画像データ処理装置、画像記録装置及び画像データ処理方法
【課題】再符号化によるデータサイズの増加を防止する。
【解決手段】画像データ処理装置であって、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを有する。
【解決手段】画像データ処理装置であって、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像の記録のための処理に関し、特に圧縮動画ストリームの記録のための処理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン番組を記録するためのDVD(Digital Versatile Disc)/HDD(Hard Disk Drive)レコーダが普及してきている。テレビジョン番組を記録する際には、動画像がMPEG(Moving Picture Experts Group)等の方式で符号化される。符号化する際には、平均ビットレート、画面サイズ等の符号化条件を決定する必要があるが、最適な符号化条件は、スポーツ番組、ドラマ番組、又はニュース番組等の番組の種類によって異なる。
【0003】
そこで、テレビジョン番組の種類から符号化条件を決定し、この符号化条件に従ってアナログテレビジョン信号を符号化する装置が、例えば特許文献1に開示されている。アナログテレビジョン信号が入力されるので、この装置では符号化が必ず行われる。
【特許文献1】特開平11−55626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DVD/HDDレコーダ等に番組の記録を行う際には、限られた記憶容量に多くの番組を記録するために、データサイズが小さくなるように符号化が行われる。近年のデジタル化されたテレビジョン放送を受信する場合には、受信したビットストリームに再符号化を行って(すなわち、既に符号化されているデータを一旦復号化してから、高効率な符号化方式で符号化を再び行って)、データサイズを小さくすることが行われている。
【0005】
しかし、デジタル放送の場合には、受信された映像は既に圧縮されているので、再符号化しても、データサイズが元の圧縮動画ストリームのデータサイズよりも少なくならない場合や、かえってデータサイズが増えてしまう場合がある。このような場合の例としては、(1)映像の動きが速いスポーツ番組や、映像の輝度の時間的変化が激しい歌番組等の圧縮しにくい番組の場合、(2)ストリームが高効率な符号化方式(MPEG−4 AVC(Advanced Video Coding)/H.264等)によって既に大きく圧縮されている場合、が挙げられる。
【0006】
本発明は、再符号化による圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像データ処理装置は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを有する。
【0008】
これによると、記録モードがストリーム記録モードである場合には再符号化が行われないので、圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができる。
【0009】
また、本発明に係る画像記録装置は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器と、前記再符号化ストリーム又は前記ストリーム制御器から出力された前記圧縮動画ストリームを記録するデータ記録装置とを有する。
【0010】
また、本発明に係る画像データ処理方法は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成ステップと、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化ステップと、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化ステップが行われるように、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化ステップが行われないように、前記圧縮動画ストリームを制御するストリーム制御ステップとを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、再符号化による圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができる。また、動画像を適切な画質で記録することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る画像記録装置の構成を示すブロック図である。図1の画像記録装置は、ストリーム制御器12と、記録条件生成器14と、データ記録制御器16と、再符号化部20と、データ記録装置32とを有している。再符号化部20は、映像・音声ストリーム分離器22と、映像信号再符号化器24と、音声信号再符号化器26と、多重化器28とを有している。ストリーム制御器12、記録条件生成器14、データ記録制御器16、及び再符号化部20は、画像データ処理装置を構成している。
【0014】
デジタル放送では、映像に関してMPEG−2、又はMPEG−4 AVC等の方式で圧縮符号化された映像ストリームと、圧縮符号化された音声ストリーム(音声ストリームについての説明は割愛する)とが多重化された、圧縮動画ストリームSTRが放送されている。記録条件生成器14は、外部から入力された番組情報INFから、圧縮動画ストリームSTRによって伝送される記録対象番組についての番組情報を抽出し、抽出された情報に従って記録モードを決定し、決定された記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。ストリーム制御器12は、記録条件生成器14で決定された記録モードに従って、多重化ストリームである圧縮動画ストリームSTRを映像・音声ストリーム分離器22又はデータ記録制御器16に出力する。
【0015】
映像・音声ストリーム分離器22は、圧縮動画ストリームSTRを映像ストリーム及び音声ストリームに分離し、映像ストリームを映像信号再符号化器24に、音声ストリームを音声信号再符号化器26に出力する。映像信号再符号化器24は、映像信号復号化器及び映像信号符号化器(図示せず)を有している。映像信号復号化器が映像ストリームを復号化し、映像信号符号化器が、得られた復号結果を記録条件生成器14で決定された記録モードに従って再符号化(再圧縮)する。音声信号再符号化器26は、音声信号復号化器及び音声信号符号化器(図示せず)を有している。音声信号復号化器が音声ストリームを復号化し、音声信号符号化器が、得られた復号結果を記録条件生成器14で決定された記録モードに従って再符号化する。
【0016】
映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、様々な方式での再符号化を行い得る。特に映像信号再符号化器24の映像信号符号化器は、高効率な符号化方式で再符号化を行うが、ここでは例として、MPEG−4 AVC/H.264で再符号化するものとする。多重化器28は、再符号化された映像ストリームと再符号化された音声ストリームとを再多重化して、再符号化ストリームとして出力する。
【0017】
データ記録制御器16は、再符号化ストリーム又はストリーム制御器12から直接受け取った圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に出力し、データ記録装置32は、受け取ったストリームを記録媒体に記録する。データ記録装置32は、具体的にはDVDドライブ又はHDD等の記録装置であって、DVD又はハードディスク等の記録媒体にストリームを記録する。
【0018】
図1の画像記録装置は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化せずにそのまま記録するストリーム記録モードでの記録と、圧縮動画ストリームSTRを再符号化して記録する再符号化モードでの記録が可能である。ストリーム記録モードの場合には、ストリーム制御器12は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化部20を経由させないようにデータ記録制御器16に出力し、データ記録装置32に記録させるので、放送波の映像品質を保ったまま記録することが可能となる。
【0019】
一方、再符号化モードの場合には、ストリーム制御器12は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化部20に出力し、再符号化させてからデータ記録装置32に記録させる。このため、圧縮動画ストリームSTRの動画像が再符号化に適した動画像であれば、画質の劣化を抑えつつ、再符号化ストリームのデータサイズを抑えることが可能となる。
【0020】
図2は、図1の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。記録条件生成器14に入力される番組情報INFには、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報が含まれており、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報には、その圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組の種類やキーワードが含まれている。
【0021】
図2のステップS12では、記録条件生成器14は、入力された番組情報INFのうち、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報から、圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組の種類(番組のジャンル)を抽出する。番組情報INFは、例えば、放送波によって伝送された番組情報(EPG(Electronic Program Guide))であってもよいし、インターネット経由でダウンロードされた番組情報(iEPG)であってもよい。また、番組情報INFは、圧縮動画ストリームSTRを構成するMPEG−2 TS(Transport Stream)パケット内に含まれる番組情報であってもよい。番組の種類としては、例えば、ニュース番組、スポーツ番組、及び歌番組が挙げられる。
【0022】
ステップS14では、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であるか否か、すなわち、抽出された種類が、所定の符号化困難な番組の種類(例えば、映像の動きが速いスポーツ番組や、映像の輝度の時間的変化が激しい歌番組)に該当するか否かを判断する。該当する場合には、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると判断し、処理をステップS16に進める。該当しない場合にはステップS18に進む。
【0023】
ステップS16では、記録条件生成器14は、記録モードをストリーム記録モードに決定し、この記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。この場合、ストリーム制御器12は、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録制御器16に出力し、データ記録制御器16は、このストリームをデータ記録装置32に記録させる。すなわち、再符号化が行われないストリーム記録(直接記録)が行われる。
【0024】
ステップS18では、記録条件生成器14は、記録モードを予めユーザに指定された記録モードに決定し、この記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。この場合、記録モードとして再符号化モードが予め指定されているときには、ストリーム制御器12は、圧縮動画ストリームSTRを映像・音声ストリーム分離器22に出力する。このストリームを、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26が再符号化し、その結果を多重化器28が再多重化してデータ記録制御器16に出力する。データ記録制御器16は、多重化器28で得られた再符号化ストリームをデータ記録装置32に記録させる。すなわち、再符号化モードでの記録が行われる。記録モードとしてストリーム記録モードが予め指定されているときには、ステップS16と同様にストリーム記録が行われる。
【0025】
図3は、図1の画像記録装置における処理の流れの他の例を示すフローチャートである。図3のステップS22では、記録条件生成器14は、入力された番組情報INFのうちの圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報から、圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組のキーワードを抽出する。キーワードとしては、例えば、番組のタイトル等に含まれる「ニュース」、スポーツの名称(「野球」等)、特定の歌番組名、及び特定の歌手名等が挙げられる。キーワードは、番組に対応付けられた何らかのデータであればよい。
【0026】
ステップS24では、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であるか否か、すなわち、抽出されたキーワードが、所定の符号化困難な番組のキーワードに該当するか否かを判断する。該当する場合には、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると判断し、処理をステップS26に進める。該当しない場合にはステップS28に進む。ステップS26では、図2のステップS16と同様に、ストリーム記録が行われる。ステップS28では、図2のステップS18と同様にユーザに指定された記録モードでの記録が行われる。
【0027】
このように、図1の画像記録装置は、番組情報に従って自動的に記録モードを決定するので、適切な記録モードで番組を記録することができる。再符号化が困難である番組については、再符号化を行わず、入力された圧縮動画ストリームSTRをそのまま記録するので、番組を、画質を劣化させることなく記録することができる。
【0028】
なお、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると番組情報INFから判断した場合には、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化する再符号化モードに、記録モードを決定してもよい。この場合、ストリーム記録は行われず、再符号化部20は、圧縮動画ストリームSTRをこの符号化ビットレートで再符号化する。すると、例えば動きが激しい映像が多い番組の圧縮動画ストリームについても、画質劣化を抑えつつ、再符号化することが可能となる。
【0029】
図4は、図1の画像記録装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。図4の画像記録装置は、記録条件生成器14に代えて記録条件生成器214を有する点が、図1の画像記録装置とは異なっている。記録条件生成器214は、ユーザに対するメッセージを表示するためのメッセージデータを表示器36に出力する点と、入力された番組情報INFだけではなくユーザによる設定情報USTにも従って記録モードを決定する点が、図1の記録条件生成器14とは異なっている。表示器36は、記録条件生成器214からのメッセージデータに従ってメッセージを表示する。表示器36は図4の画像記録装置の外部にあってもよいし(例えばテレビジョン受像機として)、図4の画像記録装置が表示器36を含んでいてもよい。
【0030】
図5は、図4の表示器36への表示の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、決定された記録モードでの記録を開始するとともに、記録モードを示すメッセージデータを表示器36に出力する。
【0031】
図2及び図3を参照して説明したように、記録条件生成器214は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると番組情報から判断した場合、すなわち、記録対象番組の種類が符号化困難な番組の種類に該当する場合や、記録対象番組のキーワードが符号化困難な番組のキーワードに該当する場合等には、ストリーム記録モードを、記録モードとして推奨する推奨モードとし、記録モードをこの推奨モードに決定する。この場合、記録条件生成器214は、ストリーム記録(直接記録)を開始するとともに、図5のように、ストリーム記録が行われることを示すメッセージデータを表示器36に出力する。これにより、ユーザは、現在の記録モード(推奨モード)を表示器36の表示から知ることが可能となる。
【0032】
なお、記録条件生成器214は、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化するモードを推奨モードにしてもよい。
【0033】
図6は、図4の表示器36への表示の他の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、ストリーム記録モードを推奨モードにした場合には、図6のように、推奨モード(ストリーム記録モード)を推奨する表示、及び推奨モードでの処理(ストリーム記録)を行うか否かをユーザが選択するための表示を行うためのメッセージデータを表示器36に出力してもよい。
【0034】
図6の表示の後、記録条件生成器214は、ユーザの選択を示す設定情報USTに従って記録モードを決定する。ユーザが「Yes」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードをストリーム記録モードに決定する。この場合、ストリーム制御器12は、再符号化部20を経由させることなく、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に直接記録させる。ユーザが「No」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを再符号化モードに決定し、再符号化部20は、圧縮動画ストリームSTRを再符号化後、データ記録装置32に記録させる。
【0035】
図7は、図4の表示器36への表示の更に他の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、図7のように、推奨モード(ストリーム記録モード)を推奨する表示、及び選択可能な記録モードの複数の候補の表示を行うためのメッセージデータを表示器36に出力してもよい。
【0036】
図7の表示の後、記録条件生成器214は、ユーザの選択を示す設定情報USTに従って記録モードを決定する。ユーザが「高圧縮再符号化モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを高圧縮再符号化モードに決定する。この場合、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、画質が許容できる範囲内で、再符号化後の再符号化ストリームのデータサイズが最小となるように、圧縮動画ストリームSTRを再符号化する。データ記録装置32は得られた再符号化ストリームを記録する。
【0037】
ユーザが「高画質再符号化モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを高画質再符号化モードに決定する。この場合、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、再符号化後の再符号化ストリームのビットレートが所定値以上となるように、圧縮動画ストリームSTRを再符号化する。データ記録装置32は得られた再符号化ストリームを記録する。ユーザが「ストリーム記録モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードをストリーム記録モードに決定する。この場合、ストリーム制御器12は、再符号化部20を経由させることなく、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に直接記録させる。
【0038】
このように、図4の画像記録装置によると、図5のように現在の記録モードをユーザに通知したり、図6のよう推奨モードでの処理を行うか否かをユーザに選択させたり、図7のように選択可能な記録モードをユーザに通知し、選択させることができる。したがって、ユーザの嗜好に応じた記録を実現することができる。
【0039】
図8は、図1の画像記録装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。図8の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器314及び再符号化部320を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部320は、映像・音声ストリーム分離器22及び多重化器28に代えて、映像・音声ストリーム分離器322及び多重化器328を有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0040】
記録条件生成器214は、記録モードを決定し、決定された記録モードを映像・音声ストリーム分離器322にも出力する。記録条件生成器214は、音声のみ再符号化する記録モードも選択可能であるとする。記録モードが、音声のみ再符号化する記録モードである場合には、映像・音声ストリーム分離器322は、映像ストリームを多重化器328に、音声ストリームを音声信号再符号化器26に出力する。図1の場合と同様に、音声信号再符号化器26は、音声ストリームを復号化及び再符号化する。多重化器328は、映像・音声ストリーム分離器322から出力された映像ストリームと再符号化された音声ストリームとを再多重化して、再符号化ストリームとして出力する。
【0041】
記録モードが、映像をも再符号化する記録モードである場合には、映像・音声ストリーム分離器322は、映像ストリームを映像信号再符号化器24に出力する。図1を参照して説明したように、映像信号再符号化器24は、映像ストリームを再符号化し、多重化器328は、再符号化された映像ストリームと音声ストリームとを再多重化する。
【0042】
このように、図8の画像記録装置は、音声ストリームについては再符号化するが、映像ストリームについてはストリーム記録をすることが可能である。このため、映像の質を重視した記録を行うことができる。
【0043】
図9は、図1の画像記録装置の第3の変形例の構成を示すブロック図である。図9の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器414及び再符号化部420を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部420は、再符号化比較器としてのビット数比較器429を更に有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0044】
図10は、図9の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。図11(a)は、1チャネルのみ記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。図11(b)は、2チャネル記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。図10のステップS32では、記録条件生成器414は、記録モードが再符号化モードREであることをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に通知し、再符号化モードREでの再符号化ストリームの記録を実行させる(図11(a)及び(b)のCH1)。
【0045】
ステップS34では、記録条件生成器414は、再符号化記録と同時にストリーム記録が可能(すなわち、2チャネル同時記録が可能)であるか否かを判断する。可能である場合にはステップS36に、可能ではない場合にはステップS38に進む。ステップS36では、記録条件生成器414は、ストリーム記録を行うようにストリーム制御器12に指示し、ストリーム記録モードDRでのストリーム記録を再符号化モードREでの記録と同時に実行させる(図11(b)のCH2)。
【0046】
ステップS38では、ビット数比較器429は、多重化器28から多重化後の再符号化ストリームを受け取り、再符号化ストリームの一部(例えば所定の長さの期間内)のビット数が、ストリーム制御器12から出力された再符号化前の圧縮動画ストリームの対応する部分のビット数より少なく、かつ、これらの数の間の差が所定値以上であるか否かを判定し、判定結果R1を記録条件生成器414に出力する。記録条件生成器414は、再符号化ストリームのビット数が圧縮動画ストリームのビット数より少なく、かつ、これらの数の間の差が所定値以上である場合には処理をステップS32に戻し、その他の場合には処理をステップS40に進める。
【0047】
ステップS40では、記録条件生成器414は、ストリーム記録が同時に実行中であるか否かを判定する。同時に実行中である場合にはステップS42に進み、同時に実行中ではない場合にはステップS44に進む。
【0048】
ステップS42では、記録条件生成器414は、再符号化モードREでの記録を中止するように、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26に通知する。再符号化モードREでの記録は中止され、ストリーム記録モードDRでの記録は継続される(図11(b)のCH1)。ステップS44では、記録条件生成器414は、再符号化モードREでの記録を中止するように、ストリーム制御器12、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26に通知する。再符号化モードREでの記録は中止され、それ以降はストリーム制御器12が圧縮動画ストリームを出力し、ストリーム記録モードDRでの記録が行われる(図11(a))。
【0049】
このように、図9の画像記録装置は、再符号化ストリーム及び再符号化前の圧縮動画ストリームに従って、どちらを記録すべきか、すなわち、最適な記録モードを決定するので、番組情報を利用できない場合であっても、最適な画像記録を実現することができる。
【0050】
図12は、図1の画像記録装置の第4の変形例の構成を示すブロック図である。図12の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器514及び再符号化部520を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部520は、再符号化比較器としての劣化判定器529を更に有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0051】
図13は、図12の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。図12の画像記録装置は、再符号化モードREでの記録を継続するか否かを、再符号化による発生ビット数ではなく、再符号化された映像ストリームの画像の画質によって判定する。
【0052】
図13のフローチャートは、ステップS38に代えてステップS58を有する点が図10のフローチャートとは異なっているので、ステップS58についてのみ説明する。映像信号再符号化器24は、再符号化前の圧縮動画ストリーム(映像ストリーム)の復号化を行い、その結果に対して画面間差分符号化を行って再符号化ストリームを求めるので、圧縮動画ストリームの復号結果SPと、再符号化の際に求められた再符号化された映像ストリームの復号結果RPとを出力可能である。
【0053】
ステップS58では、劣化判定器529は、映像信号再符号化器24から、再符号化前の圧縮動画ストリームの復号結果SPと再符号化された映像ストリームの復号結果RPとを受け取り、復号結果RPが復号結果SPより画像として所定の程度以上劣化しているか否かを判定し、判定結果R2を記録条件生成器514に出力する。記録条件生成器514は、復号結果RPが復号結果SPより所定の程度以上劣化している場合には処理をステップS32に戻し、その他の場合には処理をステップS40に進める。記録条件生成器514は、その他の点は図9の記録条件生成器414と同様である。
【0054】
劣化判定器529は、復号結果の劣化の度合いとして、2つの復号結果の間における画素レベルの差分の絶対値を、例えば画面全体について合計して得られた値を用いてもよいし、画像評価の指標であるPSNR(Peak Signal-to-Noise Ratio)を用いてもよい。
【0055】
なお、復号結果RPによる画像と復号結果SPによる画像とを表示器36に表示させ、その表示を見たユーザに、再符号化モードREでの記録を継続するか否かを判断させ、記録条件生成器514に指示させるようにしてもよい。
【0056】
以上の各画像記録装置の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSI(Large-Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されていてもよいし、一部又はデータ記録装置32及び表示器36以外の全てを含むように1チップ化されていてもよい。
【0057】
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、製造後にLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
【0058】
また、本発明は、以上の各画像記録装置が有する特徴的な手段をステップとする方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上説明したように、本発明は、圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができるので、画像データ処理装置等について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施形態に係る画像記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図3】図1の画像記録装置における処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
【図4】図1の画像記録装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の表示器への表示の例を示す説明図である。
【図6】図4の表示器への表示の他の例を示す説明図である。
【図7】図4の表示器への表示の更に他の例を示す説明図である。
【図8】図1の画像記録装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。
【図9】図1の画像記録装置の第3の変形例の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図11】(a)は、1チャネルのみ記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。(b)は、2チャネル記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。
【図12】図1の画像記録装置の第4の変形例の構成を示すブロック図である。
【図13】図12の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
12 ストリーム制御器
14,214,314,414,514 記録条件生成器
16 データ記録制御器
20,320,420,520 再符号化部
32 データ記録装置
36 表示器
429 ビット数比較器(再符号化比較器)
529 劣化判定器(再符号化比較器)
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像の記録のための処理に関し、特に圧縮動画ストリームの記録のための処理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン番組を記録するためのDVD(Digital Versatile Disc)/HDD(Hard Disk Drive)レコーダが普及してきている。テレビジョン番組を記録する際には、動画像がMPEG(Moving Picture Experts Group)等の方式で符号化される。符号化する際には、平均ビットレート、画面サイズ等の符号化条件を決定する必要があるが、最適な符号化条件は、スポーツ番組、ドラマ番組、又はニュース番組等の番組の種類によって異なる。
【0003】
そこで、テレビジョン番組の種類から符号化条件を決定し、この符号化条件に従ってアナログテレビジョン信号を符号化する装置が、例えば特許文献1に開示されている。アナログテレビジョン信号が入力されるので、この装置では符号化が必ず行われる。
【特許文献1】特開平11−55626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DVD/HDDレコーダ等に番組の記録を行う際には、限られた記憶容量に多くの番組を記録するために、データサイズが小さくなるように符号化が行われる。近年のデジタル化されたテレビジョン放送を受信する場合には、受信したビットストリームに再符号化を行って(すなわち、既に符号化されているデータを一旦復号化してから、高効率な符号化方式で符号化を再び行って)、データサイズを小さくすることが行われている。
【0005】
しかし、デジタル放送の場合には、受信された映像は既に圧縮されているので、再符号化しても、データサイズが元の圧縮動画ストリームのデータサイズよりも少なくならない場合や、かえってデータサイズが増えてしまう場合がある。このような場合の例としては、(1)映像の動きが速いスポーツ番組や、映像の輝度の時間的変化が激しい歌番組等の圧縮しにくい番組の場合、(2)ストリームが高効率な符号化方式(MPEG−4 AVC(Advanced Video Coding)/H.264等)によって既に大きく圧縮されている場合、が挙げられる。
【0006】
本発明は、再符号化による圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像データ処理装置は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを有する。
【0008】
これによると、記録モードがストリーム記録モードである場合には再符号化が行われないので、圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができる。
【0009】
また、本発明に係る画像記録装置は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器と、前記再符号化ストリーム又は前記ストリーム制御器から出力された前記圧縮動画ストリームを記録するデータ記録装置とを有する。
【0010】
また、本発明に係る画像データ処理方法は、圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成ステップと、前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化ステップと、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化ステップが行われるように、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化ステップが行われないように、前記圧縮動画ストリームを制御するストリーム制御ステップとを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、再符号化による圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができる。また、動画像を適切な画質で記録することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る画像記録装置の構成を示すブロック図である。図1の画像記録装置は、ストリーム制御器12と、記録条件生成器14と、データ記録制御器16と、再符号化部20と、データ記録装置32とを有している。再符号化部20は、映像・音声ストリーム分離器22と、映像信号再符号化器24と、音声信号再符号化器26と、多重化器28とを有している。ストリーム制御器12、記録条件生成器14、データ記録制御器16、及び再符号化部20は、画像データ処理装置を構成している。
【0014】
デジタル放送では、映像に関してMPEG−2、又はMPEG−4 AVC等の方式で圧縮符号化された映像ストリームと、圧縮符号化された音声ストリーム(音声ストリームについての説明は割愛する)とが多重化された、圧縮動画ストリームSTRが放送されている。記録条件生成器14は、外部から入力された番組情報INFから、圧縮動画ストリームSTRによって伝送される記録対象番組についての番組情報を抽出し、抽出された情報に従って記録モードを決定し、決定された記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。ストリーム制御器12は、記録条件生成器14で決定された記録モードに従って、多重化ストリームである圧縮動画ストリームSTRを映像・音声ストリーム分離器22又はデータ記録制御器16に出力する。
【0015】
映像・音声ストリーム分離器22は、圧縮動画ストリームSTRを映像ストリーム及び音声ストリームに分離し、映像ストリームを映像信号再符号化器24に、音声ストリームを音声信号再符号化器26に出力する。映像信号再符号化器24は、映像信号復号化器及び映像信号符号化器(図示せず)を有している。映像信号復号化器が映像ストリームを復号化し、映像信号符号化器が、得られた復号結果を記録条件生成器14で決定された記録モードに従って再符号化(再圧縮)する。音声信号再符号化器26は、音声信号復号化器及び音声信号符号化器(図示せず)を有している。音声信号復号化器が音声ストリームを復号化し、音声信号符号化器が、得られた復号結果を記録条件生成器14で決定された記録モードに従って再符号化する。
【0016】
映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、様々な方式での再符号化を行い得る。特に映像信号再符号化器24の映像信号符号化器は、高効率な符号化方式で再符号化を行うが、ここでは例として、MPEG−4 AVC/H.264で再符号化するものとする。多重化器28は、再符号化された映像ストリームと再符号化された音声ストリームとを再多重化して、再符号化ストリームとして出力する。
【0017】
データ記録制御器16は、再符号化ストリーム又はストリーム制御器12から直接受け取った圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に出力し、データ記録装置32は、受け取ったストリームを記録媒体に記録する。データ記録装置32は、具体的にはDVDドライブ又はHDD等の記録装置であって、DVD又はハードディスク等の記録媒体にストリームを記録する。
【0018】
図1の画像記録装置は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化せずにそのまま記録するストリーム記録モードでの記録と、圧縮動画ストリームSTRを再符号化して記録する再符号化モードでの記録が可能である。ストリーム記録モードの場合には、ストリーム制御器12は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化部20を経由させないようにデータ記録制御器16に出力し、データ記録装置32に記録させるので、放送波の映像品質を保ったまま記録することが可能となる。
【0019】
一方、再符号化モードの場合には、ストリーム制御器12は、入力された圧縮動画ストリームSTRを、再符号化部20に出力し、再符号化させてからデータ記録装置32に記録させる。このため、圧縮動画ストリームSTRの動画像が再符号化に適した動画像であれば、画質の劣化を抑えつつ、再符号化ストリームのデータサイズを抑えることが可能となる。
【0020】
図2は、図1の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。記録条件生成器14に入力される番組情報INFには、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報が含まれており、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報には、その圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組の種類やキーワードが含まれている。
【0021】
図2のステップS12では、記録条件生成器14は、入力された番組情報INFのうち、圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報から、圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組の種類(番組のジャンル)を抽出する。番組情報INFは、例えば、放送波によって伝送された番組情報(EPG(Electronic Program Guide))であってもよいし、インターネット経由でダウンロードされた番組情報(iEPG)であってもよい。また、番組情報INFは、圧縮動画ストリームSTRを構成するMPEG−2 TS(Transport Stream)パケット内に含まれる番組情報であってもよい。番組の種類としては、例えば、ニュース番組、スポーツ番組、及び歌番組が挙げられる。
【0022】
ステップS14では、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であるか否か、すなわち、抽出された種類が、所定の符号化困難な番組の種類(例えば、映像の動きが速いスポーツ番組や、映像の輝度の時間的変化が激しい歌番組)に該当するか否かを判断する。該当する場合には、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると判断し、処理をステップS16に進める。該当しない場合にはステップS18に進む。
【0023】
ステップS16では、記録条件生成器14は、記録モードをストリーム記録モードに決定し、この記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。この場合、ストリーム制御器12は、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録制御器16に出力し、データ記録制御器16は、このストリームをデータ記録装置32に記録させる。すなわち、再符号化が行われないストリーム記録(直接記録)が行われる。
【0024】
ステップS18では、記録条件生成器14は、記録モードを予めユーザに指定された記録モードに決定し、この記録モードをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に出力する。この場合、記録モードとして再符号化モードが予め指定されているときには、ストリーム制御器12は、圧縮動画ストリームSTRを映像・音声ストリーム分離器22に出力する。このストリームを、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26が再符号化し、その結果を多重化器28が再多重化してデータ記録制御器16に出力する。データ記録制御器16は、多重化器28で得られた再符号化ストリームをデータ記録装置32に記録させる。すなわち、再符号化モードでの記録が行われる。記録モードとしてストリーム記録モードが予め指定されているときには、ステップS16と同様にストリーム記録が行われる。
【0025】
図3は、図1の画像記録装置における処理の流れの他の例を示すフローチャートである。図3のステップS22では、記録条件生成器14は、入力された番組情報INFのうちの圧縮動画ストリームSTRに対応する番組情報から、圧縮動画ストリームSTRに対応する記録対象番組のキーワードを抽出する。キーワードとしては、例えば、番組のタイトル等に含まれる「ニュース」、スポーツの名称(「野球」等)、特定の歌番組名、及び特定の歌手名等が挙げられる。キーワードは、番組に対応付けられた何らかのデータであればよい。
【0026】
ステップS24では、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であるか否か、すなわち、抽出されたキーワードが、所定の符号化困難な番組のキーワードに該当するか否かを判断する。該当する場合には、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると判断し、処理をステップS26に進める。該当しない場合にはステップS28に進む。ステップS26では、図2のステップS16と同様に、ストリーム記録が行われる。ステップS28では、図2のステップS18と同様にユーザに指定された記録モードでの記録が行われる。
【0027】
このように、図1の画像記録装置は、番組情報に従って自動的に記録モードを決定するので、適切な記録モードで番組を記録することができる。再符号化が困難である番組については、再符号化を行わず、入力された圧縮動画ストリームSTRをそのまま記録するので、番組を、画質を劣化させることなく記録することができる。
【0028】
なお、記録条件生成器14は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると番組情報INFから判断した場合には、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化する再符号化モードに、記録モードを決定してもよい。この場合、ストリーム記録は行われず、再符号化部20は、圧縮動画ストリームSTRをこの符号化ビットレートで再符号化する。すると、例えば動きが激しい映像が多い番組の圧縮動画ストリームについても、画質劣化を抑えつつ、再符号化することが可能となる。
【0029】
図4は、図1の画像記録装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。図4の画像記録装置は、記録条件生成器14に代えて記録条件生成器214を有する点が、図1の画像記録装置とは異なっている。記録条件生成器214は、ユーザに対するメッセージを表示するためのメッセージデータを表示器36に出力する点と、入力された番組情報INFだけではなくユーザによる設定情報USTにも従って記録モードを決定する点が、図1の記録条件生成器14とは異なっている。表示器36は、記録条件生成器214からのメッセージデータに従ってメッセージを表示する。表示器36は図4の画像記録装置の外部にあってもよいし(例えばテレビジョン受像機として)、図4の画像記録装置が表示器36を含んでいてもよい。
【0030】
図5は、図4の表示器36への表示の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、決定された記録モードでの記録を開始するとともに、記録モードを示すメッセージデータを表示器36に出力する。
【0031】
図2及び図3を参照して説明したように、記録条件生成器214は、圧縮動画ストリームSTRの再符号化が困難であると番組情報から判断した場合、すなわち、記録対象番組の種類が符号化困難な番組の種類に該当する場合や、記録対象番組のキーワードが符号化困難な番組のキーワードに該当する場合等には、ストリーム記録モードを、記録モードとして推奨する推奨モードとし、記録モードをこの推奨モードに決定する。この場合、記録条件生成器214は、ストリーム記録(直接記録)を開始するとともに、図5のように、ストリーム記録が行われることを示すメッセージデータを表示器36に出力する。これにより、ユーザは、現在の記録モード(推奨モード)を表示器36の表示から知ることが可能となる。
【0032】
なお、記録条件生成器214は、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化するモードを推奨モードにしてもよい。
【0033】
図6は、図4の表示器36への表示の他の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、ストリーム記録モードを推奨モードにした場合には、図6のように、推奨モード(ストリーム記録モード)を推奨する表示、及び推奨モードでの処理(ストリーム記録)を行うか否かをユーザが選択するための表示を行うためのメッセージデータを表示器36に出力してもよい。
【0034】
図6の表示の後、記録条件生成器214は、ユーザの選択を示す設定情報USTに従って記録モードを決定する。ユーザが「Yes」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードをストリーム記録モードに決定する。この場合、ストリーム制御器12は、再符号化部20を経由させることなく、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に直接記録させる。ユーザが「No」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを再符号化モードに決定し、再符号化部20は、圧縮動画ストリームSTRを再符号化後、データ記録装置32に記録させる。
【0035】
図7は、図4の表示器36への表示の更に他の例を示す説明図である。記録条件生成器214は、図7のように、推奨モード(ストリーム記録モード)を推奨する表示、及び選択可能な記録モードの複数の候補の表示を行うためのメッセージデータを表示器36に出力してもよい。
【0036】
図7の表示の後、記録条件生成器214は、ユーザの選択を示す設定情報USTに従って記録モードを決定する。ユーザが「高圧縮再符号化モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを高圧縮再符号化モードに決定する。この場合、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、画質が許容できる範囲内で、再符号化後の再符号化ストリームのデータサイズが最小となるように、圧縮動画ストリームSTRを再符号化する。データ記録装置32は得られた再符号化ストリームを記録する。
【0037】
ユーザが「高画質再符号化モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードを高画質再符号化モードに決定する。この場合、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26は、再符号化後の再符号化ストリームのビットレートが所定値以上となるように、圧縮動画ストリームSTRを再符号化する。データ記録装置32は得られた再符号化ストリームを記録する。ユーザが「ストリーム記録モード」を選択した場合には、記録条件生成器214は、記録モードをストリーム記録モードに決定する。この場合、ストリーム制御器12は、再符号化部20を経由させることなく、圧縮動画ストリームSTRをデータ記録装置32に直接記録させる。
【0038】
このように、図4の画像記録装置によると、図5のように現在の記録モードをユーザに通知したり、図6のよう推奨モードでの処理を行うか否かをユーザに選択させたり、図7のように選択可能な記録モードをユーザに通知し、選択させることができる。したがって、ユーザの嗜好に応じた記録を実現することができる。
【0039】
図8は、図1の画像記録装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。図8の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器314及び再符号化部320を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部320は、映像・音声ストリーム分離器22及び多重化器28に代えて、映像・音声ストリーム分離器322及び多重化器328を有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0040】
記録条件生成器214は、記録モードを決定し、決定された記録モードを映像・音声ストリーム分離器322にも出力する。記録条件生成器214は、音声のみ再符号化する記録モードも選択可能であるとする。記録モードが、音声のみ再符号化する記録モードである場合には、映像・音声ストリーム分離器322は、映像ストリームを多重化器328に、音声ストリームを音声信号再符号化器26に出力する。図1の場合と同様に、音声信号再符号化器26は、音声ストリームを復号化及び再符号化する。多重化器328は、映像・音声ストリーム分離器322から出力された映像ストリームと再符号化された音声ストリームとを再多重化して、再符号化ストリームとして出力する。
【0041】
記録モードが、映像をも再符号化する記録モードである場合には、映像・音声ストリーム分離器322は、映像ストリームを映像信号再符号化器24に出力する。図1を参照して説明したように、映像信号再符号化器24は、映像ストリームを再符号化し、多重化器328は、再符号化された映像ストリームと音声ストリームとを再多重化する。
【0042】
このように、図8の画像記録装置は、音声ストリームについては再符号化するが、映像ストリームについてはストリーム記録をすることが可能である。このため、映像の質を重視した記録を行うことができる。
【0043】
図9は、図1の画像記録装置の第3の変形例の構成を示すブロック図である。図9の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器414及び再符号化部420を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部420は、再符号化比較器としてのビット数比較器429を更に有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0044】
図10は、図9の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。図11(a)は、1チャネルのみ記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。図11(b)は、2チャネル記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。図10のステップS32では、記録条件生成器414は、記録モードが再符号化モードREであることをストリーム制御器12、映像信号再符号化器24、及び音声信号再符号化器26に通知し、再符号化モードREでの再符号化ストリームの記録を実行させる(図11(a)及び(b)のCH1)。
【0045】
ステップS34では、記録条件生成器414は、再符号化記録と同時にストリーム記録が可能(すなわち、2チャネル同時記録が可能)であるか否かを判断する。可能である場合にはステップS36に、可能ではない場合にはステップS38に進む。ステップS36では、記録条件生成器414は、ストリーム記録を行うようにストリーム制御器12に指示し、ストリーム記録モードDRでのストリーム記録を再符号化モードREでの記録と同時に実行させる(図11(b)のCH2)。
【0046】
ステップS38では、ビット数比較器429は、多重化器28から多重化後の再符号化ストリームを受け取り、再符号化ストリームの一部(例えば所定の長さの期間内)のビット数が、ストリーム制御器12から出力された再符号化前の圧縮動画ストリームの対応する部分のビット数より少なく、かつ、これらの数の間の差が所定値以上であるか否かを判定し、判定結果R1を記録条件生成器414に出力する。記録条件生成器414は、再符号化ストリームのビット数が圧縮動画ストリームのビット数より少なく、かつ、これらの数の間の差が所定値以上である場合には処理をステップS32に戻し、その他の場合には処理をステップS40に進める。
【0047】
ステップS40では、記録条件生成器414は、ストリーム記録が同時に実行中であるか否かを判定する。同時に実行中である場合にはステップS42に進み、同時に実行中ではない場合にはステップS44に進む。
【0048】
ステップS42では、記録条件生成器414は、再符号化モードREでの記録を中止するように、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26に通知する。再符号化モードREでの記録は中止され、ストリーム記録モードDRでの記録は継続される(図11(b)のCH1)。ステップS44では、記録条件生成器414は、再符号化モードREでの記録を中止するように、ストリーム制御器12、映像信号再符号化器24及び音声信号再符号化器26に通知する。再符号化モードREでの記録は中止され、それ以降はストリーム制御器12が圧縮動画ストリームを出力し、ストリーム記録モードDRでの記録が行われる(図11(a))。
【0049】
このように、図9の画像記録装置は、再符号化ストリーム及び再符号化前の圧縮動画ストリームに従って、どちらを記録すべきか、すなわち、最適な記録モードを決定するので、番組情報を利用できない場合であっても、最適な画像記録を実現することができる。
【0050】
図12は、図1の画像記録装置の第4の変形例の構成を示すブロック図である。図12の画像記録装置は、記録条件生成器214及び再符号化部20に代えて記録条件生成器514及び再符号化部520を有する点が、図4の画像記録装置とは異なっている。再符号化部520は、再符号化比較器としての劣化判定器529を更に有する点が、再符号化部20とは異なっている。
【0051】
図13は、図12の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。図12の画像記録装置は、再符号化モードREでの記録を継続するか否かを、再符号化による発生ビット数ではなく、再符号化された映像ストリームの画像の画質によって判定する。
【0052】
図13のフローチャートは、ステップS38に代えてステップS58を有する点が図10のフローチャートとは異なっているので、ステップS58についてのみ説明する。映像信号再符号化器24は、再符号化前の圧縮動画ストリーム(映像ストリーム)の復号化を行い、その結果に対して画面間差分符号化を行って再符号化ストリームを求めるので、圧縮動画ストリームの復号結果SPと、再符号化の際に求められた再符号化された映像ストリームの復号結果RPとを出力可能である。
【0053】
ステップS58では、劣化判定器529は、映像信号再符号化器24から、再符号化前の圧縮動画ストリームの復号結果SPと再符号化された映像ストリームの復号結果RPとを受け取り、復号結果RPが復号結果SPより画像として所定の程度以上劣化しているか否かを判定し、判定結果R2を記録条件生成器514に出力する。記録条件生成器514は、復号結果RPが復号結果SPより所定の程度以上劣化している場合には処理をステップS32に戻し、その他の場合には処理をステップS40に進める。記録条件生成器514は、その他の点は図9の記録条件生成器414と同様である。
【0054】
劣化判定器529は、復号結果の劣化の度合いとして、2つの復号結果の間における画素レベルの差分の絶対値を、例えば画面全体について合計して得られた値を用いてもよいし、画像評価の指標であるPSNR(Peak Signal-to-Noise Ratio)を用いてもよい。
【0055】
なお、復号結果RPによる画像と復号結果SPによる画像とを表示器36に表示させ、その表示を見たユーザに、再符号化モードREでの記録を継続するか否かを判断させ、記録条件生成器514に指示させるようにしてもよい。
【0056】
以上の各画像記録装置の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSI(Large-Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されていてもよいし、一部又はデータ記録装置32及び表示器36以外の全てを含むように1チップ化されていてもよい。
【0057】
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、製造後にLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
【0058】
また、本発明は、以上の各画像記録装置が有する特徴的な手段をステップとする方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上説明したように、本発明は、圧縮動画ストリームのデータサイズの増加を防止することができるので、画像データ処理装置等について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施形態に係る画像記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図3】図1の画像記録装置における処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
【図4】図1の画像記録装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の表示器への表示の例を示す説明図である。
【図6】図4の表示器への表示の他の例を示す説明図である。
【図7】図4の表示器への表示の更に他の例を示す説明図である。
【図8】図1の画像記録装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。
【図9】図1の画像記録装置の第3の変形例の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図11】(a)は、1チャネルのみ記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。(b)は、2チャネル記録可能な場合における記録モードの例について示すタイミングチャートである。
【図12】図1の画像記録装置の第4の変形例の構成を示すブロック図である。
【図13】図12の画像記録装置における処理の流れの例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
12 ストリーム制御器
14,214,314,414,514 記録条件生成器
16 データ記録制御器
20,320,420,520 再符号化部
32 データ記録装置
36 表示器
429 ビット数比較器(再符号化比較器)
529 劣化判定器(再符号化比較器)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを備える
画像データ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると前記番組情報から判断した場合には、前記記録モードを、前記ストリーム記録モードに決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームに対応する番組の種類が所定の種類である場合には、前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると判断する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームに対応する番組情報に含まれるキーワードが所定のキーワードである場合には、前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると判断する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると前記番組情報から判断した場合には、前記記録モードを、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化する再符号化モードに決定し、
前記再符号化器は、
前記所定値以上の符号化ビットレートで再符号化を行う
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記番組情報に従って前記記録モードとして推奨する推奨モードを求め、前記推奨モードを表示するためのデータを出力する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記推奨モードは、前記ストリーム記録モードである
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記推奨モードは、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化するモードである
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項9】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記記録モードを前記推奨モードに決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項10】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記推奨モードでの処理を行うか否かを選択するための表示を行うためのデータを出力し、選択された結果に従って前記記録モードを決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項11】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記記録モードの複数の候補の表示を行うためのデータを出力し、前記複数の候補から選択された候補に前記記録モードを決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像データ処理装置において、
前記複数の候補には、前記ストリーム記録モードと前記再符号化モードとが含まれている
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項13】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化器は、
前記圧縮動画ストリームに含まれる音声ストリーム及び映像ストリームのうち、前記音声ストリームについては再符号化を行い、前記映像ストリームについては再符号化を行わない
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項14】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化器は、
前記圧縮動画ストリームと前記再符号化器による再符号化結果とを比較し、その結果を判定結果として出力する再符号化比較器を更に備え、
前記記録条件生成器は、
前記比較結果に従って、前記再符号化器に再符号化を中止させる
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化比較器は、
前記再符号化結果の一部のビット数と、前記圧縮動画ストリームの対応する部分のビット数との間の関係を求め、前記判定結果として出力するビット数比較器である
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項16】
請求項14に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化比較器は、
前記再符号化結果の復号結果が、前記圧縮動画ストリームの復号結果より画像として所定の程度以上劣化しているか否かを判定し、前記判定結果として出力する劣化判定器である
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項17】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器と、
前記再符号化ストリーム又は前記ストリーム制御器から出力された前記圧縮動画ストリームを記録するデータ記録装置とを備える
画像記録装置。
【請求項18】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成ステップと、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化ステップと、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化ステップが行われるように、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化ステップが行われないように、前記圧縮動画ストリームを制御するストリーム制御ステップとを備える
画像データ処理方法。
【請求項1】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器とを備える
画像データ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると前記番組情報から判断した場合には、前記記録モードを、前記ストリーム記録モードに決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームに対応する番組の種類が所定の種類である場合には、前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると判断する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームに対応する番組情報に含まれるキーワードが所定のキーワードである場合には、前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると判断する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記圧縮動画ストリームの再符号化が困難であると前記番組情報から判断した場合には、前記記録モードを、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化する再符号化モードに決定し、
前記再符号化器は、
前記所定値以上の符号化ビットレートで再符号化を行う
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記番組情報に従って前記記録モードとして推奨する推奨モードを求め、前記推奨モードを表示するためのデータを出力する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記推奨モードは、前記ストリーム記録モードである
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記推奨モードは、所定値以上の符号化ビットレートで再符号化するモードである
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項9】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記記録モードを前記推奨モードに決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項10】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記推奨モードでの処理を行うか否かを選択するための表示を行うためのデータを出力し、選択された結果に従って前記記録モードを決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項11】
請求項6に記載の画像データ処理装置において、
前記記録条件生成器は、
前記記録モードの複数の候補の表示を行うためのデータを出力し、前記複数の候補から選択された候補に前記記録モードを決定する
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像データ処理装置において、
前記複数の候補には、前記ストリーム記録モードと前記再符号化モードとが含まれている
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項13】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化器は、
前記圧縮動画ストリームに含まれる音声ストリーム及び映像ストリームのうち、前記音声ストリームについては再符号化を行い、前記映像ストリームについては再符号化を行わない
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項14】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化器は、
前記圧縮動画ストリームと前記再符号化器による再符号化結果とを比較し、その結果を判定結果として出力する再符号化比較器を更に備え、
前記記録条件生成器は、
前記比較結果に従って、前記再符号化器に再符号化を中止させる
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化比較器は、
前記再符号化結果の一部のビット数と、前記圧縮動画ストリームの対応する部分のビット数との間の関係を求め、前記判定結果として出力するビット数比較器である
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項16】
請求項14に記載の画像データ処理装置において、
前記再符号化比較器は、
前記再符号化結果の復号結果が、前記圧縮動画ストリームの復号結果より画像として所定の程度以上劣化しているか否かを判定し、前記判定結果として出力する劣化判定器である
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項17】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成器と、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化部と、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化部に前記圧縮動画ストリームを出力し、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化部を経由させないように前記圧縮動画ストリームを出力するストリーム制御器と、
前記再符号化ストリーム又は前記ストリーム制御器から出力された前記圧縮動画ストリームを記録するデータ記録装置とを備える
画像記録装置。
【請求項18】
圧縮動画ストリームに対応する番組情報に従って前記圧縮動画ストリームの記録モードを決定する記録条件生成ステップと、
前記圧縮動画ストリームを再符号化し、再符号化ストリームを求める再符号化ステップと、
前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化して記録する再符号化モードである場合には前記再符号化ステップが行われるように、前記記録モードが前記圧縮動画ストリームを再符号化せずに記録するストリーム記録モードである場合には前記再符号化ステップが行われないように、前記圧縮動画ストリームを制御するストリーム制御ステップとを備える
画像データ処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−41123(P2010−41123A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198728(P2008−198728)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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