画像形成システム、及び封筒への封入方法
【課題】封筒への封入物の封入が不可と判断された場合、折り処理される封入物の増し折り回数を増加させて封入可能とし、生産性の向上と資源の無駄を省く。
【解決手段】折り無しを含めて封入物の折り種類を選択し、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの換算枚数を記憶し、また、封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶し、記憶された換算枚数の情報と選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出し(S101,S102)、記憶された上限枚数と算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断し(S103)、封入可と判断された場合は増し折り無しで(S104)、封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、封入物の封筒への封入動作を行わせる(S104,S106,S107,S108,S105)。
【解決手段】折り無しを含めて封入物の折り種類を選択し、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの換算枚数を記憶し、また、封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶し、記憶された換算枚数の情報と選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出し(S101,S102)、記憶された上限枚数と算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断し(S103)、封入可と判断された場合は増し折り無しで(S104)、封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、封入物の封筒への封入動作を行わせる(S104,S106,S107,S108,S105)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
封筒の内部に折り処理された封入物を封入する封入する際、封入の可不可を判断し、封入不可の場合に封入物を増し折りして封入可能とする機能を有する画像形成システム、及び封入物を封筒へ封入する封入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
封筒に封入物を封入封緘する用紙処理において、ユーザが指定した封筒の寸法と封入物のサイズ情報から封入可否を判断し、封入不可の場合に封入物に対して折り処理を施して封入可能にする技術、あるいは、封筒の厚さ、封入物の厚さ、封入枚数、封入前に実測した封入物の厚さ情報などから封入可否を判断し、封入不可の場合に異常を通知する技術などのように、封入可否を判断し封入不可となった場合、その後の如何に処理するかという技術は既に知られている。
【0003】
このような技術の一例として例えば特許文献1(特開2004−045650号公報)に記載された発明が公知である。この発明は、記録媒体の封筒への封入を効率的に行って、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担を軽減することを目的に、原稿を読み取る読取手段より出力された画像情報に基づいて、画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、画像が形成された記録媒体に対して後処理を行う後処理手段とを備えた画像形成装置において、ユーザからの画像が形成される記録媒体の寸法の指定を入力する記録媒体入力手段と、画像が形成された記録媒体が封入される封筒の寸法のユーザからの指定を入力する封筒入力手段と、記録媒体の寸法と封筒の寸法とに基づき、封筒に記録媒体を封入可能か否かを判定する判定手段とを備え、後処理手段は、判定手段が記録媒体を封筒に封入不可と判定した場合に、封筒に記録媒体を封入可能となるように記録媒体の折り処理を行うというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記公知技術では、折り処理した封入物に対して更に増し折り処理した場合について検討されておらず、封入物が増し折りされて封入可能になったにも拘わらず封入不可と判断してしまう場合があった。また、厚さを実測して封入可否を判断すれば良いが、封入直前に厚さを測定して封入不可となった場合に封入物が無駄になってしまうことになる。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、封筒の種類(サイズ)、封入物の種類(用紙サイズ)、折りの種類などをユーザが設定した時点で、選択された種類の封筒に封入可能か否かを判断し、不可と判断された場合は、折り処理される封入物の増し折り回数を増加させて封入可能とし、生産性の向上と資源の無駄を省くことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、第1の手段は、封入する用紙を折り処理するとともに、折られた用紙又は用紙束に対して増し折りする増し折り手段を含む折り手段と、当該折り手段により折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封入手段とを含む画像形成システムであって、前記封筒の種類を選択する封筒選択手段と、折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する折り種類選択手段と、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する第1の記憶手段と、前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された換算枚数の情報と前記折り種類選択手段によって選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する算出手段と、前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する判断手段と、前記判断手段が封入可と判断した場合は前記封入手段へ前記封入物の封入動作を行わせ、前記判断手段が封入不可と判断した場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させる増し折り設定手段と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
第2の手段は、第1の手段において、前記第1の記憶手段は、更に増し折り後の換算枚数を記憶することを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1の手段において、前記算出手段は、増し折り後の総換算枚数を算出することを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記判断手段は、増し折り後に前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り後の総換算枚数とを比較して封入可否を判断することを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたときにエラー表示する表示手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第6の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、実行中のジョブをリセットする手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
第7の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、ジョブを再セットする手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
第8の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記増し折り設定手段は、増し折り無し時のm(m:正の整数)回以上のm<nの関係が成立するn(n:正の整数)回の増し折り回数を設定することを特徴とする。
【0014】
第9の手段は、第1ないし第8のいずれかの手段において、前記増し折り設定手段は、総換算枚数が1のときは増し折り処理は実行させないことを特徴とする。
【0015】
第10の手段は、第1ないし第9のいずれかの手段において、前記折り種類が、Z折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りの1つであることを特徴とする。
【0016】
第11の手段は、第1ないし第10のいずれかの手段において、用紙に画像を形成する画像形成手段、前記封筒選択手段、前記折り種類選択手段、前記第1の記憶手段、前記第2の記憶手段、前記算出手段、前記判断手段、及び前記増し折り設定手段を含む画像形成装置と、前記画像形成装置の後段に連結され、前記折り手段を含む折り装置と、前記折り装置の後段に連結され、前記封入手段を含む封入装置と、を備えていることを特徴とする。
【0017】
第12の手段は、折り手段によって封入する用紙を折り処理し、封入手段によって前記折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封筒への封入方法であって、前記封筒の種類を選択する工程と、折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する工程と、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する工程と、前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する工程と、前記換算枚数を記憶する工程で記憶された換算枚数の情報と前記折り種類を選択する工程で選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する工程と、前記上限枚数を記憶する工程で記憶された上限枚数と前記算出する工程で算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する工程と、前記判断する工程で封入可と判断された場合は増し折り無しで、前記判断する工程で封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、前記封入工手段によって前記封入物の封入動作を行わせる工程と、を備えていることを特徴とする。
【0018】
なお、後述の実施形態では、封入手段はパックユニット519及び封筒チャック部538、若しくはこれらを含む封入装置4、折り手段は折りプレート74及び折りローラ81、若しくは折り/綴じ装置3、画像形成システムは画像形成装置1、折り/綴じ装置3及び封入装置4からなるシステムに、用紙束は符号60に、封筒選択手段及び折り種類選択手段は操作パネル1−Aに、第1及び第2の記憶手段はRAMに、算出手段及び増し折り設定手段はCPU1Uに、表示手段は操作パネル1−Aに、リセットする手段は操作パネル1−Aの操作表示部aの中止(リセット)ボタンa5に、再セットする手段は操作パネル1−Aの操作表示部aの再設定ボタンa6に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、封筒の種類、封入物の種類、折りの種類などをユーザが設定した時点で、選択された種類の封筒に封入可能か否かを判断し、不可と判断された場合は、折り処理される封入物の増し折り回数を増加させて封入可能とし、生産性の向上と資源の無駄を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【図2】図1に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。
【図3】折り/綴じ装置の全体構成を示す図である。
【図4】図3の中折り機構の詳細を示す正面図である。
【図5】図4において用紙束が端面綴じ処理トレイ上で整合された状態を示す図である。
【図6】図5の状態から用紙束が端面綴じ処理トレイ上を放出爪によって押し上げられる状態を示す図である。
【図7】図6の状態から用紙束が中折り処理トレイに搬送されるときの状態を示す図である。
【図8】図7の状態から用紙束が中折り処理トレイ側に搬送された状態を示す図である。
【図9】図8の状態から用紙束が中折り処理トレイで中綴じ処理されているときの状態を示す図である。
【図10】図9の状態から用紙束が中折り処理トレイで中折り位置に位置しているときの状態を示す図である。
【図11】図10の状態から折りプレートと折りローラにより中折り後、増し折りが実行されているときの状態を示す図である。
【図12】図11の状態から中折り及び増し折りが完了して排紙されるときの状態を示す図である。
【図13】封入装置の内部構造を示す図である。
【図14】画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系を示す斜視図である。
【図15】画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図である。
【図16】図15の横断面図である。
【図17】封入装置における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。
【図18】封筒チャック部において封筒が開口部を開封マイラの下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図である。
【図19】封筒チャック部において封筒内に開封マイラの下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。
【図20】図19の状態からチャックコロの逆回転を停止させて封筒の上昇動作を止めたときの状態を示す斜視図である。
【図21】封入装置のパックユニットの構成を示す正面図である。
【図22】封筒の構成を示す正面図である。
【図23】原稿の構成を示す正面図である。
【図24】操作パネルの正面図である。
【図25】図24に示した操作パネルの操作表示画面の表示例を示す図である。
【図26】画像形成装置の操作パネルの操作表示画面から封入ボタンを押下して封入設定を行った後に実行される処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】本実施形態における用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数(増し折り無しと増し折り1回の場合)の関係を示す図である。
【図28】封筒のタイプとタイプ別に設定された最大封入可能枚数の関係を示す図である。
【図29】画像形成装置の操作パネルの操作表示画面に表示されるエラー表示の例を示す図である。
【図30】図26のフローチャートに示した処理に対して増し折り回数を2回に設定したときの処理手順を示すフローチャートである。
【図31】用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数との関係を示す図で、換算枚数を増し折り時に減算して求める例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、封筒に封入物が封入可能か否かを判定し、封入不可と判断した場合に封入物が折り紙であれば、折り処理された封入物に対して増し折り回数を増加させ、封入物の厚みを低減させて封入物を封入可能とするものである。その際、封入可否の判断材料に使用する封入物1枚当たりの換算枚数を、設定された増し折り回数(増し折り無しも含む)によって区別し、増し折り回数を変更した場合に増し折りされた封入物の換算枚数が少なくなり、封入可能と判断できるようにしたことを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。同図において、本実施形態に画像形成システムは、画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入装置4から基本的に構成されている。画像形成装置1は本体部がMFP(Multi Function Peripheral)からなり、上部にはADF2と表示装置付きの操作パネル1−Aが、下部には複数の給紙段1−Bがそれぞれ設けられている。また、折り/綴じ装置3は所謂用紙後処理装置と称されるものである。
【0023】
封入を行う封筒、封入物は画像形成装置1にある給紙段1−Bにそれぞれセットされており、画像形成装置1から用紙後処理装置3、封入装置4へそれぞれ搬送され、折り処理を行いたい場合は用紙後処理装置3で折り処理が施され、封入装置4内で封入された後に積載トレイ4−Aに排出される。
【0024】
図2は、図1に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。図2において、オンラインの画像形成システムは、画像形成装置1に対して折り/綴じ装置3が接続され、この折り/綴じ装置3に封入装置4が接続されるという構成になっている。画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入装置4はそれぞれCPU1U,3U,4Uと通信ポート1P,3P1,3P2,4Pを備え、画像形成装置1と折り/綴じ装置3は通信ポート1Pと3P1により、折り/綴じ装置3と封入装置4は通信ポート3P2と4Pにより相互に通信可能となっている。操作パネル1−Aは画像形成装置1に図示しないI/Fにより接続され、画像形成装置1のCPU1Uからの表示指示により後述の表示が実行され、操作パネル1−Aからのキー入力若しくはタッチ入力により画像形成装置1に対してユーザから操作入力が行われる。
【0025】
画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入封緘装置4にそれぞれ搭載されているCPU1U,3U,4Uは、同じく画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入封緘装置4にそれぞれ搭載されたROMに格納されたプログラムをそれぞれ読み出し、RAMに展開するとともに、図示しないHDDにダウンローラされたアプリケーションプログラムを読み出し、RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用して、前記プログラムコードに従った処理を実行する。これにより、前述の表示制御や処理が行われる。
【0026】
これらの各装置は、前記通信ポート1P,3P1,3P2,4Pを介して電気的に直列に、また、少なくとも用紙搬送路を介して機械的にも直列に接続されており、オンライン処理の場合には、電気的には同時に制御される。後述のフローチャートの処理は画像形成装置1のCPU1Uによって指示され、各装置で実行される。
【0027】
図3は折り/綴じ装置3の全体構成を示す図である。本実施形態に係る折り/綴じ装置3は、図1にも示したように画像形成装置1の側部に取り付けられており、画像形成装置1より排出された用紙は折り/綴じ装置3に導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に穿孔処理を施すパンチユニット100を有する搬送路Aを通り、搬送ローラ103を介して上トレイ201へ導く搬送路B、加圧ローラ5及び排紙ローラ6を介してシフトトレイ202へ導く搬送路C、整合及びスティプル綴じ等を行う処理トレイ(以下、端面綴じ処理トレイとも称する)Fへ導く搬送路Dへ、分岐爪15及び分岐爪16によって振り分けられるように構成される。端面綴じ処理トレイFで整合及びスティプル等を施された用紙は、偏向手段である分岐ガイド板54と可動ガイド55により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、中綴じ、中折り等を施す処理トレイ(以下、中折り処理トレイとも称する)Gへ振り分けられるように構成され、中折り処理トレイGで折り等を施された用紙は搬送路Hを通り排紙ローラ118によって更に下流に接続された封入装置4へ導かれる。
【0028】
また、搬送路D内に分岐爪17が配置されて、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持され、用紙後端がこれを通過した後、搬送ローラ9、10、スティプル排紙ローラ11のうち少なくとも搬送ローラ9を逆転することにより用紙後端を案内ロール8に沿って用紙収容部Eへ導いて滞留させ、次用紙と重ね合せて搬送することが可能となっている。この動作を繰り返すことで2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。
【0029】
搬送路B、搬送路C、搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置1から受け入れる用紙を検出する入口センサ301が配置され、その下流に順に入口ローラ110、パンチユニット100、パンチ屑ホッパ101、搬送ローラ102、分岐爪15、分岐爪16が配置されている。分岐爪15及び分岐爪16は図示しないバネにより図3の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方に、各々回動する。この回動動作によって搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。搬送路Bへ用紙を導く場合は、分岐爪15は図3の状態で前記ソレノイドはOFF、搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態から前記ソレノイドをONし、分岐爪15を上方に、分岐爪16を下方に回動させる。搬送路Dへ用紙を導く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、分岐爪15は図3の状態から前記ソレノイドをONし、上方に回動させる。
【0030】
搬送路Cと搬送路Dを通過した用紙は、搬送路Iで合流し、再び分岐爪116によって、搬送路Jと搬送路Kへ振り分けられる。搬送路Kは1枚の用紙でも綴じ処理された用紙束でも搬送することが可能である。また、搬送路Hと搬送路Kを通過した用紙は、分岐爪117を介して搬送路Lで合流し、排紙ローラ118によって更に下流に接続された後処理機、本実施形態では、封入装置4へと搬送される。
【0031】
本実施形態における折り/綴じ装置3に設けられた用紙積載装置は、シフト排紙ローラ6、戻しコロ13、紙面検知センサ330、シフトトレイ202、図示しないシフトトレイ202の昇降機構及びシフト機構等により構成される。なお、これらの用紙積載装置は公知の技術なので、詳細についての説明は省略する。
【0032】
処理トレイFは端綴じのスティプル処理を施すトレイである。スティプル排紙ローラ11により端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙は、端面綴じ処理トレイF上で順次積載される。この場合、用紙毎に叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53にて横方向(用紙搬送方向と直交する用紙幅方向)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、CPU3Uからのスティプル信号により端面綴じスティプラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束は、ただちに放出爪52aを有する放出ベルト52によりシフト排紙ローラ6(駆動ローラ6a、従動ローラ6b)へ送られ、受取り位置にセットされているシフトトレイ202に排出される。
【0033】
放出爪52a,52a’は、放出ベルトHPセンサ311によりホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりON、OFFする。この放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置されており、処理トレイFに収容された用紙束を交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転し、これから用紙束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52a’の背面で、処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端を揃えても良い。
【0034】
また、図示しない放出モータにより駆動される放出ベルト52の駆動軸には、用紙幅方向整合中心に放出ベルト52とその駆動プーリとが配置され、それに対して対称に複数の放出ローラ56が所定間隔で配置されている。放出ローラ56の周速は放出ベルト52の周速より速くなるように設定されている。叩きコロ12は支点を中心に叩きSOLによって振り子運動を与えられ、端面綴じ処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を後端フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12は反時計回りに回転する。ジョガーフェンス53は、図示しない正逆転可能なジョガーモータによりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向(用紙搬送方向に対して直交する方向)に往復移動する。
【0035】
端面綴じスティプラS1は、図示しない正逆転可能なスティプラ移動モータによりタイミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の一側端には、端面綴じスティプラS1のホームポジションを検出するスティプラ移動HPセンサが設けられており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジションからの端面綴じスティプラS1移動量により制御される。
【0036】
分岐ガイド板54と可動ガイド55は用紙束を偏向して中綴じ、中折り処理トレイGに送る機能を有する。分岐ガイド板54は支点54aを中心に上下方向に回動自在に設けられ、その下流側に回転自在な加圧コロ57を有しており、図示しないスプリングにより放出ローラ56に加圧される。また、分岐ガイド板54は、図示しないカムによって駆動され、回動位置が制御される。
【0037】
可動ガイド55は放出ローラ56の回転軸に回動自在に支持され、可動ガイド55には回動自在に連結されたリンクアームを介して所定範囲回動自在に設定され、前記分岐ガイド板54を駆動するカムによって同じく駆動され、回動位置が制御される。従って、分岐ガイド板54と可動ガイド55は同一のカムによって駆動されることにより、連動して駆動されることになる。
【0038】
図3に示すように可動ガイド55及び放出ローラ56からなるシート束偏向機構の下流側に中折り処理トレイGが設けられている。中折り処理トレイGは、前記シート束偏向機構の下流側にほぼ垂直に設けられており、中央部に中折り機構が、その上方に束搬送ガイド板上92が、また、下方に束搬送ガイド板下91が配置されている。また、束搬送ガイド板上92の上部には束搬送ローラ上71が、下部には束搬送ローラ下72がそれぞれ設けられている。束搬送ガイド板下91の側面には、当該側面に沿って両側に中綴じジョガーフェンス250が設けられ、この中綴じ下ジョガーフェンス250が設置されている箇所に中綴じスティプラユニット(中綴じスティプラUNI)が配置されている。中綴じジョガーフェンス250は図示しない駆動機構により駆動され、用搬送方向に直交する方向(シートの幅方向)の整合動作を行う。中綴じスティプラUNIは、クリンチャ部とドライバ部とが対となったもので、各中綴じスティプラS2対がシートの幅方向に所定の間隔をおいて2対設けられている。なお、ここでは、2対固定した状態で設けているが、一対のクリンチャ部とドライバ部とをシートの幅方向に移動させて2箇所綴じを行うように構成することもできる。
【0039】
前記束搬送ローラ上、下71,72は、それぞれ駆動ローラと従動ローラとが一対となったローラ対からなり、束搬送ローラ上71には、ローラ対のニップ間距離を測定する測距センサが設けられている。これによりシート束を挟持したときに前記ニップ間距離を検出し、前記CPU3Uに送信することにより、CPU3U側でシート束の厚み情報を取得することが可能になる。CPU3Uでは、取得した厚み情報に基づいて後述のモード設定を行うことができる。
【0040】
また、束搬送ガイド板下91を横切るように可動後端フェンス73が配置され、タイミングベルトとその駆動機構とを備えた移動機構によりシート搬送方向(図において上下方向)に移動可能となっている。駆動機構は図示しないが、前記タイミングベルトが掛け渡された駆動プーリと従動プーリと、駆動プーリを駆動するステッピングモータとにより構成されている。同様に束搬送ガイド板上92の上端側には、後端叩き爪251と、その駆動機構が設けられている。後端叩き爪251はタイミングベルト252と図示しない駆動機構とによって前記シート束偏向機構から離れる方向とシート束の後端(シート束導入時に後端に当たる側)を押す方向とに往復移動可能となっている。
【0041】
中折り機構は、中折り処理トレイGのほぼ中央部に設けられ、折りプレート74と折りローラ81と、折られたシート束を搬送する搬送路Hを含む。折りプレート74は前後側板に立てられた各2本の軸に長穴部が嵌合することによって支持され、リンクアームと折りプレート駆動カムによって折りプレート駆動モータの回転運動を往復直線運動に変換することにより駆動される。折りプレート74は中折り処理トレイGの用紙束収容領域から完全に退避したホームポジション位置と中折り処理トレイGの用紙束収容領域に突出し、用紙束中央を折りローラ81のニップに押し込む位置との間を往復動する。
【0042】
なお、図3において、符号302は上トレイ201への用紙の排紙を検知する上排紙センサ、符号303はシフトトレイ203への用紙の排紙を検知するシフト排紙センサ、符号304は用紙収容部に用紙を収容する際に用紙の位置を検出する用紙検知センサ、符号305は端面綴じ処理トレイFへ至る用紙の搬送を検知する用紙検知センサ、符号310は端面綴じ処理トレイF上の用紙の有無を検知する用紙有無検知センサ、符号321は中折り処理トレイGに進入した用紙を検知する用紙検知センサ、符号326は後端叩き爪251のホームポジションを検出するためのホームポジションセンサである。
【0043】
本実施形態に係る折り/綴じ装置3では、後処理モードに応じて下記の排出形態をとる。
(1)ノンスティプルモードa:搬送路A、搬送路Bを通り上トレイ201へ排出する。
(2)ノンスティプルモードb:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路Jを通りシフトトレイ202へ排出する。
(3)ソート、スタックモード:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路Jを通りシフトトレイ202へ排出する。その際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交方向に移動し、排出される用紙を幅方向で仕分けられる。
(4)スティプルモード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び綴じを施し、搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出する。
(5)中綴じ製本モード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施し、更に処理トレイGで中央折りを施し、搬送路H、搬送路Lを通り、排紙ローラ118から後段の装置に排出する。
(6)封入モード:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路K、搬送路Lを通り排出されるノンスティプルモードと、搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び綴じを施され搬送路C、搬送路I、搬送路K、搬送路Lを通り排出されるスティプルモードと、搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施し、更に処理トレイGで中央折りを施して搬送路H、搬送路Lを通って排出する中綴じ製本モードとを自由に選択し、封筒に封入する。
【0044】
図4ないし図12は中綴じ製本モードの動作を示す動作説明図である。このうち、図4は動作前の端面綴じ処理トレイFと中折り処理トレイGを示す正面図である。
【0045】
図1において、搬送路Aから分岐爪15と分岐爪16とによって振り分けられたシートは、搬送路Dに導かれ、搬送ローラ7、搬送ローラ9、搬送ローラ10、及びスティプル排紙ローラ11により図4に示す端面綴じ処理トレイFに排出される。端面綴じ処理トレイFでは、前記(4)で説明したスティプルモード時と同様にスティプル排紙ローラ11により順次排出されるシートを整合し、スティプルする直前までは前記スティプルモード時と同様に動作する(図5参照:シート束が後端フェンス51で整合された状態を示す)。
【0046】
シート束がスティプル処理トレイFで仮整合された後、図6に示すように放出爪52aによって持ち上げられ、図7に示すようにシート束先端部は放出ローラ56と加圧コロ57により挟持される。次いで、分岐ガイド板54と可動ガイド55とが回動し、前述のように可動ガイド55と分岐ガイド板54とによって中折り処理トレイGへの経路が形成される。シート束は、更に放出爪52aと放出ローラ56とにより駆動力を得て、前記経路を通って中折り処理トレイG側へ搬送される。放出ローラ56は放出ベルト52の駆動軸に設けられ、放出ベルト52と同期して駆動される。
【0047】
その後、放出ローラ56をシート束後端が通過するまで放出爪52aによって運ばれ、更に図8の位置まで束搬送ローラ上71と束搬送ローラ下72によって搬送される。可動後端フェンス73の停止位置は各シート束の搬送方向のサイズに応じて異なる位置に設定されており、可動後端フェンス73はシートサイズに応じた位置で待機している。待機している可動後端フェンス73にシート束先端が当接してスタックされたとき、図9に示すように束搬送ローラ下72の圧が解除され、後端叩き爪251によりシート束の後端を叩いて搬送方向の最終的な揃えを行う。一方、シート束の幅方向は、中綴じスティプラUNIより下側に設けられた中綴じジョガーフェンス250によって整合される。従って、シート束の幅方向は中綴じジョガーフェンス250により、長さ方向(搬送方向)は可動後端フェンス73と後端叩き爪251によりそれぞれ整合される。
【0048】
このとき、サイズ情報、枚数情報、束厚み情報によって、ストッパ(可動後端フェンス73)や中綴じジョガーフェンス250の押し込み量を最適の値に変更し整合する。また、束の厚みがあると搬送路内の空間が減少するため、一度の整合動作では整合しきれないケースが多い、このため整合回数を増加させてより良い整合状態を実現することができる。
【0049】
更に、上流側でシートを順次重ね合せる時間はシート枚数が多ければ多いほど増加するので、次の束を受け入れるまでの時間が多くなる。その結果、整合回数を増加してもシステムとして時間の損失を生じることがなく、効率的に良い整合状態を実現可能となる。このことから上流の処理時間に応じ、整合回数を制御することでも効率的な処理が可能であることは言うまでもない。
【0050】
そして、その中央を中綴じスティプラS2により綴じ処理する(図9)。従って、可動後端フェンス73でシート束を位置決めする位置は、スティプラS2によってスティプルする位置がシート束の中央部となる位置である。ここで、可動後端フェンス73は可動後端フェンスHPセンサ322からのパルス制御により位置決めされていて、後端叩き爪251は後端叩き爪HPセンサ326からのパルス制御により位置決めされている。
【0051】
図10に示すように、中綴じされたシート束は束搬送ローラ下72の加圧が解除されたまま、可動後端フェンス73の移動に伴って上方に運ばれ、折り位置が折りプレート74の先端に対向する位置で停止する。次いで、図10及び図11に示すように、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート74により押され、その対向する折りローラ81のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ81はそのシート束を加圧搬送することによって、シート束中央に折りを施す。その後、増し折りの必要があれば、図11にしめした増し折り処理が実行される。
【0052】
中綴じされたシート束は折り処理のために上方に移動するため、可動後端フェンス73の移動のみで確実にシート束を搬送することができる。仮に折り処理のために下方に移動させようとすると可動後端フェンス73の移動のみでは摩擦や静電気の影響により可動後端フェンス73の下降に追従するかどうかは不明確であり、搬送の確実性に乏しくなる。そのため、可動後端フェンス73を下降させる場合には、搬送ローラ等の別の手段を要することになり、構成的にも複雑になる。
【0053】
図11及び図12は、図3に示した搬送路Hに設けられた増し折り機構とともにその動作を示す図である。増し折り機構は、用紙後処理装置3において中綴じ処理を行った冊子の折り目を増し折りする機構である。図11は前記のように折りローラ81によって中折りした後、増し折り機構において加圧ローラによって用紙束の折り目を増し折りする際の動作を示し、図12は増し折り処理後の排紙処理時の状態を示す。
【0054】
図11及び図12において、加圧ローラ258は折りローラ81の搬送方向下流側の近接した位置に設けられ、シート搬送方向に対して直交する方向に移動する。図11に示すように用紙束60は、折りローラ81によって折られた後、そのまま矢印方向に搬送され、用紙束60先端がセンサ323を通過してから用紙束60先端が加圧ローラ258による押圧位置に対応する位置まで一定パルス数搬送されて停止する。搬送モータとして例えばステッピングモータを使用すると、搬送距離を駆動パルス数で制御することができる。なお、搬送距離の制御はステッピングモータのステップ数を使用するもの以外のものでも可能であり、ステッピングモータは一例であり、搬送モータの種類を限定するものではない。加圧ローラ258は用紙搬送方向に対して直交する方向に移動し、その移動の過程で用紙先端の折り部を加圧する。そこで、用紙束先端の停止位置は加圧ローラ258の前記移動軌跡上に設定されている。
【0055】
増し折り機構は、加圧ローラ258、加圧ローラ258を移動させる駆動モータ258a、用紙搬送方向と直交する方向に延設され、加圧ローラ258のホルダを上下動可能に案内するガイド部材258b、用紙搬送方向と直交する方向に延設されたガイドレールに沿って摺動自在に保持されるとともに加圧ローラ258を支持するブラケット258d、前記加圧ローラ258のホルダを前記ブラケット258dに対して上下動可能に連結し、圧縮スプリングによって加圧ローラ258に押圧力を付与する支軸258c等を含む公知の構成のものである。
【0056】
図12に示すように加圧ローラ258は用紙束の搬送範囲外に初期位置が設定され、図11に示す位置に用紙束先端が達したときに用紙束を停止させ、その位置で、駆動モータ258aの回転により図示しない動力伝達機構によりブラケット258dがガイドレールに沿って用紙束搬送方向と直交する方向(紙面に垂直な方向)に往復動し、用紙束先端の折り目を加圧する。これにより折り目の増し折り処理が行われ、折り目が強化され、用紙束も平坦化される。増し折りが終了し、加圧ローラ258が初期位置に退避すると、折りローラ対81によって用紙束の搬送が再開され、用紙検知センサ256を通過し、排紙搬送ローラ257及び排紙ローラ118(図3参照)によって後続の装置へ搬送される(図12:矢印方向)。
【0057】
図12に示すように、折りを施されたシート束は排紙ローラ118により後段の封入装置4へ搬出される。このとき、シート束後端が折り部通過センサ323に検知されると、折りプレート74及び可動後端フェンス73はホームポジションに復帰し、束搬送ローラ下72も加圧され、シート束の搬送が可能になる状態に復帰し、次のシートに備える。また、次のジョブが同シートサイズ同枚数であれば、可動後端フェンス73は再び図8の位置に移動して待機しても良い。
【0058】
なお、図3ないし図12では、中折り機能を備えた折り/綴じ装置を例示しているが、折り装置としてZ折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りなどの機能を備えた例えば特開2009−67537号公報などで公知の折り装置を使用することも可能である。
【0059】
図13は本実施形態における封入装置4の内部構造を示す図である。
画像形成装置1の給紙段1−Bにセットされた封筒は画像形成装置1内部の画像形成要素に給紙され、宛名等を画像形成(印字)され、折り/綴じ装置3を経た後に封入装置4へ搬送されてくる。封筒は入口搬送路505から搬入され、入口センサ504によって検知された後、各搬送ローラが駆動されて封筒の搬送が開始される。図13では、上搬送分岐爪506は下搬送路509に導く位置へ回動し、移動しており、封筒は下搬送路509へ導かれ、搬送されていく。下搬送路509の縦搬送路511と封入物搬送路512の分岐位置には下搬送分岐爪510が設けられ、下搬送分岐爪510は縦搬送路511に封筒を導く位置(図13において図示反時計方向に会同し、縦搬送路511側を開放した位置)へ移動している。これにより、封筒は縦搬送路511へ搬送されていく。縦搬送路511の最下流側にはチャックコロ対520が設けられ、封筒のまち部を噛んだ状態で保持し、封入物が封入されてくるのを待つ。このとき揺動コロ対522は矢印の方向へ退避しており、封筒とは接しない位置にいる。
【0060】
画像形成装置1では、ADF2から搬送された原稿を読み取った後、読み取った原稿サイズに対応したサイズの用紙が給紙段1−Bから画像形成装置1内に給紙され、画像形成された後に折り/綴じ装置3へ搬送される。封入物に折り処理、あるいは綴じ処理を行いたい場合は、ここで各処理が施され封入装置4へ搬送されてくる。封入物に折り処理も綴じ処理も行わない場合は、折り/綴じ装置3の搬送路A,C,I,K,Lを抜けて封入装置4へ搬送されてくる。封入物は入口搬送路505に搬入されてくる。入口センサ504にて封入物を検知後、各搬送ローラが駆動され、封入物の搬送が開始される。
【0061】
上搬送分岐爪506は下搬送路509に導く位置へ移動しており、封入物は下搬送路509へ搬送されていく。更に下搬送分岐爪510は封入物搬送路512に導く位置(図13に示した位置)へ移動しており、封入物は封入物搬送路512へ搬送されていく。封入物は封入物排紙センサ513を通過し、中間トレイ515へ排出される。中間トレイ515に排出後、戻しコロ514は中間トレイ515に接する位置へ移動し、封入物を後端ストッパ518の方向へ搬送する。搬送完了後、サイドジョガー対517にて整合動作を行う。封筒に封入する全ての封入物が揃うまで同じ動作を繰り返す。
【0062】
封入物が全て中間トレイ515上に積載された後、後端ストッパ518は矢印の方向へ退避する。退避後先端ストッパ516は矢印の方向へ移動を開始し、封入物束をパックユニット519内へ搬送し、封入物束はパックユニット519内の上下のコロ542,543にニップされる(図21参照)。封入物のパックユニット519への搬送完了後、パックユニット519は支点546を回動支点として矢印の方向へ移動し、封入物束は、チャックコロ対520で保持された封筒へパックユニット519内の前記コロ542,543によって搬送され、封筒内に封入される。封入完了後、揺動コロ対522は矢印と逆方向に移動し、封筒の排紙搬送路523への搬送を開始する。封筒は排紙搬送路523内を搬送され、封筒排紙センサ524を通過し、封筒積載トレイ526へ排紙される。
【0063】
なお、上搬送分岐爪506は上排紙トレイ525側の上搬送路507と下搬送路509の分岐部に設けられ、図13に示した位置とは逆側の分岐位置(図13の位置から時計方向に回動し、上搬送路507側が開放される位置)に位置した場合には、封筒あるいは封入物は上搬送路507から上排紙トレイ525に排出される。なお、符号508は上排紙トレイ525に排紙される封筒や封入物を検知する排紙センサである。
【0064】
図14は画像形成装置1の給紙段1−Bの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系を示す斜視図である。同図において、給紙段1−Bの各給紙カセットには、収納する各用紙サイズ又は封筒サイズにそれぞれ対応させて形成したサイズ指示板527が取り付けてある。給紙カセットを装置本体にセットすると本体側にそのサイズ指示板527に対応させて設けてあるサイズ検知センサ528がそのサイズ指示板527を検知してカセット内に入っている用紙又は封筒(図14では封筒Pfがセットされている。)のサイズを検知する。なお、給紙カセットの各側面には、サイズシール529が貼着され、ユーザがカセット内の収納物のサイズを一目でわかるようにしてある。
【0065】
図15は画像形成装置1の給紙段1−Bの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図、図16は図15の横断面図である。
【0066】
図15及び図16に示すように本実施形態における給紙段1−Bでは、底板530上に用紙あるいは封筒Pfを載置し、それを図16に示すガイドロッド533に沿って矢示M方向にスライド可能な一対のサイドガイド531,532によって挟んで底板530の中央位置にセットする。その底板530の下側には、サイドガイド532の位置を検知することにより底板530上の用紙サイズを検知するサイズ検知装置534を配設し、それによって検知した値を予め記憶させてあるサイズデータと比較して、底板530上にセットされている用紙P又は封筒Pfのサイズを認知することができるようにしている。サイズ検知装置534としては、例えば可変抵抗型位置センサが使用される。用紙サイズはこの可変抵抗型位置センサから出力される抵抗値若しくは抵抗値の変化からCPU1Uで容易に検出することができる。
【0067】
図17は、封入装置3における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。同図において、封筒チャック部538は、縦搬送路511の最下流に設けられ、上下方向に互いに圧接して回転可能な一対のチャックコロ520、536(ローラでも良い)とからなる。チャックコロ520,536の上流側の縦搬送路511には、チャックコロ520,536のニップ部に封筒Pfを案内する封筒ガイド535,539と、ニップ部の搬送上流側に封筒検知用センサ537とが設けられ、下側のチャックコロ520の一部に弾性変形可能なシート状の開封部材となる開封マイラ521の一部が当接している。開封マイラ521は、チャックコロ520,536によって保持される封筒Pfの開口部内に一部を挿入させることによって封筒を開封し得る位置に配設されている。
【0068】
チャックコロ520,536は、略垂直方向に並んで配置され、互いに圧接している。また、封筒ガイド535,539は、封筒Pfを縦搬送路511から用紙が移送される位置へ案内してチャックコロ520,536のニップ部へ導くと共に、チャックコロ520,536に達した封筒Pfを更に下方へ導き、その際に封筒を下側のチャックコロ520に略沿わせて案内する。
【0069】
開封マイラ521は、例えば薄いフィルム状の樹脂材で形成され、チャックコロ520に近接して配設されている。開封マイラ521の上端側は固定されており、通常は下端部より少し上側の部分が下側のチャックコロ520に材料自身の持つ弾性力によって所定の加圧力で当接している。図18は封筒チャック部538において封筒が開口部Ponを開封マイラ521の下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図、図19は封筒チャック部538において封筒内に開封マイラ521の下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。
【0070】
この封筒チャック部538は、封筒Pfが下方へ向けて搬送されてくると、それを封筒ガイド535,539によってチャックコロ520,536間に案内する。次にその封筒Pfは、それぞれ回転するチャックコロ520,536の搬送力によってチャックコロ520と開封マイラ521の間へ送られる。用紙を封筒内へ案内する際には、封筒Pfのフラップ(封筒代)Pfcの部分が図18に示すようにチャックコロ520,536によって互いに挟持される位置で停止させる。この位置は、センサ37がフラップPfcの端部の通過を検知した位置であり、CPU4Uは、チャックコロ520,536を回転駆動する図示しない駆動モータの回転を停止させる。これにより、封筒Pfは停止する。このとき、封筒Pfの開口部Ponは同図に示すように開封マイラ521の下端521aよりも下側に位置する。
【0071】
次に、CPU4Uはチャックコロ520,536を逆回転させる(矢示N方向)。これにより、封筒Pfがスイッチバックして縦搬送路511を上方向に搬送される。その際、開封マイラ521は自己の弾性力によって下端側が封筒のフラップPfcの部分に接しているので、その開封マイラの下端521aが図19に示すように封筒の開口部Pon内に入り込む。この状態で、チャックコロ520,536の逆回転を停止させることにより、封筒Pfの上昇動作が止まる。図20は、このときの状態を示す斜視図であり、封筒Pfは、同図に示すように開封マイラ521の下端521aが封筒Pfの開口部Pon内に挿入された開封状態にセットされる。
【0072】
図21は封入装置4のパックユニット519の構成を示す正面図である。同図において、パックユニット519は、上パック部540と下パック部541とからなり、その上パック部に上コロ542が、下パック部に下コロ543がそれぞれ回転可能に取り付けられている。また、前記上下のパック部540,541の右端側には挿入ガイド544,545が取り付けられている。挿入ガイド544,545は、基端側が上下のバック部540,541に回動可能に支持され、両者は弱いバネによって先端側が互いに接近するように付勢されている。これにより、束状の封入物が挿入ガイド544,545間を通過する際には、両挿入ガイド544,545が押し開かれ、封入物は大きな抵抗を受けることなく搬送される。
【0073】
パックユニット519は、パックユニット519を回動可能に支持する支軸546を支点に回動し、図20に示した状態で待機した開封マイラ521とフラップPfcとの間に両挿入ガイド544,545が挿入される。この状態で前述のように退避後先端ストッパ516が矢印の方向へ移動し、上下のコロ542,543が駆動され、封入物は、両挿入ガイド544,545間を通って封筒内に搬送される。
【0074】
図22は封筒の構成を示す正面図、図23は原稿の構成を示す正面図である。封筒は封入口の長さをL1、封筒の奥行きの長さをL2として、この2つの長さL1,L2から封筒サイズが決定される。原稿は副走査方向の長さをL3、主走査方向の長さをL4して、この2つの長さL3,L4から原稿サイズが決定される。
【0075】
図24は画像形成装置1の上面に設置されている操作パネル1−Aの正面図である。
【0076】
同図において、操作パネル1−Aは、操作表示画面a、テンキーb、ストップキーc、スタートキーd、電源キーe、機能選択キー群fを備えている。操作表示画面aにメッセージや入力キーが階層表示され、テンキーbは数字入力を行う。ストップキーcは処理の停止を入力し、スタートキーdは画像形成開始のトリガー信号を付与する。電源キーeは電源のON/OFFを制御する。機能選択キー群fは、コピー、プリンタ、スキャナなどの各機能を選択するためキーが複数設置されたものである。
【0077】
図25は図24に示した操作パネル1−Aの操作表示画面aの表示例を示す図である。同図の表示例は、画像形成装置1の給紙段1−Bの1段目にA4Y(横)の用紙、2段目にA4T(縦)の用紙がセットされているときの状態である。なお、本実施形態では用紙サイズをA4としているが、この例は、原稿と同サイズの用紙が縦と横にセットされていることを示したものである。
【0078】
封筒への封入処理を行うため、図25の操作表示画面aにある封入のタブの封入ボタンa1を押下し、原稿をADF2にセットし、操作パネル1−Aのスタートキーdを押下すると、給紙段1−Bにセットされた封筒が搬送され、その後1段目、又は2段目の給紙段1−Bから用紙が給紙され、封入物の画像形成を行う。本実施形態では、コピー動作を例にとっているが、プリンタ動作の場合には、PCから送信される画像データに基づいて画像形成するだけで、コピー動作と同様である。ここで、封入物に折り処理をしたい場合は、折りボタンa2を押下して折り種類(2つ折り、3つ折りなど)を設定する。綴じ処理をしたい場合は、フィニッシャーボタンa3を押下して綴じ種類(中綴じ、端綴じなど)を選択する。
【0079】
以下、A4Yの用紙(折り処理無し)とA3の2枚重ね折りを設定した例に挙げ、この例に基づいて説明する。
【0080】
図26は画像形成装置1の操作パネル1−Aの操作表示画面aから封入ボタンa1を押下して封入設定を行った後に実行される処理の処理手順を示すフローチャート、図27は本実施形態における用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数(増し折り無しと増し折り1回の場合)の関係を示す図、図28は封筒のタイプとタイプ別に設定された最大封入可能枚数の関係を示す図である。図27及び図28の関係は、予めテーブル化されてRAMなどのメモリに格納され、画像形成装置1のCPU1Uが後述の制御の際に参照して所定の演算を行う。なお、図27において、「折り無し」の場合は、1枚当たりの換算枚数は0で良く、増し折り回数が設定されることはないので「−」と表示されている。また、図27では、A3とA4について表しているが、画像形成システムは封筒に封入する全ての用紙サイズについて折り種類と換算枚数の関係の情報を保持している。
【0081】
図26に示したこのフローチャートでは、操作表示部aから封入する用紙の枚数、折りの種類を入力し、その設定が完了すると、図27を参照して用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を算出し(ステップS101)、封筒種類に応じた封入可能な封入物の最大枚数換算値を、図28を参照して算出する(ステップS102)。次いで、封入物の総枚数換算値と封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して封入の可否を判断する(ステップS103)。この判断で封入可能であれば、画像形成、折り処理、及び封入処理を開始する(ステップS105)。
【0082】
一方、封入不能であれば、折り用紙に対して増し折り回数を1回増加し、図27を参照して用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を再設定する(ステップS106)。次いで、封入物の総枚数換算値と再設定した封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して封入可否を判断し(ステップS107)、封入可能であれば(ステップS108−Yes)、ステップS105に移行して画像形成、折り処理、封入処理を開始する。
【0083】
また、ステップS108で封入不能であれば、画像形成、折り処理、封入処理を開始することなく操作表示部aにエラー表示を行い(ステップS109)、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかを操作表示部aに表示させる(ステップS110)。
【0084】
具体例を以下に示す。
【0085】
1)具体例1:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)1枚とA3(2つ折り)3枚をタイプBの封筒(図28参照)に封入する場合には、図25の操作表示画面aから、A4横1枚とA3(2つ折り)3枚を封入するという設定を完了すると、用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を算出する(ステップS101)。ここでは、図27を参照し、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を算出する。A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、3枚では「6」となる。従って、総換算枚数は「1」+「2」×3=「7」となる。
【0086】
次いで、封筒の種類に応じた封入可能な封入物の最大枚数換算値を、図28を参照して算出する(ステップS102)。封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「10」に設定されている。両者が算出されると、両者を比較し、
封入物の総換算枚数「7」 < 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になることから、画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始することが可能と判断し(ステップS103,S104)、ステップS105で画像形成、折り処理、封入処理を開始する。
【0087】
2)具体例2:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)1枚とA3(2つ折り)3枚をタイプAの封筒(図28参照)に封入する場合には、封入設定完了後、まず初めに、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図27から算出する。図27を参照すると、A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、3枚では「6」となる。従って、総換算枚数は
「1」+「2」×3=「7」
となる(ステップS101)。ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「5」に設定されている(ステップS102)。そこで両者を比較すると(ステップS103)
封入物の総換算枚数「7」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図27を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が「1」であり、総換算枚数は
「1」+「1」×3=「4」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「4」 < 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になることから封入可能と判断し(ステップS107,S108:Yes)、ステップS105に移行して、画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始する。
【0088】
なお、加圧ローラ258は初期位置が図12に示すように装置奥側の用紙束搬送経路外に設定されているので、本実施形態では増し折り+1回とは加圧ローラ258が装置奥側から手前に移動し、装置奥側に戻る1往復の動作を指す。増し折りの回数は圧縮スプリングの弾性力によっても変わり、また、往行、復行の動作をそれぞれ1回とすることも可能であり、図27に示した例は本実施形態における一例に過ぎない。
【0089】
3)具体例3:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)2枚とA3(2つ折り)5枚をタイプAの封筒(図28参照)に封入する場合には、封入設定完了後、まず初めに、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図27から算出する。図27を参照すると、A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、5枚では「10」となる。従って、総換算枚数は
「1」×2+「2」×5=「12」
となる(ステップS101)。ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「5」に設定されている(ステップS102)。そこで、両者を比較すると(ステップS103)、
封入物の総換算枚数「12」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104:No)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図27を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が「1」となり、総換算枚数は
「1」×2+「1」×5=「7」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「7」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になり、増し折り処理をしても画像形成を開始する状態にならなかったため、封入不可と判断し(ステップS107,S108:No)、操作表示部aに図29に示すようなエラーメッセージを表示し(ステップS109)、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかの選択をユーザができるようにする(ステップS110)。前記選択は、メッセージ画面a4の中止(リセット)ボタンa5あるいは再設定ボタンa6を押下することにより、リセットあるいは再設定が選択される。なお、エラーメッセージは「中止」をユーザに知らせるだけのようなものでも良い。
【0090】
図30は図26のフローチャートに示した処理に対して増し折り回数が複数回、ここでは2回に設定したときの処理手順を示すフローチャートである。なお、図26と同等の処理には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。この処理手順は、基本的に図26のフローチャートのステップS108とステップS109との間にステップS111、S112及びS113の処理を追加したものである。
【0091】
ステップS111では、折り用紙に対して増し折り回数を1回分増加させ、用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を再々設定する。このとき既に換算枚数が1になっている折り紙に対しては増し折り回数1は設定しない。
【0092】
ステップS111で封入物の総枚数換算値を設定した後、封入物の総枚数換算値と再々設定した封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して、封入可否を判断し(ステップS112)、封入可能であれば(ステップS113−Yes)、ステップS105に移行する。一方、封入不可であれば、ステップS109及びステップS110の処理を実行する。
【0093】
4)具体例4:
図30に示した処理手順の具体例として、A4横(折り無し)2枚とA3(2つ折り)1枚とA3(3つ折り)5枚をタイプBの封筒(図29参照)に封入する場合を以下に示す。
まず、操作表示部aからA4Y1枚、A3(2つ折り)3枚を封入するという設定入力し、設定完了すると、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図31から算出する。A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」、A3(3つ折り)1枚は換算枚数が「3」となるため、総換算枚数は
「1」×2+「2」×1+「3」×5=「19」
となる(ステップS101)。
【0094】
ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプB(図29参照)では「10」に設定されているので、図29の表から封筒に封入可能な最大枚数「10」を取得し(ステップS102)、両者を比較すると(ステップS103)、
封入物の総換算枚数「19」 > 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104:No)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図31を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「2」−「1」=「1」
となり、A3(3つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「3」−「1」=「2」
となるため、総換算枚数は
「1」×2+「1」×1+「2」×5=「13」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「13」 > 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になる(ステップS107)。このままでは封入不可であるため(ステップS108:No)、更に増し折り処理(+1回=合計+2回)を行った場合の総換算枚数を再々算出する。
【0095】
図31を参照すると、A3(3つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「3」−「1」×2=「1」
となり、総換算枚数は
「1」×2+「2」×5=「12」
となる。ここでA3(2つ折り)は既に増し折り処理がされており、換算枚数が「1」となっているのでこれ以上増し折り処理をすることができないため、増し折り処理は行わず、換算枚数も「1」のままとする。従って、総換算枚数は、
「1」×2+「1」×1+「1」×5=「8」
となる(ステップS111)。
【0096】
そこで、総換算枚数「8」と封筒に封入可能な最大枚数「10」を比較すると、
総換算枚数「8」 < 封筒に封入可能な最大枚数「10」
が成立し、封入可能な状態となり(ステップS112,S113:Yes)、ステップS105で画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始することが可能となる。
【0097】
一方、それでも封入不能な場合には、前述のステップS109及びステップS110の処理を実行し、操作表示部aにエラー表示を行い、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかを操作表示部aに表示させる。
【0098】
なお、図31は用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数との関係を示す図で、この例では、換算枚数は増し折り時に減算して求める。このようにして求めると、増し折り時の換算枚数が1以下になることはないため、換算枚数が1の用紙に対しては増し折り処理を行わないものとしている。なお、図31の関係も、画像形成装置1のRAMにテーブルとして格納され、CPU1Uが図30の処理を実行する際に図29とともに参照する。
【0099】
以上のように、本実施形態によれば、
1) 封入不可と判断された場合に、折り処理された封入物に対して増し折り回数を増加させ、封入物の厚みを低減させるので、封入不可と判断された封入物の封入が可能となる。
2) 封入可否の判断材料に使用する封入物1枚当たりの換算枚数を、設定された増し折り回数(増し折り無しも含む)によって区別するのでしているため、増し折り回数を変更した場合に増し折りされた封入物の換算枚数を少なくすることができる。
3) 2)のように封入物の換算枚数が少なくなり、増し折りされて封入可能になったときに、正確に封入可と判断することができる。
4) ユーザが封筒に封入物を封入しようとする設定を行うときに、折り処理する封入物では増し折り設定に関して配慮する必要がなくなる。
5) 4)に関連して折り設定に関して配慮する必要がなく、折り設定が自動的に設定されるため、封入封緘装置とシステムとしての機能向上と使用性の向上を図ることができる。
などの効果を奏する。
【0100】
なお、本発明は以上に述べた本実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。
【符号の説明】
【0101】
1 画像形成装置
1−A 操作パネル
1U CPU
3 折り/綴じ装置
4 封入装置
74 折りプレート
81 折りローラ
519 パックユニット
538 封筒チャック部
a 操作表示部
a5 中止(リセット)ボタン
a6 再設定ボタン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】
【特許文献1】特開2004−045650号公報
【技術分野】
【0001】
封筒の内部に折り処理された封入物を封入する封入する際、封入の可不可を判断し、封入不可の場合に封入物を増し折りして封入可能とする機能を有する画像形成システム、及び封入物を封筒へ封入する封入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
封筒に封入物を封入封緘する用紙処理において、ユーザが指定した封筒の寸法と封入物のサイズ情報から封入可否を判断し、封入不可の場合に封入物に対して折り処理を施して封入可能にする技術、あるいは、封筒の厚さ、封入物の厚さ、封入枚数、封入前に実測した封入物の厚さ情報などから封入可否を判断し、封入不可の場合に異常を通知する技術などのように、封入可否を判断し封入不可となった場合、その後の如何に処理するかという技術は既に知られている。
【0003】
このような技術の一例として例えば特許文献1(特開2004−045650号公報)に記載された発明が公知である。この発明は、記録媒体の封筒への封入を効率的に行って、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担を軽減することを目的に、原稿を読み取る読取手段より出力された画像情報に基づいて、画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、画像が形成された記録媒体に対して後処理を行う後処理手段とを備えた画像形成装置において、ユーザからの画像が形成される記録媒体の寸法の指定を入力する記録媒体入力手段と、画像が形成された記録媒体が封入される封筒の寸法のユーザからの指定を入力する封筒入力手段と、記録媒体の寸法と封筒の寸法とに基づき、封筒に記録媒体を封入可能か否かを判定する判定手段とを備え、後処理手段は、判定手段が記録媒体を封筒に封入不可と判定した場合に、封筒に記録媒体を封入可能となるように記録媒体の折り処理を行うというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記公知技術では、折り処理した封入物に対して更に増し折り処理した場合について検討されておらず、封入物が増し折りされて封入可能になったにも拘わらず封入不可と判断してしまう場合があった。また、厚さを実測して封入可否を判断すれば良いが、封入直前に厚さを測定して封入不可となった場合に封入物が無駄になってしまうことになる。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、封筒の種類(サイズ)、封入物の種類(用紙サイズ)、折りの種類などをユーザが設定した時点で、選択された種類の封筒に封入可能か否かを判断し、不可と判断された場合は、折り処理される封入物の増し折り回数を増加させて封入可能とし、生産性の向上と資源の無駄を省くことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、第1の手段は、封入する用紙を折り処理するとともに、折られた用紙又は用紙束に対して増し折りする増し折り手段を含む折り手段と、当該折り手段により折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封入手段とを含む画像形成システムであって、前記封筒の種類を選択する封筒選択手段と、折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する折り種類選択手段と、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する第1の記憶手段と、前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された換算枚数の情報と前記折り種類選択手段によって選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する算出手段と、前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する判断手段と、前記判断手段が封入可と判断した場合は前記封入手段へ前記封入物の封入動作を行わせ、前記判断手段が封入不可と判断した場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させる増し折り設定手段と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
第2の手段は、第1の手段において、前記第1の記憶手段は、更に増し折り後の換算枚数を記憶することを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1の手段において、前記算出手段は、増し折り後の総換算枚数を算出することを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記判断手段は、増し折り後に前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り後の総換算枚数とを比較して封入可否を判断することを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたときにエラー表示する表示手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第6の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、実行中のジョブをリセットする手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
第7の手段は、第4の手段において、前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、ジョブを再セットする手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
第8の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記増し折り設定手段は、増し折り無し時のm(m:正の整数)回以上のm<nの関係が成立するn(n:正の整数)回の増し折り回数を設定することを特徴とする。
【0014】
第9の手段は、第1ないし第8のいずれかの手段において、前記増し折り設定手段は、総換算枚数が1のときは増し折り処理は実行させないことを特徴とする。
【0015】
第10の手段は、第1ないし第9のいずれかの手段において、前記折り種類が、Z折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りの1つであることを特徴とする。
【0016】
第11の手段は、第1ないし第10のいずれかの手段において、用紙に画像を形成する画像形成手段、前記封筒選択手段、前記折り種類選択手段、前記第1の記憶手段、前記第2の記憶手段、前記算出手段、前記判断手段、及び前記増し折り設定手段を含む画像形成装置と、前記画像形成装置の後段に連結され、前記折り手段を含む折り装置と、前記折り装置の後段に連結され、前記封入手段を含む封入装置と、を備えていることを特徴とする。
【0017】
第12の手段は、折り手段によって封入する用紙を折り処理し、封入手段によって前記折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封筒への封入方法であって、前記封筒の種類を選択する工程と、折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する工程と、折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する工程と、前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する工程と、前記換算枚数を記憶する工程で記憶された換算枚数の情報と前記折り種類を選択する工程で選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する工程と、前記上限枚数を記憶する工程で記憶された上限枚数と前記算出する工程で算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する工程と、前記判断する工程で封入可と判断された場合は増し折り無しで、前記判断する工程で封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、前記封入工手段によって前記封入物の封入動作を行わせる工程と、を備えていることを特徴とする。
【0018】
なお、後述の実施形態では、封入手段はパックユニット519及び封筒チャック部538、若しくはこれらを含む封入装置4、折り手段は折りプレート74及び折りローラ81、若しくは折り/綴じ装置3、画像形成システムは画像形成装置1、折り/綴じ装置3及び封入装置4からなるシステムに、用紙束は符号60に、封筒選択手段及び折り種類選択手段は操作パネル1−Aに、第1及び第2の記憶手段はRAMに、算出手段及び増し折り設定手段はCPU1Uに、表示手段は操作パネル1−Aに、リセットする手段は操作パネル1−Aの操作表示部aの中止(リセット)ボタンa5に、再セットする手段は操作パネル1−Aの操作表示部aの再設定ボタンa6に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、封筒の種類、封入物の種類、折りの種類などをユーザが設定した時点で、選択された種類の封筒に封入可能か否かを判断し、不可と判断された場合は、折り処理される封入物の増し折り回数を増加させて封入可能とし、生産性の向上と資源の無駄を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【図2】図1に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。
【図3】折り/綴じ装置の全体構成を示す図である。
【図4】図3の中折り機構の詳細を示す正面図である。
【図5】図4において用紙束が端面綴じ処理トレイ上で整合された状態を示す図である。
【図6】図5の状態から用紙束が端面綴じ処理トレイ上を放出爪によって押し上げられる状態を示す図である。
【図7】図6の状態から用紙束が中折り処理トレイに搬送されるときの状態を示す図である。
【図8】図7の状態から用紙束が中折り処理トレイ側に搬送された状態を示す図である。
【図9】図8の状態から用紙束が中折り処理トレイで中綴じ処理されているときの状態を示す図である。
【図10】図9の状態から用紙束が中折り処理トレイで中折り位置に位置しているときの状態を示す図である。
【図11】図10の状態から折りプレートと折りローラにより中折り後、増し折りが実行されているときの状態を示す図である。
【図12】図11の状態から中折り及び増し折りが完了して排紙されるときの状態を示す図である。
【図13】封入装置の内部構造を示す図である。
【図14】画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系を示す斜視図である。
【図15】画像形成装置の給紙段の各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図である。
【図16】図15の横断面図である。
【図17】封入装置における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。
【図18】封筒チャック部において封筒が開口部を開封マイラの下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図である。
【図19】封筒チャック部において封筒内に開封マイラの下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。
【図20】図19の状態からチャックコロの逆回転を停止させて封筒の上昇動作を止めたときの状態を示す斜視図である。
【図21】封入装置のパックユニットの構成を示す正面図である。
【図22】封筒の構成を示す正面図である。
【図23】原稿の構成を示す正面図である。
【図24】操作パネルの正面図である。
【図25】図24に示した操作パネルの操作表示画面の表示例を示す図である。
【図26】画像形成装置の操作パネルの操作表示画面から封入ボタンを押下して封入設定を行った後に実行される処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】本実施形態における用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数(増し折り無しと増し折り1回の場合)の関係を示す図である。
【図28】封筒のタイプとタイプ別に設定された最大封入可能枚数の関係を示す図である。
【図29】画像形成装置の操作パネルの操作表示画面に表示されるエラー表示の例を示す図である。
【図30】図26のフローチャートに示した処理に対して増し折り回数を2回に設定したときの処理手順を示すフローチャートである。
【図31】用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数との関係を示す図で、換算枚数を増し折り時に減算して求める例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、封筒に封入物が封入可能か否かを判定し、封入不可と判断した場合に封入物が折り紙であれば、折り処理された封入物に対して増し折り回数を増加させ、封入物の厚みを低減させて封入物を封入可能とするものである。その際、封入可否の判断材料に使用する封入物1枚当たりの換算枚数を、設定された増し折り回数(増し折り無しも含む)によって区別し、増し折り回数を変更した場合に増し折りされた封入物の換算枚数が少なくなり、封入可能と判断できるようにしたことを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システムのシステム構成を示す図である。同図において、本実施形態に画像形成システムは、画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入装置4から基本的に構成されている。画像形成装置1は本体部がMFP(Multi Function Peripheral)からなり、上部にはADF2と表示装置付きの操作パネル1−Aが、下部には複数の給紙段1−Bがそれぞれ設けられている。また、折り/綴じ装置3は所謂用紙後処理装置と称されるものである。
【0023】
封入を行う封筒、封入物は画像形成装置1にある給紙段1−Bにそれぞれセットされており、画像形成装置1から用紙後処理装置3、封入装置4へそれぞれ搬送され、折り処理を行いたい場合は用紙後処理装置3で折り処理が施され、封入装置4内で封入された後に積載トレイ4−Aに排出される。
【0024】
図2は、図1に示した画像形成システムの制御構成を示す図である。図2において、オンラインの画像形成システムは、画像形成装置1に対して折り/綴じ装置3が接続され、この折り/綴じ装置3に封入装置4が接続されるという構成になっている。画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入装置4はそれぞれCPU1U,3U,4Uと通信ポート1P,3P1,3P2,4Pを備え、画像形成装置1と折り/綴じ装置3は通信ポート1Pと3P1により、折り/綴じ装置3と封入装置4は通信ポート3P2と4Pにより相互に通信可能となっている。操作パネル1−Aは画像形成装置1に図示しないI/Fにより接続され、画像形成装置1のCPU1Uからの表示指示により後述の表示が実行され、操作パネル1−Aからのキー入力若しくはタッチ入力により画像形成装置1に対してユーザから操作入力が行われる。
【0025】
画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入封緘装置4にそれぞれ搭載されているCPU1U,3U,4Uは、同じく画像形成装置1、折り/綴じ装置3、及び封入封緘装置4にそれぞれ搭載されたROMに格納されたプログラムをそれぞれ読み出し、RAMに展開するとともに、図示しないHDDにダウンローラされたアプリケーションプログラムを読み出し、RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用して、前記プログラムコードに従った処理を実行する。これにより、前述の表示制御や処理が行われる。
【0026】
これらの各装置は、前記通信ポート1P,3P1,3P2,4Pを介して電気的に直列に、また、少なくとも用紙搬送路を介して機械的にも直列に接続されており、オンライン処理の場合には、電気的には同時に制御される。後述のフローチャートの処理は画像形成装置1のCPU1Uによって指示され、各装置で実行される。
【0027】
図3は折り/綴じ装置3の全体構成を示す図である。本実施形態に係る折り/綴じ装置3は、図1にも示したように画像形成装置1の側部に取り付けられており、画像形成装置1より排出された用紙は折り/綴じ装置3に導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に穿孔処理を施すパンチユニット100を有する搬送路Aを通り、搬送ローラ103を介して上トレイ201へ導く搬送路B、加圧ローラ5及び排紙ローラ6を介してシフトトレイ202へ導く搬送路C、整合及びスティプル綴じ等を行う処理トレイ(以下、端面綴じ処理トレイとも称する)Fへ導く搬送路Dへ、分岐爪15及び分岐爪16によって振り分けられるように構成される。端面綴じ処理トレイFで整合及びスティプル等を施された用紙は、偏向手段である分岐ガイド板54と可動ガイド55により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、中綴じ、中折り等を施す処理トレイ(以下、中折り処理トレイとも称する)Gへ振り分けられるように構成され、中折り処理トレイGで折り等を施された用紙は搬送路Hを通り排紙ローラ118によって更に下流に接続された封入装置4へ導かれる。
【0028】
また、搬送路D内に分岐爪17が配置されて、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持され、用紙後端がこれを通過した後、搬送ローラ9、10、スティプル排紙ローラ11のうち少なくとも搬送ローラ9を逆転することにより用紙後端を案内ロール8に沿って用紙収容部Eへ導いて滞留させ、次用紙と重ね合せて搬送することが可能となっている。この動作を繰り返すことで2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。
【0029】
搬送路B、搬送路C、搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置1から受け入れる用紙を検出する入口センサ301が配置され、その下流に順に入口ローラ110、パンチユニット100、パンチ屑ホッパ101、搬送ローラ102、分岐爪15、分岐爪16が配置されている。分岐爪15及び分岐爪16は図示しないバネにより図3の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方に、各々回動する。この回動動作によって搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。搬送路Bへ用紙を導く場合は、分岐爪15は図3の状態で前記ソレノイドはOFF、搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態から前記ソレノイドをONし、分岐爪15を上方に、分岐爪16を下方に回動させる。搬送路Dへ用紙を導く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、分岐爪15は図3の状態から前記ソレノイドをONし、上方に回動させる。
【0030】
搬送路Cと搬送路Dを通過した用紙は、搬送路Iで合流し、再び分岐爪116によって、搬送路Jと搬送路Kへ振り分けられる。搬送路Kは1枚の用紙でも綴じ処理された用紙束でも搬送することが可能である。また、搬送路Hと搬送路Kを通過した用紙は、分岐爪117を介して搬送路Lで合流し、排紙ローラ118によって更に下流に接続された後処理機、本実施形態では、封入装置4へと搬送される。
【0031】
本実施形態における折り/綴じ装置3に設けられた用紙積載装置は、シフト排紙ローラ6、戻しコロ13、紙面検知センサ330、シフトトレイ202、図示しないシフトトレイ202の昇降機構及びシフト機構等により構成される。なお、これらの用紙積載装置は公知の技術なので、詳細についての説明は省略する。
【0032】
処理トレイFは端綴じのスティプル処理を施すトレイである。スティプル排紙ローラ11により端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙は、端面綴じ処理トレイF上で順次積載される。この場合、用紙毎に叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53にて横方向(用紙搬送方向と直交する用紙幅方向)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、CPU3Uからのスティプル信号により端面綴じスティプラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束は、ただちに放出爪52aを有する放出ベルト52によりシフト排紙ローラ6(駆動ローラ6a、従動ローラ6b)へ送られ、受取り位置にセットされているシフトトレイ202に排出される。
【0033】
放出爪52a,52a’は、放出ベルトHPセンサ311によりホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりON、OFFする。この放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置されており、処理トレイFに収容された用紙束を交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転し、これから用紙束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52a’の背面で、処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端を揃えても良い。
【0034】
また、図示しない放出モータにより駆動される放出ベルト52の駆動軸には、用紙幅方向整合中心に放出ベルト52とその駆動プーリとが配置され、それに対して対称に複数の放出ローラ56が所定間隔で配置されている。放出ローラ56の周速は放出ベルト52の周速より速くなるように設定されている。叩きコロ12は支点を中心に叩きSOLによって振り子運動を与えられ、端面綴じ処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を後端フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12は反時計回りに回転する。ジョガーフェンス53は、図示しない正逆転可能なジョガーモータによりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向(用紙搬送方向に対して直交する方向)に往復移動する。
【0035】
端面綴じスティプラS1は、図示しない正逆転可能なスティプラ移動モータによりタイミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の一側端には、端面綴じスティプラS1のホームポジションを検出するスティプラ移動HPセンサが設けられており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジションからの端面綴じスティプラS1移動量により制御される。
【0036】
分岐ガイド板54と可動ガイド55は用紙束を偏向して中綴じ、中折り処理トレイGに送る機能を有する。分岐ガイド板54は支点54aを中心に上下方向に回動自在に設けられ、その下流側に回転自在な加圧コロ57を有しており、図示しないスプリングにより放出ローラ56に加圧される。また、分岐ガイド板54は、図示しないカムによって駆動され、回動位置が制御される。
【0037】
可動ガイド55は放出ローラ56の回転軸に回動自在に支持され、可動ガイド55には回動自在に連結されたリンクアームを介して所定範囲回動自在に設定され、前記分岐ガイド板54を駆動するカムによって同じく駆動され、回動位置が制御される。従って、分岐ガイド板54と可動ガイド55は同一のカムによって駆動されることにより、連動して駆動されることになる。
【0038】
図3に示すように可動ガイド55及び放出ローラ56からなるシート束偏向機構の下流側に中折り処理トレイGが設けられている。中折り処理トレイGは、前記シート束偏向機構の下流側にほぼ垂直に設けられており、中央部に中折り機構が、その上方に束搬送ガイド板上92が、また、下方に束搬送ガイド板下91が配置されている。また、束搬送ガイド板上92の上部には束搬送ローラ上71が、下部には束搬送ローラ下72がそれぞれ設けられている。束搬送ガイド板下91の側面には、当該側面に沿って両側に中綴じジョガーフェンス250が設けられ、この中綴じ下ジョガーフェンス250が設置されている箇所に中綴じスティプラユニット(中綴じスティプラUNI)が配置されている。中綴じジョガーフェンス250は図示しない駆動機構により駆動され、用搬送方向に直交する方向(シートの幅方向)の整合動作を行う。中綴じスティプラUNIは、クリンチャ部とドライバ部とが対となったもので、各中綴じスティプラS2対がシートの幅方向に所定の間隔をおいて2対設けられている。なお、ここでは、2対固定した状態で設けているが、一対のクリンチャ部とドライバ部とをシートの幅方向に移動させて2箇所綴じを行うように構成することもできる。
【0039】
前記束搬送ローラ上、下71,72は、それぞれ駆動ローラと従動ローラとが一対となったローラ対からなり、束搬送ローラ上71には、ローラ対のニップ間距離を測定する測距センサが設けられている。これによりシート束を挟持したときに前記ニップ間距離を検出し、前記CPU3Uに送信することにより、CPU3U側でシート束の厚み情報を取得することが可能になる。CPU3Uでは、取得した厚み情報に基づいて後述のモード設定を行うことができる。
【0040】
また、束搬送ガイド板下91を横切るように可動後端フェンス73が配置され、タイミングベルトとその駆動機構とを備えた移動機構によりシート搬送方向(図において上下方向)に移動可能となっている。駆動機構は図示しないが、前記タイミングベルトが掛け渡された駆動プーリと従動プーリと、駆動プーリを駆動するステッピングモータとにより構成されている。同様に束搬送ガイド板上92の上端側には、後端叩き爪251と、その駆動機構が設けられている。後端叩き爪251はタイミングベルト252と図示しない駆動機構とによって前記シート束偏向機構から離れる方向とシート束の後端(シート束導入時に後端に当たる側)を押す方向とに往復移動可能となっている。
【0041】
中折り機構は、中折り処理トレイGのほぼ中央部に設けられ、折りプレート74と折りローラ81と、折られたシート束を搬送する搬送路Hを含む。折りプレート74は前後側板に立てられた各2本の軸に長穴部が嵌合することによって支持され、リンクアームと折りプレート駆動カムによって折りプレート駆動モータの回転運動を往復直線運動に変換することにより駆動される。折りプレート74は中折り処理トレイGの用紙束収容領域から完全に退避したホームポジション位置と中折り処理トレイGの用紙束収容領域に突出し、用紙束中央を折りローラ81のニップに押し込む位置との間を往復動する。
【0042】
なお、図3において、符号302は上トレイ201への用紙の排紙を検知する上排紙センサ、符号303はシフトトレイ203への用紙の排紙を検知するシフト排紙センサ、符号304は用紙収容部に用紙を収容する際に用紙の位置を検出する用紙検知センサ、符号305は端面綴じ処理トレイFへ至る用紙の搬送を検知する用紙検知センサ、符号310は端面綴じ処理トレイF上の用紙の有無を検知する用紙有無検知センサ、符号321は中折り処理トレイGに進入した用紙を検知する用紙検知センサ、符号326は後端叩き爪251のホームポジションを検出するためのホームポジションセンサである。
【0043】
本実施形態に係る折り/綴じ装置3では、後処理モードに応じて下記の排出形態をとる。
(1)ノンスティプルモードa:搬送路A、搬送路Bを通り上トレイ201へ排出する。
(2)ノンスティプルモードb:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路Jを通りシフトトレイ202へ排出する。
(3)ソート、スタックモード:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路Jを通りシフトトレイ202へ排出する。その際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交方向に移動し、排出される用紙を幅方向で仕分けられる。
(4)スティプルモード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び綴じを施し、搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出する。
(5)中綴じ製本モード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施し、更に処理トレイGで中央折りを施し、搬送路H、搬送路Lを通り、排紙ローラ118から後段の装置に排出する。
(6)封入モード:搬送路A、搬送路C、搬送路I、搬送路K、搬送路Lを通り排出されるノンスティプルモードと、搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び綴じを施され搬送路C、搬送路I、搬送路K、搬送路Lを通り排出されるスティプルモードと、搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施し、更に処理トレイGで中央折りを施して搬送路H、搬送路Lを通って排出する中綴じ製本モードとを自由に選択し、封筒に封入する。
【0044】
図4ないし図12は中綴じ製本モードの動作を示す動作説明図である。このうち、図4は動作前の端面綴じ処理トレイFと中折り処理トレイGを示す正面図である。
【0045】
図1において、搬送路Aから分岐爪15と分岐爪16とによって振り分けられたシートは、搬送路Dに導かれ、搬送ローラ7、搬送ローラ9、搬送ローラ10、及びスティプル排紙ローラ11により図4に示す端面綴じ処理トレイFに排出される。端面綴じ処理トレイFでは、前記(4)で説明したスティプルモード時と同様にスティプル排紙ローラ11により順次排出されるシートを整合し、スティプルする直前までは前記スティプルモード時と同様に動作する(図5参照:シート束が後端フェンス51で整合された状態を示す)。
【0046】
シート束がスティプル処理トレイFで仮整合された後、図6に示すように放出爪52aによって持ち上げられ、図7に示すようにシート束先端部は放出ローラ56と加圧コロ57により挟持される。次いで、分岐ガイド板54と可動ガイド55とが回動し、前述のように可動ガイド55と分岐ガイド板54とによって中折り処理トレイGへの経路が形成される。シート束は、更に放出爪52aと放出ローラ56とにより駆動力を得て、前記経路を通って中折り処理トレイG側へ搬送される。放出ローラ56は放出ベルト52の駆動軸に設けられ、放出ベルト52と同期して駆動される。
【0047】
その後、放出ローラ56をシート束後端が通過するまで放出爪52aによって運ばれ、更に図8の位置まで束搬送ローラ上71と束搬送ローラ下72によって搬送される。可動後端フェンス73の停止位置は各シート束の搬送方向のサイズに応じて異なる位置に設定されており、可動後端フェンス73はシートサイズに応じた位置で待機している。待機している可動後端フェンス73にシート束先端が当接してスタックされたとき、図9に示すように束搬送ローラ下72の圧が解除され、後端叩き爪251によりシート束の後端を叩いて搬送方向の最終的な揃えを行う。一方、シート束の幅方向は、中綴じスティプラUNIより下側に設けられた中綴じジョガーフェンス250によって整合される。従って、シート束の幅方向は中綴じジョガーフェンス250により、長さ方向(搬送方向)は可動後端フェンス73と後端叩き爪251によりそれぞれ整合される。
【0048】
このとき、サイズ情報、枚数情報、束厚み情報によって、ストッパ(可動後端フェンス73)や中綴じジョガーフェンス250の押し込み量を最適の値に変更し整合する。また、束の厚みがあると搬送路内の空間が減少するため、一度の整合動作では整合しきれないケースが多い、このため整合回数を増加させてより良い整合状態を実現することができる。
【0049】
更に、上流側でシートを順次重ね合せる時間はシート枚数が多ければ多いほど増加するので、次の束を受け入れるまでの時間が多くなる。その結果、整合回数を増加してもシステムとして時間の損失を生じることがなく、効率的に良い整合状態を実現可能となる。このことから上流の処理時間に応じ、整合回数を制御することでも効率的な処理が可能であることは言うまでもない。
【0050】
そして、その中央を中綴じスティプラS2により綴じ処理する(図9)。従って、可動後端フェンス73でシート束を位置決めする位置は、スティプラS2によってスティプルする位置がシート束の中央部となる位置である。ここで、可動後端フェンス73は可動後端フェンスHPセンサ322からのパルス制御により位置決めされていて、後端叩き爪251は後端叩き爪HPセンサ326からのパルス制御により位置決めされている。
【0051】
図10に示すように、中綴じされたシート束は束搬送ローラ下72の加圧が解除されたまま、可動後端フェンス73の移動に伴って上方に運ばれ、折り位置が折りプレート74の先端に対向する位置で停止する。次いで、図10及び図11に示すように、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート74により押され、その対向する折りローラ81のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ81はそのシート束を加圧搬送することによって、シート束中央に折りを施す。その後、増し折りの必要があれば、図11にしめした増し折り処理が実行される。
【0052】
中綴じされたシート束は折り処理のために上方に移動するため、可動後端フェンス73の移動のみで確実にシート束を搬送することができる。仮に折り処理のために下方に移動させようとすると可動後端フェンス73の移動のみでは摩擦や静電気の影響により可動後端フェンス73の下降に追従するかどうかは不明確であり、搬送の確実性に乏しくなる。そのため、可動後端フェンス73を下降させる場合には、搬送ローラ等の別の手段を要することになり、構成的にも複雑になる。
【0053】
図11及び図12は、図3に示した搬送路Hに設けられた増し折り機構とともにその動作を示す図である。増し折り機構は、用紙後処理装置3において中綴じ処理を行った冊子の折り目を増し折りする機構である。図11は前記のように折りローラ81によって中折りした後、増し折り機構において加圧ローラによって用紙束の折り目を増し折りする際の動作を示し、図12は増し折り処理後の排紙処理時の状態を示す。
【0054】
図11及び図12において、加圧ローラ258は折りローラ81の搬送方向下流側の近接した位置に設けられ、シート搬送方向に対して直交する方向に移動する。図11に示すように用紙束60は、折りローラ81によって折られた後、そのまま矢印方向に搬送され、用紙束60先端がセンサ323を通過してから用紙束60先端が加圧ローラ258による押圧位置に対応する位置まで一定パルス数搬送されて停止する。搬送モータとして例えばステッピングモータを使用すると、搬送距離を駆動パルス数で制御することができる。なお、搬送距離の制御はステッピングモータのステップ数を使用するもの以外のものでも可能であり、ステッピングモータは一例であり、搬送モータの種類を限定するものではない。加圧ローラ258は用紙搬送方向に対して直交する方向に移動し、その移動の過程で用紙先端の折り部を加圧する。そこで、用紙束先端の停止位置は加圧ローラ258の前記移動軌跡上に設定されている。
【0055】
増し折り機構は、加圧ローラ258、加圧ローラ258を移動させる駆動モータ258a、用紙搬送方向と直交する方向に延設され、加圧ローラ258のホルダを上下動可能に案内するガイド部材258b、用紙搬送方向と直交する方向に延設されたガイドレールに沿って摺動自在に保持されるとともに加圧ローラ258を支持するブラケット258d、前記加圧ローラ258のホルダを前記ブラケット258dに対して上下動可能に連結し、圧縮スプリングによって加圧ローラ258に押圧力を付与する支軸258c等を含む公知の構成のものである。
【0056】
図12に示すように加圧ローラ258は用紙束の搬送範囲外に初期位置が設定され、図11に示す位置に用紙束先端が達したときに用紙束を停止させ、その位置で、駆動モータ258aの回転により図示しない動力伝達機構によりブラケット258dがガイドレールに沿って用紙束搬送方向と直交する方向(紙面に垂直な方向)に往復動し、用紙束先端の折り目を加圧する。これにより折り目の増し折り処理が行われ、折り目が強化され、用紙束も平坦化される。増し折りが終了し、加圧ローラ258が初期位置に退避すると、折りローラ対81によって用紙束の搬送が再開され、用紙検知センサ256を通過し、排紙搬送ローラ257及び排紙ローラ118(図3参照)によって後続の装置へ搬送される(図12:矢印方向)。
【0057】
図12に示すように、折りを施されたシート束は排紙ローラ118により後段の封入装置4へ搬出される。このとき、シート束後端が折り部通過センサ323に検知されると、折りプレート74及び可動後端フェンス73はホームポジションに復帰し、束搬送ローラ下72も加圧され、シート束の搬送が可能になる状態に復帰し、次のシートに備える。また、次のジョブが同シートサイズ同枚数であれば、可動後端フェンス73は再び図8の位置に移動して待機しても良い。
【0058】
なお、図3ないし図12では、中折り機能を備えた折り/綴じ装置を例示しているが、折り装置としてZ折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りなどの機能を備えた例えば特開2009−67537号公報などで公知の折り装置を使用することも可能である。
【0059】
図13は本実施形態における封入装置4の内部構造を示す図である。
画像形成装置1の給紙段1−Bにセットされた封筒は画像形成装置1内部の画像形成要素に給紙され、宛名等を画像形成(印字)され、折り/綴じ装置3を経た後に封入装置4へ搬送されてくる。封筒は入口搬送路505から搬入され、入口センサ504によって検知された後、各搬送ローラが駆動されて封筒の搬送が開始される。図13では、上搬送分岐爪506は下搬送路509に導く位置へ回動し、移動しており、封筒は下搬送路509へ導かれ、搬送されていく。下搬送路509の縦搬送路511と封入物搬送路512の分岐位置には下搬送分岐爪510が設けられ、下搬送分岐爪510は縦搬送路511に封筒を導く位置(図13において図示反時計方向に会同し、縦搬送路511側を開放した位置)へ移動している。これにより、封筒は縦搬送路511へ搬送されていく。縦搬送路511の最下流側にはチャックコロ対520が設けられ、封筒のまち部を噛んだ状態で保持し、封入物が封入されてくるのを待つ。このとき揺動コロ対522は矢印の方向へ退避しており、封筒とは接しない位置にいる。
【0060】
画像形成装置1では、ADF2から搬送された原稿を読み取った後、読み取った原稿サイズに対応したサイズの用紙が給紙段1−Bから画像形成装置1内に給紙され、画像形成された後に折り/綴じ装置3へ搬送される。封入物に折り処理、あるいは綴じ処理を行いたい場合は、ここで各処理が施され封入装置4へ搬送されてくる。封入物に折り処理も綴じ処理も行わない場合は、折り/綴じ装置3の搬送路A,C,I,K,Lを抜けて封入装置4へ搬送されてくる。封入物は入口搬送路505に搬入されてくる。入口センサ504にて封入物を検知後、各搬送ローラが駆動され、封入物の搬送が開始される。
【0061】
上搬送分岐爪506は下搬送路509に導く位置へ移動しており、封入物は下搬送路509へ搬送されていく。更に下搬送分岐爪510は封入物搬送路512に導く位置(図13に示した位置)へ移動しており、封入物は封入物搬送路512へ搬送されていく。封入物は封入物排紙センサ513を通過し、中間トレイ515へ排出される。中間トレイ515に排出後、戻しコロ514は中間トレイ515に接する位置へ移動し、封入物を後端ストッパ518の方向へ搬送する。搬送完了後、サイドジョガー対517にて整合動作を行う。封筒に封入する全ての封入物が揃うまで同じ動作を繰り返す。
【0062】
封入物が全て中間トレイ515上に積載された後、後端ストッパ518は矢印の方向へ退避する。退避後先端ストッパ516は矢印の方向へ移動を開始し、封入物束をパックユニット519内へ搬送し、封入物束はパックユニット519内の上下のコロ542,543にニップされる(図21参照)。封入物のパックユニット519への搬送完了後、パックユニット519は支点546を回動支点として矢印の方向へ移動し、封入物束は、チャックコロ対520で保持された封筒へパックユニット519内の前記コロ542,543によって搬送され、封筒内に封入される。封入完了後、揺動コロ対522は矢印と逆方向に移動し、封筒の排紙搬送路523への搬送を開始する。封筒は排紙搬送路523内を搬送され、封筒排紙センサ524を通過し、封筒積載トレイ526へ排紙される。
【0063】
なお、上搬送分岐爪506は上排紙トレイ525側の上搬送路507と下搬送路509の分岐部に設けられ、図13に示した位置とは逆側の分岐位置(図13の位置から時計方向に回動し、上搬送路507側が開放される位置)に位置した場合には、封筒あるいは封入物は上搬送路507から上排紙トレイ525に排出される。なお、符号508は上排紙トレイ525に排紙される封筒や封入物を検知する排紙センサである。
【0064】
図14は画像形成装置1の給紙段1−Bの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系を示す斜視図である。同図において、給紙段1−Bの各給紙カセットには、収納する各用紙サイズ又は封筒サイズにそれぞれ対応させて形成したサイズ指示板527が取り付けてある。給紙カセットを装置本体にセットすると本体側にそのサイズ指示板527に対応させて設けてあるサイズ検知センサ528がそのサイズ指示板527を検知してカセット内に入っている用紙又は封筒(図14では封筒Pfがセットされている。)のサイズを検知する。なお、給紙カセットの各側面には、サイズシール529が貼着され、ユーザがカセット内の収納物のサイズを一目でわかるようにしてある。
【0065】
図15は画像形成装置1の給紙段1−Bの各給紙カセットと用紙サイズ検知手段及び封筒サイズ検知手段を共に兼ねるサイズ検知系の他の例を示す斜視図、図16は図15の横断面図である。
【0066】
図15及び図16に示すように本実施形態における給紙段1−Bでは、底板530上に用紙あるいは封筒Pfを載置し、それを図16に示すガイドロッド533に沿って矢示M方向にスライド可能な一対のサイドガイド531,532によって挟んで底板530の中央位置にセットする。その底板530の下側には、サイドガイド532の位置を検知することにより底板530上の用紙サイズを検知するサイズ検知装置534を配設し、それによって検知した値を予め記憶させてあるサイズデータと比較して、底板530上にセットされている用紙P又は封筒Pfのサイズを認知することができるようにしている。サイズ検知装置534としては、例えば可変抵抗型位置センサが使用される。用紙サイズはこの可変抵抗型位置センサから出力される抵抗値若しくは抵抗値の変化からCPU1Uで容易に検出することができる。
【0067】
図17は、封入装置3における封筒チャック部の構成を示す要部断面図である。同図において、封筒チャック部538は、縦搬送路511の最下流に設けられ、上下方向に互いに圧接して回転可能な一対のチャックコロ520、536(ローラでも良い)とからなる。チャックコロ520,536の上流側の縦搬送路511には、チャックコロ520,536のニップ部に封筒Pfを案内する封筒ガイド535,539と、ニップ部の搬送上流側に封筒検知用センサ537とが設けられ、下側のチャックコロ520の一部に弾性変形可能なシート状の開封部材となる開封マイラ521の一部が当接している。開封マイラ521は、チャックコロ520,536によって保持される封筒Pfの開口部内に一部を挿入させることによって封筒を開封し得る位置に配設されている。
【0068】
チャックコロ520,536は、略垂直方向に並んで配置され、互いに圧接している。また、封筒ガイド535,539は、封筒Pfを縦搬送路511から用紙が移送される位置へ案内してチャックコロ520,536のニップ部へ導くと共に、チャックコロ520,536に達した封筒Pfを更に下方へ導き、その際に封筒を下側のチャックコロ520に略沿わせて案内する。
【0069】
開封マイラ521は、例えば薄いフィルム状の樹脂材で形成され、チャックコロ520に近接して配設されている。開封マイラ521の上端側は固定されており、通常は下端部より少し上側の部分が下側のチャックコロ520に材料自身の持つ弾性力によって所定の加圧力で当接している。図18は封筒チャック部538において封筒が開口部Ponを開封マイラ521の下端よりも下側で保持された状態を示す要部断面図、図19は封筒チャック部538において封筒内に開封マイラ521の下端が入り込んだ状態を示す要部断面図である。
【0070】
この封筒チャック部538は、封筒Pfが下方へ向けて搬送されてくると、それを封筒ガイド535,539によってチャックコロ520,536間に案内する。次にその封筒Pfは、それぞれ回転するチャックコロ520,536の搬送力によってチャックコロ520と開封マイラ521の間へ送られる。用紙を封筒内へ案内する際には、封筒Pfのフラップ(封筒代)Pfcの部分が図18に示すようにチャックコロ520,536によって互いに挟持される位置で停止させる。この位置は、センサ37がフラップPfcの端部の通過を検知した位置であり、CPU4Uは、チャックコロ520,536を回転駆動する図示しない駆動モータの回転を停止させる。これにより、封筒Pfは停止する。このとき、封筒Pfの開口部Ponは同図に示すように開封マイラ521の下端521aよりも下側に位置する。
【0071】
次に、CPU4Uはチャックコロ520,536を逆回転させる(矢示N方向)。これにより、封筒Pfがスイッチバックして縦搬送路511を上方向に搬送される。その際、開封マイラ521は自己の弾性力によって下端側が封筒のフラップPfcの部分に接しているので、その開封マイラの下端521aが図19に示すように封筒の開口部Pon内に入り込む。この状態で、チャックコロ520,536の逆回転を停止させることにより、封筒Pfの上昇動作が止まる。図20は、このときの状態を示す斜視図であり、封筒Pfは、同図に示すように開封マイラ521の下端521aが封筒Pfの開口部Pon内に挿入された開封状態にセットされる。
【0072】
図21は封入装置4のパックユニット519の構成を示す正面図である。同図において、パックユニット519は、上パック部540と下パック部541とからなり、その上パック部に上コロ542が、下パック部に下コロ543がそれぞれ回転可能に取り付けられている。また、前記上下のパック部540,541の右端側には挿入ガイド544,545が取り付けられている。挿入ガイド544,545は、基端側が上下のバック部540,541に回動可能に支持され、両者は弱いバネによって先端側が互いに接近するように付勢されている。これにより、束状の封入物が挿入ガイド544,545間を通過する際には、両挿入ガイド544,545が押し開かれ、封入物は大きな抵抗を受けることなく搬送される。
【0073】
パックユニット519は、パックユニット519を回動可能に支持する支軸546を支点に回動し、図20に示した状態で待機した開封マイラ521とフラップPfcとの間に両挿入ガイド544,545が挿入される。この状態で前述のように退避後先端ストッパ516が矢印の方向へ移動し、上下のコロ542,543が駆動され、封入物は、両挿入ガイド544,545間を通って封筒内に搬送される。
【0074】
図22は封筒の構成を示す正面図、図23は原稿の構成を示す正面図である。封筒は封入口の長さをL1、封筒の奥行きの長さをL2として、この2つの長さL1,L2から封筒サイズが決定される。原稿は副走査方向の長さをL3、主走査方向の長さをL4して、この2つの長さL3,L4から原稿サイズが決定される。
【0075】
図24は画像形成装置1の上面に設置されている操作パネル1−Aの正面図である。
【0076】
同図において、操作パネル1−Aは、操作表示画面a、テンキーb、ストップキーc、スタートキーd、電源キーe、機能選択キー群fを備えている。操作表示画面aにメッセージや入力キーが階層表示され、テンキーbは数字入力を行う。ストップキーcは処理の停止を入力し、スタートキーdは画像形成開始のトリガー信号を付与する。電源キーeは電源のON/OFFを制御する。機能選択キー群fは、コピー、プリンタ、スキャナなどの各機能を選択するためキーが複数設置されたものである。
【0077】
図25は図24に示した操作パネル1−Aの操作表示画面aの表示例を示す図である。同図の表示例は、画像形成装置1の給紙段1−Bの1段目にA4Y(横)の用紙、2段目にA4T(縦)の用紙がセットされているときの状態である。なお、本実施形態では用紙サイズをA4としているが、この例は、原稿と同サイズの用紙が縦と横にセットされていることを示したものである。
【0078】
封筒への封入処理を行うため、図25の操作表示画面aにある封入のタブの封入ボタンa1を押下し、原稿をADF2にセットし、操作パネル1−Aのスタートキーdを押下すると、給紙段1−Bにセットされた封筒が搬送され、その後1段目、又は2段目の給紙段1−Bから用紙が給紙され、封入物の画像形成を行う。本実施形態では、コピー動作を例にとっているが、プリンタ動作の場合には、PCから送信される画像データに基づいて画像形成するだけで、コピー動作と同様である。ここで、封入物に折り処理をしたい場合は、折りボタンa2を押下して折り種類(2つ折り、3つ折りなど)を設定する。綴じ処理をしたい場合は、フィニッシャーボタンa3を押下して綴じ種類(中綴じ、端綴じなど)を選択する。
【0079】
以下、A4Yの用紙(折り処理無し)とA3の2枚重ね折りを設定した例に挙げ、この例に基づいて説明する。
【0080】
図26は画像形成装置1の操作パネル1−Aの操作表示画面aから封入ボタンa1を押下して封入設定を行った後に実行される処理の処理手順を示すフローチャート、図27は本実施形態における用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数(増し折り無しと増し折り1回の場合)の関係を示す図、図28は封筒のタイプとタイプ別に設定された最大封入可能枚数の関係を示す図である。図27及び図28の関係は、予めテーブル化されてRAMなどのメモリに格納され、画像形成装置1のCPU1Uが後述の制御の際に参照して所定の演算を行う。なお、図27において、「折り無し」の場合は、1枚当たりの換算枚数は0で良く、増し折り回数が設定されることはないので「−」と表示されている。また、図27では、A3とA4について表しているが、画像形成システムは封筒に封入する全ての用紙サイズについて折り種類と換算枚数の関係の情報を保持している。
【0081】
図26に示したこのフローチャートでは、操作表示部aから封入する用紙の枚数、折りの種類を入力し、その設定が完了すると、図27を参照して用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を算出し(ステップS101)、封筒種類に応じた封入可能な封入物の最大枚数換算値を、図28を参照して算出する(ステップS102)。次いで、封入物の総枚数換算値と封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して封入の可否を判断する(ステップS103)。この判断で封入可能であれば、画像形成、折り処理、及び封入処理を開始する(ステップS105)。
【0082】
一方、封入不能であれば、折り用紙に対して増し折り回数を1回増加し、図27を参照して用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を再設定する(ステップS106)。次いで、封入物の総枚数換算値と再設定した封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して封入可否を判断し(ステップS107)、封入可能であれば(ステップS108−Yes)、ステップS105に移行して画像形成、折り処理、封入処理を開始する。
【0083】
また、ステップS108で封入不能であれば、画像形成、折り処理、封入処理を開始することなく操作表示部aにエラー表示を行い(ステップS109)、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかを操作表示部aに表示させる(ステップS110)。
【0084】
具体例を以下に示す。
【0085】
1)具体例1:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)1枚とA3(2つ折り)3枚をタイプBの封筒(図28参照)に封入する場合には、図25の操作表示画面aから、A4横1枚とA3(2つ折り)3枚を封入するという設定を完了すると、用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を算出する(ステップS101)。ここでは、図27を参照し、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を算出する。A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、3枚では「6」となる。従って、総換算枚数は「1」+「2」×3=「7」となる。
【0086】
次いで、封筒の種類に応じた封入可能な封入物の最大枚数換算値を、図28を参照して算出する(ステップS102)。封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「10」に設定されている。両者が算出されると、両者を比較し、
封入物の総換算枚数「7」 < 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になることから、画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始することが可能と判断し(ステップS103,S104)、ステップS105で画像形成、折り処理、封入処理を開始する。
【0087】
2)具体例2:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)1枚とA3(2つ折り)3枚をタイプAの封筒(図28参照)に封入する場合には、封入設定完了後、まず初めに、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図27から算出する。図27を参照すると、A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、3枚では「6」となる。従って、総換算枚数は
「1」+「2」×3=「7」
となる(ステップS101)。ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「5」に設定されている(ステップS102)。そこで両者を比較すると(ステップS103)
封入物の総換算枚数「7」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図27を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が「1」であり、総換算枚数は
「1」+「1」×3=「4」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「4」 < 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になることから封入可能と判断し(ステップS107,S108:Yes)、ステップS105に移行して、画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始する。
【0088】
なお、加圧ローラ258は初期位置が図12に示すように装置奥側の用紙束搬送経路外に設定されているので、本実施形態では増し折り+1回とは加圧ローラ258が装置奥側から手前に移動し、装置奥側に戻る1往復の動作を指す。増し折りの回数は圧縮スプリングの弾性力によっても変わり、また、往行、復行の動作をそれぞれ1回とすることも可能であり、図27に示した例は本実施形態における一例に過ぎない。
【0089】
3)具体例3:
増し折り回数が1回に設定され、A4横(折り無し)2枚とA3(2つ折り)5枚をタイプAの封筒(図28参照)に封入する場合には、封入設定完了後、まず初めに、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図27から算出する。図27を参照すると、A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」となるため、5枚では「10」となる。従って、総換算枚数は
「1」×2+「2」×5=「12」
となる(ステップS101)。ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプAでは「5」に設定されている(ステップS102)。そこで、両者を比較すると(ステップS103)、
封入物の総換算枚数「12」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104:No)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図27を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が「1」となり、総換算枚数は
「1」×2+「1」×5=「7」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「7」 > 封筒に封入可能な最大枚数「5」
の関係になり、増し折り処理をしても画像形成を開始する状態にならなかったため、封入不可と判断し(ステップS107,S108:No)、操作表示部aに図29に示すようなエラーメッセージを表示し(ステップS109)、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかの選択をユーザができるようにする(ステップS110)。前記選択は、メッセージ画面a4の中止(リセット)ボタンa5あるいは再設定ボタンa6を押下することにより、リセットあるいは再設定が選択される。なお、エラーメッセージは「中止」をユーザに知らせるだけのようなものでも良い。
【0090】
図30は図26のフローチャートに示した処理に対して増し折り回数が複数回、ここでは2回に設定したときの処理手順を示すフローチャートである。なお、図26と同等の処理には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。この処理手順は、基本的に図26のフローチャートのステップS108とステップS109との間にステップS111、S112及びS113の処理を追加したものである。
【0091】
ステップS111では、折り用紙に対して増し折り回数を1回分増加させ、用紙種類、折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数から封入物の総枚数換算値を再々設定する。このとき既に換算枚数が1になっている折り紙に対しては増し折り回数1は設定しない。
【0092】
ステップS111で封入物の総枚数換算値を設定した後、封入物の総枚数換算値と再々設定した封入可能な封入物の最大枚数換算値とを比較して、封入可否を判断し(ステップS112)、封入可能であれば(ステップS113−Yes)、ステップS105に移行する。一方、封入不可であれば、ステップS109及びステップS110の処理を実行する。
【0093】
4)具体例4:
図30に示した処理手順の具体例として、A4横(折り無し)2枚とA3(2つ折り)1枚とA3(3つ折り)5枚をタイプBの封筒(図29参照)に封入する場合を以下に示す。
まず、操作表示部aからA4Y1枚、A3(2つ折り)3枚を封入するという設定入力し、設定完了すると、用紙種類と折り種類に応じた1枚当たりの換算枚数を図31から算出する。A4横(折り無し)1枚は換算枚数がそのまま「1」となる。A3(2つ折り)1枚は換算枚数が「2」、A3(3つ折り)1枚は換算枚数が「3」となるため、総換算枚数は
「1」×2+「2」×1+「3」×5=「19」
となる(ステップS101)。
【0094】
ここで、封筒に封入可能な最大枚数はタイプB(図29参照)では「10」に設定されているので、図29の表から封筒に封入可能な最大枚数「10」を取得し(ステップS102)、両者を比較すると(ステップS103)、
封入物の総換算枚数「19」 > 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になる。このままでは封入不可である(ステップS104:No)ので、増し折り処理(+1回)を行った場合の総換算枚数を再算出する。図31を参照すると、A3(2つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「2」−「1」=「1」
となり、A3(3つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「3」−「1」=「2」
となるため、総換算枚数は
「1」×2+「1」×1+「2」×5=「13」
となる(ステップS106)。その結果、
封入物の総換算枚数「13」 > 封筒に封入可能な最大枚数「10」
の関係になる(ステップS107)。このままでは封入不可であるため(ステップS108:No)、更に増し折り処理(+1回=合計+2回)を行った場合の総換算枚数を再々算出する。
【0095】
図31を参照すると、A3(3つ折り)1枚で増し折り処理を1回行った場合は、換算枚数が
「3」−「1」×2=「1」
となり、総換算枚数は
「1」×2+「2」×5=「12」
となる。ここでA3(2つ折り)は既に増し折り処理がされており、換算枚数が「1」となっているのでこれ以上増し折り処理をすることができないため、増し折り処理は行わず、換算枚数も「1」のままとする。従って、総換算枚数は、
「1」×2+「1」×1+「1」×5=「8」
となる(ステップS111)。
【0096】
そこで、総換算枚数「8」と封筒に封入可能な最大枚数「10」を比較すると、
総換算枚数「8」 < 封筒に封入可能な最大枚数「10」
が成立し、封入可能な状態となり(ステップS112,S113:Yes)、ステップS105で画像形成を開始し、折り処理、封入処理を開始することが可能となる。
【0097】
一方、それでも封入不能な場合には、前述のステップS109及びステップS110の処理を実行し、操作表示部aにエラー表示を行い、JOBをリセットするか、JOBを再設定するかを操作表示部aに表示させる。
【0098】
なお、図31は用紙種類、折り種類、1枚当たりの換算枚数との関係を示す図で、この例では、換算枚数は増し折り時に減算して求める。このようにして求めると、増し折り時の換算枚数が1以下になることはないため、換算枚数が1の用紙に対しては増し折り処理を行わないものとしている。なお、図31の関係も、画像形成装置1のRAMにテーブルとして格納され、CPU1Uが図30の処理を実行する際に図29とともに参照する。
【0099】
以上のように、本実施形態によれば、
1) 封入不可と判断された場合に、折り処理された封入物に対して増し折り回数を増加させ、封入物の厚みを低減させるので、封入不可と判断された封入物の封入が可能となる。
2) 封入可否の判断材料に使用する封入物1枚当たりの換算枚数を、設定された増し折り回数(増し折り無しも含む)によって区別するのでしているため、増し折り回数を変更した場合に増し折りされた封入物の換算枚数を少なくすることができる。
3) 2)のように封入物の換算枚数が少なくなり、増し折りされて封入可能になったときに、正確に封入可と判断することができる。
4) ユーザが封筒に封入物を封入しようとする設定を行うときに、折り処理する封入物では増し折り設定に関して配慮する必要がなくなる。
5) 4)に関連して折り設定に関して配慮する必要がなく、折り設定が自動的に設定されるため、封入封緘装置とシステムとしての機能向上と使用性の向上を図ることができる。
などの効果を奏する。
【0100】
なお、本発明は以上に述べた本実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。
【符号の説明】
【0101】
1 画像形成装置
1−A 操作パネル
1U CPU
3 折り/綴じ装置
4 封入装置
74 折りプレート
81 折りローラ
519 パックユニット
538 封筒チャック部
a 操作表示部
a5 中止(リセット)ボタン
a6 再設定ボタン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】
【特許文献1】特開2004−045650号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
封入する用紙を折り処理するとともに、折られた用紙又は用紙束に対して増し折りする増し折り手段を含む折り手段と、当該折り手段により折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封入手段とを含む画像形成システムであって、
前記封筒の種類を選択する封筒選択手段と
折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する折り種類選択手段と、
折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する第1の記憶手段と、
前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された換算枚数の情報と前記折り種類選択手段によって選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する算出手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する判断手段と、
前記判断手段が封入可と判断した場合は前記封入手段へ前記封入物の封入動作を行わせ、前記判断手段が封入不可と判断した場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させる増し折り設定手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成システムであって、
前記第1の記憶手段は、更に増し折り後の換算枚数を記憶することを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成システムであって、
前記算出手段は、増し折り後の総換算枚数を算出することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記判断手段は、増し折り後に前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り後の総換算枚数とを比較して封入可否を判断することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたときにエラー表示する表示手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、実行中のジョブをリセットする手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、ジョブを再セットする手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記増し折り設定手段は、増し折り無し時のm(m:正の整数)回以上のm<nの関係が成立するn(n:正の整数)回の増し折り回数を設定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記増し折り設定手段は、総換算枚数が1のときは増し折り処理は実行させないことを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記折り種類が、Z折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りの1つであることを特徴とする画像形成システム。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
用紙に画像を形成する画像形成手段、前記封筒選択手段、前記折り種類選択手段、前記第1の記憶手段、前記第2の記憶手段、前記算出手段、前記判断手段、及び前記増し折り設定手段を有する画像形成装置と、
前記画像形成装置の後段に連結され、前記折り手段を含む折り装置と、
前記折り装置の後段に連結され、前記封入手段を含む封入装置と、
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項12】
折り手段によって封入する用紙を折り処理し、封入手段によって前記折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封筒への封入方法であって、
前記封筒の種類を選択する工程と、
折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する工程と、
折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する工程と、
前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する工程と、
前記換算枚数を記憶する工程で記憶された換算枚数の情報と前記折り種類を選択する工程で選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する工程と、
前記上限枚数を記憶する工程で記憶された上限枚数と前記算出する工程で算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する工程と、
前記判断する工程で封入可と判断された場合は増し折り無しで、前記判断する工程で封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、前記封入工手段によって前記封入物の封入動作を行わせる工程と、
を備えていることを特徴とする封筒への封入方法。
【請求項1】
封入する用紙を折り処理するとともに、折られた用紙又は用紙束に対して増し折りする増し折り手段を含む折り手段と、当該折り手段により折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封入手段とを含む画像形成システムであって、
前記封筒の種類を選択する封筒選択手段と
折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する折り種類選択手段と、
折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する第1の記憶手段と、
前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された換算枚数の情報と前記折り種類選択手段によって選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する算出手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する判断手段と、
前記判断手段が封入可と判断した場合は前記封入手段へ前記封入物の封入動作を行わせ、前記判断手段が封入不可と判断した場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させる増し折り設定手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成システムであって、
前記第1の記憶手段は、更に増し折り後の換算枚数を記憶することを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成システムであって、
前記算出手段は、増し折り後の総換算枚数を算出することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記判断手段は、増し折り後に前記第2の記憶手段に記憶された上限枚数と前記算出手段により算出された増し折り後の総換算枚数とを比較して封入可否を判断することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたときにエラー表示する表示手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、実行中のジョブをリセットする手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項4記載の画像形成システムであって、
前記判断手段によって封入不可と判断されたとき、ジョブを再セットする手段を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記増し折り設定手段は、増し折り無し時のm(m:正の整数)回以上のm<nの関係が成立するn(n:正の整数)回の増し折り回数を設定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記増し折り設定手段は、総換算枚数が1のときは増し折り処理は実行させないことを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
前記折り種類が、Z折り、2つ折り、3つ折り、4つ折り、観音折り、蛇腹折りの1つであることを特徴とする画像形成システム。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像形成システムであって、
用紙に画像を形成する画像形成手段、前記封筒選択手段、前記折り種類選択手段、前記第1の記憶手段、前記第2の記憶手段、前記算出手段、前記判断手段、及び前記増し折り設定手段を有する画像形成装置と、
前記画像形成装置の後段に連結され、前記折り手段を含む折り装置と、
前記折り装置の後段に連結され、前記封入手段を含む封入装置と、
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項12】
折り手段によって封入する用紙を折り処理し、封入手段によって前記折り処理された用紙又は用紙束を封入物として封筒の内部に封入する封筒への封入方法であって、
前記封筒の種類を選択する工程と、
折り無しを含めて封入物の折り種類を選択する工程と、
折り種類に応じて予め設定された用紙1枚当たりの封入時の換算枚数を記憶する工程と、
前記封筒に封入可能な用紙の上限枚数を記憶する工程と、
前記換算枚数を記憶する工程で記憶された換算枚数の情報と前記折り種類を選択する工程で選択された折り種類の情報とに基づいて総換算枚数を算出する工程と、
前記上限枚数を記憶する工程で記憶された上限枚数と前記算出する工程で算出された増し折り無し時の総換算枚数とを比較して封入物の前記封筒への封入可否を判断する工程と、
前記判断する工程で封入可と判断された場合は増し折り無しで、前記判断する工程で封入不可と判断された場合は折り用紙に対して増し折り回数を変更させて増し折りを実行させ、前記封入工手段によって前記封入物の封入動作を行わせる工程と、
を備えていることを特徴とする封筒への封入方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図26】
【図27】
【図28】
【図30】
【図31】
【図25】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図26】
【図27】
【図28】
【図30】
【図31】
【図25】
【図29】
【公開番号】特開2011−236015(P2011−236015A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109453(P2010−109453)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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