説明

画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム

【課題】操作表示部に表示された設定画面の文字サイズを変更すると、自動的に印刷データの印刷に反映させることができるようにする。
【解決手段】操作表示部7は、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を表示する。変更入力部7は、操作表示部7に表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付ける。変更制御部9は、変更された文字サイズに応じ、その操作パネル部7における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御するとともに、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する。印刷部11は、サイズ変更された印刷データを印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに係り、特に、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の画像形成装置、これに用いて好適する画像形成方法および画像形成プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機等の画像形成装置では、画像原稿から印刷データを光学的に読み取って印刷用紙に印刷したり、外部の機器へ送信する機能を備えており、読み取った印刷データを印刷前や送信前に確認可能な構成が提案されている。
【0003】
このような従来構成としては、例えば、特開2000−236410号公報(特許文献1)、特開2003−264672号公報(特許文献2)および特開2006−60590号公報(特許文献3)等がある。
【0004】
すなわち、特許文献1は、スキャンした画像が所望した画像(解像度、濃度)となっているか印刷して確認し、所望する画像になっていない場合は再度設定を変えてスキャンするもので、読み取り画像の状態をスキャナサーバに送る前に、紙に出力して事前確認できるようしたものである。
【0005】
また、特許文献2は、光学的に読み取られた画像データの少なくとも一部を表示し、表示原稿の表裏、傾き解像度を確認可能に構成し、読み取られた画図データが望み通りになっているか確認可能にしたものである。
【0006】
さらに、特許文献3は、読み取った画像データから、文字サイズ毎に文字画像を含む領域を抽出してデータテーブルに文字サイズ毎に登録し、登録された領域の画像について、利用者が画像解像度を変更する構成を有し、文字サイズの異なる文字領域を所望の解像度に選択可能にし、画像品質の確認を簡単かつ高精度に行えるようにしたものである。
【特許文献1】特開2000−236410号公報
【特許文献2】特開2003−264672号公報
【特許文献3】特開2006−60590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1では、事前の確認に印刷が必要であるし、特許文献2、3では、スキャンを一度実行してその原稿をパネルに表示させて操作しなければならないが、例えば、複合機等の画像形成装置の操作者が、小さな文字が見難い老人や弱視の方々にとって、画像形成装置の操作が煩雑かつ困難となる心配があるし、読み取った画像データを印刷してもその内容が小さ過ぎて読みにくい事態も想定される。
【0008】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、操作パネル部に表示された文字サイズの変更が可能で、変更された文字サイズを印刷に反映させることが容易な画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのような課題を解決するために本発明に係る画像形成装置は、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を表示する操作表示部と、この操作表示部に表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力部と、変更されたその文字サイズに応じ、その操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御するとともに、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する変更制御部と、その文字サイズが変更確定された印刷データに基づき印刷する印刷部と、を具備している。
【0010】
本発明の画像形成装置では、上記変更制御部が、原稿から光学的に読み取った印刷データについて画像イメージサイズを変更してその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0011】
本発明の画像形成装置では、上記変更制御部が、その文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する印刷データについて当該文字サイズの文字フォントサイズデータを変更してその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0012】
本発明の画像形成装置では、上記変更制御部が、その印刷データ中の最小文字のサイズが変更文字サイズに対応させるようその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0013】
本発明の画像形成装置では、上記変更入力部が、その文字表示の文字サイズ変更として拡大又は縮小を受け付ける機能を有し、上記変更制御部が、その文字サイズ変更の入力に基づき拡大又は縮小の表示変更制御および印刷変更制御をする構成も可能である。
【0014】
本発明に係る画像形成方法は、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を操作表示部に表示する操作表示工程と、その操作表示部に表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力工程と、変更された文字サイズに応じ、その操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御する表示変更制御工程と、変更された文字サイズに応じ、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する印刷変更制御工程と、その文字サイズが変更確定された印刷データに基づき印刷する印刷工程と、を具備している。
【0015】
本発明の画像形成方法では、上記印刷変更制御工程にて、原稿から光学的に読み取った印刷データについて画像イメージサイズを変更してその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0016】
本発明の画像形成方法では、上記印刷変更制御工程にて、その文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する印刷データについて当該文字サイズの文字フォントサイズデータを変更してその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0017】
本発明の画像形成方法では、上記印刷変更制御工程にて、その印刷データ中の最小文字のサイズが、変更された文字サイズに対応するようその印刷変更制御をする構成も可能である。
【0018】
本発明の画像形成方法では、上記変更入力工程にて、その文字表示の文字サイズ変更として拡大又は縮小を受け付け入力し、上記表示変更制御工程および印刷変更制御工程にて、その文字サイズ変更の入力に基づき拡大又は縮小の表示変更制御および印刷変更制御をする構成も可能である。
【0019】
本発明に係る画像形成プログラムは、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を操作表示部に表示制御するとともに印刷データに基づき印刷部を印刷制御する制御用コンピュータに対し、その操作表示部にその操作画面を表示する操作表示処理と、この操作表示処理で表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力処理と、変更された文字サイズに応じ、その操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御する表示変更制御処理と、変更された文字サイズに応じ、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する印刷変更制御処理と、その文字サイズが変更確定された印刷データに基づき印刷する印刷処理と、を実行させるものである。
【発明の効果】
【0020】
このような本発明に係る画像形成装置および画像形成方法では、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を操作表示部に表示し、この操作表示部に表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付け、変更受け付けた文字サイズに応じ、操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御し、変更された文字サイズに応じ、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御し、そのサイズが変更確定された印刷データに基づき印刷部で印刷するから、操作表示部に表示された文字サイズの変更が可能で、変更された文字サイズを印刷に反映させることが容易となる。
【0021】
本発明において、原稿から光学的に読み取った印刷データについて画像イメージサイズを変更して印刷変更制御する構成では、原稿から光学的に読み取った印刷データについて、操作表示部における文字サイズ変更指示を印刷に反映させることが容易となる。
【0022】
本発明において、その文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する印刷データについて当該文字サイズのその文字フォントサイズデータを変更して印刷変更制御する構成では、文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する印刷データについて、文字フォントサイズデータを変更して印刷に反映させることが容易となる。
【0023】
本発明において、その印刷データ中の最小文字のサイズが、変更された文字サイズに対応するよう印刷変更制御する構成では、印刷データ全体の文字サイズを変更可能となる。
【0024】
本発明において、その文字表示の文字サイズ変更として拡大又は縮小を受け付け入力し、その文字サイズ変更の入力に基づき拡大又は縮小の表示変更制御および印刷変更制御する構成では、操作表示部に表示された文字サイズを拡大又は縮小させたとき、その拡大又は縮小を印刷に反映させることが容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムの実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本発明に係る画像形成方法および画像形成プログラムは本発明の画像形成装置を説明する過程で説明する。
【0026】
図1は本発明に係る画像形成装置Aの構成を示す概略ブロック図である。
【0027】
図1において、本発明に係る画像形成装置Aは、主制御部1を中心に画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、変更制御部9、印刷部11および通信部13がバス接続されてなり、例えば複合機を構成している。
【0028】
画像読取部3は、主制御部1の制御の下、例えば印刷された原稿から画像データを光学的に読み込み、フィルタ処理および階調処理等をして電子的画像データとしての印刷データを生成する公知のスキャナー等のデータ入力部であり、生成した印刷データが原稿の頁毎に記憶部5に順次記憶されるようになっている。印刷データは、後述するように通信部13からも入力可能である。
【0029】
記憶部5は、主制御部1の制御の下、画像読取部3や通信部13からの印刷データ、後述する文字フォントサイズ一覧の他、主制御部1の動作プログラム等を読み書き可能に格納する例えばハードディスク(HDD)である。
【0030】
操作パネル部7は、画像形成装置Aの本体ケース(図示せず。)に配置され、主制御部1の制御の下、印刷用紙がセットされた給紙段の選択、印刷の実行又は中止等の指示入力部としての機能を有している。
【0031】
すなわち、操作パネル部7は、図2に示すように、例えば液晶形のディスプレイとこれに重ねられたタッチスイッチを兼ねた表示部および入力部であり、画像形成装置Aの主要機能である複写機能を指示する「複写」、原稿のファクシミリ送受信を指示する「ファックス」、原稿の電子メール送信を指示する「メール」を選択する選択キー7a、符号キーとしてのテンキー7b、機能スタートキー7c等を有している。
【0032】
操作パネル部7は、それらのキー7a〜7c等のタッチや押下により、画像形成装置Aに対して機能の選択指示入力、文字等の符号入力、更に、操作スタート、操作ストップ/リセット等の当該装置の操作指示入力、後述する文字表示の拡大縮小印刷有無の指示入力を受け付け、入力された情報が主制御部1に出力されるようになっている。
【0033】
操作パネル部7は、その中央部に操作表示部15が配置されている。操作表示部15は、例えば図3に示すように、「印刷できます。」といった動作状態表示領域15a、印刷する用紙につき「A4」、「A3」、「手差し」等といった規格寸法用紙の選択表示ボタン15b、「片面」や「両面」といった表裏モードの選択表示ボタン15c、「濃度設定」といった濃度設定ボタン15d等の複数種類の画像表示が可能になっており、表示領域15a、ボタン15b〜15dの押下やタッチ入力によって該当する入力指示情報が主制御部1に出力されるようになっている。
【0034】
なお、図3は初期画面(基本)であり、タブのタッチ選択によって「ユーザ機能」画面や「機能リスト」画面が表示される。
【0035】
操作表示部15の近傍又はその内側領域には、操作表示部15に表示された文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力部17が配置されている。
【0036】
すなわち、変更入力部17は、操作表示部15に表示された表示領域15a、ボタン15b〜15dにある表示文字の文字サイズを拡大又は縮小指示するものであり、同図中の上向きの矢印キー17aおよび下向きの矢印キー17bによって拡大又は縮小指示を受け付け、主制御部1を介して変更制御部9にその指示が出力される。
【0037】
上向きの矢印キー17aおよび下向きの矢印キー17bの押下操作情報が変更制御部9に出力されて押下数がカウントされるとともに、上向きの矢印キー17aを押下する毎に、変更制御部9の表示制御により、表示領域15aおよびボタン15bにある表示文字の文字サイズをステップ状に拡大して変更表示する一方、下向きの矢印キー17bを押下する毎に、表示領域15aおよびボタン15bにある表示文字の文字サイズをステップ状に縮小変更して変更表示する。なお、図4は文字が拡大表示された状態を示している。
【0038】
そして、例えば図2および図3中のキー7a〜7c、ボタン15a〜15dを操作すれば、表示文字の文字サイズが変更確定されるようになっている。
【0039】
図1の変更制御部9は、主制御部1の制御の下、変更入力部17の上向きの矢印キー17a又は下向きの矢印キー17bの押下カウント数に応じ、操作表示部15における文字表示の文字サイズをそのカウント数分拡大変更して表示変更制御する表示変更制御機能を有している。例えば、矢印キー17a、17bが2回押下されれば、所定の拡大量で2回拡大される。
【0040】
変更制御部9は、主制御部1の制御の下、後述するように、印刷部11における画像イメージデータ展開過程において、文字表示のカウント数に応じ、画像イメージサイズを拡大制御する印刷変更制御機能を有している。
【0041】
印刷部11は、画像形成装置Aの本体ケース内に配置され、操作パネル部7から印刷指示および変更制御部9からの印刷制御を受け、主制御部1の制御の下、記憶部5に記憶された印刷データから画像イメージデータ展開し、これに基づいて画像形成処理して印刷用紙に転写定着する公知のモノクロ又はカラー印刷エンジンである。
【0042】
拡大処理は、変更制御部9の制御により、その画像イメージデータ展開の過程でなされるが、拡大処理済みの画像イメージデータを印刷部11に入力する構成も可能である。
【0043】
印刷部11は、印刷用紙のセットされる給紙段、この給紙段から1次給紙された印刷用紙に対し、画像形成されたトナー画像を転写定着する転写定着部等を有するが、図示は省略する。
【0044】
通信部13は、主制御部1の制御の下、図示しない公知のネットワークを介して印刷データをファクシミリ送受信するインターフェース部である。
【0045】
主制御部1は、CPUを主体とし画像形成装置全体、すなわち画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、変更入力部17、変更制御部9、印刷部11および通信部13を制御して上述した機能を確保する他、それらの一部を担うものである。
【0046】
次に、本発明に係る画像形成装置Aの動作を図5のフローチャートを参照して簡単に説明する。
【0047】
ステップS1にて変更入力部17から操作パネル部7(操作表示部15)中の文字表示の大きさ設定が入力され、ステップS2にて例えばスタートキー7cが押下されると、ステップS3にて主制御部1が操作表示部15中の文字サイズで印刷するか否か判別する。この文字サイズは変更確定されたものである。
【0048】
表示文字サイズで印刷せずにステップS3がNOであればステップS6に移り、表示文字サイズで印刷する設定になっていてステップS3がYESであれば、ステップS4にて印刷部11が印刷データを画像イメージデータに展開し、ステップS5にて変更制御部9が印刷部11での画像イメージデータに対して拡大カウント数分の拡大制御処理する。
【0049】
続いて、ステップS5にて、印刷部11が画像イメージデータに基づき拡大印刷して終了する。
【0050】
なお、ステップS3でNOとなった場合、ステップS6では読み取られた印刷データにある印刷データの文字サイズのまま印刷して終了する。
【0051】
これらの処理が、本発明の画像形成方法の主要部に該当するとともに、本発明の画像形成プログラムによって実行される。なお、その処理プログラムは、製造時に主記憶部5に格納されていたり、USBメモリやCD−ROM等の外部記憶媒体に格納されて供給される。
【0052】
このように本発明の画像形成装置は、当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を表示する操作表示部(操作パネル部7)15と、この操作表示部15に表示された文字表示の文字サイズ拡大を受け付ける変更入力部(操作パネル部7)17と、拡大されたその文字サイズに応じ、その操作表示部15における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御するとともに、印刷データ中の文字サイズを拡大印刷変更制御する変更制御部9と、そのサイズが拡大変更された印刷データに基づき印刷する印刷部11と、を具備している。
【0053】
そのため、操作表示部15に表示された設定画面の文字サイズの拡大変更が可能であるうえ、その拡大された文字サイズを印刷データの印刷に自動的に反映させて拡大印刷することが可能となり、好みの大きさに拡大して印刷可能であるから、画像形成装置Aの利用範囲が広がるとともに、例えば小さな文字が見難い老人や弱視の方々にとって使い易くなる利点がある。
【0054】
また、原稿から光学的に読み取った印刷データについて画像イメージサイズを変更して印刷変更するから、原稿から光学的に読み取った印刷データについて、文字サイズのみならず、文字サイズ変更指示によって1頁分の画像全体の拡大も可能となる。
【0055】
さらに、画像形成装置Aは、拡大縮小機能(変倍機能)を搭載する構成が多く、当該拡大縮小機能を流用して本発明の目的達成が可能である。
【0056】
ところで、本発明の画像形成装置Aでは、原稿から光学的に読み取った印刷データについて拡大印刷する構成に限定されず、文書作成ソフト等によって作成された印刷データのように、文字サイズに係る文字フォントサイズデータを制御情報として有する印刷データについて拡大印刷する構成も可能である。
【0057】
すなわち、予め例えば図6に示すように、デフォルトの文字フォントサイズを20ポイントとし、22、24、26、28ポイント〜へと拡大する文字フォントサイズ一覧を上述した記憶部5に記憶させておき、図3の変更入力部17を形成する上向きの矢印キー17a又は下向きの矢印キー17bの押下毎に、デフォルト20ポイントから22、24、26、28ポイント〜へと順次拡大指示させたり、逆に〜28、26、24、22、20ポイントへと縮小変更させ、その文字ファントサイズ情報を変更制御部9に出力させるように形成すれば良い。
【0058】
また、変更制御部9は、印刷データ中の文字サイズの検出機能を具備させ、印刷データ中の最小文字サイズの文字を検出するとともに、最小文字サイズの文字が変更指示された文字フォントサイズに対応するよう印刷変更制御する機能を具備させればよい。
【0059】
このように、文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する印刷データの拡大印刷の動作は、図5を修正した図7に示すようになる。なお、図7におけるステップS10〜S12、S15は、図5のステップS1〜S3、S6と同様であるから説明を省略する。
【0060】
すなわち、図7において、ステップS13にて変更制御部9が印刷データ中のテキスト文字に係る文字フォントサイズを取得し、ステップS14にて変更制御部9が取得フォントサイズ情報のうち最小文字が表示文字サイズと同じ大きさになるよう拡大処理してステップS15に移り、ステップS15にて印刷処理して終了する。
【0061】
このようなファイル形式の印刷データについては、操作パネル部7に表示された文字サイズを拡大変更したとき、その拡大された文字フォントサイズデータに該当する文字ポイント値で変更することにより、文字サイズの文字フォントサイズデータを簡単かつ高速で拡大変更可能となる。
【0062】
また、本発明においては、その文字表示の文字サイズを拡大する構成のみに限定されるものではなく、文字サイズを縮小する構成も可能であり、これに合わせて変更入力部7、変更制御部9および主制御部1を形成すれば良い。
【0063】
そして、本発明に係る画像形成方法および画像形成プログラムにおいても、上述した画像形成装置Aと同様の効果を得ることが可能である。
【0064】
なお、画像形成装置Aを利用する場合、原稿の読み取り指示、印刷枚数指示、最近ではパスワードやID番号の入力も求められる場合も多く、その入力画面における文字表示のサイズ変更指示を印刷文字サイズに反映させることが可能で、特に、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係る画像形成装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の操作表示部を説明する図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の操作表示部を説明する図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の操作表示部を説明する図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明に係る画像形成装置における文字フォントサイズ一覧を説明する図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置の他の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
1 主制御部
3 画像読取部
5 記憶部
7 操作パネル部
7a、7b、7c、7d キー
9 変更印刷部
11 印刷部
13 通信部
15 操作表示部
15a 表示領域
15b、15c、15d ボタン
17 変更入力部(操作表示部、操作パネル部)
17a、17b 矢印キー
A 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を表示する操作表示部と、
この操作表示部に表示された前記文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力部と、
変更された前記文字サイズに応じ、前記操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御するとともに、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する変更制御部と、
前記文字サイズが変更確定された前記印刷データに基づき印刷する印刷部と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記変更制御部は、原稿から光学的に読み取った前記印刷データについて画像イメージサイズを変更して前記印刷変更制御をする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記変更制御部は、前記文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する前記印刷データについて当該文字サイズの前記文字フォントサイズデータを変更して前記印刷変更制御をする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記変更制御部は、前記印刷データ中の最小文字のサイズが、変更された前記文字サイズに対応するよう前記印刷変更制御をする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記変更入力部は、前記文字表示の文字サイズ変更として拡大又は縮小を受け付ける機能を有し、前記変更制御部は、前記文字サイズ変更の入力に基づき拡大又は縮小の表示変更制御および印刷変更制御をする請求項1〜4いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項6】
当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を操作表示部に表示する操作表示工程と、
前記操作表示部に表示された前記文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力工程と、
変更された前記文字サイズに応じ、前記操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御する表示変更制御工程と、
変更された前記文字サイズに応じ、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する印刷変更制御工程と、
前記文字サイズが変更確定された前記印刷データに基づき印刷する印刷工程と、
を具備することを特徴とする画像形成方法。
【請求項7】
前記印刷変更制御工程は、原稿から光学的に読み取った前記印刷データについて画像イメージサイズを変更して前記印刷変更制御をする請求項6記載の画像形成方法。
【請求項8】
前記印刷変更制御工程は、前記文字サイズに係る文字フォントサイズデータを有する前記印刷データについて当該文字サイズの前記文字フォントサイズデータを変更して前記印刷変更制御をする請求項6記載の画像形成方法。
【請求項9】
前記印刷変更制御工程は、前記印刷データ中の最小文字のサイズが、変更された前記文字サイズに対応するよう前記印刷変更制御をする請求項6〜8いずれか1記載の画像形成方法。
【請求項10】
前記変更入力工程は、前記文字表示の文字サイズ変更として拡大又は縮小を受け付け入力し、前記表示変更制御工程および前記印刷変更制御工程は、前記文字サイズ変更の入力に基づき前記文字サイズの拡大又は縮小の表示変更制御および印刷変更制御をする請求項6〜9いずれか1記載の画像形成方法。
【請求項11】
当該装置を操作するための文字表示を含む操作画面を操作表示部に表示制御するとともに印刷データに基づき印刷部を印刷制御する制御用コンピュータに対し、
前記操作表示部に前記操作画面を表示する操作表示処理と、
この操作表示処理で表示された前記文字表示の文字サイズ変更を受け付ける変更入力処理と、
変更された前記文字サイズに応じ、前記操作表示部における当該文字表示の文字サイズを表示変更制御する表示変更制御処理と、
変更された前記文字サイズに応じ、印刷データ中の文字サイズを印刷変更制御する印刷変更制御処理と、
前記文字サイズが変更確定された前記印刷データに基づき印刷する印刷処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−34621(P2010−34621A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191666(P2008−191666)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】