【課題】炎症性疾患治療用医薬組成物の提供。
【解決手段】ＩＶ型ホスホジエステラーゼ（ＰＤＥ−ＩＶ）の機能を阻害するために有用である式（Ｉ）のピロリジン化合物を含んでなる、炎症性疾患治療用医薬組成物が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
式（Ｉ）：
【化１】

（式中、
Ｒ¹ はアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、架橋ポリシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアリールオキシアルキルであり、
Ｒ² はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アリール、ＣＨ₂ ＯＨ、ＣＨ₂ −Ｏ−アルキル、−ＣＨＯ、−ＣＮ、−ＮＯ₂ またはＳＯ₂ Ｒ¹⁰であり、
Ｒ³ は−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−ハロアルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯＨ、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＮＲ⁶ Ｒ⁷ 、−ＣＨ₂ ＯＨ、ＣＨ₂ Ｏ−アルキル、−ＣＨＯ、−ＣＮ、−ＮＯ₂ 、−ＮＲ⁸ ＣＯＲ⁹ 、−ＮＲ⁸ ＳＯ₂ Ｒ¹⁰または−ＳＯ₂ Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁴ はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−ハロアルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯＨ、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＮＲ⁶ Ｒ⁷ 、−ＣＮ、−ＣＨＯまたはＳＯ₂ Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁵ は−ＣＮまたは−Ｃ（Ｘ）−Ｒ¹¹またはＳＯ₂ Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁶ およびＲ⁷ はＨ、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキルから独立して選択されるか、またはＲ⁶ およびＲ⁷ は一緒になって４〜７員の複素環式または炭素環式環を形成し、
Ｒ⁸ はＨ、アルキルまたはシクロアルキルであり、
Ｒ⁹ はアルキル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、アラルコキシまたは−ＮＲ⁶ Ｒ⁷ であり、
Ｒ¹⁰はアルキル、シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アラルキルまたは−ＮＲ⁶ Ｒ⁷ であり、
Ｒ¹¹はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、Ｃ_1-6 アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシまたは
−ＮＲ⁶ Ｒ⁷ であり、
Ｒ¹²はＣ_1-3 アルキル、シクロプロピルまたはＣ_1-3 ハロアルキルであり、そして
ＸはＯまたはＳである）
の化合物を含んでなる、炎症性疾患治療用医薬組成物。
【請求項２】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、骨関節炎および慢性関節リウマチを包含する関節疾患治療用医薬組成物。
【請求項３】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、敗血症、敗血症性ショックおよびグラム陰性またはグラム陽性の敗血症または毒素のショック症候群治療用医薬組成物。
【請求項４】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、成人の呼吸窮迫症候群、慢性肺炎症性疾患、ぜん息、珪肺症または肺サルコイドーシス治療用医薬組成物。
【請求項５】
ぜん息の選択的治療に用いられる、請求項４に記載の方法。
【請求項６】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、エリテマトーデス、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎および移植拒絶反応を包含する自己免疫疾患治療用医薬組成物。
【請求項７】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、サイトカインレベルの増加により特徴づけられる疾患治療用医薬組成物。
【請求項８】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、尿崩症治療用医薬組成物。
【請求項９】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、オステオポローシス治療用医薬組成物。
【請求項１０】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、癌治療用医薬組成物。
【請求項１１】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ＡＩＤＳおよびＡＲＣ治療用医薬組成物。
【請求項１２】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、炎症性細胞活性化抑制剤。
【請求項１３】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ＴＮＦレベル抑制剤。
【請求項１４】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ホスホエステラーゼＩＶ型の機能阻害剤。
【請求項１５】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ｃＡＭＰレベル調節剤。
【請求項１６】
薬学上許容される担体を更に含んでなる、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
式（Ｉ）：
【化１】

（式中、
Ｒ¹ はアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、架橋ポリシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはアリールオキシアルキルであり、
Ｒ² はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アリール、ＣＨ₂ＯＨ、ＣＨ₂−Ｏ−アルキル、−ＣＨＯ、−ＣＮ、−ＮＯ₂またはＳＯ₂Ｒ¹⁰であり、
Ｒ³は−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−ハロアルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯＨ、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＮＲ⁶Ｒ⁷、−ＣＨ₂ＯＨ、ＣＨ₂Ｏ−アルキル、−ＣＨＯ、−ＣＮ、−ＮＯ₂、−ＮＲ⁸ＣＯＲ⁹、−ＮＲ⁸ＳＯ₂Ｒ¹⁰または−ＳＯ₂Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁴はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、−ＣＯ−アルキル、−ＣＯ−ハロアルキル、−ＣＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯ−アルキル、−ＣＯＯ−シクロアルキル、−ＣＯＯＨ、−ＣＯ−アリール、−ＣＯＮＲ⁶Ｒ⁷、−ＣＮ、−ＣＨＯまたはＳＯ₂Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁵は−ＣＮまたは−Ｃ（Ｘ）−Ｒ¹¹またはＳＯ₂Ｒ¹⁰であり、
Ｒ⁶およびＲ⁷はＨ、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキルから独立して選択されるか、またはＲ⁶およびＲ⁷は一緒になって４〜７員の複素環式または炭素環式環を形成し、
Ｒ⁸はＨ、アルキルまたはシクロアルキルであり、
Ｒ⁹はアルキル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、アラルコキシまたは−ＮＲ⁶Ｒ⁷であり、
Ｒ¹⁰はアルキル、シクロアルキル、トリフルオロメチル、アリール、アラルキルまたは−ＮＲ⁶Ｒ⁷であり、
Ｒ¹¹はＨ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、Ｃ_1-6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシまたは
−ＮＲ⁶Ｒ⁷であり、
Ｒ¹²はＣ_1-3アルキル、シクロプロピルまたはＣ_1-3ハロアルキルであり、そして
ＸはＯまたはＳである）
の化合物を含んでなる、炎症性疾患治療用医薬組成物。
【請求項２】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、骨関節炎および慢性関節リウマチを包含する関節疾患治療用医薬組成物。
【請求項３】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、敗血症、敗血症性ショックおよびグラム陰性またはグラム陽性の敗血症または毒素のショック症候群治療用医薬組成物。
【請求項４】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、成人の呼吸窮迫症候群、慢性肺炎症性疾患、ぜん息、珪肺症または肺サルコイドーシス治療用医薬組成物。
【請求項５】
ぜん息の選択的治療に用いられる、請求項４に記載の医薬組成物。
【請求項６】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、エリテマトーデス、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎および移植拒絶反応を包含する自己免疫疾患治療用医薬組成物。
【請求項７】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、サイトカインレベルの増加により特徴づけられる疾患治療用医薬組成物。
【請求項８】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、尿崩症治療用医薬組成物。
【請求項９】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、オステオポローシス治療用医薬組成物。
【請求項１０】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、癌治療用医薬組成物。
【請求項１１】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ＡＩＤＳおよびＡＲＣ治療用医薬組成物。
【請求項１２】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、炎症性細胞活性化抑制剤。
【請求項１３】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ＴＮＦレベル抑制剤。
【請求項１４】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ホスホエステラーゼＩＶ型の機能阻害剤。
【請求項１５】
請求項１に記載の式（Ｉ）の化合物を含んでなる、ｃＡＭＰレベル調節剤。
【請求項１６】
薬学上許容される担体を更に含んでなる、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の医薬組成物。

【公開番号】特開２００６−２２５４０４（Ｐ２００６−２２５４０４Ａ）
【公開日】平成１８年８月３１日（２００６．８．３１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１４８８９７（Ｐ２００６−１４８８９７）
【出願日】平成１８年５月２９日（２００６．５．２９）
【分割の表示】特願平７−５０９９０７の分割
【原出願日】平成６年９月２０日（１９９４．９．２０）
【出願人】（５０４１５８０４３）アイコス、コーポレーション (5)
【氏名又は名称原語表記】ＩＣＯＳ　ＣＯＲＰＯＲＡＴＩＯＮ
【Ｆターム（参考）】