説明

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】色覚タイプの異なる人にも見やすく、かつトナーの使用量を節約する。
【解決手段】色覚タイプ設定手段12は、設定画面から色覚タイプ(P型、D型、T型)を設定し、色覚タイプ情報stが画像補正手段11へ出力される。画像解析手段10はRGB信号から色情報colを抽出する。画像補正手段11はcol、st情報を基に混同色の組み合わせ情報を作成し、混同色を識別できる別の色に変換する際に、トナーの使用量が少なくなるような色を選択して、色変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色覚タイプの異なる使用者に適した画像再生を行い、かつトナー消費量を通常よりも節約して出力するトナーセーブモードを備える画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラープリンタの普及により、情報を分かりやすく、また視認性を高める目的でさまざまな色を用いたドキュメントが増えている。各種資料においてもグラフ等はカラープリンタを用いて項目毎に分かりやすく着色され、あるいはプレゼンテーションソフトを用いて作成される資料には、背景画像にまで数多くの色が用いられている。
【0003】
このような多色の利用は、C型(いわゆる正常タイプ)の色覚者に対しては、確かに情報を理解しやすくさせる効果がある。しかし、C型以外の色覚タイプ、例えばP型(いわゆる第1色盲タイプ)やD型(いわゆる第2色盲)、T型(いわゆる第3色盲)の人にとっては、必ずしも分かりやすいとは言えない。例えば赤と緑との識別が困難である型(P型やD型)の色覚タイプの場合、赤と緑で塗りわけられたグラフは見づらくなる。
【0004】
前述のように、人間の色覚に関する生理的、医学的研究によると、色覚タイプにはP、D、Tの3種類があり、これらは、生理光学的見地から定義されているCIE XYZ表色系xy色度図によって表される色成分空間を用いると、よりよく理解される(非特許文献1を参照)。
【0005】
すなわち、色覚障害者は、xy色度図上の一点(後の説明の便宜のため、以下「交点」と呼ぶ)から放射状に線分(混同色線、あるいは混同色軌跡と呼ばれる)を引いたとき、同一線分上にある色同士(混同色と呼ばれる)が同じ明度を有するとき、それらを互いに識別できない。この交点位置は、P、D、Tのそれぞれによって異なるが、Pに対する交点と、Dに対する交点とは、いずれもCIE色度図上で右下部分に位置するのに対して、Tに対する交点は、左下部分に位置している(なお、Tの種類の色覚異常は比較的稀であることも知られている)。
【0006】
そこで、色覚タイプが異なる人に配慮して、特許文献1では、カラーパレットを調整し、調整したカラーパレットによってカラー画像情報内の混同色のペアを識別可能な色のペアに変換している。また、特許文献2では、混同色を変換する際に、全体のイメージが崩れないように、混同しそうな色セットのうち面積の小さい色に対して色変更処理を行っている。これにより、元のドキュメントのイメージをできるだけ変えずに、かつ色覚タイプの異なる人々にも見やすいドキュメントを提供できる。
【0007】
ところで、省エネ・省資源を実現するプリンタとして、例えばトナーセーブモードというトナー消費量を少なくするモードを持つプリンタがある。ドキュメント全体の画像濃度を薄くするという簡単な方式のものや、特許文献3のように文字オブジェクトは視認性を確保するためにトナーセーブは行わず、イメージオブジェクトやグラフィックオブジェクトはトナーセーブを行うという方式もある。
【0008】
【非特許文献1】太田登著、「色彩工学」、東京電機大学出版局、1993年12月20日第一版発行
【特許文献1】特開2000−306074号公報
【特許文献2】特開2005−242709号公報
【特許文献3】特開2001−219626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記した特許文献2のように色変更処理を行うと、トナーの使用量が多くなるという問題がある。
【0010】
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、色覚タイプの異なる人にも見やすく、かつトナーの使用量を節約した画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
【0011】
請求項1では、色覚タイプの異なる人々にも見やすく、かつ、トナーセーブをも実現する画像処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
請求項2では、面積が広い色に対して使用するトナーが少なくなうように制御することで、トナーセーブ効果を最大限に引き出すことを目的とする。
【0013】
請求項3では、色覚タイプ適応出力およびトナーセーブ出力の両方の要求があったときのみ、このモードに移行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、入力されたカラー文書画像を観察者の色覚タイプに応じて画像を補正処理して出力する画像処理装置において、前記文書画像の色の組合せを解析する画像解析手段と、前記観察者の色覚タイプを設定する色覚タイプ設定手段と、前記画像解析手段の解析結果と前記設定された色覚タイプに応じて、識別が困難な色に対して色変換を行う画像補正手段とを有し、前記画像補正手段は、前記色の組合せの解析結果と前記色覚タイプに基づいて前記観察者が混同する色を判定する混同色判定手段と、各色のトナー消費情報を保持する保持手段と、前記判定された混同色の内、一方の色を識別できる別の色に変換する際に、前記トナー消費情報を参照してトナーの使用量が少なくなる色(以下、補正色)を決定する補正色決定手段と、前記決定された補正色に基づいて、前記入力された文書画像を色変換する色変換手段を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1:補正色決定手段では、色変換前の文書におけるトナー消費量よりも色変換後のトナー使用量の方が少なくなるような変換を行うように構成しているので、色覚タイプの異なる人々にも見やすく、かつトナーセーブも実現できる。
【0016】
請求項2:画像補正手段では、色ごとの領域の面積情報に基づいて、面積が広い色に対して、トナー使用量がより少なくなるよう補正色を決定するよう構成しているので、より一層、トナーの使用量を節約することができる。また、画像補正手段では、対象文書中の色ごとの総面積情報に基づいて、文書全体のトナー使用量が少なくなるように色変換を行うよう構成しているので、複数ページをもつドキュメントに対して、全てのページの解析結果に基づき変換色を決定することで、文書単位で最もトナー使用量の節約効果が高い変換を行うことができる。
【0017】
請求項3:色覚タイプ適応出力モードかつトナーセーブモードが選択されたときにのみ色覚タイプに応じたトナーセーブ処理を行うよう構成しているので、それぞれ単独でモード指定されたとき、および両モードを併用して選択されたとき、といった多くの出力のバリエーションを一つの装置で提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。 実施例1
図1は、本発明の実施例1の構成を示す。画像処理装置1は、文書画像などのカラーデジタル画像信号(RGB)を入力し、補正後の画像信号(R’B’G’)を出力する。画像処理装置1は、カラーデジタル画像信号の画像構造を解析する画像解析手段10と、色覚タイプを設定する色覚タイプ設定手段12と、画像解析手段10からの解析結果および色覚タイプ設定手段12からの色覚タイプ情報に基づいて画像補正を行う画像補正手段11から構成されている。
【0019】
図2(a)は、画像解析手段10の構成を示す。図2(a)において、画像解析手段10は色抽出手段101から構成され、色抽出手段101はカラーデジタル画像信号を入力し、その色信号値を画素ごとに抽出し、col情報として出力する。col情報の内容は図2(b)のように、R、G、Bの値が記述されたものである。つまり、文書のページ内に存在する画素値をすべて抽出するものである。
【0020】
色覚タイプ設定手段12は、プリントアウト命令を発行する際に、ユーザがオペレーションパネルやプリンタドライバの設定画面から色覚タイプを設定するものであり、P型、D型、T型の3つのタイプから選択するものとする。いずれかのタイプが選択されるとその情報が保持され、色覚タイプ情報stが画像補正手段11へと出力される。
【0021】
図3(a)は、画像補正手段11の構成を示す。前述のcol情報と色覚タイプ情報stは、画像補正手段11の混同色判定手段111へと入力される。混同色判定手段111はcol情報を解析し、互いに混同する色の組合せを判定し出力する。どの色と、どの色を混同するか、つまり区別できない色は色覚タイプによって異なる。そこで、色覚タイプ情報stに基づいて、予め保持している“混同色に関するテーブル”を参照し、col情報の中から混同色の組合せ情報csetを出力するものである。csetは、図3(b)に示すように、混同色を対で記述したものである。
【0022】
具体的に混同色の情報とは、色覚タイプ(P、D、T)に応じて異なっている。これらの色覚タイプは、図4(a)から(c)に示すように、CIEのXYZ表示系のxy色度図によって表される色成分空間を用いると、よりよく理解される。タイプごとに定まるxy色度図上の一点から放射状に線分(これを混同色線や混同色軌跡と呼ぶ)を引いたとき、同一線分上にある色同士(これを混同色と呼ぶ)が同じ明度を有するときに、当該色同士の識別が困難になる。本発明の混同色の判定は、上記タイプ別の情報に基づいて行われる。
【0023】
補正色決定手段112では、このcsetに基づいて、どの色を別の色に変換するかを決定する。その際に、トナー消費情報保持手段114に記憶されているトナー消費に関する情報を参照し、色変換前の文書におけるトナー使用量よりも色変換後の文書におけるトナー使用量の方が少なくなるような色を選択するものである。トナー消費情報保持手段114は、図9に示すようなRGB値とそれに対応するトナー使用量をテーブルとして保持しているものである。
【0024】
トナー消費は、CMYKトナーの総量で決定される。明度が低い方が使用トナー量は多い。また彩度が高い方が使用量が多い。さらに、1次色よりも2次色の方がトナー使用量が多いという傾向がある。トナー消費情報保持手段114は、どの色がどれほどのトナーを消費するのかという情報を格納している。
【0025】
例えば、D型色覚タイプでは、(R,G,B)=(255,0,0)は(0,255,0)と混同しやすい。これを混同しないようにするには、(0,255,0)を(0,200,0)というように暗い緑に変更する方法もあるが、これではトナー使用量が少なくならない。よって、(20,255,20)というように、明度を上げるように変更することでトナー消費を抑えることができる。また(0,255,0)はグリーンであり2次色なので消費量が多い。(128,255,0)とすることで、シアントナーの使用量が減り、消費を抑えることができる。このように、補正色決定手段112では、トナー消費情報に基づいて消費の少ない色を選択していく。混同しそうな色が複数ある場合には上記のように、明度を変える、彩度を変える、色相を変えるという複数の方法を組み合わせることで、識別可能でトナー消費情報の少ない画像再生を実現することができる。
【0026】
補正色決定手段112で決定された補正色に基づいて、色補正手段113ではRGB信号を別の信号値R’G’B’に変換する処理が行われる。
【0027】
本実施例では、色抽出手段101が全ての画素値を抽出する例を示したが、情報量をより少なくするために、抽出の分解能を粗くしてもよい。例えば、0〜255を1ステップ刻みの256分割ではなく、8ステップ刻みの32分割とすれば、col情報を大幅に減らすことができる。
【0028】
実施例2
本発明の実施例2を図5〜8に示す。実施例1によって色覚タイプがP、D、Tタイプの人にも識別可能で、かつトナー使用量の抑制が可能な画像再生を実現できる。しかし、実施例1では、色情報のみでトナー使用量を抑制するための色補正を行い、画像の面積を解析していない。実施例1よりも、さらにトナー消費を抑えるためには、画像面積の大きい領域に対してトナー消費を抑える色を割り当てた方が効果的である。実施例2はこのような観点からなされた実施例である。
【0029】
図5は、本発明の実施例2の構成を示す。実施例1(図1)と相違する点は、画像解析手段10が画素カウント情報pcを出力している点である。図6(a)は、実施例2の画像解析手段10の構成を示し、色抽出手段101と画素数カウント手段102からなる。画像解析手段10は、カラーデジタル画像信号RGBを解析し、色抽出手段101は色情報colを抽出し、画素数カウント手段102は、色情報を持つ画素数を計数し、画素カウント情報pcを出力する。col情報と画素カウント情報pcがセットで出力され、図6(b)のように記述されている。すなわち、画素値(R,G,B)と、画素数が対で記述されている。
【0030】
図7は、実施例2の画像補正手段11の構成を示す。画像補正手段11では、col情報と画素カウント情報pcに基づいて補正色の決定を行う。実施例1(図4)の画像補正手段11と異なる点は、補正色決定手段112が、画素カウント数つまり当該画素値を有する画像面積に基づいて補正色を決定している点である。混同しそうな色セット情報csetを入力し、何れかの色をトナー消費の少ない色に変換する際に、画素カウント情報pcを参照し、画素数が多い画素に対して、よりトナー消費が少なくなるような変換色を選択するように動作する。こうして選択された補正色に基づいて、色補正手段113では信号値を変換するように構成する。以上のように構成することによって、より効果的なトナー使用量の抑制が行える。
【0031】
ところで、実施例1、2の方法をページ単位で実行すれば、各ページに対して最もトナー使用量の抑制が可能な画像再生が行えるが、複数ページを有するドキュメントに対してこれを行うと、ドキュメントとしての一貫性が失われてしまう。つまり、あるページでは(0,255,0)を(20,255,20)に変換しているのに対し、別のページでは(128,255,0)と変換してしまうようなケースが発生する。そこで、画像解析手段における解析を1ページではなく、処理対象文書の全てのページに対して行う。そして、全てのページに対して解析した結果に基づいて、補正色を決定するようにする。このように構成することによって、1つの処理対象文書の中では一貫した色の変換が行われるため、前述したような問題が発生しない。
【0032】
実施例3
図8に示すように、プリンタドライバ等の設定画面においては、色覚タイプ別に識別可能な出力を指定するチェックボックスと、トナーセーブのチェックボックスを独立して設定できるようにしておくと良い。トナーセーブのみが選択された場合には、従来のようなオブジェクト毎のトナーセーブを実施し、色覚タイプ別の識別性は考慮しない。また、色覚タイプ別の識別性のみを求める場合には、図3、図7におけるトナー消費情報保持手段114の情報を参照しないで、識別性に最適な補正色を決定すればよい。両モードが選択されたときのみ、識別性を考慮しつつトナー消費を抑制した画像再生を行えば良く、多くの出力のバリエーションを提供することができる。
【0033】
上記した実施例では、RGBビットマップデータに展開した画像を例に説明したが、前掲した特許文献2に開示されているような、ポストスクリプト(登録商標)などのページ記述言語で記述された画像データに対して、展開処理を行いながら色成分(描画色)の抽出や領域の大きさの抽出を行う方法で実現してもよい。抽出した色成分(描画色)が本発明の実施例における色抽出手段101の出力に対応し、領域の大きさが画素数カウント手段102の出力に対応することになる。ページ記述言語は、例えば図形を表すコマンドは、始点座標、終点座標、描画色といった情報を含んでいるので色情報、面積情報を抽出するのは容易である。
【0034】
また、デジタルカメラやスキャナ画像のようなイメージ画像は、画素単位で値が異なり、領域で固まって同一画素が存在するグラフィックとは異なる。このようなイメージ画像には上記した色の変換は不適切である。イメージ画像に対しては識別性を考慮した処理や、トナー使用量の抑制を考慮した処理を行わないようにすればよい。
【0035】
また、本発明は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した各実施例の機能を実現することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施例の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施例の機能が実現される場合も含まれる。また、本発明の実施例の機能等を実現するためのプログラムは、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す。
【図2】実施例1の画像解析手段の構成を示す。
【図3】実施例1の画像補正手段の構成を示す。
【図4】混同色線をxy色度図に表した図である。
【図5】本発明の実施例2の構成を示す。
【図6】実施例2の画像解析手段の構成を示す。
【図7】実施例2の画像補正手段の構成を示す。
【図8】実施例3の設定画面を示す。
【図9】RGB値に対応したトナー使用量テーブルを示す。
【符号の説明】
【0037】
1 画像処理装置
10 画像解析手段
11 画像補正手段
12 色覚タイプ設定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されたカラー文書画像を観察者の色覚タイプに応じて画像を補正処理して出力する画像処理装置において、前記文書画像の色の組合せを解析する画像解析手段と、前記観察者の色覚タイプを設定する色覚タイプ設定手段と、前記画像解析手段の解析結果と前記設定された色覚タイプに応じて、識別が困難な色に対して色変換を行う画像補正手段とを有し、前記画像補正手段は、前記色の組合せの解析結果と前記色覚タイプに基づいて前記観察者が混同する色を判定する混同色判定手段と、各色のトナー消費情報を保持する保持手段と、前記判定された混同色の内、一方の色を識別できる別の色に変換する際に、前記トナー消費情報を参照してトナーの使用量が少なくなる色(以下、補正色)を決定する補正色決定手段と、前記決定された補正色に基づいて、前記入力された文書画像を色変換する色変換手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像解析手段は、前記文書画像の色の組合せを解析するとともに、色ごとの領域の面積を認識する手段を有し、前記画像補正手段は、前記色ごとの領域の面積に基づいて、面積が広い色に対してトナー使用量がより少なくなるよう補正色を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
色覚タイプに適応した出力モードと、トナーをセーブするモードが選択されたときにのみ、色覚タイプに応じたトナーセーブ処理を実行することを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
【請求項4】
入力されたカラー文書画像を観察者の色覚タイプに応じて画像を補正処理して出力する画像処理方法において、前記文書画像の色の組合せを解析する画像解析工程と、前記観察者の色覚タイプを設定する色覚タイプ設定工程と、前記画像解析工程の解析結果と前記設定された色覚タイプに応じて、識別が困難な色に対して色変換を行う画像補正工程とを有し、前記画像補正工程は、前記色の組合せの解析結果と前記色覚タイプに基づいて前記観察者が混同する色を判定する混同色判定工程と、各色のトナー消費情報を保持する保持工程と、前記判定された混同色の内、一方の色を識別できる別の色に変換する際に、前記トナー消費情報を参照してトナーの使用量が少なくなる色(以下、補正色)を決定する補正色決定工程と、前記決定された補正色に基づいて、前記入力された文書画像を色変換する色変換工程を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項5】
請求項4記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項4記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−28738(P2010−28738A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−190970(P2008−190970)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】