説明

癌転移および癌転移に伴なう骨量減少を防止および処置するための方法

M−CSFアンタゴニスト、M−CSFアンタゴニストを含む医薬用配合物、医薬用配合物を含むキット、転移性癌に罹患している対象の骨転移を予防および治療する方法、M−CSFアンタゴニストのスクリーニング方法、ならびに医薬と、骨転移および腫瘍増殖を予防および治療する薬剤の製造とにおけるM−CSFの使用を提供する。本発明の方法では、M−CSFとその受容体(M−CSFR)との相互作用を阻害することによって治療効果を達成することが企図されている。さらに、このM−CSF/M−CSFR相互作用を阻害するにより、腫瘍細胞が誘発する破骨細胞の増殖および/または分化を抑制することが企図されている。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨転移を予防する方法であって、該方法は、転移性癌に罹患している被験体に治療的に有効量のM−CSFアンタゴニストを投与することにより該転移性癌に伴う骨量減少を防止する工程を包含する、方法。
【請求項2】
骨に対する転移性癌に罹患している被験体を処置する方法であって、該方法は、該被験体に治療的に有効量のM−CSFアンタゴニストを投与することにより該転移性癌に伴う骨量減少の重症度を緩和する工程を包含する、方法。
【請求項3】
前記被験体が、哺乳動物である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記アンタゴニストが、M−CSFとそのレセプター(M−CSFR)との相互作用を阻害する、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記アンタゴニストが、腫瘍細胞により誘発される破骨細胞の増殖および/または分化を阻害する、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、前記M−CSFアンタゴニストは、以下:
a)抗M−CSF抗体を含むポリペプチド;
b)その抗M−CSFR抗体を含むポリペプチド;
c)M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;または
d)M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;
からなる群より選択される、方法。
【請求項8】
前記M−CSFアンタゴニストが、抗M−CSF抗体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記M−CSFアンタゴニストが、抗M−CSFR抗体を含むポリペプチドである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記M−CSFアンタゴニストが、M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチドである、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記M−CSFアンタゴニストが、M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチドである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
請求項8または9に記載の方法であって、前記抗体は、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法であって、前記抗体がモノクロナール抗体5H4(ATCC受託番号HB10027)と同じエピトープに結合する、方法。
【請求項14】
請求項7に記載の方法であって、前記転移性癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、白血病およびリンパ腫を含む血液細胞悪性腫瘍;頭頚部癌;胃癌、結腸癌、結腸直腸癌、膵癌、肝癌を含む消化管癌;卵巣癌、子宮内膜癌、および子宮頚癌を含む女性生殖管の悪性腫瘍;膀胱癌;神経芽細胞腫を含む脳腫瘍;肉腫、骨肉腫;および悪性黒色腫またはへん平上皮癌を含む皮膚癌である、方法。
【請求項15】
請求項8に記載の方法であって、前記M−CSFアンタゴニストが、約0.01mg/kgと約100mg/kgとの間の用量で投与される抗体である、方法。
【請求項16】
転移性癌に罹患している被験体を処置するための、M−CSFに結合するマウス以外の抗体であって、該転移性癌に伴う骨量減少の重症度を効果的に緩和する、抗体。
【請求項17】
モノクロナール抗体5H4と同じM−CSFのエピトープに特異的に結合する、マウス以外のモノクロナール抗体。
【請求項18】
モノクロナール抗体5H4と競合して75%より高くM−CSFに結合する、マウス以外のモノクロナール抗体。
【請求項19】
転移性癌に罹患している被験体を処置するためのM−CSFRに結合するマウス以外の抗体であって、該転移性癌に伴う骨量減少の重症度を効果的に緩和する、抗体。
【請求項20】
請求項16に記載の抗体であって、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、抗体。
【請求項21】
前記抗体が、M−CSFに特異的である、請求項20に記載の抗体。
【請求項22】
前記抗体が、M−CSFRに特異的である、請求項20に記載の抗体。
【請求項23】
前記抗体が、完全にヒト型の抗体である、請求項20に記載の抗体。
【請求項24】
前記抗体が、ヒト化抗体である、請求項20に記載の抗体。
【請求項25】
請求項23に記載の抗体を分泌する、ハイブリドーマ。
【請求項26】
請求項20に記載の抗体であって、前記癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、白血病およびリンパ腫を含む血液細胞悪性腫瘍;頭頚部癌;胃癌、結腸癌、結腸直腸癌、膵癌、肝癌を含む消化管癌;卵巣癌、子宮内膜癌、および子宮頚癌を含む女性生殖管の悪性腫瘍;膀胱癌;神経芽細胞腫を含む脳腫瘍;肉腫、骨肉腫;および悪性黒色腫またはへん平上皮癌を含む皮膚癌である、抗体。
【請求項27】
請求項17〜26の抗体のうちの任意の1抗体および薬学的に適したキャリア、賦形剤または希釈剤を含有する、薬学的組成物。
【請求項28】
M−CSFアンタゴニストのスクリーニング方法であって、以下、
a)転移性腫瘍細胞培地、破骨細胞および候補アンタゴニストを接触させる工程;
b)破骨細胞の形成、増殖および/または分化を検出する工程;ならびに
c)破骨細胞の形成、増殖および/または分化の低減が検出される場合に、該候補アンタゴニストを、M−CSFアンタゴニストであると同定する工程;
を包含する、方法。
【請求項29】
前記転移性腫瘍細胞培地が、腫瘍細胞を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、前記接触工程(a)が、インビボで行われ、前記検出工程(b)が、骨転移の大きさおよび/または数を検出する工程を包含し、そして、骨転移の大きさおよび/または数の減少が検出される場合に、前記候補アンタゴニストがM−CSFアンタゴニストとして同定される、方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法であって、前記候補アンタゴニストがM−CSFに結合するか否かを決定する工程をさらに包含する、方法。
【請求項32】
請求項28に記載の方法であって、前記候補アンタゴニストがM−CSFとそのレセプターM−CSFRとの相互作用を阻害するか否かを決定する工程をさらに包含する、方法。
【請求項33】
請求項28に記載の方法であって、前記候補アンタゴニストが、以下:
a)抗M−CSF抗体を含むポリペプチド;
b)その抗M−CSFR抗体を含むポリペプチド;
c)M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;
d)M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;
e)ペプチド;または
f)低分子;
からなる群より選択される、方法。
【請求項34】
前記候補アンタゴニストが、M−CSF突然変異タンパク質である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記候補アンタゴニストが、M−CSFR突然変異タンパク質である、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記候補アンタゴニストが、抗M−CSF抗体である、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記候補アンタゴニストが、抗M−CSFR抗体である、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
骨に対する転移性癌を予防または処置し得るM−CSFアンタゴニストを同定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)M−CSFに対する候補アンタゴニストの結合を検出する工程;および
(b)インビトロもしくはインビボにおいて該候補アンタゴニストの骨に対する転移性癌を予防もしくは処置する能力をアッセイする工程;
を包含する、方法。
【請求項39】
骨に対する転移性癌を予防または処置し得るM−CSFアンタゴニストを同定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)M−CSFRに対する候補アンタゴニストの結合を検出する工程;および
(b)インビトロもしくはインビボにおいて該候補アンタゴニストの骨に対する転移性癌を予防もしくは処置する能力をアッセイする工程;
を包含する、方法。
【請求項40】
骨に対する転移性癌を予防または処置し得るM−CSFアンタゴニストを同定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)M−CSFとM−CSFRとの相互作用を阻害する候補アンタゴニストを同定する工程;および
(b)インビトロもしくはインビボにおいて該候補アンタゴニストの骨に対する転移性癌を予防もしくは治療する能力をアッセイする工程;
を包含する、方法。
【請求項41】
骨転移および腫瘍増殖を防止する方法であって、転移性癌に罹患している被験体に対して治療的に有効量のM−CSFアンタゴニストおよび治療剤を投与することにより該転移性癌に伴う骨量減少を防止し、腫瘍増殖を防止する工程を包含する、方法。
【請求項42】
転移性癌に罹患している被験体を処置する方法であって、該被験体に対して治療的に有効量のM−CSFアンタゴニストおよび治療剤を投与することにより該転移性癌に伴う骨量減少の重症度を緩和し、腫瘍増殖を抑制する工程を包含する、方法。
【請求項43】
前記被験体が、哺乳動物である、請求項41または42に記載の方法。
【請求項44】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記アンタゴニストが、M−CSFとそのレセプターM−CSFRとの相互作用を阻害する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記アンタゴニストが、腫瘍細胞により誘発される破骨細胞の増殖および/または分化を阻害する、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
請求項45に記載の方法であって、前記M−CSFアンタゴニストが、以下:
a)抗M−CSF抗体を含むポリペプチド;
b)その抗M−CSFR抗体を含むポリペプチド;
c)M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;および
d)M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;
からなる群より選択される、方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法であって、前記抗体が、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、方法。
【請求項49】
前記治療剤が、ビスホスフォネートである、請求項41または42に記載の方法。
【請求項50】
前記ビスホスフォネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネート、またはイバンドロネートである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記治療剤が、化学療法剤である、請求項41または42に記載の方法。
【請求項52】
前記被験体が、ビスホスフォネート処置から除外される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記M−CSFアンタゴニストが、治療効果を達成するために必要な治療剤の投薬量を低減するのに効果的である、請求項41または42に記載の方法。
【請求項54】
請求項41または42に記載の方法であって、M−CSF以外のコロニー刺激因子、例えばG−CSFを投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項55】
M−CSFアンタゴニストおよび癌治療剤を含有する、薬学的組成物。
【請求項56】
M−CSFアンタゴニストを含有する医薬、および該医薬が手術もしくは放射線療法との組み合わせで使用されるべきであるという指示書とを含むパッケージ、バイアルまたは容器。
【請求項57】
被験体にM−CSFアンタゴニストを投与する工程および該被験体を手術もしくは放射線療法により処置する工程を包含する、骨に対する転移性癌の予防もしくは処置の方法。
【請求項58】
膜結合M−CSFの細胞外部分に特異的に結合する抗体を投与する工程を包含する、細胞表面に膜結合M−CSFを発現している腫瘍細胞を標的する方法。
【請求項59】
前記抗体が、放射性核種もしくは他の毒素に結合している、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記抗体が:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、方法。
【請求項61】
癌を罹患する被験体を処置する方法であって、該癌を含む細胞が、M−CSFを分泌せず、該方法が、M−CSFアンタゴニストを投与する工程を包含する、方法。
【請求項62】
骨転移を予防する方法であって、転移性癌に罹患している被験体に、該被験体の細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量のM−CSFアンタゴニストを投与する工程を包含し、該量が該癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超えるものである、方法。
【請求項63】
骨に対する転移性癌に罹患している被験体を処置する方法であって、該被験体に、該被験体の細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量のM−CSFアンタゴニストを投与する工程を包含し、該量が該癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超えるものである、方法。
【請求項64】
医薬に使用するための、請求項16〜25のいずれか1項の抗体。
【請求項65】
転移性癌に罹患している被験体の骨転移を予防する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項66】
転移性癌に罹患している被験体の該癌に伴う骨量減少を予防する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項67】
骨に対する転移性癌に罹患している被験体を処置する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項68】
骨に対する転移性癌に罹患している被験体の該癌に伴う骨量減少の重症度を緩和する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項69】
前記被験体が、哺乳動物である、請求項65〜68に記載の使用。
【請求項70】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項69に記載の使用。
【請求項71】
前記アンタゴニストが、M−CSFとそのレセプター(M−CSFR)との相互作用を阻害する、請求項70に記載の使用。
【請求項72】
前記アンタゴニストが、腫瘍細胞により誘発される破骨細胞の増殖および/または分化を阻害する、請求項71に記載の使用。
【請求項73】
請求項71に記載の使用であって、前記M−CSFアンタゴニストが、以下:
a)抗M−CSF抗体を含むポリペプチド;
b)その抗M−CSFR抗体を含むポリペプチド;
c)M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;または
d)M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;
からなる群より選択される、使用。
【請求項74】
請求項73に記載の使用であって、前記抗体が、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、使用。
【請求項75】
前記抗体が、M−CSFに特異的である、請求項74に記載の使用。
【請求項76】
前記抗体が、抗体5H4である、請求項75に記載の使用。
【請求項77】
前記抗体が、M−CSFRに特異的である、請求項74に記載の使用。
【請求項78】
請求項73に記載の使用であって、前記転移性癌が、乳癌、肺癌、腎癌、多発性骨髄腫、甲状腺癌、前立腺癌、腺癌、白血病およびリンパ腫を含む血液細胞悪性腫瘍;頭頚部癌;胃癌、結腸癌、結腸直腸癌、膵癌、肝癌を含む消化管癌;卵巣癌、子宮内膜癌、および子宮頚癌を含む女性生殖管の悪性腫瘍;膀胱癌;神経芽細胞腫を含む脳腫瘍;肉腫、骨肉腫;および悪性黒色腫またはへん平上皮癌を含む皮膚癌である、使用。
【請求項79】
前記M−CSFアンタゴニストが、約0.01mg/kgと約100mg/kgとの間の用量で投与される抗体である、請求項65〜68に記載の使用。
【請求項80】
転移性癌に罹患している被験体を処置する医薬の製造における、請求項16〜25のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項81】
転移性癌に罹患している被験体の、該癌に伴う骨量減少の重症度を緩和する医薬の製造における、請求項16〜25のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項82】
転移性癌に罹患している被験体の骨転移および腫瘍増殖を防止する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストおよび治療剤の使用。
【請求項83】
転移性癌に罹患している被験体の該癌に伴う骨量減少を予防する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストおよび治療剤の使用。
【請求項84】
転移性癌を処置する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストおよび治療剤の使用。
【請求項85】
転移性癌に罹患している被験体において、癌に伴う骨量減少の重症度を緩和し、腫瘍増殖を抑制する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニストおよび治療剤の使用。
【請求項86】
癌の処置における同時的、個別的もしくは逐次的使用のための組合せ調製物としてM−CSFアンタゴニストおよび治療剤を含む、製品。
【請求項87】
骨に対する転移性癌の予防もしくは処置のための医薬の調製におけるM−CSFアンタゴニストの使用であって、該医薬が癌治療剤と同時に、別個にもしくは逐次的に投与される、使用。
【請求項88】
骨に対する転移性癌の予防もしくは処置のための医薬の調製における癌治療剤の使用であって、該医薬がM−CSFアンタゴニストと同時に、別個にもしくは逐次的に投与される、使用。
【請求項89】
M−CSFアンタゴニストを含有する医薬、および該医薬が手術もしくは放射線療法との組み合わせで使用するされるべきであるという指示書とを含むパッケージ、バイアルもしくは容器。
【請求項90】
前記被験体が、哺乳動物である、請求項82〜85に記載の使用。
【請求項91】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項86に記載の使用。
【請求項92】
前記アンタゴニストが、M−CSFとそのレセプターM−CSFRとの相互作用を阻害する、請求項90に記載の使用。
【請求項93】
前記アンタゴニストが、腫瘍細胞により誘発される破骨細胞の増殖および/または分化を阻害する、請求項82〜85に記載の使用。
【請求項94】
請求項92に記載の使用であって、前記M−CSFアンタゴニストが、以下:
a)抗M−CSF抗体を含むポリペプチド;
b)その抗M−CSFR抗体を含むポリペプチド;
c)M−CSF突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチド;または
d)M−CSFR突然変異タンパク質もしくはその誘導体を含む可溶性ポリペプチ;
からなる群より選択される、使用。
【請求項95】
請求項94に記載の使用であって、前記抗体が、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、使用。
【請求項96】
前記治療剤が、ビスホスフォネートである、請求項82〜85に記載の使用。
【請求項97】
請求項96に記載の使用であって、前記ビスホスフォネートが、ゼレドロネート、パミドロネート、クロドロネート、エチドロネート、チルンドロネート、アレンドロネート、またはイバンドロネートである、使用。
【請求項98】
前記治療剤が、化学療法剤である、請求項82〜85に記載の使用。
【請求項99】
前記被験体が、ビスホスフォネート処置から除外される、請求項51に記載の使用。
【請求項100】
被験体に投与する治療剤の用量を低減させて、骨転移および腫瘍増殖を処置または予防するための医薬の製造におけるM−CSfアンタゴニストの使用。
【請求項101】
転移性癌に罹患している被験体の骨転移および腫瘍増殖を防止する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニスト、治療剤およびM−CSF以外のコロニー刺激因子の使用。
【請求項102】
転移性癌に罹患している被験体の該癌に伴う骨量減少を予防する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニスト、治療剤およびM−CSF以外のコロニー刺激因子の使用。
【請求項103】
転移性癌を処置する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニスト、治療剤およびM−CSF以外のコロニー刺激因子の使用。
【請求項104】
転移性癌に罹患している被験体において癌に伴う骨量減少の重症度を緩和し、腫瘍増殖を抑制する医薬の製造における、M−CSFアンタゴニスト、治療剤およびM−CSF以外のコロニー刺激因子の使用。
【請求項105】
前記M−CSF以外のコロニー刺激因子が、G−CSFである、請求項101〜103のいずれか1項に記載の使用。
【請求項106】
細胞表面に膜結合M−CSfを発現している腫瘍細胞を標的する医薬の製造における、膜結合M−CSFの細胞外部分に特異的に結合する抗体の使用。
【請求項107】
癌処置用医薬の製造における、(a)膜結合M−CSFの細胞外部分に特異的に結合し、(b)放射性核種もしくは他の毒素に結合している抗体の使用。
【請求項108】
請求項107に記載の使用であって、前記抗体が、以下:
a)ポリクロナール抗体;
b)モノクロナール抗体;
c)ヒト化抗体;
d)ヒト型抗体;
e)キメラ抗体;
f)Fab、F(ab’)もしくはF抗体フラグメント;および
g)a)〜f)のうちの任意の1種の突然変異タンパク質;
からなる群より選択される、使用。
【請求項109】
癌処置用医薬の製造におけるマウス以外の抗M−CSF抗体の使用。
【請求項110】
前記癌を含む細胞が、M−CSFを分泌しない、請求項109に記載の使用。
【請求項111】
骨転移を予防する医薬の製造における、癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超える量のM−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項112】
被験体の細胞により産生されるM−CSFを中和する医薬の製造における、癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超える量のM−CSFアンタゴニストの使用。

【請求項113】
骨に対する転移性癌に罹患している被験体を処置する医薬の製造における、癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超える量のM−CSFアンタゴニストの使用。
【請求項114】
114.癌処置用医薬の製造における、癌細胞により産生されるM−CSFを中和するのに有効な量を超える量のM−CSFアンタゴニストの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−519163(P2006−519163A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553807(P2004−553807)
【出願日】平成15年11月17日(2003.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/036679
【国際公開番号】WO2004/045532
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(505177221)カイロン コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】