説明

測位システム、測位方法及び測位プログラム

【課題】 より短い時間で受信機の状態に応じた測位結果を得る。
【解決手段】 測位サーバ10は、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有するセルラ端末20の位置を推定する測位システムである。測位サーバ10は、セルラ端末20に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得部14と、環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定部15と、推定された有効性に基づいて、セルラ端末20のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信機の位置を推定する測位システム、測位方法及び測位プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)を用いて受信機の測位を行う技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、移動体通信網から取得した衛星の位置等を示すアシストデータを利用して、測位を行うAGPS(Assisted GPS)という方式も知られている。
【0003】
GPSによる位置測位が成功しない場合(即ち、GPSによる測位結果がフィックスしない場合)、移動体通信網の信号を用いて測位を行う基地局測位やGPS衛星からの信号と移動体通信網の信号とを併用して測位を行うハイブリッド(Hybrid)と呼ばれる測位が行われることがある。
【非特許文献1】井坂丈泰、「GPS技術入門」、東京電機大学出版局、2003年2月28日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、GPSによる位置測位が成功するか否かは、実際に測位を開始してみないと判らなかった。また、上記の判断を含むGPS測位も時間がかかっていた。受信機において演算処理が行われるUE−based AGPS測位方式では、特に時間がかかっていた。例えば、GPS衛星からの信号が受信できない屋内においては、GPS測位が不能となった後に、基地局測位等の別の測位に入るため測位全体の時間としては多くの時間がかかっていた。この場合、測位に時間がかかった割には測位精度が悪い結果しか返ってこないという結果になる。また、市街地等では、屋外であってもマルチパスの影響で、良好なGPSの測位精度が出ないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、より短い時間で受信機の状態に応じた測位結果を得ることができる測位システム、測位方法及び測位プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る測位システムは、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定する測位システムであって、受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得手段と、環境情報取得手段によって取得された環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定手段と、有効性推定手段によって推定された有効性に基づいて、受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る測位システムでは、受信機に係る環境を示す情報が取得される。続いて、当該情報に基づいてGPS測位の有効性が推定されて、当該有効性に基づいて、受信機におけるGPS測位の実行が制御される。上記の受信機に係る環境を示す情報は、受信機の状態に応じたものである。従って、受信機が、GPS測位が行いやすい状態にある場合にはGPS測位を実行させ、GPS測位が行いにくい状態にある場合にはGPS測位を実行させない等の制御を行うことができる。また、上記のように測位システムでは、実行可否の判断に時間がかかるGPS測位を実際に行うことなく、GPS測位の実行可否の制御を行うことができる。即ち、本発明に係る測位システムによれば、より短い時間で受信機の状態に応じた測位結果を得ることができる。
【0008】
受信機は、セルラ通信機能を備えており、GPS測位制御手段は、GPS測位の実行の制御によってGPS測位が実行されない場合に、受信機と基地局との間で送受信された信号に基づいて、当該受信機の測位を行なうように制御する、ことが望ましい。この構成によれば、GPS測位が行われない場合であっても、受信機の測位結果を得ることができる。
【0009】
受信機は、自機に係る環境を検出するセンサを備えており、環境情報取得手段は、センサによって検出された情報を取得して、当該情報に基づいて当該受信機が屋内にいるか否かを判定して、当該判定結果を、環境を示す情報とする、ことが望ましい。この構成によれば、GPS測位の実行できるか否かは、受信機が屋内にいるか否かに大きく係わっている。上記の構成によれば、受信機が屋内にいるか否かを適切に判定することができ、より適切に本発明を実施することができる。
【0010】
センサは、自機に照射される紫外線の量を検出するセンサであることが望ましい。この構成によれば、確実に受信機が屋内にいるか否かを適切に判定することができ、確実に本発明を実施することができる。
【0011】
センサは、自機に照射される光の量を検出するセンサであることが望ましい。この構成によっても、確実に受信機が屋内にいるか否かを適切に判定することができ、確実に本発明を実施することができる。
【0012】
測位システムは、受信機に接続される測位サーバによって構成されることが望ましい。あるいは、測位システムは、受信機によって構成されることが望ましい。これらの構成によれば、確実に本発明を実施することができる。
【0013】
ところで、本発明は、上記のように測位システムの発明として記述できる他に、以下のように測位方法及び測位プログラムの発明としても記述することができる。これはカテゴリ等が異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0014】
即ち、本発明に係る測位方法は、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定する測位方法であって、受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得ステップと、環境情報取得ステップにおいて取得された環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定ステップと、有効性推定ステップにおいて推定された有効性に基づいて、受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る測位プログラムは、コンピュータに、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定させる測位プログラムであって、受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得機能と、環境情報取得機能によって取得された環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定機能と、有効性推定機能によって推定された有効性に基づいて、受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御機能と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、受信機が、GPS測位が行いやすい状態にある場合にはGPS測位を実行させ、GPS測位が行いにくい状態にある場合にはGPS測位を実行させない等の制御を行うことができる。また、実行可否の判断に時間がかかるGPS測位を実際に行うことなく、GPS測位の実行可否の制御を行うことができる。即ち、本発明によれば、より短い時間で受信機の状態に応じた測位結果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面とともに本発明に係る測位システム及び測位方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
図1に、本実施形態に係る測位システムである測位サーバ10を示す。測位サーバ10は、本実施形態に係る受信機であるセルラ端末20の位置を推定する装置である。測位サーバ10によるセルラ端末20の測位(の制御)は、セルラ通信システム(移動通信システム)の枠組みを利用して行われる。測位サーバ10は、セルラ通信システムに含まれる複数のセルラ基地局30と接続されており各セルラ基地局30との間で情報を送受信することができ、また、セルラ基地局30を介してセルラ端末20との間で通信を行うことができる。また、測位サーバ10は、セルラ通信システムに含まれていてもよい。
【0019】
本実施形態に係る測位サーバ10を詳細に説明する前に、測位対象であるセルラ端末20について説明する。セルラ端末20は、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する装置であり、具体的には、図1に示すようにセンサ21と、セルラ通信部22と、GPS受信部23と、データ蓄積部24とを備えて構成されている。
【0020】
センサ21は、自端末20に係る環境を検出する手段である。本実施形態においてセンサ21が検出する情報は、セルラ端末20が屋内にいるか否かを判断するための情報である。具体的には、例えば、セルラ端末20に照射される紫外線の量である。紫外線の量は屋内では屋外に比べて減少するため、その特徴を利用することとしたものである。その場合、センサ21として紫外線センサが利用される。
【0021】
また、センサ21が検出する情報は、セルラ端末20に照射される光の量である。光の量は、屋内外によって変化するため、その特徴を利用することとしたものである。その場合、具体的には、センサ21としてカメラを利用することができ、カメラによって検出される露出係数を上記の情報として利用することができる。なお、カメラによる露出係数の取得は、カメラによる撮像が実際に行われる必要はなく、カメラが撮像可能状態となっていればよい。また、センサ21は、複数の情報を検出する構成となっていてもよい。例えば、上記の紫外線センサとカメラとの両方によってセンサ21が構成されていてもよい。センサ21は、検出した情報をデータ蓄積部24に蓄積させる。
【0022】
セルラ通信部22は、セルラ通信システムのセルラ通信網(移動体通信網)に含まれる複数のセルラ基地局30との間で無線通信することにより、セルラ通信(移動体通信)を行う手段である。セルラ通信部22には、セルラ通信用のアンテナが設けられており、そのアンテナが用いられてセルラ通信が行われる。セルラ通信部22は、電話通信等の通常のセルラ通信を行うと共に、測位サーバ10における自端末20の測位のために用いられるセルラ通信による情報を取得する。具体的にどのような情報を取得するのかについては後述する。セルラ通信部22は、取得した情報をデータ蓄積部24に蓄積させる。
【0023】
また、セルラ通信部22は、セルラ基地局30(セルラ通信網)を介して測位サーバ10との間で情報の送受信を行う。セルラ通信部22は、データ蓄積部24に蓄積されている、測位サーバ10において測位のために用いられる情報を、測位サーバ10に送信する。セルラ通信部22から測位サーバ10に送信される情報には、後述するGPS測位や基地局測位に用いられる情報と、GPS測位の制御に用いられる情報(センサ21によって検出された情報)とが含まれる。この送信は、セルラ端末20の測位が行われる際に、例えば測位サーバ10からの要求又は自端末20に対してのユーザからの操作をトリガとして行われる。
【0024】
GPS受信部23は、GPS衛星40から送信される、測位に用いられる信号を受信する手段である。GPS受信部23には、GPS衛星からの信号を受信するためのアンテナが設けられており、そのアンテナが用いられて受信が行われる。GPS受信部23は、GPS測位の演算に用いられる、受信したGPS衛星40からの信号に関する情報をデータ蓄積部24に蓄積させる。なお、GPS測位の演算自体は、測位サーバ10にて行われる。
【0025】
上記のGPS衛星40は、時刻に応じて所定の場所に位置しており、当該位置から測位に用いられる測位用の信号を送信している。具体的には、GPS衛星40は、高度約2万kmの6個の周回軌道上に4〜5個ずつ配置されており、時間の経過に伴って周回軌道上を移動する。GPS衛星40が送信する測位用の信号には、GPS衛星40を区別して特定するための識別情報、GPS衛星40の軌道を示す情報、及び信号を送信した時刻を示す情報が含まれている。
【0026】
データ蓄積部24は、センサ21、セルラ通信部22及びGPS受信部23各々によって取得された測位及び測位の制御に用いられる情報が格納される。以上が、セルラ端末20の機能構成である。
【0027】
引き続いて、図2に本実施形態に係るセルラ端末20のハードウェア構成を示す。図2に示すように、セルラ端末20は、センサ21、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、操作部204、ディスプレイ205、セルラ通信モジュール206、セルラ通信用アンテナ207、GPS受信モジュール208及びGPS受信用アンテナ209等のハードウェアにより構成されている。これらの構成要素が動作することにより、上述した機能が発揮される。以上が、セルラ端末20の構成である。
【0028】
続いて、測位サーバ10について説明する。図1に示すように、測位サーバ10は、送受信部11と、GPS測位演算部12と、基地局測位演算部13と、環境情報取得部14と、有効性推定部15と、GPS測位制御部16とを備えて構成される。
【0029】
送受信部11は、セルラ基地局30を介してセルラ端末20との間で情報の送受信を行う手段である。送受信部11は、セルラ端末20から受信した情報を、情報に応じてGPS測位演算部12、基地局測位演算部13及び環境情報取得部14に出力する。
【0030】
GPS測位演算部12は、セルラ端末20の位置をGPS測位によって算出する手段である。具体的には、GPS測位演算部12は、(セルラ端末20のGPS受信部23によって受信されて)セルラ端末20から測位サーバ10に送信された、セルラ端末20がGPS衛星40から受信した信号の情報を受信する。続いて、GPS測位演算部12は、その情報からGPS衛星40の位置、セルラ端末20からGPS衛星40までの距離等を算出して、セルラ端末20の位置を算出する。また、この算出には、セルラ端末20によってセルラ通信システムから取得されて測位サーバ10に送信された、GPS衛星40の位置等を示すアシストデータが用いられてもよい。GPS測位演算部12は、後述するようにGPS測位制御部16からGPS測位の実行可否の制御を受けて、GPS測位(演算)を行う。GPS測位演算部12は、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力する。GPS測位演算部12は、GPS測位によるセルラ端末20の位置の算出が失敗した場合、その旨を基地局測位演算部13に通知する。
【0031】
基地局測位演算部13は、セルラ端末20の位置を基地局測位によって算出する手段である。基地局測位とは、具体的には、以下に示すような処理である。基地局測位演算部13は、セルラ端末20から測位サーバ10に送信された、基地局測位測位用の情報を受信する。基地局測位測位用の情報は、例えば、セルラ端末20のセルラ通信部22によって測定されて取得される、セルラ端末20とセルラ基地局30との間で送受信される電波の伝送遅延(例えばRTT:Round Trip Time)や電波の減衰量を示す情報(あるいはそれらの情報を算出するために測定された情報でもよい)、及びセルラ基地局30やセクタを特定する情報(基地局ID,セクタID)である。基地局測位演算部13は、上記の電波の伝送遅延等の情報に基づいて、セルラ端末20とセルラ基地局30との間の距離を算出して、セルラ基地局30の位置情報等を参照して、セルラ端末20の位置を算出する。ここで、測位サーバ10には、セルラ基地局30の位置やセクタの方向を示す情報を、予め記憶している。
【0032】
基地局測位演算部13は、後述するようにGPS測位制御部16からGPS測位の実行可否の制御を受けて、基地局測位(演算)を行う。また、GPS測位演算部12からGPS測位によるセルラ端末20の位置の算出が失敗した旨の通知がなされた場合にも、基地局測位(演算)を行う。基地局測位演算部13は、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力する。なお、基地局測位については、GPS測位と比べて相対的に速い時間で測位処理を行うことができる。
【0033】
環境情報取得部14及び有効性推定部15は、GPS測位によるセルラ端末20の位置の算出を行うか否かを判定するための手段である。この判定は、セルラ端末20のセンサ21によって検出された情報による、セルラ端末20が屋内にいるか否かの判別結果に基づいて行われる。
【0034】
環境情報取得部14は、セルラ端末20に係る環境(セルラ端末20がおかれた環境)を示す情報を取得する環境情報取得手段である。セルラ端末20に係る環境は、GPS測位によるセルラ端末20の位置の算出を行うか否かを判定するための情報である。
【0035】
具体的には、環境情報取得部14は、セルラ端末20(のセンサ21)によって検出された情報に基づいて、セルラ端末20が屋内にいるか否かを判定して、当該判定結果を、環境を示す情報とする。
【0036】
例えば、セルラ端末20(のセンサ21)によって検出された紫外線の量に基づいて屋内外を判定する。具体的には、環境情報取得部14は、予め紫外線の量に関する閾値を記憶しておき、セルラ端末20によって検出された紫外線の量がその閾値を下回っているか否かを判断して、下回っていると判断される場合にはセルラ端末20が屋内にいると判断する。なお、屋外における(太陽光による)紫外線の量は、時刻、季節、緯度等によって変化するので、それらの情報に基づいて調整されることが望ましい。この場合、環境情報取得部14は、時刻、季節、緯度等の情報に応じた閾値(あるいは、閾値を補正する値)を予め記憶しておき、時刻、季節、緯度等の情報を取得してそれらの情報に基づいた閾値を自動的に設定することとするのがよい。また、紫外線の量は天気によっても変化するので、上記と同様に天気に応じた閾値を設定してもよい。
【0037】
また、(屋外に設けられている)セルラ基地局30に紫外線センサを設けておき、セルラ端末20と無線通信を行っているセルラ基地局30(の紫外線センサ)によって検出された紫外線の量を示す値を取得して、当該値に基づいて閾値を設定(補正)することとしてもよい。例えば、セルラ基地局30によって検出された紫外線の量が予め定められた所定の閾値以上であると判断された場合、屋内外を判定するための閾値に予め定められた値を上乗せする等をしてもよい。これにより、セルラ端末20が位置している位置の屋外の環境をより適切に反映させた判定が可能になる。
【0038】
また、夜は屋内であっても蛍光灯の光がセルラ端末20に照射される場合がある。通常、蛍光灯は50/60MHzで点滅している。このため、セルラ端末20(のセンサ21)による紫外線の量の検出を(ある一点の時刻でなく)所定の長さの時間において行うようにしておき、環境情報取得部14がセルラ端末20から送信される情報から上記の点滅の有無を判定して、紫外線の量が閾値以上となる場合であっても点滅があると判定された場合には屋内にいると判定してもよい。
【0039】
例えば、また、セルラ端末20(のセンサ21)によって検出された光の量(検出された露出係数の値)に基づいて屋内外を判定してもよい。具体的には、環境情報取得部14は、予め露出係数に関する閾値を記憶しておき、セルラ端末20によって検出された露出係数がその閾値を下回っているか否かを判断して、下回っていると判断される場合にはセルラ端末20が屋内にいると判断する。なお、屋外における露出係数の値は、時刻、季節、緯度等によって変化するので、それらの情報に基づいて調整されることが望ましい。この場合、環境情報取得部14は、時刻、季節、緯度等の情報に応じた閾値(あるいは、閾値を補正する値)を予め記憶しておき、時刻、季節、緯度等の情報を取得してそれらの情報に基づいた閾値を自動的に設定することとするのがよい。また、紫外線の量は天気によっても変化するので、上記と同様に天気に応じた閾値を設定してもよい。また、夜は通常、屋内にいる場合の方が照明により明るいので、露出係数が閾値を上回っていると判断される場合にはセルラ端末20が屋内にいると判断することとするのがよい。
【0040】
また、(屋外に設けられている)セルラ基地局30に露出係数を検出するセンサを設けておき、セルラ端末20と無線通信を行っているセルラ基地局30(のセンサ)によって検出された露出係数の値を取得して、当該値に基づいて閾値を設定(補正)することとしてもよい。例えば、セルラ基地局30によって検出された露出係数が予め定められた所定の閾値以上であると判断された場合、屋内外を判定するための閾値に予め定められた値を上乗せする等をしてもよい。これにより、セルラ端末20が位置している位置の屋外の環境をより適切に反映させた判定が可能になる。
【0041】
環境情報取得部14は、セルラ端末20の屋内外の判定を示す情報を、セルラ端末20に係る環境を示す情報として有効性推定部15に出力する。なお、セルラ端末20の屋内外の判定については、上記のGPS測位や基地局測位と比べて相対的に速い時間で処理を行うことができる。また、上記のセルラ端末20の屋内外の各判定結果の情報は、それぞれが単独で用いられてもよいが、各情報を組み合わせて総合的にセルラ端末20の屋内外の判定を行ってもよい。例えば、それぞれの屋内外の判定を示す情報を点数化して、点数の合計が所定の閾値を超えている場合に屋内にいると判定してもよい。
【0042】
また、セルラ端末20の屋内外の判定は、上述したセルラ端末20のセンサ21によって検出された情報に加えて、セルラ通信部22による無線通信に係る情報にも基づいて行うこととしてもよい。具体的には、例えば、無線通信によって受信された電波の強度や無線通信の通信相手が屋内外のどちらに位置しているか等の情報を上記の判断の材料に加えてもよい。
【0043】
有効性推定部15は、環境情報取得部14によって取得されたセルラ端末20に係る環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定手段である。有効性推定部15は、環境情報取得部14から、上記の環境を示す情報としてセルラ端末20が屋内にいるか屋外にいるかを示す情報が入力されると当該情報に基づいてGPS測位の有効性を推定する。例えば、セルラ端末20が屋外にあるとされた場合は、GPS測位は有効であると推定し、セルラ端末20が屋内にあるとされた場合は、GPS測位は有効でないと推定される。これは、セルラ端末20が屋外にない場合、GPS衛星40からの電波を受信できないため測位不能となるためである。有効性推定部15は、推定したGPS測位の有効性を示す情報をGPS測位制御部16に出力する。上記が、セルラ端末20が屋内にいるか否かの判別結果に基づいてGPS測位の有効性を判定するための構成である。
【0044】
また、有効性推定部15は、上記の有効性の判断に加えて、セルラ端末20における無線通信(セルラ通信)に関する情報を取得して、当該情報からGPS測位の精度を特定して、その精度からGPS測位の有効性を推定してもよい。この有効性の推定は、具体的には、例えば、以下のように行う。予め、測位位置に応じたGPS測位の精度を示す情報を記憶した測位精度データベースを保持しておく。セルラ端末20が通信を行っているセルラ基地局30やセクタを特定する情報を、セルラ端末20から受信して、その情報からセルラ端末20の概算位置を算出する。測位精度データベースを参照して、算出したセルラ端末20の概算位置に応じたGPS測位の精度を特定する。特定されたGPS測位の精度が、予め定められた所定の値よりも大きいと判断された場合、有効性推定部15は、GPS測位は有効であると推定する。
【0045】
GPS測位制御部16は、有効性推定部15によって推定された有効性に基づいて、セルラ端末20のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御手段である。具体的には、GPS測位制御部16は、GPS測位が有効であるとされた場合、GPS測位演算部12に対して、GPS測位を実行させるように制御する。一方、GPS測位が有効でないとされた場合、基地局測位演算部13に対して基地局測位を実行させるように制御する(GPS測位演算部12に対してはGPS測位の実行は指示しない、あるいはGPS測位の実行を禁止する)。以上が、測位サーバ10の機能構成である。
【0046】
図3に測位サーバ10のハードウェア構成を示す。図3に示すように測位サーバ10は、CPU101、主記憶装置であるRAM102及びROM103、通信を行うための通信モジュール104、並びにハードディスク等の補助記憶装置105等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述した測位サーバ10の機能が発揮される。
【0047】
引き続いて、図4のフローチャートを用いて、本実施形態に係る測位サーバ10で実行される測位処理(測位方法)を説明する。この処理は、例えば、測位サーバ10によって、セルラ端末20からセルラ通信網を介して測位要求が受信されることによって開始される。なお、上記以外をトリガとして測位処理が開始されてもよい。
【0048】
まず、セルラ端末20において、センサ21によって検知された情報が測位サーバ10に送信される。測位サーバ10では、送受信部11を介して環境情報取得部14によって当該情報が受信される。受信された情報に基づいて、環境情報取得部14によって、セルラ端末20に係る環境を示す情報が取得される(S01、環境情報取得ステップ)。環境を示す情報は、上述したようにセルラ端末20が屋内にいるか否かの判定情報である。取得された上記の判定情報は、環境情報取得部14から有効性推定部15に出力される。
【0049】
続いて、有効性推定部15によって、セルラ端末20が屋内にいるか否かの判定情報からGPS測位の有効性が推定される(S02、有効性推定ステップ)。上記からGPS測位が有効であると推定された場合、即ち、セルラ端末20が屋外にいると判定されていた場合、その旨が有効性推定部15からGPS測位制御部16に入力される。
【0050】
GPS測位が有効である旨がGPS測位制御部16に入力されると、GPS測位制御部16からGPS測位演算部12に対して、セルラ端末20のGPS測位を実行させる制御が行われる。続いて、制御を受けたGPS測位演算部12によって、GPS測位演算が行われる(S03、GPS測位制御ステップ)。なお、GPS測位演算を行うための、セルラ端末20によるGPS衛星40からの測位用信号の受信に係る情報は、この時点で測位サーバ10からセルラ端末20に要求されて取得してもよいし、セルラ端末20からこの時点までに送信するようにされていてもよい。
【0051】
GPS測位演算部12によるGPS測位演算が成功した場合(S04)、GPS測位演算部12によって、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。
【0052】
S02で、GPS測位が有効でないと推定された場合、即ち、セルラ端末20が屋内にいると判定された場合、その旨が有効性推定部15からGPS測位制御部16に入力される。GPS測位が有効でない旨がGPS測位制御部16に入力されると、GPS測位制御部16から基地局測位演算部13に対して、セルラ端末20の基地局測位を実行させる制御を行う(GPS測位演算部12に対して測位演算を行う制御は行われない)。続いて、制御を受けた基地局測位演算部13によって、基地局測位演算が行われる(S05、GPS測位制御ステップ)。また、GPS測位演算部12によるGPS測位演算が成功しなかった場合も(S04)、基地局測位演算部13によって、基地局測位演算が行われる(S05)。
【0053】
なお、基地局測位演算を行うための、セルラ端末20によるセルラ基地局30との間の信号の送受信に係る情報は、この時点で測位サーバ10からセルラ端末20に要求されて取得してもよいし、セルラ端末20からこの時点までに送信するようにされていてもよい。
【0054】
基地局測位演算部13による基地局測位演算が成功した場合(S06)、基地局測位演算部13によって、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。また、基地局測位演算部13による基地局測位演算が失敗した場合(S06)、測位処理が失敗した旨を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。以上が本実施形態に係る測位サーバ10で実行される測位処理である。
【0055】
引き続いて、図5のフローチャートを用いて、本実施形態に係る測位サーバ10で実行される測位処理(測位方法)の別の例を説明する。上記の例では、GPS測位演算は、GPS測位が有効であると推定された後に行われていたが、測位サーバ10における処理の開始時点からGPS測位を開始させるものである。
【0056】
上述した処理と同様に測位サーバ10では、環境情報取得部14によって、セルラ端末20に係る環境を示す情報が取得される(S11、環境情報取得ステップ)。取得された上記の環境を示す情報は、環境情報取得部14から有効性推定部15に出力される。その一方で、GPS測位演算部12によってGPS測位演算が開始される(S12)。
【0057】
続いて、環境を示す情報が入力された有効性推定部15によって、セルラ端末20が屋内にいるか否かの判定情報からGPS測位の有効性が推定される(S13、有効性推定ステップ)。上記からGPS測位が有効であると推定された場合、即ち、セルラ端末20が屋外にいると判定されていた場合、その旨が有効性推定部15からGPS測位制御部16に入力される。その場合、GPS測位制御部16からGPS測位演算部12に対して、特段の制御は行われず、GPS測位演算部12によるGPS測位の演算処理は継続される。
【0058】
S13で、GPS測位が有効でないと推定された場合、即ち、セルラ端末20が屋内にいると判定された場合、その旨が有効性推定部15からGPS測位制御部16に入力される。GPS測位が有効でない旨がGPS測位制御部16に入力されると、GPS測位制御部16からGPS測位演算部12に対して、GPS測位演算を中止させる制御が行われる。制御を受けたGPS測位演算部12は、GPS演算処理を中止する(S14、GPS測位制御ステップ)。
【0059】
GPS測位の中止の制御が行われずに、GPS測位演算部12によるGPS測位演算が成功した場合(S15)、GPS測位演算部12によって、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。
【0060】
また、GPS測位演算を中止させる制御が行われた際、併せて、GPS測位制御部16から基地局測位演算部13に対して、セルラ端末20の基地局測位を実行させる制御を行う。続いて、制御を受けた基地局測位演算部13によって、基地局測位演算が行われる(S16、GPS測位制御ステップ)。また、GPS測位演算部12によるGPS測位演算が成功しなかった場合も(S15)、基地局測位演算部13によって、基地局測位演算が行われる(S16)。
【0061】
基地局測位演算部13による基地局測位演算が成功した場合(S17)、基地局測位演算部13によって、算出したセルラ端末20の位置を示す情報を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。また、基地局測位演算部13による基地局測位演算が失敗した場合(S17)、測位処理が失敗した旨を測位結果の情報として、例えばセルラ端末20に出力し、測位処理が終了する。以上が本実施形態に係る測位サーバ10で実行される測位処理の別の例である。
【0062】
上述したように本実施形態に係る測位サーバ10では、例えばセルラ端末20の位置等の状態に応じた、センサ21によって検出された情報に基づくセルラ端末20に係る環境を示す情報が取得される。続いて、当該情報に基づいてGPS測位の有効性が推定されて、当該有効性に基づいて、受信機におけるGPS測位の実行が制御される。従って、セルラ端末20が、GPS測位が行いやすい状態にある場合にはGPS測位を実行させ、GPS測位が行いにくい状態にある場合にはGPS測位を実行させない等の制御を行うことができる。また、測位サーバ10では、実行可否の判断に時間がかかるGPS測位を実際に行うことなく、GPS測位の実行可否の制御を行うことができる。即ち、本実施形態に係る測位サーバ10によれば、GPS測位が不得手とするセルラ端末20の状態の場合にGPS測位を回避することで、より短い時間でセルラ端末20の状態に応じた測位結果を得ることができる。また、その場合、GPS測位用の信号受信を回避、あるいはその時間を減少させることによって、セルラ端末20における消費電力を低減することができる。
【0063】
また、本実施形態のようにGPS測位が行われない場合に、セルラ端末20の基地局測位を行なうように制御することが望ましい。このような構成によれば、GPS測位が行われない場合であっても、測位サーバ10の測位結果を得ることができる。即ち、上記のように無線通信に関する情報によって、セルラ端末20の位置等の状態に応じて適切な測位方法が選択されて測位処理が実行される。
【0064】
GPS測位(特にAGPS測位)及び(ハイブリッドを含む)基地局測位のセルラ通信部22の状態に応じた特徴を、以下の表に示す。
【表1】


上記の表に示すように、屋内にセルラ端末20がいる場合は、GPS衛星40の電波が受信できないため測位不能となり、基地局測位を行うことが望ましい。また、屋外にある場合でも、GPS測位は郊外地にいる方が良好な測位精度を得ることができ、その場合にGPS測位を行うことが望ましい。従って、本実施形態に係る測位サーバ10のように、セルラ端末20の屋内外の判定を行い、それに基づいてGPS測位の有効性を推定することが望ましい。
【0065】
なお、上述したように、本実施形態では、測位演算を行う主体が測位サーバ10であったが、測位演算を行う主体がセルラ端末20であってもよい。即ち、その場合、本発明の機能をセルラ端末20が全て備えている構成であってもよい。その場合、判定等に必要な情報を予めセルラ端末20に送信しておく。また、セルラ端末20が備えるICチップに全ての機能が備えられていてもよい。また、上述した機能の何れかをセルラ端末20が備える構成としてもよい。例えば、セルラ端末20の屋内外の判定は、セルラ端末20において行われてもよい。また、GPS測位演算機能(GPS測位演算部12の機能)をセルラ端末20が有していてもよい。
【0066】
また、上述したように測位対象となるセルラ端末20は、必ずしもセルラ通信が行えるものでなくてもよく、無線通信が行えるものであればよい。具体的には例えば、無線タグから情報の読出しができたり、無線LANが行えたりするものであればよい。また、上述した実施形態のセルラ通信部22に対応する、無線通信を行う手段自体も必ずしも備えられている必要はない。
【0067】
引き続いて、上述した一連の測位サーバ10の測位を行う処理をコンピュータに実行させるための測位プログラムを説明する。図6に示すように、測位プログラム61は、コンピュータが備える記録媒体60に形成されたプログラム格納領域60a内に格納される。
【0068】
測位プログラム61は、測位処理を統括的に制御するメインモジュール61aと、送受信モジュール61bと、GPS測位演算モジュール61cと、基地局測位演算モジュール61dと、環境情報取得モジュール61eと、有効性推定モジュール61fと、GPS測位制御モジュール61gとを備えて構成される。送受信モジュール61b、GPS測位演算モジュール61c、基地局測位演算モジュール61d、環境情報取得モジュール61e、有効性推定モジュール61f及びGPS測位制御モジュール61gを実行させることにより実現される機能は、上述した測位サーバ10の送受信部11、GPS測位演算部12、基地局測位演算部13、環境情報取得部14、有効性推定部15及びGPS測位制御部16の機能とそれぞれ同様である。
【0069】
なお、測位プログラム61は、その一部若しくは全部が、通信回線等の伝送媒体を介して伝送され、他の機器により受信されて記録(インストールを含む)される構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施形態に係る測位システムである測位サーバ、及び受信機であるセルラ端末の機能構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るセルラ端末のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る測位サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る測位サーバで実行される処理(測位方法)を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る測位サーバで実行される処理(測位方法)の別の例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る測位プログラムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
10…測位サーバ、11…送受信部、12…GPS測位演算部、13…基地局測位演算部、14…環境情報取得部、15…有効性推定部、16…GPS測位制御部、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…通信モジュール、105…補助記憶装置、20…セルラ端末、21…センサ、22…セルラ通信部、23…GPS受信部、24…データ蓄積部、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…操作部、205…ディスプレイ、206…セルラ通信モジュール、207…セルラ通信用アンテナ、208…受信モジュール、209…受信用アンテナ、30…セルラ基地局、40…GPS衛星、60…記録媒体、60a…プログラム格納領域、61…測位プログラム、61a…メインモジュール、61b…送受信モジュール、61c…GPS測位演算モジュール、61d…基地局測位演算モジュール、61e…環境情報取得モジュール、61f…有効性推定モジュール、61g…GPS測位制御モジュール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定する測位システムであって、
前記受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得手段と、
前記環境情報取得手段によって取得された前記環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定手段と、
前記有効性推定手段によって推定された前記有効性に基づいて、前記受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御手段と、
を備える測位システム。
【請求項2】
前記受信機は、セルラ通信機能を備えており、
前記GPS測位制御手段は、前記GPS測位の実行の制御によってGPS測位が実行されない場合に、前記受信機と基地局との間で送受信された信号に基づいて、当該受信機の測位を行なうように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位システム。
【請求項3】
前記受信機は、自機に係る環境を検出するセンサを備えており、
前記環境情報取得手段は、前記センサによって検出された情報を取得して、当該情報に基づいて当該受信機が屋内にいるか否かを判定して、当該判定結果を、前記環境を示す情報とする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の測位システム。
【請求項4】
前記センサは、自機に照射される紫外線の量を検出するセンサであることを特徴とする請求項3に記載の測位システム。
【請求項5】
前記センサは、自機に照射される光の量を検出するセンサであることを特徴とする請求項3又は4に記載の測位システム。
【請求項6】
前記受信機に接続される測位サーバによって構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の測位システム。
【請求項7】
前記受信機によって構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の測位システム。
【請求項8】
GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定する測位方法であって、
前記受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得ステップと、
前記環境情報取得ステップにおいて取得された前記環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定ステップと、
前記有効性推定ステップにおいて推定された前記有効性に基づいて、前記受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御ステップと、
を含む測位方法。
【請求項9】
コンピュータに、GPS測位に用いられる信号の受信機能を有する受信機の位置を推定させる測位プログラムであって、
前記受信機に係る環境を示す情報を取得する環境情報取得機能と、
前記環境情報取得機能によって取得された前記環境を示す情報に基づいて、GPS測位の有効性を推定する有効性推定機能と、
前記有効性推定機能によって推定された前記有効性に基づいて、前記受信機のGPS測位の実行を制御するGPS測位制御機能と、
をコンピュータに実行させる測位プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−54450(P2010−54450A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222133(P2008−222133)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】