得られ、21以上の濡れ性値を有することを特徴とする樹脂粒子。
【請求項4】
請求項3に記載の樹脂粒子とバインダーとを含む塗布組成物から得られた塗布物。
【請求項5】
請求項3に記載の樹脂粒子を含む外用剤。
【請求項6】
前記外用剤が、化粧料又は外用医薬品である請求項5に記載の外用剤。

【公開番号】特開2009−256625(P2009−256625A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61507(P2009−61507)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】