説明

照明システム

【課題】複数の照明器具12の点検結果や点検予定日などを容易に確認できる照明システム11を提供する。
【解決手段】制御装置14は、各照明器具12と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具12に対して点検指令を与え、各照明器具12の点検結果を含む状態の情報を取得する。監視装置16は、制御装置14で取得した情報に基づき、複数の照明器具12の点検結果や点検予定日などを一覧表示する一覧表示データを作成する。作成した一覧表示データを表示手段52で表示し、複数の照明器具の点検結果や点検予定日などを一括して確認可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導灯や非常灯などの点検を要する複数の照明器具を用いた照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、誘導灯や非常灯など、通常時は商用電源によりランプを点灯させ、非常時には内蔵した二次電池である非常用電源に切り換えてランプを点灯させる防災用の照明器具が知られている。そして、このような防災用の照明器具において、人為的な操作により強制的に非常用電源に切り替えてランプを点灯させ、ランプや非常用電源などの良否の状態を判断し、照明器具の表示部に表示可能な構成が知られている。
【0003】
さらに、このような防災用の照明器具において、複数の照明器具を制御装置と通信可能とし、制御装置から各照明器具に点検命令を送信し、各照明器具が自動的に一定時間非常用電源で点灯させる点検動作を行い、制御装置が各照明器具の状態を監視して各照明器具毎に個別の履歴として記録し、制御装置に記録された各照明器具毎に個別の履歴を監視装置で表示する照明システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2005−182661号公報(第8−9頁、図1(b)、図5−8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の照明システムの監視装置では、制御装置に記録された各照明器具毎に個別の履歴を表示するため、複数の照明器具について点検結果などを確認するには、照明器具を1つずつ選択して個別の履歴を表示させながら確認していく作業が必要となり、複数の照明器具の点検結果などの確認に手間がかかる問題がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数の照明器具の点検結果や点検予定日などを容易に確認できる照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の照明システムは、光源と、非常用電源と、非常時および点検時は非常用電源にて光源を点灯させる点灯ユニット、外部と通信可能な通信部とを有し、点検指令を受信して点検動作し、点検結果を含む状態の情報を送信する複数の照明器具と;各照明器具と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具に対して点検指令を与え、各照明器具の状態の情報を取得する制御装置と;制御装置に取得された情報に基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、および複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成する作成手段と、この作成手段で作成された一覧表示データを表示させる表示手段とを有する監視装置と;を具備しているものである。
【0007】
照明器具は、例えば、誘導灯、非常灯、非常用照明器具などである。光源は、例えば、蛍光ランプ、白熱電球、発光ダイオードなどのいずれでもよい。非常用電源は、例えば、充電可能な二次電池が用いられる。通常時とは商用電源などの通常電源が供給されているときであり、異常時とは通常電源の停電時などである。点灯ユニットは、通常電源と非常用電源とのいずれの電力でも光源を点灯でき、非常時および点検指令時に通常電源から非常用電源に切り換えて光源を点灯させる。通信部は、例えば、有線、無線などの通信手段を通じて通信可能とする。
【0008】
制御装置は、複数の照明器具と互いに通信可能とし、各照明器具に対して予め設定されたスケジュールに基づいた点検指令などを含む指令を与え、各照明器具の状態の情報などを取得する。照明器具の状態の情報とは、例えば、光源の状態、非常用電源の状態、点灯ユニットの状態、通信状態などがある。
【0009】
監視装置は、例えば、パーソナルコンピュータで構成され、ソフトウエアで構成される作成手段により表形式の一覧表示データを作成する。表示手段は、例えば、液晶ディスプレイなどが用いられる。
【0010】
そして、複数の照明器具の点検結果や複数の照明器具の点検予定日が一覧表示されて確認しやすくなる。
【0011】
請求項2記載の照明システムは、光源と、非常用電源と、非常時および点検時は非常用電源にて光源を点灯させる点灯ユニット、外部と通信可能な通信部とを有し、点検指令を受信して点検動作し、点検結果を含む状態の情報を送信する複数の照明器具と;各照明器具と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具に対して点検指令を与え、各照明器具の状態の情報を取得し、複数の照明器具の点検結果および点検予定日のうちの少なくとも1つの項目別データを作成する制御装置と;制御装置で作成された項目別データに基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、および複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成する作成手段と、この作成手段で作成された一覧表示データを表示させる表示手段を有する監視装置と;を具備しているものである。
【0012】
制御装置は、取得した複数の照明器具の状態の情報を、点検結果や点検予定日の項目別に振り分けて、項目別データを作成する。
【0013】
そして、複数の照明器具の点検結果や複数の照明器具の点検予定日が一覧表示されて確認しやすくなる。
【0014】
請求項3記載の照明システムは、請求項1または2記載の照明システムにおいて、監視装置の作成手段で作成する一覧表示データは、各照明器具に予め付与されているアドレス順、各照明器具の点検日順、各照明器具の点検予定日順、異常状態の有無の順のいずれか1つの順序に切換可能とするものである。
【0015】
そして、アドレス順、点検日順、点検予定日順、異常状態の有無の順の項目別で一覧表示されて確認しやすくなる。
【0016】
請求項4記載の照明システムは、請求項1ないし3いずれか一記載の照明システムにおいて、監視装置の作成手段で作成する一覧表示データは、複数の照明器具の種別を一覧表示する器具種別一覧を含めたうちの少なくとも1つであるものである。
【0017】
そして、複数の照明器具の種別が一覧表示されて確認しやすくなる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の照明システムによれば、監視装置は、制御装置で取得された情報に基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成し、一覧表示させることができるため、複数の照明器具の点検結果や点検予定日などを一括して容易に確認できる。
【0019】
請求項2記載の照明システムによれば、制御装置は、複数の照明器具の点検結果および点検予定日のうちの少なくとも1つの項目別データを作成し、監視装置は、制御装置で作成された項目別データに基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成し、一覧表示させることができるため、複数の照明器具の点検結果や点検予定日などを一括して容易に確認できる。
【0020】
請求項3記載の照明システムによれば、請求項1または2記載の照明システムの効果に加えて、各照明器具に予め付与されているアドレス順、各照明器具の点検日順、各照明器具の点検予定日順、異常状態の有無の順のいずれか1つの順序に切り換えて一覧表示させることができるため、各項目別に確認しやすくできる。
【0021】
請求項4記載の照明システムによれば、請求項1ないし3いずれか一記載の照明システムの効果に加えて、監視装置は、複数の照明器具の種別を一覧表示する器具種別一覧を含めたうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成し、一覧表示させることができるため、複数の照明器具の点検結果や点検予定日、さらに種別も一括して容易に確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1ないし図8に第1の実施の形態を示し、図1は照明システムの構成図、図2は照明システムの照明器具の構成図、図3は照明システムの監視装置による自動点検統括表示の画面を示す説明図、図4は監視装置による現在状態一覧の画面を示す説明図、図5は監視装置による点検結果一覧(点検実施日一覧)の画面を示す説明図、図6は監視装置による点検予定日一覧の画面を示す説明図、図7は監視装置による器具種別一覧の画面を示す説明図、図8は監視装置による器具情報の画面を示す説明図である。
【0024】
図1において、11は照明システムで、この照明システム11は、例えば建築物などの施設に設置される防災用照明システムであり、端末である複数の照明器具12と、これら複数の照明器具12と通信手段13を介して通信可能とする制御装置14と、この制御装置14と通信手段15を介して通信可能とする監視装置16とを備えている。
【0025】
そして、図1および図2に示すように、照明器具12は、誘導灯や非常灯などの防災用照明器具であり、天井面あるいは壁面などに取り付けられるもので、四角状の器具本体21の片面または両面に透光性を有する表示板22が配置され、器具本体21に、表示板22を照明する例えば蛍光ランプ、発光ダイオード素子などの光源23およびこの光源23を点灯させる点灯ユニット24が収納されている。
【0026】
点灯ユニット24は、通常用、非常用兼用ユニットであり、電源線25を介して通常電源としての商用交流100Vに接続されているとともに、非常用電源としての二次電池26に接続され、これら通常電源あるいは二次電池26の電力で光源23を点灯させる。すなわち、基本的には通常時に、電源線25を介して供給される通常電源の電力で、光源23を常時点灯させるとともに、二次電池26を充電し、通常電源の停電を検出すると、二次電池26の電力で光源23を点灯させるように構成されている。また、点灯ユニット24は、通信手段13を構成する2芯の通信線に接続される通信部27を通じて制御装置14と通信可能としている。また、点灯ユニット24には、手動操作で点検モードに移行させる押しボタンスイッチなどの照明器具側操作部28、光源23の異常時および二次電池26の異常時などに点灯して状態を報知する発光ダイオード素子などの照明器具側表示部29,30が接続されている。
【0027】
そして、点灯ユニット24は、図示していないが、通常電源または二次電源26の電力で光源23を点灯させる点灯回路、通常電源の停電を検出する停電検出部、点灯回路を制御したり通信部27を通じて制御装置14と通信する制御部、照明器具12の固有のアドレスや照明器具12の状態などを記憶する照明器具側記憶部、および外部からのリモコン操作によるアドレスなどの設定や点検を可能とするリモコン受信部などを備えている。制御部は、制御装置14から点検指令を受信して自動的に点検モードによる点検動作し、点検結果を含む照明器具12の状態を送信する機能を有している。
【0028】
また、制御装置14は、誘導灯自動点検制御装置でもあり、壁面に取り付けられる金属製などの筐体41を備え、この筐体41内に、制御表示ユニットである制御装置本体42、交流100Vの電源に接続されるブレーカ43、および電池44などを備えている。さらに、制御装置14は、通信手段13の通信線に接続され常時プラスマイナス24Vの2線式ランダム電送直流パルス方式の信号が送受信される通信端子台45、火災報知設備が接続される接点入力端子台46、および監視装置16の接続用のLAN端子台47などを備えている。また、制御装置本体42は、各種の表示部48および操作部49を備えている。表示部48には、例えば、発光ダイオードの表示装置に各照明器具12のアドレスおよび状態が表示され、操作部49は、押しボタン式のスイッチで、照明器具12の選択および選択した照明器具12への操作が可能になっている。
【0029】
そして、制御装置14は、通信手段13を介して接続された照明器具12について、常時異常の監視を行うとともに、予め設定されたスケジュールに従い、あるいは手動操作により、各照明器具12に点検指令を送信して自動的かつ順番に週間点検、定期点検などの点検を行わせ、点検結果を含む状態の情報を取得して制御装置本体42が備えた制御装置側記憶部に履歴情報として記録するとともに、異常があれば表示部48に表示する。すなわち、この制御装置14は、各照明器具12について、常時監視と、2〜6週間の間隔で設定される週間点検と、3〜12ヶ月の間隔で設定される法定の定期点検とを行い、光源23の異常および寿命、二次電池26の異常および寿命、その他の点灯ユニット24などの器具異常、通信異常などを監視し、各照明器具12毎に制御装置本体42の制御装置側記憶部に履歴情報を記録する。この制御装置本体42の制御装置側記憶部には、各照明器具12毎に個別の履歴を記録する。また、通常電源の停電が発生した場合にも、この履歴情報は電池44の電力により維持される。
【0030】
また、監視装置16は、CPUを含む演算部、記憶部などを備えたパーソナルコンピュータにて構成され、制御装置14に取得された情報に基づいて、複数の照明器具12の現在状態を一覧表示する現在状態一覧、複数の照明器具12の点検結果を一覧表示する点検結果一覧としての点検実施日一覧、複数の照明器具12の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧、複数の照明器具12の種別を一覧表示する器具種別一覧などの一覧表示データを作成する作成手段51を備えている。この作成手段51で作成する一覧表示データは、各照明器具12に予め付与されているアドレス順、各照明器具12の点検日順、各照明器具12の点検予定日順、異常状態の有無の順などの順序に切換可能とする。この作成手段51は、パーソナルコンピュータ上で動作するソフトウエアによって構成されている。
【0031】
さらに、監視装置16は、作成手段51で作成された一覧表示データなどを表示する液晶ディスプレイなどの表示手段52を備えているとともに、マウスなどのポインティングデバイスやキーボードなどの操作手段を備えている。
【0032】
次に、照明システム11の動作を説明する。
【0033】
制御装置14の指令により、各照明器具12の動作モードが通常モードと点検モードとに切り換えられる。
【0034】
照明器具12が通常モードの場合、通常電源が正常な状態では、点灯ユニット24は通常電源の電力で光源23を点灯させるとともに二次電池26を充電させ、また、通常電源が停電したときには、点灯ユニット24は二次電池26の電力で光源23を点灯させる。
【0035】
制御装置14は予め設定されたスケジュールに従って点検指令を該当の照明器具12に送信し、この点検指令を受信した照明器具12が通常モードから点検モードに移行する。この点検モードに移行した照明器具12は、規定の時間だけ、正常な通常電源から点灯ユニット24を切り離し、二次電池26の電力で光源23をいわば非常点灯させ、二次電池26の寿命判定や点灯ユニット24の動作を確認する。確認した点検結果は照明器具12から制御装置14に送信し、この制御装置14では照明器具12毎に個別の履歴として記録する。なお、規定の時間は、週間点検では、1分間など短時間の非常点灯で、光源23の異常および寿命、二次電池26の異常および寿命、点灯ユニット24の異常を監視する。また、定期点検では、20分あるいは60分などの定格時間だけ非常点灯を行い、二次電池26の放電による電池容量を確認する。そして、照明器具12では、点検モードの完了後に通常モードに復帰する。
【0036】
なお、照明器具12は、照明器具側操作部28を直接操作することにより、単独でも点検モードに移行可能であり、また、点検の結果を制御装置14に送信したり照明器具側表示部29,30に表示することができる。
【0037】
そして、監視装置16では、制御装置14に記憶されている照明器具12毎の個別の履歴データを取得し、この履歴データを、自動点検統括表示、現在状態一覧、点検実施日一覧、点検予定日一覧、器具種別一覧などの各項目毎に振り分けて、各項目毎の画面を表示手段52に表示させて確認することができる。
【0038】
図3には、監視装置16の基本画面となる自動点検統括表示の画面を示す。
【0039】
この画面では、1つの制御装置14(画面では誘導灯1と表示)で制御する照明器具12の設置エリアと設置エリア毎の照明器具12のアドレスの番号とが一覧表示される。各アドレス毎に、正常、ランプ異常、バッテリ異常、器具異常、点検中、通信異常、非常運転、複合異常のいずれかが色別に表示される。画面下側域には、点検実施日一覧、次回点検予定日、器具種別情報、全端末履歴消去、画面更新、全端末現在状態一覧、設定、終了などの項目が配置され、表示したい項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することができる。
【0040】
また、図4には、全端末現在状態一覧の項目が選択された場合に表示する現在状態一覧の画面を示す。
【0041】
この画面では、照明器具12のアドレス順に表示していて、アドレス毎に、設置エリア毎などの予め設定されたグループの名前、正常か異常かの状態、ランプ状態、電池状態、器具状態、通信状態を一覧表示している。画面をスクロールすることにより、全ての照明器具12について表示可能としている。
【0042】
そして、この画面例では、アドレスNo.10の照明器具12の二次電池26に容量不足が発生していて、状態に異常と表示され、さらに正常なものとは別の色で区別して表示される。
【0043】
また、図5には、点検結果である点検実施日一覧の項目が選択された場合に表示する点検実施日一覧の画面を示す。
【0044】
この画面では、照明器具12のアドレス順に表示していて、アドレス毎に、設置エリア毎などの予め設定されたグループの名前、点検日、正常か異常かの結果、ランプ状態、電池状態、器具状態、通信状態(画面をスクロールすることによって表示可能)を一覧表示している。画面をスクロールすることにより、全ての照明器具12について表示可能としている。
【0045】
状態、ランプ状態、電池状態、器具状態および通信状態の各項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、異常有の順、異常の項目別順に表示を切り換えることができる。異常有や異常の項目別に複数の照明器具12が該当する場合には、それらの中でアドレス順や点検日順に表示する。アドレスの項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、アドレス順に表示を戻すことができる。
【0046】
そして、この画面例では、アドレスNo.10の照明器具12の二次電池26に容量不足が発生していて、結果に異常と表示され、さらに正常なものとは別の色で区別して表示される。
【0047】
点検日の項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、点検日の新しい順または古い順に表示を切り換えることができる。また、結果、ランプ状態、電池状態、器具状態および通信状態の各項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、現在の中で、異常有の順、異常の項目別順に表示を切り換えることができる。異常有や異常の項目別に複数の照明器具12が該当する場合には、それらの中でアドレス順や点検日順に表示したり、過去分も含めて異常の多い順に表示する。アドレスの項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、アドレス順に表示を戻すことができる。
【0048】
また、図6には、点検予定日の項目が選択された場合に表示する点検予定日一覧の画面を示す。
【0049】
この画面では、照明器具12のアドレス順に表示していて、アドレス毎に、設置エリア毎などの予め設定されたグループの名前、点検予定日を一覧表示している。画面をスクロールすることにより、全ての照明器具12について表示可能とする。
【0050】
点検予定日の項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、点検予定日の早い順に表示を切り換えることができる。アドレスの項目に画面上のポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択することにより、アドレス順に表示を戻すことができる。
【0051】
また、図7には、器具種別情報の項目が選択された場合に表示する器具種別一覧の画面を示す。
【0052】
この画面では、照明器具12のアドレス順に表示していて、アドレス毎に、設置エリアであるグループ名、種別を示すもので、画面をスクロールすることにより、全ての照明器具12について表示可能とする。種別には、誘導灯や非常灯などの器具形式と、冷陰極(冷陰極放電ランプ)、LED(発光ダイオード素子)、ミニハロ(ミニハロゲンランプ)、FL(蛍光ランプ)などの光源23の種類と、A級、B級、C級などの区分と、片面や両面などの表示面の種類と、一般時間形や長時間形などの非常点灯時間の種類とが含まれる。
【0053】
また、図8には、図3に示す画面で任意のアドレスにポインティングデバイスのカーソルを合わせて選択された場合、該当するアドレスの照明器具12についての個別の器具情報を表示する画面を示す。
【0054】
この画面では、接続された制御装置14、グループの名前、アドレス、器具種類、設置場所などが表示され、登録も可能としている。
【0055】
以上のように、監視装置16は、制御装置14で取得された情報に基づいて、複数の照明器具12の点検結果を一覧表示する点検実施日一覧、複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧などの一覧表示データを作成し、一覧表示させることができるため、複数の照明器具12の点検結果や点検予定日などを一括して容易に確認できる。
【0056】
しかも、各照明器具12に予め付与されているアドレス順、各照明器具12の点検日順、各照明器具12の点検予定日順、異常状態の有無の順などに切り換えて一覧表示させることができるため、各項目別に確認しやすくできる。
【0057】
また、監視装置16は、複数の照明器具12の種別を一覧表示する器具種別一覧の一覧表示データをも作成し、一覧表示させることができるため、複数の照明器具12の種別も一括して容易に確認できる。
【0058】
次に、図9に第2の実施の形態を示し、図9は照明システムの監視装置による自動点検統括表示の画面を示す説明図である。
【0059】
第1の実施の形態の図3に示した監視装置16の基本画面となる自動点検統括表示の画面において、任意のアドレスにポインティングデバイスのカーソルを合わせることにより、カーソルの近傍に器具の位置情報および最新の点検結果や点検予定日などを自動表示する。また、例えば、バッテリ異常を表示しているアドレスNo.10などの場合には、バッテリ異常の内容も自動表示するようにしてもよい。
【0060】
このように、任意のアドレスにポインティングデバイスのカーソルを合わせるだけで、最新の点検結果や点検予定日を自動表示でき、容易に確認できる。
【0061】
なお、制御装置14は、各照明器具12と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具12に対して点検指令を与え、各照明器具12の状態の情報を取得した際、制御装置本体42の制御装置側記憶部に、各照明器具12毎に個別の履歴を記録するほかに、複数の照明器具12の点検結果や点検予定日などの項目別データを作成して記録してもよい。この場合、監視装置16は、制御装置14で作成された項目別データに基づいて、点検実施日一覧や点検予定日一覧などの一覧表示データを容易に作成できる。
【0062】
また、制御装置14または監視装置16に異常の各項目毎にカウントするカウンタ機能を設け、このカウンタ機能によるカウント結果に応じて異常の各項目の頻度の多い順や少ない順に監視装置16で表示することにより、異常の傾向を把握しやすく、対応の必要性や準備を意識することができる。
【0063】
しかも、制御装置14または監視装置16に異常の各項目毎にカウントするカウンタ機能を設けることにより、過去の履歴分については各項目毎のカウント値を記録しておればよく、制御装置14または監視装置16の記録媒体の容量を少なくできる。
【0064】
また、照明システム11は、誘導灯や非常灯などの防災用に限らず、一般照明用の照明器具の自動点検にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す照明システムの構成図である。
【図2】同上照明システムの照明器具の構成図である。
【図3】同上照明システムの監視装置による自動点検統括表示の画面を示す説明図である。
【図4】同上監視装置による現在状態一覧の画面を示す説明図である。
【図5】同上監視装置による点検結果一覧(点検実施日一覧)の画面を示す説明図である。
【図6】同上監視装置による点検予定日一覧の画面を示す説明図である。
【図7】同上監視装置による器具種別一覧の画面を示す説明図である。
【図8】同上監視装置による器具情報の画面を示す説明図である。
【図9】第2の実施の形態を示す照明システムの監視装置による自動点検統括表示の画面を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
11 照明システム
12 照明器具
14 制御装置
16 監視装置
23 光源
24 点灯ユニット
26 非常用電源としての二次電池
27 通信部
51 作成手段
52 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、非常用電源と、非常時および点検時は非常用電源にて光源を点灯させる点灯ユニット、外部と通信可能な通信部とを有し、点検指令を受信して点検動作し、点検結果を含む状態の情報を送信する複数の照明器具と;
各照明器具と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具に対して点検指令を与え、各照明器具の状態の情報を取得する制御装置と;
制御装置に取得された情報に基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、および複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成する作成手段と、この作成手段で作成された一覧表示データを表示させる表示手段とを有する監視装置と;
を具備していることを特徴とする照明システム。
【請求項2】
光源と、非常用電源と、非常時および点検時は非常用電源にて光源を点灯させる点灯ユニット、外部と通信可能な通信部とを有し、点検指令を受信して点検動作し、点検結果を含む状態の情報を送信する複数の照明器具と;
各照明器具と通信し、予め設定されたスケジュールに基づき各照明器具に対して点検指令を与え、各照明器具の状態の情報を取得し、複数の照明器具の点検結果および点検予定日のうちの少なくとも1つの項目別データを作成する制御装置と;
制御装置で作成された項目別データに基づいて、複数の照明器具の点検結果を一覧表示する点検結果一覧、および複数の照明器具の点検予定日を一覧表示する点検予定日一覧のうちの少なくとも1つの一覧表示データを作成する作成手段と、この作成手段で作成された一覧表示データを表示させる表示手段を有する監視装置と;
を具備していることを特徴とする照明システム。
【請求項3】
監視装置の作成手段で作成する一覧表示データは、各照明器具に予め付与されているアドレス順、各照明器具の点検日順、各照明器具の点検予定日順、異常状態の有無の順のいずれか1つの順序に切換可能とする
ことを特徴とする請求項1または2記載の照明システム。
【請求項4】
監視装置の作成手段で作成する一覧表示データは、複数の照明器具の種別を一覧表示する器具種別一覧を含めたうちの少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−108074(P2008−108074A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−290444(P2006−290444)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】