説明

熱可塑性エラストマーポリマーまたはPAで作られた基材上に塗布される接着アクティベータと、対応する表面処理法および接着方法

【課題】熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマー(PA)またはコポリマー(COPA)から成る第1の基材S1を第2の基材S2へ接着剤で接合する方法。
【解決手段】TPEまたはPAのホモポリマーまたはCOPAで作られた基材S1を、溶剤接着剤と2成分ポリウレタン型の有機溶媒型接着剤を用いて他のS2に接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性エラストマー(略記号TPE)ポリマー、ホモポリアミド(略記号PA)またはコポリアミド(略記号COPA)ポリマーで作られた第1の基材S1と第2の基材S2とを接着接続する方法に関するものである。
基材S1と基材S2の材料は同じ種類、すなわちTPEまたはホモPAまたはCOPAでも、互いに異なる種類でもよい。シリコーンは基材(S1)および(S2)から明確に除外される。
【背景技術】
【0002】
下記文献にはシリコーン材料の結合方法が記載されている。
【特許文献1】国際特許第WO/14146号公報
【0003】
この結合ではシリコーン表面を処理してシリコーン材料の表面特性を変える。この処理の基本は少なくとも部分的に化学的反応性官能基を有する材料、例えばヒドロキシル基またはカルボキシル基またはこれら両方の基で表面を官能化することにある。この官能化に適した処理としては下記が含まれる:
(i) 材料の表面に有効量の電磁放射線、例えば紫外線、赤外線または可視光線を照射する、
(ii) 材料の表面を気体、液体またはプラズマの形をした各種酸化剤、例えば酸素、オゾン、過酸化物、酸素/フッ素(O2/F2)混合物、空気/フッ素混合物、フッ素混合物、過酸化物酸、その他の類似物と接触させる。
【0004】
下記文献はポリイミドに関するもので、TPEまたはPA以外に関するものである。
【特許文献2】欧州特許第EP 456 972号公報
【0005】
この特許ではポリイミド表面を官能化して、イミド官能基を開き、それにカルボキシル官能基を分岐させ、それをさらに金属錯体と結合させる。
これらの方法は本発明とは非常に異なるものである。特に、
(1)官能基がTPEまたはPAポリマーに既に存在し、新しい官能基がTPEまたはPA基に作られることはない。
(2)接着アクティベータは既存の官能基をイソシアネートにアクセスできるようにするか、イソシアネート、特に接着剤および/または水溶プライマ中に存在するイソシアネートとの反応性を加速するものである。
【0006】
一般に、熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーで作られた基材(S1)は2成分ポリウレタン型の有機溶媒を含む接着剤(溶剤型接着剤とよばれる)を用いて他の基材(S2)に接着固定される。この種の基材(S2)への基材(S1)の接着結合には以下の操作を以下の順番で行なうことが必要である:
(1)互いに接着される基材(S1)と(S2)の表面を有機溶媒、例えばメチルエチルケトン(MEK)で浄化し、
(2)ポリアミド-ブロック−ポリエーテルコポリマーから成る基材(S1)の結合表面上に一般に溶剤に溶かしたプライマー層を一般にブラシで塗布し、
(3)プライマー層をオーブン中で乾燥し、
(4)プライマ層上と他の基材(S2)の結合表面上に一般にブラシで2成分系接着剤を塗布し、
(5)オーブン中で接着剤の層を乾燥し、
(6)接着剤塗布済みの2つ基材(S1)(S2)を結合し、
(7)結合した組立体に圧力を加える。
【0007】
使用するプライマ組成物は一般に2成分組成物で、その第1成分は官能化された樹脂の有機溶媒溶液であり、使用直前に第1成分に加えられる第2成分(架橋剤)はイソシアネートか、イソシアネートの混合物の有機溶媒溶液である。従って、プライマを塗布するこの段階では大気中に有機溶媒が放散される。
【0008】
2成分接着剤は有機溶媒および/または水中に分散または溶解したヒドロキシル化された有機樹脂溶液からなる第1成分と、有機溶媒中または純粋なイソシアネート中のイソシアネート溶液から成る第2成分(架橋剤)とから成る。有機溶媒の接着剤の場合には、溶剤がさらに放出される。
プライマーおよび溶剤ベースの接着剤を使用した場合、10000足の靴を組立てる間に各段階(プライマーおよび/または接着剤の塗布段階および乾燥段階)で蒸発する有機溶媒の量は約30kgである。これによって大気が汚染され、毒性の問題が生じ、さらにコストが増加するという問題もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は上記の欠点を無くし、以下で定義する基材(S1)と(S2)とを固着一体化するための接着力に優れた簡単かつ効果的な手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合するために、ハードセグメントとソフトセグメントとが交互に形成された鎖から成る熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーから成る基材(S1)の表面上での、アクティベータおよび/または接着アクティベータ(A)混合の使用にある。接着力の増加は、基材(S1)の表面(F1)および/またはプライマが有る場合は基材(S1)と接着プライマ(P)との間の界面、プライマ(P)がない場合には基材(S1)と接着剤(C)との間の界面に存在する接着アクティベータおよび/または接着アクティベータ(A)の混合物によって得られる。
【0011】
すなわち、本発明の対象は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着剤で結合するために、接着アクティベータ(A)を、
(i)基材(S1)の接着表面(F1)で、基材(S1)の少なくとも1つのポリマーの官能基と化学反応させる、および/または
(ii)基材(S1)の接着表面(F1)で、基材(S1)の少なくとも一つのポリマーの鎖との複合化させる、
ための使用であって、
基材(S1)の上記ポリマーが下記(1)および(2):
(1)ハードセグメントとソフトセグメントとが交互に形成された鎖から成る熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマー、
(2)ポリアミドのホモポリマーまたはコポリマー、
の中から選択されることを特徴とする使用にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一つの実施例での本発明「使用」の特徴は、接着アクティベータ(A)がイソシアネート官能基を含む化学反応に関与する触媒の中から選択される点にある。
本発明の一つの実施例での本発明「使用」の特徴は、接着アクティベータ(A)がアミン型、金属塩型、有機金属系型およびこれらの混合物の触媒の中から選択される点にある。
本発明の一つの実施例での本発明「使用」の特徴は、基材(S1)と(S2)とが同じもののある点にある。
【0013】
本発明の一つの実施例での本発明「使用」の特徴は、基材(S1)および基材(S2)の種類が異なる点にある。(S2)はTPEの中から選択でき、ホモポリマーおよびコポリマーでよく、例えば下記にすることができる:ポリオレフィン、ポリアミン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステルエーテル、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノール樹脂、架橋または未架橋のポリウレタン、特に発泡体、ポリ(エチレン/酢酸ビニール)、天然または合成のエラストマ、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル(SBN)、ポリアクリロニトリル、天然または合成織物、特に有機ポリマ繊維、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニール)、ポリ(塩化ビニール)またはポリアミドの織物、の構造または繊維、ガラス繊維またはカーボン繊維から成る織物および皮、紙および板紙から成る材料。
【0014】
本発明の一つの実施例での本発明「使用」の特徴は、基材(S1)が(a)ポリエステルブロックとポリエーテルブロックとから成るコポリマー、(b)ポリウレタンブロックとポリエーテルブロックとから成るコポリマー、(c) ポリアミドブロックとポリエーテルとから成るコポリマーおよびそれらの混合物の中から選択される点にある。
【0015】
本発明はさらに、熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた基材(S1)の表面処理方法にも関するものであり、その特徴は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合する際の基材(S1)の接着表面(F1)へのプライマーおよび/または接着剤の付着を促進するために、基材(S1)を形成するポリマー中に接着アクティベータ(A)が含まれている点にある。
【0016】
熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた基材(S1)の表面処理方法の一つの実施例では、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合する際の基材(S1)へのプライマーおよび/または接着剤の付着を促進するために、基材(S1)上に接着アクティベータ(A)を塗布する点を特徴とする。
【0017】
本発明の一つの実施例での本発明の基材(S1)の表面処理方法の特徴は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合する際の基材(S1)の接着表面(F1)へ塗布される少なくとも一種の洗浄溶剤を含む混合物中に接着アクティベータ(A)が含まれる点にある。
【0018】
本発明の一つの実施例での本発明の基材(S1)の表面処理方法の特徴は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合する際の基材(S1)の接着表面(F1)上に塗布される接着プライマ(P)の層中に接着アクティベータ(A)が含まれる点にある。
【0019】
本発明の一つの実施例での本発明の基材(S1)の表面処理方法の特徴は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合する際の基材(S1)の接着表面(F1)上に塗布される接着剤(C)の層中に接着アクティベータ(A)が含まれる点にある。
【0020】
本発明の一つの実施例での上記方法の特徴は、基材(S1)の接着表面(F1)上に、接着アクティベータ(A)単独を塗布するか、脱脂溶剤および/または接着プライマー(P)および/または接着剤(C)との混合物を塗布する点にある。
本発明の一つの実施例での上記方法の特徴は、溶剤ベースまたは水ベースの接着プライマー(A)を使用する点にある。
【0021】
本発明の一つの実施例では、熱可塑性エラストマ(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた基材(S1)を基材(S2)に接着固定する方法が、基材(S1)の接着表面(F1)を上記定義の方法で処理し、2つの基材(S1)および(S2)の2つの接着表面(F1)および(F2)の少なくとも一方に接着剤を塗布した後、両者を接着する点に特徴がある。
【0022】
本発明はさらに、上記定義の接着アクティベータ(A)によって活性化された、少なくとも一方が熱可塑性エラストマ(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーである2つの基材(S1)および(S2)の接着組立体、特に、基材(S1)と(S2)の2つの層から成る靴底に関するものである。
【0023】
本発明の一つの実施例では、2つの基材(S1)および(S2)の接着組立体が上記で定義の組立て方法で得られる。
【0024】
本発明はさらに、下記(a)〜(c)から成る、熱可塑性エラストマーポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合するためのキットにも関するものである:
(a)上記定義の接着アクティベータ(A)、
(b)必要に応じて用いる接着プライマ(P)、
(c)必要に応じて用いる接着プライマ(P)と基材(S2)へ接着(encollage)するための接着剤(colle)(C)とを含む、基材(S1)上に塗布される接着剤(C)。
【0025】
[図1]は接着剤(C)と本発明の接着アクティベータとを介して、基材(S1)の表面(F1)と基材(S2)の表面(F2)とを接着したの構造を示す図。
[図2]は[図1]の接着アクティベータ(A)と接着剤(C)との間にさらに接着プライマーを加えた構造を示す図。
[図3]と[図4]は、プライマー(P)の層中または接着剤(C)の層中に接着アクティベータ(A)を含む構造を示す本発明の実施例の図。
[図5]と[図6]は、接着前のプライマーを塗布または塗布しない基材(S1)または(S2)(図ではS1、2で表す)を表す図。
【0026】
本発明は、基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合(collage)で一体化するために、接着アクティベータ(activateur d'adhesion、A)を、
(i)基材(S1)の接着表面(surface de collage、F1)で、基材(S1)の少なくとも1つのポリマーの官能基と化学反応させる、および/または
(ii)基材(S1)の接着表面(F1)で、基材(S1)の少なくとも一つのポリマーの鎖との複合化(complexer)させる、
ための使用であって、
基材(S1)の上記ポリマーが下記(1)および(2):
(1)ハードセグメントとソフトセグメントとが交互に形成された鎖から成る熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマー、
(2)ポリアミドのホモポリマーまたはコポリマー、
の中から選択されることを特徴とする使用にある。
【0027】
「熱可塑性エラストマ(TPE)ポリマー」という用語は硬いまたはリジッドなセグメントと柔らかいまたは可撓性のあるセグメントまたはブロックを交互に有するブロック共重合体を意味する。
【0028】
硬いまたはリジッドなセグメントと柔らかいまたは可撓性のあるセグメントまたはブロックを交互に有するブロック共重合体の例としては(a) ポリエステルのブロックとポリエーテルのブロックとを有するコポリマー(ポリエーテルエステルとして公知)、(b) ポリウレタンブロックとポリエーテルブロックから成るコポリマー(熱可塑性ポリウレタン、略記号はTPUとして公知)および(c)ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー(IUPACに従うPEBAとして公知)を挙げることができる。
【0029】
ポリエーテルエステル(a)はポリエステルブロックとポリエーテルブロックとから成るコポリマーで、ポリエーテルジオールの残基である柔らかいポリエーテルブロックと、少なくとも一種の短鎖ジオール単位と少なくとも一種のジカルボン酸との反応で得られるリジッドなセグメント(ポリエステルブロック)とから成る。ポリエステルブロックおよびポリエーテルブロックは酸の酸官能基とポリエーテルジオールのOH官能基との反応で生じているエステル結合を介して結合される。短鎖ジオールはネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールおよび式HO(CH2)nOHの脂肪族グリコール(nは2〜10の整数)から成る群の中から選択できる。
【0030】
二酸は8〜14の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸であるのが好ましい。この芳香族ジカルボン酸の50モル%以下を8〜14の炭素原子を有する少なくとも一種の他の芳香族ジカルボン酸に代えることができ、および/または、20モル%以下を2〜12の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸と代えることができる。芳香族ジカルボン酸の例としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ジ安息香酸、ナフタリン−ジカルボン酸、4,4'-ジフェニレンジカルボン酸、ビス(p-カルボキシ−フェニル)メタン、エチレンビス(p-安息香酸)、1,4-テトラメチレンビス(p-オキシ安息香酸)、エチレンビス(パラ−オキシ安息香酸)および1,3-トリ−メチレンビス(p-オキシ安息香酸)を挙げることができる。
【0031】
グリコールの例としてはエチレングリコール、1,3-トリメチレングリコール、1,4-テトラメチレングリコール、1,6-ヘキサメチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,8-オクタメチレン・グリコール、1,10-デカ-メチレングリコールおよび1,4-シクロヘキシレンジメタノールを挙げることが出きる。ポリエステルプロックとポリエーテルブロックとから成るコポリマーの例は、ポリエーテルジオール、例えばポリエチレングリコール、PEG、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリトリメチレンエーテルグリコール(PO3G)またはポリテトラメチレングリコール(PTMG)から誘導されるポリエーテル単位と、ジカルボン酸単位、例えばテレフタル酸と、エタンジオールまたは1,4-ブタンジオールグリコール単位とを有するコポリマーである。ポリエーテルと二酸と結合で柔らかいセグメントが形成され、グリコールまたはブタンジオールと二酸との結合でコポリエーテルエステルのリジッドなセクメントが形成される。このコポリエーテルエステルは下記文献に記載されている。
【0032】
【特許文献3】欧州特許第EP 402 883号公報
【特許文献4】欧州特許第EP 405 227号公報
【0033】
これらのポリエーテルエステルは熱可塑性エラストマである。これらは可塑剤を含むことができる。
【0034】
TPU(b)はポリエーテルジオールの残基である柔らかいポリエーテルブロックと、少なくとも一種のジイソシアナートと少なくとも一種の短鎖ジオールとの反応で得られるリジッドなポリウレタンブロックとの縮合で得られる。鎖延長短鎖ジオールは上記のポリエーテルエステルの所で説明したグリコールの中から選択できる。ポリウレタンブロックとポリエーテルブロックは、ポリエーテルジオールのOH官能基とイソシアネート官能基との反応で得られる結合で連結される。
【0035】
また、ポリエステルウレタンを挙げることも出きる。例えばジイソシアナート単位と、アモルファスポリエステルジオールに由来する単位と、鎖延長短鎖ジオールに由来する単位とから成るものが挙げられる。これは可塑剤を含むことができる。
【0036】
PEBA(c)は反応性末端を有するポリアミド単位と反応性末端を有するポリエーテル単位との共重縮合、特に下記の共重縮合で得られる:
1) ジカルボン酸末端を有するポリオキシアルキレン単位とジアミン末端を有するポリアミド単位との共重縮合、
2) ジカルボン酸末端を有するポリアミド単位とポリエーテルジオールとよばれるジヒドロキシル化された脂肪族α、ω−ポリオキシアルキレン単位のシアノエチル化および水素化で得られるジアミン末端を有するポリオキシアルキレン単位との共重縮合、
3) ジカルボン酸末端を有するポリアミド単位とポリエーテルジオールとの共重縮合、この場合に得られるものを特にポリエーテルエステルアミドとよぶ。本発明ではこのコポリマーを用いるのが好ましい。
【0037】
ジカルボン酸末端を有するポリアミド単位は例えば連鎖制限剤のジカルボン酸の存在下でのポリアミド前駆体の縮合で得られる。ジアミン末端を有するポリアミド単位は例えば連鎖制限剤のアミンの存在下でのポリアミド前駆体の縮合で得られる。
【0038】
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとから成るポリマーはランダムに分布した単位を含むことができる。このポリマーはポリエーテルとポリアミドブロック前駆体との同時反応で製造できる。例えば、ポリエーテルジオールと、ポリアミド前駆体と、連鎖制限剤の二酸との反応で得られる。基本的に長さが極めて違ったポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するポリマーが得られるが、ランダムに反応した種々の反応物がポリマー鎖に沿って(統計学的に)ランダムに分布している。
【0039】
また、ポリエーテルジアミンと、ポリアミド前駆体と、連鎖制限剤の二酸とを反応させることもできる。基本的にポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するポリマーが得られるが、ランダムに反応した種々の反応物がポリマー鎖に沿って(統計学的に)ランダムに分布している。
【0040】
好ましは下記の3つのタイプのポリアミドブロックを使用する:
(1)最初のタイプは、4〜20の炭素原子、好ましくは6〜18の炭素原子を有するジカルボン酸と、2〜20の炭素原子、好ましくは6〜14の炭素原子を有する脂肪族または芳香族ジアミンとの縮合で得られるポリアミド単位である。
ジカルボン酸の例としては1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、ブタン二酸、アジピン酸、アゼライン酸、コルク酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、テレフタル酸そして、イソフタル酸、さらにはダイマー化された脂肪酸を挙げることができる。
ジアミンの例として、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,10-デカメチレンジアミン、ドデカ−メチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)異性体、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)、2-2-ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)プロパン(BMACP)、パラ−アミノ−ジシクロヘキシルメタン(PACM)、イソホロンジアミン(IPDA)、2,6-ビス(アミノメチル)ノルボルナン(BAMN)、ピペラジン(Pip)を挙げることができる。
好ましいブロックはPA 4.12、PA 4.14、PA 4.18、PA 6.10、PA 6.12、PA 6.14、PA 6.18、PA 9.12、PA 10.10、PA 10.12、PA 10.14およびPA 10.18のブロックである。
【0041】
(2)第2のタイプは、4〜12の炭素原子を有するジカルボン酸またはジアミンの存在下での6〜12の炭素原子を有する一種または複数のα、ω−アミノカルボン酸および/または一種または複数のラクタムの縮合で得られるポリアミド単位である。
ラクタムの例としてはカプロラクタム、エナントラクタムおよびラウリルラクタムが挙げられる。
α、ω−アミノカルボン酸の例としてはアミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、11-アミノウンデカン酸および12-アミノドデカン酸が挙げられる。
第2のタイプのポリアミド単位はポリアミド12またはポリアミド6であるのが好ましい。
【0042】
(3)第3のタイプは、一種または複数のα、ω−アミノカルボン酸(または一種のラクタム)と、少なくとも1種のジアミンと、少なくとも一種のジカルボン酸との縮合で得られるポリアミド単位である。
この場合、最初の段階で下記の縮重合でポリアミドPA単位を作る:
(a)X個の炭素原子を有する直鎖脂肪族または芳香族ジアミン、
(b)Y個の炭素原子を有するジカルボン酸、
(c)ラクタム、Z個の炭素原子を有するα、ω−アミノカルボン酸およびX1個の炭素原子を有する少なくとも一種のジアミンと、Y1個の炭素原子を有する少なくとも一種のジカルボン酸との等モル混合物(X1、Y1)はX、Yとは異なる)の中から選択されるコモノマー{Z}。コモノマー{Z}はポリアミド前駆体モノマー全体に対して50重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下の比率で導入する。
(d)ジカルボン酸の中から選択される連鎖制限剤の存在下。
【0043】
第2段階で、得られたポリアミドPA単位を、触媒の存在下で、ポリエーテルPE単位と反応させる。
Y個の炭素原子を有するジカルボン酸の連鎖制限剤は、ジアミンに対して化学量論量より過剰に導入するのが好ましい。縮重合は180〜300℃の温度で行うのが好ましい。
触媒は、エステル化またはアミド化によってポリアミドブロックとポリエーテルブロックとの結合を容易に形成できる任意の化合物と定義できる。エステル化触媒はチタン、ジルコニウムおよびハフニウムから成る群の中から選択される金属の誘導体、強酸、例えばリン酸または硼酸が好ましい。この触媒の例は下記文献に記載されている。
【特許文献5】米国特許第US 4 331 786号明細書
【特許文献6】米国特許第US 4 115 475号明細書
【特許文献7】米国特許第US 4195015号明細書
【特許文献8】米国特許第US 4 839 441号明細書
【特許文献9】米国特許第US 4 864014号明細書
【特許文献10】米国特許第4 230 838号明細書
【特許文献11】米国特許第US 4 332 920号明細書
【0044】
PAブロックとPEブロックとの間にエステル結合を有するPEBAコポリマーの2段階製造法の一般的方法は公知であり、例えば下記文献に記載されている
【特許文献12】フランス国特許第FR 2 846 332号公報
【0045】
PAブロックとPEブロックとの間にアミド結合を有する本発明のPEBAコポリマーの一般的製造方法は公知で、例えば下記文献に記載されている。
【特許文献13】欧州特許第EP 1482011号公報
【0046】
PAブロックを作る反応は一般に180〜300℃、好ましくは200〜290℃で、反応装置内の圧力を5〜30バールにして約2〜3時間維持して行なう。圧力をゆっくり下げて、反応装置の圧力を大気圧にした後、過剰な水を例えば1〜2時間以上かけて蒸留する。
【0047】
次に、得られたカルボン酸末端を有するポリアミドに、ポリエーテルと触媒とを加える。ポリエーテルは一度または複数に分けて加えることができ、触媒も同様である。有利な形態は、最初にポリエーテルを加えて、ポリエーテルのOH末端とポリアミドのCOOH末端との反応でエステル結合を作り、水を除去するものである。蒸留によって反応媒体中から水をできるだけ多く除去した後、触媒を導入してポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを結合させる。この第2段階は撹拌下に少なくとも6mmHg(800PA)の減圧下で、反応物および得られるコポリマーが溶融状態となる温度で実行するのが好ましい。例えば温度は100〜400℃の間、一般には200〜300℃にする。反応は溶融ポリマによって攪拌機に加わるトルクをモニターするか、攪拌機の消費電力を計測して制御する。反応の終了はトルクまたは消費電力の目標値で決定する。
【0048】
合成中に最適量の抗酸化剤として使用されている一種または複数の化合物、例えばイルガノックス(Irganox、登録商標)1010または245を加えることができる。
【0049】
第3のタイプの変形例の場合には、ポリアミドブロックは連鎖制限剤の存在下での少なくとも2つのα、ω−アミノカルボン酸または6〜12の炭素原子を有する少なくとも2つのラクタムと、炭素原子数が同じでないアミノカルボン酸との縮合で得られる。
【0050】
脂肪族α、ω−アミノカルボン酸の例としてアミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、11-アミノウンデカン酸および12-アミノドデカン酸を挙げることができる。
【0051】
ラクタムの例としてはカプロラクタム、エナントラクタムおよびラウリルラクタムを挙げることができる。
脂肪族ジアミンの例としてはヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンおよびトリメチルヘキサメチレンジアミンを挙げることができる。
【0052】
脂肪族シクロジアシッドの例としては1,4-シクロヘキサンジカルボン酸を挙げることができる。
脂肪族ジアシッドの例としてはブタン二酸、アジピン酸、アゼライン酸、コルク酸、セバシン酸の、ドデカンジカルボン酸、ダイマー化された脂肪酸を挙げることができる。ダイマー化された脂肪酸はダイマー含有量が少なくとも98%で、水素化されているものが好ましく、「ユニケム(Unichema)」社から「プリポル(Pripol)」の商標で市販のものや、「ヘンケル(HRNKEL)」社から「エンポール(Empol)」の商標市販のものや、ポリオキシアルキレン-α、ω−ジアシッドがある。
芳香剤二酸の例としてはテレフタル酸(T)およびイソフタル酸(I) を挙げることができる。
【0053】
シクロ脂肪族ジアミンの例としてはビス(4-アミノシクロヘキシル)エタン(BACM)、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)そして、2-2-ビス(3-メチル-4-アミノシクロ−ヘキシル)プロパン(BMACP)およびパラ−アミノ−ジシクロヘキシルメタン(PACM)の異性体を挙げることができる。その他の一般に使われているジアミンとしてはイソホロンジアミン(IPDA)、2,6-ビス−(アミノメチル)ノルボルナン(BAMN)およびピペラジンを挙げることができる。
【0054】
第3のタイプのポリアミド単位の例としては下記を挙げることができる:
(1)6.6/6
6.6はアジピン酸と縮合したヘキサメチレンジアミン単位を意味し、6はカプロラクタムの縮合で得られた単位を表す。
(2)6.6/Pip.10/12
6.6はアジピン酸と縮合したヘキサメチレンジアミン単位を意味し、Pip.10はピペラジンとセバシン酸との縮合で得られた単位を表し、12はラウリルラクタムの縮合で得られた単位を表す。
重量比率は25〜35/20〜30/20〜30/全体80、より好ましくは30〜35/22〜27/22〜27/全体80である。
例えば、重量比率32/24/24の場合、溶融温度は122〜137℃になる。
(3)6.6/6.10/11/12
6.6はアジピン酸と縮合したヘキサメチレンジアミン単位を意味し、6.10はセバシン酸とヘキサメチレンジアミンとが縮合した単位を意味し、11はアミノ-ウンデカン酸の縮合で得られた単位を表し、12はラウリルラクタムの縮合で得られた単位を表す。
重量比率は10〜20/15〜25/10〜20/15〜25/全体70、好ましくは12〜16/18〜25/12〜16/18〜25/全体70である。
例えば、重量比率14/21/14/21の場合、溶融温度は119〜131℃になる。
【0055】
酸またはアミン末端から成っているポリアミドブロックを得たい場合、ポリアミドブロックは連鎖制限剤の二酸またはジアミンの存在下で得られる。前駆体が既に二酸またはジアミンを有する場合には、例えばそれを過剰に使用すればよい。
【0056】
ポリエーテルブロックはポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックとを有するコポリマーの5〜85重量%存在することができる。ポリエーテルブロックはアルキレンオキシド単位にすることができる。この単位は例えばエチレンオキサイド単位、プロピレンオキサイド単位またはテトラヒドロフラン単位にすることができる(ポリテトラメチレングリコール鎖になる)。従って、PEG単位、すなわちエチレンオキサイド単位、PPG単位、すなわちプロピレンオキサイド単位、ポリトリメチレンエーテルグリコール単位(このポリトリメチレン・エーテル単位を有するコポリマーは下記特許文献14に記載されている)、PTMG単位、すなわちテトラメチレングリコール単位(ポリテトラヒドロフラン単位ともよばれる)を使用することができる。
【特許文献14】米国特許第US 6590065号明細書
【0057】
好ましくはPEG単位またはビスフェノールのオキシエチル化で得られる単位、例えばビスフェノールAを使用する。この化合物は下記文献に記載されている。
【特許文献15】欧州特許第EP 613 919号公報
【0058】
ポリエーテルブロックはエトキシレート化した第一アミンで構成することもでき、このブロックを使用するのが好ましい。エトキシレート化された第一アミンの例としては下記の式の化合物を挙げることができる。
【化1】

【0059】
(ここで、mおよびnは1〜20の数であり、xは8〜18のの数である)
この化合物はセカ(Ceca)社からノルモックス(Noramox、登録商標)の名称で市販され、また、クラリアン(Clariant)社からジェナニン(Genamin、登録商標)の名称で市販されている。
【0060】
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー中のポリエーテルブロックの量はコポリマーの重量の10〜70%、好ましくは35〜60%である。
【0061】
ポリエーテルジオールブロックはそのまま使用するか、カルボキシル末端を有するポリアミド単位と共縮重合するか、アミネート化して、ポリエーテルジアミンに変え、カルボキシル末端を有するポリアミドブロックと縮合する。また、ポリアミド前駆体および連鎖制限剤の二酸と混合して、ランダムに分布したポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するポリマーにすることもできる。
【0062】
ポリアミド単位の数平均モル質量Mnは、第2のタイプのポリアミドブロックを除いて、500〜10000、好ましくは500〜4000である。ポリエーテル単位の質量Mnは100〜6000、好ましくは200〜3000である。
このポリアミドブロックとポリエーテルブロックから成るポリマーはポリアミド単位とポリエーテル単位との共重縮合で得た場合でも、一段反応で得た場合でも、メタ-クレゾール中で初期濃度が0.8g/100mlの濃度、25℃で測定した固有粘度は0.8〜2.5である。
【0063】
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマーは、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを結合可能な任意の手段で製造できる。基本的に2つの方法が使用でき、その一つは一段プロセスであり、他方は2段階プロセスである。2段階プロセスでは最初にポリアミドブロックを作り、2段階でポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを結合する。1段階プロセスではポリアミド前駆体と、連鎖制限剤と、ポリエーテルとを混合して基本的に長さが非常に異なるポリエーテルブロックとポリアミドブロックとから成り、さらに、ランダムに反応し、ポリマー鎖に沿って(統計学的に)ランダムに分布した各種反応物を含むポリマーとを得る。1段階プロセスでも2段階プロセスでも反応は触媒の存在下で行うのが有利である。
【0064】
触媒は下記文献に記載のものを使用するのが有利である。
【特許文献16】米国特許第US 4 331 786号明細書
【特許文献17】米国特許第US 4 115 475号明細書
【特許文献18】米国特許第US 4 195 015号明細書
【特許文献19】米国特許第US 4 839 441号明細書
【特許文献20】米国特許第US 4 864 014号明細書
【特許文献21】米国特許第US 4 230 838号明細書
【特許文献22】米国特許第US 4 332 920号明細書
【特許文献23】国際特許第WO 04/037898号公報
【特許文献24】欧州特許第EP 1 262 527号公報
【特許文献25】欧州特許第EP 1 270 211号公報
【特許文献26】欧州特許第EP 1 136 512号公報
【特許文献27】欧州特許第EP 1 046 675号公報
【特許文献28】欧州特許第EP 1 057 870号公報
【特許文献29】欧州特許第EP 1 155 065号公報
【特許文献30】欧州特許第EP 506 495号公報
【特許文献31】欧州特許第EP 504 058号公報
【0065】
1段階プロセスではポリアミドブロックも作られる。これがこのパラグラフの最初でポリアミドブロック(PAブロック)とポリエーテルブロック(PEブロック)とを結合する任意手段でコポリマーを作ることができるとした理由である。
【0066】
PEBAコポリマーは、PA 6、PA 12、PA 6.6/6、PA 10.10およびPA 6.14から成るPAブロックと、PTMG、PPG、PO3GおよびPEGから成るPEブロックとを有するのが好ましい。
【0067】
S1は上記定義のTPEおよびポリアミドのホモポリマーおよびコポリマーから選択される。S1とS2は互いに同一でも異なっていてもよいが、この場合にはS2は上記定義のTPE、ホモポリマーおよびコポリマー、例えばポリオレフィン、ポリアミン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステルエーテル、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノール樹脂、架橋したまたは未架橋のポリウレタン、特に発泡体、ポリ(エチレン/酢酸ビニール)、天然または合成のエラストマー、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル(SBN)、ポリアクリロニトリル(天然または合成の織物、特に、有機ポリマー繊維、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリ(ビニールアルコール)、ポリ(酢酸ビニール)、ポリ(塩化ビニール)またはポリアミド繊維から成る織物、ガラス繊維またはカーボン繊維から成る織物および皮、紙および板紙のような材料から選択される。可能な場合、これら材料は発泡体でもよい。
【0068】
接着プライマー(P)は有機溶媒ベースのものでも、水ベースのものでもよい。
接着剤(colle、C)も有機溶媒ベースのものでも、水ベースのものでもよい。
従って、有機溶媒ベースまたは水ベースのプライマ(P)と有機溶媒ベースまたは水ベースの接着剤(C)との可能性があるが、接着アクティベータ(A)は下記でなければならない:
(1)接着界面に塗布される。すなわち、基材(S1)と、プライマー(P)または接着剤(C)の間の接着界面に塗布される、
(2)接着プライマ(P)中および/または接着剤(C)中に入れられる。ただし、この場合には、接着アクチベータが基材(S1)とプライマーまたは接着剤との間の界面に移行可能でなければならない。
【0069】
接着アクティベータ(A)は、揮発性有機成分(略記号VOC)を減らして接着性が低下した溶剤ベースまたは水ベースの接着プライマー(P)の塗布のために、溶剤ベースまたは水ベースの接着剤(C)と組合せることができる。また、接着アクティベータは複数の成分から成ることができる。
【0070】
接着アクティベータ(A)は下記によって基材(S1)の表面を活性化できるように選択される:
(i) ポリマーの官能基またはポリマー混合物の場合には基材(S1)の少なくとも一つのポリマーの官能基と化学反応でき、および/または、プライマー(P)および/または接着剤(C)の官能基と化学反応でき、および/または、
(ii) ポリマーの鎖またはポリマー混合物の場合には基材(S1)の少なくとも一つのポリマーの鎖を複合化(complexant)でき、および/または、プライマー(P)のポリマー鎖を複合化でき、および/または、接着剤(C)のポリマー鎖を複合化で、かつ、
(iii)接着反応を触媒する。
【0071】
官能基は例えば−OH、−COOH、−NH2、=NH、=C=Oまたはエポキシド基にすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
接着アクティベータ(A)は加熱条件下または冷えた条件下で反応できる。
接着アクティベータ(A)は清浄液中またはポリマー中に混合操作または接着プロモータを含むマスターバッチを使用して導入することができ、また、TPEの縮合重合時または乾式混合または成形部品の形成時に導入することができる。
【0073】
接着アクティベータ(A)が(S1)のポリマーと化学反応可能な場合には、(S1)と接触する被覆(コーティング)中に接着アクティベータ(A)を入れることもできる。被覆とは清浄液、プライマ(P)および/または接着剤(C)であると定義できる。接着界面とは基材(S1)とコーテングとの間の接触面を意味する。
【0074】
清浄液中に接着アクティベータ(A)を入れた溶液が好ましい。この清浄液の溶液は一般に不純物、油脂、基材へのプライマー(P)および/または接着剤(C)の接着に有害な影響を与える異物を除去するために使われる。
この清浄液はさらに例えば湿潤剤または汚染物の除去を促進し、および/または、支持体の湿潤性を改善する潜在(デタージェント)のような添加剤を含むことができる。
【0075】
清浄液は例えばは水ベース、脂肪族有機溶媒ベースまたは芳香族溶剤ベースおよびこれら溶剤の2つまたは3つの混合物にすることができる。主たる溶剤グループは書きである:
(1)ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)
(2)アルコール(例えば、メタノール、エチルアルコール、イソプロパノール、グリコール)
(3)エステル(例えば、アセテート、植物由来溶剤)
(4)エーテル(例えば、エチルエーテル、THF、ジオキサン)
(5)グリコールエーテル
(6)芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン)、
(7)石油溶剤(芳香族以外:アルカン、アルケン)
(8)ハロゲン化炭化水素(塩素化、沃素化、フッ素化物)
(9)特殊溶剤(アミン、アミド、テルペン)
【0076】
有機溶媒または水ベースおよび有機溶媒ベースの溶液は、毒性および生態毒性の危険を減らすために溶剤の揮発量が減り、接着アクティベータの溶解性が良くなり、混合物の安定性が向上するように選択する。
【0077】
ある種の溶剤および/またはある種の機能性溶剤の混合物は、接着アクティベータ(A)として作用して、水溶プライマーおよび/または水溶性接着剤の熱可塑性ポリマー(TPE)から成る支持体にたいする接着性を増加させることができる。その例はブタノール/ブタンジオール混合物の場合である。このタイプの溶剤と本発明のアクティベータとが基材の界面に単に存在するだけで初期接着レベルが向上し、表面処理の反応性の耐久性を増加させることができる。
【0078】
この溶液は被接着面の活性時間を増加させることができるという事実によって、この溶液は組立てに大きな柔軟性が与えられ、被接着物の各組立段階およびハンドリングおよび包装を管理する手段が与えられる。
【0079】
接着アクティベータ(A)はイソシアネート官能基を含む化学反応で使用可能な触媒を選択する。特に、アミンタイプ(第二または第三アミン)、金属塩タイプまたは有機金属系タイプの触媒を挙げることができる。
【0080】
アミドタイプの触媒として例えばジエチルアミン(DEA)、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエチルアミン(TEA)、トリエタノールアミン(TEOA)、トリイソプロパノールアミン(TIPA)、トリエチレンジアミン(TEDA)、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)、ジメチル−シクロヘキシルアミン(DMACHA)、トリエチレンテトラアミド、トリイソプロピルアミン、N,N,N',N'-テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラメチル-1,3-ブタン−ジアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル(BDMAEE)、1-(3-アミノプロピル)イミダゾール(API)N-メチルイミダゾール(NMI)1,2-ジメチルイミダゾール(DMI)、イミダゾール、1,4-ジアゾビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、N-メチルN-エチルモルホリニウムを挙げることができる。
【0081】
金属塩ベースの触媒としては例えば下記が挙げられる:Bi、Pb、Sn、Ti、Fe、Sb、U、Cd、Co、Th、Al、Hg、Zn、Ni、R3N、Ce、Mo、V、Mn、ZrおよびR3P。
【0082】
有機金属系触媒とは広い意味で有機金属セグメントを結合した化合物として特徴付けることができる。例としては下記が挙げられるが、これらに限定されるものではない:ジラウリン酸ジブチル錫、酢酸錫オクトエート、錫オレエート、2-エチルヘキサノエート錫、ジブチルジラウリル錫メルカプチド、ジブチル錫ジアセテート、ナフテン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、酸化錫(SnO)の反応生成物または1〜20の炭素原子を有するカルボン酸とジブチル錫オキシドとの反応生成物、水和した酸化モノブチル錫、ブチル錫クロライドジヒドロキシド、ブチル錫トリス(2-エチルヘキサノエート)、ブチル酸錫、ジラウリン酸ジオクチル錫、ジオクチル錫マレアート、シュウ酸錫、カルボン酸亜鉛、カルボン酸ビスマス、有機水銀化合物、ジケトン酸ジルコニウム、ジケトンとして2,4-ペンタンジオン、アセト酢酸エチル、クロルシクロペンタジエン、ジベンゾイルメタン、3-エチルアセチル−アセトン、1,1,1-トリフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンベンゾイルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリアセチルメタン、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、6-メチル-2,4-ヘプタンジオン、6-メチル-2,4-ヘプタンジオン、2,4-ペンタンジオン、2,2-ジメチル-6,6,7,7,8,8−ヘプタフルオロ-3,5-オクタンジオン、6-メチル-2,4-ヘプタンジオン、2,2-ジメチル-6,6,7,7,8,8−ヘプタフルオロ-3,5-オクタンジオン、6-メチル-2,4-ヘプタンジオンおよびブタノール、6-メチル-2,4-ヘプタンジオンおよびエチルアセチルアセテート、6-メチル-2,4-ヘプタンジオンおよび2-アセトシクロペンタノン、6-メチル-2,4-ヘプタンジオンおよびジベンゾイルメタン、ハフニウム、ジルコニウム・ブトキシド、少なくとも+4の酸化状態を有するモリブデンおよび/またはタングステンのジケトン酸塩、ビスマス2-エチルヘキサノエート、有機錫(IV)化合物、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸ナトリウム、セシウム・モリブデン酸塩、カリウム・モリブデン酸塩、ルビジウム・モリブデン酸塩、パラモリブデン酸アンモニウム(NH4)6Mo7O24・4H2O、モリブデニルビスアセチルアセトネート MoO2(C5H7O5)2、二酸化モリブデンテトラメチルヘプタンジオエートMoO2(TMHD)2、モリブデン・アルコキシド1,2-、1,3-または1,4-の形のジオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールまたは1,4-ブタンジオールモリブデン酸、酸化モリブデン、テトラエチルモリブデン酸アンモニウム、ナトリウムタングステン、モリブデン酸マグネシウム、モリブデン酸カルシウム、タングステン酸、リチウム・タングステン、リンタングステン酸、モリブデンベースおよび/または酸化状態が+6のタングステンの化合物、酸化状態が少なくとも+4のバナジウムベースの化合物、バナジン酸アンモニウム、バナジン酸リチウム、バナジウム酸ナトリウム、バナジン酸カリウム、オルトバナジウム酸リチウム、オルトバナジウム酸ナトリウム、オルトバナジウム酸カリウム、バナジン酸マグネシウム、バナジン酸カルシウム、バナジル(IV)アセチルアセトネートVO(C5H7O5)2、バナジルビステトラメチルヘプタンジオエートVO(TMHD)2、バナジン酸、亜鉛ナフテン酸塩、オクタン酸鉛、トリブチル錫オキシド、Zr(OBu)4、Ti(OBu)4、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ジルコニウム、Bu2Sn(OCH3)2、VO(OBu)3、Oct2SnO、Ph3SnOH、コバルト・アセチルアセトネート、Alジオエート、Mnジオエート、Niジオエート、Coジオエート、鉄モノカルボキシレート、鉄アセテート、鉄イソブチラートまたは鉄トリフルオロアセタト。
【0083】
特に、Dabco T12、Fomrez SUL-4、Fascat 4202、Dabco T9、Fomrez C-2およびCata Chekを挙げることができる。
【0084】
接着アクティベータ(A)は全重量に対して0.001〜8重量%、好ましくは0.001〜4重量%の量で存在する。全重量中にはポリマーまたは被覆(コーテング)(清浄液、プライマーおよび/または接着剤)が含まれる。
【実施例】
【0085】
以下、[表1][表2]に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
以下の実施例では下記の略記号を使用した。
基材
5533: アルケマ(Arkema)社から「PEBAX、登録商標、5533」の名称で市販のPA12−PTMG(ポリアミド12−ポリテトラメチレングリコール)タイプのPEBA。
7033: アルケマ(Arkema)社から「PEBAX、登録商標、7033」の名称で市販のPA12−PTMG(ポリアミド12−ポリテトラメチレングリコール)タイプのPEBA。
「PEBAX、登録商標、7033」は「PEBAX、登録商標、5533」より硬い。
溶剤
MEK:メチルエチルケトン
【0086】
プライマー
W104: ドンサン(Dongsung)社からアクアス(Aquace、登録商標W104」の名称で市販の水ベースのプライマー(150℃で30分間加熱したときの乾燥固形残分=40重量%)
架橋剤ARF−40(登録商標)はドンサン(Dongsung)社から市販(150℃で30分間加熱したときの乾燥固形残分=83.5重量%)
Dply165:ドンサン(Dongsung)社から「D-Ply(登録商標)165」の名称で市販の溶剤タイプのプライマー(150℃で30分間加熱したときの乾燥固形残分=10重量%)
架橋剤RFE(登録商標)はバイエル(Byer)社から市販(150℃で30分間加熱したときの乾燥固形残分=26.9重量%)
接着アクティベータ
Borchi Kat22: ボルシェール(Borchers)社製のカルボン酸亜鉛(有機金属系)
Borchi Kat24: ボルシェール(Borchers)社製のカルボン酸ビスマス(有機金属系)。
Borchi KatVP244: ボルシェール(Borchers)社製のカルボン酸ビスマスおよび亜鉛の混合物(有機金属系)。
接着剤
W01: ドンサン(Dongsung)社から「アクアス(Aquace)、登録商標、W01」の名称で市販の水性接着剤(150℃で30分間加熱したときの乾燥固形残分=46.9重量%)
架橋剤ARF−40(登録商標)はドンサン(Dongsung)社から市販。
【0087】
テストは下記の機器を使用して実行した:
(1)プレスA524 (WKD 029、表示最高圧力78.4〜147.1 Pa(8〜15kg/cm2)、
(2)Heraeus換気オーブン(A524(FGE 138)、70℃、
(3)ISO 34パンチ、
(4)テストサンプル材料を切断用空気プレス。
【0088】
一般的な組立て手順
基材(S1)および(S2)は寸法が100×100×1mmの板である。
基材(S1)の製造
(1)溶剤か、接着アクティベータを含む溶剤混合物で基材(S1)の平滑面をクリーニング(比較例)または接着アクティベータを用いてクリーニング(本発明実施例):クリーニング時間:10〜30秒、
(2)外界温度で2分間乾燥(特に記載がない限り)、
(3)ブラシを用いて水性プライマW104(+5%架橋剤ARF-40,登録商標)を塗布、
(4)換気オーブン中で70℃で5分間乾燥、
(5)外界温度で2分間の冷却、
(6)ブラシで水性接着剤W01(+5%架橋剤ARF-40、登録商標)を塗布、
(7)乾燥:換気オーブン中で70℃で5分。
【0089】
基材(S2)の製造
(1)基材(S2)の平滑面をMEKでクリーニング:クリーニング時間=10〜30秒、
(2)外界温度で2分間乾燥、
(3)ブラシでプライマDply 165(+5%架橋剤RFE、登録商標)を塗布、
(4)換気オーブン中で70℃で3分間乾燥、
(5)外界温度で2分間冷却、
(6)ブラシを用いて水性接着剤W01(+5%架橋剤ARF-40、登録商標)を塗布、
(7)換気オーブン中で70℃で5分間乾燥。
【0090】
【表1】

【表2】

【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】接着剤(C)と本発明の接着アクティベータとを介して基材(S1)の表面(F1)を基材(S2)の表面(F2)に接着剤で結合した構造を示す図。
【図2】接着アクティベータ(A)と接着剤(C)との間に接着プライマーをさらに有する構造の図。
【図3】接着アクティベータ(A)をプライマ(P)の層中に有する本発明実施例を表す図。
【図4】接着アクティベータ(A)を接着剤(C)の層中に有する本発明実施例を表す図。
【図5】プライマーを有する、接着剤が塗布された結合前の基材S1またはS2を表す図。
【図6】プライマー無い場合の、接着剤が塗布された結合前の基材S1またはS2を表す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材(S1)を他の基材(S2)に接着結合(collage)で一体化するために、接着アクティベータ(activateur d'adhesion、A)を、
(i)基材(S1)の接着表面(surface de collage、F1)で、基材(S1)の少なくとも1つのポリマーの官能基と化学反応させる、および/または
(ii)基材(S1)の接着表面(F1)で、基材(S1)の少なくとも一つのポリマーの鎖との複合化(complexer)させる、
ための使用であって、
基材(S1)の上記ポリマーが下記(1)および(2):
(1)ハードセグメントとソフトセグメントとが交互に形成された鎖から成る熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマー、
(2)ポリアミドのホモポリマーまたはコポリマー、
の中から選択されることを特徴とする使用。
【請求項2】
アクティベータ(A)が、イソシアネート官能基を含む化学反応で作用する触媒の中から選択される請求項1に記載の使用。
【請求項3】
接着アクティベータ(A)が、アミン型触媒、金属塩型触媒、有機金属型触媒およびこれらの混合物の中から選択される請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
基材(S1)と基材(S2)が同じ種類である請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
基材(S1)と基材(S2)が互いに異なる種類であり、例えば(S2)を(TPE)、ホモポリマーおよびコポリマー、例えばポリオレフィン、ポリアミン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステルエーテル、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノール樹脂、架橋または未架橋のポリウレタン、特に発泡体、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、天然または合成のエラストマー、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル(SBN)、ポリアクリロニトリル、天然または合成の織物、特に有機ポリマー繊維から成る織物、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル)またはポリアミド繊維、ガラス繊維またはカーボン繊維から成る織物、皮、紙および板紙等からなる材料の中から選択する請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
基材(S1)の材料を下記(A)〜(C)およびその混合物の中から選択する請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用:
(A) ポリエステルブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー、
(b) ポリウレタンブロックおよびポリエーテルブロックとを有するコポリマー、
(C) ポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックとを有するコポリマー。
【請求項7】
基材(S1)を他の基材(S2)に接着剤で接合するためのプライマ(P)および/または接着剤(C)の付着力を促進するために、熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた基材(S1)を表面処理する方法において、接着アクティベータ(A)を基材(S1)に塗布することを特徴とする方法。
【請求項8】
接着アクティベータ(A)単独、または、脱脂溶剤との混合物および/または有機溶媒ベースまたは水性ベースの接着プライマ(P)中および/または接着剤(C)中に含まれた接着アクティベータ(A)を、基材(S1)の接着剤結合表面(F1)上に塗布して、基材(S1)を他の基材(S2)に接着剤で結合する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーで作られた接着表面(F1)を有する基材(S1)を、接着表面(F2)を有する基材(S2)へ接着剤で結合する方法であって、基材(S1)の接着表面(F1)を請求項7または8に記載の表面処理方法で処理し、2つの基材(S1)と(S2)の2つの接着表面(F1)と(F2)の少なくとも一方には予め接着剤を塗布し、2つの接着表面(F1)と(F2)を介して結合することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の接着方法で得られる、接着剤で結合された2つの基材(S1)と(S2)の組立体。
【請求項11】
2つの基材(S1)と(S2)、特に基材(S1)と(S2)の靴底の2つの層の接着剤で結合された組立体であって、基材の少なく一方は請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着アクティベータ(A)を使用して活性化された熱可塑性エラストマー(TPE)ポリマーまたはポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーであることを特徴とする組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−542830(P2009−542830A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517366(P2009−517366)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051609
【国際公開番号】WO2008/003914
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(505005522)アルケマ フランス (335)
【Fターム(参考)】