液滴分配装置および方法
本発明は、液滴アクチュエータにおける液滴分配のための構造および方法の非限定的な実施例を提供する。本発明の液滴アクチュエータ構造および方法は、先行技術の液滴アクチュエータに勝る多くの利点を呈する。各種実施形態において、本発明の構造および方法は、既存の液滴アクチュエータと比較して、とりわけ、改良された効率、スループット、スケーラビリティおよび/または液滴均一性を提供する。さらに、実施形態によっては、液滴アクチュエータは、流体および/または液滴をロードおよび/またはアンロードする改良された方法のための構成を提供する。さらに他の実施形態では、液滴アクチュエータは、多数の流体リザーバを実質的に同時におよび/または実質的に経時的にロードするための流体をロードする構成を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.政府関与
本発明は、米国国立衛生研究所によって与えられるDK066956−02の下で、政府サポートによって作られた。米国政府は、本発明の特定の権利を有する。
【0002】
2.関連特許出願
本出願は、2007年4月10日出願の「液滴マイクロアクチュエータのための液滴分配方法(Droplet dispensing methods for droplet microactuators)」と題する米国特許出願第60/910,897号、および、2007年10月17日出願の「液滴アクチュエータのための液滴分配設計および方法(Droplet dispensing designs and methods for droplet actuators)」と題する米国特許出願第60/980,202号に対する優先権を主張し、それらの全開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
3.背景
液滴アクチュエータは、多種多様な液滴オペレーションを行うために用いられる。液滴アクチュエータは、その液滴オペレーション面上で液滴オペレーションを行うために構成される電極と関連する基板を概して含み、そして、液滴オペレーションが遂行される間隙を形成するために液滴オペレーション面に対して一般に平行して配置される第2の基板を含んでもよい。間隙は、液滴アクチュエータ上の液滴オペレーションに委ねられる流体と混ざらない充填流体で、概して満たされる。液滴アクチュエータ上で遂行されてもよい液滴オペレーションの中には、流体源からの滴の分配がある。液滴アクチュエータ上の液滴分配への改良されたアプローチのための技術が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
4.発明の簡単な記述
本発明は、液滴アクチュエータ上で複数の液滴を形成する方法を提供する。この方法は、例えば、液滴アクチュエータを提供することを伴ってもよい。さまざまな基本的な液滴アクチュエータ構造は、本明細書に記述されおよび/または公知技術である。これらは、本発明の固有の方法を実行するために本明細書に記述されるように修正されてもよい。一実施形態において、本発明の修正された液滴は、以下を有する底部基板を含む:(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;(ii)各開口部が液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む電極の周囲を囲む周囲バリア;および(iii)周囲バリアの外部において、複数の開口部を通して1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路。液滴オペレーション電極上に液滴を形成するために、流体経路を通して、周囲バリアの開口部を通して、1つ以上の電極の近辺内に流体を流すことによって、そして、1つ以上の液滴オペレーションを行うことによって、液滴は分配されてもよい。
【0005】
別の実施形態において、液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法は、1つ以上の活性化された電極上に流体を供給するステップ、および、活性化された液滴オペレーション電極上に液滴を残したまま、活性化された電極の周囲から流体を排出するステップ、を含む。流体は、例えば、(i)液滴オペレーション電極の少なくとも一部の上へ流体を流すステップ、および(ii)1つ以上の液滴オペレーション電極を活性化するステップによって、活性化された電極上に供給されもよい。
【0006】
別の実施形態は、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法に関し、この方法は以下を含む:(i)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;(ii)電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿ってスラグを移送するために、電極経路内の電極を活性化させるステップ;および(iii)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0007】
さらに別の実施形態は、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法に関し、この方法は以下を含む:(i)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;(b)電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿って前記スラグを移送するために、電極経路内の電極を活性化させるステップ;および(c)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0008】
別の態様において、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法は、以下を含む液滴アクチュエータを使用する:(i)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および(ii)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板であって、上部基板は以下を含む:(1)リザーバ;および(2)リザーバから間隙内への流体経路を形成する開口部。リザーバ開口部は、流体がリザーバ内に供給されるときに、流体が、第2の電極に隣接している第1の電極の近辺内にもたらされるように配置される。この方法は、(a)第1および第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および(b)第1の電極を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的にリザーバに戻らせるステップ、を含む。
【0009】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法を提供し、この液滴アクチュエータは、液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極、および1つ以上の電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域を有する、底部基板を含む。液滴アクチュエータは、間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板を含んでもよい。この方法は、(a)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ、および(b)第1の電極を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ、を含む。
【0010】
別の態様において、本発明は液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法を提供し、この液滴アクチュエータは一組の電極を有し、この一組の電極は、一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極であって、同心に、実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に配置される平面電極を有し、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する。液滴アクチュエータは、実質的に三日月形の電極を有する共通平面内において、実質的に三日月の共通軸線に沿って配置される一組の平面分配電極を含んでもよい。場合によっては、液滴アクチュエータは、間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板を含む。この方法は、一般に、(a)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ、および(c)第1の電極(または三日月形の電極と終端の活性化された電極との中間の電極)を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ、に関わる。
【0011】
本発明のさらなる態様は、底部基板を有する液滴アクチュエータであり、底部基板は、(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極、(b)各開口部が液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む電極の周囲を囲む周囲バリア、および(c)周囲バリアの内部に形成され、複数の開口部を通して1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路、を有する。
【0012】
本発明の別の液滴アクチュエータは、(a)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板、および(b)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板、を含み、上部基板は、(i)リザーバ、および(ii)リザーバから間隙内への流体経路を形成する開口部、を含み、ここで、リザーバ開口部は、流体がリザーバ内に供給されるときに、流体が電極の最初の1つの近辺内にもたらされるように配置される。
【0013】
さらに別の態様は、液滴アクチュエータに関し、液滴アクチュエータは、(a)以下を含む底部基板:(i)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および(ii)1つ以上の液滴オペレーション電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;ならびに(b)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板、を有する。
【0014】
さらなる液滴アクチュエータの実施形態は、一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極を含む、一組の電極を含み、この平面電極は、同心に、または、実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置するように、配置される。
【0015】
別の方法の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)個別に制御可能な複数の電極アレイを含むリザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)リザーバ電極および開口部の双方と流体連通して位置する移送電極;および(iv)開口部、移送電極、およびリザーバ電極を通る流路;ならびに(b)流路を通して流体を流すステップ。
【0016】
本発明の別の方法は、液滴アクチュエータ上に液滴を形成する方法に関し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)リザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)リザーバ電極および開口部の双方と流体連通して位置して、少なくとも部分的に開口部と重なる移送電極;および(iv)開口部、移送電極、およびリザーバ電極を通る流路;ならびに(b)流路を通して流体を流すステップ。
【0017】
本発明による液滴アクチュエータ上の液滴を操作するさらに別の方法は、以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;(ii)開口部を含む構造;および(iii)液滴オペレーション電極および開口部の双方の近辺にあるリザーバ電極;ならびに(b)開口部、リザーバ電極、および液滴オペレーション電極を通る流路を提供するステップ。
【0018】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下のステップを含む:(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;(b)リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;(c)埋め込まれる電極を含む電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿ってスラグを移送するために、電極経路内の電極を選択的に活性化させるステップ;および(d)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0019】
さらに別の態様において、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)リザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)それぞれがリザーバ電極と流体連通する複数の電極アレイ;および(iv)開口部、リザーバ電極、およびそれぞれアレイの各々を通る複数の流路;ならびに(b)流路の少なくとも1つを通して流体を流すステップ。
【0020】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)複数の流路と流体接続する開口部を含む構造を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;および(b)複数の流路を通して流体を流すステップ。
【0021】
別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数の他の開口部と流体連通する開口部を含む構造;(ii)他の開口部の各々とそれぞれ流体連通する複数の流体リザーバ;(iii)流体リザーバとそれぞれ流体連通する複数の電極;および(iv)開口部、他の開口部、リザーバ、および電極を通る複数の流路;ならびに(b)複数の流路を通して流体を流すステップ。
【0022】
本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a) リザーバ電極に液滴を供給するステップ;(b)リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;(c)埋め込まれる電極の近辺に液滴を保持するために、埋め込まれる電極を選択的に活性化させるステップ;および(d)リザーバ電極から液滴の他の部分を排出するステップ。
【0023】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分散させる別の方法は、以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;(b)磁界から離れる方向に複数の移送電極に沿って液滴を移送するステップ;ならびに(c)磁界に向かう方向に複数の移送電極に沿って液滴を移送するステップ。
【0024】
本発明は、液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに(b)磁界を選択的に最小化するために、液滴アクチュエータに磁気遮蔽材料を位置決めするステップ。
【0025】
本発明はまた、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成される複数の個別に制御可能なリザーバ電極;および(ii)複数のリザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに(b)液滴内で粒子を再懸濁させるために、複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップ。
【0026】
本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および(ii)リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;(b)リザーバ電極上の液滴から液滴のスラグを切り離すステップ;および(c)リザーバ電極で液滴を有するスラグを再結合するステップ。
【0027】
さらに、本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および(ii)リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに(b)液滴を揺り動かすために、交流電源からの電圧をリザーバ電極全体に選択的に適用するステップ。
【0028】
別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに(b)磁界を選択的に最小化するために、複数の磁石を位置決めするステップ。
【0029】
さらに別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分配する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)上部基板および底部基板;(ii)少なくとも1つの磁界が選択的に変更可能な、上部基板および底部基板の近辺にそれぞれある複数の磁界;および(iii)上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つに沿って位置する複数の移送電極;(b)上部基板の面と底部基板の面との間に液滴を位置決めするステップ;および(c)磁界の少なくとも1つを選択的に変えるステップ。
【0030】
本発明はまた、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極にある磁界;(b)磁界を使用して磁気ビーズを静止させるステップ;および(c)磁気ビーズが実質的に静止状態にとどまりながら、液滴を第1および第2の液滴に分割するために、複数の移送電極を使用するステップ。
【0031】
さらに、本発明は、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数のうちの1つの移送電極の長さの少なくとも2倍の長さを有する1つの細長い電極を含み、液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(b)細長い電極を使用して液滴を分割するステップ。
【0032】
本発明はまた、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数のセグメントの行(column)および列(row)の少なくとも1つを有する1つの分割型電極を含み、液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(b)分割型電極を使用して液滴を分割するステップ。
【0033】
さらに、本発明は、上澄を検出する方法であって、前記方法は以下を含む:(a)複数のビーズから過剰の非結合抗体を除去するステップ;(b)ビーズに化学発光基質を加えるステップ;および(c)上澄の成分を検出するステップ。
【0034】
本発明のこれらのおよび他の態様は、以下に続く説明および請求項から明らかである。
【0035】
5.定義
本明細書で使用しているように、以下の用語は示される意味を有する。
【0036】
1つ以上の電極に関する「活性化」は、液滴オペレーションに結びつく1つ以上の電極の電気的状態の変化を生じさせることを意味する。
【0037】
液滴アクチュエータ上のビーズに関する「ビーズ」は、液滴アクチュエータ上の液滴、または液滴アクチュエータの近辺における液滴と相互に作用することができる任意のビーズまたは粒子を意味してもよい。ビーズは、多種多様な形状(例えば、球形、ほぼ球形、卵形、円盤形、立方体、および他の三次元形状)のいずれかでもよい。ビーズは、例えば、液滴アクチュエータ上の液滴内を移送されるか、さもなければ、液滴アクチュエータ上の液滴が、液滴アクチュエータ上および/または液滴アクチュエータ外のビーズと接触するようにもたらされることができるようにして、液滴アクチュエータに関して構成されることができてもよい。ビーズは、例えば樹脂およびポリマーを含む、多種多様な材料を使用して製造されることができる。ビーズは、例えばマイクロビーズ、マイクロ粒子、ナノビーズ、およびナノ粒子を含む、任意の適切なサイズでもあってもよい。場合によっては、ビーズは磁気的に応答し、他の場合には、ビーズは有意に磁気的に応答しない。磁気的に応答するビーズのために、磁気的に応答する材料は、ビーズの実質的に全てまたはビーズの一成分のみを構成してもよい。ビーズの剰余は、とりわけ、高分子材料、コーティング、および分析試薬の添付ができるようにする部分を含んでもよい。適切な磁気的に応答するビーズの例は、2005年11月24日公開の「好ましくは固相としての磁気的粒子を有する複合フロー分析(Multiplex flow assays preferably with magnetic particles as solid phase)」と題する米国特許公開第2005−0260686号に記述され、磁気的に応答する材料およびビーズに関するその教示のためにそれらの全開示が参照により本明細書に組み込まれる。ビーズは、それに付着した生体細胞の1以上の個体群を含んでもよい。場合によっては、生体細胞は、実質的に純粋な個体群である。他の場合には、生体細胞は、別々の細胞群(例えば、相互に作用する細胞群)を含む。
【0038】
「分配する」、「分配」等は、より大きい流体量から液滴が形成される液滴オペレーションを意味する。いくつかの実施形態において、液滴は、液滴オペレーション基板上の電極の上に形成される。より大きい流体量は、例えば、連続流体源、液滴アクチュエータと関連した流体経路および/またはリザーバまで達している比較的大きい流体量、または液滴アクチュエータ面と関連した液滴源でもよい。より大きい流体量は、液滴アクチュエータ上にロードされるか、液滴アクチュエータ上に部分的にロードされるか、さもなければ、分配オペレーションを遂行するために電極の充分近辺にある液滴アクチュエータと関連してロードされてもよい。
【0039】
「液滴」は、充填流体によって少なくとも部分的に囲まれている液滴アクチュエータ上の液体の量を意味する。例えば、液滴は、充填流体によって完全に囲まれていてもよく、または、充填流体および液滴アクチュエータの1つ以上の面に囲まれていてもよい。液滴は、多種多様な形状になってもよく、非限定的な例は、ほぼ円盤形状、スラグ形状、切り詰めた球体形状、楕円体形状、球体形状、部分的に圧縮された球体形状、半球体形状、卵形状、円筒形状、および、液滴オペレーション中に形成されるさまざまな形状(例えば、組み合わせまたは分割、あるいは液滴アクチュエータの1つ以上の面でこれらの形状が接触する結果として形成される)を含んでもよい。
【0040】
「液滴オペレーション」は、液滴アクチュエータ上の液滴の任意の操作を意味する。液滴オペレーションは、例えば、以下を含んでもよい:液滴アクチュエータ内へ液滴をロードすること;液滴源から1つ以上の液滴を分配すること;液滴を2つ以上の液滴に分割するか、分離するか、分けること;1つの場所から任意の方向の別の場所へ液滴を移送すること;2つ以上の液滴を単一の液滴に組み合わせるかまたは結合すること;液滴を薄めること;液滴を混合すること;液滴を揺り動かすこと;液滴を変形させること;液滴を適所に保持すること;液滴を暖めること;液滴を加熱すること;液滴を蒸発させること;液滴を冷やすこと;液滴の処分;液滴アクチュエータ外へ液滴を移送すること;本明細書において記述される他の液滴オペレーション;および/または前述の任意の組合せ。用語「組み合わせる」、「組み合わせ」、「結合する」、「結合」等は、2つ以上の液滴からの1つの液滴の作成を記述するために用いる。この種の用語が2つ以上の液滴に関して使われるときに、2つ以上の液滴の組合せが結果として1つの液滴になるのに充分な、液滴オペレーションの任意の組合せが使用されてもよいことを理解すべきである。例えば、「液滴Aを液滴Bと組み合わせる」は、液滴Aを静止液滴Bと接触するまで移送すること、液滴Bを静止液滴Aと接触するまで移送すること、または、液滴AおよびBを互いにするまで移送すること、によって達成されることができる。用語「分割」、「分離」および「分ける」は、結果として生じる液滴のサイズ(すなわち、結果として生じる液滴のサイズは、同じでありえるか、別々でありえる)、または、結果として生じる液滴の個数(結果として生じる液滴の個数は、2、3、4、5、またはそれより多くてもよい)に関して、いかなる特定の結果も意味することを意図されない。用語「混合」は、液滴内での1つ以上の成分のより均質の分配に結果としてなる液滴オペレーションをいう。液滴オペレーションを「ロード」することの例には、微小分析ロード、圧力支援ロード、ロボットによるロード、受動的なロード、およびピペットロードが含まれる。
【0041】
磁気的に応答するビーズに関する「静止」は、ビーズが液滴内の位置で、または、液滴アクチュエータ上の充填流体内の位置で、実質的に制止されることを意味する。例えば、一実施形態において、静止されたビーズは、実質的に全てのビーズを有する1つの液滴と、実質的にビーズが欠如する1つの液滴とを得る、液滴の分割オペレーションの実行を許可する位置において充分に制止される。
【0042】
「磁気的に応答する」は、磁界に対して応答することを意味する。「磁気的に応答するビーズ」は、磁気的に応答する材料を含むか、または磁気的に応答する材料から成る。磁気的に応答する材料の例には、常磁性体、強磁性体、フェリ磁性体、およびメタ磁性体が含まれる。好適な常磁性体の例としては、Fe3O4、BaFe12O19、CoO、NiO、Mn2O3、Cr2O3およびCoMnPのような、鉄、ニッケルおよびコバルトが金属酸化物と同様に挙げられる。
【0043】
磁気的に応答するビーズを洗うことに関する「洗う」は、磁気的に応答するビーズと接触する1つ以上の物質の量および/または濃度を減少させるか、または、磁気的に応答するビーズと接触する液滴から磁気的に応答するビーズにさらされること、を意味する。物質の量および/または濃度の減少は、一部分でもよく、実質的に全部でもよく、または全部でもよい。物質は、多種多様な物質の任意のものでもよく、例としては、さらなる分析のための目標物質、および不必要な物質(例えばサンプル、汚染物質および/または過剰な試薬の成分)を含む。いくつかの実施形態において、洗うオペレーションは、磁気的に応答するビーズと接触する、物質の初期量および初期濃度を含む初期の液滴から開始する。洗うオペレーションは、様々な液滴オペレーションを用いて進行してもよい。洗うオペレーションは、磁気的に応答するビーズを含む液滴であって、物質の初期量および/または初期濃度よりも少ない物質の総量および/または総濃度を有する液滴、を得てもよい。他の実施形態は、本明細書において他で記述され、さらに他の実施形態は、現在の開示からみて直ちに明らかである。
【0044】
液滴アクチュエータは空間における位置に関係なく機能的であるので、用語「上部」および「底部」は、便宜のためのみに液滴アクチュエータの上部および底部基板に関する説明の全体にわたって使われる。
【0045】
与えられたコンポーネント(例えば層、領域または基板)が、本明細書において、他のコンポーネントの「上」に配置されるかまたは形成されるとして称される場合、その与えられたコンポーネントは、他のコンポーネントの直接上に存在することができ、あるいは、介在コンポーネント(例えば1つ以上のコーティング、層、中間層、電極または接触)が存在することもできる。用語「配置され」、「形成され」は、与えられたコンポーネントが他のコンポーネントに関してどのように配置または位置されるかについて記述するために、取り換えて使用されることがさらに理解される。それ故、用語「配置され」、「形成され」は、材料の移送、堆積または製作の特定の方法に関するいかなる限定も導入することを意図されない。
【0046】
液体が、いかなる形態でも(例えば、液滴または連続ボディか、移動しているか静止しているにせよ)、電極、アレイ、マトリックスまたは面の「上に」、「に」、または「の上に」あるとして記述される場合には、この種の液体は、電極/アレイ/マトリックス/面と直接接触していることができ、または、液体と電極/アレイ/マトリックス/面との間に配置される1つ以上の層またはフィルムと接触していることもできる。
【0047】
液滴が、液滴アクチュエータ「上に」または「上にロードされて」あるとして記述される場合には、液滴上に1つ以上の液滴オペレーションを行うために液滴アクチュエータを用いることを容易にする方法で液滴アクチュエータ上に液滴が配置され、液滴からの信号の属性の検出を容易にする方法で液滴アクチュエータ上に液滴が配置され、および/または、液滴アクチュエータ上での液滴オペレーションのために液滴が委ねられる、ことを理解すべきである。
【0048】
さらに、用語「上部」および「底部」または「水平」および「垂直」が、図の部分に関して時々使われる。これらの用語は、図の領域に関して使われて、本発明の実際の要素の空間における方向を制限することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
6.図面の簡単な説明
【図1A】図1Aは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図1B】図1Bは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図1C】図1Cは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2A】図2Aは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2B】図2Bは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2C】図2Cは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図3】図3は、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータにおける別の実施形態の液滴分配部分の上面図を示す。
【図4A】図4Aは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4B】図4Bは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4C】図4Cは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4D】図4Dは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図5】図5は、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図6A】図6Aは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ(electrowetting)、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図6B】図6Bは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図6C】図6Cは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図7A】図7Aは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図7B】図7Bは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図7C】図7Cは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図8】図8は、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図9A】図9Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図9B】図9Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図10】図10は、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11A】図11Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11B】図11Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11C】図11Cは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12A】図12Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12B】図12Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12C】図12Cは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図13A】13Aは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図13B】13Bは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図13C】13Cは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図14】図14は、流体をローディング/アンローディングするための開口部に関連して、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の上面図を示す。
【図15A】図15Aは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図15B】図15Bは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15C】図15Cは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15D】図15Dは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15E】図15Eは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15F】図15Fは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図16A】図16Aは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図16B】図16Bは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図16C】図16Cは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図17】図17は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図であり、液滴分配のプロセスを示す。
【図18】図18は、図17の液滴分配構成および液滴分配プロセスの別の図である。
【図19】図19は、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図であり、液滴分配の別のプロセスを示す。
【図20A】図20Aは、図17の液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて液滴を揺り動かすおよび/または流体リザーバを満たすプロセスを示す。
【図20B】図20Bは、図17の液滴分配構成のさらに別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて流体を揺り動かすプロセスを示す。
【図21A】図21Aは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて1Xサイズの液滴の分配プロセスを示す。
【図21B】図21Bは、図21Aの液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて2Xサイズの液滴の分配プロセスを示す。
【図22A】図22Aは、液滴アクチュエータの一部の2つの目的を兼ねた液滴分配構成の上面図であり、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。
【図22B】図22Bは、図22Aの2つの目的を兼ねた液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。
【図23A】図23Aは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図23B】図23Bは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成の別の例の上面図を示す。
【図23C】図23Cは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成のさらに別の例の上面図を示す。
【図24A】図24Aは、単一の開口部を用いて流体を複数の流体リザーバに平行して分配するための液滴アクチュエータの一部の上面図を示す。
【図24B】図24Bは、図24AのA−A線に沿ってとられた液滴アクチュエータの縦断面図を示す。
【図25A】図25Aは、単一の開口部を用いて流体を複数の流体リザーバに連続して分配するための液滴アクチュエータの一部の上面図を示す。
【図25B】図25Bは、図25AのB−B線に沿ってとられた液滴アクチュエータの縦断面図を示す。
【図26A】図26Aは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図26B】図26Bは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図26C】図26Cは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる複数の液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
7.記述
本発明は、改良された液滴アクチュエータおよび、この液滴アクチュエータを製作し使用する方法を提供する。本発明のさまざまな態様は、既存の液滴アクチュエータと比較して改良された液滴分配を提供する。改良された液滴分配は、例えば、改良された効率、処理能力、拡張性および/または液滴均一性を提供する態様を含んでもよい。他の態様は、既存の液滴アクチュエータと比較して、液滴アクチュエータからの液滴の改良されたアンローディングを提供する。本明細書に記述される本発明のさまざまな態様は、液滴アクチュエータに個別に、または、他の態様と任意に組合せて、提供されてもよい。
【0051】
7.1液滴分配構造および方法
図1A、1Bおよび1Cは、液滴分配構成100を示している、液滴アクチュエータの液滴オペレーション面129の領域のさまざまな実施形態の上面図を示す。図示の実施形態は、とりわけ、複数の液滴を実質的に同時に分配するのに役立つ。構成100は、流体リザーバ128を含む。流体リザーバ128は、壁110によって、液滴オペレーション面129を形成する基板によって、そして、オプションの上部基板(図示せず)によって、定義される。適切な状況の下でリザーバ128から液滴オペレーション面129上に液体126を流すことができる流体経路を提供する構成である限り、多種多様な構成の任意のものが使用可能であることはいうまでもない。
【0052】
流体リザーバ128の壁110は、複数の開口部114を含んでもよい。各開口部114は、リザーバ128から液滴オペレーション面129への流体経路を提供する。いくつかの実施形態において、開口部114と関連する壁110、上部基板(図示せず)、および/または底部基板129の表面は、開口部114を通る液体126の流れを阻害するために、充分に疎水性の性質でもよい。テフロン(登録商標)コーティングのような疎水コーティングが、この目的を達成するために使用可能である。他の実施態様において、流れは、開口部を充分に小さく保つことによって、および/または開口部に近接して流れの物理的な障害を備えることによって、阻害されてもよい。流れの阻害は、流体をリザーバ128の内部に向けて強制すること(例えば、圧力源および/または負圧源を使用すること)によって、克服されてもよい。
【0053】
図1Aに示すように、液滴分配オペレーションが、流体リザーバ128の3つの側部に起きてもよい。流体リザーバ128は、その3つの側部に液滴が分配されることができるように、液滴オペレーション面129上に本質的に突出する。分配オペレーションにおいて、液体126は、開口部114を通って、電極118の近辺の内部に向けて強制される。液体126が電極118の近辺にあるとき、電極118が、液滴分配オペレーションを行うために用いられてもよい。図1Bは、中央に位置するリザーバ128から液滴が複数の方向に分配される代替の装置を示す。図1Cは、リザーバ128から液滴が単一の方向に向けて平行に分配される別の実施形態を示す。
【0054】
1つ以上の電極118が、液滴オペレーション面および/または上部基板(あるときに)に関連して設けられてもよい。電極118は、液滴オペレーション面129についての1つ以上の液滴オペレーション(例えば、液滴オペレーション面129についての液滴の分配)を行うために構成される。
【0055】
オペレーションでは、特定の圧力レベルで、液体126が、開口部114を通過することなく流体リザーバ128を充填する。より高い特定の圧力レベルで、電極118が1つ以上の液滴オペレーションを容易にすることができるように、液体126は、開口部114を通って電極118を有する充分近辺の内部に向けて流れる。
【0056】
一実施形態において、1つ以上の電極118が活性化されるときに、リザーバ128の液体126は流体の液滴を電極118上に残すために格納されてもよい。この実施形態において、圧力源130は、流体リザーバ128内の所定量の液体126を押し出すためにおよび引き戻すために必要な力を提供する。例えば、液体126の供給は、可変圧力源である圧力源130を介して作用される圧力状態に保たれてもよい。
【0057】
別の実施形態において、電極118に隣接した追加電極は、液体126を液滴オペレーション面上へさらに延長するように活性化されてもよい。中間電極(例えば電極118)は、追加電極上で液滴の形成を生じさせるために非活性化されてもよい。場合によっては、液滴形成は圧力源からの圧力の変更によって改良されることができるけれども、この実施形態で示すように、液滴形成を容易にするうえで、圧力源からの圧力の変更を必要としなくてもよい。
【0058】
図1Bおよび1Cは、図1Aに示される実施形態と同様の実施形態を示す。図1Bに示すように、流体が液滴オペレーション面上で複数の方向に分配されることができるように、流体リザーバ128は液滴オペレーション面内に設けられてもよい。特に図示された実施形態において、液滴は、中心の流体源から4つの方向に放射状に分配されることができる。他の実施形態では、液滴は、中心の流体源から2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50またはより多くの方向に放射状に分配されてもよい。他の実施形態は、中心の流体源からの分配を許容するが、しかし、中心の流体源と関連して分配パスが必ずしも放射状に向きを定められるわけではない。さらに、図1Cに示すように、流体リザーバ128は、その片側上に液滴が分配されるように、液滴オペレーション面129と並んで伸びてもよい。
【0059】
図25Aおよび25B(後述する)の実施形態が、図1に示される実施形態の他の態様であることはいうまでもない。図1において、リザーバ128は、通常、液滴オペレーション面129と同じ平面位置に置かれる。対照的に、図25Aおよび25Bでは、流体源は、液滴オペレーション面と関連して実質的に異なる平面に位置する。図25Aおよび25Bにおける流体源が、他の実施形態では液滴オペレーション面129と実質的に同じ平面に位置してもよいこともまた注意すべきである。
【0060】
図2A、2Bおよび2Cは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成200の上面図を示す。図示の実施形態は、とりわけ、元になる流体226から複数の液滴を分配することに役立つ。液滴は、例えば、液滴オペレーション面229上に分配されてもよい。
【0061】
場合によっては、流体リザーバが実質的に全ての液滴オペレーション面229を表わすことができると認められるけれども、図2Aに示すように、構成200は流体リザーバ228を含む。図2Aに示すように、流体リザーバ228は、壁210によって、液滴オペレーション面229を形成する基板によって、そして、オプションの上部基板(図示せず)によって、定義される。パスまたは図示するように電極218のアレイ214は、壁210によって定義される流体リザーバ228のエリア内で、液滴オペレーション面229と関連していて、および/または上部基板(図示せず)と関連している。他の電極222が流体リザーバの外側に設けられてもよく、場合によっては、流体リザーバが実質的に全ての液滴オペレーション面を占めてもよい。電極アレイ214は、各電極を個別に制御してもよく、または、特定の電極のセットを個別に制御してもよい、N×M個の電極のアレイとして図示される。もちろん、代替の実施形態では、パスまたは電極の他のパターンが充分であり、例えば、図2Bおよび2Cを参照。
【0062】
分配された液滴234を使用して次の液滴オペレーションを行うために、電極アレイ214によって供給される液滴オペレーション電極222の配置が含まれてもよい。液滴オペレーション電極222は、さまざまなパスまたはアレイにおいて設けられてもよい。
【0063】
流体リザーバ228は、液滴が分配されることができる量の液体226で充填されるかまたは部分的に充填されてよい。液滴は、流体リザーバ228の充填された領域内に活性電極を備えることによって分配される。液体226が格納されるときに、液滴は活性電極上にとどまる。図示の具体例において、圧力源230は、流体リザーバ228内の所定量の液体226を押し出すためのおよび引き戻すための力を提供する。例えば、圧力源230は、可変圧力源でもよい。より多くの圧力源のうちの1つが、必要に応じて使われてもよい。
【0064】
オペレーションにおいて、液体226が電極アレイ214の一部または電極アレイ214の実質的に全てをカバーするように、液体226が流体リザーバ228内に流れ込んでもよい。液体226は、それから格納されてもよく、さもなければ移送電極222から除去されてもよい。液体226を格納する前に、選択された電極218が活性化されてもよく、その結果、液滴234は活性電極218上に保持される。一実施形態において、他の全ての電極218を含めて電極アレイが活性化されると、結果として液滴アレイが形成される。液体226の格納またはさもなければ除去の結果として、液滴が活性電極218上に取り残される。形成に応じて、液滴234は、電極218およびまたはリザーバ228の外部の他の電極222を使用する液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0065】
図2Bおよび2Cは、図2Aに示される配置に代わる配置の実施形態を示す。図2Bは、電極218がアレイよりもむしろパスに設けられている配置を示す。図2Cは、多重壁218が電極218の個々のパスを切り離す配置を示す。
【0066】
図3は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成300の上面図を示す。液滴形成電極218全体に所定量の液体226を移動させるためのエネルギー源として、圧力機構(例えば圧力源230)が電子ぬれ機構に交換されるかまたは電子ぬれ機構で補充されることを除いて、液滴分配構成300は、図2の液滴分配構成200と実質的に同様である。図示の例では、図3に示すように、一連の流れ電極310(例えば、流れ電極310a、310b、310c、310d、310eおよび310f)が、電極アレイ214の外側縁に配置される。流れ電極310は、液滴234の形成プロセスにおいて、液滴形成電極218全体に所定量の液体222を移動させるための電子ぬれ機構を提供する。各電極310は、液滴オペレーション電極218の面積と比較して、例えば、数倍(例えば2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、またはそれ以上)大きくてもよい。
【0067】
オペレーションにおいて、流れ電極310は、液滴形成電極218全体に液体226を引き込むために活性化される。液滴形成電極218のいくらかは活性化される。流れ電極310は、それから非活性化されて、液体226を格納させて、そして、活性化した液滴形成電極上に液滴234を残す。
【0068】
図4A、4B、4C、および4Dは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成400の上面図であり、(図2および3に示される流れの引込み格納方式と比較して)液体の一方向の流れとして液滴を分配する液滴分配プロセスを図示する。液滴分配構成400は、リザーバ電極410を含んでもよく、そのリザーバ電極は、一実施形態において、元になる流体リザーバの電極でもよい。液滴分配構成400はまた、リザーバ電極414を含んでもよく、そのリザーバ電極は、一実施形態において、転送先の流体リザーバの電極でもよい。液滴分配構成400は、リザーバ電極410とリザーバ電極414との間に配置される一組の移送電極418をさらに含む。他の実施形態では、リザーバ電極および転送先の電極の一方または双方は、例えば、移送電極418のような1つ以上の液滴オペレーション電極と置き換えられてもよい。
【0069】
図4Aは、リザーバ電極410のみが活性化され、したがって、所定量の液体422の実質的に全てがリザーバ電極410に存在する、液滴分配プロセスの第1ステップの実施例を示す。液体422は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が分配されることができる液体である。
【0070】
図4Bは、リザーバ電極410が活性化されたままであり、そして、移送電極418およびリザーバ電極414が活性化される、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。その結果、所定量の液体422は、リザーバ電極410から、すべての移送電極418全体に、そしてリザーバ電極414まで伸びる。この際、リザーバ電極410から始まる量の流体は、実質的に、リザーバ電極410、移送電極418およびリザーバ電極414全体に広がる。追加の流体が、リザーバ422と関連した外部の流体源(図示せず)から、間隙内に引き込まれてもよい。液体422の実質的に連続した「スラグ」は、したがって、リザーバ電極410からリザーバ電極414まで形成される。
【0071】
図4Cは、リザーバ電極410が非活性化されて、他の全ての移送電極418のみが活性化され、そして、リザーバ電極414が活性化される、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。液体422のスラグが足形を変えて、そして、移送電極418全体をリザーバ電極414の方へ移動するにつれて、液滴(例えば液滴426)は、移送電極418の活性化されている各々の上に取り残される。理想的には、リザーバ電極410が非活性化されるのに続いて、一連をなす1つ以上の中間の移送電極418が順番に非活性化していき、そして、活性電極の各々で後置の液体から液滴426を順次形成する。
【0072】
図4Dは、一定数の液滴426を形成した後に、リザーバ電極414が活性化したままであり、そして、(液滴426aおよび426bを除外する)残りの量の液体422がリザーバ電極414に集められる、液滴分配プロセスの第4ステップの実施例を示す。図4Dは、例えば、活性化している特定の移送電極418上に形成される液滴426aおよび液滴426bを示す。もちろん、電極418のうちのどれが活性化したままに保たれ、そして、どれが非活性化されるかに依存して、多種多様な液滴配置が可能である。
【0073】
図5は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成500の別の実施例の上面図を示す。図4に示す実施形態のように、この実施形態は、液体の移動するスラグの終端から液滴を分配する。液滴分配構成500は、電極510のパスを含んでもよい。図示するように、パスはループ状に配置されるが、しかし、液体のスラグが移送されることができるパスを形成する任意の配置が適切である。液体518の「スラグ」は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が形成されてもよいようにして準備される。電極は、液体518のスラグを電極510のループのまわりに移送するために活性化される。液体518のスラグが移動する結果として、特定の電極510(例えば他の全ての電極510)は活性化したままであってもよく、それによって、スラグが後置の活性電極から移送され離され続けるにつれて、これらの特定の電極510上に液滴522を形成する。ループ実施形態において、さらなる液滴オペレーションのための液体518および液滴522をループに運び込みおよびループから運び出すために、移送電極514が使用されてもよい。
【0074】
図6A、6B、および6Cは、液滴アクチュエータ600のセグメントの側面図(縦断面図)を示し、大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。液滴アクチュエータ600は、間隙によって上部基板618から分離される底部基板614を含んでもよい。電極622および1つ以上の移送電極626は、底部基板614と関連していてもよい。流体リザーバ630または他の流体源は、上部基板618と関連していてもよい。流体リザーバ630は、例えば、底部基板614および上部基板618間の間隙に通じているウェル(縦坑)でもよく、またはさもなければその間隙に延びている流体経路を含んでもよい。液滴634は、流体リザーバ630内に収容されてもよく、そこから液滴は分配されてもよい。
【0075】
図6Aは、液滴分配プロセスの第1ステップの実施例を示す。液滴634は、流体リザーバ630内に実質的に収容される。電子ぬれを使用しないで、およびすべての電極が非活性化しているときに、液体供給液滴634は、流体リザーバ630の実質的にウェル内にとどまる。
【0076】
図6Bは、液体供給液滴634を流体リザーバ630から流れ出させて、そして電極622および移送電極626上に流れさせるため、液滴アクチュエータ600の間隙に充分な圧力差を生成するために、電極622および隣接する移送電極626双方が活性化される、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。
【0077】
図6Cは、電極622が非活性化されて、そして、隣接する移送電極626が活性化されたままである、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。毛管力は、移送電極626上に形成された液滴638を残したままで、液体供給液滴634を流体リザーバ630に戻らせる。
【0078】
図7A、7B、および7Cは、液滴アクチュエータ700の一部の側面図および液滴分配プロセスを示す。液滴分配プロセスは、電子ぬれを他の力(例えば表面張力および/または毛管力)と組み合わせて利用することによって、元の液滴から下位の液滴を形成する。液滴アクチュエータ700は、間隙732によって上部基板718から分離される底部基板714を含んでもよい。上部基板718および底部基板714は、間隙732に面する液滴オペレーション面716を確立する。電極722および、移送電極726のような1つ以上の液滴オペレーション電極は、底部基板714と関連していてもよい。
【0079】
流体リザーバ730は、液滴アクチュエータの液滴オペレーション領域の間隙732の高さと比較して増加した間隙高さの、上部基板718および底部基板714間の領域を提供することによって、形成されてもよい。図示の実施形態では、流体リザーバを形成する間隙730は、底部基板714内のみの特徴、上部基板718内のみの特徴、または、底部基板714および上部基板718の組合せ内での特徴によって、形成されてもよい。あるいは、流体リザーバ730は、間隙730の高さが上部基板718および底部基板714以外の基板または構造によって確立される、上部基板718および底部基板714と境を接する別構造によって、形成されてもよい。例えば、リザーバまたは他の流体源は、上部基板718および底部基板714に接してもよく、そして、液滴アクチュエータの液滴オペレーション面に液体を供給するための流体源および流体経路を提供してもよい。液体供給液滴734は、間隙730内に収容されてもよく、そこから、液滴オペレーションに委ねられる液滴が分配されてもよい。間隙730またはその代替物によって形成されるリザーバは、それ自身が外部の液体供給源と流体連通にて接続されてもよい。
【0080】
図7Aは、液滴分配プロセスの第1ステップを示す。液体供給液滴734は、提供されて、そして、電極722の近辺の流体リザーバ730内に実質的に収容される。電極722が非活性化されているとき、液体供給液滴734は実質的に流体リザーバ730内にとどまる。
【0081】
図7Bは、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。電極722および隣接する電極726の双方は、液体供給液滴734を間隙732内に流入させて電極722および移送電極726上に流すために活性化される。
【0082】
図7Cは、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。電極722は非活性化され、そして、隣接する移送電極726は活性化されたままである。移送電極726上に液滴738を残したままで、一部の液体供給液滴734は流体リザーバ730に戻る。
【0083】
図8は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成800の上面図を示す。液滴分配構成800は、単一の液滴オペレーション基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間、に関連して形成されてもよい流体リザーバ810を含む。流体リザーバ810内には、その中の所定量の液体についてのオペレーションを効率的に実行するための1つ以上の電極が配置されてもよい。液体の所定量は、可変である。一実施例において、流体リザーバ810は、流体リザーバ810のエリア内に電極814、電極818および電極822を含んでもよい。リザーバを液滴オペレーション面の残りの部分から切り離した状態で、流体リザーバ810の境界として役立つために、バリア824が設けられてもよい。バリア824は、一組の液滴オペレーション電極830を供給する隣接する電極826の近辺内に液体が流入することができる開口部850を含む。
【0084】
電極814、電極818および電極822は、例えば、図8に示すように、流体リザーバ810の開口部で幅が最も広く、そして、流体リザーバ810の開口部の反対側で幅が最も狭い、同心の三日月形状をした個別制御式の電極でもよい。図示するように、リザーバ電極は、実質的に完全な円から形成される。しかしながら、角度が導入されてもよく、そして、電極の厚さが電極826近辺で最も厚く、電極826から概して遠い位置で最も狭いような、様々な形状が採用されてもよいことはいうまでもない。例えば、電極826および移送電極830を経た液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ810内の液体(図示せず)の量が変化するにつれて、1つ以上の特定の電極814、818および822は、液体についての最も効率的なオペレーションのために活性化される。より多量の液体を電極826の近辺内に流入させるために、3つ全部の電極が活性化されてもよい。より少量のために、リザーバ電極814および818が一緒に活性化されてもよい。もっと少量のために、リザーバ814が単独で活性化されてもよい。その結果、所定量の液体が、効率的に電極826の近辺内に持ち込まれることができる。一旦電極826の近辺において、電極826および電極830を使用して、例えば、液滴オペレーション面上に液体を流れさせるために電極の列を活性化させることによって、そして、液滴オペレーション面上の1つ以上の電極の上に下位液滴を発生するために1つ以上の中間の電極を非活性化させることによって、下位液滴を分配するための液滴オペレーションが実行されてもよい。
【0085】
図9Aおよび9Bは、図8に示される構成800と類似している、別の液滴分配構成900の上面図を示す。液滴分配構成900は、単一の基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ910を含む。1つ以上のリザーバ電極922および/または914が、流体リザーバ910内に配置される。
【0086】
一実施例において、流体リザーバ910は、中心のH字形状のリザーバ電極922を含んでもよく、それは図9Bにも図示される。H字形状の電極は、接続用セグメント922cによって(端点以外の位置で)接続される2つの概して平行したセグメント922a/922bを含む。図示するように、2つの概して平行したセグメント922a/922bは、接続用セグメント922cに対して一般に直角で配置される。しかしながら、それに代えて、鈍角または鋭角が採用されてもよいことはいうまでもない。接続用セグメント922cは、端点、2つの間隙AおよびB(図9B参照)が形成される(H字形状の電極の上部の1つの間隙Aおよび底部の1つの間隙B)のとは別の位置で、2つの概して平行したセグメント922a/922bを接続する。液滴分配電極926のような1つ以上の液滴オペレーション電極は、これらの間隙のどちらかにはめ込み(インセット)されてもよい。代替の実施形態において、接続用セグメント922cは、液滴分配電極に近い端点で2つの概して平行したセグメント922a/922bを接続して、それによって、H字形状のリザーバ電極よりむしろU字形状のリザーバ電極を形成する。一実施形態において、H字形状の電極は、第1および第2の間隙(AおよびB)および、このうちの1つの間隙に配置される液滴オペレーション電極924を有して設けられる。液滴分配電極926は、分配される液滴を使用して液滴オペレーションを行うために構成される追加の液滴オペレーション電極930と関連していてもよい。
【0087】
流体リザーバ910は、また、2つのL字形状の電極914および918を含んでもよい。L字形状の1つの電極918は、垂直軸に沿って像を映してもよく、すなわち、「L.」の鏡像でもよい。L字形状の電極914および918の各々は、長いセグメント914a/918aおよび、より短いセグメント914a/914bを含む。長いセグメント914a/918aは、いくつかの実施形態では、対応するより短いセグメント914a/914bに対して直角に配置されてもよい。2つのL字形状の電極は、それらが単体の電極として機能するように、互いに電気的に結合されてもよい。L字形状の電極914および鏡像のL字形状の電極918は、互いに向き合ってその間に間隙Dを形成する水平セグメント914b/918bによって位置合わせをしてもよい。この配置はまた、L字形状の電極914/918の水平垂直部分間に、間隙Cを提供する。一実施形態において、L字形状の電極は、鏡像のL字形状の電極と一緒に設けられ、2つのL字形状の電極の水平部分は互いに位置合わせされて、その間に間隙を形成するために切り離され、そして、その間隙に液滴オペレーション電極が配置される。液滴分配電極926は、分配される液滴を使用して液滴オペレーションを行うために構成される追加の液滴オペレーション電極930と関連していてもよい。
【0088】
別の実施形態では、L字形状の電極は、鏡像のL字形状の電極と一緒に設けられ、2つのL字形状の電極の水平部分は互いに位置合わせされて、その間に間隙を形成するために切り離される。H字形状の電極は、L字形状の電極の垂直部分間の間隙において設けられ、H字形状の電極の隙間は、通常、L字形状の電極の水平部分間の間隙に合わせられる。第1の液滴オペレーション電極は、L字形状の電極の水平部分間の間隙に合わせられるH字形状の電極の間隙において、少なくとも部分的に設けられる。第2の液滴オペレーション電極は、L字形状の電極の水平部分によって形成される間隙において、少なくとも部分的に設けられる。
【0089】
電極914、電極918および電極922は、例えば、図9に示すように、サイズ、場所および形状が異なる個別に制御される電極でもよい。このように、電極926および移送電極930を経た液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ910内の液体(図示せず)の量が時間とともに変化するにつれて、1つ以上の特定の電極914、918および922が、液体についての最も効率的なオペレーションのために活性化される。
【0090】
オペレーションにおいて、H字形状の電極922およびL字形状の電極914/918は、より多量の液体を液滴分配電極の近辺内に流入させるために、一緒に活性化されてもよい。さらに、H字形状の電極922およびL字形状の電極914/918は、より多量の液体を液滴分配電極926bの近辺内に流入させるために、液滴分配電極926aと共に活性化されてもよい。電極926bおよび930は、それから、液滴を分配するために使用されてもよい。場合によっては、より少量に対して、H字形状の電極922またはL字形状の電極914/918は、液体を電極926aまたは926bの近辺内に流入させるために、個別に活性化されてもよい。一旦、適切な液滴分配電極926aまたは926bの近辺において、液滴分配電極926aおよび/または926bならびに液滴オペレーション電極930を使用して、例えば、液滴オペレーション面上に液体を流れさせるために電極の列を活性化させることによって、そして、液滴オペレーション面上の1つ以上の電極の上に下位液滴を発生するために1つ以上の中間の電極を非活性化させることによって、下位液滴を分配するための液滴オペレーションが実行されてもよい。
【0091】
図10は、流体リザーバ内の多量の液体を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1000の上面図を示す。液滴分配構成1000は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1010を含む。流体リザーバ1010内に、その中の液体の量(可変である)についてのオペレーションを効率的に実行するための1つ以上の電極が配置されてもよい。加えて、流体リザーバ1010の境界として役立つバリア1016の開口部は、一組の移送電極1022を供給する電極1018と隣接している。
【0092】
一実施例において、流体リザーバ1010は電極アレイ1014を含んでもよく、それは、図10に示すように、流体リザーバ1010のエリア内でアレイ状(例えばチェッカーボードパターン)に配置される複数の個別に制御される電極でもよい。電極1018および移送電極1022を経る液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ1010内の液体(図示せず)の量が時間とともに変化するにつれて、電極1018および1022が流体から液滴を分配するために使用されてもよいように、電極アレイ1014の特定の電極は、電極1018の近辺内に流体をもたらすために必要に応じて活性化される。
【0093】
図11A、11B、および11Cは、図10は、流体リザーバ内の多量の液体を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1100の上面図を示す。液滴分配構成1100は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1110を含む。流体リザーバ1110内に、その中の液体のさまざまな量についての液滴分配オペレーションを実行するための1つ以上の電極1114が配置されてもよい。加えて、流体リザーバ1110の境界として役立つバリア1116の開口部は、一組の移送電極1122を供給する液滴分配電極1118と隣接している。
【0094】
電極1114は、例えば、流体リザーバ1110の開口部で最も幅が広くて、流体リザーバ1110の開口部の反対側で最も幅が狭い、個別に制御される細長い(例えば指状の)電極でもよい。電極が活性化されるとき、液体は、液滴オペレーション電極1118の近辺の最も幅が広い電極端部に位置合わせされる傾向がある。電極の反対側のセットは、それらが単体の電極として作動することができるように、電気的に結合されることができる。例えば、電極Aは、それらが一緒に活性化されおよび非活性化されるように、電気的に結合されることができる。同様に、電極Aは、それらが一緒に活性化されおよび非活性化されるように、電気的に結合されることができる。より多量の流体を扱うために、より多くの電極1114が活性化されることができ、そして、より少量の流体を扱うために、より少ない電極1114が活性化されることができる。図示するように、電極1114は、揃ったペアA、揃ったペアB、および単体Cを含む、3つの電極を含む。もちろん、効率的な設計の便宜のみによって制限される、任意の数の電極114が使用されることができる。さまざまな実施形態において、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれより多くの電極114が設けられる。
【0095】
1つの動作モードにおいて、電極1114A、BおよびCは、より多量の液体から液滴を分配するためのみに活性化され、電極1114BおよびC、または1114AおよびBは、中間の量の液体から液滴を分配するためのみに活性化され、電極1114Cは、より少量の液体から液滴を分配するためのみに活性化される。
【0096】
図11Bは、リザーバ電極114が概して細長い涙の形状である関連する実施形態を示す。液滴オペレーション電極1118の近くに、より広い幅の端部を有して、液滴オペレーション電極の遠くに位置する先端へ向けてテーパーがついている。さらに、電極は、概してファン・タイプ・レイアウトに配置される。
【0097】
図11Cは、液滴オペレーション電極118が副電極に分割される別の実施形態を示す。これらの副電極は、リザーバ電極からより小さい液滴を分配するために用いられてもよい。
【0098】
図12A、12Bおよび12Cは、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1200の上面図を示す。液滴分配構成1200は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1210を含む。電極1214は、流体リザーバ1210内に配置されてもよい。バリア1216の開口部1230は、リザーバ1210から、液滴オペレーション面上の一組の移送電極1222を供給する電極1218上への流体経路として役立つ。
【0099】
電極1214は、例えば、液滴分配オペレーションの間、液滴に引き戻しを提供する方法で延長される電極でもよく、ここで、引き戻しは、液滴が分配されている方向に対して直角または鋭角である。この例では、液滴分配オペレーションの引き戻し段階の間に電極1214が活性化されると、液体が電極1214の形状に従わせる傾向がある流体リザーバ1210の中の液体の量は、結果として電極1218および移送電極1222から引き離すことになる。
【0100】
図12Bは、リザーバ電極1214が電極1218に最も近くで最も厚く、そして、電極1218に対して近い方向にテーパーがついている、類似の構成を示す。図12Bは、電極1218がリザーバ電極1214の間隙にはめ込まれる、別の類似の構成を示す。
【0101】
図12Cを参照すると、液滴分配プロセスの実施例は、リザーバ電極1214、電極1218および電極1222の活性化を含み、続いて、電極1222上に液滴を残すために電極1218が非活性化される。液滴オペレーション面上により長い液滴スラグを引き寄せるために多重電極1222が用いられ、続いて、液滴オペレーション面上に液滴を形成するために1つ以上の中間電極が非活性化される、類似のプロセスが想定される。
【0102】
図13A、13B、および13Cは、液滴アクチュエータの電極アレイ1300を示し、そして、液滴が対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。例えば、電極アレイ1300は、電極1310(例えば電子ぬれ電極)のアレイで形成されてもよい。図13Aは、液滴が分配される液滴1314が、活性化している特定の電極1310上に保持されることを示す。図13Bは、液滴1314に対して対角線にある特定の電極1310が活性化されてもよいことを示し、それによって、液滴1314から流体の指を差し出して、図13Cに示すように、対角線的に位置する下位の液滴1318を形成させる。分配は、2つの液滴を形成する単一の対角線、および/または、複数の液滴を形成する2本の対角線でもよい。電極アレイが4つ以上の側部を有する電極を使用して形成されてもよい他の実施形態において、4つ以上の液滴が形成されてもよい。
【0103】
7.2流体のローディングおよびアンローディング構造および方法
図14から26Cにおいて記述される本発明の以下の実施形態において、「開口部」は、例えば、流体(例えばサンプル流体)が液滴アクチュエータ内へロードされおよび/または液滴アクチュエータからアンロードされてもよい、液滴アクチュエータの基板の開口部でもよい。さらにまた、開口部は、いかなる形状でもあってもよい。
【0104】
図14は、流体をロード/アンロードするための開口部に関連して、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成1400の上面図を示す。リザーバ液滴分配構成1400は、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバと関連している。リザーバ液滴分配構成1400は、多重電極で形成される電極アレイ1410を含む。一実施例において、電極アレイ1410は、3×3アレイに配列される個別に制御される電極1414a〜1414iで形成されてもよい。図14はまた、液滴アクチュエータの基板における開口部1418を示す。電極アレイ1410を有する開口部1418の相互作用は、移送電極1422を介して容易にされてもよい。移送電極1422は、開口部1418を通して電極アレイ1410上へ供給される流体の移送を援助するために用いられる。この例では、図14に示すように、開口部1418は、少なくとも部分的に移送電極1422と重なり合って配置される。加えて、電極アレイ1410は、電極1426(例えば電子ぬれ電極)の配置を供給し、それは、その上に液滴(図示せず)が分配されてもよくて、そして、それによって液滴が液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0105】
図14のリザーバ液滴分配構成1400の実施例において、電極アレイ1410は、単一電極1426の面積の数倍でもよい流体リザーバを提供する。図14に示す実施例において、電極アレイ1410は、単一電極1426の面積の約9倍でもよい流体リザーバを提供する。加えて、1つの大きなリザーバ電極と比較して、リザーバ構成1400の電極アレイ1410は、個別に制御される電極1414を介して電極1426上に液滴を分配するための改良された制御を提供する。液滴アクチュエータの開口部を伴う改良された制御および相互作用を提供するための、リザーバ構成の他の実施例は、図15A〜26Cに関して記述される。
【0106】
図15A、15B、15C、15D、15E、および15Fは、流体をロードおよび/またはアンロードするための開口部に関して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成のさまざまな実施例のそれぞれ上面図を示す。
【0107】
図15Aは、開口部1510に関して配置されるリザーバ液滴分配構成1500を示す。特に、開口部1510は、リザーバ構成1500の移送電極1512と少なくとも部分的に重なり合って配置される。移送電極1512は、開口部1510を通して環状(例えば、任意の設計者定義の幅の円形または卵形状)のリザーバ電極1514上に供給される流体の移送を援助するために用いられる。加えて、移送電極1512の反対側でもよい環状のリザーバ電極1514の側面には、電極1516(例えば電子ぬれ電極)が配置されて、そして、その上に、環状のリザーバ電極1514から液滴(図示せず)が分配されて、液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0108】
図15Bは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が分割型の環状のリザーバ電極1524と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1520を示す。分割セグメントは、個別に制御されてもよいか、または、単一の電極として作動するために電気的に結合されてもよい。
【0109】
図15Cは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が多角形のリザーバ電極1534(例えば、任意の設計者定義の幅の形状の、正方形、長方形、六角形、五角形、六角形、等)と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1530を示す。
【0110】
図15Dは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が分割型のバンド形状のリザーバ電極1544と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1540を示す。各分割セグメントは、図15Aの連続した環状のリザーバ電極1514および/または図15Cの連続したバンド形状のリザーバ電極1534と比較して、さらなる制御を提供するために、個別に制御されてもよい。
【0111】
図15Eは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が、例えば、移送電極1512と電極1514と間の車輪のスポークとして配置される一組の細長い電極1554と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1550を示す。この例では、各細長い電極1554は、長方形の形状であり、改良された制御を提供するために個別に制御されてもよい。
【0112】
図15Fは、図15Eの長方形の形状である細長い電極1554が三角形の形状である一組の細長い電極1564と交換されることを除いては、図15Eのリザーバ液滴分配構成1550と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1560を示す。また、細長い電極1564は、例えば、移送電極1512と電極1514と間の車輪の、中心を指している三角形の突端を有するスポークとして配置される。各細長い電極1564は、改良された制御を提供するために個別に制御されてもよい。
【0113】
図16A、16B、および16Cは、液滴アクチュエータの流体リザーバ1600に関して、特定の実施例の開口部の複数の上面図を示す。流体リザーバ1600は、例えば、一連の電極1614(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極1610を含んでもよい。そして、一連の電極は、その上にリザーバ電極1610から液滴(図示せず)が分配されて、そして、その一連の電極によって、液滴が液滴オペレーションに委ねられてもよい。例えば、サンプル流体が液滴アクチュエータ内へロードされてもよい開口部を有するリザーバ電極(例えばリザーバ電極1610)の相互作用は、リザーバ電極に対する開口部の相対的な位置によってもたらされてもよい。
【0114】
図16Aは、例えば、リザーバ電極1610の幅の約1/3〜約1/2でもよい直径を有する開口部1618を示す。加えて、図16Aは、リザーバ電極1610と関連する開口部1618の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1618の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1618の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1618の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0115】
図16Bは、例えば、図16Aの開口部1618の直径の約2倍でもよい直径を有する開口部1622を示す。加えて、図16Bは、リザーバ電極1610と関連する開口部1622の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1622の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1622の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1622の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0116】
図16Cは、例えば、図16Aの開口部1618の直径の約3倍でもよい直径を有する開口部1626を示す。加えて、図16Cは、リザーバ電極1610と関連する開口部1626の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1626の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1626の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1626の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0117】
図17は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成1700の上面図を示し、そして、液滴分配プロセスを示す。液滴分配構成1700は、例えば、一連の電極1714(例えば、電子ぬれ電極1714a、1714b、および1714c)を供給するリザーバ電極1710を含んでもよい。リザーバ電極1710からの液滴(図示せず)は、リザーバ電極1710から電極1714上へ分配されてもよく、そして、液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0118】
図18は、液滴分配構成1700の別の図を示し、そして、図17の液滴分配プロセスを示す。
【0119】
加えて、図17および18は、電極1714a、1714bおよび1714cを示す。ここで、電極1714aは、リザーバ電極1710および、リザーバ電極1710の近くの開口部1718の範囲内に埋め込まれる。図17および18を参照すると、液滴分配構成1700を経た液滴分配プロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0120】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、電極1714b=OFF、および電極1714c=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710のみの面積の実質的に全体に分配され、そして、電極1714a、1714b、および1714cの上には流体および/または液滴は実質的に存在しない。
【0121】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=OFF、および電極1714c=OFFである。このステップでは、電極の活性化のため、リザーバ電極1710からの流体が、電極1714aの上に引き寄せられる。
【0122】
ステップ3で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=OFFである。このステップでは、双方の電極1714aおよび電極1714bの活性化のため、リザーバ電極1710からの流体の指が、双方の電極1714aおよび電極1714bに沿って引き寄せられる。
【0123】
ステップ4で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=ONである。このステップでは、電極1714a、電極1714b、および電極1714cの活性化のため、リザーバ電極1710からの流体の指は、電極1714に沿ってさらに、電極1714a、電極1714bおよび電極1714cにわたって引き寄せられる。
【0124】
ステップ5で、リザーバ電極1710=OFF、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=ONである。このステップでは、リザーバ電極1710が非活性化され、そして、液滴を分配するのに適した形状になるようにリザーバ電極1710で流体を解放する。特に、リザーバ電極1710上の流体は、電極1714a、電極1714bおよび電極1714cの全体にわたる流体のスラグに向かって平衡状態に達することができる。このステップは、他のステップと比較してより高い頻度で実行されてもよい。
【0125】
ステップ6で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=OFF、および電極1714c=ONである。このステップでは、電極1714bが非活性化され、かつ、リザーバ電極1710が活性化される。そして、リザーバ電極は一部のスラグをリザーバ電極1710に向かって引き戻して、電極1714cに液滴を残したままで電極1714bで液体のスラグを分割させる。
【0126】
図19は、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成1900の上面図を示し、そして、液滴分配プロセスを示す。液滴分配構成1900は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912、および第2側部リザーバ電極1914を含んでもよい。図19に示すように、中央リザーバ電極1910は、テーパー形状を有してもよい。図19に示すように、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914は、三角形の形状でもよく、そして、中央リザーバ電極1910に適合してもよい。中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912、および第2側部リザーバ電極1914の組合せは、改良された制御のためにセグメント化される、実質的に長方形または正方形のリザーバ電極を形成する。特に、セグメントは、液滴分配プロセスにおいて援助する方法で形づくられる。
【0127】
中央リザーバ電極1910の狭端部は、例えば、一連の電極1918(例えば電子ぬれ電極1918a、1918bおよび1918c)を供給する。そして、一連の電極上に中央リザーバ電極1910から液滴が分配されて、それによって、液滴は液滴オペレーションに委ねられてもよい。より詳しくは、図19は、電極1918a、1918bおよび1918cを示す。ここで、電極1918aは、中央リザーバ電極1910の狭端部および、中央リザーバ電極1910の近くの開口部1922の中に埋め込まれる。図19を参照すると、液滴分配構成1900を経た液滴分配プロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0128】
ステップ1で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=OFF、電極1918b=OFF、および電極1918c=OFFである。このステップでは、流体の量は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1918a、1918bおよび1918c上には流体および/または液滴は実質的に存在しない。
【0129】
ステップ2で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=ON、電極1918b=OFF、および電極1918c=OFFである。このステップでは、電極1918aの活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体が、.電極1918aの上に引き寄せられる。
【0130】
ステップ3で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=OFF、第2側部リザーバ電極1914=OFF、電極1918a=ON、電極1918b=ON、および電極1918c=OFFである。このステップでは、双方の電極1918aおよび電極1918bの活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体の指が、双方の電極1918aおよび電極1918bに沿って引き寄せられる。加えて、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914が非活性化されるので、図19に示すように、中央リザーバ電極1910の流体は液滴分配プロセスを援助するために適した形状になる。
【0131】
ステップ4で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=OFF、第2側部リザーバ電極1914=OFF、電極1918a=ON、電極1918b=ON、および電極1918c=ONである。このステップでは、電極1918a、電極1918bおよび電極1918cの活性化、および第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の非活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体の指は、電極1918に沿ってさらに、電極1918a、電極1918bおよび電極1714cにわたって引き寄せられる。
【0132】
ステップ5で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=ON、電極1918b=OFF、および電極1918c=ONである。このステップでは、電極1918bが非活性化される。そして、現在活性化されている中央リザーバ電極1910の力によってスラグの一部を中央リザーバ電極1910に向かって引き戻して、そして電極1918cに液滴を残したまま、電極1918bが電極としての役割で液体のスラグを分割させる。
【0133】
ステップ6で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=OFF、電極1918b=OFF、および電極1918c=ONである。このステップでは、流体の量は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の複合エリア全体に引き寄せられ、そして、電極1918aおよび1918b上に流体は存在しない。液滴は、電極1918cにとどまる。
【0134】
液滴分配構成1900を経た液滴分配プロセスのステップ1〜6を参照すれば、リザーバ電極を完全に非活性化させる必要性は回避される。より詳しくは、中央リザーバ電極1910は、電極活性化シーケンス1900のすべてのステップを通して活性化されたままであり、そして、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914のみが順番にオン/オフされる。
【0135】
図20Aは、図17の液滴分配構成1700の別の上面図を示し、そして、液滴を揺り動かしておよび/または液滴アクチュエータの流体リザーバを満たすプロセスを示す。図20Aを参照すると、液滴分配構成1700を介して液滴を揺り動かすプロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0136】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、および電極1714b=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710および電極1714aの複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1714bの上には流体は存在しない。
【0137】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、電極1714aが非活性化されて、電極1714aの流体がリザーバ電極1714aへ引き戻され、そして、電極1714b上に流体は実質的に存在しない。
【0138】
液滴分配構成1700を介して液滴を揺り動かすプロセスは、液滴撹拌オペレーションを達成するために、ステップ1および2の間を行き来する。あるいは、ステップ1および2の間を行き来することは、開口部1718を介してリザーバ電極1710上へ供給される液体を満たすために使用されてもよい。他の液滴オペレーションが実行されているのと同時に、この液体を満たすオペレーションは実施されてもよい。
【0139】
図20Bは、図17の液滴分配構成1700のさらに別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータ内の流体を揺り動かすプロセスを示す。液滴分配構成1700を介して流体を揺り動かすプロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0140】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、および電極1714b=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710および電極1714aの複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1714b上には流体は実質的に存在しない。
【0141】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、電極1714aが非活性化されて、電極1714aの流体がリザーバ電極1714aへ引き戻され、そして、電極1714b上に流体は実質的に存在しない。
【0142】
ステップ3で、リザーバ電極1710=OFF、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、リザーバ電極1710を非活性化させることによって、その上にある流体は開口部1718を通して実質的に排出されることができ、そして、それは流体リザーバのビーズ(図示せず)を分解するための機構を提供する。
【0143】
液滴分配構成1700を介して流体を揺り動かすプロセスは、液滴撹拌オペレーションを達成するために、ステップ1、2および3を通って繰り返しループしてもよい。例えば、一旦ビーズ(図示せず)が流体リザーバ(例えばリザーバ電極1710)内へロードされると、ビーズは重力のため流体リザーバの表面上に沈殿する傾向がある。しかしながら、分析用にそれらを再懸濁するために、ビーズは、開口部1718を介して液滴アクチュエータ内に流体をロードし、それから開口部1718を通して流体を戻すことによって(例えば、ステップ3でリザーバ電極1710をスイッチオフすることによって)、再懸濁されることができる。この動きによって、再循環が生じて、ビーズを再懸濁する。
【0144】
図21Aは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成2100の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける1Xサイズ液滴の処分のプロセスを示す。液滴分配構成2100は、液滴アクチュエータの開口部2118を通して1Xサイズの液滴2114を処分するための一連の電極2110(例えば、電子ぬれ電極2110a、2110b、2110cおよび2110d)を含む。この例では、開口部2118は、電極2110dの近くに位置する。1Xサイズとは、単一の電極2110の近似の面積に関連する液滴の近似の設置面積をいう。液滴分配構成2100を経た1Xサイズ液滴の処分のプロセスは、次の工程を含むが、これに限定されない。
【0145】
ステップ1で、電極2110a=ON、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、1Xサイズ液滴2114は、電極2110aのみが活性化するため、電極2110aに保持される。
【0146】
ステップ2で、電極2110a=OFF、電極2110b=ON、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aが非活性化され、そして、その隣りの電極2110bが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110aから電極2110bへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0147】
ステップ3で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110bが非活性化され、そして、その隣りの電極2110cが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110bから電極2110cへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0148】
ステップ4で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cが非活性化され、そして、その隣りの電極2110dが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110cから電極2110dへ移動させ、これは開口部2118の近くに位置する。
【0149】
ステップ5で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110dが非活性化され、それによって1Xサイズ液滴2114は、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)ることができる。
【0150】
図21Bは、図21Aの液滴分配構成2100の別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける2Xサイズ液滴の処分のプロセスを示す。例えば、図21Bは、液滴分配構成2100の上に2Xサイズの液滴2116を示す。2Xサイズとは、単一の電極2110の近似の面積に関連する液滴の近似の設置面積をいう。液滴分配構成2100を経た2Xサイズ液滴の処分のプロセスは、次の工程を含むが、これに限定されない。
【0151】
ステップ1で、電極2110a=ON、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aのみが活性化するため、2Xサイズ液滴2116は、電極2110aに保持される。
【0152】
ステップ2で、電極2110a=OFF、電極2110b=ON、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aが非活性化され、そして、その隣りの電極2110bが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116を電極2110aから電極2110bへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0153】
ステップ3で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110bが非活性化され、そして、その隣りの電極2110cが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116を電極2110bから電極2110cへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0154】
ステップ4で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cおよびその隣りの電極2110dが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116の形状を変えて双方の電極2110cおよび電極2110d全体に展開させ、そして、それは開口部2118の近くに位置する流体のスラグを作成する。
【0155】
ステップ5で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cが非活性化され、そして、電極2110dのみが活性化した状態に残る。このことは、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)る2Xサイズ液滴2116の一部を解放して、そして、電極2110dでの2Xサイズ液滴2116のバランスの量を残す。
【0156】
ステップ6で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110dが非活性化され、それによってステップ5からの2Xサイズ液滴2116のバランスの量は、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)ることができる。
【0157】
図22Aは、液滴アクチュエータの一部の2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200は、液滴アクチュエータ(図示せず)の流体リザーバとして役立つ多重電極2210のアレイを含む。一実施例では、図22Aに示すように、電極2210a〜2210iは、3×3のアレイに配置される。電極アレイ2210の一側に、一連の電極2214(例えば電極2214aおよび2214b)が配置されてもよく、それは、例えば、電子ぬれ電極であってもよい。電極2210および電極2214は、個別に制御されてもよい。例えば、電極アレイ2210の電極2214と対向する側の近くに、開口部2218が位置してもよい。加えて、図22Aは、活性化状態にあるすべての電極2210および電極2214、並びに、電極2210および電極2214の複合エリアの上に分配される流体2222の量を示す。
【0158】
図22Aは、液滴アクチュエータの液滴分配オペレーションの1ステップにおける2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200を示す。一実施例において、液滴分配プロセスは、図17および18に関して記述される液滴分配プロセスと実質的に同様でもよい。
【0159】
図22Bは、図22Aの2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける液滴の処分のプロセスを示す。図22Bは、電極2214a.の上に位置する液滴2224を示す。この例では、液滴2224は、電極2214aから電極2214bに、それから電極2210bに、それから電極2210eに、それから電極2210hに移送されて、そして、開口部を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)る。液滴処理プロセスは、図21Aに関して記述される液滴処理プロセスと実質的に同様でもよい。
【0160】
図22Aおよび22Bの2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の態様は、同じ液滴分配構成が、液滴分配オペレーションおよび液滴処理オペレーションの双方に適していてもよいということである。
【0161】
図23Aは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2300の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2300は、形状が例えば正方形または長方形の中央リザーバ電極2310、および、複数のライン電極2312を含んでもよい。例えば、図23Aに示すように、第1のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第1の側部に配置されてもよく、第2のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第2の側部に配置されてもよく、第3のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第3の側部に配置されてもよく、そして、第4のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第4の側部に配置されてもよい。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、中央リザーバ電極2310に埋め込まれてもよい。
【0162】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2310に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が、各ライン電極2312の第1電極2312に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2310の有無は、任意でもよい。
【0163】
図23Aの液滴分配構成2300の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、4つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2300の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2310)の有無が任意でもよいということである。
【0164】
図23Bは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2320の別の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2320は、形状が例えば正方形または長方形の中央リザーバ電極2322、および、図23Aにおいて記述される複数のライン電極2312を供給するための複数の側部電極2324を含んでもよい。例えば、図23Bに示すように、第1のライン電極2312を供給する側部電極2324aは、中央リザーバ電極2322の第1の側部に配置されてもよく、第2のライン電極2312を供給する側部電極2324bは、中央リザーバ電極2322の第2の側部に配置されてもよく、第3のライン電極2312を供給する側部電極2324cは、中央リザーバ電極2322の第3の側部に配置されてもよく、第4のライン電極2312を供給する側部電極2324dは、中央リザーバ電極2322の第4の側部に配置されてもよい。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、それぞれの側部電極2324の各々に埋め込まれてもよい。
【0165】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2322に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が、側部電極2324の各々に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2322の有無は、任意でもよい。
【0166】
図23Bの液滴分配構成2320の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、4つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2320の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2322)の有無が任意でもよいということである。
【0167】
図23Cは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2340のさらに別の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2340は、形状が例えば正方形、長方形、円形、六角形、または八角形の中央リザーバ電極2342、および、中央リザーバ電極2342を実質的に囲む分配電極2344を含んでもよい。さらにまた、分配電極2344の形状は、図23Aにおいて記述される複数のライン電極2312を供給するための複数のプラットホーム2346(図23C参照)を有する。
【0168】
例えば、図23Cに示すように、分配電極2344の第1のプラットホーム2346が第1のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第2のプラットホーム2346が第2のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第3のプラットホーム2346が第3のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第4のプラットホーム2346が第4のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第5のプラットホーム2346が第5のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第6のプラットホーム2346が第6のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第7のプラットホーム2346が第7のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第8のプラットホーム2346が第8のライン電極2312を供給する。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、それぞれのプラットホーム2346の各々に埋め込まれてもよい。
【0169】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2342に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が分配電極2344の一部に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2342の有無は、任意でもよい。
【0170】
図23Cの液滴分配構成2340の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、8つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2340の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2342)の有無が任意でもよいということである。
【0171】
図23A、23B、および23Cを参照すると、リザーバ構成の形状は、図23A、23B、および23Cのみに示される形状に限定されない。他の実施態様において、リザーバ構成の形状は、任意の数の方向に液滴を分配するのに適した任意の形状に修正されてもよい。加えて、開口部2314は、円形に限られない。あるいは、開口部2314は、リザーバ構成の形状と対応するのに適した任意の形状であってもよい。
【0172】
図24Aは、単一の開口部を使用して複数の流体リザーバに流体を平行して分配するための液滴アクチュエータ2400の一部の上面図を示す。加えて、図24Bは、図24Aの線A−Aに沿ってとられた液滴アクチュエータ2400の縦断面図を示す。図24Aおよび24Bを参照すると、液滴アクチュエータ2400は、間隙によって上部基板2412から分離される底部基板2410を含んでもよい。一組の複数の液滴分配構成2414は、底部基板2410と関連していてもよい。一実施例において、液滴アクチュエータ2400は、図24Aに示すように、液滴分配構成2414a〜2414hを含んでもよい。さらにまた、各液滴分配構成2414は、ライン電極2418(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極2416が入って形成されてもよい。
【0173】
液滴アクチュエータ2400は、それぞれの流路2426を介して液滴分配構成2414のそれぞれに対応する複数の開口部2424に、流動的に接続される中央開口部2420をさらに含む。例えば、中央開口部2420は、流路2426a〜2426hをそれぞれ介して、開口部2424a〜2424hに流動的に接続される。加えて、開口部2424a〜2424hは、液滴分配構成2414a〜2414hにそれぞれ対応する。さらにまた、図24Aおよび24Bに示すように、開口部2424a〜2424hの少なくとも一部は、液滴分配構成2414a〜2414hのそれぞれのリザーバ電極2416に各々重なってもよい。
【0174】
オペレーションにおいて、流体の量(例えば、サンプル流体2428の量)は、中央開口部2420を介して液滴アクチュエータ2400内へロードされてもよい。流体2428はそれから、流路2426を通って実質的に同時に流れて、開口部2424a〜2424hを充填する。これにより、液滴分配構成2414a〜2414hに対応するそれぞれのリザーバ電極2416の各々に、実質的に同時に流体2428を供給する。
【0175】
任意には、流体2428の量は、開口部2424a〜2424hのいずれか1つを介して、液滴アクチュエータ2400へロードされてもよい。しかしながら、この場合は、流体2428がわずかに別々の時間に液滴分配構成2414それぞれに到達することができるので、液滴分配構成2414a〜2414hは実質的に同時に流体2428を供給されることができない。任意には、流体2428の量は、その関連した開口部2424のみを介して特定の液滴分配構成2414内へロードされてもよい。例えば、液滴分配構成2414cは、開口部2424cを介してロードされるだけてもよい。
【0176】
他の実施形態では、開口部2424は、液滴アクチュエータ2400には無い。その代わりに、流体は、中央開口部2420のみから供給されて、そして流路2426を通って液滴分配構成2414に流れてもよい。
【0177】
本発明はリザーバ電極のみに通じる流体経路に限られないので、さらに別の実施形態では、流体経路(例えば流路2426)は任意の種類の電極に通じてもよい。
【0178】
図25Aは、単一の開口部を使用して複数の流体リザーバに流体を連続して分配するための液滴アクチュエータ2500の一部の上面図を示す。加えて、図25Bは、図25Aの線B−Bに沿ってとられた液滴アクチュエータ2500の縦断面図を示す。
【0179】
図25Aおよび25Bを参照すると、液滴アクチュエータ2500は、間隙によって上部基板2512から分離される底部基板2510を含んでもよい。一組の複数の液滴分配構成2514は、底部基板2510と関連していてもよい。一実施例において、液滴アクチュエータ2500は、図25Aに示すように、液滴分配構成2514a〜2514cを含んでもよい。さらにまた、各液滴分配構成2514は、ライン電極2518(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極2516が入って形成されてもよい。
【0180】
液滴アクチュエータ2500は、複数の液滴分配構成2514にそれぞれ対応する複数の開口部2522に、流動的に接続される流路2520をさらに含む。例えば、流路2520は、液滴分配構成2514a〜2514cにそれぞれ対応する開口部2522a〜2522cに流動的に接続される。さらにまた、図25Aおよび25Bに示すように、開口部2522a〜2522cの少なくとも一部は、液滴分配構成2514a〜2514cのそれぞれのリザーバ電極2516の各々に重なってもよい。
【0181】
オペレーションにおいて、流体の量(例えばサンプル流体2528の量)は、流路2520を介して液滴アクチュエータ2400内へロードされてもよい。流体2428はそれから、流路2520を通って流れて、実質的に連続して開口部2522a〜2522cに達する。これにより、液滴分配構成2514a〜2514cに対応するそれぞれのリザーバ電極2516の各々に実質的に経時的に流体2528を供給する。一実施例では、流路2520を介して、流体2428は最初に液滴分配構成2514aに達し、それから液滴分配構成2514bに達し、そしてそれから液滴分配構成2514cに達してもよい。
【0182】
本発明はリザーバ電極のみに通じる流体経路に限られないので、別の実施形態では、流体経路(例えば流路2520)は任意の種類の電極に通じてもよい。
【0183】
図26Aおよび26Bは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む、液滴アクチュエータの液滴分配構成2600の実施例の上面図を示す。図26Aおよび26Bに示すように、液滴分配構成2600は、埋め込まれる液滴形成電極2614を有するリザーバ電極2610を含んでもよい。リザーバ電極2610は、例えば、液滴形成電極2614より面積が数倍大きくてもよい。加えて、図26Aおよび26Bは、リザーバ電極2610と関連する開口部2618を示す。
【0184】
図26Aにおいて、リザーバ電極2610および液滴形成電極2614は、活性化される。従って、開口部2618を介して供給される流体(例えばサンプル流体2622)の量は、リザーバ電極2610および液滴形成電極2614の複合エリアの上にある。
【0185】
図26Bにおいて、リザーバ電極2610は非活性化され、そして、液滴形成電極2614のみが活性化される。従って、リザーバ電極2610の上にある流体2622の量(図26A参照)は、液滴形成電極2614のみの上に液滴2626を残して、開口部2618を通って排出されてもよい。
【0186】
図26Cは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる複数の液滴形成電極を含む、液滴アクチュエータの液滴分配構成2630の実施例の上面図を示す。図26Cに示すように、液滴分配構成2630は、埋め込まれる複数の液滴形成電極2634(例えば、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634d)を有するリザーバ電極2632を含んでもよい。リザーバ電極2632は、例えば、各液滴形成電極2634より面積が数倍大きくてもよい。加えて、図26Cは、リザーバ電極2632の実質的に中心領域に置かれる開口部2618を示す。
【0187】
図26Cにおいて、リザーバ電極2632は非活性化され、そして、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634dは活性化される。従って、リザーバ電極2632の上に存在し得た任意の流体の量は、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634dのみの上に液滴2626を残して、開口部2618を通って排出されてもよい。
【0188】
本発明は、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態に限定されない。本発明の範囲には、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態の任意の組合せを含めてもよい。加えて、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態のバリエーションは、例えば、液滴アクチュエータの液体の量を移動するためのエネルギー源として、圧力、電子ぬれ、重力効果、毛管力、およびそれらの任意の組み合わせを利用してもよい。さらにまた、例えば、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態のバリエーションは、任意のサイズ、形状および/または幾何形状(例えば、これに限定されない、長方形、正方形、円形、楕円形、六角形、そして八角形)の、流体リザーバ、電極および開口部を含んでもよい。
【0189】
7.3液滴アクチュエータ
本発明の用途に適した液滴アクチュエータ・アーキテクチャの例として、パムラ(Pamula)らによる2005年6月28日発行の「電子ぬれベース技術による液滴操作装置(Apparatus for Manipulating Droplets by Electrowetting−Based Techniques)」と題する米国特許第6,911,132号;2006年1月30日出願の「プリント回路基板上の液滴操作装置および方法(Apparatuses and Methods for Manipulating Droplets on a Printed Circuit Board)」と題する米国特許出願第11/343,284号;双方ともシェンデロフ(Shenderov)らによる、2004年8月10日発行の「マイクロ流体工学のための静電アクチュエータおよびその使用方法(Electrostatic Actuators for Microfluidics and Methods for Using Same)」と題する米国特許第6,773,566号および、2000年1月24日発行の「部品移動のないマイクロ流体工学のためのアクチュエータ(Actuators for Microfluidics Without Moving Parts)」と題する米国特許第6,565,727号;2006年12月11日に出願されたポラック(Pollack)らによる「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号(それらの開示が参照により本明細書に組み込まれる)、を参照されたい。上述の通り、液滴アクチュエータは、その上で液滴オペレーションが行われる液滴オペレーション面を含む。液滴アクチュエータは、液滴オペレーションを行うために構成される電極も含む。
【0190】
液滴オペレーション電極は、液滴オペレーション面と関連するとして本明細書でしばしば記述されが、それらが、上部および底部基板の中間にある基板(例えば、上部および底部基板を接続する側壁またはシーラント)と同様に、上部および/または底部基板を含む液滴アクチュエータの任意の基板と関連していてもよいことが理解されるべきである。さらに、記述されるさまざまな実施形態において、上部基板はあってもなくてもよい。さまざまな実施形態では、流体を流れさせる毛管力、表面張力力、圧力源を使用するとして記述される。いうまでもなく、これらの実施形態の各々において、毛管力、表面張力力、圧力源(正たまは負の)、および/または他の力の任意の組合せが使用されてもよい。さらに、開示の全体にわたり、液滴アクチュエータは上部および底部基板を有するとして概して記述されるが、液滴が操作性のための2つの基板間に拘束されることを特に必要としない実施形態においては、単一基板で充分であることはいうまでもない。リザーバ壁によって液滴オペレーション面から切り離されるリザーバを含む実施形態において、液体は、上部板、底部板および/または、上部板と底部板との間の液滴アクチュエータの側部で決められる流体経路によって、リザーバ内に導入されてもよい。本明細書で記述されるさまざまな液滴分配プロトコルに加えて、各実施形態において、液滴は、1つ以上のリザーバ電極および2以上の液滴オペレーション電極を活性化させることによって、そして続いて、終端の活性化液滴オペレーション電極と1つ以上のリザーバ電極との中間にある1つの液滴オペレーション電極を非活性化させることによって、分配されてもよい点に留意する必要がある。本明細書において記述される実施例に関して、さまざまな実施形態において、2、3、4、5またはそれ以上の液滴オペレーション電極が活性化されてもよく、そして、終端の活性化電極または電極(複数)上に液滴を形成するために、これらの液滴オペレーション電極の中間の1つを非活性化することが続く。さらに、本明細書において記述されるさまざまな実施形態において、第1の液滴オペレーション電極は、リザーバ電極に隣接するか、部分的にリザーバ電極に埋め込まれるか、または完全にリザーバ電極に埋め込まれてもよい。
【0191】
7.4流体
本発明のアプローチを使用する液滴オペレーションに委ねられてもよい流体の実施例として、第7.3節の特許のリスト、特に、2006年12月11日に出願された「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号を参照されたい。いくつかの実施形態において、流体は、生物学的サンプル(例えば全血液、リンパ液、血清、血漿、汗、涙、唾液、痰、脳脊髄液、羊水、精液、膣分泌液、漿液、滑液、囲心腔液、腹膜液、肋膜液、漏出液、滲出液、嚢胞性液、胆汁、尿、胃液、腸液、ふん便サンプル、流動化組織、流動化有機体、生物学的スワブ、および生物学的洗浄)を含む。いくつかの実施形態において、流体は、試薬(例えば水、純水、食塩水、酸性液、基底解、清浄液および/または緩衝液)を含む。いくつかの実施形態において、流体は、試薬(例えば生化学プロトコル(例えば、核酸増幅プロトコル、親和性ベースの分析プロトコル、塩基配列決定プロトコル、および/または体液の分析のための生化学プロトコル)のための試薬)を含む。
【0192】
7.5充填流体
間隙は、概して充填流体で満たされる。充填流体は、例えば、低粘度油(例えばシリコンオイル)でもよい。充填流体の他の例は、2006年12月11日に出願された「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号において提供される。
【0193】
7.6高スループット液滴分配の方法例
液滴アクチュエータの高スループット液滴分配オペレーションを提供する一例の方法は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が形成されてもよい液体の経路に、個別に制御される電極のアレイを提供する、例えば図2および3に示されるステップ(1);特定の圧力の下で、個別に制御される電極のアレイを実質的にカバーする液体の量を提供する、例えば図2および3に示されるステップ(2);特定の個別に制御される電極(例えば他の全ての個別に制御される電極)を活性化させるステップ(3);個別に制御される電極のアレイの一端から始まる液体の量の格納をさせるために圧力を減らすステップ(4);および、流体の格納に続いて、特定の活性化電極(例えば他の全ての電極)上に液滴を形成する、例えば図2および3に示されるステップ(5);を含んでもよいが、これに限定されない。
【0194】
8.結論
実施形態についての前述の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を図示する添付図面に関連する。異なる構造およびオペレーションを有する他の実施形態は、本発明の範囲から逸脱しない。
【0195】
この明細書は、読者の便宜のためだけに節に分けられる。見出しは、本発明の範囲を制限するものとして解釈されてはならない。
【0196】
本発明のさまざまな詳細が、本発明の範囲から逸脱しないで変更されてもよいことが理解される。さらにまた、本発明が特許請求の範囲に述べられるような請求項によって定義されるように、前述の説明は、例示目的のためだけにあり、限定目的のためではない。
【技術分野】
【0001】
1.政府関与
本発明は、米国国立衛生研究所によって与えられるDK066956−02の下で、政府サポートによって作られた。米国政府は、本発明の特定の権利を有する。
【0002】
2.関連特許出願
本出願は、2007年4月10日出願の「液滴マイクロアクチュエータのための液滴分配方法(Droplet dispensing methods for droplet microactuators)」と題する米国特許出願第60/910,897号、および、2007年10月17日出願の「液滴アクチュエータのための液滴分配設計および方法(Droplet dispensing designs and methods for droplet actuators)」と題する米国特許出願第60/980,202号に対する優先権を主張し、それらの全開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
3.背景
液滴アクチュエータは、多種多様な液滴オペレーションを行うために用いられる。液滴アクチュエータは、その液滴オペレーション面上で液滴オペレーションを行うために構成される電極と関連する基板を概して含み、そして、液滴オペレーションが遂行される間隙を形成するために液滴オペレーション面に対して一般に平行して配置される第2の基板を含んでもよい。間隙は、液滴アクチュエータ上の液滴オペレーションに委ねられる流体と混ざらない充填流体で、概して満たされる。液滴アクチュエータ上で遂行されてもよい液滴オペレーションの中には、流体源からの滴の分配がある。液滴アクチュエータ上の液滴分配への改良されたアプローチのための技術が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
4.発明の簡単な記述
本発明は、液滴アクチュエータ上で複数の液滴を形成する方法を提供する。この方法は、例えば、液滴アクチュエータを提供することを伴ってもよい。さまざまな基本的な液滴アクチュエータ構造は、本明細書に記述されおよび/または公知技術である。これらは、本発明の固有の方法を実行するために本明細書に記述されるように修正されてもよい。一実施形態において、本発明の修正された液滴は、以下を有する底部基板を含む:(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;(ii)各開口部が液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む電極の周囲を囲む周囲バリア;および(iii)周囲バリアの外部において、複数の開口部を通して1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路。液滴オペレーション電極上に液滴を形成するために、流体経路を通して、周囲バリアの開口部を通して、1つ以上の電極の近辺内に流体を流すことによって、そして、1つ以上の液滴オペレーションを行うことによって、液滴は分配されてもよい。
【0005】
別の実施形態において、液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法は、1つ以上の活性化された電極上に流体を供給するステップ、および、活性化された液滴オペレーション電極上に液滴を残したまま、活性化された電極の周囲から流体を排出するステップ、を含む。流体は、例えば、(i)液滴オペレーション電極の少なくとも一部の上へ流体を流すステップ、および(ii)1つ以上の液滴オペレーション電極を活性化するステップによって、活性化された電極上に供給されもよい。
【0006】
別の実施形態は、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法に関し、この方法は以下を含む:(i)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;(ii)電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿ってスラグを移送するために、電極経路内の電極を活性化させるステップ;および(iii)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0007】
さらに別の実施形態は、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法に関し、この方法は以下を含む:(i)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;(b)電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿って前記スラグを移送するために、電極経路内の電極を活性化させるステップ;および(c)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0008】
別の態様において、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法は、以下を含む液滴アクチュエータを使用する:(i)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および(ii)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板であって、上部基板は以下を含む:(1)リザーバ;および(2)リザーバから間隙内への流体経路を形成する開口部。リザーバ開口部は、流体がリザーバ内に供給されるときに、流体が、第2の電極に隣接している第1の電極の近辺内にもたらされるように配置される。この方法は、(a)第1および第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および(b)第1の電極を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的にリザーバに戻らせるステップ、を含む。
【0009】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法を提供し、この液滴アクチュエータは、液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極、および1つ以上の電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域を有する、底部基板を含む。液滴アクチュエータは、間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板を含んでもよい。この方法は、(a)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ、および(b)第1の電極を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ、を含む。
【0010】
別の態様において、本発明は液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法を提供し、この液滴アクチュエータは一組の電極を有し、この一組の電極は、一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極であって、同心に、実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に配置される平面電極を有し、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する。液滴アクチュエータは、実質的に三日月形の電極を有する共通平面内において、実質的に三日月の共通軸線に沿って配置される一組の平面分配電極を含んでもよい。場合によっては、液滴アクチュエータは、間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板を含む。この方法は、一般に、(a)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ、および(c)第1の電極(または三日月形の電極と終端の活性化された電極との中間の電極)を非活性化させて、第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ、に関わる。
【0011】
本発明のさらなる態様は、底部基板を有する液滴アクチュエータであり、底部基板は、(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極、(b)各開口部が液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む電極の周囲を囲む周囲バリア、および(c)周囲バリアの内部に形成され、複数の開口部を通して1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路、を有する。
【0012】
本発明の別の液滴アクチュエータは、(a)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板、および(b)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板、を含み、上部基板は、(i)リザーバ、および(ii)リザーバから間隙内への流体経路を形成する開口部、を含み、ここで、リザーバ開口部は、流体がリザーバ内に供給されるときに、流体が電極の最初の1つの近辺内にもたらされるように配置される。
【0013】
さらに別の態様は、液滴アクチュエータに関し、液滴アクチュエータは、(a)以下を含む底部基板:(i)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および(ii)1つ以上の液滴オペレーション電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;ならびに(b)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板、を有する。
【0014】
さらなる液滴アクチュエータの実施形態は、一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極を含む、一組の電極を含み、この平面電極は、同心に、または、実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置するように、配置される。
【0015】
別の方法の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)個別に制御可能な複数の電極アレイを含むリザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)リザーバ電極および開口部の双方と流体連通して位置する移送電極;および(iv)開口部、移送電極、およびリザーバ電極を通る流路;ならびに(b)流路を通して流体を流すステップ。
【0016】
本発明の別の方法は、液滴アクチュエータ上に液滴を形成する方法に関し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)リザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)リザーバ電極および開口部の双方と流体連通して位置して、少なくとも部分的に開口部と重なる移送電極;および(iv)開口部、移送電極、およびリザーバ電極を通る流路;ならびに(b)流路を通して流体を流すステップ。
【0017】
本発明による液滴アクチュエータ上の液滴を操作するさらに別の方法は、以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;(ii)開口部を含む構造;および(iii)液滴オペレーション電極および開口部の双方の近辺にあるリザーバ電極;ならびに(b)開口部、リザーバ電極、および液滴オペレーション電極を通る流路を提供するステップ。
【0018】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下のステップを含む:(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;(b)リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;(c)埋め込まれる電極を含む電極経路に沿って配置されるスラグ内に液滴を形成して、電極経路に沿ってスラグを移送するために、電極経路内の電極を選択的に活性化させるステップ;および(d)スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、スラグの後端で電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【0019】
さらに別の態様において、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)リザーバ電極;(ii)開口部を含むリザーバ電極の近辺構造;(iii)それぞれがリザーバ電極と流体連通する複数の電極アレイ;および(iv)開口部、リザーバ電極、およびそれぞれアレイの各々を通る複数の流路;ならびに(b)流路の少なくとも1つを通して流体を流すステップ。
【0020】
本発明はまた、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)複数の流路と流体接続する開口部を含む構造を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;および(b)複数の流路を通して流体を流すステップ。
【0021】
別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数の他の開口部と流体連通する開口部を含む構造;(ii)他の開口部の各々とそれぞれ流体連通する複数の流体リザーバ;(iii)流体リザーバとそれぞれ流体連通する複数の電極;および(iv)開口部、他の開口部、リザーバ、および電極を通る複数の流路;ならびに(b)複数の流路を通して流体を流すステップ。
【0022】
本発明は、液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a) リザーバ電極に液滴を供給するステップ;(b)リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;(c)埋め込まれる電極の近辺に液滴を保持するために、埋め込まれる電極を選択的に活性化させるステップ;および(d)リザーバ電極から液滴の他の部分を排出するステップ。
【0023】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分散させる別の方法は、以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;(b)磁界から離れる方向に複数の移送電極に沿って液滴を移送するステップ;ならびに(c)磁界に向かう方向に複数の移送電極に沿って液滴を移送するステップ。
【0024】
本発明は、液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに(b)磁界を選択的に最小化するために、液滴アクチュエータに磁気遮蔽材料を位置決めするステップ。
【0025】
本発明はまた、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成される複数の個別に制御可能なリザーバ電極;および(ii)複数のリザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに(b)液滴内で粒子を再懸濁させるために、複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップ。
【0026】
本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および(ii)リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;(b)リザーバ電極上の液滴から液滴のスラグを切り離すステップ;および(c)リザーバ電極で液滴を有するスラグを再結合するステップ。
【0027】
さらに、本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および(ii)リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに(b)液滴を揺り動かすために、交流電源からの電圧をリザーバ電極全体に選択的に適用するステップ。
【0028】
別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに(b)磁界を選択的に最小化するために、複数の磁石を位置決めするステップ。
【0029】
さらに別の態様において、本発明は、液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分配する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)上部基板および底部基板;(ii)少なくとも1つの磁界が選択的に変更可能な、上部基板および底部基板の近辺にそれぞれある複数の磁界;および(iii)上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つに沿って位置する複数の移送電極;(b)上部基板の面と底部基板の面との間に液滴を位置決めするステップ;および(c)磁界の少なくとも1つを選択的に変えるステップ。
【0030】
本発明はまた、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(ii)複数の移送電極にある磁界;(b)磁界を使用して磁気ビーズを静止させるステップ;および(c)磁気ビーズが実質的に静止状態にとどまりながら、液滴を第1および第2の液滴に分割するために、複数の移送電極を使用するステップ。
【0031】
さらに、本発明は、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数のうちの1つの移送電極の長さの少なくとも2倍の長さを有する1つの細長い電極を含み、液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(b)細長い電極を使用して液滴を分割するステップ。
【0032】
本発明はまた、液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法を提供し、この方法は以下を含む:(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:(i)複数のセグメントの行(column)および列(row)の少なくとも1つを有する1つの分割型電極を含み、液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および(b)分割型電極を使用して液滴を分割するステップ。
【0033】
さらに、本発明は、上澄を検出する方法であって、前記方法は以下を含む:(a)複数のビーズから過剰の非結合抗体を除去するステップ;(b)ビーズに化学発光基質を加えるステップ;および(c)上澄の成分を検出するステップ。
【0034】
本発明のこれらのおよび他の態様は、以下に続く説明および請求項から明らかである。
【0035】
5.定義
本明細書で使用しているように、以下の用語は示される意味を有する。
【0036】
1つ以上の電極に関する「活性化」は、液滴オペレーションに結びつく1つ以上の電極の電気的状態の変化を生じさせることを意味する。
【0037】
液滴アクチュエータ上のビーズに関する「ビーズ」は、液滴アクチュエータ上の液滴、または液滴アクチュエータの近辺における液滴と相互に作用することができる任意のビーズまたは粒子を意味してもよい。ビーズは、多種多様な形状(例えば、球形、ほぼ球形、卵形、円盤形、立方体、および他の三次元形状)のいずれかでもよい。ビーズは、例えば、液滴アクチュエータ上の液滴内を移送されるか、さもなければ、液滴アクチュエータ上の液滴が、液滴アクチュエータ上および/または液滴アクチュエータ外のビーズと接触するようにもたらされることができるようにして、液滴アクチュエータに関して構成されることができてもよい。ビーズは、例えば樹脂およびポリマーを含む、多種多様な材料を使用して製造されることができる。ビーズは、例えばマイクロビーズ、マイクロ粒子、ナノビーズ、およびナノ粒子を含む、任意の適切なサイズでもあってもよい。場合によっては、ビーズは磁気的に応答し、他の場合には、ビーズは有意に磁気的に応答しない。磁気的に応答するビーズのために、磁気的に応答する材料は、ビーズの実質的に全てまたはビーズの一成分のみを構成してもよい。ビーズの剰余は、とりわけ、高分子材料、コーティング、および分析試薬の添付ができるようにする部分を含んでもよい。適切な磁気的に応答するビーズの例は、2005年11月24日公開の「好ましくは固相としての磁気的粒子を有する複合フロー分析(Multiplex flow assays preferably with magnetic particles as solid phase)」と題する米国特許公開第2005−0260686号に記述され、磁気的に応答する材料およびビーズに関するその教示のためにそれらの全開示が参照により本明細書に組み込まれる。ビーズは、それに付着した生体細胞の1以上の個体群を含んでもよい。場合によっては、生体細胞は、実質的に純粋な個体群である。他の場合には、生体細胞は、別々の細胞群(例えば、相互に作用する細胞群)を含む。
【0038】
「分配する」、「分配」等は、より大きい流体量から液滴が形成される液滴オペレーションを意味する。いくつかの実施形態において、液滴は、液滴オペレーション基板上の電極の上に形成される。より大きい流体量は、例えば、連続流体源、液滴アクチュエータと関連した流体経路および/またはリザーバまで達している比較的大きい流体量、または液滴アクチュエータ面と関連した液滴源でもよい。より大きい流体量は、液滴アクチュエータ上にロードされるか、液滴アクチュエータ上に部分的にロードされるか、さもなければ、分配オペレーションを遂行するために電極の充分近辺にある液滴アクチュエータと関連してロードされてもよい。
【0039】
「液滴」は、充填流体によって少なくとも部分的に囲まれている液滴アクチュエータ上の液体の量を意味する。例えば、液滴は、充填流体によって完全に囲まれていてもよく、または、充填流体および液滴アクチュエータの1つ以上の面に囲まれていてもよい。液滴は、多種多様な形状になってもよく、非限定的な例は、ほぼ円盤形状、スラグ形状、切り詰めた球体形状、楕円体形状、球体形状、部分的に圧縮された球体形状、半球体形状、卵形状、円筒形状、および、液滴オペレーション中に形成されるさまざまな形状(例えば、組み合わせまたは分割、あるいは液滴アクチュエータの1つ以上の面でこれらの形状が接触する結果として形成される)を含んでもよい。
【0040】
「液滴オペレーション」は、液滴アクチュエータ上の液滴の任意の操作を意味する。液滴オペレーションは、例えば、以下を含んでもよい:液滴アクチュエータ内へ液滴をロードすること;液滴源から1つ以上の液滴を分配すること;液滴を2つ以上の液滴に分割するか、分離するか、分けること;1つの場所から任意の方向の別の場所へ液滴を移送すること;2つ以上の液滴を単一の液滴に組み合わせるかまたは結合すること;液滴を薄めること;液滴を混合すること;液滴を揺り動かすこと;液滴を変形させること;液滴を適所に保持すること;液滴を暖めること;液滴を加熱すること;液滴を蒸発させること;液滴を冷やすこと;液滴の処分;液滴アクチュエータ外へ液滴を移送すること;本明細書において記述される他の液滴オペレーション;および/または前述の任意の組合せ。用語「組み合わせる」、「組み合わせ」、「結合する」、「結合」等は、2つ以上の液滴からの1つの液滴の作成を記述するために用いる。この種の用語が2つ以上の液滴に関して使われるときに、2つ以上の液滴の組合せが結果として1つの液滴になるのに充分な、液滴オペレーションの任意の組合せが使用されてもよいことを理解すべきである。例えば、「液滴Aを液滴Bと組み合わせる」は、液滴Aを静止液滴Bと接触するまで移送すること、液滴Bを静止液滴Aと接触するまで移送すること、または、液滴AおよびBを互いにするまで移送すること、によって達成されることができる。用語「分割」、「分離」および「分ける」は、結果として生じる液滴のサイズ(すなわち、結果として生じる液滴のサイズは、同じでありえるか、別々でありえる)、または、結果として生じる液滴の個数(結果として生じる液滴の個数は、2、3、4、5、またはそれより多くてもよい)に関して、いかなる特定の結果も意味することを意図されない。用語「混合」は、液滴内での1つ以上の成分のより均質の分配に結果としてなる液滴オペレーションをいう。液滴オペレーションを「ロード」することの例には、微小分析ロード、圧力支援ロード、ロボットによるロード、受動的なロード、およびピペットロードが含まれる。
【0041】
磁気的に応答するビーズに関する「静止」は、ビーズが液滴内の位置で、または、液滴アクチュエータ上の充填流体内の位置で、実質的に制止されることを意味する。例えば、一実施形態において、静止されたビーズは、実質的に全てのビーズを有する1つの液滴と、実質的にビーズが欠如する1つの液滴とを得る、液滴の分割オペレーションの実行を許可する位置において充分に制止される。
【0042】
「磁気的に応答する」は、磁界に対して応答することを意味する。「磁気的に応答するビーズ」は、磁気的に応答する材料を含むか、または磁気的に応答する材料から成る。磁気的に応答する材料の例には、常磁性体、強磁性体、フェリ磁性体、およびメタ磁性体が含まれる。好適な常磁性体の例としては、Fe3O4、BaFe12O19、CoO、NiO、Mn2O3、Cr2O3およびCoMnPのような、鉄、ニッケルおよびコバルトが金属酸化物と同様に挙げられる。
【0043】
磁気的に応答するビーズを洗うことに関する「洗う」は、磁気的に応答するビーズと接触する1つ以上の物質の量および/または濃度を減少させるか、または、磁気的に応答するビーズと接触する液滴から磁気的に応答するビーズにさらされること、を意味する。物質の量および/または濃度の減少は、一部分でもよく、実質的に全部でもよく、または全部でもよい。物質は、多種多様な物質の任意のものでもよく、例としては、さらなる分析のための目標物質、および不必要な物質(例えばサンプル、汚染物質および/または過剰な試薬の成分)を含む。いくつかの実施形態において、洗うオペレーションは、磁気的に応答するビーズと接触する、物質の初期量および初期濃度を含む初期の液滴から開始する。洗うオペレーションは、様々な液滴オペレーションを用いて進行してもよい。洗うオペレーションは、磁気的に応答するビーズを含む液滴であって、物質の初期量および/または初期濃度よりも少ない物質の総量および/または総濃度を有する液滴、を得てもよい。他の実施形態は、本明細書において他で記述され、さらに他の実施形態は、現在の開示からみて直ちに明らかである。
【0044】
液滴アクチュエータは空間における位置に関係なく機能的であるので、用語「上部」および「底部」は、便宜のためのみに液滴アクチュエータの上部および底部基板に関する説明の全体にわたって使われる。
【0045】
与えられたコンポーネント(例えば層、領域または基板)が、本明細書において、他のコンポーネントの「上」に配置されるかまたは形成されるとして称される場合、その与えられたコンポーネントは、他のコンポーネントの直接上に存在することができ、あるいは、介在コンポーネント(例えば1つ以上のコーティング、層、中間層、電極または接触)が存在することもできる。用語「配置され」、「形成され」は、与えられたコンポーネントが他のコンポーネントに関してどのように配置または位置されるかについて記述するために、取り換えて使用されることがさらに理解される。それ故、用語「配置され」、「形成され」は、材料の移送、堆積または製作の特定の方法に関するいかなる限定も導入することを意図されない。
【0046】
液体が、いかなる形態でも(例えば、液滴または連続ボディか、移動しているか静止しているにせよ)、電極、アレイ、マトリックスまたは面の「上に」、「に」、または「の上に」あるとして記述される場合には、この種の液体は、電極/アレイ/マトリックス/面と直接接触していることができ、または、液体と電極/アレイ/マトリックス/面との間に配置される1つ以上の層またはフィルムと接触していることもできる。
【0047】
液滴が、液滴アクチュエータ「上に」または「上にロードされて」あるとして記述される場合には、液滴上に1つ以上の液滴オペレーションを行うために液滴アクチュエータを用いることを容易にする方法で液滴アクチュエータ上に液滴が配置され、液滴からの信号の属性の検出を容易にする方法で液滴アクチュエータ上に液滴が配置され、および/または、液滴アクチュエータ上での液滴オペレーションのために液滴が委ねられる、ことを理解すべきである。
【0048】
さらに、用語「上部」および「底部」または「水平」および「垂直」が、図の部分に関して時々使われる。これらの用語は、図の領域に関して使われて、本発明の実際の要素の空間における方向を制限することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
6.図面の簡単な説明
【図1A】図1Aは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図1B】図1Bは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図1C】図1Cは、流体が複数の開口部を通って液滴オペレーション電極の近辺に流れ込む、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2A】図2Aは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2B】図2Bは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図2C】図2Cは、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータの液滴分配部分の上面図を示す。
【図3】図3は、液滴を形成するために流体が活性電極全体を流れておよび/または活性電極から格納される、液滴アクチュエータにおける別の実施形態の液滴分配部分の上面図を示す。
【図4A】図4Aは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4B】図4Bは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4C】図4Cは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図4D】図4Dは、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図5】図5は、液滴を形成するために液滴オペレーションを用いて液滴が電極全体を移送される、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図6A】図6Aは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ(electrowetting)、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図6B】図6Bは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図6C】図6Cは、液滴アクチュエータのセグメントの側面図であり、電子ぬれ、重力および毛管力を用いて大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。
【図7A】図7Aは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図7B】図7Bは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図7C】図7Cは、液滴の分配を容易にするために減少した間隙高さを用いる、液滴アクチュエータの一部の側面図を示す。
【図8】図8は、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図を示す。
【図9A】図9Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図9B】図9Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図10】図10は、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11A】図11Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11B】図11Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図11C】図11Cは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12A】図12Aは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12B】図12Bは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図12C】図12Cは、流体リザーバ内の液体の量を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成の上面図を示す。
【図13A】13Aは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図13B】13Bは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図13C】13Cは、液滴アクチュエータの電極アレイを示す図であり、液滴が複数の方向において対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。
【図14】図14は、流体をローディング/アンローディングするための開口部に関連して、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の上面図を示す。
【図15A】図15Aは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図15B】図15Bは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15C】図15Cは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15D】図15Dは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15E】図15Eは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図15F】図15Fは、流体をローディングおよび/またはアンローディングするための開口部に関連して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成の他の例の上面図を示す。
【図16A】図16Aは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図16B】図16Bは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図16C】図16Cは、液滴アクチュエータの流体リザーバに関連して、開口部の特定の例の上面図を示す。
【図17】図17は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図であり、液滴分配のプロセスを示す。
【図18】図18は、図17の液滴分配構成および液滴分配プロセスの別の図である。
【図19】図19は、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成の上面図であり、液滴分配の別のプロセスを示す。
【図20A】図20Aは、図17の液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて液滴を揺り動かすおよび/または流体リザーバを満たすプロセスを示す。
【図20B】図20Bは、図17の液滴分配構成のさらに別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて流体を揺り動かすプロセスを示す。
【図21A】図21Aは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて1Xサイズの液滴の分配プロセスを示す。
【図21B】図21Bは、図21Aの液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおいて2Xサイズの液滴の分配プロセスを示す。
【図22A】図22Aは、液滴アクチュエータの一部の2つの目的を兼ねた液滴分配構成の上面図であり、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。
【図22B】図22Bは、図22Aの2つの目的を兼ねた液滴分配構成の別の上面図であり、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。
【図23A】図23Aは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図23B】図23Bは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成の別の例の上面図を示す。
【図23C】図23Cは、液滴アクチュエータにおいて単一のリザーバから複数の方向へ液滴を分配するための液滴分配構成のさらに別の例の上面図を示す。
【図24A】図24Aは、単一の開口部を用いて流体を複数の流体リザーバに平行して分配するための液滴アクチュエータの一部の上面図を示す。
【図24B】図24Bは、図24AのA−A線に沿ってとられた液滴アクチュエータの縦断面図を示す。
【図25A】図25Aは、単一の開口部を用いて流体を複数の流体リザーバに連続して分配するための液滴アクチュエータの一部の上面図を示す。
【図25B】図25Bは、図25AのB−B線に沿ってとられた液滴アクチュエータの縦断面図を示す。
【図26A】図26Aは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図26B】図26Bは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【図26C】図26Cは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる複数の液滴形成電極を含む液滴アクチュエータの液滴分配構成の一例の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
7.記述
本発明は、改良された液滴アクチュエータおよび、この液滴アクチュエータを製作し使用する方法を提供する。本発明のさまざまな態様は、既存の液滴アクチュエータと比較して改良された液滴分配を提供する。改良された液滴分配は、例えば、改良された効率、処理能力、拡張性および/または液滴均一性を提供する態様を含んでもよい。他の態様は、既存の液滴アクチュエータと比較して、液滴アクチュエータからの液滴の改良されたアンローディングを提供する。本明細書に記述される本発明のさまざまな態様は、液滴アクチュエータに個別に、または、他の態様と任意に組合せて、提供されてもよい。
【0051】
7.1液滴分配構造および方法
図1A、1Bおよび1Cは、液滴分配構成100を示している、液滴アクチュエータの液滴オペレーション面129の領域のさまざまな実施形態の上面図を示す。図示の実施形態は、とりわけ、複数の液滴を実質的に同時に分配するのに役立つ。構成100は、流体リザーバ128を含む。流体リザーバ128は、壁110によって、液滴オペレーション面129を形成する基板によって、そして、オプションの上部基板(図示せず)によって、定義される。適切な状況の下でリザーバ128から液滴オペレーション面129上に液体126を流すことができる流体経路を提供する構成である限り、多種多様な構成の任意のものが使用可能であることはいうまでもない。
【0052】
流体リザーバ128の壁110は、複数の開口部114を含んでもよい。各開口部114は、リザーバ128から液滴オペレーション面129への流体経路を提供する。いくつかの実施形態において、開口部114と関連する壁110、上部基板(図示せず)、および/または底部基板129の表面は、開口部114を通る液体126の流れを阻害するために、充分に疎水性の性質でもよい。テフロン(登録商標)コーティングのような疎水コーティングが、この目的を達成するために使用可能である。他の実施態様において、流れは、開口部を充分に小さく保つことによって、および/または開口部に近接して流れの物理的な障害を備えることによって、阻害されてもよい。流れの阻害は、流体をリザーバ128の内部に向けて強制すること(例えば、圧力源および/または負圧源を使用すること)によって、克服されてもよい。
【0053】
図1Aに示すように、液滴分配オペレーションが、流体リザーバ128の3つの側部に起きてもよい。流体リザーバ128は、その3つの側部に液滴が分配されることができるように、液滴オペレーション面129上に本質的に突出する。分配オペレーションにおいて、液体126は、開口部114を通って、電極118の近辺の内部に向けて強制される。液体126が電極118の近辺にあるとき、電極118が、液滴分配オペレーションを行うために用いられてもよい。図1Bは、中央に位置するリザーバ128から液滴が複数の方向に分配される代替の装置を示す。図1Cは、リザーバ128から液滴が単一の方向に向けて平行に分配される別の実施形態を示す。
【0054】
1つ以上の電極118が、液滴オペレーション面および/または上部基板(あるときに)に関連して設けられてもよい。電極118は、液滴オペレーション面129についての1つ以上の液滴オペレーション(例えば、液滴オペレーション面129についての液滴の分配)を行うために構成される。
【0055】
オペレーションでは、特定の圧力レベルで、液体126が、開口部114を通過することなく流体リザーバ128を充填する。より高い特定の圧力レベルで、電極118が1つ以上の液滴オペレーションを容易にすることができるように、液体126は、開口部114を通って電極118を有する充分近辺の内部に向けて流れる。
【0056】
一実施形態において、1つ以上の電極118が活性化されるときに、リザーバ128の液体126は流体の液滴を電極118上に残すために格納されてもよい。この実施形態において、圧力源130は、流体リザーバ128内の所定量の液体126を押し出すためにおよび引き戻すために必要な力を提供する。例えば、液体126の供給は、可変圧力源である圧力源130を介して作用される圧力状態に保たれてもよい。
【0057】
別の実施形態において、電極118に隣接した追加電極は、液体126を液滴オペレーション面上へさらに延長するように活性化されてもよい。中間電極(例えば電極118)は、追加電極上で液滴の形成を生じさせるために非活性化されてもよい。場合によっては、液滴形成は圧力源からの圧力の変更によって改良されることができるけれども、この実施形態で示すように、液滴形成を容易にするうえで、圧力源からの圧力の変更を必要としなくてもよい。
【0058】
図1Bおよび1Cは、図1Aに示される実施形態と同様の実施形態を示す。図1Bに示すように、流体が液滴オペレーション面上で複数の方向に分配されることができるように、流体リザーバ128は液滴オペレーション面内に設けられてもよい。特に図示された実施形態において、液滴は、中心の流体源から4つの方向に放射状に分配されることができる。他の実施形態では、液滴は、中心の流体源から2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50またはより多くの方向に放射状に分配されてもよい。他の実施形態は、中心の流体源からの分配を許容するが、しかし、中心の流体源と関連して分配パスが必ずしも放射状に向きを定められるわけではない。さらに、図1Cに示すように、流体リザーバ128は、その片側上に液滴が分配されるように、液滴オペレーション面129と並んで伸びてもよい。
【0059】
図25Aおよび25B(後述する)の実施形態が、図1に示される実施形態の他の態様であることはいうまでもない。図1において、リザーバ128は、通常、液滴オペレーション面129と同じ平面位置に置かれる。対照的に、図25Aおよび25Bでは、流体源は、液滴オペレーション面と関連して実質的に異なる平面に位置する。図25Aおよび25Bにおける流体源が、他の実施形態では液滴オペレーション面129と実質的に同じ平面に位置してもよいこともまた注意すべきである。
【0060】
図2A、2Bおよび2Cは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成200の上面図を示す。図示の実施形態は、とりわけ、元になる流体226から複数の液滴を分配することに役立つ。液滴は、例えば、液滴オペレーション面229上に分配されてもよい。
【0061】
場合によっては、流体リザーバが実質的に全ての液滴オペレーション面229を表わすことができると認められるけれども、図2Aに示すように、構成200は流体リザーバ228を含む。図2Aに示すように、流体リザーバ228は、壁210によって、液滴オペレーション面229を形成する基板によって、そして、オプションの上部基板(図示せず)によって、定義される。パスまたは図示するように電極218のアレイ214は、壁210によって定義される流体リザーバ228のエリア内で、液滴オペレーション面229と関連していて、および/または上部基板(図示せず)と関連している。他の電極222が流体リザーバの外側に設けられてもよく、場合によっては、流体リザーバが実質的に全ての液滴オペレーション面を占めてもよい。電極アレイ214は、各電極を個別に制御してもよく、または、特定の電極のセットを個別に制御してもよい、N×M個の電極のアレイとして図示される。もちろん、代替の実施形態では、パスまたは電極の他のパターンが充分であり、例えば、図2Bおよび2Cを参照。
【0062】
分配された液滴234を使用して次の液滴オペレーションを行うために、電極アレイ214によって供給される液滴オペレーション電極222の配置が含まれてもよい。液滴オペレーション電極222は、さまざまなパスまたはアレイにおいて設けられてもよい。
【0063】
流体リザーバ228は、液滴が分配されることができる量の液体226で充填されるかまたは部分的に充填されてよい。液滴は、流体リザーバ228の充填された領域内に活性電極を備えることによって分配される。液体226が格納されるときに、液滴は活性電極上にとどまる。図示の具体例において、圧力源230は、流体リザーバ228内の所定量の液体226を押し出すためのおよび引き戻すための力を提供する。例えば、圧力源230は、可変圧力源でもよい。より多くの圧力源のうちの1つが、必要に応じて使われてもよい。
【0064】
オペレーションにおいて、液体226が電極アレイ214の一部または電極アレイ214の実質的に全てをカバーするように、液体226が流体リザーバ228内に流れ込んでもよい。液体226は、それから格納されてもよく、さもなければ移送電極222から除去されてもよい。液体226を格納する前に、選択された電極218が活性化されてもよく、その結果、液滴234は活性電極218上に保持される。一実施形態において、他の全ての電極218を含めて電極アレイが活性化されると、結果として液滴アレイが形成される。液体226の格納またはさもなければ除去の結果として、液滴が活性電極218上に取り残される。形成に応じて、液滴234は、電極218およびまたはリザーバ228の外部の他の電極222を使用する液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0065】
図2Bおよび2Cは、図2Aに示される配置に代わる配置の実施形態を示す。図2Bは、電極218がアレイよりもむしろパスに設けられている配置を示す。図2Cは、多重壁218が電極218の個々のパスを切り離す配置を示す。
【0066】
図3は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成300の上面図を示す。液滴形成電極218全体に所定量の液体226を移動させるためのエネルギー源として、圧力機構(例えば圧力源230)が電子ぬれ機構に交換されるかまたは電子ぬれ機構で補充されることを除いて、液滴分配構成300は、図2の液滴分配構成200と実質的に同様である。図示の例では、図3に示すように、一連の流れ電極310(例えば、流れ電極310a、310b、310c、310d、310eおよび310f)が、電極アレイ214の外側縁に配置される。流れ電極310は、液滴234の形成プロセスにおいて、液滴形成電極218全体に所定量の液体222を移動させるための電子ぬれ機構を提供する。各電極310は、液滴オペレーション電極218の面積と比較して、例えば、数倍(例えば2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、またはそれ以上)大きくてもよい。
【0067】
オペレーションにおいて、流れ電極310は、液滴形成電極218全体に液体226を引き込むために活性化される。液滴形成電極218のいくらかは活性化される。流れ電極310は、それから非活性化されて、液体226を格納させて、そして、活性化した液滴形成電極上に液滴234を残す。
【0068】
図4A、4B、4C、および4Dは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成400の上面図であり、(図2および3に示される流れの引込み格納方式と比較して)液体の一方向の流れとして液滴を分配する液滴分配プロセスを図示する。液滴分配構成400は、リザーバ電極410を含んでもよく、そのリザーバ電極は、一実施形態において、元になる流体リザーバの電極でもよい。液滴分配構成400はまた、リザーバ電極414を含んでもよく、そのリザーバ電極は、一実施形態において、転送先の流体リザーバの電極でもよい。液滴分配構成400は、リザーバ電極410とリザーバ電極414との間に配置される一組の移送電極418をさらに含む。他の実施形態では、リザーバ電極および転送先の電極の一方または双方は、例えば、移送電極418のような1つ以上の液滴オペレーション電極と置き換えられてもよい。
【0069】
図4Aは、リザーバ電極410のみが活性化され、したがって、所定量の液体422の実質的に全てがリザーバ電極410に存在する、液滴分配プロセスの第1ステップの実施例を示す。液体422は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が分配されることができる液体である。
【0070】
図4Bは、リザーバ電極410が活性化されたままであり、そして、移送電極418およびリザーバ電極414が活性化される、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。その結果、所定量の液体422は、リザーバ電極410から、すべての移送電極418全体に、そしてリザーバ電極414まで伸びる。この際、リザーバ電極410から始まる量の流体は、実質的に、リザーバ電極410、移送電極418およびリザーバ電極414全体に広がる。追加の流体が、リザーバ422と関連した外部の流体源(図示せず)から、間隙内に引き込まれてもよい。液体422の実質的に連続した「スラグ」は、したがって、リザーバ電極410からリザーバ電極414まで形成される。
【0071】
図4Cは、リザーバ電極410が非活性化されて、他の全ての移送電極418のみが活性化され、そして、リザーバ電極414が活性化される、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。液体422のスラグが足形を変えて、そして、移送電極418全体をリザーバ電極414の方へ移動するにつれて、液滴(例えば液滴426)は、移送電極418の活性化されている各々の上に取り残される。理想的には、リザーバ電極410が非活性化されるのに続いて、一連をなす1つ以上の中間の移送電極418が順番に非活性化していき、そして、活性電極の各々で後置の液体から液滴426を順次形成する。
【0072】
図4Dは、一定数の液滴426を形成した後に、リザーバ電極414が活性化したままであり、そして、(液滴426aおよび426bを除外する)残りの量の液体422がリザーバ電極414に集められる、液滴分配プロセスの第4ステップの実施例を示す。図4Dは、例えば、活性化している特定の移送電極418上に形成される液滴426aおよび液滴426bを示す。もちろん、電極418のうちのどれが活性化したままに保たれ、そして、どれが非活性化されるかに依存して、多種多様な液滴配置が可能である。
【0073】
図5は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成500の別の実施例の上面図を示す。図4に示す実施形態のように、この実施形態は、液体の移動するスラグの終端から液滴を分配する。液滴分配構成500は、電極510のパスを含んでもよい。図示するように、パスはループ状に配置されるが、しかし、液体のスラグが移送されることができるパスを形成する任意の配置が適切である。液体518の「スラグ」は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が形成されてもよいようにして準備される。電極は、液体518のスラグを電極510のループのまわりに移送するために活性化される。液体518のスラグが移動する結果として、特定の電極510(例えば他の全ての電極510)は活性化したままであってもよく、それによって、スラグが後置の活性電極から移送され離され続けるにつれて、これらの特定の電極510上に液滴522を形成する。ループ実施形態において、さらなる液滴オペレーションのための液体518および液滴522をループに運び込みおよびループから運び出すために、移送電極514が使用されてもよい。
【0074】
図6A、6B、および6Cは、液滴アクチュエータ600のセグメントの側面図(縦断面図)を示し、大きい液滴から小さい液滴を形成する液滴分配プロセスを示す。液滴アクチュエータ600は、間隙によって上部基板618から分離される底部基板614を含んでもよい。電極622および1つ以上の移送電極626は、底部基板614と関連していてもよい。流体リザーバ630または他の流体源は、上部基板618と関連していてもよい。流体リザーバ630は、例えば、底部基板614および上部基板618間の間隙に通じているウェル(縦坑)でもよく、またはさもなければその間隙に延びている流体経路を含んでもよい。液滴634は、流体リザーバ630内に収容されてもよく、そこから液滴は分配されてもよい。
【0075】
図6Aは、液滴分配プロセスの第1ステップの実施例を示す。液滴634は、流体リザーバ630内に実質的に収容される。電子ぬれを使用しないで、およびすべての電極が非活性化しているときに、液体供給液滴634は、流体リザーバ630の実質的にウェル内にとどまる。
【0076】
図6Bは、液体供給液滴634を流体リザーバ630から流れ出させて、そして電極622および移送電極626上に流れさせるため、液滴アクチュエータ600の間隙に充分な圧力差を生成するために、電極622および隣接する移送電極626双方が活性化される、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。
【0077】
図6Cは、電極622が非活性化されて、そして、隣接する移送電極626が活性化されたままである、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。毛管力は、移送電極626上に形成された液滴638を残したままで、液体供給液滴634を流体リザーバ630に戻らせる。
【0078】
図7A、7B、および7Cは、液滴アクチュエータ700の一部の側面図および液滴分配プロセスを示す。液滴分配プロセスは、電子ぬれを他の力(例えば表面張力および/または毛管力)と組み合わせて利用することによって、元の液滴から下位の液滴を形成する。液滴アクチュエータ700は、間隙732によって上部基板718から分離される底部基板714を含んでもよい。上部基板718および底部基板714は、間隙732に面する液滴オペレーション面716を確立する。電極722および、移送電極726のような1つ以上の液滴オペレーション電極は、底部基板714と関連していてもよい。
【0079】
流体リザーバ730は、液滴アクチュエータの液滴オペレーション領域の間隙732の高さと比較して増加した間隙高さの、上部基板718および底部基板714間の領域を提供することによって、形成されてもよい。図示の実施形態では、流体リザーバを形成する間隙730は、底部基板714内のみの特徴、上部基板718内のみの特徴、または、底部基板714および上部基板718の組合せ内での特徴によって、形成されてもよい。あるいは、流体リザーバ730は、間隙730の高さが上部基板718および底部基板714以外の基板または構造によって確立される、上部基板718および底部基板714と境を接する別構造によって、形成されてもよい。例えば、リザーバまたは他の流体源は、上部基板718および底部基板714に接してもよく、そして、液滴アクチュエータの液滴オペレーション面に液体を供給するための流体源および流体経路を提供してもよい。液体供給液滴734は、間隙730内に収容されてもよく、そこから、液滴オペレーションに委ねられる液滴が分配されてもよい。間隙730またはその代替物によって形成されるリザーバは、それ自身が外部の液体供給源と流体連通にて接続されてもよい。
【0080】
図7Aは、液滴分配プロセスの第1ステップを示す。液体供給液滴734は、提供されて、そして、電極722の近辺の流体リザーバ730内に実質的に収容される。電極722が非活性化されているとき、液体供給液滴734は実質的に流体リザーバ730内にとどまる。
【0081】
図7Bは、液滴分配プロセスの第2ステップの実施例を示す。電極722および隣接する電極726の双方は、液体供給液滴734を間隙732内に流入させて電極722および移送電極726上に流すために活性化される。
【0082】
図7Cは、液滴分配プロセスの第3ステップの実施例を示す。電極722は非活性化され、そして、隣接する移送電極726は活性化されたままである。移送電極726上に液滴738を残したままで、一部の液体供給液滴734は流体リザーバ730に戻る。
【0083】
図8は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成800の上面図を示す。液滴分配構成800は、単一の液滴オペレーション基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間、に関連して形成されてもよい流体リザーバ810を含む。流体リザーバ810内には、その中の所定量の液体についてのオペレーションを効率的に実行するための1つ以上の電極が配置されてもよい。液体の所定量は、可変である。一実施例において、流体リザーバ810は、流体リザーバ810のエリア内に電極814、電極818および電極822を含んでもよい。リザーバを液滴オペレーション面の残りの部分から切り離した状態で、流体リザーバ810の境界として役立つために、バリア824が設けられてもよい。バリア824は、一組の液滴オペレーション電極830を供給する隣接する電極826の近辺内に液体が流入することができる開口部850を含む。
【0084】
電極814、電極818および電極822は、例えば、図8に示すように、流体リザーバ810の開口部で幅が最も広く、そして、流体リザーバ810の開口部の反対側で幅が最も狭い、同心の三日月形状をした個別制御式の電極でもよい。図示するように、リザーバ電極は、実質的に完全な円から形成される。しかしながら、角度が導入されてもよく、そして、電極の厚さが電極826近辺で最も厚く、電極826から概して遠い位置で最も狭いような、様々な形状が採用されてもよいことはいうまでもない。例えば、電極826および移送電極830を経た液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ810内の液体(図示せず)の量が変化するにつれて、1つ以上の特定の電極814、818および822は、液体についての最も効率的なオペレーションのために活性化される。より多量の液体を電極826の近辺内に流入させるために、3つ全部の電極が活性化されてもよい。より少量のために、リザーバ電極814および818が一緒に活性化されてもよい。もっと少量のために、リザーバ814が単独で活性化されてもよい。その結果、所定量の液体が、効率的に電極826の近辺内に持ち込まれることができる。一旦電極826の近辺において、電極826および電極830を使用して、例えば、液滴オペレーション面上に液体を流れさせるために電極の列を活性化させることによって、そして、液滴オペレーション面上の1つ以上の電極の上に下位液滴を発生するために1つ以上の中間の電極を非活性化させることによって、下位液滴を分配するための液滴オペレーションが実行されてもよい。
【0085】
図9Aおよび9Bは、図8に示される構成800と類似している、別の液滴分配構成900の上面図を示す。液滴分配構成900は、単一の基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ910を含む。1つ以上のリザーバ電極922および/または914が、流体リザーバ910内に配置される。
【0086】
一実施例において、流体リザーバ910は、中心のH字形状のリザーバ電極922を含んでもよく、それは図9Bにも図示される。H字形状の電極は、接続用セグメント922cによって(端点以外の位置で)接続される2つの概して平行したセグメント922a/922bを含む。図示するように、2つの概して平行したセグメント922a/922bは、接続用セグメント922cに対して一般に直角で配置される。しかしながら、それに代えて、鈍角または鋭角が採用されてもよいことはいうまでもない。接続用セグメント922cは、端点、2つの間隙AおよびB(図9B参照)が形成される(H字形状の電極の上部の1つの間隙Aおよび底部の1つの間隙B)のとは別の位置で、2つの概して平行したセグメント922a/922bを接続する。液滴分配電極926のような1つ以上の液滴オペレーション電極は、これらの間隙のどちらかにはめ込み(インセット)されてもよい。代替の実施形態において、接続用セグメント922cは、液滴分配電極に近い端点で2つの概して平行したセグメント922a/922bを接続して、それによって、H字形状のリザーバ電極よりむしろU字形状のリザーバ電極を形成する。一実施形態において、H字形状の電極は、第1および第2の間隙(AおよびB)および、このうちの1つの間隙に配置される液滴オペレーション電極924を有して設けられる。液滴分配電極926は、分配される液滴を使用して液滴オペレーションを行うために構成される追加の液滴オペレーション電極930と関連していてもよい。
【0087】
流体リザーバ910は、また、2つのL字形状の電極914および918を含んでもよい。L字形状の1つの電極918は、垂直軸に沿って像を映してもよく、すなわち、「L.」の鏡像でもよい。L字形状の電極914および918の各々は、長いセグメント914a/918aおよび、より短いセグメント914a/914bを含む。長いセグメント914a/918aは、いくつかの実施形態では、対応するより短いセグメント914a/914bに対して直角に配置されてもよい。2つのL字形状の電極は、それらが単体の電極として機能するように、互いに電気的に結合されてもよい。L字形状の電極914および鏡像のL字形状の電極918は、互いに向き合ってその間に間隙Dを形成する水平セグメント914b/918bによって位置合わせをしてもよい。この配置はまた、L字形状の電極914/918の水平垂直部分間に、間隙Cを提供する。一実施形態において、L字形状の電極は、鏡像のL字形状の電極と一緒に設けられ、2つのL字形状の電極の水平部分は互いに位置合わせされて、その間に間隙を形成するために切り離され、そして、その間隙に液滴オペレーション電極が配置される。液滴分配電極926は、分配される液滴を使用して液滴オペレーションを行うために構成される追加の液滴オペレーション電極930と関連していてもよい。
【0088】
別の実施形態では、L字形状の電極は、鏡像のL字形状の電極と一緒に設けられ、2つのL字形状の電極の水平部分は互いに位置合わせされて、その間に間隙を形成するために切り離される。H字形状の電極は、L字形状の電極の垂直部分間の間隙において設けられ、H字形状の電極の隙間は、通常、L字形状の電極の水平部分間の間隙に合わせられる。第1の液滴オペレーション電極は、L字形状の電極の水平部分間の間隙に合わせられるH字形状の電極の間隙において、少なくとも部分的に設けられる。第2の液滴オペレーション電極は、L字形状の電極の水平部分によって形成される間隙において、少なくとも部分的に設けられる。
【0089】
電極914、電極918および電極922は、例えば、図9に示すように、サイズ、場所および形状が異なる個別に制御される電極でもよい。このように、電極926および移送電極930を経た液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ910内の液体(図示せず)の量が時間とともに変化するにつれて、1つ以上の特定の電極914、918および922が、液体についての最も効率的なオペレーションのために活性化される。
【0090】
オペレーションにおいて、H字形状の電極922およびL字形状の電極914/918は、より多量の液体を液滴分配電極の近辺内に流入させるために、一緒に活性化されてもよい。さらに、H字形状の電極922およびL字形状の電極914/918は、より多量の液体を液滴分配電極926bの近辺内に流入させるために、液滴分配電極926aと共に活性化されてもよい。電極926bおよび930は、それから、液滴を分配するために使用されてもよい。場合によっては、より少量に対して、H字形状の電極922またはL字形状の電極914/918は、液体を電極926aまたは926bの近辺内に流入させるために、個別に活性化されてもよい。一旦、適切な液滴分配電極926aまたは926bの近辺において、液滴分配電極926aおよび/または926bならびに液滴オペレーション電極930を使用して、例えば、液滴オペレーション面上に液体を流れさせるために電極の列を活性化させることによって、そして、液滴オペレーション面上の1つ以上の電極の上に下位液滴を発生するために1つ以上の中間の電極を非活性化させることによって、下位液滴を分配するための液滴オペレーションが実行されてもよい。
【0091】
図10は、流体リザーバ内の多量の液体を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1000の上面図を示す。液滴分配構成1000は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1010を含む。流体リザーバ1010内に、その中の液体の量(可変である)についてのオペレーションを効率的に実行するための1つ以上の電極が配置されてもよい。加えて、流体リザーバ1010の境界として役立つバリア1016の開口部は、一組の移送電極1022を供給する電極1018と隣接している。
【0092】
一実施例において、流体リザーバ1010は電極アレイ1014を含んでもよく、それは、図10に示すように、流体リザーバ1010のエリア内でアレイ状(例えばチェッカーボードパターン)に配置される複数の個別に制御される電極でもよい。電極1018および移送電極1022を経る液滴分配プロセスに起因して、流体リザーバ1010内の液体(図示せず)の量が時間とともに変化するにつれて、電極1018および1022が流体から液滴を分配するために使用されてもよいように、電極アレイ1014の特定の電極は、電極1018の近辺内に流体をもたらすために必要に応じて活性化される。
【0093】
図11A、11B、および11Cは、図10は、流体リザーバ内の多量の液体を変化させることを効率的に扱うための、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1100の上面図を示す。液滴分配構成1100は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1110を含む。流体リザーバ1110内に、その中の液体のさまざまな量についての液滴分配オペレーションを実行するための1つ以上の電極1114が配置されてもよい。加えて、流体リザーバ1110の境界として役立つバリア1116の開口部は、一組の移送電極1122を供給する液滴分配電極1118と隣接している。
【0094】
電極1114は、例えば、流体リザーバ1110の開口部で最も幅が広くて、流体リザーバ1110の開口部の反対側で最も幅が狭い、個別に制御される細長い(例えば指状の)電極でもよい。電極が活性化されるとき、液体は、液滴オペレーション電極1118の近辺の最も幅が広い電極端部に位置合わせされる傾向がある。電極の反対側のセットは、それらが単体の電極として作動することができるように、電気的に結合されることができる。例えば、電極Aは、それらが一緒に活性化されおよび非活性化されるように、電気的に結合されることができる。同様に、電極Aは、それらが一緒に活性化されおよび非活性化されるように、電気的に結合されることができる。より多量の流体を扱うために、より多くの電極1114が活性化されることができ、そして、より少量の流体を扱うために、より少ない電極1114が活性化されることができる。図示するように、電極1114は、揃ったペアA、揃ったペアB、および単体Cを含む、3つの電極を含む。もちろん、効率的な設計の便宜のみによって制限される、任意の数の電極114が使用されることができる。さまざまな実施形態において、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれより多くの電極114が設けられる。
【0095】
1つの動作モードにおいて、電極1114A、BおよびCは、より多量の液体から液滴を分配するためのみに活性化され、電極1114BおよびC、または1114AおよびBは、中間の量の液体から液滴を分配するためのみに活性化され、電極1114Cは、より少量の液体から液滴を分配するためのみに活性化される。
【0096】
図11Bは、リザーバ電極114が概して細長い涙の形状である関連する実施形態を示す。液滴オペレーション電極1118の近くに、より広い幅の端部を有して、液滴オペレーション電極の遠くに位置する先端へ向けてテーパーがついている。さらに、電極は、概してファン・タイプ・レイアウトに配置される。
【0097】
図11Cは、液滴オペレーション電極118が副電極に分割される別の実施形態を示す。これらの副電極は、リザーバ電極からより小さい液滴を分配するために用いられてもよい。
【0098】
図12A、12Bおよび12Cは、液滴アクチュエータの一部のさらに別の液滴分配構成1200の上面図を示す。液滴分配構成1200は、液滴アクチュエータ基板または、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバ1210を含む。電極1214は、流体リザーバ1210内に配置されてもよい。バリア1216の開口部1230は、リザーバ1210から、液滴オペレーション面上の一組の移送電極1222を供給する電極1218上への流体経路として役立つ。
【0099】
電極1214は、例えば、液滴分配オペレーションの間、液滴に引き戻しを提供する方法で延長される電極でもよく、ここで、引き戻しは、液滴が分配されている方向に対して直角または鋭角である。この例では、液滴分配オペレーションの引き戻し段階の間に電極1214が活性化されると、液体が電極1214の形状に従わせる傾向がある流体リザーバ1210の中の液体の量は、結果として電極1218および移送電極1222から引き離すことになる。
【0100】
図12Bは、リザーバ電極1214が電極1218に最も近くで最も厚く、そして、電極1218に対して近い方向にテーパーがついている、類似の構成を示す。図12Bは、電極1218がリザーバ電極1214の間隙にはめ込まれる、別の類似の構成を示す。
【0101】
図12Cを参照すると、液滴分配プロセスの実施例は、リザーバ電極1214、電極1218および電極1222の活性化を含み、続いて、電極1222上に液滴を残すために電極1218が非活性化される。液滴オペレーション面上により長い液滴スラグを引き寄せるために多重電極1222が用いられ、続いて、液滴オペレーション面上に液滴を形成するために1つ以上の中間電極が非活性化される、類似のプロセスが想定される。
【0102】
図13A、13B、および13Cは、液滴アクチュエータの電極アレイ1300を示し、そして、液滴が対角線的に分配される液滴分配プロセスを示す。例えば、電極アレイ1300は、電極1310(例えば電子ぬれ電極)のアレイで形成されてもよい。図13Aは、液滴が分配される液滴1314が、活性化している特定の電極1310上に保持されることを示す。図13Bは、液滴1314に対して対角線にある特定の電極1310が活性化されてもよいことを示し、それによって、液滴1314から流体の指を差し出して、図13Cに示すように、対角線的に位置する下位の液滴1318を形成させる。分配は、2つの液滴を形成する単一の対角線、および/または、複数の液滴を形成する2本の対角線でもよい。電極アレイが4つ以上の側部を有する電極を使用して形成されてもよい他の実施形態において、4つ以上の液滴が形成されてもよい。
【0103】
7.2流体のローディングおよびアンローディング構造および方法
図14から26Cにおいて記述される本発明の以下の実施形態において、「開口部」は、例えば、流体(例えばサンプル流体)が液滴アクチュエータ内へロードされおよび/または液滴アクチュエータからアンロードされてもよい、液滴アクチュエータの基板の開口部でもよい。さらにまた、開口部は、いかなる形状でもあってもよい。
【0104】
図14は、流体をロード/アンロードするための開口部に関連して、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成1400の上面図を示す。リザーバ液滴分配構成1400は、間隙によって分離される液滴アクチュエータの2つの基板間に形成されてもよい流体リザーバと関連している。リザーバ液滴分配構成1400は、多重電極で形成される電極アレイ1410を含む。一実施例において、電極アレイ1410は、3×3アレイに配列される個別に制御される電極1414a〜1414iで形成されてもよい。図14はまた、液滴アクチュエータの基板における開口部1418を示す。電極アレイ1410を有する開口部1418の相互作用は、移送電極1422を介して容易にされてもよい。移送電極1422は、開口部1418を通して電極アレイ1410上へ供給される流体の移送を援助するために用いられる。この例では、図14に示すように、開口部1418は、少なくとも部分的に移送電極1422と重なり合って配置される。加えて、電極アレイ1410は、電極1426(例えば電子ぬれ電極)の配置を供給し、それは、その上に液滴(図示せず)が分配されてもよくて、そして、それによって液滴が液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0105】
図14のリザーバ液滴分配構成1400の実施例において、電極アレイ1410は、単一電極1426の面積の数倍でもよい流体リザーバを提供する。図14に示す実施例において、電極アレイ1410は、単一電極1426の面積の約9倍でもよい流体リザーバを提供する。加えて、1つの大きなリザーバ電極と比較して、リザーバ構成1400の電極アレイ1410は、個別に制御される電極1414を介して電極1426上に液滴を分配するための改良された制御を提供する。液滴アクチュエータの開口部を伴う改良された制御および相互作用を提供するための、リザーバ構成の他の実施例は、図15A〜26Cに関して記述される。
【0106】
図15A、15B、15C、15D、15E、および15Fは、流体をロードおよび/またはアンロードするための開口部に関して示される、液滴アクチュエータのリザーバ液滴分配構成のさまざまな実施例のそれぞれ上面図を示す。
【0107】
図15Aは、開口部1510に関して配置されるリザーバ液滴分配構成1500を示す。特に、開口部1510は、リザーバ構成1500の移送電極1512と少なくとも部分的に重なり合って配置される。移送電極1512は、開口部1510を通して環状(例えば、任意の設計者定義の幅の円形または卵形状)のリザーバ電極1514上に供給される流体の移送を援助するために用いられる。加えて、移送電極1512の反対側でもよい環状のリザーバ電極1514の側面には、電極1516(例えば電子ぬれ電極)が配置されて、そして、その上に、環状のリザーバ電極1514から液滴(図示せず)が分配されて、液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0108】
図15Bは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が分割型の環状のリザーバ電極1524と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1520を示す。分割セグメントは、個別に制御されてもよいか、または、単一の電極として作動するために電気的に結合されてもよい。
【0109】
図15Cは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が多角形のリザーバ電極1534(例えば、任意の設計者定義の幅の形状の、正方形、長方形、六角形、五角形、六角形、等)と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1530を示す。
【0110】
図15Dは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が分割型のバンド形状のリザーバ電極1544と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1540を示す。各分割セグメントは、図15Aの連続した環状のリザーバ電極1514および/または図15Cの連続したバンド形状のリザーバ電極1534と比較して、さらなる制御を提供するために、個別に制御されてもよい。
【0111】
図15Eは、図15Aの環状のリザーバ電極1514が、例えば、移送電極1512と電極1514と間の車輪のスポークとして配置される一組の細長い電極1554と交換されることを除いては、図15Aのリザーバ液滴分配構成1500と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1550を示す。この例では、各細長い電極1554は、長方形の形状であり、改良された制御を提供するために個別に制御されてもよい。
【0112】
図15Fは、図15Eの長方形の形状である細長い電極1554が三角形の形状である一組の細長い電極1564と交換されることを除いては、図15Eのリザーバ液滴分配構成1550と実質的に同様であるリザーバ液滴分配構成1560を示す。また、細長い電極1564は、例えば、移送電極1512と電極1514と間の車輪の、中心を指している三角形の突端を有するスポークとして配置される。各細長い電極1564は、改良された制御を提供するために個別に制御されてもよい。
【0113】
図16A、16B、および16Cは、液滴アクチュエータの流体リザーバ1600に関して、特定の実施例の開口部の複数の上面図を示す。流体リザーバ1600は、例えば、一連の電極1614(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極1610を含んでもよい。そして、一連の電極は、その上にリザーバ電極1610から液滴(図示せず)が分配されて、そして、その一連の電極によって、液滴が液滴オペレーションに委ねられてもよい。例えば、サンプル流体が液滴アクチュエータ内へロードされてもよい開口部を有するリザーバ電極(例えばリザーバ電極1610)の相互作用は、リザーバ電極に対する開口部の相対的な位置によってもたらされてもよい。
【0114】
図16Aは、例えば、リザーバ電極1610の幅の約1/3〜約1/2でもよい直径を有する開口部1618を示す。加えて、図16Aは、リザーバ電極1610と関連する開口部1618の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1618の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1618の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1618の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0115】
図16Bは、例えば、図16Aの開口部1618の直径の約2倍でもよい直径を有する開口部1622を示す。加えて、図16Bは、リザーバ電極1610と関連する開口部1622の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1622の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1622の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1622の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0116】
図16Cは、例えば、図16Aの開口部1618の直径の約3倍でもよい直径を有する開口部1626を示す。加えて、図16Cは、リザーバ電極1610と関連する開口部1626の3つの実施例の位置を示す。第1の実施例では、開口部1626の面積の約半分が、リザーバ電極1610に重なる。第2の実施例では、開口部1626の面積の約半分より小さい部分が、リザーバ電極1610に重なる。第3の実施例では、開口部1626の面積の実質的に全部が、リザーバ電極1610に重ならない。
【0117】
図17は、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成1700の上面図を示し、そして、液滴分配プロセスを示す。液滴分配構成1700は、例えば、一連の電極1714(例えば、電子ぬれ電極1714a、1714b、および1714c)を供給するリザーバ電極1710を含んでもよい。リザーバ電極1710からの液滴(図示せず)は、リザーバ電極1710から電極1714上へ分配されてもよく、そして、液滴オペレーションに委ねられてもよい。
【0118】
図18は、液滴分配構成1700の別の図を示し、そして、図17の液滴分配プロセスを示す。
【0119】
加えて、図17および18は、電極1714a、1714bおよび1714cを示す。ここで、電極1714aは、リザーバ電極1710および、リザーバ電極1710の近くの開口部1718の範囲内に埋め込まれる。図17および18を参照すると、液滴分配構成1700を経た液滴分配プロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0120】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、電極1714b=OFF、および電極1714c=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710のみの面積の実質的に全体に分配され、そして、電極1714a、1714b、および1714cの上には流体および/または液滴は実質的に存在しない。
【0121】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=OFF、および電極1714c=OFFである。このステップでは、電極の活性化のため、リザーバ電極1710からの流体が、電極1714aの上に引き寄せられる。
【0122】
ステップ3で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=OFFである。このステップでは、双方の電極1714aおよび電極1714bの活性化のため、リザーバ電極1710からの流体の指が、双方の電極1714aおよび電極1714bに沿って引き寄せられる。
【0123】
ステップ4で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=ONである。このステップでは、電極1714a、電極1714b、および電極1714cの活性化のため、リザーバ電極1710からの流体の指は、電極1714に沿ってさらに、電極1714a、電極1714bおよび電極1714cにわたって引き寄せられる。
【0124】
ステップ5で、リザーバ電極1710=OFF、電極1714a=ON、電極1714b=ON、および電極1714c=ONである。このステップでは、リザーバ電極1710が非活性化され、そして、液滴を分配するのに適した形状になるようにリザーバ電極1710で流体を解放する。特に、リザーバ電極1710上の流体は、電極1714a、電極1714bおよび電極1714cの全体にわたる流体のスラグに向かって平衡状態に達することができる。このステップは、他のステップと比較してより高い頻度で実行されてもよい。
【0125】
ステップ6で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、電極1714b=OFF、および電極1714c=ONである。このステップでは、電極1714bが非活性化され、かつ、リザーバ電極1710が活性化される。そして、リザーバ電極は一部のスラグをリザーバ電極1710に向かって引き戻して、電極1714cに液滴を残したままで電極1714bで液体のスラグを分割させる。
【0126】
図19は、液滴アクチュエータの一部の別の液滴分配構成1900の上面図を示し、そして、液滴分配プロセスを示す。液滴分配構成1900は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912、および第2側部リザーバ電極1914を含んでもよい。図19に示すように、中央リザーバ電極1910は、テーパー形状を有してもよい。図19に示すように、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914は、三角形の形状でもよく、そして、中央リザーバ電極1910に適合してもよい。中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912、および第2側部リザーバ電極1914の組合せは、改良された制御のためにセグメント化される、実質的に長方形または正方形のリザーバ電極を形成する。特に、セグメントは、液滴分配プロセスにおいて援助する方法で形づくられる。
【0127】
中央リザーバ電極1910の狭端部は、例えば、一連の電極1918(例えば電子ぬれ電極1918a、1918bおよび1918c)を供給する。そして、一連の電極上に中央リザーバ電極1910から液滴が分配されて、それによって、液滴は液滴オペレーションに委ねられてもよい。より詳しくは、図19は、電極1918a、1918bおよび1918cを示す。ここで、電極1918aは、中央リザーバ電極1910の狭端部および、中央リザーバ電極1910の近くの開口部1922の中に埋め込まれる。図19を参照すると、液滴分配構成1900を経た液滴分配プロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0128】
ステップ1で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=OFF、電極1918b=OFF、および電極1918c=OFFである。このステップでは、流体の量は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1918a、1918bおよび1918c上には流体および/または液滴は実質的に存在しない。
【0129】
ステップ2で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=ON、電極1918b=OFF、および電極1918c=OFFである。このステップでは、電極1918aの活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体が、.電極1918aの上に引き寄せられる。
【0130】
ステップ3で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=OFF、第2側部リザーバ電極1914=OFF、電極1918a=ON、電極1918b=ON、および電極1918c=OFFである。このステップでは、双方の電極1918aおよび電極1918bの活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体の指が、双方の電極1918aおよび電極1918bに沿って引き寄せられる。加えて、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914が非活性化されるので、図19に示すように、中央リザーバ電極1910の流体は液滴分配プロセスを援助するために適した形状になる。
【0131】
ステップ4で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=OFF、第2側部リザーバ電極1914=OFF、電極1918a=ON、電極1918b=ON、および電極1918c=ONである。このステップでは、電極1918a、電極1918bおよび電極1918cの活性化、および第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の非活性化のため、中央リザーバ電極1910からの流体の指は、電極1918に沿ってさらに、電極1918a、電極1918bおよび電極1714cにわたって引き寄せられる。
【0132】
ステップ5で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=ON、電極1918b=OFF、および電極1918c=ONである。このステップでは、電極1918bが非活性化される。そして、現在活性化されている中央リザーバ電極1910の力によってスラグの一部を中央リザーバ電極1910に向かって引き戻して、そして電極1918cに液滴を残したまま、電極1918bが電極としての役割で液体のスラグを分割させる。
【0133】
ステップ6で、中央リザーバ電極1910=ON、第1側部リザーバ電極1912=ON、第2側部リザーバ電極1914=ON、電極1918a=OFF、電極1918b=OFF、および電極1918c=ONである。このステップでは、流体の量は、中央リザーバ電極1910、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914の複合エリア全体に引き寄せられ、そして、電極1918aおよび1918b上に流体は存在しない。液滴は、電極1918cにとどまる。
【0134】
液滴分配構成1900を経た液滴分配プロセスのステップ1〜6を参照すれば、リザーバ電極を完全に非活性化させる必要性は回避される。より詳しくは、中央リザーバ電極1910は、電極活性化シーケンス1900のすべてのステップを通して活性化されたままであり、そして、第1側部リザーバ電極1912および第2側部リザーバ電極1914のみが順番にオン/オフされる。
【0135】
図20Aは、図17の液滴分配構成1700の別の上面図を示し、そして、液滴を揺り動かしておよび/または液滴アクチュエータの流体リザーバを満たすプロセスを示す。図20Aを参照すると、液滴分配構成1700を介して液滴を揺り動かすプロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0136】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、および電極1714b=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710および電極1714aの複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1714bの上には流体は存在しない。
【0137】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、電極1714aが非活性化されて、電極1714aの流体がリザーバ電極1714aへ引き戻され、そして、電極1714b上に流体は実質的に存在しない。
【0138】
液滴分配構成1700を介して液滴を揺り動かすプロセスは、液滴撹拌オペレーションを達成するために、ステップ1および2の間を行き来する。あるいは、ステップ1および2の間を行き来することは、開口部1718を介してリザーバ電極1710上へ供給される液体を満たすために使用されてもよい。他の液滴オペレーションが実行されているのと同時に、この液体を満たすオペレーションは実施されてもよい。
【0139】
図20Bは、図17の液滴分配構成1700のさらに別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータ内の流体を揺り動かすプロセスを示す。液滴分配構成1700を介して流体を揺り動かすプロセスは、次の工程を含んでもよいが、これに限定されない。
【0140】
ステップ1で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=ON、および電極1714b=OFFである。このステップでは、流体の量は、リザーバ電極1710および電極1714aの複合エリアの実質的に全体に分配され、そして、電極1714b上には流体は実質的に存在しない。
【0141】
ステップ2で、リザーバ電極1710=ON、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、電極1714aが非活性化されて、電極1714aの流体がリザーバ電極1714aへ引き戻され、そして、電極1714b上に流体は実質的に存在しない。
【0142】
ステップ3で、リザーバ電極1710=OFF、電極1714a=OFF、および電極1714b=OFFである。このステップでは、リザーバ電極1710を非活性化させることによって、その上にある流体は開口部1718を通して実質的に排出されることができ、そして、それは流体リザーバのビーズ(図示せず)を分解するための機構を提供する。
【0143】
液滴分配構成1700を介して流体を揺り動かすプロセスは、液滴撹拌オペレーションを達成するために、ステップ1、2および3を通って繰り返しループしてもよい。例えば、一旦ビーズ(図示せず)が流体リザーバ(例えばリザーバ電極1710)内へロードされると、ビーズは重力のため流体リザーバの表面上に沈殿する傾向がある。しかしながら、分析用にそれらを再懸濁するために、ビーズは、開口部1718を介して液滴アクチュエータ内に流体をロードし、それから開口部1718を通して流体を戻すことによって(例えば、ステップ3でリザーバ電極1710をスイッチオフすることによって)、再懸濁されることができる。この動きによって、再循環が生じて、ビーズを再懸濁する。
【0144】
図21Aは、液滴アクチュエータの一部の液滴分配構成2100の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける1Xサイズ液滴の処分のプロセスを示す。液滴分配構成2100は、液滴アクチュエータの開口部2118を通して1Xサイズの液滴2114を処分するための一連の電極2110(例えば、電子ぬれ電極2110a、2110b、2110cおよび2110d)を含む。この例では、開口部2118は、電極2110dの近くに位置する。1Xサイズとは、単一の電極2110の近似の面積に関連する液滴の近似の設置面積をいう。液滴分配構成2100を経た1Xサイズ液滴の処分のプロセスは、次の工程を含むが、これに限定されない。
【0145】
ステップ1で、電極2110a=ON、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、1Xサイズ液滴2114は、電極2110aのみが活性化するため、電極2110aに保持される。
【0146】
ステップ2で、電極2110a=OFF、電極2110b=ON、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aが非活性化され、そして、その隣りの電極2110bが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110aから電極2110bへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0147】
ステップ3で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110bが非活性化され、そして、その隣りの電極2110cが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110bから電極2110cへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0148】
ステップ4で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cが非活性化され、そして、その隣りの電極2110dが活性化される。このことは、1Xサイズ液滴2114を電極2110cから電極2110dへ移動させ、これは開口部2118の近くに位置する。
【0149】
ステップ5で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110dが非活性化され、それによって1Xサイズ液滴2114は、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)ることができる。
【0150】
図21Bは、図21Aの液滴分配構成2100の別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける2Xサイズ液滴の処分のプロセスを示す。例えば、図21Bは、液滴分配構成2100の上に2Xサイズの液滴2116を示す。2Xサイズとは、単一の電極2110の近似の面積に関連する液滴の近似の設置面積をいう。液滴分配構成2100を経た2Xサイズ液滴の処分のプロセスは、次の工程を含むが、これに限定されない。
【0151】
ステップ1で、電極2110a=ON、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aのみが活性化するため、2Xサイズ液滴2116は、電極2110aに保持される。
【0152】
ステップ2で、電極2110a=OFF、電極2110b=ON、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110aが非活性化され、そして、その隣りの電極2110bが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116を電極2110aから電極2110bへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0153】
ステップ3で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110bが非活性化され、そして、その隣りの電極2110cが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116を電極2110bから電極2110cへ移動させ、これは開口部2118に向かう方向にある。
【0154】
ステップ4で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=ON、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cおよびその隣りの電極2110dが活性化される。このことは、2Xサイズ液滴2116の形状を変えて双方の電極2110cおよび電極2110d全体に展開させ、そして、それは開口部2118の近くに位置する流体のスラグを作成する。
【0155】
ステップ5で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=ONである。このステップでは、電極2110cが非活性化され、そして、電極2110dのみが活性化した状態に残る。このことは、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)る2Xサイズ液滴2116の一部を解放して、そして、電極2110dでの2Xサイズ液滴2116のバランスの量を残す。
【0156】
ステップ6で、電極2110a=OFF、電極2110b=OFF、電極2110c=OFF、および電極2110d=OFFである。このステップでは、電極2110dが非活性化され、それによってステップ5からの2Xサイズ液滴2116のバランスの量は、開口部2118を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)ることができる。
【0157】
図22Aは、液滴アクチュエータの一部の2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける液滴分配プロセスを示す。2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200は、液滴アクチュエータ(図示せず)の流体リザーバとして役立つ多重電極2210のアレイを含む。一実施例では、図22Aに示すように、電極2210a〜2210iは、3×3のアレイに配置される。電極アレイ2210の一側に、一連の電極2214(例えば電極2214aおよび2214b)が配置されてもよく、それは、例えば、電子ぬれ電極であってもよい。電極2210および電極2214は、個別に制御されてもよい。例えば、電極アレイ2210の電極2214と対向する側の近くに、開口部2218が位置してもよい。加えて、図22Aは、活性化状態にあるすべての電極2210および電極2214、並びに、電極2210および電極2214の複合エリアの上に分配される流体2222の量を示す。
【0158】
図22Aは、液滴アクチュエータの液滴分配オペレーションの1ステップにおける2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200を示す。一実施例において、液滴分配プロセスは、図17および18に関して記述される液滴分配プロセスと実質的に同様でもよい。
【0159】
図22Bは、図22Aの2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の別の上面図を示し、そして、液滴アクチュエータにおける液滴の処分のプロセスを示す。図22Bは、電極2214a.の上に位置する液滴2224を示す。この例では、液滴2224は、電極2214aから電極2214bに、それから電極2210bに、それから電極2210eに、それから電極2210hに移送されて、そして、開口部を通して液滴アクチュエータから排出され(すなわち、処分され)る。液滴処理プロセスは、図21Aに関して記述される液滴処理プロセスと実質的に同様でもよい。
【0160】
図22Aおよび22Bの2つの目的を兼ねた液滴分配構成2200の態様は、同じ液滴分配構成が、液滴分配オペレーションおよび液滴処理オペレーションの双方に適していてもよいということである。
【0161】
図23Aは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2300の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2300は、形状が例えば正方形または長方形の中央リザーバ電極2310、および、複数のライン電極2312を含んでもよい。例えば、図23Aに示すように、第1のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第1の側部に配置されてもよく、第2のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第2の側部に配置されてもよく、第3のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第3の側部に配置されてもよく、そして、第4のライン電極2312は、中央リザーバ電極2310の第4の側部に配置されてもよい。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、中央リザーバ電極2310に埋め込まれてもよい。
【0162】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2310に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が、各ライン電極2312の第1電極2312に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2310の有無は、任意でもよい。
【0163】
図23Aの液滴分配構成2300の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、4つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2300の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2310)の有無が任意でもよいということである。
【0164】
図23Bは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2320の別の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2320は、形状が例えば正方形または長方形の中央リザーバ電極2322、および、図23Aにおいて記述される複数のライン電極2312を供給するための複数の側部電極2324を含んでもよい。例えば、図23Bに示すように、第1のライン電極2312を供給する側部電極2324aは、中央リザーバ電極2322の第1の側部に配置されてもよく、第2のライン電極2312を供給する側部電極2324bは、中央リザーバ電極2322の第2の側部に配置されてもよく、第3のライン電極2312を供給する側部電極2324cは、中央リザーバ電極2322の第3の側部に配置されてもよく、第4のライン電極2312を供給する側部電極2324dは、中央リザーバ電極2322の第4の側部に配置されてもよい。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、それぞれの側部電極2324の各々に埋め込まれてもよい。
【0165】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2322に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が、側部電極2324の各々に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2322の有無は、任意でもよい。
【0166】
図23Bの液滴分配構成2320の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、4つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2320の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2322)の有無が任意でもよいということである。
【0167】
図23Cは、液滴アクチュエータの単一のリザーバから複数の方向に液滴を分配するための液滴分配構成2340のさらに別の実施例の上面図を示す。液滴分配構成2340は、形状が例えば正方形、長方形、円形、六角形、または八角形の中央リザーバ電極2342、および、中央リザーバ電極2342を実質的に囲む分配電極2344を含んでもよい。さらにまた、分配電極2344の形状は、図23Aにおいて記述される複数のライン電極2312を供給するための複数のプラットホーム2346(図23C参照)を有する。
【0168】
例えば、図23Cに示すように、分配電極2344の第1のプラットホーム2346が第1のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第2のプラットホーム2346が第2のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第3のプラットホーム2346が第3のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第4のプラットホーム2346が第4のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第5のプラットホーム2346が第5のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第6のプラットホーム2346が第6のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第7のプラットホーム2346が第7のライン電極2312を供給し、分配電極2344の第8のプラットホーム2346が第8のライン電極2312を供給する。この例では、各ライン電極2312の第1電極2312は、それぞれのプラットホーム2346の各々に埋め込まれてもよい。
【0169】
加えて、開口部2314は、中央リザーバ電極2342に関して実質的に中央に位置する。開口部2314の一部が分配電極2344の一部に重なることができるように、開口部2314の直径は最適にサイズ設定されてもよい。このようにして、中央リザーバ電極2342の有無は、任意でもよい。
【0170】
図23Cの液滴分配構成2340の態様は、それが、液滴が複数の方向(例えば、限定されないが、8つの方向)に分配されることができる単一のリザーバを提供するということである。液滴分配構成2340の別の態様は、中心電極(例えば中央リザーバ電極2342)の有無が任意でもよいということである。
【0171】
図23A、23B、および23Cを参照すると、リザーバ構成の形状は、図23A、23B、および23Cのみに示される形状に限定されない。他の実施態様において、リザーバ構成の形状は、任意の数の方向に液滴を分配するのに適した任意の形状に修正されてもよい。加えて、開口部2314は、円形に限られない。あるいは、開口部2314は、リザーバ構成の形状と対応するのに適した任意の形状であってもよい。
【0172】
図24Aは、単一の開口部を使用して複数の流体リザーバに流体を平行して分配するための液滴アクチュエータ2400の一部の上面図を示す。加えて、図24Bは、図24Aの線A−Aに沿ってとられた液滴アクチュエータ2400の縦断面図を示す。図24Aおよび24Bを参照すると、液滴アクチュエータ2400は、間隙によって上部基板2412から分離される底部基板2410を含んでもよい。一組の複数の液滴分配構成2414は、底部基板2410と関連していてもよい。一実施例において、液滴アクチュエータ2400は、図24Aに示すように、液滴分配構成2414a〜2414hを含んでもよい。さらにまた、各液滴分配構成2414は、ライン電極2418(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極2416が入って形成されてもよい。
【0173】
液滴アクチュエータ2400は、それぞれの流路2426を介して液滴分配構成2414のそれぞれに対応する複数の開口部2424に、流動的に接続される中央開口部2420をさらに含む。例えば、中央開口部2420は、流路2426a〜2426hをそれぞれ介して、開口部2424a〜2424hに流動的に接続される。加えて、開口部2424a〜2424hは、液滴分配構成2414a〜2414hにそれぞれ対応する。さらにまた、図24Aおよび24Bに示すように、開口部2424a〜2424hの少なくとも一部は、液滴分配構成2414a〜2414hのそれぞれのリザーバ電極2416に各々重なってもよい。
【0174】
オペレーションにおいて、流体の量(例えば、サンプル流体2428の量)は、中央開口部2420を介して液滴アクチュエータ2400内へロードされてもよい。流体2428はそれから、流路2426を通って実質的に同時に流れて、開口部2424a〜2424hを充填する。これにより、液滴分配構成2414a〜2414hに対応するそれぞれのリザーバ電極2416の各々に、実質的に同時に流体2428を供給する。
【0175】
任意には、流体2428の量は、開口部2424a〜2424hのいずれか1つを介して、液滴アクチュエータ2400へロードされてもよい。しかしながら、この場合は、流体2428がわずかに別々の時間に液滴分配構成2414それぞれに到達することができるので、液滴分配構成2414a〜2414hは実質的に同時に流体2428を供給されることができない。任意には、流体2428の量は、その関連した開口部2424のみを介して特定の液滴分配構成2414内へロードされてもよい。例えば、液滴分配構成2414cは、開口部2424cを介してロードされるだけてもよい。
【0176】
他の実施形態では、開口部2424は、液滴アクチュエータ2400には無い。その代わりに、流体は、中央開口部2420のみから供給されて、そして流路2426を通って液滴分配構成2414に流れてもよい。
【0177】
本発明はリザーバ電極のみに通じる流体経路に限られないので、さらに別の実施形態では、流体経路(例えば流路2426)は任意の種類の電極に通じてもよい。
【0178】
図25Aは、単一の開口部を使用して複数の流体リザーバに流体を連続して分配するための液滴アクチュエータ2500の一部の上面図を示す。加えて、図25Bは、図25Aの線B−Bに沿ってとられた液滴アクチュエータ2500の縦断面図を示す。
【0179】
図25Aおよび25Bを参照すると、液滴アクチュエータ2500は、間隙によって上部基板2512から分離される底部基板2510を含んでもよい。一組の複数の液滴分配構成2514は、底部基板2510と関連していてもよい。一実施例において、液滴アクチュエータ2500は、図25Aに示すように、液滴分配構成2514a〜2514cを含んでもよい。さらにまた、各液滴分配構成2514は、ライン電極2518(例えば電子ぬれ電極)を供給するリザーバ電極2516が入って形成されてもよい。
【0180】
液滴アクチュエータ2500は、複数の液滴分配構成2514にそれぞれ対応する複数の開口部2522に、流動的に接続される流路2520をさらに含む。例えば、流路2520は、液滴分配構成2514a〜2514cにそれぞれ対応する開口部2522a〜2522cに流動的に接続される。さらにまた、図25Aおよび25Bに示すように、開口部2522a〜2522cの少なくとも一部は、液滴分配構成2514a〜2514cのそれぞれのリザーバ電極2516の各々に重なってもよい。
【0181】
オペレーションにおいて、流体の量(例えばサンプル流体2528の量)は、流路2520を介して液滴アクチュエータ2400内へロードされてもよい。流体2428はそれから、流路2520を通って流れて、実質的に連続して開口部2522a〜2522cに達する。これにより、液滴分配構成2514a〜2514cに対応するそれぞれのリザーバ電極2516の各々に実質的に経時的に流体2528を供給する。一実施例では、流路2520を介して、流体2428は最初に液滴分配構成2514aに達し、それから液滴分配構成2514bに達し、そしてそれから液滴分配構成2514cに達してもよい。
【0182】
本発明はリザーバ電極のみに通じる流体経路に限られないので、別の実施形態では、流体経路(例えば流路2520)は任意の種類の電極に通じてもよい。
【0183】
図26Aおよび26Bは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる液滴形成電極を含む、液滴アクチュエータの液滴分配構成2600の実施例の上面図を示す。図26Aおよび26Bに示すように、液滴分配構成2600は、埋め込まれる液滴形成電極2614を有するリザーバ電極2610を含んでもよい。リザーバ電極2610は、例えば、液滴形成電極2614より面積が数倍大きくてもよい。加えて、図26Aおよび26Bは、リザーバ電極2610と関連する開口部2618を示す。
【0184】
図26Aにおいて、リザーバ電極2610および液滴形成電極2614は、活性化される。従って、開口部2618を介して供給される流体(例えばサンプル流体2622)の量は、リザーバ電極2610および液滴形成電極2614の複合エリアの上にある。
【0185】
図26Bにおいて、リザーバ電極2610は非活性化され、そして、液滴形成電極2614のみが活性化される。従って、リザーバ電極2610の上にある流体2622の量(図26A参照)は、液滴形成電極2614のみの上に液滴2626を残して、開口部2618を通って排出されてもよい。
【0186】
図26Cは、より大きなリザーバ電極に埋め込まれる複数の液滴形成電極を含む、液滴アクチュエータの液滴分配構成2630の実施例の上面図を示す。図26Cに示すように、液滴分配構成2630は、埋め込まれる複数の液滴形成電極2634(例えば、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634d)を有するリザーバ電極2632を含んでもよい。リザーバ電極2632は、例えば、各液滴形成電極2634より面積が数倍大きくてもよい。加えて、図26Cは、リザーバ電極2632の実質的に中心領域に置かれる開口部2618を示す。
【0187】
図26Cにおいて、リザーバ電極2632は非活性化され、そして、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634dは活性化される。従って、リザーバ電極2632の上に存在し得た任意の流体の量は、液滴形成電極2634a、2634b、2634cおよび2634dのみの上に液滴2626を残して、開口部2618を通って排出されてもよい。
【0188】
本発明は、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態に限定されない。本発明の範囲には、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態の任意の組合せを含めてもよい。加えて、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態のバリエーションは、例えば、液滴アクチュエータの液体の量を移動するためのエネルギー源として、圧力、電子ぬれ、重力効果、毛管力、およびそれらの任意の組み合わせを利用してもよい。さらにまた、例えば、図1〜26A、26Bおよび26Cに示される例示の実施形態のバリエーションは、任意のサイズ、形状および/または幾何形状(例えば、これに限定されない、長方形、正方形、円形、楕円形、六角形、そして八角形)の、流体リザーバ、電極および開口部を含んでもよい。
【0189】
7.3液滴アクチュエータ
本発明の用途に適した液滴アクチュエータ・アーキテクチャの例として、パムラ(Pamula)らによる2005年6月28日発行の「電子ぬれベース技術による液滴操作装置(Apparatus for Manipulating Droplets by Electrowetting−Based Techniques)」と題する米国特許第6,911,132号;2006年1月30日出願の「プリント回路基板上の液滴操作装置および方法(Apparatuses and Methods for Manipulating Droplets on a Printed Circuit Board)」と題する米国特許出願第11/343,284号;双方ともシェンデロフ(Shenderov)らによる、2004年8月10日発行の「マイクロ流体工学のための静電アクチュエータおよびその使用方法(Electrostatic Actuators for Microfluidics and Methods for Using Same)」と題する米国特許第6,773,566号および、2000年1月24日発行の「部品移動のないマイクロ流体工学のためのアクチュエータ(Actuators for Microfluidics Without Moving Parts)」と題する米国特許第6,565,727号;2006年12月11日に出願されたポラック(Pollack)らによる「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号(それらの開示が参照により本明細書に組み込まれる)、を参照されたい。上述の通り、液滴アクチュエータは、その上で液滴オペレーションが行われる液滴オペレーション面を含む。液滴アクチュエータは、液滴オペレーションを行うために構成される電極も含む。
【0190】
液滴オペレーション電極は、液滴オペレーション面と関連するとして本明細書でしばしば記述されが、それらが、上部および底部基板の中間にある基板(例えば、上部および底部基板を接続する側壁またはシーラント)と同様に、上部および/または底部基板を含む液滴アクチュエータの任意の基板と関連していてもよいことが理解されるべきである。さらに、記述されるさまざまな実施形態において、上部基板はあってもなくてもよい。さまざまな実施形態では、流体を流れさせる毛管力、表面張力力、圧力源を使用するとして記述される。いうまでもなく、これらの実施形態の各々において、毛管力、表面張力力、圧力源(正たまは負の)、および/または他の力の任意の組合せが使用されてもよい。さらに、開示の全体にわたり、液滴アクチュエータは上部および底部基板を有するとして概して記述されるが、液滴が操作性のための2つの基板間に拘束されることを特に必要としない実施形態においては、単一基板で充分であることはいうまでもない。リザーバ壁によって液滴オペレーション面から切り離されるリザーバを含む実施形態において、液体は、上部板、底部板および/または、上部板と底部板との間の液滴アクチュエータの側部で決められる流体経路によって、リザーバ内に導入されてもよい。本明細書で記述されるさまざまな液滴分配プロトコルに加えて、各実施形態において、液滴は、1つ以上のリザーバ電極および2以上の液滴オペレーション電極を活性化させることによって、そして続いて、終端の活性化液滴オペレーション電極と1つ以上のリザーバ電極との中間にある1つの液滴オペレーション電極を非活性化させることによって、分配されてもよい点に留意する必要がある。本明細書において記述される実施例に関して、さまざまな実施形態において、2、3、4、5またはそれ以上の液滴オペレーション電極が活性化されてもよく、そして、終端の活性化電極または電極(複数)上に液滴を形成するために、これらの液滴オペレーション電極の中間の1つを非活性化することが続く。さらに、本明細書において記述されるさまざまな実施形態において、第1の液滴オペレーション電極は、リザーバ電極に隣接するか、部分的にリザーバ電極に埋め込まれるか、または完全にリザーバ電極に埋め込まれてもよい。
【0191】
7.4流体
本発明のアプローチを使用する液滴オペレーションに委ねられてもよい流体の実施例として、第7.3節の特許のリスト、特に、2006年12月11日に出願された「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号を参照されたい。いくつかの実施形態において、流体は、生物学的サンプル(例えば全血液、リンパ液、血清、血漿、汗、涙、唾液、痰、脳脊髄液、羊水、精液、膣分泌液、漿液、滑液、囲心腔液、腹膜液、肋膜液、漏出液、滲出液、嚢胞性液、胆汁、尿、胃液、腸液、ふん便サンプル、流動化組織、流動化有機体、生物学的スワブ、および生物学的洗浄)を含む。いくつかの実施形態において、流体は、試薬(例えば水、純水、食塩水、酸性液、基底解、清浄液および/または緩衝液)を含む。いくつかの実施形態において、流体は、試薬(例えば生化学プロトコル(例えば、核酸増幅プロトコル、親和性ベースの分析プロトコル、塩基配列決定プロトコル、および/または体液の分析のための生化学プロトコル)のための試薬)を含む。
【0192】
7.5充填流体
間隙は、概して充填流体で満たされる。充填流体は、例えば、低粘度油(例えばシリコンオイル)でもよい。充填流体の他の例は、2006年12月11日に出願された「液滴ベースの生化学(Droplet−Based Biochemistry)」と題する国際特許出願PCT/US第06/47486号において提供される。
【0193】
7.6高スループット液滴分配の方法例
液滴アクチュエータの高スループット液滴分配オペレーションを提供する一例の方法は、液滴オペレーションに委ねられる液滴が形成されてもよい液体の経路に、個別に制御される電極のアレイを提供する、例えば図2および3に示されるステップ(1);特定の圧力の下で、個別に制御される電極のアレイを実質的にカバーする液体の量を提供する、例えば図2および3に示されるステップ(2);特定の個別に制御される電極(例えば他の全ての個別に制御される電極)を活性化させるステップ(3);個別に制御される電極のアレイの一端から始まる液体の量の格納をさせるために圧力を減らすステップ(4);および、流体の格納に続いて、特定の活性化電極(例えば他の全ての電極)上に液滴を形成する、例えば図2および3に示されるステップ(5);を含んでもよいが、これに限定されない。
【0194】
8.結論
実施形態についての前述の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を図示する添付図面に関連する。異なる構造およびオペレーションを有する他の実施形態は、本発明の範囲から逸脱しない。
【0195】
この明細書は、読者の便宜のためだけに節に分けられる。見出しは、本発明の範囲を制限するものとして解釈されてはならない。
【0196】
本発明のさまざまな詳細が、本発明の範囲から逸脱しないで変更されてもよいことが理解される。さらにまた、本発明が特許請求の範囲に述べられるような請求項によって定義されるように、前述の説明は、例示目的のためだけにあり、限定目的のためではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)底部基板を含む液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(ii)各開口部が前記液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む前記電極の周囲を囲む周囲バリア;および
(iii)前記周囲バリアの外部で、前記複数の開口部を通して前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路;
(b)前記流体経路を通して、前記周囲バリアの前記開口部を通して、前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すステップ;および
(c)前記液滴オペレーション電極の上に液滴を形成するために1つ以上の液滴オペレーションを行うステップ。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項4】
液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極を含む底部基板を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;
(b)1つ以上の活性化された電極上に流体を供給するために、任意の順序で次の工程を行うステップ:
(i)前記液滴オペレーション電極の少なくとも一部の上に流体を流す工程;および
(ii)1つ以上の前記液滴オペレーション電極を活性化させる工程;ならびに
(c)前記活性化された液滴オペレーション電極上に液滴を残しながら、前記活性化された電極の周辺から流体を排出するステップ。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、さらに以下を含む:
(a)前記底部基板上のチャネルに前記液滴オペレーション電極を提供するステップ;および
(b)前記チャネル内へ流体を流しておよび前記チャネルから流体を引き込むための外部の圧力源を使用するステップ。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、さらに以下を含む:
(a)前記液滴オペレーション電極のそばにより大きな液滴移送電極を提供するステップ;および
(b)前記チャネル内へ流体を流しておよび前記チャネルから流体を引き込むために前記液滴移送電極を使用するステップ。
【請求項7】
請求項4に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項8】
請求項4に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項9】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;
(b)前記電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成して、前記電極経路に沿って前記スラグを移送するために、前記電極経路内の電極を活性化させるステップ;および
(c)前記スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で前記電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項10】
前記電極経路がリザーバ電極によって各先端で終了される請求項9に記載の方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)第1のリザーバから前記電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成するために、前記電極経路内の電極を活性化させるステップ;および
(b)前記スラグを第2のリザーバ内に移送する間に、前記スラグの前記後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項11】
請求項9に記載の方法において、前記電極経路がループを含む。
【請求項12】
請求項9に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項13】
請求項9に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項14】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極のほぼ1つの面積である。
【請求項15】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極の1つの面積よりも大きい。
【請求項16】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極の1つの面積の少なくとも2倍大きい。
【請求項17】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および
(ii)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板であって、前記上部基板は以下を含む:
(1)リザーバ;および
(2)前記リザーバから前記間隙内への流体経路を形成する開口部;
ここで、前記リザーバ開口部は、流体が前記リザーバ内に供給されるときに、流体が、第2の電極に隣接している第1の電極の近辺内にもたらされるように配置され;
(b)前記第1および第2の電極を活性化させて、これにより、前記リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記リザーバに戻らせるステップ。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項20】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)底部基板であって、以下を含む:
(1)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および
(2)1つ以上の前記電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;および
(ii)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板;
(b)前記凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および前記第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、前記リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項22】
請求項20に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項23】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)一組の電極を含む液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極であって、以下のように配置される:
(1)同心に;または
(2)実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する;
(ii)実質的に前記三日月形の電極を有する共通平面内において、実質的に前記三日月の前記共通軸線に沿って配置される一組の平面分配電極;および
(iii)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板;
(b)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および前記第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項25】
請求項23に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項26】
底部基板を含む液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(b)各開口部が前記液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む前記電極の周囲を囲む周囲バリア;および
(c)前記周囲バリアの内部に形成され、前記複数の開口部を通して前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路。
【請求項27】
液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および
(b)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板であって、前記上部基板は以下を含む:
(i)リザーバ;および
(ii)前記リザーバから前記間隙内への流体経路を形成する開口部;
ここで、前記リザーバ開口部は、流体が前記リザーバ内に供給されるときに、前記流体が前記電極の最初の1つの近辺内にもたらされるように配置される。
【請求項28】
液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)底部基板であって、以下を含む:
(i)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および
(ii)1つ以上の前記液滴オペレーション電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;ならびに
(b)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板。
【請求項29】
一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極を含む、一組の電極を含む液滴アクチュエータであって、以下のように配置される:
(a)同心に;または
(b)実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する。
【請求項30】
請求項29に記載の液滴アクチュエータであって、以下のように配置される一組の平面分配電極をさらに含む:
(a)実質的に前記三日月形の電極を有する共通平面内に;および
(b)実質的に前記三日月の前記共通軸線に沿って。
【請求項31】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)個別に制御可能な複数の電極アレイを含むリザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)前記リザーバ電極および前記開口部の双方と流体連通して位置する移送電極;および
(iv)前記開口部、移送電極、および前記リザーバ電極を通る流路;ならびに
(b)前記流路を通して流体を流すステップ。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、前記リザーバ電極上に液滴を形成するステップをさらに含む。
【請求項33】
請求項31に記載の方法において、前記リザーバ電極が前記移送電極よりもほぼ大きい。
【請求項34】
請求項31に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項35】
請求項31に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項36】
請求項31に記載の方法であって、前記開口部を通して液滴を分配するステップをさらに含む。
【請求項37】
請求項31に記載の方法であって、前記リザーバ電極が前記液滴の処分および形成のうちの少なくとも1つを実行するステップをさらに含む。
【請求項38】
液滴アクチュエータ上に液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)リザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)前記リザーバ電極および前記開口部の双方と流体連通して位置して、少なくとも部分的に前記開口部と重なる移送電極;および
(iv)前記開口部、移送電極、および前記リザーバ電極を通る流路;ならびに
(b)前記流路を通して流体を流すステップ。
【請求項39】
請求項38に記載の方法であって、複数の電極を、前記リザーバ電極と流体連通し、かつ、前記移送電極の反対側の位置に位置決めするステップをさらに含む。
【請求項40】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極が環状である。
【請求項41】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極が環状であり、個別に制御可能な複数のセグメントを含む。
【請求項42】
請求項41に記載の方法であって、前記セグメントを円周方向に配置するステップをさらに含む。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記セグメントを放射状に配置するステップをさらに含む。
【請求項44】
請求項43に記載の方法において、前記セグメントが矩形である。
【請求項45】
請求項43に記載の方法において、前記セグメントが三角形である。
【請求項46】
請求項38に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項47】
請求項38に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項48】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極がバンド形状である。
【請求項49】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極がバンド形状であり、個別に制御可能な複数のセグメントを含む。
【請求項50】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(ii)開口部を含む構造;および
(iii)前記液滴オペレーション電極および前記開口部の双方の近辺にあるリザーバ電極;ならびに
(b)前記開口部、リザーバ電極、および液滴オペレーション電極を通る流路を提供するステップ。
【請求項51】
請求項50に記載の方法であって、前記流路を通して流体を流すステップをさらに含む。
【請求項52】
請求項50に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項53】
請求項50に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項54】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極よりも小さい。
【請求項55】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極よりも大きい。
【請求項56】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極と実質的に同じサイズである。
【請求項57】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が少なくとも部分的に前記リザーバ電極と重なる。
【請求項58】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極の少なくとも約半分と重なる。
【請求項59】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;
(b)前記リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;
(c)前記埋め込まれる電極を含む電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成して、前記電極経路に沿って前記スラグを移送するために、前記電極経路内の電極を選択的に活性化させるステップ;および
(d)前記スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で前記電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項60】
請求項59に記載の方法において、前記選択的な非活性化のうちの1つが、前記選択的な非活性化の別のものよりも高い頻度で達成される。
【請求項61】
請求項59に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項62】
請求項59に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項63】
請求項59に記載の方法であって、前記リザーバ電極のテーパー部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項64】
請求項59に記載の方法であって、前記リザーバ電極の三角形部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項65】
請求項64に記載の方法であって、前記リザーバ電極の複数の側面部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項66】
請求項59に記載の方法であって、前記液滴を揺り動かすステップをさらに含む。
【請求項67】
請求項59に記載の方法であって、それぞれの電極の前記活性化および前記非活性化をループにすることによって前記液滴を揺り動かすステップをさらに含む。
【請求項68】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)リザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)それぞれが前記リザーバ電極と流体連通する複数の電極アレイ;および
(iv)前記開口部、リザーバ電極、およびそれぞれ電極アレイの各々を通る複数の流路;ならびに
(b)前記流路の少なくとも1つを通して流体を流すステップ。
【請求項69】
請求項68に記載の方法において、少なくとも前記流路の1つを通して流体を流すステップが、前記リザーバ電極を含む少なくとも4つの流路を通して流体を流すステップをさらに含む。
【請求項70】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して側部電極を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項71】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して位置する側部電極に、電極アレイの1つの電極を埋め込むステップをさらに含む。
【請求項72】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して位置する側部電極に、前記開口部が重なるステップをさらに含む。
【請求項73】
請求項68に記載の方法であって、前記リザーバ電極を実質的に囲むために、複数の流路の一部を含む複数のプラットホームを含む分配電極を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項74】
請求項68に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項75】
請求項68に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項76】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)複数の流路と流体接続する開口部を含む構造を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;および
(b)前記複数の流路を通して流体を流すステップ。
【請求項77】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をシリアルに流すステップをさらに含む。
【請求項78】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をパラレルに流すステップをさらに含む。
【請求項79】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路内に、各々が前記開口部と流体連通する複数の他の開口部をそれぞれ位置決めするステップをさらに含む。
【請求項80】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路内に、各々が前記開口部と流体連通する複数の流体リザーバをそれぞれ位置決めするステップをさらに含む。
【請求項81】
請求項76に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項82】
請求項76に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項83】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数の他の開口部と流体連通する開口部を含む構造;
(ii)前記他の開口部の各々とそれぞれ流体連通する複数の流体リザーバ;
(iii)前記流体リザーバとそれぞれ流体連通する複数の電極;および
(iv)前記開口部、前記他の開口部、前記リザーバ、および前記電極を通る複数の流路;ならびに
(b)前記複数の流路を通して流体を流すステップ。
【請求項84】
請求項83に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をシリアルに流すステップをさらに含む。
【請求項85】
請求項83に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をパラレルに流すステップをさらに含む。
【請求項86】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;
(b)前記リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;
(c)前記埋め込まれる電極の近辺に前記液滴を保持するために、前記埋め込まれる電極を選択的に活性化させるステップ;および
(d)前記リザーバ電極から前記液滴の他の部分を排出するステップ。
【請求項87】
請求項86に記載の方法であって、前記リザーバ電極に埋め込まれる別の電極をさらに含み、前記別の埋め込まれる電極は、前記他の部分が排出される間、前記液滴の別の部分を保持するように構成される。
【請求項88】
請求項86に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項89】
請求項86に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項90】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分散させる方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;
(b)前記磁界から離れる方向に前記複数の移送電極に沿って前記液滴を移送するステップ;および
(c)前記磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って前記液滴を移送するステップ。
【請求項91】
請求項90に記載の方法において、前記ビーズが抗体を含む。
【請求項92】
請求項90に記載の方法であって、前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項93】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の存在下で前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項94】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の不在下で前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項95】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界を発する磁石の端部近辺の間に前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項96】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の存在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項97】
請求項92に記載の方法であって、別の磁界の存在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項98】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の不在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項99】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界を発する磁石の端部近辺の間に得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項100】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、前記磁界から離れる方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項101】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、前記磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項102】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、別の磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項103】
請求項92に記載の方法であって、1つの分割液滴を、前記複数の移送電極に沿って他の分割液滴から離れる方向に移送するステップをさらに含む。
【請求項104】
請求項92に記載の方法であって、得られた複数の分割液滴を、前記複数の移送電極に沿って反対方向に移送するステップをさらに含む。
【請求項105】
請求項90に記載の方法において、磁石の列のうちの少なくとも1つの磁石を使用して前記磁界を発生するステップをさらに含む。
【請求項106】
請求項90に記載の方法において、磁石の複数の列のうちの少なくとも1つの磁石を使用して前記磁界を発生するステップをさらに含む。
【請求項107】
請求項90に記載の方法において、ステップ(b)および(c)を繰り返すステップをさらに含む。
【請求項108】
液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに
(b)前記磁界を選択的に最小化するために、前記液滴アクチュエータに磁気遮蔽材料を位置決めするステップ。
【請求項109】
請求項108に記載の方法において、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップが、エムユーメタル(Mu metal)を使用するステップをさらに含む。
【請求項110】
請求項108に記載の方法において、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップが、ニッケルおよび鉄を使用するステップをさらに含む。
【請求項111】
請求項108に記載の方法であって、前記磁界を発生する磁石および前記複数の移送電極をレーン内に配置するステップをさらに含む。
【請求項112】
請求項111に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータに複数のレーンを位置決めするステップをさらに含む。
【請求項113】
請求項112に記載の方法であって、前記それぞれのレーンから発する前記磁界の影響を最小化するために、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項114】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成される複数の個別に制御可能なリザーバ電極;および
(ii)前記複数のリザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに
(b)前記液滴内で前記粒子を再懸濁させるために、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップ。
【請求項115】
請求項114に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項116】
請求項114に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項117】
請求項114に記載の方法において、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップが、前記リザーバ電極をランダムに活性化および非活性化するステップをさらに含む。
【請求項118】
請求項114に記載の方法において、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップが、前記リザーバ電極を交互にまたは同時に活性化および非活性化するステップをさらに含む。
【請求項119】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および
(ii)前記リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;
(b)前記リザーバ電極上の前記液滴から前記液滴のスラグを切り離すステップ;および
(c)前記リザーバ電極で前記液滴を有する前記スラグを再結合するステップ。
【請求項120】
請求項119に記載の方法であって、前記スラグを前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項121】
請求項119に記載の方法であって、ステップ(b)および(c)を繰り返すステップをさらに含む。
【請求項122】
請求項119に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項123】
請求項119に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項124】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および
(ii)前記リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに
(b)前記液滴を揺り動かすために、交流電源からの電圧を前記リザーバ電極全体に選択的に適用するステップ。
【請求項125】
請求項124に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項126】
請求項124に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項127】
液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに
(b)前記磁界を選択的に最小化するために、複数の磁石を位置決めするステップ。
【請求項128】
請求項127に記載の方法であって、磁界が望まれる場所を決定するステップをさらに含む。
【請求項129】
請求項127に記載の方法において、前記複数の磁石を位置決めするステップが、前記場所で前記磁界を可能にするように前記複数の磁石を配置するステップをさらに含む。
【請求項130】
請求項127に記載の方法であって、磁界が望まれない場所を決定するステップをさらに含む。
【請求項131】
請求項127に記載の方法において、前記複数の磁石を位置決めするステップが、前記複数のうちの1つの磁石のN極を前記複数のうちの別の1つの磁石のS極に隣接して配置するステップをさらに含む。
【請求項132】
請求項127に記載の方法において、前記磁界は、液滴オペレーション中に前記磁気ビーズを実質的に静止状態に保つ程度に充分に強い。
【請求項133】
請求項127に記載の方法において、前記磁界は、液滴オペレーション中に前記磁気ビーズが移動されることを可能にする程度に充分に弱い。
【請求項134】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)上部基板および底部基板;
(ii)少なくとも1つの磁界が選択的に変更可能な、前記上部基板および底部基板の近辺にそれぞれある複数の磁界;および
(iii)前記上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つに沿って位置する複数の移送電極;
(b)前記上部基板の面と底部基板の面との間に前記液滴を位置決めするステップ;および
(c)前記磁界の少なくとも1つを選択的に変えるステップ。
【請求項135】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つの近辺で電磁石を活性化するステップをさらに含む。
【請求項136】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記磁界を活性化するステップをさらに含む。
【請求項137】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記磁界を非活性化するステップをさらに含む。
【請求項138】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記上部基板の面および底部基板の面の1つのみの近辺で電磁石を活性化するステップをさらに含む。
【請求項139】
請求項134に記載の方法であって、前記上部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に活性化するステップをさらに含む。
【請求項140】
請求項134に記載の方法であって、前記上部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に非活性化するステップをさらに含む。
【請求項141】
請求項134に記載の方法であって、前記底部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に活性化するステップをさらに含む。
【請求項142】
請求項134に記載の方法であって、前記底部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に非活性化するステップをさらに含む。
【請求項143】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記少なくとも1つの磁界を発する磁石の位置を物理的に変えるステップをさらに含む。
【請求項144】
請求項134に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項145】
請求項134に記載の方法であって、前記磁界の1つを活性化して他を活性化しないステップをさらに含む。
【請求項146】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極にある磁界;
(b)前記磁界を使用して前記磁気ビーズを静止させるステップ;および
(c)前記磁気ビーズが実質的に静止状態にとどまりながら、前記液滴を第1および第2の液滴に分割するために、前記複数の移送電極を使用するステップ。
【請求項147】
請求項146に記載の方法であって、親水性パッチを使用して前記液滴の一部を実質的に静止させるステップをさらに含む。
【請求項148】
請求項146に記載の方法であって、前記磁界を発生するために磁石を使用するステップをさらに含む。
【請求項149】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータのガスケット内に磁石を埋め込むステップをさらに含む。
【請求項150】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータのガスケットの近辺に磁石を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項151】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴を分割するために物理的障壁を使用するステップをさらに含む。
【請求項152】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴を分割するために磁化された物理的障壁を使用するステップをさらに含む。
【請求項153】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数のうちの1つの移送電極の長さの少なくとも2倍の長さを有する1つの細長い電極を含み、前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(b)前記細長い電極を使用して前記液滴を分割するステップ。
【請求項154】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、分割型電極を使用するステップをさらに含む。
【請求項155】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、複数のストリップを使用するステップをさらに含む。
【請求項156】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、長くて短いテーパー電極セグメントを使用するステップをさらに含む。
【請求項157】
請求項153に記載の方法であって、前記細長い電極にテーパーをつけるステップをさらに含む。
【請求項158】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、インターロック式の電極セグメントを使用するステップをさらに含む。
【請求項159】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極が少なくとも3つの移送電極の距離に及ぶ。
【請求項160】
請求項153に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項161】
請求項153に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項162】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数のセグメントの行(column)および列(row)の少なくとも1つを有する1つの分割型電極を含み、前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(b)前記分割型電極を使用して前記液滴を分割するステップ。
【請求項163】
請求項162に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項164】
請求項162に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項165】
上澄を検出する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)複数のビーズから過剰の非結合抗体を除去するステップ;
(b)前記ビーズに化学発光基質を加えるステップ;および
(c)前記上澄を検出するステップ。
【請求項166】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズを分析するステップをさらに含む。
【請求項167】
請求項165に記載の方法であって、前記化学発光基質を前記複数のビーズで培養するステップをさらに含む。
【請求項168】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズを静止させるステップをさらに含む。
【請求項169】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズの上澄をリリースするために化学処理を使用するステップをさらに含む。
【請求項170】
請求項169に記載の方法において、前記上澄をリリースするステップは、複数のビーズの抗体−抗原−酵素をリリースするために化学処理を使用するステップをさらに含む。
【請求項171】
請求項165に記載の方法であって、液滴アクチュエータの移送電極を使用して前記上澄を含む液滴を分割および再結合するステップをさらに含む。
【請求項172】
請求項165に記載の方法であって、前記上澄を液滴アクチュエータの検出回路へ移送するために、前記液滴アクチュエータの移送電極を使用するステップをさらに含む。
【請求項173】
請求項165に記載の方法において、前記ビーズに化学発光基質を加えるステップは、液滴アクチュエータの移送電極を使用して、それぞれ前記ビーズおよび前記化学発光基質を含む複数の前記液滴を結合するステップをさらに含む。
【請求項1】
液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)底部基板を含む液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(ii)各開口部が前記液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む前記電極の周囲を囲む周囲バリア;および
(iii)前記周囲バリアの外部で、前記複数の開口部を通して前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路;
(b)前記流体経路を通して、前記周囲バリアの前記開口部を通して、前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すステップ;および
(c)前記液滴オペレーション電極の上に液滴を形成するために1つ以上の液滴オペレーションを行うステップ。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項4】
液滴アクチュエータ上に複数の液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極を含む底部基板を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;
(b)1つ以上の活性化された電極上に流体を供給するために、任意の順序で次の工程を行うステップ:
(i)前記液滴オペレーション電極の少なくとも一部の上に流体を流す工程;および
(ii)1つ以上の前記液滴オペレーション電極を活性化させる工程;ならびに
(c)前記活性化された液滴オペレーション電極上に液滴を残しながら、前記活性化された電極の周辺から流体を排出するステップ。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、さらに以下を含む:
(a)前記底部基板上のチャネルに前記液滴オペレーション電極を提供するステップ;および
(b)前記チャネル内へ流体を流しておよび前記チャネルから流体を引き込むための外部の圧力源を使用するステップ。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、さらに以下を含む:
(a)前記液滴オペレーション電極のそばにより大きな液滴移送電極を提供するステップ;および
(b)前記チャネル内へ流体を流しておよび前記チャネルから流体を引き込むために前記液滴移送電極を使用するステップ。
【請求項7】
請求項4に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項8】
請求項4に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項9】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴の近辺に電極経路を提供するステップ;
(b)前記電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成して、前記電極経路に沿って前記スラグを移送するために、前記電極経路内の電極を活性化させるステップ;および
(c)前記スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で前記電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項10】
前記電極経路がリザーバ電極によって各先端で終了される請求項9に記載の方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)第1のリザーバから前記電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成するために、前記電極経路内の電極を活性化させるステップ;および
(b)前記スラグを第2のリザーバ内に移送する間に、前記スラグの前記後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項11】
請求項9に記載の方法において、前記電極経路がループを含む。
【請求項12】
請求項9に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項13】
請求項9に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項14】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極のほぼ1つの面積である。
【請求項15】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極の1つの面積よりも大きい。
【請求項16】
請求項9に記載の方法において、前記液滴の面積が、前記活性化された電極の1つの面積の少なくとも2倍大きい。
【請求項17】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および
(ii)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板であって、前記上部基板は以下を含む:
(1)リザーバ;および
(2)前記リザーバから前記間隙内への流体経路を形成する開口部;
ここで、前記リザーバ開口部は、流体が前記リザーバ内に供給されるときに、流体が、第2の電極に隣接している第1の電極の近辺内にもたらされるように配置され;
(b)前記第1および第2の電極を活性化させて、これにより、前記リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記リザーバに戻らせるステップ。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項20】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)底部基板であって、以下を含む:
(1)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および
(2)1つ以上の前記電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;および
(ii)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板;
(b)前記凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および前記第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、前記リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項22】
請求項20に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項23】
液滴アクチュエータ上の液滴から1つ以上の下位液滴を分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)一組の電極を含む液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極であって、以下のように配置される:
(1)同心に;または
(2)実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する;
(ii)実質的に前記三日月形の電極を有する共通平面内において、実質的に前記三日月の前記共通軸線に沿って配置される一組の平面分配電極;および
(iii)間隙を形成するために底部基板から分離される上部基板;
(b)凹んだリザーバ領域に隣接する第1の電極、および前記第1の電極に隣接する第2の電極を活性化させて、これにより、リザーバから前記第1および第2の電極上に流体を流れさせるステップ;および
(c)前記第1の電極を非活性化させて、前記第2の電極上に液滴を形成させて、残りの流体を実質的に前記凹んだリザーバ領域に戻らせるステップ。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項25】
請求項23に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項26】
底部基板を含む液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(b)各開口部が前記液滴オペレーション電極の1つ以上の電極にほぼ隣接する、複数の開口部を含む前記電極の周囲を囲む周囲バリア;および
(c)前記周囲バリアの内部に形成され、前記複数の開口部を通して前記1つ以上の電極の近辺内に流体を流すために配置される流体経路。
【請求項27】
液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)液滴オペレーションを行うために構成される電極を含む底部基板;および
(b)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板であって、前記上部基板は以下を含む:
(i)リザーバ;および
(ii)前記リザーバから前記間隙内への流体経路を形成する開口部;
ここで、前記リザーバ開口部は、流体が前記リザーバ内に供給されるときに、前記流体が前記電極の最初の1つの近辺内にもたらされるように配置される。
【請求項28】
液滴アクチュエータであって、以下を含む:
(a)底部基板であって、以下を含む:
(i)液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;および
(ii)1つ以上の前記液滴オペレーション電極の近辺に液滴を保持するために構成される凹んだリザーバ領域;ならびに
(b)間隙を形成するために前記底部基板から分離される上部基板。
【請求項29】
一組の連続的により小さくなる実質的に三日月形の平面電極を含む、一組の電極を含む液滴アクチュエータであって、以下のように配置される:
(a)同心に;または
(b)実質的に三日月形の電極の頂点間の中間に位置する共通軸線に沿った実質的に共通平面内に、ここで、各々連続的により小さくなる電極は次のより大きな電極に隣接して位置する。
【請求項30】
請求項29に記載の液滴アクチュエータであって、以下のように配置される一組の平面分配電極をさらに含む:
(a)実質的に前記三日月形の電極を有する共通平面内に;および
(b)実質的に前記三日月の前記共通軸線に沿って。
【請求項31】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)個別に制御可能な複数の電極アレイを含むリザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)前記リザーバ電極および前記開口部の双方と流体連通して位置する移送電極;および
(iv)前記開口部、移送電極、および前記リザーバ電極を通る流路;ならびに
(b)前記流路を通して流体を流すステップ。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、前記リザーバ電極上に液滴を形成するステップをさらに含む。
【請求項33】
請求項31に記載の方法において、前記リザーバ電極が前記移送電極よりもほぼ大きい。
【請求項34】
請求項31に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項35】
請求項31に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項36】
請求項31に記載の方法であって、前記開口部を通して液滴を分配するステップをさらに含む。
【請求項37】
請求項31に記載の方法であって、前記リザーバ電極が前記液滴の処分および形成のうちの少なくとも1つを実行するステップをさらに含む。
【請求項38】
液滴アクチュエータ上に液滴を形成する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)リザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)前記リザーバ電極および前記開口部の双方と流体連通して位置して、少なくとも部分的に前記開口部と重なる移送電極;および
(iv)前記開口部、移送電極、および前記リザーバ電極を通る流路;ならびに
(b)前記流路を通して流体を流すステップ。
【請求項39】
請求項38に記載の方法であって、複数の電極を、前記リザーバ電極と流体連通し、かつ、前記移送電極の反対側の位置に位置決めするステップをさらに含む。
【請求項40】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極が環状である。
【請求項41】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極が環状であり、個別に制御可能な複数のセグメントを含む。
【請求項42】
請求項41に記載の方法であって、前記セグメントを円周方向に配置するステップをさらに含む。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記セグメントを放射状に配置するステップをさらに含む。
【請求項44】
請求項43に記載の方法において、前記セグメントが矩形である。
【請求項45】
請求項43に記載の方法において、前記セグメントが三角形である。
【請求項46】
請求項38に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項47】
請求項38に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項48】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極がバンド形状である。
【請求項49】
請求項38に記載の方法において、前記リザーバ電極がバンド形状であり、個別に制御可能な複数のセグメントを含む。
【請求項50】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)1つ以上の液滴オペレーションを行うために構成される液滴オペレーション電極;
(ii)開口部を含む構造;および
(iii)前記液滴オペレーション電極および前記開口部の双方の近辺にあるリザーバ電極;ならびに
(b)前記開口部、リザーバ電極、および液滴オペレーション電極を通る流路を提供するステップ。
【請求項51】
請求項50に記載の方法であって、前記流路を通して流体を流すステップをさらに含む。
【請求項52】
請求項50に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項53】
請求項50に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項54】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極よりも小さい。
【請求項55】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極よりも大きい。
【請求項56】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極と実質的に同じサイズである。
【請求項57】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が少なくとも部分的に前記リザーバ電極と重なる。
【請求項58】
請求項50に記載の方法において、前記開口部が前記リザーバ電極の少なくとも約半分と重なる。
【請求項59】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;
(b)前記リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;
(c)前記埋め込まれる電極を含む電極経路に沿って配置されるスラグ内に前記液滴を形成して、前記電極経路に沿って前記スラグを移送するために、前記電極経路内の電極を選択的に活性化させるステップ;および
(d)前記スラグの後端から1つ以上の下位液滴を摘み取るために、前記スラグの前記後端で前記電極経路内の電極を選択的に非活性化させるステップ。
【請求項60】
請求項59に記載の方法において、前記選択的な非活性化のうちの1つが、前記選択的な非活性化の別のものよりも高い頻度で達成される。
【請求項61】
請求項59に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項62】
請求項59に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項63】
請求項59に記載の方法であって、前記リザーバ電極のテーパー部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項64】
請求項59に記載の方法であって、前記リザーバ電極の三角形部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項65】
請求項64に記載の方法であって、前記リザーバ電極の複数の側面部分を選択的に活性化させるステップをさらに含む。
【請求項66】
請求項59に記載の方法であって、前記液滴を揺り動かすステップをさらに含む。
【請求項67】
請求項59に記載の方法であって、それぞれの電極の前記活性化および前記非活性化をループにすることによって前記液滴を揺り動かすステップをさらに含む。
【請求項68】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)リザーバ電極;
(ii)開口部を含む前記リザーバ電極の近辺構造;
(iii)それぞれが前記リザーバ電極と流体連通する複数の電極アレイ;および
(iv)前記開口部、リザーバ電極、およびそれぞれ電極アレイの各々を通る複数の流路;ならびに
(b)前記流路の少なくとも1つを通して流体を流すステップ。
【請求項69】
請求項68に記載の方法において、少なくとも前記流路の1つを通して流体を流すステップが、前記リザーバ電極を含む少なくとも4つの流路を通して流体を流すステップをさらに含む。
【請求項70】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して側部電極を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項71】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して位置する側部電極に、電極アレイの1つの電極を埋め込むステップをさらに含む。
【請求項72】
請求項68に記載の方法であって、前記流路の少なくとも1つに前記リザーバ電極と隣接して位置する側部電極に、前記開口部が重なるステップをさらに含む。
【請求項73】
請求項68に記載の方法であって、前記リザーバ電極を実質的に囲むために、複数の流路の一部を含む複数のプラットホームを含む分配電極を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項74】
請求項68に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項75】
請求項68に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項76】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)複数の流路と流体接続する開口部を含む構造を含む液滴アクチュエータを提供するステップ;および
(b)前記複数の流路を通して流体を流すステップ。
【請求項77】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をシリアルに流すステップをさらに含む。
【請求項78】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をパラレルに流すステップをさらに含む。
【請求項79】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路内に、各々が前記開口部と流体連通する複数の他の開口部をそれぞれ位置決めするステップをさらに含む。
【請求項80】
請求項76に記載の方法であって、前記複数の流路内に、各々が前記開口部と流体連通する複数の流体リザーバをそれぞれ位置決めするステップをさらに含む。
【請求項81】
請求項76に記載の方法において、前記流体がビーズを含む。
【請求項82】
請求項76に記載の方法において、前記流体が生体細胞を含む。
【請求項83】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数の他の開口部と流体連通する開口部を含む構造;
(ii)前記他の開口部の各々とそれぞれ流体連通する複数の流体リザーバ;
(iii)前記流体リザーバとそれぞれ流体連通する複数の電極;および
(iv)前記開口部、前記他の開口部、前記リザーバ、および前記電極を通る複数の流路;ならびに
(b)前記複数の流路を通して流体を流すステップ。
【請求項84】
請求項83に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をシリアルに流すステップをさらに含む。
【請求項85】
請求項83に記載の方法であって、前記複数の流路を通して流体をパラレルに流すステップをさらに含む。
【請求項86】
液滴アクチュエータ上の液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)リザーバ電極に液滴を供給するステップ;
(b)前記リザーバ電極内に電極を埋め込むステップ;
(c)前記埋め込まれる電極の近辺に前記液滴を保持するために、前記埋め込まれる電極を選択的に活性化させるステップ;および
(d)前記リザーバ電極から前記液滴の他の部分を排出するステップ。
【請求項87】
請求項86に記載の方法であって、前記リザーバ電極に埋め込まれる別の電極をさらに含み、前記別の埋め込まれる電極は、前記他の部分が排出される間、前記液滴の別の部分を保持するように構成される。
【請求項88】
請求項86に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項89】
請求項86に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項90】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分散させる方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;
(b)前記磁界から離れる方向に前記複数の移送電極に沿って前記液滴を移送するステップ;および
(c)前記磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って前記液滴を移送するステップ。
【請求項91】
請求項90に記載の方法において、前記ビーズが抗体を含む。
【請求項92】
請求項90に記載の方法であって、前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項93】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の存在下で前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項94】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の不在下で前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項95】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界を発する磁石の端部近辺の間に前記液滴を分割するステップをさらに含む。
【請求項96】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の存在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項97】
請求項92に記載の方法であって、別の磁界の存在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項98】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界の不在下で得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項99】
請求項92に記載の方法であって、前記磁界を発する磁石の端部近辺の間に得られた分割液滴を再結合するステップをさらに含む。
【請求項100】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、前記磁界から離れる方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項101】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、前記磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項102】
請求項92に記載の方法であって、少なくとも1つの前記分割液滴を、別の磁界に向かう方向に前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項103】
請求項92に記載の方法であって、1つの分割液滴を、前記複数の移送電極に沿って他の分割液滴から離れる方向に移送するステップをさらに含む。
【請求項104】
請求項92に記載の方法であって、得られた複数の分割液滴を、前記複数の移送電極に沿って反対方向に移送するステップをさらに含む。
【請求項105】
請求項90に記載の方法において、磁石の列のうちの少なくとも1つの磁石を使用して前記磁界を発生するステップをさらに含む。
【請求項106】
請求項90に記載の方法において、磁石の複数の列のうちの少なくとも1つの磁石を使用して前記磁界を発生するステップをさらに含む。
【請求項107】
請求項90に記載の方法において、ステップ(b)および(c)を繰り返すステップをさらに含む。
【請求項108】
液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに
(b)前記磁界を選択的に最小化するために、前記液滴アクチュエータに磁気遮蔽材料を位置決めするステップ。
【請求項109】
請求項108に記載の方法において、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップが、エムユーメタル(Mu metal)を使用するステップをさらに含む。
【請求項110】
請求項108に記載の方法において、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップが、ニッケルおよび鉄を使用するステップをさらに含む。
【請求項111】
請求項108に記載の方法であって、前記磁界を発生する磁石および前記複数の移送電極をレーン内に配置するステップをさらに含む。
【請求項112】
請求項111に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータに複数のレーンを位置決めするステップをさらに含む。
【請求項113】
請求項112に記載の方法であって、前記それぞれのレーンから発する前記磁界の影響を最小化するために、前記磁気遮蔽材料を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項114】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成される複数の個別に制御可能なリザーバ電極;および
(ii)前記複数のリザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに
(b)前記液滴内で前記粒子を再懸濁させるために、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップ。
【請求項115】
請求項114に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項116】
請求項114に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項117】
請求項114に記載の方法において、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップが、前記リザーバ電極をランダムに活性化および非活性化するステップをさらに含む。
【請求項118】
請求項114に記載の方法において、前記複数のリザーバ電極を個別に作動させるステップが、前記リザーバ電極を交互にまたは同時に活性化および非活性化するステップをさらに含む。
【請求項119】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および
(ii)前記リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;
(b)前記リザーバ電極上の前記液滴から前記液滴のスラグを切り離すステップ;および
(c)前記リザーバ電極で前記液滴を有する前記スラグを再結合するステップ。
【請求項120】
請求項119に記載の方法であって、前記スラグを前記複数の移送電極に沿って移送するステップをさらに含む。
【請求項121】
請求項119に記載の方法であって、ステップ(b)および(c)を繰り返すステップをさらに含む。
【請求項122】
請求項119に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項123】
請求項119に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項124】
液滴アクチュエータの液滴内の粒子を再懸濁する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)液滴を操作するように構成されるリザーバ電極;および
(ii)前記リザーバ電極と流体連通する複数の移送電極;ならびに
(b)前記液滴を揺り動かすために、交流電源からの電圧を前記リザーバ電極全体に選択的に適用するステップ。
【請求項125】
請求項124に記載の方法において、前記粒子がビーズを含む。
【請求項126】
請求項124に記載の方法において、前記粒子が生体細胞を含む。
【請求項127】
液滴アクチュエータ内の磁気ビーズを含む液滴を操作する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極の一部にある磁界;ならびに
(b)前記磁界を選択的に最小化するために、複数の磁石を位置決めするステップ。
【請求項128】
請求項127に記載の方法であって、磁界が望まれる場所を決定するステップをさらに含む。
【請求項129】
請求項127に記載の方法において、前記複数の磁石を位置決めするステップが、前記場所で前記磁界を可能にするように前記複数の磁石を配置するステップをさらに含む。
【請求項130】
請求項127に記載の方法であって、磁界が望まれない場所を決定するステップをさらに含む。
【請求項131】
請求項127に記載の方法において、前記複数の磁石を位置決めするステップが、前記複数のうちの1つの磁石のN極を前記複数のうちの別の1つの磁石のS極に隣接して配置するステップをさらに含む。
【請求項132】
請求項127に記載の方法において、前記磁界は、液滴オペレーション中に前記磁気ビーズを実質的に静止状態に保つ程度に充分に強い。
【請求項133】
請求項127に記載の方法において、前記磁界は、液滴オペレーション中に前記磁気ビーズが移動されることを可能にする程度に充分に弱い。
【請求項134】
液滴アクチュエータの液滴内の磁気ビーズを分配する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)上部基板および底部基板;
(ii)少なくとも1つの磁界が選択的に変更可能な、前記上部基板および底部基板の近辺にそれぞれある複数の磁界;および
(iii)前記上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つに沿って位置する複数の移送電極;
(b)前記上部基板の面と底部基板の面との間に前記液滴を位置決めするステップ;および
(c)前記磁界の少なくとも1つを選択的に変えるステップ。
【請求項135】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記上部基板の面および底部基板の面の少なくとも1つの近辺で電磁石を活性化するステップをさらに含む。
【請求項136】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記磁界を活性化するステップをさらに含む。
【請求項137】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記磁界を非活性化するステップをさらに含む。
【請求項138】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記上部基板の面および底部基板の面の1つのみの近辺で電磁石を活性化するステップをさらに含む。
【請求項139】
請求項134に記載の方法であって、前記上部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に活性化するステップをさらに含む。
【請求項140】
請求項134に記載の方法であって、前記上部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に非活性化するステップをさらに含む。
【請求項141】
請求項134に記載の方法であって、前記底部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に活性化するステップをさらに含む。
【請求項142】
請求項134に記載の方法であって、前記底部基板の面の近辺に位置する複数の電磁石の少なくとも1つを選択的に非活性化するステップをさらに含む。
【請求項143】
請求項134に記載の方法において、前記磁界の少なくとも1つを変えるステップは、前記少なくとも1つの磁界を発する磁石の位置を物理的に変えるステップをさらに含む。
【請求項144】
請求項134に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項145】
請求項134に記載の方法であって、前記磁界の1つを活性化して他を活性化しないステップをさらに含む。
【請求項146】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(ii)前記複数の移送電極にある磁界;
(b)前記磁界を使用して前記磁気ビーズを静止させるステップ;および
(c)前記磁気ビーズが実質的に静止状態にとどまりながら、前記液滴を第1および第2の液滴に分割するために、前記複数の移送電極を使用するステップ。
【請求項147】
請求項146に記載の方法であって、親水性パッチを使用して前記液滴の一部を実質的に静止させるステップをさらに含む。
【請求項148】
請求項146に記載の方法であって、前記磁界を発生するために磁石を使用するステップをさらに含む。
【請求項149】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータのガスケット内に磁石を埋め込むステップをさらに含む。
【請求項150】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴アクチュエータのガスケットの近辺に磁石を位置決めするステップをさらに含む。
【請求項151】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴を分割するために物理的障壁を使用するステップをさらに含む。
【請求項152】
請求項146に記載の方法であって、前記液滴を分割するために磁化された物理的障壁を使用するステップをさらに含む。
【請求項153】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数のうちの1つの移送電極の長さの少なくとも2倍の長さを有する1つの細長い電極を含み、前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(b)前記細長い電極を使用して前記液滴を分割するステップ。
【請求項154】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、分割型電極を使用するステップをさらに含む。
【請求項155】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、複数のストリップを使用するステップをさらに含む。
【請求項156】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、長くて短いテーパー電極セグメントを使用するステップをさらに含む。
【請求項157】
請求項153に記載の方法であって、前記細長い電極にテーパーをつけるステップをさらに含む。
【請求項158】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極を使用するステップは、インターロック式の電極セグメントを使用するステップをさらに含む。
【請求項159】
請求項153に記載の方法において、前記細長い電極が少なくとも3つの移送電極の距離に及ぶ。
【請求項160】
請求項153に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項161】
請求項153に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項162】
液滴アクチュエータの磁気ビーズを含む液滴を分割する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)液滴アクチュエータを提供するステップであって、以下を含む:
(i)複数のセグメントの行(column)および列(row)の少なくとも1つを有する1つの分割型電極を含み、前記液滴を移送するように構成される複数の移送電極;および
(b)前記分割型電極を使用して前記液滴を分割するステップ。
【請求項163】
請求項162に記載の方法において、前記液滴がビーズを含む。
【請求項164】
請求項162に記載の方法において、前記液滴が生体細胞を含む。
【請求項165】
上澄を検出する方法であって、前記方法は以下を含む:
(a)複数のビーズから過剰の非結合抗体を除去するステップ;
(b)前記ビーズに化学発光基質を加えるステップ;および
(c)前記上澄を検出するステップ。
【請求項166】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズを分析するステップをさらに含む。
【請求項167】
請求項165に記載の方法であって、前記化学発光基質を前記複数のビーズで培養するステップをさらに含む。
【請求項168】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズを静止させるステップをさらに含む。
【請求項169】
請求項165に記載の方法であって、前記複数のビーズの上澄をリリースするために化学処理を使用するステップをさらに含む。
【請求項170】
請求項169に記載の方法において、前記上澄をリリースするステップは、複数のビーズの抗体−抗原−酵素をリリースするために化学処理を使用するステップをさらに含む。
【請求項171】
請求項165に記載の方法であって、液滴アクチュエータの移送電極を使用して前記上澄を含む液滴を分割および再結合するステップをさらに含む。
【請求項172】
請求項165に記載の方法であって、前記上澄を液滴アクチュエータの検出回路へ移送するために、前記液滴アクチュエータの移送電極を使用するステップをさらに含む。
【請求項173】
請求項165に記載の方法において、前記ビーズに化学発光基質を加えるステップは、液滴アクチュエータの移送電極を使用して、それぞれ前記ビーズおよび前記化学発光基質を含む複数の前記液滴を結合するステップをさらに含む。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【公表番号】特表2010−524002(P2010−524002A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503213(P2010−503213)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/059955
【国際公開番号】WO2008/124846
【国際公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(509225524)アドヴァンスト リキッド ロジック インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/059955
【国際公開番号】WO2008/124846
【国際公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(509225524)アドヴァンスト リキッド ロジック インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】
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