説明

湿式現像可能な反射防止組成物

【課題】反射防止組成物および回路の製造に用いられるこれらの組成物の使用方法を提供する。
【解決手段】本発明の組成物は溶媒系に溶解または分散されたポリマーからなる。好ましい態様では、上記ポリマーが、式(I)および(II)からなる群から選択される構造を有する光を弱める部位を含む。ここで、各X1およびX2は、個別に、電子吸引基からなる群から選択され、R2はアルキル基およびアリール基からなる群から選択され、R3は水素およびアルキル基からなる群から選択される。得られた組成物は、スピンボール適合性があり(即ち、それらは、マイクロクロリソグラフィー工程の焼成段階より先に、または、保管している間に、架橋しない。)、湿式現像でき、優れた光学特性を有している。
【化19】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
関連した出願
本願は、2002年6月25日に出願されたシリアルナンバー60/391,661、湿式現像剤反射防止組成物という名称の仮出願の優先権を主張し、引用することで本明細書の一部となす。
【0002】
発明の分野
本発明は、フォトリソグラフィックおよび半導体集積回路産業で用いられる新しい反射防止組成物に関する。より詳しくは、上記組成物は、光照射の反射による阻害を最小限にするためにフォトレジスト層の下に設けられる下塗り反射防止コーティングとして用いられる。
【0003】
従来技術の説明
集積回路産業において、歩留まりの向上、ユニットケースの小型化、およびチップの計算能力の向上を目的とした、基板ウエハサイズの最大化およびデバイスの外形の大きさ(feature dimension)の最小化は、不変の課題である。集積回路の臨界的な大きさが減少してきたのに従い、フォトレジストの露光に用いられる放射線の波長も短くなってきた。より短い波長の放射線の使用は、回路の非常に小さな外形を規定するために必要であり、典型的には、波長365nmのいわゆるi−line放射線が現在用いられている。そのような放射線の使用の結果、フォトレジスト層とその下層との界面での放射線の反射が増加し、回路の外形の臨界的な大きさの好ましくない変化を引き起こし得る定常波を増加させる。
【0004】
この問題に取り組む方法の一つは、フォトレジスト層の下において基板に適用される反射防止コーティングの使用である。これらはふたつの種類−無機と有機に分けられる。窒化チタンコーティング、酸窒化ケイ素コーティングのような無機コーティングは、プラズマ強化型化学蒸着法により容易に蒸着されるが、シリコンウエハから除去しにくい。一方、有機コーティングは、屈折率、スピン−オン(spin−on)塗布および再生能力の点に関して有利であるが、多くの場合スピンボール適合性がない(spin bowl incompatibility)点に問題がある。そのため、付加的な工程を強いられ、製造コストが増加する。有機および無機反射防止コーティングは反射の防止または最小化に効果的であるのに対して、これらの使用にはそのコーティングを除去するための工程における解決手段の付加が要求されている。典型的には、製造工程のコストをはるかに増大させる付加的なプラズマエッチ工程が要求される。
【0005】
この問題に対する一つの解決法として、湿式現像可能な反射防止コーティングが使用されてきた。これらの種類のコーティングは、フォトレジスト材料の露光領域に沿って除去することが可能である。フォトレジスト層がパターン化されたマスクを介して露光された後、フォトレジストの露光領域は湿式現像可能であり、引き続き水性現像液で除去され、所望の溝およびホールパターンを残す。湿式現像可能な反射防止コーティングは、この現像工程で除去され、付加的な除去工程を必要としない。残念なことに、湿式現像可能な反射防止コーティングは、反射防止コーティングとして有用であるためには、良いスピンボール適合性と、優れた光学特性とを示さなければならないという事実のため、広範囲の用途で用いられるようにはなっていない。したがって、一般的なフォトレジスト現像液で現像可能であると同時に、良いコーティングおよび光学特性を示し、スピンボール適合性である反射防止コーティング組成物が要求される。
【0006】
発明の概要
本発明は、概して、スピンボール適合性であり、湿式エッチングでき、i−lineリソグラフィ(例えば、365nm)での使用に適した新規な反射防止コーティング組成物を含む。
より詳細には、上記組成物は、溶媒系に分散または溶解されたポリマーを含有する。そのポリマーは、好ましくは約500〜10,000ダルトンの重量平均分子量を有し、より好ましくは約1,000〜2,000ダルトンの重量平均分子量を有する。好ましいポリマーは下記式で表される繰り返し単位を含む。
【0007】
【化12】

【0008】
ここで、Xは光を弱める部位または発色団であり、Mは金属であり、各Rは、個別に、水素、アルキル基(好ましくはC1〜C8)、アリール基(好ましくはC1〜C10)、アルコキシ基(好ましくはC1〜C8)およびフェノキシ基からなる群から選択される。最も好ましいR基は−CH3および−OC25である。
【0009】
上記ポリマーは、更に、下記式で表される繰り返し単位を含む。
【0010】
【化13】

【0011】
各R1は、個別に、水素、アルキル基(好ましくはC1〜C8)、アリール基(好ましくはC1〜C10)、アルコキシ基(好ましくはC1〜C8)およびフェノキシ基からなる群から選択され、M1は金属である。最も好ましいR1基は−CH3および−OC25である。
【0012】
上述したどちらの繰り返し単位も、好ましい金属は、Ti、Zr、Siおよび/またはAlである。Xは、約10,000〜50,000cm-1/M-1、より好ましくは約15,000〜25,000cm-1/M-1のモル吸光係数を有するべきである。好ましいX基は、あらゆるi−line発色団(即ち、これらは約365nmの波長を有する光の少なくとも90%程度を吸収する)であり、これらは、下記式Iおよび下記式IIからなる群から選択される構造を有しているのが特に好ましい。
【0013】
【化14】

【0014】
ここで、各X1およびYは、個別に、電子吸引基(EWG)からなる群から選択され、カルボニル基、ニトリル基、シアノ基、スルホン酸基および−CO24(R4はアルキル基、好ましくはC1〜C6のアルキル基である。)が特に好ましいEWGである。R2は、アルキル基(好ましくはC1〜C8)およびアリール基(好ましくはC1〜C10)からなる群から選択される。R3は水素およびアルキル基(好ましくはC1〜C4)からなる群から選択される。
【0015】
更に、上記部位(即ち、X)は、上記ポリマー中、上記ポリマーの合計質量を100質量%として、約5〜50質量%存在するのが好ましく、約20〜30質量%存在するのがより好ましい。
【0016】
他の態様では、上記ポリマーは、有機化合物および上述した発色団と、重合性金属アルコキシドを反応させることにより形成できる。上記重合性金属アルコキシドは、下記式で表される繰り返し単位を含む。
【0017】
【化15】

【0018】
ここで、Mは金属であり、各Lは、個別に、ジケトおよびアルコキシドリガンドからなる群から選択される。好ましいL基は、下記式で表される構造を有する。
【0019】
【化16】

【0020】
ここで、各Rは、個別に、水素、アルキル基(好ましくはC1〜C8)、アリール基(好ましくはC1〜C10)、アルコキシ基(好ましくはC1〜C8)およびフェノキシ基からなる群から選択され、−CH3および−OC25が最も好ましいR基である。アセト酢酸エチルの部分が最も好ましいL基である。好ましい金属原子は上述したのと同様である。
【0021】
この態様において、上記式IIIの構造を有する重合性金属アルコキシドは、初めに、重合性金属アルコキシド(例えば、ポリ(ジブチルチタネート))をジケトまたはアルコキシドリガンド(例えば、アセト酢酸エチル)と反応させることにより形成できる。または、既にジケトまたはアルコキシドリガンドをその構造の一部として含む開始モノマーを、加水分解し、ついで、そのモノマーを縮合することにより上記所望のポリマーを形成することができる。この種類の開始モノマーの一例は、チタニウムジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)である。
【0022】
上記式IIIの構造を有する重合性金属アルコキシドと反応させる上記有機化合物は、重合性金属アルコキシドの金属原子と配位結合するのに適した官能基を含むべきである。適した官能基は、アルコール、フェノール、チオアルコール、チオフェノールおよびカルボニルを含む。最も好ましい有機化合物は、トリメチロールエトキシレート、4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび2−シアノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−アクリル酸エチルエステルである。
【0023】
上記態様に拘わらず、反射防止組成物は、単純に、十分均一に分散されるために足りる時間、好ましい周囲の条件下、適切な溶媒系に分散または溶解することにより形成される。上記組成物中の固体の合計質量を100質量%としたとき、上記ポリマーは、組成物中に、2〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%、更に好ましくは7〜15質量%存在するべきである。このポリマーの粘度は、好ましくは約2,000〜5,000cSおよびより好ましくは3,200〜3,500cSである。
【0024】
好ましい溶媒系は、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールn−プロピルエーテル(PnP)、エチルラクテートおよびそれらの混合物からなる群から選択される1つの溶媒を含む。上記溶媒系は、好ましくは、沸点が約50〜250℃であり、より好ましくは約100〜175℃である。上記組成物中の固体の合計質量を100質量%としたとき、上記溶媒系は、70〜95質量%、好ましくは80〜90質量%、用いられるべきである。
【0025】
上記ポリマーと一緒にあらゆる付加的な成分も、上記溶媒系中に好ましく分散される。そのような付加的な成分のひとつは、エポキシノボラック樹脂(例えば、Epon164(R)、Araldite製)、重合されたアミノ樹脂(例えば、Cymel(R)、Cytec Industries製)、アクリレート、グリコリル(glycourils)、ビニルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択されるような第2のポリマーまたはポリマーバインダーである。この付加的なポリマーの重量平均分子量は、約1,000〜25,000ダルトンが好ましく、約1,000〜5,000ダルトンがより好ましい。付加的なポリマーが用いられる態様において、上記組成物中の固体の合計質量を100質量%とすると、上記組成物は、好ましくは約1〜50質量%、より好ましくは約5〜25質量%のこの付加的なポリマーを含むべきである。
【0026】
同様に、他の付加的な成分が組成物中に含有されることが好ましい。典型的な付加的な成分は、光を弱める化合物、界面活性剤、触媒、架橋剤および接着促進剤を含む。
【0027】
基板への充填方法または反射防止コーティング組成物の適用方法は、単純に、組成物のある量を基板表面へ公知の適用方法(スピンコーティングを含む)により適用することを含む。上記基板は、従来の回路基板を用いることができる。例えば、ケイ素、アルミニウム、タングステン、ケイ化タングステン、ヒ化ガリウム、ゲルマニウム、タンタル、窒化タンタル、金属塩の混合物およびSiGeである。
【0028】
望ましい適用範囲が達成された後、得られた層を架橋させるため約100〜250℃の温度に加熱すべきである。その結果として、金属と酸素原子を交互に有する硬化層を生ずる上記組成物の少なくとも一部の有機成分が揮発するのと同様に、上記溶媒系が蒸発する。硬化された反射防止層またはコーティングの約365nmの波長における屈折率(n値)は、少なくとも約1.4、好ましくは約1.5〜2.0、より好ましくは約1.6〜1.7になるだろう。
【0029】
凹凸のある(topographical)基板上に用いられるときは、コンタクトの端部またはビアホール付近の基板表面上の硬化層の厚さは、コンタクトの端部またはビアホールからおよそホールの直径に等しい距離離れた基板表面上のフィルムの厚さの少なくとも約60%であり、好ましくは少なくとも約75%であり、より好ましくは少なくとも約85%であるべきである。
【0030】
フォトレジストは上記硬化層に適用することができ、続いて露光し、現像し、そして、フォトレジストのエッチングがなされる。本発明の下記の方法は、上述の要求特性を満たすデュアルダマシンプロセスおよびマイクロリソグラフィックプロセスに用いられる前駆体構造を与えるだろう。
【0031】
硬化された本発明の組成物は湿式現像できるのが好ましい。その硬化された組成物は、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドやKOH現像剤のような従来の水性現像液で除去できる。これらのいくつかは、商品名MF−319(Shipley製、マサチューセッツ)、MF−320(Shipley製)およびNMD3(TOK製、日本)の現像剤として市販されている。本発明のコーティングの少なくとも約95%、好ましくは少なくとも約99%は、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびKOH現像剤のような塩基性現像剤により除去される。市販されている現像剤へのこのパーセント溶解度は、製造工程を短くし、コストを抑えることができる点から、従来技術に対して重要な利点となる。
【0032】
最後に、上述した多くの利点に加えて、本発明の組成物は、スピンボール適合性である。これは、上記組成物を用いた4インチシリコンウエハへのコーティングにより決定される。コーティング後、そのウエハは焼成されず、代わりにフィルム流れを防止する目的で上の方に配置される。そのサンプルはクリーンルーム内で約24時間乾燥され、およそ1200〜1300Åの厚さのフィルムを与える。ついで、このサンプルの厚さが、初期サンプル平均厚さを決める目的で、5ヶ所で測定される。
【0033】
コーティングされたウエハは、特定の試験溶媒(例えば、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)に接触する。これは、上記サンプル表面を上記溶媒で3分間(±5秒間)浸し、次に1,500rpmで15秒間、次に2500rpmで30秒間回転させることにより行われる。サンプルの厚さを再び5ヶ所で測定し、試験後のサンプル平均厚さを決定する。
パーセント溶解度は下記式に従って計算される。
【0034】
【数1】

【0035】
本発明の組成物は、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは約95%のパーセント溶解度を与える。
【0036】
好ましい態様の詳細な説明

以下の例により、本発明に従って、好ましい方法を詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例には限定されない。
【0037】
例1
ポリマー原液の調製
この例では、プロピレングリコールn−プロピルエーテル62.0g中に、ポリ(ジブチルチタネート)の繰り返し単位に対して2モル当量のジケトリガンド(アセト酢酸エチル)を溶解して、ポリマー原液を調製した。上記反応混合物を6時間撹拌し、上記ポリ(ジブチルチタネート)を、2つのジケトリガンドとチタン原子とが結合されたポリ(チタネート)ポリマーに転換した。
【0038】
例2
反射防止コーティングの調製
この工程では、例1で調製されたポリマー原液50.0g、XS81 発色団(i−line発色団、下記構造A参照、ブルーワーサイエンス製)2.53gおよびプロピレングリコールn−プロピルエーテル47.5gを反応容器内に入れ、溶液が得られるまで4時間撹拌した。得られた調合物を、従来より用いられている0.1μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターでろ過した。
【0039】
【化17】

【0040】
例3
反射防止コーティングの調製
この工程では、例1で調製されたポリマー原液50.0g、CE 発色団(i−line発色団、下記構造B参照、ブルーワーサイエンス製)2.53g、アミノ樹脂架橋剤(CYMEL(R)、Cytec Industries製)1.87gおよびプロピレングリコールn−プロピルエーテル47.5gを反応容器内に入れ、溶液が得られるまで4時間撹拌した。得られた調合物を、従来より用いられている0.1μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターでろ過した。
【0041】
【化18】

【0042】
例4
特性の測定
1.ストリッピング試験
例2および例3で調製された組成物を、個別に、シリコンウエハ上に3000rpmで60秒間スピンコーティングし、そして、168〜250℃の範囲で加熱器上で焼成した。そのフィルムを典型的なフォトレジスト溶媒(エチルラクテートおよびPGMEA)と接触させた後、そのフィルムの厚さを偏光解析法により測定した。その焼成されたフィルムは、上記溶媒中で非常に低い溶解度を示し、フォトレジスト/反射防止コーティングの界面で起こる混合がほとんど無い、または全く無いことを示唆している。
【0043】
2.光学特性
例2の組成物は、250℃で60秒間焼成された後、1.9339のn値(屈折率)および0.40のk値(吸光係数)を有していた。例3の組成物は、250℃で60秒間焼成された後、1.6948のn値および0.458のk値を有していた。図1および2は、それぞれ、例2および3の組成物の反射率曲線を示す。
【0044】
3.フォトリソグラフィー
上記調合物は、Nikon i−lineステッパー(開口数0.50)を使用したとき、i−lineフォトレジスト OiR620(ARCH Chemical製)で、0.6μmラインの分解能を示した。例1および2の組成物の上から下への断面(top down profiles)を、それぞれ、図3および4に示す。
【0045】
4.スピンボール適合性
例3の組成物から調製されたフィルムについて、上述した方法に従って、それらのスピンボール適合性を試験した。組成物が少なくとも約90%のパーセント溶解度を有している場合、その組成物はスピンボール適合性であると考えられた。これらの試験の結果を下記表Aに示す。
【0046】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、例2に従って調製された、本発明の硬化された反射防止コーティングが種々の基板に適用されたときの反射率曲線を示すグラフである。
【図2】図2は、例3に従って調製された、本発明の硬化された反射防止コーティングが種々の基板に適用されたときの反射率曲線を示すグラフである。
【図3】図3は、例2に従って調製された、本発明の硬化された反射防止コーティングおよび市販のi−lineフォトレジストの断面(profile)を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図4】図4は、例3に従って調製された、本発明の硬化された反射防止コーティングおよび市販のi−lineフォトレジストの断面(profile)を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒系と、
前記溶媒系に分散または溶解されたポリマーとを含有し、
前記ポリマーが下記式で表される繰り返し単位を含む、反射防止コーティング組成物。
【化1】


(Mは金属であり、
各Rは、個別に、水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびフェノキシ基からなる群から選択され、
Xは下記式IまたはIIの構造を有する化合物からなる群から選択される。)
【化2】


(各X1およびYは、個別に、電子吸引基からなる群から選択され、
2はアルキル基およびアリール基からなる群から選択され、
3は水素およびアルキル基からなる群から選択される。)
【請求項2】
前記ポリマーは、更に下記式で表される繰り返し単位を含む請求項1に記載の組成物。
【化3】

(各R1は、個別に、水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびフェノキシ基からなる群から選択され、M1は金属である。)
【請求項3】
各繰り返し単位中のMは、個別に、Ti、Zr、SiおよびAlからなる群から選択される1つの金属である請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、更に、第2のポリマーを含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記第2のポリマーは、エポキシノボラック樹脂、アクリレート、重合されたアミノ樹脂、グリコリル(glycourils)、ビニルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択される請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記第2のポリマーは、約1,000〜約25,000の重量平均分子量を有する請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
一方のRが−CH3であり、他方のRが−OC25である請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
各XおよびYは、個別に、カルボニル基、シアノ基、ニトリル基、スルホン酸基および−CO24からなる群から選択され、R4はアルキル基である請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
溶媒系と、
前記溶媒系に分散または溶解されたポリマーとを含有し、
前記ポリマーが、重合性金属アルコキシド、有機化合物および発色団を反応させて形成され、
前記重合性金属アルコキシドが、下記式で表される繰り返し単位を含み、
前記有機化合物が、前記重合性金属アルコキシドのMと配位結合する官能基を含み、
前記発色団が、下記式IまたはIIの構造を有する化合物からなる群から選択される、反射防止コーティング組成物。
【化4】


(Mは金属であり、
各Lは、個別に、ジケトおよびアルコキシドリガンドからなる群から選択される。)
【化5】


【化6】


(各X1およびYは、個別に、電子吸引基からなる群から選択され、
2はアルキル基およびアリール基からなる群から選択され、
3は水素およびアルキル基からなる群から選択される。)
【請求項10】
各繰り返し単位のMは、個別に、Ti、Zr、SiおよびAlからなる群から選択される1つの金属である請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物は、更に、第2のポリマーを含有する請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記第2のポリマーは、エポキシノボラック樹脂、アクリレート、重合されたアミノ樹脂、グリコリル(glycourils)、ビニルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記第2のポリマーは、約1,000〜約25,000の重量平均分子量を有する請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
各Lは、個別に、下記式を有する請求項9に記載の組成物。
【化7】


(各Rは、個別に、水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびフェノキシ基からなる群から選択される。)
【請求項15】
少なくとも1つのLは、アセト酢酸エチルの部分である請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
一方のRが−CH3であり、他方のRが−OC25である請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
前記官能基は、アルコール、フェノールおよびカルボニル基からなる群から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項18】
前記有機化合物は、トリメチロールエトキシレート、4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび2−シアノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−アクリル酸エチルエステルからなる群から選択される請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
ある量の組成物を基板に適用して、その上に層を形成する工程を含み、
前記組成物は、
溶媒系と、
前記溶媒系に分散または溶解されたポリマーとを含有し、
前記ポリマーが下記式で表される繰り返し単位を含む、
フォトリソグラフィプロセスにおける組成物の使用方法。
【化8】


(Mは金属であり、
各Rは、個別に、水素、アルキル基、アリール基、アルコキシ基およびフェノキシ基からなる群から選択され、
Xは下記式IまたはIIの構造を有する化合物からなる群から選択される。)
【化9】


(各X1およびYは、個別に、電子吸引基からなる群から選択され、
2はアルキル基およびアリール基からなる群から選択され、
3は水素およびアルキル基からなる群から選択される。)
【請求項20】
前記適用工程は、前記組成物を前記基板表面にスピンコーティングすることを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記基板は、その中に形成されたホールを有し、前記ホールは、底面および側面により規定され、
前記適用工程は、前記組成物を前記底面および側面の少なくとも一部に適用することを含む請求項19に記載の方法。
【請求項22】
更に、前記適用工程の後に、約100〜250℃の温度で前記層を焼成し、硬化された層を与える工程を含む請求項19に記載の方法。
【請求項23】
更に、前記焼成された層にフォトレジストを適用する工程を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
更に、前記組成物の少なくとも一部を活性化線で露光する工程、および、
前記露光されたフォトレジストを現像する工程を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記現像工程において、前記露光されたフォトレジスト付近の領域から前記組成物が除去される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ある量の組成物を基板に適用して、その上に層を形成する工程を含み、
前記組成物は、
溶媒系と、
前記溶媒系に分散または溶解されたポリマーとを含有し、
前記ポリマーが、重合性金属アルコキシド、有機化合物および発色団を反応させて形成され、
前記重合性金属アルコキシドが、下記式で表される繰り返し単位を含み、
前記有機化合物が、前記重合性金属アルコキシドのMと配位結合する官能基を含み、
前記発色団が、下記式IまたはIIの構造を有する化合物からなる群から選択される、
フォトリソグラフィプロセスにおける組成物の使用方法。
【化10】


(Mは金属であり、
各Lは、個別に、ジケトおよびアルコキシドリガンドからなる群から選択される。)
【化11】


(各X1およびYは、個別に、電子吸引基からなる群から選択され、
2はアルキル基およびアリール基からなる群から選択され、
3は水素およびアルキル基からなる群から選択される。)
【請求項27】
前記適用工程は、前記組成物を前記基板表面にスピンコーティングすることを含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記基板は、その中に形成されたホールを有し、前記ホールは、底面および側面により規定され、
前記適用工程は、前記組成物を前記底面および側面の少なくとも一部に適用することを含む請求項26に記載の方法。
【請求項29】
更に、前記適用工程の後に、硬化された層を与えるために、約100〜250℃の温度で、前記層を焼成する工程を含む請求項26に記載の方法。
【請求項30】
更に、前記焼成された層にフォトレジストを適用する工程を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
更に、前記組成物の少なくとも一部を活性化線で露光する工程、および、
前記露光されたフォトレジストを現像する工程を含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記現像工程は、前記露光されたフォトレジスト付近の領域から前記組成物が除去される結果になる請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−508377(P2006−508377A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−516202(P2004−516202)
【出願日】平成15年6月24日(2003.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/019906
【国際公開番号】WO2004/001806
【国際公開日】平成15年12月31日(2003.12.31)
【出願人】(500499508)ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. (45)
【Fターム(参考)】