説明

画像形成装置

【課題】 ラインヘッドのように、露光ユニットと感光体までの距離が短い場合にも、スペースを有効に活用して効率よく露光ユニット及び像形成部を冷却する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本体10aと、潜像を担持する潜像担持体20と、潜像担持体20に現像剤を供給する現像剤担持体52と、潜像担持体20を有する像形成部15と、像形成部15を支持し、本体10aに対して着脱可能な像形成カートリッジ16と、潜像担持体20を露光するラインヘッド40aを有する露光ユニット40と、本体10aに設けられ、像形成カートリッジ16を案内するカートリッジ用ガイド部材11と、カートリッジ用ガイド部材11に像形成部15及び露光ユニット40を冷却する空気を流す冷却流路11cを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、像形成部と露光ユニットが近接配置される画像形成装置の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作像ユニットとその下方の光書込ユニットとの間に通路を形成し、該通路に空気流を供給することで各ユニットを冷却する画像形成装置がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−72030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された発明のように光書込ユニットにレーザー走査装置を用いた画像形成装置は、感光体表面までの焦点距離が長く、ダクト形状の空気流の通路を形成することができたが、ラインヘッドのように、露光ユニットと感光体までの距離が短い画像形成装置では、通路を形成することができなかった。
【0004】
本発明は上記課題を解決し、ラインヘッドのように、露光ユニットと感光体までの距離が短い場合にも、スペースを有効に活用して効率よく露光ユニット及び像形成部を冷却する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決する画像形成装置であって、本体と、潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、前記潜像担持体を有する像形成部と、前記像形成部を支持し、前記本体に対して着脱可能な像形成カートリッジと、前記潜像担持体を露光するラインヘッドを有する露光ユニットと、前記本体に設けられ、前記像形成カートリッジを案内するカートリッジ用ガイド部材と、前記カートリッジ用ガイド部材に前記像形成部及び前記露光ユニットを冷却する空気を流す冷却流路を備えたことを特徴とするので、少ないスペースで的確に冷却することができる。
【0006】
また、前記像形成カートリッジは、前記露光ユニットとの間に冷却する冷却風が通過する間隙を有することを特徴とするので、像形成カートリッジ内を効率よく的確に冷却することができる。
【0007】
また、露光ユニットは、カートリッジ用ガイド部材に支持されることを特徴とするので、露光ユニットを安定に支持することができる。
【0008】
また、カートリッジ用ガイド部材は、露光ユニット近傍に冷却する冷却風が通過する開口を有することを特徴とするので、露光ユニットを効率よく的確に冷却することができる。
【0009】
また、ラインヘッドを清掃する清掃部材を備え、清掃部材はラインヘッド清掃部と棒状部とを有し、棒状部は孔を有し、孔は、開口に対向して配置されることを特徴とするので、清掃部材を備えた構成であっても効率よく的確に冷却することができる。
【0010】
また、開口は、開閉可能なことを特徴とするので、冷却の強弱を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図、図2は画像形成装置の制御ユニット100の構成を示したブロック図、図3は画像形成装置のイエローの像形成部を示す断面図である。図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色に対し、同じ構成要素については、各色を表すY、M、C、Kをそれぞれに付して同一番号を用いている。そのうち、イエロー(Y)の構成を示したのが図3である。以下、画像形成装置について図1乃至図3を参照して説明する。
【0012】
本実施形態は画像形成装置としてプリンタ10を例としている。プリンタ10は、像形成部15Y,15M,15C,15K、中間転写体の一例としての中間転写ベルト70、一次転写ユニット60、バックアップローラ65Y,65M,65C,65K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザーへの報知手段をなし液晶パネルからなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御し、プリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
【0013】
像形成部15Y,15M,15C,15Kは、潜像担持体の一例としての感光体20Y,20M,20C,20K上に潜像やトナー像を形成する機能を有している。これら4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kは、所定の方向に列状に配置されている。ここで、像形成部15Yの感光体20Yが、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kのうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1から最も離れており、像形成部15Kの感光体20Kが、4つの感光体のうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1に最も近い。
【0014】
そして、像形成部15Y,15M,15C,15Kの構成は同様であるので、以下においては、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kのうちの像形成部15Yを例に挙げて説明する。像形成部15Yは、図3に示すように、感光体20Yの回転方向に沿って、帯電ユニット30Y、露光ユニット40Y、現像ユニット50Y、感光体クリーニングユニット75Yを有している。
【0015】
感光体20Yは、円筒状の基材(具体的には、アルミ材)とその外周面に形成された感光層を有し、該感光層の表面に潜像を担持する。この感光体20Yは、その軸方向の両端部がプリンタ本体に回転可能に支持されており、本実施の形態においては、図1中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【0016】
帯電ユニット30Yは、感光体20Yを帯電するための装置である。帯電ユニット30Yは、図3に示すように、感光体20Yに対向し該感光体20Yを帯電するための帯電ローラ31Yと、帯電ローラ31Yに当接して該帯電ローラ31Yの表面をクリーニングするためのクリーニングローラ35Yと、を有している。そして、帯電バイアス供給部121(図2)から直流電圧と交流電圧が重畳された帯電バイアスが帯電ローラ31Yに供給されると、該帯電ローラ31Yと感光体20Yとの間で放電が生じ、その結果、感光体20Yが帯電する。
【0017】
帯電ローラ31Yは、金属の軸の表面に導電性の塗料が塗布された構成となっている。また、帯電ローラ31Yは、その軸方向の両端部に感光体20Yに当接するテープ(不図示)が取り付けられている。このテープの外径は、帯電ローラ31Yの中央部の外径よりも大きいので、該中央部と感光体20Yとの間に隙間が形成されている。このため、帯電ローラ31Yは、いわゆる非接触帯電方式にて感光体20Yを帯電する。
【0018】
露光ユニット40Yは、レーザーを照射することによって帯電された感光体20Y上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40Yは、例えば、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザーを帯電された感光体20Y上に照射する。
【0019】
イエロー現像ユニット50Yは、感光体20Y上に形成された潜像を、現像部A1にて現像剤の一例であるイエロー(Y)トナーを用いてイエロートナー像として可視化するための装置である。このイエロー現像ユニット50Yは、図3に示すように、イエロートナーを収容するためのトナー収容部51Yと、該イエロートナーを担持して感光体20Y上の潜像を現像するための現像剤担持体の一例としての現像ローラ52Yと、トナー収容部51Yのトナーを現像ローラ52Yに供給するための供給ローラ53Yと、現像ローラ52Yに担持されたイエロートナーを帯電させる(本実施形態においては、トナーを負帯電させる)ための規制ブレード(不図示)と、を有している。
【0020】
そして、現像ローラ52Yは感光体20Yと空隙を介して対向しており、現像バイアス供給部122(図2)より直流電圧と交流電圧が重畳された現像バイアスが現像ローラ52Yに供給されると、現像ローラ52Yと感光体20Yとの間に電界が形成され、感光体20Y上の潜像が現像される。
【0021】
中間転写ベルト70は、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kに担持された互いに色が異なるトナー像(トナー)を媒体(紙、フィルム、布等)に転写して該媒体に画像を形成する際の中間媒体であり、トナー像を担持した状態で図1の矢印の示す方向に回転して該トナー像を移動させる。また、中間転写ベルト70は、該中間転写ベルト70の回転方向に沿って設けられた感光体20Y,20M,20C,20Kに当接しており、中間転写ベルト70と該感光体20Y,20M,20C,20Kとの当接部には、該感光体上のトナー像が中間転写ベルト70に転写される一次転写部B1,B2,B3,B4が形成されている。
【0022】
一次転写ユニット60は、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kと協働して、感光体20Y,20M,20C,20Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト70に転写(以下、一次転写ともいう)するための装置である。この一次転写ユニット60は中間転写ベルト70に当接しており、電圧供給部123の一次転写ユニット60を介して転写電圧である一次転写バイアスを中間転写ベルト70に供給する。
【0023】
ここで、一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーを一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70へ向かわせるための電圧である。また、この一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーの帯電極性(マイナスの極性)とは逆極性の電圧である。そして、中間転写ベルト70に一次転写バイアスが供給されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成される。
【0024】
バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kは、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kの各々の感光体20Y,20M,20C,20Kに中間転写ベルト70を介して当接する。そして、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kが中間転写ベルト70を介して感光体20Y,20M,20C,20Kに当接し、かつ、上述したように、一次転写部B1,B2,B3,B4において、該感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20K上にトナー像が順次中間転写ベルト70に一次転写される。これにより、中間転写ベルト70にフルカラートナー像が形成される。
【0025】
感光体クリーニングユニット75Yは、一次転写ユニット60によって中間転写ベルト70上にトナー像が転写された後に、感光体20Y上に残されたトナーを除去して回収するための装置である。この感光体クリーニングユニット75Yは、感光体クリーニングブレード76Yを有している。この感光体クリーニングブレード76Yは、その先端が感光体20Yの表面に当接して、中間転写ベルト70に転写されずに感光体20Y上に残されたトナー像(トナー)を除去する。
【0026】
二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を媒体に転写(以下、二次転写ともいう)するための装置である。二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70に離当接可能な二次転写部材の一例としての二次転写ローラ82は、中間転写ベルト70の回転に伴い、二次転写部C1に移動したトナー像(トナー)を媒体に転写するためのものである。具体的には、二次転写ローラ82に二次転写バイアス供給部124(図2)から二次転写バイアスが供給されると、二次転写部C1において、中間転写ベルト70と二次転写ローラ82との間に電界が形成され、中間転写ベルト70上のトナー像が媒体に二次転写される。
【0027】
定着ユニット90は、媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を、加熱加圧して媒体に融着させて永久像とするための装置である。定着ユニット90は、定着ローラ90aと、加圧ローラ90bを有している。定着ローラ90aは、媒体上のトナー像を加熱して、該トナー像を媒体に融着させるためのものである。加圧ローラ90bは、定着ローラ90aと協働して、媒体上のトナー像を加圧するためのものである。
【0028】
また、プリンタ10の下部から上部にわたって、給紙トレイ92の媒体を排紙トレイ98まで搬送するための媒体搬送経路13が形成されている。この媒体搬送経路13は、多数のガイド部材によって構成されている。また、媒体搬送経路13上には、それぞれ媒体を搬送する機能を有する。給紙ローラ94a、レジローラ94b及び排紙ローラ94c等の複数のローラが配置されている。
【0029】
制御ユニット100は、図2に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【0030】
次に、このように構成されたプリンタ10のカラー画像形成動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
【0031】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20Y,20M,20C,20K、現像ユニット50Y,50M,50C,50Kに備えられた現像ローラ52Y,52M,52C,52K及び中間転写ベルト70等が回転する。
【0032】
感光体20Y,20M,20C,20Kは、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30Y,30M,30C,30K(詳しくは、帯電バイアスが供給された帯電ローラ31Y,31M,31C,31K)により順次帯電される。感光体20Y,20M,20C,20Kの帯電された領域は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kによって、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。
【0033】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された潜像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って現像部A1,A2,A3,A4に至り、現像ユニット50Y,50M,50C,50K(詳しくは、現像ローラ52Y,52M,52C,52K)によってトナー像として現像される。これにより、感光体20Y,20M,20C,20K上に単色トナー像が形成される。なお、現像の際、現像ローラ52Y,52M,52C,52Kには、現像バイアスが供給される。
【0034】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された単色トナー像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って、一次転写部B1,B2,B3,B4に至り、一次転写ユニット60とバックアップローラ65Y,65M,65C,65Kとによって、中間転写ベルト70に一次転写される。この際、中間転写ベルト70には、一次転写バイアスが供給される。この結果、各々の感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された4色のトナー像は、中間転写ベルト70に順次重なり合うように一次転写され、中間転写ベルト70上にはフルカラートナー像が形成される。
【0035】
中間転写ベルト70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写ベルト70の回転に伴って、二次転写部C1に至り、二次転写ユニット80の二次転写ローラ82によって媒体に二次転写される。なお、媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94a、レジストローラ94bを介して二次転写部C1へ搬送された媒体を挟持するとともに、該二次転写ローラ82に二次転写バイアスが供給される。
【0036】
フルカラートナー像が二次転写された媒体は、定着ユニット90内へ搬送されると、定着ローラ90aと加圧ローラ90bの間を、該定着ローラ90aと加圧ローラ90bに挟持された状態で通過する。この際、定着ローラ90a及び加圧ローラ90bが媒体上のフルカラートナー像を加熱加圧することにより、該フルカラートナー像は、媒体に融着される。そして、フルカラートナー像が融着された媒体は、排紙ローラ94cを介して、排紙トレイ98へ搬送される。
【0037】
一方、一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70に一次転写されずに感光体20Y,20M,20C,20K上に残留するトナーは、感光体クリーニングブレード76Y,76M,76C,76Kによって除去される。
【0038】
次に、制御ユニット100の構成について、図2を参照に説明する。制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。
【0039】
ユニットコントローラ102は、装置本体の各ユニット(感光体20Y,20M,20C,20K、帯電ユニット30Y,30M,30C,30K、露光ユニット40Y,40M,40C,40K、現像ユニット50Y,50M,50C,50K、一次転写ユニット60、中間転写ベルト70、感光体クリーニングユニット75Y,75M,75C,75K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【0040】
次に、本実施形態の冷却構造について説明する。
図4は、4つの像形成部15Y,15M,15C,15K付近の拡大図、図5は、プリンタにカートリッジを取り付ける際の斜視図、図6は、マゼンダの像形成カートリッジ16Mをカートリッジ用ガイド部材11にセットした斜視図を示す。 4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kは、それぞれ像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kにセットされ、像形成部15Y,15M,15C,15Kをセットした像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kは、それぞれプリンタ10内のカートリッジ用ガイド部材11にセットされる。
【0041】
図5は、像形成カートリッジ16の着脱を示す図である。本実施形態では、像形成カートリッジ16が着脱可能なタンデム型のプリンタ10を適用する。プリンタ10は、装置本体10aに像形成カートリッジ16を交換する際に開閉する扉10bを有し、該扉10bを開けることにより、カートリッジ用ガイド部材11に対して、像形成カートリッジ16を抜き差し可能な状態としている。なお、像形成カートリッジ16は、少なくとも感光体20をカートリッジ筺体21に載置したものであり、帯電ユニット30、露光ユニット40、現像ユニット50等を、それぞれ選択して組み合わせ載置してもよい。
【0042】
図4に示すように、カートリッジ用ガイド部材11は、下部の上板11aと下板11bの間に冷却風Wの流れる冷却流路11cが形成され、上板11aから上部に突出して露光ユニット40Y,40M,40C,40Kを支持する露光ユニット支持部11dY,11dM、11dC,11dK及びラインヘッド清掃部材41Y,41M,41C,41Kを支持するラインヘッド清掃部材支持部11eY,11eM、11eC,11eKが形成されている。露光ユニット支持部11dY,11dM、11dC,11dKには、冷却風Wのうち第1冷却風W1が通過する開口12が形成され、ラインヘッド清掃部材支持部11eY,11eM、11eC,11eKには、冷却風Wのうち第2冷却風W2が通過する開口13が形成される。なお、開口12,13は、開閉を制御可能に構成してもよく、開口面積を制御可能に構成してもよい。また、制御ユニット100を冷却流路11cに配置すると電子回路部品の冷却もできるので、好ましい。
【0043】
ラインヘッド清掃部材41Y,41M,41C,41Kは、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kを清掃する部材で、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kの長手方向に沿った棒状部41aY,41aM,41aC,41aKと、棒状部41aY,41aM,41aC,41aKの一端側に形成された把手部41bY,41bM,41bC,41bKと、棒状部41aY,41aM,41aC,41aKの他端に形成され、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kの上部に配置されたラインヘッド40aY,40aM,40aC,40aKに当接するように板バネ状に延びた清掃部41cY,41cM,41cC,41cKとからなり、棒状部41aY,41aM,41aC,41aKには、第2冷却風W2の流れる孔41dY,41dM,41dC,41dKを有する。なお、孔41dY,41dM,41dC,41dKは、開閉を制御可能に構成してもよく、開口面積を制御可能に構成してもよい。
【0044】
像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kは、下部に隙間16aY,16aM,16aC,16aKが形成される。像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kがカートリッジ用ガイド部材11にセットされた時、その隙間16aY,16aM,16aC,16aKに、ラインヘッド40aY,40aM,40aC,40aKが感光体20Y,20M,20C,20Kに近接するように露光ユニット40Y,40M,40C,40Kが配置される。この時、像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kと露光ユニット40Y,40M,40C,40Kとに露光ユニット40Y,40M,40C,40Kを冷却する冷却風が通過する第1間隙S1及び第2間隙S2が形成される。
【0045】
次に、冷却風Wの流れについて説明する。冷却風Wは、ファン14により冷却流路11cに導かれる。そして、第1冷却風W1は露光ユニット支持部11dY,11dM、11dC,11dKの開口12を通過し、その後像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kと露光ユニット40Y,40M,40C,40Kとの第1間隙S1を通過し、像形成部15Y,15M,15C,15Kに導かれる。第2冷却風W2はラインヘッド清掃部材支持部11eY,11eM、11eC,11eKの開口13及びラインヘッド清掃部材41Y,41M,41C,41Kの孔41dY,41dM,41dC,41dKを通過し、その後、像形成カートリッジ16Y,16M,16C,16Kと露光ユニット40Y,40M,40C,40Kとの第2間隙S2を通過し、像形成部15Y,15M,15C,15Kに導かれる。
【0046】
このように、本実施形態の画像形成装置は、プリンタ本体10aと、潜像を担持する感光体20と、感光体20に現像剤を供給する現像ローラ52と、感光体20を有する像形成部15と、像形成部15を支持し、プリンタ本体10aに対して着脱可能な像形成カートリッジ16と、感光体20を露光するラインヘッド40aを有する露光ユニット40と、プリンタ本体10aに設けられ、像形成カートリッジ16を案内するカートリッジ用ガイド部材11と、カートリッジ用ガイド部材11に像形成部15及び露光ユニット40を冷却する空気を流す冷却流路11cを備えたことを特徴とするので、少ないスペースで的確に冷却することができる。
【0047】
また、像形成カートリッジ16は、露光ユニット40との間に冷却する冷却風Wが通過する間隙S1,S2を有することを特徴とするので、像形成カートリッジ16内を効率よく的確に冷却することができる。
【0048】
また、露光ユニット40は、カートリッジ用ガイド部材11に支持されることを特徴とするので、露光ユニット40を安定に支持することができる。
【0049】
また、カートリッジ用ガイド部材11は、露光ユニット40近傍に冷却する冷却風Wが通過する開口12,13を有することを特徴とするので、露光ユニット40を効率よく的確に冷却することができる。
【0050】
また、ラインヘッド40aを清掃する清掃部材41を備え、清掃部材41はラインヘッド清掃部41cと棒状部41aとを有し、棒状部41aは孔41dを有し、孔41dは、開口13に対向して配置されることを特徴とするので、清掃部材41を備えた構成であっても効率よく的確に冷却することができる。
【0051】
また、開口12,13は、開閉可能なことを特徴とするので、冷却の強弱を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施形態の画像形成装置を示す図である。
【図2】本実施形態の制御ユニットの構成を示した図である。
【図3】本実施形態の画像形成装置の像形成部を示す図である。
【図4】本実施形態の4つの像形成部付近の拡大図である。
【図5】本実施形態のプリンタにカートリッジを取り付ける際の斜視図である。
【図6】本実施形態のカートリッジ用ガイド部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
10…プリンタ、11…カートリッジ用ガイド部材、12,13…開口、15Y,15M,15C,15K…像形成部、16Y,16M,16C,16K…像形成カートリッジ、20Y,20M,20C,20K…感光体(潜像担持体)、30Y,30M,30C,30K…帯電ユニット、40Y,40M,40C,40K…露光ユニット、40aY,40aM,40aC,40aK…ラインヘッド、41Y,41M,41C,41K…ラインヘッド清掃部材、41dY,41dM,41dC,41dK…孔、50Y,50M,50C,50K…現像ユニット、52Y,52M,52C,52K…現像ローラ(現像剤担持体)、60…一次転写ユニット、70…中間転写ベルト、80…二次転写ユニット、90…定着ユニット、100…制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、前記潜像担持体を有する像形成部と、前記像形成部を支持し、前記本体に対して着脱可能な像形成カートリッジと、前記潜像担持体を露光するラインヘッドを有する露光ユニットと、前記本体に設けられ、前記像形成カートリッジを案内するカートリッジ用ガイド部材と、前記カートリッジ用ガイド部材に前記像形成部及び前記露光ユニットを冷却する空気を流す冷却流路を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記像形成カートリッジは、前記露光ユニットとの間に冷却する冷却風が通過する間隙を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記露光ユニットは、前記カートリッジ用ガイド部材に支持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記カートリッジ用ガイド部材は、前記露光ユニット近傍に冷却する冷却風が通過する開口を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ラインヘッドを清掃する清掃部材を備え、前記清掃部材はラインヘッド清掃部と棒状部とを有し、前記棒状部は孔を有し、前記孔は、前記開口に対向して配置されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記開口は、開閉可能なことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−286969(P2008−286969A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−131277(P2007−131277)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】