説明

疼痛治療のためのTRPV1バニロイド受容体アンタゴニストとしてのN−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素誘導体および関連化合物

本出願は、TRPV1アンタゴニストであり、式:(I)


(式中、可変部Ar、L、R、R、R、R、R、Y、YおよびYは、詳細な説明に定義のとおりである。)を有し、バニロイド受容体活性により生ずるまたは悪化する障害の治療に有用である化合物を対象とする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化17】

の化合物または医薬として許容される該化合物の塩もしくはプロドラッグ
[式中、
は、結合、アルキレンまたはシクロアルキルであり;
は、−N(R)−または−C(R8a8b)−であり;
は、=O、=Sまたは=N−CNであり;
は、−N(R)−であり;
Arは、Lがシクロアルキルの場合、アリールまたはヘテロアリールであり;またはArは、Lが結合またはアルキレンの場合、アリールに縮合している単環式複素環または単環式ヘテロアリールに縮合している単環式複素環であり;
各Arは、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、単環式複素環の同一炭素原子に結合している2個のRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって単環式シクロアルキル環を形成してもよく、前記単環式シクロアルキル環は、オキソ、アルキルおよびハロアルキルからなる群から選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてもよく;
は、水素、ヒドロキシまたはアルコキシであり;
、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミル、ホルミルアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、ROS(O)−、RN−、(RN)アルキル、(RN)カルボニル、(RN)カルボニルアルキルまたは(RN)スルホニルであり;
8aは、水素またはアルキルであり;
8bは、水素またはアルキルであり;または
8aおよびR8bは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、3−6員シクロアルキル環を形成し;
およびRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
は、アルキル、ハロアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;
およびRは、各出現において、それぞれ独立して、水素、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールアルキル、アリールカルボニル、カルボキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロアリールカルボニルであり;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環を形成し;ならびに
およびRは、各出現において、それぞれ独立して、水素、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルである。]。
【請求項2】
が−N(R)−であり;
がOであり;ならびに
が−N(R)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がシクロアルキルであり、シクロアルキルが、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Arがフェニルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
フェニルが置換されていないか、またはRにより表される1個、2個、3個、4個もしくは5個の置換基により置換されており、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
がヒドロキシであり;ならびに
、R、RおよびRが水素である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が結合である、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
Arが、フェニルに縮合している単環式複素環である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
がヒドロキシであり;
が水素であり、ならびに
Arが3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
がヒドロキシであり;
が水素であり、ならびに
Arが3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項12】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Arが、二環式アリールに縮合している単環式複素環であり;
がヒドロキシであり;ならびに
が水素である、請求項7に記載の化合物。
【請求項14】
Arが、3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−2H−ベンゾ[h]クロメン−4−イルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
がヒドロキシであり;
が水素であり;ならびに
Arが、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項16】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
がヒドロキシであり;
が水素であり;ならびに
Arが、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項18】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
がアルキレンである、請求項2に記載の化合物。
【請求項20】
Arが、フェニルに縮合している単環式複素環である、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
がヒドロキシであり;
が水素であり;ならびに
Arが、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イルまたは3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イルである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
がヒドロキシであり;
が水素であり;ならびに
Arが、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−3−イルまたは1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イルである、請求項20に記載の化合物。
【請求項24】
Arが、Rにより表される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていてもよく、ならびに各Rは、独立して、アルコキシ、アルキル、アリールアルキル、ハロゲン、ハロアルキルまたはRN−であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−{(3R)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロヘキシル}尿素;
N−{(3S)−3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]シクロペンチル}−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イル−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(8−tert−ブチル−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イル)尿素;
N−(6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−3−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(8−tert−ブチル−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−2H−ベンゾ[h]クロメン−4−イル−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−(6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル)尿素;
N−[(4R)−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−[(4S)−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イルメチル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−[(7−エトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)メチル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−[(6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)メチル]尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−[(8−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)メチル]尿素;
N−(8−tert−ブチル−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(1−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−[1−ベンジル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−[1−メチル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル]尿素;
N−(1−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−[1−ベンジル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−[1−メチル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル]尿素;
N−[(1−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−イル)メチル]−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−{[1−ベンジル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−イル]メチル}−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−{[1−メチル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−イル]メチル}尿素;
N−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−N’−{(3R)−3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロヘキシル}尿素;および
N−{(3S)−3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]シクロペンチル}−N’−(7−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)尿素
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
請求項1に記載の式(I)の化合物または医薬として許容される該化合物の塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグの治療有効量を含む医薬組成物。
【請求項27】
医薬として許容される非毒性の担体および希釈剤をさらに含む、請求項26に記載の医薬組成物。
【請求項28】
請求項1に記載の式(I)の化合物または医薬として許容されるこの塩の治療有効量を投与し、TRPV1活性を阻害することにより改善する障害を治療する方法。
【請求項29】
障害が、疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、骨関節炎性疼痛、慢性低疼痛、異痛、炎症に伴う疼痛、膀胱過活動および尿失禁からなる群から選択される、請求項28に記載の方法。

【公表番号】特表2010−513557(P2010−513557A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543075(P2009−543075)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/087163
【国際公開番号】WO2008/079683
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】