説明

画像処理装置、画像処理方法

【課題】 シャットダウンを行う前段で、シャットダウン処理によって影響を受けるジョブをユーザに報知し、一時停止可能なジョブは停止し、後続ジョブの発生を制限し即座にシャットダウン可能にする為の技術を提供すること。
【解決手段】 シャットダウン指示が入力された場合には、実行中のジョブがあるか否か、待機中のジョブがあるか否かを判断する(S605)。実行中のジョブがあればこのジョブに係る情報、待機中のジョブがあればこのジョブに係る情報を一覧表示する(S612)。一覧表示するとともに一時停止可能なジョブは停止し、かつ新規ジョブを制限する(S600)シャットダウンに係る制御処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置をシャットダウンする為の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスなどにおいて使用される複写機やプリンタなどの様々な機能を1台に組み込む複合化が進められている。複写機の内部に画像処理機能を有するプリンタコントローラを組み込み、1台で複写機とプリンタとの両方の機能を有するデジタル複合機(Multi Function Peripheral,:MFP)と呼ばれる画像処理装置が市場で発売されている。このような複合機には、ファクス機能などが更に追加され多機能化が進んでいる。
【0003】
従来より、デジタル複合機には、未使用時の消費電力を抑えるためにスリープモードを備えたものがある。
【0004】
しかしながら、スリープモードにおいてもわずかながら電力を消費するため、ユーザによっては本体電源を遮断する場合がある。また、近年はセキュリティ意識の向上により、最終使用者は本体の電源を遮断したいという要望が増えてきている。
【0005】
そのため、近年、デジタル複合機には、投入されたすべてのジョブが終了した後に、主電源を遮断するシャットダウンモードと呼ばれるモードを備えたものがある。
【0006】
例えば、特許文献1には、主電源の遮断の実行指示を受け付けたときに、画像形成動作実行中であれば、主電源の遮断の実行指示を受け付けた旨を表示し、画像形成動作が終了した後に主電源を遮断することが記載されている。
【特許文献1】特開2001−265174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の装置では電源の遮断指示を受け付けたことは表示されるが、現在投入されているジョブがどうなるかについての情報は表示されない。
【0008】
例えば、どのようなジョブが投入されており電源遮断時にどのジョブがリカバリされてどのジョブがリカバリされないかなどについては表示されない。更に、ジョブとしては投入されているが暗証番号などの入力を含む所定の操作を行なわないと実行されないようなプリントジョブ(セキュアプリントジョブと呼称する)については、このようなことがある。即ち、実行待ちジョブとして表示されていても、所定の操作を行なわない限り実行されることはない。しかし、このようなジョブ(の状態)を意識した表示は行なわれない。
【0009】
そのためユーザは、実行待ちのジョブや実行中のジョブの存在を知ることはできても、ジョブの消失(キャンセル)なしに電源の遮断が可能になるタイミングを知ることができない。また上記のセキュアプリントジョブのような所定の操作を行なわない限り実行されない蓄積型のジョブが投入されている場合には、蓄積型ジョブの存在をユーザが知ることは困難である。
【0010】
本発明は以上の問題に鑑みてなれたものであり、シャットダウンを行う前段で、シャットダウン処理によって影響を受けるジョブをユーザに報知する為の技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。
【0012】
即ち、入力されたジョブに基づいて画像処理を行う画像処理装置であって、
入力されたジョブに係る情報を保持する保持手段と、
前記画像処理装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力された場合に、実行中のジョブがあるか否かと、待機中のジョブがあるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断の結果、実行中のジョブがあれば当該実行中ジョブに係る情報を、待機中のジョブがあれば当該待機中ジョブに係る情報を一覧表示する表示手段と、
前記表示手段による一覧表示後、シャットダウン継続指示が入力された場合には、前記画像処理装置を電源断するための制御処理を行うシャットダウン制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の画像処理装置の制御方法は以下の構成を備える。
【0014】
即ち、入力されたジョブに基づいて画像処理を行う画像処理装置の制御方法であって、
入力されたジョブに係る情報をメモリに保持する保持工程と、
前記画像処理装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力された場合に、実行中のジョブがあるか否かと、待機中のジョブがあるか否かを前記メモリに保持されている情報に基づいて判断する判断工程と、
前記判断工程による判断処理の結果、実行中のジョブがあれば当該ジョブに係る情報、待機中のジョブがあれば当該ジョブに係る情報を一覧表示する一覧表示工程と、
前記一覧表示工程による一覧表示後、シャットダウン継続指示が入力された場合には、前記画像形成装置を電源断するための制御処理を行うシャットダウン制御工程と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の構成により、シャットダウンを行う前段で、シャットダウン処理によって影響を受けるジョブをユーザに報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0017】
[第1の実施形態]
<システムの構成>
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を含むシステムの基本構成例を示すブロック図である。
【0018】
同図に示す如く、文書管理装置101、スキャナ機能、及びプリンタ機能を有する本実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機(MFP)102が、LANやインターネットなどのネットワーク107により互いに接続されている。更に、パーソナルコンピュータ(PC)103、イメージスキャナ104、ファクシミリ装置(FAX)105、プリンタ106が、上記ネットワーク107により互いに接続されている。なお、ネットワーク107はこの種類に限定するものではないし、また、無線、有線の何れであっても良い。
【0019】
以下の説明では、デジタル複合機102、イメージスキャナ104、ファクシミリ105、プリンタ106などを総称して画像形成装置と呼称する場合がある。
【0020】
<デジタル複合機の構成>
図2は、デジタル複合機102の基本構成例を示すブロック図である。
【0021】
本実施形態のデジタル複合機102は、スキャナ部201、プリンタ部202、操作表示部203、符号化復号化部204、システムメモリ205、ページメモリ206を備えている。加えて、シャットダウン制御部212を含むシステム制御部207、FAX通信制御部208、ネットワークI/F209、ハードディスク(HD)210、及び上記各部を接続する内部バス211を備えている。
【0022】
スキャナ部201は、指定されたモード(例えば、紙サイズ、解像度、濃度等)に応じて原稿を読み取って画像データを作成するものである。
【0023】
プリンタ部202は、プリントが指定された文書(画像)を印刷してフィニッシャー等の排紙装置を介して排紙トレーに出力する。
【0024】
操作表示部203は、ユーザが各種設定操作を入力するための操作部を備えると共に、装置の動作状態などを表示する。この操作表示部203としては、例えばタッチパネル形式の表示画面が適用可能であり、このタッチパネル形式の画面でもって、印刷や複写などの指示を入力したり、複合機102が保持するジョブの状態などを表示することができる。
【0025】
符号化復号化部204は、本装置から外部に対して送信する画像データを符号化して圧縮する一方、外部から受信した圧縮データを復号化して元の画像データに復元する。
【0026】
システムメモリ205は、RAMおよびROMからなり、本装置に予め登録しておく情報が格納される。また、システム制御部207が各種の処理を行う際に必要なワークエリアを備える。
【0027】
ページメモリ206には、符号化や復号化を行う際に必要な1ページ分の画像データが記憶可能なエリアが備わっている。
【0028】
システム制御部207は、中央演算装置(CPU)を含むマイクロコンピュータで構成されており、複合機102を構成する各部を含む全体の制御を行うと共に、複合機102が行うべき後述の各処理を行う。そして、このシステム制御部207内には、以下で詳述するシャットダウン処理を制御するシャットダウン制御部212が含まれている。
【0029】
FAX通信制御部208は、PSTN回線等のファクシミリ回線に接続されており、このPSTN回線を介して他のファクシミリ装置と通信する。
【0030】
ネットワークI/F209は、複合機102を上記ネットワーク107に接続するためのインターフェースとして機能するものであり、このネットワークI/F209を介して本複合機102は外部の機器とのデータ通信を行うことができる。
【0031】
HD(ハードディスク)210は、磁気ディスク等の不揮発性のメモリからなり、外部の装置から受信した文書データやスキャンした文書データ等がファイル形式で格納される。
【0032】
次に、本実施形態のデジタル複合機102の操作表示部203について説明する。図3は、操作表示部203の外観例を示す図である。操作表示部203には、本装置の状態やユーザへのメッセージ等を表示すると共に、ユーザからの操作指示を受け付ける為のボタン画像を表示するタッチパネル形式の液晶表示部301が備わっている。更に、操作表示部203には、ユーザモードの一覧を液晶表示部301に表示するために押下するユーザモードキー302が備わっている。更に、操作表示部203には、テンキー303、スタートキー304、操作部電源スイッチ305が備わっている。なお、操作表示部203の構成はこれに限定するものではない。
【0033】
<表示画面>
以下、本実施形態のデジタル複合機102の基本的操作において、液晶表示部301に表示される画面の例について説明する。なお、以下で説明する各画面の表示内容やその画面から設定、実行が可能な機能は装置の仕様にあわせて適宜変更可能であり、各機能の詳細については本実施形態の要旨ではないので説明を省略する。いずれにせよ、以下説明する各画面に係るデータはシステムメモリ205に格納されており、このデータを用いてシステム制御部207が画面を生成し、液晶表示部301に表示している。また、液晶表示部301に表示されている項目に係る操作は上記各ボタンなどによって行うことができ、このような操作をシステム制御部207が検知すると、対応する処理を行い、且つ液晶表示部301に表示すべき画面を変更する。
【0034】
図4は、デジタル複合機102を起動したときに最初に表示されるコピー基本画面の表示例を示す図である。なお、ユーザモードでの設定により起動後に最初に表示される画面を変更することもできる。この状態でコピーが実行可能であり、同図では、表示ウインドウ内にコピーの初期設定(縮尺100%、A4用紙、枚数1)が表示されている。
【0035】
画面内には縮尺を設定する「等倍」及び「倍率」のボタン、使用する用紙を設定する「用紙」ボタン、ソータの使用/不使用を設定する「ソータ」ボタンがある。加えて、両面コピーの設定を行なう「両面」ボタン、様々な付加機能を用いたコピーの設定を行なう「応用モード」ボタン、濃度を調整するボタン等がある。これらのボタンを用いて指定された設定に従ってコピーが実行される。
【0036】
また、この画面の上部には、機能を表す「コピー」、「送信/ファクス」、「ボックス」、「リモートスキャナ」の4つのボタンがあり、このうち現在有効な機能が高い輝度で表示されており、他のボタンを指示することで対応する機能が有効となる。更に、下部には、現在実行されているジョブを中断させて新たなジョブを実行させる割り込み処理を設定する「割り込み」ボタン、ジョブの変更、確認、中止や履歴の表示などに使用する「システム状況/中止」ボタンが設けられている。この「システム状況/中止」ボタンは全ての画面で表示される。
【0037】
図5は、図4に示した画面で「送信/ファクス」ボタンを指示したときに表示される送信画面の表示例を示す図である。
【0038】
送信画面には、上側に指定された宛先を表示する表示ウインドウ、右側に詳細設定を表示するウインドウ、原稿読み込み条件の設定を行なう「読込設定」ボタン、両面原稿を指定するボタン、ファイル形式をドロップダウンメニューから選択設定する「ファイル形式」ボタン、複数ページの画像を別ファイルとして送信するか否かを設定する「ページごと分割」ボタン、読み取った原稿を液晶表示部301にプレビュー表示させるための「プレビュー表示」ボタン、送信の詳細設定を行なう「送信設定」ボタンがあり、宛先を表示するウインドウの下に、予め入力された宛先を表示する「宛先表」ボタン、外部サーバの宛先表を検索するための「宛先検索」ボタン、宛先の詳細設定を行なう「詳細設定」ボタン、宛先を消去する「消去」ボタン、過去の送信履歴から宛先を呼び出す「コール」ボタンがある。
【0039】
また、それらの下には新規宛先に対して、スキャナ部で読み取った画像データの送信又は格納方法を「ファクス」、「電子メール」、「Iファクス」、「ファイル」、「ボックスに保管」から選択するボタンがある。既に登録された宛先に送信する際には、「ワンタッチボタン」を指示すると登録された宛先が表示され、登録された宛先に所定の方法で送信する際には、「定型業務」ボタンを指示すると登録された宛先と対応する送信方法等の設定内容が表示される。
【0040】
図6は、図4に示した画面で「ボックス」ボタンを指示したときに表示されるボックス選択画面の表示例を示す図である。ボックス機能とは、スキャナ部で読み取った画像データやネットワークを介して送信されたデータ(文書)を保存する機能であり、ここではユーザボックスの内容が、ボックス番号、名称、メモリ使用量について表示されている。画面右側には、「システムボックス」及び「ファクスボックス」ボタンがあり、指示されたボタンに応じたボックスの内容が表示される。また、右下には使用可能なメモリ残量が表示されている。
【0041】
以上説明したような画面の表示に応じて操作を行なうことにより、デジタル複合機102の様々な機能を用いて、コピー、ファクス、プリント、スキャン、保存等の処理が実行される。
【0042】
図7は、図3に示した操作表示部203中のユーザモードキー302を押下し、「共通仕様設定」画面中のシャットダウンモードを選択するための画面の表示例を示す図である。シャットダウンモードとは、デジタル複合機102の主電源を遮断するために必要な処理や、ユーザへの通知を行なうものであり、その詳細は後述する。ユーザはシャットダウンモードに入る場合、シャットダウンボタン画像701を指示することによりシャットダウンモードに入ることができる。シャットダウンボタン画像701に対する指示はタッチパネル形式の液晶表示部301が検知し、これをシステム制御部207に通知する。システム制御部207はこの通知を検知すると、シャットダウンモードに移行し、以下説明する、シャットダウンに係る制御処理を実行する。
【0043】
なお、シャットダウンモードに移行するために、ユーザが行う操作についてはこれに限定するものではなく、以下のような操作方法であっても良い。
【0044】
図8は、図3に示した操作表示部203中の操作部電源スイッチ305を長押しする事でシャットダウンモードに入る様子を示した模式図である。システム制御部207は、操作部電源スイッチ305が指示され続けている時間を計時し、計時した時間が所定時間以上になった場合にはシャットダウンモードに移行し、以下説明する、シャットダウンに係る制御処理を実行する。
【0045】
よって、ユーザは、ユーザモードキー302を指示して図7に例示した画面を液晶表示部301に表示させる。そこでシャットダウンボタン画像701を指示してシャットダウンモードに移行するか、もしくは操作部電源スイッチ305を一定時間長押しするかの何れかの操作により、シャットダウンモードに移行することができる。
【0046】
またシャットダウンモードが複数種類存在する場合には操作部電源スイッチ305の長押しは、ユーザモードキー302を指示して図7に例示した画面を液晶表示部301に表示する画面へのショートカットとして機能する。長押しによりシャットダウンボタン画像701を表示するような画面遷移であっても良い。
【0047】
以上説明したような2種類の操作の何れかを行うことにより、ユーザはシャットダウンモードに入ることができる。
【0048】
<電源のON/OFF>
本実施形態のデジタル複合機102は、装置本体に設けられた主電源スイッチ(不図示)と表示操作部に設けられた操作部電源スイッチ305との2つの電源スイッチがある。主電源がOFFの状態から装置を起動する際には主電源スイッチをONにする。主電源を遮断する際には、操作部電源スイッチ305を一定時間長押しすることにより、又はユーザモードキー302、シャットダウンボタン701の順に指示する。これにより、シャットダウンモードに移行してシャットダウン処理を行なった後に主電源スイッチをOFFにする。主電源をOFFにすることによって複合機102に対するすべての電力供給は遮断される。一方、操作部電源スイッチを一定時間より短い時間押下した場合は、デジタル複合機の一部機能に対する電源供給を行い、それ以外の電力供給を遮断する。
【0049】
<シャットダウンモード>
上述のように、操作部電源スイッチ305を一定時間押下すると、シャットダウンモードに移行する。あるいは操作表示部203中のユーザモードキー302を指示して表示される画面(図7に例示される画面)において、シャットダウンモード701を選択するとシャットダウンモードに移行する。シャットダウンモードに移行するとシステム制御部207は先ず、実行中のジョブ、待機中のジョブを検索し、あれば、検索したジョブに関する情報を液晶表示部301に一覧表示する。
【0050】
ここで、実行中のジョブ、待機中のジョブを検索する処理は周知の技術である。例えば、システム制御部207は入力されたジョブに関する情報(ジョブ情報)を常に管理している。この情報にはジョブの状態が含まれている(入力されたときのジョブは「待機中」、待機中のジョブが実行されれば「実行中」、ジョブの実行が完了したら「終了」というように常にジョブの状態は管理している)。よって、システム制御部207は、全てのジョブについてジョブ情報を参照することで、実行中のジョブ、待機中のジョブを特定することができると共に、特定したジョブのジョブ名、ジョブを受け付けた日時等をこのジョブ情報から得ることができる。
【0051】
そして、システム制御部207が実行中のジョブ、及び/又は待機中のジョブを検索した場合には、これらのジョブに関する情報を液晶表示部301に一覧表示するのであるが、表示形態については様々なものが考えられる。ここでは2種類の表示形態(以下、一方を第1のシャットダウン確認画面、他方を第2のシャットダウン確認画面と呼称する)について説明する。
【0052】
また、これらの2種類の表示形態をユーザが切り替えることができるようにしても良い。
【0053】
先ず、第1のシャットダウン確認画面について説明する。
【0054】
図9は、第1のシャットダウン確認画面の表示例を示す図である。同図に示す如く、第1のシャットダウン確認画面では、表示領域905中に、実行中のジョブに関する情報と、待機中のジョブに関する情報とそれぞれグループ化することにより区別して表示する表示形態のものである。例えば同図では、実行中のジョブとしては、「プリント中」のジョブ、「送信中」のジョブ、「スキャン中」のジョブがある。同図では、夫々のジョブについて、状態(プリント中、送信中、スキャン中)、ジョブID、ジョブ発生日時、そしてジョブ目的が表示されている。一方、待機中のジョブとしては、「プリント待ち」のジョブ、「送信待ち」のジョブがある。同図では、夫々のジョブについて、状態(プリント待ち、送信待ち)、ジョブID、ジョブ発生日時、そしてジョブ目的が表示されている。
【0055】
そして同図では、実行中のジョブに関する情報の表示領域と、待機中のジョブに関する情報の表示領域とを視覚的に区別するために、点線903でもってそれぞれの表示領域を分けている。なお、それぞれの表示領域の区別を目的とする表示形態についてはこれに限定するものではない。
【0056】
よってユーザは、このような第1のシャットダウン確認画面を見ることで、どのジョブまでが実行中であるのか容易に識別できる。
【0057】
また、待機中のジョブのうち、暗証番号などの入力を含む所定の操作を行なわないと実行されないようなプリントジョブ(以下、セキュアジョブと呼称する)がある場合には、次の処理を行う。即ち、同図領域904に示す如く、「セキュアプリントJOBがあります!」というような趣旨のメッセージを、例えばハイライト表示等によって視覚的にわかりやすいように表示し、ユーザに注意を促す。
【0058】
なお、表示するのはこのような情報に限定するものでない。即ち、表示領域905に表示されている待機中のジョブに関する情報のうち、セキュアジョブに該当するジョブに関する情報を他とは異なる色でもって表示するようにしても良いし、その表示形態は特に限定するものではない。
【0059】
なお、セキュアジョブの検索については、このジョブに関する情報に、このジョブがセキュアジョブであるのか否かを示す識別情報が含まれている。従って、待機中のジョブに係る情報のうち、この識別情報を参照することで、待機中のジョブのうち、セキュアジョブを特定することができる。これにより、同時にセキュアジョブが存在することを検知することができる。
【0060】
なお、第1のシャットダウン確認画面に表示されている各ジョブの状態(実行中、待機中)はリアルタイムに変更するものであるので、この表示はリアルタイムに更新されるものである。当然、実行が完了したジョブについては表示を消去する。
【0061】
ここで、ユーザがキャンセルボタン901を指示すると、シャットダウンモードから通常の動作モード(シャットダウンモードに移行する前のモード)に戻り、対応する画面が表示される。一方、実行ボタン902を指示すると、以下説明するシャットダウンに係る一連の処理が実行される。
【0062】
次に、第2のシャットダウン確認画面について説明する。
【0063】
図10は、第2のシャットダウン確認画面の表示例を示す図である。同図において、図9と同じ部分には同じ番号をつけており、その説明は省略する。
【0064】
図10に示す如く、第2のシャットダウン確認画面が第1のシャットダウン確認画面と異なるのは、表示領域1001内の表示形態のみである。従って以下ではこの表示領域1001内の表示について説明する。
【0065】
表示領域1001内に表示する項目は第1のシャットダウン確認画面と同様に、実行中のジョブに関する情報、待機中のジョブに関する情報であるのだが、第2のシャットダウン確認画面では、夫々のジョブは、その動作内容毎に分類されて表示されている。同図ではジョブに関する情報が、プリントを行うためのジョブ、ファックス機能でもってデータを送受信するためのジョブ、コピーを行うためのジョブ、の3つの種類に分類されて表示されている。即ち、夫々のジョブはこの3つの種類にグループ分割され、夫々のグループ毎にまとめて、ジョブに関する情報を表示している。そして1つのグループ内には同じ動作を行うためのジョブでは有るものの、実行中のジョブ、待機中のジョブに分類されて表示されている。
【0066】
そして同図では、各グループの表示領域を視覚的に区別するために、点線1002,1003でもってそれぞれの表示領域を分けている。なお、それぞれの表示領域の区別を目的とする表示形態についてはこれに限定するものではない。
【0067】
なお、第2のシャットダウン確認画面に表示されている各ジョブの状態(実行中、待機中)はリアルタイムに変更するものであるので、この表示はリアルタイムに更新されるものである。当然、実行が完了したジョブについては表示を消去する。
【0068】
一方、シャットダウンモードに移行する際に、実行中のジョブ、及び待機中のジョブがない場合には、これらシャットダウン確認画面の表示をスキップして図13に例示したシャットダウン実行画面を表示すると共に、シャットダウン処理を行う。また、シャットダウンモードに移行する際に、実行中のジョブ、及び待機中のジョブがない場合には、次の処理を行うようにしても良い。即ち、実行中のジョブ、及び待機中のジョブ、及び待機中のジョブが無い旨をユーザに通知するためのシャットダウン確認画面を表示した後に、図13に例示したシャットダウン実行画面を表示すると共に、シャットダウン処理を行うようにする。
【0069】
なお、シャットダウンモードに移行する際に、実行中のジョブ、及び待機中のジョブがない場合に上記いずれの過程でシャットダウン処理を行うのかについては、ユーザが設定するようにしても良い。
【0070】
図11は、実行中のジョブを中断して消去すると共に、待機中のジョブを消去してからシャットダウン処理を行うのかを再度確認するための画面(確認画面)の表示例を示す図である。この確認画面は、シャットダウン確認画面(本実施形態では、第1のシャットダウン確認画面、もしくは第2のシャットダウン確認画面)においてボタン画像902を指示してシャットダウンの指示を入力した場合に、表示されるものである。
【0071】
<実行中/待機中ジョブのキャンセル確認画面>
同図の画面において、ユーザがボタン1101を指示すると、図13に示したシャットダウン実行画面を表示する。また、実行中のジョブを中断して当該ジョブに関連するデータをHD210から消去すると共に、シャットダウン後保存されない待機中のジョブに関するデータをHD210から消去してシャットダウン処理を開始する。また、ユーザがボタン1102を指示すると、液晶表示部301には従前に表示していたシャットダウン確認画面を表示する処理を行う。また図11に例示する画面はシャットダウン確認画面の上に(前面に)ポップアップ画面として表示してもよい。
【0072】
<ソフトウェア動作時の表示画面>
図12は、シャットダウンを行うのか否かをユーザに選択させるために液晶表示部301に表示される画面(確認画面)の表示例を示す図である。この確認画面は、次の場合に表示されるものである。即ち、シャットダウン確認画面(本実施形態では、第1のシャットダウン確認画面、もしくは第2のシャットダウン確認画面)においてボタン画像902を指示してシャットダウンの指示を入力したとする。この時点で、実行中のジョブ、及び待機中のジョブとは関係なく機器内情報を更新している処理が動作している場合に、この確認画面が表示される。機器内情報を更新する処理とは、例えば、装置内のフォントデータを外部からダウンロードしてHD210へ書き込むことによりフォントデータを更新する処理が上げられる。また、例えば、装置の設定パラメータなどのシステムデータを外部からダウンロードして更新する処理や、自装置のシステムデータを外部へ送信する処理も該当する。また、例えば、装置で実行するファームウエアやアプリケーションプログラムを外部から受信してHDに書き込む処理も機器内情報を更新する処理の例としてあげられる。
【0073】
同図の画面において、ユーザがボタン画像1201を指示すると、図13に示したシャットダウン実行画面を表示すると共に、シャットダウン処理を開始する。この場合にはシャットダウン処理と並行して、上記機器内情報更新処理が行われている。また、ユーザがボタン画像1202を指示すると、液晶表示部301には従前に表示していたシャットダウン確認画面を表示する処理を行う。また図12に例示する画面はシャットダウン確認画面の上に(前面に)ポップアップ画面として表示してもよい。
【0074】
<シャットダウン実行画面>
図13は、上記シャットダウン実行画面の表示例を示す図で、同図に例示した画面はシャットダウン処理終了までの間に液晶表示部301に表示される。シャットダウン処理では上述のとおり、次の各処理が行われる。即ち、実行中のジョブの中断及び消去処理、シャットダウン後に保存されない待機中ジョブの消去処理、シャットダウン後に保存される待機中ジョブの実行中遷移不可処理が行われる。この処理の最中には図13に示す如く、消去対象である実行中ジョブおよびシャットダウン後に保存されない待機中ジョブの状態としては「中止中」が表示されており、消去されたジョブはこの画面から表示を消す。また消去対象でないシャットダウン後に保存される待機中ジョブに関してはシャットダウン実行画面には表示されない。
【0075】
さらに、上記ジョブに関する処理以外のフォントダウンロード処理、システムデータダウンロード処理を含むソフトウェアの終了処理を行う。さらにプリンタ、スキャナ、ファクスデバイス等のハードウェアの終了処理を行う。これら一連の処理は上述のとおり、システム制御部207によって行われる。
【0076】
そして全ての消去対象ジョブの消去、ソフトウェア終了処理、ハードウェア終了処理が完了すると、シャットダウン終了と判断し、シャットダウン実行画面から後述のシャットダウン終了画面に表示を遷移する。
【0077】
また図13に示す如く、シャットダウン実行画面内には現在行っているジョブの消去、更新処理、ソフトウェア終了処理、ハードウェア終了処理さえもスキップし、即座にシャットダウンを終了させる強制OFFボタン1301が備わっている。ユーザがこの強制OFFボタン1301を指示することで、即座にシャットダウン終了画面に遷移することが可能である。この場合、ジョブの消去処理をスキップするため、通常終了手順内にて制御するジョブ履歴の作成といった制御は行われない。またフォントデータダウンロード中等ソフトウェア動作が行われている場合や、プリンタユニットのクールダウン等のハードウェア動作が行われている場合にもこれらの処理はスキップする。
【0078】
<強制終了確認画面>
図14は、図13の強制OFFボタン1301を指示した時点で上記終了、消去、停止処理を行っている場合に、上記更新処理を中断して即座にシャットダウンを行うのかをユーザに選択させるために液晶表示部301に表示される画面の表示例を示す図である。上記終了、消去、停止処理とは、機器内情報のソフトウェア終了処理、プリンタ、スキャナ等のハードウェアの終了処理、実行中および待機中ジョブの消去、停止処理を含む。
【0079】
同図の画面において、ユーザがボタン1401を指示すると、上記更新処理を中断し、即座にシャットダウン処理を行う。一方、ボタン画像1402を指示すると、上記更新処理はそのまま続けると共に、液晶表示部301には従前に表示していたシャットダウン確認画面を表示する処理を行う。また図14に例示する画面はシャットダウン確認画面の上に(前面に)ポップアップ画面として表示してもよい。
【0080】
また、強制終了確認画面はソフトウェア終了処理、ハードウェア終了処理、ジョブ消去、停止処理のそれぞれで表示する文言等を代えて表示しても良い。
【0081】
<シャットダウン終了画面>
図15は、シャットダウン処理終了時に表示される画面の表示例を示す図である。本画面に遷移した時、シャットダウン制御部212によりネットワーク107へのアクセス不可、HD210アクセス不可、全ソフト停止状態になっている。ユーザは本シャットダウン終了画面が表示されていることを確認後、ユーザは不図示の主電源スイッチを操作して主電源をOFFすることが可能となる。
【0082】
また、シャットダウン終了画面と主電源を連動させ、シャットダウン終了画面を表示するかわりに主電源をOFFするとしてもよい。
【0083】
<第1のシャットダウン確認画面の表示処理>
第1のシャットダウン確認画面を表示し、シャットダウン実行画面に移行するまでの一連の処理について、同処理のフローチャートを示す図16を参照し、以下説明する。なお、同図のフローチャートに従った処理をシステム制御部207(シャットダウン制御部212を含む)に実行させるためのプログラムやデータはシステムメモリ205に格納されている。そして、これらのプログラムやデータを用いることで、システム制御部207は、以下説明する各処理を行うことになる。
【0084】
上述のようなユーザの操作によりシャットダウンモードに移行すると先ず、ステップS600における処理を行う。ステップS600では、システム制御部207内のシャットダウン制御部212は、ファクシミリ受信のための着信がFAX通信制御部208にあった場合にこれを無視し、ファクシミリ受信動作を制限する。この制限により相手機側は受信機が応答しないと判断し、リダイヤル等の動作に移る。このファクシミリ受信制限の後、ステップS601に移行する。
【0085】
次にステップS601において、実行中のジョブおよび待機中のジョブがあるか否かを、ジョブに関する情報を保持するシステムメモリ205内を参照することで判定し、実行中のジョブ、待機中のジョブがある場合には処理をステップS602に移行する。
【0086】
ステップS602では、実行中のジョブ、待機中のジョブの集合から順次1つずつ、ジョブに関する情報を読み出し、取得する。そして処理をステップS603にすすめ、ステップS603では、取得したジョブ情報よりこのジョブが、例えばセキュアプリントジョブのように、蓄積状態のジョブとして存在しているか否かを判定する。蓄積ジョブである場合には処理をステップS604に移行する。
【0087】
ステップS604では、取得したジョブ情報(蓄積ジョブに関する情報)を、このジョブ情報が蓄積ジョブであることを示すためのフラグ(セキュアプリントフラグ)をオン(例えば値1にして)にした状態でこのフラグと共に格納する。格納先はシステムメモリ205内の「待機中ジョブセーブエリア」である。
【0088】
そして処理をステップS611にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS602に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0089】
一方、ステップS603における処理で、ステップS602で取得した情報が、蓄積ジョブのものではない場合には処理をステップS605に進め、ステップS602で取得した情報を参照し、このジョブが実行中であるのか否かを判断する。そして実行中である場合には処理をステップS606に進め、取得したジョブ情報(蓄積ジョブではなく、且つ実行中であるジョブに関する情報)を、システムメモリ205内の「実行中ジョブセーブエリア」に格納する。
【0090】
そして処理をステップS611にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS602に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0091】
一方、ステップS605における処理で、ステップS602で取得した情報が、実行中のジョブのものではない場合には処理をステップS607に進める。ステップS607では、ステップS602で取得した情報を参照し、このジョブが本装置の電源が遮断された後もシステムメモリ205内に保持されるジョブ(電源断保持ジョブ)であるのか否かを判断する。このようなジョブとしては、例えば、送信時間にタイマがセットされたファックス送信ジョブや、本装置の電源が遮断されて再度起動したときに実行されるタイプのジョブ等が挙げられる。なお、ジョブを電源断保持ジョブとするのかの設定は、ジョブを本装置に投入する前段でユーザによって設定可能である。
【0092】
そして電源断保持ジョブではない、すなわちシャットダウン処理の過程で消去(キャンセル)されるジョブである場合には処理をステップS608に進める。ステップS608では、取得したジョブ情報(蓄積ジョブではなく、且つ電源断保持ジョブに関する情報)を、システムメモリ205内の「待機中ジョブセーブエリア」に格納する。
【0093】
そして処理をステップS611にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS602に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0094】
また、ステップS607における処理で、ステップS602で取得した情報が、電源断保持ジョブである場合であれば処理をステップS609に進める。ステップS609では、ステップS602で取得した情報を参照し、ファクシミリジョブである場合にはステップS610において待機中のファクシミリジョブを実行中遷移不可とし、ステップS611に進む。実行中遷移不可により、他の実行中ファクシミリジョブの通信が完了後、待機ジョブが送信可能な状態になった場合でも送信動作は行われない。そして処理をステップS611にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS602に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0095】
そして保持している全てのジョブに関する情報を取得し、ステップS602〜S610の処理を行った場合には処理をステップS611からステップS612に進め、システム制御部207は図9に例示したシャットダウン確認画面を液晶表示部301に表示する。その表示のために先ず、ステップS606で実行中ジョブエリアに格納された情報群を読み出して、表示すべき情報のみを「実行中のジョブに関する情報」として液晶表示部301に表示する。その後に、ステップS608で待機中ジョブエリアに格納された情報群を読み出して、表示すべき情報のみを「待機中のジョブに関する情報」として「実行中のジョブに関する情報」の下の表示領域に表示する。なお、「待機中のジョブに関する情報」の表示領域と「実行中のジョブに関する情報」の表示領域との相対位置関係はこれに限定するものではなく、夫々の表示領域が視覚的に区別きるような表示形態であれば、特に限定するものではない。
【0096】
また、実行中ジョブエリアに格納された情報を参照し、セキュアプリントフラグがONであるフラグと共に記憶されていた情報があれば、次の処理を行う。即ち、先に表示した「実行中のジョブに関する情報」、「待機中のジョブに関する情報」とは別の領域に、セキュアプリントジョブがある旨の情報をハイライト表示などで目立つように表示する。
【0097】
よってステップS612では、システム制御部207は図9に例示したシャットダウン確認画面を液晶表示部301に表示し、その後、ステップS613に進む。
【0098】
なおステップS612において、図9に例示したシャットダウン確認画面を液晶表示部301に表示しているときに、実行中のジョブがすべて完了するなどで、表示すべきジョブがなくなってしまった場合は以下のようにしても良い。すなわち、ユーザに対して電源をシャットダウンすることを確認する必要が無いのでシャットダウン確認画面の表示から自動的にシャットダウン実行画面へ遷移しても良い。あるいは図15のシャットダウン終了画面へ遷移しても良い。
【0099】
次にステップS613において、ユーザからのシャットダウン動作を継続するかまたはシャットダウン動作から抜けて通常画面に戻るからの入力を待つ。そしてユーザからの入力後ステップS614に進む。
【0100】
次にステップS614において、キャンセル入力時(キャンセルボタン901の指示を検知したとき)にはステップS615に移行する。ステップS615では、ステップS600におけるファクシミリ受信(着信)制限を解除し、FAX通信制御部208はファクシミリ着信を受け付ける。またステップS610にて待機中のファクシミリジョブの実行中遷移不可を解除し、待機中ジョブは実行中遷移可能とする。上記解除動作を行った後、通常画面に戻る。ここで述べている通常画面とはシャットダウン動作に入る直前の画面でもよいし、ある特定の初期画面でもよい。
【0101】
一方、シャットダウン動作の継続入力時(実行ボタン902の指示を検知したとき)にはステップS616へ進む。ステップS616では、システムメモリ205内の「実行中ジョブセーブエリア」および「待機中ジョブセーブエリア」に格納した実行中および待機中ジョブ情報を読み出す。その際、読み出すジョブ情報がある(即ち実行中または待機中ジョブがある)場合にはステップS617に進み、ない場合にはステップS619に進む。
【0102】
次にステップS617において、図11に示すように「実行中、待機中ジョブを中止してシャットダウン処理を実行しますか?」といった旨のメッセージを液晶表示部301に表示する。このメッセージ表示はシャットダウン確認画面の全部にポップアップ画面として表示してもよい。そしてメッセージ表示後ステップS618に進む。
【0103】
次にステップS618において、ステップS617にて表示した確認メッセージに対して、ユーザが「はい」を入力した場合(ボタン1101の指示を検知した場合)にはステップS619へ進む。また「いいえ」を入力した場合(ボタン1102の指示を検知した場合)にはステップS612に移行する。
【0104】
次にステップS619において、シャットダウン制御部212はジョブ動作以外のソフトウェア動作中であるか否かをチェックし、ソフトウェア動作中である時にはステップS620に移行する。動作中でないならばシャットダウン確認画面から抜け、図13に例示するようなシャットダウン実行画面に画面表示を切り替える。
【0105】
次にステップS620において、図12に示すように「デバイス内情報を更新中です。シャットダウンモードを実行しますか?」といった盲のメッセージを液晶表示部301に表示する。このメッセージ表示はシャットダウン確認画面の全部にポップアップ画面として表示してもよい。そしてメッセージ表示後、ステップS621に進む。
【0106】
次にステップS621において、ステップS620にて表示した確認メッセージに対して、ユーザが「いいえ」を入力した場合(ボタン1202の指示を検知した場合)にはステップS613へ進む。「はい」を入力した場合(ボタン1201の指示を検知した場合)にはシャットダウン確認画面から抜け、図13に例示するようなシャットダウン実行画面に画面表示を切り替える。
【0107】
一方、ステップS601における処理で、実行中のジョブおよび待機中のジョブがない場合には処理をステップS622に進める。ステップS622で、シャットダウン確認画面をスキップしない指示がユーザから入力されたことを検知した場合にはステップS602に進め、上述のステップS602以降の処理を行なう。また、スキップする指示がユーザから入力されたことを検知した場合にはシャットダウン確認画面から抜け、図13に例示するようなシャットダウン実行画面に画面表示を切り替える。
【0108】
<第2のシャットダウン確認画面の表示処理>
第2のシャットダウン確認画面を表示し、シャットダウン実行画面に移行するまでの一連の処理について、同処理のフローチャートを示す図17を参照し、以下説明する。なお、同図のフローチャートに従った処理をシステム制御部207(シャットダウン制御部212を含む)に実行させるためのプログラムやデータはシステムメモリ205に格納されている。これらのプログラムやデータを用いることで、システム制御部207は、以下説明する各処理を行うことになる。
【0109】
上述のようなユーザの操作によりシャットダウンモードに移行すると先ず、ステップS700では次の処理を行う。ステップS700では、システム制御部207内のシャットダウン制御部212は、ファクシミリ受信のための着信がFAX通信制御部208にあった場合にこれを無視し、ファクシミリ受信動作を制限する。この制限により相手機側は相手機応答せずを認識し、リダイヤル等の動作に移る。ファクシミリ受信制限の後、ステップS701に移行する。
【0110】
次にステップS701において、実行中のジョブおよび待機中のジョブがあるか否かを、ジョブに関する情報を保持するシステムメモリ205内を参照することで判定し、実行中のジョブ、待機中のジョブがある場合には処理をステップS702に移行する。
【0111】
ステップS702では、ステップS602と同様の処理を行い、実行中のジョブ、待機中のジョブの集合から順次1つずつ、ジョブに関する情報を読み出し、取得する。そして処理をステップS703にすすめ、ステップS603と同様の処理を行い、取得したジョブ情報よりこのジョブが蓄積ジョブであるか否かを判定し、蓄積ジョブである場合には処理をステップS704に移行する。
【0112】
取得したジョブ情報(蓄積ジョブに関する情報)はプリント動作を行うためのジョブである。このことから、ステップS704では、このジョブ情報を、システムメモリ205内のプリント動作を行うためのジョブのみを記憶するためのエリア(プリントエリア)に格納する。更に、格納した情報には、このジョブ情報が蓄積ジョブであることを示すためのフラグ(セキュアプリントフラグ)をオン(例えば値1にして)にした状態で添付する。
【0113】
そして処理をステップS713にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS702に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0114】
一方、ステップS703における処理で、ステップS702で取得した情報が、蓄積ジョブのものではない場合には処理をステップS705に進め、ステップS702で取得した情報を参照し、このジョブが電源断保持ジョブであるのか否かを判断する。そして電源断保持ジョブである場合には処理をステップS706に進め、更にこのジョブが実行中のものであるのか否かを判断する。実行中のものである場合には処理をステップS707に進め、実行中のものではない場合には処理をステップS708に進める。
【0115】
次にステップS708において、このジョブがファックスジョブである場合にはステップS709にて、待機中のファクシミリジョブを実行中遷移不可とし、ステップS713に進む。実行中遷移不可により、他の実行中ファクシミリジョブの通信が完了後、待機ジョブが送信可能な状態になった場合でも送信動作は行われない。一方、ファックスジョブでない場合にはステップS713に進む。
【0116】
一方、ステップS705における処理で、ステップS702で取得した情報が、電源断保持ジョブのものではない場合には処理をステップS707に進め、更にこのジョブの種類を、ジョブ情報を参照することで判断する。
【0117】
このジョブがコピー動作を行うためのものである場合には処理をステップS710に進める。ステップS710では、ステップS702で取得したジョブに関する情報を、システムメモリ205内のコピー動作を行うためのジョブのみを記憶するためのエリアである「COPYエリア」に格納する。
【0118】
一方、このジョブがファックス機能を用いた動作を行うためのものである場合には処理をステップS711に進める。ステップS711では、ステップS702で取得したジョブに関する情報を、システムメモリ205内のFAX機能を用いた動作を行うためのジョブのみを記憶するためのエリアである「FAXエリア」に格納する。
【0119】
一方、このジョブがプリント動作を行うためのものである場合には処理をステップS712に進める。ステップS712では、ステップS702で取得したジョブに関する情報を、システムメモリ205内の上記「プリントエリア」に格納する。
【0120】
そして処理をステップS713にすすめ、保持している全てのジョブに関する情報を取得したのか否かを判断し、まだ取得していないジョブに関する情報がある場合には処理をステップS702に戻し、以降の処理を繰り返す。
【0121】
そして保持している全てのジョブに関する情報を取得し、ステップS702〜S712の処理を行った場合には処理をステップS713からステップS714に進め、システム制御部207は図10に例示した画面を液晶表示部301に表示する。その表示のために先ず、ステップS712でプリントエリアに格納された情報群を読み出して、表示すべき情報のみを「プリントジョブに関する情報」として液晶表示部301に表示する。その後に、ステップS711でFAXエリアに格納された情報群を読み出して、表示すべき情報のみを「ファックスジョブに関する情報」として「プリントジョブに関する情報」の下の表示領域に表示する。更にその後に、ステップS710でCOPYエリアに格納された情報群を読み出して、表示すべき情報のみを「コピージョブに関する情報」として「ファックスジョブに関する情報」の下の表示領域に表示する。
【0122】
なお、夫々の表示領域の相対位置関係はこれに限定するものではなく、夫々の表示領域が視覚的に区別きるような表示形態であれば、特に限定するものではない。
【0123】
また、プリントエリアに格納された情報を参照し、セキュアプリントフラグがONであるフラグと共に記憶されていた情報があれば、先に表示した情報群とは別の領域に、セキュアプリントジョブがある旨の情報をハイライト表示などで目立つように表示する。
【0124】
一方、ステップS701における処理で、実行中のジョブおよび待機中のジョブがない場合に行うべきステップS724における処理は、先に説明したステップS622と同じである。さらにシャットダウン確認画面表示後、シャットダウン実行画面に遷移するまでのステップであるステップS715〜ステップS723は先に説明したステップS613〜ステップS621と同じであるので、ここでの説明は省略する。
【0125】
<シャットダウン実行画面の表示処理>
次にシャットダウン実行画面を表示した後、シャットダウン終了画面に移行するまでの一連の処理について、同処理のフローチャートを示す図18を参照し、以下説明する。なお、同図のフローチャートに従った処理をシステム制御部207(シャットダウン制御部212を含む)に実行させるためのプログラムやデータはシステムメモリ205に格納されている。これらのプログラムやデータを用いることで、システム制御部207は、以下説明する各処理を行うことになる。
【0126】
前述の第1、第2のシャットダウン確認画面の表示処理フローチャートにてシャットダウン実行画面に遷移後、まずステップS800における処理を行う。ステップS800では、シャットダウン制御部212はシステムメモリ205内の各エリア内に格納されているジョブ情報を参照し、実行中ジョブのジョブ情報、待機中ジョブのジョブ情報があるのかをチェックする。ここで「各エリア」とは、「実行中ジョブセーブエリア」、「待機中ジョブセーブエリア」、又は「COPYエリア」、「FAXエリア」、「プリントエリア」である。実行中ジョブのジョブ情報、若しくは待機中のジョブ情報があればステップS801へ、ない場合にはステップS807へ進む。
【0127】
ステップS801では、システムメモリ205内のジョブ情報を参照し、参照したジョブ情報が実行中ジョブのジョブ情報である(実行中ジョブが存在する)場合にはステップS803に進む。一方、待機中ジョブのジョブ情報である(待機中ジョブが存在する)場合にはステップS802に進む。
【0128】
ステップS802において、待機中のジョブ情報がシャットダウン後に保存されるジョブのジョブ情報である場合にはステップS805へ進み、保存されないジョブのジョブ情報であるならばステップS804に進む。
【0129】
ステップS803において、実行中ジョブは中断後、HDD210から消去する、といった一連のジョブキャンセル処理を行いステップS806へ進む。
【0130】
同様にステップS804において、シャットダウン後に保存されない待機中ジョブに関する情報をHD210から消去するといった一連のジョブキャンセル処理を行いステップS806へ進む。
【0131】
一方、ステップS805において、シャットダウン後に保存される待機中ジョブは一時停止状態とし、実行状態遷移不可とした後、ステップS806へ進む。ここでの処理はジョブをキャンセルするのではなく、一時停止するのみであるために次回の電源投入後、この一時停止したジョブは再度動作することが可能である。
【0132】
次にステップS806において、システムメモリ205内の全てのジョブ情報に対応するジョブを処理したのか、即ち、全てのジョブに対してステップS803、S804、S805のいずれかの処理を行ったかをチェックする。
【0133】
全てのジョブに対して処理を行った場合にはステップS807に進み、そうでない場合にはステップS801に進む。
【0134】
次にステップS807において、シャットダウン制御部212は、上記ジョブに関する処理以外のフォントダウンロード処理、システムデータダウンロード処理を含むソフトウェアの終了処理を行う。例えば、スキャナの光学系を構成する稼動部をホームポジションに戻したりするような処理が相当する。もちろんデジタル複合機102のその他の稼動部を初期位置に戻すような処理も含まれる。そして処理をステップS808に進める。
【0135】
次にステップS808において、シャットダウン制御部212は、プリンタ、スキャナ、ファクスデバイス等のハードウェアの終了処理を行う。そしてステップS809に進む。
【0136】
そしてステップS809では、ステップS807,S808のそれぞれにおける終了処理を監視している。全てのソフトウェア、及びハードウェアの終了処理が完了したのであれば、シャットダウンの完了とみなし、処理をステップS813に進める。ステップS813では、図15に示したシャットダウン終了画面を液晶表示部301に表示し、処理を終了する。一方、終了処理未完了の場合にはステップS810に進む。
【0137】
ステップS810では、図13に示したシャットダウン実行画面内に表示されているような強制OFFキー1301に対する指示(押下)があったか否かをチェックする。指示があった場合にはステップS811に進み、指示がなかった場合にはステップS809に進む。
【0138】
ステップS811では、図14に示した画面、即ち、ソフトウェア、又はハードウェア終了処理を中断し、シャットダウン処理を行うことを確認するためのメッセージを液晶表示部301に表示し、ステップS812に進む。本実施形態では、メッセージの表示例として図14に示した画面におけるメッセージを用いた。しかし、ソフトウェアまたはハードウェアの処理状況に応じて、即ちソフトウェア未処理時、ハードウェア未処理時、ソフト・ハードウェア未処理時の状態に応じてメッセージ表示例を変えて表示してもよい。
【0139】
次にステップS812において、上記ステップS811にて表示したメッセージ表示において、ユーザが「はい」のボタン画像1201を指示したことを検知すると、ソフトウェアおよびハードウェアの終了処理の完了をスキップする。更に、機器内情報を更新する処理を中断して、ステップS813に進む。
【0140】
一方、ユーザが「いいえ」のボタン画像1202を指示したことを検知すると、ステップS809に進む。なお、ボタン画像1201、1202の指示を待っている間に、ソフトウェアの終了、ハードウェアの終了を検出した場合には、この指示の入力を待つことなく、ステップS813に進む。
【0141】
そしてステップS813では、図15に例示した画面、即ち、シャットダウンの終了を報知するための画面を液晶表示部301に表示する。そして、表示後、システムの最終処理であるHDDデバイスの保護、LANデバイスの閉結を行う。更に、ファクシミリ回線のリレーを通話のみ可能な状態に設定、表示部電源以外の電源OFF、全ソフトウェアタスクの停止等を行い、全てのシャットダウンシーケンスを終了する。
【0142】
このようなシャットダウンシーケンスを実行することによって、HDD210へのアクセスが行なわれない状態でデジタル複合機102の電源をシャットダウンできるので、誤ってHDDへのアクセス中に電源をシャットダウンすることによりHDDがクラッシュするような危険から回避することができる。
【0143】
更に、ハードウエア終了処理を行なうことによりデジタル複合機をハードウエア的にも正しい初期状態にしてからからデジタル複合機102の電源をシャットダウンできるので、次に電源を投入した後に正しく装置を起動することができる。
【0144】
以上説明したように、本実施形態によれば、装置本体の電源を遮断する前にシャットダウンモードが実行され、確認画面にてシャットダウンを実行した時にキャンセル(消去)される実行中のジョブ及び待機中のジョブがユーザに分かりやすく表示される。また、セキュアプリントジョブのようなユーザが所定の操作を行わないと実行されないジョブが投入されている場合には、そのようなジョブの存在がユーザに目立つ形で表示される。
【0145】
従って、ユーザはシャットダウン確認画面に表示されるジョブ一覧の表示を見ただけでシャットダウン処理によって影響を受けるジョブの有無及びジョブの内容を容易に把握することができる。これにより、シャットダウン処理を行なう際に、ユーザの意図しないジョブの中断やキャンセルを回避することが可能となる。
【0146】
またシャットダウン実行時、コピー、ファックス、プリント等のジョブ動作のキャンセルもしくは一時停止を行うことができる。更に、ジョブ以外のソフトウェアの終了、スキャナ、プリンタ、ファックスデバイス等のハードウェアの終了を待ってシャットダウンを終了することが可能である。
【0147】
なお、本実施形態に係る複合機としては、コピー機能、プリント機能、及びファクス機能を含むデジタル複合機を例に説明した。しかし、NETWORKを用いたFTP、IFAX等のネットワーク送受信JOBであるSEND機能を含むデジタル複合であってもよい。
【0148】
[第2の実施形態]
以上説明した実施形態では、シャットダウン処理で影響を受ける(中断される又はキャンセルされる)ジョブの情報のみを表示するが、投入されている全てのジョブの情報を表示するようにしても良い。その場合には、ユーザがシャットダウン処理で影響を受けるジョブを容易に認識できるように表示するのが望ましい。
【0149】
また、ユーザがシャットダウン処理で影響を受けるジョブの有無及びジョブの内容を容易に認識可能な表示形式であれば、上記で説明した形式以外の形式でシャットダウン処理で影響を受けるジョブの情報を表示するようにしてもよい。
【0150】
加えて、シャットダウン処理で影響を受けるジョブの有無及びジョブの内容を、操作表示部203(液晶表示部301)に表示させる代わりに、所定の形式でプリント出力するような形態としてもよい。
【0151】
更にまた、シャットダウン処理によって影響を受けるジョブがない場合には、その旨をユーザに明示的に示す画面を表示させるようにしてもよい。
【0152】
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置(デジタル複合機など)に適用しても良い。
【0153】
なお、本発明は、以下の形態で達成される場合をも含む。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図16〜18に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給する。その後、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによって本発明は達成される。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0154】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0155】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0156】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカードがある。また、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0157】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのサイトに接続する。そして、該サイトから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるサイトからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
【0158】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してサイトから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0159】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、次の処理によっても実現され得る。即ち、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行なうことで、その処理によっても前述した実施形態の機能は実現され得る。
【0160】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれたとする。その場合、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を含むシステムの基本構成例を示すブロック図である。
【図2】デジタル複合機102の基本構成例を示すブロック図である。
【図3】操作表示部203の外観例を示す図である。
【図4】デジタル複合機102を起動したときに最初に表示されるコピー基本画面の表示例を示す図である。
【図5】図4に示した画面で「送信/ファクス」ボタンを指示したときに表示される送信画面の表示例を示す図である。
【図6】図4に示した画面で「ボックス」ボタンを指示したときに表示されるボックス選択画面の表示例を示す図である。
【図7】図3に示した操作表示部203中のユーザモードキー302を押下し、共通仕様設定画面中のシャットダウンモードを選択するための画面の表示例を示す図である。
【図8】図3に示した操作表示部203中の操作部電源スイッチ305を長押しする事でシャットダウンモードに入る様子を示した模式図である。
【図9】第1のシャットダウン確認画面の表示例を示す図である。
【図10】第2のシャットダウン確認画面の表示例を示す図である。
【図11】実行中のジョブを中断して消去すると共に、待機中のジョブを消去してからシャットダウン処理を行うのかを再度確認するための画面(確認画面)の表示例を示す図である。
【図12】シャットダウンを行うのか否かをユーザに選択させるために液晶表示部301に表示される画面(確認画面)の表示例を示す図である。
【図13】シャットダウン実行画面の表示例を示す図である。
【図14】強制OFFキー1301を指示した時点で上記終了、消去、停止処理を行っている場合に、上記更新処理を中断して即座にシャットダウンを行うのかをユーザに選択させるために液晶表示部301に表示される画面の表示例を示す図である。
【図15】シャットダウン処理終了時に表示される画面の表示例を示す図である。
【図16】第1のシャットダウン確認画面を表示後、シャットダウン実行画面に遷移するまでの一連の処理のフローチャートである。
【図17】第2のシャットダウン確認画面を表示後、シャットダウン実行画面に遷移するまでの一連の処理のフローチャートである。
【図18】シャットダウン実行画面を表示後、シャットダウン終了するまでの一連の処理のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されたジョブに基づいて画像処理を行う画像処理装置であって、
入力されたジョブに係る情報を保持する保持手段と、
前記画像処理装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力された場合に、実行中のジョブがあるか否かと、待機中のジョブがあるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断の結果、実行中のジョブがあれば当該実行中ジョブに係る情報を、待機中のジョブがあれば当該待機中ジョブに係る情報を一覧表示する表示手段と、
前記表示手段による一覧表示後、シャットダウン継続指示が入力された場合には、前記画像処理装置を電源断するための制御処理を行うシャットダウン制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、実行中のジョブに係る情報と、待機中のジョブのうち、前記画像形成装置の電源がシャットダウンされた後は前記保持手段に保存されないジョブに係る情報と、をグループ化することにより区別して一覧表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、入力されたジョブを、画像処理のジョブの種類毎にグループ化してジョブに係る情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像処理の種類には、コピー機能、ファックス機能、プリント機能を含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記表示手段は更に、前記画像処理装置の電源をシャットダウンするか否かを確認するための確認画面を表示し、該確認画面の表示中にシャットダウン指示が入力された場合、
前記シャットダウン制御手段は、前記一覧表示されたジョブのうち実行中のジョブがあれば当該ジョブを中断させた後に消去し、前記一覧表示されたジョブのうちシャットダウン後に保存されない待機中ジョブがあれば当該ジョブを消去し、前記待機中のジョブのうちシャットダウン後に保存される待機中ジョブがあれば当該ジョブの実行中遷移不可処理を行い、シャットダウンを行う旨を示す画面を表示すると共に、シャットダウン処理を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記表示手段が前記シャットダウンを行なう旨を示す画面を表示しているときに、強制的に前記画像処理装置の電源をシャットダウンすることを指示する入力がなされた場合には、前記シャットダウン制御手段はシャットダウン処理を中断することを特徴とする、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記シャットダウン制御手段が前記画像処理装置を電源断にするための制御処理を実行しているときに、前記画像処理装置が該装置内に保持する情報を更新するための処理を行なっている場合には、前記画像処理装置の電源をシャットダウンするか否かを確認するための確認画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記確認画面の表示中にシャットダウン指示が入力された場合、前記シャットダウン制御手段は前記画像処理装置が該装置内に保持する情報を更新するための処理を終了させることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記判断手段が、実行中のジョブ、待機中のジョブが共に無いと判断した場合には、
前記シャットダウン制御手段は、シャットダウンを行うか否かを確認するための画面を表示することなく、シャットダウンを行う旨を示す画面を表示すると共に、シャットダウン処理を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記画像形成装置はファクシミリ送受信を行なうファクシミリ機能を有し
前記シャットダウン制御手段は、前記前記画像形成装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力されたことに応答して、前記ファクシミリ機能がファクシミリ受信を行なうことを禁止するよう制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記シャットダウン制御手段は、前記画像形成装置を電源断するための制御処理の実行をキャンセルする支持が入力されたことに応答して、禁止されていた前記ファクシミリ機能によるファクシミリ受信を許可するよう制御することを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記画像形成装置はファクシミリ送受信を行なうファクシミリ機能を有し
前記シャットダウン制御手段は、前記前記画像形成装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力されたことに応答して、実行待ちのファクシミリ送受信ジョブの実行の継続を停止することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記シャットダウン制御手段は、前記画像形成装置を電源断するための制御処理の実行をキャンセルする支持が入力されたことに応答して、実行の継続を停止されていた実行待ちのファクシミリ送受信ジョブの実行を再開することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
入力されたジョブに基づいて画像処理を行う画像処理装置の制御方法であって、
入力されたジョブに係る情報をメモリに保持する保持工程と、
前記画像処理装置を電源断するためのシャットダウン指示が入力された場合に、実行中のジョブがあるか否かと、待機中のジョブがあるか否かを前記メモリに保持されている情報に基づいて判断する判断工程と、
前記判断工程による判断処理の結果、実行中のジョブがあれば当該ジョブに係る情報、待機中のジョブがあれば当該ジョブに係る情報を一覧表示する一覧表示工程と、
前記一覧表示工程による一覧表示後、シャットダウン継続指示が入力された場合には、前記画像形成装置を電源断するための制御処理を行うシャットダウン制御工程と
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項15】
コンピュータに請求項14に記載の制御方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを格納することを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−72972(P2006−72972A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−208061(P2005−208061)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】