説明

炎症疾患治療のためのCCR−3拮抗薬として使用される2位に置換アセトアミド基を有するモルホリン誘導体

式(I)のある種の化合物ならびにそれの塩および溶媒和物:


[式中、R1は、置換もしくは未置換アリールを表し;Xは、-O-または結合を表し;Yは、-(CRnaRnb)n-を表し;RnaおよびRnbはそれぞれ独立に、水素またはC1-6アルキルであり;nは1〜5の整数であり;R2は、未置換もしくは置換アリールまたは未置換もしくは置換ヘテロアリールを表し;R3は、水素またはC1-6アルキルを表し;R10は、水素またはC1-6アルキルを表す]はCCR3拮抗薬であることから、炎症状態の治療法において有用であることが示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物、その製造方法、それを含有する医薬製剤、および治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
炎症は、組織の損傷または微生物の侵入に対する一次応答であり、内皮への白血球の接着、漏出、および組織内での活性化により特性づけられる。白血球が活性化されると、有毒な酸素種(たとえば、スーパーオキシドアニオン)が生成したり、顆粒産物(たとえば、ペルオキシダーゼおよびプロテアーゼ)が放出されたりする可能性がある。循環性白血球としては、好中球、好酸球、好塩基球、単球、およびリンパ球が挙げられる。炎症の形態が異なれば、関係する浸潤性白血球のタイプも異なり、その特定のプロファイルは、組織内における接着性分子、サイトカイン、および化学走性因子の発現プロファイルにより制御される。
【0003】
白血球の主要な機能は、細菌や寄生生物のような侵入生物から宿主を守ることである。組織が損傷または感染を受けると、循環から罹患組織への白血球の局所的動員を惹起する一連の事象が発生する。白血球の動員は、外来細胞または死滅細胞の秩序立った破壊および貧食ならびにそれに続く組織の修復および炎症性浸潤物の分解が行われるように制御される。しかしながら、慢性の炎症状態では、動員が適切に行われないことが多く、分解が適切に制御されず、炎症性反応により組織の破壊が起こる。
【0004】
喘息に特有な気管支の炎症では特殊な形態の細胞性免疫が行われ、T-ヘルパー細胞2(Th2)リンパ球により放出されるIL-4およびIL-5のようなサイトカイン産物が、顆粒球、とくに好酸球および程度は少ないが好塩基球の蓄積および活性化を調整しているという多くの証拠がある。細胞傷害性塩基性タンパク質、炎症促進性メディエーター、および酸素ラジカルの放出により、好酸球は粘膜の損傷を引き起こし、気管支の過反応性の根底をなす機序を開始する。したがって、Th2細胞および好酸球の動員および活性化を阻止すれば、おそらく喘息において抗炎症性が得られるであろう。このほか、好酸球は、鼻炎、湿疹、過敏性腸症候群、および寄生虫感染症のような他の疾患のタイプにも関与することが示されている。
【0005】
ケモカインは、白血球の輸送および動員に関与する小さなタンパク質からなる大きなファミリーである(総説については、Luster, New Eng. J. Med., 338, 436-445 (1998)参照)。それらは多種多様な細胞により放出され、好酸球、好塩基球、好中球、マクロファージ、TおよびBリンパ球をはじめとして種々の細胞型を誘引および活性化する働きを示す。ケモカインには、ケモカインタンパク質のアミノ末端近傍の2個の保存システイン残基に基づいて分類される2つの主要なファミリー、すなわち、CXC-(α)およびCC-(β)ケモカインが存在する。ケモカインは、Gタンパク質共役七回膜貫通型ドメインタンパク質のファミリーに属する特異的細胞表面レセプターに結合する(総説については、Luster, 1998参照)。ケモカインレセプターが活性化されると、いくつかの応答の中でもとくに、細胞内カルシウムの増加、細胞形状の変化、細胞接着性分子の発現増加、脱顆粒、および細胞移動(化学走性)の促進が起こる。
【0006】
現在までのところ、多くのCCケモカインレセプターが同定されており、本発明でとくに重要なのは、好酸球上で、さらにまた好塩基球、肥満細胞、およびTh2細胞上で、主に発現されるCC-ケモカインレセプター-3(CCR-3)である。RANTES、MCP-3、およびMCP-4のようにCCR-3に作用するケモカインは、好酸球を動員および活性化することが知られている。とくに興味深いのは、CCR-3に特異的に結合するエオタキシンおよびエオタキシン-2である。CCR-3ケモカインの局在位置および機能から、それらは喘息のようなアレルギー性疾患の発症において中心的な役割を担うことが示唆される。その際、CCR-3は、炎症性アレルギー性応答に関与するすべての主要な細胞型上で特異的に発現される。CCR-3に作用するケモカインは、炎症性刺激に応答して生成され、これらの細胞型を炎症部位に動員してそれらの活性化を起こす(たとえば、Griffiths et al., J. Exp. Med., 179, 881-887 (1994), Lloyd et al., J. Exp. Med., 191, 265-273 (2000))。このほか、抗CCR-3モノクロナール抗体は、エオタキシンと好酸球との相互作用を完全に阻害し(Heath, H. et al., (1997) J. Clin. Invest. 99 (2), 178-184)、一方、CCR-3特異的ケモカインであるエオタキシンに対する抗体は、喘息の動物モデルにおいて、気管支の過反応性および肺の好酸球増加の両方を低減させた(Gonzalo et al., J. Exp. Med., 188, 157-167 (1998))。したがって、多面的な証拠から、CCR-3レセプターの拮抗薬は、一連の炎症状態を処置するための治療的使用に供しうる可能性が非常に高いと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
炎症性障害における重要な役割に加えて、ケモカインおよびそれらのレセプターは、感染性疾患においても役割を担う。哺乳動物サイトメガロウイルス、ヘルペスウイルス、およびポックスウイルスは、RANTESおよびMCP-3レセプターのようなヒトCCケモカインにより活性化することのできるケモカインレセプター同族体を発現する(総説については、Wells and Schwartz, Curr. Opin. Biotech., 8, 741-748, 1997参照)。このほか、CXCR-4、CCR-5、およびCCR-3のようなヒトケモカインレセプターは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)のような微生物の哺乳動物細胞への感染に対するコレセプターとして作用する可能性もある。したがって、CCR-3拮抗薬をはじめとしてケモカインレセプター拮抗薬は、CCR-3発現細胞へのHIVの感染を阻止したりまたはサイトメガロウイルスのようなウイルスによる免疫細胞応答の操作を防止したりするのに有用であると考えられる。
【0008】
国際特許出願公開番号WO01/24786(Shionogi & Co. Ltd.)には、糖尿病治療用のある種のアリールおよびヘテロアリール誘導体が開示されている。WO00/69830(Torrey Pines Institute for Molecular Studies)には、生物スクリーニング用のある種のジアザ環状化合物およびそれらを含むライブラリが開示されている。WO00/18767(Neurogen Corporation)には、ドーパミンD4レセプター拮抗薬としてのある種のピペラジン誘導体が開示されている。米国特許第6,031,097号およびWO99/21848(Neurogen Corporation)には、ドーパミンレセプターリガンドとしてのある種のアミノイソキノリン誘導体が開示されている。WO99/06384(Recordati Industria Chimica)には、下部尿路の神経筋機能不全の治療に有用なピペラジン誘導体が開示されている。WO98/56771(Schering Aktiengesellschaft)には、抗炎症剤としてのピペラジン誘導体が開示されている。WO97/47601(Yoshitomi Pharmaceutical Industries Ltd.)には、ドーパミンDレセプター遮断剤としてのある種の縮合複素環化合物が開示されている。WO96/39386(Schering Corporation)には、ニューロキニン拮抗薬としてのある種のピペリジン誘導体が開示されている。WO96/02534(Byk Gulden Lomberg Chemische Fabrik GmbH)には、ヘリコバクター菌を防除する上で有用なある種のピペラジンチオピリジン類が開示されている。WO95/32196(Merck Sharp & Dohme Limited)には、5-HT1D-α拮抗薬としてのある種のピペラジン、ピペリジンおよびテトラヒドロピリジン誘導体が開示されている。米国特許第5,389,635号(E.I. Du Pont de Nemours and Company)には、アンギオテンシン-II拮抗薬としてのある種の置換イミダゾール類が開示されている。欧州特許出願公開番号0306440(Schering Aktiengesellschaft)には、心血管薬としてのある種のイミダゾール誘導体が開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして新規な種類の化合物が、CCR-3拮抗薬であることが認められた。それらの化合物は、好酸球の移動/化学走性を遮断することから、抗炎症性を有する。したがって、これらの化合物は、特に好酸球、好塩基球およびTh2細胞により惹起される組織損傷を、そのような細胞型の関与する疾患、特にアレルギー性疾患、たとえば、限定されるものではないが気管支喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎において防止するという点で、治療上有益であると考えられる。
【0010】
そこで、本発明の1態様によれば、下記式(I)の化合物ならびにその化合物の塩および溶媒和物が提供される。
【化1】

【0011】
式中、
R1は、置換もしくは未置換アリールを表し;
Xは、-O-または結合を表し;
Yは、-(CRnaRnb)n-を表し;
RnaおよびRnbは、それぞれ独立に水素またはC1-6アルキルであり;
nは1〜5の整数であり;
R2は、未置換もしくは置換アリールまたは未置換もしくは置換ヘテロアリールを表し;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表し;
R10は、水素またはC1-6アルキルを表し;
ただし、下記の化合物:
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェノキシアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メトキシフェニル)アセトアミド;
2-(3-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルチオ)-フェニル]アセトアミド;
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(ジメチルアミノ)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロフェニル)アセトアミド;
2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-(2-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メチルフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-イソブチリルフェニル)アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(モルホリン-4-イル-カルボニル)フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-メチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-イソプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-ニトロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-ニトロフェニル)アセトアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)アミノ]-フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)-
-カルボニル]アミノフェニル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-
-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)カルボニル]-アミノフェニル)アセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[2-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(3-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,3-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
2-(3-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド;
2-4-[ビス(メチルスルホニル)アミノ]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-2-ニトロフェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-ヒドロキシフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[2-アミノ-4-(メチルスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-((2R)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-3-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-4-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-2-[((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-2-オキソエチル-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([(2S)-4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;および
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド
は除外される。
【0012】
アリール基R1の例にはフェニルなどがある。
【0013】
R1が置換アリールである場合、好適な置換基には、C1-6アルキルスルホニル;C1-6アルキルチオ;未置換もしくは置換ヘテロアリール;C3-8シクロアルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルアミノカルボニルアミノ;C1-6アルキルアミノスルホニル;C1-6アルキルスルホニルアミノC1-6アルキル;アミノ;C3-8シクロアルキルアミノカルボニル;C1-6アルキルカルボニル;C3-8シクロアルキルカルボニル;C1-6アルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルカルボニルアミノ;C3-8シクロアルキルカルボニルアミノ;R4R5NC(O)-(R4およびR5はそれぞれ独立に、水素もしくはC1-6アルキルを表すことができるか、あるいはR4およびR5が-(CH2)p-基(pは3〜7の整数である)を表すことで、それらが結合している窒素原子と一体となって4〜8員の複素環を形成することができる);C1-6アルコキシカルボニル;シアノ;アミノスルホニル;アミノカルボニル;ハロ;カルボキシ;C1-6アルキル、ヒドロキシ、ニトロ、C1-6アルコキシ、モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノなどがある。
【0014】
R1が未置換もしくは置換ヘテロアリールで置換されたアリールである場合、そのようなヘテロアリール基の例には、ピラゾリル、オキサジアゾリルおよびトリアゾリルなどがある。
【0015】
そのようなヘテロアリール基に好適な置換基には、C1-6アルキルなどがある。
【0016】
好適には、R1は未置換もしくは置換フェニルである。
【0017】
R1が置換フェニルである場合、好適な置換基には、C1-6アルキルスルホニル;C1-6アルキルチオ;未置換ピラゾリル;未置換および置換オキサジアゾリル;置換トリアゾリル;C3-8シクロアルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルアミノカルボニルアミノ;C1-6アルキルアミノスルホニル;C1-6アルキルスルホニルアミノC1-6アルキル;シアノ;アミノ;C3-8シクロアルキルアミノカルボニル;C3-8シクロアルキルカルボニル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルカルボニルアミノ;R4R5NC(O)-(R4およびR5はそれぞれ独立に、水素もしくはC1-6アルキルを表すことができるか、あるいはR4およびR5が-(CH2)p-基(pは3〜7の整数である)を表すことで、それらが結合している窒素原子と一体となって4〜8員の複素環を形成することができる);C1-6アルコキシカルボニル;アミノスルホニル;アミノカルボニル;ハロ;またはカルボキシなどがある。
【0018】
より好適にはR1は、未置換フェニルであるか、あるいは4-(メタンスルホニル)、4-(メチルカルボニルアミノ)、2,4,6-(トリフルオロ)、3-(メチルチオ)、2,5-(ジフルオロ)、4-(ピラゾール-1-イル)、3-(メタンスルホニル)、3-(2-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(2-メチル-1,3,4-トリアゾール-5-イル)、4-(エチルカルボニルアミノ)、4-(メチルアミノカルボニル)、4-(カルボキシ)、3-(イソ-プロパンスルホニルアミノ)、3-(シクロプロパンスルホニルアミノ)、3-(エタンスルホニルアミノ)、4-(メチルアミノカルボニルアミノ)、4-メタンスルホニル-2-メタンスルホニルアミノ)、4-(エチルアミノカルボニル)、3-(N,N-ジメチルアミノスルホニル)、4-(メタンスルホニルアミノメチル)、3-(メタンスルホニルアミノ)、3-(シクロプロピルカルボニル)、3-(メチルカルボニル)、3-(メトキシカルボニル)、3-(アミノスルホニル)、4-(メタンスルホニルアミノ)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(ジメチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルメチルアミノカルボニル)、4-(フルオロ)、3-(アミノ)、4-(メチルカルボニルアミノ)、3-(シクロプロピルアミノカルボニル)、3-(メチルカルボニルアミノ)、3-(エチルアミノカルボニル)、4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)、3-(エトキシカルボニル)、4-シアノ、4-(アミノスルホニル)、4-(アミド)、4-(クロロ)もしくは3-(カルボキシ)で置換されたフェニルである。
【0019】
好適にはRnaおよびRnbは、いずれも水素である。
【0020】
好適にはnは、1、2または3である。
【0021】
好適にはR10は、水素またはメチルである。
【0022】
より好適には、R10は水素である。
【0023】
好適にはR3は水素である。
【0024】
R2がアリールである場合、例にはフェニルなどがある。
【0025】
R2が置換アリールである場合、好適な置換基にはシアノ、パーハロC1-6アルキル、アミド、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシカルボニル、モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニル、C1-6アルコキシ、ニトロ、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルキルチオ-、モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノおよびC1-6アルキルカルボニルアミノなどがある。
【0026】
R2がヘテロアリールである場合、例にはチオフェニルおよびピリジニルなどがある。
【0027】
R2が置換ヘテロアリールである場合、好適な置換基にはシアノ、パーハロC1-6アルキル、アミド、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシカルボニル、モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニル、C1-6アルコキシ、ニトロ、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルキルチオ-、モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノおよびC1-6アルキルカルボニルアミノなどがある。
【0028】
好適には、R2は未置換もしくは置換フェニル、未置換もしくは置換チオフェニル、あるいは未置換もしくは置換ピリジニルである。
【0029】
R2が置換フェニルである場合、好適な置換基にはハロなどがある。
【0030】
より好適にはR2は、塩素もしくはフッ素で置換されたフェニル、塩素で置換されたチオフェニル、またはピリジニルである。
【0031】
好ましくはR2は、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、3-(トリフルオロメチル)フェニル、3-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロ-フェニル、2-クロロチオフェン-5-イル、またはピリジン-3-イルである。
【0032】
言及することができる式(I)の化合物の1群は、下記式(Ii)のものならびにそれの塩および溶媒和物である。
【化2】

【0033】
式中、
R1は、置換もしくは未置換アリールを表し;
Xは、-O-または結合を表し;
Yは、-(CRnaRnb)n-を表し;
RnaおよびRnbはそれぞれ独立に水素またはC1-6アルキルであり;
nは1〜5の整数であり;
R2は、未置換もしくは置換アリールまたは未置換もしくは置換ヘテロアリールを表し;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表し;
ただし、下記の化合物:
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェノキシアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メトキシフェニル)アセトアミド;
2-(3-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルチオ)-フェニル]アセトアミド;
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(ジメチルアミノ)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロフェニル)アセトアミド;
2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-(2-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メチルフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-イソブチリルフェニル)アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(モルホリン-4-イル-カルボニル)フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-メチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-イソプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-ニトロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-ニトロフェニル)アセトアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)アミノ]-フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)-カルボニル]アミノフェニル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)カルボニル]-アミノフェニル)アセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[2-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(3-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,3-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
2-(3-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド;
2-4-[ビス(メチルスルホニル)アミノ]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-l]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-2-ニトロフェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-ヒドロキシフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[2-アミノ-4-(メチルスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-((2R)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-3-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-4-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-2-[((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-2-オキソエチル-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([(2S)-4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;および
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド
は除外される。
【0034】
下記式(IA)である式(I)の化合物の小群が存在する。
【化3】

【0035】
式中、
R1Aは、下記式(M)の部分である。
【化4】

【0036】
式中、
R6は、C1-6アルキルチオ、未置換もしくは置換ヘテロアリール、C3-8シクロアルキルスルホニルアミノ;N,N-ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニル、R8R9NC(O)-(R8およびR9はそれぞれ独立に、水素またはC1-6アルキルを表すことができるか、あるいはR8およびR9が-(CH2)q-基(qは3〜7の整数である)を表すことで、それらが結合している窒素原子と一体となって4〜8員の複素環を形成していても良い);未置換ヘテロアリール; C1-6アルキル、ハロ、C1-6アルコキシもしくはヒドロキシで置換されたヘテロアリール;C3-8シクロアルキルアミノスルホニル;C3-8シクロアルキルカルボニル;アミノスルホニル;カルボキシ;モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニル;C1-6アルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルカルボニル;C3-8シクロアルキルアミノカルボニル;アミノカルボニル;C1-6アルコキシカルボニル;C1-6アルキルスルホニル;またはC1-6アルキルカルボニルアミノを表し;
R7は、シアノ、パーハロC1-6アルキル、水素、C1-6アルキル、ハロ、C1-6アルコキシまたはヒドロキシを表し;
Y、R2、R3およびR10は、式(I)について前記で定義の通りであり;
下記の化合物:
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェノキシアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]安息香酸メチル;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イル-メチル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]フェニル-2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-((2R)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-3-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-2-[((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-2-オキソエチル-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([(2S)-4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;および
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド
は除外される。
【0037】
好適にはR6は、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C3-8シクロアルキルカルボニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、アミノスルホニル、カルボキシまたはモノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルである。
【0038】
好適にはR7は、水素である。
【0039】
好適な基R1Aには、3-メチルチオ、3-メタンスルホニル、3-(2-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、3-(2-メチル-1,3,4-トリアゾール-5-イル)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルスルホニルアミノ)、3-(シクロプロピルスルホニルアミノ)、3-(エチルスルホニルアミノ)、3-(イソ-プロピルアミノスルホニル)、3-(メチルスルホニルアミノ)、3-(シクロプロピルカルボニル)、3-(メチルカルボニル)、3-(メトキシカルボニル)、3-(アミノスルホニル)、4-(メチルスルホニルアミノメチル)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(ジメチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルメチルアミノカルボニル)、4-(フルオロ)、3-(アミノ)、4-(メチルカルボニルアミノ)、3-(シクロプロピルアミノカルボニル)、3-(メチルカルボニルアミノ)、3-(エチルアミノカルボニル)、4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)、3-(エトキシカルボニル)、4-シアノ、4-(アミノスルホニル)、4-(アミド)、4-(クロロ)および3-(カルボキシ)で置換されたフェニルなどがある。
【0040】
より好適にはR1Aは、3-メチルチオ、3-メタンスルホニル、3-(2-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、3-(2-メチル-1,3,4-トリアゾール-5-イル)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルスルホニルアミノ)、3-(シクロプロピルスルホニルアミノ)、3-(エチルスルホニルアミノ)、3-(イソ-プロピルアミノスルホニル)、3-(シクロプロピルカルボニル)、3-(メチルカルボニル)、3-(メトキシカルボニル)、3-(アミノスルホニル)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(ジメチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルメチルアミノカルボニル)、3-(エチルアミノカルボニル)、3-(メチルスルホニルアミノまたは3-(カルボキシ)で置換されたフェニルである。
【0041】
言及することができる式(Ii)の化合物の1小群は、下記式(IAi)のものである。
【化5】

【0042】
式中、
R1Aは、下記式(M)の部分であり
【化6】

【0043】
式中、
R6は、R8R9NC(O)-(R8およびR9はそれぞれ独立に水素もしくはC1-6アルキルを表すことができるか、あるいはR8およびR9は-(CH2)q-基(qは3〜7の整数である)を表すことで、それらが結合している窒素原子と一体となって4〜8員の複素環を形成していることができる);未置換ヘテロアリール;C1-6アルキル、ハロ、C1-6アルコキシまたはヒドロキシで置換されたヘテロアリール;C3-8シクロアルキルアミノスルホニル;C3-8シクロアルキルカルボニル;アミノスルホニル;カルボキシ;モノ-およびジ-(C1-6アルキル)アミノスルホニル;C1-6アルキルスルホニルアミノ;C1-6アルキルカルボニル;C3-8シクロアルキルアミノカルボニル;アミノカルボニル;C1-6アルコキシカルボニル;C1-6アルキルスルホニル;またはC1-6アルキルカルボニルアミノを表し;R7は、シアノ、パーハロC1-6アルキル、水素、C1-6アルキル、ハロ、C1-6アルコキシまたはヒドロキシを表し;
Y、R2およびR3は、式(I)について前記で定義の通りであり;
下記化合物:
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェノキシアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]安息香酸メチル;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イル-メチル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]フェニル-2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-((2R)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-3-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-2-[((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-2-オキソエチル-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([(2S)-4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;および
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド
は除外される。
【0044】
本発明の好適な化合物は、実施例1、2、3、4、5、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、24、25、28、29、30、31、35、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、77、81、82、83、85、87、88、89および90の化合物である。
【0045】
本発明の好ましい化合物は、実施例1、3、4、5、8、10、11、12、13、14、15、16、17、29、31、35、41、43、45、47、49、51、55、57、59、61、63、65、77、85、87、88、89および90の化合物である。
【0046】
本発明のより好ましい化合物は、実施例13、88、14、1、4、35、29、43、45、47、49、51、55、57、59、85および87の化合物である。
【0047】
式(I)の化合物の好適な塩としては、生理的に許容される塩、ならびに生理的に許容されないが、式(I)の化合物および生理的に許容されるその塩の製造に有用であると考えられる塩が挙げられる。適切であれば、酸付加塩は無機酸または有機酸から誘導してもよく、たとえば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフト酸塩、パルモ酸塩、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩、またはトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。
【0048】
溶媒和物の例としては、水和物が挙げられる。
【0049】
下記式(I′)のものである式(I)の化合物の好ましい小群が存在する。
【化7】

【0050】
式中、
R1′は、下記式(M′)の部分であり;
【化8】

【0051】
式中、
R6′は、R8R9NC(O)-(R8およびR9は前記で定義の通りである);C1-6アルコキシカルボニル;C1-6アルキルカルボニル;C3-8シクロアルキルカルボニル;C1-6アルキルスルホニルアミノ;カルボキシ;またはアミノスルホニルを表し;
R7′は、水素またはハロであり;
R2′は、ハロによって置換されたフェニルである。
【0052】
好適にはR1′は、C3-8シクロアルキルカルボニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボキシまたはモノ-もしくはジ-(C1-6アルキル)アミノカルボニルで置換されたフェニルである。
【0053】
好ましくはR1′は、3-(シクロプロピルカルボニル)フェニル、3-(メチルカルボニル)フェニル、3-(メトキシカルボニル)フェニル、3-(アミノスルホニル)フェニル、3-カルボキシフェニル、3-(メチルアミノカルボニル)フェニル、3-(メチルスルホニルアミノ)フェニル、3-(ジメチルアミノカルボニル)フェニル、3-(エチルアミノカルボニル)フェニル)、3-(イソ-プロピルアミノカルボニル)フェニルまたは3-(イソ-プロピル(メチル)アミノカルボニル)フェニルである。
【0054】
好適にはR2′は、塩素またはフッ素で置換されたフェニルである。
【0055】
好ましくはR2′は、3,4-ジクロロフェニル、3,4-ジフルオロフェニルまたは3-クロロ-4-フルオロフェニルである。
【0056】
好ましくは、「*」の印を付した位置での立体化学は(S)である。
【0057】
従って、式(I′)の化合物またはそれの塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0058】
下記式(I″)のものである式(I)の化合物の別の好ましい小群が存在する。
【化9】

【0059】
式中、
R1″は置換フェニルであり;
R2″は、ハロで置換されたフェニルである。
【0060】
好適にはR1″は、C3-8シクロアルキルアミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、R4R5NCO(R4およびR5が前記で定義の通りである)、C1-6アルコキシカルボニル、カルボキシ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、シアノ、アミノスルホニル、アミノカルボニル、ハロまたはアミノで置換されたフェニルである。
【0061】
好ましくはR1″は、3-(シクロプロピルアミノカルボニル)フェニル、3-(メチルカルボニルアミノ)フェニル、3-(エチルアミノカルボニル)フェニル、3-(エトキシカルボニル)フェニル、3-カルボキシフェニル、3-(メタンスルホニルアミノ)フェニル、3-(メチルアミノカルボニル)フェニル、4-(メチルカルボニルアミノ)フェニル、4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)フェニルまたは3-アミノフェニルである。
【0062】
好適にはR2″は、塩素で置換されたフェニルである。
【0063】
好ましくはR2″は、3,4-ジクロロフェニルである。
【0064】
好適には、「*」の印を付した位置での立体化学は(S)である。
【0065】
従って、式(I″)の化合物またはそれの塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0066】
下記式(I′′′)のものである式(I)の化合物の別の好ましい小群が存在する。
【化10】

【0067】
式中、
R1′′′は4-置換フェニルであり;
R2′′′はハロによって置換されたフェニルである。
【0068】
好適にはR1′′′は、4位すなわちパラ位でC1-6アルキルスルホニルアミノアルキルによって置換されたフェニルである。
【0069】
好ましくはR1′′′は、4-(メタンスルホニルアミノメチル)フェニルである。
【0070】
好適にはR2′′′は、塩素もしくはフッ素で置換されたフェニルである。
【0071】
好ましくはR2′′′は、3,4-ジフルオロフェニルである。
【0072】
好ましくは、「*」の印を付した位置での立体化学は(S)である。
【0073】
従って、式(I′′′)の化合物またはそれの塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0074】
式(I)の化合物のある種のものは、キラル原子および/または多重結合を有する場合があることから、1以上の立体異性体で存在し得る。本発明は、個々の立体異性体としてであるか、ラセミ体を含むそれらの混合物としてであるかを問わず、幾何異性体および光学異性体などの式(I)の化合物の全ての立体異性体を包含するものである。
【0075】
概して、式(I)の化合物は単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーの形態であることが好ましい。
【0076】
式(I)の化合物のある種のものは、いくつかの互変異体のいずれかで存在し得る。本発明が、個々の互変異体としてであるかそれらの混合物としてであるかを問わず、式(I)の化合物の全ての互変異体を包含するものであることは明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0077】
「アリール」と言った場合は、例えばナフチルおよびフェニル、特にはフェニルなどの単環式および二環式の炭素環式芳香環を指す。
【0078】
アリール基の好適な置換基には、アルキルスルホニル;アルキルチオ;未置換もしくは置換ヘテロアリール;シクロアルキルスルホニルアミノ;アルキルアミノカルボニルアミノ;アルキルアミノスルホニル;パーハロアルキル;シクロアルキルアミノスルホニル;複素環カルボニル;アルキルスルホニルアミノアルキル;シアノ;アミノ;シクロアルキルカルボニル;アルキルカルボニル;アルキルスルホニルアミノ;シクロアルキルアミノカルボニル;アミノカルボニル;ハロ;アルキル;アルコキシカルボニル;モノ-およびジ-(アルキル)アミノカルボニル;アルコキシ;ニトロ;アルキルスルホニル;ヒドロキシ;アルコキシアルキル;アルキルチオ;モノ-およびジ-(アルキル)アミノ;およびアルキルカルボニルアミノからなるリストから選択される1〜5個、好適には1〜3個の置換基などがある。
【0079】
「ヘテロアリール」と言った場合は、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む複素環式芳香環を指す。複素環式芳香環の例には、チオフェニル、ピラゾリル、オキサジアゾリルおよびトリアゾリルなどがある。
【0080】
ヘテロアリール基に好適な置換基には、シアノ、パーハロアルキル、アミド、ハロ、アルキル、アルコキシカルボニル、モノ-およびジ-(アルキル)アミノカルボニル、アルコキシ、ニトロ、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、アルキルチオ、モノ-およびジ-(アルキル)アミノおよびアルキルカルボニルアミノなどがある。
【0081】
「アルキル」と言った場合、好適には6個以下の炭素原子を有する相当するアルキルの直鎖および分岐の両方の脂肪族異性体を指す。
【0082】
「シクロアルキル」と言った場合、好適には3〜8個の炭素原子を有する飽和脂環式環、例えばシクロプロピルを指す。
【0083】
「複素環」と言った場合、2〜6個、好適には3〜5個の炭素原子ならびに窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する単環式の複素環式脂肪族環を指す。複素環の例には、ピペリジニルなどがある。
【0084】
複素環基に好適な置換基には、シクロアルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アルキル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ハロ、アルコキシ、ニトロ、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、アルキルチオ、モノ-およびジ-(アルキル)アミノおよびアルキルカルボニルアミノなどがある。
【0085】
「ハロゲン」または「ハロ」という場合、ヨウ素、臭素、塩素またはフッ素、特にはフッ素および塩素を指す。
【0086】
式(I)の化合物ならびにそれの塩および溶媒和物は、本発明の別の態様を構成する下記の方法によって製造することができる。
【0087】
従って、式(I)の化合物の製造方法において、ペプチドカップリング剤および必要に応じて活性化剤の存在下に下記式(II)の化合物を下記式(III)の化合物
【化11】

【0088】
[式中、R1、X、Y、R3、R10およびR2は、式(I)について前記で定義の通りである]と反応させ;そしてその後に、必要であれば、下記の適宜の段階:
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する段階;
(ii)必要な保護基を脱離させる段階;
(iii)そうして形成された化合物の塩もしくは溶媒和物を製造する段階
の1以上を行うことを含む方法が提供される。
【0089】
好適には前記活性化剤は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)である。
【0090】
ペプチド結合剤の例としては、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC);2-エトキシ-1-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドまたはそれの塩がある。好適にはペプチド結合剤は、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩である。
【0091】
代表的には、N,N-ジメチルホルムアミドなどの極性有機溶媒等の好適な溶媒中における式(II)の化合物および式(III)の化合物を、約18〜25℃などの室温にて、ペプチド結合剤で処理する。反応混合物を室温で、約12〜20時間などの適切な期間にわたり室温で撹拌する。
【0092】
R3が水素である式(III)の化合物は、反応(a)または反応(c)によって製造することができる。式(III)の化合物のS-エナンチオマーは、反応(b)によって製造することができる。
【0093】
反応(a):下記式(IV)の化合物と下記式(V)の化合物との反応
【化12】

【0094】
[式中、R2およびR10は、式(I)について前記で定義の通りであり;Aは保護アミノ基、好適にはフタルイミドである]と、それに続く前記アミノ基の脱保護によるR3が水素である式(III)の化合物、すなわち下記式(IIIR)の化合物:
【化13】

【0095】
(式中、R2およびR10は前記で定義の通りである)の取得と、適宜に式(IIIR)の化合物の得られたエナンチオマーの分割;
あるいは;
反応(b):前記で定義の式(IV)の化合物と下記式(VA)の化合物との反応:
【化14】

【0096】
[式中、Aは式(V)について前記で定義の通りである]と、それに続く前記アミノ基の脱保護によるR3が水素である式(III)の化合物、すなわち下記式(IIIE)の化合物:
【化15】

【0097】
(式中、R2およびR10は前記で定義の通りである)の相当するエナンチオマーの取得。
【0098】
反応(c):下記式(VI)の化合物:
【化16】

【0099】
[式中、Tはトリフルオロアセチルであり;R3、R10およびR2は式(I)について前記で定義の通りである]の加水分解と、適宜に式(III)の化合物の得られたエナンチオマーの分割。
【0100】
反応(a)と(b)のいずれにおいても、式(IV)の化合物と式(V)もしくは(VA)の化合物との間の反応は代表的には、下記のようなミツノブ条件下で行う。
【0101】
代表的には、テトラヒドロフランなどの好適な溶媒中の式(IV)の化合物および式(V)もしくは式(VA)の化合物の混合物を、不活性雰囲気下、好適には窒素雰囲気下で、好適な温度、好適には溶媒の還流温度にて、好適には20〜24時間撹拌する。次に、追加の溶媒を加え、混合物を冷却して、好適には0〜5℃とする。好適なホスフィン、好適にトリフェニルホスフィンを加え、全ての固体が溶解するまで混合物を撹拌する。アゾ化合物、好適にジイソプロピルアゾジカルボキシレートを、ある期間、好適には10〜15分間をかけて、温度を<7℃に維持しながら加える。混合物を、ある期間、好適には2〜3時間経過させ、次に昇温させて、好適には20〜25℃とする。さらにある期間、好適には4〜6時間経過させた後、追加のホスフィンおよびアゾ化合物を加える。さらにある期間、好適には20〜24時間経過させた後、反応混合物を濃縮してほぼ乾固させる。好適なアルコール、好適にはプロパン-2-オールを加え、濃縮段階を繰り返す。そして、アルコール添加および濃縮段階を繰り返す。そして、さらにアルコールを加え、混合物をある一定の温度、好適には65〜75℃まで加熱する。好適な期間、好適には20〜45分後、得られたスラリーを冷却して、好適には20〜25℃とし、そして好適には1.5〜3時間放置してから、生成物を濾過によって単離する。フィルター床を追加のアルコールで洗浄し、35〜45℃で真空乾燥して、それぞれ式(IIIR)または式(IIIE)の化合物の保護体を得る。
【0102】
生成物からの保護基の脱離は、代表的には下記のように行う。適切な極性溶媒、好適には水中の式(IIIR)または式(IIIE)の化合物の保護体のスラリーを、加熱して高温、好適には70〜75℃とし、次に濃鉱酸、好適には濃硫酸を滴下する。次に、混合物を高温、好適には溶媒の還流温度で、好適な期間、好適には20〜24時間加熱し、その後に反応混合物を冷却して20〜25℃とし、そして好適な非極性溶媒、好適には塩化メチレンで処理する。塩基、好適には0.880アンモニア溶液を、温度を20〜25℃に維持しながら滴下する。追加の非極性溶媒を加えてから、水相を分液し、さらなる非極性溶媒で抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、溶媒留去して乾固させる。残留物を再度溶解させ、非極性溶媒を留去して、式(IIIR)または式(IIIE)の化合物を得る。
【0103】
上記の式(IIIR)または式(IIIE)の化合物の保護体の製造方法は、2段階で行うこともでき、その場合にはそれぞれ下記式(IIIBR)または下記式(IIIBE)の中間体化合物:
【化17】

【0104】
[式中、Aは式(V)および(VA)について前記で定義の通りであり;R2およびR10は式(I)について前記で定義の通りである]を単離する。
【0105】
代表的には、テトラヒドロフランなどの好適な溶媒中の式(IV)の化合物および式(V)もしくは式(VA)の化合物の混合物を、不活性雰囲気下、好適には窒素雰囲気下で、好適な温度、好適には溶媒の還流温度にて、好適には20〜24時間撹拌する。追加の式(IV)の化合物を加え、好適な期間、好適には3〜6時間にわたり、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気下にて、好適な温度、好適には溶媒の還流温度で、混合物を加熱する。反応混合物を冷却して、好適には20〜25℃とし、好適な共溶媒、好適にはジイソプロピルエーテルを加えることで化合物を沈殿させる。それぞれ式(IIIBR)または式(IIIBE)の化合物を濾過によって単離し、追加の共溶媒で洗浄し、真空乾燥する。
【0106】
次に、ホスフィンおよびアゾ化合物の添加前の還流期間を省略する以外は、前記で記載した式(IV)と式(V)もしくは(VA)の化合物間の反応の場合と同様の条件下で、式(IIIBR)または式(IIIBE)の化合物から、保護型の式(IIIR)または式(IIIE)の化合物を製造することができる。
【0107】
反応(c)は代表的には、好適な溶媒、例えばメタノールと水の混合物中での式(VI)の化合物の溶液を撹拌し、好適な塩基、例えば炭酸カリウムを加えることで行われる。混合物を好適な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で、好適な時間、例えば16〜20時間にわたって撹拌し、その後に有機溶媒を減圧下に除去する。次に水を加え、混合物を好適な有機溶媒、例えば酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄してから、好適な乾燥剤、例えば硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去する。次に、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
【0108】
ラセミ生成物、すなわち式(IIIR)の化合物からの式(IIIE)の化合物の分割を、当業者には公知の技術、例えば分取キラル高速液体クロマトグラフィー(キラルHPLC)を用いて、あるいはジアステレオマー塩の分別結晶によって行うことができる。
【0109】
式(VI)の化合物は、下記式(VII)の化合物と下記式(VIII)の化合物との反応によって製造することができる。
【化18】

【0110】
式中、T、R3、R10およびR2は式(VI)について前記で定義の通りであり;L2は脱離基である。好適な脱離基であるL2は、塩素などのハロ基である。
【0111】
式(VII)の化合物と式(VIII)の化合物との間の反応は代表的には、不活性雰囲気、例えば窒素雰囲気下で、炭酸カリウムなどの好適な塩基およびヨウ化ナトリウムなどの好適な活性化剤を加えて、式(VII)の化合物の好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド中の溶液を撹拌することで行われる。N,N-ジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒中の式(VIII)の化合物の溶液を、混合物に滴下する。次に、混合物を好適な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で、好適な期間、例えば16〜20時間にわたって撹拌してから、揮発性成分を減圧下に除去する。残留物を、好適な有機溶媒、例えば塩化メチレンと飽和水系塩基、例えば飽和炭酸ナトリウム水溶液との間で分配する。次に、有機相を追加の飽和水系塩基および水で洗浄してから、好適な脱水剤、例えば硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去して、粗生成物を得る。その粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
【0112】
式(VII)の化合物は、下記式(IX)の化合物と下記式(X)の化合物との反応によって製造することができる。
【化19】

【0113】
式中、R3、R10およびTは式(VI)について前記で定義の通りであり;Rxはアルキル基、好適にはエチルである。
【0114】
式(IX)の化合物と式(X)の化合物との間の反応は代表的には、好適な有機溶媒、例えばメタノール中の式(IX)の化合物の溶液を、不活性雰囲気、例えば窒素雰囲気下にて撹拌し、好適な有機溶媒、例えばエーテル中の式(X)の化合物の溶液を加えることで行われる。次に、混合物を好適な期間、例えば20〜40分間にわたり、好適な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で撹拌し、揮発性成分を減圧下に除去する。次に、残留物を好適な有機溶媒、例えばメタノールに溶かし、揮発性成分を減圧下に除去する。
【0115】
さらに、別の態様において、式(I)の化合物は、下記式(XI)の化合物:
【化20】

【0116】
[式中、L2は脱離基であり;R1、XおよびYは式(I)について前記で定義の通りである]を式(III)の化合物と反応させ、その後に必要に応じて、下記の適宜の段階:
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する段階;
(ii)必要な保護基を脱離させる段階;
(iii)そうして形成された化合物の塩もしくは溶媒和物を製造する段階
の1以上を行うことで製造することができる。
【0117】
好適な脱離基は、ハロ基、好ましくは臭素である。
【0118】
代表的には、式(III)の化合物と式(XI)の化合物との間の反応は、アセトニトリルのような極性有機溶媒などの好適な溶媒中、炭酸カリウムのようなアルカリもしくはアルカリ土類金属炭酸塩などの好適な塩基の存在下に、例えば18〜25℃のような室温などの好適な温度で、例えば2〜4時間という好適な期間にわたって行う。
【0119】
式(II)の化合物、式(III)のある種の化合物、式(IV)、(V)のある種の化合物、式(VI)のある種の化合物、式(VII)、(VIII)、(IX)、(X)および(XI)のある種の化合物は、公知であるか、市販化合物であるか、あるいは例えばJ. March, Advanced Organic Chemistry, 3rd Edition (1985), Wiley Interscienceなどの合成法に関する標準的な参考書に開示された手法などの公知の手順と同様にして製造することができる。
【0120】
式(IIIBR)および(IIIBE)の化合物は新規であると考えられる。
【0121】
従って、式(IIIBE)の化合物が提供される。
【0122】
式(IIIBR)の化合物も提供される。
【0123】
式(I)の化合物の別の式(I)の化合物への上記の変換には、従来の手法を用いる行うことができるあらゆる変換が含まれるが、特には前記変換には、ある基R1の別の基R1への変換が含まれる。
【0124】
上記の変換は、選択される特定の基によって決まる条件下で適切な方法を用いて行うことができる。従って、ある基R1の別の基R1への好適な変換には、
(a)アルコキシカルボニル基で置換されたアリール基を表す基R1をカルボキシ基で置換されたアリール基を表す基R1に変換するもの[そのような変換は、例えば適切に保護された式(I)の化合物を適切な塩基で処理する等の適切な従来の加水分解法を用いて行うことができる];
(b)カルボキシ基で置換されたアリール基を表す基R1をアミド基で置換されたアリール基を表す基R1に変換するもの[そのような変換は、例えば好適なペプチド結合剤および必要に応じて好適な活性化剤の存在下に、適切に保護された式(I)の化合物を好適なアミンで処理する等の適切な変換アミノ化法を用いることで行うことができる];
(c)アルコキシカルボニルアミノ基で置換されたアリール基を表す基R1をアミノ基で置換されたアリール基を表す基R1に変換するもの[そのような変換は、例えば適切に保護された式(I)の化合物を好適な鉱酸で処理する等の適切な従来の脱保護法を用いて行うことができる];および
(d)アミノ基で置換されたアリール基を表す基R1をアルキルスルホニルアミノ基で置換されたアリール基を表す基R1に変換するもの[そのような変換は、例えば適切に保護された式(I)の化合物を好適な塩基存在下に好適なアルキルスルホニルハライドで処理する等の適切な従来のスルホニル化法を用いて行うことができる]
などがある。
【0125】
上記の変換は適宜に、本明細書で言及している中間体化合物について行うことができる。
【0126】
上記の変換は適宜に、本明細書で言及している中間体化合物について行うことができる。
【0127】
上記の反応での好適な保護基は、当業界で従来使用されているものである。そのような保護基の形成および脱離の方法は、P J Kocienski, Protecting Groups, (1994), Thiemeなどの合成法に関する標準的な参考書に記載の方法など、保護される分子に適した従来の方法である。
【0128】
前記の反応または方法においては、従来の加熱および冷却方法を用いることができ、例えばそれぞれ電気加熱マントルおよび氷/塩浴などがある。例えば結晶化およびカラムクロマトグラフィーなどの従来の精製方法を、必要に応じて用いることができる。
【0129】
適切な場合には、式(I)の化合物の個々の異性体を、ジアステレオマー誘導体の分別結晶またはキラル高速液体クロマトグラフィー(キラルHPLC)などの従来の手法を用いて個々の異性体として製造することができる。
【0130】
化合物の絶対立体化学は、X線結晶解析などの従来の方法を用いて決定することができる。
【0131】
式(I)の化合物の塩および溶媒和物は、従来の方法に従って製造および単離することができる。
【0132】
本発明の化合物は、以下のアッセイに従って、in vitro生理活性に関して試験することが可能である。
【0133】
(a)CCR-3結合アッセイ
CCR-3競合結合SPA(シンチレーション近接アッセイ)を用いて、CCR-3に対する新規化合物の親和性を評価した。CCR-3を安定的に発現するK562細胞から調製した細胞膜(2.5μg/ウェル)を0.25mg/ウェルの小麦胚芽凝集素SPAビーズ(Amersham)と混合し、4℃において結合バッファー(HEPES 50mM, CaC12 1mM, MgCl2 5mM, 0.5% BSA)中で1.5時間インキュベートした。インキュベーションに続いて、20pMの[125I]エオタキシン(Amersham)および漸増濃度の化合物(1pMから30μM)を添加し、96ウェルプレート中、22℃で2時間インキュベートし、Microbetaプレートカウンターでカウントした。全アッセイ体積は、100μlであった。4パラメーターロジスティック方程式にデータをあてはめることにより、競合結合データを解析した。少なくとも2回の実験から得られた平均pIC50値([125I]エオタキシン結合を50%阻害する化合物濃度の対数に負号をつけたもの)としてデータを提示する。
【0134】
実施例の化合物について、CCR-3結合アッセイでの試験を行った。CCR-3結合アッセイで調べた実施例の化合物は、6.0〜8.7の範囲のpIC50値を有していた。
【0135】
(b)好酸球化学走性アッセイ
好酸球の化学走性に及ぼす阻害効果に関して化合物を評価した。既に報告されているように、Miltenyi細胞分離カラムおよび磁気Super Macsマグネットを用いて標準的なCD16細胞枯渇により、ヒト末梢血から好酸球を精製した(Motegi & Kita, 1998; J.Immunology. 161:4340-6)。細胞は、RPMI 1640/10% FCS溶液中で再度懸濁され、37℃で30分間calcein-AM (Molecular Probes)と共にインキュベートした。RPMI 1640/10% FCS溶液に細胞を再懸濁させ、calcein-AM (Molecular Probes)と共に37℃で30分間インキュベートした。インキュベーションに続いて、好酸球を400gで5分間遠心し、RPMI/FCSに220万/mlで再懸濁させた。次に、漸増濃度の化合物(1pMから30μM)の存在下、37℃で細胞を30分間インキュベートした。対照の応答については、RPMI/FCSのみで細胞をインキュベートした。作働薬エオタキシン(EC80濃度)は、96ウェル化学走性プレート(5μmフィルター: Receptor Technologies)の下側チャンバーに添加した。好酸球(50μlの200万/ml細胞)をフィルタプレートのトップチャンバーに添加し、37℃で45分間インキュベートした。化学走性フィルター最上部に残留する細胞を除去し、蛍光プレートリーダーでプレートを読むことにより、移動した好酸球の数を定量化した。4パラメーターロジスティック方程式にデータをあてはめることにより、好酸球化学走性に及ぼす化合物の影響を示す阻害曲線を解析した。以下の式を用いて、機能 (functional) pKi値(fpKi)を得た(Lazareno & Birdsall, 1995. Br.J.Pharmacol 109: 1110-9)。
【数1】

【0136】
実施例の化合物について、CCR-3結合アッセイおよび/または好酸球化学走性アッセイでの試験を行った(アッセイ(a)および(b))。CCR-3結合アッセイで調べた実施例の化合物は6.6〜9.1の範囲のpIC50値を有していた。CCR-3好酸球化学走性アッセイで調べた実施例の化合物は、下記の表に示したようなfpKi値を有していた。
【表1】

【0137】
本発明の化合物が有益な抗炎症効果を示す可能性のある疾患症状の例としては、気管支炎(慢性気管支炎など)、気管支拡張症、喘息(アレルゲンにより惹起される喘息反応など)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、副鼻腔炎および鼻炎のような気道疾患が挙げられる。消化管疾患、たとえば、炎症性腸疾患(たとえば、クローン病または潰瘍性大腸炎)および放射線暴露またはアレルゲン暴露の後で生じる腸炎症性疾患をはじめとする腸炎症性疾患などもある。
【0138】
さらに、本発明の化合物は、腎炎;皮膚疾患、たとえば、乾癬、湿疹、アレルギー性皮膚炎、および過敏性反応;ならびに炎症性要素を有する中枢神経系疾患(例:アルツハイマー病、髄膜炎、多発性硬化症)、HIVおよびAIDS痴呆症を処置するために使用することも可能である。
【0139】
本発明の化合物は、鼻ポリポーシス、結膜炎、または掻痒症の処置にも有用であると考えられる。
【0140】
本発明の化合物が有益な効果を示す可能性のある疾患症状のさらなる例としては、アテローム性動脈硬化症のような心臓血管症状、末梢血管疾患、および特発性過好酸球症候群が挙げられる。
【0141】
本発明の化合物は免疫抑制剤として有用であると考えられるので、移植後の同種異系移植片組織拒絶、関節リウマチおよび糖尿病のような自己免疫疾患の処置にも使用しうる。
【0142】
本発明の化合物は、転移を阻害するうえでも有用であると考えられる。
【0143】
主に対象となる疾患としては、喘息、COPD、ならびに季節性および通年性鼻炎に関係した上気道の炎症性疾患が挙げられる。
【0144】
治療または療法について本明細書で言及する場合、それは確定した状態の処置だけでなくその予防についても対象となるように拡張されることは、当業者であれば明らかであろう。
【0145】
上述したように、式(I)の化合物は、治療薬として有用である。
【0146】
したがって、本発明のさらに別の態様として、とくに、喘息または鼻炎などの炎症状態の治療用の式(I)の化合物またはそれの生理的に許容される塩もしくは溶媒和物が提供される。
【0147】
本発明の別の態様によれば、喘息または鼻炎などの炎症状態の治療のための医薬を製造する上での式(I)の化合物またはそれの生理的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用が提供される。
【0148】
さらなるまたは別の態様において、喘息または鼻炎などの炎症状態を罹患しているか罹患し易いヒトまたは動物被験体を治療する方法が提供される。この方法には、有効量の式(I)の化合物またはそれの生理的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与する段階が含まれる。
【0149】
本発明の化合物は、いずれか簡便な方法で投与するように製剤することが可能である。
【0150】
従って、式(I)の化合物またはそれの生理的に許容される塩もしくは溶媒和物と、適宜に1以上の生理的に許容される希釈剤もしくは担体を含む医薬組成物がさらに提供される。
【0151】
さらに、式(I)の化合物またはそれの生理的に許容される塩もしくは溶媒和物と、1以上の生理的に許容される希釈剤もしくは担体を混合する段階を含むそのような医薬製剤の製造方法も提供される。
【0152】
本発明の化合物は、たとえば、経口投与、吸入投与、鼻腔内投与、頬腔内投与、非経口投与、または直腸内投与、好ましくは経口投与を行うために、製剤化することが可能である。
【0153】
経口投与のための錠剤およびカプセル剤には、結合剤、たとえば、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン漿、セルロース、もしくはポリビニルピロリドン;充填剤、たとえば、ラクトース、微結晶性セルロース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、もしくはソルビトール;滑沢剤、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、もしくはシリカ;崩壊剤、たとえば、ジャガイモデンプン、クロスカルメロースナトリウム、もしくはデンプングリコール酸ナトリウム;または湿潤剤、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、のような従来の賦形剤が含まれていてもよい。錠剤は、当技術分野で周知の方法によりコーティングを施すことが可能である。
【0154】
経口液状製剤は、たとえば、水性もしくは油性懸濁剤、溶液剤、エマルジョン剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形をとるか、あるいは使用前に水または他の好適なビヒクルで構成のための乾燥製剤として提供することが可能である。そのような液状製剤には、懸濁化剤、たとえば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルミニウムステアレートゲル、または水素化食用脂肪;乳化剤、たとえば、レシチン、ソルビタンモノオレエート、またはアラビアゴム;非水性媒体(食用油を含みうる)、たとえば、アーモンド油、分別ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコール、またはエチルアルコール;あるいは保存剤、たとえば、メチルもしくはプロピルp-ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸のような従来の添加剤が含まれていてもよい。製剤にはまた、緩衝塩、着香剤、着色剤、および/または甘味剤(たとえば、マンニトール)が適宜含まれていてもよい。
【0155】
口腔内投与の場合、組成物は、従来の手順で製剤化される錠剤またはロゼンジ剤の形態をとることが可能である。
【0156】
化合物はまた、たとえばココアバターまたは他のグリセリドのような従来の坐剤ベースを含有する坐剤として製剤することも可能である。
【0157】
本発明の化合物は、ボーラス注射または連続注入による非経口投与のために製剤化することも可能であり、たとえばアンプル、バイアル、小容量注入、もしくは充填済み注射器として1回用量の形態で、または追加の保存剤を有する複数回用量容器で提供することが可能である。組成物は、水性もしくは非水性媒体中の液剤、懸濁液、または乳濁液のような形態をとることが可能であり、酸化防止剤、緩衝剤、抗微生物剤、および/または等張化剤のような処方剤を含んでいてもよい。他の選択肢として、活性成分は、使用前に発熱物質を含まない滅菌水などの好適な媒体とともに構成された粉末形態であってもよい。個別の滅菌容器に無菌状態で滅菌粉末を充填することにより、またはそれぞれの容器に無菌状態で滅菌溶液を充填して凍結乾燥させることにより、乾燥固体製剤を製造することも可能である。
【0158】
本発明による化合物および医薬組成物は、抗ヒスタミン剤、抗コリン作用剤、抗炎症剤[コルチコステロイド(たとえば、フルチカゾンプロピオネート、ベクロメタゾンジプロピオネート、モメタゾンフロエート、トリアムシノロンアセトニドもしくはブデソニド)など];または非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)(たとえば、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、PDE-4阻害剤、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害剤、β-2インテグリン拮抗薬、およびアデノシン2a作働薬);あるいはβアドレナリン作動剤(たとえば、サルメテロール、サルブタモール、ホルモテロール、フェノテロールもしくはテルブタリンおよびそれらの塩);または抗感染剤(たとえば、抗生物質、抗ウイルス剤)などの他の治療剤と組み合わせて使用することも可能である。吸入または鼻腔内経路により一般に投与される他の治療剤と組み合わせて本発明の化合物を投与する場合、得られる医薬組成物は吸入または鼻腔内経路より投与しうることは理解されよう。
【0159】
本発明の化合物は、たとえば、0.001〜500mg/kg、好ましくは0.01〜500mg/kg、より好ましくは0.01〜100mg/kgの量にて、1日1〜4回の適切な回数で投与することが可能である。当然のことながら、正確な投与法は、治療の適応症、患者の状態および選択された特定の投与経路によって決まるものである。
【0160】
本明細書および添付の特許請求の範囲全体にわたって、文脈上別の意味が必要でない限り、「含む」という用語ならびに「含まれる」および「含んでいる」のようなその派生表現は、指定の整数もしくは工程または整数の群が包含されることを示唆するものと理解されるが、他の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を除外するものではない。
【0161】
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0162】
疑問が生じるのを避けるため、表に示されたR1基上の結合していない結合は、分子の残りの部分へのR1基の結合点を示すものである。
【0163】
留意すべき点として、明瞭を期して、説明例および実施例の化合物は、例えば「説明例3」および「実施例4」などの数字によって表される。そのように言及される化合物の構造は、実施例については表1〜4に、説明例については表5〜7に示してある。
【0164】
実験全般についての詳細
LC/MSシステム
下記の液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)システムを用いた。
【0165】
このシステムは、3μmABZ+PLUS(3.3cm×4.6mm内径)カラムを用い、溶媒A(0.1%v/vギ酸+0.077%w/v酢酸アンモニウム水溶液)および溶媒B(95:5アセトニトリル:水+0.05%v/vギ酸を溶離液とし、流量は3ml/分であった。100%Aで0.7分間;A+B混合物、3.5分間かけて0%から100%Bにするという勾配プロファイル;100%Bに1.1分間保持;0.2分間かけて100%Aに戻るという勾配プロトコールを用いた。
【0166】
このLC/MSシステムでは、エレクトロスプレーイオン化モード、正負イオン切り換え、質量範囲80〜1000a.m.u.の微量質量分析装置を用いた。
【0167】
サーモスプレー質量スペクトル
サーモスプレー質量スペクトルを、HP5989Aエンジン質量分析装置、+veサーモスプレー、ソース温度250℃、プローブ温度120℃(軸部)、190℃(先端)、検出質量範囲100〜850a.m.uで測定した。化合物は、65%メタノールおよび35%0.05M酢酸アンモニウム水溶液を含む溶媒混合物10μlの溶液で流量0.7ml/分で注入した。
【0168】
固相抽出(イオン交換)
「SCX」とは、Isolute Flash SCX-2スルホン酸固相抽出カートリッジを指す。
【0169】
疎水性フリットによる有機相/水相分離
「疎水性フリット」とは、PTFEフリットを取り付けた孔径5.0μmのワットマン(Whatman)製ポリプロピレンフィルターチューブを指す。
【0170】
温度はいずれも℃単位である。
【0171】
説明例
説明例1:2,2,2-トリフルオロ-N-(モルホリン-2-イルメチル)アセトアミド
モルホリン-2-イルメチルアミン(3.1g)のメタノール(70ml)中の溶液を窒素下で撹拌しながら、それに飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄して脱水させていたα,α,α-トリフルオロ酢酸エチルのエーテル溶液(エーテル20ml中5ml)を加えた。混合物を22℃で30分間撹拌した後、減圧下にすべての揮発分を除去した。残留物をメタノール(10ml)に溶かし、揮発分を再度減圧下に除去することで、標題化合物をサクサク感のある泡状物として得た(4.9g)。
【0172】
サーモスプレー質量スペクトルm/z213[MH+]。
【0173】
説明例2:N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
説明例1(3.3g)のN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)中の溶液を窒素下に撹拌しながら、それに炭酸カリウム(2.46g)およびヨウ化ナトリウム(2.12g)を加えた。3,4-ジクロロベンジルクロライド(2ml)のN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)中の溶液を、混合物に滴下した。混合物を22℃で18時間撹拌してから、揮発分を減圧下に除去した。残留物を塩化メチレン(100ml)と飽和炭酸ナトリウム水溶液(50ml)との間で分配した。有機相を追加の飽和炭酸ナトリウム水溶液(50mlで2回)および水(50ml)の順で洗浄してから、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去して、淡黄色油状物を得た。油状物を、25%酢酸エチル/シクロヘキサンを溶離液とする90gシリカカートリッジでのBiotageフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を無色油状物として得た(2.97g)。
【0174】
LC/MS:Rt2.63分、質量スペクトル:m/z371[MH+]。
【0175】
説明例3:[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
説明例2(2.97g)のメタノール(15ml)および水(5ml)中の溶液を撹拌しながら、それに、炭酸カリウム(5.53g)を加えた。混合物を22℃で18時間撹拌してから、メタノールを減圧下に除去した。水(25ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(30mlで3回)。合わせた有機相を水(5ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄してから、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去することで、淡黄色油状物を得た。その油状物を、75:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液を溶離液とする90gシリカカートリッジでのBiotage フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物を無色油状物として得た(1.85g)。
【0176】
LC/MS:Rt1.77分、質量スペクトル:m/z275[MH+]。
【0177】
説明例4:[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(別の合成法)
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(ケミカルアブストラクツ番号40172-06-3、0.980g)および2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.10g)の混合物を、窒素下に80℃で3時間加熱した。得られた固体塊を濃硫酸(1.5ml)で処理し、150℃で24時間撹拌した。混合物を水(100ml)で処理し、酢酸エチルで洗浄した(100mlで2回)。暗色水相を、5M水酸化ナトリウム水溶液を用いて約pH12の塩基性とし、酢酸エチルで抽出した(100mlで2回)。合わせた有機抽出液を水およびブラインで洗浄し、脱水し(Na2SO4)、減圧下に濃縮して、標題化合物を褐色油状物として得た(1.02g)。
【0178】
質量スペクトル:m/z275(MH+)。
【0179】
説明例5:1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
説明例3(ラセミ混合物、8g)を分取キラルHPLCによってそれの単一のエナンチオマーに分離した。分離は、2”×22cm Chiralpak AD20μmカラム、メルク・セルフパック(Merck self pack)DACシステム、95:5:0.1(v/v)ヘプタン:純粋エタノール:ジエチルアミン(流量:40分間にわたり55ml/分、UV検出225nm);サンプル投入調製液:3:2(v/v)純粋エタノール:システム溶離液20mL中サンプル400mgを用いて行った。
【0180】
標題化合物(2.49g)を、分取HPLC保持時間23.0分で得た。
【0181】
説明例5(別法)
説明例7(1.00g)の水(8.5ml)中のスラリーを加熱して75℃とし、濃硫酸(2.5ml)を滴下した。混合物を加熱還流した。23時間後、反応混合物を冷却して22℃とし、塩化メチレン(6ml)で処理した。880アンモニア溶液(7ml)を冷却しながら滴下した。追加の塩化メチレン(10ml)を加えた。水相を分液し、追加の塩化メチレン(10ml)で抽出した。合わせた有機相を水(5ml)で洗浄し、溶媒留去して乾固させた。残留物を塩化メチレンに再度溶解させ、溶媒を再度留去して、生成物を油状物として得た(662mg)。
【0182】
説明例6:1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メタンアミンのD-酒石酸との1:1塩
説明例3(0.613g)をメタノール(12.3ml)に溶かした。D-酒石酸(0.335g)を加え、スラリーを50分間加熱還流した。混合物を放冷して0〜5℃とし、沈殿を濾過によって単離して、標題化合物を白色固体として得た(0.4g)。
【0183】
ee:76%ee。
【0184】
キラル分析HPLC(Chiralpak ADカラム、4.6×250mm、溶離液50:50:0.1 MeOH:EtOH:ブチルアミン、流量:0.5ml/分、UV検出:220nm):Rt8.9分。
【0185】
説明例7:2-[4-(3,4-ジクロロ-ベンジル)-モルホリン-2-イルメチル]-イソインドール-1,3-ジオン
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(2.038g)および(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(2.032g)のテトラヒドロフラン(3.3ml)中混合物を、窒素下に撹拌および加熱還流した。21.5時間後、追加のテトラヒドロフラン(12.5ml)を加え、混合物を冷却して3℃とした。トリフェニルホスフィン(2.793g)を加え、全ての固体が溶解するまで混合物を撹拌した。温度を<7℃に維持しながら、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.1ml)を12分間かけて加えた。2.25時間後、混合物を昇温させて22℃とした。5.3時間後、追加のトリフェニルホスフィン(121mg)およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.09ml)を加えた。22.5時間後、反応混合物を濃縮して、ほぼ乾固させた。プロパン-2-オール(12ml)を加え、濃縮を繰り返し、それを再度繰り返した。追加のプロパン-2-オール(12ml)を加え、混合物を加熱して70℃とした。0.5時間後、スラリーを冷却して22℃とし、さらに2時間後、生成物を回収した。床をプロパン-2-オールで洗浄し(4mlで2回)、40℃で真空乾燥して、生成物を得た(2.622g)。
【0186】
説明例8:[(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
説明例8は、説明例5のものと同様の方法で製造した。
【0187】
分取HPLC:保持時間28.3分。
【0188】
説明例10:[3-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバモイルメトキシ)フェニル]カルバミン酸tert-ブチルエステル
【化21】

【0189】
(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-フェノキシ)-酢酸(0.100g)(WO9708193)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.1043g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.0597g)のN,N-ジメチルホルムアミド(3ml)中の溶液を撹拌しながら、それに説明例5(0.0936g)のN,N-ジメチルホルムアミド(1ml)中の溶液を加えた。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.119ml)を混合物に加え、それを次に20℃で19.5時間撹拌した。混合物をメタノール(約2ml)で希釈し、10g SCXイオン交換カートリッジ(メタノールで予めコンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジを、メタノールおよび10%0.880アンモニアのメタノール溶液で溶離した。最初のアンモニア分画を減圧下に溶媒留去し、残留物を300:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液を溶離液とするシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.1256g)を透明ガラス状物として得た。
【0190】
LC/MS:Rt=3.14分、m/z524,526[MH+]。
【0191】
方法G
実施例27:2-(3-アミノ-フェノキシ)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]アセトアミド
【化22】

【0192】
説明例10(0.120g)のメタノール(3ml)中の溶液を撹拌しながら、それに4.0M塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(1ml)を加えた。混合物を20℃で6時間撹拌し、16時間放置した。溶媒を減圧下に留去して残留物を得て、それをメタノールに再溶解させ、窒素気流下に溶媒留去して乾固させて、標題化合物(0.114g)を明褐色ガム状物として得た。
【0193】
LC/MS:Rt=2.30分、m/z424,426[MH+]。
【0194】
説明例12:C-[(2S)-4-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
【化23】

【0195】
説明例17(0.36g)の塩化メチレン(1ml)中の溶液をトリフルオロ酢酸(1ml)で処理し、1時間放置した。混合物を減圧下に濃縮し、残留物を塩化メチレンと重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配した。相を分液し、有機相を脱水し(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.25g)を無色ガム状物として得た。
【0196】
LC-MS:Rt=0.70分。質量スペクトル:m/z259[MH+]。
【0197】
説明例13:3-エトキシカルボニルメトキシ-安息香酸エチルエステル
【化24】

【0198】
3-ヒドロキシ安息香酸エチル(1.66g)および無水炭酸カリウム(1.38g)のN,N-ジメチルホルムアミド(20ml)中混合物を室温で撹拌しながら、それにブロモ酢酸エチル(1.67g)を加えた。混合物を終夜撹拌してから、減圧下に溶媒を留去し、得られた粘稠白色ペーストを水と酢酸エチル(2回に分けて、合計50ml)との間で分配した。合わせた有機抽出液を2%水酸化ナトリウム水溶液(100ml)およびブライン(50mlで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去した。4:1シクロヘキサン/酢酸エチルを溶離液とするシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、残留物をさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(2.18g)を無色油状物として得た。
【0199】
1Hnmr(250MHz、CDCl3)7.70δ(1H、br.d、CH);7.57δ(1H、br.d、CH);7.38δ(1H、t、CH);7.15δ(1H、br.dd、CH);4.68δ(2H、s、CH2);4.40〜4.20δ(4H、2×q、2xCH2);1.39δ(3H、t、CH3);1.30δ(3H、t、CH3)。
【0200】
説明例14:3-カルボキシメトキシ-安息香酸エチルエステル
【化25】

【0201】
説明例13(0.397g)のメタノール(7ml)および水(3ml)中の溶液を撹拌しながら、それに炭酸カリウム(0.217g)を加えた。混合物を20℃で18時間撹拌してから、メタノールを減圧下に留去した。得られた溶液のpHを2M塩酸水溶液を加えることで約1に調節し、混合物を酢酸エチルで抽出した(15mlで3回)。合わせた有機抽出液をブライン(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.329g)を白色固体として得た。
【0202】
LC/MS:Rt=2.81分、m/z225[MH+]。
【0203】
説明例15:(3-メタンスルホニルアミノ-フェニル)酢酸
【化26】

【0204】
3-アミノフェニル酢酸(3.2g)および炭酸ナトリウム(5.44g)の脱イオン水(36ml)中の溶液を撹拌しながら、それにメタンスルホニルクロライド(1.7ml)を加えた。混合物を85℃で4時間加熱撹拌してから、放冷して室温とし、濃塩酸によってpH 2の酸性とし、冷蔵庫中4℃で終夜放置した。沈殿固体を濾過し、水およびエーテルで洗浄し、合わせた濾液および洗浄液を減圧下に溶媒留去して乾固させた。得られた残留物を熱水に溶かし、冷蔵庫に4℃で放置しながら、終夜にわたり再結晶させた。結晶を濾取し、少量の冷水で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物(0.417g)を無色結晶として得た。
【0205】
LC/MS:Rt=2.00分、m/z228[MH-]、m/z247[MNH4+]。
【0206】
説明例16:(3-シクロプロパンカルボニル-フェニル)酢酸
【化27】

【0207】
シクロプロピル-m-トリルケトン(J Org Chem (1993), 58(21), 5802-10;16.0g)およびN-ブロモコハク酸イミド(17.8g)の四塩化炭素(100ml)懸濁液を撹拌しながら、150W電灯を用いてゆっくり加熱還流させた。2時間還流させた後、溶液を氷水で冷却して固体を得て、それを濾去し、四塩化炭素(10ml)で洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、溶媒留去して黄色油状物を得た。それをビグローカラムを用いて分別蒸留した。115〜130℃/0.1mm水銀で留出した留分を回収し、脱水N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)に溶かした。その溶液を、シアン化ナトリウム(1.96g)の脱水N,N-ジメチルホルムアミド(40ml)懸濁液を<10℃で撹拌したものに1時間かけて滴下した。撹拌を10℃でさらに1時間、次に室温で2時間維持してから、混合物を氷(140g)に投入し、酢酸エチルで抽出した(60mlで3回)。合わせた抽出液を脱水し(MgSO4)、溶媒留去して褐色油状物を得た。それを、水酸化カリウム(3.36g)を含む50%含水アルコールで処理した。その混合物を5時間加熱還流し、放冷し、クロロホルムで洗浄し(50mlで2回)、5M塩酸(約15ml)を加えることでpH1の酸性とした。得られた黄色油状物を酢酸エチルで抽出し(75mlで2回)、合わせた抽出液を水で洗浄し(15mlで3回)、脱水し(MgSO4)、溶媒留去して黄色油状物を得た。その油状物を温石油エーテルで抽出し(沸点:60〜80℃、50mlで4回)、合わせた抽出液を溶媒留去して、ガム状油状物を得た。それを抽出から残った残留物と再度合わせ、10%酢酸エチル/エーテル(200ml)に溶かし、得られた溶液を濾過し、水で洗浄し(20mlで3回)、脱水し(MgSO4)、溶媒留去して油状物を得た。その油状物を、酢酸エチルを溶離液とするシリカゲル(100g)でのクロマトグラフィーによって精製し、適切な分画を合わせ、溶媒留去して、淡黄色油状物を得た。それを次に高真空下で蒸留させた。170℃/0.1mm水銀で留出したものを回収して、標題化合物(1.5g)を暗クリーム色固体として得た。
【0208】
元素分析実測値:C、70.44%;H、6.00%;
元素分析計算値:C、70.6%;H、5.92%。
【0209】
説明例17:[(2S)-4-(3-クロロ-4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバミン酸tert-ブチルエステル
【化28】

【0210】
(2-モルホリニルメチル)-カルバミン酸1,1-ジメチルエステル[CAS186202-57-3](0.26g)の塩化メチレン(5ml)中の溶液をトリエチルアミン(0.167ml)および3-クロロ-4-フルオロベンジルブロマイド(0.27g)で処理した。18時間撹拌後、混合物をメタノールと次に10% 0.880アンモニア/メタノールを溶離液とするSCXイオン交換カートリッジ(10g)に直接投入することで精製した。塩基性分画を減圧下に溶媒留去して、標題化合物(0.37g)を無色ガム状物として得た。
【0211】
LC-MS:Rt=2.46分。質量分析スペクトル:m/z359[MH+]。
【0212】
説明例18:[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]メチルアミン
【化29】

【0213】
説明例29(0.0755g)の5:1メタノール/水(7ml)中混合物および炭酸カリウム(0.27g)を窒素下に室温で5時間撹拌してから、65時間静置した。溶媒を減圧下に留去し、残留物を水(6ml)に再度溶解させた。その水溶液を、疎水性フリットカートリッジを用いて塩化メチレンで抽出して(3mlで4回)、相を分離した。合わせた有機抽出液から、溶媒留去後に、標題化合物(0.0507g)を得た。
【0214】
LCMS:m/z289[MH+]。
【0215】
説明例20:4-(2-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバモイルエチル)安息香酸tert-ブチルエステル
【化30】

【0216】
説明例5および4-(2-カルボキシ-エチル)安息香酸tert-ブチルエステルを用い、実施例18について用いたものと同様の方法で製造した。
【0217】
LCMS:m/z507[MH+]。
【0218】
説明例21:4-(2-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバモイルエチル)安息香酸塩酸塩
【化31】

【0219】
説明例20(0.29g)に、4.0M HCl/1,4-ジオキサン溶液(10ml)を加えた。混合物を20℃で3時間撹拌してから、溶媒を減圧下に除去して、標題化合物を褐色固体として得た。
【0220】
LCMS:m/z451[MH+]。
【0221】
説明例22:3-(4-アミノ-フェニル)-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]プロピオンアミド
【化32】

【0222】
説明例5および3-(4-アミノフェニル)プロピオン酸を用い、実施例18について用いたものと同様の方法で製造した。
【0223】
LCMS:m/z422[MH+]
説明例23:3-(3-アミノ-フェニル)-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]プロピオンアミド
【化33】

【0224】
説明例5および3-(3-アミノフェニル)プロピオン酸を用い、実施例18について用いたものと同様の方法で製造した。
【0225】
LCMS:m/z422[MH+]。
【0226】
説明例24:4-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバモイルメチル)安息香酸メチルエステル
【化34】

【0227】
説明例5および4-(メトキシカルボニル)フェニル酢酸を用い、実施例18について用いたものと同様の方法で製造した。
【0228】
LCMS:m/z451[MH+]。
【0229】
説明例25:[3-(N′-tert-ブトキシカルボニル-ヒドラジノカルボニル)フェニル]酢酸メチルエステル
【化35】

【0230】
3-メトキシカルボニルメチル-安息香酸(2.0g)(製造については、Journal of Chemical Research, Synopses (2000), (6), 282-283参照)のN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)中の溶液を撹拌しながら、それにtert-ブチルカルバジド(1.358g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.19g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.96g)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.96ml)を加えた。混合物を窒素下にて20℃で42時間撹拌してから、塩化メチレン(250ml)で希釈した。混合物を希重炭酸ナトリウム水溶液(200ml)およびブライン水溶液(200mlで2回)で洗浄してから、有機相を疎水性フリットが組み込まれたカートリッジに通過させた。次に、有機溶液を等量ずつ、10個のスルホン酸イオン交換カートリッジ(10gずつ10個、Isolute SCX、メタノールで前洗浄したもの)に直接投入し、カートリッジをメタノールで溶離した(3回)。合わせた溶出液を減圧下に溶媒留去して、標題化合物を無色液体として得た。
【0231】
LCMS:m/z309[MH+]。
【0232】
説明例26:[3-(N′-tert-ブトキシカルボニル-ヒドラジノカルボニル)フェニル]酢酸
【化36】

【0233】
説明例25(5.01g)のメタノール(9ml)中の溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(9.1ml)を加え、混合物を室温で5.75時間撹拌した。2M HCl水溶液(9.1ml)を混合物に加え、次に2M水酸化ナトリウム水溶液(約1ml)を加えて、溶液のpHを7に調節した。溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(4.766g)を無色ガラス状物で、無機塩との混合物として得た。
【0234】
LCMS:m/z295[MH+]。
【0235】
説明例27:N′-[3-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]カルバモイルメチル)ベンゾイル]ヒドラジンカルボン酸tert-ブチルエステル
【化37】

【0236】
説明例8および説明例26を用い、実施例5で用いたものと同様の方法で製造した。
【0237】
LCMS:m/z519[MH+]。
【0238】
説明例28:N-[(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-(3-ヒドラジノカルボニル-フェニル)アセトアミド
【化38】

【0239】
説明例27(2.05g)に、4.0M HCl/1,4-ジオキサン溶液(35ml)および脱水メタノール(10ml)を加えた。混合物を窒素下に室温で17時間撹拌してから、溶媒を減圧下に除去した。残留物をメタノールに再溶解させ、溶液を等量ずつ、8個のスルホン酸イオン交換カートリッジ(10gずつ10個、Isolute SCX、メタノールで前洗浄したもの)に直接投入し、カートリッジをメタノール(3回)と次に10%0.880アンモニア/メタノール(2回)で溶離した。塩基性分画から溶媒を減圧下に除去して、標題化合物を橙赤色泡状物として得た(1.246g)。
【0240】
LCMS:m/z419[MH+]。
【0241】
説明例29:N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-メチルアセトアミド
【化39】

【0242】
説明例2(0.0755g)の塩化メチレン(5ml)中の溶液を、Alltech (商標名)管(底にフリットが一体形成されたカートリッジ)に封入した。BEMP樹脂(2-tert-ブチルイミノ-2-ジエチルアミノ-1,3-ジメチルペルヒドロ-1,3,2-ジアザホスホリンに結合したポリマー)(2.3mmol/gで0.65g)を加え、次にヨウ化メチル(0.168ml)を加えた。混合物を室温で平底振盪器上で撹拌した。混合物をスルホン酸イオン交換カートリッジ(10g、Isolute SCX、メタノールで前洗浄したもの)に投入し、カートリッジをメタノールおよび次に10% 0.880アンモニア/メタノールで溶離した。溶媒を最初の塩基性分画から減圧下に溶媒留去した。残留物を、塩化メチレンに溶かし、その溶液をシリカ固相抽出カートリッジ(10g、Varian Bondelut、塩化メチレンで前洗浄したもの)に投入して塩化メチレン、クロロホルム、エーテル、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリルおよびメタノールの順で溶離を行うことでさらに精製した。エーテル分画から溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.0755g)を得た。
【0243】
LCMS:m/z385[MH+]。
【0244】
実施例
合成法A
実施例18
【化40】

【0245】
説明例14(0.328g)のN,N-ジメチルホルムアミド(6ml)中の溶液を撹拌しながら、それに説明例5(0.366g)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)中の溶液を加えた。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.408g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.234g)のN,N-ジメチルホルムアミド(9ml)中の溶液をその混合物に加え、次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.463ml)を加えた。混合物を22℃で18.5時間撹拌してから、メタノール(約5ml)で希釈した。混合物を、10gSCXイオン交換カートリッジ4個(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジを、メタノールと次に10%0.880アンモニア溶液/メタノールで溶離した。最初のアンモニア分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去した。残留物を、400:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液を溶離液とするシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.508g)を明褐色ガム状物として得た。
【0246】
LC/MS:Rt=2.90分、m/z481,483[MH+]。
【0247】
方法A別法
実施例38:3-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]プロピオンアミド;トリフルオロ酢酸との化合物
【化41】

【0248】
3-(4-クロロフェニル)プロピオン酸(0.037g)に、説明例3(1.292g)の塩化メチレン(5.0ml)中の溶液の一部(0.25ml)を加え、塩化メチレンを蒸発させた。混合物にN-メチルピロリジノン(1滴)を加えてから、電子レンジで加熱し(全出力で4分間)、放冷した。サンプルを質量による分取HPLCによって精製し、溶媒を減圧下に除去して標題化合物(0.0187g)を得た。
【0249】
LCMS:Rt2.03分、m/z394[MH+]。
【0250】
合成法B
実施例23(相互変換)
【化42】

【0251】
実施例18(0.5038g)のメタノール(10ml)中の溶液を撹拌しながら、それに2M水酸化ナトリウム水溶液(1.05ml)および水(10ml)を加えた。混合物を22℃で14時間撹拌し、さらに18時間放置した。2M塩酸水溶液(1.05ml)を加え、混合物を10gSCXイオン交換カートリッジ2個(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールと次に5%トリエチルアミン/メタノールで溶離した。最初のトリエチルアミン分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.453g)を褐色ガム状物として得た。
【0252】
LC/MS:Rt=2.49分、m/z453,455[MH+]。
【0253】
実施例14(相互変換)
【化43】

【0254】
実施例23(0.148g)のN,N-ジメチルホルムアミド(1ml)中の溶液を、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.081g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.047g)のN,N-ジメチルホルムアミド(1ml)中の溶液を20℃で撹拌したものに加えた。シクロプロピルアミン(0.0918ml)を加え、次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.0923ml)を加え、混合物を20℃で20時間撹拌した。混合物をメタノール(約2ml)で希釈し、10gSCXイオン交換カートリッジ(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールと次に10%0.880アンモニア溶液/メタノールで溶離した。最初のアンモニア分画を減圧下に溶媒留去し、残留物を、200:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液を溶離液とするシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して残留物を得た。それを、5%メタノール/酢酸エチルを溶離液とするシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して標題化合物(0.105g)を無色ガラス状物として得た。
【0255】
LC/MS:Rt=2.53分、m/z492,494[MH+]。
【0256】
合成法C
実施例24
【化44】

【0257】
実施例27(0.0491g)の塩化メチレン(5ml)およびアセトニトリル(1ml)中の溶液を20℃で撹拌しながら、それにN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.0516ml)およびメタンスルホニルクロライ(0.0084ml)を加えた。混合物を20℃で26時間撹拌し、その間に追加のメタンスルホニルクロライド(0.0031ml)を加えた。混合物をメタノール(約2ml)で希釈し、5gSCXイオン交換カートリッジ(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールおよび10%0.880アンモニア溶液/メタノールで溶離した。最初のアンモニア分画を減圧下に溶媒留去し、残留物を、600:8:1から200:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液の勾配で溶離を行うシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して標題化合物(0.0087g)を明褐色ガラス状物として得た。
【0258】
LC/MS:Rt=2.55分、m/z502,504[MH+]。
【0259】
合成法D
実施例5
【化45】

【0260】
3-カルボキシメチル-安息香酸メチルエステル(0.214g)(J. Med. Chem. 1999, 42(14), 2621-2632)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)中の溶液を撹拌しながら、それに1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.288g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.162g)を加え、次に説明例8(0.242g)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)中の溶液を加えた。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.348ml)を混合物に加え、それを次に22℃で18時間撹拌した。混合物を等量ずつ、10gSCXイオン交換カートリッジ2個(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールおよび10%0.880アンモニア溶液/メタノールで溶離した。最初のアンモニア分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去した。残留物を、200:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液で溶離を行うシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して標題化合物(0.301g)をクリーム色固体として得た。
【0261】
LC/MS:Rt=2.36分、m/z419[MH+]。
【0262】
合成法E
実施例7(相互変換)
【化46】

【0263】
実施例5(0.2988g)のメタノール(5ml)中の溶液を撹拌しながら、それに2M水酸化ナトリウム水溶液(0.71ml)を加えた。混合物を22℃で66時間撹拌してから、2M塩酸水溶液(0.71ml)を加えた。混合物を等量ずつ、10gSCXイオン交換カートリッジ2個(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールおよび5%トリエチルアミン/メタノールで溶離した。最初のトリエチルアミン分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.353g)を黄色ガム状物として得た。
【0264】
LC/MS:Rt=2.15分、m/z405[MH+]。
【0265】
実施例10
【化47】

【0266】
実施例7(0.057g)のN,N-ジメチルホルムアミド(1ml)中の溶液を撹拌しながら、それに1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.0325g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.018g)を加えた。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.039ml)を加え、次に2Mエチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(0.140ml)を加え、混合物を22℃で18時間撹拌した。混合物を、5gSCXイオン交換カートリッジ(メタノールで前コンディショニングしたもの)に投入した。カートリッジをメタノールおよび10%0.880アンモニア溶液/メタノールで溶離した。最初のアンモニア分画を減圧下に溶媒留去し、残留物を、150:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液で溶離を行うシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して標題化合物(0.0379g)を固体として得た。
【0267】
LC/MS:Rt=2.14分、m/z432[MH+]。
【0268】
合成法F
実施例22
【化48】

【0269】
説明例5(0.050g)のアセトニトリル(1ml)中の溶液を撹拌しながら、それに炭酸カリウム(0.025g)を加えた。その混合物に、(4-クロロ-フェノキシ)-アセチルクロライド(0.037g)(Chem. Pharm. Bull. 1988, 36(11), 4426-34)を加え、混合物を20℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物を水(2ml)と塩化メチレン(2ml)との間で分配した。疎水性フリットで相を分離し、有機相を300:8:1塩化メチレン/エタノール/0.880アンモニア溶液で溶離を行うシリカゲルでのBiotage (商標名)フラッシュクロマトグラフィーによって直接精製した。必要な分画を合わせ、溶媒を減圧下に留去して、標題化合物(0.0286g)を白色固体として得た。
【0270】
LC/MS:Rt=2.90分、m/z443,445[MH+]。
【0271】
方法H
実施例37:N-[(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-[3-(5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)フェニル]アセトアミド
【化49】

【0272】
説明例28(0.20g)にオルト酢酸トリエチル(1.5ml)を加え、「Reacti-vial」中160℃で18時間加熱した。冷却後、揮発分を窒素気流下で留去してから、残留物をメタノールに再溶解させ、スルホン酸イオン交換カートリッジ(10gIsolute SCX、メタノールで前コンディショニングしたもの)に直接投入した。カートリッジをメタノールおよび次に10%0.880アンモニア/メタノールで溶離し、塩基性分画を減圧下に濃縮して、標題化合物を無色ガム状物として得た(0.17g)。
【0273】
LCMS:Rt2.12分、m/z443[MH+]。
【0274】
方法I
実施例39:N-[(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-(3-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル-フェニル)アセトアミド;ギ酸との化合物
【化50】

【0275】
説明例28(0.20g)に、オルトギ酸トリエチル(1.5ml)を加え、「Reacti-vial」中160℃で18時間加熱した。冷却後、揮発分を窒素気流下にて留去してから、残留物をメタノールに再溶解させ、スルホン酸イオン交換カートリッジ(10gIsolute SCX、メタノールで前コンディショニングしたもの)に直接投入した。カートリッジをメタノールおよび次に10%0.880アンモニア/メタノールで溶離し、塩基性分画を減圧下に濃縮した。残留物を質量による分取HPLCによってさらに精製して、溶媒の減圧下での除去後に、標題化合物を無色ガム状物として得た(0.021g)。
【0276】
LCMS:Rt2.05分、m/z429[MH+]。
【0277】
方法J
実施例41:N-[(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-[3-(5-メチル-4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)フェニル]アセトアミド;ギ酸との化合物
【化51】

【0278】
水酸化ナトリウム(0.0933g)の脱水メタノール(2.91ml)中の溶液を調製し、その溶液の一部(0.596ml)をエチルアセトイミデート塩酸塩(0.059g)に加えた。混合物を2分間振盪し、さらに5分間放置した後、混合物の上清を注射器によって説明例28(0.20g)を入れた「Reacti-vial」に移し入れた。混合物を90℃で1時間加熱してから、冷却して室温とし、窒素気流下に濃縮した。残留物を5%メタノール/クロロホルムと塩化メチレンの混合物に溶かし、シリカ固相抽出カートリッジ(10g、Varian Bondelut、塩化メチレンで前洗浄したもの)に投入し、5%メタノール/クロロホルムで溶離した。溶媒を必要な分画から減圧下に留去し、残留物を質量による分取HPLCによってさらに精製し、溶媒を減圧下に除去して、標題化合物を無色ガム状物として得た(0.020g)。
【0279】
LCMS:Rt2.01分、m/z442[MH+]。
【0280】
実施例42:N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-(3-ジメチルスルファモイル-フェニル)アセトアミド
【化52】

【0281】
(4-ジメチルスルファモイル-フェニル)酢酸(0.049g)(少量の異性体3-ジメチルスルファモイル-フェニル)酢酸を含有)に、説明例3(1.1g)の塩化メチレン(4.0ml)中の溶液の一部(0.25ml)を加え、塩化メチレンを蒸発させた。混合物にN-メチルピロリジノン(1滴)を加えてから、電子レンジ(全出力で4分間)で加熱し、放冷した。サンプルを質量による分取HPLCによって精製し、溶媒を窒素気流下に留去した。異性体のラセミ混合物である残留物を、40%エタノール/n-ヘプタンを溶離液とするChiralpak AD分取HPLCカラム(25×2cm)で分離した。流量は15ml/分であり、検出波長は215nmとした。必要な生成物(最初に溶出した生成物)を含む分画を合わせ、留去して、標題化合物(0.0017g)を得た。
【0282】
LCMS:Rt2.70分、m/z500[MH+]。
【0283】
実施例51:N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロ-ベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-3-(4-プロピオニルアミノ-フェニル)プロピオンアミド
【化53】

【0284】
説明例22(0.10g)の脱水塩化メチレン(8ml)中の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.062ml)と次にプロピオニルクロライド(0.0329g)を加えた。混合物を室温で22時間撹拌した。混合物をスルホン酸イオン交換カートリッジ(10g、Isolute SCX、メタノールで前洗浄したもの)に投入し、カートリッジをメタノールおよび次に10%0.880アンモニア/メタノールで溶離した。溶媒を塩基性分画から減圧下に留去して、標題化合物(0.0936g)を得た。
【0285】
LCMS:Rt2.45分、m/z478[MH+]。
【0286】
実施例82:N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イルメチル]-2-(3-メチルスルファニル-フェニル)アセトアミド
【化54】

【0287】
説明例3(0.312g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.199g)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.387ml)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.346g)の混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)中にて20℃で7時間撹拌し、18時間放置した。揮発分を減圧下に除去し、残留物をメタノールに再溶解させた。混合物を等量ずつ、スルホン酸イオン交換カートリッジ2個(2×10g、Isolute SCX、メタノールで前洗浄したもの)に投入し、カートリッジをメタノールおよび次に10%0.880アンモニア/メタノールで溶離した。合わせた最初の塩基性分画から、溶媒を減圧下に留去した。残留物を、塩化メチレンに溶解させ、その溶液をシリカ固相抽出カートリッジ2個(2×10g、Varian Bondelut、塩化メチレンで前洗浄したもの)に投入して塩化メチレン、クロロホルム、エーテル、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリルおよびメタノールの順で溶離することでさらに精製した。合わせたアセトン分画から、溶媒を減圧下で留去して、標題化合物(0.122g)を得た。
【0288】
LCMS:Rt2.84分、m/z439[MH+]。
【表2】


【表3】


【表4】

【表5】






【0289】
実施例35、44、46、48、52、54、56、58、62、67、68、70、75、77、81、85、86、87、88、88、89、78、80、60、66および82の製造には、合成法Aを用いた。
【0290】
実施例30、32、34、36、72、74、76、38および42の製造には、合成法A(別法)を用いた。
【0291】
実施例65、79、73、69および71の製造には、合成法Bを用いた。
【0292】
実施例45、63、59、61、47、84および43の製造には、合成法Cを用いた。
【0293】
実施例50、64、31、33、83および90の製造には、合成法Dを用いた。
【0294】
実施例40の製造には、合成法Eを用いた。
【0295】
実施例49、55、57、51および53の製造には、合成法Gを用いた。
【0296】
実施例37の製造には、合成法Hを用いた。
【0297】
実施例39の製造には、合成法Iを用いた。
【0298】
実施例41の製造には、合成法Jを用いた。
【表6】

【表7】

【表8】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物ならびに該化合物の塩および溶媒和物。
【化1】

[式中、
R1は、置換もしくは未置換アリールを表し;
Xは、-O-または結合を表し;
Yは、-(CRnaRnb)n-を表し;
RnaおよびRnbは、それぞれ独立に水素またはC1-6アルキルであり;
nは1〜5の整数であり;
R2は、未置換もしくは置換アリールまたは未置換もしくは置換ヘテロアリールを表し;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表し;
R10は、水素またはC1-6アルキルを表し;
ただし、下記の化合物:
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-フェノキシアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メトキシフェニル)アセトアミド;
2-(3-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルチオ)-フェニル]アセトアミド;
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(ジメチルアミノ)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド化合物(1:1);
ギ酸とのN-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド化合物(1:1);
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロフェニル)アセトアミド;
2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
2-(2-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(トリフルオロメチル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-メチルフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3,4-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジクロロフェニル)-アセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-アセチルフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-イソブチリルフェニル)アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル・トリフルオロ酢酸塩;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
2-(4-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-アセトアミド・トリフルオロ酢酸塩;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-ヒドロキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(モルホリン-4-イル-カルボニル)フェニル]アセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(ジメチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-メチルベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-イソプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-ニトロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(3-ニトロフェニル)アセトアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-安息香酸メチル;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)アミノ]-フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)-
-カルボニル]アミノフェニル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-[4-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-(4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-
-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-[4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(4-[(メチルアミノ)カルボニル]-アミノフェニル)アセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]-メチルアセトアミド;
N-[4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[2-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(3-シアノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-フルオロフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,3-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,5-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2,6-ジフルオロフェニル)-アセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-エチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N,N-ジメチルベンズアミド;
3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニルアセトアミド;
2-(3-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-(4-アミノフェニル)-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-[4-(アセチルアミノ)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-アセトアミド;
N-4-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル2-メチルプロパンアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-3-[2-([4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-フェニル-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド;
2-4-[ビス(メチルスルホニル)アミノ]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[3-(メチルスルホニル)-フェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-[4-(メチルスルホニル)-2-ニトロフェニル]アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-(2-ヒドロキシフェニル)アセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[メチル(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[2-アミノ-4-(メチルスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-((2R)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)-2-3-[(メチルスルホニル)アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
2-[3-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-3-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(エチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-3-[(メチルアミノ)-スルホニル]フェニルアセトアミド;
N-[(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
N-[(2R)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル-2-4-[(メチルスルホニル)-アミノ]フェニルアセトアミド;
2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
2-4-[(シクロプロピルアミノ)スルホニル]フェニル-N-[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアセトアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(2,3-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-2-[((2S)-4-[(5-クロロチエン-2-イル)メチル]モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-2-オキソエチル-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(4-フルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;
3-[2-([(2S)-4-(3-クロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]-N-シクロプロピルベンズアミド;
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジフルオロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド;および
N-シクロプロピル-3-[2-([(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミノ)-2-オキソエチル]ベンズアミド
は除外される。]
【請求項2】
R1が未置換もしくは置換フェニルである請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
R1が未置換フェニルであるか、4-(メタンスルホニル)、4-(メチルカルボニルアミノ)、2,4,6-(トリフルオロ)、3-(メチルチオ)、2,5-(ジフルオロ)、4-(ピラゾール-1-イル)、3-(メタンスルホニル)、3-(2-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、3-(2-メチル-1,3,4-トリアゾール-5-イル)、4-(エチルカルボニルアミノ)、4-(メチルアミノカルボニル)、4-(カルボキシ)、3-(イソ-プロパンスルホニルアミノ)、3-(シクロプロパンスルホニルアミノ)、3-(エタンスルホニルアミノ)、4-(メチルアミノカルボニルアミノ)、4-メタンスルホニル-2-メタンスルホニルアミノ)、4-(エチルアミノカルボニル)、3-(N,N-ジメチルアミノスルホニル)、4-(メタンスルホニルアミノメチル)、3-(メタンスルホニルアミノ)、3-(シクロプロピルカルボニル)、3-(メチルカルボニル)、3-(メトキシカルボニル)、3-(アミノスルホニル)、4-(メタンスルホニルアミノ)、3-(メチルアミノカルボニル)、3-(ジメチルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルアミノカルボニル)、3-(イソ-プロピルメチルアミノカルボニル)、4-(フルオロ)、3-(アミノ)、4-(メチルカルボニルアミノ)、3-(シクロプロピルアミノカルボニル)、3-(メチルカルボニルアミノ)、3-(エチルアミノカルボニル)、4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)、3-(エトキシカルボニル)、4-シアノ、4-(アミノスルホニル)、4-(アミド)、4-(クロロ)または3-(カルボキシ)で置換されたフェニルである請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
RnaおよびRnbがいずれも水素である請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
nが1、2または3である請求項1〜4のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
R10が水素またはメチルである請求項1〜5のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
R10が水素である請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
R3が水素である請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
R2が未置換もしくは置換フェニル、未置換もしくは置換チオフェニル、または未置換もしくは置換ピリジニルである請求項1〜8のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
R2が塩素もしくはフッ素で置換されたフェニル;塩素で置換されたチオフェニル;あるいはピリジニルである請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
R2が3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、3-(トリフルオロメチル)フェニル、3-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロ-フェニル、2-クロロチオフェン-5-イルまたはピリジン-3-イルである請求項1〜10のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項12】
実施例から選択される請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項13】
実施例1、2、3、4、5、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、24、25、28、29、30、31、35、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、77、81、82、83、85、87、88、89および90から選択される請求項12に記載の式(I)の化合物。
【請求項14】
実施例1、3、4、5、8、10、11、12、13、14、15、16、17、29、31、35、41、43、45、47、49、51、55、57、59、61、63、65、77、85、87、88、89および90から選択される請求項12に記載の式(I)の化合物。
【請求項15】
実施例13、88、14、1、4、35、29、43、45、47、49、51、55、57、59、85および87から選択される請求項12に記載の式(I)の化合物。
【請求項16】
請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、ペプチドカップリング剤および必要に応じて活性化剤の存在下に、下記式(II)の化合物を下記式(III)の化合物
【化2】

[式中、R1、X、Y、R3、R10およびR2は、請求項1で式(I)について前記で定義の通りである]と反応させ;そしてその後に、必要であれば、下記の適宜の段階:
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する段階;
(ii)必要な保護基を脱離させる段階;
(iii)そうして形成された化合物の塩もしくは溶媒和物を製造する段階
の1以上を行うことを含む方法。
【請求項17】
式(I)の化合物の製造方法であって、下記式(XI)の化合物:
【化3】

[式中、L2は脱離基であり;R1、XおよびYは請求項1で式(I)について前記で定義の通りである]を式(III)の化合物と反応させ、そしてその後に、必要であれば、下記の適宜の段階:
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する段階;
(ii)必要な保護基を脱離させる段階;
(iii)そうして形成された化合物の塩もしくは溶媒和物を製造する段階
の1以上を行うことを含む方法。
【請求項18】
下記式(IIIBE)の化合物。
【化4】

[式中、R2およびR10は請求項1で式(I)について定義の通りであり;Aは保護アミノ基である。]
【請求項19】
下記式(IIIBR)の化合物。
【化5】

[式中、R2およびR10は請求項1で式(I)について定義の通りであり;Aは保護アミノ基である。]
【請求項20】
活性治療剤として使用される請求項1に記載の式(I)の化合物または該化合物の生理的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項21】
喘息または鼻炎などの炎症状態の治療で使用される請求項1に記載の式(I)の化合物または該化合物の生理的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項22】
喘息または鼻炎などの炎症状態の治療用の医薬を製造する上での、請求項1に記載の式(I)の化合物または該化合物の生理的に許容される塩または溶媒和物の使用。
【請求項23】
喘息または鼻炎などの炎症状態を罹患しているかまたは罹患し易いヒトまたは動物被験体の治療方法であって、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物または該化合物の生理的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与する段階を含む方法。
【請求項24】
請求項1に記載の式(I)の化合物または該化合物の生理的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに場合によって、1以上の生理的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物。

【公表番号】特表2006−504625(P2006−504625A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−579831(P2003−579831)
【出願日】平成15年3月27日(2003.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2003/003348
【国際公開番号】WO2003/082294
【国際公開日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】