説明

生分解性物品に使用する組成物及び使用方法

本発明は、澱粉性の食品容器や飲料容器を作るのに使用する組成物に関するものであり、その組成物は、コーティング剤などを必要とすることなく、使用期間中、容器に防水性を持たすことができる。組成物の一実施形態は、水と、天然澱粉及びプレゼラチン化澱粉と、不溶化化合物と、タンパク質又は天然高分子化合物と、繊維と、ワックス乳剤と、繊維サイズ剤と、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本件出願は、2003年8月27日に出願した米国仮出願第60/498,396の優先権を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概ね、生分解性の物品を生産するための混合調合物、及びその調合物を使用する方法、に関するものである。
【0003】
(背景)
従来の使い捨ての食品サービス用品は、一般に、紙又は板紙(一般には、ワックスやポリエチレンのような高分子防水材料が塗布されたり含浸されたりしている)、又は、種々のプラスチックの一種(ポリスチレンが最も一般的である)で、できている。これらの材料は、優れた耐湿性を有しており、断熱処理をすることができ(発泡スチロール又は「発泡スチレン」)、また、安価であり耐久性を有している。これらの材料から使い捨てのパッケージを生産するのに使用される工業的生産方法は、成熟しており、これらの用品は、高品質で、迅速且つ比較的安価に、生産できる。
【0004】
しかしながら、これらの「安価な」材料を用いる場合の環境コストが極めて高いという認識が、高まっている。例えば、ポリスチレンコップの耐用年数は約500年であり、アメリカ人達は、毎年平均で約100カップを使い捨てしている。更に、ポリスチレンは、ベンゼンとエチレンの化学処理によって作られるが、両者は、共に、石油産業の副産物であり、したがって、共に、再生不能な資源である。石油産業の環境実績は、20世紀半ば以来、非常に改善してきているが、燃料用石油の抽出及び処理、及び化学製品製造は、認識される環境問題を残している。
【0005】
紙及び板紙は、再生可能材料である木材パルプから作られる。しかしながら、木質繊維の再生期間、すなわち木を成長させるのに必要な期間は、大変長く、白筋繊維を作るのに必要な化学処理は、環境にとって有害であることが認識されてきている。漂白していない再利用の繊維を使用することは、これらの環境的に有害な作用を軽減させるが、多くの農業副産物資源が利用可能であるときに、成長が遅い木を繊維資源として使用することは、それ自体が不自然である。
【0006】
生分解性の使い捨てのパッケージ材料を使用することへの要請は、この十年間で着実に増大してきている。最近の2003年3月には、台湾は、発泡スチロールを使い捨てパッケージに使用することを禁止した。中国の主要な都市(例えば、北京、上海)も、発泡スチロールを使い捨てパッケージに使用することを禁止した。
【0007】
従来の使い捨ての食品容器製品に関する環境問題に取り組むための一つの技術的アプローチは、例えばトレー、プレート、ボール等のような澱粉性の使い捨ての食品サービス用品を製造することであった。しかしながら、技術的に使用される澱粉性パッケージは、現在、幾つかの欠点を有しており、最も重大な欠点は、容器が水の影響を受けやすいということである。
【0008】
特に、加熱された非変性澱粉は、本来的に水溶性である。現在製造されている澱粉性の生分解性の食品サービス用品の全ては、加熱成形で作られているので、これらの用品の澱粉の殆ど又は全ては、加熱され、したがって、作られた製品は、水分に非常に反応しやすい。これらの用品は、水や他の液体や大量の水蒸気に晒されると、非常に柔らかくなり、形態安定性を失い、刃物類(例えばナイフ、フォーク)によって穴を開けられやすくなる。
【0009】
澱粉性の食品サービス用品の水分感受性の問題に対して、製造者は、現在二つの方法で対応している。それは、水性環境で製品を用いないこと、及び、製品にコーティングを塗布することである。一つのアプローチは、液体や水蒸気が存在しない用途のための食品サービス用品(例えば乾物用品や油揚げ用品)を単に販売することによって、その問題を回避している。このアプローチは、これらの用品の潜在市場を非常に制限する。何故なら、多くの食物製品は、(1)水(例えば飲料、スープ)を含んでいたり、(2)水相(例えば薄いソース、水で加熱された野菜)を含んでいたり、(3)冷やされると水蒸気を放出したりする(例えば米、その他の澱粉食物、ホットサンドウィッチ等)。
【0010】
別のアプローチは、液体や水蒸気との接触から澱粉を保護することである。それは、食品サービス用品の表面に防水性のコーティングやフィルムを塗布して積層構造を形成することによって実現される。その積層構造では、水感受性コアが、生分解性の防水材料の層の間に挟まれている。しかしながら、多くの生分解性のコーティング剤は、得るのに費用がかかり、塗布するのが困難であり、したがって、製造コストや製造の複雑性を増大させ、許容できる最終製品の割合を減少させる。
【0011】
更に、現在の技術では、マトリクス材(主に澱粉)の機械的特性は、澱粉性の食品サービス物品の性能に重要な役割を果たしている。焼いた非変性澱粉は、乾燥時、一般に、極めて脆く壊れやすい。しかし、澱粉は、5%から10%の水分を含むとき、比較的柔らかくて、しなやかである。現行の実務では、澱粉の含水率が非常に低い場合には、繊維をしばしば調合物に加えて、特に離型直後の期間における澱粉性用品の曲げ強度及び破壊エネルギーを増大させている。しかしながら、かなりの量(10%以上)の繊維を加えても、澱粉性物品は、離型直後や、乾燥環境(冬の暖房建築、夏の冷房建築、一年中の砂漠環境)に長期間保存されたときに、一般に非常に壊れやすい。このように、澱粉性物品の壊れやすいという欠点は、製造過程(特にコーティングや積層フィルムを塗布する前)や、物品が乾燥環境で使用されるときに、問題を提示し続ける。
【0012】
更に、現在の技術では、無機鉱物フィラー(例えば、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン等)が、澱粉性の生分解性の食品サービス物品を作るのに使用される調合物に、しばしば含まれている。しかしながら、これらのフィラーは生分解性ではない。これらの材料をフィラーとして用いる製品についての宣伝文句は、その材料が天然であり再生可能であり環境に害がないということを指摘している。しかしながら、全ての無機フィラー材料の採掘(又は合成)及び加工には、本来的な環境コストが付随している。
【0013】
最後に、現在の技術では、澱粉性の食品サービス物品に最も一般的に使用される繊維は、(紙製物品と同様の)木材パルプ繊維である。それは、製紙産業の主たる原材料として容易に入手でき、品質と材料特性とが両立し、最終の食品サービス物品における構造要素として機能するのに必要な主たる特性を有している。しかしながら、多くの農業副産物資源が利用可能であるときに、成長の遅い木を繊維資源として使用することは、上述したように、それ自体が不自然である。
【0014】
したがって、容器、箱、プレート、トレー、及びボールが通常設定されるが、フィルム積層システムやスプレー塗布システムの費用や繁雑性を回避するところの、あらゆる種類の用途に、役立つことができるような、防水性で生分解性で使い捨ての用品を製造するための改良されたシステムが、必要とされている。
【0015】
また、(a)製造中の取り扱い条件を容易にし、また、(b)乾燥環境中での使い勝手を向上させるために、澱粉性の食品サービス物品におけるマトリクス材の機械的特性を向上させるための手段が必要とされている。
【0016】
また、従来の鉱物フィラーと同じ役割を果たし、完全に生分解性であり、且つ、再生可能である、植物性有機材料を、鉱物フィラーの代わりに用いることが、現在の技術において必要とされている。フィラー材料が他の農産物材料の生産の副産物として容易に生産される場合には、より大きな利益が得られる。
【0017】
また、非木材植物から繊維材料を取り込んだり、特に、既に生産中の商品の副産物である材料から繊維材料を取り込んだりする、方法及び調合物が、必要とされている。
【0018】
(発明の概要)
本発明の目的は、容器、箱、プレート、トレー、及びボールが通常設定されるが、フィルム積層システムやスプレー塗布システムの費用や繁雑性を回避するところの、あらゆる種類の用途に、役立つことができるような、防水性で生分解性で使い捨ての用品を製造するための改良されたシステムを、提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、(a)製造中の取り扱い条件を容易にし、また、(b)乾燥環境中での使い勝手を向上させるために、澱粉性の食品サービス物品におけるマトリクス材の機械的特性を向上させることである。
【0020】
本発明の別の目的は、澱粉性の食品容器において従来の鉱物フィラーと同じ役割を果たし、完全に生分解性であり、且つ、再生可能である、植物性有機材料を、提供することである。
【0021】
本発明の別の目的は、非木材植物から繊維材料を取り込んだり、特に、既に生産中の商品の副産物である材料から繊維材料を取り込んだりする、方法及び調合物を、提供することである。
【0022】
本発明のこれらの特徴及びその他の特徴は、本発明の以下の記載を通して当業者にとって明らかとなるものであり、澱粉性商品を造る際に使用される調合物によって及びその調合物を使用するための方法によって、達成される。
【0023】
本発明の一実施形態は、水と、澱粉と、不溶化化合物と、タンパク質又は天然の高分子化合物と、繊維と、ワックス乳剤と、繊維サイズ剤と、離型剤と、を含む組成物である。
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明の上述の詳細な説明や他の利点や目的が得られる方法を完全に理解するために、本発明のより詳細な説明が、その具体的な実施形態を参照することによって示される。
【0025】
防水性パッケージ用品(箱、容器、プレート、トレー、ボール、及びコップ)を生産することができる本発明の調合物は、水と、澱粉と、任意の不溶化化合物と、任意のタンパク質及び天然高分子化合物と、任意の数種類の天然繊維材料と、任意のワックス乳剤及び/又は繊維サイズ剤と、任意の離型剤と、を含んでいる。不溶化化合物は、焼いた食品サービス用品の澱粉部分の水分感受性を低減するためのものである。タンパク質及び天然高分子化合物は、乾燥環境での用途に生産された物品の壊れやすさを低減し、また、用品が普通に乾燥される時の形成直後の破壊を防止するためのものである。天然繊維材料は、焼いた用品における(数種類のサイズスケールでの)構造要素として、及び、無機フィラーと交換される安価な有機フィラーとして、組み合わされて使用されるものである。ワックス乳剤及び/又は繊維サイズ剤は、防水性を増大するために調合物に含まれている。離型剤は、焼いた部分と成形システムとの間の接着を減少させるためのものである。
【0026】
本実施形態で使用される澱粉としては、例えば、植物の塊茎、根、種、及び/又は、果実等の植物資源があり、具体的な植物資源としては、トウモロコシ、ジャガイモ、タピオカ、米、又は小麦などがあり、或いは、動物資源すなわちグリコーゲンがあるが、これらに限定されるものではなく、また、植物資源が最も好まれる。更に、澱粉は、プレゼラチン化澱粉と天然澱粉との両方の組み合わせとして好ましくは提供される。好ましくは、プレゼラチン化澱粉は、調合物における全澱粉の重量の約0%から約30%の範囲の濃度を有しており、より好ましくは5%から20%、最も好ましくは7%から15%の濃度を有している。
【0027】
不溶化化合物(又は架橋剤)は、製紙産業において、印刷適性を増大させ且つ水分感受性を減少させるために、紙に防水性コーティングを作るのに、使用されてきた。本実施形態で使用できる不溶化剤としては、変性エチレングリコール、グリオキサール性試薬、炭酸アンモニウムジルコニウム、炭酸カリウムジルコニウム、及びポリアミド−エピクロルヒドリン化合物、を含む水溶液があるが、これらに限定されるものではない。使用される不溶化剤の活性成分の量は、澱粉(天然澱粉及びプレゼラチン化澱粉の両方を含む)の重量の約20%までであり、より好ましくは、澱粉の重量の約0.1%から約20%の範囲であり、それは、使用される架橋システム及び具体的用途に依存する。
【0028】
ある場合には、使用される不溶化剤の有効性を最大にするために、不溶化化合物を加える前に調合物のPHを調製することが必要である、ということがわかってきた。また、具体的な混合調合物に依存して、ある種の不溶化化合物が低温で混合物と反応して、混合物が成形する前に厚くなりすぎる、ということがわかってきた。そのような場合には、所望の特性を備えた不溶化剤を選択すべきである。
【0029】
タンパク質及び天然高分子化合物としては、カゼイン及び天然非硬化ラテックスでできた調製品、或いは、そのような調製品と同類のもの、があるが、これらに限定されない。一つのそのような調製品は、以下の3つの工程によって調製できる。(1)カゼイン水溶液(約10重量%カゼイン)を従来通りの製造者提言(概ね、カゼインをふやかすことによって水和させ、次に、溶液の温度及びPHを180°F及びPH9〜9.5まで徐々に上昇させ、そして、溶液を180°Fで15分間保持する)に従って、加熱する工程。(2)調製品を室温まで冷却する工程。(3)ラテックスの十分量を添加し、完全に混合する工程。調製品におけるラテックスとカゼインとの好ましい比率は、約1:1から2:1(固体:固体)の間であり、より好ましい比率は、約1.2:1から約1.8:1の範囲であり、最も好ましい比率は、約1.48:1である。しかしながら、カゼインとラテックスとの比率は、生産される容器の具体的な必要性に応じて調製できる。
【0030】
更に、他のタンパク質も、容器の防水特性を向上させるために、カゼイン及びラテックスと組み合わせた調製品で、又は、別々に、使用できる。例えば、そのようなタンパク質としては、卵白、寒天、ゼラチンなどがある。
【0031】
幾つかの天然繊維材料は、焼いた用品における(数種類のサイズスケールでの)構造要素として、及び/又は、無機フィラーに代わる安価な有機フィラーとして、の両方の組み合わせで使用できる。繊維要素は、ウェットバター(wet batter)の成形特性を制御するため、及び、最終の食品サービス物品の構造安定性を向上させるための、両方に使用される。調合物において使用される繊維長さ及び繊維アスペクト比には、範囲があるが、調合物の繊維部分は、一般的な意味では、異なる作用を奏する3つの(繊維長さに基づく)クラスに分けることができる。長い又は非常に長い(4〜25mm又はそれ以上の)、繊維又は複合繊維要素は、それが型内に広がるときにバター内で欠陥が形成されるのを防止するメッシュワーク、を形成するのに、使用される。中位の長さの繊維(0.5〜5mm)も、ウェットバターの流れ特性を制御するのを助け、また、最終の食品サービス物品の堅牢性を増大させるよう機能し、取扱中及び通常の使用中に破砕するのを、防止する。短い繊維(0.5mm未満)は、主に、生分解性材料を調合物中に容易に導入するための手段として、すなわちフィラー材料として、機能し、それは、特に標準サイズ剤で処理されるとき、それらを含む澱粉性マトリクスよりも防水性である。(全てのタイプの繊維は、この機能性を提供するが、中位の長さ、長い、及び非常に長い、繊維の存在は、それらが提供する成形とハンドリングと利用特性とのために、要求される。ところが、短い繊維要素は、主に、それらが作る防水性に寄与するために存在している。)
【0032】
状況に応じて、短い繊維は、短い繊維と同じ利点を与える他のフィラー材料と共に使用でき、又は、当該フィラー材料に置き換えることができる。例えば、そのようなフィラー材料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン、タルク等の、有機及び無機の両方の集合体がある。集合体又は短い繊維の好ましい濃度は、調合物の乾燥重量の約0%から約25%の範囲であり、より好ましくは、調合物の全乾燥重量の約5%から約20%の範囲であり、最も好ましくは、調合物の乾燥重量の約10%から約20%の範囲である。
【0033】
幾つかの資源からの繊維が、一般に、調合物に含まれる。牧草種又は葦種からの比較的高品質の繊維は、中位の長さの繊維を提供し、それは、最終物品の構造的安定性及び弾性に最も貢献する。長い又は非常に長い、繊維又は複合繊維は、一般に、軽く加工された農業副産物、例えば、刻まれたり、砕かれたり、挽かれたりして、適当な大きさになった、茎材料又は皮材料から、得られる。適当な加工条件(例えばハンマーミリング)の下では、これらの材料は、澱粉を取り替えて最終物品に防水性を加えるよう機能する、かなりの量の非常に短い繊維を、提供できる。砕かれたクルミの殻の形の繊維材料(又は、その他の非常に堅いリグニンリッチ植物材料)は、有機の生分解性の繊維として機能する。その繊維は、特に任意の繊維サイズ剤によって処理されるとき、特に防水性である。
【0034】
更に、澱粉性の食品サービス物品において構造要素として適切な繊維のその他の資源は、容易に利用できる。これらの内の幾つかは成長の早い植物に由来するものであり、その植物は、例えばケナフ麻及び竹類のような牧草や葦として広く特徴づけることができ、それらは、木から繊維を取る場合よりも関係する環境コストがより少ない繊維を提供する。繊維産業の成長セグメントは、これらの植物からの繊維を使用することに基づいている。多くの場合、(加工後の)これらの植物から得られた繊維の品質及びコンシステンシーは、木材パルプ産業によって提供されるものと同じ位に良好である。しかも、繊維は、農業生産の副産物として広く利用可能である。例えば、穀物からの茎類、柄類、皮類は、繊維材料の即時の資源であるが、それらは、木材や良好な牧草種から得られる繊維ほど高品質ではない。しかし、非常に安く、副産物として、更なる環境コストを必要としない(環境コストが主たる農産物の生産に関係しても、それを越えて)。
【0035】
ここで述べた調合物に含まれる繊維材料は、繊維長さと繊維アスペクト比とを両方とも大きく変える。しかしながら、全体としては、材料は、約2mmより小さい平均繊維長さと、約5:1から25:1の範囲にある平均アスペクト比と、を有するのが好ましい。
【0036】
防水性を増大させるのに使用される調合物中の好ましいワックス乳剤は、パラフィン又は微結晶性ワックスから通常作られる安定した水性乳剤であり、それは、しばしばロジンを含有する。それは、通常、乳化剤及び機械的撹拌によって、作られる。乳剤は、酸安定性又はアルカリ安定性のいずれかでよく、使用される乳化剤に依存する。ワックス乳剤は、天然ワックス、例えば、動物、植物、又は鉱物;或いは、合成ワックス、例えば、エチレンポリマー、ポリエチルエステル;或いは、塩素化ナフタレン;或いは、炭化水素タイプワックス;から作ることができ、最終製品の特定用途及び所望の特性に依存する。本発明の調合物において使用するのに適しているワックス乳剤の例としては、乳化パラフィンワックス及び乳化多結晶ワックスがある。乳化システムは、石けん性タイプ及びリグノスルホン酸性タイプの両方を含む。
【0037】
繊維サイズ剤は、繊維表面にコーティング(又は境界)を形成して、次の一つ以上のものとして機能するような繊維サイズ剤であれば適切である。すなわち、接着促進剤(結合剤)として;繊維の表面をダメージから保護すること;ハンドリング助剤として;繊維に強度又は剛性を加えること;吸収力を減少させること。本発明の調合物において使用されるのに適している繊維サイズ剤の例としては、アルキルケテンダイマー乳剤、無水コハク酸アルケニル、アクリル酸スチレンコポリマーの水性分散、及びアルキル化メラミンがある。
【0038】
離型剤又は不粘着剤は、焼いた部分と成形システムとの間の接着を低減するために用いられる。本発明の調合物に使用されるのに適している具体的な離型剤の例としては、限定されるものではないが、ステアリン酸マグネシウム、タルク、油脂等や、それらの任意の組み合わせがある。
【0039】
本発明の混合調合物が作られる容器は、最終容器の所望の用途や特性に応じて、形状及び厚さを変えることができる。例えば、容器は、例えば、プレート、コップ、ボウルのような蓋のない容器や、クラムシェル容器、又は従来知られている有用な形態に、形作ることができる。
【0040】
更に、容器の厚さはどの部分でも、好ましくは、約0.5mmから約3.2mmの範囲で、より好ましくは、約1.5mmから約3.0mmの範囲で、最も好ましくは、約1.6mmから約2.5mmの範囲で、変化する。また、容器の厚さは、容器の断面と共に変化する。
【0041】
本発明の別の実施形態では、コーティング剤及び/又は封止剤のような生分解性材料が、混合調合物から作られた容器に塗布される。上記生分解性材料は、容器の耐水性及び耐熱性を向上させるよう、容器の外面及び/又は内面に浸透するように塗布される。上記材料は、コーティング剤として塗布されると、部分的に又は完全に、容器マトリックスに浸透し、又は、コーティングを形成すると共に部分的に又は完全に容器マトリックスに浸透する。
【0042】
本発明の更に別の実施形態は、容器、又は、食品容器や飲料容器と共に使用するための他の物品、を生産するための方法である。上記方法は、上述した混合調合物を提供することと、対応する所望の形状の容器を形成するための所望の形状の型の中で上記混合調合物を加熱することと、を備えている。
【0043】
本発明の別の方法は、所望の最終製品の形状のキャビティを有する成形装置と、加熱したり焼いたりする間に生成される水蒸気を成形装置から放出するための隙間と、を提供する工程と、成形装置を加熱したり焼いたりする工程と、成形装置を閉じる前に成形装置のキャビティに液体又は半液体である混合物を加える工程と、成形装置を閉じる工程と、を備えている。その方法において、加熱したり焼いたりする間に水蒸気又は蒸気がキャビティ内に生成されると、混合物は、水蒸気又は蒸気の圧力によって押されてキャビティを完全に満たして、加熱された成形装置に十分に接触して、膜が混合物の外面に形成される。膜は、水蒸気又は蒸気に対して、浸透性又は半浸透性であり、膜及び隙間は、共同して、蒸気又は水蒸気をキャビティから成形装置の外部へ逃がすが、混合物のかなりの量を逃がさないようにできるようになっている。ここで、混合物のかなりの量とは、従来技術でみられる上述した欠点、例えば、原材料の無駄、追加混合物を加熱するのに必要とされるエネルギーの無駄、余分な材料を取り除いて最終製品を形成するための追加のプロセス、及び隙間を塞ぐこと、のいずれかを有意の量で引き起こすような損失量である。
【0044】
水蒸気は、混合物がキャビティ内に保持されている間、抜けていく。何故なら、加熱された成形表面に混合物が接触して混合物表面に形成された膜が、混合物を加熱したり焼いたりする間に生成される蒸気又は水蒸気による十分な圧力の下において、蒸気又は水蒸気を、膜を通して逃がし、そして、膜を破壊することなく、成形装置の外部に隙間を通して逃がすこと、を可能とするほど、隙間が、十分な寸法を有している、すなわち十分に小さい、からである。膜は、混合物に対して浸透可能ではなく、混合物は、加熱したり焼いたりすることが完了する前に、液体又は半液体であるので、混合物は、成形装置のキャビティから抜け出ることができない。
【0045】
本発明の上記方法は、焼いている間に生成される水蒸気を、混合物を大きく損失させることなく、及び、上記で概説したようにその損失に関連する欠点を生じさせることなく、放出させることを可能とする。上述した欠点とは、例えば、原材料の無駄、追加の混合物を加熱するのに必要とされるエネルギーの無駄、余分な材料を取り除いて最終製品を形成するための追加のプロセス、及び隙間を塞ぐこと、である。
【0046】
本発明の上記方法は、食用の焼いた食品及びその他の焼いた製品の両方を製造するのに使用できる。その他の焼いた製品とは、例えば食品容器などで使用する澱粉性材料がある。上記方法で使用する混合物は、一般に、水性のものであるが、ここで述べたような混合物を含む。しかしながら、当業者は、混合物が水性である必要はなく、例えばアルコール性混合物やその他の非水性混合物でもよいことを、理解できる。上記方法で使用できる混合物の具体的な例は、当業者にとって明らかであり、限定するものではないが、例えばワッフル、クッキーの生地、又はアイスクリームコーンバターなどの、一般の焼いた混合物を含む。焼いた混合物としては、澱粉及び水からなる澱粉性混合物や、樹脂と混合された複合材料からなる混合物がある。その樹脂は、加熱したり焼いたりする際に生成されるガスに対して浸透可能である膜を形成する。更に、加熱の、温度及び時間のような、具体的な焼き処理は、加熱されたり焼いたりされる具体的な混合物に応じて変化し、当業者にとって明らかである。
【0047】
本発明は、具体的な実施形態及び実施例に関して説明しているが、本発明の変形及び適用が本発明の精神及び範囲から逸脱することなく可能であることは、当業者にとって容易に理解される。したがって、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ制限される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
生分解性の食品サービス容器を作るのに使用する組成物であって、
水と、
澱粉と、
繊維と、
ワックス乳剤と、
繊維サイズ剤と、を含んでいることを特徴とする組成物。
【請求項2】
澱粉が、プレゼラチン化澱粉及び天然澱粉からなっている、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
プレゼランチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の0%より大きく30%未満の範囲で含まれている、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の5%より大きく20%未満の範囲で含まれている、請求項2記載の組成物。
【請求項5】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の7%より大きく15%未満の範囲で含まれている、請求項2記載の組成物。
【請求項6】
更に、不溶化化合物を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
不溶化化合物が、変性エチレングリコール、グリオキサール性試薬、炭酸アンモニウムジルコニウム、炭酸カリウムジルコニウム、又はポリアミド−エピクロルヒドリン化合物、を含む水溶液である、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の20%未満の濃度で含まれている、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の約0.1%から約20%の範囲の濃度で含まれている、請求項7記載の組成物。
【請求項10】
更に、タンパク質又は天然高分子化合物を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
タンパク質又は天然高分子化合物が、カゼイン及びラテックスからなっている、請求項10記載の組成物。
【請求項12】
ラテックスが、天然非硬化ラテックスである、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1:1から約2:1の間の範囲である、請求項11記載の組成物。
【請求項14】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.2:1から約1.8:1の間の範囲である、請求項11記載の組成物。
【請求項15】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.45:1である、請求項11記載の組成物。
【請求項16】
更に、組成物の耐水特性を向上させるためのタンパク質を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項17】
組成物の耐水特性を向上させるための上記タンパク質が、更に、卵白、寒天、又はゼラチンからなっている、請求項16記載の組成物。
【請求項18】
繊維が、長い繊維、中位の繊維、及び短い繊維を、含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項19】
繊維が、天然繊維材料を含んでいる、請求項18記載の組成物。
【請求項20】
繊維が、約2mm未満の平均繊維長さを有している、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
繊維が、5:1から25:1の範囲の平均アスペクト比を有している、請求項20記載の組成物。
【請求項22】
フィラー材料を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項23】
フィラー材料が、有機物である、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
フィラー材料が、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン、又はタルクからなっている、請求項22記載の組成物。
【請求項25】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の25%未満の複合濃度を有している、請求項22記載の組成物。
【請求項26】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ5%より大きい複合濃度を有している、請求項22記載の組成物。
【請求項27】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ10%より大きい複合濃度を有している、請求項22記載の組成物。
【請求項28】
繊維が、成長の早い植物の繊維を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項29】
組成物が、農業生産物の副産物として利用可能な繊維を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項30】
ワックス乳剤が、パラフィン又は微結晶性ワックスからなっている、請求項1記載の組成物。
【請求項31】
ワックス乳剤が、ロジンを含んでいる、請求項30記載の組成物。
【請求項32】
ワックス乳剤が、天然ワックスからなっている、請求項1記載の組成物。
【請求項33】
ワックス乳剤が、炭化水素ワックスからなっている、請求項1記載の組成物。
【請求項34】
繊維サイズ剤が、繊維の少なくとも一部の表面の少なくとも一部にコーティングを形成して、接着促進剤として機能し、繊維の表面をダメージから保護するよう機能し、ハンドリング助剤として機能し、繊維に強度又は剛性を加えるよう機能し、又は吸収力を減少させるよう機能する、請求項1記載の組成物。
【請求項35】
繊維サイズ剤が、アルキルケテンダイマー乳剤、無水コハク酸アルケニル、アクリル酸スチレンコポリマー、又はアルキル化メラミン、からなっている、請求項34記載の組成物。
【請求項36】
更に、離型剤を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項37】
離型剤が、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又は油脂からなっている、請求項36記載の組成物。
【請求項38】
更に、コーティング剤を含んでいる、請求項1記載の組成物。
【請求項39】
コーティング剤が、組成物のマトリクスに部分的に浸透する、請求項38記載の組成物。
【請求項40】
生分解性の容器を作るのに使用する組成物であって、
水と、
澱粉と、
不溶化化合物と、
タンパク質又は天然高分子化合物と、
繊維と、
ワックス乳剤と、
繊維サイズ剤と、
離型剤と、を含んでいることを特徴とする組成物。
【請求項41】
澱粉が、プレゼラチン化澱粉及び天然澱粉からなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項42】
プレゼランチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の0%より大きく30%未満の範囲で含まれている、請求項41記載の組成物。
【請求項43】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の5%より大きく20%未満の範囲で含まれている、請求項41記載の組成物。
【請求項44】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の7%より大きく15%未満の範囲で含まれている、請求項41記載の組成物。
【請求項45】
不溶化化合物が、変性エチレングリコール、グリオキサール性試薬、炭酸アンモニウムジルコニウム、炭酸カリウムジルコニウム、又はポリアミド−エピクロルヒドリン化合物、を含む水溶液である、請求項40記載の組成物。
【請求項46】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の20%未満の濃度で含まれている、請求項45記載の組成物。
【請求項47】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の約0.1%から約20%の範囲の濃度で含まれている、請求項45記載の組成物。
【請求項48】
タンパク質又は天然高分子化合物が、カゼイン及びラテックスからなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項49】
ラテックスが、天然非硬化ラテックスである、請求項48記載の組成物。
【請求項50】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1:1から約2:1の間の範囲である、請求項48記載の組成物。
【請求項51】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.2:1から約1.8:1の間の範囲である、請求項48記載の組成物。
【請求項52】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.45:1である、請求項48記載の組成物。
【請求項53】
更に、組成物の耐水特性を向上させるためのタンパク質を含んでいる、請求項40記載の組成物。
【請求項54】
組成物の耐水特性を向上させるための上記タンパク質が、卵白、寒天、又はゼラチンからなっている、請求項53記載の組成物。
【請求項55】
繊維が、長い繊維、中位の繊維、及び短い繊維を、含んでいる、請求項40記載の組成物。
【請求項56】
繊維が、天然繊維材料を含んでいる、請求項55記載の組成物。
【請求項57】
繊維が、約2mm未満の平均繊維長さを有している、請求項56記載の組成物。
【請求項58】
繊維が、5:1から25:1の範囲の平均アスペクト比を有している、請求項57記載の組成物。
【請求項59】
フィラー材料を含んでいる、請求項40記載の組成物。
【請求項60】
フィラー材料が、有機物である、請求項59記載の組成物。
【請求項61】
フィラー材料が、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン、又はタルクからなっている、請求項59記載の組成物。
【請求項62】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の25%未満の複合濃度を有している、請求項59記載の組成物。
【請求項63】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ5%より大きい複合濃度を有している、請求項59記載の組成物。
【請求項64】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ10%より大きい複合濃度を有している、請求項59記載の組成物。
【請求項65】
繊維が、成長の早い植物の繊維を含んでいる、請求項40記載の組成物。
【請求項66】
組成物が、農業生産物の副産物として利用可能な繊維を含んでいる、請求項40記載の組成物。
【請求項67】
ワックス乳剤が、パラフィン又は微結晶性ワックスからなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項68】
ワックス乳剤が、ロジンを含んでいる、請求項67記載の組成物。
【請求項69】
ワックス乳剤が、天然ワックスからなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項70】
ワックス乳剤が、炭化水素ワックスからなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項71】
繊維サイズ剤が、繊維の少なくとも一部の表面の少なくとも一部にコーティングを形成して、接着促進剤として機能し、繊維の表面をダメージから保護するよう機能し、ハンドリング助剤として機能し、繊維に強度又は剛性を加えるよう機能し、又は吸収力を減少させるよう機能する、請求項40記載の組成物。
【請求項72】
繊維サイズ剤が、アルキルケテンダイマー乳剤、無水コハク酸アルケニル、アクリル酸スチレンコポリマー、又はアルキル化メラミン、からなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項73】
離型剤が、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又は油脂からなっている、請求項40記載の組成物。
【請求項74】
生分解性の容器を作るのに使用する組成物であって、
水と、
澱粉と、
不溶化化合物と、
天然繊維と、
繊維サイズ剤と、を含んでおり、
澱粉は、プレゼラチン化澱粉及び天然澱粉からなっており、プレゼラチン化澱粉は、組成物中の全澱粉の重量の0%より大きく30%未満の範囲で含まれており、不溶化化合物は、変性エチレングリコール、グリオキサール性試薬、炭酸アンモニウムジルコニウム、炭酸カリウムジルコニウム、及びポリアミド−エピクロルヒドリン化合物、を含む水溶液であり、繊維サイズ剤は、繊維の少なくとも一部の表面にコーティングを形成することを特徴とする組成物。
【請求項75】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の5%より大きく20%未満の範囲で含まれている、請求項74記載の組成物。
【請求項76】
プレゼラチン化澱粉が、組成物中の全澱粉の重量の7%より大きく15%未満の範囲で含まれている、請求項74記載の組成物。
【請求項77】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の20%未満の濃度で含まれている、請求項74記載の組成物。
【請求項78】
不溶化化合物が、組成物中の全澱粉の重量の約0.1%から約20%の範囲の濃度で含まれている、請求項74記載の組成物。
【請求項79】
更に、タンパク質又は天然高分子化合物を含んでおり、タンパク質又は天然高分子化合物が、カゼイン及びラテックスからなっている、請求項74記載の組成物。
【請求項80】
ラテックスが、天然非硬化ラテックスである、請求項79記載の組成物。
【請求項81】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1:1から約2:1の間の範囲である、請求項80記載の組成物。
【請求項82】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.2:1から約1.8:1の間の範囲である、請求項80記載の組成物。
【請求項83】
ラテックス固体とカゼイン固体との比が、約1.45:1である、請求項80記載の組成物。
【請求項84】
更に、ワックス乳剤を含んでいる、請求項74記載の組成物。
【請求項85】
ワックス乳剤が、パラフィン又は微結晶性ワックスからなっている、請求項84記載の組成物。
【請求項86】
ワックス乳剤が、ロジンを含んでいる、請求項84記載の組成物。
【請求項87】
ワックス乳剤が、天然ワックスからなっている、請求項84記載の組成物。
【請求項88】
ワックス乳剤が、炭化水素ワックスからなっている、請求項84記載の組成物。
【請求項89】
繊維が、長い繊維、中位の繊維、及び短い繊維を、含んでいる、請求項74記載の組成物。
【請求項90】
繊維が、約2mm未満の平均繊維長さを有している、請求項74記載の組成物。
【請求項91】
繊維が、5:1から25:1の範囲の平均アスペクト比を有している、請求項90記載の組成物。
【請求項92】
離型剤が、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又は油脂からなっている、請求項74記載の組成物。
【請求項93】
繊維サイズ剤が、アルキルケテンダイマー乳剤、無水コハク酸アルケニル、アクリル酸スチレンコポリマー、又はアルキル化メラミン、からなっている、請求項74記載の組成物。
【請求項94】
更に、フィラー材料を含んでいる、請求項74記載の組成物。
【請求項95】
フィラー材料が、有機物である、請求項94記載の組成物。
【請求項96】
フィラー材料が、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン、又はタルクからなっている、請求項94記載の組成物。
【請求項97】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の25%未満の複合濃度を有している、請求項94記載の組成物。
【請求項98】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ5%より大きい複合濃度を有している、請求項94記載の組成物。
【請求項99】
フィラー材料及び/又は短い繊維が、組成物の乾燥重量の20%未満且つ10%より大きい複合濃度を有している、請求項94記載の組成物。

【公表番号】特表2007−517919(P2007−517919A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524867(P2006−524867)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/027824
【国際公開番号】WO2005/021633
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506000162)バイオスフィア・インダストリーズ・コーポレイション (3)
【氏名又は名称原語表記】BIOSPHERE INDUSTRIES CORP.
【Fターム(参考)】