説明

治療もしくは診断剤の全身投与のための抗体もしくは抗体断片標的化免疫リポソームの製造およびその使用

抗体もしくは抗体断片標的化カチオン性免疫リポソームもしくはポリマー複合体を製造する方法であって、
(a) 抗体または抗体断片を製造し;
(b) 該抗体または抗体断片をカチオン性リポソームと混合してカチオン性免疫リポソームを形成するか、またはカチオン性ポリマーと混合してポリプレックス(polyplex)を形成し;そして、
(c) 該カチオン性免疫リポソームまたは該ポリプレックスを治療もしくは診断剤と混合して該抗体もしくは抗体断片標的化カチオン性免疫リポソームもしくはポリマー複合体を形成する
工程を含む、方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体もしくは抗体断片標的化カチオン性免疫リポソーム複合体を製造する方法であって、
(a) 抗体または抗体断片を製造し;
(b) 該抗体または抗体断片をカチオン性リポソームと混合してカチオン性免疫リポソームを形成し(ここで、該抗体または抗体断片は、化学的に、該カチオン性リポソームと結合しない);そして、
(c) 該カチオン性免疫リポソームを小分子と混合して該抗体もしくは抗体断片標的化カチオン性免疫リポソーム複合体を形成すること
を含む、方法。
【請求項2】
抗体を該カチオン性リポソームと混合する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗体断片を該カチオン性リポソームと混合する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該抗体断片が、一本鎖Fv断片である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
該抗体断片が、抗トランスフェリン受容体一本鎖Fv(TfRscFv)である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
該抗体または抗体断片が、抗HER-2抗体もしくは抗体断片である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該抗体断片が、該カチオン性リポソームと混合される前に、カルボキシ末端にシステイン部分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該カチオン性リポソームが、1個またはそれ以上のカチオン性脂質および1個またはそれ以上の中性もしくはヘルパー脂質の混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該抗体または抗体断片を、約1:20から約1:40(w:w)の範囲の比率で該カチオン性リポソームと混合する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該カチオン性リポソームが、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンとジオレオイルトリメチルアンモニウムホスフェートおよび/またはコレステロールの混合物;またはジメチルジオクタデシルアンモニウムブロマイドとジオレオイルホスファチジルエタノールアミンおよび/またはコレステロールの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
該カチオン性免疫リポソームを、約0.2:7から約14:7(小分子:免疫リポソーム)の範囲のモル比で該小分子と混合する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
該カチオン性免疫リポソームを、約7:7(小分子:免疫リポソーム)のモル比で該小分子と混合する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
該小分子が、約5000ダルトン未満の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
該小分子が、約1000ダルトン未満の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
該小分子が、約300から約700ダルトンの分子量を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
該小分子が、約2から約9の範囲の少なくとも1個のpKaを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
該小分子が、抗癌小分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法により製造されたカチオン性免疫リポソーム。
【請求項20】
カチオン性リポソーム、抗体または抗体断片、および小分子を含み、ここで、該抗体または抗体断片は、化学的に、該カチオン性リポソームに結合しない、抗体もしくは抗体断片標的化カチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項21】
該小分子が、該カチオン性リポソームに封入された、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項22】
該小分子が、該カチオン性リポソームの炭化水素鎖領域内に含まれる、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項23】
該小分子が、該カチオン性リポソームの内部もしくは外部単層と結合する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項24】
該抗体断片が、一本鎖Fv断片である、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項25】
該抗体断片が、抗トランスフェリン受容体一本鎖Fv(TfRscFv)である、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項26】
該抗体または抗体断片が、抗HER-2抗体もしくは抗体断片である、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項27】
該カチオン性リポソームが、1個またはそれ以上のカチオン性脂質および1個またはそれ以上の中性もしくはヘルパー脂質の複合体を含む、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項28】
該抗体または抗体断片および該カチオン性リポソームが、約1:20から約1:40(w:w)の範囲の比率で存在する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項29】
該カチオン性リポソームが、ジオレオイルトリメチルアンモニウムホスフェートとジオレオイルホスファチジルエタノールアミンおよび/またはコレステロールの混合物;またはジメチルジオクタデシルアンモニウムブロマイドとジオレオイルホスファチジルエタノールアミンおよび/またはコレステロールの混合物を含む、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項30】
該小分子および該カチオン性免疫リポソームが、約0.2:7から約14:7(小分子:免疫リポソーム)の範囲のモル比で存在する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項31】
小分子および該カチオン性免疫リポソームが、約7:7(小分子:免疫リポソーム)のモル比で存在する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項32】
該小分子が、約5000ダルトン未満の分子量を有する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項33】
該小分子が、約1000ダルトン未満の分子量を有する、請求項32に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項34】
該小分子が、約300から約700ダルトンの分子量を有する、請求項33に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項35】
該小分子が、約2から約9の範囲の少なくとも1個のpKaを有する、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項36】
該小分子が、抗癌小分子である、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項37】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択される、請求項20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体。
【請求項38】
請求項19または20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体を患者に投与することを含む、疾患状態を患う患者を処置する方法。
【請求項39】
該投与が、静脈内投与である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
請求項19または20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体を患者に投与することを含む、癌を患う患者を処置する方法。
【請求項41】
該投与が、静脈内投与である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
該投与が、腫瘍内、病巣内、エアロゾル、経皮、内視鏡、局所、経口、および皮下投与からなる群から選択される経路による投与を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
さらに、化学療法剤を患者に投与することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択され、該化学療法剤が、ドキソルビシン、シスプラチン、ミトキサントロン、タキソテールおよびCDDPからなる群から選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
該化学療法剤を、カチオン性免疫リポソーム複合体後に送達する、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
該化学療法剤を、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間後に送達する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
該化学療法剤を、カチオン性免疫リポソーム複合体前に送達する、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
該化学療法剤を、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間前に送達する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
化学療法剤と共に、請求項19または20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体を患者に投与することを含む、化学療法剤の効果を高める方法。
【請求項50】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択され、該化学療法剤が、ドキソルビシン、シスプラチン、ミトキサントロン、タキソテールおよびCDDPからなる群から選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
該化学療法剤が、カチオン性免疫リポソーム複合体後に送達される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
該化学療法剤が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間後に送達される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
該化学療法剤が、カチオン性免疫リポソーム複合体前に送達される、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
該化学療法剤が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間前に送達される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
さらに、放射線治療を患者に施すことを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項56】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択され、該放射線治療が、γ線、X線、紫外線、マイクロ波および電子放出からなる群から選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体後に送達される、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間後に送達される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体前に送達される、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間前に送達される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
放射線治療と共に、請求項19または20に記載のカチオン性免疫リポソーム複合体を患者に投与することを含む、放射線治療の効果を高める方法。
【請求項62】
該小分子が、GMC-5-193、YK-3-250、メシル酸イマチニブ、塩酸エルロチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ゲフィチニブ、ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択され、該放射線治療が、γ線、X線、紫外線、マイクロ波および電子放出からなる群から選択される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体後に送達される、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間後に送達される、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体前に送達される、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
該放射線治療が、カチオン性免疫リポソーム複合体の少なくとも12時間前に送達される、請求項65に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27A】
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【図27B】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図32C】
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【図33A】
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【図33B】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35】
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【図36A】
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【図36B】
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【図36C】
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【図37】
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【図38A】
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【図38B】
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【図39A】
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【図39B】
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【図40】
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【図41】
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【図42A】
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【図42B】
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【図42C】
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【図43A】
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【図43B】
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【図43C】
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【図44】
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【図45A】
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【図45B】
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【図45C】
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【図46A】
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【図46B】
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【図46C】
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【公表番号】特表2009−537526(P2009−537526A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510991(P2009−510991)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/011407
【国際公開番号】WO2007/142781
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(594140915)ジョージタウン・ユニバーシティ (11)
【氏名又は名称原語表記】GEORGETOWN UNIVERSITY
【Fターム(参考)】