説明

皮膚からの水損失を減少または防止するための組成物および方法

皮膚からの水分の損失を防止または減少するための、ミクロスフィアを含む保湿組成物。本発明の具体的な例示的実施形態は、0〜3%のミクロスフィア、0.01〜1%のdl−アルファトコフェロール、0.5〜5%のベンジルアルコール、0〜0.025%のEDTA、0〜0.5%のメチルパラベン、0〜0.5%のプロピルパラベン、0.1〜5%のジメチコン、0.5〜5%のPVP/エイコセンコポリマー、0.1〜2%のCrill 6、0.05〜2%のPemulen TR−2、0.5〜5%のCremophor GS−32、1〜2%のトリエタノールアミン、2〜10%のソルビトール、0.5〜10%のステアリン酸、および50〜90%の水を含む、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明のいくつかの例示の実施形態は、一般に、皮膚からの水損失を減少または防止するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚バリア機能は、皮膚の一番上の表面層である角質層による。角質層は、環境と人体の間の重要な境界面として役立ち、微生物、毒性物質および水損失からの保護を含む多くの機能をはたす。皮膚表面の水分は、静電容量方法(electrical capacitance method)を用いて角質層の含水率を定量するコルネオメータを用いて測定できる。経表皮水分損失(TEWL)と呼ばれる皮膚生体計測技術を用いて、皮膚バリア機能の破壊を測定しうる。皮膚が乾燥、亀裂、またはひび割れの皮膚のように損傷または破壊されていると、通常より多くの水分損失がある。皮膚バリア機能が保持または増強されていると、水分損失が防止または減少される。
【0003】
皮膚は通常、柔らかさを保つために適切な内部水分を維持することができる。通常の生活のほとんどの態様では、皮膚中の脂質成分の存在を含む様々な要素が適切な水分レベルを維持するために働く。しかし、外部の水分源への曝露は、皮膚脂質の欠乏と結果としておきる皮膚炎を引き起こしうる。外部の水分に身体の排出物中に存在するような刺激性の化学物質が含まれる場合には、この状態が悪化する。
【0004】
化学物質との有害な接触を防止するために皮膚をコートするための、市販の製品がある。このような製品は、一般に「バリア」クリーム、ローションまたは軟膏と呼ばれ、ペトロラタム、シリコーングリース、重油、ワックス等の不浸透性物質に基づく。残念なことにこれらの材料は、皮膚上に非常に脂っぽい、粘ついた、またはオイリーな(oily)不快なコーティングを残し、したがって、洗剤、工業化学薬品等への曝露の直前に塗布されるビニルまたはゴム手袋の代用品として最適である。
【0005】
多くの人が、典型的な非バリア性スキンケア製品に通常使用されるローション、クリームなどと類似の物質の使用を好むことが多いだろう。このような非バリア性スキンケア製品は、一般に水中油タイプの乳剤である。皮膚は、油のみまたは油中水の外用処方物よりも水中油処方物を吸収しやすいため、それらは、製品の塗布後に脂っぽい感じまたはオイリーな感じを生じにくい。このオイリーな感じまたは脂っぽい感じの除去は、皮膚が長時間包まれている傾向がある、足または体の陰部および肛門周囲部への製品の塗布につき特に好ましいだろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
日光阻止(SPF)の性質を増強するために日焼け止め製品に一般に添加されるミクロスフィアが、皮膚バリア機能を改善する予想外の効果をもつことが分かっている。本発明のいくつかの例示的実施形態は、ミクロスフィアを、そのSPF促進剤としてのより従来型の使用法とは対照的に、皮膚からの水分損失を防止または減少するために使用する、保湿剤(moisturizer)組成物を目的とする。これらの製品におけるミクロスフィアの使用は、脂っぽい感じまたはオイリーな感じの原因となりうる密封性薬剤の使用の除去または減少を可能にしながら、水分バリア機能を増強し、これらの組成物のより良好な保湿剤性能を生み出すと考えられる。いくつかの例示的実施形態は、おむつ用クリームおよび成人の失禁用製品、サンレスタンニング薬剤(sunless tanning agent)、抗真菌性クリーム、ならびに足用バームまたはクリーム、ならびに日焼け止め活性物質(sunscreen active)を含まない、特に有機日焼け止め活性物質を含まない、その他の保湿剤を含む。
【0007】
本明細書に示される本発明の一つの例示的実施形態は、保湿成分および保湿成分と組み合わせたミクロスフィアを含み、UV有機活性物質を含まない、皮膚からの水分損失を防止するための組成物でありうる。別の例示的実施形態は、それぞれ25重量%までの酸化亜鉛を含む可能性のあるミクロスフィアを含む保湿剤を含む、おむつ用クリームまたは成人の失禁用組成物でありうる。別の例示的実施形態は、ミクロスフィアを含み、抗真菌剤をさらに含む保湿剤を含む、スポーツクリーム(sports cream)または抗真菌性またはいんきんたむしクリームでありうる。追加的な例は、ミクロスフィアを含み、皮膚着色剤をさらに含む保湿剤を含む、サンレスタンニングローションでありうる。別の例示的実施形態は、ミクロスフィアを含む足用バーム保湿剤でありうる。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態は、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。組成物は、保湿成分と;保湿成分と組み合わせられたミクロスフィアとを含めばよく、当該組成物は、UV有機活性物質を有しない。任意に、組成物は、最大25重量%の酸化亜鉛を含む、おむつ用クリームでありうる。あるいは、組成物は、任意にジヒドロキシアセトンでありうる皮膚着色剤を含む、サンレスタンニングローションでありうる。さらに別の代替物として、組成物は、尿素または他の皮膚軟化剤を含む、足用バームでありうる。別の代替物においては、組成物は、抗真菌剤を含む、いんきんたむしクリームでありうる。上記の任意の代替的組成物が、ポリアルケンおよびアクリレートのコポリマー、特にスチレンおよびメタクリレートのコポリマーであるミクロスフィアを含みうる。いくつかの実施形態においては、ミクロスフィアは中空で、平均粒度が325nmでありうる。
【0009】
本発明の別の代替的な例示的実施形態は、0〜3%のミクロスフィア、0.01〜1%のdl−アルファトコフェロール、0.5〜5%のベンジルアルコール、0〜0.025%のEDTA、0〜0.5%のメチルパラベン、0〜0.5%のプロピルパラベン、0.1〜5%のジメチコン、0.5〜5%のPVP/エイコセンコポリマー、0.1〜2%のCrill 6、0.05〜2%のPemulen TR−2、0.5〜5%のCremophor GS−32、1〜2%のトリエタノールアミン、2〜10%のソルビトール、0.5〜10%のステアリン酸、および50〜90%の水を含む、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。
【0010】
本発明の別の代替的な例示的実施形態は、0〜12%のミクロスフィア、0.5〜2%のGermaben II、0.0025〜.01%のEDTA、0.05〜0.5%のジメチコン、3〜5%のCenwax ME、4〜6.5%のPerfecta、3〜5%のモノステアリン酸グリセリン、0.025〜0.5%のアロエゲル、1〜3%のトリエタノールアミン、2〜7%のグリセロール、1〜3%のステアリン酸、1.5〜4%のParamount B、0.15〜0.75%のCarbopol 2984、2〜7%の尿素、0.2〜0.7%の芳香剤、50〜75%の水を含む、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。
【0011】
本発明の別の代替的な例示的実施形態は、0〜6%のミクロスフィア、1〜3%のベンジルアルコール、0.01〜2%のたら肝油、0.01〜2%のアロエベラリポ/アロエ油エキス、10〜20%の軽鉱油、0.1〜5%のジメチコン、0.95〜12.5%のワックス、1〜5%のArlacel 186、15〜25%ソルビトール溶液、0.02〜1%の芳香剤、5〜15%の酸化亜鉛、および10〜68.01%の水を含む、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。
【0012】
本発明の別の代替的な例示的実施形態は、1〜15%のミクロスフィア、0.05〜1%の保存剤、1〜7%のPermethyl 101A、0.01〜2%のジメチコン、0.01〜1%のビタミンE、1〜10%の乳化剤、0.01〜1%のdl−パンテノール、1〜10%のグリセリン、0.1〜7.5%皮膚軟化剤、0.01〜1%の芳香剤、1〜5%のジヒドロキシアセトン、0〜0.1%のクエン酸、および39.4〜94.81%の水を含む、皮膚からの水分損失を防止するための組成物である。
【0013】
本発明の別の代替的な例示的実施形態は、皮膚に保湿剤組成物を塗布することにより皮膚からの水分損失を防止する方法であり、保湿剤が、0〜6%のミクロスフィア、1〜3%のベンジルアルコール、0.01〜2%のたら肝油、0.01〜2%のアロエベラリポ/アロエ油エキス、10〜20%の軽鉱油、0.1〜5%のジメチコン、0.95〜12.5%のワックス、1〜5%のArlacel 186、15〜25%のソルビトール溶液、0.02〜1%の芳香剤、5〜15%の酸化亜鉛、および10〜68.01%の水を含む組成を有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の全体を通して、「パーセント」という用語は、文脈から明らかに別の指示がない限り、重量百分率を意味する。様々な処方成分が、J.M.Nikitakis等,編,CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary,第4版,The Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association,Washington,D.C.,1991に与えられるその一般名により本明細書に同定される。様々な成分が果たす機能は、J.A.Wenninger等, 編,CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,第2版,The Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association,Washington,D.C.,1992により列挙される。
【0015】
一つの例示的実施形態においては、本発明のローションおよびクリームは、約1〜15重量%のミクロスフィア、1〜15重量%の長鎖脂肪酸、0.2〜10重量%の炭化水素油、0.2〜30重量%のシリコーン皮膚保護剤、0.5〜5重量%のアルカノールアミン、0.5〜10重量%の湿潤剤、0.01〜15重量%の保存剤、0.01〜1重量%の酸化防止剤、および50〜90重量%の水を含みうる。追加的な効果のために他の成分が添加されてもよく、日焼け止めを含む処方物には、0.5〜25重量%のUV活性物質が添加されうる。しかし、おむつ用クリームおよび足用クリームでは、密封性成分が減少されうるが、処方物から完全に除去されることはないであろう。ミクロスフィアは密封性成分のバリア機能を増強するため、処方物においてより少量を用いてミクロスフィアを含まない組成物と同じバリア機能結果を達成でき、その結果より気持ちの良いクリームまたはローションが得られる。
【0016】
長鎖脂肪酸は一般に、約12〜約22の炭素原子を有する、置換または非置換カルボン酸であり、本明細書の処方物において長期間皮膚と接触しても安全でなければならない。当然のことながら、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸およびトリコサン酸など、様々な脂肪酸が使用されうる。
【0017】
アルカノールアミンは、長鎖脂肪酸と反応させて、美容皮膚クリームおよびローションを生産するために用いられるタイプの乳化剤を形成するために望ましい。例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、およびメチルエタノールアミンなど、様々なアルカノールアミンが使用されうる。当然のことながら、長鎖脂肪酸およびアルカノールアミンの含有量は、乳剤のための完全な反応を得るために調節されうる。
【0018】
炭化水素油または植物もしくは動物−由来の油が、皮膚中の適切な水分レベルを維持する皮膚コンディショニング剤(skin conditioning agent)として、および、塗布の際に乳剤膜からの水分損失の速度を制御する湿潤剤として、含まれうる。例えば特に軽鉱油、ヒマシ油、たら肝油、アロエ油およびイソデカヘキサン、またはその混合物が使用されうる。例えば油性エステル、エーテル、およびアロエ抽出物、Hetester SSS、Cetiol OE、Lexol IPL、Performalene 400、セチルアルコール、オクチルパルミテートネオペンチルグリコールヘプタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート、オクチルドデシルネオペンタノエート、アロエベラのactiphyte、Trivent NP−13、C12〜15アルキルベンゾエート、およびその混合物などの皮膚軟化剤も処方物に含まれうる。
【0019】
湿潤剤は、塗布の際に処方物からの水分損失を防止するのに役立ち、ローションまたはクリームの伸びも補助しうる。湿潤剤が処方に加えられればよく、例えば、特にグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、パンテノール、PVM/MAデカジエンクロスポリマー、グリセリルポリメタクリレート&プロピレングリコール、ならびにグリセリルポリメタクリレート&プロピレングリコール&PVM/MAコポリマー、およびその混合物が含まれうる。
【0020】
シリコーン皮膚保護剤が、そのバリア特性のために含まれうる。バリア製品は、脂っぽい感じを引き起こしうる。シリコーン保護剤は、オイリーな感じを最小限にしうる。無機皮膚保護剤を含むことにより、オイリーな感じがさらに減少されうる。シリコーン保護剤は、例えば、アモジメチコン、シクロメチコン、ヘキサデシルメチコン、ジメチコン、ビニルメチコンなどを含みうる。無機皮膚保護剤は、例えば、カラミン、カオリン、酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよびその混合物を含みうる。
【0021】
処方物は、乳化剤、例えばシリコーンベースの乳化剤、グリコシド、ポリエチレングリコール、アクリルベースの乳化剤、モノステアリン酸グリセリン、Promulgen G、Lipomulse 165、Abil WE 09、Abil EM−90、DC9011シリコーンエラストマー、Emulgade 68/50、Arlacel P135、Arlacel 186、Simulgel A、Simulgel EGおよびその混合物も含みうる。
【0022】
処方物は、保存剤も含みうる。例えば、フェノール、アルコール、アルデヒド、染料、界面活性剤、フラン誘導体、キノリン、イソキニリン(isoquiniline)誘導体、グアニジンおよびアミジンなど、多くのタイプが入手可能であり、本明細書に記載の組成物に適切でありうる。特に適切なのは、ベンジルアルコール、二ナトリウムEDTA、メチルパラベン、プロピルパラベン、ジラウリン酸グリセリル、イミダソリジニル(imidasolidinyl)尿素、フェニルエチルアルコール、塩化ベンザルコニウムおよびQuarternium−15、Germaben II、Germall II、ならびにその混合物である。
【0023】
日焼け止めを含む保湿組成物では、例えば、オクチノキセート、オクチスダレート(octisdalate)、ホモサレート、アボベンゾン、オクトクリレン、パラアミノ安息香酸、シノキセート、ジオキシベンゾン、メチルアンスラレート(methyl anthralate)、オクトクリレン、パディメートO、エンスリゾール、スルイソベンゾン、サリチル酸トロラミン、エカムスル、オキシベンゾンおよびその混合物など、有機UV活性物質が処方に加えられうる。例えば、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、およびその混合物など、無機UV活性物質も保湿組成物に含まれうる。
【0024】
いくつかの例示的実施形態においては、芳香剤または臭い中和剤が、特におむつ用クリームまたは足用バーム用の処方に加えられうる。このような臭い中和剤は、公知技術の中でもORDENONE(商標)をとりわけ含み、最大約5重量%含まれうる。芳香剤も、多くが従来技術において周知のものであり、最大5重量%加えられうる。
【0025】
いくつかの代替的実施形態においては、防虫剤が処方に含まれうる。パーソナルケア製品に最も広く使われている活性薬剤は、「DEET」と呼ばれることの多い、N,N−ジエチル−m−トルアミドであり、少なくとも約95%のDEETを含む濃縮物の形で入手可能である。他の合成の化学防虫剤には、ブチルアルコール(Stabilene)、フタル酸ジメチル、エチルヘキサンジオール、インダロン、ジ−n−プロピルイソシンコロネート(di−n−propylisocinchoronate)、ビシクロヘプテン、ジカルボキシイミドおよびテトラヒドロフルアルデヒドが含まれる。シトロネラ油および他のシトロネラ源(レモングラス油を含む)、リモネン、ローズマリー油ならびにユーカリ油を含む特定の植物由来材料も、防虫活性を有する。組成物に取り込むための防虫剤の選択は、防虫剤の臭いに影響されることが多い。使用される防虫剤の量は、薬剤の選択に依存し、DEETは最大約15%以上等の高濃度で有用である一方で、植物由来物質のいくつかは0.1%以下等、ずっと低い量で典型的に使用される。
【0026】
いんきんたむしクリームまたは他の抗真菌性組成物等のいくつかの代替的実施形態においては、抗真菌剤が処方に含まれうる。本明細書において使用される「抗真菌剤」という用語は、動物(ヒトを含む)の真菌感染を処置する局所薬剤として有用な任意の化合物を指す。本発明の医薬組成物において有用な抗真菌剤の例には、ミコナゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、ビフォコナゾール、テルコナゾール、ブトコナゾール、チオコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、サペルコナゾール、クロトリマゾール、イソコナゾール、ブトコナゾール、クリオキノール、ラノコナゾール、ネチコナゾール、シクロピロックス、ブテナフィン、ウンデシレン酸、ハロプロジン、トルナフタート、ナイスタチン、シクロピロックスオラミン、テルビナフィン、アモロルフィン、ナフチフィン、エルビオール、グリセオフルビン、コルチコステロイド、アンフォテリシン、カルシポトリエン、アンスラリン(anthraline)、ミノキシジル、硫酸ミノキシジル、レチノイド、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、グルタチオン、ビオチン、フィナステリドおよびエソシン、チャノキ油、ムピロシン、硫酸ネオマイシンバシトラシン、ポリミキシンB、1−オフロキサシン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン(tetracycline hydrochoride)、リン酸クリンダマイシン、硫酸ゲンタマイシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、第四アンモニウム化合物、トリクロカルボン(triclocarbon)、トリクロサン、フルシトシン、サリチル酸、フェザチオン、チクラトン、トリアセチン、ジンクピリチオンおよびナトリウムピリチオンならびにその薬理学上許容可能な塩類が含まれるがこれに限定されない。
【0027】
例示的実施形態、例えば足用クリームおよびおむつ用クリームのための組成物または成人の失禁用製品においては、例えばワックス、ペトロラタムおよび重鉱油など、重油および他のろう様物質が含まれうる。
【0028】
本発明の保湿剤の処方における皮膚の水分損失の防止改善に重要な成分は、ミクロスフィアと呼ばれる小粒子である。特に、中空のポリアルケン/アクリルコポリマー球体が好ましい。これらのミクロスフィアを、上に提示した任意の処方物に添加することにより、皮膚上に保持される水分の増加がもたらされ、ひび割れおよび皮膚からの水分損失が防止されうる。
【0029】
皮膚生体計測検査を用いて、SunSpheres(商標)と呼ばれる成分を含む処方物を試験すると、予想外の観察がなされた。SunSpheres(商標)を含む処方物(B)は、SunSpheres(商標)を含まない同じ処方(A)と比較して、および未処置の皮膚(U)と比較して、皮膚バリア機能を大幅に増強することが分かった。皮膚上の湿度を維持する効果は、本明細書に記載される、皮膚から水分損失を防止する組成物および方法に固有である。
【0030】
SunSpheres(商標)(スチレン/アクリレートコポリマー)は、粉末形態で、または懸濁物として提供される、Rohm and Haasからの成分である。このポリマー材料は、日焼け止め製品のより高いSPF効率を可能にする中空球である。本発明以前には、SunSpheres(商標)および他のミクロスフィアは主にその光散乱属性のために使用されていたので、SunSpheres(商標)が皮膚バリア機能を増強する効果を持ちうるという記載はなかった。化粧品および塗料および樹脂業界において特に光散乱の目的で設計されているミクロスフィアを、このようなクリームまたはローションのバリア機能を増加させるために使用できる可能性があるという記載はなされていない。より大きな多孔性ミクロスフィアがローションの送達のために使用されているが、皮膚バリア機能を増強するために使用されているものはない。本明細書に記載の結果は驚異的であり、これまで最高水準の技術であった、水分を皮膚中に保つためのオイリーな材料または脂っぽい材料の層を必要とせずに、ローションおよびクリームの処方物がバリア機能を果たすことを可能にする。密封性薬剤を含まない、または実質的により少ない密封性薬剤を伴うバリア組成物は、審美的に有利であるとともに、特に皮膚の完全性が刺激およびひび割れの危険にさらされる足用バームおよびおむつ用クリーム等の領域において、皮膚水分を保持および維持するために有用である。
【0031】
SunSpheres(商標)は非常に小さな粒径(約325nm)の不活性の中空球である。この材料は、日焼け止めの存在下において光散乱効率を高めることによりSPFを増強すると考えられ、その目的で広告され、販売促進され、使用される。Rohm and Haasによると、「大まかな計算により、SunSpheres(商標)製品の粒径および密度により、処方物に加えられる固体ポリマー製品の1重量パーセントあたり約10〜20兆の粒子(散乱中心)があることが示された。日焼け止め膜または他の美容製品(膜が乾燥すると4〜5倍濃くなる)中にこのように多数の粒子を有することにより、膜によるUV放射の効率的散乱と、これによる路長の増加が可能になる。」SunSpheres(商標)は、日焼け止め膜の一部として皮膚表面上に濃縮しうるが、本発明者らは、SunSpheres(商標)が少なくとも三つの要因により皮膚バリア機能を増強する効果を持つ可能性があることは過去に知られていなかったと考える。特に、SunSpheres(商標)は、「耐水性処方物に対する影響が最小限から全くないことが証明されている」として広告される(Rohm and Haasウェブサイトhttp://www.rhpersonalcare.comからデータを参照、2007年11月14日アクセス)。SunSpheres(商標)は、処方が皮膚表面といかに相互作用するかには影響を与えないと過去には考えられた。さらに、美容効力研究から集められたデータは、SunSpheres(商標)を含む処方物(B)は、皮膚の水和につき、SunSpheres(商標)を含まない処方物(A)を大幅に優れることはないことを示した(コルネオメータデータ(表2)を参照)。
【実施例】
【0032】
実施例において、「Sunspheres(商標)粉末」は、固体として加えられるスチレン/アクリレートコポリマーをさす。「Sunspheres(商標)懸濁物」は、水溶媒中に25.0〜26.0%の固体を含む、液体の一部として加えられるスチレン/アクリレートコポリマーをさす。したがって、約11重量%で加えられるSunspheres(商標)懸濁物は、約3重量%のSunspheres(商標)粉末を加えるのと等しい。
【0033】
実施例1
処方物の塗布の後の、皮膚の水保持を試験するために、二つの日焼け止めを含む組成物を比較し、未処置の皮膚と比較した。試験した組成物は、下表1に列挙されるとおりである。
【0034】
【表1】

この単盲検、対照動力学的研究を独立の研究所により行い、臨床的等級付け(視覚的および触覚的)、コルネオメータ、およびTEWL測定を用いて、単回塗布後に皮膚に水分を送達する二つの製品の美容効力を評価した。コルネオメータは、静電容量方法を用いて角質層の含水率を定量する。測定されるキャパシタンスの増加は、皮膚表面の水和の増加を示す。コンピュータとともにDermaLabメータを用いて皮膚表面の完全性を決定することにより、経表皮水分損失(TEWL)を測定する。この測定では、TEWLの減少が、バリア機能の改善を示す。
【0035】
二十五人の女性対象が研究を終了した。対象は、研究開始前の少なくとも二日間脚を剃らず、研究開始前の少なくとも五日間一切の保湿局所製品の下腿への塗布を控えた。対象は、0〜4のスケールで2〜4の下腿乾燥皮膚スコア(lower leg dry skin score)、および0〜9のスケールで3〜8の下腿触覚的粗さスコア(lower leg tactile roughness skin score)を有することにより、研究参加資格を満たした。各対象の下腿の側面に合計三つの試験部位をマークした(片脚に二部位、および他方の脚に一部位)。試験製品および未処置のコントロールを、所定のランダム化スキームに従って試験部位に割り当てた。各投与の前に試験製品を振盪して、適切な混合を確保した。各試験部位を、乾燥および触覚的粗さにつき臨床的に等級付けし、試験材料塗布前(ベースライン)、塗布直後(約15分)、ならびに塗布から1時間、4時間、および8時間(±10分)後に、三連のコルネオメータ測定をとった。試験部位塗布前(ベースライン)、塗布直後(約15分)、ならびに塗布から1時間、4時間、および8時間(±10分)後に、各試験部位でTEWL測定をとった。試験材料(A)および(B)は、コルネオメトリでの測定により、平均ベースライン測定値と比較して、皮膚乾燥、触覚的粗さ、および皮膚の水和の改善に、非常に有効だった。分散分析(ANOVA)比較は、試験材料AおよびBが、即時、1時間、および8時間の時点で皮膚の潤いにつき等価であるが、試験材料Aは、4時間の時点で皮膚の潤いにつき試験材料Bを有意に上回ることを示した。(コルネオメトリデータを参照、表2)。
【0036】
【表2】

A=SunSpheres(商標)を含まない処方物
B=SunSpheres(商標)を含む処方物
U=未処置の皮膚
=ベースラインと比較して統計学的に有意の(p≦0.05)改善
+=値はBおよびUと比較して統計学的に有意(p≦0.05)である 。
【0037】
しかし、ANOVA比較は、試験材料BがTEWLにつき全ての測定時点で試験材料Aを有意に上回ることを示し、試験材料Bが角質層バリア機能を増強したことを示した(TEWLデータ参照、表3)。
【0038】
【表3】

A=SunSpheres(商標)を含まない処方物
B=SunSpheres(商標)を含む処方物
U=未処置の皮膚
=ベースラインと比較して統計学的に有意の(p≦0.05)改善
+=値はAおよびUと比較して統計学的に有意である 。
【0039】
この研究からの結果に基づいて、SunSpheres(商標)を含む処方物Bは、角質層バリア機能を増強する能力を有すると考えられる。SunSpheres(商標)を含まない同一の処方物(A)は、角質層バリア機能を増強する効果が有意に少ないため、この利益は直接SunSpheres(商標)によるものと考えられる。
【0040】
実施例2
ミクロスフィアを含むが、密封性のより低い薬剤の添加を伴わないよりも伴うことにより使用感を高めた処方物を使用して足用クリームを調製し、塗布をより滑らかにすることができる。実施例1のものと類似の試験において、TEWL測定により保湿の差が見られるという見込みで、一つはSunSpheres(商標)を含み、一つは含まない、二つの処方物が表4に与えられている。
【0041】
【表4】

この組成の足用クリームは、以下の特性を有することが見込まれる:
1)ミクロスフィアの存在による円滑な塗布
2)ミクロスフィアによる、湿潤剤、ワックスおよびペトロラタムのバリア機能増強
3)ミクロスフィアの存在により、密封性成分がより少なくてもよいため、感触にオイリーさが少ない
4)皮膚バリア機能増強により、皮膚から環境に通過できる水分の量が抑えられる。
【0042】
この処方物中のより高いミクロスフィアの割合により、水分損失を維持または防止する組成物の能力が増強されることが見込まれる。
【0043】
実施例3
通常含まれるワックスおよび油のバリア機能特性を増強するためにSunSpheres(商標)を用いて、おむつ用クリームまたは成人の失禁用製品を処方できる。必要に応じて、これらの成分の使用量を減少させることにより、より塗布しやすい、脂っぽさを抑えたクリームを得ることができる。実施例1のものと類似の試験において、TEWL測定により保湿の差が見られるという見込みで、一つはSunSpheres(商標)を含み、一つは含まない、二つの処方物が表5に与えられている。
【0044】
【表5】

この組成のおむつ用クリームまたは成人の失禁用製品は、以下の特性を有することが見込まれる:
1)ミクロスフィアの存在による円滑な塗布
2)ミクロスフィアによる、湿潤剤、ワックスおよびペトロラタムのバリア機能増強
3)ミクロスフィアの存在により、密封性成分がより少なくてもよいため、感触にオイリーさが少ない
4)皮膚バリア機能増強により、皮膚から環境に通過できる水分の量が抑えられる。
【0045】
実施例4
SunSpheres(商標)を使用して、サンレスタンニングローションも調製できる。皮膚着色剤が作用する間に、ミクロスフィアが、かかるローションの塗布を助けるとともに、角質層に水分を維持することが想定できる。これは、円滑な、非乾燥性サンレスタンを達成する上で重要である。SunSpheres(商標)を含む二つの処方物が下表6に列挙される。
【0046】
【表6】

処方物Aにおいては、SunSpheres(商標)粉末の添加が例示される。処方物Bにおいては、SunSpheres(商標)懸濁物が例示される。
【0047】
この組成のサンレスタンニングローションは、以下の特性を有することが見込まれる:
1)ミクロスフィアの存在による円滑な塗布
2)ミクロスフィアによる、湿潤剤および炭化水素油のバリア機能増強
3)ミクロスフィアの存在により、密封性成分がより少なくてもよいため、感触にオイリーさが少ない
4)皮膚バリア機能増強により、皮膚から環境に通過できる水分の量が抑えられる。
【0048】
使用方法
本発明の例示的実施形態に記載の組成物は、皮膚乾燥、ひび割れ、剥離などの防止および処置のために使用できる。組成物は、ローション、クリーム、スプレーとして、あるいは化粧品等の別のスキンケア製品の成分として、皮膚に塗布されうる。塗布は、必要に応じて、例えば四時間毎、一日二回、または毎日でありうる。例示的なおむつ用クリームまたは成人の失禁用製品では、皮膚領域を清潔にし、クリームが陰部または肛門周囲領域に塗布された後、クリームおよび皮膚が、おむつ、子供のトレーニングパンツ、ゴムパンツ、または従来の下着によりカバーされうる。例示的な足用バームまたは足用クリームの場合には、クリームが塗布された後、足が、靴下、靴、または他のフットウェア用品でカバーされうる。
【0049】
代替実施形態
上で論議される例示的実施例のいくつかは、特定のタイプのミクロスフィアを論議するが、当然のことながら、この特定のタイプのミクロスフィアは単に例示であり、他の様々なミクロスフィアのタイプおよびサイズが用いられうる。
【0050】
先行する明細書においては、本発明がその特定の例示的実施形態に関して記載されている。しかし、当然のことながら、これに対して様々な修正および変更が、添付の請求項に記載の本発明のより広い精神と範囲から逸脱することなくなされうる。したがって、明細書および図面は、限定ではなく例示の意味において捉えられねばならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚からの水分損失を防止するための組成物であり、該組成物が、
保湿成分と;
該保湿成分と組み合わせられたミクロスフィアと、
を含み、該組成物がUV有機活性物質を有しない、水分損失を防止するための組成物。
【請求項2】
最大25重量%の酸化亜鉛をさらに含む、請求項1に記載のおむつ用クリーム。
【請求項3】
皮膚着色剤をさらに含む、請求項1に記載のサンレスタンニングローション。
【請求項4】
前記皮膚着色剤が、ジヒドロキシアセトンである、請求項3に記載のサンレスタンニングローション。
【請求項5】
尿素をさらに含む、請求項1に記載の足用バーム。
【請求項6】
抗真菌剤をさらに含む、請求項1に記載のいんきんたむしクリーム。
【請求項7】
前記ミクロスフィアが、ポリアルケンおよびアクリレートのコポリマーを含む、請求項1、2、4、5または6に記載の組成物。
【請求項8】
前記ミクロスフィアが、スチレンおよびメタクリレートのコポリマーをさらに含む、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記ミクロスフィアが、中空である、請求項8に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項10】
前記ミクロスフィアが、325nmの平均粒度を有する、請求項9に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項11】
前記保湿組成物が、前記ミクロスフィアを含まない同一の組成物と比較して、TEWLにより測定される前記皮膚からの水の損失を減少させる、請求項1に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項12】
前記ミクロスフィアを含む保湿組成物が、ミクロスフィアを含まない保湿組成物よりも、時間にわたって持続的なより低いTEWL測定値をもたらす、請求項11に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項13】
前記ミクロスフィアが、約1重量%〜約15重量%の濃度範囲で存在する、請求項1に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項14】
前記ミクロスフィアが、約2重量%〜約3重量%の濃度範囲で存在する、請求項13に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項15】
前記保湿成分が、
長鎖脂肪酸、炭化水素油、シリコーン、湿潤剤、保存剤、酸化防止剤、乳化剤、乳剤安定剤、アルカノールアミン、および水
をさらに含む、請求項1に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項16】
前記長鎖脂肪酸が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラクディク酸(arachdic acid)およびトリコサン酸からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項17】
前記炭化水素油が、軽鉱油、ヒマシ油、たら肝油、アロエ油、イソデカヘキサンおよびCremophor GS−32、ならびにその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための方法。
【請求項18】
前記シリコーンが、アモジメチコン、シクロメチコン、ヘキサデシルメチコン、ジメチコン、およびビニルメチコン、Dow Corning200流体350CST、ならびにその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項19】
前記湿潤剤が、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、PVM/MAデクジエンクロスポリマー(decdiene crosspolymer)、グリセリルポリメタクリレート&プロピレングリコール、およびグリセリルポリメタクリレート&プロピレングリコール&PVM/MAコポリマー、ならびにその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項20】
前記保存剤が、フェノール、アルコール、アルデヒド、染料、界面活性剤、フラン誘導体、キノロイン(quinoloine)、イソキノリン誘導体、クアニジン(quanidines)、アミジン、ベンジルアルコール、二ナトリウムEDTA、メチルパラベン、プロピルパラベン、ジラウリン酸グリセリル、イミダソリジニル(imidasolidinyl)尿素、フェニルエチルアルコール、塩化ベンザルコニウムおよびQuarternium−15ならびにその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項21】
前記保湿組成物の前記酸化防止剤が、ビタミンE、dl−アルファトコフェロール、酢酸ビタミンE、およびアスコルビルパルミテートからなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項22】
前記乳化剤が、シリコーンベースの乳化剤、グリコシド、ポリエチレングリコール、アクリルベースの乳化剤、Crill 6、Pemulen TR−2、Abil WE 09、Abil EM−90、DC9011シリコーンエラストマー、Emulgade 68/50、Arlacel P135、Simulgel A、Simulgel EGおよびその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項23】
前記保湿組成物の前記乳剤安定剤が、PVP/エイコセンコポリマーおよびその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項24】
前記保湿組成物の前記アルカノールアミンが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、およびその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項25】
前記保湿組成物の前記皮膚軟化剤が、油性エステル、エーテル、およびアロエ抽出物、Hetester SSS、Cetiol OE、Lexol IPL、Performalene 400、セチルアルコール、オクチルパルミテートネオペンチルグリコールヘプタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート、オクチルドデシルネオペンタノエート、アロエベラのactiphyte、Trivent NP−13、C12〜15アルキルベンゾエート、およびその混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項26】
前記保湿組成物が、防虫剤をさらに含む、請求項1、4、5に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項27】
前記防虫剤が、DEET、ブチルアルコール、フタル酸ジメチル、エチルヘキサンジオール、インダロン、ジ−n−プロピルイソシンコロネート(di−n−propylisocinchoronate)、ビシクロヘプテン、ジカルボキシイミドおよびテトラヒドロフルアルデヒドからなる群より選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
0〜1%の臭い中和剤または芳香剤をさらに含む、請求項1、2、3、4、5、および6に記載の水分損失を防止するための組成物。
【請求項29】
皮膚からの水分損失を防止するための組成物であり、0〜3%のミクロスフィア、0.01〜1%のdl−アルファトコフェロール、0.5〜5%のベンジルアルコール、0〜0.025%のEDTA、0〜0.5%のメチルパラベン、0〜0.5%のプロピルパラベン、0.1〜5%のジメチコン、0.5〜5%のPVP/エイコセンコポリマー、0.1〜2%のCrill 6、0.05〜2%のPemulen TR−2、0.5〜5%のCremophor GS−32、1〜2%のトリエタノールアミン、2〜10%のソルビトール、0.5〜10%のステアリン酸、および50〜90%の水を含む、組成物。
【請求項30】
皮膚からの水分損失を防止するための組成物であり、0〜12%のミクロスフィア、0.5〜2%のGermaben II、0.0025〜.01%のEDTA、0.05〜0.5%のジメチコン、3〜5%のCenwax ME、4〜6.5%のPerfecta、3〜5%のモノステアリン酸グリセリン、0.025〜0.5%のアロエゲル、1〜3%のトリエタノールアミン、2〜7%のグリセロール、1〜3%のステアリン酸、1.5〜4%のParamount B、0.15〜0.75%Carbopol 2984、2〜7%の尿素、0.2〜0.7%の芳香剤、50〜75%の水を含む、組成物。
【請求項31】
皮膚からの水分損失を防止するための組成物であり、0〜6%のミクロスフィア、1〜3%のベンジルアルコール、0.01〜2%のたら肝油、0.01〜2%のアロエベラリポ/アロエ油エキス、10〜20%の軽鉱油、0.1〜5%のジメチコン、0.95〜12.5%のワックス、1〜5%のArlacel 186、15〜25%のソルビトール溶液、0.02〜1%の芳香剤、5〜15%の酸化亜鉛、および10〜68.01%の水を含む、組成物。
【請求項32】
皮膚からの水分損失を防止するための組成物であり、1〜15%のミクロスフィア、0.05〜1%の保存剤、1〜7%のPermethyl 101A、0.01〜2%のジメチコン、0.01〜1%のビタミンE、1〜10%の乳化剤、0.01〜1%のdl−パンテノール、1〜10%のグリセリン、0.1〜7.5%の皮膚軟化剤、0.01〜1%の芳香剤、1〜5%のジヒドロキシアセトン、0〜0.1%のクエン酸、および39.4〜94.81%の水を含む、組成物。
【請求項33】
請求項1〜32のいずれかに記載の保湿剤組成物を皮膚に塗布することにより、該皮膚からの水分損失を防止するための方法であり、該保湿剤が、0〜6%のミクロスフィア、1〜3%のベンジルアルコール、0.01〜2%のたら肝油、0.01〜2%のアロエベラリポ/アロエ油エキス、10〜20%の軽鉱油、0.1〜5%のジメチコン、0.95〜12.5%のワックス、1〜5%のArlacel 186、15〜25%のソルビトール溶液、0.02〜1%の芳香剤、5〜15%の酸化亜鉛、および10〜68.01%の水を含む組成を有する、方法。
【請求項34】
請求項1、2、および7〜32のいずれかに記載の保湿剤を、皮膚の肛門周囲領域に塗布することにより、該皮膚からの水分損失を防止するための方法。
【請求項35】
前記皮膚の前記肛門周囲領域を、おむつでおおうステップ
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
請求項1〜32のいずれかに記載の保湿剤組成物を、皮膚に塗布し、該皮膚の領域を衣料品でおおうことにより、該皮膚からの水分損失を防止するための方法。
【請求項37】
前記衣料品が、フットウェア用品である、請求項36に記載の方法。

【公表番号】特表2011−521890(P2011−521890A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539765(P2010−539765)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/087316
【国際公開番号】WO2009/085889
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(398029706)シェーリング−プラウ ヘルスケア プロダクツ,インコーポレイテッド (30)
【Fターム(参考)】