説明

環境に優しい車両用統合冷却システム

【課題】熱交換器の重複配置回避による冷却効率の向上と、車両重量、当該部品が占める体積および原価節減ができるようにした環境に優しい車両用冷却システムを提供する。
【解決手段】本発明の環境に優しい車両用統合冷却システムは、第1ラジエータと、前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる電気動力部品と、前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、を含んで構成されることを特徴とする。
また、本発明は、第2ラジエータと、前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるスタックと、前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、を含んで構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に優しい車両用冷却システムに係り、より詳しくは、燃料電池車両のスタック、電気動力部品、モータおよびエアコン冷媒や、ハイブリッド自動車または電気自動車の電気動力部品、モータおよびエアコン冷媒などを冷却する環境に優しい車両用統合冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は大気汚染物質を殆ど排出せず、二酸化炭素の発生も少ない無公害発電という長所があり、従来の火力発電などに比べて高い発電効率を有しているため、この燃料電池を動力源として用いる環境に優しい車両の開発が活発に進められている。
一方、ハイブリッド車両は、車両の走行状況に応じてモータとエンジンの動力を適切に車両の駆動に用いるものであって、モータによる車両駆動の技術は燃料電池車両に必須な技術となる。
モータによる車両の駆動には、モータの作動による放熱とインバータでの電流の相変化による放熱が問題となるため、燃料電池車両では、モータおよびインバータなどの電気動力部品の冷却および燃料電池のすスタックの効果的な冷却が必須な技術的課題となる。
【0003】
図1は、従来の燃料電池車両の冷却システムを説明したもので、電気動力部品の冷却のために別のウォーターポンプとリザーバータンクおよびラジエータからなる冷却回路と、スタック冷却のための別のウォーターポンプとリザーバータンクおよびラジエータからなる冷却回路を備えており、併せて、エアコン冷却のために空冷式エアコンコンデンサを前記2つのラジエータの間に位置させて冷却ファンで冷却させる構成となっている。
【0004】
図2の冷却システムは、前記エアコンコンデンサの冷却を水冷式にしたもので、この場合には前記水冷式エアコンコンデンサに冷却水を循環させるためのウォーターポンプとリザーバータンクおよびエアコン冷媒冷却用ラジエータからなる別の冷却回路を備え、エアコン冷媒冷却用ラジエータをスタック用ラジエータと電気動力部品用ラジエータの間に配置し、冷却ファンで冷却させる構成である。
【0005】
上述した従来の冷却システムは、図1の場合、空冷式エアコンコンデンサが電気動力部品用ラジエータとスタック用ラジエータに対して通気抵抗を増加させる要因として作用するため、冷却性能を十分に確保し難いという側面がある。特に、電気動力部品とスタックは既存の内燃機関に比べて低い温度で運転され、電熱量が内燃機関に比べて非常に大きくてそれぞれ高容量のラジエータが必要となるが、ラジエータの厚さを増加させることは通気抵抗の増加によって放熱量の低下を招くため、電気動力部品とスタックの運転温度を考慮したクーリングモジュール配置及び用量を最適化する技術が必要となる。
【0006】
一方、図2の場合には、スタックと電気動力部品およびエアコンコンデンサのためのそれぞれの冷却回路を構成することによってウォーターポンプとリザーバなどの部品を過度に必要とし、熱交換器の重複配置による冷却効率の低下と車両の重量、部品の配置、および原価の側面において悪影響を与える問題を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−143961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、スタックと電気動力部品を冷却させるためのラジエータの通気抵抗を最小にし、スタックと電気動力部品およびエアコンコンデンサの円滑、且つ安定した冷却性能を確保できるようにしつつ、エアコンの凝縮圧力を低減して燃費を向上させ、ラジエータ、ウォーターポンプ、リザーバータンクなどの部品を多く使用しないようにすることによって、熱交換器の重複配置回避による冷却効率の向上と、車両重量、当該部品が占める体積および原価節減ができるようにした環境に優しい車両用冷却システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するための本発明の環境に優しい車両用統合冷却システムは、第1ラジエータと、前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる電気動力部品と、前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0010】
前記電気動力部品とエアコンコンデンサは同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、第2ラジエータと、前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるスタックと、前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0012】
前記スタックとエアコンコンデンサは同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スタックと電気動力部品を冷却させるためのラジエータの通気抵抗を最小にし、スタックと電気動力部品およびエアコンコンデンサの円滑、且つ安定した冷却性能を確保できるようにしつつ、エアコンの凝縮圧力を低減して燃費を向上させ、ラジエータ、ウォーターポンプ、リザーバータンクなどの部品が過度に多くならないようにして、熱交換器の重複配置回避による冷却効率の向上と、車両の重量、当該部品が占める体積および原価を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来の燃料電池車両の冷却システムを例示した図面である。
【図2】従来の燃料電池車両の冷却システムを例示した図面である。
【図3】本発明に係る第1実施形態を説明した図面である。
【図4】本発明に係る第2実施形態を説明した図面である。
【図5】本発明に係る第3実施形態を説明した図面である。
【図6】本発明に係る第4実施形態を説明した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図3〜図6を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態は、共通して第1ラジエータ1と、第1ラジエータ1と排循環冷却回路を構成し、多数の電気動力部品のうちの一部である第1パート3と駆動モータ5を冷却させる第1冷却ライン7と、第1冷却ライン7と並列に第1ラジエータ1と排循環冷却回路を構成し、多数の電気動力部品のうちの残りの第2パート9を冷却させる第2冷却ライン11と、第2ラジエータ13と、第2ラジエータ13と排循環冷却回路を構成し、スタック15を冷却させる第3冷却ライン17と、を備える。
【0016】
第1冷却ライン7と第2冷却ライン11は第1ラジエータ1を共同で使用するよう互いに並列に設置され、第3冷却ライン17は単独で第2ラジエータ13を使用して、排循環冷却回路を構成するようになっている。
ここで、第3冷却ライン17は、スタックを使用しないハイブリッド車両や電気自動車などでは省略することができる。
駆動モータ5は、車両に駆動力を供給するように設置され、電気動力部品は、スタック15と駆動モータ5との間を電気的に連結して、駆動モータ5に供給される電気を制御するインバータなどのような多数の電気的部品である。これら多数の電気的部品のうちの一部を第1パート3、残りを第2パート9として区分した。
【0017】
電気動力部品は、第1パート3と第2パート9に区分せず、第1パート3の位置に全て集めて冷却されるように構成することもでき、第2パート9の位置に全て集めて冷却されるように構成することもできる。これら電気動力部品は、第1ラジエータ1を含む排循環冷却回路である第1冷却ライン7と第2冷却ライン11のいずれによっても、またはこれらのうちのいずれか一つによって冷却されるように配置することもできる。
参考として、図3〜図6の実施形態では電気動力部品は、第1パート3と第2パート9に分かれて、第1冷却ライン7と第2冷却ライン11のいずれによっても冷却されるように配置された形態を示している。
【0018】
第1ラジエータ1と第2ラジエータ13は、同一の冷却ファン19が形成する冷却風経路上で互いに隣接して直列に配置されている。
すなわち、第2ラジエータ13は、冷却ファン19により近く配置され、第1ラジエータ1は、第2ラジエータ13より冷却ファン19から遠く配置され、冷却ファン19によって吸入される空気が第1ラジエータ1を経て第2ラジエータ13を通過するようになっている。
第1ラジエータ1からの冷却流体を第1冷却ライン7と第2冷却ライン11の分岐部21に圧送するように、第1ラジエータ1と分岐部21との間には第1ポンプ23が設置されており、また、第2ラジエータ13からの冷却流体をスタック15に圧送するように、第2ラジエータ13とスタック15との間には第2ポンプ25が設置されている。
【0019】
したがって、第1ポンプ23は、第1ラジエータ1から冷却流体を吸入して、分岐部21に向かってポンピングし、ポンピングされた冷却流体の一部は、分岐部21から第1冷却ライン7を経由して再び第1ラジエータ1に循環し、残りは分岐部21から第2冷却ライン11を経由して第1ラジエータ1に循環する。
第2ラジエータ13の冷却流体は第1冷却ライン7や第2冷却ライン11とは別に第2ポンプ25によってポンピングされ、スタック15を経由した後、再び第2ラジエータ13に循環する。
【0020】
第1冷却ライン7は、第1パート3を冷却させた冷却流体が駆動モータ5を冷却させるように第1パート3と駆動モータ5が直列に配置されており、第1冷却ライン7は、第1パート3の上流に第1リザーバータンク27が備えられ、第3冷却ライン17は、スタック15の下流に第2リザーバータンク29が備えられている。
ここで、駆動モータ5を第1パート3より下流に配置したのは、駆動モータ5の運転温度が通常第1パート3を構成する電気動力部品の運転温度より相対的に高いため、冷却流体が第1パート3を冷却させた後、駆動モータ5を冷却させるようにするためである。
以上の構成は、本発明の第1実施形態〜第4実施形態にいずれも共通したことで、このような共通の構成にエアコンコンデンサが配置された位置に応じて各実施形態に分かれる。
【0021】
図3の第1実施形態では、第2冷却ライン11の第2パート9の下流に第2パート9を冷却した冷却流体によって冷却が行われるようにエアコンコンデンサ31が備えられている。
もちろん、電気動力部品の運転温度は、その種類によって多様なので、場合によっては、エアコンコンデンサ31の下流に電気動力部品が位置するように配置してもよい。
すなわち、第2パート9の電気動力部品とエアコンコンデンサ31は同一の冷却回路である第2冷却ライン11に直列に配置されたものであるが、一方ではエアコンコンデンサ31が第1冷却ライン7の第1パート3と駆動モータに対しては並列に配置されたものと見ることができる。
【0022】
もちろん、エアコンコンデンサ31は、蒸発器33、コンプレッサ、膨張バルブ41、およびレシーバー35等を含む冷房回路を構成して、車両室内の冷房を図るようになっている。
ここで、コンプレッサは、電動式コンプレッサ37を使用して、その運転をエアコンコンデンサ31と同一の冷却ラインを使用する装置、例えば各実施形態により駆動モータ5、第1パート3、第2パート9またはスタック15、の運転状態に応じて連動して制御することができるようにすることが好ましい。
【0023】
すなわち、図3の第1実施形態では第2パート9がエアコンコンデンサ31と同一の冷却ラインである第2冷却ライン11を通じて冷却されるようになっているが、第2パート9の出力が小さい場合は、第1ラジエータ1を利用してエアコンコンデンサ31の冷却性能を増大させ、エアコン冷媒の凝縮圧力低減による車両の燃費向上と室内冷房性能の向上を図る。第2パート9の出力が大きい場合は電動式コンプレッサ37の吐出量を縮小させて、エアコンコンデンサ31から放出される熱量を減らすことによって、第2パート9の冷却性能を向上させることができる。
【0024】
図4の第2実施形態では、第1冷却ライン7の第1パート3と駆動モータ5との間に第1パート3を冷却した冷却流体によって冷却が行われるように、エアコンコンデンサ31が備えられている。
ここで、エアコンコンデンサ31は、第1パート3に対しては同一の冷却ラインに直列に配置されたものと見ることができ、第2パート9に対しては互いに並列に第1ラジエータ1に連結されものと見ることができる。第1パート3と第2パート9は図示のように必ず分けて冷却されるのではなく、二つのうちいずれか一つの位置に集めて、冷却が行われるようにすることもできる。
【0025】
本実施形態で、エアコンコンデンサ31は、第1冷却ライン7を流れる冷却流体によって第1パート3および駆動モータ5と共に冷却が行われるように設置され、エアコンコンデンサ31より相対的に運転温度が低い第1パート3を経由した冷却流体を受けてエアコンコンデンサ31の冷却が行われるようにする。その後、エアコンコンデンサ31より運転温度が相対的に高い駆動モータ5は、エアコンコンデンサ31を冷却した冷却流体を伝達されて冷却され、第1冷却ライン7を構成するようにしたのである。
【0026】
この場合にも、エアコンコンデンサ31と共に冷房回路を構成する電動式コンプレッサ37を使用することによって、第1パート3と駆動モータ5の出力が低い間は、エアコンコンデンサ31の冷房効果の上昇でエアコン冷媒の凝縮圧力低減による車両の燃費改善と冷房性能の向上を図り、第1パート3と駆動モータ5の出力が大きい間は、電動式コンプレッサ37の吐出量を縮小させることによって、第1パート3と駆動モータ5の冷却性能を向上させ、車両の走行商品性を向上させることができるようにする。
【0027】
図5の第3実施形態では、第3冷却ライン17の第2ポンプ25からの冷却流体をスタック15と共に供給されて冷却が行われるように、第2ポンプ25および第2ラジエータ13に対してスタック15と並列にエアコンコンデンサ31が配置されている。
また、第1冷却ライン7の第1リザーバータンク27と第1パート3との間には第3ポンプ39がさらに配置されている。
すなわち、第2ポンプ25が第2ラジエータ13の冷却流体をポンピングしてエアコンコンデンサ31とスタック15に同時に供給すれば、エアコンコンデンサ31とスタック15はそれぞれ冷却が行われ、冷却流体は再び第2ラジエータ13に合流する。そして、第1冷却ライン7の第3ポンプ39は第1冷却ライン7を流れる冷却流体の流動をより一層強化して、第1パート3と駆動モータ5の冷却性能を第2パート9よりは相対的に向上させるようにした。
【0028】
本実施形態においても、スタック15の出力が小さい場合は、第2ラジエータ13を利用してエアコンコンデンサ31の冷却性能を増大させ、エアコン冷媒の凝縮圧力低減による車両の燃費向上と室内冷房性能の向上を図り、スタック15の出力が大きい場合は、電動式コンプレッサ37の吐出量を縮小させ、エアコンコンデンサ31から放出される熱量を減らすことによってスタック15の冷却性能を向上させることができる。
【0029】
図6は、本発明の第4実施形態を示したものであり、第3冷却ライン17の第2ポンプ25とスタック15との間に第2ポンプ25からの冷却流体で冷却が行われるように、エアコンコンデンサ31が配置され、第1冷却ライン7の第1リザーバータンク27と第1パート3との間には第3ポンプ39が配置されている。
エアコンコンデンサ31とスタック15は直列に第3冷却ライン17によって冷却されるように設置されたものであって、通常エアコンデンサの運転温度がスタック15の運転温度より相対的に低いので、エアコンコンデンサ31を冷却させた冷却流体を利用してスタック15の冷却が行われるようにしたものである。
【0030】
ここで、エアコンコンデンサを含む冷房回路の冷媒は、その種類によって凝縮温度が変わり得るが、場合によっては、エアコンコンデンサの上流にスタックが位置するように配置することもできる。すなわち、冷媒が二酸化炭素(CO)の場合には、エアコンコンデンサがスタックの下流に配置されることが好ましい。
本実施形態においても、スタック15の出力が小さい場合は、第2ラジエータ13を利用してエアコンコンデンサ31の冷却性能を増大させ、エアコン冷媒の凝縮圧力低減による車両の燃費向上と室内冷房性能の向上を図り、スタック15の出力が大きい場合は、電動式コンプレッサ37の吐出量を縮小させてエアコンコンデンサ31から放出される熱量を減らすことによって、スタック15の冷却性能を向上させることができる。
【0031】
以上のような本発明の各実施形態では、従来、電気動力部品用冷却回路とエアコンコンデンサ31用冷却回路が別に備えられた場合に比べて、ポンプ、リザーバータンク、ラジエータの所要個数が低減されて車両の重量低減およびエンジンルームの空間確保が可能となり、最終的には車両の製造原価を低減させることに繋がる。
また、エアコンコンデンサ31を冷却させる第1実施形態および第2実施形態での第1ラジエータ1は、従来の電気動力部品用ラジエータより容量を大きくして、その内部の冷却流体の流動抵抗減少による冷却流体の流量増大で冷却効率の向上を図ることができる。また、第3実施形態および第4実施形態での第2ラジエータ13は、従来のスタック15用ラジエータより容量を大きくして、その内部の冷却流体の流動抵抗減少による冷却流体の流量増大で冷却効率の向上を図ることができる。
【0032】
また、上述のとおり、第1実施形態〜第4実施形態において、ラジエータは第1ラジエータ1と第2ラジエータ13が配置される構造によって、従来の三つ以上のラジエータが重複して配置された構造に比べて、通気抵抗が減少することにより、より高い冷却効果を得ることができる。
【0033】
以上のように本発明は、類似した作動温度および使用条件別の最大電熱量が相異した電気動力部品、駆動モータ、スタック、およびエアコンコンデンサのようなそれぞれのシステムを統合されたラジエータを利用して一つの回路で統合して制御することができるようにすることによって、スタックと電気動力部品を冷却させるためのラジエータの通気抵抗を最小にし、スタックと電気動力部品およびエアコンコンデンサの円滑、且つ安定した冷却性能を確保できるようにしつつ、エアコンの凝縮圧力を低減して燃費を向上させ、ラジエータ、ウォーターポンプ、リザーバータンクなどの部品が多くならないようにすることによって、熱交換器の重複配置回避による冷却効率の向上と、車両の重量、当該部品が占める体積および原価を節減することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 ・・・第1ラジエータ
3 ・・・第1パート
5 ・・・駆動モータ
7 ・・・第1冷却ライン
9 ・・・第2パート
11 ・・・第2冷却ライン
13 ・・・第2ラジエータ
15 ・・・スタック
17 ・・・第3冷却ライン
19 ・・・冷却ファン
21 ・・・分岐部
23 ・・・第1ポンプ
25 ・・・第2ポンプ
27 ・・・第1リザーバータンク
29 ・・・第2リザーバータンク
31 ・・・エアコンコンデンサ
33 ・・・蒸発器
35 ・・・レシーバー
37 ・・・コンプレッサ
39 ・・・第3ポンプ
41 ・・・膨張バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ラジエータと、
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる電気動力部品と、
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、
を含んで構成されることを特徴とする環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項2】
前記電気動力部品とエアコンコンデンサは同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする請求項1に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項3】
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる駆動モータをさらに含んで構成されることを特徴とする請求項2に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項4】
前記駆動モータは前記エアコンコンデンサと同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする請求項3に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項5】
前記駆動モータと前記エアコンコンデンサは前記第1ラジエータに並列に連結されることを特徴とする請求項3に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項6】
前記電気動力部品とエアコンコンデンサは前記第1ラジエータに並列に連結されることを特徴とする請求項1に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項7】
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる駆動モータをさらに含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項8】
前記駆動モータは前記エアコンコンデンサと同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする請求項7に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項9】
前記駆動モータとエアコンコンデンサは前記第1ラジエータに並列に連結されることを特徴とする請求項7に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項10】
前記電気動力部品は前記第1ラジエータと並列に連結される複数のパートに分かれて配置されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項11】
前記第1ラジエータに連結された冷却回路には冷却流体をポンピングするポンプとリザーバータンクがさらに備えられることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項12】
前記エアコンコンデンサは冷房容量を可変できる電動式コンプレッサと共に冷房回路を構成するように連結されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項13】
第2ラジエータと、
前記第2ラジエータと排循環冷却回路を形成して冷却されるように設置されたスタックと、
をさらに含んで構成され、
前記第1ラジエータと第2ラジエータは同一の冷却ファンが形成する冷却風経路上に互いに隣接して直列に配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項14】
前記第2ラジエータは前記冷却ファンに、より近く配置され、
前記第1ラジエータは前記第2ラジエータより前記冷却ファンから遠く配置され、前記冷却ファンによって吸入される空気が前記第1ラジエータを経て前記第2ラジエータを通過するようになっていることを特徴とする請求項13に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項15】
前記第2ラジエータに連結された冷却回路には冷却流体をポンピングするポンプとリザーバータンクがさらに備えられていることを特徴とする請求項14に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項16】
第2ラジエータと、
前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるスタックと、
前記第2ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われるエアコンコンデンサと、
を含んで構成されることを特徴とする環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項17】
前記スタックとエアコンコンデンサは同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする請求項16に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項18】
前記スタックとエアコンコンデンサは前記第2ラジエータに並列に連結されることを特徴とする請求項16に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項19】
第1ラジエータと、
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる電気動力部品と、
をさらに含んで構成され、
前記第1ラジエータと第2ラジエータは同一の冷却ファンが形成する冷却風経路上に互いに隣接して直列に配置されることを特徴とする請求項17または18に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項20】
前記第2ラジエータは前記冷却ファンに、より近く配置され、
前記第1ラジエータは前記第2ラジエータより前記冷却ファンから遠く配置され、前記冷却ファンによって吸入される空気が前記第1ラジエータを経て前記第2ラジエータを通過するようになっていることを特徴とする請求項19に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項21】
前記第1ラジエータを含む排循環冷却回路に設置されて冷却が行われる駆動モータをさらに含んで構成されることを特徴とする請求項20に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項22】
前記駆動モータは前記電気動力部品と同一の冷却回路に直列に配置されることを特徴とする請求項21に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項23】
前記駆動モータと電気動力部品は前記第1ラジエータと並列に連結されることを特徴とする請求項21に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項24】
前記電気動力部品は前記第1ラジエータと並列に連結される多数のパートに分かれて配置されることを特徴とする請求項20に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項25】
前記第1ラジエータに連結された冷却回路および前記第2ラジエータに連結された冷却回路にはポンプとリザーバータンクがそれぞれさらに備えられることを特徴とする請求項20に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項26】
前記エアコンコンデンサは冷房容量を可変できる電動式コンプレッサと共に冷房回路を構成するように連結されることを特徴とする請求項20に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。
【請求項27】
前記エアコンコンデンサの冷媒は二酸化炭素を使用することを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の環境に優しい車両用統合冷却システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−116364(P2011−116364A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270465(P2010−270465)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】(500518050)起亞自動車株式会社 (449)
【Fターム(参考)】