説明

照明装置及び画像投影装置

【課題】小型で表示素子を均一に照明した低価格の照明装置と画像投影装置を提供する。
【解決手段】照明光学系20の正パワーの第1レンズ群21R、21G、21Bと正パワーの第2レンズ群22の間に光合成手段23を配置して、光合成手段23で複数の光源10の照明光を合成し、照明光学系20で単一の表示素子30に結像させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、単一の表示素子に照明光を導く照明装置及び表示素子の画像を投影する画像投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、映像を鑑賞する目的として、光源から出射された光を表示素子により変調して、画像をスクリーン等に投影する画像投影装置がある。この画像投影装置の照明装置として、波長の異なる複数の発光ダイオード等の光源からの照明光をダイクロイックミラー等の光合成手段で合成して表示素子に導くものが知られている。
【0003】
例えば、図7に示す非特許文献1では、複数の光源71R、71G、71Bの前面にコリメータレンズ72を配置してコリメータレンズ72を出射した各色光をダイクロイックミラー73とミラー74で順次合成し、合成した光をコンデンサーレンズ75によりロッドインテグレータ76の入射面に集光する照明光学系の技術が開示されている。また、特許文献1では、表示素子と相似形状である複数の光源の光をリレーレンズとフィールドレンズより表示素子上に導く照明光学系の技術が開示されている。この照明光学系が複数の表示素子それぞれに配置され、表示素子で変調された各色光がダイクロイック面を直角に交差させた光合成プリズムによって合成され、投影光学系によりスクリーンに拡大して投影される。
【0004】
しかしながら、非特許文献1において、各色光をダイクロイックミラー73、ミラー74で順次合成する構成では、各色光の光路長を揃えるために照明光学系が大型になり、またロッドインテグレータ76の出射面を表示素子に投影して照明するために別の光学系が必要になり大型化する。また特許文献1においては、光合成プリズムのダイクロイック面の交差部が表示素子の近くに配置されるために、その交差部の縦線がスクリーン上に縦すじの影として投影され、画質を低下させるという不都合があった。そこで、この縦すじの発生を軽減させるために特許文献2には、ダイクロイックミラーを4分割して各々のミラーの角辺を近接させてクロス配置し、さらに、ダイクロイックミラーの出射側に配置したロッドインテグレータにより、合成した光を混合して、表示素子上で縦すじの発生を軽減させる技術が開示されている。
【非特許文献1】SID 04 DIGEST 26.1:RGB LED Illuminator for Pocket−Sized Projectors(Figure 1)
【特許文献1】特開平10−326080号公報(第1図)
【特許文献2】特開2005−316405号公報(第1図、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2では、ダイクロイックミラーを構成する部品数が増加し、配置が複雑になり、さらに高精度の部品を組み立てることになり、製造費が高くなるという問題があった。本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小型で表示素子を均一に照明する低価格の照明装置と画像投影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、時分割によって画像を表示する単一の表示素子と、前記表示素子を照射する光を面状の出射面から出射する複数の光源と、前記複数の光源からの照明光を前記表示素子に導く照明光学系と、前記複数の光源からの照明光を反射または透過する面を有し互いの該面が直交する交差部を有する光合成手段と、を備える照明装置において、前記照明光学系は光源側から順に正のパワーを有する第1レンズ群と正のパワーを有する第2レンズ群とを備え、前記光合成手段は前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されたことを特徴としている。
【0007】
この構成によると、各光源からの照明光が第1レンズ群を透過して光合成手段で合成され、合成された照明光が第2レンズ群を透過して表示素子上に結像する。また、正のパワーを有する第1レンズ群と正のパワーを有する第2レンズ群を備える照明光学系では、瞳が第1レンズ群と第2レンズ群との間に位置することになる。各光源の出射面の中心から周辺に至る照明光が瞳を通過するために、光合成手段の交差部を通過する光の影響は表示素子の全面に均一に影響する。したがって、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置された光合成手段の交差部の縦線が表示素子上には発生しない。
【0008】
また、この構成によると、光源からの照明光が照明光学系により表示素子上に結像し、複数の光源の照明光を合成する光合成手段が照明光学系の中に配置されたために、光合成手段と表示素子の間にロッドインテグレータ等の照明光を均一にする部材を配置することが不要になる。
【0009】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記複数の光源が赤色光と緑色光と青色光とを面発光する発光ダイオードであることを特徴とする。この構成によれば、赤色光と緑色光と青色光の面発光ダイオードからの照明光が第1レンズ群を透過して光合成手段で合成され、合成された照明光が第2レンズ群を透過して表示素子に結像し、瞳が第1レンズ群と第2レンズ群との間に位置することになる。各光源の中心から周辺に至る照明光が瞳を通過するために、光合成手段の交差部を通過する光の影響は表示素子の全面に均一に影響する。したがって、第1レンズ群と第2レンズ群との間に配置された光合成手段の交差部の縦線が表示素子上には発生しない。
【0010】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記複数の光源がそれぞれ発光素子とロッドインテグレータを有し、前記ロッドインテグレータが前記発光素子から入射した各色光を前記照明光学系に出射することを特徴とする。この構成によれば、各面発光ダイオードからの照明光がロッドインテグレータ内を透過・反射することにより、光源の照明光が均一になる。
【0011】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記ロッドインテグレータの光軸に垂直な断面積が入射側から出射側において徐々に大きくなることを特徴とする。この構成によれば、ロッドインテグレータに入射する発光ダイオードの大きい開口数の照明光がロッドインテグレータから出射するときに、開口数が小さくなるために、照明光学系への入射角が小さくなり簡単な構成の照明光学系になる。
【0012】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記ロッドインテグレータの入射側に複数の発光ダイオードが配置されたことを特徴とする。この構成によれば、複数の発光ダイオードの照明光がロッドインテグレータにより混合されるために、表示素子が明るく波長など特性のバラツキが抑制される。
【0013】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記光源の出射面の形状が前記表示素子の画像表示領域に略相似することを特徴とする。この構成によれば、光源の形状が照明光学系の結像倍率により表示素子の画像表示領域の大きさに一致して投影されるために、照明光の伝達効率の低下が小さい。
【0014】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記光源の出射面の形状が長方形であり、該長方形の長辺が前記光合成手段の前記交差部と同一平面にあって略平行であることを特徴とする。この構成によれば、光源短辺側の照明光の中心光線と周辺光線とが入射角を異ならせて光合成手段に入射する。光源の長辺側の照明光が光合成手段に入射する場合と比較すると、光源短辺側の中心光線と周辺光線との入射角の差が小さいために、光合成手段により発生する色むらが抑えられる。
【0015】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記第1レンズ群の焦点距離をf、前記光源の出射面の最大寸法の半分をrで表すとき、
r/f<0.2 ・・・1式
の関係を満たすことを特徴とする。この1式の範囲を満たす構成によれば、照明光が光源から第1レンズ群に入射するとき、照明光の中心光線に対する周辺光線の広がりが抑えられるために、中心光線と周辺光線との光合成手段への入射角の差が大きくなりすぎず、表示素子上で色むらが抑えられる。
【0016】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記照明光学系が瞳を備え、前記瞳は前記光合成手段が占める空間に位置することを特徴とする。この構成によれば、光源の中心部から周辺部に至る照明光が瞳を通過するために、瞳の近くに配置された光合成手段の交差部の縦線が表示素子上に発生することを抑制する。
【0017】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記照明光学系が絞りを備え、前記瞳が前記絞りと前記光合成手段の前記交差部との間に位置することを特徴とする。この構成によれば、光合成手段が瞳の近辺に配置され、光源の中心部から周辺部に至る照明光が光合成手段の交差部を通過するために、交差部の縦線が表示素子上に発生することを抑制する。また、絞りが瞳の近辺に配置され、表示素子に表示される画像のコントラストが向上する。
【0018】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記光合成手段の入射側または出射側にトリミングフィルターを設けられたことを特徴とする。この構成によれば、例えば青色光発光ダイオードに対するトリミングフィルターを設ける場合、青色光の波長域を透過させ、青色光に隣接する緑色光の波長域の光を遮断する分光特性を備えるトリミングフィルターを光合成手段の入射側に配置すると、入射角度依存性の影響を受ける緑色光が光合成手段に入射しない。また、トリミングフィルターを光合成手段の出射側に配置する場合、青色光と緑色光の間の波長域で入射角度依存性の影響を受ける波長の光の透過を遮断する分光特性を備えるトリミングフィルターを設けると、入射角度依存性の影響を受ける波長域の光が表示素子に出射しない。
【0019】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記表示素子がデジタルマイクロミラーデバイスであり、前記光合成手段がダイクロイックミラーであることを特徴とする。この構成によれば、各光源からの照明光がダイクロイックミラーで合成され、照明光学系によりデジタルマイクロミラーデバイスに結像する。ダイクロイックミラーは、P偏光成分の光にも十分な反射率を確保し、ランダム偏光の光源を効率よく合成するために、表示素子がデジタルマイクロミラーデバイスである場合には光合成手段はダイクロイックミラーが適する。
【0020】
前記ダイクロイックミラーは青色光を反射し緑色光と赤色光を透過させるダイクロイック膜を有し、前記ダイクロイック膜の構成が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層され、低屈折率層の屈折率をnL、高屈折率層の屈折率をnHで表すとき、
nL≧1.8 ・・・2式
nH≧2.3 ・・・3式
nH>nL ・・・4式
の関係を満たすことを特徴とする。この構成によれば、ダイクロイックミラーの角度依存性が小さく、表示素子上で色むらが抑えられる。
【0021】
また、本発明は、上記の構成の照明装置において、前記ダイクロイックミラーが、緑色光を反射し青色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜と、青色光を反射し緑色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜とで構成されたことを特徴とする。この構成によれば、一方のダイクロイックミラーを、例えば(45+α)°で反射すると、他方のダイクロイックミラーを(45−α)°で透過する。つまり、緑色光は一方のダイクロイックミラーを反射するときの入射角と他方のダイクロイックミラーを透過するときの互いの入射角が45°に対して振り分けとなるために、入射角度依存性を相殺して、色むらが抑制される。青色光も同様にダイクロイックミラーへの入射角度依存性を相殺されて、色むらが抑制される。
【0022】
また、本発明は、上記の構成の照明装置と、前記表示素子の画像を投影する投影光学系とを備えることを特徴とする画像投影装置。この構成によれば、表示素子の画像を投影光学系によりスクリーンに投影し、投影した画像が鑑賞される。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、複数の光源からの照明光を照明光学系により単一の表示素子に結像させ、照明光学系の正のパワーを有する第1レンズ群と正のパワーを有する第2レンズ群との間に複数の照明光を合成する光合成手段を配置したので、光合成手段の交差部の縦線が表示素子上に発生せず、表示素子を均一に照明することができ、また表示素子の照明を均一化する特段の部品が不要であり、小型で低価格である照明装置にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。本発明の実施形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である画像投影装置を示す断面図であり、図2は、ダイクロイックミラーの膜構成による波長分光特性を示すグラフであり、図3は、画像投影装置の構成を示すブロック図である。
【0026】
先ず、画像投影装置1の構成について説明する。図1に示すように、画像投影装置1は、照明装置2と投影光学系40及びスクリーン50(図3に示す)を有する。照明装置2は、光源10と照明光学系20と光合成手段23及び表示素子30を有する。
【0027】
表示素子30は、多数の微小鏡面を平面に配列した単一の表示素子である。そして、表示素子30は、各鏡面の角度変調によって、照明光を反射して画像をスクリーン50に投射する。鏡面の角度変調によって画像を表示する素子としては、例えばテキサスインスツルメント社のデジタルマイクロミラーデバイス等が挙げられる。
【0028】
光源10は、赤色光を発光するダイオード11Rと緑色光を発光するダイオード11Gと青色光を発光するダイオード11Bを含んでおり、表示素子30を照射する照明光を提供する。各発光ダイオード11R、11G、11Bは、その出射面の形状が表示素子30の画像表示領域と略相似の長方形で面発光する。ここで面発光とは、発光面積(出射面の面積)が表示素子30の画像表示領域の面積に対して1/100以上の比率を有することを意味する。また、緑色光発光ダイオード11Gが表示素子30に至る照明光学系20の光軸上に配置され、赤色光発光ダイオード11Rと青色光発光ダイオード11Bが互いに対向し、緑色光発光ダイオード11Gに対して垂直に配置されている。
【0029】
照明光学系20は、光源10側から順に、各発光ダイオード11R、11G、11B毎に正のパワーを有する第1レンズ群21R、21G、21Bと、光路を折り曲げる折返しミラー26及び各発光ダイオード11R、11G、11Bに共通である正のパワーを有する第2レンズ群22と、を備える。第1レンズ群21R、21G、21Bは、光源10側から順に、光源10側に強い凹面を向けた正メニスカスレンズと、表示素子30側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、表示素子30側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、で構成される。また第2レンズ群22は、光源10側に凸面を向けた平凸の1枚の正レンズが全反射プリズム27に接合されて構成される。なお、第1レンズ群21R、21G、21Bをコリメートレンズ群とし第2レンズ群22をコンデンサーレンズ群として、第1レンズ群21R、21G、21Bと第2レンズ群22との間を平行光束にしてもよい。また、折り返しミラー26は、第1レンズ群21R、21G、21Bからの照明光を第2レンズ群22に導き、回転させて表示素子30の照明領域を調整することができる。
【0030】
赤色照明光を表示素子30に導くための照明光学系20は、第1レンズ群21Rと第2レンズ群22により赤色光発光ダイオード11Rの照明光を表示素子30に拡大して結像させる。同様に、青色光発光ダイオード11Bの青色照明光を第1レンズ群21Bと第2レンズ群22により赤色照明光と同じ倍率に拡大して表示素子30に結像させ、緑色光発光ダイオード11Gの緑色照明光を第1レンズ群21Gと第2レンズ群22により赤色照明光と同じ倍率に拡大して表示素子30に結像させる。また、照明光学系20の瞳13が赤色照明光用の照明光学系20の光軸と緑色照明用の照明光学系20の光軸との交差する近辺に配置される。また、照明光学系20はテレセントリック系であり、各照明光の主光線がその光軸に対して平行で表示素子30に入射して、光源10と表示素子30の光軸上の位置がずれてディフォーカスしても、照明倍率の変化が抑えられる。なお、フォーカス調整機構を設けて、焦点を合わせると表示素子30の周辺照明の陰りが抑制される。
【0031】
各発光ダイオード11R、11G、11Bの出射面の縦横サイズは2.7×4.8mmmm(対角長の半分rが2.75mm)であり、デジタルマイクロミラーデバイス30の縦横サイズは11.7×20.7mm(対角長の半分が11.9mm)であり、照明光学系20が4.3倍の拡大率を有する。また、第1レンズ群21R、21G、21Bの焦点距離fが16.3mmであり、r/fが0.17である。
【0032】
光合成手段23は、赤反射ダイクロイックミラー23Rと青反射ダイクロイックミラー23Bを有する。赤反射ダイクロイックミラー23Rと青反射ダイクロイックミラー23Bが互いに直交するように構成され、その交差部23aが赤色照明光用の照明光学系20の光軸と緑色照明用の照明光学系20の光軸との交差する位置にあり、照明光学系20の瞳13の近辺に配置されている。また、交差部23aが照明光学系20の瞳13に配置されていても良い。
【0033】
赤反射ダイクロイックミラー23Rは、赤色光を反射し緑色光と青色光を透過させるダイクロイック膜が表示素子30側の面に設けられ、また、青反射ダイクロイックミラー23Bは、青色光を反射し緑色光と赤色光を透過させるダイクロイック膜が表示素子30側の面に設けられている。
【0034】
青反射ダイクロイックミラー23Bのダイクロイック膜の構成は、表1に示すようにガラス板の0層上に順に、RAS(Radical Assisted Sputtering)により、低屈折率層のSiO2とNb25の混合膜と高屈折率層であるNb25膜とが交互に積層される。なお、表1のniは屈折率を示し、diは膜の物理膜厚を示しその単位はnmである。
【表1】

【0035】
図2に青反射ダイクロイックミラー23Bのダイクロイック膜の構成による波長分光特性を示す。図2の横軸は波長(単位はnm)、縦軸は透過率を示し、実線はダイクロイック膜への入射角が45°の場合の分光特性、破線は入射角33°の分光特性、一点鎖線は入射角57°の分光特性を示す。なお、細い実線は青色光発光ダイオード11Bの分光特性、細い破線は緑色光発光ダイオード11Gの分光特性、細い一点鎖線は赤色光発光ダイオード11Rの分光特性を示す。
【0036】
図3に画像投影装置1の構成を模式的に示す。画像投影装置1は、照明光学系20、デジタルマイクロミラーデバイス等の表示素子30、投影光学系40、スクリーン50の他に、映像信号VSを入力し、それぞれ赤色画像、緑色画像、青色画像に対応する赤用画像信号、緑用画像信号、青用画像信号を生成し、これらを順次切り換えて出力する映像信号処理回路66と、この映像信号処理回路66によって生成された赤用画像信号、緑用画像信号、青用画像信号を一時的に記録するための画像メモリ67と、映像信号処理回路66及び画像メモリ67に接続され、デジタルマイクロミラーデバイス30を駆動する表示素子駆動回路68と、を備えている。
【0037】
画像投影装置1は、更に、それぞれ赤色光発光ダイオード11R、緑色光発光ダイオード11G、青色光発光ダイオード11Bを駆動する赤色LED駆動回路64R、緑色LEDダイオード駆動回路64G、青色LED駆動回路64Bと、映像信号処理回路66、表示素子駆動回路68及び各色LED駆動回路64R、64G、64Bを制御するコントローラ65とを備えている。
【0038】
次に、画像投影装置1の動作について説明する。図3に示すように、コントローラ65は、映像信号VSを入力し、この映像信号に同期し、1フレーム又は1フィールドの期間を分割するためのタイミング信号を生成し、映像信号処理回路66と表示素子駆動回路68に送る。映像信号処理回路66は、このタイミング信号に応じて、赤用画像信号,緑用画像信号,青用画像信号を生成し、これらを順次切り換えて出力する。この画像信号は、画像メモリ67に一旦記録される。表示素子駆動回路68は、コントローラ65からのタイミング信号に応じて、画像メモリ67から各色用の画像信号を順次読み出し、この画像信号に基づいて、デジタルマイクロミラーデバイス30を駆動する。その結果、デジタルマイクロミラーデバイス30では、1フレーム又は1フィールドの期間中で、個々のマイクロミラーが、順次オン・オフ駆動され、角度変調される。
【0039】
一方、コントローラ65は、デジタルマイクロミラーデバイス30の各マイクロミラーの駆動タイミングに同期して、各発光ダイオード11R、11G、11Bが順次点灯するように、各色LED駆動回路64R、64G、64Bを制御する。その結果、デジタルマイクロミラーデバイス30において各マイクロミラーの駆動タイミングに同期して、各発光ダイオード11R、11G、11Bが点灯し、各色の光が順次切り換えられ、第1レンズ群21R、21G、21Bを経て、各照明光が光合成手段23で透過・反射して、折り返しミラー26で偏向され、第2レンズ群22、全反射プリズム27を経て、デジタルマイクロミラーデバイス30に結像される。このようなデジタルマイクロミラーデバイス30に結像された赤、緑、青の各画像が順次切り換えられ、投影光学系40によりスクリーン50に投影される。
【0040】
なお、各発光ダイオード11R、11G、11Bの発光強度を制御して、例えば、2個の発光ダイオードを同時に発光したり、特定の発光ダイオードの発光強度を低下させたり、また全部の発光ダイオード11R、11G、11Bの発光強度を低下させたりして、輝度を制御しても良い。
【0041】
第1実施形態によると、面発光する各発光ダイオード11R、11G、11Bからの照明光を照明光学系20により単一の表示素子30に結像させ、照明光学系20の正のパワーを有する第1レンズ群21R、21G、21Bと正のパワーを有する第2レンズ群22との間に複数の照明光を合成する光合成手段23を配置することによって、光合成手段23が照明光学系20の瞳13の位置、またはその近辺に配置されるため、交差部23aの縦線が表示素子30上に発生しないので、表示素子30を均一に照明することができる。また、光合成手段23が照明光学系20の中に配置されたので、表示素子30の照明を均一化する特段の部品が不要であり、照明装置2を小型にすることができる。
【0042】
また、各発光ダイオード11R、11G、11Bの出射面の形状が表示素子30の画像表示領域に略相似することによって、照明光を効率良く表示素子30に伝達することができる。
【0043】
また、第1レンズ群21R、21G、21Bの焦点距離をf、各発光ダイオード11R、11G、11Bの出射面の形状の最大寸法の半分をrで表すとき、
r/f<0.2 ・・・1式
の関係を満たすことによって、照明光が各発光ダイオード11R、11G、11Bから第1レンズ群21R、21G、21Bに入射するとき、照明光の中心光線に対する周辺光線の広がりが抑えられるために、中心光線と周辺光線との光合成手段23への入射角の差が大きくなりすぎず、表示素子30上で色むらを抑えることができる。
【0044】
また、各発光ダイオード11R、11G、11Bの出射面の形状が長方形であり、その長辺が光合成手段23の交差部23aと同一平面状にあって略平行であることによって、光合成手段23には、各発光ダイオード11R、11G、11Bの照明光の短辺側の照明光の中心光線と周辺光線が入射角を異ならせて光合成手段23に入射する。各発光ダイオード11R、11G、11Bの長辺側の照明光が光合成手段23に入射する場合と比較すると、光源10の短辺側の中心光線と周辺光線との入射角差が小さいために、色むらを抑えることができる。
【0045】
また、表示素子30がデジタルマイクロミラーデバイスであり、光合成手段23が赤反射ダイクロイックミラー23R、青反射ダイクロイックミラー23Bであることによって、各ダイクロイックミラー23R、23BはP偏光成分の光にも十分な反射率を確保し、ランダム偏光の光源10を効率よく合成するために、表示素子30がデジタルマイクロミラーデバイスである場合には光合成手段23はダイクロイックミラーが適する。
【0046】
また、青反射ダイクロイックミラー23Bのダイクロイック膜は、青色光を反射し緑色光と赤色光を透過させ、そのダイクロイック膜の構成が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層され、低屈折率層の屈折率をnL、高屈折率層の屈折率をnHで表すとき、
nL≧1.8 ・・・2式
nH≧2.3 ・・・3式
nH>nL ・・・4式
の関係を満たすことによって、ダイクロイックミラーの角度依存性が小さく、表示素子30上で色むらを抑えることができる。
【0047】
また、上記の構成の照明装置2と、表示素子30の画像を投影する投影光学系40とを備えることによって、表示素子30の画像を投影光学系40によりスクリーン50に投影し、投影した画像が鑑賞される。
【0048】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態である照明装置の照明光学系を示す模式的な断面図である。第1実施形態と異なる、ダイクロイックミラー23B、23Gと絞り28とについて説明し、以降、第1実施形態と同じ部分の説明を省略する。
【0049】
光合成手段23は、青反射ダイクロイックミラー23Bと緑反射ダイクロイックミラー23Gを有し、青反射ダイクロイックミラー23Bと緑反射ダイクロイックミラー23Gが互いに直交するように構成され、その交差部23aが赤色照明光用の照明光学系20の光軸と緑色照明用の照明光学系20の光軸との交差する位置にある。赤色光発光ダイオード11Rが表示素子30に至る照明光学系20の光軸上に配置され、青色光発光ダイオード11Bと緑色光発光ダイオード11Gが互いに対向し、赤色光発光ダイオード11Rに対して垂直に配置されている。
【0050】
絞り28が照明光学系20内で、光合成手段23の出射側に配置され、照明光学系20の瞳13が絞り28と光合成手段23の交差部23aの間に配置されている。絞り28は口径を可変にするものでも良い。
【0051】
青色光発光ダイオード11Bの照明光は、青反射ダイクロイックミラー23Bに反射し、緑反射ダイクロイックミラー23Gを透過して、絞り28で周辺光を遮断され、第2レンズ群22により収束し、表示素子30に結像する。また、緑色光発光ダイオード11Gの照明光は、緑反射ダイクロイックミラー23Gに反射し、青反射ダイクロイックミラー23Bを透過して、絞り28で周辺光を遮断され、第2レンズ群22により収束し、表示素子30に結像する。また、赤色光発光ダイオード11Rの照明光は、青反射ダイクロイックミラー23B、緑反射ダイクロイックミラー23Gを透過して、絞り28で周辺光を遮断され、第2レンズ群22により収束し、表示素子30に結像する。
【0052】
第2実施形態によると、絞り28が瞳13の近辺に配置されていることによって、照明光を均一にするとともに、表示素子30の照明に不要である周辺光を遮断して画像コントラストを向上させることができる。
【0053】
また、青色光発光ダイオード11Bと緑色光発光ダイオード11Gの照明光は、近接した波長帯にあり、また単一の波長ではなく、ある程度の波長分布を有するために、色むらを抑える必要性が大きい。そこで、緑反射ダイクロイックミラー23Gを、緑色光を反射し青色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜で構成し、青反射ダイクロイックミラー23Bを、青色光を反射し緑色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜とで構成する。このようにすると、青色光発光ダイオード11Bの照明光は、青反射ダイクロイックミラー23Bに例えば(45+α)°で反射すると、緑反射ダイクロイックミラー23Gを(45−α)°で透過する。このように、45°を挟んで互いに相対する同じ角度で透過して反射した照明光が互いの入射角度依存性を相殺することになり、色むらを抑えることができる。同様に、緑色光発光ダイオード11Gの照明光は、緑反射ダイクロイックミラー23Gで反射して、青反射ダイクロイックミラー23Bに透過するために、互いの角度依存性を相殺して、色むらを抑えることができる。
【0054】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態である画像投影装置を示す断面図である。第1及び第2実施形態と異なる、光源10とトリミングフィルター29B、29Gと投影光学系40について説明する。
【0055】
各光源10は、各発光ダイオード11R、11G、11Bとロッドインテグレータ12R、12G、12Bを含んでいる。各発光ダイオード11R、11G、11Bは、長方形状の面発光ダイオードが縦に2個、横に3個配置されている。ロッドインテグレータ12R、12G、12Bは、ガラス製の四角錐体であり、各発光ダイオード11R、11G、11Bに対向する入射面側から、第1レンズ群21R、21G、21Bに対向する出射面側において、その光軸に垂直な断面積が徐々に大きくなり、均一になった照明光が出射面から出射する。なお、ロッドインテグレータ12R、12G、12Bは、その内面に反射膜を備える中空形状のものでも良い。
【0056】
トリミングフィルター29B、29Gが、第1レンズ群21B、21Gと光合成手段23との間に照明光学系20の光軸に垂直に配置されている。トリミングフィルター29Bは、青色光発光ダイオード11Bの波長域の光を透過させ、緑色光と赤色光との波長域の光を遮断させる分光特性を備える。このため、青色光発光ダイオード11Bの波長域の光がトリミングフィルター29Bに入射し、入射角度依存性の影響を受ける波長域の光がトリミングフィルター29Bに入射しない。また、トリミングフィルター29Gは、緑色光発光ダイオード11Gの波長域の光を透過させ、青色光と赤色光との波長域の光を遮断させる分光特性を備える。このため、緑色光発光ダイオード11Gの波長域の光がトリミングフィルター29Gに入射するが、入射角度依存性の影響を受ける波長域の光がトリミングフィルター29Gに入射しない。
【0057】
照明光学系20は、1枚の両凸レンズである第1レンズ群21R、21G、21Bと1枚の両凸レンズである第2レンズ群22とを備え、各ロッドインテグレータの出射面の像を表示素子30上に形成する。
【0058】
投影光学系40は、表示素子30側から順に、曲面ミラー41とレンズ42と凸曲面ミラー43と自由曲面ミラー44、45とを有し、表示素子30からの投影光をスクリーンに導いて、投影光の表す画像の拡大像をスクリーン上に形成する。
【0059】
第3実施形態によると、複数の光源10が各発光ダイオード11R、11G、11Bと、その照明光を入射する各ロッドインテグレータ12R、12G、12Bを有することによって、光源10から出射する照明光を均一にすることができる。
【0060】
また、各ロッドインテグレータ12R、12G、12Bの光軸に垂直な断面積が入射側から出射側において徐々に大きくなることによって、照明光の照明光学系20への入射角が小さくなるために、照明光学系20の第1レンズ群21R、21G、21Bを簡単な構成にすることができる。
【0061】
また、各発光ダイオード11R、11G、11Bを複数の発光ダイオードで構成し、その照明光を各ロッドインテグレータ12R、12G、12Bに入射させることによって、各発光ダイオード11R、11G、11Bの照明光が各ロッドインテグレータ12R、12G、12Bにより混合されるために、表示素子30を明るく、波長など特性のバラツキを抑制することができる。なお、本実施形態では、各光源10に面発光ダイオードを複数使用しているが、面発光でない発光ダイオードや単一の発光ダイオードあるいはレーザーダイオード等の自発光型の発光素子を使用してもよい。各光源10はロッドインテグレータ12R、12G、12Bの作用により均一な輝度分布を持つ照明光を出射することができる。
【0062】
また、光合成手段23の入射側にトリミングフィルター29B、29Gを設けたことによって、入射角度依存性の影響を受ける波長域の光が光合成手段20に入射しないために、表示素子30上で色むらを抑制することができる。
【0063】
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態である照明装置を示す断面図である。これまでの実施形態において、照明装置の位置調整について説明する。
【0064】
まず、光合成手段と照明光学系に対して光源の光軸合わせ調整を行い、調整した光合成手段と照明光学系と光源をひとつのブロックとして、次にそのブロックと表示素子の位置調整を行なう。
【0065】
つまり、光合成手段と照明光学系とに対して光源の光軸合わせ調整は、各色光において、発光ダイオード11を第1レンズ群21の光軸に対して垂直方向に調整して光源ブロック16とし、ひとつの光源ブロック16を基準にして他の光源ブロック16を調整して第1レンズ群21の3つの光軸を合わせる。次に、光合成手段23を回転させて光軸周りの角度合わせを行い、3つの発光ダイオード11の照明光を光合成手段23の出射側で一致させて、照明ブロック17とする。次に、照明ブロック17を表示素子30の光軸に対して垂直方向に調整して、照明ブロック17と表示素子30の位置合わせを行なう。照明ブロック17と表示素子30の位置合わせは、第1実施形態(図1)の場合には、折り返しミラー26で行なっても良い。
【0066】
なお、表示素子30の照明は、照明光学系の光軸に対して表示素子30を傾斜させて行っているが、発光ダイオード11を傾斜させても良い。また、発光ダイオード11と第1レンズ群枠15の間にスポンジ32を固設して、発光ダイオード11と第1レンズ群枠15の空間を密閉すると、発光ダイオード11を防塵することができる。スポンジ32の替わりにゴムチューブでも良い。また、第1レンズ群21を平凸レンズにして光源10に固設して防塵しても良い。
【0067】
上記第1から第4実施形態では、光合成手段がダイクロイックミラーである構成を示したが、本発明はこれに限らず、ダイクロイックプリズムにしてもよい。この場合も上記同様、交差部23aの縦線が表示素子30上に発生せず、色むらを抑制し均一に照明することができる。
【0068】
また、第1から第4実施形態では光源に発光ダイオードを使用しているが、面発光する発光素子であれば良く、例えばエレクトロルミネッセンス素子でも良い。
【0069】
また、上記第3実施形態では、光合成手段23の入射側にトリミングフィルター29B、29Gを設けた構成を示したが、本発明はこれに限らず、例えば青色光と緑色光の間の波長域で入射角度依存性の影響を受ける波長域の光の透過を遮断するトリミングフィルターを光合成手段23の出射側に設けてもよい。この場合も上記同様、入射角度依存性の影響を受ける波長域の光が表示素子30に出射しないために。表示素子30上の色むらを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】は、本発明の第1実施形態である画像投影装置を示す断面図である。
【図2】は、本発明の第1実施形態であるダイクロイックミラーの膜構成による波長分光特性を示すグラフである。
【図3】は、本発明の第1実施形態である画像投影装置の構成を示すブロック図である。
【図4】は、本発明の第2実施形態である照明装置の照明光学系を示す断面図である。
【図5】は、本発明の第3実施形態である画像投影装置を示す断面図である。
【図6】は、本発明の第4実施形態である照明装置を示す断面図である。
【図7】は、従来の照明装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 画像投影装置
2 照明装置
10 光源
11R 赤色光発光ダイオード
11G 緑色光発光ダイオード
11B 青色光発光ダイオード
12R、12G、12B ロッドインテグレータ
13 瞳
20 照明光学系
21R、21G、21B 第1レンズ群
22 第2レンズ群
23 光合成手段
23a 交差部
23R 赤反射ダイクロイックミラー
23G 緑反射ダイクロイックミラー
23B 青反射ダイクロイックミラー
26 折り返しミラー
27 全反射プリズム
28 絞り
29B、29G トリミングフィルター
30 デジタルマイクロミラーデバイス(表示素子)
40 投影光学系
50 スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時分割によって画像を表示する単一の表示素子と、
前記表示素子を照射する光を面状の出射面から出射する複数の光源と、
前記複数の光源からの照明光を前記表示素子に導く照明光学系と、
前記複数の光源からの照明光を反射または透過する面を有し互いの該面が直交する交差部を有する光合成手段と、
を備える照明装置において、
前記照明光学系は光源側から順に正のパワーを有する第1レンズ群と正のパワーを有する第2レンズ群とを備え、前記光合成手段は前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記複数の光源が赤色光と緑色光と青色光とを面発光する発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数の光源がそれぞれ発光素子とロッドインテグレータを有し、前記ロッドインテグレータが前記発光素子から入射した各色光を前記照明光学系に出射することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記ロッドインテグレータの光軸に垂直な断面積が入射側から出射側において徐々に大きくなることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ロッドインテグレータの入射側に複数の発光ダイオードが配置されたことを特徴とする請求項3または請求4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源の出射面の形状が前記表示素子の画像表示領域に略相似することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源の出射面の形状が長方形であり、該長方形の長辺が前記光合成手段の前記交差部と同一平面にあって略平行であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1レンズ群の焦点距離をf、前記光源の出射面の最大寸法の半分をrで表すとき、
r/f<0.2
の関係を満たすことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記照明光学系が瞳を備え、前記瞳は前記光合成手段が占める空間に位置することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記照明光学系が絞りを備え、前記瞳が前記絞りと前記光合成手段の前記交差部との間に位置することを特徴とする請求項9項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記光合成手段の入射側または出射側にトリミングフィルターを設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記表示素子がデジタルマイクロミラーデバイスであり、前記光合成手段がダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記ダイクロイックミラーは青色光を反射し緑色光と赤色光を透過させるダイクロイック膜を有し、前記ダイクロイック膜の構成が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層され、低屈折率層の屈折率をnL、高屈折率層の屈折率をnHで表すとき、
nL≧1.8
nH≧2.3
nH>nL
の関係を満たすことを特徴とする請求項12項に記載の照明装置。
【請求項14】
前記ダイクロイックミラーが、緑色光を反射し青色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜と、青色光を反射し緑色光と赤色光とを透過するダイクロイック膜とで構成されたことを特徴とする請求項12項に記載の照明装置。
【請求項15】
請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の照明装置と、前記表示素子の画像を投影する投影光学系とを備えることを特徴とする画像投影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−111889(P2008−111889A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−293418(P2006−293418)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】