説明

画像形成装置

【課題】一時的に捕捉される転写残現像剤の有無あるいは量を把握できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】MFP100は,転写後に感光体1上に残された転写残トナーをクリーナ6で一時的に捕捉する。そして,クリーニング動作の際,クリーナ6で捕捉した転写残トナーを感光体1に戻し,さらにその転写残トナーを搬送ベルト7に転写し,さらにその転写残トナーを廃トナーボックス78によって回収する。また,MFP100は,クリーニング動作の際,搬送ベルト7に転写された転写残トナーを測定する。転写残トナーの測定としては,例えば,転写残トナーの有無を測定してもよいし,転写残トナーの多少(量)を測定してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,画像形成装置に関する。さらに詳細には,感光体上に現像剤像を形成し,その現像剤像を搬送体に転写する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から,感光体上にトナー像を形成し,そのトナー像を用紙に転写する,あるいはベルト上に転写した後に用紙に転写する電子写真方式の画像形成装置が知られている。電子写真方式の画像形成装置では,転写後の感光体表面に,転写されずに感光体表面に残されるトナー(転写残トナー)が存在し,この転写残トナーを感光体表面から捕捉して回収する技術も知られている。
【0003】
転写残トナーを回収する技術としては,例えば特許文献1に開示された技術がある。特許文献1の画像形成装置では,感光体上の付着物を捕捉する感光体クリーナと,ベルト上の付着物を回収するベルトクリーナとを用意し,感光体上の転写残トナーを感光体クリーナで一時的に捕捉し,その後,捕捉された転写残トナーを所定のタイミングで感光体クリーナから感光体上に戻し,戻された転写残トナーをベルトに転写し,ベルト上に移行した転写残トナーをベルトクリーナで回収している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−39905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,前記した従来の画像形成装置には,次のような問題があった。すなわち,特許文献1の画像形成装置では,感光体クリーナで一時的に捕捉した転写残トナーを最終的にベルトクリーナで回収するものの,感光体クリーナが1回の吐き出し動作で吐き出す転写残トナーの有無や量については把握していない。
【0006】
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,一時的に捕捉される転写残現像剤の有無あるいは量を把握できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,感光体と,前記感光体上に現像剤像を形成する像形成部と,前記感光体上に形成された現像剤像が転写され,当該現像剤像を搬送する搬送体と,前記現像剤像の前記搬送体への転写後に,前記感光体上に残された現像剤である転写残現像剤を,前記感光体から捕捉する捕捉部と,前記搬送体上に付着する現像剤を前記搬送体から回収する回収部と,前記捕捉部で捕捉した転写残現像剤を前記感光体に戻し,当該転写残現像剤を前記搬送体に転写し,さらに当該転写残現像剤を前記回収部によって回収する回収処理を実行する実行部と,前記転写残現像剤の被転写位置から前記回収部の回収位置までの間の位置に配置され,前記回収処理の際に,前記搬送体の表面を光学的に測定し,前記搬送体に転写された転写残現像剤の有無あるいは多少を測定する測定部とを備えることを特徴としている。
【0008】
本発明の画像形成装置は,感光体上の転写残現像剤を捕捉部で一時的に捕捉する。そして,回収処理として,捕捉部で捕捉した転写残現像剤を感光体に戻し,さらにその転写残現像剤を搬送体に転写し,さらにその転写残現像剤を回収部によって回収する。そして,本発明の画像形成装置は,回収処理の際,搬送体に転写された転写残現像剤を測定する。転写残現像剤の測定は,例えば,転写残現像剤の有無を測定してもよいし,転写残現像剤の多少(量)を測定してもよい。また,転写残現像剤の測定は,回収処理の際に毎回行ってもよいし,回収処理の際に所定の条件(例えば,前回の回収処理からの印字枚数が閾値以上,閾値時間の経過,現像剤消費量が閾値以上)を満たす場合に行ってもよい。
【0009】
すなわち,本発明の画像形成装置は,回収処理の際に,捕捉部から吐き出され,回収部に回収される前の転写残現像剤の,有無あるいは多少を測定する。これにより,転写残現像剤の発生状況を推測できる。その結果として,例えば,現像剤の劣化具合の推測や,回収部の現像剤蓄積量の推測が可能になる。
【0010】
また,本発明の画像形成装置は,前記測定部の測定結果に基づいて,現像剤が劣化したか否かを判断する判断部を備えるとよい。現像剤となるトナーは,劣化が進むことで帯電量が制御し難くなり,転写残トナーの量がばらつく傾向にある。すなわち,転写残トナーが想定量からかけ離れているほど,トナーの劣化が進んでいると推測される。そこで,測定結果からトナーの劣化状況を判断するとよい。
【0011】
また,上記の画像形成装置の判断部は,前記像形成部が形成した現像剤像に使用された現像剤の量と,前記測定部によって得られる転写残現像剤の量とを用いて現像剤が劣化したか否かを判断するとよい。画像内容によって転写残現像剤の量も変化するため,現像剤の使用量も考慮した方が好ましい。
【0012】
また,上記の画像形成装置の判断部は,前記像形成部にて専用のパターン像を形成し,そのパターン像を前記搬送体に転写した際の転写残現像剤の有無あるいは多少に基づいて,現像剤が劣化したか否かを判断するとよい。改めて専用のパターン像を形成し,そのパターン像による転写残現像剤の量を検知することで,より高精度に現像剤の劣化を判断できる。
【0013】
また,本発明の画像形成装置は,前記測定部の測定結果に基づいて,像形成条件を変更する変更部を備えるとよい。上述したように転写残現像剤の量によって現像剤であるトナーの劣化状況を推測することができる。そこで,測定結果に応じて像形成条件を見直すことで,画質の劣化を抑えることが期待できる。なお,トナー劣化が生じた場合の像形成条件の変更例としては,現像バイアスを上げて帯電しやすくする,転写バイアスを上げて転写しやすくする,露光強度を上げて現像しやすくする等が挙げられる。
【0014】
また,上記の画像形成装置の変更部は,前記像形成部が形成した現像剤像に使用された現像剤の量と,前記測定部によって得られる転写残現像剤の量とを用いて像形成条件を変更するとよい。画像内容によって転写残現像剤の量も変化するため,現像剤の使用量も考慮した方が好ましい。
【0015】
また,上記の画像形成装置の変更部は,前記像形成部にて専用のパターン像を形成し,そのパターン像を前記搬送体に転写した際の転写残現像剤の有無あるいは多少に基づいて,像形成条件を変更するとよい。改めてパターン像を形成し,そのパターン像による転写残現像剤の量を検知することで,より高精度に像形成条件を変更できる。
【0016】
また,本発明の画像形成装置は,前記測定部の測定結果に基づいて,前記回収部によって回収されている転写残現像剤の量を推定する推定部を備えるとよい。回収部での現像剤の回収量をユーザに報知することができる。例えば,回収部での現像剤の満杯を報知することができる。
【0017】
また,本発明の画像形成装置は,前記感光体および前記像形成部を有するプロセスユニットが,前記搬送体に対して複数あり,前記実行部は,それぞれのプロセスユニットから前記搬送体に転写される転写残現像剤が互いに重ならないタイミングで,前記捕捉部から前記感光体に転写残現像剤を戻すとよい。この構成により,プロセスユニットごとの転写残現像剤の量を,正確に把握できる。
【0018】
また,上記の画像形成装置の前記実行部は,それぞれのプロセスユニットについて,前記捕捉部から転写残現像剤を前記感光体上に戻す動作を同時に開始し,さらに同時に終了するとよい。この構成により,共通の回路で制御ができ,処理が簡素化される。
【0019】
また,本発明の画像形成装置の前記測定部は,位置ずれ及び濃度ずれの少なくとも一方の調整用の画像であるマークの読み取りを兼ねるとよい。センサが,位置ずれあるいは濃度ずれの調整用のマークの読み取り機能を兼ねることで,部品点数を増やすことなく転写残現像剤を計測できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば,一時的に捕捉される転写残現像剤の有無あるいは量を把握できる画像形成装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】MFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したMFPの画像形成部の概略構成を示す図である。
【図3】図2に示したMFPのプロセス部の概略構成を示す図である。
【図4】マークセンサの配置の例を示す図である。
【図5】位置ずれ調整用のマークの例を示す図である。
【図6】濃度ずれ調整用のマークの例を示す図である。
【図7】転写残トナーを吐き出した後,搬送ベルトに転写した状態を示す図である。
【図8】クリーニング処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】トナー劣化検査処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】トナー劣化検査用のパターン像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下,本発明にかかる画像形成装置および画像形成システムを具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,カラー印刷機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral )に本発明を適用したものである。
【0023】
[MFPの構成]
実施の形態にかかるMFP100は,図1に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(Non Volatile RAM)34と,ASIC35と,ネットワークインターフェース36と,FAXインターフェース37とを備えた制御部30を備えている。また,制御部30は,用紙に画像を形成する画像形成部10,原稿の画像を読み取る画像読取部20,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受け付けを行う操作パネル40と電気的に接続されている。
【0024】
CPU31(実行部,測定部,判断部,変更部,推定部の一例)は,MFP100における画像読取機能,画像形成機能,FAXデータ送受信機能,さらには後述するクリーニング機能等の各種機能を実現するための演算を実行し,制御の中枢となるものである。ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。NVRAM34は,不揮発性を有する記憶手段であって,各種設定ないし画像データ等を保存する記憶領域として利用される。
【0025】
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素(例えば,画像形成部10を構成する露光装置の点灯タイミング,用紙の搬送路を構成する各種ローラの駆動モータ)を,ASIC35を介して制御する。
【0026】
ネットワークインターフェース36は,ネットワークに接続され,他の情報処理装置との接続を可能にしている。FAXインターフェース37は,電話回線に接続され,相手先のFAX装置との接続を可能にしている。そして,ネットワークインターフェース36やFAXインターフェース37を介して外部装置とデータ通信を行うことができる。
【0027】
[MFPの画像形成部の構成]
続いて,MFP100の画像形成部10の構成について,図2を参照しつつ説明する。画像形成部10は,電子写真方式によってトナー像を形成し,そのトナー像を用紙に転写するプロセス部50と,用紙上の未定着のトナーを定着させる定着装置8と,画像転写前の用紙を載置する給紙トレイ91と,画像転写後の用紙を載置する排紙トレイ92とを備えている。画像形成部10の上方には,画像読取部20が配置されている。
【0028】
また,画像形成部10は,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kに光を照射する露光装置53と,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kの転写位置に用紙を搬送する搬送ベルト7と,搬送ベルト7上に形成されたマークを検出するマークセンサ61とを備えている。
【0029】
また,画像形成部10内には,底部に位置する給紙トレイ91に収容された用紙が,給紙ローラ71,レジストローラ72,プロセス部50,定着装置8を通り,排紙ローラ76を介して上部の排紙トレイ92への導かれるように,略S字形状の搬送路11(図2中の一点鎖線)が設けられている。
【0030】
プロセス部50は,カラー画像の形成が可能であり,シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の各色に対応するプロセス部を並列に配置している。具体的には,C色の画像を形成するプロセス部50Cと,M色の画像を形成するプロセス部50Mと,Y色の画像を形成するプロセス部50Yと,K色の画像を形成するプロセス部50Kとを備えている。そして,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kは,用紙の搬送方向において互いに一定の距離をおいた状態で配置されている。
【0031】
図3は,プロセス部50K(像形成部の一例)の構成を示している。プロセス部50Kは,ドラム状の感光体1と,感光体1の表面を一様に帯電する帯電装置2と,静電潜像に対してトナーによる現像を行う現像装置4と,感光体1上のトナー像をシートに転写させる転写装置5と,転写後に感光体1上に残ったトナー(転写残トナー)を感光体1の表面から電気的に捕捉するクリーナ6(捕捉部の一例)とを有している。感光体1および転写装置5は,搬送ベルト7に対して接触配置されている。そして,感光体1は,転写装置5に対して搬送ベルト7を挟んで対向している。プロセス部50C,50M,50Yについても,プロセス部50Kと同様の構成である。
【0032】
各プロセス部50C,50M,50Y,50Kでは,感光体1の表面が帯電装置2によって一様に帯電される。その後,露光装置53からの光により露光され,用紙に形成すべき画像の静電潜像が形成される。次いで,現像装置4を介して,トナーが感光体1に供給される。これにより,感光体1上の静電潜像は,トナー像として可視像化される。
【0033】
画像形成部10は,給紙トレイ91に載置されている用紙を1枚ずつ取り出し,その用紙を搬送ベルト7上に搬送する。そして,プロセス部50にて形成されたトナー像をその用紙に転写する。このとき,カラー印刷では,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kにてトナー像が形成され,用紙上で各トナー像が重ね合わせられる。一方,モノクロ印刷では,プロセス部50Kのみでトナー像が形成され,用紙に転写される。その後は,トナー像が転写された用紙を定着装置8に搬送し,トナー像をその用紙に熱定着させる。そして,定着後の用紙を排紙トレイ92に排出する。
【0034】
搬送ベルト7(搬送体の一例)は,搬送ローラ73,74に巻回された無端状のベルト部材であり,ポリカーボネート等の樹脂材からなる。搬送ベルト7を巻回する搬送ローラ73は,搬送ローラ74から離れる向きに付勢される。これにより,搬送ローラ73および搬送ローラ74は,搬送ベルト7を張架する。
【0035】
また,搬送ローラ74は,駆動モータ75によって回転駆動される駆動ローラである。搬送ベルト7は,搬送ローラ74が回転駆動されることにより,紙面反時計回りに循環移動する。これにより,その上面に載置された用紙を,レジストローラ72側から定着装置8側に搬送する。また,搬送ローラ73は,搬送ベルト7の移動に従動して回転する。
【0036】
また,搬送ベルト7には,搬送ベルト7上に付着するトナーを回収する廃トナーボックス78(回収部の一例)が接触配置されている。廃トナーボックス78は,後述する各種検査用の画像に使用されたトナーや,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kのクリーナ6から吐き出された転写残トナーを回収する。
【0037】
また,マークセンサ61は,用紙の搬送方向におけるプロセス部50C,50M,50Y,50Kよりも下流であって廃トナーボックス78よりも上流に位置する。そして,マークセンサ61は,プロセス部50C,50M,50Y,50Kによって形成され,搬送ベルト7上に転写されたマークを検知する。
【0038】
具体的に,マークセンサ61は,図4に示すように,搬送ベルト7の幅方向の右側に配置されたセンサ61Rと,左側に配置されたセンサ61Lとの,2つのセンサによって構成される。各センサ61R,61Lは,発光素子62(例えば,LED)と,受光素子63(例えば,フォトトランジスタ)とが一対となる反射型の光学センサである。マークセンサ61は,発光素子62にて搬送ベルト7の表面(図4中の点線枠E)に対して斜め方向から光を照射し,その光を受光素子63が受光する構成になっている。
【0039】
マーク66は,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kによって形成され,搬送ベルト7上に転写される。そして,搬送ベルト7が循環移動することによって図4の矢印A方向に搬送される。マークセンサ61は,マーク66が通過する際の受光量と,搬送ベルト7から直接受ける受光量との違いによって,マーク66を検知する。
【0040】
マーク66は,検査目的によって異なる画像になる。例えば,位置ずれ調整用のマークは,図5に示すように,2本で1対の棒状のマークからなり,一方のマーク671は主走査方向に平行し,他方のマーク672が主走査方向に対して所定の角度だけ傾いている。このようなマーク67では,マーク671の検出タイミングからマーク672の検出タイミングまでの時間が,想定の時間に対してどのくらい差が生じているかによって主走査方向の位置ずれ量を特定する。すなわち,マーク67が主走査方向に対して位置ずれが無い状態で形成されている場合,マーク671の検出タイミングからマーク672の検出タイミングまでの時間が,想定した時間通りとなるが,マーク67が主走査方向に対して位置ずれが有る状態で形成されている場合,マークセンサ61の検出領域を通過するマーク67の位置が変わり,マーク671の検出タイミングからマーク672の検出タイミングまでの時間が,想定した時間と差を生じることになるため,この差を用いて,主走査方向の位置ずれ量を特定する。また,マーク67は,一の色のマーク671の検出タイミングから他の色のマーク671の検出タイミングまでの時間が基準時間に対してどのくらい差が生じているかによって異色間における副走査方向の位置ずれ量を特定する。すなわち,異色間のマーク671が副走査方向に対して位置ずれが無い状態で形成されている場合,一の色のマーク671の検出タイミングから他の色のマーク671の検出タイミングまでの時間が,基準時間通りとなるが,異色間のマーク671が副走査方向に対して位置ずれが有る状態で形成されている場合,一の色のマーク671の検出タイミングから他の色のマーク671の検出タイミングまでの時間が,基準時間と差を生じることになるため,この差を用いて,異色間の副走査方向の位置ずれ量を特定する。
【0041】
この他,濃度ずれ調整用のマークとしては,例えば,図6に示すように,副走査方向に濃度差が付けられたマーク68からなる。そして,そのマーク68からの反射光量を検出する。そして,その反射光量の大小から濃度を特定する。
【0042】
[クリーニング動作の概要]
続いて,MFP100のクリーニング動作について説明する。MFP100では,次のような手順で転写残トナーを回収する。
【0043】
まず,感光体1が担持するトナー像を被転写体(用紙や搬送ベルト7)へ転写した後,感光体1表面に残る転写残トナーをクリーナ6が一時的に回収する。クリーナ6は,図3に示すように感光体1に接触するクリーニングローラ60を有し,クリーニングローラ60に印加される回収バイアスによって,感光体1の表面に付着した転写残トナーを電気的に捕捉する。
【0044】
次に,非画像形成時の所定のタイミング(例えば,所定枚数以上の印刷後)で,クリーナ6が回収した転写残トナーを感光体1に戻す。すなわち,クリーニングローラ60に回収バイアスとは逆極性の吐出バイアスを印加し,クリーナ6が保持する転写残トナーを感光体1の表面に吐き出す。
【0045】
その後,クリーナ6から戻された転写残トナーは,感光体1の回転に伴って転写位置まで移動し,転写装置5によって搬送ベルト7上に転写される。図7は転写残トナーが搬送ベルト7上に移動した際の転写残トナーによるトナー領域65(そのうち,C色が65C,M色が65M,Y色が65Y,K色が65K)を示している。クリーニング動作は,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kで同時に開始し,同時に終了する。そのため,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kで吐き出された転写残トナーの各トナー領域65C,65M,65Y,65Kの,副走査方向の幅は同等である。また,クリーナ6の転写残トナーの吐き出し期間は,搬送ベルト7上で他色の転写残トナーと重ならない期間となる。そのため,トナー領域65C,65M,65Y,65Kは,互いに非接触で搬送ベルト7上に並べられる。
【0046】
搬送ベルト7に転写された転写残トナーは,搬送ベルト7の循環移動に伴って廃トナーボックス78まで移動し,廃トナーボックス78によって搬送ベルト7から回収される。廃トナーボックス78は,搬送ベルト7上の付着物を回収できる構成であればよく,ブレード部材等の機械的回収方法であっても,クリーナ6のように電気的な回収方法であっても,さらにその両方を実施するものであってもよい。
【0047】
[クリーニング処理]
続いて,上述したクリーニング動作を実現するクリーニング処理(回収処理の一例)について,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。クリーニング処理は,所定の条件を満たすことでCPU31によって実行される。なお,所定の条件としては,例えば,電源オン,前回の実行時からの印刷枚数が閾値以上,前回の実行時からの経過時間が閾値以上,前回の実行時からのトナー消費量が閾値以上,ユーザ指示が挙げられる。
【0048】
クリーニング処理では,まず,プロセス部50C,50M,50Y,50Kごとに,前回クリーニング処理を行った後からの,マークセンサ61のセンシング領域(図7中の61S)におけるトナーの使用量(トナー使用量T1)を算出する(S101)。すなわち,前回クリーニング処理を行った後,マークセンサ61のセンシング領域61Sに対応する感光体1の表面に,どのくらいの量のトナーを付着させたか,そのトナー使用量T1を算出する。具体的に,MFP100では,印字の度にデューティ比(印字領域に占めるドットの割合)をNVRAM34に記憶している。そして,次の式(1)によってセンシング領域61Sに対応する感光体1の表面におけるトナー使用量T1を算出する。
T1=N×センシング領域のデューティ比の平均×α (1)
式(1)中,Nは前回クリーニング処理を行った後からの印字枚数を,αはデューティ比1%あたりのトナー使用量を意味する。
【0049】
次に,クリーナ6に一時的に捕捉されている転写残トナーを,感光体1の表面に吐き出す(S102)。この転写残トナーの吐き出しは,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kで同時に開始し,同時に終了する。吐き出された転写残トナーは,搬送ベルト7に転写される。
【0050】
次に,搬送ベルト7上に吐き出された転写残トナーを,マークセンサ61で検知し,実際に搬送ベルト7上のトナー領域65のうちセンシング領域61Sに存在する転写残トナーの量(転写残トナー量H1)を,CMYKの色ごとに算出する(S103)。具体的には,マークセンサ61によって,トナー領域65C,65M,65Y,65Kからの反射光量を検出する。そして,その反射光量の大小から濃度を特定し,その濃度に基づいて色ごとに転写残トナー量を計算する。なお,搬送ベルト7上のプロセス部の並び順に転写残トナーが流れてくるため,マークセンサ61は何色の転写残トナーを測定しているのかをその並び順で特定する。例えば,最初のトナー領域を検知してから1〜3秒はC色,4〜6秒はM色,7〜9秒はY色,10〜12秒はK色という具合に,どのプロセス部からの転写残トナーであるかを特定する。
【0051】
次に,CMYKの色ごとに,搬送ベルト7上に吐き出された総転写残トナー量H3を算出する(S104)。具体的に,MFP100では,センシング領域61Sにおける転写残比(H1/T1)を算出し,その転写残比を基にセンシング領域61S以外の領域の転写残トナーの量(転写残トナー量H2)を算出する。そして,H2にH1を加算することで,トナー領域65C,65M,65Y,65Kごとに全体の転写残トナー量(総転写残トナー量H3)が求められる。
【0052】
次に,廃トナーボックスに回収されている転写残トナーの全体量(総廃トナー量H5)を算出する(S105)。具体的に,MFP100では,次の式(2)によって総廃トナー量H5を算出する。
H5=H4+4色分のH3 (2)
式(2)中,H4はこれまで回収した総廃トナー量である。今回算出したH5はNVRAM34に記憶される。そして,そのH5は,次回のクリーニング処理時におけるH4となる。
【0053】
次に,総廃トナー量H5が第1閾値よりも大きいか否かを判断する(S106)。すなわち,廃トナーボックスが満杯に近付いたか否かを判断する。総廃トナー量H5が第1閾値よりも大きい場合には(S106:YES),廃トナーボックス78に回収されている転写残トナー量が満杯に近いこと,あるいは廃トナーボックスを交換することを通知するメッセージを操作パネル40に表示する(S107)。
【0054】
S107の後,あるいは総廃トナー量H5が第1閾値以下の場合には(S106:NO),トナーの劣化判断を行う。具体的には,具体的には,次の式(3)を満たすか否かを判断する(S108)。
H1−T1×β>第2閾値 (3)
式(3)中,βは理想転写率を意味する。すなわち,式(3)は,実際の転写残トナーの量から理想転写率から得られる理想の転写残トナー量を減算した量(許容転写残トナー量)が第2閾値より大きいことを意味する。トナーが劣化すると帯電量の制御が困難になり,上述の式(3)で算出される許容転写残トナー量が多くなる傾向にある。そのため,上述の式(3)で算出される許容転写残トナー量が多い場合には,トナーの劣化が疑われる。ここで,転写残トナー量H1は,実際に使用したトナー量によってもその量が変化する。そのため,S108ではトナー使用量T1もトナーの劣化判断の条件に含める。
【0055】
式(3)を満たさない場合には(S108:NO),トナーの劣化は生じていないと判断でき,クリーニング処理を終了する。一方,式(3)を満たす,すなわち実際の転写残トナー量と理想の転写残トナー量との差が第2閾値よりも大きい場合には(S108:YES),トナーの劣化が疑われる。そこで,トナーの劣化状態を詳細に検査するトナー劣化検査処理を行う(S109)。
【0056】
図9は,S109のトナー劣化検査処理の手順を示している。まず,トナー劣化検査用のパターン像を形成し,そのパターン像を搬送ベルト7に転写する(S151)。本形態では,トナー劣化検査用のパターン像69として,図10(A)に示すように,センシング領域61Sに対応するベタ画像69C,69M,69Y,69Kを形成する。各プロセス部50C,50M,50Y,50Kは,ベタ画像69C,69M,69Y,69Kが互いに重ならないように形成する。
【0057】
搬送ベルト7に転写されたトナー劣化検査用のパターン像69は,廃トナーボックス78に回収される。なお,パターン像69によるトナーも,これまで回収した総廃トナー量H4に加算される。一方,トナー劣化検査用のパターン像69のトナーのうち,搬送ベルト7に転写されなかったトナーは,転写残トナーとなって感光体1上に残り,クリーナ6に回収される。なお,クリーナ6は,S102の際,転写残トナーを吐き出している。そのため,クリーナ6内に捕捉されている転写残トナーは,その殆どがパターン像69による転写残トナーとなる。
【0058】
トナー劣化検査用のパターン像69を廃トナーボックス78で回収し終えた後,クリーナ6に捕捉されている転写残トナーを感光体1の表面に吐き出す(S152)。この転写残トナーの吐き出しは,各プロセス部50C,50M,50Y,50Kが同時に開始し,同時に終了する。吐き出された転写残トナーは,搬送ベルト7に転写される。このとき,クリーナ6内に捕捉されている転写残トナーは,その殆どがパターン像69の転写残トナーであるため,搬送ベルト7上のトナー領域65C,65M,65Y,65Kでは,図10(B)に示すように,S151で形成したトナー劣化検査用のパターン像69に対応するセンシング領域61Sに転写残トナーが集中する。
【0059】
その後,搬送ベルト7上に吐き出された転写残トナーを,CMYKの色ごとにマークセンサ61で検知し,転写残トナーの量(転写残トナー量H6)を算出する(S153)。算出方法は,S103と同様である。
【0060】
次に,S153で算出した転写残トナー量H6が第3閾値よりも大きいか否かを判断する(S154)。すなわち,転写残トナーの量が多いか少ないかを判断する。転写残トナー量H6が第3閾値よりも大きい場合には(S154:YES),転写残トナーの量が極めて多く,トナーの寿命に到達したと判断できる。そのため,トナーが寿命であり,トナーカートリッジの交換が必要である旨のメッセージを操作パネル40に表示する(S161)。
【0061】
一方,転写残トナー量H6が第3閾値以下の場合には(S154:NO),転写残トナー量H6が第4閾値よりも大きいか否かを判断する(S155)。第4閾値は,第3閾値よりも小さい値である。すなわち,トナーの寿命とまでは言えないものの,転写残トナーが多い状態であるか否かを判断する。転写残トナー量H6が第4閾値よりも大きい場合には(S155:YES),転写残トナーが少なくなるように像形成条件を変更する(S171)。例えば,現像バイアスや転写バイアスを上げてトナーが移動し易くする,あるいは露光強度を上げてトナーが移動し易くする。これにより,画質低下を抑えることが期待できる。
【0062】
転写残トナー量H6が第4閾値以下の場合には(S155:NO),トナー劣化が生じていないと判断でき,像形成条件を変更することなく,トナー劣化検査処理を終了する。また,S161あるいはS171の後も,トナー劣化検査処理を終了する。トナー劣化検査処理が終了した後,図8のクリーニング処理も終了する。
【0063】
以上詳細に説明したように本形態のMFP100は,クリーニング処理の際に,クリーナ6から吐き出され,廃トナーボックス78に回収される前の転写残トナーの量をマークセンサ61によって測定する。これにより,転写残トナーの発生状況を把握できる。その結果として,例えば,トナーの劣化(さらには寿命)を把握したり,廃トナーボックス78内のトナーの蓄積量を把握したりできる。
【0064】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,画像形成装置は,MFPに限らず,プリンタ,コピー機,FAX装置等,印刷機能を備えるものであれば適用可能である。また,実施の形態のMFP100は,直接転写タンデム方式であるが,例えば,中間転写方式や4サイクル方式であってもよい。
【0065】
また,実施の形態では,カラー印刷機能を有するMFPに本発明を適用しているが,画像形成装置はカラー印刷装置に限るものではない。例えば,プロセス部が1つのみのモノクロ印刷装置であっても適用可能である。
【0066】
また,実施の形態では,S106の判断で,総廃トナー量H5によって廃トナーボックスの満杯を判断しているが,総廃トナー量H5は,センシング領域61Sを通過する転写残トナー量H1から全領域の転写残トナー量を推測した値であり,実際の転写残トナー量と一致するとは限らない。そのため,第1閾値は,実際の満杯値よりも少ない量とする方が好ましい。さらに,廃トナーボックス78に光学的にトナーの満杯を検知するセンサを設け,そのセンサが満杯を検知した場合には,廃トナーボックス78が交換されるまで画像形成を禁止してもよい。
【0067】
また,実施の形態では,S108での劣化判断の条件を,実際の転写残トナー量と理想の転写残トナー量との差が第2閾値よりも大きい場合としているが,他の条件によってトナー劣化を判断してもよい。例えば,トナー使用量T1と転写残トナー量H1との比(=T1/H1)が所定の閾値よりも大きい場合としてもよい。
【0068】
また,実施の形態では,S108での判断の後,あらためてトナー劣化検査用のパターン像69を形成し,トナーの劣化状況を詳細に調査しているが,S109のトナー劣化検査処理を実行せず,トナーの寿命を報知してもよい。あるいは像形成条件を変更してもよい。あるいはその両方を行ってもよい。
【0069】
また,実施の形態では,専用のパターン像69を利用してトナーの劣化状態を詳細に判断する処理を,トナーの劣化が疑われる場合に行っているが,上記の処理の実行条件はこれに限るものではない。例えば,前回クリーニング処理を行った後からのトナー使用量が閾値以上になったことを実行条件としてもよい。
【0070】
また,実施の形態では,トナーの劣化状態を詳細に判断する際に専用のパターン像69を形成しているが,必ずしも専用のパターン像69である必要はない。例えば,位置ずれ調整用のマーク67と同等のマークを形成してもよい。
【0071】
また,実施の形態では,トナー劣化検査処理において,トナーの寿命判断と,像形成条件の変更とを行っているが,必ずしも両方行う必要はない。すなわち,一方のみを行う態様であってもよい。例えば,像形成条件の変更判断のみのためにパターン像69を形成してもよい。
【0072】
また,実施の形態では,クリーニング処理において転写残トナーの量を検知するセンサが,位置ずれ調整や濃度調整のセンサと兼用であるが,専用のセンサであってもよい。この場合,その専用のセンサは,搬送ベルト7の端部だけではなく,幅方向全体を検知できるものであってもよい。さらにその場合,トナー劣化検知用のパターン像69は,幅方向全体にわたるベタ画像であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 感光体
6 クリーナ
7 搬送ベルト
10 画像形成部
50 プロセス部
53 露光装置
61 マークセンサ
66 マーク
78 廃トナーボックス
100 MFP

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と,
前記感光体上に現像剤像を形成する像形成部と,
前記感光体上に形成された現像剤像が転写され,当該現像剤像を搬送する搬送体と,
前記現像剤像の前記搬送体への転写後に,前記感光体上に残された現像剤である転写残現像剤を,前記感光体から捕捉する捕捉部と,
前記搬送体上に付着する現像剤を前記搬送体から回収する回収部と,
前記捕捉部で捕捉した転写残現像剤を前記感光体に戻し,当該転写残現像剤を前記搬送体に転写し,さらに当該転写残現像剤を前記回収部によって回収する回収処理を実行する実行部と,
前記転写残現像剤の被転写位置から前記回収部の回収位置までの間の位置に配置され,前記回収処理の際に,前記搬送体の表面を光学的に測定し,前記搬送体に転写された転写残現像剤の有無あるいは多少を測定する測定部と,
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記測定部の測定結果に基づいて,現像剤が劣化したか否かを判断する判断部を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載する画像形成装置において,
前記判断部は,前記像形成部が形成した現像剤像に使用された現像剤の量と,前記測定部によって得られる転写残現像剤の量とを用いて現像剤が劣化したか否かを判断することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載する画像形成装置において,
前記判断部は,前記像形成部にて専用のパターン像を形成し,そのパターン像を前記搬送体に転写した際の転写残現像剤の有無あるいは多少に基づいて,現像剤が劣化したか否かを判断することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記測定部の測定結果に基づいて,像形成条件を変更する変更部を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載する画像形成装置において,
前記変更部は,前記像形成部が形成した現像剤像に使用された現像剤の量と,前記測定部によって得られる転写残現像剤の量とを用いて像形成条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載する画像形成装置において,
前記変更部は,前記像形成部にて専用のパターン像を形成し,そのパターン像を前記搬送体に転写した際の転写残現像剤の有無あるいは多少に基づいて,像形成条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記測定部の測定結果に基づいて,前記回収部によって回収されている転写残現像剤の量を推定する推定部を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記感光体および前記像形成部を有するプロセスユニットが,前記搬送体に対して複数あり,
前記実行部は,それぞれのプロセスユニットから前記搬送体に転写される転写残現像剤が互いに重ならないタイミングで,前記捕捉部から前記感光体に転写残現像剤を戻すことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9に記載する画像形成装置において,
前記実行部は,それぞれのプロセスユニットについて,前記捕捉部から転写残現像剤を前記感光体上に戻す動作を同時に開始し,さらに同時に終了することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記測定部は,位置ずれ及び濃度ずれの少なくとも一方の調整用の画像であるマークの読み取りを兼ねることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−145916(P2012−145916A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248151(P2011−248151)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】