説明

無人車両の誘導走行制御方法および制御装置

【課題】目標排土点のみを教示することで走行コースを作成できるようにして、教示作業の効率向上等を図り作業効率を向上させる。また無人車両同士の干渉を確実に防止し、しかも精度よく目標に到達できるようにする。
【解決手段】目標排土位置41を、目標進行方向43とは逆向きとなるホッパ坑40から遠ざかる方向に、無人車両10の車体がホッパ坑40に干渉しなくなる位置までずらした位置が、補正目標排土位置42として求められる。つぎに、ホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土位置42と、前記目標排土位置41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人車両の誘導走行制御装置に関し、特にダンプトラック等の無人車両をホッパ坑まで誘導走行させて排土作業を行なわせる場合に適用される制御方法および制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
広域鉱山の作業現場では、ダンプトラック等の無人車両に土砂を搭載してホッパ坑まで運搬させてホッパ坑に土砂を排出するという排土作業が行なわれる。無人車両は、予め教示(ティーチング)された走行コースに沿って誘導走行される。
【0003】
ホッパ坑への排土作業は、図1に示すように、ホッパ坑40の縁の車止めに後輪が接触するまで車両10を後進走行させて、荷台(ベッセル、ボディ)13bがホッパ40の領域に干渉する状態(荷台13bがホッパ坑40の上方に位置された状態)にして行なわれる。これは、荷台13bを傾斜させて土砂を排出させたときに土砂がホッパ坑40の周囲に散乱してしまうことを防止するためである。
【0004】
このため、誘導走行は、土砂が確実にホッパ坑40内に落下するように、かつ無人車両10が誘導走行中にホッパ坑40に干渉してスタック等を引き起こさないように、精度よく行なう必要がある。
【0005】
(従来技術1)
従来は、誘導走行前に予め、始点からホッパ坑40の排土点41に到達するまでの走行コース79を実際に走行して、走行コース79上の各通過点の位置および進行方向のデータを、教示データとして取得するという教示方法が採用されていた。
【0006】
(従来技術2)
下記特許文献1には、誘導走行前に予め、排土場のサーベイラインに沿って実際に有人走行してサーベイラインの位置データを取得し、このサーベイラインの位置データに基づいて、サーベイラインに沿った各目標排土点に至るまでの各走行コースの教示データを演算によって求めるという発明が記載されている。
【0007】
(従来技術3)
下記特許文献2には、複数の無人車両を誘導走行させる場合に、先行する無人車両と後発の無人車両とが干渉するおそれがある場合には、先行する無人車両と干渉しない位置で後発の無人車両が、先行する無人車両の発進を待ち、先行する無人車両が発進してから、後発の無人車両が、先行する無人車両が存在していた場所を通過するという発明が記載されている。
【特許文献1】特開2000-137522号公報
【特許文献2】WO98/37468
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図1に示すように、同一のホッパ坑40の周囲には、複数の排土点41a、41b、41c…が設定される。またホッパ坑40は広域の作業現場に複数、設けられている。このため各目標排土点に至るまでの各走行コースを実際に走行して教示データを取得するという従来技術1の方法によると、教示作業に多大な時間と手間、熟練を要し、作業効率が大幅に損なわれるという問題がある。
【0009】
しかも、誘導走行制御(演算処理)上の制御誤差、スリップ等による誤差に起因して、予定した走行コースの教示データと、無人車両10が走行コースに沿って実際に走行したときの軌跡との間には、ずれが生じる。特に、無人車両10が大きく旋回する場所においては、走行コース教示時にステアリングを最大に切り、最小旋回半径で教示した場合など、このずれを修正できなくなるため、無人車両10がコースアウトで走行継続不能となったり、走行中にホッパ坑40に干渉してしまい無人車両10が脱輪、スタックなどを引き起こすおそれがある。
【0010】
また、作業効率の向上のためには、図1にて示すように、複数の無人車両10、10´、10´´をほぼ同時に同一のホッパ坑40まで誘導走行させて、各排土点41a、41b、41c…にてほぼ同時に排土作業を行なわせることが必要である。
【0011】
しかし、ホッパ坑40の付近では、ある排土点(たとえば排土点41a)に至るまでの走行コース79は、他の排土点(たとえば排土点41b)近傍に設定せざるを得ない場合が多い(図1参照)。ここで、複数の無人車両10、10´、10´´…を同時に誘導走行させる場合には、一般的に、無人車両同士の干渉を回避するために、無人車両が他車両に近接したときに、追い越しや、他車両の通過待ち等の走行制御が行なわれる。しかし、ホッパ坑40の付近で追い越しを行なうと、実際の走行軌跡が予定した走行コースと大きくずれてしまい、ホッパ坑40の目標とする排土点41aに正確に到達できないおそれがある。またホッパ坑40の付近で他の無人車両が排土作業を終えるまで通過待ち(作業待ち)を行なうことにすると、作業効率が大きく損なわれる。
【0012】
また、無人車両との干渉が禁止される干渉禁止領域を設定して、無人車両が干渉禁止領域に干渉しないように走行制御する技術(仮に、干渉禁止領域回避制御という)がある。
【0013】
この干渉禁止領域回避制御の技術を、ホッパ坑への誘導走行に適用したとすると、無人車両10が走行中にホッパ坑40と干渉しないようにするためには、ホッパ坑40を示す領域が干渉禁止領域として設定されることになる。しかしながら、上述したように、走行コースの目標地点となる排土点では、無人車両10を、その車体の一部がホッパ40の領域に干渉する状態(荷台13bがホッパ坑40の上方に位置された状態)にしなければならない。このため上記干渉領域回避制御をそのまま適用すると、無人車両10は、ホッパ40との干渉が禁止されるため目標排土点まで到達させることはできない。したがって、上記干渉領域回避制御とは矛盾する別の手法で、排土点では無人車両10を「干渉禁止領域に干渉」させなければならない。しかし、このような制御を示す公知技術は、従来、存在しなかった。
【0014】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、各目標排土点に至るまでの各走行コースを教示するに際して、誘導走行前に、走行コースの全通過点を走行せずとも目標排土点のみを教示することで走行コースを作成できるようにして、教示作業の効率向上等を図り作業効率を向上させることを解決課題とする。これに加えて、本発明は、無人車両が走行中にホッパ坑に干渉することなく精度よくホッパ坑の目標排土点に到達できるようにすることを解決課題とする。更に、これに加えて、本発明は、複数の無人車両を同一のホッパ坑にほぼ同時期に誘導走行させるに際して、あるいは他の無人車両がホッパ坑で排土作業中に無人車両を同一のホッパ坑に誘導走行させるに際して、ホッパ坑付近での無人車両同士の干渉を確実に防止しつつ、待ち時間無しで、しかも精度よく目標とする排土点に到達できるようにすることを解決課題とする。
【0015】
なお、従来技術2は、サーベイラインの位置データから、サーベイラインに沿った各排土点に至る各走行コースを演算するという演算方法を開示するに過ぎなく、その技術は、ホッパ坑の周囲の各排土点に至る各走行コースを求めるという本発明に関する技術とは全く異質であり、従来技術2の演算方法をそのまま本発明の課題達成のために適用することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
第1発明は、
無人車両(10)がホッパ坑の目標排土位置(41)に、目標進行方向で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑(40)に干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御方法であって、
目標排土位置(41)を、目標進行方向(43)とは逆向きとなるホッパ坑(40)から遠ざかる方向に、無人車両(10)の車体がホッパ坑(40)に干渉しなくなる位置までずらした位置を、補正目標排土位置(42)として求め、
ホッパ坑(40)の領域(61)を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成し、
この作成した補正走行コース(70´)に沿って無人車両(10)を誘導走行させて、無人車両(10)を補正目標排土位置(42)に、目標進行方向(43)で進入させ、
さらに無人車両(10)を、補正目標排土位置(42)から目標排土位置(41)に至るまでの経路(72)に沿って誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする。
【0017】
第2発明は、
無人車両(10)がホッパ坑(40)の目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑に(40)干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御方法であって、
前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成し、
この作成した走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする。
【0018】
第3発明は、
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される第1発明の無人車両の誘導走行制御方法であって、
誘導走行前に、予め前記補正走行コース(70´、73´、74´)を作成しておく場合に適用され、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成すること
を特徴とする。
【0019】
第4発明は、
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される第2発明の無人車両の誘導走行制御方法であって、
誘導走行前に、予め走行コース(70、73、74)を作成しておく場合に適用され、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成すること
を特徴とする。
【0020】
第5発明は、
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される第1発明の無人車両の誘導走行制御方法であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断し、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成すること
を特徴とする。
【0021】
第6発明は、
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される第2発明の無人車両の誘導走行制御方法であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断し、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成すること
を特徴とする。
【0022】
第7発明ないし第12発明はそれぞれ、上記第1発明ないし第6発明に対応する装置の発明である。
【0023】
第13発明は、図7に示すブロック図を前提とした第1発明、第7発明に対応する装置の発明である。
【0024】
第1発明によれば、図2に示すように、目標排土位置41を、目標進行方向43とは逆向きとなるホッパ坑40から遠ざかる方向に、無人車両10の車体がホッパ坑40に干渉しなくなる位置までずらした位置が、補正目標排土位置42として求められる。
【0025】
つぎに、ホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。
【0026】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土位置42と、前記目標排土位置41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される。
【0027】
つぎに、この作成した補正走行コース70´に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、補正目標排土位置42に、目標進行方向43で進入する。
【0028】
さらに無人車両10を、補正目標排土位置42から目標排土位置41に至るまでの経路72に沿って誘導走行させる。これにより無人車両10は、目標排土位置41に、目標進行方向43で進入する。
【0029】
第1発明によれば、目標排土点41のデータ(目標位置、目標進行方向)さえ取得されれば、ホッパ迂回領域60を迂回して目標排土点41に到達する走行コース70を自由に設定することができる。このため走行コース70を教示するに際して、誘導走行前に、走行コース70の全通過点を走行せずとも目標排土点41のみを教示するだけで走行コース70を作成することができる。これにより教示作業の効率向上等が図られ作業効率が向上する。
【0030】
また、作成した走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させると、無人車両10はホッパ迂回領域60(ホッパ坑40)を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。このため無人車両10は走行中にホッパ坑40に干渉することなく精度よくホッパ坑40の目標排土点41に到達させることができる。
【0031】
第2発明によれば、図3に示すように、目標排土位置41と、目標排土位置41における目標進行方向43と、無人車両10の車幅を示すデータと、ホッパ坑40の領域61を示すデータとに基づいて、ホッパ迂回領域60が作成される。すなわち、まず、車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁から外方へ突き出た両ガード部63、64が求められる。つぎに、ホッパ坑40の領域61に両ガード63、64を加えた領域が求められる。つぎに、この領域から両ガード63、64の内部領域を除いた領域が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0032】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、目標排土位置41と、目標排土位置41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土位置41に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される。
【0033】
つぎに、この作成した走行コース70に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、目標排土位置41に、目標進行方向43で進入する。
【0034】
第2発明によれば、第1発明と同様の効果が得られる。
【0035】
第3発明は、第1発明を前提とし、図4に示すように、同一のホッパ坑40の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置41a、41b、41cが設定されて、複数の無人車両10、10´、10´´を誘導走行させる場合に適用される発明である。誘導走行前に、予め走行コース70、73、74(補正走行コース70´、73´、74´)を作成しておく場合に適用される。
【0036】
ホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。ただし、排土場50のエリアが狭いなどの理由により、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を通過せざるを得ない場合がある。この場合は、第1発明と同様に、図2に示すホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0037】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土位置42と、目標排土位置41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される。
【0038】
第3発明によれば、作成した走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させると、無人車両10は、他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域を含むホッパ迂回領域60(ホッパ坑40および他の無人車両10´、10´´)を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41a(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。あるいは、無人車両10は、ホッパ坑40の領域61を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41a(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。ただし、この場合は、無人車両10がそのまま停止することなく走行すると、先行する無人車両10´、10´´と干渉することがある。このため、たとえば従来技術3と同様な手法を用いて、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土を終えてホッパ坑40から発進してから、上述の他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69上を通過すればよい。
【0039】
本発明によれば、複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40にほぼ同時期に誘導走行させるに際して、あるいは他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させるに際して、ホッパ坑40付近での無人車両同士の干渉を確実に防止しつつ、最小の待ち時間で、しかも精度よく目標とする排土点41aに到達させることができる。
【0040】
第4発明は、第2発明を前提とし、図5に示すように、同一のホッパ坑40の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置41a、41b、41cが設定されて、複数の無人車両10、10´、10´´を誘導走行させる場合に適用される発明である。誘導走行前に、予め走行コース70、73、74を作成しておく場合に適用される。
【0041】
目標排土位置41aと、目標排土位置41aにおける目標進行方向43と、無人車両10の車幅を示すデータと、ホッパ坑40の領域61´を示すデータとに基づいて、ホッパ迂回領域60が作成される。すなわち、車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁から外方へ突き出た両ガード部63、64が求められる。さらに、ホッパ坑40の領域62に、両ガード63、64と他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69とを加えた領域が求められる。つぎに、この領域から両ガード63、64の内部領域を除いた領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。ただし、排土場50のエリアが狭いなどの理由により、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を通過せざるを得ない場合がある。この場合は、第2発明と同様に、図3(b)に斜線で示す領域が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0042】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、目標排土位置41aと、目標排土位置41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土位置41aに目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される。
【0043】
第4発明によれば、第3発明と同様の効果が得られる。
【0044】
第5発明は、第1発明を前提とし、図4に示すように、同一のホッパ坑40の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置41a、41b、41cが設定されて、複数の無人車両10、10´、10´´を誘導走行させる場合に適用される発明である。
【0045】
無人車両10を目標排土位置41aまで誘導走行させるに際して、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中であるか否かが判断される。この結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中であると判断された場合には、第1発明におけるホッパ迂回領域60に、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。ただし、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中である場合であっても、排土場50が狭いなどの理由により領域68、69上を通過せざるを得ない場合がある。そして、この場合は、先行する他の無人車両10´、10´´が排土作業を終えホッパ坑40から発進すれば領域68、69を通過することが可能となる。よって、この場合は、第1発明と同様に、図2に示すホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0046】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土位置42と、目標排土位置41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される。
【0047】
なお、上記判断の結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在する、あるいは他の目標排土位置41b、41cに向けて走行中とは判断されなかった場合には、領域68、69上を通過するようなコースを作成してもよい。すなわち、第1発明におけるホッパ迂回領域60、つまり他の無人車両10´、10´´の存在を考慮しないホッパ迂回領域60を設定し、他の排土点41bの近傍(他の無人車両10´が存在したならば干渉するような地点)を通過するような走行コースの設定も可能である(図4(a)の破線参照)。
【0048】
第5発明によれば、第3発明と同様の効果が得られる。
【0049】
第6発明は、第2発明を前提とし、図5に示すように、同一のホッパ坑40の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置41a、41b、41cが設定されて、複数の無人車両10、10´、10´´を誘導走行させる場合に適用される発明である。
【0050】
無人車両10を目標排土位置41aまで誘導走行させるに際して、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか否かが判断される。この結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在すると判断された場合には、第2発明におけるホッパ迂回領域60に、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域68、69を加えた領域が求められる。つぎに、この領域から両ガード63、64の内部領域を除いた領域が(斜線部)、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。ただし、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中である場合であっても、排土場50が狭いなどの理由により領域68、69上を通過せざるを得ない場合がある。そして、この場合は、先行する他の無人車両10´、10´´が排土作業を終えホッパ坑40から発進すれば領域68、69を通過することが可能となる。よって、この場合は、第2発明と同様に、図3(b)に斜線で示す領域が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0051】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、目標排土位置41aと、目標排土位置41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、迂回領域60と干渉しないで、目標排土位置41aに目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される。
【0052】
なお、上記判断の結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在する、あるいは他の目標排土位置41b、41cに向けて走行中とは判断されなかった場合には、領域68、69上を通過するようなコースを作成してもよい。すなわち、第2発明におけるホッパ迂回領域60、つまり他の無人車両10´、10´´の存在を考慮しないホッパ迂回領域60を設定し、他の排土点41bの近傍(他の無人車両10´が存在したならば干渉するような地点)を通過するような走行コースの設定も可能である(図5(a)の破線参照)。
【0053】
第6発明によれば、第3発明と同様の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、図面を参照して本発明に係る無人車両の誘導走行制御装置の実施の形態について説明する。
【0055】
図4は、実施形態の作業現場の様子を示している。本実施形態では、無人車両10が、広域鉱山現場の排土場50にあるホッパ坑40の目標排土点の目標位置41に、目標進行方向43で進入するように、走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させ、車体がホッパ坑40に干渉する状態で無人車両10に排土作業を行なわせる場合を想定している。無人車両10としては、荷台10bに土砂を搭載してホッパ坑40まで運搬してホッパ坑40内に土砂を排土する作業を行なう無人オフロードダンプトラックを想定している。以下では、複数の無人車両を区別して説明するときには、符号10にダッシュを付与して無人車両同士を識別するものとする。また複数の無人車両を特に区別しないときには、無人車両10を代表させるものとする。また、複数の排土点を区別するときには、符号41a、41b、41cを用い、排土点を区別しないときには、符号41を使用するものとする。また以下では、走行コース70は、排土場50内における走行路をいうものとする。排土場50外の走行路は、複数の無人車両10、10´、10´´にとって共通の走行コースであるとして、排土場50内の走行路70と区別して説明する。
【0056】
ホッパ坑40の周囲には、複数の排土点41a、41b、41cが設定されている。排土場50では、無人車両10は、ホッパ坑40の周囲の指定された排土点を目標排土点として走行する。後述するように、指定された排土点や他の無人車両の存在などにより、排土場50における走行コース70の経路が異なる。
【0057】
図4に示すサーベイライン51は、排土場50の境界線であり、サーベイライン51の外が崖下等の走行が禁止される領域となる。排土場50には入口50aと出口50bが設けられている。無人車両10は、排土場50外の共通走行コースに沿って走行し排土場入口50aから排土場50内に入り、予定された走行路70に沿って走行する。ホッパ坑40の指定された目標排土点41付近では車体を前進走行から後進走行に切り返し(スイッチバック走行し)、後進走行にて目標排土点41に目標進行方向43にて進入し当該目標排土点41で停止する。そして、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、予定された走行路70に沿って走行する。すなわち、目標排土点41から前進走行して、排土場出口50bまで走行する。排土場50の外に出た無人車両10は、共通走行路に沿って走行する。
【0058】
作業現場には、複数の無人車両10、10´、10´´を管理、監視する管制局20が設けられている。本実施例では、管制局20にて各無人車両10、10´、10´´の走行コース70、73、74が作成され、管制局20から各無人車両10、10´、10´´に対して走行コース70、73、74のデータが配信することで、各無人車両10、10´、10´´がそれぞれ走行コース70、73、74に沿って誘導走行される。なお、各無人車両10、10´、10´´には、実際の誘導走行前の教示作業時にオペレータが乗車して、教示作業が行なわれる。
【0059】
図6(a)、(b)は、無人車両10の外観を示す上面図および側面図であり、無人車両10が排土点に位置しているときの状態を示している。
【0060】
無人車両10の車体前方には、運転席10aが設けられ、車体後方には荷台(ベッセル、ボディ)10bが設けられ、前輪10cと後輪10dが備えられている。無人車両10は、前輪ステアリングの車両である。
【0061】
無人車両10には、無人車両の位置を特定する基準位置が設定されており、この基準位置と目標とする排土点41(41a)の座標位置と差が所定の範囲内に収まったときに、無人車両10が目標排土点41に到達したと判断される。無人車両10が目標排土点41に達したときに丁度、無人車両の後輪10dがホッパ坑40に縁40bに設けられた車止め49の接触する位置関係で、排土点41の座標位置と、無人車両10の基準位置が設定されている。無人車両10が目標排土点41に位置しているとき、無人車両10の荷台10bの一部が、ホッパ坑40の一部領域61a(斜線にて示す)と干渉する。
【0062】
図7は、無人車両10の内部構成と管制局20の内部構成を示している。
【0063】
管制局20には、通信装置21と、コース生成装置22と、処理装置23と、データ入力装置24と、表示装置25と、入力装置26とが設けられている。一方、無人車両10には、制御装置11と、位置計測装置12と、処理装置13と、入力装置14と、通信装置15とが設けられている。なお、他の無人車両10´、10´´も同一構成である。
【0064】
無人車両10の位置計測装置12では、無人車両の現在の位置および進行方向が計測される。位置および進行方向の計測の手段としては、たとえばGPSが使用される。また、タイヤ回転数センサの出力信号とジャイロの出力信号とに基づいて、無人車両位置および無人車両進行方向を計測してもよい。
【0065】
入力装置14は、教示作業時に無人車両10にオペレータが乗車して有人走行される際に、ホッパ坑40の排土点41の教示データが入力される装置である。オペレータは、無人車両10がホッパ坑40の排土点41(ホッパベイ)に到達すると、その到達位置を目標排土点として登録するための入力操作を行う。
【0066】
処理装置13は、入力装置14の入力操作に応じて、入力操作がなされたときの位置および進行方向の計測データを位置計測装置12から取り込み、そのときの位置および進行方向の計測データを、ホッパ坑40の排土点41の教示データ(位置および進行方向)に対応づける。処理装置13は、通信装置15に、教示データを送出する処理を行う。通信装置15は、教示データを管制局20の通信装置21に無線通信にて送信する。
処理装置13には、位置計測装置13で計測された無人車両10の位置および進行方向のデータが所定時間毎に取り込まれる。処理装置13は、取り込まれた無人車両位置および進行方向のデータを通信装置15に送出する処理を行う。通信装置15は、無人車両位置および進行方向の逐次のデータを管制局20の通信装置21に無線通信にて送信する。
【0067】
通信装置15では、管制局20の通信装置21から送信された走行コース70のデータが受信される。
【0068】
処理装置13には、走行コース70のデータが取り込まれる。走行コース70のデータが取り込まれると、この走行コース70に沿って無人車両10を走行制御するように制御装置11に指示する。
【0069】
制御装置11は、処理装置13から走行制御の指示を受けると、走行コース70に沿って自己の無人車両10を走行させるように走行機構および操舵機構(図示せず)を制御する。すなわち、位置計測装置12で計測される自己の無人車両10の現在の無人車両位置および無人車両進行方向と、走行コース70上の逐次の通過点の目標位置および目標進行方向とを比較しつつ、自己の無人車両10が走行コース70上の逐次の通過点を、目標位置および目標進行方向に対してずれなく辿るように、走行指令および操舵指令を生成して、走行機構部および操舵機構部に出力する。この結果、無人車両10は、予定された走行コース70に沿って誘導走行され、目標排土点41の目標排土位置に、目標進行方向となる姿勢で進入する。
【0070】
制御装置11は、走行コース70に沿った誘導走行が終了すると、その旨を処理装置13に送出する。処理装置13は、走行コース70に沿った誘導走行が終了された旨のデータが取り込まれると、つぎの走行コースに沿った誘導走行を行なうべく、コース要求のデータを生成する。なお、無人車両10の電源が投入された初期状態でも、同様にコース要求のデータが生成される。処理装置13は、生成されたコース要求のデータを通信装置15に送出する処理を行う。通信装置15は、コース要求のデータを管制局20の通信装置21に無線通信にて送信する。コース要求のデータには、コース要求をした無人車両(無人車両10、10´、10´´)を識別する符号が付与されている。
【0071】
つぎに管制局20側について説明する。
【0072】
管制局20の通信装置21では、無人車両10側の通信装置15から送信されたデータが受信される。受信されたデータは、処理装置23に送出される。
【0073】
管制局20のデータ入力装置24には、排土場50の地形データ、つまり排土場50のサーベイライン51、入口50a、出口50b、ホッパ坑40の位置および形状のデータが、キーボードなどで構成されたデータ入力装置24を介して入力される。データ入力装置24は、排土場50の地形データを処理装置23に送出する。
【0074】
処理装置23では、取り込まれた排土場50の地形データに基づいて、排土場50を表示画面上の画像表示するための画像表示データを生成して、表示装置25に送出する。
【0075】
通信装置21では、各無人車両10、10´、10´´の位置および進行方向のデータが受信される。通信装置21は、無人車両位置および進行方向のデータを処理装置23に送出する。処理装置23では、取り込まれた無人車両位置および進行方向のデータに基づいて、各無人車両10、10´、10´´を表示画面上の画像表示するための画像表示データを生成して、表示装置25に送出する。
【0076】
表示装置25は、取り込まれた画像表示データに基づいて、表示画面上に、排土場50と、各無人車両10、10´、10´´を表示する。表示装置25の表示画面から、各無人車両10、10´、10´´が排土場50内のいずれの位置にいずれの姿勢に存在しているかがわかる。
【0077】
入力装置26は、無人車両10側の入力装置14と同様に、教示作業を行なうために設けられている。表示装置25が表示画面をみて、無人車両10、10´、10´´のいずれかが、ホッパ坑40の所望する排土点41(ホッパベイ)に位置していることを確認すると、その無人車両(たとえば無人車両10)を指定し、その指定された無人車両の現在位置および現在の進行方向を、目標排土点(位置および進行方向)として登録するための入力操作が行なわれる。あるいは、他の測量手段により位置を求め、数値として座標と向きの入力操作を行なってもよい。
【0078】
処理装置23は、入力装置26の入力操作に応じて、入力操作がなされたときの指定された無人車両10の位置および進行方向の計測データを、ホッパ坑40の排土点41の教示データ(位置および進行方向)に対応づける。
【0079】
処理装置23は、入力装置26の入力操作に応じて得られた教示データ、あるいは無人車両10側から送信されてきた教示データを、ホッパ坑40の目標排土点41としてデータ入力装置24に登録保存する処理を行う。教示データは、ホッパ坑40の目標排土点41を示す画像表示データに変換されて表示装置25に送出される。表示装置25は、これを受けて、表示画面上に、ホッパ坑40の目標排土点41を画像表示する。
【0080】
処理装置23に、無人車両10側からのコース要求のデータが取り込まれると、登録された複数の目標排土点41の中から誘導先の目標排土点が選択されて、この選択された目標排土点に向かう走行コースを生成するための指示をコース生成装置22に与える。コース生成装置22は、この指示を受けて、登録された教示データと、排土場50の地形データとに基づいて、コース要求をした無人車両10を排土場50内において誘導走行させるための走行コース70を生成する。
【0081】
走行コース70を生成する方法には、後述の各種類の方法があるため、これについては後述する。
【0082】
コース生成装置22では、コース要求元の無人車両10を、排土場50の入口50aからホッパ坑40の目標排土点41を経て排土場50の出口50bまで誘導走行させる走行コース70が生成される。
【0083】
生成された走行コース70のデータは、通信装置21に送出される。通信装置21は、走行コース70のデータを、コース要求元の無人車両10の通信装置15に向けて配信する。
【0084】
以下では、走行コース70を生成する各種方法毎に分けて実施例を説明する。
【0085】
(第1実施例)
第1実施例は、排土場50内のホッパ坑40の周囲に1つの目標排土点41(たとえば目標排土点41a)が登録されている場合に適用される。あるいは、排土場50内のホッパ坑40の周囲に複数の目標排土点41a、41b、41cが登録されていたとしても、複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40の各排土点41a、41b、41cにほぼ同時期に誘導走行させることが稀であり、他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させることが稀である場合に適用される。稀に、無人車両10をホッパ坑40に向かわせるときにホッパ坑40付近に他の先行する無人車両10´、10´´が存在するときには、後発の無人車両10は先行する無人車両10´、10´´が排土作業を終えてホッパ坑40から発進するまで待機すればよい。本実施例は、待機することが稀で待機による生産性低下が十分に少なくて済む場合に適用される。先行する無人車両10´、10´´との干渉を回避するには、たとえば従来技術3と同様な手法を用いることができる。
【0086】
第1実施例を、図2、前述の図6、図8、図9を併せ参照して説明する。
【0087】
図2(a)、(b)は、排土場50のホッパ坑40付近の上面図である。図8(a)は、無人車両10からコース要求がある前に予め走行コース70を作成しておいてから、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートで、図8(b)は、無人車両10からコース要求があってから走行コース70を作成して、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートである。図9(a)は、排土点41の教示作業を示すフローチャートで、図9(b)は、補正目標排土点42を作成する処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
図8(a)に示すように、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ101)、つぎにホッパ坑40の排土点41(41a)の教示データが登録される(ステップ102)。この教示作業は、図9(a)のように行われる。すなわち、同図9(a)に示すように、無人車両10にオペレータが乗車して、有人走行させて、ホッパ坑40の所望する排土点41(41a)まで移動する(ステップ201)。つぎに無人車両10の現在位置および現在の進行方向が、排土点41(41a)の教示データ(排土位置、排土点における進行方向)として登録される(ステップ202)。
【0089】
つぎに、図8(a)のステップ103に移行されて、管制局20では、走行コース生成の指示が出される(ステップ103)。
【0090】
まず、目標排土点41(41a)を補正して、無人車両10の車体がホッパ坑40と干渉しなくなる位置まで引き出した補正目標排土点42が求められる(ステップ104)。この補正目標排土点42を求める処理は、図9(b)のように行なわれる。すなわち、同図9(b)に示すように、目標排土点41(41a)を、目標排土点41(41a)における目標進行方向43とは逆向きとなるホッパ坑40から遠ざかる方向に、規定量だけ引き出す(ステップ401)。
【0091】
最初に引き出す規定量の目安は、図6に示すように、車体の後端から無人車両後軸中心までの距離程度とする。この規定量の引き出しにより、殆どの場合、無人車両10をホッパ坑40の領域61と干渉しなくなる位置に排土点を設定することができる。
【0092】
以下、無人車両10がホッパ坑40の領域61と干渉しなくなるまで、規定量づつ目標排土点41(41a)における目標進行方向43とは逆向きとなるホッパ坑40から遠ざかる方向に、排土点を引き出す処理が繰り返される(ステップ402ないし406)。このときの規定量は、誤差などを吸収するための若干量(たとえば1m)に設定される。
【0093】
すなわち、無人車両10がホッパ坑40の領域61と干渉しているか否かが判断される(ステップ403)。この干渉チェックは、無人車両10の車体各部の寸法のデータとホッパ坑40の位置、形状データを用いて行なわれる。この干渉チェックの結果、干渉ありと判断された場合には(ステップ404)、更に排土点を規定量引き出す処理が行われ(ステップ405)、ステップ402からの処理に戻る。干渉チェックの結果、干渉なしと判断された場合(ステップ404)には、その時点までに引き出された排土点を補正目標排土点42として登録し、処理を終了する。
【0094】
このようにして、目標排土点41を、目標進行方向43とは逆向きとなるホッパ坑40から遠ざかる方向に、無人車両10の車体がホッパ坑40に干渉しなくなる位置までずらした位置が、補正目標排土点42の位置として求められる。これにより図2(a)に示すように、無人車両10が目標排土点41に位置されたときホッパ坑40の一部の領域61aと干渉する状態になっていたものが、図2(b)に示すように、無人車両10が補正目標排土点42に位置されたときホッパ坑40と干渉しなくなる状態にすることができる。
【0095】
つぎに、図8(a)のステップ105に移行されて、ホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される(図2(b)参照)。そして、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土点42と、目標排土点41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される(図2(b)参照)。また、補正目標排土点42の位置から目標排土点41の位置に至るまでの経路72が作成される(ステップ105;図2(b)参照)。つぎに、これら補正走行コース70´と経路72を含むデータが、走行コース70のデータとして保存される。走行コース70は、目標排土点41に対応づけられて保存される(ステップ106)。
【0096】
無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ107)、登録された目標排土点41が無人車両10が向かうべき排土点として指定され(ステップ108)、この指定された目標排土点41に対応する走行コース70が読み出されて、無人車両10に、この走行コース70のデータが配信される(ステップ109)。
【0097】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ110)。
【0098】
すなわち、まず、補正走行コース70´に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61)を迂回して、補正目標排土位置42に、目標進行方向43で進入する。
【0099】
さらに無人車両10は、補正目標排土点42の目標位置から目標排土点41の目標位置に至るまでの経路72に沿って誘導走行される。これにより無人車両10は、目標排土点41の目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41で停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41から前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0100】
図8(b)の処理も、コース要求があってから走行コースを作成することを除いて、上述の図8(a)の処理と同様である。
【0101】
すなわち、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ301)、つぎに教示作業が行なわれてホッパ坑40の排土点41(41a)の教示データが登録される(ステップ302、図9(a)のステップ201、202)。
【0102】
つぎに、無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ303)、登録された目標排土点41が無人車両10が向かうべき排土点として指定される(ステップ304)。
【0103】
管制局20では、指定された目標排土点41に向かう走行コース生成の指示が出される。
【0104】
まず、目標排土点41(41a)を補正して、無人車両10の車体がホッパ坑40と干渉しなくなる位置まで引き出した補正目標排土点42が求められる(ステップ305、図9(b)のステップ401〜406)。
【0105】
つぎに、ホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される(図2(b)参照)。そして、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土点42と、目標排土点41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される(図2(b)参照)。また、補正目標排土点42の位置から目標排土点41の位置に至るまでの経路72が作成される(ステップ306;図2(b)参照)。
【0106】
つぎに、これら補正走行コース70´と経路72を含むデータが、走行コース70のデータとして、無人車両10に配信される(ステップ307)。
【0107】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ308)。
【0108】
すなわち、まず、補正走行コース70´に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61)を迂回して、補正目標排土位置42に、目標進行方向43で進入する。
【0109】
さらに無人車両10は、補正目標排土点42から目標排土点41に至るまでの経路72に沿って誘導走行される。これにより無人車両10は、目標排土点41の目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41で停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41から前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0110】
以上のように、本第1実施例によれば、目標排土点41のデータ(目標位置、目標進行方向)さえ取得されれば、ホッパ迂回領域60を迂回して目標排土点41に到達する走行コース70を自由に設定することができる。このため走行コース70を教示するに際して、誘導走行前に、走行コース70の全通過点を走行せずとも目標排土点41のみを教示するだけで走行コース70を作成することができる。これにより教示作業の効率向上等が図られ作業効率が向上する。
【0111】
また、作成した走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させると、無人車両10はホッパ迂回領域60(ホッパ坑40)を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。このため無人車両10は走行中にホッパ坑40に干渉することなく精度よくホッパ坑40の目標排土点41に到達することができる。
【0112】
(第2実施例)
第2実施例も、第1実施例と同様に、排土場50内のホッパ坑40の周囲に1つの目標排土点41(たとえば)が登録されている場合に適用される。あるいは、排土場50内のホッパ坑40の周囲に複数の目標排土点41a、41b、41cが登録されていたとしても、複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40の各排土点41a、41b、41cにほぼ同時期に誘導走行させることが稀であり、他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させることが稀である場合に適用される。稀に、無人車両10をホッパ坑40に向かわせるときにホッパ坑40付近に他の先行する無人車両10´、10´´が存在するときには、後発の無人車両10は先行する無人車両10´、10´´が排土作業を終えてホッパ坑40から発進するまで待機すればよい。本実施例は、待機することが稀で待機による生産性低下が十分に少なくて済む場合に適用される。先行する無人車両10´、10´´との干渉を回避するには、たとえば従来技術3と同様な手法を用いることができる。
【0113】
第2実施例を、図3、図10、図11、図12、図13、図14を併せ参照して説明する。
【0114】
図3(a)、(b)は、排土場50のホッパ坑40付近の上面図である。図10(a)は、無人車両10からコース要求がある前に予め走行コース70を作成しておいてから、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートで、図10(b)は、無人車両10からコース要求があってから走行コース70を作成して、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートである。図11(a)、(b)、(c)はそれぞれ、ホッパ迂回領域を求める処理手順を示すフローチャートである。図12(a)、(b)、(c)は、図11(a)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。同様に、図13(a)、(b)、(c)は、図11(b)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。同様に、図14(a)、(b)、(c)、(d)は、図11(c)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。
【0115】
図10(a)に示すように、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ501)、つぎにホッパ坑40の排土点41(41a)の教示データが登録される(ステップ502、図9(a)のステップ201、202)。
【0116】
つぎに、管制局20では、走行コース生成の指示が出される(ステップ503)。
【0117】
まず、図3(b)に示すように、目標排土点41の目標位置と、目標排土点41における目標進行方向43と、無人車両10の車幅を示すデータと、ホッパ坑40の領域61を示すデータとに基づいて、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60(斜線部)が作成される。ホッパ迂回領域60を求める方法は、たとえば、つぎの3つの方法がある。
【0118】
(ホッパ迂回領域を求める第1の方法)
この第1の方法について、図11(a)、図12(a)、(b)、(c)を用いて説明する。
【0119】
図12(b)に示すように、無人車両10が排土点41に位置したとき無人車両10はホッパ坑40の領域61と一部の領域61aで干渉する。そこで、図12(a)に示すように、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を備えたコの字状のポケット66が作成される。ただし、同図12(a)に示すように、無人車両10からポケット66の内側までの距離A、Bは、位置計測精度、制御精度等を考慮して、無人車両10が位置計測誤差、制御誤差が最大になった場合でもポケット66に干渉しないような大きさに設定される(ステップ701)。
【0120】
つぎに、ホッパ坑40の領域61に、ポケット66を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除外した領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる(ステップ702;図12(c)参照)。
【0121】
(ホッパ迂回領域を求める第2の方法)
この第2の方法について、図11(b)、図12(a)、図13(a)、(b)、(c)を用いて説明する。
【0122】
図13(a)に示すように、無人車両10が排土点41に位置したとき無人車両10はホッパ坑40の領域61と一部の領域61aで干渉する。そこで、図12(a)に示すように、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を備えたポケット66が作成される(ステップ801)。
【0123】
つぎに、図13(b)に示すように、ホッパ坑40に外接する矩形状の領域が、簡略化したホッパ坑40の領域61´とされる(ステップ802)。
【0124】
つぎに、簡略化したホッパ坑40の領域61´に、ポケット66を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除外した領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる(ステップ803;図13(c)参照)。
【0125】
(ホッパ迂回領域を求める第3の方法)
この第3の方法について、図11(c)、図14(a)、(b)、(c)、(d)を用いて説明する。
【0126】
図14(a)に示すように、無人車両10が排土点41に位置したとき無人車両10はホッパ坑40の領域61と一部の領域61aで干渉する。ホッパ坑40をX-Y平面でみたときのX-Y座標系の座標軸と、排土点41における進行方向43とは必ずしも一致していない。
【0127】
そこで、図14(b)に示すように、排土点41における進行方向43が、X-Y座標系の座標軸(たとえばX軸)と同一軸上となるように、座標変換を行なう。座標変換後の座標軸をX´、Y´とする(ステップ901)。
【0128】
つぎに、図14(c)に示すように、ホッパ坑40に外接する矩形状の領域が、簡略化したホッパ坑40の領域61´とされる(ステップ902)。
【0129】
つぎに、同図14(c)に示すように、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を備えたポケット66が作成される(ステップ903)。
【0130】
つぎに、図14(d)に示すように、簡略化したホッパ坑40の領域61´に、ポケット66を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除外した領域(斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる(ステップ904)。
【0131】
つぎに、同図14(d)に示すように、座標系の逆変換を行、X´-Y´座標系を、元の座標軸X-Yに戻す(ステップ905)。
【0132】
以上のようにして、図3(a)に示すように、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を含むポケット66が求められ、図3(b)に示すように、ホッパ坑40の領域61(あるいは領域61´)にポケット66を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除いた領域(斜線にて示す)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として求められる(ステップ504)。
【0133】
以上のように、いずれかの方法によって、ホッパ迂回領域60が求められる(図10(a)のステップ504)と、つぎに、図10(a)のステップ505に移行されて、ホッパ迂回領域60と、目標排土点41の目標位置と、目標排土点41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土点41に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される(ステップ505)。走行コース70は、目標排土点41に対応づけられて保存される(ステップ506)。
【0134】
無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ507)、登録された目標排土点41が無人車両10が向かうべき排土点として指定され(ステップ508)、この指定された目標排土点41に対応する走行コース70が読み出されて、無人車両10に、この走行コース70のデータが配信される(ステップ509)。
【0135】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ510)。
【0136】
これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61(あるいは61´)とポケット66とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)を迂回して、目標排土点41の目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41で停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41から前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0137】
図10(b)の処理も、コース要求があってから走行コースを作成することを除いて、上述の図10(a)の処理と同様である。
【0138】
すなわち、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ601)、つぎに教示作業が行なわれて、ホッパ坑40の排土点41(41a)の教示データが登録される(ステップ602、図9(a)のステップ201、202)。
【0139】
つぎに、無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ603)、登録された目標排土点41が無人車両10が向かうべき排土点として指定される(ステップ604)。
【0140】
管制局20では、指定された目標排土点41に向かう走行コース生成の指示が出される。
【0141】
そこで、前述したように、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を含むポケット66が求められ(図3(a))、ホッパ坑40の領域61(あるいは領域61´)にポケット66を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除いた領域(図3(b)に斜線にて示す)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として求められる(ステップ604)。
【0142】
つぎに、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61(あるいは61´)とポケット66とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)と、目標排土点41の目標位置と、目標排土点41における目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土点41に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される(ステップ606)。
【0143】
つぎに、走行コース70のデータが、無人車両10に配信される(ステップ607)。
【0144】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ608)。
【0145】
これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61(あるいは61´)とポケット66とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)を迂回して、目標排土点41の目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41で停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41から前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0146】
以上のように、本第2実施例によれば、第1実施例と同様に、目標排土点41のデータ(目標位置、目標進行方向)さえ取得されれば、ホッパ迂回領域60を迂回して目標排土点41に到達する走行コース70を自由に設定することができる。このため走行コース70を教示するに際して、誘導走行前に、走行コース70の全通過点を走行せずとも目標排土点41のみを教示するだけで走行コース70を作成することができる。これにより教示作業の効率向上等が図られ作業効率が向上する。
【0147】
また、作成した走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させると、無人車両10はホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61(あるいは61´)とポケット66とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41(ポケット66の内部の点)に到達する。このため無人車両10は走行中にホッパ坑40に干渉することなく精度よくホッパ坑40の目標排土点41に到達することができる。
【0148】
(第3実施例)
第3実施例は、排土場50内のホッパ坑40の周囲に複数の目標排土点41a、41b、41cが登録されている場合に適用される。しかも、複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40の各排土点41a、41b、41cにほぼ同時期に誘導走行させるような場合、あるいは他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させるような場合に適用される。すなわち、無人車両10をホッパ坑40に向かわせるときにホッパ坑40付近で他の無人車両10´、10´´との干渉を考慮しなくてはならない場合に適用される。
【0149】
第3実施例を、図15、図4を併せ参照して説明する。
【0150】
図4(a)は、排土場50の上面図であり、図4(b)は、本実施例におけるホッパ迂回領域(斜線部)60を示した図である。図15は、無人車両10からコース要求がある前に予め走行コース70を作成しておいてから、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0151】
図15に示すように、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ1001)、つぎに教示作業が行なわれて、図4(a)に示すように、ホッパ坑40の周囲の複数の目標排土点41a、41b、41cの教示データが登録される(ステップ1002、図9(a)のステップ201、202の処理参照)。
【0152】
つぎに、管制局20では、走行コース生成の指示が出される(ステップ1003)。
【0153】
走行コースは、目標排土点41a、41b、41cごとに順次作成される。まず、最初の目標排土点41aが選択されて、この目標排土点41aを通る走行コース70のデータが作成される(ステップ1004〜1009)。
【0154】
まず、目標排土点41aを補正して、無人車両10の車体がホッパ坑40と干渉しなくなる位置まで引き出した補正目標排土点42が求められる(ステップ1005、図9(b)のステップ401〜406参照)。
【0155】
つぎに、図4(a)に示すように、現在、選択されている目標排土点41a以外の他の排土点41b、41c上で他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69が計算される。領域68、69は、無人車両10´、10´´の車体データに基づいて、無人車両よりも所定距離だけ全長および幅が大きい矩形状の領域として求められる。
【0156】
つぎに、図4(b)に示すように、ホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域が、目標排土点41aに向かう無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60(図4(b)の斜線部)とされる。ただし、排土場50のエリアが狭いなどの理由により、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を通過せざるを得ない場合がある。この場合は、第1実施例と同様に、図2に示すホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる(ステップ1006)。
【0157】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土点42と、目標排土点41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される(図4(a)参照)。また、補正目標排土点42の位置から目標排土点41aの位置に至るまでの経路72が作成される(ステップ1007;図4(a)参照)。つぎに、これら補正走行コース70´と経路72を含むデータが、走行コース70のデータとして保存される。走行コース70は、目標排土点41aに対応づけられて保存される(ステップ1008)。
【0158】
以下、同様の処理が、すべての登録された排土点について繰り返し行なわれる(ステップ1004、1009)。
【0159】
すなわち、つぎの目標排土点41bが選択され、この選択された目標排土点41bに対応するホッパ迂回領域60、つまりホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10、10´´が他の排土点41a、41c上で存在し得る領域を加えたホッパ迂回領域60が作成され、このホッパ迂回領域60に基づいて、目標排土点41bに対応する補正走行コース73´が作成され、補正走行コース73´を含む走行コース73が目標排土点41bに対応づけられて保存される(ステップ1004〜1009;図4(a)参照)。同様にして、つぎの目標排土点41cが選択され、この選択された目標排土点41cに対応するホッパ迂回領域60、つまりホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10、10´が他の排土点41a、41b上で存在し得る領域を加えたホッパ迂回領域60が作成され、このホッパ迂回領域60に基づいて、目標排土点41cに対応する補正走行コース74´が作成され、補正走行コース74´を含む走行コース74が目標排土点41cに対応づけられて保存される(ステップ1004〜1009;図4(a)参照)。
【0160】
無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ1010)、登録された各目標排土点41a、41b、41cの中から、無人車両10が向かうべき排土点として最適な目標排土点(たとえば目標排土点41a)が指定され(ステップ1011)、この指定された目標排土点41aに対応する走行コース70が読み出されて、コース要求元の無人車両10に、この走行コース70のデータが配信される(ステップ1012)。
【0161】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ1013)。
【0162】
すなわち、まず、補正走行コース70´に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61および他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41cにて存在し得る領域68、69)を迂回して、補正目標排土位置42に、目標進行方向43で進入する。
【0163】
さらに無人車両10は、補正目標排土点42の目標位置から目標排土点41aの目標位置に至るまでの経路72に沿って誘導走行される。これにより無人車両10は、目標排土点41aの目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41aで停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41aから前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0164】
領域68、69上を通過せざるを得ないコースが作成された場合には、無人車両10は、少なくともホッパ坑40の領域61を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41a(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。ただし、この場合は、無人車両10がそのまま停止することなく走行すると、先行する無人車両10´、10´´と干渉することがある。このため、たとえば従来技術3と同様な手法を用いて、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土を終えてホッパ坑40から発進してから、上述の他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69上を通過すればよい。
【0165】
以上のように、本第3実施例によれば、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0166】
更に、本第3実施例によれば、作成した走行コース70に沿って無人車両10を誘導走行させると、無人車両10は、他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域を含むホッパ迂回領域60(ホッパ坑40および他の無人車両10´、10´´)を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41a(ホッパ坑40と干渉する点)に到達する。また領域68、69を通過さぜるを得ないときにだけ無人車両10は、先行する無人車両10´、10´´が発進するまで待機すればよい。このため複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40にほぼ同時期に誘導走行させるに際して、あるいは他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させるに際して、ホッパ坑40付近での無人車両同士の干渉を確実に防止しつつ、最小の待ち時間で、しかも精度よく目標とする排土点41aに到達させることができる。
【0167】
(第4実施例)
この第4実施例の処理は、図16に示される。第4実施例の処理は、コース要求があってから他の排土点における他の無人車両の存在の有無の判断をした上で走行コースを作成することを除いて、上述の上記第3実施例(図15)の処理と同様である。
【0168】
すなわち、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ1101)、つぎに教示作業が行なわれて、図4(a)に示すように、ホッパ坑40の周囲の複数の目標排土点41a、41b、41cの教示データが登録される(ステップ1102、図9(a)のステップ201、202の処理参照)。
【0169】
つぎに、無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ1103)、登録された各目標排土点41a、41b、41cの中から、無人車両10が向かうべき排土点として最適な目標排土点(たとえば目標排土点41a)が指定される(ステップ1104)。
【0170】
管制局20では、指定された目標排土点41aに向かう走行コース生成の指示が出される。
【0171】
まず、指定された目標排土点41aを補正して、無人車両10の車体がホッパ坑40と干渉しなくなる位置まで引き出した補正目標排土点42が求められる(ステップ1105、図9(b)のステップ401〜406参照)。
【0172】
つぎに、図4(a)に示すように、指定された目標排土点41a以外の他の排土点41b、41c上で他の無人車両10´、10´´が存在するか否かが判断される。この判断は、無人車両10´、10´´から管制局20に送られてくる各無人車両10´、10´´の逐次の位置データに基づき行なわれる。
【0173】
この結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつある、と判断された場合には、ホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域(図4(b)の斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。
【0174】
なお、一台の他の無人車両(たとえば無人車両10´が)が他の目標排土点41bに存在する、あるいは向かいつつある、と判断された場合には、ホッパ坑40の領域61に、他の無人車両10´が他の目標排土点41b上で存在し得る領域68を加えた領域が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60として作成される。
【0175】
ただし、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中である場合であっても、排土場50のエリアが狭いなどの理由により領域68、69上を通過せざるを得ないことがある。そして、この場合は、先行する他の無人車両10´、10´´が排土作業を終えホッパ坑40から発進すれば領域68、69を通過することが可能である。よって、この場合は、第1実施例と同様に、図2に示すホッパ坑40の領域61が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0176】
なお、また上記判断の結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、ホッパ坑40の領域61のみを考慮し他の無人車両10´、10´´の存在を考慮しない。すなわちホッパ坑40の領域61が、ホッパ迂回領域60として設定される(ステップ1106)。
【0177】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、補正目標排土点42と、目標排土点41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、補正目標排土位置42に目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる補正走行コース70´が作成される(図4(a)参照)。また、補正目標排土点42の位置から目標排土点41aの位置に至るまでの経路72が作成される。
【0178】
なお、上記判断の結果、他の無人車両10´が他の目標排土点41bに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、領域68は、ホッパ迂回領域60に含まれないため、図4(a)に破線にて示すように、他の排土点41bの近傍(他の無人車両10´が存在したならば干渉するような地点)を通過するような走行コース71(補正走行コース71´)の設定も可能である(ステップ1107;図4(a)参照)。
【0179】
つぎに、これら補正走行コース70´と経路72を含むデータが、走行コース70のデータとして、無人車両10に配信される(ステップ1108)。
【0180】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ1109)。
【0181】
すなわち、まず、補正走行コース70´に沿って無人車両10が誘導走行される。これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61および他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41cにて存在し得る領域68、69)を迂回して、補正目標排土位置42に、目標進行方向43で進入する。
【0182】
さらに無人車両10は、補正目標排土点42の目標位置から目標排土点41aの目標位置に至るまでの経路72に沿って誘導走行される。これにより無人車両10は、目標排土点41aの目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41aで停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41aから前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0183】
他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、または向かいつつあると判断された場合であっても、領域68、69上を通過せざるを得ない場合、あるいは他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、無人車両10は、少なくともホッパ坑40の領域61を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41aに到達する。ただし、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40に存在しているか、ホッパ坑40に向けて進行中である場合に、無人車両10がそのまま停止することなく走行すると、先行する無人車両10´、10´´と干渉することがある。このため、たとえば従来技術3と同様な手法を用いて、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土を終えてホッパ坑40から発進してから、上述の他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69上を通過すればよい。
【0184】
以上のように、本第4実施例によれば、第3実施例と同様の効果が得られる。
【0185】
(第5実施例)
第5実施例は、排土場50内のホッパ坑40の周囲に複数の目標排土点41a、41b、41cが登録されている場合に適用される。しかも、複数の無人車両10、10´、10´´を同一のホッパ坑40の各排土点41a、41b、41cにほぼ同時期に誘導走行させるような場合、あるいは他の無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土作業中に無人車両10を同一のホッパ坑40に誘導走行させるような場合に適用される。すなわち、無人車両10をホッパ坑40に向かわせるときにホッパ坑40付近で他の無人車両10´、10´´との干渉を考慮しなくてはならない場合に適用される。
【0186】
第5実施例を、図17、図5を併せ参照して説明する。
【0187】
図5(a)は、排土場50の上面図であり、図5(b)は、本実施例におけるホッパ迂回領域(斜線部)を示した図である。図17は、無人車両10からコース要求がある前に予め走行コース70を作成しておいてから、無人車両10を走行コース70に沿って誘導走行させる場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0188】
図17に示すように、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ1201)、つぎに教示作業が行なわれて、図5(a)に示すように、ホッパ坑40の周囲の複数の目標排土点41a、41b、41cの教示データが登録される(ステップ1202、図9(a)のステップ201、202の処理参照)。
【0189】
つぎに、管制局20では、走行コース生成の指示が出される(ステップ1203)。
【0190】
走行コースは、目標排土点41a、41b、41cごとに順次作成される。まず、最初の目標排土点41aが選択されて、この目標排土点41aを通る走行コース70のデータが作成される(ステップ1204〜1209)。
【0191】
まず、選択された目標排土点41aに対応するポケット66が作成される。すなわち、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を含むポケット66が求められ(図5(a))、ホッパ坑40の領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域が求められる(ステップ1205)。
【0192】
つぎに、図5(a)に示すように、現在、選択されている目標排土点41a以外の他の排土点41b、41c上で他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69が計算される。
【0193】
つぎに、図5(b)に示すように、ホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域に対して、更に他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除いた領域が、目標排土点41aに向かう無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60(図5(b)の斜線部)とされる。ただし、排土場50のエリアが狭いなどの理由により、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41c上で存在し得る領域68、69を通過せざるを得ない場合がある。この場合は、第2実施例と同様に、図3に示す斜線で示す領域が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる(ステップ1206)。
【0194】
つぎに、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61´(あるいは61)とポケット66の領域と他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41cで存在し得る領域とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)と、目標排土点41aの目標位置と、目標排土点41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土点41aに目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される(ステップ1207)。
【0195】
走行コース70は、目標排土点41aに対応づけられて保存される(ステップ1208)。
【0196】
以下、同様の処理が、すべての登録された排土点について繰り返し行なわれ、各目標排土点41a、41b、41c毎に走行コース70、73、74が作成され、保存される(ステップ1204〜1209)。
【0197】
無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ1210)、登録された各目標排土点41a、41b、41cの中から、無人車両10が向かうべき排土点として最適な目標排土点(たとえば目標排土点41a)が指定され(ステップ1211)、この指定された目標排土点41aに対応する走行コース70が読み出されて、無人車両10に、この走行コース70のデータが配信される(ステップ1212)。
【0198】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ1213)。
【0199】
これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61´(あるいは61)とポケット66の領域と他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41cで存在し得る領域とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)を迂回して、目標排土点41aの目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41aで停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41aから前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0200】
領域68、69上を通過せざるを得ないコースが作成された場合には、無人車両10は、図3(b)に斜線部で示すホッパ迂回領域60を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41aに到達する。ただし、この場合は、無人車両10がそのまま停止することなく走行すると、先行する無人車両10´、10´´と干渉することがある。このため、たとえば従来技術3と同様な手法を用いて、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土を終えてホッパ坑40から発進してから、上述の他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69上を通過すればよい。
【0201】
以上のように、本第5実施例によれば、上述の第3実施例と同様の効果が得られる。
【0202】
(第6実施例)
この第6実施例の処理は、図18に示される。第6実施例の処理は、コース要求があってから他の排土点における他の無人車両の存在の有無の判断をした上で走行コースを作成することを除いて、上述の上記第5実施例(図17)の処理と同様である。
【0203】
すなわち、管制局20では、まず、排土場50の地形データが入力され(ステップ1301)、つぎに教示作業が行なわれて、図5(a)に示すように、ホッパ坑40の周囲の複数の目標排土点41a、41b、41cの教示データが登録される(ステップ1302、図9(a)のステップ201、202の処理参照)。
【0204】
つぎに、無人車両10から管制局20に対してコース要求があると(ステップ1303)、登録された各目標排土点41a、41b、41cの中から、無人車両10が向かうべき排土点として最適な目標排土点(たとえば目標排土点41a)が指定される(ステップ1304)。
【0205】
管制局20では、指定された目標排土点41aに向かう走行コース生成の指示が出される。
【0206】
まず、指定された目標排土点41aに対応するポケット66が作成される。すなわち、無人車両10が進入する開口65を有し、車体がホッパ坑40に干渉する領域61aを内部に含み、目標進行方向43とは逆向きになるホッパ坑40の縁40bから外方へ突き出た両ガード部63、64を含むポケット66が求められ(図5(a))、ホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域が求められる(ステップ1305)。
【0207】
つぎに、図5(a)に示すように、指定された目標排土点41a以外の他の排土点41b、41c上で他の無人車両10´、10´´が存在するか否かが判断される。この結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつある、と判断された場合には、ホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域に対して、更に他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41c上で存在し得る領域68、69を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除いた領域が、目標排土点41aに向かう無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60(図5(b)の斜線部)とされる。
【0208】
なお、一台の他の無人車両(たとえば無人車両10´が)が他の目標排土点41bに存在する、あるいは向かいつつある、と判断された場合には、ホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域に対して、更に他の無人車両10´、が他の排土点41b上で存在し得る領域68を加えた領域が求められ、この領域からポケット66の内部領域を除いた領域が、ホッパ迂回領域60とされる。
【0209】
ただし、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土位置41b、41cに存在するか、または他の目標排土位置41b、41cに向けて進行中である場合であっても、排土場50のエリアが狭いなどの理由により領域68、69上を通過せざるを得ないことがある。そして、この場合は、先行する他の無人車両10´、10´´が排土作業を終えホッパ坑40から発進すれば領域68、69を通過することが可能である。よって、この場合は、第2実施例と同様に、図3(b)に斜線部にて示す領域、つまりホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域から、ポケット66の内部領域を除いた領域(図3(b)の斜線部)が、無人車両10との干渉が禁止されるホッパ迂回領域60とされる。
【0210】
なお、また上記判断の結果、他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、同様に、ホッパ坑40の領域領域61´(あるいは領域61)にポケット66を加えた領域から、ポケット66の内部領域を除いた領域(図3(b)の斜線部)が、ホッパ迂回領域60とされる(ステップ1306)。
【0211】
つぎに、このホッパ迂回領域60と、目標排土点41aの目標位置と、目標排土点41aにおける目標進行方向43とに基づいて、無人車両10が、ホッパ迂回領域60と干渉しないで、目標排土点41aに目標進行方向43で進入するように、無人車両10を誘導走行させる走行コース70が作成される。なお、上記判断の結果、他の無人車両10´が他の目標排土点41bに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、領域68は、ホッパ迂回領域60に含まれないため、図5(a)に破線にて示すように、他の排土点41bの近傍(他の無人車両10´が存在したならば干渉するような地点)を通過するような走行コース71(補正走行コース71´)の設定も可能である(ステップ1307)。
【0212】
つぎに、走行コース70のデータが、コース要求をした無人車両10に配信される(ステップ1308)。
【0213】
この結果、無人車両10は、走行コース70に沿って誘導走行される(ステップ1309)。これにより無人車両10は、ホッパ迂回領域60(ホッパ坑40の領域61´(あるいは61)とポケット66の領域と他の無人車両10´、10´´が他の排土点41b、41cで存在し得る領域とが重なった領域からポケット66の内部領域を除いた領域)を迂回して、目標排土点41aの目標位置に、目標進行方向43で進入し、目標排土点41aで停止する。その後、無人車両10の荷台10bが傾斜されて(ダンプ作動されて)、荷台10b内の土砂がホッパ坑40内に落とされる。排土作業を終えた無人車両10は、再度、走行コース70に沿って目標排土点41aから前進走行して、排土場出口50bまで誘導走行される。
【0214】
他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、または向かいつつあると判断された場合であっても、領域68、69上を通過せざるを得ない場合、あるいは他の無人車両10´、10´´が他の目標排土点41b、41cに存在する、あるいは向かいつつあるとは判断されなかった場合には、無人車両10は、少なくとも図3(b)に斜線部にて示すホッパ迂回領域60を迂回しつつホッパ坑40の目標排土点41aに到達する。ただし、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40に存在しているか、ホッパ坑40に向けて進行中である場合に、無人車両10がそのまま停止することなく走行すると、先行する無人車両10´、10´´と干渉することがある。このため、たとえば従来技術3と同様な手法を用いて、先行する無人車両10´、10´´がホッパ坑40で排土を終えてホッパ坑40から発進してから、上述の他の無人車両10´、10´´が存在し得る領域68、69上を通過すればよい。
【0215】
以上のように、本第6実施例によれば、上述の第3実施例と同様の効果が得られる。
【0216】
なお、本実施例では、実際の誘導走行前に、無人車両を有人走行させて、目標排土点の教示データを取得するようにしているが、無人車両を走行させることなく測量によって目標排土点の教示データを取得する実施も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0217】
【図1】図1は従来技術を説明する図である。
【図2】図2(a)、(b)は、第1実施例を説明するために用いたホッパ坑付近の上面図である。
【図3】図3(a)、(b)は、第2実施例を説明するために用いたホッパ坑付近の上面図である。
【図4】図4(a)は、第3実施例、第4実施例を説明するために用いた排土場全体の上面図で、図4(b)は、第3実施例、第4実施例におけるホッパ領域を示した図である。
【図5】図5(a)は、第5実施例、第6実施例を説明するために用いた排土場全体の上面図で、図5(b)は、第5実施例、第6実施例におけるホッパ領域を示した図である。
【図6】図6(a)、(b)は、無人車両の外観を示す上面図および側面図であり、無人車両が排土点に位置しているときの状態を示した図である。
【図7】図7は、無人車両の内部構成と管制局の内部構成を示す図である。
【図8】図8(a)、(b)は、第1実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9(a)は、排土点の教示作業を示すフローチャートで、図9(b)は、補正目標排土点を作成する処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10(a)、(b)は、第2実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11(a)、(b)、(c)はそれぞれ、ホッパ迂回領域を求める処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12(a)、(b)、(c)は、図11(a)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。
【図13】図13(a)、(b)、(c)は、図11(b)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。
【図14】図14(a)、(b)、(c)、(d)は、図11(c)に対応する図で、演算処理の過程の説明図である。
【図15】図15は、第3実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、第4実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、第5実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は、第6実施例の処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0218】
10 無人車両、41 目標排土位置、70 走行コース、42 補正目標排土位置、60 ホッパ迂回領域、43 目標進行方向、70´ 補正走行コース、72 経路、40 ホッパ坑

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人車両(10)がホッパ坑の目標排土位置(41)に、目標進行方向で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑(40)に干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御方法であって、
目標排土位置(41)を、目標進行方向(43)とは逆向きとなるホッパ坑(40)から遠ざかる方向に、無人車両(10)の車体がホッパ坑(40)に干渉しなくなる位置までずらした位置を、補正目標排土位置(42)として求める補正目標排土位置演算手段と、
ホッパ坑(40)の領域(61)を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置演算手段により演算された補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成し、
この作成した補正走行コース(70´)に沿って無人車両(10)を誘導走行させて、無人車両(10)を補正目標排土位置(42)に、目標進行方向(43)で進入させ、
さらに無人車両(10)を、補正目標排土位置(42)から目標排土位置(41)に至るまでの経路(72)に沿って誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項2】
無人車両(10)がホッパ坑(40)の目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑に(40)干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御方法であって、
前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成し、
この走行コース作成手段で作成した走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項3】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項1記載の無人車両の誘導走行制御方法であって、
誘導走行前に、予め前記補正走行コース(70´、73´、74´)を作成しておく場合に適用され、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成すること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項4】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項2記載の無人車両の誘導走行制御方法であって、
誘導走行前に、予め走行コース(70、73、74)を作成しておく場合に適用され、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成すること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項5】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項1記載の無人車両の誘導走行制御方法であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断し、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成すること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項6】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項2記載の無人車両の誘導走行制御方法であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断し、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成し、
このホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成すること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御方法。
【請求項7】
無人車両(10)がホッパ坑の目標排土位置(41)に、目標進行方向で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑(40)に干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御装置であって、
目標排土位置(41)を、目標進行方向(43)とは逆向きとなるホッパ坑(40)から遠ざかる方向に、無人車両(10)の車体がホッパ坑(40)に干渉しなくなる位置までずらした位置を、補正目標排土位置(42)として求める補正目標排土位置演算手段と、
ホッパ坑(40)の領域(61)を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するホッパ迂回領域作成手段と、
このホッパ迂回領域作成手段により作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置演算手段により演算された補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成する補正走行コース演算手段と
を備え、
この補正走行コース演算手段により作成した補正走行コース(70´)に沿って無人車両(10)を無人車両誘導制御装置によって誘導走行させて、
無人車両(10)を補正目標排土位置(42)に、目標進行方向(43)で進入させ、
さらに無人車両(10)を、補正目標排土位置(42)から目標排土位置(41)に至るまでの経路(72)に沿って誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項8】
無人車両(10)がホッパ坑(40)の目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入するように、走行コース(70)に沿って無人車両(10)を誘導走行させ、車体がホッパ坑に(40)干渉する状態で無人車両(10)に排土作業を行なわせるようにした、無人車両の誘導走行制御装置であって、
前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するホッパ迂回領域作成手段と、
このホッパ迂回領域作成手段で作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41)と、前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成する走行コース作成手段とを備え、
この走行コース作成手段で作成した走行コース(70)に沿って無人車両(10)を無人車両誘導制御装置によって誘導走行させて、
無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるようにしたこと
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項9】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項7記載の無人車両の誘導走行制御装置であって、
誘導走行前に、予め前記補正走行コース(70´、73´、74´)を作成しておく場合に適用され、
ホッパ迂回領域作成手段は、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するものであり、
補正走行コース演算手段は、
ホッパ迂回領域作成手段で作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成するものであること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項10】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項8記載の無人車両の誘導走行制御装置であって、
誘導走行前に、予め走行コース(70、73、74)を作成しておく場合に適用され、ホッパ迂回領域作成手段は、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するものであり、
走行コース作成手段は、
ホッパ迂回領域作成手段で作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成するものであること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項11】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項7記載の無人車両の誘導走行制御装置であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断する判断手段を備え、
ホッパ迂回領域作成手段は、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
ホッパ坑(40)の領域(61)、あるいは、ホッパ坑(40)の領域(61)に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するものであり、
補正走行コース演算手段は、
ホッパ迂回領域作成手段で作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記補正目標排土位置(42)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成するものであること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項12】
同一のホッパ坑(40)の周囲の異なる複数箇所に目標排土位置(41a、41b、41c)が設定されて、複数の無人車両(10、10´、10´´)を誘導走行させる場合に適用される請求項8記載の無人車両の誘導走行制御装置であって、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であるか否かを判断する判断手段を備え、
ホッパ迂回領域作成手段は、
無人車両(10)を目標排土位置(41a)まで誘導走行させるに際して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)に存在するか、または他の目標排土位置(41b、41c)に向けて進行中であると判断された場合には、
前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)と、無人車両(10)の車幅を示すデータと、ホッパ坑(40)の領域(61)を示すデータとに基づいて、
車両(10)が進入する開口(65)を有し、車体がホッパ坑(40)に干渉する領域(61a)を内部に含み、目標進行方向(43)とは逆向きになるホッパ坑(40)の縁から外方へ突き出た両ガード部(63、64)を求め、ホッパ坑(40)の領域(61)に両ガード(63、64)を加えた領域から両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域、あるいは、
当該領域に対して、他の無人車両(10´、10´´)が他の目標排土位置(41b、41c)上で存在し得る領域(68、69)を加えた領域から、両ガード(63、64)の内部領域を除いた領域を、
無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するものであり、
走行コース作成手段は、
ホッパ迂回領域作成手段で作成されたホッパ迂回領域(60)と、前記目標排土位置(41a)と、前記目標排土位置(41a)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、目標排土位置(41a)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる走行コース(70)を作成するものであること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。
【請求項13】
管制局(20)は、通信装置(21)と、コース生成装置(22)とを含んで構成され、
無人車両(10)は、制御装置(11)と、通信装置(15)とを含んで構成され、
管制局(20)の通信装置(21)と無人車両(10)の通信装置(15)とによりデータの授受が行われ、無人車両(10)の誘導走行が行なわれる無人車両の誘導走行制御装置であって、
管制局(20)のコース生成装置(22)は、
無人車両(10)の目標排土位置(41)を、目標進行方向(43)とは逆向きとなるホッパ坑(40)から遠ざかる方向に、無人車両(10)の車体がホッパ坑(40)に干渉しなくなる位置までずらした位置を、補正目標排土位置(42)として求め、
ホッパ坑(40)の領域(61)を、無人車両(10)との干渉が禁止されるホッパ迂回領域(60)として作成するとともに、
前記目標排土位置(41)における目標進行方向(43)とに基づいて、無人車両(10)が、ホッパ迂回領域(60)と干渉しないで、補正目標排土位置(42)に目標進行方向(43)で進入するように、無人車両(10)を誘導走行させる補正走行コース(70´)を作成するものであり、
管制局(20)の通信装置(21)は、
補正走行コース(70´)を、無人車両(10)の通信装置(15)に送信するものであり、
無人車両(10)の制御装置(11)は、
通信装置(15)で受信した補正走行コース(70´)に沿って無人車両(10)を誘導走行させて、
無人車両(10)を補正目標排土位置(42)に、目標進行方向(43)で進入させ、
さらに無人車両(10)を、補正目標排土位置(42)から目標排土位置(41)に至るまでの経路(72)に沿って誘導走行させて、無人車両(10)を目標排土位置(41)に、目標進行方向(43)で進入させるものであること
を特徴とする無人車両の誘導走行制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−140375(P2008−140375A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−262035(P2007−262035)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】