説明

画像形成装置

【課題】簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】装置本体の装着位置にプロセスカートリッジ3aが装着されていない状態では、LEDヘッドアレイ8aを退避させる弾性部材32a、32bおよび揺動部材27と、装置本体の装着位置へのプロセスカートリッジ3aの装着と連動し、プロセスカートリッジ3aの装着を駆動力として、LEDヘッドアレイ8aをプロセスカートリッジ3aに近接した照射位置に移動させる揺動シャフト26と、プロセスカートリッジ3aが装着された状態で、プロセスカートリッジ3aの位置を固定するとともに、LEDヘッドアレイ8aの位置を固定する固定手段としての蓋34を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、詳しくは、露光手段としてのLEDヘッドアレイと着脱式のプロセスカートリッジとを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に用いられる露光手段として近年、LEDヘッドアレイを用いたものが広く採用されている。
【0003】
LEDヘッドアレイは通常感光体に近接して配置される。そのため露光手段にポリゴンミラー等を用いた画像形成装置に比べ、装置本体を小型化できる一方、消耗品である感光体や現像装置で構成された、いわゆるプロセスカートリッジの交換の際には、感光体とLEDヘッドアレイが近接しているため、LEDヘッドアレイのレンズ表面を傷つけることや、飛散したトナーが付着しレンズを汚す等の恐れがあった。
【0004】
そこで、プロセスカートリッジの交換の際に、レンズの傷つきや汚れを防止する目的で、LEDヘッドアレイを感光体から退避(離隔)させる退避手段を備えるようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術においては、LEDヘッドアレイの退避手段は、プロセスカートリッジの交換作業に関係なく、給紙カセットの抜き差し操作や、ジャム処理時の外装カバーの開閉操作に連動して退避動作をするものであるため、プロセスカートリッジの交換以外の状況でも無駄にLEDヘッドアレイを退避させていた。
【0006】
このため、頻繁にLEDヘッドアレイが退避動作すると位置精度に狂いが生じ、画像情報が感光体表面に正しく照射されず、色ずれ等の画像欠陥が発生する恐れがあった。
【0007】
また、給紙カセットの抜き差し操作や外装カバーの開閉操作等に連動してLEDヘッドアレイを退避させる構成では、連動部材の増加によるコストアップや構造が複雑になるため、故障する可能性が大きくなる等の問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、感光体を収納し、装置本体の装着位置に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジと、前記装置本体に設けられ、前記装置本体に装着された前記プロセスカートリッジが収納する前記感光体に露光光を照射するLEDヘッドアレイと、を備えた画像形成装置であって、前記装置本体の前記装着位置に前記プロセスカートリッジが装着されていない状態では、前記LEDヘッドアレイを前記プロセスカートリッジから離隔した退避位置に退避させる退避手段と、前記装置本体の前記装着位置への前記プロセスカートリッジの装着と連動し、前記プロセスカートリッジの装着を駆動力として、前記LEDヘッドアレイを前記プロセスカートリッジに近接した照射位置に移動させる移動手段と、前記装置本体の前記装着位置に前記プロセスカートリッジが装着された状態で、前記プロセスカートリッジを前記装置本体における前記装着位置に固定するとともに、前記LEDヘッドアレイを前記装置本体における前記照射位置に固定する固定手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この構成により、プロセスカートリッジの抜き差し操作でのみLEDヘッドアレイが感光体から退避する動作を行う構成のため、他の消耗品の交換やジャム処理操作等に連動する連動部材や連動機構を必要としない。
【0011】
したがって、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記退避手段が、前記装置本体側に設けられ、前記移動手段が、前記プロセスカートリッジ側に設けられていることを特徴とする。
【0013】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記固定手段が、前記プロセスカートリッジの前記装置本体における前記装着位置への固定と、前記LEDヘッドアレイの前記装置本体における前記照射位置への固定を同時に行うことを特徴とする。
【0015】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記固定手段が、前記プロセスカートリッジ側に設けられていることを特徴とする。
【0017】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0018】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記固定手段が、前記プロセスカートリッジの端部に開閉自在に設けられた開閉部材であることを特徴とする。
【0019】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0020】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記固定手段が、前記プロセスカートリッジを前記装置本体から引き抜くための把持部を有することを特徴とする。
【0021】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0022】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記プロセスカートリッジが記録紙の搬送方向と直交する方向に前記装置本体から引き抜かれることを特徴とする。
【0023】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主断面を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジが装置本体に装着された状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジが装置本体から引き抜かれる状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジが装置本体に装着された状態を示す上面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のプロセスカートリッジが装置本体に装着された状態を示す側断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
まず、構成について説明する。
【0028】
図1は、本発明に係る画像形成装置の主断面を示す側断面図である。本発明は、露光手段としてLEDヘッドアレイ8aを用いた画像形成装置において、プロセスカートリッジ3aの抜き差し操作に際して、以下の特徴を有する。要するに、プロセスカートリッジ3aの抜き差し操作でのみLEDヘッドアレイ8aが感光体4aから退避する動作を行う構成のため、他の消耗品の交換やジャム処理操作等に連動する連動部材や連動機構を必要としないことが特徴になっている。本発明の特徴について、以下、詳細に説明する。
【0029】
図1の画像形成装置50において、装置本体1は以下を主たる構成部品としている。画像形成部2には、複数のプロセスカートリッジ3a、3b、3c、3dが装置本体1に対して着脱可能に設置されている。なお、本実施の形態では、プロセスカートリッジ3a、3b、3c、3dは、図の手前側に着脱可能な構成となっている。
【0030】
各プロセスカートリッジ3a〜3dは、像担持体である複数のドラム状の感光体4a、4b、4c、4dを収納し、その各感光体4a、4b、4c、4dには、互いに異なった色のトナー像がそれぞれ形成される。
【0031】
図示した例では、感光体4a〜4dの表面に、黒トナー像、シアントナー像、マゼンダトナー像、イエロートナー像がそれぞれ形成される。
【0032】
各感光体4a〜4dは、所定の間隔を空けて互いに平行に配置されている。この感光体4a〜4dの下部に対向して中間転写体として構成された中間転写ベルト4が配置されている。この中間転写体としてはドラムを用いることもできるが、図示した例では、複数の支持ローラ(支持ローラ5、6)に巻き掛けられて駆動される無端ベルトである中間転写ベルト4を用いている。なお、支持ローラ5、6のうち支持ローラ6は駆動ローラである。
【0033】
感光体4a〜4dの各周囲には、感光体4a〜4dの表面に帯電処理を行う帯電装置7a〜7dと、画像情報を感光体4a〜4d表面に光照射するLEDヘッドアレイ8a〜8dと、露光により感光体4a〜4dの表面に形成された静電潜像を可視像化する現像装置9a〜9dが設けられている。各LEDヘッドアレイ8a〜8dの感光体4a〜4d側の出光部には、光を集光する図示しないレンズが設けられている。
【0034】
次に画像形成装置の動作について説明する。
【0035】
図示しないホストからの印字開始信号により、画像形成が開始されると、感光体4aが、図示しない駆動源によって回転駆動され、このとき帯電装置7aによって感光体4aの表面が所定の極性に帯電される。
【0036】
次いで、その帯電面に、LEDヘッドアレイ8aから画像情報に基づく露光光(レーザ光)が照射され、これによって感光体4aに静電潜像が形成される。
【0037】
そして、感光体4aの表面に形成された静電潜像は、現像装置9aによってトナー像として可視像化され、感光体4a上のトナー像は、一次転写ローラ10aによって中間転写ベルト4上に転写される。
【0038】
カラー画像形成時は前述の画像形成動作が全ての感光体4a〜4dで行われ、これによって各感光体4a〜4dにそれぞれ形成された黒トナー像、シアントナー像、マゼンダトナー像、イエロートナー像が中間転写ベルト4上に順次重ねて転写される。
【0039】
また、装置本体1には中間転写ベルト4を挟んで、駆動ローラである支持ローラ6に対向して二次転写ローラ12が配置されている。
【0040】
一方、画像形成部2の下部に配置された給紙カセット21には、用紙23が積載されており、積載された用紙23を送り出すための給紙ローラ22が設けられている。給紙カセット21から給紙された用紙23は、レジストローラ11に向けて送り出され、用紙23の先端は停止しているレジストローラ11に突き当てられる。
【0041】
これによって、用紙23が整合された後、中間転写ベルト4上に形成されたカラートナー像が二次転写ローラ12を設けた二次転写部(二次転写ローラ12と支持ローラ6とのニップ部)で用紙23の先端部と合致するようなタイミングでレジストローラ11が回転を再開し、二次転写部に向けて用紙23が送り出される。
【0042】
二次転写部で未定着トナー像が転写された用紙23は、定着部13に送られ、用紙23に未定着トナー像が定着された後、排紙ローラ14により、図中の矢印A方向に排出され、装置本体1の上部に設けられた排紙トレイ15に排出される。
【0043】
図2、図3は、それぞれプロセスカートリッジ3aが装置本体1内に装着された状態と引き抜かれる状態を示す斜視図である。また、図4、図5は、それぞれプロセスカートリッジ3aが装置本体1内に装着された状態の上面図および側断面図である。
【0044】
まず、プロセスカートリッジ3aの着脱機構の構成について説明する。
【0045】
プロセスカートリッジ3aには、LEDヘッドアレイ8aを感光体4aに近接または離隔(退避)させるための揺動シャフト26と、プロセスカートリッジ3aを装置本体1に固定および、引き抜くための取っ手を兼ねた蓋34と、が設けられている。揺動シャフト26は、その両端に止め輪41a、41bが取り付けられ、プロセスカートリッジ3aに内蔵された揺動シャフト26の軸受けを兼ねたストッパー40a、40bにより、移動量が抑制されている。
【0046】
一方、装置本体1側には、長手方向の両端に嵌合穴33a、33bを有するLEDヘッドアレイ8aが、装置本体1に設けられたガイド棒31a、31bに上下動可能に嵌合され、更にLEDヘッドアレイ8aの上方には、LEDヘッドアレイ8aを上方に付勢するための弾性部材32a、32bと、LEDヘッドアレイ8aを感光体4aに近接または離隔(退避)させるための揺動部材27と、が設けられている。
【0047】
画像形成装置50は、装置本体1の装着位置にプロセスカートリッジ3aが装着されていない状態ではLEDヘッドアレイ8aをプロセスカートリッジ3aから離隔した退避位置に退避させる退避手段としての弾性部材32a、32bおよび揺動部材27と、装置本体1の装着位置へのプロセスカートリッジ3aの装着と連動し、プロセスカートリッジ3aの装着を駆動力として、LEDヘッドアレイ8aをプロセスカートリッジ3aに近接した照射位置に移動させる移動手段としての揺動シャフト26と、装置本体1の装着位置にプロセスカートリッジ3aが装着された状態でプロセスカートリッジ3aを装置本体1における装着位置に固定するとともに、LEDヘッドアレイ8aを装置本体1における照射位置に固定する固定手段としての蓋34を備える。ここで、退避手段としての弾性部材32a、32bおよび揺動部材27は、装置本体1側に設けられ、移動手段としての揺動シャフト26は、プロセスカートリッジ3a側に設けられている。また、固定手段としての蓋34は、閉じたときに、プロセスカートリッジ3aの装置本体1における装着位置への固定と、LEDヘッドアレイ8aの装置本体1における照射位置への固定を同時に行うものであり、プロセスカートリッジ3a側に設けられている。また、蓋34は、プロセスカートリッジ3aの端部に開閉自在に設けられた開閉部材であり、プロセスカートリッジ3aを装置本体1から引き抜くための把持部としての穴35を有する。また、プロセスカートリッジ3aは、記録紙の搬送方向と直交する方向に装置本体1から引き抜かれるようになっている。
【0048】
次に、プロセスカートリッジ3aの着脱機構の各構成部品の動作について説明する。
【0049】
蓋34は、プロセスカートリッジ3aを引き抜くための取っ手(把持部)となる手指を差し入れるための穴35と、装置本体1に固定するためのロック爪36a、36bと、蓋34を回動させるための回動軸37a、37bと、を有し、回動軸37a、37bを図中の矢印E方向に回動可能となっている。
【0050】
なお、ロック爪36a、36bは、所謂スナップフィット方式で図中の矢印G方向に弾性変形可能となっており、図4に示すように、装置本体1側に設けられた引掛け穴38、38´に嵌合し固定される。
【0051】
揺動部材27は、一端にLEDヘッドアレイ8aを押し下げるための押し部29と、他端にプロセスカートリッジ3aに設けられた揺動シャフト26の受け部30と、揺動部材27自身が回動するための回動軸28を有し、装置本体1に軸支されて図中の矢印C方向に回動可能となっている。
【0052】
プロセスカートリッジ3aが装置本体1に装着された場合は図2、図4、図5の状態となり、蓋34によりプロセスカートリッジ3aを固定すると同時にプロセスカートリッジ3aに内蔵された揺動シャフト26が図中の矢印B方向に押されることにより、揺動部材27の受け部30も同方向に押圧され、回動軸28を支点として図中の矢印C方向に回動する。
【0053】
これにより、回動した揺動部材27の一端である押し部29が、弾性部材32a、32bによる上方(矢印D´方向)への付勢力に抗してLEDヘッドアレイ8aを下方(矢印D方向)に押し下げ、感光体4aの近傍に移動させる。本実施の形態では、弾性部材32a、32bとして引張りばね(引きばね)を用いている。
【0054】
このとき、装置本体1に設けられたガイド棒31a、31bによりLEDヘッドアレイ8aは位置ずれを生じることが無く移動することが可能となっている。
【0055】
一方、上記とは逆にプロセスカートリッジ3aを装置本体1から抜き出す場合は、図3の状態となり、まず、蓋34を開くと揺動シャフト26が蓋34の押圧力から開放されると同時に揺動部材27も開放されるため、揺動部材27の押し部29により押圧されていたLEDヘッドアレイ8aも開放され、弾性部材32a、32bの付勢力によりLEDヘッドアレイ8aが上方(矢印D´方向)に押し上げられる。
【0056】
以上の構成を有することで、プロセスカートリッジ3aの交換作業によるLEDヘッドアレイの8aのレンズの傷つきや汚れを防止し、更に操作性の良好な画像形成装置50を提供することができる。
【0057】
以上のように、本実施の形態に係る画像形成装置50は、感光体4aを収納し、装置本体1の装着位置に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジ3aと、装置本体1に設けられ、装置本体1に装着されたプロセスカートリッジ3aが収納する感光体4aに露光光を照射するLEDヘッドアレイ8aと、を備えた画像形成装置50であって、装置本体1の装着位置にプロセスカートリッジ3aが装着されていない状態では、LEDヘッドアレイ8aをプロセスカートリッジ3aから離隔した退避位置に退避させる退避手段としての弾性部材32a、32bおよび揺動部材27と、装置本体1の装着位置へのプロセスカートリッジ3aの装着と連動し、プロセスカートリッジ3aの装着を駆動力として、LEDヘッドアレイ8aをプロセスカートリッジ3aに近接した照射位置に移動させる移動手段としての揺動シャフト26と、装置本体1の装着位置にプロセスカートリッジ3aが装着された状態で、プロセスカートリッジ3aを装置本体1における装着位置に固定するとともに、LEDヘッドアレイ8aを装置本体1における照射位置に固定する固定手段としての蓋34を備えることを特徴とする。
【0058】
この構成により、プロセスカートリッジ3aの抜き差し操作でのみLEDヘッドアレイ8aが感光体から退避する動作を行う構成のため、他の消耗品の交換やジャム処理操作等に連動する連動部材や連動機構を必要としない。
【0059】
したがって、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0060】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、退避手段が、装置本体1側に設けられ、移動手段が、プロセスカートリッジ3a側に設けられていることを特徴とする。
【0061】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0062】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、固定手段としての蓋34が、プロセスカートリッジ3aの装置本体1における装着位置への固定と、LEDヘッドアレイ8aの装置本体1における照射位置への固定を同時に行うことを特徴とする。
【0063】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0064】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、固定手段としての蓋34が、プロセスカートリッジ3a側に設けられていることを特徴とする。
【0065】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0066】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、固定手段としての蓋34が、プロセスカートリッジ3aの端部に開閉自在に設けられた開閉部材であることを特徴とする。
【0067】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、固定手段としての蓋34が、プロセスカートリッジ3aを装置本体1から引き抜くための把持部としての穴35を有することを特徴とする。
【0069】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【0070】
また、本実施の形態に係る画像形成装置50は、プロセスカートリッジ3aが記録紙の搬送方向と直交する方向に装置本体1から引き抜かれることを特徴とする。
【0071】
この構成により、簡単な構成でLEDヘッドアレイ8aを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ3a交換時のLEDヘッドアレイ8aのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置は、簡単な構成でLEDヘッドアレイを感光体から退避させ、プロセスカートリッジ交換時のLEDヘッドアレイのレンズの傷つきや、飛散トナーの付着によるレンズの汚れを防止することができるという効果を有し、露光手段としてのLEDヘッドアレイと着脱式のプロセスカートリッジとを備える画像形成装置として有用である。
【符号の説明】
【0073】
1 装置本体
2 画像形成部
3a〜3d プロセスカートリッジ
4 中間転写ベルト
4a〜4d 感光体
5、6 支持ローラ
7a〜7d 帯電装置
8a〜8d LEDヘッドアレイ
9a〜9d 現像装置
10a 一次転写ローラ
11 レジストローラ
12 二次転写ローラ
13 定着部
14 排紙ローラ
15 排紙トレイ
21 給紙カセット
22 給紙ローラ
23 用紙
26 揺動シャフト(移動手段)
27 揺動部材(退避手段)
28 回動軸
29 押し部
30 受け部
31a、31b ガイド棒
32a、32b 弾性部材(退避手段)
33a、33b 嵌合穴
34 蓋(固定手段、開閉部材)
35 穴(把持部)
36a、36b ロック爪
37a、37b 回動軸
40a、40b ストッパー
41a、41b 止め輪
50 画像形成装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【特許文献1】特開2001−175046号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を収納し、装置本体の装着位置に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジと、
前記装置本体に設けられ、前記装置本体に装着された前記プロセスカートリッジが収納する前記感光体に露光光を照射するLEDヘッドアレイと、を備えた画像形成装置であって、
前記装置本体の前記装着位置に前記プロセスカートリッジが装着されていない状態では、前記LEDヘッドアレイを前記プロセスカートリッジから離隔した退避位置に退避させる退避手段と、
前記装置本体の前記装着位置への前記プロセスカートリッジの装着と連動し、前記プロセスカートリッジの装着を駆動力として、前記LEDヘッドアレイを前記プロセスカートリッジに近接した照射位置に移動させる移動手段と、
前記装置本体の前記装着位置に前記プロセスカートリッジが装着された状態で、前記プロセスカートリッジを前記装置本体における前記装着位置に固定するとともに、前記LEDヘッドアレイを前記装置本体における前記照射位置に固定する固定手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記退避手段が、前記装置本体側に設けられ、
前記移動手段が、前記プロセスカートリッジ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記固定手段が、前記プロセスカートリッジの前記装置本体における前記装着位置への固定と、前記LEDヘッドアレイの前記装置本体における前記照射位置への固定を同時に行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記固定手段が、前記プロセスカートリッジ側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記固定手段が、前記プロセスカートリッジの端部に開閉自在に設けられた開閉部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記固定手段が、前記プロセスカートリッジを前記装置本体から引き抜くための把持部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記プロセスカートリッジが記録紙の搬送方向と直交する方向に前記装置本体から引き抜かれることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−63515(P2012−63515A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206693(P2010−206693)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】