説明

画像処理装置、画像処理装置の制御方法

【課題】主電源スイッチがオフにされた場合に、全てのログ情報を記憶させた後に、主電源をオフにする。
【解決手段】主電源スイッチと、主電源スイッチがオフにされたことを検知する検知手段と、ログ情報が記憶される記憶手段と、記憶手段にログ情報を記憶する第1処理、および、主電源をオフにするために必要な第2処理を行なう管理手段と、主電源をオフにするめに必要な第3処理を行い、ログ情報を生成し、該生成されたログ情報について管理手段に第1処理を行わせるための第1要求信号を管理手段に送信する生成手段と、検知手段が主電源スイッチがオフにされたことを検知すると、管理手段に第2処理を行わせ、生成手段に第3処理を行わせる要求手段と、を有し、生成手段は、管理手段は、ログ記憶要求終了信号を受信する時までに、要求されている全てのログ情報を記憶手段に記憶させ、主電源をオフにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置で主電源をオフにする際には、ユーザは直接、主電源スイッチをオフにする必要がある。しかし、主電源スイッチをオフにした時に、画像形成装置が印刷中などの動作中である場合は、即座に主電源を切ってしまうと、ソフト的またはハード的に不具合が生じる場合がある。そのような問題に対応するために、主電源スイッチをオフにした場合には、主電源が切れる準備が整った後に実際に主電源を切る画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1記載の技術では、主電源スイッチがオフにされてから一定時間経過後に、主電源をオフにする。従って、主電源を切るための後処理(例えば、印刷ジョブのキャンセルなど)に伴う全てのログ情報の保存を行なうことができないという問題があった。
【0004】
そこで、このような問題を鑑みて、本発明では、主電源スイッチがオフにされた場合に、全てのログ情報を記憶させた後に、主電源をオフにする画像処理装置、画像処理装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、主電源をオフにするための主電源スイッチと、前記主電源スイッチがオフにされたことを検知する検知手段と、ログ情報が記憶される記憶手段と、前記記憶手段にログ情報を記憶する第1処理、および、前記主電源をオフにするために必要な第2処理を行なう管理手段と、前記主電源をオフにするめに必要な第3処理を行い、ログ情報を生成し、該生成されたログ情報について前記管理手段に前記第1処理を行わせるための第1要求信号を前記管理手段に送信する生成手段と、前記検知手段が前記主電源スイッチがオフにされたことを検知すると、前記管理手段に前記第2処理を行わせるための第2要求信号を送信し、前記生成手段に前記第3処理を行わせるための第3要求信号を送信する要求手段と、を有し、前記生成手段は、前記第3処理および、前記第1要求信号の送信処理が終了すると、前記要求手段に第3終了信号を送信し、前記管理手段は、前記第2処理が終了すると、第2終了信号を前記要求手段に送信し、前記要求手段は、前記第2終了信号および前記第3終了信号を受信すると、ログ記憶要求終了信号を前記管理手段に送信し、前記管理手段は、前記ログ記憶要求終了信号を受信する時までに、前記第1要求信号により記憶されることが要求されている全てのログ情報を前記記憶手段に記憶させ、主電源をオフにすることを特徴とする画像処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の画像処理装置、画像処理装置の制御方法によれば、主電源スイッチがオフにされた場合に、全てのログ情報を記憶させた後に、主電源をオフにすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施例の画像処理装置の機能構成例を示す図。
【図2】本実施例のモジュールの相関図を示した図。
【図3】本実施例のコントローラについて示した図。
【図4】本実施例の処理フロー図。
【図5】別の実施形態の処理フロー図(その1)。
【図6】別の実施形態の処理フロー図(その2)。
【図7】本実施例の表示画面の一例を示した図。
【図8】別の実施形態の処理フロー図(その3)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、各実施形態について説明する。また、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行う過程には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
[実施形態1]
画像処理装置とは、例えば、画像に何らかの処理を施す装置であり、例えば、画像形成する画像形成装置や、画像を表示手段に表示させる画像表示装置などがある。また、画像形成装置とは例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。
【0009】
図1に本実施形態1の画像処理装置の要部の機能構成例を示す。図1の例では、本実施形態の画像処理装置には、主電源部100と、コントローラ200と、記憶手段300などが含まれている。また主電源部100には、主電源スイッチ102と電源オフ手段104と検知手段106が含まれている。主電源スイッチ102とは画像処理装置にハード的に設けられているものであり、ユーザが画像処理装置の電源をオフにする場合には、主電源スイッチをオフにすることで、画像処理装置の主電源をオフにする。検知手段106には、主電源スイッチ102がオフにされたことを検知するものである。また。主電源をオフにするということは、画像処理装置内の全ての機器をオフにするということである。
【0010】
また、電源オフ手段104は、ユーザにより、主電源スイッチ102がオフにされた後に、後述する処理が全て終了してから、画像処理装置の主電源をオフにするリレースイッチである。コントローラ200は、様々なモジュールが含まれている。記憶手段300には、ログ情報が記憶されるものである。
【0011】
図2にコントローラ200の機能構成例を示し、図3にコントローラ200内の各モジュールの接続相関図を示す。図2、図3の例では、要求モジュール202、提供モジュール204、提供モジュール206、実行モジュール208、実行モジュール210、提供モジュール220を有する。
【0012】
提供モジュール204、206は、サービスと呼ばれるモジュールであり、実行モジュール208、210にサービスを提供するモジュールである。ここで、サービスとは、画像処理装置が画像形成装置の場合には、例えば、画像を保存するサービスや、画像を編集するサービスなどをいう。
【0013】
実行モジュール208、210は、アプリケーションと呼ばれるモジュールであり、画像処理装置が画像形成装置の場合には、提供モジュール204、26から提供されたサービスを実行するものであり、例えば、コピーアプリやプリンタアプリなどである。
【0014】
そして、提供モジュール204、206は、サービスを提供したことを示すログ情報を生成する。また、実行モジュール208、210は、サービスを実行したことを示すログ情報を生成する。提供モジュール204、206、実行モジュール208、210をまとめて、生成手段215という。生成手段215は、処理を行ったことを示すログ情報を生成するものである。
【0015】
また、提供モジュール220は、ログ情報を記憶手段300に記憶する。以下では、提供モジュール220を「管理手段220」といい、ログ情報を記憶手段300に記憶する処理を第1処理という。また、管理手段220は、ユーザにより、主電源スイッチ102がオフにされると、主電源をオフにするために必要な処理を行う。該必要な処理を第2処理という。第2処理とは、例えば、生成手段215により生成されたログ情報を外部の管理装置に転送する処理や、ログ情報の読み込み処理である。
【0016】
また、要求モジュール202は、主電源をオフにする際に、生成手段215の各モジュール204、206、208、210、管理手段220の処理の順番を制御する。以下では、要求モジュール202を要求手段202という。
【0017】
次に、図4に、実施形態1の画像処理装置の処理フローを示す。生成手段215の提供モジュール204、提供モジュール206、実行モジュール208、実行モジュール210はそれぞれ管理手段220に対して、第1要求信号を送信する(ステップS2)。第1要求信号とは、管理手段220に対して第1処理を行わせるための信号である。第1処理とは、管理手段220に対して、生成手段215が生成したログ情報を記憶手段300に記憶させる処理である。つまり、提供モジュール204、提供モジュール206、実行モジュール208、実行モジュール210は第1要求信号を送信することで、それぞれが生成したログ情報が記憶手段300に記憶させることが出来る。また、生成手段215は、自己が生成したログ情報を記憶手段300に記憶させるために、主電源スイッチ102がオフにされる前後に関係なく、管理手段220に第1要求信号を送信している(ステップS2)。図4では、図面簡略化のために、第1要求信号を送信するステップS2を1つのみ示す。
【0018】
ユーザが主電源スイッチ102をオフにすると、検知手段106は、主電源スイッチ102がオフにされたことを検知する。そして、検知手段106は、要求手段202は、生成手段215に対して第3要求信号を送信し(ステップS6)、管理手段220に対して、第2要求信号を送信する(ステップS8)。
【0019】
ここで、第3要求信号とは、生成手段215に対して、第3処理を行わせることである。ここで、第3処理とは、生成手段215が行なっていた処理(提供モジュール204、206は、実行モジュール208、210にサービスを提供する処理、実行モジュール208、210はサービスを実行する処理)を全て停止する処理、および、管理手段220に第1要求信号を送信する処理などをいう。
【0020】
また、第2要求信号とは、管理手段220に対して、第2処理を行わせることである。また、図4では、第3要求信号の送信を先に行い、第2要求信号の送信を後で行なっているが、これらの送信処理の順番は逆でもよく、また、同時に行なってもよい。
【0021】
そして、生成手段215は、第3処理が終了すると第3終了信号を要求手段202に送信する(ステップS10)。ここで、第3処理が終了するとは、生成手段215が行なっていた処理(提供モジュール204、206は、実行モジュール208、210にサービスを提供する処理、実行モジュール208、210はサービスを実行する処理)を全て停止する処理、および、管理手段220に第1要求信号を送信する処理が全て終了するということである。つまり、生成手段215は、第3終了信号を要求手段202に送信した後には、ログ情報を生成せず、また管理手段220に対して、第1要求信号を送信することはない。つまり、画像処理装置の主電源スイッチがオンされた時から、生成手段215が第3終了信号を要求手段202に送信する時までの期間A中、生成手段215はログ情報を生成し、第1要求信号を管理手段220に送信することになる。つまり、管理手段220は、期間Aの間、ログ情報を記憶手段300に記憶することになる。
【0022】
また、管理手段220は、第2処理が終了すると、第2終了信号を要求手段202に送信する(ステップS12)。そうすると、要求手段202は、第2処理、第3処理が終了したことを認識する。そして、要求手段202は、第2終了信号、第3終了信号を受信すると、ログ記憶要求終了信号を管理手段220に送信する(ステップS14)。ここで、ログ記憶要求終了信号とは、管理手段220に対して、ログ情報を記憶手段300に記憶させることを終了させるための信号である。
【0023】
管理手段220が、ログ記憶要求終了信号を受信すると、このログ記憶要求終了信号を受信する時までに、第1要求信号により記憶されることが要求されている全てのログ情報を記憶手段300に記憶させる(ステップS16)。
【0024】
そして、管理手段202が、全てのログ情報を記憶手段300に記憶させると、全てのログ情報を記憶手段300に記憶させる処理である第1処理が終了したことを示す第1終了信号を要求手段202に送信する(ステップS18)。要求手段202は、第1終了信号を受信すると、第1処理(全てのログ情報を記憶手段300に記憶させる処理)、第2処理、第3処理が全て終了したことを認識する。
【0025】
そして、要求手段202は、全ての処理(第1処理、第2処理、第3処理)が終了したことを示す全処理終了信号を電源部100に送信する(ステップS20)。そして、電源部100が、全処理終了信号を受信すると、電源オフ手段104は、画像処理装置の主電源をオフにする(ステップS22)。
【0026】
このように、本実施形態1の画像処理装置であれば、ユーザにより主電源スイッチ102がオフにされた場合に、生成手段215の第3処理(生成手段215の各モジュールのログ情報の生成処理、管理手段220へのログ情報の記憶要求処理)と、第2処理が終了した後に、主電源オフを行なう。第2処理、第3処理の終了以降には、ログ情報は生成されることはない。従って、全てのログ情報を記憶させた後に、主電源をオフにすることが出来る。
【0027】
また、ステップS16において、管理手段220による、全てのログ情報を記憶手段300に記憶させる処理が終了すると、管理手段220は、全てのログ情報を記憶手段300に記憶させたことを示す終了ログ情報を生成して、記憶手段300に記憶させることが好ましい。この終了ログ情報を記憶手段300に記憶させた時以降は、生成手段215はログ情報を生成、記憶しておらず、つまり、画像処理装置が作動していないということである。従って、終了ログ情報が記憶手段300に記憶された場合には、ユーザは、該終了ログ情報が記憶手段300に記憶された時以降は、画像処理装置が作動していないことを証明することが出来る。
【0028】
ユーザに、終了ログ情報を記憶手段300に記憶させるか否かを選択させることが好ましい。具体的には、ユーザは、第1選択手段402で選択する。第1選択手段402は、例えば、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、画像処理装置が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能するものである。また、この構成は、第2選択手段404(後述する)についても同様である。
【0029】
このように、ユーザが第1選択手段402により、終了ログ情報を記憶手段300に記憶させるか否かを選択させることができる。これにより、ユーザが、終了ログ情報を記憶手段300に記憶させる必要がないと判断すると、終了ログ情報の生成コスト、終了ログ情報の記憶コストを削減することが出来る。
[実施形態2]
次に、実施形態2の画像処理装置について説明する。実施形態2の画像処理装置では、ステップS16(図4参照)での全てのログ情報を記憶手段300に記憶させるのに、ログ情報の容量が多いなどの理由で、多大な時間を要する場合がある。このような場合には、ユーザにとって、ストレスとなる。そこで、実施形態2の画像処理装置では、予め定められた所定時間T内に全てのログ情報が記憶できない場合には、ユーザにその旨を認識させ、ユーザにストレスを感じさせないようにしたものである。
【0030】
実施形態2の画像処理装置の処理フローを図5に示す。図5の処理フローは、図4の処理フローと比較して、ステップS16の後に、ステップS30、ステップS32の処理を行う点で異なる。
【0031】
要求手段202は、タイマ手段(図示せず)を有する。そして、要求手段202が、ログ記憶要求終了信号を送信した時から、時間の計測を行なう。また、所定時間Tを予め定めておき、記憶手段300や、他の記憶領域に記憶させる。そして、タイマ手段が計測している時間が予め定められた所定時間Tを超えた場合には、要求手段202は、表示手段406に、「所定時間T内に全てのログ情報を記憶できなかった」旨の情報を表示する(ステップS32)。
【0032】
ここで、表示手段406のこの情報の表示の手法について、画面にこの情報を表示してユーザに認識させるようにしても良い。また、画像処理装置が画像形成装置の場合には用紙に、この情報を印刷して排出してユーザに認識させるようにしても良い。また、表示手段406がこの情報を音声で出力して、ユーザに認識させるようにしても良い。また、これらの手法を組み合わせて行なってもよい。
【0033】
この実施形態2の画像処理装置であれば、所定時間T内に全てのログ情報を記憶手段300に記憶させることが出来ない場合でも、その旨を表示することで、ユーザに認識させることが出来る。従って、ログ情報の記憶処理に多大な時間を要したとしても、ユーザにストレスを感じさせることはない。
[実施形態3]
次に実施形態3の画像処理装置について説明する。実施形態2の画像処理装置では、所定時間T以内に、全てのログ情報が記憶されないと、「所定時間T内に全てのログ情報を記憶できなかった」旨の情報を表示手段406に表示させると説明した。実施形態3の画像処理装置では、所定時間T以内に、全てのログ情報が記憶されないと、主電源をオフにするか、ログ情報を記憶させる処理を継続するかを選択させる。このようにすることで、ユーザは、主電源をオフにするか、ログ情報を記憶させる処理を継続するかを選択できることで、更に使い勝手の良いものとなる。
【0034】
図6に実施形態3の画像処理装置の処理フローを示す。図6を図4と比較すると、ステップS16とステップS20との間に、ステップS30、ステップS42、ステップS44の処理が含まれている。
【0035】
ステップS30で、所定時間Tが経過すると、表示手段406に選択画面を表示させる。そして、ユーザは、第2選択手段404により、「主電源をオフにする」または「ログ情報の書込みを継続する」と選択する。選択画面の一例を図7に示す。表示手段406として、例えば、タッチパネルとすればよい。そして、「主電源をオフにする」ボタンおよび「ログ情報の書込みを継続する」ボタンを電子的に表示させ、ユーザにタッチさせる。この場合には、第2選択手段404はタッチパネルとなる。
【0036】
そして、要求手段202が、ユーザが主電源オフを選択したか否かを判断する(ステップS44)。もし、ユーザが、主電源オフを選択していない場合(つまり、ログ情報の記憶を継続することを選択した場合)には(ステップS44のNo)、再び、管理手段220は、ログ情報の記憶手段300への記憶処理を継続する(ステップS16)。そして、所定時間Tが経過する前に、全てのログ情報を記憶させると、第1完了信号(図4記載のステップS18)を要求手段202に送信する。一方、全てのログ情報が記憶されないまま、再び所定時間Tが経過すると、要求手段202は、再び選択画面を表示させる(ステップS42)。
【0037】
一方、ユーザが第2選択手段404で主電源オフを選択した場合(ステップS44のYes)、要求手段202は、全処理終了信号(図4のステップS20)を電源部100に送信する。そして、ステップS22の処理を行なう。
【0038】
また、ステップS32の処理である「「所定時間T内に全てのログ情報を記憶できなかった」旨の情報を表示手段406に表示させる処理」をステップS42の前に行ってもよい。
【0039】
この実施形態3の画像処理装置であれば、所定時間T以内で、全てのログ情報が記憶されないと、ユーザは、主電源をオフにするか、記憶手段300にログ情報を記憶させる処理を継続するかを選択することが出来る。従って、ユーザにとって、使い勝手のよいものとなる。
[実施形態4]
次に、実施形態4の画像処理装置について説明する。図8に実施形態4の画像処理装置の処理フローを示す。図8の処理フローは、図4の処理フローと比較して、ステップS30、ステップS42、ステップS44、ステップS52、ステップS54の処理が追加されている。
【0040】
ステップS30で所定時間が経過すると、ステップS44で選択画面を表示させる。そして、ユーザが「主電源をオフにする」を選択すると(ステップS44のNo)、要求手段202は、強制的に主電源をオフにしたことを記憶する(ステップS52)。そして、ステップS20、S22の処理を行う。
【0041】
そして、ユーザが、再び画像処理装置を起動させると、ステップS52で該主電源をオフにしたことを示すログ情報(以下、「強制終了ログ情報」という。)を記憶手段300に記憶させるための要求信号を管理手段220に送信する(ステップS54)。そして、管理手段220は、要求信号を受信すると、強制終了ログ情報を記憶手段300に記憶させる。
【0042】
このように、本実施形態4では、記憶手段300にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間T内に終了しないときに、主電源をオフにした場合には、次の起動時に、該主電源をオフにしたことを示すログ情報(強制終了ログ情報)を記憶手段300に記憶させる。従って、ユーザにより主電源が強制的にオフにされて、全てのログ情報が記憶手段300に記憶されなかった場合に、画像処理装置の管理者が、ログ情報をチェックする際に、強制終了ログ情報を認識することで、「ユーザにより主電源が強制的にオフにされて、全てのログ情報が記憶手段300に記憶されなかった」ことを容易に、判別することが出来る。
【符号の説明】
【0043】
100 主電源部
102 主電源スイッチ
104 電源オフ手段
202 要求モジュール
215 生成手段
220 管理手段
402 第1選択手段
404 第2選択手段
406 表示手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開2007−133269号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主電源をオフにするための主電源スイッチと、
前記主電源スイッチがオフにされたことを検知する検知手段と、
ログ情報が記憶される記憶手段と、
前記記憶手段にログ情報を記憶する第1処理、および、前記主電源をオフにするために必要な第2処理を行なう管理手段と、
前記主電源をオフにするめに必要な第3処理を行い、ログ情報を生成し、該生成されたログ情報について前記管理手段に前記第1処理を行わせるための第1要求信号を前記管理手段に送信する生成手段と、
前記検知手段が前記主電源スイッチがオフにされたことを検知すると、前記管理手段に前記第2処理を行わせるための第2要求信号を送信し、前記生成手段に前記第3処理を行わせるための第3要求信号を送信する要求手段と、を有し、
前記生成手段は、前記第3処理および、前記第1要求信号の送信処理が終了すると、前記要求手段に第3終了信号を送信し、
前記管理手段は、前記第2処理が終了すると、第2終了信号を前記要求手段に送信し、
前記要求手段は、前記第2終了信号および前記第3終了信号を受信すると、ログ記憶要求終了信号を前記管理手段に送信し、
前記管理手段は、前記ログ記憶要求終了信号を受信する時までに、前記第1要求信号により記憶されることが要求されている全てのログ情報を前記記憶手段に記憶させ、主電源をオフにすることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記管理手段は、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が終了すると、該終了を示す終了ログ情報を前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記管理手段が、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が終了すると、該終了を示す終了ログ情報を前記記憶手段に記憶させるか否かが選択される第1選択手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときは、該終了しない旨の情報を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときは、前記主電源をオフにするか、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理を継続するか、が選択される第2選択手段を有することを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときに、前記主電源をオフにした場合には、次の起動時に、該主電源をオフにしたことを示すログ情報を前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の画像処理装置。
【請求項7】
主電源をオフにするための主電源スイッチと、
前記主電源スイッチがオフにされたことを検知する検知手段と、
ログ情報が記憶される記憶手段と、
前記記憶手段にログ情報を記憶する第1処理、および、前記主電源をオフにするために必要な第2処理を行なう管理手段と、
前記主電源をオフにするめに必要な第3処理を行い、ログ情報を生成し、該生成されたログ情報について前記管理手段に前記第1処理を行わせるための第1要求信号を前記管理手段に送信する生成手段と、
前記検知手段が前記主電源スイッチがオフにされたことを検知すると、前記管理手段に前記第2処理を行わせるための第2要求信号を送信し、前記生成手段に前記第3処理を行わせるための第3要求信号を送信する要求手段と、を有する画像処理装置の制御方法において、
前記生成手段は、前記第3処理および、前記第1要求信号の送信処理が終了すると、前記要求手段に第3終了信号を送信する第1送信工程と、
前記管理手段は、前記第2処理が終了すると、第2終了信号を前記要求手段に送信する第2工程と、
前記要求手段は、前記第2終了信号および前記第3終了信号を受信すると、ログ記憶要求終了信号を前記管理手段に送信する第3送信工程と、
前記管理手段は、前記ログ記憶要求終了信号を受信する時までに、前記第1要求信号により記憶されることが要求されている全てのログ情報を前記記憶手段に記憶させ、主電源をオフにする主電源オフ工程と、を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記管理手段は、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が終了すると、該終了を示す終了ログ情報を前記記憶手段に記憶させる第1記憶工程を有することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記管理手段が、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が終了すると、該終了を示す終了ログ情報を前記記憶手段に記憶させるか否かが選択される第1選択工程を有することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときは、該終了しない旨の情報を表示する表示工程を有することを特徴とする請求項7〜9何れか1項記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときは、前記主電源をオフにするか、前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理を継続するか、が選択される第2選択手段を有することを特徴とする請求項7〜10何れか1項記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記管理手段による前記記憶手段にログ情報を記憶させる処理が、予め定められた所定時間内に終了しないときに、前記主電源をオフにした場合には、次の起動時に、該主電源をオフにしたことを示すログ情報を前記記憶手段に記憶させる第2記憶工程を有することを特徴とする請求項7〜11何れか1項記載の画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−123643(P2012−123643A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274037(P2010−274037)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】