説明

無線通信システムにおいて動作する装置の地理的位置情報の制御

【課題】無線通信システム多くのサービスプロバイダは、移動局を非常に狭い精度範囲内に位置を特定する能力を持つ。しかし、無線通信システムの一部のユーザは、自分の精密な位置に関する情報を他の当事者に知らせることに反対する可能性は高いため、個人のプライバシーの問題に対処しうる方法を提供する。
【解決手段】要求側エンティティに報告する地理的情報の精度を制御するための方法および装置が提示される。精密な地理的位置を使用して、調整された地理的位置を判断し、精密な地理的位置ではなく、これを要求側エンティティへ伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね、通信システムまたは情報システム、あるいはこの両者に関し、とくに、前記システム内の装置を動作するユーザに、位置特定のプライバシーの保護措置を与えることに関する。
【背景技術】
【0002】
1996年6月に、連邦通信委員会(Federal Communications Commission, FCC)は、無線通信システムに所在位置特定サービスを実行することを求めるEnhanced Emergency 911 (E911)指令を発行した。所在位置特定サービスは、移動局を50メートルの範囲内に位置特定するためのものであり、これにより、移動局のユーザが緊急サービスのために911にかけると、ユーザを適時に正確に助けることができる。
【0003】
E911のために、無線通信システムの多くのサービスプロバイダは、所在位置特定サービスを開発し、そのいくつかは、移動局を非常に狭い精度範囲内に位置特定する能力をもつ。例えば、符号分割多元接続(code division multiple access, CDMA)システムでは、最適条件下で、動作している移動局の位置をわずか数インチの範囲内で判断することができる。
【0004】
移動局の位置を“ピンポイント”の精度で正確に示すことができるシステムが開発されたために、その後、商品化に応用された。市販のサービスは、インターネットにアクセスすることにより、サービスプロバイダ自身によって、または外部エンティティによって、移動局のユーザに提供されると考えられる。移動局の所在を使用することができる市販のサービスの一例は、ナビゲーション支援サービスである。
【0005】
しかしながら、プライバシーの問題に対処するまでは、市販のサービスを実行することはできない。無線通信システムの一部のユーザが、自分の精密な位置に関する情報を他の当事者に知らせることに激しく反対する可能性は高い。個人のプライバシーの問題に適切な対処がなされるまでは、所在に依存する市販のサービスは提供されるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
ここに記載されている実施形態は、サービスプロバイダまたは他の当事者が、個人のプライバシーの権利を犠牲にすることなく、所在に依存するサービスを提供するのを可能にする。さらに加えて、移動局と他の当事者との間で位置情報を経済的なやり方で交換し易くすることができ、これらのサービスの普及を速める手段を与える。
【0007】
ここでは、上述で扱った要求に対処するための方法および装置を提示する。1つの態様では、目標の地理的位置情報を制御するための装置であって、メモリ要素と、メモリ要素内に記憶されている命令の組、すなわち、目標の精密な位置を判断するための命令、その精密な位置を使用して、目標の調整位置を判断するための命令、および目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送するための命令を実行するように構成された処理要素とを含む装置を提示する。
【0008】
別の態様では、目標の装置の精密な位置情報を希薄化するための方法であって、精密な位置の測定された緯度の弧の値を、直線距離に変換することと、所定の直線精度の直線距離を、調整直線距離値へ丸めることと、調整直線距離値を、調整された緯度の弧の値に変換することと、調整された緯度の弧の値に対応する測定経度直線距離を判断することと、第2の所定の直線精度内の測定経度直線距離を、調整された測定経度直線距離へ丸めることと、調整された測定経度直線距離を、調整された経度の弧の値へ変換することと、調整された緯度の弧の値および調整された経度の弧の値を、要求側エンティティへ伝送することとを含む方法を提示する。
【0009】
別の態様では、目標の位置を要求側エンティティへ伝送するときを判断するための方法であって、距離に基づいて報告する方式に関係付けられた第1の閾値を越えたかどうかを判断することと、中間地点に基づいて報告する方式に関係付けられた第2の閾値を越えたかどうかを判断することと、近接に基づいて報告する方式に関係付けられた第3の閾値を越えたかどうかを判断することと、速度に基づいて報告する方式に関係付けられた第4の方式を越えたかどうかを判断することと、第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、または第4の閾値を越えたときは、目標の位置を要求側エンティティへ送ることとを含む方法を提示する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】無線通信ネットワークのブロック図。
【図2】GPS衛星システムに通信上接続される無線通信ネットワークのブロック図。
【図3】精度制御アルゴリズムと、精度制御アルゴリズムの結果の使用とを全体的に示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
無線通信の分野には、例えば、コードレス電話、ページング、無線ローカルループ、パーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)、インターネット電話、および衛星通信システムを含む多くの応用がある。とくに重要な応用は、移動加入者のためのセルラ電話システムである。ここで使用されているように、“セルラ”システムという用語は、セルラまたはパーソナル通信サービス(personal communications service, PCS)の何れかの周波数を使用するシステムを含む。例えば、周波数分割多元接続(frequency division multiple access, FDMA)、時分割多元接続(time division multiple access, TDMA)、および符号分割多元接続(code division multiple access, CDMA)を含むセルラ電話システムのために、種々の空中インターフェイスが開発された。これに関連して、例えば、Advanced Mobile Phone Service(AMPS)、Global System for Mobile(GSM)、およびInterim Standard 95(IS-95)を含めて、種々の国内および国際標準規格が設定された。IS-95およびその派生の標準規格であるIS-95A、IS-95B、ANSI J-STD-008(ここでは、多くの場合に、まとめてIS-95と呼ぶ)、並びに提案された高データレートシステムは、米国電気通信工業会(Telecommunication Industry Association, TIA)および他の周知の標準規格設定機関によって公布された。
【0012】
IS-95標準規格の使用にしたがって構成されたセルラ電話システムは、CDMAの信号処理技術を採用し、効率がよく、かつ頑強なセルラ電話サービスを提供する。IS-95標準規格にしたがって実質的に構成されたセルラ電話システムの例は、米国特許第5,103,459号および第4,901,307号に記載されており、両文献は、本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。CDMA技術を使用しているシステムは、例えば、TIAによって発行されたcdma2000 ITU-R Radio Transmission Technology (RTT) Candidate Submission (ここでは、cdma2000と呼ばれる)である。cdma2000標準規格は、IS-2000の草案に与えられており、TIAによって承認されている。別のCDMA標準規格には、W-CDMA標準規格があり、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project, 3GPP)の文献、第3G TS 25.211号、第3G TS 25.212号、第3G TS 25.213号、および第3G TS 25.214号に具体化されている。
【0013】
図1に示されているように、無線通信ネットワーク10は、概ね、複数の移動局(加入者装置、遠隔局、またはユーザ装置とも呼ばれる)12aないし12d、複数の基地局(基地局トランシーバ(base station transceiver, BTS)またはノードBとも呼ばれる)14aないし14c、基地局制御装置(base station controller, BSC)(無線ネットワーク制御装置またはパケット制御機能とも呼ばれる)16、移動交換局(mobile switching center, MSC)またはスイッチ18、パケットデータ供給ノード(packet data serving node, PDSN)(一般に、パケット無線供給ノードとも呼ばれる)またはインターネットワーキング機能(internetworking function, IWF)20、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)22(一般には、電話会社)、およびインターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)ネットワーク24(一般には、インターネット)を含む。簡潔化のために、4つの移動局12aないし12d、3つの基地局14aないし14c、1つのBSC16、1つのMSC18、および1つのPDSN20が示されている。当業者には、任意の数の移動局12、基地局14、BSC16、MSC18、およびPDSN20があってもよいことが分かるであろう。
【0014】
1つの実施形態において、無線通信ネットワーク10は、パケットデータサービスネットワークである。移動局12aないし12dは、多数の異なるタイプの無線通信装置の何れか、例えば、携帯電話、IPベースでウエブブラウザアプリケーションを実行するラップトップコンピュータに接続されたセルラ電話、付属のハンドフリーカーキットを備えたセルラ電話、IPベースでウエブブラウザアプリケーションを実行するパーソナルデータアシスタント(personal data assistant, PDA)、ポータブルコンピュータに組込まれた無線通信モジュール、または無線ローカルループまたは検針システムに見られるような固定通信モジュールである。最も一般的な実施形態では、移動局は、何れのタイプの通信装置であってもよい。
【0015】
移動局12aないし12dは、例えば、EIA/TIA/IS-707標準規格に記載されているような1つ以上の無線パケットデータプロトコルを実行するように構成される。特定の実施形態において、移動局12aないし12dは、IPネットワーク24に宛てたIPパケットを生成し、ポイント-ツウ-ポイントプロトコル(point-to-point protocol, PPP)を使用して、IPパケットをフレームへカプセル化する。
【0016】
1つの実施形態において、IPネットワーク24はPDSN20に接続され、PDSN20はMSC18に接続され、MSCはBSC16およびPSTN22に接続され、BSC16は、いくつかの既知のプロトコルにしたがって音声パケットまたはデータパケット、あるいはこの両者を伝送するように構成されたワイヤーラインを介して、基地局14aないし14cに接続される。既知のプロトコルは、例えば、E1、T1、非同期転送モード(Asynchronous Transfer Mode, ATM)、インターネットプロトコル(IP)、ポイント-ツウ-ポイントプロトコル(PPP)、フレーム中継、高ビットレートディジタル加入者回線(High-bit-rate Digital Subscriber Line, HDSL)、非対称ディジタル加入者回線(Asynchronous Digital Subscriber Line, ADSL)、または他の一般のディジタル加入者回線(xDSL)の装置およびサービスを含む。別の実施形態では、BSC16はPDSN20に直接に接続され、MSC18はPDSN20に接続されない。
【0017】
無線通信ネットワーク10の通常の動作中に、基地局14aないし14cは、電話呼、ウエブブラウジング、または他のデータ通信中の種々の移動局12aないし12dからの逆方向リンク信号の組を受信して復調する。各逆方向リンク信号は、所与の基地局14aないし14cによって受信され、その基地局14aないし14c内で処理される。各基地局14aないし14cは、順方向リンク信号の組を変調して、移動局12aないし12dへ伝送することによって、複数の移動局12aないし12dと通信する。例えば、図1に示されているように、基地局14aは第1および第2の移動局12a、12bと同時に通信し、基地局14cは、第3および第4の移動局12c、12dと同時に通信する。結果のパケットはBSC16へ送られ、BSC16は、呼資源割当ておよび移動管理機能を備えていて、これは、個々の移動局12aないし12dの呼を1つの基地局14aないし14cから別の基地局14aないし14cへソフトハンドオフするのを調整することを含む。例えば、移動局12cは、2つの基地局14b、14cと同時に通信する。したがって、移動局12cが基地局の一方14cから十分に離れると、呼は他方の基地局14bへハンドオフされることになる。
【0018】
伝送が従来の電話呼であるときは、BSC16が、受信データをMSC18へルート設定し、MSC18が、PSTN22とインターフェイスするための追加のルーティングサービスを供給する。伝送が、IPネットワーク24へ宛てられたデータ呼のようなパケットベースの伝送であるときは、MSC18が、データパケットをPDSN20へルート設定し、PDSN20が、パケットをIPネットワーク24へ送る。その代りに、BSC16が、直接にPDSN20へパケットをルート設定し、PDSN20が、パケットをIPネットワーク24へ送ってもよい。
【0019】
図2は、全地球測位システム(Global Positioning System, GPS)衛星を使用して、無線通信ネットワークにおいて移動局の位置を判断するためのシステムを示す図である。基地局210および移動局220は、いくつかのGPS衛星を含むGPS環境内に配置されている。GPS衛星の中の4機が、参照符号260、270、280、および290で示されている。このようなGPS環境は、よく知られている。例えば、文献(Hofmann-Wellenhof, B. et al., GPS Theory and Practice, Second Edition, New York, NY: Springer-Verlag Weign, 1993)を参照。
【0020】
通常のGPS環境において、GPS受信機が、移動局の所在を判断するには、少なくとも4機の衛星が必要である。しかしながら、CDMAシステムでは、移動局220と、供給側基地局210のような外部信号源との間の往復遅延と、供給側基地局210の既知の位置とが与えられる場合は、必要なGPS衛星は3機のみである。使用可能な直線見通し線があるときは、移動局220を位置特定するには、2機のみのGPS衛星、往復遅延、および外部信号源の既知の位置とが必要である。CDMAシステムの順方向リンクまたは他の同期セルラ通信システムからの到来情報の時間差を使用することによって、その数をさらに低減することができる。米国特許第6,353,412号(“METHOD AND APPARATUS FOR DETERMINING THE POSITION LOCATION USING REDUCED NUMBER OF GPS SATELLITES AND SYNCHRONIZED AND UNSYNCHRONIZED BASE STATIONS”)には、さらに詳しく記載されており、これは、本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。
【0021】
上述の種々のシステムを使用して、インターネットサイトまたはダイヤルアップサービスから動作している当事者は、位置特定要求を移動局へ送るか、または所在に依存する情報を移動局から受信する。要求側エンティティが移動局の位置を探索するとき、移動局のユーザのプライバシーを保護し、かつ十分な情報を要求側エンティティへ供給するように、移動局が地理的位置情報の公表をどのように制御できるかという問題が生じた。説明を簡単にするために、“要求側エンティティ”という用語は、全体的に、緊急でないサービスにおいて移動局の位置を要求するサービスプロバイダまたは他の当事者を指すのに使用される。さらに加えて、“要求側エンティティ”という用語は、移動局内に存在し、かつ位置情報を外部の当事者に伝えるのに使用できるローカルアプリケーションにも適用できる。ここでは、要求側エンティティによって地理的所在を探索される移動局を、“目標”と呼ぶ。
【0022】
別の問題は、順方向または逆方向リンク上のロードに影響を過剰に与えることなく、要求側エンティティからの位置特定要求をどのように支援するかである。通信システムでは、移動局と基地局との間で伝送を交換すると必ず、システムの資源が消費される。例えば、移動局が静止していて、かつ同じ位置情報が反復的に伝送される場合のように、伝送が不要であるときは、システム資源上に不要な望ましくないロードが発生する。
【0023】
別途記載される実施形態は、このような位置情報の使用に対応した実時間のやり方で位置情報の精度を制御することによって、上述の問題を軽減するのを助ける。1つの実施形態では、精度制御アルゴリズムは、目標の実時間の測定位置を使用して、測定位置を含んでいる希薄化された精度の区域を判断する。したがって、測定位置情報ではなく、希薄化された精度の情報が、要求側エンティティに報告される。
【0024】
図3は、精度制御アルゴリズムと、精度制御アルゴリズムの結果の使用とを全体的に記載したフローチャートである。無線通信システム内のインフラストラクチャ要素(例えば、基地局または基地局制御装置内の処理要素およびメモリ要素)は、不要な経験をすることなく、図3に記載されている方法を実行するように構成することができる。その代りに、特定のインフラストラクチャ要素を使用して、このような機能を実行してもよい。1つの態様において、特定のインフラストラクチャ要素は、移動位置決め局(Mobile Position Center, MPC)であり、MPCは、基地局または基地局制御装置のグループのために非常に多くの計算を行うように構成されている。別の態様では、インフラストラクチャ要素ではなく、目標自体が、目標の調整所在を求めることができる。
【0025】
ステップ300では、目標の位置に対する要求は、インフラストラクチャ要素によって処理される。ステップ310では、インフラストラクチャ要素は、精度制御アルゴリズムを使用して、目標の希薄化された精度の調整位置を判断する。ステップ320では、目標の調整位置を要求側エンティティに伝送する。
【0026】
図3は、この実施形態に使用することができる1つの精度制御アルゴリズムが含まれており、次に示すように処理を進める。
【0027】
1.ステップ330では、最初に、測定緯度を、精密な弧の値(precise arc value, PAV)から、赤道からの子午線に沿う直線距離値(linear distance value, LDV)へ変換する。
【0028】
2.ステップ340では、LDVを希望直線精度で丸めて、調整直線距離値(adjusted linear distance value, ALDV)を判断する。
【0029】
3.ステップ350では、ALDVを、調整された弧の値(adjusted arc value, AAV)へ変換する。
【0030】
4.ステップ360では、直線距離値(LDV2)を使用して、グリニジ基準子午線から、AAVに対応する測定経度を、希薄化されていない精度で判断する。
【0031】
5.ステップ370では、LDV2を希望直線精度で丸めて、調整直線距離値(ALDV2)を判断する。
【0032】
6.ステップ380では、ALDV2を調整された弧の値(AAV2)へ変換する。
【0033】
上述の精度制御アルゴリズムを使用して、精密な所在(PAV、実際の経度)ではなく、調整された所在(AAV、AAV2)を要求側エンティティへ伝送する。目標は精度を制御することができ、精度は、システムが定めるパラメータであってもよく、または要求側エンティティの識別子に依存していてもよい。例えば、希望直線精度は、5,000メートル、10,000メートル、20,000メートル、あるいは目標または通信システムのいずれかによって指定される他の任意の値であってもよい。10,000メートルの精度の精密な位置(北緯34度8分11秒、西経121度54分39秒)における上述のアルゴリズムの数値例を次に示す。
【0034】
1.赤道からの子午線に沿う距離:LDV=3,793,675メートル
2.10,000メートルへ丸める:ALDV=3,790,000メートル
3.ALDVにおける測定緯度:AAV=北緯34度6分12秒
4.グリニジからの平行線に沿うAAVにおける距離:LDV2=−11,218,371
5.10,000メートルへ丸める:ALDV2=−11,220,000メートル
6.調整された弧の値:AAV2=西経121度55分42秒。
【0035】
したがって、この例では、10,000メートルの精度の調整所在は、北緯34度6分12秒、西経121度55分42秒である。
【0036】
上述の実施形態では、精密な位置を融通の利く精度で丸めることによって、位置情報を、目標にとっての快適精度で、要求側エンティティに伝送することができる。さらに加えて、ここに提示されている精度制御アルゴリズムを使用することによって、丸め演算は戻すことができないので、インターネット上の途中の盗聴者は、公表されたものから、精密な位置情報を求めることはできない。
【0037】
要求側エンティティへの利益として、調整所在情報は、完全な保全性をもつ。要求側エンティティが、目標がその位置を指定の精度まで公表するのを厭わないことを認識している限り、要求側エンティティは騙されていないと断定してもよい。したがって、要求側エンティティは、意図されている目的のための調整所在情報に依存することができる。さらに加えて、調整所在位置は単一の値として供給され、すなわち調整位置をカモフラージュするための余分な情報は伝送されないので、マップデータベースルックアップ処理は簡素化される。
【0038】
要求側エンティティが、目標の位置が精密でないことを認識しているとき、精密な位置情報に依存する、望まれない情報(例えば、広告)を伝送しないようにすることが、目標にとっての1つの好ましい結果である。
【0039】
上述の実施形態では、調整所在位置が、実際の位置所在の範囲に対応する要求側エンティティに供給されることに注意すべきである。目標が、調整所在位置の受信可能区域内の任意の地点へ移動するときは、調整所在位置は変わらない。それでも、例えば、地点(北緯34度8分11秒、西経121度54分39秒)から新しい地点(北緯34度8分10秒、西経121度54分38秒)へ移動すると、新しい地点における調整所在は、北緯34度6分12秒、西経121度55分42秒になる。
【0040】
しかしながら、目標が、1つの調整所在の範囲から別のところへ移動している場合は、盗聴者は、目標が1つの調整所在から別のところへ渡った狭い範囲の領域を求めることができる可能性がある。この場合は、目標が問題の領域内を移動している間に、調整されていない所在を要求側エンティティへ伝送するように、実施形態の実行を容易に調整することができる。その代りに、より大きいオーバーラップ区域をカバーするように、実施形態の実行を容易に調整して、オーバーラップ区域のサイズが、ユーザが定めた快適公差内になるようにしてもよい。
【0041】
その代りに、所定の地理的受信可能区域を含む地理ルックアップテーブルを用いて、精度制御アルゴリズムを実行してもよい。例えば、インフラストラクチャ要素は、目標の精密な地理的位置を判断し、テーブル内の対応する所定の受信可能区域を検索する。テーブル内の各所定の受信可能区域は、複数の実際の地理的位置に対応することができる。次に、所定の地理的受信可能区域を、要求側エンティティに伝送する。
【0042】
所定の地理的受信可能区域は、目標に有用な記述情報とも関係付けることができる。例えば、所定の地理的受信可能区域と関係付けられる記述情報は、都市名、州名、ZIPコード、時経帯、あるいは目標または要求側エンティティの何れかに送ることができる他の事実情報である。
【0043】
報告のタイミング
調整所在情報を判断する処理に加えて、このような情報を要求側エンティティへ伝送するときの問題にも関与することができる。例えば、調整所在情報は、要求側エンティティによって適時に受信されるので、古くならない。しかしながら、順方向リンクまたは逆方向リンクの何れかにおいてネットワークトラヒックが輻輳する可能性があるので、このような情報の報告が過多にならないようにすべきである。所在に依存するサービスを市場に浸透させるのに成功すると、順方向リンク上のロード、すなわち、移動局からインフラストラクチャ装置へ報告される生の情報と、逆方向リンク上のロード、すなわち、要求側エンティティから目標への所在に依存するサービス情報とが、通常の音声およびデータトラヒックにおいて問題になることがある。
【0044】
簡単な解決案では、移動局がその調整所在を定期的に報告するように、移動局を構成する。この解決案は、移動局が全く動かないとき、またはほんの僅かしか動かないときは、所在報告をし過ぎることになるので、好ましくない。
【0045】
1つの実施形態では、システム内のMPCまたは他のハードウエアが、移動局の調整所在を生のデータから判断し、調整所在を陸線接続によって要求側エンティティへ定期的に報告する。
【0046】
別の実施形態では、目標が、古い位置から所定距離分離れた新しい位置に到達したときのみ、調整所在の情報を要求側エンティティへ伝送することができる。所定距離は、一定の距離値であっても、可変の距離値であってもよい。例えば、目標が区域A内を移動しているときは、所定の距離値は短い値であるが、目標が区域Bへ移動するときは、所定の距離値を大きい値へ変更することができる。区域Aまたは区域B内で、目標が、古い位置から必要所定距離分、離れている新しい位置へ移動したときのみ、報告が伝送される。この距離に基づく報告は、目標を過剰にポーリングする必要なく、目標の予定移動軌道上の進行を報告するやり方として使用してもよい。
【0047】
別の態様では、中間地点の位置から目標への距離が、所定の値を越えたときに、報告を行う。この報告方式をナビゲーション支援アプリケーションにおいて使用すると、予定軌道からのずれを使用して、予定軌道の再計算を指示するか、または目標への適切な警告を指示するか、あるいはこの両者を行うことができる。
【0048】
別の実施形態では、近接トリガが作動したときに、調整所在の情報を要求側エンティティへ報告する。1つの態様では、中間位置から目標への距離が、所定値よりも短くなったときに、報告する。ナビゲーション支援アプリケーションにおいて、この報告方式を使用すると、予定軌道に沿う進行を使用して、目標への次の命令の伝送を指示することができる。
【0049】
別の実施形態では、目標の速度が、所定の速度値を越えたとき、または所定の速度値よりも低くなったときに、調整所在の情報を報告する。これらの環境のもとでの調整所在の情報の報告は、ある特定の道路上で十代のドライバーに速度制限を施行したり、交通信号での完全停止を保証したりするような状況に役立つ。
【0050】
別の態様では、所在情報を報告するタイミング方式は、上述の条件の組合せを使用することができ、したがって、距離報告、中間地点報告、近接報告、または速度報告から、所定の閾値の少なくとも1つを越えたときは必ず、要求側エンティティへ報告が伝送される。このために、調整所在の情報を制御するための上述の実施形態を単独で、または他の実施形態と組合せて、通信システム内で実行することができる。例えば、目標が、密集した都会の街角から、密度の低い田舎の高速道路へ移動しているとき、目標が都会環境において近接トリガを作動するときは、(例えば、図3に記載されているような)精度制御アルゴリズムを実行して、調整所在を伝送するが、目標が田舎の高速道路上で所定の距離を移動しているときは、地理ルックアップテーブルを実行して、調整所在を伝送するように、システムを設計することができる。
【0051】
別の例では、ピーク時間またはオフピーク時間におけるシステム上のロードにしたがって、報告方式を変更するように、システムを設計することができる。ピークロード中は、位置報告を低減レートで行なうが、一方でオフピークロード中は、位置報告を標準または増加レートで伝送する。これは、ピーク時間中の順方向リンクおよび逆方向リンク上での輻輳量を相当に低減し、したがって、これらの時間中における全システム容量を向上する。
【0052】
さらに加えて、要求側エンティティへの報告のタイミングを記載した以上の実施形態では、目標の調整所在を報告すると記載しているが、目標が、目標の精密な位置を選択的に報告するように、選定したときは、タイミング方式をそのようにさらに拡張することができる。ここに記載した実施形態は、追跡可能な装置のユーザが、報告される位置情報の精度を制御できるようにするためのものであることに注意すべきである。ユーザは、精密な位置情報を要求側エンティティへ伝送することに不都合がないときは、調整位置情報を伝送するのではなく、精密な位置情報を伝送する動作をするように装置を設定することができる。
【0053】
当業者は、情報および信号が、種々の異なる技能および技術を使用して表現されていることが分かるであろう。これまでの記述全体で参照したデータ、命令、コマンド、情報、信号、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁粒、光の界または粒子、あるいはこれらの組み合わせによって表現される。
【0054】
当業者には、ここに開示されている実施形態に関係して記載された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップが、電子ハードウエア、コンピュータソフトウエア、またはこの両者の組合せとして実行されることも分かるであろう。ハードウエアとソフトウエアとのこの互換性を明らかに示すために、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、それらの機能に関して上述で概ね記載した。このような機能が、ハードウエアとして実行されるか、またはソフトウエアとして実行されるかは、全体的なシステムに課された個々の応用および設計上の制約に依存する。熟練した技能をもつ者は、各個々の応用ごとに種々のやり方で上述の機能を実行してもよいが、このような実行の決定は、本発明の技術的範囲から逸脱すると解釈すべきではない。
【0055】
ここに開示されている実施形態に関係して記載されている種々の例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)または他のプログラマブル論理装置、ディスクリートなゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートなハードウエア構成要素、あるいはここに記載されている機能を実行するように設計された組合せで構成または実行される。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、その代わりに、従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または状態機械であってもよい。プロセッサは、計算機の組合せ、例えば、1つのDSPと1つのマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つ以上のマイクロプロセッサと1つのDSPのコアとの組み合わせ、または他のこのような構成としても実行される。
【0056】
ここに開示されている実施形態に関係して記載された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウエアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュールにおいて、または2つの組み合わせにおいて直接に具体化される。ソフトウエアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD−ROM、またはこの分野において知られている他の形態の記憶媒体の中にあってもよい。例示的な記憶媒体をプロセッサに接続すると、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、かつ記憶媒体へ情報を書き込むことができる。その代りに、記憶媒体は、プロセッサと一体構成であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICの中にあってもよい。ASICは、ユーザ端末の中にあってもよい。その代りに、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートな構成要素として、ユーザ端末の中にあってもよい。
【0057】
開示された実施形態のこれまでの記述は、当業者が本発明を作成または使用できるようにするために与えられている。当業者には、これらの実施形態に対する種々の変更は容易に明らかであり、ここに定められている一般的な原理は、本発明の意図および技術的範囲から逸脱しないならば、他の実施形態に適用してもよい。したがって、本発明は、ここに示された実施形態に制限されることを意図されないが、ここに開示されている原理および新奇な特徴に一致する最も幅広い範囲にしたがうことを意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標の地理的位置情報を制御するための装置であって、
メモリ要素と、
メモリ要素内に記憶されている命令の組、すなわち、
目標の精密な位置を判断するための命令、
精密な位置を使用して、目標の調整位置を判断するための命令、および、
目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送するための命令を実行するように構成された処理要素とを含む装置。
【請求項2】
命令の組が、
精密な位置の測定された緯度の弧の値を、直線距離へ変換するための命令と、
所定の直線精度の直線距離を、調整直線距離値に丸めるための命令と、
調整直線距離値を、調整された緯度の弧の値へ変換し、調整された緯度の弧の値を要求側エンティティへ伝送する命令とでもある請求項1記載の装置。
【請求項3】
命令の組が、
調整された緯度の弧の値に対応する測定経度直線距離を判断するための命令と、
第2の所定の直線精度内の測定経度直線距離を、調整された測定経度直線距離に丸めるための命令と、
調整された測定経度直線距離を、調整された経度の弧の値へ変換し、調整された経度の弧の値を要求側エンティティへ伝送するための命令とでもある請求項2記載の装置。
【請求項4】
命令の組が、
精密な位置が、問題の領域内にあるかどうかを判断する命令と、
精密な位置が問題の領域内にあるときは、目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送するのを控えるための命令とでもある請求項3記載の装置。
【請求項5】
命令の組が、ルックアップテーブルを使用して、精密な位置に対応する目標の調整位置を判断するための命令でもある請求項1記載の装置。
【請求項6】
目標の調整位置を記述タグによって識別し、記述タグを目標または要求側エンティティへ伝送する請求項1記載の装置。
【請求項7】
命令の組が、時間間隔にしたがって、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めるための命令でもある請求項1記載の装置。
【請求項8】
命令の組が、前の精密な位置からの距離間隔にしたがって、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めるための命令でもある請求項1記載の装置。
【請求項9】
命令の組が、中間地点からの所定の距離において、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めるための命令でもある請求項1記載の装置。
【請求項10】
命令の組が、速度閾値を越えたときに、調整位置を伝送するタイミングを決めるための命令でもある請求項1記載の装置。
【請求項11】
目標の地理的位置情報を制御するための方法であって、
目標の精密な位置を判断することと、
精密な位置を使用して、目標の調整位置を判断することと、
目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項12】
精密な位置の測定された緯度の弧の値を、直線距離へ変換することと、
所定の直線精度の直線距離を、調整直線距離値に丸めることと、
調整直線距離値を、調整された緯度の弧の値へ変換し、調整された緯度の弧の値を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
調整された緯度の弧の値に対応する測定経度直線距離を判断することと、
第2の所定の直線精度内の測定経度直線距離を、調整された測定経度直線距離に丸めることと、
調整された測定経度直線距離を、調整された経度の弧の値へ変換し、調整された経度の弧の値を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項12記載の方法。
【請求項14】
精密な位置が問題の領域内にあるかどうかを判断することと、
精密な位置が問題の領域内にあるときは、目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送するのを控えることとをさらに含む請求項13記載の方法。
【請求項15】
ルックアップテーブルを使用して、目標の精密な位置に対応する調整位置を判断することをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項16】
目標の調整位置を記述タグによって識別し、記述タグを目標または要求側エンティティへ伝送することをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項17】
時間間隔にしたがって、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めることをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項18】
前の精密な位置からの距離間隔にしたがって、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めることをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項19】
中間地点からの所定の距離において、調整位置を要求側エンティティへ伝送するタイミングを決めることをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項20】
速度閾値を越えたときに、調整位置を伝送するタイミングを決めることをさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項21】
目標装置の精密な位置情報を希薄化するための方法であって、
精密な位置の測定された緯度の弧の値を、直線距離へ変換することと、
所定の直線精度の直線距離を、調整直線距離値に丸めることと、
調整直線距離値を、調整された緯度の弧の値へ変換することと、
調整された緯度の弧の値に対応する測定経度直線距離を判断することと、
第2の所定の直線精度内の測定経度直線距離を、調整された測定経度直線距離に丸めることと、
調整された測定経度直線距離を、調整された経度の弧の値へ変換することと、
調整された緯度の弧の値と調整された経度の弧の値とを、要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項22】
目標装置の位置情報を制御するための装置であって、
目標装置の精密な位置を確認するための手段と、
精密な位置を使用して、目標の調整位置を判断するための手段と、
目標の調整位置を要求側エンティティへ伝送するための手段とを含む装置。
【請求項23】
目標の位置を要求側エンティティへ選択的に伝送するための方法であって、
目標の位置を判断することと、
目標の位置に関係付けられた距離値を判断することと、
目標の位置が、前の位置からの距離値に等しいか、またはそれよりも長い位置であるときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項24】
目標の位置が、前の位置からの距離値よりも短い位置であるときは、
目標の位置と関係付けられた第2の距離値を判断することと、
目標の位置が、中間地点からの第2の距離値に等しいか、またはそれよりも長いときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項23記載の方法。
【請求項25】
目標の位置を要求側エンティティへ選択的に伝送するための方法であって、
目標の位置を判断することと、
目標の位置に関係付けられた距離値を判断することと、
目標の位置が、中間地点からの距離値に等しいか、またはそれよりも長い位置であるときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項26】
目標の位置が、中間地点からの距離値よりも短い位置であるときは、
目標の位置と関係付けられた第2の距離値を判断することと、
目標の位置が、前の位置からの第2の距離値に等しいか、またはそれよりも長いときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項25記載の方法。
【請求項27】
目標の位置を要求側エンティティへ選択的に伝送するための方法であって、
目標の位置を判断することと、
目標の速度を判断することと、
目標の位置にしたがって目標の所定の制限速度を判断することと、
目標の速度が目標の所定の制限速度を越えているときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項28】
目標の位置を要求側エンティティへ選択的に伝送するための方法であって、
目標の位置を判断することと、
目標の位置が、ピークの容量のロードをもつ区域に位置特定されるか、またはオフピークの容量のロードをもつ区域内に位置特定されるかを判断することと、
目標の位置が、ピークの容量のロードをもつ区域内に位置特定されるときは、目標の位置を低減レートで伝送することと、
目標の位置が、オフピークの容量のロードをもつ区域内に位置特定されるときは、目標の位置を標準または増加レートで伝送することとを含む方法。
【請求項29】
目標の位置を要求側エンティティへ伝送するときを判断するための方法であって、
距離に基づいて報告する方式に関係付けられた第1の閾値を越えたかどうかを判断することと、
中間地点に基づいて報告する方式に関係付けられた第2の閾値を越えたかどうかを判断することと、
第1の閾値または第2の閾値を越えたときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとを含む方法。
【請求項30】
近接に基づいて報告する方式に関係付けられた第3の閾値を越えたかどうかを判断することと、
第3の閾値を越えたときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項29記載の方法。
【請求項31】
速度に基づいて報告する方式に関係付けられた第4の閾値を越えたかどうかを判断することと、
第4の閾値を越えたときは、目標の位置を要求側エンティティへ伝送することとをさらに含む請求項30記載の方法。
【請求項32】
目標の位置を要求側エンティティへ伝送するときを判断するための装置であって、
距離に基づいて報告する方式に関係付けられた第1の閾値を越えたかどうかを判断するための手段と、
中間地点に基づいて報告する方式に関係付けられた第2の閾値を越えたかどうかを判断するための手段と、
近接に基づいて報告する方式に関係付けられた第3の閾値を越えたかどうかを判断するための手段と、
速度に基づいて報告する方式に関係付けられた第4の閾値を越えたかどうかを判断するための手段と、
第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、または第4の閾値を越えたときに、目標の位置を要求側エンティティへ伝送するための手段とを含む装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−278632(P2009−278632A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−140106(P2009−140106)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【分割の表示】特願2004−518008(P2004−518008)の分割
【原出願日】平成15年6月28日(2003.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】