説明

現像装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】 二成分現像剤を用いる現像装置を着脱可能に備えた画像形成装置において、初期現像剤を現像装置内へ簡易な方法で開放するとともに現像装置を小型化する。
【解決手段】 初期現像剤を収容した第1の現像剤収容室32を囲む仕切り板36及び隔壁40に連通口36a、36b及びトナー供給口40aを設け、これらを遮蔽部材50で塞ぐ。遮蔽部材は仕切り板及び隔壁に沿って移動可能とし、突出部50aを第1の現像剤収容室の外部に突出させて配置する。現像装置を画像形成装置に装着する動作にともなって、画像形成装置に設けられた解除部材3に突出部50aが接触し、遮蔽部材50が第1の現像剤収容室に進入する。遮蔽部材の開口が連通口及びトナー供給口を開放する位置に移動すると装着が完了し、初期現像剤が現像装置内に開放される。開放後の第1の現像剤収容室は現像剤が循環する搬送路として使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やレーザープリンタ等に用いられ、静電電位の差による潜像を粉状のトナーの付着により可視化する現像装置及びこの現像装置を用いた画像形成装置に係り、特に、少なくともトナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用する現像装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉状のトナーの付着により可視像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置として、トナーと磁性キャリアとを含む、いわゆる二成分現像剤を使用するものが広く普及している。この画像形成装置では、二成分現像剤を収容した現像装置を像保持体と対向配置し、像保持体の表面にトナーを転移させて静電潜像を可視化する。また、このような画像形成装置では、現像装置を画像形成装置の本体に対して着脱可能とし、所定量の画像形成が行われると現像装置を含むユニット又はカートリッジを画像形成装置の本体から取り出して交換することが行われている。
【0003】
このような画像形成装置に装着される現像装置には、使用前の初期段階で二成分現像剤が投入されている(以後、「初期現像剤」という)。この初期現像剤は、所定のトナー濃度つまりトナーと磁性キャリアとを所定の混合比とし、現像装置内の所定の領域に封入されている。そして、画像形成の動作を始める前に、つまり現像装置を画像形成装置に装着する前又は装着直後に開封され、像保持体と対向する現像部材に初期現像剤が供給されて現像動作が可能となる。
【0004】
初期現像剤を現像装置内の所定の領域に封入する方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、現像剤を収容した封入領域の開口部をシール部材で閉塞する方法がある。つまり、現像装置が未使用のときは、初期現像剤が収容された封入領域をシール部材で閉塞しておき、使用を開始するときにこのシール部材を除去して封入領域を開放し、初期現像剤を現像装置内に充填するものである。
このように現像剤の封入領域をシールで密閉しておくことで、初期現像剤が装置外に漏出したり、湿気を帯びるのを防止することができる。特に、現像装置の輸送時等においても現像剤が現像装置外に漏出するのを防止することができる。
また、特許文献2には、シール部材を巻き取る駆動源を備えた現像剤収納容器が記載されている。上記駆動源として、バネ等の弾性部材が用いられており、弾性部材が復元力を蓄えた状態で保持される。そして、この現像剤収納容器を画像形成装置本体に装着するときに上記復元力の保持が解除されて、シール部材を開封するものとなっている。
【特許文献1】特開平11−65250号公報
【特許文献2】特開2001−34055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにシール部材で現像剤の封入領域を密閉した現像装置では、シール部材を除去するときにシール部材が途中で切断することがあり、現像剤収容室内にシール部材の破片が残留する等の問題を誘引することがある。
また、操作者がシール部材を除去するものでは、使用開始時にシール部材の除去を忘れたり、シール部材の引き抜き時に現像剤が漏れて手を汚す等の問題を招く原因となる。
一方、初期現像剤をシール部材の除去によって現像装置内に開放すると、初期現像剤を収容していた封入領域は現像剤の開放後に空となり、画像形成動作の開始以後は不要なスペースとして放置される。このことは、現像装置の小型化を阻害する要因となる。
【0006】
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、現像装置の使用開始前に封入された初期現像剤の現像装置内への開放を簡易な方法で行うことができるとともに、小型化を実現した現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、 少なくとも磁性キャリアとトナーとが混合された二成分現像剤を保持することができる無端状の周面を有し、該周面が周回移動する現像ロールと、 二成分現像剤を収容する第1の現像剤収容室と、 該第1の現像剤収容室と前記現像ロールとの間の領域に設けられ、前記二成分現像剤を前記現像ロールに供給するための第2の現像剤収容室と、 前記現像ロールの軸線と平行に設けられ、前記第1の現像剤収容室と第2の現像剤収容室との間を仕切る仕切り板と、 前記第1の現像剤収容室と前記第2の現像剤収容室との間で二成分現像剤の移動を可能にする連通口と、 前記仕切り板に沿って移動が可能に設けられ、前記連通口を塞ぐ第1の遮蔽板とを有し、 該第1の遮蔽板は、前記二成分現像剤の通過が可能な開口を有し、該開口の位置が前記連通口の位置と対応するように該第1の遮蔽板が移動して前記連通口を開放するものである現像装置を提供する。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の現像装置において、 前記第1の現像剤収容室及び前記第2の現像剤収容室には、現像ロールの軸線とほぼ平行な方向であって、互いに反対方向に二成分現像剤を搬送する第1の撹拌搬送部材及び第2の撹拌搬送部材がそれぞれ設けられ、 前記連通口は、前記第1の撹拌搬送部材及び第2の撹拌搬送部材の軸線方向における両端部と対応する位置にそれぞれ設けられており、 前記第1の現像剤収容室及び前記第2の現像剤収容室を循環するように二成分現像剤が搬送されるものとする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の現像装置において、前記連通口が遮蔽された状態で前記第1の現像剤収容室に二成分現像剤が収容され、 該現像装置の使用を開始する前に、前記第1の遮蔽板を移動して前記連通口を開放し、前記二成分現像剤を前記第2の現像剤収容室及び前記現像ロールに供給するものとする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の現像装置において、 前記第1の遮蔽板の一部は、前記第1の現像剤収容室又は前記第2の現像剤収容室の外部に突き出しており、該現像装置が使用される画像形成装置に装着する動作にともない、前記第1の遮蔽板の突き出した部分が前記画像形成装置に接触して該第1の遮蔽板が移動し、前記連通口を開放するものとする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の現像装置において、 前記二成分現像剤に補充するためのトナーを収容するトナー収容室と、 該トナー収容室と前記第1の現像剤収容室との間を仕切る隔壁と、
前記トナー収容室から前記第1の現像剤収容室へトナーを供給するトナー供給口と、 前記隔壁に沿って移動が可能に設けられ、前記トナー供給口を塞ぐ第2の遮蔽板とを有し、 該第2の遮蔽板は、前記トナーの通過が可能な開口を有し、 該開口の位置が前記トナー供給口の位置と対応するように前記第2の遮蔽板が移動して前記トナー供給口を開放するものとする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の現像装置において、 前記第1の遮蔽板と前記第2の遮蔽板とは連結され、同時に移動するものとする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の現像装置において、 前記第1の遮蔽板又は第2の遮蔽板の前記現像装置内で移動する先端部分は、前記仕切り板と対向する面の反対側の面が傾斜するように形成され、先端縁が鋭角を形成しているものとする。
【0014】
請求項8に係る発明は、 帯電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、 前記像保持体上に形成された静電潜像にトナーを移転して、可視像を形成する現像装置と、 前記像保持体上に形成されたトナー像を記録シートに又は中間転写体に転写する転写装置とを有する画像形成装置であって、
前記現像装置は、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の現像装置であり、 少なくとも該現像装置を含むユニットが、前記画像形成装置本体に設けられたユニット装着部に着脱が可能となっており、 前記ユニットへ装着する動作に連動して前記第1の遮蔽板が移動し、該第1の遮蔽板の前記開口が前記連通口と対向することにより前記連通口を開放する画像形成装置を提供する。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、 前記ユニット装着部には、前記現像装置を装着する方向に対して徐々に接近する壁面が形成され、 前記現像装置の前記ユニット装着部への装着にともなって、前記第1の遮蔽板の突き出した部分が前記壁面に沿って接触することにより、該第1の遮蔽板が前記仕切り板に沿って移動し、前記連通口を開放するものとする。
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、 前記壁面は、前記現像装置を装着する方向との角度が、45度以下に設定されているものとする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明の現像装置では、使用開始まで連通口を第1の遮蔽板で塞いだ状態として使用前の二成分現像剤つまり初期現像剤を封入しておくことができる。そして、使用開始時には連通口と第1の遮蔽板の開口とが対向する位置になるように第1の遮蔽板を移動させ、初期現像剤を現像装置内へ開放することを容易に行うことができる。
【0018】
請求項2に係る発明の現像装置では、第1の遮蔽板が連通口を開放する位置に移動すると、第1の現像剤収容室及び第2の現像剤収容室とで現像剤が循環するように搬送され、現像剤の撹拌及び現像ロールへの供給を行うことができる。これにより、現像剤の封入が解除された後の第1の現像剤収容室を有効に使用することができ、現像装置の小型化が可能となる。
【0019】
請求項3に係る発明の現像装置では、現像装置の使用を開始するまでは連通口が遮蔽されているので、第1の現像剤収容室に収容された二成分現像剤が外部に漏出するのを防止することができる。特に、現像装置が輸送される際の現像剤漏れを有効に防止することができる。
【0020】
請求項4に係る発明の現像装置では、操作者の現像装置を装着する動作に連動して第1の遮蔽板が移動し、初期現像剤が現像装置内に開放される。これにより、初期現像剤が封入された現像剤収容室を開放する操作が不要となる。また、開放時に操作者の手や服を汚すこともない。
【0021】
請求項5に係る発明の現像装置では、第2の遮蔽板の移動によりトナー供給口の閉塞や開放が可能となる。したがって、トナー供給口が閉じた状態のときは、トナーをトナー収容室に封入して第1の現像剤収容室と隔離することができる。また、トナー供給口を開放した状態として、第1の現像剤収容室にトナーを供給し、現像剤のトナー濃度を調整することができる。
【0022】
請求項6に係る発明の現像装置では、第1の遮蔽板と第2の遮蔽板が同時に移動するので、第1の現像剤収容室と第2の現像剤収容室の間に配置された仕切り板の連通口及び隔壁に設けられたトナー供給口を一つの動作で同時に開放することができる。
【0023】
請求項7に係る発明の現像装置では、第1の遮蔽板又は第2の遮蔽板の移動にともなって先端付近にある現像剤が第1の遮蔽板と仕切り板との間又は第2の遮蔽板と隔壁との間に入り込むのが抑制され、遮蔽板の移動が阻害されるのを防止することができる
【0024】
請求項8に係る発明の画像形成装置では、操作者がユニットを画像形成装置本体へ装着する動作を行うことによって第1の現像剤収容室と第2の現像剤収容室との連通口が開放され、現像剤を現像ロールに供給することが可能となる。つまり、第1の現像剤収容室に初期現像剤が収容されていると、ユニットの装着と同時に初期現像剤が現像装置内に開放される。これにより、現像剤収容室を開放することを忘れたり、開放時に操作者が手を汚したりする等の問題を引き起こすことがない。
【0025】
請求項9に係る発明の画像形成装置では、簡単な構造で、操作者がユニットを画像形成装置本体に装着する動作と連動し、初期現像剤を現像ロールに供給することができる。
【0026】
請求項10に係る発明の画像形成装置では、操作者がユニットを画像形成装置に挿入するときの進行方向に対する力を第1の遮蔽板の軸線方向の力に円滑に転換することができる。したがって、ユニットを装着する動作にともなって容易に遮蔽板を現像装置内に進入させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置1は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する4つの画像形成ユニット10a、10b、10c、10dを備えており、これらの画像形成ユニット10と対向してシート搬送ベルト11が支持されている。このシート搬送ベルト11は、記録シートを周面上に付着して周回移動するものであり、このシート搬送ベルト11を介してそれぞれの画像形成ユニット10と対向する位置に転写ロール12が配置されている。シートトレイ13から送り出された記録シートPを搬送する搬送路19は、記録シートをシート搬送ベルト上に付着するように供給するものとなっている。そして、シート搬送ベルト上に付着した記録シートは画像形成ユニット10と転写ロール12とが対向する転写部を通過してトナー像が記録シート上に転写されるようになっている。
【0028】
シート搬送ベルト11の周回移動方向における下流側には定着装置15が配置されており、トナー像が転写されてシート搬送ベルト11から剥離された記録シートを加熱及び加圧して、記録シート上にトナー像を定着するものとなっている。定着装置15の下流側には、排紙ロール対16及び排紙トレイ17が設けられ、トナー像が定着された記録シートを収容するものとなっている。
【0029】
なお、図2に示すように、本実施の形態では、画像形成装置1の側方に開閉部2が設けられており、この開閉部2に上記シート搬送ベルト11、上記転写ロール12及び両面搬送路14が備えられている。この開閉部2は画像形成装置1の下端部分に設けられた支持軸1bを中心にして回動可能に支持されたものであり、画像形成ユニット10に対してシート搬送ベルト11を後退させ、記録シートの搬送経路を開放可能となっている。開閉部2が開放された状態では、画像形成ユニット10と対向する領域で紙詰まりが生じたときの記録シートの除去を可能にするとともに、この状態で画像形成ユニット10を画像形成装置本体に装着すること及び取り外すことが可能となっている。
【0030】
上記画像形成ユニット10のそれぞれは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像のいずれかを形成することができるものであり、図1に示すように画像形成装置1に上下方向に配列して装着され、それぞれが着脱可能となっている。これらの画像形成ユニット10の両側端部には図3に示すような把持部18が備えられ、操作者はこの把持部18を握って画像形成ユニット10を脱着することができるものである。
【0031】
図3に示すように、画像形成ユニット10は、感光体ドラム21を備えた感光体カートリッジ20と、この感光体カートリッジ20の下方に隙間25bを開けて連結された現像装置30とが一体となって構成されている。
そして、画像形成装置本体の画像形成ユニット10の背後となる位置には、図1で示すようにレーザービーム25aをポリゴンミラー26を介して感光体ドラム21に照射する露光装置25が設けられており、この露光装置25から射出されるレーザービーム25aが上記感光体カートリッジ20と上記現像装置30の間に設けられた隙間25bを通過して、感光体ドラム21に照射されるものとなっている。
【0032】
上記感光体カートリッジ20には、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム21と、この感光体ドラム21の周囲に該感光体ドラム21の表面をほぼ一様に帯電する帯電装置22と、転写後の感光体ドラム21に残留したトナーを回収するクリーニング装置23と、補給されるトナーの予備的な収容室であるサブトナー収容室24とが備えられている。
【0033】
上記感光体ドラム21は、金属からなる円筒状部材の周面に有機感光体層を形成したものであり、金属部分は電気的に接地されている。
上記帯電装置22は、ステンレス製の円筒状芯金に中抵抗のゴムを被覆したロール状の部材を備えており、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加して感光体ドラム21の表面を所望の電圧に帯電するものである。
【0034】
上記現像装置30は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用するものであり、画像形成によるトナーの消費に応じてトナーが補充されるものである。
この現像装置30は、感光体ドラム21と近接する位置に現像ロール31を備えており、この現像ロール31は周面上に二成分現像剤の薄層を形成して回転するものとなっている。これにより感光体ドラム21との対向位置でトナーが感光体ドラム21上の静電潜像に転移し、トナー像を形成するものとなっている。
この現像装置30の詳細な構成は後述する。
【0035】
図1に示すように、上記画像形成ユニット10との対向位置に記録シート搬送するシート搬送ベルト11は、張架ロール11a,11bにより張架されており、モータ(図示せず)によって張架ロール11aが回転駆動されることにより周回するものである。また、シート搬送ベルト11を介して張架ロール11aに対向する位置には吸着ロール11cが配置されており、この吸着ロール11cに電圧が印加されることによりシート搬送ベルト11に記録シートが静電的に吸着されるようになっている。
【0036】
上記転写ロール12は、各画像形成ユニット10に備えられた感光体ドラム21と対向する位置のシート搬送ベルト11の裏側に配置されており、感光体ドラム21との間に転写バイアス電圧が印加されている。これにより、転写ロール12と感光体ドラム21とが対向する位置を通過する記録シートに感光体ドラム21上のトナー像を静電的に転写するものである。
【0037】
上記定着装置15は、加熱源を内蔵した加熱ロール15aと、この加熱ロール15aに圧接される加圧ロール15bとを備えており、これらが平行に配置されて互いに圧接されるニップ部を形成している。トナー像が転写された記録シートは、上記ニップ部に送り込まれ、回転駆動される加熱ロール15aと加圧ロール15bとの間で加熱されるとともに加圧され、溶融したトナーが記録シート上に圧着されるものとなっている。
【0038】
このような画像形成装置1は、以下のように動作する。
画像形成動作を開始する信号が入力されると、感光体ドラム21がそれぞれ図3に示される帯電装置22によりほぼ一様に帯電され、露光装置25から画像信号に応じてオンオフされるレーザービーム25aが照射される。これにより光照射された部分の電荷が減衰し、感光体ドラム21上に静電電位の差による潜像が形成される。
【0039】
一方、現像ロール31の周面上には二成分現像剤の薄層が形成され、感光体ドラム21と近接対向する位置に搬送されるとともに、現像ロール31と感光体ドラム21との間には電源装置(図示せず)から現像バイアス電圧が印加される。これにより現像ロール31と感光体ドラム21との間には電界が生じており、現像ロール31上に保持された二成分現像剤からトナーが画像部に転移され、トナー像が形成される。そして、このトナー像がシートトレイ13から搬送された記録シートに転写される。
また、転写後に感光体ドラム21上に残留するトナーは図3に示されるクリーニング装置23により除去される。
【0040】
トナー像が転写された記録シートは、シート搬送ベルト11から剥離され、定着装置15へ送られる。定着装置の加熱ロール15aは、トナー像を溶融するのに充分な温度に加熱されており、この加熱ロール15aと加圧ロール15bとの間に記録シートが挟み込まれ、トナー像は溶融されて記録シート上に圧着される。定着装置15を通過した記録シートは、下流側の排紙ロール対16の間を通過して排紙トレイ17に排出される。
【0041】
次に、上記画像形成装置で用いられる現像装置の詳細な構成について説明する。
図3に示すように、この現像装置30には、二成分現像剤を周面上に保持する現像ロール31と、画像形成ユニット10の使用開始前に初期現像剤が封入されている第1の現像剤収容室32と、この第1の現像剤収容室32から開放された初期現像剤を上記現像ロール31に搬送する第2の現像剤収容室33とが備えられ、この第1の現像剤収容室32の後方つまり現像ロール31が設けられた位置と反対側には補充されるトナーを収容するメイントナー収容室34が備えられている。
この現像装置のハウジング30aは現像ロール31が感光体ドラム21と対向する位置に開口を有しており、現像ロール31の一部分がこのハウジング30aから露出して感光体ドラム21と近接・対向するように配設されている。
【0042】
上記現像ロール31は、周方向に複数の磁極を有して固定支持された磁石ロール31aと、その周囲で回転可能に支持された非磁性の中空円筒状のスリーブ31bとからなり、スリーブ31bの外周面に二成分現像剤を磁気的に吸着し、スリーブ31bの回転によって搬送することができるようになっている。スリーブ31b上に吸着された二成分現像剤は、磁性キャリアが穂状に連なった状態で保持され、トナーがこの磁性キャリアに静電的に付着した状態となっている。そして、感光体ドラム21との対向位置を通過した位置では、反発磁界で二成分現像剤をスリーブ31b上から剥離し、第2の現像剤収容室33に戻される。
【0043】
二成分現像剤が現像ロール31に供給される領域の下流には、スリーブ31b上に吸着した二成分現像剤の量を規制する層厚規制部材39が設けられている。これにより、ほぼ均一な現像剤層となって感光体ドラム21と対向する現像領域に送り込まれる。
【0044】
第1の現像剤収容室32及び第2の現像剤収容室33は上記現像ロール31の背後に設けられており、これらの間が仕切り板36によって仕切られている。そして、現像ロール31と軸線が平行になるように支持された第1のオーガ337と第2のオーガ38とが第1の現像剤収容室32及び第2の現像剤収容室33のそれぞれに配置されている。これらのオーガは、図5に示すように軸37a、38aの周囲に螺旋状の羽根37b、38bが所定のピッチで設けられており、これらのオーガ37、38が回転することによって二成分現像剤を撹拌しながらオーガ37,38の軸線方向に搬送するものである。これらの搬送方向は、上記第1のオーガ37と第2のオーガ38とで互いに逆方向に搬送するものとなっている。
【0045】
上記仕切り板36には、これらのオーガ37、38の軸線方向の両端部付近に連通口36a、36bが設けられており、第1の現像剤収容室32と第2の現像剤収容室33とが連通している。これにより、オーガ37、38の駆動によって搬送される二成分現像剤は第1の現像剤収容室32と第2の現像剤収容室33とを循環して移動するものとなっている。そして、第2の現像剤収容室からは現像ロール31に二成分現像剤が供給され、磁気的に吸着される。
【0046】
上記メイントナー収容室34と第1の現像剤収容室32とは隔壁40で隔てられている。この隔壁40には、第1の現像剤収容室32内の二成分現像剤の搬送方向における上流側にトナー供給口40aが設けられており、メイントナー収容室34からトナー搬送路35を経て第1の現像剤収容室32にトナーを供給するようになっている。
トナー搬送路35には現像ロール31と軸線がほぼ平行になるように支持された第3のオーガ41が備えられており、このオーガ41の回転を制御することにより、トナー供給口40aから第1の現像剤収容室32内に供給するトナーの量を調整することができるものとなっている。したがって、画像の形成によってトナーが消費されるのにともない、これに対応する量のトナーが第1の現像剤収容室32に補充され、二成分現像剤に含まれるトナー量は、常に適切な濃度の現像が可能となるように維持される。
なお、メイントナー収容室34に収容されているトナーが第1の現像剤収容室32に供給されて残量が少なくなると、サブトナー収容室24のトナーがメイントナー収容室34に補給されるようになっている。これらトナー供給室24、34には現像ロール31の軸線と平行に配置され、回転駆動されるトナー撹拌部材42が備えられており、トナーの塊化を防止しながら搬送できるようになっている。
【0047】
第1の現像剤収容室32内には、図4に示すような遮蔽部材50が配置されている。この遮蔽部材50は、上記仕切り板36に設けられた二つの連通口36a、36bを塞ぐ第1の遮蔽板51と、上記隔壁40に設けられたトナー供給口35を塞ぐ第2の遮蔽板52と、これら第1の遮蔽板51と第2の遮蔽板52を長尺方向における一端で連結する連結部53とで構成されている。そして、遮蔽板51、52は仕切り板36及び隔壁40に当接しながら第1のオーガ37の軸線方向に移動することができるものとなっている。
【0048】
図4に示すように、第1の遮蔽板51には、遮蔽部材50が所定の距離を移動したときに仕切り板36に設けられた連通口36a、36bと対応する位置に開口51a、51bが設けられている。一方、第2の遮蔽板52には、この遮蔽部材50が同じ距離を移動したときに隔壁40に設けられたトナー供給口40aと対応する位置に開口52aが設けられている。
【0049】
画像形成ユニット10が画像形成装置の本体に装着して使用される前の状態、つまり製造後の初期設定時は、図5に示すように上記遮蔽部材50は、上記連結部53と第1の遮蔽板51及び第2の遮蔽板52の一部(以下、「突出部50a」という。)が第1の現像剤収容室32からオーガの軸線方向に突き出して配置されている。この突出部50aの端面は、現像装置30のハウジング30aの両側部に設けられたブラケット60の外面と同じ位置もしくは内側にあり、画像形成ユニット10が画像形成装置1の本体に装着される前に過誤等によって上記突出部50aが第1の現像剤収容室32内に押し込まれるのを防止している。
【0050】
このように画像形成ユニット10を画像形成装置1に装着するまでの初期設定時に遮蔽部材50を第1の現像剤収容室32の外部に突出して配置することで、仕切り板36に設けられた二つの連通口36a、36b及び隔壁40に設けられたトナー供給口40aを閉塞している。この状態では、第1の現像剤収容室32は、第2の現像剤収容室33及びメイントナー収容室34と隔絶されており、初期現像剤が第1の現像剤収容室32に封入されている。
【0051】
ここで、画像形成ユニット10を画像形成装置1へ装着する動作は、図7及び図8のように行われる。
これらの図が示すように、画像形成装置1には、画像形成ユニット10を装着するための挿入部1aが設けられており、この挿入部1aの一方の側面に遮蔽部材50の突出部50aと接触する解除部材3が設けられている。この解除部材3は、画像形成ユニット10の挿入方向に対して徐々に接近する壁面3aを有し、画像形成ユニットを挿入部1aへ装着する際に突出部50aが壁面3aに接触するように形成されている。この壁面3aの角度θを画像形成ユニット10の挿入方向に対して45度以下の角度に設定するのが望ましい。これにより、操作者が画像形成ユニット10を挿入部1aに装着する際の押し入れる動作を利用して、突出部50aへ横方向の力を無理なく与えることができる。
このような構成とすることによって、図9に示すように、突出部50aは壁面3aを摺動しながらスムーズに第1の現像剤収容室32の内部に挿入される。
【0052】
なお、画像形成ユニット10装着の進行方向に対する力からスムーズな横方向の力を生み出すためには壁面3aの角度θは小さい方がよいが、小さくなるに従って画像形成ユニット10の挿入長さに対して得られる横方向のストロークが小さくなってしまう。つまり、必要な横方向のストロークを確保するためには画像形成ユニット10の挿入長さを必要以上に長く設定しなければならなくなり、画像形成装置1の小型化やレイアウト性を阻害する要因となってしまう。このため、壁面3aの角度θは好ましくは30度程度に設定するのがよい。
【0053】
こうして、図6に示すように、画像形成ユニット10に設けたストッパ61が解除部材3に押し当たるまで画像形成ユニット10が挿入されると、遮蔽部材50が第1の現像剤収容室32へ完全に押し込まれた状態となり、第1の遮蔽板51に設けられた開口51a、51bが仕切り板36に設けられた連通口36a,36bに対応する位置となる。また、第2の遮蔽板52の開口52aもトナー供給口40aと対向する。したがって、連通口36a、36b及びトナー供給口40aが開放される。これにより、第1の現像剤収容室32に封入されていた初期現像剤が第2の現像剤収容室33に送り込まれ、現像ロール31に供給可能となる。また、第1のオーガ37及び第2のオーガ38の駆動により、二成分現像剤を撹拌しながら第1の現像剤収容室32と第2の現像剤収容室33とを循環するように搬送することが可能となる。さらに、メイントナー収容室34からトナー搬送路35を経て第1の現像剤収容室32にトナーを補充することも可能となる。
【0054】
上記第1の遮蔽板51及び第2の遮蔽板52の先端部つまりこれらの遮蔽板51、52を第1の現像剤収容室内に押し込むときの進行方向における先端部51c,52cは、図4又は図5に示すように第1の現像剤収容室32の内側になる面が傾斜面51d,52dを形成し、先端が鋭角となっている。これは、遮蔽板51,52が第1の現像剤収容室32内に押し込まれるときに、第1の現像剤収容室32内に収容されている初期現像剤が第1の遮蔽板51と仕切り板36との間又は第2の遮蔽板52と隔壁40との間に入り込むのを抑制するものである。
【0055】
なお、画像形成ユニット10の両側面に設けられたブラケット60は、オーガ37、38等を駆動するためのギア37c,38cを収容するとともに、遮蔽部材50の突出部50a及び遮蔽板51、52が第1の現像剤収容室32に押し込まれたときに反対側に突出する先端部分51eを保護するものとなっている。
【0056】
上記のような現像装置30では、二成分現像剤を搬送し撹拌するために設けられた第1の現像剤収容室32及び第2の現像剤収容室33のうち、第1の現像剤収容室32を遮蔽部材50で閉塞して初期現像剤を封入しているので、初期現像剤を封入するための領域を別途設ける必要がない。したがって、現像装置を小型化することができる。
【0057】
また、図10と図11に示す実施の形態のように、遮蔽部材90が備える第1の遮蔽板91の開口91a、91b及び第2の遮蔽板92の開口92aをスリット状に形成するとともに、それぞれに対応する連通口81a、81b及びトナー供給口82aもスリット状に形成した構成をとることもできる。
スリット状に形成された開口91a、91b、92a並びにこれらと対応する連通口81a、81b及びトナー供給口82aは、遮蔽板91、92が押し込まれる方向には幅が小さく、この方向と直角となる方向つまり上下方向に長い孔を遮蔽板91、92の押し込み方向に複数設けたものである。そして、それぞれの孔の間の部材幅は、孔の幅よりも大きく設定されている。このようなスリット状の孔を遮蔽板91、92及びこれと対向する仕切り板81又は隔壁82に、孔の大きさ、間隔、数を対応させて設ける。このような構成により、初期設定時に遮蔽板91、92のスリット状の孔が仕切り板81又は隔壁82に設けられたスリット状の孔間の部材と対向するように配置しておくと、図11に示すように、遮蔽板91、92の孔と仕切り板81又は隔壁82に設けられた孔とが互いの孔間の部材で遮蔽される。したがって、連通口81a、81b及びトナー供給口82aが遮蔽板91、92によって閉塞され、第1の現像剤収容室71内に初期現像剤を封入することができる。
そして、図12に示すように、突出部90aが完全に押し込まれたときにスリット同士が互いに重なり合うように構成しておくことで、操作者が画像形成ユニット100を装着する動作を利用して連通口81a、81b及びトナー供給口82aを開放し、第1の現像剤収容室71に封入された初期現像剤を開放させるという同様の効果を得ることができる。
【0058】
この場合には、突出部90aを押し込むストロークをより短くすることが可能となり、突出部90aが第1の現像剤収容室71に押し込まれたときに、第1の遮蔽板91及び第2の遮蔽板92の先端部91c、92cが反対側に突出することがない構成を容易にとることができる。このため、初期現像剤の漏出をより高い信頼性で防止することが可能になるとともに、オーガ72、73等を駆動するためのギア72c,73cのレイアウトが容易になり、設計自由度を高めることができる。
【0059】
なお、以上に説明した実施の形態では、第1の遮蔽板51、91と第2の遮蔽板52、92とを連結部53、93で連結して、これらの遮蔽板91、52を連動させているが、第1の遮蔽板51、91と第2の遮蔽板52、92を連結しないで別々に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本願に係る発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置に備えられた開閉部が開放された状態を示す概略構成図である。
【図3】図1に示す画像形成装置で用いられる画像形成ユニットの概略断面図である。
【図4】図3に示す現像装置で用いられる遮蔽部材を示す概略斜視図である。
【図5】図1に示す画像形成装置に装着される前の状態における現像装置の平断面図である。
【図6】図1に示す画像形成装置に装着された状態における現像装置の平断面図である。
【図7】画像形成ユニットを画像形成装置へ装着する動作に連動して遮蔽部材が移動する構造を示す概略側面図である。
【図8】画像形成ユニットを画像形成装置へ装着する動作に連動して遮蔽部材が移動する構造を示す概略平面図である。
【図9】画像形成ユニットを画像形成装置へ装着する動作に連動して遮蔽部材が進入する状態における現像装置の平断面図である。
【図10】本願に係る現像装置で用いられる遮蔽部材の他の形態を示す概略斜視図である。
【図11】図10に示す遮蔽部材を用いた現像装置の画像形成装置に装着される前の状態を示す平断面図である。
【図12】図10に示す遮蔽部材を用いた現像装置の画像形成装置に装着された状態を示す平断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1:画像形成装置、 2:開閉部、 3:解除部材、
10a、10b、10c、10d:画像形成ユニット、 11:シート搬送ベルト、 11a,11b:張架ロール、 12:転写ロール、 13:シートトレイ、 14:両面搬送路、 15:定着装置、 16:排紙ロール対、 17:排紙トレイ、 18:把持部、 19:記録シートの搬送路、
20:感光体カートリッジ、 21:感光体ドラム、 22:帯電装置、 23:クリーニング装置、 24:サブトナー収容室、 25:露光装置、
26:ポリゴンミラー、
30:現像装置、 30a:現像装置のハウジング、 31:現像ロール、 32:第1の現像剤収容室、 33:第2の現像剤収容室、 34:メイントナー収容室、 35:トナー搬送路、 36:仕切り板、 36a、36b:仕切り板の連通口、 37:第1のオーガ、 38:第2のオーガ、 39:層規制部材、
40:隔壁、 40a:トナー供給口、 41:第3のオーガ、 42:トナー撹拌部材、
50:遮蔽部材、 50a:突出部、 51:第1の遮蔽板、 51a、51b:第1の遮蔽板に設けられた開口、 52:第2の遮蔽板、 52a:第2の遮蔽板に設けられた開口、 53:連結部、 60:ブラケット、 61:ストッパ
71:第1の現像剤収容室、 72:第1のオーガ、 73:第2のオーガ、
81:仕切り板、 82:隔壁、 90:遮蔽部材、 91:第1の遮蔽板、 92:第2の遮蔽板、 93:連結部、
100:画像形成ユニット、



【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも磁性キャリアとトナーとが混合された二成分現像剤を保持することができる無端状の周面を有し、該周面が周回移動する現像ロールと、
二成分現像剤を収容する第1の現像剤収容室と、
該第1の現像剤収容室と前記現像ロールとの間の領域に設けられ、前記二成分現像剤を前記現像ロールに供給するための第2の現像剤収容室と、
前記現像ロールの軸線と平行に設けられ、前記第1の現像剤収容室と第2の現像剤収容室との間を仕切る仕切り板と、
前記第1の現像剤収容室と前記第2の現像剤収容室との間で二成分現像剤の移動を可能にする連通口と、
前記仕切り板に沿って移動が可能に設けられ、前記連通口を塞ぐ第1の遮蔽板とを有し、
該第1の遮蔽板は、前記二成分現像剤の通過が可能な開口を有し、該開口の位置が前記連通口の位置と対応するように該第1の遮蔽板が移動して前記連通口を開放するものであることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記第1の現像剤収容室及び前記第2の現像剤収容室には、現像ロールの軸線とほぼ平行な方向であって、互いに反対方向に二成分現像剤を搬送する第1の撹拌搬送部材及び第2の撹拌搬送部材がそれぞれ設けられ、
前記連通口は、前記第1の撹拌搬送部材及び第2の撹拌搬送部材の軸線方向における両端部と対応する位置にそれぞれ設けられており、
前記第1の現像剤収容室及び前記第2の現像剤収容室を循環するように二成分現像剤が搬送されるものであることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記連通口が遮蔽された状態で前記第1の現像剤収容室に二成分現像剤が収容され、
該現像装置の使用を開始する前に、前記第1の遮蔽板を移動して前記連通口を開放し、前記二成分現像剤を前記第2の現像剤収容室及び前記現像ロールに供給するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記第1の遮蔽板の一部は、前記第1の現像剤収容室又は前記第2の現像剤収容室の外部に突き出しており、該現像装置が使用される画像形成装置に装着する動作にともない、前記第1の遮蔽板の突き出した部分が前記画像形成装置に接触して該第1の遮蔽板が移動し、前記連通口を開放するものであることを特徴とする請求項1,請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記二成分現像剤に補充するためのトナーを収容するトナー収容室と、
該トナー収容室と前記第1の現像剤収容室との間を仕切る隔壁と、
前記トナー収容室から前記第1の現像剤収容室へトナーを供給するトナー供給口と、
前記隔壁に沿って移動が可能に設けられ、前記トナー供給口を塞ぐ第2の遮蔽板とを有し、
該第2の遮蔽板は、前記トナーの通過が可能な開口を有し、
該開口の位置が前記トナー供給口の位置と対応するように前記第2の遮蔽板が移動して前記トナー供給口を開放するものであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の現像装置。
【請求項6】
前記第1の遮蔽板と前記第2の遮蔽板とは連結され、同時に移動するものであることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記第1の遮蔽板又は第2の遮蔽板の前記現像装置内で移動する先端部分は、前記仕切り板と対向する面の反対側の面が傾斜するように形成され、先端縁が鋭角を形成していることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の現像装置。
【請求項8】
帯電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、
前記像保持体上に形成された静電潜像にトナーを移転して、可視像を形成する現像装置と、
前記像保持体上に形成されたトナー像を記録シートに又は中間転写体に転写する転写装置とを有する画像形成装置であって、
前記現像装置は、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の現像装置であり、
少なくとも該現像装置を含むユニットが、前記画像形成装置本体に設けられたユニット装着部に着脱が可能となっており、
前記ユニットへ装着する動作に連動して前記第1の遮蔽板が移動し、該第1の遮蔽板の前記開口が前記連通口と対向することにより前記連通口を開放するものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記ユニット装着部には、前記現像装置を装着する方向に対して徐々に接近する壁面が形成され、
前記現像装置の前記ユニット装着部への装着にともなって、前記第1の遮蔽板の突き出した部分が前記壁面に沿って接触することにより、該第1の遮蔽板が前記仕切り板に沿って移動し、前記連通口を開放するものであることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記壁面は、前記現像装置を装着する方向との角度が、45度以下に設定されていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−3278(P2009−3278A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165475(P2007−165475)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】