画像形成装置及びクリーニング装置
【課題】クリーニングされた液体現像剤の搬送性、取り扱い性を向上させたクリーニング装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明は、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、前記現像部で現像された像を担持する感光体110Yと、前記感光体110Yに当接する感光体クリーニングローラ116Yと、前記感光体クリーニングローラ116Yの回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が前記感光体クリーニングローラ116Y表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記感光体クリーニングローラ116Yに当接する感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yと、前記感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収された液体現像剤を貯留する感光体回収貯留部180Yと、を有することを特徴とする。
【解決手段】本発明は、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、前記現像部で現像された像を担持する感光体110Yと、前記感光体110Yに当接する感光体クリーニングローラ116Yと、前記感光体クリーニングローラ116Yの回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が前記感光体クリーニングローラ116Y表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記感光体クリーニングローラ116Yに当接する感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yと、前記感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収された液体現像剤を貯留する感光体回収貯留部180Yと、を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー粒子及びキャリアとからなる液体現像剤によって、表面に形成された潜像が現像される像担持体と、この像担持体から現像された現像像が転写される中間転写体とをクリーニングするクリーニング装置及びそのようなクリーニング装置が用いられる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置では、装置を構成するローラなどに付着する液体現像剤をクリーニングするクリーニング装置を設ける必要がある。このようなもとしては、例えば、特許文献1(特開2005−148239号公報)に、表面にキャリア液中にトナーを分散した高粘度・高濃度の液体現像剤を担持し搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の液体現像剤を除去する現像剤除去手段とを有する液体現像装置において、上記現像剤除去手段が電界を付与することによって現像剤を除去する電界付与部材、および該電界付与部材よりも上記現像剤担持体表面の移動方向の下流側で該現像剤担持体表面に適当な圧力で接触し、剪断力よって現像剤を除去する現像剤除去部材から構成されていることを特徴とするものが記載されている。
【特許文献1】特開2005−148239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものにおける現像剤の除去は、現像ローラを対象とするものであり、キャリア液を除去するスクイーズ工程を経ていない液体現像剤の除去を行うものであり、この場合、現像剤除去手段に電界を付与するものを用いたとしても、クリーニングされた液体現像剤の搬送性が大きく損なわれるようなことはない。
【0005】
しかしながら、スクイーズ工程を経た像担持体上や中間転写体上のトナー像をクリーニングするような場合において、電界を付与する除去手段を用いてキャリア液とトナー粒子とを分離するようにして液体現像剤をクリーニングすると、除去された液体現像剤は固形分を多く含んだ固形分リッチなものであるので、流動性が損なわれてしまい、搬送性、ハンドリング性が悪く、回収機構における取り扱い性が悪い、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る画像形成装置は、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、前記現像部で現像された像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記像担持体クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで回収
された液体現像剤を貯留する像担持体回収貯留部と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードを有し、前記像担持体回収貯留部は、前記像担持体クリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材を有し、前記クリーニングブレード保持部材が前記像担持体と前記像担持体クリーニングローラとの当接部の鉛直下方に配設される。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングブレードの第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長く、前記像担持体クリーニングブレードの前記第1方向長さよりも短い。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像剤担持体は現像ローラであり、前記現像ローラの前記第1方向長さは前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さより短い。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、溝が形成されるとともに、前記現像ローラに液体現像剤を塗布する塗布ローラを有し、前記塗布ローラの前記溝が形成される溝領域の前記第1方向長さが、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像ローラの液体現像剤にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、前記バイアス印加手段の前記第1方向長さが前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングローラはクリーニングバイアスが印加される。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記キャリア液が不揮発性キャリアである。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体がアモルファスシリコン感光体である。
【0017】
また、本発明に係るクリーニング装置は、クリーニングローラと、前記クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記クリーニングローラに当接するクリーニングローラクリーニングブレードと、前記クリーニングローラクリーニングブレードで回収された回収物を貯留する貯留部と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るクリーニング装置は、前記クリーニングローラでクリーニングされた被クリーニング材に当接するクリーニングブレードを有し、前記貯留部は、前記クリーニングブレードで回収された回収物を貯留する。
【0019】
また、本発明に係るクリーニング装置は、前記クリーニングブレードの前記クリーニン
グローラの第1方向長さは、前記クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い。
【0020】
以上、本発明によれば、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラに伝わせることなく落下させることが可能となる。また、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、搬送性が良くないが、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤と合流させることで搬送性をよくして、これを像担持体回収貯留部に導くので、像担持体回収貯留部における取り扱い性が向上するというメリットがある。
【0021】
また、本発明によれば、像担持体クリーニングブレードの軸方向長さにわたって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取られる固形分リッチな液体現像剤とを効率的に合流させて、液体現像剤の搬送性を高めることができる。
【0022】
また、本発明によれば、キャリアが不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0023】
また、本発明によれば、像担持体表層がアモルファスシリコンである場合には、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすいが、転写下流において像担持体クリーニングローラを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体表層が破壊されることがない。
【0024】
また、本発明によれば、中間転写体は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラで、中間転写体をクリーニングするので、弾性を有する中間転写体を破壊するおそれがない。
【0025】
なお、本発明に関連して、以下のような参考実施形態も有効な構成であることを確認しておく。すなわち、本発明の参考実施形態に係るクリーニング装置は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記像担持体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける像担持体回収貯留部と、を有し、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードが前記像担持体クリーニングローラに当接する位置は、前記像担持体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0026】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体クリーニングローラにはバイアスが印加されることを特徴とする。
【0027】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを合流させてから前記像担持体回収貯留部に導くことを特徴とする。
【0028】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体クリーニングブレードの軸方向長さ(c)は、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの軸方向長さ(b)よりも長く設定されることを特徴とする。
【0029】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記キャリアが不揮発性キャリアであることを特徴とする。
【0030】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記像担持体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける像担持体回収貯留部と、前記像担持体回収貯留部に設けられ液体現像剤を搬送する回収スクリューと、を有し、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードが前記像担持体クリーニングローラに当接する位置は、前記像担持体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0031】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は、前記像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする。
【0032】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は弾性を有しキャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による転写像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に当接しバイアスが印加されることで前記中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニングローラと、前記中間転写体クリーニングローラに当接し前記中間転写体クリーニングローラをクリーニングする中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記中間転写体に当接し前記中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニングブレードと、前記中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記中間転写体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける中間転写体回収貯留部と、を有し、前記中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードが前記中間転写体クリーニングローラに当接する位置は、前記中間転写体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0033】
以上、参考実施形態によれば、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラに伝わせることなく落下させることが可能となる。また、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、搬送性が良くないが、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤と合流させることで搬送性をよくして、これを像担持体回収貯留部に導くので、像担持体回収貯留部における取り扱い性が向上するというメリットがある。
【0034】
また、参考実施形態によれば、像担持体クリーニングブレードの軸方向長さにわたって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取られる固形分リッチな液体現像剤とを効率的に合流させて、液体現像剤の搬送性を高めることができる。
【0035】
また、参考実施形態によれば、キャリアが不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体
現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0036】
また、参考実施形態によれば、像担持体表層がアモルファスシリコンである場合には、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすいが、転写下流において像担持体クリーニングローラを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体表層が破壊されることがない。
【0037】
また、参考実施形態によれば、中間転写体は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラで、中間転写体をクリーニングするので、弾性を有する中間転写体を破壊するおそれがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写体40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0039】
画像形成部は、像担持体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、LEDや有機EL素子などからなるラインヘッドと光学系を有し、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、像担持体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0040】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラであるアニロックスローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0041】
中間転写体40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラ41とテンションローラ42、52、53に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、像担持体10Y、10M、10C、10Kと中間転写体40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0042】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに2次転写ローラクリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0043】
さらに、2次転写部の下流には、不図示の定着ユニットが配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0044】
また、テンションローラ42は、ベルト駆動ローラ41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40のテンションローラ42に張架されている箇所で、中間転写体クリーニングローラ46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0045】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及びクリーニング装置について説明する。図2は画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0046】
画像形成部は、像担持体10Yの外周の回転方向に沿って、像担持体クリーニングローラ16Y、像担持体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’が配置されている。
【0047】
像担持体クリーニングローラ16Yはウレタンゴム表層を有するローラであり、像担持体10Yに当接しつつ反時計回りに回転することによって、像担持体10Y上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。像担持体クリーニングローラ16Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。このため、像担持体クリーニングローラ16Yで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような像担持体クリーニングローラ16Yで回収された固形分リッチな液体現像剤は、像担持体クリーニングローラ16Yに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
【0048】
これに対して、像担持体クリーニングローラ16Yの下流側において、像担持体10Yと当接している像担持体クリーニングブレード18Yは、像担持体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Yを通じて下方に落下させる。
【0049】
なお、固形分リッチとは、現像装置30Yに補給される濃度調整後の液体現像剤と比較して固形分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。これに対して、キャリア成分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較してキャリア成分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。また、液体現像剤(トナー)は、固形分(トナーの粒子)がキャリア中に分散しているものとして定義することができる。
【0050】
クリーニングブレード保持部材73Yには、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yから落下した固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0051】
像担持体回収貯留部80Yは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0052】
像担持体回収貯留部80Yの凹状部には、回収スクリュー81Yが設けられており、この回収スクリュー81Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた
液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0053】
70Y、71Y、72Y、73Yは各クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0054】
図3は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。図3(A)及び図3(B)は共に本発明のクリーニング装置を示しているが、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yや像担持体クリーニングブレード18Yの当接位置が異なるものである。
【0055】
本発明のクリーニング装置では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yが像担持体クリーニングローラ16Yに当接する位置は、図3に示すように像担持体クリーニングローラ16Yの重力方向からみて下半分の位置とすることが望ましい。これは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラ16Yに伝わせることなく落下させることができるためである。
【0056】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤は、図3(A)で示す例では、クリーニングブレード保持部材73Yに落下させているのに対して、図3(B)で示す例では、像担持体回収貯留部80Yの凹状部に直接落下させている。
【0057】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図3(A)に示すような配置関係とすると、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材73Yの上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、像担持体回収貯留部80Yにおける取り扱い性が向上する。ここで、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材73Y上に落下する例を示しているが、直接像担持体クリーニングブレード18Y上に落下するようにしてもよい。
【0058】
このような本実施形態の構成では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yでクリーニングされた液体現像剤と像担持体クリーニングブレード18Yでクリーニングされた液体現像剤の双方を、像担持体回収貯留部80Yで回収することで固形分(トナー粒子成分)濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物を像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yで回収されたキャリア成分リッチな回収物とをあわせて搬送することで、固形分濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物の搬送しやすくなると共に、装置の小型化ができる。
【0059】
また、本実施形態では、液体現像剤に用いられるキャリアは不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0060】
また、本実施形態では、像担持体10の表層はアモルファスシリコンで形成するが、このようなアモルファスシリコン表層は、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの
当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすい。本実施形態では、転写下流において、上述するような像担持体クリーニングローラ16Yを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体10表層が破壊されることがない。
【0061】
現像装置30Yにおける現像ローラ20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラ32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Y、回収スクリュー321Yが収容されている。
【0062】
また、中間転写体40に沿って、像担持体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置されている。
【0063】
像担持体10Yは、現像ローラ20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該像担持体10Yの表層の感光層は、アモルファスシリコン像担持体で構成される。コロナ帯電器11Yは、像担持体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より像担持体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、像担持体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより像担持体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された像担持体10Y上にLED光などを照射し、像担持体10Y上に潜像を形成する。
【0064】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラなどの構成は、後段に配置されるローラなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0065】
現像装置30Yは、トナー粒子への帯電付与作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナー粒子を概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。この現像剤容器31Yには、アニロックスローラ32Yに供給されなかった液体現像剤などを回収する回収スクリュー321Yも備えられている。
【0066】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を現像ローラ20Yに塗布するための塗布ローラであるアニロックスローラ32Yと、現像ローラ20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラ32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤を帯電付与状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。76Yは現像ローラクリーニングブレード21Yを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0067】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー粒子固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0068】
液体現像剤容器31Yの中にオーガ34Yはアニロックスローラ32Yと離間するよう
に設けられているが、このオーガ34Yが図2で反時計回りに回転することによって液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給されるようになっている。図4は本発明の画像形成装置の停止時の状態(A)と動作時の状態(B)とを示す図である。図4において、31Yは現像剤容器、32Yはアニロックローラ、33Yは規制ブレード、75Yは規制ブレード保持部材、34Yはオーガ、310Yは供給貯留部、320Yは回収貯留部、321Yは回収スクリュー、330Yは仕切り部、360Yは液体現像剤供給部材、365Yは液体現像剤供給口、370Yは液体現像剤供給管、371Yは液体現像剤回収管をそれぞれ示している。
【0069】
現像容器31Y内の空間は仕切り部330Yによって2つに分け隔てられている。この仕切り部330Yによって分けられる空間の一方は、液体現像剤を供給するための供給貯留部310Yとして利用され、他方は液体現像剤を回収するための回収貯留部320Yとして利用される。供給貯留部310Yと回収貯留部320Yは、互いに軸方向に並列するように仕切り部330Yにより隔てられる。
【0070】
供給貯留部310Yには、オーガ34Yが回転可能に設けられており、このオーガ34Yが装置動作時に回転することで、供給貯留部310Yに溜まっている液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給される。供給貯留部310Yと液体現像剤供給管370Yは連結しており、供給貯留部310Yに対する液体現像剤の供給は液体現像剤供給管370Yにより行われる。
【0071】
また、回収貯留部320Yには回収スクリュー321Yが回転可能に設けられており、回収スクリュー321Yが装置動作時に回転することで、現像に利用されなかった液体現像剤や、像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、14Y’などのクリーニングブレードから滴下したキャリアなどを回収する。
【0072】
回収貯留部320Yと液体現像剤回収管371Yとは連結されており、回収スクリュー321Yが回転することで、液体現像剤回収管371Yが連結されている回収貯留部320Yの一方端に液体現像剤を搬送するようになっている。このようにして回収貯留部320Yで回収された液体現像剤は、液体現像剤回収管371Yによって不図示の液体現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0073】
仕切り部330Yは、軸方向で異なる第1の高さ(H1)の領域と第2の高さ(H2)の領域とが形成されている。本実施形態では、第1の高さ(H1)の領域は仕切り部330
Yの中央部に設定され、第2の高さ(H2)の領域は仕切り部330Yの両端部に設定さ
れており、第1の高さ(H1)は、第2の高さ(H2)より高く設定されている。
【0074】
仕切り部330Yの第1の高さ(H1)の領域は、装置動作時のオーガ34Yの回転に
より回収貯留部320Y側に向かおうとする液体現像剤をせき止めることによって液体現像剤の液面を持ち上げる働きをする。すなわち、第1の高さ(H1)の領域は、オーガ3
4Yが回転動作しているときにだけオーガ34Yからアニロックスローラ32Yへ液体現像剤を搬送できるようにするために設けられている。
【0075】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部3
10Y中の液体現像剤の液面の液位を決定する。また、装置の動作時においては、液体現像剤供給管370Yから供給貯留部310Yに定常的に供給されてくる液体現像剤を回収貯留部320Y側に流すための経路となる。
【0076】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部3
10Yの液体現像剤の液面を決定する役割を持っているが、これによって、装置の停止時
、アニロックスローラ32Yが液体現像剤に浸かることを防止している。
【0077】
図5はローラ類の軸方向を側面からみた液体現像剤の流れを示している。装置動作時において、液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示のオーガ34Yの回転動作により、第1の高さ(H1)の領域では液体現像剤の液
位が上昇されると共に、第2の高さ(H2)の領域では、仕切り部330Yを越えて、供
給貯留部310Yから回収貯留部320Yに移動する。また、供給貯留部310Yの略中心で供給される液体現像剤は、図面の左右へとオーガ34Yにより搬送される。液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示の機構により濃度一定に調整されたものである。
【0078】
また、回収貯留部320Yでは、不図示の回収スクリュー321Yによって液体現像剤は図面左側から右側へと搬送され、液体現像剤回収管371Yから不図示の現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0079】
アニロックスローラ32Yは、現像ローラ20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラとして機能するものである。図6は本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。このアニロックスローラ32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラである。このアニロックスローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが時計回り回転し、アニロックローラ32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラ32Yは反時計回りに回転して、現像ローラ20Yに液体現像剤を塗布する。
【0080】
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードであり、アニロックスローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラ32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0081】
現像ローラ20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
【0082】
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラ20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにコンパクションコロナ発生器22Yによって、帯電付与部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界が印加される。
【0083】
なお、この帯電付与のための電界印加手段は、図2に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラなどを用いても良い。このようなコンパクションローラは、円筒状の部材とし、現像ローラ20Yと同様に弾性体を被覆して構成した弾性ローラの形態とし、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造とし、例えば現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転させるようにするとよい。
【0084】
一方、現像ローラ20Yに担持されてコンパクションコロナ発生器で帯電付与された現像剤は、現像ローラ20Yが像担持体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電
界印加によって、像担持体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナー粒子は混色状態ではない。
【0085】
一次転写の上流側に配置される像担持体スクイーズ装置は、像担持体10Yに対向して現像ローラ20Yの下流側に配置して像担持体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’と、該像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、像担持体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナー粒子を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の像担持体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’を設けているが、ひとつの像担持体スクイーズローラによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
【0086】
一次転写部50Yでは、像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写体40へ転写する。ここで、像担持体10Yと中間転写体40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0087】
中間転写体40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の一次転写部50のニップを通過し、各色の像担持体の現像像が転写され、色重ねされて2次転写ユニット60のニップ部に進入する。
【0088】
図7は2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置されてなり、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0089】
2次転写ローラ61には2次転写ローラクリーニングブレード62が当接しており、2次転写ローラ61に付着する液体現像剤を掻き取る。特に、この2次転写ローラクリーニングブレード62によるクリーニングは、本来搬送されるはずの記録媒体が紙ジャムなどで2次転写位置に到達しなかったときに有用である。2次転写が成功裏に実行されたときは、2次転写ローラクリーニングブレード62は主としてキャリア成分を掻き取る。74は2次転写ローラクリーニングブレード保持部材である。
【0090】
2次転写ローラクリーニングブレード62で掻き取られた液体現像剤は、2次転写ローラクリーニングブレード保持部材74を伝わり落下する。落下した液体現像剤は、凹状部を有する2次転写ユニット回収貯留部85が受け、当該凹状部に設けられている回収スクリュー86の回転によって回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー86はスパイラル状の羽などを有するものであり、その回転に伴い、液体現像剤を軸方向に搬送することができるようになっている。回収スクリュー86で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0091】
2次転写ユニット60を経た中間転写体40は、再び一次転写部50で転写像を受けるために周回するが、一次転写部50が実行される上流側において中間転写体40のクリー
ニングが実施される。図8は中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【0092】
テンションローラ42に対向しつつ、中間転写体40に対して当接するように中間転写体クリーニングローラ46が設けられている。この中間転写体クリーニングローラ46はウレタンゴム表層を有するローラであり、中間転写体クリーニングローラ46には、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加されるようになっている。この中間転写体クリーニングローラ46は中間転写体10と当接しつつ時計回りに回転することで、中間転写体40上に残留した液体現像剤(主にトナー粒子)をバイアス電圧によって引きつけ、クリーニングする。このバイアス電圧は、像担持体クリーニングローラ16に印加される電圧より高く設定される。これは液体現像剤のトナー粒子成分の付着力が、像担持体10に比べ、中間転写体40の方が高いからである。
【0093】
中間転写体クリーニングローラ46には、中間転写体クリーニングローラ46の重力方向からみて下半分の位置に、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47が当接しており、この中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって、中間転写体クリーニングローラ46で回収される液体現像剤が掻き落とされる。中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られた液体現像剤は、鉛直下方に落下する。
【0094】
中間転写体クリーニングローラ46の下流側には、さらに中間転写体40に当接し、これをクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49が設けられている。77、78はクリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0095】
また、中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0096】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0097】
中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図8に示すような配置関係とすると、中間転写体クリーニングブレード49によって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材78の上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、中間転写体回収貯留部87における取り扱い性が向上する。ここで、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材78上に落下する例を示しているが、直接中間転写体クリーニングブレード49上に落下するようにしてもよい。
【0098】
クリーニングブレード保持部材68には、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47から落下した固形分リッチな液体現像剤と、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0099】
中間転写体40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような中間転写体40では、ポリイミド基層側において駆動ローラ41、テンションローラ42、52、53で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。
【0100】
このように形成された弾性を有する中間転写体40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0101】
上述のように中間転写体40は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、本実施形態においては、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラ46で、中間転写体40をクリーニングする構成を採用しているので、弾性を有する中間転写体40を破壊するおそれがない。
【0102】
次に、像担持体10におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図9は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。図9ではイエロー(Y)のクリーニング装置周辺のものを示すが、他の色のものも同様に構成することができる。
【0103】
図9は像担持体10Y、像担持体クリーニングローラ16Y、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Y、像担持体クリーニングブレード18Y、現像ローラ20Y、アニロックスローラ32Yの軸方向を側面からみた図(右)と、それに対応する断面図(左)である。
【0104】
また、図9におけるa乃至gは長さを示しており、aは像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ、bは像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ、cは像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ、dは現像ローラ20Yの軸方向長さ、eはアニロックスローラ32Yの溝領域長さ、fは現像ローラ20Y上のコンパクションコロナ発生器による帯電付与領域長さをそれぞれ示している。
【0105】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
【0106】
本実施形態においては、像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)は、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)よりも長く、かつ、像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ(c)よりも短く設定する。像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)>像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)と設定することで、像担持体クリーニングローラ16Yをクリーニングする像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yでクリーニングしたキャリアを像担持体クリーニングローラ16Yの端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ(c)>像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)と設定することで、像担持体クリーニングローラ16Yで生じてしまった液リングを像担持体クリーニングブレード18Yで回収することができる。
【0107】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0108】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)は像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)より短く設定する。現像ローラ20Yの軸方向長
さ(d)が像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)より短く設定されることで、現像ローラ20Yで像担持体に現像された固形分が回収しやすくなるので好ましい。
【0109】
また、本実施形態においては、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)は像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。アニロックスローラ32Y外周囲の軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、現像ローラ20Yに形成された現像剤(=感光体に形成された現像剤)幅の固形分を像担持体クリーニングローラ16Yで回収し、回収された固形分濃度が高くなりがちな領域を像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで回収できるため好ましい。
【0110】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Y上でコンパクションコロナ発生器で帯電付与が行われるコンパクション領域長さ(f)は像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。
【0111】
現像ローラ20Y上でコンパクションが行われるコンパクション領域長さ(f)が像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、コンパクションコロナ発生器で帯電付与されたトナー粒子は固形分濃度が高くなり単なるブレードでクリーニングすることが困難になるが、像担持体クリーニングローラ16Yで回収し、回収された固形分濃度が高いトナー粒子を像担持体クリーニングローラ16Yから像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで回収することができるので好ましい。
【0112】
次に、中間転写体40におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図10は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【0113】
図10はテンションローラ42、中間転写体クリーニングローラ46、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向を側面からみた図(左)と、それに対応する断面図(右)である。
【0114】
また、図10におけるg乃至iは長さを示しており、gは中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ、hは中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ、iは中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さをそれぞれ示している。
【0115】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
本実施形態では、中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ(h)よりも長く、かつ、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さ(i)よりも短く設定する。中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)>中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ(h)と設定することで、中間転写体クリーニングローラ46をクリーニングする中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47でクリーニングしたキャリアを中間転写体クリーニングローラ46の端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さ(i)>中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)と設定することで、中間転写体クリーニングローラで生じてしまった液リングを中間転写体クリーニングブレード49で回収することができる。
【0116】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0117】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図11は本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。本実施形態では、感光体をクリーニング対象とするクリーニング装置及び中間転写体をクリーニング対象とするクリーニング装置がクリーニングユニットとしてユニット化されている。
【0118】
他の実施形態に係る画像形成装置1において、給紙カセット5にセットされたシート材は、所定のタイミングにて一枚ごとピックアップローラ6によってシート材搬送経路Lに送り出されるようになっている。シート材搬送経路Lでは、搬送ローラ対7、7’によってシート材を2次転写位置まで搬送し、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材に転写する。2次転写されたシート材は搬送ローラ対7’’によって、さらに定着部90に搬送される。定着部90は、加熱ローラ91と、この加熱ローラ91側に所定の圧力で付勢された加圧ローラ92とから構成されており、これらのニップ間にシート材を挿通させ、シート上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等のシート材に融着し定着させる。
【0119】
感光体110Y、110M、110C、110Kをクリーニングする感光体クリーニングユニット120Y、120M、120C、120Kは、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116K及び感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117K及び感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118K及びブレード保持部材などの主要部を、軸方向両側から2枚の感光体クリーニングユニット側板121Y、121M、121C、121Kによって挟持することによってユニットを構成する。
また、中間転写体40のクリーニングを行う中間転写体クリーニングユニット130は、中間転写体クリーニングローラ46及び中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47及び中間転写体クリーニングブレード49及び各ブレード保持部材などの主要部を、軸方向両側から2枚の中間転写体クリーニングユニット側板131によって挟持することによってユニットを構成する。
【0120】
感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kはウレタンゴム表層を有するローラであり、感光体110Y、110M、110C、110Kに当接しつつ反時計回りに回転することによって、感光体110Y、110M、110C、110K上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。このため、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kで回収された固形分リッチな液体現像剤は、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kに当接する感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
【0121】
これに対して、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kの下流側において、像担持体10Yと当接している感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kは、像担持体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Y、73M、73C、73Kを通じて下方に落下させる。
【0122】
クリーニングブレード保持部材73Y、73M、73C、73Kには、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kから落下した固形分リッチな液体現像剤と、感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0123】
感光体回収貯留部180Y、180M、180C、180Kは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0124】
感光体回収貯留部180Y、180M、180C、180Kの凹状部には、回収スクリュー181Y、181M、181C、181Kが設けられており、この回収スクリュー181Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー181Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、液体現像剤のリサイクル回収機構へと送り出される。
【0125】
次に、本発明の現像剤容器外の液体現像剤のリサイクル機構について説明する。図11には現像剤容器に流入する液体現像剤と現像剤容器から流出する液体現像剤の様子が模式的に示す図である。図11において、400Y、400M、400C、400Kは濃度調整用タンク、401Y、401M、401C、401Kは攪拌ユニット、410Y、410M、410C、410Kは高濃度トナータンク、420Y、420M、420C、420Kはキャリアタンク、431乃至433はポンプ、450、460は廃トナータンクをそれぞれ示している。
【0126】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kは、現像剤容器31Y、31M、31C、31Kの供給貯留部310Y、310M、310C、310Kに供給するためのトナー粒子固形分濃度約20%の液体現像剤を調整するためのタンクである。また、高濃度トナータンク410Y、410M、410C、410Kは、トナー固形分濃度約20%以上の高濃度トナーを貯蔵するタンクであり、キャリアタンク420Y、420M、420C、420Kはキャリア液を貯蔵するタンクである。
【0127】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kは、高濃度トナータンク410Y、410M、410C、410Kから高濃度トナーの供給を受ける。このためにポンプ432Y、432M、432C、432Kが駆動される。
【0128】
また、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kには、ポンプ433Y、433M、433C、433K駆動により、キャリアタンク420Y、420M、420C、420Kからキャリア液の供給を受けるようになっている。
【0129】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kには、不図示の光学センサなどのトナー濃度検出手段が設けられており、このトナー濃度検出手段によって濃度を検出し、濃度調整用タンク400内の液体現像剤の濃度が適正となるように、ポンプ432、433のオンオフ制御を不図示の制御部で実行する。また、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400K内に設けられる攪拌ユニット401Y、401M、401C、401Kを駆動することによって、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400K内は攪拌されるようになっている。
【0130】
装置の動作時においては、ポンプ431Y、431M、431C、431Kによって、常時濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kから供給貯留部310Y、310M、310C、310Kに液体現像剤が供給されるようになっている。また、回収貯留部320Y、320M、320C、320Kの回収スクリュー321Y、321M、321C、321、の回転動作により、回収貯留部320の液体現像剤は濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kに搬送されるようになっている。
【0131】
2次転写ローラ61に当接して2次転写ローラ61に付着する液体現像剤を掻き取る2次転写ローラクリーニングブレード62から落下した液体現像剤は、凹状部を有する2次転写ユニット回収貯留部85が受け、当該凹状部に設けられている回収スクリュー86の回転によって回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー86はスパイラル状の羽などを有するものであり、その回転に伴い、液体現像剤を軸方向に搬送することができるようになっている。回収スクリュー86で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク450へと送り出される。
【0132】
中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方を受ける凹状部を有している。
【0133】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク460へと送り出される。
【0134】
図12は本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。図12(A)及び図12(B)は共に本発明のクリーニング装置を示しているが、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yや感光体クリーニングブレード118Yの当接位置が異なるものである。
【0135】
本発明のクリーニング装置では、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yが感光体クリーニングローラ116Yに当接する位置は、図12に示すように感光体クリーニングローラ116Yの鉛直方向からみて下半分の位置とすることが望ましい。これは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで掻き取った液体現像剤を感光体クリーニングローラ116Yに伝わせることなく落下させることができるためである。
【0136】
感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで掻き取った液体現像剤は、図12(A)で示す例では、クリーニングブレード保持部材73Yに落下させているのに対して、図12(B)で示す例では、感光体回収貯留部80Yの凹状部に直接落下させている。
【0137】
図12(A)、(B)のいずれの場合においても、本実施形態においては、感光体クリーニングローラ116Yの回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が感光体クリーニングローラ116Y表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で感光体クリーニングローラ116Yに当接するように、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yを配している。
【0138】
また、クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによって感光体クリーニングローラ116Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。
クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによる印加電圧は、例えば−200V程度とする。
【0139】
感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー181Y回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図12(A)に示すような配置関係とすると、感光体クリーニングブレード118Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材73Yの上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、感光体回収貯留部180Yにおける取り扱い性が向上する。ここで、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yによって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材73Y上に落下する例を示しているが、直接感光体クリーニングブレード118Y上に落下するようにしてもよい。
【0140】
このような本実施形態の構成では、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yでクリーニングされた液体現像剤と感光体クリーニングブレード118Yでクリーニングされた液体現像剤の双方を、感光体回収貯留部180Yで回収することで固形分(トナー粒子成分)濃度が比較的高くなりがちな感光体クリーニングローラ116Yで回収された回収物を感光体クリーニングローラクリーニングブレード118Yで回収されたキャリア成分リッチな回収物とをあわせて搬送することで、固形分濃度が比較的高くなりがちな感光体クリーニングローラ116Yで回収された回収物の搬送しやすくなると共に、装置の小型化ができる。
【0141】
また、本実施形態では、液体現像剤に用いられるキャリアは不揮発性キャリアであるので、感光体クリーニングローラクリーニングブレード118Yによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、感光体クリーニングブレード118Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0142】
また、本実施形態では、感光体110の表層はアモルファスシリコンで形成するが、このようなアモルファスシリコン表層は、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすい。本実施形態では、転写下流において、上述するような感光体クリーニングローラ116Yを中心とする構成でクリーニングされるため、感光体110表層が破壊されることがない。
【0143】
図13は本発明の他の実施形態に係る中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。テンションローラ42に対向しつつ、中間転写体40に対して当接するように中間転写体クリーニングローラ46が設けられている。この中間転写体クリーニングローラ46はウレタンゴム表層を有するローラであり、中間転写体クリーニングローラ46には、クリーニングバイアス電圧印加手段230によって液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによる印加電圧は、例えば−400V程度とする。
【0144】
この中間転写体クリーニングローラ46は中間転写体10と当接しつつ時計回りに回転することで、中間転写体40上に残留した液体現像剤(主にトナー粒子)をバイアス電圧によって引きつけ、クリーニングする。このバイアス電圧は、像担持体クリーニングローラ16に印加される電圧より絶対値において高く設定されている。これは液体現像剤のトナー成分の付着力が、像担持体10に比べ、中間転写体40の方が高いからである。
【0145】
中間転写体クリーニングローラ46には、中間転写体クリーニングローラ46の鉛直方向からみて下半分の位置に、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47が
当接しており、この中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって、中間転写体クリーニングローラ46で回収される液体現像剤が掻き落とされる。中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られた液体現像剤は、鉛直下方に落下する。
【0146】
より詳細には、本実施形態においては、中間転写体クリーニングローラ46の回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が中間転写体クリーニングローラ46表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で中間転写体クリーニングローラ46に当接するように、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47を配している。
【0147】
中間転写体クリーニングローラ46の下流側には、さらに中間転写体40に当接し、これをクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49が設けられている。77、78はクリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。本実施形態においては、クリーニングブレード保持部材77、78が、軸方向両側から2枚の中間転写体クリーニングユニット側板131によって挟持されてなる。
【0148】
また、中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0149】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク460へと送り出される。
【0150】
中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図8に示すような配置関係とすると、中間転写体クリーニングブレード49によって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材78の上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、中間転写体回収貯留部87における取り扱い性が向上する。ここで、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材78上に落下する例を示しているが、直接中間転写体クリーニングブレード49上に落下するようにしてもよい。
【0151】
クリーニングブレード保持部材68には、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47から落下した固形分リッチな液体現像剤と、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0152】
中間転写体40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような中間転写体40では、ポリイミド基層側において駆動ローラ41、テンションローラ42、52、53で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。
【0153】
このように形成された弾性を有する中間転写体40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の凹部
に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0154】
上述のように中間転写体40は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、本実施形態においては、クリーニングバイアス電圧印加手段230によるバイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラ46で、中間転写体40をクリーニングする構成を採用しているので、弾性を有する中間転写体40を破壊するおそれがない。
【0155】
次に、感光体110におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図14は本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。図14ではイエロー(Y)のクリーニング装置周辺のものを示すが、他の色のものも同様に構成することができる。
【0156】
図14は感光体110Y、感光体クリーニングローラ116Y、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、感光体クリーニングブレード118Y、現像ローラ20Y、アニロックスローラ32Yの軸方向を側面からみた図(右)と、それに対応する断面図(左)である。
【0157】
また、図14におけるa乃至gは長さを示しており、aは感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ、bは感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ、cは感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ、dは現像ローラ20Yの軸方向長さ、eはアニロックスローラ32Yの溝領域長さ、fは現像ローラ20Y上のコンパクション領域長さをそれぞれ示している。
【0158】
なお、アニロックスローラ32Yの溝領域の中間を通る鉛直方向に平行な面を仮想中心面して定義する。ここで、本実施形態においては、この仮想中心面に対称的に各構成がレイアウトされているものと仮定している。
【0159】
また、図示するように、アニロックスローラ32Yの溝領域の一方の端部を原点とし、ローラ軸方向に延びる座標を定義する。このような座標にて考慮すると、例えば、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの端部が、前記座標において図示するようにマイナスのところに位置していることに相当する。本実施形態においては、仮想中心面に対称的に各ローラ、ブレード類が配置されることを前提としているため、軸方向長さなどで発明を規定しているが、より本質的にはそれぞれのローラ、ブレード類の端部の位置関係を規定することが好ましいということができる。
【0160】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
【0161】
本実施形態においては、感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)は、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)よりも長く、かつ、感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ(c)よりも短く設定する。感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)>感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)と設定することで、感光体クリーニングローラ116Yをクリーニングする感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yでクリーニングしたキャリアを感光体クリーニングローラ116Yの端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ(c)>感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)と設定することで、感光体クリーニングローラ116Yで生じてしまった液リング
を感光体クリーニングブレード118Yで回収することができる。
【0162】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0163】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)は感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)より短く設定する。現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)が感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)より短く設定されることで、現像ローラ20Yで感光体に現像された固形分が回収しやすくなるので好ましい。
【0164】
また、本実施形態においては、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)は感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。アニロックスローラ32Y外周囲の軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、現像ローラ20Yに形成された現像剤(=感光体に形成された現像剤)幅の固形分を感光体クリーニングローラ116Yで回収し、回収された固形分濃度が高くなりがちな領域を感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収できるため好ましい。
【0165】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Y上でコンパクションコロナ発生器で帯電付与が行われるコンパクション領域長さ(f)は感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。
【0166】
現像ローラ20Y上でコンパクションが行われるコンパクション領域長さ(f)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、コンパクションされたトナー粒子は固形分濃度が高くなり単なるブレードでクリーニングすることが困難になるが、感光体クリーニングローラ116Yで回収し、回収された固形分濃度が高いトナー粒子を感光体クリーニングローラ116Yから感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収することができるので好ましい。
【0167】
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。
【図4】本発明の現像装置の停止時の状態と動作時の状態とを示す図である。
【図5】現像装置における液体現像剤の流れを示す図である。
【図6】本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。
【図7】2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。
【図8】中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【符号の説明】
【0169】
1・・・画像形成装置、5・・・給紙カセット、6・・・ピックアップローラ、7、7’、7’’・・・搬送ローラ対、10Y、10M、10C、10K・・・像担持体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・像担持体スクイーズローラ、14Y、14Y’・・・像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、16Y・・・像担持体クリーニングローラ、17Y・・・像担持体クリーニングローラクリーニングブレード、18Y・・・像担持体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・コンパクションコロナ発生器、24Y・・・キャリア量調整ローラ、25Y・・・キャリア量調整エアナイフ、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラ)、40・・・中間転写体、41・・・ベルト駆動ローラ、42・・・テンションローラ、45・・・現像剤回収部、46・・・中間転写体クリーニングローラ、47・・中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード、49・・・中間転写体クリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52、53・・・テンションローラ、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラ、62・・・2次転写ローラクリーニングブレード、70Y、71Y、72Y、73Y、74、76Y・・・(クリーニング)ブレード保持部材、75Y・・・規制ブレード保持部材、77、78・・・クリーニングブレード保持部材、80Y・・・像担持体回収貯留部、81Y・・・回収スクリュー、85・・・2次転写ユニット回収貯留部、86・・・回収スクリュー、87・・・中間転写体回収貯留部、88・・・回収スクリュー、90・・・定着部、91・・・加熱ローラ、92・・・加圧ローラ、110Y、110M、110C、110K・・・感光体、116Y、116M、116C、116K・・・感光体クリーニングローラ、117Y、117M、117C、117K・・・感光体クリーニングローラクリーニングブレード、118Y、118M、118C、118K・・・感光体クリーニングブレード、120Y・・・感光体クリーニングユニット、121Y・・・感光体クリーニングユニット側板、130・・・中間転写体クリーニングユニット、131・・・中間転写体クリーニングユニット側板、180Y、180M、180C、180K・・・感光体回収貯留部、181Y、181M、181C、181K・・・回収スクリュー、210Y・・・クリーニングバイアス電圧印加手段、230・・・クリーニングバイアス電圧印加手段、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収スクリュー、330Y・・・仕切り部、360Y・・・液体現像剤供給部材、365Y・・・液体現像剤供給口、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管、400Y、400M、400C、400K・・・濃度調整用タンク、401Y、401M、401C、401K・・・攪拌ユニット、410Y、410M、410C、410K・・・高濃度トナータンク、420Y、420M、420C、420K・・・キャリアタンク、431〜433・・・ポンプ、450、460・・・廃トナータンク
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー粒子及びキャリアとからなる液体現像剤によって、表面に形成された潜像が現像される像担持体と、この像担持体から現像された現像像が転写される中間転写体とをクリーニングするクリーニング装置及びそのようなクリーニング装置が用いられる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置では、装置を構成するローラなどに付着する液体現像剤をクリーニングするクリーニング装置を設ける必要がある。このようなもとしては、例えば、特許文献1(特開2005−148239号公報)に、表面にキャリア液中にトナーを分散した高粘度・高濃度の液体現像剤を担持し搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の液体現像剤を除去する現像剤除去手段とを有する液体現像装置において、上記現像剤除去手段が電界を付与することによって現像剤を除去する電界付与部材、および該電界付与部材よりも上記現像剤担持体表面の移動方向の下流側で該現像剤担持体表面に適当な圧力で接触し、剪断力よって現像剤を除去する現像剤除去部材から構成されていることを特徴とするものが記載されている。
【特許文献1】特開2005−148239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものにおける現像剤の除去は、現像ローラを対象とするものであり、キャリア液を除去するスクイーズ工程を経ていない液体現像剤の除去を行うものであり、この場合、現像剤除去手段に電界を付与するものを用いたとしても、クリーニングされた液体現像剤の搬送性が大きく損なわれるようなことはない。
【0005】
しかしながら、スクイーズ工程を経た像担持体上や中間転写体上のトナー像をクリーニングするような場合において、電界を付与する除去手段を用いてキャリア液とトナー粒子とを分離するようにして液体現像剤をクリーニングすると、除去された液体現像剤は固形分を多く含んだ固形分リッチなものであるので、流動性が損なわれてしまい、搬送性、ハンドリング性が悪く、回収機構における取り扱い性が悪い、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る画像形成装置は、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、前記現像部で現像された像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記像担持体クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで回収
された液体現像剤を貯留する像担持体回収貯留部と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードを有し、前記像担持体回収貯留部は、前記像担持体クリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材を有し、前記クリーニングブレード保持部材が前記像担持体と前記像担持体クリーニングローラとの当接部の鉛直下方に配設される。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングブレードの第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長く、前記像担持体クリーニングブレードの前記第1方向長さよりも短い。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像剤担持体は現像ローラであり、前記現像ローラの前記第1方向長さは前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さより短い。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、溝が形成されるとともに、前記現像ローラに液体現像剤を塗布する塗布ローラを有し、前記塗布ローラの前記溝が形成される溝領域の前記第1方向長さが、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像ローラの液体現像剤にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、前記バイアス印加手段の前記第1方向長さが前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体クリーニングローラはクリーニングバイアスが印加される。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記キャリア液が不揮発性キャリアである。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記像担持体がアモルファスシリコン感光体である。
【0017】
また、本発明に係るクリーニング装置は、クリーニングローラと、前記クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記クリーニングローラに当接するクリーニングローラクリーニングブレードと、前記クリーニングローラクリーニングブレードで回収された回収物を貯留する貯留部と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るクリーニング装置は、前記クリーニングローラでクリーニングされた被クリーニング材に当接するクリーニングブレードを有し、前記貯留部は、前記クリーニングブレードで回収された回収物を貯留する。
【0019】
また、本発明に係るクリーニング装置は、前記クリーニングブレードの前記クリーニン
グローラの第1方向長さは、前記クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い。
【0020】
以上、本発明によれば、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラに伝わせることなく落下させることが可能となる。また、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、搬送性が良くないが、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤と合流させることで搬送性をよくして、これを像担持体回収貯留部に導くので、像担持体回収貯留部における取り扱い性が向上するというメリットがある。
【0021】
また、本発明によれば、像担持体クリーニングブレードの軸方向長さにわたって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取られる固形分リッチな液体現像剤とを効率的に合流させて、液体現像剤の搬送性を高めることができる。
【0022】
また、本発明によれば、キャリアが不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0023】
また、本発明によれば、像担持体表層がアモルファスシリコンである場合には、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすいが、転写下流において像担持体クリーニングローラを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体表層が破壊されることがない。
【0024】
また、本発明によれば、中間転写体は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラで、中間転写体をクリーニングするので、弾性を有する中間転写体を破壊するおそれがない。
【0025】
なお、本発明に関連して、以下のような参考実施形態も有効な構成であることを確認しておく。すなわち、本発明の参考実施形態に係るクリーニング装置は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記像担持体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける像担持体回収貯留部と、を有し、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードが前記像担持体クリーニングローラに当接する位置は、前記像担持体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0026】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体クリーニングローラにはバイアスが印加されることを特徴とする。
【0027】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを合流させてから前記像担持体回収貯留部に導くことを特徴とする。
【0028】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記像担持体クリーニングブレードの軸方向長さ(c)は、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの軸方向長さ(b)よりも長く設定されることを特徴とする。
【0029】
また、参考実施形態に係るクリーニング装置は、前記キャリアが不揮発性キャリアであることを特徴とする。
【0030】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は、キャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による現像像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードと、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記像担持体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける像担持体回収貯留部と、前記像担持体回収貯留部に設けられ液体現像剤を搬送する回収スクリューと、を有し、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードが前記像担持体クリーニングローラに当接する位置は、前記像担持体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0031】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は、前記像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする。
【0032】
また、参考実施形態に係る画像形成装置は弾性を有しキャリアとトナー粒子とを含む液体現像剤による転写像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に当接しバイアスが印加されることで前記中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニングローラと、前記中間転写体クリーニングローラに当接し前記中間転写体クリーニングローラをクリーニングする中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードと、前記中間転写体に当接し前記中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニングブレードと、前記中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤と前記中間転写体クリーニングブレードでクリーニングされた液体現像剤とを受ける中間転写体回収貯留部と、を有し、前記中間転写体クリーニングローラクリーニングブレードが前記中間転写体クリーニングローラに当接する位置は、前記中間転写体クリーニングローラの重力方向からみて下半分の位置であることを特徴とする。
【0033】
以上、参考実施形態によれば、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラに伝わせることなく落下させることが可能となる。また、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、搬送性が良くないが、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤と合流させることで搬送性をよくして、これを像担持体回収貯留部に導くので、像担持体回収貯留部における取り扱い性が向上するというメリットがある。
【0034】
また、参考実施形態によれば、像担持体クリーニングブレードの軸方向長さにわたって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで掻き取られる固形分リッチな液体現像剤とを効率的に合流させて、液体現像剤の搬送性を高めることができる。
【0035】
また、参考実施形態によれば、キャリアが不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレードによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体
現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0036】
また、参考実施形態によれば、像担持体表層がアモルファスシリコンである場合には、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすいが、転写下流において像担持体クリーニングローラを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体表層が破壊されることがない。
【0037】
また、参考実施形態によれば、中間転写体は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラで、中間転写体をクリーニングするので、弾性を有する中間転写体を破壊するおそれがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写体40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0039】
画像形成部は、像担持体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、LEDや有機EL素子などからなるラインヘッドと光学系を有し、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、像担持体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0040】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラであるアニロックスローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0041】
中間転写体40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラ41とテンションローラ42、52、53に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、像担持体10Y、10M、10C、10Kと中間転写体40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0042】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに2次転写ローラクリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0043】
さらに、2次転写部の下流には、不図示の定着ユニットが配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0044】
また、テンションローラ42は、ベルト駆動ローラ41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40のテンションローラ42に張架されている箇所で、中間転写体クリーニングローラ46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0045】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及びクリーニング装置について説明する。図2は画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0046】
画像形成部は、像担持体10Yの外周の回転方向に沿って、像担持体クリーニングローラ16Y、像担持体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’が配置されている。
【0047】
像担持体クリーニングローラ16Yはウレタンゴム表層を有するローラであり、像担持体10Yに当接しつつ反時計回りに回転することによって、像担持体10Y上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。像担持体クリーニングローラ16Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。このため、像担持体クリーニングローラ16Yで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような像担持体クリーニングローラ16Yで回収された固形分リッチな液体現像剤は、像担持体クリーニングローラ16Yに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
【0048】
これに対して、像担持体クリーニングローラ16Yの下流側において、像担持体10Yと当接している像担持体クリーニングブレード18Yは、像担持体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Yを通じて下方に落下させる。
【0049】
なお、固形分リッチとは、現像装置30Yに補給される濃度調整後の液体現像剤と比較して固形分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。これに対して、キャリア成分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較してキャリア成分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。また、液体現像剤(トナー)は、固形分(トナーの粒子)がキャリア中に分散しているものとして定義することができる。
【0050】
クリーニングブレード保持部材73Yには、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yから落下した固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0051】
像担持体回収貯留部80Yは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、像担持体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0052】
像担持体回収貯留部80Yの凹状部には、回収スクリュー81Yが設けられており、この回収スクリュー81Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた
液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0053】
70Y、71Y、72Y、73Yは各クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0054】
図3は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。図3(A)及び図3(B)は共に本発明のクリーニング装置を示しているが、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yや像担持体クリーニングブレード18Yの当接位置が異なるものである。
【0055】
本発明のクリーニング装置では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yが像担持体クリーニングローラ16Yに当接する位置は、図3に示すように像担持体クリーニングローラ16Yの重力方向からみて下半分の位置とすることが望ましい。これは、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤を像担持体クリーニングローラ16Yに伝わせることなく落下させることができるためである。
【0056】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取った液体現像剤は、図3(A)で示す例では、クリーニングブレード保持部材73Yに落下させているのに対して、図3(B)で示す例では、像担持体回収貯留部80Yの凹状部に直接落下させている。
【0057】
像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図3(A)に示すような配置関係とすると、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材73Yの上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、像担持体回収貯留部80Yにおける取り扱い性が向上する。ここで、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材73Y上に落下する例を示しているが、直接像担持体クリーニングブレード18Y上に落下するようにしてもよい。
【0058】
このような本実施形態の構成では、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yでクリーニングされた液体現像剤と像担持体クリーニングブレード18Yでクリーニングされた液体現像剤の双方を、像担持体回収貯留部80Yで回収することで固形分(トナー粒子成分)濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物を像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yで回収されたキャリア成分リッチな回収物とをあわせて搬送することで、固形分濃度が比較的高くなりがちな像担持体クリーニングローラ16Yで回収された回収物の搬送しやすくなると共に、装置の小型化ができる。
【0059】
また、本実施形態では、液体現像剤に用いられるキャリアは不揮発性キャリアであるので、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード18Yによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、像担持体クリーニングブレード18Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0060】
また、本実施形態では、像担持体10の表層はアモルファスシリコンで形成するが、このようなアモルファスシリコン表層は、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの
当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすい。本実施形態では、転写下流において、上述するような像担持体クリーニングローラ16Yを中心とする構成でクリーニングされるため、像担持体10表層が破壊されることがない。
【0061】
現像装置30Yにおける現像ローラ20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラ32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Y、回収スクリュー321Yが収容されている。
【0062】
また、中間転写体40に沿って、像担持体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置されている。
【0063】
像担持体10Yは、現像ローラ20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該像担持体10Yの表層の感光層は、アモルファスシリコン像担持体で構成される。コロナ帯電器11Yは、像担持体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より像担持体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、像担持体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより像担持体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された像担持体10Y上にLED光などを照射し、像担持体10Y上に潜像を形成する。
【0064】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラなどの構成は、後段に配置されるローラなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0065】
現像装置30Yは、トナー粒子への帯電付与作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナー粒子を概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。この現像剤容器31Yには、アニロックスローラ32Yに供給されなかった液体現像剤などを回収する回収スクリュー321Yも備えられている。
【0066】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を現像ローラ20Yに塗布するための塗布ローラであるアニロックスローラ32Yと、現像ローラ20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラ32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤を帯電付与状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。76Yは現像ローラクリーニングブレード21Yを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0067】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー粒子固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0068】
液体現像剤容器31Yの中にオーガ34Yはアニロックスローラ32Yと離間するよう
に設けられているが、このオーガ34Yが図2で反時計回りに回転することによって液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給されるようになっている。図4は本発明の画像形成装置の停止時の状態(A)と動作時の状態(B)とを示す図である。図4において、31Yは現像剤容器、32Yはアニロックローラ、33Yは規制ブレード、75Yは規制ブレード保持部材、34Yはオーガ、310Yは供給貯留部、320Yは回収貯留部、321Yは回収スクリュー、330Yは仕切り部、360Yは液体現像剤供給部材、365Yは液体現像剤供給口、370Yは液体現像剤供給管、371Yは液体現像剤回収管をそれぞれ示している。
【0069】
現像容器31Y内の空間は仕切り部330Yによって2つに分け隔てられている。この仕切り部330Yによって分けられる空間の一方は、液体現像剤を供給するための供給貯留部310Yとして利用され、他方は液体現像剤を回収するための回収貯留部320Yとして利用される。供給貯留部310Yと回収貯留部320Yは、互いに軸方向に並列するように仕切り部330Yにより隔てられる。
【0070】
供給貯留部310Yには、オーガ34Yが回転可能に設けられており、このオーガ34Yが装置動作時に回転することで、供給貯留部310Yに溜まっている液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給される。供給貯留部310Yと液体現像剤供給管370Yは連結しており、供給貯留部310Yに対する液体現像剤の供給は液体現像剤供給管370Yにより行われる。
【0071】
また、回収貯留部320Yには回収スクリュー321Yが回転可能に設けられており、回収スクリュー321Yが装置動作時に回転することで、現像に利用されなかった液体現像剤や、像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、14Y’などのクリーニングブレードから滴下したキャリアなどを回収する。
【0072】
回収貯留部320Yと液体現像剤回収管371Yとは連結されており、回収スクリュー321Yが回転することで、液体現像剤回収管371Yが連結されている回収貯留部320Yの一方端に液体現像剤を搬送するようになっている。このようにして回収貯留部320Yで回収された液体現像剤は、液体現像剤回収管371Yによって不図示の液体現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0073】
仕切り部330Yは、軸方向で異なる第1の高さ(H1)の領域と第2の高さ(H2)の領域とが形成されている。本実施形態では、第1の高さ(H1)の領域は仕切り部330
Yの中央部に設定され、第2の高さ(H2)の領域は仕切り部330Yの両端部に設定さ
れており、第1の高さ(H1)は、第2の高さ(H2)より高く設定されている。
【0074】
仕切り部330Yの第1の高さ(H1)の領域は、装置動作時のオーガ34Yの回転に
より回収貯留部320Y側に向かおうとする液体現像剤をせき止めることによって液体現像剤の液面を持ち上げる働きをする。すなわち、第1の高さ(H1)の領域は、オーガ3
4Yが回転動作しているときにだけオーガ34Yからアニロックスローラ32Yへ液体現像剤を搬送できるようにするために設けられている。
【0075】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部3
10Y中の液体現像剤の液面の液位を決定する。また、装置の動作時においては、液体現像剤供給管370Yから供給貯留部310Yに定常的に供給されてくる液体現像剤を回収貯留部320Y側に流すための経路となる。
【0076】
仕切り部330Yの第2の高さ(H2)の領域は、装置の停止時における供給貯留部3
10Yの液体現像剤の液面を決定する役割を持っているが、これによって、装置の停止時
、アニロックスローラ32Yが液体現像剤に浸かることを防止している。
【0077】
図5はローラ類の軸方向を側面からみた液体現像剤の流れを示している。装置動作時において、液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示のオーガ34Yの回転動作により、第1の高さ(H1)の領域では液体現像剤の液
位が上昇されると共に、第2の高さ(H2)の領域では、仕切り部330Yを越えて、供
給貯留部310Yから回収貯留部320Yに移動する。また、供給貯留部310Yの略中心で供給される液体現像剤は、図面の左右へとオーガ34Yにより搬送される。液体現像剤供給口365Yから供給貯留部310Yに供給される液体現像剤は、不図示の機構により濃度一定に調整されたものである。
【0078】
また、回収貯留部320Yでは、不図示の回収スクリュー321Yによって液体現像剤は図面左側から右側へと搬送され、液体現像剤回収管371Yから不図示の現像剤リサイクル機構へと導かれる。
【0079】
アニロックスローラ32Yは、現像ローラ20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラとして機能するものである。図6は本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。このアニロックスローラ32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラである。このアニロックスローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが時計回り回転し、アニロックローラ32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラ32Yは反時計回りに回転して、現像ローラ20Yに液体現像剤を塗布する。
【0080】
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードであり、アニロックスローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラ32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0081】
現像ローラ20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
【0082】
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラ20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにコンパクションコロナ発生器22Yによって、帯電付与部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界が印加される。
【0083】
なお、この帯電付与のための電界印加手段は、図2に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラなどを用いても良い。このようなコンパクションローラは、円筒状の部材とし、現像ローラ20Yと同様に弾性体を被覆して構成した弾性ローラの形態とし、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造とし、例えば現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転させるようにするとよい。
【0084】
一方、現像ローラ20Yに担持されてコンパクションコロナ発生器で帯電付与された現像剤は、現像ローラ20Yが像担持体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電
界印加によって、像担持体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナー粒子は混色状態ではない。
【0085】
一次転写の上流側に配置される像担持体スクイーズ装置は、像担持体10Yに対向して現像ローラ20Yの下流側に配置して像担持体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’と、該像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、像担持体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナー粒子を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の像担持体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’を設けているが、ひとつの像担持体スクイーズローラによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の像担持体スクイーズローラ13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
【0086】
一次転写部50Yでは、像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写体40へ転写する。ここで、像担持体10Yと中間転写体40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0087】
中間転写体40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の一次転写部50のニップを通過し、各色の像担持体の現像像が転写され、色重ねされて2次転写ユニット60のニップ部に進入する。
【0088】
図7は2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。2次転写ユニット60は、2次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置されてなり、2次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0089】
2次転写ローラ61には2次転写ローラクリーニングブレード62が当接しており、2次転写ローラ61に付着する液体現像剤を掻き取る。特に、この2次転写ローラクリーニングブレード62によるクリーニングは、本来搬送されるはずの記録媒体が紙ジャムなどで2次転写位置に到達しなかったときに有用である。2次転写が成功裏に実行されたときは、2次転写ローラクリーニングブレード62は主としてキャリア成分を掻き取る。74は2次転写ローラクリーニングブレード保持部材である。
【0090】
2次転写ローラクリーニングブレード62で掻き取られた液体現像剤は、2次転写ローラクリーニングブレード保持部材74を伝わり落下する。落下した液体現像剤は、凹状部を有する2次転写ユニット回収貯留部85が受け、当該凹状部に設けられている回収スクリュー86の回転によって回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー86はスパイラル状の羽などを有するものであり、その回転に伴い、液体現像剤を軸方向に搬送することができるようになっている。回収スクリュー86で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0091】
2次転写ユニット60を経た中間転写体40は、再び一次転写部50で転写像を受けるために周回するが、一次転写部50が実行される上流側において中間転写体40のクリー
ニングが実施される。図8は中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【0092】
テンションローラ42に対向しつつ、中間転写体40に対して当接するように中間転写体クリーニングローラ46が設けられている。この中間転写体クリーニングローラ46はウレタンゴム表層を有するローラであり、中間転写体クリーニングローラ46には、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加されるようになっている。この中間転写体クリーニングローラ46は中間転写体10と当接しつつ時計回りに回転することで、中間転写体40上に残留した液体現像剤(主にトナー粒子)をバイアス電圧によって引きつけ、クリーニングする。このバイアス電圧は、像担持体クリーニングローラ16に印加される電圧より高く設定される。これは液体現像剤のトナー粒子成分の付着力が、像担持体10に比べ、中間転写体40の方が高いからである。
【0093】
中間転写体クリーニングローラ46には、中間転写体クリーニングローラ46の重力方向からみて下半分の位置に、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47が当接しており、この中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって、中間転写体クリーニングローラ46で回収される液体現像剤が掻き落とされる。中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られた液体現像剤は、鉛直下方に落下する。
【0094】
中間転写体クリーニングローラ46の下流側には、さらに中間転写体40に当接し、これをクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49が設けられている。77、78はクリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0095】
また、中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0096】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
【0097】
中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図8に示すような配置関係とすると、中間転写体クリーニングブレード49によって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材78の上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、中間転写体回収貯留部87における取り扱い性が向上する。ここで、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材78上に落下する例を示しているが、直接中間転写体クリーニングブレード49上に落下するようにしてもよい。
【0098】
クリーニングブレード保持部材68には、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47から落下した固形分リッチな液体現像剤と、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0099】
中間転写体40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような中間転写体40では、ポリイミド基層側において駆動ローラ41、テンションローラ42、52、53で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。
【0100】
このように形成された弾性を有する中間転写体40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0101】
上述のように中間転写体40は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、本実施形態においては、バイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラ46で、中間転写体40をクリーニングする構成を採用しているので、弾性を有する中間転写体40を破壊するおそれがない。
【0102】
次に、像担持体10におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図9は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。図9ではイエロー(Y)のクリーニング装置周辺のものを示すが、他の色のものも同様に構成することができる。
【0103】
図9は像担持体10Y、像担持体クリーニングローラ16Y、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Y、像担持体クリーニングブレード18Y、現像ローラ20Y、アニロックスローラ32Yの軸方向を側面からみた図(右)と、それに対応する断面図(左)である。
【0104】
また、図9におけるa乃至gは長さを示しており、aは像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ、bは像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ、cは像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ、dは現像ローラ20Yの軸方向長さ、eはアニロックスローラ32Yの溝領域長さ、fは現像ローラ20Y上のコンパクションコロナ発生器による帯電付与領域長さをそれぞれ示している。
【0105】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
【0106】
本実施形態においては、像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)は、像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)よりも長く、かつ、像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ(c)よりも短く設定する。像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)>像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)と設定することで、像担持体クリーニングローラ16Yをクリーニングする像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yでクリーニングしたキャリアを像担持体クリーニングローラ16Yの端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、像担持体クリーニングブレード18Yの軸方向長さ(c)>像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)と設定することで、像担持体クリーニングローラ16Yで生じてしまった液リングを像担持体クリーニングブレード18Yで回収することができる。
【0107】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0108】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)は像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)より短く設定する。現像ローラ20Yの軸方向長
さ(d)が像担持体クリーニングローラ16Yの軸方向長さ(a)より短く設定されることで、現像ローラ20Yで像担持体に現像された固形分が回収しやすくなるので好ましい。
【0109】
また、本実施形態においては、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)は像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。アニロックスローラ32Y外周囲の軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、現像ローラ20Yに形成された現像剤(=感光体に形成された現像剤)幅の固形分を像担持体クリーニングローラ16Yで回収し、回収された固形分濃度が高くなりがちな領域を像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで回収できるため好ましい。
【0110】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Y上でコンパクションコロナ発生器で帯電付与が行われるコンパクション領域長さ(f)は像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。
【0111】
現像ローラ20Y上でコンパクションが行われるコンパクション領域長さ(f)が像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、コンパクションコロナ発生器で帯電付与されたトナー粒子は固形分濃度が高くなり単なるブレードでクリーニングすることが困難になるが、像担持体クリーニングローラ16Yで回収し、回収された固形分濃度が高いトナー粒子を像担持体クリーニングローラ16Yから像担持体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで回収することができるので好ましい。
【0112】
次に、中間転写体40におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図10は本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【0113】
図10はテンションローラ42、中間転写体クリーニングローラ46、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向を側面からみた図(左)と、それに対応する断面図(右)である。
【0114】
また、図10におけるg乃至iは長さを示しており、gは中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ、hは中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ、iは中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さをそれぞれ示している。
【0115】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
本実施形態では、中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ(h)よりも長く、かつ、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さ(i)よりも短く設定する。中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)>中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47の軸方向長さ(h)と設定することで、中間転写体クリーニングローラ46をクリーニングする中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47でクリーニングしたキャリアを中間転写体クリーニングローラ46の端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、中間転写体クリーニングブレード49の軸方向長さ(i)>中間転写体クリーニングローラ46の軸方向長さ(g)と設定することで、中間転写体クリーニングローラで生じてしまった液リングを中間転写体クリーニングブレード49で回収することができる。
【0116】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0117】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図11は本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。本実施形態では、感光体をクリーニング対象とするクリーニング装置及び中間転写体をクリーニング対象とするクリーニング装置がクリーニングユニットとしてユニット化されている。
【0118】
他の実施形態に係る画像形成装置1において、給紙カセット5にセットされたシート材は、所定のタイミングにて一枚ごとピックアップローラ6によってシート材搬送経路Lに送り出されるようになっている。シート材搬送経路Lでは、搬送ローラ対7、7’によってシート材を2次転写位置まで搬送し、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材に転写する。2次転写されたシート材は搬送ローラ対7’’によって、さらに定着部90に搬送される。定着部90は、加熱ローラ91と、この加熱ローラ91側に所定の圧力で付勢された加圧ローラ92とから構成されており、これらのニップ間にシート材を挿通させ、シート上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等のシート材に融着し定着させる。
【0119】
感光体110Y、110M、110C、110Kをクリーニングする感光体クリーニングユニット120Y、120M、120C、120Kは、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116K及び感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117K及び感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118K及びブレード保持部材などの主要部を、軸方向両側から2枚の感光体クリーニングユニット側板121Y、121M、121C、121Kによって挟持することによってユニットを構成する。
また、中間転写体40のクリーニングを行う中間転写体クリーニングユニット130は、中間転写体クリーニングローラ46及び中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47及び中間転写体クリーニングブレード49及び各ブレード保持部材などの主要部を、軸方向両側から2枚の中間転写体クリーニングユニット側板131によって挟持することによってユニットを構成する。
【0120】
感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kはウレタンゴム表層を有するローラであり、感光体110Y、110M、110C、110Kに当接しつつ反時計回りに回転することによって、感光体110Y、110M、110C、110K上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。このため、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kで回収された固形分リッチな液体現像剤は、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kに当接する感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
【0121】
これに対して、感光体クリーニングローラ116Y、116M、116C、116Kの下流側において、像担持体10Yと当接している感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kは、像担持体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Y、73M、73C、73Kを通じて下方に落下させる。
【0122】
クリーニングブレード保持部材73Y、73M、73C、73Kには、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kから落下した固形分リッチな液体現像剤と、感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0123】
感光体回収貯留部180Y、180M、180C、180Kは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、117M、117C、117Kで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、感光体クリーニングブレード118Y、118M、118C、118Kで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0124】
感光体回収貯留部180Y、180M、180C、180Kの凹状部には、回収スクリュー181Y、181M、181C、181Kが設けられており、この回収スクリュー181Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー181Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、液体現像剤のリサイクル回収機構へと送り出される。
【0125】
次に、本発明の現像剤容器外の液体現像剤のリサイクル機構について説明する。図11には現像剤容器に流入する液体現像剤と現像剤容器から流出する液体現像剤の様子が模式的に示す図である。図11において、400Y、400M、400C、400Kは濃度調整用タンク、401Y、401M、401C、401Kは攪拌ユニット、410Y、410M、410C、410Kは高濃度トナータンク、420Y、420M、420C、420Kはキャリアタンク、431乃至433はポンプ、450、460は廃トナータンクをそれぞれ示している。
【0126】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kは、現像剤容器31Y、31M、31C、31Kの供給貯留部310Y、310M、310C、310Kに供給するためのトナー粒子固形分濃度約20%の液体現像剤を調整するためのタンクである。また、高濃度トナータンク410Y、410M、410C、410Kは、トナー固形分濃度約20%以上の高濃度トナーを貯蔵するタンクであり、キャリアタンク420Y、420M、420C、420Kはキャリア液を貯蔵するタンクである。
【0127】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kは、高濃度トナータンク410Y、410M、410C、410Kから高濃度トナーの供給を受ける。このためにポンプ432Y、432M、432C、432Kが駆動される。
【0128】
また、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kには、ポンプ433Y、433M、433C、433K駆動により、キャリアタンク420Y、420M、420C、420Kからキャリア液の供給を受けるようになっている。
【0129】
濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kには、不図示の光学センサなどのトナー濃度検出手段が設けられており、このトナー濃度検出手段によって濃度を検出し、濃度調整用タンク400内の液体現像剤の濃度が適正となるように、ポンプ432、433のオンオフ制御を不図示の制御部で実行する。また、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400K内に設けられる攪拌ユニット401Y、401M、401C、401Kを駆動することによって、濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400K内は攪拌されるようになっている。
【0130】
装置の動作時においては、ポンプ431Y、431M、431C、431Kによって、常時濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kから供給貯留部310Y、310M、310C、310Kに液体現像剤が供給されるようになっている。また、回収貯留部320Y、320M、320C、320Kの回収スクリュー321Y、321M、321C、321、の回転動作により、回収貯留部320の液体現像剤は濃度調整用タンク400Y、400M、400C、400Kに搬送されるようになっている。
【0131】
2次転写ローラ61に当接して2次転写ローラ61に付着する液体現像剤を掻き取る2次転写ローラクリーニングブレード62から落下した液体現像剤は、凹状部を有する2次転写ユニット回収貯留部85が受け、当該凹状部に設けられている回収スクリュー86の回転によって回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー86はスパイラル状の羽などを有するものであり、その回転に伴い、液体現像剤を軸方向に搬送することができるようになっている。回収スクリュー86で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク450へと送り出される。
【0132】
中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方を受ける凹状部を有している。
【0133】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク460へと送り出される。
【0134】
図12は本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。図12(A)及び図12(B)は共に本発明のクリーニング装置を示しているが、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yや感光体クリーニングブレード118Yの当接位置が異なるものである。
【0135】
本発明のクリーニング装置では、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yが感光体クリーニングローラ116Yに当接する位置は、図12に示すように感光体クリーニングローラ116Yの鉛直方向からみて下半分の位置とすることが望ましい。これは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで掻き取った液体現像剤を感光体クリーニングローラ116Yに伝わせることなく落下させることができるためである。
【0136】
感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで掻き取った液体現像剤は、図12(A)で示す例では、クリーニングブレード保持部材73Yに落下させているのに対して、図12(B)で示す例では、感光体回収貯留部80Yの凹状部に直接落下させている。
【0137】
図12(A)、(B)のいずれの場合においても、本実施形態においては、感光体クリーニングローラ116Yの回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が感光体クリーニングローラ116Y表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で感光体クリーニングローラ116Yに当接するように、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yを配している。
【0138】
また、クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによって感光体クリーニングローラ116Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。
クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによる印加電圧は、例えば−200V程度とする。
【0139】
感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yによって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー181Y回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図12(A)に示すような配置関係とすると、感光体クリーニングブレード118Yによって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材73Yの上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、感光体回収貯留部180Yにおける取り扱い性が向上する。ここで、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yによって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材73Y上に落下する例を示しているが、直接感光体クリーニングブレード118Y上に落下するようにしてもよい。
【0140】
このような本実施形態の構成では、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yでクリーニングされた液体現像剤と感光体クリーニングブレード118Yでクリーニングされた液体現像剤の双方を、感光体回収貯留部180Yで回収することで固形分(トナー粒子成分)濃度が比較的高くなりがちな感光体クリーニングローラ116Yで回収された回収物を感光体クリーニングローラクリーニングブレード118Yで回収されたキャリア成分リッチな回収物とをあわせて搬送することで、固形分濃度が比較的高くなりがちな感光体クリーニングローラ116Yで回収された回収物の搬送しやすくなると共に、装置の小型化ができる。
【0141】
また、本実施形態では、液体現像剤に用いられるキャリアは不揮発性キャリアであるので、感光体クリーニングローラクリーニングブレード118Yによって掻き取られる固形分リッチな液体現像剤と、感光体クリーニングブレード118Yによって掻き取られるキャリア成分リッチな液体現像剤とを合流させて搬送性を向上させることが可能となる。
【0142】
また、本実施形態では、感光体110の表層はアモルファスシリコンで形成するが、このようなアモルファスシリコン表層は、転写後に残留するトナー粒子が、ブレードなどの当接物と摩擦帯電し、これを破壊するという現象が発生しやすい。本実施形態では、転写下流において、上述するような感光体クリーニングローラ116Yを中心とする構成でクリーニングされるため、感光体110表層が破壊されることがない。
【0143】
図13は本発明の他の実施形態に係る中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。テンションローラ42に対向しつつ、中間転写体40に対して当接するように中間転写体クリーニングローラ46が設けられている。この中間転写体クリーニングローラ46はウレタンゴム表層を有するローラであり、中間転写体クリーニングローラ46には、クリーニングバイアス電圧印加手段230によって液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。クリーニングバイアス電圧印加手段210Yによる印加電圧は、例えば−400V程度とする。
【0144】
この中間転写体クリーニングローラ46は中間転写体10と当接しつつ時計回りに回転することで、中間転写体40上に残留した液体現像剤(主にトナー粒子)をバイアス電圧によって引きつけ、クリーニングする。このバイアス電圧は、像担持体クリーニングローラ16に印加される電圧より絶対値において高く設定されている。これは液体現像剤のトナー成分の付着力が、像担持体10に比べ、中間転写体40の方が高いからである。
【0145】
中間転写体クリーニングローラ46には、中間転写体クリーニングローラ46の鉛直方向からみて下半分の位置に、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47が
当接しており、この中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって、中間転写体クリーニングローラ46で回収される液体現像剤が掻き落とされる。中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られた液体現像剤は、鉛直下方に落下する。
【0146】
より詳細には、本実施形態においては、中間転写体クリーニングローラ46の回転軸中心を通り、鉛直方向に直交する仮想面が中間転写体クリーニングローラ46表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で中間転写体クリーニングローラ46に当接するように、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47を配している。
【0147】
中間転写体クリーニングローラ46の下流側には、さらに中間転写体40に当接し、これをクリーニングする中間転写体クリーニングブレード49が設けられている。77、78はクリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。本実施形態においては、クリーニングブレード保持部材77、78が、軸方向両側から2枚の中間転写体クリーニングユニット側板131によって挟持されてなる。
【0148】
また、中間転写体回収貯留部87は、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47で掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
【0149】
中間転写体回収貯留部87の凹状部には、回収スクリュー88が設けられており、この回収スクリュー88が回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー88で搬送された液体現像剤は、廃トナータンク460へと送り出される。
【0150】
中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤は固形分リッチな液体現像剤であり固形成分が多いため、液体現像剤を回収スクリュー88回転軸方向へと搬送する際の搬送性が良くない。そこで、図8に示すような配置関係とすると、中間転写体クリーニングブレード49によって掻き取られる液体現像剤はキャリア成分リッチな液体現像剤が、クリーニングブレード保持部材78の上で合流し、回収される液体現像剤の搬送性が向上するというメリットがある。そのため、中間転写体回収貯留部87における取り扱い性が向上する。ここで、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47によって掻き取られる液体現像剤がクリーニングブレード保持部材78上に落下する例を示しているが、直接中間転写体クリーニングブレード49上に落下するようにしてもよい。
【0151】
クリーニングブレード保持部材68には、中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード47から落下した固形分リッチな液体現像剤と、中間転写体クリーニングブレード49で掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
【0152】
中間転写体40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような中間転写体40では、ポリイミド基層側において駆動ローラ41、テンションローラ42、52、53で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。
【0153】
このように形成された弾性を有する中間転写体40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の凹部
に対して送り込み転写させるのに有効である。
【0154】
上述のように中間転写体40は弾性を有するものであり、クリーニングを行うためのブレードを強い圧力で当接させることができないが、本実施形態においては、クリーニングバイアス電圧印加手段230によるバイアス電圧が印加される中間転写体クリーニングローラ46で、中間転写体40をクリーニングする構成を採用しているので、弾性を有する中間転写体40を破壊するおそれがない。
【0155】
次に、感光体110におけるクリーニング装置周辺のローラ類軸方向の寸法関係について説明する。図14は本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。図14ではイエロー(Y)のクリーニング装置周辺のものを示すが、他の色のものも同様に構成することができる。
【0156】
図14は感光体110Y、感光体クリーニングローラ116Y、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Y、感光体クリーニングブレード118Y、現像ローラ20Y、アニロックスローラ32Yの軸方向を側面からみた図(右)と、それに対応する断面図(左)である。
【0157】
また、図14におけるa乃至gは長さを示しており、aは感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ、bは感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ、cは感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ、dは現像ローラ20Yの軸方向長さ、eはアニロックスローラ32Yの溝領域長さ、fは現像ローラ20Y上のコンパクション領域長さをそれぞれ示している。
【0158】
なお、アニロックスローラ32Yの溝領域の中間を通る鉛直方向に平行な面を仮想中心面して定義する。ここで、本実施形態においては、この仮想中心面に対称的に各構成がレイアウトされているものと仮定している。
【0159】
また、図示するように、アニロックスローラ32Yの溝領域の一方の端部を原点とし、ローラ軸方向に延びる座標を定義する。このような座標にて考慮すると、例えば、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの端部が、前記座標において図示するようにマイナスのところに位置していることに相当する。本実施形態においては、仮想中心面に対称的に各ローラ、ブレード類が配置されることを前提としているため、軸方向長さなどで発明を規定しているが、より本質的にはそれぞれのローラ、ブレード類の端部の位置関係を規定することが好ましいということができる。
【0160】
以下、本実施形態に特徴的な寸法関係について説明する。
【0161】
本実施形態においては、感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)は、感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)よりも長く、かつ、感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ(c)よりも短く設定する。感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)>感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)と設定することで、感光体クリーニングローラ116Yをクリーニングする感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yでクリーニングしたキャリアを感光体クリーニングローラ116Yの端部に回り込ませて蓄積した液で画像形成装置の筐体内部を汚染することがない。また、感光体クリーニングブレード118Yの軸方向長さ(c)>感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)と設定することで、感光体クリーニングローラ116Yで生じてしまった液リング
を感光体クリーニングブレード118Yで回収することができる。
【0162】
以上の構成によれば、液リング形成を極力抑制することができる。このため、液リングからの液体現像剤の滴下によって装置内を汚すこともなく、液体現像剤の消費量を削減することもできる。
【0163】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)は感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)より短く設定する。現像ローラ20Yの軸方向長さ(d)が感光体クリーニングローラ116Yの軸方向長さ(a)より短く設定されることで、現像ローラ20Yで感光体に現像された固形分が回収しやすくなるので好ましい。
【0164】
また、本実施形態においては、アニロックスローラ32Yの軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)は感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。アニロックスローラ32Y外周囲の軸方向にわたって溝が形成される溝領域長さ(e)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、現像ローラ20Yに形成された現像剤(=感光体に形成された現像剤)幅の固形分を感光体クリーニングローラ116Yで回収し、回収された固形分濃度が高くなりがちな領域を感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収できるため好ましい。
【0165】
また、本実施形態においては、現像ローラ20Y上でコンパクションコロナ発生器で帯電付与が行われるコンパクション領域長さ(f)は感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定する。
【0166】
現像ローラ20Y上でコンパクションが行われるコンパクション領域長さ(f)が感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yの軸方向長さ(b)より短く設定されることで、コンパクションされたトナー粒子は固形分濃度が高くなり単なるブレードでクリーニングすることが困難になるが、感光体クリーニングローラ116Yで回収し、回収された固形分濃度が高いトナー粒子を感光体クリーニングローラ116Yから感光体クリーニングローラクリーニングブレード117Yで回収することができるので好ましい。
【0167】
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】画像形成部及びクリーニング装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。
【図4】本発明の現像装置の停止時の状態と動作時の状態とを示す図である。
【図5】現像装置における液体現像剤の流れを示す図である。
【図6】本発明に用いられるアニロックローラの斜視図である。
【図7】2次転写ユニットにおけるクリーニング装置の構成を示す図である。
【図8】中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置の配置例を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る中間転写体のクリーニング装置の構成を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係るクリーニング装置周辺の軸方向寸法関係を示す図である。
【符号の説明】
【0169】
1・・・画像形成装置、5・・・給紙カセット、6・・・ピックアップローラ、7、7’、7’’・・・搬送ローラ対、10Y、10M、10C、10K・・・像担持体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・像担持体スクイーズローラ、14Y、14Y’・・・像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、16Y・・・像担持体クリーニングローラ、17Y・・・像担持体クリーニングローラクリーニングブレード、18Y・・・像担持体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・コンパクションコロナ発生器、24Y・・・キャリア量調整ローラ、25Y・・・キャリア量調整エアナイフ、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラ)、40・・・中間転写体、41・・・ベルト駆動ローラ、42・・・テンションローラ、45・・・現像剤回収部、46・・・中間転写体クリーニングローラ、47・・中間転写体クリーニングローラクリーニングブレード、49・・・中間転写体クリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52、53・・・テンションローラ、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラ、62・・・2次転写ローラクリーニングブレード、70Y、71Y、72Y、73Y、74、76Y・・・(クリーニング)ブレード保持部材、75Y・・・規制ブレード保持部材、77、78・・・クリーニングブレード保持部材、80Y・・・像担持体回収貯留部、81Y・・・回収スクリュー、85・・・2次転写ユニット回収貯留部、86・・・回収スクリュー、87・・・中間転写体回収貯留部、88・・・回収スクリュー、90・・・定着部、91・・・加熱ローラ、92・・・加圧ローラ、110Y、110M、110C、110K・・・感光体、116Y、116M、116C、116K・・・感光体クリーニングローラ、117Y、117M、117C、117K・・・感光体クリーニングローラクリーニングブレード、118Y、118M、118C、118K・・・感光体クリーニングブレード、120Y・・・感光体クリーニングユニット、121Y・・・感光体クリーニングユニット側板、130・・・中間転写体クリーニングユニット、131・・・中間転写体クリーニングユニット側板、180Y、180M、180C、180K・・・感光体回収貯留部、181Y、181M、181C、181K・・・回収スクリュー、210Y・・・クリーニングバイアス電圧印加手段、230・・・クリーニングバイアス電圧印加手段、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収スクリュー、330Y・・・仕切り部、360Y・・・液体現像剤供給部材、365Y・・・液体現像剤供給口、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管、400Y、400M、400C、400K・・・濃度調整用タンク、401Y、401M、401C、401K・・・攪拌ユニット、410Y、410M、410C、410K・・・高濃度トナータンク、420Y、420M、420C、420K・・・キャリアタンク、431〜433・・・ポンプ、450、460・・・廃トナータンク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、
前記現像部で現像された像を担持する像担持体と、
前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、
前記像担持体クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記像担持体クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、
前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する像担持体回収貯留部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードを有し、
前記像担持体回収貯留部は、前記像担持体クリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材を有し、
前記クリーニングブレード保持部材が前記像担持体と前記像担持体クリーニングローラとの当接部の鉛直下方に配設される請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体クリーニングブレードの第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長く、前記像担持体クリーニングブレードの前記第1方向長さよりも短い請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像剤担持体は現像ローラであり、前記現像ローラの前記第1方向長さは前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さより短い請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
溝が形成されるとともに、前記現像ローラに液体現像剤を塗布する塗布ローラを有し、
前記塗布ローラの前記溝が形成される溝領域の前記第1方向長さが、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像ローラの液体現像剤にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、
前記バイアス印加手段の前記第1方向長さが前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記像担持体クリーニングローラはクリーニングバイアスが印加される請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記キャリア液が不揮発性キャリアである請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記像担持体がアモルファスシリコン感光体である請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
クリーニングローラと、
前記クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記クリーニングローラに当接するクリーニングローラクリーニングブレードと、
前記クリーニングローラクリーニングブレードで回収された回収物を貯留する貯留部と、を有することを特徴とするクリーニング装置。
【請求項13】
前記クリーニングローラでクリーニングされた被クリーニング材に当接するクリーニングブレードを有し、
前記貯留部は、前記クリーニングブレードで回収された回収物を貯留する請求項12に記載のクリーニング装置。
【請求項14】
前記クリーニングブレードの前記クリーニングローラの第1方向長さは、前記クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い請求項13に記載のクリーニング装置。
【請求項1】
キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を用いて現像する現像剤担持体を備える現像部と、
前記現像部で現像された像を担持する像担持体と、
前記像担持体に当接する像担持体クリーニングローラと、
前記像担持体クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記像担持体クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記像担持体クリーニングローラに当接する像担持体クリーニングローラクリーニングブレードと、
前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する像担持体回収貯留部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像担持体に当接する像担持体クリーニングブレードを有し、
前記像担持体回収貯留部は、前記像担持体クリーニングブレードで回収された液体現像剤を貯留する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材を有し、
前記クリーニングブレード保持部材が前記像担持体と前記像担持体クリーニングローラとの当接部の鉛直下方に配設される請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体クリーニングブレードの第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さは、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長く、前記像担持体クリーニングブレードの前記第1方向長さよりも短い請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像剤担持体は現像ローラであり、前記現像ローラの前記第1方向長さは前記像担持体クリーニングローラの前記第1方向長さより短い請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
溝が形成されるとともに、前記現像ローラに液体現像剤を塗布する塗布ローラを有し、
前記塗布ローラの前記溝が形成される溝領域の前記第1方向長さが、前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像ローラの液体現像剤にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、
前記バイアス印加手段の前記第1方向長さが前記像担持体クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さより短い請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記像担持体クリーニングローラはクリーニングバイアスが印加される請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記キャリア液が不揮発性キャリアである請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記像担持体がアモルファスシリコン感光体である請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
クリーニングローラと、
前記クリーニングローラの回転軸中心を通る仮想鉛直面に直交する仮想面が前記クリーニングローラ表面と交わる仮想交線もしくは前記仮想交線の鉛直方向下方で前記クリーニングローラに当接するクリーニングローラクリーニングブレードと、
前記クリーニングローラクリーニングブレードで回収された回収物を貯留する貯留部と、を有することを特徴とするクリーニング装置。
【請求項13】
前記クリーニングローラでクリーニングされた被クリーニング材に当接するクリーニングブレードを有し、
前記貯留部は、前記クリーニングブレードで回収された回収物を貯留する請求項12に記載のクリーニング装置。
【請求項14】
前記クリーニングブレードの前記クリーニングローラの第1方向長さは、前記クリーニングローラクリーニングブレードの前記第1方向長さよりも長い請求項13に記載のクリーニング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−199056(P2009−199056A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264768(P2008−264768)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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