説明

画像形成装置

【課題】現像装置内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行うことなく、連続画像形成動作時の効率低下を回避しつつ現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像剤担持体の温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度を検知し、その検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する。例えば、温度検知手段による検知温度Tが温度閾値T1以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限し、その後、間欠印刷動作モードにおいて検知温度Tが予め設定した温度閾値T2未満になった場合に、連続画像形成可能なページ数の制限を解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成動作を連続して実行可能な複写機、プリンタ、FAXなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置において長時間の大量連続通紙を行う場合、作像ユニットが長時間駆動され続けるため、画像形成装置内の温度や画像形成装置内の部品の温度が上昇する。この温度上昇に対しては、一般的には冷却ファンやダクト等によって、画像形成装置内温度や部品の温度がある一定の温度以上にならないように抑制したり、高速機では機内温度調整用のエアコンを有し温度制御を行ったりする画像形成装置が既に知られている。
【0003】
また、小サイズ紙の連続通紙によって定着ローラが局所的に温度上昇するような画像形成装置では、定着ローラの温度を直接監視することにより、一時的に通紙間隔を広げたり、定着ローラ上の温度不均一を均したりする制御が既に知られている。
【0004】
また、特許文献1には、現像モータの温度を直接検出することなく、現像モータの温度が過度に上昇しないように画像形成装置を適切に制御する目的で、画像形成装置の動作モードに基づいて現像モータ変動温度を算出し、定着サーミスタの温度変化に基づいて電源がオフにされている電源オフ時間を推定し、電源オフ時間に基づいて現像モータ変動温度を補正し、補正された現像モータ変動温度に環境温度を加算して現像モータ推定温度を算出する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、上記推定された現像モータ温度が100℃以上になると、80℃未満になるまで、画像形成処理の連続的な実行と画像形成処理を行わない待機とを繰り返すように、画像形成処理を間欠的に行なう。
【0005】
また、特許文献2には、トナー消費が多い場合のトナー規制部材へのトナー固着を防止する目的で、像担持体上に形成されるトナー画像をドット単位で計数し、その計数値が所定の基準値以上であるとき、一連の画像形成動作を、現像ローラの回転を所定時間停止させた後に実行することにより、現像ローラ上のトナー層の温度を低減する画像形成装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の冷却ファンやダクトによる機内冷却を行う画像形成装置では、その画像形成装置本体のサイズ・構成・レイアウト等の制約により、低減可能な画像形成装置内温度に限界がある。
また、上記従来の画像形成装置内の温度上昇が問題になる箇所によっては、その箇所の温度を直接監視できず温度を制御することができない場合がある。特に、現像装置を有する作像ユニットを長時間連続駆動した場合には、その現像装置内の軸受け部等の摺動部の温度及び現像剤自体の温度がかなり上昇し、現像装置内で現像剤(トナー)が溶融してしまう場合があるが、その摺動部の温度や現像剤自体の温度を直接監視することは難しい。
また、上記引用文献1の画像形成装置では、現像装置内で現像ローラ上のトナーの温度が過剰に上昇することによるトナー溶融を防止することができない。
また、上記引用文献2の画像形成装置では、トナー画像のドット数が少ない場合、現像装置内の現像ローラの軸受け部等の摺動部や現像剤の温度がかなり上昇してしまうため、現像装置内でトナーが溶融してしまうという問題を解消できない。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像装置内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行うことなく、連続画像形成動作時の効率低下を回避しつつ現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、現像剤担持体に担持した現像剤により前記像担持体上の潜像を現像する現像装置とを備え、複数ページについて画像形成動作を連続して実行可能な画像形成装置であって、前記現像剤担持体の温度に対応して変化する前記現像装置の内部又は周辺の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段の検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、現像剤担持体の温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度を検知し、その検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する。ここで、上記検知結果に基づいて現像剤担持体が過昇温していると判断した場合には、連続画像形成可能なページ数を制限することにより、現像剤担持体の動作を休止させ、現像剤担持体の過昇温を防止できる。従って、現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる。また、上記検知結果に基づいて現像剤担持体が過昇温していないと判断した場合には、上記連続画像形成可能なページ数の制限を解除することにより、現像剤担持体の動作を休止させることなく画像形成動作を連続的に実行可能になるので、連続画像形成動作時の効率低下を回避することができる。しかも、上記連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除の制御には、現像剤担持体の温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度の検知結果を用いているので、現像装置内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行う必要がない。従って、本発明によれば、現像装置内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行うことなく、連続画像形成動作時の効率低下を回避しつつ現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタの全体構成を示す概略構成図。
【図2】同プリンタに用いられるイエロー画像形成ユニットの構成例を示す概略構成図。
【図3】イエロー画像形成ユニットの斜視図。
【図4】同プリンタにおける制御系の要部構成を示す機能ブロック図。
【図5】第1の制御例における間欠印刷動作モード及び通常印刷モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフ。
【図6】第2の制御例における間欠印刷動作モード及び通常印刷モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタの全体構成を示す概略構成図である。また、図2は、同プリンタに用いられるイエロー画像形成ユニット1Yの構成例を示す概略構成図である。また、図3は、イエロー画像形成ユニット1Yの斜視図である。
【0012】
図1のプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)のトナー像を生成するための4つの画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これら画像形成ユニットは、画像を形成する画像形成物質(現像剤)として互いに異なる色のYトナー,Cトナー,Mトナー,Kトナーを用いるが、それ以外は同じ構成になっている。Yトナー像を生成するための画像形成ユニット1Yを例にすると、画像形成ユニット1Yは、図2に示すように、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Yを有する感光体ユニット2Yと、感光体3Y上の潜像を現像する現像装置としての現像ユニット7Yとを有している。これらの感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yは、図3に示すように、画像形成ユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱可能なものである。但し、プリンタ本体から取り外した状態では、現像ユニット7Yを感光体ユニット2Yに対して着脱することができる。
【0013】
画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kの図中下方には、潜像形成手段としての光書込ユニット20が配設されている。光書込ユニット20は、画像情報に基づいてレーザ光Lを、各画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kの一様帯電後の感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向されながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
【0014】
図1において、光書込ユニット20の下方には、記録媒体としての記録紙Pを供給する第一給紙カセット31及び第二給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体たる記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第一給紙ローラ31a、第二給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。第一給紙ローラ31aが不図示の駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されると、第一給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第二給紙ローラ32aが不図示の駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されると、第二給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが、給紙路33に向けて排出される。給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を図中下側から上側に向けて搬送される。
【0015】
給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップへ向けて送り出す。
【0016】
各画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kの図中上方には、中間転写体としての中間転写ベルト41を張架しながら図中反時計回りに無端移動させる転写手段としての転写ユニット40が配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41の他、ベルトクリーニングユニット42、第一ブラケット43、第二ブラケット44などを備えている。また、4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45K、二次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、テンションローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これら8つのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動する。4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45Kは、このように無端移動する中間転写ベルト41を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY,C,M,K各色用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,3C,3M,3K上のYトナー像,Cトナー像,Mトナー像,Kトナー像が重ね合わせられるように一次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という)が形成される。
【0017】
二次転写手段を構成する二次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された二次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで二次転写ニップを形成している。レジストローラ対35が、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させるタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の4色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ50と二次転写バックアップローラ46との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録紙Pに一括して二次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
【0018】
二次転写ニップを通過しても記録紙Pに転写されずに中間転写ベルト41に残った転写残トナーは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させ、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
【0019】
二次転写ニップの図中上方には、記録紙P上のトナー像を定着させる定着手段としての定着ユニット60が配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプなどの発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62を備えている。定着ベルトユニット62は、定着部材としての定着ベルト64、ハロゲンランプなどの発熱源63aを内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66などを有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動させる。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。このようにして加熱された定着ベルト64の加熱ローラ63掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
【0020】
定着ベルト64のループ外側には、不図示の温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、不図示の定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源63aや、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源61aに対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が例えば約140℃に維持される。
【0021】
二次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト64及び加圧加熱ローラ61によって加熱され、押圧されることにより、フルカラートナー像が定着される。
【0022】
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部68に順次スタックされる。
なお、転写ユニット40の上方には、Yトナー,Cトナー,Mトナー,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,100C,100M,100K内の各色トナーは、画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kの現像ユニット7Y,7C,7M,7Kそれぞれに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kは、画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
【0023】
図2において、感光体ユニット2Yは、感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、不図示の除電装置、感光体3Yの表面を帯電する帯電手段としての帯電装置5Yなどを有している。帯電装置5Yは、不図示の駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動されている感光体3Yの表面を一様帯電させる。図2の構成例では、不図示の電源によって帯電バイアスが印加されながら、図中反時計回りに回転駆動される帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接させることで、感光体3Yを一様帯電させる方式の帯電装置5Yを示している。帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシを当接させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャーのように、チャージャー方式によって感光体3Yを一様帯電させるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電させた感光体3Yの表面は、光書込ユニット20から発せられるレーザ光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
【0024】
現像ユニット7Yは、第一搬送スクリュー8Yが配設された第一剤収容部9Yを有している。また、トナー濃度検知手段としての透磁率センサ等からなるトナー濃度センサ10Y、第二搬送スクリュー11Y、現像剤担持体としての現像ローラ12Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード13Yなどが配設された第二剤収容部14Yも有している。これら二つの剤収容部9Y,14Y内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーを有するY現像剤(図示せず)が内包されている。第一搬送スクリュー8Yは、不図示の駆動手段によって回転駆動され、第一剤収容部9Y内のY現像剤を紙面に垂直な方向における手前側から奥側へと搬送する。そして、第一剤収容部9Yと第二剤収容部14Yとの間の仕切壁に設けられた不図示の連通口を経て、第二剤収容部14Y内にY現像剤を進入させる。
【0025】
第二剤収容部14Y内の第二搬送スクリュー11Yは回転駆動され、Y現像剤を図中奥側から手前側へと搬送する。搬送途中のY現像剤は、第一剤収容部14Yの底部に固定されたトナー濃度センサ10Yによってそのトナー濃度が検知される。第二搬送スクリュー11Yの上方には、現像ローラ12Yが第二搬送スクリュー11Yと平行に配設されている。現像ローラ12Yは、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性パイプから成る現像スリーブ15Y内にマグネットローラ16Yを内包している。第二搬送スクリュー11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Y表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブ15Yの回転に伴って第二搬送スクリュー11Y上に戻される。そして、図中手前端まで搬送されると、不図示の連通口を経て第一剤収容部9Y内へ戻る。
【0026】
トナー濃度センサ10YによるY現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として不図示の制御部に送られる。Y現像剤の透磁率は、Y現像剤のYトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ10YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。上記制御部は記憶手段としてのRAM等のメモリを備えており、この中にトナー濃度センサ10Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefや、他の現像ユニットに搭載された各トナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータを格納している。Y用現像ユニット7Yについては、トナー濃度センサ10Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、後述するY用トナー供給装置を、比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴ってYトナーを消費してYトナー濃度を低下させたY現像剤に対して第一剤収容部9Yにおいて適量のYトナーが供給される。このため、第二剤収容部14Y内のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他色用の画像形成ユニット(1C,1M,1K)内における現像剤についても、同じトナー供給制御が実施される。
【0027】
感光体3Y上に形成されたYトナー像は、中間転写ベルト41に中間転写される。ドラムクリーニング装置4Yが、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Yの表面は、不図示の除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
図1において、他色用の画像形成ユニット1C,1M,1Kにおいても、同様に感光体3C,3M,3K上にCトナー像,Mトナー像,Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト41上に中間転写される。
【0028】
また、上記構成のプリンタにおいて、温度検知手段としての不図示の温度センサは、現像ユニット7Y内あるいは画像形成装置本体内の現像ユニット7Y近傍の位置、すなわち現像ユニット内温度との相関が高い検知温度となる位置に設置されている。この温度センサは、現像スリーブ15Yの温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度を検知する。他色用の画像形成ユニットにおいても同様の構成となる。
【0029】
図4は、上記構成のプリンタにおける制御系の要部構成を示す機能ブロック図である。図4において、制御手段としての制御部900は、例えばCPU、ROM、RAMなどで構成され、記憶手段としての記憶部901、入力手段としての操作部902、温度検知インターフェース部としてのI/Oボード903、現像剤担持体駆動部としての現像駆動モータドライバ904等に接続されている。I/Oボード903は、制御部900からの指示に基づいて、現像ユニット7Y内あるいは画像形成装置本体内の現像ユニット7Y近傍の位置に設けられた温度検知手段としての温度センサ905に温度の検知動作を行わせ、温度センサ905の温度検知信号の電圧(検知電圧)をデジタル信号に変換して制御部900に送る。また、現像駆動モータドライバ904は、制御部900からの指示に基づいて、現像ローラ12の駆動源である現像駆動モータ906に所定の電圧又は電流を供給し、現像ローラ12の現像スリーブ15を所定の回転速度で回転させたり、その回転をオン/オフしたりする。また、記憶部901は、例えば半導体等からなるメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどからなり、温度センサ905で検知された検知温度のデータを記憶したり、後述の温度閾値T1,T2などの各種制御条件の設定データを記憶したりする。この記憶部901内のデータは、制御部900から書き込んだり読みだしたりすることができる。また、操作部902は、例えば利用者が操作可能な各種ボタンやパッチパネル、及び表示手段としての液晶ディスプレイなどで構成され、各種制御条件を入力するための入力手段としても機能する。利用者が操作部902を操作して入力されて設定された各種データは、制御部900を介して記憶部901に格納され、制御に用いることができる。
なお、制御部900は、例えば汎用のマイクロコンピュータで構成することができる。また、制御部900の全部又は一部を後述の制御や処理を行うように設計された集積回路素子(例えばIC)などで構成してもよい。
【0030】
また、制御部900は、所定の制御プログラムを読み込んで実行することにより、次の(1)〜(3)に示すような各種制御及び処理を実行することができる。
(1)現像ローラ駆動の指示
(2)温度センサの検知電圧のデータから検知温度の算出
(3)後述の間欠印刷動作モードへの移行についての判断及び実行
【0031】
次に、上記構成のプリンタにおける検知温度に基づく動作モードの制御例について説明する。
[制御例1]
本実施形態のプリンタにおける第1の制御例(制御例1)では、制御部900は、温度センサ905の検知結果である検知温度と予め設定した温度閾値T1、T2とに基づいて、以下に示すように動作モードの制御を行う。
制御部900は、まず、現像ローラ駆動の指示を行うとともに、温度センサ905により検知された検知電圧を温度に換算する。この換算結果の温度値(仮にT[℃]とする)のデータを記憶部901に保存していく。この検知温度Tのデータの保存時に、現在の検知温度Tと、記憶部901に保存されている予め設定した第1の温度閾値T1とを比較する。ここで、T≧T1となった場合には、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限した制限付き画像形成動作モード(以下、「間欠印刷動作モード」という。)に移行するように制御する。この間欠印刷動作モードでは、総ページ数Li(>L)の連続した印刷動作(画像形成動作)の印刷要求が指示されても、所定ページ数L毎に所定時間Rだけ、現像ローラ12を含む現像ユニット7が停止して画像形成動作の待機状態になる。すなわち、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)が、予め設定した所定ページLずつ間欠的に実行される。
【0032】
上記間欠印刷動作モードに移行した後、制御部900は、現在の検知温度Tと、記憶部901に保存されている予め設定した第2の温度閾値T2(<T1)とを比較する。ここで、T<T2となった場合には、上記連続画像形成可能なページ数Lの制限が解除され、連続印刷動作(連続画像形成動作)が可能な通常の画像形成動作モード(以下、「通常印刷モード」という。)に戻る。この通常印刷モードでは、総ページ数Li(>L)の連続した印刷動作(画像形成動作)の印刷要求が指示されると、所定ページ数L毎に所定時間だけ現像ユニット7が停止する画像形成動作の待機状態になることがなく、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)が実行される。
【0033】
本制御例1における上記間欠印刷動作モードや通常印刷モードへの移行の判断に用いられる温度閾値T1及びT2、上記連続画像形成可能なページ数Lの設定値、並びに上記間欠印刷動作モードにおいて現像ユニット7の現像ローラ12の駆動停止から駆動再開までの最短停止期間Rの設定値等の制御条件の設定値は、記憶部901に保存されている。
また、利用者が操作部902を操作して温度閾値T1及びT2、上記連続画像形成可能なページ数Lの設定値、並びに上記最短停止期間Rの設定値等の制御条件の設定値を入力すると、記憶部901に保存されている温度閾値T1及びT2等の制御条件の設定値が、入力した設定値に変更される。このように温度閾値T1及びT2等の制御条件は、操作部902を操作して任意に設定することができる。これにより、プリンタの実際の使用環境や使われ方に合わせた温度閾値T1及びT2等の制御条件を、プリンタの実際の使用箇所や市場で設定できるため、上記現像ローラ12の温度上昇によるトナー溶融などの不具合の発生をより低減することができるとともに、記録紙への印刷時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
【0034】
図5は、本実施形態の第1の制御例(制御例1)における上記間欠印刷動作モード及び通常印刷モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフである。
図5において、連続印刷動作が可能な通常印刷動作モードに設定されている状態で、温度センサ905による検知温度T[℃]が、第1の温度閾値T1以上になると、間欠印刷動作モードに移行する。この間欠印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数をLページに制限した間欠印刷動作を繰り返す。こうすることで、総印刷ページ数Liに対する現像ユニット7の停止時間が増加し、現像ユニット7(現像ローラ12)の温度をそれ以上上昇させない或いは低下させることが可能となる。また、不図示の間欠印刷動作時の現像ユニット7の駆動停止から再駆動までの最短時間(待機時間)Rを任意の値に設定することにより、プリンタの実際の使用環境や使われ方に応じて現像ユニット7の温度のさらなる制御が可能となる。
その後、上記間欠印刷動作モードにおいて、温度センサ905による検知温度T[℃]が、第2の温度閾値T2(<T1)よりも低くなると、現像ユニット7の温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、連続印刷ページ数の制限無しの連続印刷可能な通常印刷動作モードに戻る。
【0035】
なお、本制御例1における上記間欠印刷動作モードでの温度閾値T1,T2、連続印刷ページの制限値である所定ページ数L、及び現像ユニット7の駆動停止から再駆動までの最短時間R等の制御条件の設定値を、操作部902を操作することにより、実際の使用環境や使われ方に合わせて任意の値に設定可能とすることにより、現像ローラ12の温度上昇による不具合の発生をより低減することができるとともに、記録紙への印刷時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
【0036】
また、上記温度閾値T1及びT2は操作部902より任意の値に設定可能であるが、その大小関係をT1>T2とすることで、上記連続印刷ページ数の制限を解除した後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ユニット7内のトナーの溶融を防ぐことができる。
【0037】
[制御例2]
本実施形態に係るプリンタの第2の制御例(制御例2)では、制御部900は、温度センサ905の検知温度と複数の温度閾値T0、T1、T2、T3とに基づいて、以下に示すように動作モードの制御を行う。制御部900は、まず、現像ローラ駆動の指示を行うとともに、温度センサ905により検知された検知電圧を温度に換算する。その換算結果の温度値T[℃]を、記憶部901に保存していく。この検知温度Tのデータの保存時には、現在の検知温度Tと、間欠印刷動作第一実行温度閾値である第1の温度閾値T1とを比較し、T≧T1となったときに、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L1以下に制限した一段目の制限付き画像形成動作モードである第1の間欠印刷動作モードに移行するように制御する。この第1の間欠印刷動作モードでは、総ページ数Li(>L1)の連続した印刷動作(画像形成動作)の印刷要求が指示されても、所定ページ数L1毎に所定時間Rだけ、現像ローラ12を含む現像ユニット7が停止して画像形成動作の待機状態になる。すなわち、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)がL1ページずつ間欠的に実行され、連続印刷ページ数がL1ページに制限された間欠印刷動作を繰り返す。
【0038】
次に、上記第1の間欠印刷動作モードに移行した後、制御部900は、現在の検知温度Tと、間欠印刷動作第二実行温度閾値である第2の温度閾値T2(>T1)とを比較し、T≧T2となったときに、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L2(<L1)以下に制限した二段目の制限付き画像形成動作モードである第2の間欠印刷動作モードに移行するように制御する。この第2の間欠印刷動作モードでは、所定ページ数L2毎に所定時間Rだけ、現像ローラ12を含む現像ユニット7が停止して画像形成動作の待機状態になる。すなわち、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)がL2ページずつ間欠的に実行され、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)がL1ページずつ間欠的に実行され、連続印刷ページ数がL2ページに制限された間欠印刷動作を繰り返す。
【0039】
次に、上記第2の間欠印刷動作モードに移行した後、制御部900は、現在の検知温度Tと、間欠印刷動作第三実行温度閾値である第3の温度閾値T3(>T2)とを比較し、T≧T3となった場合には、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L3(<L2)以下に制限した三段目の制限付き画像形成動作モードである第3の間欠印刷動作モードに移行するように制御する。この第3の間欠印刷動作モードでは、総ページ数Li(>L3)の連続した印刷動作(画像形成動作)の印刷要求が指示されても、所定ページ数L3毎に所定時間だけ、現像ローラ12を含む現像ユニット7が停止して画像形成動作の待機状態になる。すなわち、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)がL3ページずつ間欠的に実行され、連続印刷ページ数がL3ページに制限された間欠印刷動作を繰り返す。
【0040】
ここで、上記複数の温度閾値T1〜T3の関係はT1<T2<T3であり、第1の間欠印刷動作モード(一段階目の間欠印刷動作)から第3の間欠印刷動作モード(三段階目の間欠印刷動作)まで、徐々に連続印刷可能なページ数が減少する。例えば、一段階目の第1の間欠印刷動作モードにおける最大連続印刷可能ページ数L1は30ページ、二段階目の第2の間欠印刷動作モードにおける最大連続印刷可能ページ数L2は10ページ、三段階目の第3の間欠印刷動作モードにおける最大連続印刷可能ページ数L3は2ページに制限される。
【0041】
以上のように第1の間欠印刷動作モード(一段階目の間欠印刷動作)から第3の間欠印刷動作モード(三段階目の間欠印刷動作)まで段階的に間欠印刷動作モードを移行して複数の間欠印刷動作を実行した後、制御部900は、現在の検知温度Tと間欠印刷動作解除温度閾値である第4の温度閾値T0とを比較する。ここで、T<T0となったときに、上記連続画像形成可能なページ数の制限(上記間欠印刷動作の限定)を解除し、上記第3の間欠印刷動作モードから、連続印刷可能(連続画像形成動作)が可能な通常の画像形成動作モードである通常印刷モードに戻る。この通常印刷モードでは、総ページ数Li(>L1,L2,L3)の連続した印刷動作(画像形成動作)の印刷要求が指示されると、所定ページ数毎に所定時間だけ現像ユニット7が停止する画像形成動作の待機状態になることがなく、指示があった複数ページLiの連続印刷動作(連続画像形成動作)が実行される。
【0042】
なお、本制御例2において、上記間欠印刷動作モードや通常印刷モードへの移行の判断に用いられる温度閾値T1,T2,T3,T0、連続印刷ページの制限値である所定ページ数L1,L2,L3、および現像ユニット7の駆動停止から再駆動までの最短時間R等の制御条件の設定値は、記憶部901に保存されている。また、利用者が操作部902を操作して上記温度閾値T1,T2,T3,T0等の制御条件の値を入力すると、記憶部901に保存されている温度閾値T1,T2,T3,T0等の制御条件の設定値が、入力した値に変更される。このように温度閾値T1,T2,T3,T0等の制御条件の設定値は、操作部902を操作して任意に設定することができる。これにより、実際の使用環境や使われ方に合わせた温度閾値T1及びT2に市場で設定できるため、上記現像ローラ12の温度上昇によるトナー溶融などの不具合の発生をより低減することができるともに、生産性の低下を適宜最小限に抑えることが可能となる。
【0043】
図6は、本実施形態の第2の制御例における上記間欠印刷動作モード及び通常印刷モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフである。
図6において、連続印刷動作が可能な通常印刷動作モードに設定されている状態で、温度センサ905による検知温度T[℃]が、第1の温度閾値T1以上となると、第1の間欠印刷動作モードに移行する。この第1の間欠印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L1)の連続印刷であったとしても、最大連続印刷ページ数をL1ページに制限した一段階目の間欠印刷動作1が繰り返し実行され、温度上昇が緩和される。
続いて、検知温度T[℃]が第2の温度閾値T2以上になると、最大連続印刷ページ数をL1よりも少ないL2に制限した第2の間欠印刷動作モードに移行する。この第2の間欠印刷動作モードへの移行により、最大連続印刷ページ数をL1よりも少ないL2に制限した二段階目の間欠印刷動作2が繰り返し実行され、さらに温度上昇が緩和される。
続いて、検知温度T[℃]が第3の温度閾値T3以上になると、最大連続印刷ページ数をL2よりもさらに少ないL3に制限した第3の間欠印刷動作モードに移行する。この第3の間欠印刷動作モードへの移行により、最大連続印刷ページ数をL2よりも更に少ないL3に制限した三段階目の間欠印刷動作3が繰り返し実行され、さらに温度上昇が緩和される。
その後、検知温度T[℃]が第4の温度閾値T0(<T1)よりも低くなったときに、現像ローラ12を含む現像ユニット7の温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、再び制限無しの連続印刷可能な通常印刷動作モードに戻る。
【0044】
以上のように、本制御例2では、検知温度T[℃]がT1、T2、T3と高くなるに従って総印刷ページ数Liに対する現像ユニット7の停止時間Rが順次増加していき、現像ローラ12を含む現像ユニット7における温度上昇を緩和する或いは低下させることが可能となる。しかも、印刷要求された総ページ数について印刷を開始してから完了するまでの時間をより短くすることができ、生産性の低下をより確実に最小限に抑えることができる。
【0045】
なお、上記各温度閾値T1,T2,T3,T0は、操作部902より任意の値に設定可能であるが、第1の温度閾値T1と第4の温度閾値T0との関係をT1>T0とすることにより、上記連続印刷ページ数の制限を解除した後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ユニット7内トナーの溶融を防ぐことができる。
【0046】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体3などの像担持体に潜像を形成する光書込ユニット20などの潜像形成手段と、現像ローラ12などの現像剤担持体に担持したトナーなどの現像剤により像担持体上の潜像を現像する現像ユニット7などの現像装置とを備え、複数ページについて画像形成動作を連続して実行可能なプリンタなどの画像形成装置であって、現像剤担持体の温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度を検知する温度センサ905などの温度検知手段と、その温度検知手段の検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する制御部900などの制御手段とを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、温度センサ905などの温度検知手段により、現像剤担持体の温度に対応して変化する現像ユニット7などの現像装置の内部又は周辺の温度を検知し、その検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する。ここで、上記検知結果に基づいて現像ローラ12などの現像剤担持体が過昇温していると判断した場合には、連続画像形成可能なページ数を制限することにより、現像剤担持体を含む現像装置の動作を休止させ、現像剤担持体の過昇温を防止できる。従って、現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる。また、上記検知結果に基づいて現像剤担持体が過昇温していないと判断した場合には、上記連続画像形成可能なページ数の制限を解除することにより、現像剤担持体を含む現像装置の動作を休止させることなく画像形成動作を連続的に実行可能になるので、連続画像形成動作時の効率低下を回避することができる。しかも、上記連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除の制御には、現像剤担持体の温度に対応して変化する現像装置の内部又は周辺の温度の検知結果を用いているので、現像剤担持体内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行う必要がない。従って、現像装置内の現像剤担持体や現像剤の温度を推定する演算を行うことなく、連続画像形成動作時の効率低下を回避しつつ現像剤担持体上の現像剤の過昇温による溶融を未然に防ぐことができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、制御部900などの制御手段は、温度センサ905などの温度検知手段の検知結果と予め設定した複数の温度閾値とに基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、温度検知手段の検知結果と複数の温度閾値それぞれとを比較し、その結果に基づき、連続画像形成可能なページ数の制限とその制限の解除とを互いに異なる検知温度で実行したり、連続画像形成可能なページ数の制限を互いに異なる複数の検知温度で多段階に実行したりすることができる。
(態様C)
上記態様A又は態様Bにおいて、制御部900などの制御手段は、温度センサ905などの温度検知手段による検知温度Tが予め設定した第1の温度閾値T1以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限し、その後、検知温度Tが予め設定した第2の温度閾値T2未満になった場合に、連続画像形成可能なページ数の制限を解除するように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、検知温度Tと温度閾値T1及びT2との比較結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御することにより、温度を推定する演算結果を用いる場合に比較して制御はより簡易になる。
(態様D)
上記態様A乃至態様Cのいずれかの態様において、制御部900などの制御手段は、温度センサ905などの温度検知手段による検知温度Tが予め設定した第1の温度閾値T1以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限した制限付き画像形成動作モードに移行し、その制限付き画像形成動作モードにおいて検知温度Tが予め設定した第2の温度閾値T2未満になった場合に、連続画像形成可能なページ数の制限を解除して通常の画像形成動作モードに移行するように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、上記所定の制限付き画像形成動作モード及び通常の画像形成動作モードを予め設定しておき、それらの画像形成動作モードの移行という簡易な制御で、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除が可能になる。
(態様E)
上記態様C又は態様Dにおいて、前記第1の温度閾値T1及び第2の温度閾値T2の設定値を記憶する記憶部901などの温度閾値記憶手段と、第1の温度閾値T1及び第2の温度閾値T2の少なくとも一方の設定値を入力する操作部902などの温度閾値入力手段と、を更に備え、制御部900などの制御手段は、温度閾値記憶手段に記憶されている温度閾値の設定値を温度閾値入力手段で入力された温度閾値の設定値に変更し、温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の温度閾値の設定値に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を行うように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、温度閾値T1及びT2を任意の値に設定して間欠印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行を制御することができるとともに、実際の使用環境や使われ方に合わせた温度閾値T1及びT2に実際の使用箇所や市場で設定できるため、現像ローラ12などの現像剤担持体の温度上昇によるトナー溶融などの不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
(態様F)
上記態様C乃至態様Eのいずれかの態様において、前記温度閾値T1及びT2の大小関係が、T1>T2である。これによれば、上記実施形態について説明したように、上記連続印刷ページ数の制限を解除した後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ローラ12などの現像剤担持体を含む現像ユニット7などの現像装置内のトナーの溶融を防ぐことができる。
(態様G)
上記態様A乃至態様Fのいずれかの態様において、間欠印刷動作モードにおける連続画像形成可能なページ数Lの設定値を記憶する記憶部901などのページ数記憶手段と、前記連続画像形成可能なページ数Lの設定値を入力する操作部902などのページ数入力手段とを備え、ページ数記憶手段に記憶されているページ数Lの設定値をページ数入力手段で入力されたページ数Lの設定値に変更し、ページ数記憶手段に記憶されている変更後のページ数Lの設定値に基づいて間欠印刷動作モードを制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置の実際の使用環境や使われ方に合わせて、連続画像形成可能なページ数Lを任意の値に設定して間欠印刷動作モードを制御することができるので、現像ローラ12などの現像剤担持体の温度上昇による不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
(態様H)
上記態様A又は態様Bにおいて、制御部900などの制御手段は、温度センサ905などの温度検知手段による検知温度Tが、予め設定した第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3それぞれ以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数をそれぞれ所定ページ数L1、L2及びL3以下に制限し、その後、前記検知温度Tが予め設定した第4の温度閾値T0未満になった場合に、前記連続画像形成可能なページ数の制限を解除するように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、検知温度Tと温度閾値T1、T2、T3及びT0との比較結果に基づいて、間欠印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行を制御することにより、温度を推定する演算結果を用いる場合に比較して制御はより簡易になる。特に、検知温度TがT1、T2、T3と高くなるに従って総印刷ページ数に対する現像ユニット7等の現像装置の停止時間Rが順次増加していき、現像ローラ12等の現像剤担持体を含む現像ユニット7などの現像装置における温度上昇を緩和する或いは低下させることが可能となる。しかも、印刷要求された総ページ数について印刷を開始してから完了するまでの時間をより短くすることができ、生産性の低下をより確実に最小限に抑えることができる。
(態様I)
上記態様A、態様B又は態様Hにおいて、制御部900などの制御手段は、温度センサ905などの温度検知手段による検知温度Tが、予め設定した第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3それぞれ以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数をそれぞれ所定ページ数L1、L2及びL3以下に制限した制限付き画像形成動作モードに移行し、その制限付き画像形成動作モードにおいて検知温度Tが予め設定した第4の温度閾値T0未満になった場合に、連続画像形成可能なページ数の制限がない通常の画像形成動作モードに移行するように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、検知温度Tと、温度閾値T1、T2、T3及びT0それぞれとの比較結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御することにより、温度を推定する演算結果を用いる場合に比較して制御はより簡易になる。
(態様J)
上記態様H又は態様Iにおいて、第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の設定値を記憶する記憶部901などの温度閾値記憶手段と、第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の少なくとも一つの設定値を入力する操作部902などの温度閾値入力手段とを更に備え、制御部900などの制御手段は、温度閾値記憶手段に記憶されている温度閾値の設定値を温度閾値入力手段で入力された温度閾値の設定値に変更し、温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の温度閾値の設定値に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、複数の温度閾値T1、T2及びT3を任意の値に設定して通常印刷動作モードから第1の間欠印刷動作モードへの移行及び複数の間欠印刷動作モード間の移行を制御することができるとともに、実際の使用環境や使われ方に合わせた温度閾値T1、T2、T3に実際の使用箇所や市場で設定できるため、現像ローラ12などの現像剤担持体の温度上昇によるトナー溶融などの不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
(態様K)
上記態様H乃至態様Jのいずれかの態様において、第4の温度閾値T0の設定値を記憶する記憶部901などの温度閾値記憶手段と、第4の温度閾値T0の設定値を入力する操作部902などの温度閾値入力手段とを更に備え、制御部900などの制御手段は、温度閾値記憶手段に記憶されている第4の温度閾値T4の設定値を温度閾値入力手段で入力された第4の温度閾値T0の設定値に変更し、温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の第4の温度閾値T0の設定値に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限の解除を行うように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、第4の温度度閾値T4を任意の値に設定して第3の間欠印刷動作モードから通常印刷動作モードへの移行を制御することができるとともに、実際の使用環境や使われ方に合わせた温度閾値T4に実際の使用箇所や市場で設定できるため、現像ローラ12などの現像剤担持体の温度上昇によるトナー溶融などの不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
(態様L)
上記態様H乃至態様Kのいずれかの態様において、第1の温度閾値T1と第4の温度閾値T0との大小関係が、T1>T0である。これによれば、上記実施形態について説明したように、上記連続印刷ページ数の制限を解除した後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ローラ12などの現像剤担持体を含む現像ユニット7などの現像装置内のトナーの溶融を防ぐことができる。
(態様M)
上記態様H乃至態様Lのいずれかの態様において、複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の設定値を記憶する記憶部901などのページ数記憶手段と、複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の設定値の少なくとも一つを入力する操作部902などのページ数入力手段とを更に備え、制御部900などの制御手段は、ページ数記憶手段に記憶されているページ数の設定値をページ数入力手段で入力されたページ数の設定値に変更し、ページ数記憶手段に記憶されている変更後のページ数L1、L2及びL3の設定値に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置の実際の使用環境や使われ方に合わせて、複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の設定値それぞれを任意の値に設定して間欠印刷動作モードを制御することができるので、現像ローラ12などの現像剤担持体の温度上昇による不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
(態様N)
上記態様H乃至態様Mのいずれかの態様において、第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の大小関係が、T1<T2<T3であり、複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の大小関係が、L1>L2>L3である。これによれば、上記実施形態について説明したように、検知温度TがT1、T2、T3と高くなるに従って総画像形成ページ数に対する現像ユニット7などの現像装置の停止時間Rが順次増加していき、現像ローラ12などの現像剤担持体を含む現像ユニット7などの現像装置における温度上昇を緩和する或いは低下させることが可能となる。しかも、画像形成が要求された総ページ数について印刷を開始してから完了するまでの時間をより短くすることができ、生産性の低下をより確実に最小限に抑えることができる。
(態様O)
上記態様A乃至態様Nのいずれかの態様において、連続画像形成可能なページ数の制限を行っているときの現像ローラ12などの現像剤担持体の駆動停止から駆動再開までの最短停止期間Rの設定値を記憶する記憶部901などの最短停止期間記憶手段と、前記最短停止期間Rの設定値を入力する操作部902などの最短停止期間入力手段とを備え、最短停止期間記憶手段に記憶されている最短停止期間Rの設定値を最短停止期間入力手段で入力された最短停止期間Rの設定値に変更し、最短停止期間記憶手段に記憶されている変更後の最短停止期間Rの設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置の実際の使用環境や使われ方に合わせて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うときの現像剤担持体の駆動停止から駆動再開までの最短停止期間Rを任意の値に設定して制御することができるので、現像剤担持体の温度上昇による不具合の発生をより低減することができるとともに、画像形成時における生産性の低下を最小限に抑えることができる。
【符号の説明】
【0047】
1(1Y,1C,1M,1K) 画像形成ユニット
2(2Y,2C,2M,2K) 感光体ユニット
3(3Y,3C,3M,3K) 感光体
7(7Y,7C,7M,7K) 現像ユニット
12(12Y,12C,12M,12K) 現像ローラ
15(15Y,15C,15M,15K) 現像スリーブ
20 光書込ユニット
900 制御部
901 記憶部
902 操作部
905 温度センサ
906 現像駆動モータ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2010−134407号公報
【特許文献2】特開2006−251504号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、現像剤担持体に担持した現像剤により前記像担持体上の潜像を現像する現像装置とを備え、複数ページについて画像形成動作を連続して実行可能な画像形成装置であって、
前記現像剤担持体の温度に対応して変化する前記現像装置の内部又は周辺の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段の検知結果に基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記温度検知手段の検知結果と予め設定した複数の温度閾値とに基づいて、連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2の画像形成装置において、
前記制御手段は、
前記温度検知手段による検知温度Tが予め設定した第1の温度閾値T1以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限し、その後、前記検知温度Tが予め設定した第2の温度閾値T2未満になった場合に、前記連続画像形成可能なページ数の制限を解除するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、
前記制御手段は、
前記温度検知手段による検知温度Tが予め設定した第1の温度閾値T1以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数を所定ページ数L以下に制限した制限付き画像形成動作モードに移行し、
前記制限付き画像形成動作モードにおいて前記検知温度Tが予め設定した第2の温度閾値T2未満になった場合に、前記連続画像形成可能なページ数の制限を解除して通常の画像形成動作モードに移行するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3又は4の画像形成装置において、
前記第1の温度閾値T1及び第2の温度閾値T2の設定値を記憶する温度閾値記憶手段と、前記第1の温度閾値T1及び第2の温度閾値T2の少なくとも一方の設定値を入力する温度閾値入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記温度閾値記憶手段に記憶されている温度閾値の設定値を前記温度閾値入力手段で入力された温度閾値の設定値に変更し、前記温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の温度閾値の設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限及びその制限の解除を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれかの画像形成装置において、
前記第1の温度閾値T1及び第2の温度閾値T2の大小関係が、T1>T2であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
前記連続画像形成可能なページ数Lの設定値を記憶するページ数記憶手段と、前記連続画像形成可能なページ数Lの設定値を入力するページ数入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記ページ数記憶手段に記憶されているページ数Lの設定値を前記ページ数入力手段で入力されたページ数Lの設定値に変更し、前記ページ数記憶手段に記憶されている変更後のページ数Lの設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1又は2の画像形成装置において、
前記制御手段は、
前記温度検知手段による検知温度Tが、予め設定した第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3それぞれ以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数をそれぞれ所定ページ数L1、L2及びL3以下に制限し、その後、前記検知温度Tが予め設定した第4の温度閾値T0未満になった場合に、前記連続画像形成可能なページ数の制限を解除するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1、2又は8の画像形成装置において、
前記制御手段は、
前記温度検知手段による検知温度Tが、予め設定した第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3それぞれ以上になった場合に、連続画像形成可能なページ数をそれぞれ所定ページ数L1、L2及びL3以下に制限した制限付き画像形成動作モードに移行し、
前記制限付き画像形成動作モードにおいて前記検知温度Tが予め設定した第4の温度閾値T0未満になった場合に、前記連続画像形成可能なページ数の制限がない通常の画像形成動作モードに移行するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項8又は9の画像形成装置において、
前記第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の設定値を記憶する温度閾値記憶手段と、前記第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の少なくとも一つの設定値を入力する温度閾値入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記温度閾値記憶手段に記憶されている温度閾値の設定値を前記温度閾値入力手段で入力された温度閾値の設定値に変更し、前記温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の温度閾値の設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれかの画像形成装置において、
前記第4の温度閾値T0の設定値を記憶する温度閾値記憶手段と、前記第4の温度閾値T0の設定値を入力する温度閾値入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記温度閾値記憶手段に記憶されている第4の温度閾値T4の設定値を前記温度閾値入力手段で入力された第4の温度閾値T0の設定値に変更し、前記温度閾値記憶手段に記憶されている変更後の第4の温度閾値T0の設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限の解除を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項8乃至11のいずれかの画像形成装置において、
前記第1の温度閾値T1と第4の温度閾値T0との大小関係が、T1>T0であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項8乃至12のいずれかの画像形成装置において、
前記複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の設定値を記憶するページ数記憶手段と、前記複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の設定値の少なくとも一つを入力するページ数入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記ページ数記憶手段に記憶されているページ数の設定値を前記ページ数入力手段で入力されたページ数の設定値に変更し、前記ページ数記憶手段に記憶されている変更後のページ数L1、L2及びL3の設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれかの画像形成装置において、
前記第1の温度閾値T1、第2の温度閾値T2及び第3の温度閾値T3の大小関係が、T1<T2<T3であり、
前記複数の連続画像形成可能なページ数L1、L2及びL3の大小関係が、L1>L2>L3であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかの画像形成装置において、
前記連続画像形成可能なページ数の制限を行っているときの前記現像剤担持体の駆動停止から駆動再開までの最短停止期間Rの設定値を記憶する最短停止期間記憶手段と、前記最短停止期間Rの設定値を入力する最短停止期間入力手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記最短停止期間記憶手段に記憶されている最短停止期間Rの設定値を前記最短停止期間入力手段で入力された最短停止期間Rの設定値に変更し、前記最短停止期間記憶手段に記憶されている変更後の最短停止期間Rの設定値に基づいて、前記連続画像形成可能なページ数の制限を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−198495(P2012−198495A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207261(P2011−207261)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】