説明

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

【課題】特定ユーザが文書の承認を行うワークフローにおいて消費される用紙やトナーの消費量を低減するようにする。
【解決手段】画像処理装置1は、承認要求BOX17に記憶されている文書データDA1,DB1,DC1に基づいて印刷出力を行う際、その印刷対象となる文書データDA1,DB1,DC1を複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行い、その印刷設定を適用して印刷出力を行う。また、スキャナ部によって読み取られた原稿が文書データDA1,DB1,DC1に基づいて出力された印刷物D2である場合、その印刷物D2が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷対象となる画像データを記憶手段に記憶しておき、所定の条件に達した場合に、記憶手段に記憶されている画像データを読み出して一括して印刷出力を行う画像形成装置が知られている(例えば特許文献1、2)。このような従来の一括印刷出力は、主として画像形成装置における消費電力を削減することを目的として行われるものが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−139824号公報
【特許文献2】特開平10−95146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、職場環境などにおいて、従業員が何らかの承認を上司から得る場合、その従業員は上司の承認を得るための文書を作成するのが一般的である。このような文書は、従業員がコンピュータを操作することによって作成され、印刷機能を備えた画像処理装置で印刷出力される。このような文書は、上司による承認が得られると、承認印が押されたり、或いは、上司によるサインが書き込まれたりする。そして承認済みの文書は、社内で保管される。
【0005】
近年、このような承認済み文書は、電子データで保存されるケースが多くなってきている。その一方、上司が部下の作成した文書の承認作業を行う場合、文書データをディスプレイに表示させた状態でその内容を確認するよりも、その文書データを印刷出力して紙媒体で文書の内容を確認する方が、確認漏れなどのミスが少なくなり、効率的に承認作業を進めることができるという利点がある。そのため、このような承認作業においては、文書データに基づく印刷出力が一旦行われ、その印刷出力された文書に押印などが行われる。その後、その承認済みの文書がスキャナで読み込まれることにより、承認済みの文書データが生成される。そして承認済みの文書データが部下に配布されると共に、社内の所定の記憶装置に保存されるようになっている。
【0006】
上記のような承認作業のワークフローにおいては、承認前の文書データが用紙に印刷出力されるにもかかわらず、用紙に印刷された文書は承認済みの文書データが所定の記憶装置に記憶されると不要となり、破棄される。そのため、用紙やトナーが無駄に消費されてしまい、不経済であるという問題がある。特に、承認前の文書データに複数のページが含まれている場合、承認後に破棄される用紙の枚数が増えるため、用紙やトナーの無駄な消費量が大きくなるという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、上記のようなワークフローにおいて消費される用紙やトナーの消費量を低減するようにした画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを、その目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、画像処理装置であって、文書データを記憶する文書データ記憶手段と、前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行う設定手段と、前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行う印刷出力手段と、前記印刷出力手段によって印刷出力が行われた場合に、前記設定手段によって設定された印刷設定を履歴情報に登録する履歴管理手段と、原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取手段と、前記原稿読取手段によって読み取られた原稿が前記印刷出力手段によって出力された印刷物である場合、前記履歴管理手段によって管理される履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元する文書復元手段と、を備えることを特徴とする構成である。
【0009】
また請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記設定手段は、前記文書データ記憶手段に複数の文書データが記憶されている場合、前記文書データ記憶手段からそれら複数の文書データを読み出して結合させることにより印刷対象となる文書データを生成し、前記文書復元手段は、少なくとも1枚の原稿を読み取って得られる画像データから抽出する複数ページ分の文書データを、前記設定手段で結合された複数の文書データのページ数ごとに分割することにより、元の複数の文書データのそれぞれに対応する複数の文書データを復元することを特徴とする構成である。
【0010】
また請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記設定手段が印刷対象となる文書データを縮小することにより、複数のページを1枚の出力用紙の1面に割り付けた印刷設定を行った場合、前記文書復元手段は、画像データから抽出する複数ページ分の文書データのそれぞれを拡大することにより、元の文書データのページサイズに復元することを特徴とする構成である。
【0011】
また請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記文書データ記憶手段に記憶される文書データをユーザと関連付ける文書データ管理情報を管理する文書データ管理手段と、前記文書復元手段によって元の文書データに対応する文書データが復元された場合、前記文書データ管理情報に基づいて元の文書データに関連付けられたユーザに対して通知を行うユーザ通知手段と、をさらに備えることを特徴とする構成である。
【0012】
また請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置において、前記文書データ記憶手段は、特定のユーザと関連付けられており、前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、前記特定のユーザに対して通知を行う特定ユーザ通知手段をさらに備えることを特徴とする構成である。
【0013】
請求項6にかかる発明は、画像処理方法であって、(a)文書データを所定の文書データ記憶手段に記憶するステップと、(b)前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行うステップと、(c)前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行うステップと、(d)前記ステップ(c)によって印刷出力が行われた場合に、前記印刷設定を履歴情報に登録するステップと、(e)原稿を読み取って画像データを生成するステップと、(f)前記ステップ(e)において読み取られた原稿が前記ステップ(c)によって出力された印刷物である場合、前記履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元するステップと、を備えることを特徴とする構成である。
【0014】
また請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の画像処理方法において、前記ステップ(b)は、前記文書データ記憶手段に複数の文書データが記憶されている場合、前記文書データ記憶手段からそれら複数の文書データを読み出して結合させることにより印刷対象となる文書データを生成するステップを含み、前記ステップ(f)は、少なくとも1枚の原稿を読み取って得られる画像データから抽出する複数ページ分の文書データを、前記ステップ(b)で結合された複数の文書データのページ数ごとに分割することにより、元の複数の文書データのそれぞれに対応する複数の文書データを復元するステップを含むことを特徴とする構成である。
【0015】
また請求項8にかかる発明は、請求項6又は7に記載の画像処理方法において、前記ステップ(b)において、印刷対象となる文書データが縮小されることにより、複数のページが1枚の出力用紙の1面に割り付けられた印刷設定が行われた場合、前記ステップ(f)は、画像データから抽出する複数ページ分の文書データのそれぞれを拡大することにより、元の文書データのページサイズに復元することを特徴とする構成である。
【0016】
また請求項9にかかる発明は、請求項6乃至8のいずれかに記載の画像処理方法において、(g)前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、当該文書データをユーザと関連付ける文書データ管理情報を生成するステップと、(h)前記ステップ(f)によって元の文書データに対応する文書データが復元された場合、前記文書データ管理情報に基づいて元の文書データに関連付けられたユーザに対して通知を行うステップと、をさらに備えることを特徴とする構成である。
【0017】
また請求項10にかかる発明は、請求項6乃至9のいずれかに記載の画像処理方法において、(i)前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、特定のユーザに対して通知を行うステップをさらに備えることを特徴とする構成である。
【0018】
請求項11にかかる発明は、印刷出力を行う機能と、原稿を読み取って画像データを生成する機能とを備える画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、(a)文書データを所定の文書データ記憶手段に記憶するステップと、(b)前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行うステップと、(c)前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行うステップと、(d)前記ステップ(c)によって印刷出力が行われた場合に、前記印刷設定を履歴情報に登録するステップと、(e)原稿を読み取って画像データを生成するステップと、(f)前記ステップ(e)において読み取られた原稿が前記ステップ(c)によって出力された印刷物である場合、前記履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元するステップと、を実行させることを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、特定のユーザが他のユーザの作成した文書の承認を行うワークフローにおいて、画像処理装置が文書の印刷出力を行う際に消費される用紙やトナーの消費量を低減することができる。また、印刷出力された文書の読み取りが行われたときには、元の文書データに対応する文書データが復元されるので、承認済みの文書データを利用しやすい形態で保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】画像処理システムの概略構成を示す図である。
【図2】画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像処理装置を利用して特定ユーザによる承認作業が行われる場合のデータの流れを示す図である。
【図4】画像処理装置が未承認の文書データを受信した場合における制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図5】文書データ管理情報の一例を示す図である。
【図6】画像処理装置に未承認の文書データが登録されている状態で特定ユーザがログインした場合の制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図7】一括承認印刷のための表示画面の一例を示す図である。
【図8】結合部によって行われる結合処理の概念を示す図である。
【図9】レイアウト部によって行われるレイアウト処理の一例を示す図である。
【図10】履歴情報の一例を示す図である。
【図11】一括承認印刷が行われた後に特定ユーザが再びログインした場合の制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図12】一括承認印刷を行った後に操作パネルに表示される表示画面の一例を示す図である。
【図13】文書復元部における復元処理の概念を示す図である。
【図14】画像処理装置が文書データを受信した場合に制御部で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】特定ユーザによって一括承認印刷が指示された場合に制御部で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】特定ユーザによって承認済み原稿の読み取り指示が行われた場合に制御部で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態である画像処理システムの概略構成を示す図である。この画像処理システムは、印刷出力を行う機能と、原稿を読み取って画像データを生成する機能とを備える画像処理装置1を備えている。この画像処理装置1は、例えば複合機(MFP)などで構成され、ユーザが操作する際のユーザインタフェースとなる操作パネル10と、印刷出力を行うプリンタ部11と、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ部12とを備えている。そして画像処理装置1は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク2に接続されている。
【0023】
また、ネットワーク2には、複数のコンピュータ3が接続されている。図例では、ネットワーク2に4台のコンピュータ3a,3b,3c,3dが接続されている場合を示している。これら4台のコンピュータ3a,3b,3c,3dのそれぞれは、図1に示すように、ユーザA、ユーザB、ユーザC、特定ユーザによって使用される。特定ユーザは、例えばユーザA,B,Cの上司であり、ユーザA,B,Cのそれぞれが作成する文書の承認を行う承認者である。
【0024】
このように画像処理システムは、画像処理装置1と、複数のコンピュータ3とがネットワーク2に接続された構成であり、それら各装置がネットワーク2を介して相互にデータ通信を行うことが可能である。そしてユーザA,B,Cが特定ユーザによる承認を得る場合、自身のコンピュータ3a,3b,3cを操作することによって承認用の文書データを作成する。このようにして作成される文書データは、コンピュータ3a,3b,3cからネットワーク2を介して画像処理装置1に送信される。
【0025】
図2は、画像処理装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、画像処理装置1は、制御部20と、操作パネル10と、プリンタ部11と、スキャナ部12と、ネットワークインタフェース13と、記憶装置14とを備えており、これらがデータバス15を介してデータの入出力を行うことができる構成である。
【0026】
制御部20は、CPU20aと、メモリ20bとを備えており、各部の動作を制御する。CPU20aは、記憶装置14に記憶されるプログラム16を読み出して実行することにより、制御部20を後述する各種処理部として機能させる。メモリ20bは、CPU20aがプログラム16を実行することによって生じる一時的なデータなどを記憶するためのものである。
【0027】
操作パネル10は、上述したようにユーザが画像処理装置1を操作する際のユーザインタフェースとなるものであり、表示部10aと操作部10bとを備えている。表示部10aは、例えばカラー液晶ディスプレイなどで構成される。操作部10bは、例えば表示部10aの画面上に配置されたタッチパネルキーと、表示部10aの画面周囲に配置された押しボタンキーとを備えて構成される。
【0028】
プリンタ部11は、例えば電子写真方式によって出力用紙に画像形成を行うことにより印刷出力を行う。このプリンタ部11は、両面印刷機能を備えており、印刷出力を行う際には、出力用紙の一面だけに画像形成を行って出力することもできるし、また出力用紙の表裏両面に画像形成を行って出力することもできる。
【0029】
スキャナ部12は、ユーザによってセットされる原稿を読み取って画像データを生成するものである。このスキャナ部12は、例えば自動原稿搬送装置(ADF)を備えており、ユーザによってセットされる複数枚の原稿を1枚ずつ連続自動搬送しながら各原稿の片面又は両面の画像を読み取ることができるように構成される。
【0030】
ネットワークインタフェース13は、画像処理装置1をネットワーク2に接続するためのものである。画像処理装置1は、このネットワークインタフェース13を介して、複数のコンピュータ3のそれぞれとデータ通信を行う。
【0031】
記憶装置14は、例えばハードディスク装置などで構成される不揮発性の記憶手段である。この記憶装置14には、上述したようにCPU20aによって実行されるプログラム16が予めインストールされている。また、この記憶装置14には、承認要求BOX17と、ユーザBOX18a,18b,18cとが設けられる。承認要求BOX17は、特定ユーザに関連付けられた記憶領域である。この承認要求BOX17には、各ユーザA,B,Cのコンピュータ3a,3b,3cから送信される承認用の文書データが記憶される。また、ユーザBOX18aはユーザAに関連付けられた記憶領域であり、ユーザBOX18bはユーザBに関連付けられた記憶領域であり、ユーザBOX18cはユーザCに関連付けられた記憶領域である。これら各BOXに格納されたデータは、そのBOXに関連付けられたユーザが参照できるようになっている。
【0032】
図3は、上記のように構成される画像処理装置1を利用して特定ユーザによる承認作業が行われる場合のデータの流れを示す図である。上述したように、ユーザA,B,Cによって作成された承認用の文書データ(未承認の文書データ)は、それぞれのコンピュータ3a,3b,3cから画像処理装置1に送信される。例えば、図3に示すように、ユーザAのコンピュータ3aから文書データDA1が送信され、ユーザBのコンピュータ3bから文書データDB1が送信され、ユーザCのコンピュータ3cから文書データDC1が送信される。このような文書データDA1,DB1,DC1は、それぞれ異なるページ数で構成されることもある。例えば、図3の例では、文書データDA1が3ページで構成され、文書データDB1が1ページで構成され、文書データDC1が2ページで構成される場合を示している。画像処理装置1は、ネットワーク2を介して、そのような文書データDA1,DAB,DC1を受信すると、特定ユーザに関連付けられた承認要求BOX17に保存する。
【0033】
画像処理装置1は、承認要求BOX17に未承認の文書データDA1,DB1,DC1を1つずつ保存する都度、例えば特定ユーザ宛の電子メールを送信することにより、特定ユーザに対して未承認の文書データが登録されたことを通知する。特定ユーザは、このような通知を自身のコンピュータ3dで確認することにより、未承認の文書データが登録されたことを把握することができる。
【0034】
そして特定ユーザは、未承認の文書データの承認作業を行う際、画像処理装置1の設置場所まで移動し、操作パネル10を操作することによって画像処理装置1にログインし、承認要求BOX17の中身を確認する。そして承認要求BOX17に未承認の文書データが保存されている場合、特定ユーザは、操作パネル10を操作して画像処理装置1に一括承認印刷を指示する。
【0035】
画像処理装置1は、特定ユーザによって一括承認印刷が指示されると、承認要求BOX17に保存されている未承認の文書データを読み出す。このとき、図3に示すように、承認要求BOX17に複数の文書データDA1,DB1,DC1が保存されている場合、画像処理装置1は、それら複数の文書データDA1,DB1,DC1を全て読み出し、それら複数の文書データDA1,DB1,DC1を1つに結合して印刷対象となる1つの文書データを生成する。ただし、承認要求BOX17に未承認の文書データが1つしか保存されていない場合には、上記のような結合処理は行われず、承認要求BOX17から読み出された1つの文書データが印刷対象となる。
【0036】
そして画像処理装置1は、承認要求BOX17から読み出して生成した印刷対象となる文書データに基づいて印刷出力を行う。このとき、画像処理装置1は、印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行う。このような印刷設定としては、例えば、文書データに含まれる各ページを縮小して2ページずつ出力用紙の一面に割り付ける2in1設定、文書データに含まれる各ページを更に縮小して4ページずつ出力用紙の一面に割り付ける4in1設定といったNin1設定(ただし、Nは2以上の整数)や、文書データに含まれる各ページを等倍のまま出力用紙の表裏両面に割り付ける両面印刷設定などがある。また、Nin1設定と両面印刷設定とを組み合わせた印刷設定としても良い。
【0037】
画像処理装置1は、上記のような印刷設定を自動適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行う。したがって、未承認の文書データが印刷出力されるときには、その文書データに含まれる各1ページが1枚ずつの出力用紙に印刷されることはなく、複数のページが1枚の出力用紙に印刷された状態で出力されるようになる。
【0038】
また、画像処理装置1は、複数の文書データDA1,DB1,DC1を1つに結合させた状態で印刷出力を行うため、複数の文書データDA1,DB1,DC1に基づく印刷出力を同時に行うことができる。そのため、複数の文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに基づいて個別に印刷出力を行う場合と比較すると、プリンタ部11をウォームアップさせる回数を1回に抑えることができるため、電力消費量を低減することができる。
【0039】
画像処理装置1において印刷出力が行われることにより、特定ユーザは、未承認の文書データが印刷された印刷物D1を取得する。例えば、上述したように、3ページの文書データDA1と、1ページの文書データDB1と、2ページの文書データDC1との一括承認印刷が行われ、その印刷出力時に2in1設定が自動適用された場合、特定ユーザは、合計6ページ分の文書データが3枚の出力用紙に印刷された印刷物D1を取得する。したがって、このような出力形態では、通常の1in1設定が適用される場合と比較すると、3枚分の出力用紙を節約することができると共に、トナー消費量も節約することができる。
【0040】
そして特定ユーザは、印刷物D1の内容を確認して承認印を押したり、或いは、サインを書き込んだりすることにより、承認を行う。その後、特定ユーザは、承認済みの文書D2をスキャナ部12にセットし、画像処理装置1に対して原稿の読み取りを指示する。画像処理装置1は、特定ユーザの指示に基づいて原稿の読み取り動作を開始する。
【0041】
画像処理装置1は、読み取った原稿が承認済みの文書D2である場合、その承認前の印刷物D1を印刷出力したときの印刷設定に基づいて、元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。すなわち、画像処理装置1は、印刷物D1を印刷出力したときの印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出する。例えば、2in1設定で印刷出力が行われた場合、原稿の一面を読み取って得られる画像データから2ページ分の文書データを抽出する。また、印刷物D1の印刷出力時にページの縮小処理が行われている場合には、画像データから抽出した各ページの文書データを伸長して拡大する。さらに、印刷物D1の印刷出力時に、複数の文書データDA1,DB1,DC1の結合処理が行われた場合には、画像データから抽出した各ページの文書データを、結合位置で分割してグループ化し、それぞれのグループをひとつの文書データに纏める。このような処理を行うことにより、画像処理装置1は、承認済みの文書D2を読み取って、元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。その結果、復元される文書データDA2,DB2,DC2は、特定ユーザによって押印やサインが行われた承認済みの文書データとなる。また、このような承認済みの文書データDA2,DB2,DC2は、元の文書データDA1,DB1,DC1と同じページ数となり、しかも各ページのサイズが元のサイズに復元される。
【0042】
画像処理装置1は、上記のようにして得られる承認済みの文書データDA2,DB2,DC2をそれぞれの承認要求を行ったユーザA,B,CのそれぞれのユーザBOX18a,18b,18cに保存する。すなわち、文書データDA1に対応する承認済み文書データDA2をユーザAのユーザBOX18aに保存し、文書データDB1に対応する承認済み文書データDB2をユーザBのユーザBOX18bに保存し、文書データDC1に対応する承認済み文書データDC2をユーザCのユーザBOX18cに保存する。
【0043】
画像処理装置1は、各ユーザのユーザBOX18a,18b,18cに承認済みの文書データDA2,DB2,DC2を1つずつ保存する都度、例えばそのユーザ宛の電子メールを送信することにより、そのユーザに対して承認済みの文書データが登録されたことを通知する。各ユーザは、このような通知を自身のコンピュータ3a,3b,3cで確認することにより、特定ユーザによる承認作業が終了したことを把握することができる。
【0044】
上記のような画像処理装置1の動作は、制御部20によって制御される。すなわち、制御部20は、第1に、ネットワーク2を介して未承認の文書データDA1,DB1,DC1を受信した場合に、その受信に伴う処理を行う。また制御部20は、第2に、特定ユーザによって一括承認印刷の指示が行われた場合に、その一括承認印刷を行うための処理を行う。さらに制御部20は、第3に、特定ユーザによって承認済みの文書D2の読み取り指示が行われた場合に、それに伴う処理を行う。以下、このような制御部20の機能について更に詳しく説明する。
【0045】
図4は、画像処理装置1が未承認の文書データDA1を受信した場合における制御部20の機能構成の一例を示すブロック図である。この場合、制御部20は、文書データ受付部21、文書データ登録部22、文書データ管理部23および特定ユーザ通知処理部24として機能する。
【0046】
文書データ受付部21は、ネットワークインタフェース13を介して入力する未承認の文書データDA1を受け付ける処理部である。例えば、文書データ受付部21は、ネットワークインタフェース13から入力する文書データDA1に承認要求が付加されている場合、その入力した文書データDA1が特定ユーザの承認を得るための未承認の文書データであると判別する。この場合、文書データ受付部21は、ネットワークインタフェース13を介して入力した未承認の文書データDA1を文書データ登録部22に出力する。
【0047】
文書データ登録部22は、文書データ受付部21によって受け付けられた未承認の文書データDA1を承認要求BOX17に保存する処理部である。この文書データ登録部22は、未承認の文書データDA1に付加されている承認者を示す情報に基づき、その承認者に関連付けられた承認要求BOX17に対して未承認の文書データDA1を保存する。
【0048】
文書データ管理部23は、承認要求BOX17に保存された未承認の文書データDA1を管理する処理部である。この文書データ管理部23は、文書データ登録部22によって未承認の文書データDA1が承認要求BOX17に保存されることに伴い、その文書データDA1に関する情報を文書データ管理情報25に登録する。このような文書データ管理情報25は、例えば記憶装置14において記憶される。
【0049】
図5は、文書データ管理情報25の一例を示す図である。図5に示すように、文書データ管理情報25には、承認要求BOX17に保存されている未承認の文書データごとに、文書ID25aと、ファイル名25bと、ユーザ名25cと、登録日時25dとが登録される。文書データ管理部23は、未承認の文書データDA1が承認要求BOX17に保存されると、それに伴い、その文書データDA1に文書IDを付与し、その文書IDを文書データ管理情報25に登録する。また文書データ管理部23は、承認要求BOX17に保存された文書データDA1のファイル名を文書データ管理情報25に登録する。さらに文書データ管理部23は、文書データDA1を送信して承認要求を行ったユーザを特定し、そのユーザを文書データ管理情報25に登録すると共に、文書データDA1の登録日時を文書データ管理情報25に登録する。このようにして文書データ管理情報25には、承認要求BOX17に保存された未承認の文書データDA1を特定するための情報が登録される。そして承認要求BOX17に未承認の文書データが複数保存されている場合には、図5に示すようにそれら複数の文書データに関する情報が文書データ管理情報25に登録される。尚、文書データ管理情報25に登録された情報は、特定ユーザの指示操作に基づいて承認要求BOX17に保存された未承認の文書データの一括承認印刷が行われた場合に、削除される。
【0050】
図4に戻り、次に特定ユーザ通知処理部24が機能する。特定ユーザ通知処理部24は、未承認の文書データDA1が承認要求BOX17に保存されることに伴い、その承認要求BOX17に関連付けられた特定ユーザに対して未承認の文書データDA1が登録されたことを通知する処理部である。例えば、特定ユーザ通知処理部24は、特定ユーザ宛の電子メールを送信することにより、特定ユーザが承認すべき文書データDA1が登録されたことを通知する。特定ユーザは、このような通知により、未承認の文書データDA1が登録されたことを把握することができる。その後、特定ユーザは、自身の都合のよいタイミングで、画像処理装置1の設置場所まで移動して承認作業を行うための操作を行う。
【0051】
図6は、画像処理装置1に未承認の文書データDA1,DB1,DC1が登録されている状態で特定ユーザがログインした場合の制御部20の機能構成の一例を示すブロック図である。この場合、制御部20は、パネル制御部31、印刷設定部32、印刷制御部33および履歴管理部34として機能する。
【0052】
パネル制御部31は、操作パネル10を制御する処理部であり、表示部10aに表示する表示画面を生成したり、操作部10bに対して行われる操作を検知したりする。特定ユーザが画像処理装置1にログインした状態となると、パネル制御部31は、上述した文書データ管理情報25を読み出す。そして文書データ管理情報25に未承認の文書データに関する情報が登録されている場合、パネル制御部31は、文書データ管理情報25に登録されている情報を読み出し、一括承認印刷を行うための表示画面を生成して操作パネル10に表示させる。
【0053】
図7は、一括承認印刷のための表示画面G1の一例を示す図である。このような表示画面G1は、特定ユーザが画像処理装置1にログインしたとき、承認要求BOX17に未承認の文書データが記憶されていると操作パネル10の表示部10aに表示される。図7の例では、未承認の文書データが3つ登録されている場合を示している。この表示画面G1には一括承認印刷を指示するためのボタンB1が表示されており、特定ユーザはこのボタンB1の押下操作を行うことにより、画像処理装置1に対して一括承認印刷を指示することができる。
【0054】
パネル制御部31は、特定ユーザによって一括承認印刷が指示されると、印刷設定部32を機能させる。印刷設定部32は、一括承認印刷のための印刷設定を行う処理部である。この印刷設定部32は、図6に示すように、読出部32aと、結合部23bと、レイアウト部32cとを備えている。
【0055】
読出部32aは、承認要求BOX17に保存されている未承認の文書データを読み出す。例えば、図6に示すように、承認要求BOX17に複数の文書データDA1,DB1,DC1が保存されている場合、読出部32aは、それら全ての文書データDA1,DB1,DC1を読み出す。
【0056】
結合部32bは、読出部32aによって複数の文書データDA1,DB1,DC1が読み出された場合に、それら複数の文書データDA1,DB1,DC1を結合する処理部である。図8は、結合部32bによって行われる結合処理の概念を示す図である。結合部32bは、図8に示すように、3つの文書データDA1,DB1,DC1が読み出された場合、それら3つの文書データDA1,DB1,DC1が承認要求BOX17に登録された順に結合処理を行っていき、ひとつの文書データDPを生成する。例えば図8に示すように、3ページの文書データDA1と、1ページの文書データDB1と、2ページの文書データDC1とがこの順に結合された場合、結合部32bによって合計6ページから成る文書データDPが生成される。このようにして生成される文書データDPは、一括承認印刷における印刷対象として設定される。
【0057】
尚、読出部32aによって読み出された文書データがひとつだけの場合には、上述した結合部32bは機能せず、読出部32aによって読み出された文書データがそのまま印刷対象の文書データDPとして設定される。
【0058】
レイアウト部32cは、一括承認印刷の印刷対象として設定された文書データDPに含まれる各ページを出力用紙に対してレイアウトする処理部である。このレイアウト部32cは、印刷対象の文書データDPに複数のページが含まれる場合、少なくとも2ページずつを1枚の出力用紙に割り付けたレイアウトを行う。図9は、レイアウト部32cによって行われるレイアウト処理の一例を示す図である。例えば図9に示すように、レイアウト部32cは、印刷対象の文書データDPに含まれる各ページを、縮小して1枚の出力用紙の1面に2ページ分の文書データDPを割り付ける。ただし、これに限られるものではなく、印刷対象の文書データDPに含まれる各ページを縮小することなく、1枚の出力用紙の表裏両面に割り付けることにより、2ページ分の文書データDPを1枚の出力用紙に割り付けるようにしても良い。
【0059】
そして印刷設定部32は、レイアウト部32cによって印刷対象となる文書データDPが複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けられた状態で印刷設定DSを行う。このような印刷設定DSが適用されることにより、一括承認印刷時に使用される用紙の枚数を減らすことができるようになる。例えば、図9に示すように2in1設定が行われる場合、合計6ページの文書データDPが印刷されるときには、それら6ページ分の文書データDPが3枚の出力用紙に印刷されて出力されるようになる。
【0060】
尚、一括承認印刷時にどのようなレイアウトを行うかは、特定ユーザが予め設定しておくようにしても良い。
【0061】
そして印刷設定部32は、印刷制御部33に対して印刷設定DSを指定する。印刷制御部33は、印刷対象となる文書データDPに基づいて印刷ジョブを生成し、プリンタ部11を駆動制御することにより印刷出力を行う処理部である。この印刷制御部33は、一括承認印刷時には、印刷設定部32によって指定される印刷設定DSを適用して印刷ジョブを生成し、その印刷ジョブを実行する。したがって、承認要求BOX17に複数の文書データDA1,DB1,DC1が保存されていた場合には、印刷ジョブを1回実行するだけでそれら複数の文書データDA1,DB1,DC1に基づく印刷出力を一括して行うと共に、上述した印刷設定DSに基づいて複数のページを1枚の出力用紙に集約させた状態で印刷出力を行う。
【0062】
印刷制御部33によって一括承認印刷のための印刷出力が行われると、印刷設定部32は、承認要求BOX17に保存されていた未承認の文書データDA1,DB1,DC1を削除する。また、文書データ管理情報25に登録されていた文書データDA1,DB1,DC1に関する情報には、印刷済みであることを示す情報が付加される。
【0063】
また印刷制御部33によって一括承認印刷のための印刷出力が行われると、履歴管理部34が機能する。履歴管理部34は、印刷ジョブの実行履歴を履歴情報35に記録する処理部である。図10は、この履歴情報35の一例を示す図である。図10に示すように、履歴情報35には、ジョブID35aと、ユーザ名35bと、印刷日時35cと、一括承認印刷であるか否かを示す情報35dと、結合された文書データを示す情報35eと、印刷出力時のレイアウト設定35fとが登録される。このような履歴情報35には、一括承認印刷以外の印刷ジョブの履歴も登録される。この場合、一括承認印刷であるか否かを示す情報35dは「NO」となる。これに対し、一括承認印刷が行われた場合は、図10に示すように、一括承認印刷であるか否かを示す情報35dが「YES」となり、結合された文書データを示す情報35eに、文書データDA1,DB1,DC1の文書IDとページ数と結合順序とが記録されると共に、レイアウト設定35fにはその印刷出力時における各ページの割り付け設定が記録される。
【0064】
上記のようにして画像処理装置1において一括承認印刷が行われると、特定ユーザは、一括承認印刷で出力された印刷物D1を取得し、承認作業を行う。そして承認作業を終えると、特定ユーザは、承認済みの文書D2をスキャナ部12にセットして画像処理装置1に再びログインする。
【0065】
図11は、一括承認印刷が行われた後に特定ユーザが再びログインした場合の制御部20の機能構成の一例を示すブロック図である。この場合、制御部20は、パネル制御部31、原稿読取制御部36、文書復元部37およびユーザ通知部38として機能する。
【0066】
画像処理装置1において一括承認印刷が行われた後、その一括承認印刷を行った特定ユーザが再び画像処理装置1にログインすると、パネル制御部31は、履歴情報35を参照し、その特定ユーザによって行われた一括承認印刷に関する情報を操作パネル10に表示する。図12は、一括承認印刷を行った後に操作パネル10に表示される表示画面G2の一例を示す図である。このような表示画面G2は、特定ユーザが画像処理装置1にログインしたとき、履歴情報35に一括承認印刷に関する履歴が登録されている場合に操作パネル10の表示部10aに表示される。図12に示すように、表示画面G2には、特定ユーザが行った過去の一括承認印刷のうち、未だ承認済み文書D2の読み取りが行われていないものが一覧表示されるようになっている。尚、図12では、過去の一括承認印刷がひとつだけ表示された例を示している。また、この表示画面G2には、承認済み原稿読み取りボタンB2が表示されている。特定ユーザは、一括承認印刷の一覧表示の中からスキャナ部12にセットした承認済み文書D2が印刷出力されたときの一覧承認印刷を選択し、ボタンB2の押下操作を行うことにより、画像処理装置1に対して承認済み文書D2の読み取りを指示することができる。
【0067】
パネル制御部31は、特定ユーザによって承認済み原稿読み取りボタンB2が操作されたことを検知すると、原稿読取制御部36を機能させる。原稿読取制御部36は、スキャナ部12を制御することにより、特定ユーザによってセットされている承認済みの文書D2の読み取り動作を行って承認済み文書D2の画像データを取得する処理部である。原稿読取制御部36は、承認済みの文書D2を読み取って得られる画像データをスキャナ部12から取得すると、その画像データを文書復元部37に出力する。
【0068】
文書復元部37は、スキャナ部12によって読み取られた原稿が承認済み文書D2である場合、履歴情報35を読み出し、その承認済み文書D2が一括承認印刷によって印刷出力されたときの印刷設定DSを読み出す。そして、その印刷設定DSに基づき、1枚の原稿を読み取って得られた画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。例えば、図10に示すように印刷出力時に2in1設定が適用されている場合、文書復元部37は、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから2ページ分の文書データを抽出し、その後、各ページの画像データを伸長して元のページサイズに拡大する。そして履歴情報35に登録されている結合された文書データを示す情報35eに基づいて、各ページの文書データを分割することにより、元の文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。
【0069】
図13は、文書復元部37における復元処理の概念を示す図である。この図13は、一括承認印刷時に、図8および図9に示したような結合処理およびレイアウト処理が行われた場合の復元処理を示している。文書復元部37は、一括承認印刷時の印刷設定DSを履歴情報35から読み出し、その印刷設定DSに基づいて文書データDA2,DB2,DC2を復元する。すなわち、図13に示すように、3ページ分の画像データDRが得られた場合、各ページの画像データから2ページ分ずつの文書データを抽出し、それらの抽出した各ページの文書データを拡大する。3つの文書データDA1,DB1,DC1が結合された位置でページ分割を行うことにより、それら3つの文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元する。このようにして復元される文書データDA2,DB2,DC2は、未承認の文書データDA1,DB1,DCに対して押印やサインが反映された承認済みのデータとなる。
【0070】
そして文書復元部37は、上記のようにして文書データDA2,DB2,DC2を復元すると、それらのデータをユーザBOX18a,18b,18cに保存する。例えば未承認の文書データDA1に対応する承認済みの文書データDA2は、その承認要求を行ったユーザAのユーザBOX18aに保存する。また、未承認の文書データDB1に対応する承認済みの文書データDB2は、その承認要求を行ったユーザBのユーザBOX18bに保存する。さらに未承認の文書データDC1に対応する承認済みの文書データDC2は、その承認要求を行ったユーザCのユーザBOX18cに保存する。
【0071】
そして次にユーザ通知部38が機能する。ユーザ通知部38は、各ユーザが行った承認要求に基づき、承認済みの文書データDA2,DB2,DC2がユーザBOX18a,18b,18cに格納されると、それに伴って各ユーザに通知を行う処理部である。すなわち、このユーザ通知部38は、文書復元部37によって元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2が復元された場合、文書データ管理情報25を読み出し、元の文書データDA1,DB1,DC1に関連付けられているユーザに対して例えば電子メールを送信することにより、承認済みの文書データDA2,DB2,DC2が登録されたことを通知する。このような通知により、各ユーザは、特定ユーザによる承認作業が終了したことを把握することができ、自身のユーザBOX18a,18b,18cにアクセスすることにより承認済み文書データDA2,DB2,DC2を取得することができるようになる。
【0072】
次に制御部20において行われる処理手順について説明する。まず、図14は、画像処理装置1が文書データを受信した場合に制御部20で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、制御部20は、文書データを受信すると、その文書データが特定ユーザによる承認要求であるか否かを判断する(ステップS10)。そして受信した文書データが承認要求ではない場合(ステップS10でNO)、制御部20は、処理を終了する。これに対し、受信した文書データが承認要求である場合(ステップS10でYES)、制御部20は、その受信した文書データを承認要求BOX17に保存する(ステップS11)。そして制御部20は、その受信した未承認の文書データに対して文書IDを付与すると共に(ステップS12)、承認要求を行ったユーザを特定し(ステップS13)、文書データ管理情報25にそれらの情報を登録する(ステップS14)。そして制御部20は、承認作業を行う特定ユーザに対し、未承認の文書データが保存されたことを通知する(ステップS15)。以上で、画像処理装置1が未承認の文書データを受信したときに行う処理が終了する。
【0073】
次に図15は、特定ユーザによって一括承認印刷が指示された場合に制御部20で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、制御部20は、特定ユーザによって一括承認印刷の実行が指示されると、承認要求BOX17に保存されている全ての未承認の文書データを読み出す(ステップS20)。そして制御部20は、承認要求BOX17から複数の文書データを読み出したか否かを判断し(ステップS21)、複数の文書データを読み出した場合には(ステップS21でYES)、それら複数の文書データの結合処理を行って印刷対象となる1つの文書データを生成する(ステップS22)。尚、承認要求BOX17から読み出した文書データが1つだけの場合は、ステップS22の結合処理は行われず、読み出された1つの文書データが印刷対象となる。そして制御部20は、印刷対象の文書データに含まれる各ページを、複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定DSを行う(ステップS23)。
【0074】
その後、制御部20は、印刷対象となる文書データに対して印刷設定DSを適用して印刷出力を行う(ステップS24)。これにより、未承認の文書データに含まれる複数のページが1枚の出力用紙に割り付けられた状態で印刷出力が行われ、画像処理装置1から承認用の印刷物D1が出力される。また承認要求BOX17に複数の文書データが保存されていた場合には、それら複数の文書データに基づいて一括印刷が行われる。そして制御部20は、履歴情報35に印刷出力時の印刷設定などを登録する(ステップS25)。以上で、一括承認印刷が指示された場合に行う処理が終了する。
【0075】
次に図16は、特定ユーザによって承認済み原稿の読み取り指示が行われた場合に制御部20で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部20は、この処理を開始すると、原稿読み取り動作を開始し、特定ユーザによってセットされた承認済み文書D2を1枚ずつ読み取る(ステップS30)。そして制御部20は、承認済み文書D2を1枚ずつ読み取って得られる画像データを取得する(ステップS31)。次に制御部20は、その承認済み文書D2に対応する未承認の文書データを印刷出力したときの履歴情報を読み取り(ステップS32)、印刷出力時の印刷設定を特定する(ステップS33)。
【0076】
そして制御部20は、印刷出力時の印刷設定に基づいて、承認済み文書D2を読み取って得られた画像データから文書データを1ページずつ抽出する(ステップS34)。これにより、承認済み文書D2を読み取って得られた画像データから、元の未承認の文書データに含まれていた各ページを1ページずつ復元することができる。
【0077】
そして制御部20は、印刷出力時に縮小されたか否かを判断する(ステップS35)。印刷出力時に縮小されている場合(ステップS35でYES)、制御部20は、印刷出力時の印刷設定に基づいて各ページとして抽出した画像データを拡大する(ステップS36)。これにより、承認済み文書D2を読み取って抽出した各ページの文書データを、元の未承認の文書データと同じページサイズに復元することができる。尚、印刷出力時に縮小処理が行われていない場合(ステップS35でNO)、ステップS36の処理はスキップする。
【0078】
次に制御部20は、印刷出力時に複数の文書データの結合処理が行われたか否かを判断する(ステップS37)。印刷出力時に結合処理が行われている場合(ステップS37でYES)、制御部20は、印刷出力時の印刷設定に基づき、複数の文書データの結合位置で文書データを分割する(ステップS38)。これにより、承認済み文書D2を読み取って抽出した文書データを、元の未承認の文書データと同じページ数ずつの複数の文書データに仕分けることができる。尚、印刷出力時に結合処理が行われていない場合(ステップS37でNO)、ステップS38の処理はスキップする。
【0079】
そして制御部20は、上記のようにして生成した文書データを、各ユーザのユーザBOX18a,18b,18cに保存する(ステップS39)。そして制御部20は、各ユーザに対して承認済みの文書データを保存したことを通知する(ステップS40)。以上で、特定ユーザによって承認済み原稿の読み取りが指示された場合に行う処理が終了する。
【0080】
以上のように、本実施形態の画像処理装置1は、承認要求BOX17に特定ユーザが承認を行うための未承認の文書データが記憶されている状態でその文書データの印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行い、その印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行うと共に、その印刷設定を履歴情報35に登録する。その後、スキャナ部12によって読み取られる原稿が上記のようにして印刷出力された未承認の文書データに対応する印刷物である場合、画像処理装置1は、履歴情報35を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元するように構成される。
【0081】
このように構成される画像処理装置1は、特定ユーザによる承認を得るための未承認の文書データを印刷出力する際には、その文書データの1ページだけを1枚の出力用紙に印刷して出力するのではなく、その文書データに含まれる複数のページを1枚の出力用紙に割り付けて印刷出力を行う。そのため、特定ユーザが承認用の文書データの印刷出力を行う際には、文書データに含まれる複数のページを1枚の出力用紙に印刷して出力することができるため、用紙やトナーの消費量を低減することができるようになる。特に、そのような印刷物は特定ユーザによる承認が行われた後に破棄されることが多く、画像処理装置1は、後に破棄される用紙の枚数を低減することができるという利点がある。
【0082】
また上記構成の画像処理装置1は、印刷出力された未承認の文書データに対応する印刷物を読み取ったときには、元の文書データに対応する文書データを復元するように構成されるため、承認済みの文書データを利用しやすい態様で保存することができるという利点がある。
【0083】
また、上記のような画像処理装置は、承認要求BOX17に複数の文書データDA1,DB1,DC1が記憶されている場合、承認要求BOX17からそれら複数の文書データDA1,DB1,DC1を読み出して結合させることにより印刷対象となる文書データDPを生成して印刷設定を行う。そして印刷出力された文書データDPに対応する印刷物を読み取ったときには、少なくとも1枚の原稿を読み取って得られる画像データから抽出する複数ページ分の文書データを、元の結合された複数の文書データDA1,DB1,DC1のページ数ごとに分割することにより、元の複数の文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに対応する複数の文書データDA2,DB2,DC2を復元するように構成される。
【0084】
このような構成によれば、1回の印刷ジョブを実行するだけで複数の文書データDA1,DB1,DC1の一括印刷出力を行うことができると共に、特定ユーザによる承認が行われた後には、その一括印刷出力された印刷物を一括して読み込んで元の複数の文書データDA1,DB1,DC1のそれぞれに対応する複数の文書データDA2,DB2,DC2を復元することができるようになる。そのため、画像処理装置1においてジョブの実行回数を減らすことができるようになり、出力用紙やトナーだけでなく、消費電力を低減することもできるようになる。
【0085】
また上記のような画像処理装置1は、印刷対象となる文書データを縮小することにより、複数のページを1枚の出力用紙の1面に割り付けた印刷設定を行った場合、それによって印刷出力された印刷物を読み取ったときには、画像データから抽出する複数ページ分の文書データのそれぞれを拡大することにより、元の文書データのページサイズに復元するように構成される。このような構成によれば、画像処理装置1において復元される文書データDA2,DB2,DC2のページサイズが、元の文書データDA1,DB1,DC1のページサイズと同じサイズになるので、承認済みの文書データDA2,DB2,DC2を利用する際に、より一層利用しやすくなるという利点がある。
【0086】
また画像処理装置1は、元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元した場合、文書データ管理情報25に基づいて元の文書データDA1,DB1,DC1に関連付けられているユーザに対して通知を行う構成である。そのため、特定ユーザによって承認要求を行ったユーザは、特定ユーザによる承認が終了したことを把握することができ、承認済みの文書データDA2,DB2,DC2を取得することができるようになる。
【0087】
さらに画像処理装置1は、承認要求BOX17に未承認の文書データが記憶されることに伴い、その未承認の文書データの承認を行う特定ユーザに対して通知を行う構成である。そのため、特定ユーザは、自身が承認を行わなければならない未承認の文書データが承認要求BOX17に保存されたことを直ぐに把握することができ、承認作業が遅くなってしまうことを防止することができるようになっている。
【0088】
以上、本発明に関する実施の形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能であることは言うまでもない。
【0089】
例えば、上述した画像処理装置1は、元の文書データDA1,DB1,DC1に対応する文書データDA2,DB2,DC2を復元したとき、それらの文書データDA2,DB2,DC2をユーザBOX18a,18b,18cに保存するように構成されている。しかし、これに限られるものではなく、例えば、それらの文書データDA2,DB2,DC2を各ユーザA,B,Cに対して送信するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0090】
1 画像処理装置
11 プリンタ部(印刷出力手段)
12 スキャナ部(原稿読取手段)
14 記憶装置
17 承認要求BOX(文書データ記憶手段)
23 文書データ管理部(文書データ管理手段)
24 特定ユーザ通知処理部(特定ユーザ通知手段)
25 文書データ管理情報
32 印刷設定部(設定手段)
34 履歴管理部(履歴管理手段)
35 履歴情報
37 文書復元部(文書復元手段)
38 ユーザ通知部(ユーザ通知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書データを記憶する文書データ記憶手段と、
前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行う設定手段と、
前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行う印刷出力手段と、
前記印刷出力手段によって印刷出力が行われた場合に、前記設定手段によって設定された印刷設定を履歴情報に登録する履歴管理手段と、
原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取手段と、
前記原稿読取手段によって読み取られた原稿が前記印刷出力手段によって出力された印刷物である場合、前記履歴管理手段によって管理される履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元する文書復元手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記文書データ記憶手段に複数の文書データが記憶されている場合、前記文書データ記憶手段からそれら複数の文書データを読み出して結合させることにより印刷対象となる文書データを生成し、
前記文書復元手段は、少なくとも1枚の原稿を読み取って得られる画像データから抽出する複数ページ分の文書データを、前記設定手段で結合された複数の文書データのページ数ごとに分割することにより、元の複数の文書データのそれぞれに対応する複数の文書データを復元することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記設定手段が印刷対象となる文書データを縮小することにより、複数のページを1枚の出力用紙の1面に割り付けた印刷設定を行った場合、前記文書復元手段は、画像データから抽出する複数ページ分の文書データのそれぞれを拡大することにより、元の文書データのページサイズに復元することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記文書データ記憶手段に記憶される文書データをユーザと関連付ける文書データ管理情報を管理する文書データ管理手段と、
前記文書復元手段によって元の文書データに対応する文書データが復元された場合、前記文書データ管理情報に基づいて元の文書データに関連付けられたユーザに対して通知を行うユーザ通知手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記文書データ記憶手段は、特定のユーザと関連付けられており、
前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、前記特定のユーザに対して通知を行う特定ユーザ通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
(a)文書データを所定の文書データ記憶手段に記憶するステップと、
(b)前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行うステップと、
(c)前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行うステップと、
(d)前記ステップ(c)によって印刷出力が行われた場合に、前記印刷設定を履歴情報に登録するステップと、
(e)原稿を読み取って画像データを生成するステップと、
(f)前記ステップ(e)において読み取られた原稿が前記ステップ(c)によって出力された印刷物である場合、前記履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元するステップと、
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項7】
前記ステップ(b)は、前記文書データ記憶手段に複数の文書データが記憶されている場合、前記文書データ記憶手段からそれら複数の文書データを読み出して結合させることにより印刷対象となる文書データを生成するステップを含み、
前記ステップ(f)は、少なくとも1枚の原稿を読み取って得られる画像データから抽出する複数ページ分の文書データを、前記ステップ(b)で結合された複数の文書データのページ数ごとに分割することにより、元の複数の文書データのそれぞれに対応する複数の文書データを復元するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記ステップ(b)において、印刷対象となる文書データが縮小されることにより、複数のページが1枚の出力用紙の1面に割り付けられた印刷設定が行われた場合、前記ステップ(f)は、画像データから抽出する複数ページ分の文書データのそれぞれを拡大することにより、元の文書データのページサイズに復元することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像処理方法。
【請求項9】
(g)前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、当該文書データをユーザと関連付ける文書データ管理情報を生成するステップと、
(h)前記ステップ(f)によって元の文書データに対応する文書データが復元された場合、前記文書データ管理情報に基づいて元の文書データに関連付けられたユーザに対して通知を行うステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項10】
(i)前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、特定のユーザに対して通知を行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項11】
印刷出力を行う機能と、原稿を読み取って画像データを生成する機能とを備える画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、
(a)文書データを所定の文書データ記憶手段に記憶するステップと、
(b)前記文書データ記憶手段に記憶されている文書データに基づいて印刷出力を行う際、印刷対象となる文書データを取得し、その印刷対象となる文書データを複数ページずつ1枚の出力用紙に割り付けた印刷設定を行うステップと、
(c)前記印刷設定を適用して印刷対象となる文書データに基づく印刷出力を行うステップと、
(d)前記ステップ(c)によって印刷出力が行われた場合に、前記印刷設定を履歴情報に登録するステップと、
(e)原稿を読み取って画像データを生成するステップと、
(f)前記ステップ(e)において読み取られた原稿が前記ステップ(c)によって出力された印刷物である場合、前記履歴情報を読み出し、その印刷物が印刷出力された時の印刷設定に基づいて、1枚の原稿を読み取って得られる画像データから複数ページ分の文書データを抽出することにより、元の文書データに対応する文書データを復元するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−253580(P2012−253580A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124755(P2011−124755)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】