説明

特定の光重合開始剤を含有する感光性組成物

【課題】405nmや365nm等の長波長の光を効率よく吸収し活性化される高感度の光重合開始剤を含有する感光性組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるオキシムエステル化合物の少なくとも一種からなる光重合開始剤とエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を含有する感光性組成物。


(式中、R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、アルキル基等を表し、R及びRは、それぞれ独立に、R11等やハロゲン原子又は水酸基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0〜4である。Xは、直接結合又はCOを表し、Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3132、CO、NR33又はPR34を表し、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、R11等を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の構造を有するオキシムエステル化合物を有効成分とする光重合開始剤と、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物からなる感光性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
感光性組成物は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物に光重合開始剤を加えたものであり、この感光性組成物に405nmや365nmの光を照射することによって重合硬化させることができるので、光硬化性インキ、感光性印刷版、各種フォトレジスト等に用いられている。
【0003】
上記感光性組成物に用いられる光重合開始剤として、下記特許文献1〜8には、カルバゾリル構造を有するO−アシルオキシム化合物を用いることが提案されている。しかし、これらの公知のO−アシルオキシム化合物は、特に感度の点で十分満足できるものではなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2001−302871号明細書
【特許文献2】特表2004−534797号明細書
【特許文献3】特開2005−25169号明細書
【特許文献4】特開2005−128483号明細書
【特許文献5】特開2005−242279号明細書
【特許文献6】特開2005−242280号明細書
【特許文献7】特開2006−16545号明細書
【特許文献8】特許3754065号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、満足できる感度を有する感光性組成物がこれまでなかったということである。
【0006】
従って、本発明の目的は、405nmや365nm等の長波長の光を効率よく吸収し活性化される高感度の光重合開始剤を含有する感光性組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記一般式(I)で表されるオキシムエステル化合物の少なくとも一種からなる光重合開始剤とエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を含有する感光性組成物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び複素環基の水素原子は更にOR21、COR21、SR21、NR2223、CONR2223、−NR22−OR23、−NCOR22−OCOR23、−C(=N−OR21)−R22、−C(=N−OCOR21)−R22、CN、ハロゲン原子、−CR21=CR2223、−CO−CR21=CR2223、カルボキシル基、エポキシ基で置換されていてもよく、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、上記R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表される置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合又はウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよく、また、R12とR13及びR22とR23はそれぞれ一緒になって環を形成していてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、OCSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子又は水酸基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0〜4である。Xは、直接結合又はCOを表し、Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3132、CO、NR33又はPR34を表し、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、Rは、−X−を介して隣接するベンゼン環の炭素原子の1つと結合して環構造を形成していてもよく、あるいはRとRが一緒になって環を形成していてもよく、R31、R33及びR34は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。)
【0010】
また、該感光性組成物を用いて、液晶表示パネル用ブラックマトリクス、カラー画素、スペーサー、及び保護膜を提供するものであり、更にこれらを具備してなる液晶表示パネルを提供するものである。
【0011】
また、該感光性組成物に撥インク剤を添加して用いることで、インクジェット方式カラーフィルター用隔壁及び該隔壁が被転写体上を区画し、区画された被転写体上の凹部にインクジェット法により液滴を付与して画像領域を形成する光学素子の製造方法、基板上に複数の着色領域からなる画素群と前記画素群の各着色領域を離隔する隔壁を少なくとも有し、前述の光学素子の製造方法により作製された光学素子、該光学素子を備えた表示装置を提供するものである。
【0012】
また、該感光性組成物を用いることで、絶縁膜用感光性樹脂組成物から構成されていることを特徴とする積層体、該感光性組成物を硬化させて形成されたカラーフィルター保護のために設けられた保護膜、前記保護膜を有するカラーフィルター及び前記保護膜を有する液晶表示装置を提供するものである。
【0013】
また、該感光性組成物に、さらに無機材料を含有させることで、感光性ペースト組成物、該感光性ペースト組成物から形成されたプラズマディスプレイパネルの隔壁パターン、誘電体パターン、電極パターン及びブラックマトリックスパターンから選択される焼成物パターンを提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の感光性組成物は、感光性に優れ、特に長波長である365nm(i線)及び405nm(h線)の輝線に対する感度が優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の感光性組成物について詳細に説明する。
【0016】
本発明の感光性組成物に用いられる光重合開始剤の有効成分であるオキシムエステル化合物は上記一般式(I)で表される。該オキシムエステル化合物は、オキシムの二重結合による幾何異性体が存在するが、これらを区別するものではなく、上記一般式(I)及び後述の例示化合物は、両方の混合物又はどちらか一方を表すものであり、異性体を示した構造に限定するものではない。
【0017】
上記一般式(I)中、R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イコシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、ビニル、アリル、ブテニル、エチニル、プロピニル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ペンチルオキシエチル、オクチルオキシエチル、メトキシエトキシエチル、エトキシエトキシエチル、プロポキシエトキシエチル、メトキシプロピル、2−メトキシ−1−メチルエチル等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表されるアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、クロロフェニル、ナフチル、アンスリル、フェナンスレニル、上記アルキル基で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アンスリル等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表されるアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル、クロロベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル、フェニルエチル、フェニルエテニル等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表される複素環基としては、例えば、ピリジル、ピリミジル、フリル、チエニル、テトラヒドロフリル、ジオキソラニル、ベンゾオキサゾール−2−イル、テトラヒドロピラニル、ピロリジル、イミダゾリジル、ピラゾリジル、チアゾリジル、イソチアゾリジル、オキサゾリジル、イソオキサゾリジル、ピペリジル、ピペラジル、モルホリニル等の5〜7員複素環が好ましく挙げられる。また、R12とR13が一緒になって形成しうる環、R22とR23が一緒になって形成しうる環、及びRが隣接するベンゼン環と一緒になって形成しうる環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロペンテン環、ベンゼン環、ピペリジン環、モルホリン環、ラクトン環、ラクタム環等の5〜7員環が挙げられる。また、R11、R12、R13、R21、R22及びR23を置換してもよいハロゲン原子及びR、Rで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0018】
上記置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合又はウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、この時中断する結合基は1種又は2種以上の基でもよく、連続して中断しうる基の場合は2つ以上連続して中断してもよい。また、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよい。
【0019】
本発明に用いられるオキシムエステル化合物は、下記〔化2〕及び〔化3〕に示されるように、R又はRを介して二量化させることもできる。
【0020】
【化2】

【0021】
【化3】

【0022】
本発明に用いられるオキシムエステル化合物の好ましい具体例としては、以下の化合物No.1〜No.120の化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により何ら制限を受けるものではない。
【0023】
【化4】

【0024】
【化5】

【0025】
【化6】

【0026】
【化7】

【0027】
【化8】

【0028】
【化9】

【0029】
【化10】

【0030】
【化11】

【0031】
【化12】

【0032】
【化13】

【0033】
本発明の感光性組成物は、上述のオキシムエステル化合物を少なくとも一種含有するものであるが、必要に応じて他の光重合開始剤あるいは増感剤を併用することも可能であり、その他の光重合開始剤を併用することによって著しい相乗効果を奏する場合もある。
【0034】
上述のオキシムエステル化合物と併用できる光重合開始剤としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジイソプロピルチオキサントン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、チオキサントン/アミン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、並びに特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特開2005−97141号公報、特表2006−516246号公報、特許第3860170号公報、特許第3798008号公報、WO2006/018973号公報に記載の化合物等が挙げられる。これらの中でも、下記一般式(a)又は(c)で表される化合物が好ましい。
【0035】
【化14】

【0036】
(式中、R71、R72及びR73は、各々独立に、R、OR、COR、SR、CONRR’又はCNを表し、R及びR’は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は複素環基を表し、これらはハロゲン原子及び/又は複素環基で置換されていてもよく、これらのうちアルキル基及びアリールアルキル基のアルキレン部分は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合により中断されていてもよく、また、R及びR’は一緒になって環を形成していてもよく、R74は、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、R75は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又は下記一般式(b)で表される置換基を表し、gは0〜4の整数であり、gが2以上の時、複数のR74は異なる基でもよい。)
【0037】
【化15】

【0038】
(式中、環Mはシクロアルカン環、芳香環又は複素環を表し、X73はハロゲン原子又はアルキル基を表し、Y71は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表し、Z71は炭素原子数1〜5のアルキレン基を表し、hは0〜4の整数であり、hが2以上の時、複数のX73は異なる基でもよい。)
【0039】
上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物としては、特に限定されず、従来、感光性組成物に用いられているものを用いることができるが、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレートあるいは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和多塩基酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.121〜No.124、(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基含有多官能アクリレートとトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多官能イソシアネートの反応物、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基含有多官能アクリレートと無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基酸無水物の反応物である酸価を有する多官能アクリレートが挙げられる。これらの中でも、両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート、1個のカルボキシ基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート、不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステルに、本発明のオキシムエステル化合物を有効成分とする光重合開始剤は好適である。
【0040】
これらの重合性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また2種以上を混合して使用する場合には、それらを予め共重合して共重合体として使用してもよい。
【0041】
【化16】

【0042】
【化17】

【0043】
【化18】

【0044】
【化19】

【0045】
また、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物として、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物を用いて、本発明の感光性組成物をアルカリ現像性感光性樹脂組成物とすることもできる。該エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メ タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;N−ビニルピロリドン;スチレンおよびその誘導体、α−メチルスチレン等のスチレン類;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキ シメチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等のその他のビニル化合物、およびポリメチルメタクリレートマクロモノマー、ポリスチレンマクロモノマーなどのマクロモノマー類、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート、N−フェニルマレイミド、メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタン等と、(メタ)アクリル酸との共重合体及びこれらに昭和電工(株)社製カレンズMOI、AOIのような不飽和結合を有するイソシアネート化合物を反応させた(メタ)アクリル酸の共重合体や、フェノール及び/又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格を有するノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物、多官能エポキシ基を有するポリフェニルメタン型エポキシ樹脂、下記一般式(II)で表されるエポキシ化合物等のエポキシ基に不飽和一塩基酸を作用させ、更に多塩基酸無水物を作用させて得られた樹脂を用いることができる。これらの中でも、下記一般式(II)で表されるエポキシ化合物等のエポキシ基に不飽和一塩基酸を作用させ、更に多塩基酸無水物を作用させて得られた樹脂が好ましい。これらのモノマーは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物は、不飽和基を0.2〜1.0当量含有していることが好ましい。
【0046】
【化20】

【0047】
(式中、X41は直接結合、メチレン基、炭素原子数1〜4のアルキリデン基、炭素原子数3〜20の脂環式炭化水素基、O、S、SO、SS、SO、CO、OCO又は下記〔化19〕若しくは〔化20〕で表される置換基を表し、該アルキリデン基はハロゲン原子で置換されていてもよく、R41、R42、R43及びR44はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、nは0〜10の整数である。)
【0048】
【化21】

【0049】
(式中、Zは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基又はアルコキシ基により置換されていてもよいフェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を示し、Yは炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を示し、アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、dは0〜5の整数である。)
【0050】
【化22】

【0051】
上記エポキシ化合物に作用させる上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、等が挙げられる。ヒドロキシエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を作用させた後に作用させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2’−3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
【0052】
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。すなわち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸および上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
【0053】
酸価調整して本発明の(着色)アルカリ現像性感光性樹脂組成物の現像性を改良するため、上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物と共に、さらに単官能又は多官能エポキシ化合物を用いることができる。上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
【0054】
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、下記化合物No.125、No.126等が挙げられる。
【0055】
【化23】

【0056】
【化24】

【0057】
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上を用いると、特性の一層良好な着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物を得ることができるので好ましい。該ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(II)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。該グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタンが挙げられる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物、トリフェニルメタン型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
【0058】
本発明の感光性組成物において、光重合開始剤の添加量は特に限定されるものではないが、本発明のオキシムエステル化合物の添加量は、エチレン性不飽和結合を有する上記重合性化合物100質量部に対して、好ましくは1〜70質量部、より好ましくは1〜50質量部、最も好ましくは5〜30質量部である。
【0059】
特に本発明の感光性組成物を(着色)アルカリ現像性感光性樹脂組成物とする場合、上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性化合物の含有量は、本発明の(着色)アルカリ現像型感光性樹脂組成物において1〜20質量%、特に3〜12質量%が好ましい。
【0060】
本発明の感光性組成物には、さらに溶媒を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて前記の各成分(本発明のオキシムエステル化合物及びエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物等)を溶解または分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。
これらの中でもケトン類、エーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、シクロヘキサノン等が、感光性組成物においてレジストと光重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
【0061】
また、本発明の感光性組成物(特にアルカリ現像性感光性樹脂組成物)には、さらに色材を含有させて着色感光性組成物としてもよい。該色材としては、顔料、染料、天然色素等が挙げられる。これらの色材は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0062】
上記顔料としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;ファーネス法、チャンネル法、サーマル法によって得られるカーボンブラック、あるいはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;前記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整、被覆したもの、前記カーボンブラックを予め溶媒中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、前記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のもの、950℃における揮発分中のCO、COから算出した全酸素量が、カーボンブラックの表面積100m当たり9mg以上であるもの;黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン;アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック;疎水性樹脂、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー等の有機又は無機顔料を用いることができる。これらの顔料は単独で、あるいは複数を混合して用いることができる。
【0063】
上記顔料としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
【0064】
上記染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられ、これらは複数を混合して用いてもよい。
【0065】
本発明の感光性組成物において、上記色材の添加量は、エチレン性不飽和結合を有する上記重合性化合物100質量部に対して、好ましくは50〜350質量部、より好ましくは100〜250質量部である。
【0066】
本発明の感光性組成物には、さらに無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。本発明の感光性組成物において、無機化合物の含有量は、エチレン性不飽和結合を有する上記重合性化合物100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部であり、これらの無機化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
【0067】
これら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等として用いられる。
【0068】
本発明の着色感光性組成物には、色材、及び/又は無機化合物を分散させる分散剤を加えることができる。該分散剤としては色材、無機化合物を分散、安定化できるものであれば何でも良く、市販の分散剤、例えばビックケミー社製、BYKシリーズ等を用いることができ、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
【0069】
また、本発明の感光性組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤;増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
【0070】
本発明の感光性組成物において、エチレン性不飽和結合を有する前記重合性化合物及び本発明のオキシムエステル化合物以外の任意成分(但し、前記の他の光重合開始剤、無機充填剤、色材及び溶媒は除く)の使用量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、エチレン性不飽和結合を有する前記重合性化合物100質量部に対して合計で50質量部以下とする。
【0071】
また、エチレン性不飽和結合を有する上記重合性化合物とともに、他の有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。該有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ウレタン樹脂、ポリカーボネートポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ樹脂が好ましい。
他の有機重合体を使用する場合、その使用量は、エチレン性不飽和結合を有する上記重合性化合物100質量部に対して、好ましくは10〜500質量部である。
【0072】
本発明の感光性組成物には、さらに、不飽和結合を有するモノマー、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、シランカプリング剤、メラミン等を併用することができる。
【0073】
上記不飽和結合を有するモノマーとしては、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ステアリル 、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸亜鉛、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールZジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0074】
上記連鎖移動剤、増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.127、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の脂肪族多官能チオール化合物、昭和電工社製カレンズMT BD1、PE1、NR1等が挙げられる。
【0075】
【化25】

【0076】
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
【0077】
上記シランカップリング剤としては、例えば信越化学社製シランカップリング剤を用いることができ、その中でもKBE−9007、KBM−502、KBE−403等、イソシアネート基、メタクリロイル基、エポキシ基を有するシランカップリング剤が好適に用いられる。
【0078】
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CHOH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
【0079】
本発明の感光性組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
【0080】
また、本発明の感光性組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
【0081】
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
【0082】
本発明の感光性組成物は、光硬化性塗料あるいはワニス、光硬化性接着剤、プリント基板、あるいはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示素子におけるカラーフィルター、CCDイメージセンサのカラーフィルター、プラズマ表示パネル用の電極材料、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、歯科用組成物、光造形用樹脂、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、液状及び乾燥膜の双方、はんだレジスト、種々の表示用途用のカラーフィルターを製造するためのあるいはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、およびLCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UVおよび可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料あるいは保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
【0083】
本発明の感光性組成物は、液晶表示パネル用のスペーサーを形成する目的及び垂直配向型液晶表示素子用突起を形成する目的で使用され、特に垂直配向型液晶表示素子用の突起とスペーサーを同時に形成するための感光性組成物として有用である。
【0084】
上記の液晶表示パネル用スペーサーは、(1)本発明の感光性組成物の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して放射線を照射する工程、(3)露光後ベーク工程、(4)露光後の該被膜を現像する工程(5)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。
【0085】
撥インク剤を添加した感光性組成物、もしくは着色感光性組成物は、インクジェット方式用隔壁形成樹脂組成物として有用であり、該組成物はカラーフィルター用として用いられ、特にプロファイル角が50°以上であるインクジェット方式カラーフィルター用隔壁が好ましい。該撥インク剤としては、フッ素系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤からなる組成物が好適に用いられる。
【0086】
該隔壁が被転写体上を区画し、区画された被転写体上の凹部にインクジェット法により液滴を付与して画像領域を形成する方法により光学素子が製造される。この際、前記液滴が着色剤を含有し、前記画像領域が着色されているのが好ましく、基板上に複数の着色領域からなる画素群と前記画素群の各着色領域を離隔する隔壁を少なくとも有し、上記の光学素子の製造方法により作製された光学素子が好ましく用いられる。
【0087】
本発明の感光性組成物は保護膜又は絶縁膜用組成物としても用いられ、紫外線吸収剤、アルキル化変性メラミン及び/又はアクリル変性メラミン、分子中にアルコール性水酸基を含有する1又は2官能の(メタ)アクリレートモノマー及び/又はシリカゾルを含有することができる。
【0088】
上記保護膜、絶縁膜用の感光性樹脂組成物は、
(A)ジオ−ル化合物と多価カルボン酸類とを反応させて得られ、重量平均分子量が2,000〜40,000、酸価が50〜200mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂、
(B)光重合可能なエチレン性不飽和結合を一分子中に少なくとも1つ以上含む不飽和化合物、
(C)エポキシ化合物、及び
(D)光重合開始剤、
を主成分とする樹脂組成物であって、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して、(C)成分が10〜40重量部、(D)成分が0.01〜2.0重量部含有され、且つ、(D)成分の光重合開始剤として上記一般式(I)で表される化合物を含有するものが好ましい。
【0089】
上記絶縁膜は、剥離可能な支持基材上に絶縁樹脂層が設けられた積層体における絶縁樹脂層に用いられ、該積層体は、アルカリ水溶液による現像が可能なものであり、絶縁樹脂層の膜厚が10〜100μmであることが好ましい。
【0090】
本発明の感光性組成物に無機材料を含有させることで、感光性ペースト組成物として用いることができる。該感光性ペースト組成物は、プラズマディスプレイパネルの隔壁パターン、誘電体パターン、電極パターン及びブラックマトリックスパターンなどの焼成物パターンを形成するために用いられる。
【実施例】
【0091】
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0092】
〔実施例1−1〜1−8〕感光性組成物No.1−1〜1−8の調製
アクリル系共重合体14.0gに対し、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物3.86g、化合物No.1、化合物No.26、化合物No.27、化合物No.28、化合物No.32、化合物No.35、化合物No.37及び化合物No.97の0.77g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート23.82gを加えて良く撹拌し、感光性組成物No.1−1〜1−8を得た。
尚、上記アクリル系共重合体は、メタクリル酸20質量部、ヒドロキシエチルメタクリレート15質量部、メチルメタクリレート10質量部及びブチルメタクリレート55質量部をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート300質量部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75質量部を加えて70℃で5時間反応後、昭和電工社製カレンズMOI 14.3質量部を加えて更に80度で5時間反応させることにより得られたものである。
【0093】
〔実施例2−1〜2−5〕感光性組成物No.2−1〜2−5の調製
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物15.0g、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル3.74gを混合し、化合物No.1、化合物No.23、化合物No.24、化合物No.26及び化合物No.97のそれぞれ3.30g及びエチルセロソルブ78gを添加して良く撹拌し、感光性組成物No.2−1〜2−5を得た。
【0094】
〔実施例3−1〜3−5〕アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.3−1〜3−5の調製
<ステップ1>アルカリ現像性樹脂組成物No.1の調製
1,1−ビス(4’−エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン17.0g、アクリル酸4.43g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.06g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.11g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート14.3gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート7.18g、無水コハク酸4.82g及びテトラブチルアンモニウムクロリド0.25gを加えて、100℃で5時間撹拌した。更に、1,1−ビス(4’−エポキシプロピルオキシフェニル)−1−(1’’−ビフェニル)−1−シクロヘキシルメタン5.08g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート2.18gを加えて、120℃で12時間、80℃で2時間、40℃で2時間撹拌した後、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート13.1gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.1を得た(Mw=4200、Mn=2100、酸価(固形分)55mgKOH/g)。
【0095】
<ステップ2>感光性組成物No.3−1〜3−5の調製
ステップ1で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1の2.68g、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物1.23g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート3.34g及びシクロヘキサノン3.34gを混合し、化合物No.1、化合物No.23、化合物No.24、化合物No.26及び化合物No.97のそれぞれ0.25gを添加して良く撹拌し、アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.3−1〜3−5を得た。
【0096】
〔実施例4−1〜4−3〕アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.4−1〜4−3の調製
<ステップ1>アルカリ現像性樹脂組成物No.2の調製
ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量231)184g、アクリル酸58.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.26g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.11g及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート23.0gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート35.0g、ビフタル酸無水物59.0g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.24gを加えて、120℃で4時間撹拌した。更にテトラヒドロ無水フタル酸20gを加え、120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌した後、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート90.0gを加えて、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート溶液として目的物であるアルカリ現像性樹脂組成物No.2を得た(Mw=5000、Mn=2100、酸価(固形分)92.7mgKOH/g)。
【0097】
<ステップ2>感光性組成物No.4−1〜4−3の調製
ステップ1で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.2の2.68g、トリメチロールプロパントリアクリレート1.47g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート6.25g及びシクロヘキサノン5.00gを混合し、化合物No.1、化合物No.26及び化合物No.97の0.73gを添加して良く撹拌し、アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.4−1〜4−3を得た。
【0098】
〔実施例5−1〜5−3〕着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.5−1〜5−3の調製
さらにピグメントブルー15の2.00gを加えた以外は実施例3−1、3−4及び3−5と同様にして、着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.5−1〜5−3を得た。
【0099】
〔実施例6−1〜6−3〕着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.6−1〜6−3の調製
さらにカーボンブラックの3.00gを加えた以外は実施例4−1〜4−3と同様にして、着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.6−1〜6−3を得た。
【0100】
〔実施例7−1〜7−3〕感光性組成物No.7−1〜7−3の調製
さらに銀ペースト4.52gを加えた以外は実施例1−1、1−2及び1−8と同様にして、感光性組成物No.7−1〜7−3を得た。
【0101】
〔実施例8〕着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.8の調製
実施例3−1〜3−5のステップ1で得られたアルカリ現像性樹脂組成物No.1の10.9g、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物0.5g、カーボンブラック6.9g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート30.0g及びシクロヘキサノン30.0gを混合し、化合物No.79の1.0gを添加して良く攪拌し、着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.8を得た。
【0102】
〔比較例1−1〜1−4〕比較感光性組成物No.1−1〜1−4の調製
実施例1−1の化合物No.1の0.77gに替えて、下記〔化26〕に示す比較化合物No.1〜4の0.77gを用いた以外は、実施例1−1と同様にして、比較感光性組成物No.1−1〜1−4を得た。
【0103】
【化26】

【0104】
〔比較例2−1〜2−4〕アルカリ現像性感光性樹脂組成物である比較感光性組成物No.2−1〜2−4の調製
実施例3−1の化合物No.1の0.25gに替えて、比較化合物No.1〜4の0.25gを用いた以外は、実施例3−1と同様にして、比較用のアルカリ現像性感光性樹脂組成物である比較感光性組成物No.2−1〜2−4を得た。
〔比較例3〕着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である比較感光性組成物No.3の調製
実施例8の化合物No.79の1.0gに替えて比較化合物No.3の1.0gを用いた以外は、実施例8と同様にして、比較用の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である比較感光性組成物No.3を得た。
【0105】
〔評価例1〕得られた感光性組成物No.1−1〜1−8及び比較感光性組成物No.1−1〜1−4について、硬度試験を以下のようにして行った。試験結果を表1に示す。
また、アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.3−1〜3−5及び比較感光性組成物No.2−1〜2−4について、感度の評価を以下のようにして行った。評価結果を表2に示す。
【0106】
<硬度試験>
感光性組成物を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに#3のバーコーターで塗布した。これに、ベルトコンベア付の光照射装置を使用して80W/cmの高圧水銀灯の光を照射した。ランプからベルトコンベアまでの距離は10cm、ベルトコンベアのラインスピードは8cm/分とした。硬化後24時間室温に放置してから、鉛筆硬度試験機を用い、荷重1kgで鉛筆硬度を測定した。
【0107】
<感度>
アルカリ現像性感光性樹脂組成物をアルミ基板に#3のバーコーターで約1μmの厚さに塗布した。60℃で15分間プリベークを行った後、日本分光株式会社製の分光照射装置CT−25CPにより光源として超高圧水銀ランプを用いて露光し、次いで、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液に25℃で浸漬して現像し、良く水洗し、365nm及び405nmにおける分光感度を測定した。感度は、365nm及び405nmの光において硬化に必要な最小の硬化エネルギーを、アルミ板上に残った硬化膜段数と365nm及び405nmの射出光量より求めた。
【0108】
【表1】

【0109】
【表2】

【0110】
表1から明らかなように、感光性組成物No.1−1〜No.1−8は硬度が高かったが、感光性組成物No.1−1〜1−4は十分な硬度が得られなかった。
また、表2から明らかなように、アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.3−1〜No.3−5は、長波長である365nm及び405nmのいずれの光に対しても感度が優れていた。これに対し、比較感光性組成物No.2−1は、365nmの光に対しては感度が低いため露光量を多くせざるを得ず、405nmの光に対しては硬化しなかった。また、比較感光性組成物2−2は、365nmの光に対しては十分な感度を有していたが、405nmの光に対しては感度が低いため露光量を多くせざるを得なかった。さらに、比較感光性樹脂組成物No.2−3及び2−4は、365nm及び405nmの光に対して共に感度が低いため露光量を多くせざるを得なかった。
【0111】
〔評価例2〕感光性組成物No.8及び比較感光性組成物No.3について以下の評価を行った。評価結果を〔表3〕に示す。
【0112】
ガラス基板上に着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物をスピンコート(900r.p.m、10秒間)し、70℃で20分間プリベークを行った。所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液に25℃で40秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で1時間ベークしてパターンを定着させ、得られたパターンについて以下の項目について評価した。
<感度>
露光時に、露光量が60mJ/cmでパターン形成できたものをa、100mJ/cmで露光しないとパターン形成できなかったものをb、150mJ/cmで露光しないとパターン形成できなかったものをcとした。
<解像度>
露光現像時に、線幅8μm以下でも良好にパターン形成できたものをA、線幅10〜30μmであれば良好にパターン形成できたものをB、線幅30μm以上でないと良好なパターン形成ができなかったものをCとした。
<密着性>
現像して得られたパターンのはがれにつき観察し、パターンはがれが観察されないものを○、一部にはがれが観察されるものを×とした。
【0113】
【表3】

【0114】
実施例8の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である感光性組成物No.8は、高感度で解像度に優れるものであった。また、基板との密着性に優れ、パターンはがれも観察されなかった。
これに対して、比較例3の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物である比較感光性組成物No.3は、低感度であり、解像度及び密着性も低いものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で表されるオキシムエステル化合物の少なくとも一種からなる光重合開始剤とエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を含有する感光性組成物。
【化1】

(式中、R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び複素環基の水素原子は更にOR21、COR21、SR21、NR2223、CONR2223、−NR22−OR23、−NCOR22−OCOR23、−C(=N−OR21)−R22、−C(=N−OCOR21)−R22、CN、ハロゲン原子、−CR21=CR2223、−CO−CR21=CR2223、カルボキシル基、エポキシ基で置換されていてもよく、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、上記R11、R12、R13、R21、R22及びR23で表される置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合又はウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよく、また、R12とR13及びR22とR23はそれぞれ一緒になって環を形成していてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、OCSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子又は水酸基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0〜4である。Xは、直接結合又はCOを表し、Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3132、CO、NR33又はPR34を表し、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、Rは、−X−を介して隣接するベンゼン環の炭素原子の1つと結合して環構造を形成していてもよく、あるいはRとRが一緒になって環を形成していてもよく、R31、R33及びR34は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。)
【請求項2】
請求項1に記載の感光性組成物において、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物がアルカリ現像性樹脂であるアルカリ現像性感光性樹脂組成物。
【請求項3】
請求項2に記載のアルカリ現像性感光性樹脂組成物に、さらに着色剤としてカーボンブラック、及び/又は有機顔料を含有する着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物。
【請求項4】
レーザーで露光することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性組成物。
【請求項5】
請求項3記載の着色アルカリ現像性感光性樹脂組成物から形成された液晶表示パネル用ブラックマトリクス及び/又はカラー画素。
【請求項6】
請求項5記載の液晶表示パネル用ブラックマトリクス及び/又はカラー画素を具備してなる液晶表示パネル。
【請求項7】
液晶表示パネル用スペーサー形成に用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物。
【請求項8】
垂直配向型液晶表示素子用の突起、又は突起とスペーサーを同時に形成するための請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の感光性組成物から形成された液晶表示パネル用スペーサー。
【請求項10】
請求項9に記載の液晶表示パネル用スペーサーを具備してなる液晶表示パネル。
【請求項11】
請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物に、撥インク剤を添加したインクジェット方式カラーフィルター用隔壁形成樹脂組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の隔壁形成樹脂組成物により形成されたインクジェット方式カラーフィルター用隔壁。
【請求項13】
請求項12に記載の隔壁が被転写体上を区画し、区画された被転写体上の凹部にインクジェット法により液滴を付与して画像領域を形成する光学素子の製造方法。
【請求項14】
基板上に複数の着色領域からなる画素群と前記画素群の各着色領域を離隔する隔壁を少なくとも有し、請求項13に記載の光学素子の製造方法により作製された光学素子。
【請求項15】
請求項14に記載の光学素子を備えた表示装置。
【請求項16】
請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物を用いた保護膜又は絶縁膜用組成物。
【請求項17】
剥離可能な支持基材上に絶縁樹脂層が設けられた積層体において、絶縁樹脂層が請求項16に記載の絶縁膜用感光性組成物から構成されていることを特徴とする積層体。
【請求項18】
請求項16に記載の感光性組成物を硬化させて形成されたカラーフィルター保護のために設けられた保護膜。
【請求項19】
請求項18に記載の保護膜を有するカラーフィルター。
【請求項20】
請求項18に記載の保護膜を有する液晶表示装置。
【請求項21】
請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物に、さらに無機材料を含有させてなる感光性ペースト組成物。
【請求項22】
請求項21に記載の感光性ペースト組成物から形成されたプラズマディスプレイパネルの隔壁パターン、誘電体パターン、電極パターン及びブラックマトリックスパターンから選択される焼成物パターン。

【公開番号】特開2010−15025(P2010−15025A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−175653(P2008−175653)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】