説明

画像記録装置および画像記録方法

【課題】ユーザが特に操作をしなくても、ユーザが普段希望するモードで動画を撮影記録することができるとともに、ユーザがモードを変更して動画を撮影記録しようとするときには、容易にモードを変更することができるようにする。
【解決手段】動画を撮影記録する場合、制御部は、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズについては、直近の所定日数の期間内の動画記録履歴に最も多く出現するモードを、当該の動画の記録モードとする。図示する動画記録履歴の場合には、動画圧縮コーデックはSD画質(標準画質)とし、ビットレートはSP(スタンダードプレイ)とし、画像サイズは1440×1080画素とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、動画を撮影記録する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオカメラなどでは、動画の撮影記録時の、動画圧縮コーデックやビットレートなどの記録モードとして、それぞれ複数のモード(パラメータ、値)が用意される。
【0003】
例えば、動画圧縮コーデックとしては、MPEG4−AVC(H.264)によるHD(High Definition)画質、およびMPEG2によるSD(Standard Definition)画質が用意される。
【0004】
ビットレートとしては、例えば、FH(フルハイビジョンで、約16Mbps)、HQ(ハイクォリティーで、約9Mbps)、SP(スタンダードプレイで、約7Mbps)、およびLP(ロングプレイで、約5Mbps)が用意される。“Mbps”は、メガビット/秒である。
【0005】
1項目の記録モード内の複数のモードのうちの1つは、デフォルトモード(デフォルト値)とされる。例えば、動画圧縮コーデックでは、SD画質(標準画質)がデフォルトとされ、ビットレートでは、SP(スタンダードプレイ)がデフォルトとされる。
【0006】
ユーザが各項目の記録モードをデフォルトモードに対して変更しなければ、各項目の記録モードにつきデフォルトモードで動画が撮影記録される。
【0007】
これに対して、ユーザが一部または全部の項目の記録モードをデフォルトモードに対して変更すれば、その項目の記録モードについてはデフォルトモードと異なるモードで動画が撮影記録される。
【0008】
特許文献1(特開2002−77786号公報)には、複数のフレームを含む動画をファイルとして記憶装置に記録する場合に、ユーザのファイルフォーマットに関する好みを記述することが示されている。
【0009】
また、特許文献2(特開2007−202135号公報)には、ファイル形式の管理情報である管理ファイルによって、記憶装置に記録されている多数の動画や静止画のデータファイルを管理することが示されている。
【0010】
上に挙げた先行技術文献は、以下の通りである。
【特許文献1】特開2002−77786号公報
【特許文献2】特開2007−202135号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
例えば、動画圧縮コーデックとしてHD画質(高画質)およびSD画質(標準画質)が定められ、SD画質がデフォルトモードとされている場合、ユーザが、HD画質で撮影記録しようとして、撮影記録の都度、動画圧縮コーデックをSD画質からHD画質に変更するのは、煩わしい。
【0012】
この発明は、ユーザが特に操作をしなくても、ユーザが普段希望するモードで動画を撮影記録することができるとともに、ユーザがモードを変更して動画を撮影記録しようとするときには、容易にモードを変更することができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の画像記録装置は、
動画を撮影する撮像部と、
この撮像部から得られた動画像データを処理する画像処理部と、
この画像処理部の出力の動画像データが記録される記憶装置部と、
記録済みの動画に基づいて、新たに撮影記録する動画についての、少なくとも動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズに関する記録モードを決定する制御部と、
を備えるものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、少なくとも動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズについては、ユーザが特に操作をしなくても、ユーザが普段希望するモードで動画を撮影記録することができる。また、ユーザがモードを変更して動画を撮影記録しようとするときには、容易にモードを変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[1.システム構成の一例:図1]
図1は、この発明の画像記録装置の一例を示し、デジタルビデオカメラとして、動画および静止画を撮影記録することができる場合である。
【0016】
この例のデジタルビデオカメラ10では、バス11に、撮像部21、画像処理部27、モニタ表示部29、音声入力部31、音声処理部35、音声出力部39、記憶装置部13および制御部15が接続される。制御部15には、操作部17が接続される。
【0017】
撮像部21は、撮像光学系23および撮像素子25によって構成される。撮像光学系23は、レンズを含む各種の光学部品、および各種の機構部品によって構成され、外部の被写体からの光を撮像素子25に取り込む。
【0018】
撮像素子25は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子などの固体撮像素子である。
【0019】
撮像素子25からは、撮影された動画または静止画のデジタル画像データが出力される。
【0020】
画像処理部27は、撮影記録時には、撮像素子25の出力の画像データを、各種の補正や調整のために処理した上で圧縮符号化する。圧縮符号化された画像データは、コンテンツファイルとして、記憶装置部13に記録される。
【0021】
画像処理部27は、画像再生時には、記憶装置部13から読み出された圧縮符号化された画像データを伸長復号する。
【0022】
モニタ表示部29は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのディスプレイを備え、そのディスプレイ上に画像または画面を表示するものである。
【0023】
モニタ表示部29は、撮影記録時には、画像処理部27からの圧縮符号化前の画像データによってディスプレイ上に画像を表示し、画像再生時には、画像処理部27からの伸長復号後の画像データによってディスプレイ上に画像を表示する。
【0024】
音声入力部31は、動画の撮影記録時、音声を収録するためのもので、1チャンネルまたは複数チャンネルのマイクロホンおよび音声増幅回路からなる。
【0025】
音声処理部35は、動画の撮影記録時、音声入力部31からのアナログ音声信号をデジタル音声データに変換し、さらに必要に応じて圧縮符号化する。
【0026】
その圧縮符号化された、または圧縮符号化されない音声データは、対応する動画の圧縮符号化された画像データとともに、コンテンツファイルとして、記憶装置部13に記録される。
【0027】
音声処理部35は、動画再生時、記憶装置部13から読み出された音声データを、圧縮符号化されているものについては伸長復号した上で、アナログ音声信号に変換して、音声出力部39に出力する。
【0028】
音声出力部39は、1チャンネルまたは複数チャンネルの音声増幅回路およびスピーカ(ヘッドホン)からなる。
【0029】
記憶装置部13には、例えば、ディスク状またはカード状の記録媒体が装着される。その記録媒体には、コンテンツファイルとは別に、管理データベースが記録される。
【0030】
管理データベースは、コンテンツファイルとしての動画または静止画の画像データについての、撮影日時(記録日時)や後述のような各項目の記録モードなどを示す管理情報をファイル形式で示したものである。
【0031】
制御部15は、図では省略したが、CPU、このCPUが実行すべき各種のプログラムや必要な固定データなどが格納されたROM、およびプログラムやデータが展開されるRAMなどによって、コンピュータとして構成される。
【0032】
制御部15は、デジタルビデオカメラ10の各部を制御するとともに、後述のように動画および静止画の記録モードを決定する。
【0033】
操作部17は、ユーザが各種の設定や選択を行い、カメラ操作を含む各種の操作を行うものである。
【0034】
[2.画像記録方法の一例:図2〜図9]
(2−1.記録モード:図2)
図1の例のデジタルビデオカメラ10で動画または静止画を撮影記録する場合の記録モードは、一例として、図2に示すものである。
【0035】
記録モードには、動画に係る記録モードと、静止画に係る記録モードとがある。
【0036】
動画に係る記録モードは、映像に係る記録モードと、音声に係る記録モードとに分けられる。
【0037】
映像に係る記録モードとしては、動画圧縮コーデック、ビットレート、画像サイズ、およびアスペクト比がある。
【0038】
動画圧縮コーデックの細分モードは、例えば、MPEG4−AVC(H.264)によるHD画質(高画質)、およびMPEG2によるSD画質(標準画質)である。
【0039】
ビットレートの細分モードは、例えば、FH(フルハイビジョンで、約16Mbps)、HQ(ハイクォリティーで、約9Mbps)、SP(スタンダードプレイで、約7Mbps)、およびLP(ロングプレイで、約5Mbps)である。
【0040】
動画の場合の画像サイズの細分モードは、例えば、1920×1080画素、1440×1080画素、および640×480画素である。
【0041】
動画の場合のアスペクト比の細分モードは、例えば、“16:9”および“4:3”である。
【0042】
音声に係る記録モードとしては、音声コーデック、およびチャンネル数がある。
【0043】
音声コーデックの細分モードは、例えば、音声圧縮コーデックの一方式のAC3(Audio Compression−3)、および音声非圧縮コーデックのLPCM(Linear Pulse Code Modulation)である。
【0044】
チャンネル数の細分モードは、例えば、5.1ch、および2chである。
【0045】
静止画に係る記録モードとしては、画像サイズ、およびアスペクト比がある。
【0046】
静止画の場合の画像サイズの細分モードは、例えば、3680×2760画素、3680×2070画素、および1600×1200画素である。
【0047】
静止画の場合のアスペクト比の細分モードは、例えば、“16:9”および“4:3”である。
【0048】
それぞれの記録モードについては、デフォルトモード(デフォルト値)が定められる。
【0049】
例えば、動画圧縮コーデックは、SD画質(標準画質)がデフォルトモードであり、ビットレートは、SP(スタンダードプレイ)がデフォルトモードであり、動画の場合の画像サイズは、1440×1080画素がデフォルトモードである。
【0050】
撮影記録された画像には、上記の記録モード以外に、撮影日時、シャッター速度、F値、ホワイトバランス、シーン認識情報、エフェクト情報、顔認識情報、撮影場所などの属性情報が存在し、または付加される。
【0051】
シーン認識情報は、人物や風景などのうちのいずれを撮影記録したものかを示す情報である。エフェクト情報は、セピアやモノクロなどとして撮影記録したことを示す情報である。顔認識情報は、顔認識を行ったか否かを示す情報である。
【0052】
撮影場所は、デジタルビデオカメラ10がGPS(Global Positioning System)による測位機能を有する場合に、その測位機能によって計測された撮影位置である。
【0053】
これらの属性情報も、撮影日時などを除いては、後述の履歴参照モードにおいて制御部15によって決定されるべき記録モードの1つとすることができる。
【0054】
図1の例のデジタルビデオカメラ10では、以下のように、初期設定モードまたは履歴参照モードで動画または静止画を撮影記録する。
【0055】
(2−2.初期設定モードでの撮影記録:図3〜図6)
初期設定モードは、図2に示したような記録モードを、それぞれデフォルトモードのまま、またはユーザが個別に指定して、動画または静止画を記録するモードである。
【0056】
初期設定モードで動画を撮影記録する場合、例えば、ユーザは、操作部17での操作によって、図3に示すように、モニタ表示部29の画面上に初期設定モード設定画面41を呼び出す。
【0057】
初期設定モード設定画面41は、(a)全ての記録モードをデフォルトモードにするか、(b)記録モードごとにモードを設定するか、ユーザが選択できるように構成される。
【0058】
ユーザが、全ての記録モードをデフォルトモードにすることを選択した場合には、以後、デジタルビデオカメラ10の電源をオフにするまでの間、全ての記録モードがデフォルトモードにされる状態で、動画が撮影記録される。
【0059】
ユーザが、カーソル42を移動させて、記録モードごとにモードを設定することを選択した場合には、図4に示すように、モニタ表示部29の画面上に個別設定画面45が表示される。
【0060】
個別設定画面45では、動画圧縮コーデックについては、カーソル46aがSD画質(標準画質)を指示し、ビットレートについては、カーソル46bがSP(スタンダードプレイ)を指示する。画像サイズについては、カーソル46cが1440×1080画素を指示し、アスペクト比については、カーソル46dが“4:3”を指示する。
【0061】
ユーザは、動画圧縮コーデックをHD画質(高画質)に設定するときには、HD画質を指示するようにカーソル46aを移動させる、というように、カーソルの移動によって記録モードごとにモードを設定する。
【0062】
記憶装置部13に動画のコンテンツファイルが1つも記録されていない状態で、上記の初期設定モードで動画が撮影記録されると、図5または図6に示すような動画記録履歴が得られる。
【0063】
図5の動画記録履歴は、全ての記録モードをデフォルトモードにして、すなわち動画圧縮コーデックをSD画質(標準画質)、ビットレートをSP(スタンダードプレイ)、画像サイズを1440×1080画素として、動画を撮影記録した結果である。
【0064】
図6の動画記録履歴は、動画圧縮コーデックをHD画質(高画質)、ビットレートをFH(フルハイビジョン)、画像サイズを1920×1080画素として、動画を撮影記録した結果である。
【0065】
上記のように記憶装置部13に管理データベースが記録される場合、この動画記録履歴は、管理データベースとして示される。
【0066】
記憶装置部13に管理データベースが記録されない場合には、個々の動画のコンテンツファイルに付属する情報として、当該の動画の実際の記録モードが示される。
【0067】
静止画についても、同様の初期設定モードで静止画が撮影記録されると、同様の静止画記録履歴が得られる。
【0068】
(2−3.履歴参照モードでの撮影記録:図7〜図9)
履歴参照モードでは、動画記録履歴または静止画記録履歴をもとに記録モードを決定して、動画または静止画を撮影記録する。
【0069】
すなわち、動画を撮影記録する場合には、動画記録履歴をもとに記録モードを決定する。
【0070】
履歴を参照する対象期間は、当該の動画の撮影記録日時に対して直近の所定日数または所定時間の期間とする。
【0071】
所定日数は、1日(当日)では短すぎ、数ヶ月や1年では長すぎるので、例えば、3日以上、30日以下の範囲内で設定する。所定時間の場合も、同様である。
【0072】
ユーザが、履歴参照モードの内容として、履歴参照の対象期間の日数または時間を、5日または120時間などというように設定できるようにしてもよい。
【0073】
例えば、撮影を頻繁に行い、しかも、ある週は海や山で自然を撮影し、次の週は室内で人物を撮影する、というように、撮影環境や撮影対象が比較的短い期間で変わるようなユーザにとっては、短い日数を設定することが望ましい。
【0074】
逆に、それほど頻繁に撮影を行わず、しかも、撮影環境や撮影対象もほとんど変わらないユーザにとっては、長い日数を設定することが望ましい。
【0075】
履歴参照モードでは、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズについては、この対象期間内の動画記録履歴に最も多く出現するモードを、当該の動画の記録モードとする。
【0076】
ユーザが履歴参照モードの設定として、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズ以外の記録モードを、動画記録履歴をもとにモードが決定されるべき記録モードに追加できるように構成することもできる。
【0077】
図7に、ユーザの操作部17での操作によってモニタ表示部29の画面上に呼び出される履歴参照モード設定画面の一例を示す。
【0078】
この履歴参照モード設定画面51では、ユーザが、カーソル52を移動させることによって、上記の対象期間の日数を、あらかじめ定められた複数の日数の中から選択することができる。
【0079】
さらに、この履歴参照モード設定画面51では、ユーザが、カーソル53を移動させることによって、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズ以外に、動画記録履歴をもとにモードが決定されるべき記録モードを追加することができる。
【0080】
ユーザがカーソル53を、「(a)追加しない」という欄から、「(b)追加する」という欄に移動させると、図では省略したが、追加対象の他の記録モードを示した選択画面が表示され、ユーザは、追加する記録モードを選択することができる。
【0081】
動画の撮影記録にあたって、ユーザが特に上記の初期設定モードを選択しなければ、この履歴参照モードで動画が撮影記録される。
【0082】
履歴参照モードでは、制御部15は、記憶装置部13に管理データベースが記録されているときには、その管理データベースから、対象期間内の動画記録履歴を検出する。
【0083】
記憶装置部13に管理データベースが記録されていないときには、制御部15は、記憶装置部13に記録されている個々の動画のコンテンツファイルに付属する情報から、対象期間内の動画記録履歴を検出する。
【0084】
さらに、制御部15は、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズにつき、それぞれ、検出された対象期間内の動画記録履歴で最も多く出現するモードを、当該の動画の記録モードとして決定する。
【0085】
動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズ以外に、対象項目に追加された記録モードがある場合には、その記録モードについても、検出された対象期間内の動画記録履歴で最も多く出現するモードを、当該の動画の記録モードとして決定する。
【0086】
対象期間内の動画記録履歴として、図5に示した動画記録履歴が得られる場合、動画圧縮コーデックはSD画質(標準画質)とされ、ビットレートはSP(スタンダードプレイ)とされ、画像サイズは1440×1080画素とされる。
【0087】
対象期間内の動画記録履歴として、図6に示した動画記録履歴が得られる場合、動画圧縮コーデックはHD画質(高画質)とされ、ビットレートはFH(フルハイビジョン)とされ、画像サイズは1920×1080画素とされる。
【0088】
図8に、対象期間内の動画記録履歴の他の例を示す。これは、対象期間内に10本の動画が撮影記録された場合である。
【0089】
この場合には、図6の場合と同様に、動画圧縮コーデックはHD画質(高画質)とされ、ビットレートはFH(フルハイビジョン)とされ、画像サイズは1920×1080画素とされて、動画が撮影記録される。
【0090】
対象期間内に動画が1本も撮影記録されなかった場合には、図5の場合と同様に、動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズが、それぞれデフォルトモードとされて、動画が撮影記録される。
【0091】
図9に、履歴参照モードで制御部15が実行する一連の処理の一例を示す。
【0092】
この例の履歴参照モード処理では、デジタルビデオカメラ10の起動後、制御部15は、まずステップ61で、記憶装置部13に記録媒体が装着されているか否かを判断する。
【0093】
記録媒体が装着されていない場合には、制御部15は、ステップ61からステップ62に進んで、モニタ表示部29での表示、または音声出力部39からのアナウンスによって、ユーザに記録媒体を装着すべきことを警告する。
【0094】
ステップ61で記録媒体が装着されていると判断したときには、制御部15は、ステップ63に進んで、その記録媒体に管理データベースが記録されているか否かを判断する。
【0095】
記録媒体に管理データベースが記録されている場合には、制御部15は、ステップ63からステップ64に進んで、管理データベースに記録されている管理情報を読み込んで、ステップ66に進む。
【0096】
記録媒体に管理データベースが記録されていない場合には、制御部15は、ステップ63からステップ65に進んで、各コンテンツファイルに付属する情報を読み込んで、ステップ66に進む。
【0097】
ステップ66では、制御部15は、その読み込んだ管理情報または付属情報から、図5、図6または図8に示したような、対象期間内の動画記録履歴を検出する。
【0098】
次に、制御部15は、ステップ67で、その動画記録履歴をもとに、上記のように記録モードを決定する。
【0099】
次に、制御部15は、ステップ68で、その決定した記録モードで動画を撮影記録する。
【0100】
なお、ステップ67で決定された記録モードを、ユーザに通知し、呈示するように構成してもよい。この場合、ユーザが、その決定された記録モードを変更することができるように構成することもできる。
【0101】
以上は動画を撮影記録する場合であるが、同様の履歴参照モードで静止画を撮影記録することができる。
【0102】
[3.他の実施形態]
画像記録装置としては、動画を撮影記録する機能を有するものであれば、デジタルスチルカメラのようなデジタルカメラでもよい。
【0103】
また、コンテンツファイルとして記録済みの動画は、必ずしも、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの画像記録装置や、これに装着される記録媒体に保存されている必要はない。
【0104】
例えば、コンテンツファイルとして記録済みの動画は、パーソナルコンピュータやホームサーバなどに移され、画像記録装置や、これに装着される記録媒体からは消去されていてもよい。
【0105】
この場合にも、画像記録装置や、これに装着される記録媒体に、上記のような管理データベースが記録されていれば、対象期間内の動画記録履歴を検出し、上記のように記録モードを決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】この発明の画像記録装置の一例を示す図である。
【図2】動画および静止画についての記録モードの一例を示す図である。
【図3】初期設定モード設定画面の一例を示す図である。
【図4】個別設定画面の一例を示す図である。
【図5】動画記録履歴の一例を示す図である。
【図6】動画記録履歴の一例を示す図である。
【図7】履歴参照モード設定画面の一例を示す図である。
【図8】動画記録履歴の一例を示す図である。
【図9】履歴参照モードで制御部が実行する一連の処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0107】
主要部については図中に記述したので、ここでは省略する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画を撮影する撮像部と、
この撮像部から得られた動画像データを処理する画像処理部と、
この画像処理部の出力の動画像データが記録される記憶装置部と、
記録済みの動画に基づいて、新たに撮影記録する動画についての、少なくとも動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズに関する記録モードを決定する制御部と、
を備える画像記録装置。
【請求項2】
請求項1の画像記録装置において、
上記制御部は、直近の所定日数または所定時間の期間内の記録済みの動画につき設定された上記記録モードの頻度に基づいて、上記新たに撮影記録する動画についての上記記録モードを決定する画像記録装置。
【請求項3】
請求項2の画像記録装置において、
上記制御部は、動画像データとは別に管理ファイルとして記録されている管理情報から、上記頻度を検出する画像記録装置。
【請求項4】
請求項2の画像記録装置において、
上記制御部は、動画像データに付属する情報から、上記頻度を検出する画像記録装置。
【請求項5】
動画を撮影記録する装置が、動画の撮影記録に当たって、記録モードを決定する方法として、記録済みの動画に基づいて、新たに撮影記録する動画についての、少なくとも動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズに関する記録モードを決定する画像記録方法。
【請求項6】
動画を撮影記録する装置が備えるコンピュータを、
記録済みの動画に基づいて、新たに撮影記録する動画についての、少なくとも動画圧縮コーデック、ビットレートおよび画像サイズに関する記録モードを決定する手段、
として機能させる画像記録用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−57000(P2010−57000A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220930(P2008−220930)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】