説明

画像形成装置

【課題】感光体ロールの交換を前提としないことを利用して、良好な画質と、構造の簡易さおよび組立ての容易さとを高度に両立させた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置が、一対の立壁311,312と両者を相互に繋ぐ板金部313とを有するフレーム310と、上記一対の立壁311,312に支持された2つのロールに架け回されて循環移動する中間転写ベルトを有するベルト転写部200と、感光体ロールが組み込まれ、その感光体ロールのシャフトの両端部が上記一対の立壁311,312を貫通した状態にフレーム310に支持されて中間転写ベルトに沿って配列され、一方の立壁311に各々がネジ止め固定された4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kとを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、各感光ドラムと露光器とを迅速かつ正確に筐体内の各所定位置に取り付けることができる構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1には、画像形成装置において、感光ドラムの通し穴を挿通可能なドラム軸を設けるとともに、露光機をサブフレームに位置決め手段を介して筐体に取付ける構成が記載されている。
【0003】
また、画像形成装置において、軸の端部にテーパ部を形成し、回転体の取付孔もテーパ状に形成し、その取付孔とテーパ部を嵌合し、ねじを締め付けて取付孔の内周面とテーパ部の外周面を互いに圧接させ、軸と回転体を固定連結するものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
また、複写機本体の本体フレームで、露光装置を保持する書込みユニットを支持し、その書込みユニットフレームに前側板と後側板とを対向して取り付け、それらの前後側板で作像装置を支持する構成が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
また、画像形成装置において、転写ベルトユニットの装着方向の操作と感光体の固定位置への固定がギア及び連動板を介して連動されており、転写ベルトユニットを装着する時の操作によって感光体の固定位置への固定力を発生させることにより、感光体が固定位置から抜けようとすると転写ベルトユニットが抑え込む構成が知られている(例えば、特許文献4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−166898号公報
【特許文献2】特開2002−235838号公報
【特許文献3】特開2004−45923号公報
【特許文献4】特開2005−242082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、感光体ロールの交換を前提としないことを利用して、良好な画質と、構造の簡易さおよび組立ての容易さとを高度に両立させた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の画像形成装置は、
互いの間に間隔を空けて立設した一対の立壁と、その一対の立壁を相互に繋ぐ繋ぎ部とを有するフレームと、
上記一対の立壁間に延びその一対の立壁に支持された複数の支持ロールと、その複数の支持ロールに架け回されて循環移動する中間転写ベルトとを有する中間転写部と、
少なくとも、両端部が突出した軸を有しその軸の回りに回転自在な感光体ロールが組み込まれ、上記軸の両端部が上記一対の立壁を貫通した状態に支持されて上記中間転写ベルトに沿って配列され、上記一対の立壁のうちの一方の第1の立壁に各々がネジ止め固定された複数の組込体と、
を備えた画像形成装置である。
【0009】
請求項2の画像形成装置は、請求項1において、
上記組込体各々は、上記感光体ロールに沿って上記一対の立壁間に延びその感光体ロールに形成された潜像をトナーで現像する現像ロールを有する現像器が組み込まれたものであり、
上記現像器と上記一対の立壁との間に、上記現像ロールを上記感光体ロール側に付勢する付勢バネを備えた画像形成装置である。
【0010】
請求項3の画像形成装置は、請求項1において、
上記フレームは、上記一対の立壁が樹脂製であり、上記繋ぎ部が、金属製の板材である画像形成装置である。
【0011】
請求項4の画像形成装置は、請求項1において、
上記複数の組込体それぞれに組み込まれた上記感光体ロールが、回転駆動力を受ける歯車を上記第1の立壁側に有し、さらに、
この画像形成装置が、支持体と、その支持体に支持された、上記複数の組込体に組み込まれた複数の上記歯車に回転駆動力を伝達する歯車列とを有し、上記第1の立壁に固定された駆動伝達部を備えた画像形成装置である。
【0012】
請求項5の画像形成装置は、請求項4において、
上記感光体ロールの歯車およびその歯車と組み合う歯車が、その感光体ロールを上記第1の立壁側に引き寄せる斜歯に形成されている画像形成装置である。
【0013】
請求項6の画像形成装置は、請求項3において、
上記上記繋ぎ部を挟んで、上記組込体の逆側には給電ユニットが配置されている画像形成装置。
【0014】
請求項7の画像形成装置は、請求項1において、
前記感光体ロールを露光する露光装置が前記組立体に固定されている画像形成装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る画像形成装置は、感光体ロールの交換を前提とする画像形成装置と比べて、各感光体ロールを精度良く位置決めすることができる。
【0016】
請求項2に係る画像形成装置は、上記現像ロールを上記感光体ロール側に付勢する付勢バネが上記組込体の内部に備えられる場合と比較して、上記組込体が小型化されている。
【0017】
請求項3に係る画像形成装置は、フレーム全体が樹脂製である場合と比較して、フレームの剛性が高く、フレーム全体が板金加工品である場合と比較して、フレームが軽量である。
【0018】
請求項4に係る画像形成装置は、上記歯車列を構成する複数の歯車が個別に上記立壁に取付けられる場合と比較して、組み立てが容易である。
【0019】
請求項5に係る画像形成装置では、上記組込体の上記第1の立壁に対するネジ止め固定におけるネジの緩みが抑えられた状態で上記感光体ロールが回転駆動される。そして、この請求項5に係る画像形成装置では、回転駆動中は、上記感光体ロールの歯車およびその歯車と組み合う歯車が、互いに近付くように、即ち、互いの組合いの幅が広がるように組み合って感光体ロールが滑らかに回転駆動される。
【0020】
請求項6に係る画像形成装置では、繋ぎ部が電気的なシールドとしての作用を有する。
【0021】
請求項7に係る画像形成装置では、露光装置の退避機構を備えた場合に比較して、感光体ロールに対する焦点距離の変動等が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態であるカラープリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すカラープリンタの全体構成を、このカラープリンタの用紙の排出方向に沿った断面で示す図である。
【図3】図2にも示されている画像形成ユニットの断面の拡大図である。
【図4】カラープリンタ内部の構造物を、4つの画像形成ユニットの搭載構造に注目して示す斜視図である。
【図5】図4に示す構造物を、図4中の矢印Eが示す方向から見た斜視図である。
【図6】基本ユニットを、ドライブユニットが固定される側を正面に向けて、そのドライブユニットが外された状態で示す斜視図である。
【図7】基本ユニットを、フロント側立壁を正面に向けて示す斜視図である。
【図8】基本ユニットを、図7に示す向きと同じ向きで、フロント側立壁が取り外された状態で示す斜視図である。
【図9】基本ユニットから4つの画像形成ユニットが取り外された状態を示す斜視図である。
【図10】画像形成ユニットを、フロント側立壁に対向する端面が見える姿勢で示す斜視図である。
【図11】基本ユニットを、図6における基本ユニットの姿勢と同じ姿勢で、さらに、シアンの感光体ロールのシャフトを通ってこのシャフトに沿って広がる切断面で切断した状態で示した切断斜視図である。
【図12】感光体ロールのシャフトがドライブ側立壁を貫通している箇所を拡大して示す図である。
【図13】感光体ロールのシャフトがフロント側立壁を貫通している箇所を拡大して示す図である。
【図14】図7におけるイエローの画像形成ユニットの現像ロールを付勢している引張コイルバネの周辺を拡大して示す拡大図である。
【図15】感光体ロール側に付勢されている現像ロールを示す図である。
【図16】ドライブユニットが基本ユニットに複数のネジによって固定される様子を示す分解図である。
【図17】ドライブユニットの駆動歯車と感光体ロールの感光体側歯車とが組み合っている状態を示す図である。
【図18】図17中の、駆動歯車と感光体側歯車と組み合っている箇所を拡大して示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下図面を参照して本発明の画像形成装置の一実施形態であるカラープリンタについて説明する。
【0024】
[全体構成]
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であるカラープリンタの外観を示す斜視図である。
【0025】
カラープリンタ1は、中間転写方式のプリンタであり、矩形状の外観を有する筐体11内に、後述の画像形成ユニットや中間転写ベルト等が収納されている。
【0026】
筐体11の4つの側面のうちの1つには、給紙トレイ12が着脱自在に取り付けられる取付口11aが設けられている。用紙を収納した給紙トレイ12が、この取付口11aに取付けられることで、このカラープリンタ1に用紙が供給される。
【0027】
筐体11の上面には、窪みが設けられており、その窪みの内壁面に、画像が記録された用紙が排出される用紙排出口11bが設けられている。この用紙排出口11bの内部には、用紙を排出するための排出ロール対13が取り付けられている。用紙は、この排出ロール対13によって、上記の窪みの底面である排紙トレイ11c上に、図中の矢印Aが示す排出方向に送り出される。尚、図1では、排出ロール対13をなす2つのロールのうちの1つが見えている。
【0028】
また、この筐体11の上面には、ユーザによって操作される操作パネル14が設けられている。ユーザは、この操作パネル14を操作して、画像形成の部数や画像の拡縮等の各種指示をこのカラープリンタ1に与える。
【0029】
図2は、図1に示すカラープリンタの全体構成を、このカラープリンタの用紙の排出方向に沿った断面で示す図である。
【0030】
カラープリンタ1は、電子写真方式によりイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分のトナー像を形成する4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kと、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kにより形成された各色成分トナー像が中間転写ベルト203に順次転写(一次転写)されるベルト転写部200と、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kで形成されたトナー像を中間転写ベルト203に転写する4つの一次転写部251Y,251M,251C,251Kとを備えている。
【0031】
ベルト転写部200は、駆動ロール201と、張架ロール202と、中間転写ベルト203とを備えている。
【0032】
駆動ロール201および張架ロール202は、後述する一対の立壁間に延び、それら一対の立壁に支持されている。そして、中間転写ベルト203は、駆動ロール201および張架ロール202に架け回されている。駆動ロール201は、不図示のモータによって回転駆動され、これにより、中間転写ベルト203が、矢印Bが示す方向に循環移動する。
【0033】
このカラープリンタ1は、いわゆるタンデム型のプリンタであり、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、給紙トレイ12の取付口11aの側から、即ち、中間転写ベルト203の循環移動における上流側から、Y、M、C、Kの順で中間転写ベルト203に沿って配置されている。そして、4つの一次転写部251Y,251M,251C,251Kそれぞれが、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kそれぞれの後述する感光体ロールと、中間転写ベルト203を挟んで一対一に対向する位置に配置されている。
【0034】
ここで、感光体ロールを搭載した画像形成装置の多くは、例えばメンテナンス等の際に感光体ロールを交換することを前提としている。これに対し、図1や図2に示すカラープリンタ1は、画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ロールの交換を前提としないプリンタとなっている。
【0035】
また、カラープリンタ1には、内部の各要素に電力を供給する給電ユニット15が備えられている。
【0036】
各一次転写部251Y,251M,251C,251Kは、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ロールと中間転写ベルト203を挟んで対向する一次転写ロール251Y_1,251M_1,251C_1,251K_1を有している。そして、各一次転写部251Y,251M,251C,251Kは、給電ユニット15から電圧の印加を受けて、内部の一次転写ロール251Y_1,251M_1,251C_1,251K_1に、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧を印加するようになっている。この転写バイアス電圧が印加された一次転写ロール251Y_1,251M_1,251C_1,251K_1により、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kで形成された各色成分トナー像が中間転写ベルト203に順次、静電吸引され、中間転写ベルト203上において重畳されたトナー像が形成される。
【0037】
また、カラープリンタ1には、二次転写ロール16、定着装置17、画像濃度センサ18、およびベルトクリーナ19が備えられている。
【0038】
二次転写ロール16は、ベルト転写部200の駆動ロール201と中間転写ベルト203を挟んで対向する位置に配置されており、給電ユニット15によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。これにより、後述の用紙搬送路20を経て、この二次転写ロール16と中間転写ベルト203との間に搬送されてきた用紙に、中間転写ベルト203上に一次転写で順次に転写された各色成分トナー像が一括転写(二次転写)される。
【0039】
定着装置17は、二次転写ロール16の上方に配置されており、熱を発する加熱ロール17aと、この加熱ロール17aに圧接された加圧ロール17bとを備えている。二次転写ロール16によって各色成分トナー像が転写された用紙が、加熱ロール17aと加圧ロール17bとの圧接部で加熱されるとともに加圧される。これにより、用紙上のトナー像が、その用紙に定着される。加熱ロール17aと加圧ロール17bは不図示のモータによって回転駆動されており、用紙は、トナー像が定着されながら、図1に示す用紙排出口11bに向かって送り出される。そして、この定着装置17から送られてきた定着済みの用紙が、図1にも示す排出ロール対13によって排出される。
【0040】
画像濃度センサ18は、ブラックの画像形成ユニット100Kよりも、中間転写ベルト203の循環移動方向下流側に配置され、その配置位置での中間転写ベルト203上のトナー像の濃度を検出する。この画像濃度センサ18での検出結果は、後述の制御部21に送られて、次回以降の画像形成における画質調整に使われる。
【0041】
ベルトクリーナ19は、二次転写ロール16の、中間転写ベルト203の循環移動方向下流側に配置されており、先端が中間転写ベルト203に当接したクリーニングブレード19aを備えている。ベルトクリーナ19では、このクリーニングブレード19aによって、二次転写後の中間転写ベルト203から残留トナーや紙粉等が除去される。
【0042】
また、カラープリンタ1には、給紙トレイ12内の用紙を、二次転写ロール16によって二次転写が行われる位置(二次転写位置)まで搬送する用紙搬送路20が設けられている。
【0043】
用紙搬送路20には、給紙ロール20aと、分離搬送用ロール対20bと、レジストロール対20cとが設けられている。
【0044】
給紙ロール20aは、給紙トレイ12から用紙を送り出すものである。分離搬送用ロール対20bは、給紙ロール20aによって送り出されてきた用紙を一枚ずつ分けて搬送するものである。レジストロール対20cは、分離搬送用ロール対20bによって送り出されてきた用紙を、中間転写ベルト203上のトナー像が二次転写位置に到達するタイミングに合わせてその二次転写位置へと送り出すものである。
【0045】
以上に説明した各要素の動作が、制御部21によって制御されている。また、この制御部21では、このカラープリンタ1外から不図示の接続ケーブルを介して入力された画像データが、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kに供給される。制御部21では、色材階調データへの変換の際には、上記の画像濃度センサ18での検出結果に基づいた画質調整も行われる。
【0046】
[画像形成ユニット]
次に、画像形成ユニットについて説明する。
【0047】
画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、使用するトナーの色が異なる以外は互いに同様の構成を有している。以下、イエローの画像形成ユニット100Yに代表させて符号を付して、画像形成ユニットについて説明する。
【0048】
図3は、図2にも示されている画像形成ユニットの断面の拡大図である。
【0049】
画像形成ユニット100Yは、感光体ロール101と、帯電ロール102と、LEDプリントヘッド103と、現像器110と、感光体クリーナ104とを備えている。
【0050】
感光体ロール101は、円柱形状を有し、中心を貫いたシャフト101aの回りに回転自在なものである。この感光体ロール101は、後述するように回転駆動力を与えられて、矢印Cが示す方向に回転駆動される。
【0051】
この感光体ロール101の周囲に、帯電ロール102と、LEDプリントヘッド103と、現像器110とが、各々感光体ロール101の表面と対向して、感光体ロール101の回転方向上流側から下流側へ向けて、この記載順で配置されている。また、図2に示す一次転写ロール251Y_1は、この画像形成ユニット100Yに対し、現像器110の下流側で感光体クリーナ104の上流側となる位置に配置されている。
【0052】
帯電ロール102は、感光体ロール101の周面に電荷を付与するものである。帯電ロール102は、周面が感光体ロール101の周面に接触しており、感光体ロール101の回転に従動して回転する。すなわち、帯電ロール102の周面は、感光体ロール101の周面の移動に伴って周回移動する。また、この帯電ロール102の周面には、感光体ロール101とは反対側の位置でクリーニングロール105が接している。このクリーニングロール105は、帯電ロール102の表面に付着したトナー等を取り除くものである。
【0053】
LEDプリントヘッド103は、複数のLEDを内蔵し、感光体ロール101のシャフト101aに沿って延び、感光体ロール101の周面に対向した面には、それら複数のLEDそれぞれの光を照射するための複数のレンズが配列されている。このLEDプリントヘッド103には、フラットケーブル106を介して上記の制御部21から、色材階調データが供給される。そして、その供給された色材階調データに応じたLEDが発光し、その発光したLEDの光がレンズを通って、感光体ロール101の帯電済みの周面に照射される。これにより、感光体ロール101の周面に静電潜像が形成される。
【0054】
現像器110は、トナー攪拌室111と、現像ロール112と、トリマロール113とを備えている。
【0055】
トナー攪拌室111には、2つの攪拌路111aが設けられている。さらに、各攪拌路111aの内部にはトナーが収納されるとともに、回転駆動されてトナーを攪拌搬送する攪拌搬送部材111bが設けられている。2つの攪拌路111aは不図示の経路を介して繋がっており、トナーは、攪拌されながらこれら2つの攪拌路111aの間を循環するようになっている。また、2つの攪拌路111aのうちの一方の攪拌路111aは、現像ロール112に対して開放されている。
【0056】
現像ロール112は、感光体ロール101のシャフト101aに沿った、現像ロール112用のシャフトの回りに、矢印Dが示す方向に回転駆動される。そして、現像ロール112は、上記の一方の攪拌路111aからトナーの供給を受ける。この現像ロール112と感光体ロール101との間にはバイアス電圧が付与されて電界が形成されており、攪拌路111aから供給されたトナーは、この電界によって感光体ロール101の周面上の静電潜像に移動する。これにより、感光体ロール101の周面上の静電潜像がトナーで現像されることとなる。
【0057】
トリマロール113は、現像ロール112の回転方向の、感光体ロール101よりも上流側で、現像ロール112の周面に対して、予め決められた間隔を開けて配置されている。そして、トリマロール113は、現像ロール112上のトナーの付着厚さを規制して、現像ロール112の周面上に、上記の間隔に応じた厚さのトナー薄層を形成するものである。現像ロール112からは、このトリマロール113によって厚さが一定の厚さに規制されたトナー薄層のトナーが感光体ロール101に供給される。
【0058】
現像器110による現像で感光体ロール101の周面上にはトナー像が形成される。そのトナー像は、図2に示す一次転写ロール251Y_1によって中間転写ベルト203に一次転写される。
【0059】
感光体クリーナ104は、この一次転写ロール251Y_1の、感光体ロール101の回転方向下流側に配置されており、先端が感光体ロール101の周面に当接したクリーニングブレード104aを備えている。感光体クリーナ104では、このクリーニングブレード104aによって、一次転写後の感光体ロール101の周面から残留トナーが除去される。
【0060】
図1および図2に示すカラープリンタ1では、以上にイエローの画像形成ユニット100Yを代表として説明した4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kそれぞれにおいて感光体ロール101の周面に形成された各色成分のトナー像が、中間転写ベルト203に一次転写され、さらに、用紙上に二次転写される。そして、その用紙が、トナー像の定着処理を経て排出されることとなる。
【0061】
尚、これ以降、感光体ロールや現像器等については、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの間で、符号については特に区別せずに図3に示した符号を付して説明を行う。
【0062】
[画像形成ユニットの搭載構造]
次に、カラープリンタ1の内部における、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの搭載構造について説明する。
【0063】
図4は、カラープリンタ内部の構造物を、4つの画像形成ユニットの搭載構造に注目して示す斜視図である。
【0064】
図1および図2に示すカラープリンタ1は、内部構造としては、給紙トレイ12が収納されるベース構造物22と、このベース構造物22から上方に延びた2本の柱23と、給紙トレイ12側が持ち上がった状態でベース構造物22と2本の柱23とに固定された基本ユニット300とを備えている。
【0065】
4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、ベルト転写部200、および図2に示す4つの一次転写部251Y,251M,251C,251Kとともに、基本ユニット300に組み込まれている。
【0066】
図5は、図4に示す構造物を、図4中の矢印Eが示す方向から見た斜視図である。
【0067】
この図5に示すように、基本ユニット300における、図4で正面側となっている面の裏側には、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kそれぞれの感光体ロール101を回転駆動する複数の歯車を備えたドライブユニット400が、複数のネジ401によって固定されている。このドライブユニット400については後で詳細に説明する。
【0068】
図6は、基本ユニットを、ドライブユニットが固定される側を正面に向けて、そのドライブユニットが外された状態で示す斜視図である。
【0069】
基本ユニット300は、フレーム310に、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kと、ベルト転写部200と、この図6ではフレーム310に隠れている4つの一次転写部251Y,251M,251C,251K(図2参照)とが組み込まれたものである。
【0070】
フレーム310は、互いの間に間隔を開けて立設した一対の立壁311,312を備えている。ここで、図6で正面に示されている立壁311には、図5に示すドライブユニット400が固定される。以下では、この図6で正面に示されている立壁311のことを、ドライブユニット400が固定されるという意味で、ドライブ側立壁311と呼ぶ。また、このドライブ側立壁311とは反対側の立壁312は、図1に示す操作パネル14を操作するユーザから見て前面側(フロント側)の立壁となる。以下では、このドライブ側立壁311とは反対側の立壁312のことを、ユーザから見てフロント側に相当するという意味でフロント側立壁312と呼ぶ。これらドライブ側立壁311とフロント側立壁312とは、樹脂によって形成されている。
【0071】
ドライブ側立壁311には、ドライブユニット400をこのドライブ側立壁311に固定するネジ401(図5参照)が嵌め込まれる雌ネジが形成された複数のボス311aが設けられている。また、このドライブ側立壁311には、ドライブユニット400が備える、感光体ロール101を回転駆動する歯車がフレーム300内に進入するための4つの歯車進入口311bが設けられている。
【0072】
フレーム310は、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを相互に繋ぐ繋ぎ部として、金属製の板材の折り曲げ加工によって成形された板金部313を備えている。ドライブ側立壁311とフロント側立壁312は、それぞれ板金部313に複数のネジ314によって固定されている。
【0073】
このフレーム310が、本発明にいうフレームの一例に相当する。また、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とが、本発明にいう一対の立壁の一例に相当する。
【0074】
また、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312との間には、図2に示すベルトクリーナ19が配置され、さらに、このベルトクリーナ19と板金部313との間には、図2に示す給電ユニット15が搭載される給電ユニット搭載部301が配置されている。給電ユニット15は、転写バイアスや現像バイアス等に必要な高電圧や、センサ等に必要な低電圧を供給する。
【0075】
また、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312との間には、図2に示すベルト転写部200の駆動ロール201と張架ロール202とが延びている。そして、駆動ロール201の回転軸201aの両端部は、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通し、張架ロール202の回転軸202a両端部も、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通している。これらの回転軸201a,202aの貫通により、駆動ロール201および張架ロール202は、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とに直接的に、又は軸受等を介して間接的に支持されている。図6では、ドライブ側立壁311を貫通した、駆動ロール201の回転軸201aの端部と、張架ロール202の回転軸202aの端部とが示されている。
【0076】
各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、フレーム310に支持されている。詳細については後述するが、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの両端からは、図3に示す感光体ロール101のシャフト101aの両端部が突出している。ここで、このカラープリンタ1は、上述したように感光体ロール101の交換を前提としないプリンタである。そこで、このカラープリンタ1では、感光体ロール101の交換を前提としないことを利用して、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、各々のシャフト101aの両端部がドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通した状態でフレーム310に支持されている。
【0077】
ドライブ側立壁311には、このドライブ側立壁311を貫通した各シャフト101aの端部を覆う4つの庇部302が設けられている。さらに、ドライブ側立壁311には、一端がこの庇部302の中に延びた板バネ303が取り付けられている。各庇部302の中で、ドライブ側立壁311を貫通した各シャフト101aの端部は、各板バネ303によって、各シャフト101aをフレーム310内に押し込む方向に付勢されている。
【0078】
また、このカラープリンタ1では、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kが、感光体ロール101の交換が前提とされていないことからフレーム310に固定されている。ここで、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kにおける感光体ロール101のシャフト101aの両端部が、上記のようにドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通している。このため、画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kのフレーム310への固定は、感光体ロール101のシャフト101aを中心とした各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの回動を止めれば良い。そこで、このカラープリンタ1では、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kのフレーム310への固定について、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kをそれぞれ1本のネジ304でドライブ側立壁311にネジ止め固定するという構造が採用されている。
【0079】
図7は、基本ユニットを、フロント側立壁を正面に向けて示す斜視図である。
【0080】
この図7では、フレーム310に組み込まれたベルト転写部200については、フロント側立壁312を貫通した、駆動ロール201の回転軸201aの端部、張架ロール202の回転軸202aの端部、および、駆動ロール201と張架ロール202とに架け回されて循環移動する中間転写ベルト203が示されている。
【0081】
このベルト転写部200が、本発明にいう中間転写部の一例に相当する。
【0082】
ここで、図2を参照して説明したように、ブラックの画像形成ユニット100Kよりも、中間転写ベルト203の循環移動方向下流側で、中間転写ベルト203を間に挟んでベルトクリーナ19の下側に当たる位置に、画像濃度センサ18が配置されている。
【0083】
図7に示すように、フロント側立壁312とドライブ側立壁311との間には、中間転写ベルト203を間に挟んでベルトクリーナ19の下側に当たる位置に、この画像濃度センサ18を収納したセンサ収納部305が配置されている。
【0084】
フロント側立壁312の側では、このフロント側立壁312を貫通した、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kのシャフト101aの端部が露出している。また、フロント側立壁312には、この露出した各シャフト101aの端部まで一端が延びた板バネ306が取り付けられている。各板バネ306の、各シャフト101aの端部まで延びた一端は、各シャフト101aの端部の下半分に接触し、各シャフト101aをフレーム310内に押し込む方向に付勢している。上述したように、各シャフト101aは、ドライブ側立壁311の側からも板バネ303でフレーム310内に押し込む方向に付勢されている。即ち、各シャフト101aは、ドライブ側立壁311の側とフロント側立壁312の側との双方から、内側に押し込む方向に力を加えられた状態でフレーム310に支持されている。
【0085】
ここで、図3を参照して説明したように、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kには、感光体ロール101に沿って延びる現像ロール112を有する現像器110が組み込まれている。従って、現像ロール112は、フロント側立壁312とドライブ側立壁311との間に延びている。さらに、この現像ロール112は、この現像ロール112の中心を貫くシャフト112aを有しており、このシャフト112aの両端のうち、フロント側立壁312の側となる端部が、現像器110から突出している。さらに、このシャフト112aの端部は、フロント側立壁312から露出している。そして、各現像器110とフロント側立壁312の間には、引張コイルバネ307が後述するように配置されている。各引張コイルバネ307は、現像ロール112のシャフト112aをフロント側立壁312の側に引っ張り上げることで、各現像器110内の現像ロール112を、感光体ロール101側に付勢している。
【0086】
図8は、基本ユニットを、図7に示す向きと同じ向きで、フロント側立壁が取り外された状態で示す斜視図である。
【0087】
この図8では、図7でフロント側立壁312に隠れていたベルト転写部200の駆動ロール201および張架ロール202と、中間転写ベルト203が示されている。さらに、この図8では、4つの一次転写部251Y,251M,251C,251Kも示されている。そして、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kが、フレーム310内で、中間転写ベルト203に沿って配列されている。
【0088】
また、この図8では、図7でフロント側立壁312に隠れていた各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの上半分が示されている。そして、この上半分において画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kから突出している、感光体ロール101のシャフト101aの端部が示されている。
【0089】
図9は、基本ユニットから4つの画像形成ユニットが取り外された状態を示す斜視図である。
【0090】
上述したように、フレーム310は、樹脂製のフロント側立壁312とドライブ側立壁311、および、これら2つの立壁を相互に繋ぐ板金部313とを備えている。このように樹脂製の部品と金属製の部品とを併用したフレーム310は、フレーム全体が樹脂製である場合と比較して剛性が高く、フレーム全体が板金加工品である場合と比較して軽量である。さらに、板金部313は、基本ユニット300の内外間における電磁ノイズの通過を妨げるシールドの役割も果たしている。
【0091】
また、上述したように、フレーム310のフロント側立壁312とドライブ側立壁311の間には、給電ユニット搭載部301、ベルトクリーナ19、およびセンサ収納部305が配置されている。これらフレーム310、給電ユニット搭載部301、ベルトクリーナ19、およびセンサ収納部305を組み合わせたものは、図中の下方が開放された箱型となっている。そして、4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、この箱型の内部空間に、ベルト転写部200の中間転写ベルト203に沿って配置されている。
【0092】
図10は、画像形成ユニットを、フロント側立壁に対向する端面が見える姿勢で示す斜視図である。
【0093】
尚、上述したように画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、使用するトナーの色が異なる以外は互いに同様の構成を有している。図10では、イエローを担当する画像形成ユニット100Yが代表として示されている。
【0094】
画像形成ユニット100Yは、感光体ロール101を収納した感光体ユニット120に、現像器110が組み込まれた構造となっている。
【0095】
感光体ユニット120は、次のような感光体ユニットフレーム121を備えている。感光体ユニットフレーム121は、フロント側立壁312に対向する端面と、ドライブ側立壁311に対向する端面とを有している。そして、感光体ユニットフレーム121は、感光体ロール120の表面のうち、図2に示す中間転写ベルト201の移動方向(矢印Bの方向)の下流側の一部を覆っている。
【0096】
感光体ロール101は、図5に示すドライブユニット400から回転駆動力を受ける感光体側歯車101bを有している。そして、感光体ロール101は、画像形成ユニット100Yがフレーム310に組み込まれた状態で、この感光体側歯車101bがドライブ側立壁311の側となる向きに、感光体ユニットフレーム121内に収納されている。さらに、この感光体ロール101のシャフト101aの両端が、感光体ユニットフレーム121の両端面を貫通して突出している。
【0097】
図5に示すドライブユニット400における後述の感光体駆動用の歯車は、図6に示すドライブ側立壁311における歯車進入口311bから基本ユニット300のフレーム310内に進入し、感光体ロール101の感光体側歯車101bに組み合う。感光体ユニットフレーム121の、ドライブ側立壁311に対向する端面を有する側壁には、この感光体側歯車101bに組み合うドライブユニット400側の歯車との干渉を避けるための切欠き121aが設けられている。
【0098】
また、感光体ユニットフレーム121の内部には、感光体ロール101の他に、図3に示す帯電ロール102、帯電ロール102のクリーニングロール105、LEDプリントヘッド103、感光体クリーナ104が、各々感光体ロール101に沿って配置されている。
【0099】
現像器110は、図3に示す2つの攪拌路111aが内部に設けられ、現像ロール112が収納された現像器フレーム110aを備えている。
【0100】
ここで、感光体ユニットフレーム121の両端面それぞれには突起121bが設けられている。また、現像器フレーム110aの両端面の一部が、感光体ユニットフレーム121の両端面における突起121bが設けられている箇所を覆うように迫り出した迫出し部110a_1となっている。そして、この迫出し部110a_1には貫通孔110a_2が開けられている。現像器110は、感光体ユニットフレーム121の両端面の突起121bが、各端面を覆う迫出し部110a_1の貫通孔110a_2に嵌め込まれることにより、感光体ユニットフレーム121の両端面の突起121bを結ぶ軸Fの回りに、矢印Gが示す方向に回動自在に、感光体ユニット120に取付けられている。
【0101】
また、現像器110の、フロント側立壁312の側の端面からは、上述したように現像ロール112のシャフト112aが突出している。そして、感光体ユニットフレーム121の、フロント側立壁312に対向する端面を有する側壁には、矢印Gが示す方向に回動する現像器110における現像ロール112のシャフト112aの移動経路を避けた切欠き121cが設けられている。
【0102】
また、画像形成ユニット100Yでは、感光体ユニット120と現像器110との間に、感光体ロール101に沿って延びる隙間が開いている。そして、図3に示すLEDプリントヘッド103への色材階調データが通るフラットケーブル106が、この隙間から、画像形成ユニット100Yの外部へと延びている。
【0103】
以上、イエローの画像形成ユニット100Yを代表として説明したように、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの両端部からは、感光体ロール101のシャフト101aが突出している。そして、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、上述したように感光体ロール101のシャフト101aの両端部がドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通した状態で基本ユニット300のフレーム310に収納されている。そして、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kはドライブ側立壁311にネジ止め固定されている。4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kが、本発明にいう複数の組込体の一例に相当する。
【0104】
以下、感光体ロール101のシャフト101aの両端部がドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通した貫通構造と、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの、ドライブ側立壁311へのネジ止め構造について詳細に説明する。
【0105】
図11は、基本ユニットを、図6における基本ユニットの姿勢と同じ姿勢で、さらに、シアンの感光体ロールのシャフトを通ってこのシャフトに沿って広がる切断面で切断した状態で示した切断斜視図である。
【0106】
この図11では、シアンの画像形成ユニット100Cについては、上記の切断面で切断した結果イエローの画像形成ユニット100Yの側に残った感光体ユニット120が、その切断による断面を見せて示されている。
【0107】
感光体ロール101は、シャフト101aと、円筒状のロール本体101bと、ロール本体101bのドライブ側立壁311の側を塞ぐドライブ側蓋部101cと、ロール本体101bのフロント側立壁312の側を塞ぐフロント側蓋部101dとを備えている。
【0108】
シャフト101aは、ロール本体101bの中心を通っている。そして、ドライブ側蓋部101cとフロント側蓋部101dとが、このシャフト101a両端部に貫通されている。ここで、ドライブ側蓋部101cとフロント側蓋部101dとは、シャフト101aに対して摺動するようにこのシャフト101aに貫通されている。これにより、感光体ロール101は、シャフト101aの回りに回転自在となっている。
【0109】
そして、この感光体ロール101のシャフト101aの両端部が、図10にも示すように、感光体ユニットフレーム121を貫通して感光体ユニット120から突出し、さらに、ドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通している。
【0110】
図12は、感光体ロールのシャフトがドライブ側立壁を貫通している箇所を拡大して示す図である。
【0111】
ドライブ側立壁311には、貫通孔311cが設けられており、感光体ロール101のシャフト101aの端部が、この貫通孔311cに通されている。そして、この貫通孔311cを通ってドライブ側立壁311を貫通したシャフト101aの端部が、図6にも示す庇部302で覆われている。また、この庇部302の中に、図6にも示す板バネ303の一端が延びている。そして、この板バネ303が、シャフト101aをフレーム310内に押し込む方向に付勢している。
【0112】
感光体ユニットフレーム121の、ドライブ側立壁311の側の端面には、雌ネジが形成されたボス121dが設けられている。また、ドライブ側立壁311の、このボス121dに対応する箇所にはネジ穴311dが設けられている。そして、このネジ穴311aを通った、図6にも示すネジ304が、感光体ユニットフレーム121の端面に設けられたボス121dの雌ネジにねじ込まれることで、感光体ユニットフレーム121、延いては、画像形成ユニット100Cが、ドライブ側立壁311にネジ止め固定されている。
【0113】
図13は、感光体ロールのシャフトがフロント側立壁を貫通している箇所を拡大して示す図である。
【0114】
フロント側立壁312には、貫通孔312aが設けられており、感光体ロール101のシャフト101aの端部が、この貫通孔312aに通されている。そして、この貫通孔312aを通ってフロント側立壁312を貫通したシャフト101aの端部まで、図7にも示す板バネ306の一端が延びて、その一端が、シャフト101aの端部の下半分に接触している。そして、この板バネ306が、シャフト101aをフレーム310内に押し込む方向に付勢している。
【0115】
尚、ここまで、図11から13までを参照し、シアンの画像形成ユニット100Cについて、感光体ロール101のシャフト101aの両端部の貫通構造と、画像形成ユニット100Cのドライブ側立壁311へのネジ止め構造とを説明したが、これらの構造は、他の色の画像形成ユニット100Y,100M,100Kでも同様である。
【0116】
以上に説明したように、カラープリンタ1では、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ロール101のシャフト101aの両端が、フレーム310を構成するドライブ側立壁311とフロント側立壁312とを貫通している。このフレーム310には、中間転写ベルト203が掛け回された駆動ロール201と張架ロール202とが支持されている。そして、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kが、ドライブ側立壁311にネジ止め固定されている。
【0117】
このカラープリンタ1では、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの感光体ロール101が中間転写ベルト203に対して設計段階で予め決められた公差内の相対位置に配置されるように、ドライブ側立壁311、フロント側立壁312、および感光体ユニットフレーム121の加工と、基本ユニット300の組み立てが行われる。
【0118】
ここで、例えばメンテナンス等の際に感光体ロールを交換することを前提としたカラープリンタ等の画像形成装置は、良好な画質を得るために、その交換の度に感光体ロールが中間転写ベルト203に対して公差内の相対位置に配置される必要があり、このため交換のために高度な精度管理が必要となる。
【0119】
本実施形態のカラープリンタ1では、感光体ロール101のシャフト101aの両端をドライブ側立壁311とフロント側立壁312とに貫通させ、画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kをフレーム310にネジ止め固定している。従って、中間転写ベルト203上に4色のトナー像のずれが、設計段階で予め決められた公差内の相対位置内となる。
【0120】
また、図3を参照して説明したように、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kには、LEDの光を感光体ロール101の帯電済みの周面に照射してその周面に静電潜像を形成するLEDプリントヘッド103が内蔵され、感光体ユニットフレーム121に固定されている。
【0121】
ここで、一般にLEDプリントヘッドは感光体ロールの寿命に比べて耐用期間が長いため、感光体ロールを交換することを前提とし、画像形成にLEDプリントヘッドを利用した画像形成装置においては、感光体ロールとともにLEDプリントヘッドまで交換されることが避けられていることが多い。このため、上記のような画像形成装置の多くには、感光体ロールの交換時に、その感光体ロールの交換経路上からLEDプリントヘッドを退避させる退避機構が設けられている。この退避機構には、良好な画質を得るために、一端退避させたLEDプリントヘッドを予め決められた公差内の位置に戻す高精度な構造が必要である。
【0122】
これに対し、カラープリンタ1では、感光体ロールを交換することを前提としないことから、良好な画質を得るのにこのような退避機構が不要であって、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの組み立て時に、LEDプリントヘッド103を予め決められた位置に、予め決められた公差内で取り付ければ足りる。また、LEDプリントヘッド103を各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100K内に固定配置しているので、現像ロール112や感光体ロール101などの駆動等により画像形成ユニットが振動した場合であっても、LEDプリントヘッド103が一体的に振動し、退避機構等を設けた場合に比べて焦点距離等の変動が少ない。
【0123】
ここで、図7を参照して述べたように、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの現像器110とフロント側立壁312との間には、現像ロール112を、感光体ロール101側に付勢する引張コイルバネ307が取り付けられている。
【0124】
[現像ロールの付勢]
以下、この引張コイルバネ307による現像ロール112の付勢について詳細に説明する。
【0125】
図14は、図7におけるイエローの画像形成ユニットの現像ロールを付勢している引張コイルバネの周辺を拡大して示す拡大図である。
【0126】
画像形成ユニット100Yでは、現像器110は、感光体ユニットフレーム121(図10参照)の端面から突出して、現像器フレーム110aの迫出し部110a_1に設けられた貫通孔110a_2に嵌め込まれている突起121bを通る軸Fの回りに、矢印Gが示す方向に回動自在となっている。そして、この現像器110とフロント側立壁312の間に引張コイルバネ307が配置されている。
【0127】
フロント側立壁312には、引張コイルバネ307の一端が引掛けられる鍵部312bが設けられている。そして、引張コイルバネ307は、一端がこの鍵部312bに引掛けられ、他端が現像ロール112のシャフト112aに引掛けられている。この引張コイルバネ307が、現像ロール112のシャフト112aをフロント側立壁312の側に向かって引っ張り上げている。そして、この引張コイルバネ307による引っ張り上げにより、現像ロール112が、感光体ロール101側に付勢されている。この引張コイルバネ307が、本発明にいう付勢バネの一例に相当する。
【0128】
図15は、感光体ロール側に付勢されている現像ロールを示す図である。
【0129】
この図15では、画像形成ユニット100Yが、現像ロール112の、フロント側立壁312の側の端部が見えるように、感光体ユニットフレーム121および現像器フレーム110aそれぞれのフロント側立壁312の側の一部が除かれた状態で示されている。
【0130】
図14に示す引張コイルバネ307が、現像ロール112のシャフト112aをフロント側立壁312の側に向かって引っ張り上げていることで、現像ロール112が、図中の矢印Hが示す方向に、感光体ロール101に押し付けられる。
【0131】
ここで、現像ロール112の、フロント側立壁312の側の端部には、現像ロール112の周面と感光体ロール101の周面との間隔を一定間隔に規制するトラッキングロール112bが設けられている。このトラッキングロール112bの半径は、現像ロール112の半径よりも予め決められた長さだけ長くなっている。そして、上記の引張コイルバネ307によって現像ロール112が感光体ロール101に押し付けられると、このトラッキングロール112bの外周が感光体ロール101の周面に接する。この結果、現像ロール112の周面と感光体ロール101の周面との間隔は、トラッキングロール112bの半径と現像ロール112の半径との差に相当する間隔に規制される。
【0132】
尚、図14および図15では、イエローの画像形成ユニット100Yについて、引張コイルバネ307による現像ロール112の付勢に係る構造を説明したが、この構造は、他の色の画像形成ユニット100M,100C,100Kでも同様である。
【0133】
以上に説明したように、カラープリンタ1では、現像ロール112とフロント側立壁312との間に、即ち、画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kの外に、現像ロール112を感光体ロール101側に付勢する引張コイルバネ307が配置されている。
【0134】
ここで、仮に、上記のような引張コイルバネを画像形成ユニットの内部に配置する場合を考える。この場合、画像形成ユニットの内部には、引張コイルバネ自体の収納場所が必要となるだけでなく、その引張コイルバネの周辺に無駄な空間が生じてしまう恐れがある。これに対し、カラープリンタ1では、画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kが、引張コイルバネ自体の収納場所および引張コイルバネ周辺の無駄空間を排して、その分、小型化されている。
【0135】
[ドライブユニット]
次に、図5に示すドライブユニット400について詳細に説明する。
【0136】
上述したように、ドライブユニット400は、ドライブ側立壁311に複数のネジ401によって固定されている。
【0137】
図16は、ドライブユニットが基本ユニットに複数のネジによって固定される様子を示す分解図である。
【0138】
尚、この図16には、図4や図6に示したカラープリンタ1の内部の構造物において、ドライブ側立壁311から離れた位置にドライブユニット400を配置した分解図が示されている。また、この図16では、この分解図が、マゼンタの画像形成ユニット100Mと、この図16では見えていないイエローの画像形成ユニット100Yとの間を通って感光体ロール101に沿って広がる切断面で、ベース構造物22、基本ユニット300、およびドライブユニット400が切断された状態で示されている。
【0139】
上述したように、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kに組み込まれた感光体ロール101は、ドライブユニット400から回転駆動力を受ける感光体側歯車101bをドライブ側立壁311の側に有している。
【0140】
ドライブユニット400は、金属製の支持体であるドライブユニットフレーム402を備えている。このドライブユニットフレーム402には、ドライブ側立壁311に設けられた、図6にも示す複数のボス311aそれぞれに対応する位置にネジ穴402aが設けられている。ドライブユニット400は、このドライブユニットフレーム402の各ネジ穴402aを通ったネジ401が、ドライブ側立壁311の各ボス311aの雌ネジにねじ込まれることでドライブ側立壁311に固定される。
【0141】
また、ドライブユニットフレーム402の、ドライブ側立壁311と対向する内面には、不図示のモータからの回転駆動力を各感光体ロール101の感光体側歯車101bに伝達する感光体駆動用歯車列403が支持されている。
【0142】
ここで、各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kでは、図2に示す現像器110が、回転駆動力を受けて現像ロール112や攪拌搬送部材111bにその回転駆動力を伝達する不図示の歯車を有している。そして、ドライブユニットフレーム402には、その不図示の歯車にモータからの回転駆動力を伝達する現像器駆動用歯車列404や、図示は省略されているが、モータからの回転駆動力をこのドライブユニット400内で感光体駆動用歯車列403や現像器駆動用歯車列404を構成する各歯車に連動して伝える歯車等も支持されている。
【0143】
また、ドライブユニットフレーム402には、モータからの回転駆動力を、このドライブユニットフレーム402に支持されている複数の歯車に伝えるための不図示の歯車が、このドライブユニットフレーム402の内面側に進入するための、モータ回転駆動力進入口402bが1つ設けられている。
【0144】
以上に説明したドライブユニット400が、本発明にいう駆動伝達部の一例に相当する。
【0145】
カラープリンタ1では、感光体駆動用歯車列403や現像器駆動用歯車列404等が、ドライブユニットフレーム402に支持されて、ドライブユニット400としてユニット化されている。そして、このドライブユニット400が、ドライブ側立壁311にネジ止め固定されることで、ドライブユニットフレーム402に支持されている複数の歯車の全てが同時にそれぞれ相手の歯車と組み合うこととなる。従って、このカラープリンタ1は、上記のような歯車列を構成する複数の歯車が、各々相手の歯車と組み合うように個別に取り付けられるタイプの画像形成装置と比較して、組立てが容易である。
【0146】
以下、ドライブユニット400を、感光体駆動用歯車列403に注目して説明を続ける。
【0147】
感光体駆動用歯車列403は、各々が感光体側歯車101bと組み合う4つの駆動歯車403aを有している。尚、感光体駆動用歯車列403には、これら4つの駆動歯車403aの間に配置され、モータからの回転駆動力を各駆動歯車403aに伝える不図示の複数の歯車も含まれる。
【0148】
ドライブユニット401が、上記のようにドライブ側立壁311に固定されると、各駆動歯車403aは、ドライブ側立壁311の歯車進入口311bからフレーム310の内部に進入して、各歯車進入口311bの内側に位置している感光体側歯車101bと組み合う。
【0149】
図17は、ドライブユニットの駆動歯車と感光体ロールの感光体側歯車101bとが組み合っている状態を示す図である。
【0150】
この図17には、マゼンタの画像形成ユニット100Mと、この図17では見えていないシアンの画像形成ユニット100Cとの間を通って感光体ロール101に沿って広がる切断面で、ベース構造物22、基本ユニット300、およびドライブユニット400が切断された状態を、図16中の矢印Jの方向から見た斜視図が示されている。このため、図17では、ドライブユニット400が、図16とは逆に、図中の右側に示されている。また、この図17では、マゼンタの画像形成ユニット100Mにおける感光体ユニットフレーム121および現像器110それぞれの一部が除かれて、感光体ロール101が露出されている。
【0151】
ドライブ側立壁311に固定されているドライブユニット400の駆動歯車403aは、フレーム310の内部で、感光体ロール101の感光体側歯車101bと組み合っている。
【0152】
図18は、図17中の、駆動歯車403aと感光体側歯車101bと組み合っている箇所を拡大して示す拡大図である。
【0153】
駆動歯車403aは、不図示のモータからの回転駆動力によって図中の矢印Kが示す方向に回転する。そして、この駆動歯車403aが回転することで、この駆動歯車403aと組み合っている感光体側歯車101bが、図3にも示す矢印Cが示す方向に回転し、延いては画像形成ユニット100Mの感光体ロール101が矢印Cが示す方向に回転する。
【0154】
ここで、駆動歯車403aおよび感光体側歯車101bは、上記のように回転する感光体ロール101を図中の矢印Lが示す方向に移動させる、即ち、感光体ロール101をドライブ側立壁311に引き寄せる斜歯に形成されている。そして、上述したように、このドライブ側立壁311には、画像形成ユニット100Mがネジ止め固定されている。つまり、このカラープリンタ1では、感光体ロール101が回転駆動されると、その感光体ロール101は、画像形成ユニット100Mがネジ止め固定されている側のドライブ側立壁311に引き寄せられる。その結果、感光体ロール101の回転駆動中は、ドライブ側立壁311にネジ止め固定されている画像形成ユニット100Mが、そのドライブ側立壁311に押し付けられる。仮に、このような構造とは逆に、回転駆動中に、画像形成ユニット100Mをドライブ側立壁311から離す力が駆動歯車403aおよび感光体側歯車101bの間に発生すると、長期に渡る回転駆動のうちに徐々にネジ103が緩んでくる恐れがある。本実施形態のカラープリンタ1では、上記のように回転駆動中は、画像形成ユニット100Mがドライブ側立壁311に押し付けられるので、このようなネジ103の緩みが抑えられた状態で、感光体ロール101が回転駆動される。
【0155】
また、このカラープリンタ1では、回転駆動中は、駆動歯車403aと感光体側歯車101bとが互いに近付くように回転駆動力が伝達される。その結果、回転駆動中における駆動歯車403aと感光体側歯車101bとの組合いの幅が広がり、感光体ロール101が滑らかに回転されることとなる。
【0156】
尚、図17および図18では、マゼンタの画像形成ユニット100Mについて、駆動歯車403aと感光体側歯車101bとの組み合いに係る構造を説明したが、この構造は、他の色の画像形成ユニット100M,100C,100Kでも同様である。また、ここでは、現像器駆動用歯車列404に属する歯車と、その歯車に組み合う現像器側の歯車における歯の形状については特定しないが、これらの歯車も、現像器側の歯車をドライブ側立壁311に引き寄せる斜歯に形成しても良い。
【0157】
また、上記では、本発明の画像形成装置の一実施形態としてカラープリンタ1を例示したが、本発明の画像形成装置はこれに限るものではなく、例えばカラーの複写機やファクシミリ等であっても良い。
【符号の説明】
【0158】
1 カラープリンタ
11 筐体
11a 取付口
11b 用紙排出口
11c 排紙トレイ
12 給紙トレイ
13 排出ロール対
14 操作パネル
15 給電ユニット
16 二次転写ロール
17 定着装置
17a 加熱ロール
17b 加圧ロール
18 画像濃度センサ
19 ベルトクリーナ
19a,104a クリーニングブレード
20 用紙搬送路
20a 給紙ロール
20b 分離搬送用ロール対
20c レジストロール対
21 制御部
22 ベース構造物
23 柱
100Y,100M,100C,100K 画像形成ユニット
101 感光体ロール
101a,112a シャフト
101b ロール本体
101c ドライブ側蓋部
101d フロント側蓋部
102 帯電ロール
103 LEDプリントヘッド
104 感光体クリーナ
105 クリーニングロール
106 フラットケーブル
110 現像器
110a 現像器フレーム
110a_1 迫出し部
110a_2,311c,312a 貫通孔
111 トナー攪拌室
111a 攪拌路
111b 攪拌搬送部材
112 現像ロール
112b トラッキングロール
113 トリマロール
120 感光体ユニット
121 感光体ユニットフレーム
121a,121c 切欠き
121b 突起
121d,311a ボス
200 ベルト転写部
201 駆動ロール
201a,202a 回転軸
202 張架ロール
203 中間転写ベルト
251Y,251M,251C,251K 一次転写部
251Y_1,251M_1,251C_1,251K_1 一次転写ロール
300 基本ユニット
301 給電ユニット搭載部
302 庇部
303,306 板バネ
304,314,401 ネジ
305 センサ収納部
307 引張コイルバネ
310 フレーム
311 ドライブ側立壁
311b 歯車進入口
311d,402a ネジ穴
312 フロント側立壁
312b 鍵部
313 板金部
400 ドライブユニット
402 ドライブユニットフレーム
402b モータ回転駆動力進入口
403 感光体駆動用歯車列
403a 駆動歯車
404 現像器駆動用歯車列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの間に間隔を空けて立設した一対の立壁と、該一対の立壁を相互に繋ぐ繋ぎ部とを有するフレームと、
前記一対の立壁間に延び該一対の立壁に支持された複数の支持ロールと、該複数の支持ロールに架け回されて循環移動する中間転写ベルトとを有する中間転写部と、
少なくとも、両端部が突出した軸を有し該軸の回りに回転自在な感光体ロールが組み込まれ、前記軸の両端部が前記一対の立壁を貫通した状態に支持されて前記中間転写ベルトに沿って配列され、前記一対の立壁のうちの一方の第1の立壁に各々がネジ止め固定された複数の組込体と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記組込体各々は、前記感光体ロールに沿って前記一対の立壁間に延び該感光体ロールに形成された潜像をトナーで現像する現像ロールを有する現像器が組み込まれたものであり、
前記現像器と前記一対の立壁との間に、前記現像ロールを前記感光体ロール側に付勢する付勢バネを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フレームは、前記一対の立壁が樹脂製であり、前記繋ぎ部が、金属製の板材であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の組込体それぞれに組み込まれた前記感光体ロールが、回転駆動力を受ける歯車を前記第1の立壁側に有し、さらに、
当該画像形成装置が、支持体と、該支持体に支持された、前記複数の組込体に組み込まれた複数の前記歯車に回転駆動力を伝達する歯車列とを有し、前記第1の立壁に固定された駆動伝達部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記感光体ロールの歯車および該歯車と組み合う歯車が、該感光体ロールを前記第1の立壁側に引き寄せる斜歯に形成されていることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記前記繋ぎ部を挟んで、前記組込体の逆側には給電ユニットが配置されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記感光体ロールを露光する露光装置が前記組立体に固定されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−68493(P2012−68493A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214034(P2010−214034)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】