流体駆動ミル
【課題】風車において、風力エネルギーから電力への変換効率を向上させることができ、また大型の風車においては、扇板を支えるためにはより長い強力な支持棒が必要となるためこれらに伴う製造コストの低減をおこなう流体駆動ミルを提供する。
【解決手段】流体駆動ミルは、垂直軸部21、複数の停止具24、および、下座部23を含む支持部材2と、各々が駆動面40を有する複数の垂直板部材4とを備え、各垂直板部材4は、支持部材2に取り付けられており、支持部材2に対して、垂直軸部21によって規定される中央垂直軸Xに平行な対応する回転軸Yに関して押位置と解放位置との間を回転可能な関係にある。複数の垂直板部材4は、中央垂直軸Xの周りに互いに角度をなして配置されている。複数の停止具24は、回転軸Yによって形成される架空の円筒面と、垂直軸部21との間に配置されている。
【解決手段】流体駆動ミルは、垂直軸部21、複数の停止具24、および、下座部23を含む支持部材2と、各々が駆動面40を有する複数の垂直板部材4とを備え、各垂直板部材4は、支持部材2に取り付けられており、支持部材2に対して、垂直軸部21によって規定される中央垂直軸Xに平行な対応する回転軸Yに関して押位置と解放位置との間を回転可能な関係にある。複数の垂直板部材4は、中央垂直軸Xの周りに互いに角度をなして配置されている。複数の停止具24は、回転軸Yによって形成される架空の円筒面と、垂直軸部21との間に配置されている。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願〕
本出願は、台湾特許出願第099207192号(2010年4月20日出願)の優先権を主張する。
【0002】
〔発明の背景〕
(1.技術分野)
本発明は、流体駆動ミルに関し、より詳細には、流体駆動ミルを回転させるために垂直軸に関して回転可能な複数の垂直板部材を有する流体駆動ミルに関する。
【0003】
(2.関連技術の説明)
図1は、発電機(図示せず)に接続するように構成されており、風力エネルギーを電力に変換するための従来の風車を示す図である。従来の風車は、垂直軸部11、垂直軸部11の上端部に位置する上部連結部12から半径方向外向きに伸展する複数の支持棒14、複数の支持棒14の下に位置し、垂直軸部11の下部連結部13から半径方向外向きに伸展する複数の停止棒15、および、支持棒14ごとに取り付けられ、ぶら下がっている複数の扇板16を有している。複数の扇板16は、垂直軸部11に対して複数の支持棒14が規定する各水平軸に関して回転可能に構成されている。動作中では、風が一方向(図1中の複数の平行な矢印の方向)に吹くと、該一方向から見て垂直軸部11の片側に配置された少なくとも1つの扇板16(16aとも付している)は、対応する1つの停止棒15に接触し、該停止棒15を押す。これによって、垂直軸部11をその軸に関して回転させる駆動力が生じる。一方、風は反対側に配置された少なくとも1つの扇板16(16bとも付している)を、該扇板16にかかる重力による引力に向かって押す。そのため、反対側に配置された扇板16の重量は、駆動力の一部を相殺する抗力を生じさせる。これによって、駆動力よりも抗力の方が大きい場合は、自身の軸に関する垂直軸部11の回転を停止してしまう。それ故、従来の風車においては、風力エネルギーから電力への変換効率が比較的小さい。さらに、従来の大型の風車においては、各扇板16の重量は大きな回転力を生じさせることができるが、該扇板16を支えるためにはより長い強力な支持棒14が必要となる。しかしながら、そのような支持棒14の製造コストは高くなりがちである。
【0004】
〔発明の要約〕
そのため、本発明の目的は、上述した従来技術に伴う問題点の少なくとも1つを解決することができる流体駆動ミルを提供することにある。
【0005】
本発明によれば、垂直軸部、複数の停止具、および、下座部を含む支持部材と、各々が駆動面を有する複数の垂直板部材とを備える流体駆動ミルが提供される。垂直軸部は、中央垂直軸を規定しており、下座部は、垂直軸部に固定されており、各停止具は、下座部に固定されており、複数の停止具は、中央垂直軸の周りに互いに角度をなして配置されており、各垂直板部材は、下座部に取り付けられており、支持部材に対して、対応する回転軸に関して押位置と解放位置との間を回転可能であり、押位置では、駆動面は対応する1つの停止具に隣接して配置され、該対応する1つの停止具と相互作用することによって、該対応する1つの停止具を押し、解放位置では、駆動面は対応する1つの停止具とは離れており、該対応する1つの停止具との相互作用から解放されている。回転軸は、中央垂直軸と平行である。複数の垂直板部材は、中央垂直軸の周りに互いに角度をなして配置されている。複数の停止具は、回転軸によって形成される架空の円筒面と、垂直軸部との間に配置されている。
【0006】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、従来の風車を示す斜視図である。
【0007】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【0008】
図3は、本発明の第1の実施形態を示す組立斜視図である。
【0009】
図4および5は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【0010】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【0011】
図7は、本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。
【0012】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す分解斜視図である。
【0013】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す組立斜視図である。
【0014】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材がどのようにして停止具と磁気的に相互作用をするのかを示す部分断面図である。
【0015】
図11および12は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【0016】
〔実施形態の詳細な説明〕
本発明について、添付の実施形態を参照してより詳細に説明する前に、明細書を通して同様の部材には同様の部材番号を用いていることを理解されたい。
【0017】
図2および3は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す図である。流体駆動ミルは発電機(図示せず)に接続するように構成されており、風等の流体によって回転させられることによって、風力エネルギーを電力に変換することができる。
【0018】
流体駆動ミルは、垂直軸部21、複数の停止具24、上座部22、および、下座部23を含む支持部材2と、各々が駆動面40を有する複数の垂直板部材4(互いに区別するために、4a、4b、4c、4dおよび4eとも付している)とを有している。垂直軸部21は、中央垂直軸(X)を規定している。上座部22および下座部23は、垂直軸部21に固定されており、中央垂直軸(X)に沿って互いに間隔を空けて配置されている。各停止具24は、支持部材2に固定されており、上座部22および下座部23の間に配置されている。複数の停止具24は、中央垂直軸(X)の周りに互いに等角をなして配置されている。また、各垂直板部材4は、上座部22および下座部23の間に配置され、支持部材2に取り付けられており、該支持部材2に対して、対応する回転軸(Y)に関して押位置(図4の4aおよび4bと付された垂直板部材を参照)と解放位置(図4の4c、4dおよび4eと付された垂直板部材を参照)との間を回転する。押位置では、垂直板部材4の駆動面40は対応する1つの停止具24に隣接して配置され、該対応する1つの停止具24と直接的に接触して該対応する1つの停止具24と相互作用することによって、該駆動面40はその対応する1つの停止具24を押す。その結果、支持部材2の回転が引き起こされる。一方、解放位置では、垂直板部材4の駆動面40は対応する1つの停止具24とは離れており、その対応する1つの停止具24との相互作用から解放されている。回転軸(Y)は、中央垂直軸(X)と平行であり、同じ方向に伸展している。複数の垂直板部材4は、中央垂直軸(X)の周りに互いに等角をなして配置されている。複数の停止具24は、回転軸(Y)によって形成される架空の円筒面と、垂直軸部21との間に配置されている。
【0019】
本実施形態では、各停止具24は、中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展する垂直棒24’を有しており、該垂直棒24’は上座部22および下座部23それぞれに固定された1対の対向端部を有している。各垂直板部材4の駆動面40は、垂直板部材4が押位置にあるとき、対応する1つの垂直棒24’に直接的に接触する。
【0020】
各垂直板部材4の駆動面40は、垂直板部材4が押位置にあるとき、中央垂直軸(X)と対応する1つの垂直棒24’の伸展軸(L)とを通る架空の垂直面(M)と角度(α)をなすことが好ましい(図4を参照)。さらには、なす角度(α)は5°〜35°の間であることが好ましく、15°〜25°の間であることがより好ましい。これによって、本発明の流体駆動ミルの回転を助長することができる上に、より高いエネルギー変換効率を享受することができる。
【0021】
上座部22は上部円筒板22’を有しており、下座部23は下部円筒板23’を有している。上部円筒板22’および下部円筒板23’は垂直軸部21と同軸上に配置されており、該垂直軸部21から半径方向外向きに伸展している。各垂直棒24’の1対の対向端部は、それぞれ上部円筒板22’および下部円筒板23’に取り外し可能に固定されている。
【0022】
支持部材2は、各々が回転軸(Y)を規定する複数の回転棒25をさらに有している。各回転棒25の1対の対向端部は、それぞれ上部円筒板22’および下部円筒板23’に取り外し可能に固定されている。複数の垂直板部材4は、それぞれ回転棒25を旋回可能である。
【0023】
図4および5は、それぞれ本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを一方向(F)に流れる流体によって駆動した場合の継続した第1状態および第2状態を示す図である。第1状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置に配置されているのに対して、垂直板部材4c、4dおよび4eは解放位置に配置されており、流体方向(F)と略平行に配置されている(なお、各垂直板部材4c、4dおよび4eの左側および右側を流れる流体は、該垂直板部材4c、4dおよび4eが流体方向(F)に平行になるようにバランスを保っている)。一方、第2状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置を維持し、垂直板部材4cおよび4dは解放位置を維持して流体方向(F)と略平行であるのに対して、垂直板部材4eは押位置となるように回転される。図4および5に示すように、垂直板部材4eは、流体駆動ミルの前側200に移動し、流体方向(F)と平行であり、かつ、中央垂直軸(X)を通る中心線(Z)に近づいた場合に、対応する1つの垂直棒24’の方に流体によって徐々に動かされる。第2状態の後、垂直板部材4bは中心線(Z)に隣接した位置で流体駆動ミルの後側300に流体によって押されたままであるので、対応する1つの垂直棒24’から離れる。垂直板部材4のうち、対応する停止具24との接触から解放されたものは直ちに解放位置になるように動かされ、流体駆動ミルの動作中の流体方向(F)と平行に維持されたままなので、本発明の流体駆動ミルは、駆動力を相殺する抗力の発生という従来技術において生じた問題を解決することができる。
【0024】
図6および7は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す図である。簡潔にするために、以下の項では本実施形態と上述した実施形態との主な違いについて説明する。第2の実施形態においては、上座部22は、上部円筒板22’および複数の上部伸展棒221を有している。該複数の上部伸展棒221は、上部円筒板22’の外縁220から突き出しており、中央垂直軸(X)の周りに角度をつけて配置されている。各上部伸展棒221は、上部円筒板22’の外縁220の先端にある自由端部2211を有している。下座部23は、下部円筒板23’および複数の下部伸展棒231を有している。該複数の下部伸展棒231は、下部円筒板23’の外縁230から突き出しており、中央垂直軸(X)の周りに角度をつけて配置されている。各下部伸展棒231は、下部円筒板23’の外縁230の先端にある自由端部2311を有しており、対応する回転軸(Y)に平行な垂直方向に沿って、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211と位置合わせされている。上部円筒板22’および下部円筒板23’は、垂直軸部21と同軸上に配置されており、該垂直軸部21から半径方向外向きに伸展している。各垂直板部材4は、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211および対応する1つの下部伸展棒231の自由端部2311に取り付けられている。
【0025】
各垂直板部材4は、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211および対応する1つの下部伸展棒231の自由端部2311それぞれに取り付けられた複数の回転鋲41を有している。複数の回転鋲41は、対応する1つの回転軸(Y)を協調的に規定する。
【0026】
各垂直板部材4は、長方形であり、対応する1つの回転軸(Y)によって分割された第1部分42および第2部分43を有している(図7を参照)。第1部分42は、第2部分43と比較して中央垂直軸(X)の近くに位置している。さらに、各垂直板部材4の第1部分42は、第2部分43の幅(W2)よりも大きな幅(W1)を有しており、垂直板部材4が押位置にあるとき、対応する1つの停止具24(すなわち、垂直棒24’)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具24を押す(図11を参照)。第1部分42の幅(W1)は、第2部分43の幅(W2)の2倍であることが好ましい。これによって、各垂直板部材4は、上部伸展棒221および下部伸展棒231上でより安定したバランスがとれた支持を享受することができる。
【0027】
各上部伸展棒221および各下部伸展棒231は、対応する軸(N)に沿って伸展し、対応する1つの停止具24の伸展軸(L)と、中央垂直軸(M)とを通る架空の垂直面(M)に対して角度(β)をなしている。なす角度(β)は5°〜35°の間であることが好ましく、15°〜25°の間であることがより好ましい。
【0028】
垂直軸部21は、上部円筒板22’の上に配置された上端部212を有している。支持部材2は、複数の支持梁5をさらに有しており、各支持梁5は垂直軸部21の上端部212および1つの上部伸展棒221に相互接続している。
【0029】
図8および9に示すように、各垂直板部材4は、互いに対向する第1辺48および第2辺49を有する長方形板4’、中央垂直軸(X)に平行な1対の第1連結棒45、第1連結棒45に直交する1対の第2連結棒46、および、複数の棒連結部47を有している。各第1辺48は、第1内部空間482を規定する第1折畳部481によって形成されている。一方、各第2辺49は、第2内部空間492を規定する第2折畳部491によって形成されている。複数の第1連結棒45は、それぞれ第1折畳部481の第1内部空間482の中を通っている。一方、複数の第2連結棒46は、それぞれ第2折畳部491の第2内部空間492の中を通っている。複数の第1連結棒45は、棒連結部47内で複数の第2連結棒46と終端接続をしている。1つの第1連結棒45は中空であり、他の第1連結棒45よりも回転軸(Y)から離れて配置されている。これに対して、他の第1連結棒45は中空ではなく、上記の1つの第1連結棒45よりも重たいため、垂直板部材4の回転を助長することができる。
【0030】
図10に示すように、各停止具24の垂直棒24’には、第1磁石61が設けられている。また、各垂直板部材4には、第2磁石62が設けられている。各垂直板部材4の第2磁石62は、対応する1つの停止具24の第1磁石61に隣接して配置されており、垂直板部材4が押位置にあるとき、該第1磁石61と磁気によって反発するように相互作用する。そのため、垂直板部材4を対応する1つの停止具24の方に直接的に突かなくても該停止具24を押す反発力が生じる。
【0031】
図11および12は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを一方向(F’)に流れる流体によって駆動した場合の継続した第1状態および第2状態を示す図である。第1状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置に配置されているのに対して、垂直板部材4c、4dおよび4eは解放位置に配置されており、流体方向(F’)と略平行に配置されている。一方、第2状態では、垂直板部材4aは押位置を維持し、垂直板部材4cは解放位置を維持して流体方向(F’)と略平行であるのに対して、垂直板部材4bは流体によって中心線(Z)の左手側から右手側へと動かされ、解放位置となるように回転される。また、垂直板部材4dおよび4eは、流体によって中心線(Z)の右手側から左手側へと動かされ、押位置となるように回転される。
【0032】
上述した実施形態と同様に、図11および12に示すように、本発明の流体駆動ミルは、駆動力を相殺する抗力の発生という従来技術において生じた問題を解決することができる。
【0033】
本発明について最も実用的および好適と想定される実施形態を用いて説明したが、本発明は以上で開示した実施形態に限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲に含まれる様々な構成をカバーすることでそのような変更および同様な構成をすべて包含することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の風車を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す組立斜視図である。
【図4】および5は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す組立斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材がどのようにして停止具と磁気的に相互作用をするのかを示す部分断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願〕
本出願は、台湾特許出願第099207192号(2010年4月20日出願)の優先権を主張する。
【0002】
〔発明の背景〕
(1.技術分野)
本発明は、流体駆動ミルに関し、より詳細には、流体駆動ミルを回転させるために垂直軸に関して回転可能な複数の垂直板部材を有する流体駆動ミルに関する。
【0003】
(2.関連技術の説明)
図1は、発電機(図示せず)に接続するように構成されており、風力エネルギーを電力に変換するための従来の風車を示す図である。従来の風車は、垂直軸部11、垂直軸部11の上端部に位置する上部連結部12から半径方向外向きに伸展する複数の支持棒14、複数の支持棒14の下に位置し、垂直軸部11の下部連結部13から半径方向外向きに伸展する複数の停止棒15、および、支持棒14ごとに取り付けられ、ぶら下がっている複数の扇板16を有している。複数の扇板16は、垂直軸部11に対して複数の支持棒14が規定する各水平軸に関して回転可能に構成されている。動作中では、風が一方向(図1中の複数の平行な矢印の方向)に吹くと、該一方向から見て垂直軸部11の片側に配置された少なくとも1つの扇板16(16aとも付している)は、対応する1つの停止棒15に接触し、該停止棒15を押す。これによって、垂直軸部11をその軸に関して回転させる駆動力が生じる。一方、風は反対側に配置された少なくとも1つの扇板16(16bとも付している)を、該扇板16にかかる重力による引力に向かって押す。そのため、反対側に配置された扇板16の重量は、駆動力の一部を相殺する抗力を生じさせる。これによって、駆動力よりも抗力の方が大きい場合は、自身の軸に関する垂直軸部11の回転を停止してしまう。それ故、従来の風車においては、風力エネルギーから電力への変換効率が比較的小さい。さらに、従来の大型の風車においては、各扇板16の重量は大きな回転力を生じさせることができるが、該扇板16を支えるためにはより長い強力な支持棒14が必要となる。しかしながら、そのような支持棒14の製造コストは高くなりがちである。
【0004】
〔発明の要約〕
そのため、本発明の目的は、上述した従来技術に伴う問題点の少なくとも1つを解決することができる流体駆動ミルを提供することにある。
【0005】
本発明によれば、垂直軸部、複数の停止具、および、下座部を含む支持部材と、各々が駆動面を有する複数の垂直板部材とを備える流体駆動ミルが提供される。垂直軸部は、中央垂直軸を規定しており、下座部は、垂直軸部に固定されており、各停止具は、下座部に固定されており、複数の停止具は、中央垂直軸の周りに互いに角度をなして配置されており、各垂直板部材は、下座部に取り付けられており、支持部材に対して、対応する回転軸に関して押位置と解放位置との間を回転可能であり、押位置では、駆動面は対応する1つの停止具に隣接して配置され、該対応する1つの停止具と相互作用することによって、該対応する1つの停止具を押し、解放位置では、駆動面は対応する1つの停止具とは離れており、該対応する1つの停止具との相互作用から解放されている。回転軸は、中央垂直軸と平行である。複数の垂直板部材は、中央垂直軸の周りに互いに角度をなして配置されている。複数の停止具は、回転軸によって形成される架空の円筒面と、垂直軸部との間に配置されている。
【0006】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、従来の風車を示す斜視図である。
【0007】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【0008】
図3は、本発明の第1の実施形態を示す組立斜視図である。
【0009】
図4および5は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【0010】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【0011】
図7は、本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。
【0012】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す分解斜視図である。
【0013】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す組立斜視図である。
【0014】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材がどのようにして停止具と磁気的に相互作用をするのかを示す部分断面図である。
【0015】
図11および12は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【0016】
〔実施形態の詳細な説明〕
本発明について、添付の実施形態を参照してより詳細に説明する前に、明細書を通して同様の部材には同様の部材番号を用いていることを理解されたい。
【0017】
図2および3は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す図である。流体駆動ミルは発電機(図示せず)に接続するように構成されており、風等の流体によって回転させられることによって、風力エネルギーを電力に変換することができる。
【0018】
流体駆動ミルは、垂直軸部21、複数の停止具24、上座部22、および、下座部23を含む支持部材2と、各々が駆動面40を有する複数の垂直板部材4(互いに区別するために、4a、4b、4c、4dおよび4eとも付している)とを有している。垂直軸部21は、中央垂直軸(X)を規定している。上座部22および下座部23は、垂直軸部21に固定されており、中央垂直軸(X)に沿って互いに間隔を空けて配置されている。各停止具24は、支持部材2に固定されており、上座部22および下座部23の間に配置されている。複数の停止具24は、中央垂直軸(X)の周りに互いに等角をなして配置されている。また、各垂直板部材4は、上座部22および下座部23の間に配置され、支持部材2に取り付けられており、該支持部材2に対して、対応する回転軸(Y)に関して押位置(図4の4aおよび4bと付された垂直板部材を参照)と解放位置(図4の4c、4dおよび4eと付された垂直板部材を参照)との間を回転する。押位置では、垂直板部材4の駆動面40は対応する1つの停止具24に隣接して配置され、該対応する1つの停止具24と直接的に接触して該対応する1つの停止具24と相互作用することによって、該駆動面40はその対応する1つの停止具24を押す。その結果、支持部材2の回転が引き起こされる。一方、解放位置では、垂直板部材4の駆動面40は対応する1つの停止具24とは離れており、その対応する1つの停止具24との相互作用から解放されている。回転軸(Y)は、中央垂直軸(X)と平行であり、同じ方向に伸展している。複数の垂直板部材4は、中央垂直軸(X)の周りに互いに等角をなして配置されている。複数の停止具24は、回転軸(Y)によって形成される架空の円筒面と、垂直軸部21との間に配置されている。
【0019】
本実施形態では、各停止具24は、中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展する垂直棒24’を有しており、該垂直棒24’は上座部22および下座部23それぞれに固定された1対の対向端部を有している。各垂直板部材4の駆動面40は、垂直板部材4が押位置にあるとき、対応する1つの垂直棒24’に直接的に接触する。
【0020】
各垂直板部材4の駆動面40は、垂直板部材4が押位置にあるとき、中央垂直軸(X)と対応する1つの垂直棒24’の伸展軸(L)とを通る架空の垂直面(M)と角度(α)をなすことが好ましい(図4を参照)。さらには、なす角度(α)は5°〜35°の間であることが好ましく、15°〜25°の間であることがより好ましい。これによって、本発明の流体駆動ミルの回転を助長することができる上に、より高いエネルギー変換効率を享受することができる。
【0021】
上座部22は上部円筒板22’を有しており、下座部23は下部円筒板23’を有している。上部円筒板22’および下部円筒板23’は垂直軸部21と同軸上に配置されており、該垂直軸部21から半径方向外向きに伸展している。各垂直棒24’の1対の対向端部は、それぞれ上部円筒板22’および下部円筒板23’に取り外し可能に固定されている。
【0022】
支持部材2は、各々が回転軸(Y)を規定する複数の回転棒25をさらに有している。各回転棒25の1対の対向端部は、それぞれ上部円筒板22’および下部円筒板23’に取り外し可能に固定されている。複数の垂直板部材4は、それぞれ回転棒25を旋回可能である。
【0023】
図4および5は、それぞれ本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを一方向(F)に流れる流体によって駆動した場合の継続した第1状態および第2状態を示す図である。第1状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置に配置されているのに対して、垂直板部材4c、4dおよび4eは解放位置に配置されており、流体方向(F)と略平行に配置されている(なお、各垂直板部材4c、4dおよび4eの左側および右側を流れる流体は、該垂直板部材4c、4dおよび4eが流体方向(F)に平行になるようにバランスを保っている)。一方、第2状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置を維持し、垂直板部材4cおよび4dは解放位置を維持して流体方向(F)と略平行であるのに対して、垂直板部材4eは押位置となるように回転される。図4および5に示すように、垂直板部材4eは、流体駆動ミルの前側200に移動し、流体方向(F)と平行であり、かつ、中央垂直軸(X)を通る中心線(Z)に近づいた場合に、対応する1つの垂直棒24’の方に流体によって徐々に動かされる。第2状態の後、垂直板部材4bは中心線(Z)に隣接した位置で流体駆動ミルの後側300に流体によって押されたままであるので、対応する1つの垂直棒24’から離れる。垂直板部材4のうち、対応する停止具24との接触から解放されたものは直ちに解放位置になるように動かされ、流体駆動ミルの動作中の流体方向(F)と平行に維持されたままなので、本発明の流体駆動ミルは、駆動力を相殺する抗力の発生という従来技術において生じた問題を解決することができる。
【0024】
図6および7は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す図である。簡潔にするために、以下の項では本実施形態と上述した実施形態との主な違いについて説明する。第2の実施形態においては、上座部22は、上部円筒板22’および複数の上部伸展棒221を有している。該複数の上部伸展棒221は、上部円筒板22’の外縁220から突き出しており、中央垂直軸(X)の周りに角度をつけて配置されている。各上部伸展棒221は、上部円筒板22’の外縁220の先端にある自由端部2211を有している。下座部23は、下部円筒板23’および複数の下部伸展棒231を有している。該複数の下部伸展棒231は、下部円筒板23’の外縁230から突き出しており、中央垂直軸(X)の周りに角度をつけて配置されている。各下部伸展棒231は、下部円筒板23’の外縁230の先端にある自由端部2311を有しており、対応する回転軸(Y)に平行な垂直方向に沿って、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211と位置合わせされている。上部円筒板22’および下部円筒板23’は、垂直軸部21と同軸上に配置されており、該垂直軸部21から半径方向外向きに伸展している。各垂直板部材4は、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211および対応する1つの下部伸展棒231の自由端部2311に取り付けられている。
【0025】
各垂直板部材4は、対応する1つの上部伸展棒221の自由端部2211および対応する1つの下部伸展棒231の自由端部2311それぞれに取り付けられた複数の回転鋲41を有している。複数の回転鋲41は、対応する1つの回転軸(Y)を協調的に規定する。
【0026】
各垂直板部材4は、長方形であり、対応する1つの回転軸(Y)によって分割された第1部分42および第2部分43を有している(図7を参照)。第1部分42は、第2部分43と比較して中央垂直軸(X)の近くに位置している。さらに、各垂直板部材4の第1部分42は、第2部分43の幅(W2)よりも大きな幅(W1)を有しており、垂直板部材4が押位置にあるとき、対応する1つの停止具24(すなわち、垂直棒24’)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具24を押す(図11を参照)。第1部分42の幅(W1)は、第2部分43の幅(W2)の2倍であることが好ましい。これによって、各垂直板部材4は、上部伸展棒221および下部伸展棒231上でより安定したバランスがとれた支持を享受することができる。
【0027】
各上部伸展棒221および各下部伸展棒231は、対応する軸(N)に沿って伸展し、対応する1つの停止具24の伸展軸(L)と、中央垂直軸(M)とを通る架空の垂直面(M)に対して角度(β)をなしている。なす角度(β)は5°〜35°の間であることが好ましく、15°〜25°の間であることがより好ましい。
【0028】
垂直軸部21は、上部円筒板22’の上に配置された上端部212を有している。支持部材2は、複数の支持梁5をさらに有しており、各支持梁5は垂直軸部21の上端部212および1つの上部伸展棒221に相互接続している。
【0029】
図8および9に示すように、各垂直板部材4は、互いに対向する第1辺48および第2辺49を有する長方形板4’、中央垂直軸(X)に平行な1対の第1連結棒45、第1連結棒45に直交する1対の第2連結棒46、および、複数の棒連結部47を有している。各第1辺48は、第1内部空間482を規定する第1折畳部481によって形成されている。一方、各第2辺49は、第2内部空間492を規定する第2折畳部491によって形成されている。複数の第1連結棒45は、それぞれ第1折畳部481の第1内部空間482の中を通っている。一方、複数の第2連結棒46は、それぞれ第2折畳部491の第2内部空間492の中を通っている。複数の第1連結棒45は、棒連結部47内で複数の第2連結棒46と終端接続をしている。1つの第1連結棒45は中空であり、他の第1連結棒45よりも回転軸(Y)から離れて配置されている。これに対して、他の第1連結棒45は中空ではなく、上記の1つの第1連結棒45よりも重たいため、垂直板部材4の回転を助長することができる。
【0030】
図10に示すように、各停止具24の垂直棒24’には、第1磁石61が設けられている。また、各垂直板部材4には、第2磁石62が設けられている。各垂直板部材4の第2磁石62は、対応する1つの停止具24の第1磁石61に隣接して配置されており、垂直板部材4が押位置にあるとき、該第1磁石61と磁気によって反発するように相互作用する。そのため、垂直板部材4を対応する1つの停止具24の方に直接的に突かなくても該停止具24を押す反発力が生じる。
【0031】
図11および12は、本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを一方向(F’)に流れる流体によって駆動した場合の継続した第1状態および第2状態を示す図である。第1状態では、垂直板部材4aおよび4bは押位置に配置されているのに対して、垂直板部材4c、4dおよび4eは解放位置に配置されており、流体方向(F’)と略平行に配置されている。一方、第2状態では、垂直板部材4aは押位置を維持し、垂直板部材4cは解放位置を維持して流体方向(F’)と略平行であるのに対して、垂直板部材4bは流体によって中心線(Z)の左手側から右手側へと動かされ、解放位置となるように回転される。また、垂直板部材4dおよび4eは、流体によって中心線(Z)の右手側から左手側へと動かされ、押位置となるように回転される。
【0032】
上述した実施形態と同様に、図11および12に示すように、本発明の流体駆動ミルは、駆動力を相殺する抗力の発生という従来技術において生じた問題を解決することができる。
【0033】
本発明について最も実用的および好適と想定される実施形態を用いて説明したが、本発明は以上で開示した実施形態に限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲に含まれる様々な構成をカバーすることでそのような変更および同様な構成をすべて包含することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の風車を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す組立斜視図である。
【図4】および5は、本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材を示す組立斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る垂直板部材がどのようにして停止具と磁気的に相互作用をするのかを示す部分断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る流体駆動ミルを流体によって駆動した場合の継続的な状態を示す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直軸部(21)、複数の停止具(24)、および、下座部(23)を含む支持部材(2)と、各々が駆動面(40)を有する複数の垂直板部材(4)とを備え、
上記垂直軸部(21)は、中央垂直軸(X)を規定しており、
上記下座部(23)は、上記垂直軸部(21)に固定されており、
各上記停止具(24)は、上記下座部(23)に固定されており、
上記複数の停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)の周りに互いに角度をなして配置されており、
各上記垂直板部材(4)は、上記下座部(23)に取り付けられており、上記支持部材(2)に対して、対応する回転軸(Y)に関して押位置と解放位置との間を回転可能であり、
上記押位置では、上記駆動面(40)は対応する1つの上記停止具(24)に隣接して配置され、該対応する1つの停止具(24)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具(24)を押し、
上記解放位置では、上記駆動面(40)は上記対応する1つの停止具(24)とは離れており、該対応する1つの停止具(24)との相互作用から解放されており、
上記回転軸(Y)は、上記中央垂直軸(X)と平行であり、
上記複数の垂直板部材(4)は、上記中央垂直軸(X)の周りに互いに角度をなして配置されており、
上記複数の停止具(24)は、上記回転軸(Y)によって形成される架空の円筒面と、上記垂直軸部(21)との間に配置されていることを特徴とする流体駆動ミル。
【請求項2】
上記支持部材(2)は、上記垂直軸部(21)に固定され、かつ、上記中央垂直軸(X)に沿って上記下座部(23)と間隔を空けて配置されている上座部(22)をさらに含み、
上記複数の停止具(24)は、上記上座部(22)と上記下座部(23)との間に配置されており、
各上記停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展し、かつ、上記上座部(22)および上記下座部(23)それぞれに固定された1対の対向端部を有する垂直棒(24’)を有していることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項3】
各上記垂直板部材(4)の上記駆動面(40)は、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、上記中央垂直軸(X)および対応する1つの上記垂直棒(24’)の上記伸展軸(L)を通る架空の垂直面(M)に対して角度(α)をなすことを特徴とする請求項2に記載の流体駆動ミル。
【請求項4】
各上記垂直板部材(4)の上記駆動面(40)は、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、対応する1つの上記垂直棒(24’)と直接的に接触して相互作用することによって、該対応する1つの垂直棒(24’)を押すことを特徴とする請求項3に記載の流体駆動ミル。
【請求項5】
上記上座部(22)は、上部円筒板(22’)を有し、
上記下座部(23)は、下部円筒板(23’)を有し、
上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)は、上記垂直軸部(21)と同軸上に配置され、該垂直軸部(21)から半径方向外向きに伸展しており、
各上記垂直棒(24’)の上記1対の対向端部は、それぞれ上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の流体駆動ミル。
【請求項6】
上記支持部材(2)は、各々が上記回転軸(Y)を規定する複数の回転棒(25)をさらに有しており、
各上記回転棒(25)は、上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)それぞれに固定された1対の対向端部を有しており、
上記複数の垂直板部材(4)は、それぞれ上記回転棒(25)を旋回可能であることを特徴とする請求項5に記載の流体駆動ミル。
【請求項7】
上記支持部材(2)は、上記垂直軸部(21)に固定され、かつ、上記中央垂直軸(X)に沿って上記下座部(23)と間隔を空けて配置されている上座部(22)をさらに含み、
上記複数の停止具(24)は、上記上座部(22)と上記下座部(23)との間に配置されており、
上記上座部(22)は、上部円筒板(22’)、および、該上部円筒板(22’)の外縁(220)から突き出している複数の上部伸展棒(221)を有しており、
各上記上部伸展棒(221)は、自由端部(2211)を有しており、
上記下座部(23)は、下部円筒板(23’)、および、該下部円筒板(23’)の外縁(230)から突き出している複数の下部伸展棒(231)を有しており、
各上記下部伸展棒(231)は、対応する回転軸(Y)と平行な垂直方向に沿って、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)と位置合わせされている自由端部(2311)を有しており、
上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)は、上記垂直軸部(21)と同軸上に配置され、該垂直軸部(21)から半径方向外向きに伸展しており、
各上記垂直板部材(4)は、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)および対応する1つの上記下部伸展棒(231)の上記自由端部(2311)に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項8】
各上記垂直板部材(4)は、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)および対応する1つの上記下部伸展棒(231)の上記自由端部(2311)それぞれに取り付けられ、かつ、対応する1つの上記回転軸(Y)を協調的に規定する上部および下部回転鋲(41)を有していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項9】
各上記垂直板部材(4)は、長方形であり、対応する1つの上記回転軸(Y)によって分割された第1部分(42)および第2部分(43)を有しており、
各上記垂直板部材(4)の上記第1部分(42)は、上記第2部分(43)の幅(W2)よりも大きな幅(W1)を有しており、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、対応する1つの上記停止具(24)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具24を押すことを特徴とする請求項8に記載の流体駆動ミル。
【請求項10】
各上記停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展し、かつ、上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)それぞれに固定された1対の対向端部を有する垂直棒(24’)を有していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項11】
各上記上部伸展棒(221)および各上記下部伸展棒(231)は、対応する1つの上記停止具(24)の上記伸展軸(L)と、上記中央垂直軸(X)とを通る架空の垂直面(M)に対して角度(β)をなすことを特徴とする請求項10に記載の流体駆動ミル。
【請求項12】
上記垂直軸部(21)は、上記上部円筒板(22’)の上に配置された上端部(212)を有しており、
上記支持部材(2)は、複数の支持梁(5)をさらに有しており、
各上記支持梁(5)は、上記垂直軸部(21)の上記上端部(212)および1つの上記上部伸展棒(221)に相互接続していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項13】
各上記停止具(24)には、第1磁石(61)が設けられており、
各上記垂直板部材(4)には、第2磁石(62)が設けられており、
各上記垂直板部材(4)の上記第2磁石(62)は、対応する1つの上記停止具(24)の上記第1磁石(61)に隣接して配置されており、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、該第1磁石(61)と磁気によって反発するように相互作用することを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項14】
各上記垂直板部材(4)は、互いに対向する第1辺(48)および第2辺(49)を有する長方形板(4’)、上記中央垂直軸(X)に平行な1対の第1連結棒(45)、上記第1連結棒(45)に直交する1対の第2連結部(46)、および、複数の棒連結部(47)を有しており、
各上記第1辺(48)は、第1内部空間(482)を規定する第1折畳部(481)によって形成されており、
各上記第2辺(49)は、第2内部空間(492)を規定する第2折畳部(491)によって形成されており、
上記複数の第1連結棒(45)は、それぞれ上記第1折畳部(481)の第1内部空間(482)の中を通っており、
上記複数の第2連結棒(46)は、それぞれ上記第2折畳部(491)の第2内部空間(492)の中を通っており、
上記複数の第1連結棒(45)は、上記棒連結部(47)内で上記複数の第2連結棒(46)と終端接続をしていることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項15】
1つの上記第1連結棒(45)は中空であり、他の上記第1連結棒(45)よりも対応する上記回転軸(Y)から離れて配置されており、
上記他の第1連結棒(45)は中空ではなく、上記1つの第1連結棒(45)よりも重たいことを特徴とする請求項14に記載の流体駆動ミル。
【請求項1】
垂直軸部(21)、複数の停止具(24)、および、下座部(23)を含む支持部材(2)と、各々が駆動面(40)を有する複数の垂直板部材(4)とを備え、
上記垂直軸部(21)は、中央垂直軸(X)を規定しており、
上記下座部(23)は、上記垂直軸部(21)に固定されており、
各上記停止具(24)は、上記下座部(23)に固定されており、
上記複数の停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)の周りに互いに角度をなして配置されており、
各上記垂直板部材(4)は、上記下座部(23)に取り付けられており、上記支持部材(2)に対して、対応する回転軸(Y)に関して押位置と解放位置との間を回転可能であり、
上記押位置では、上記駆動面(40)は対応する1つの上記停止具(24)に隣接して配置され、該対応する1つの停止具(24)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具(24)を押し、
上記解放位置では、上記駆動面(40)は上記対応する1つの停止具(24)とは離れており、該対応する1つの停止具(24)との相互作用から解放されており、
上記回転軸(Y)は、上記中央垂直軸(X)と平行であり、
上記複数の垂直板部材(4)は、上記中央垂直軸(X)の周りに互いに角度をなして配置されており、
上記複数の停止具(24)は、上記回転軸(Y)によって形成される架空の円筒面と、上記垂直軸部(21)との間に配置されていることを特徴とする流体駆動ミル。
【請求項2】
上記支持部材(2)は、上記垂直軸部(21)に固定され、かつ、上記中央垂直軸(X)に沿って上記下座部(23)と間隔を空けて配置されている上座部(22)をさらに含み、
上記複数の停止具(24)は、上記上座部(22)と上記下座部(23)との間に配置されており、
各上記停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展し、かつ、上記上座部(22)および上記下座部(23)それぞれに固定された1対の対向端部を有する垂直棒(24’)を有していることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項3】
各上記垂直板部材(4)の上記駆動面(40)は、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、上記中央垂直軸(X)および対応する1つの上記垂直棒(24’)の上記伸展軸(L)を通る架空の垂直面(M)に対して角度(α)をなすことを特徴とする請求項2に記載の流体駆動ミル。
【請求項4】
各上記垂直板部材(4)の上記駆動面(40)は、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、対応する1つの上記垂直棒(24’)と直接的に接触して相互作用することによって、該対応する1つの垂直棒(24’)を押すことを特徴とする請求項3に記載の流体駆動ミル。
【請求項5】
上記上座部(22)は、上部円筒板(22’)を有し、
上記下座部(23)は、下部円筒板(23’)を有し、
上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)は、上記垂直軸部(21)と同軸上に配置され、該垂直軸部(21)から半径方向外向きに伸展しており、
各上記垂直棒(24’)の上記1対の対向端部は、それぞれ上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の流体駆動ミル。
【請求項6】
上記支持部材(2)は、各々が上記回転軸(Y)を規定する複数の回転棒(25)をさらに有しており、
各上記回転棒(25)は、上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)それぞれに固定された1対の対向端部を有しており、
上記複数の垂直板部材(4)は、それぞれ上記回転棒(25)を旋回可能であることを特徴とする請求項5に記載の流体駆動ミル。
【請求項7】
上記支持部材(2)は、上記垂直軸部(21)に固定され、かつ、上記中央垂直軸(X)に沿って上記下座部(23)と間隔を空けて配置されている上座部(22)をさらに含み、
上記複数の停止具(24)は、上記上座部(22)と上記下座部(23)との間に配置されており、
上記上座部(22)は、上部円筒板(22’)、および、該上部円筒板(22’)の外縁(220)から突き出している複数の上部伸展棒(221)を有しており、
各上記上部伸展棒(221)は、自由端部(2211)を有しており、
上記下座部(23)は、下部円筒板(23’)、および、該下部円筒板(23’)の外縁(230)から突き出している複数の下部伸展棒(231)を有しており、
各上記下部伸展棒(231)は、対応する回転軸(Y)と平行な垂直方向に沿って、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)と位置合わせされている自由端部(2311)を有しており、
上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)は、上記垂直軸部(21)と同軸上に配置され、該垂直軸部(21)から半径方向外向きに伸展しており、
各上記垂直板部材(4)は、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)および対応する1つの上記下部伸展棒(231)の上記自由端部(2311)に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項8】
各上記垂直板部材(4)は、対応する1つの上記上部伸展棒(221)の上記自由端部(2211)および対応する1つの上記下部伸展棒(231)の上記自由端部(2311)それぞれに取り付けられ、かつ、対応する1つの上記回転軸(Y)を協調的に規定する上部および下部回転鋲(41)を有していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項9】
各上記垂直板部材(4)は、長方形であり、対応する1つの上記回転軸(Y)によって分割された第1部分(42)および第2部分(43)を有しており、
各上記垂直板部材(4)の上記第1部分(42)は、上記第2部分(43)の幅(W2)よりも大きな幅(W1)を有しており、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、対応する1つの上記停止具(24)と相互作用することによって、該対応する1つの停止具24を押すことを特徴とする請求項8に記載の流体駆動ミル。
【請求項10】
各上記停止具(24)は、上記中央垂直軸(X)に平行な伸展軸(L)に沿って伸展し、かつ、上記上部円筒板(22’)および上記下部円筒板(23’)それぞれに固定された1対の対向端部を有する垂直棒(24’)を有していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項11】
各上記上部伸展棒(221)および各上記下部伸展棒(231)は、対応する1つの上記停止具(24)の上記伸展軸(L)と、上記中央垂直軸(X)とを通る架空の垂直面(M)に対して角度(β)をなすことを特徴とする請求項10に記載の流体駆動ミル。
【請求項12】
上記垂直軸部(21)は、上記上部円筒板(22’)の上に配置された上端部(212)を有しており、
上記支持部材(2)は、複数の支持梁(5)をさらに有しており、
各上記支持梁(5)は、上記垂直軸部(21)の上記上端部(212)および1つの上記上部伸展棒(221)に相互接続していることを特徴とする請求項7に記載の流体駆動ミル。
【請求項13】
各上記停止具(24)には、第1磁石(61)が設けられており、
各上記垂直板部材(4)には、第2磁石(62)が設けられており、
各上記垂直板部材(4)の上記第2磁石(62)は、対応する1つの上記停止具(24)の上記第1磁石(61)に隣接して配置されており、上記垂直板部材(4)が押位置にあるとき、該第1磁石(61)と磁気によって反発するように相互作用することを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項14】
各上記垂直板部材(4)は、互いに対向する第1辺(48)および第2辺(49)を有する長方形板(4’)、上記中央垂直軸(X)に平行な1対の第1連結棒(45)、上記第1連結棒(45)に直交する1対の第2連結部(46)、および、複数の棒連結部(47)を有しており、
各上記第1辺(48)は、第1内部空間(482)を規定する第1折畳部(481)によって形成されており、
各上記第2辺(49)は、第2内部空間(492)を規定する第2折畳部(491)によって形成されており、
上記複数の第1連結棒(45)は、それぞれ上記第1折畳部(481)の第1内部空間(482)の中を通っており、
上記複数の第2連結棒(46)は、それぞれ上記第2折畳部(491)の第2内部空間(492)の中を通っており、
上記複数の第1連結棒(45)は、上記棒連結部(47)内で上記複数の第2連結棒(46)と終端接続をしていることを特徴とする請求項1に記載の流体駆動ミル。
【請求項15】
1つの上記第1連結棒(45)は中空であり、他の上記第1連結棒(45)よりも対応する上記回転軸(Y)から離れて配置されており、
上記他の第1連結棒(45)は中空ではなく、上記1つの第1連結棒(45)よりも重たいことを特徴とする請求項14に記載の流体駆動ミル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−224563(P2011−224563A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−93521(P2011−93521)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(511098770)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93521(P2011−93521)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(511098770)
【Fターム(参考)】
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