説明

皮膚処理添加剤を含む繊維、不織布、多孔質フィルム及び発泡体を製造する方法

本発明は、1つより多い皮膚処理の利点、及び/又は、改善された皮膚処理の利点を有する繊維、発泡体、フィルム、及び不織布、及びこのような繊維、発泡体、フィルム、及び布を組み込む製品を提供する。本発明は、さらに、多数の皮膚処理の利点を有する繊維、不織布、多孔質フィルム、及び発泡体を形成する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚処理添加剤を含む繊維、不織布、多孔質フィルム及び発泡体を製造する方法、及び皮膚処理添加剤を含む繊維、不織布、フィルム及び発泡体、並びにこれらを組み込む製品に関する。
【背景技術】
【0002】
不織布は、吸収性パーソナルケア製品、衣料、医療品、及び清掃製品を含む広域に渡る適用例に有益である。不織パーソナルケア製品は、おむつ、トレーニングパンツのような子供用ケア用品、生理用ナプキンのような婦人用ケア用品、及び失禁用製品のような成人用ケア用品を含む。不織衣料は、保護作業服及び手術着のような医療用衣料を含む。他の不織衣料製品は、不織創傷包帯及び外科包帯を含む。不織布を含む清掃製品は、タオル及び拭取材を含む。さらに他の不織布の用途がよく知られている。上記のものは、網羅的なものではない。
【0003】
不織布の種々の特性は、異なる適用例に対する不織布の適合性を定める。不織布は、異なるニーズに適合するように異なる特性の組み合わせを有するように設計することができる。不織布の可変の特性は、湿潤性、分配、及び吸収性のような液体取り扱い特性、引張り強さ及び引き裂き強さのような強度特性、柔らかさ特性、磨耗抵抗のような耐性特性、及び美観特性を含む。
【0004】
不織布の製造は、高度に発展した技術である。一般に、不織布及びこれらの製造は、フィラメント又は繊維を形成し、該フィラメント又は繊維が重なり合うか又は交絡するようにキャリア上に堆積することを含む。望まれる布の一体性の程度に応じて、次いで、布のフィラメント又は繊維を、接着剤、熱又は圧力の適用、又はその両方、音波結合技術、又はニードル或いは水噴射による交絡などのような手段により結合することができる。この一般的な説明において繊維又はフィラメントを製造する幾つかの方法があるが、2つの通常用いられる方法は、スパンボンディング及びメルトブローイングとして知られており、結果として得られる不織布は、それぞれスパンボンド布及びメルトブロー布として知られている。
【0005】
一般に述べられるように、スパンボンド不織布を製造する方法は、熱可塑性材料を紡糸口金を通して押し出し、押し出された材料を冷却して高速空気流によりフィラメントに引き出して、形成面上にランダムなウェブ又は布を形成することを含む。このような方法は、溶融紡糸と呼ばれる。スパンボンド法は、一般に、例えば、マツキ他に付与された米国特許番号第3,802,817号、Dorshner他に付与された米国特許番号第4,692,618号、Appel他に付与された米国特許番号第4,340,563号、Kinneyに付与された米国特許番号第3,338,992号及び第3,341,394号、Levyに付与された米国特許番号第3,502,538号、Hartmanに付与された米国特許番号第3,502,763号及び第3,909,009号、Dobo他に付与された米国特許番号第3,542,615号、及びHarmonに付与されたカナダ特許番号第803,714号を含む幾多の特許に定められる。
【0006】
一方、メルトブロー不織布は、熱可塑性材料を1つ又はそれ以上のダイを通して押し出し、高速の空気流、通常は加熱空気を吹き込み、押し出しダイを通過させて、空気により運ばれたメルトブロー繊維カーテンを生成し、この繊維のカーテンを形成面上に堆積させて、ランダムな不織ウェブ又は布を形成する。メルトブロー法は、一般に、例えば、ワシントンD.C.のNaval Research Laboratoryにおいて行われた研究を述べるIndustrical and Engineering Chemistry、第48巻、第10号(1956)の1342ないし1346ページにおける「Superfine Thermoplastic Fibers」というタイトルのWendtによる記事、1954年4月15日付けのNaval Research Laboratory Report 111437、米国特許番号第4,041,203号、第3,715,251号、第3,704,198号、第3,676,242号、及び第3,595,245号、及び英国明細書第1,217,892号を含む幾多の刊行物に述べられている。
【0007】
スパンボンド不織布及びメルトブロー不織布は、通常は、布を形成するフィラメント又は繊維の直径及び分子配向により区別することができる。スパンボンドフィラメント又は繊維及びメルトブローフィラメント又は繊維の直径は、平均断面寸法である。スパンボンドフィラメント又は繊維は、典型的には、6ミクロンより大きい平均直径を有し、多くの場合、12から40ミクロンまでの範囲の平均直径を有する。メルトブロー繊維は、典型的には、6ミクロンより小さい平均直径を有する。しかし、少なくとも6ミクロンの直径を有する大きなメルトブロー繊維も生成できるため、分子配向を用いて、同様な直径のスパンボンドフィラメント及び繊維及びメルトブローフィラメント及び繊維を区別することができる。所定の繊維又はフィラメントの大きさ及びポリマーにおいては、スパンボンド繊維又はフィラメントの分子配向は、典型的には、メルトブロー繊維の分子配向より大きい。ポリマー繊維又はフィラメントの相対分子配向は、同じ直径を有する繊維又はフィラメントの引張り強さ及び複屈折を測定することにより求めることができる。
【0008】
繊維及びフィラメントの引張り強さは、該繊維及びフィラメントが破断するまで、これらを延伸するのに必要な応力の尺度である。
【0009】
複屈折数は、INDA Journal of Nonwovens Research(第3巻、第2号、27ページ)の春1991号に述べられる方法により計算される。ポリマー繊維及びフィラメントの引張り強さ及び複屈折数は、特定のポリマーその他の要因によって異なるが、所定の繊維又はフィラメントの大きさ及びポリマーにおいては、スパンボンド繊維又はフィラメントの引張り強さは、典型的には、メルトブロー繊維の引張り強さより大きく、スパンボンド繊維又はフィラメントの複屈折数は、典型的には、メルトブロー繊維の複屈折数より大きい。
【0010】
従来技術における進歩にもかかわらず、依然として、1つより多い皮膚処理添加剤を含む改善された不織布を提供し、多数の皮膚処理の利点を与える不織布を製造する方法を提供する必要性がある。
【発明の開示】
【0011】
従来技術で遭遇する困難及び問題に対応して、新規な材料及び材料を製造するための方法が発見された。一実施形態においては、本発明は、(a)熱可塑性樹脂と、第1の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの溶融添加剤をブレンドすること、(b)該熱可塑性樹脂及び該少なくとも1つの溶融添加剤を含むブレンドから繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成すること、及び(c)該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に、第2の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの外用添加剤を付着させることからなる、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成する方法を提供する。少なくとも1つの外用添加剤は、(a)皮膚処理添加剤の粒子又は少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に静電ピンニングすること、(b)該少なくとも1つの外用添加剤を含む溶液、エマルションその他の混合物を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に噴霧すること、(c)該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱し、次いで、該少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させること、(d)該繊維、不織布、多孔質フィルムの外面の少なくとも一部を加熱し、該少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させること、(e)該少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させて、次いで、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱すること、及び、(f)該少なくとも1つの外用添加剤を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に被覆又は付着させることで構成された群から選択されるステップにより、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部の上に堆積させることができる。溶融添加剤は、ポリジメチルシロキサン化合物、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン、アミン官能シリコーン、シリコーンガム、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマ、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、及び脂質、及びこれらの誘導体で構成された群から選択することができる。例えば、溶融添加剤は、ステロール、及び、又は、フィトステロールを含むことができ、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.1重量パーセントから約10重量パーセントまで、又は、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.25重量パーセントから約5重量パーセントまで、さらに、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約1重量パーセントから約2重量パーセントまでを構成することができる。外用添加剤は、植物抽出物、粘土粒子、タルク粒子、窒化ホウ素粒子、コーンスターチ、ゼオライト、酸化亜鉛、ヒアルロン酸、キトサン、及び化学的に改質された硫酸化キトサンで構成された群から選択することができる。
【0012】
1つの特定の実施形態においては、本発明は、熱可塑性樹脂と脂質である少なくとも1つの溶融添加剤とをブレンドすること、及び該熱可塑性樹脂及び該脂質を含むブレンドから繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成することからなる、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成する方法を提供する。
【0013】
さらに別の実施形態においては、本発明は、熱可塑性樹脂及び少なくとも1つの皮膚処理添加剤からなるブレンドを含む多成分繊維を提供し、この繊維は外面を有し、この外面の少なくとも一部は、第2の皮膚処理添加剤を含む。第1の皮膚処理添加剤は、ポリジメチルシロキサン化合物、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン、アミン官能シリコーン、シリコーンガム、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマ、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、及び脂質、及びこれらの誘導体、で構成された群から選択することができる、例えば、ジメチコン、ステロール又はフィトステロール、特に大豆ステロールとすることができ、該多成分繊維の約0.1重量パーセントから約10重量パーセントまで、又は、該多成分繊維の約0.25重量パーセントから約5重量パーセントまで、さらに、該多成分繊維の約1重量パーセントから約2重量パーセントまでを構成することができる。第2の皮膚処理添加剤は、植物抽出物、粘土粒子、特に、500マイクロメートルより小さい平均粒径を有する粘土粒子、タルク粒子、窒化ホウ素粒子、コーンスターチ、ゼオライト、酸化亜鉛、ヒアルロン酸、キトサン、及び化学的に改質された硫酸化キトサンで構成された群から選択することができる。
【0014】
本発明は、さらに、このような多成分繊維を含む不織布、及びこのような不織布及び繊維を含む絆創膏のような吸収性物品及びおむつのようなパーソナルケア製品を提供する。
【0015】
定義
ここで用いられる以下の用語は、文脈から異なる意味が求められるか又は異なる意味が表記される場合を除いて特定の意味をもち、また、特に指定のない限り、単数は通常複数を含み、複数は通常単数を含む。
【0016】
「約」「ほぼ」のような程度を表す言葉は、ここでは、「記載された条件に内在する製造公差及び材料公差が与えられた場合は〜で、又は〜付近で」という意味で用いられ、かつ、本発明の開示内容の利点を不当に利用する無法な権利侵害を防ぐために用いられ、正確な又は絶対的な図面は、本発明の理解を助けるものとして記載される。
【0017】
ここで用いられる「吸収性製品」、又は「パーソナルケア吸収性製品」という用語は、おむつ、トレーニングパンツ、水着、吸収性アンダーパンツ、成人用失禁用製品、衛生拭取材、拭取材、婦人衛生製品、創傷包帯、授乳パッド、徐放性パッチ、絆創膏、遺体用製品、獣医用製品、衛生用品などを意味する。
【0018】
ここで用いられる「備え」、「備えて」という語、及び「備える」を語根とするその他の派生語は、記載の特徴、要素、完全体、段階、又は構成材のいずれかの存在を指定する、幅広い解釈ができる用語とされることを意図されており、1つ又はそれ以上のその他の特徴、要素、完全体、段階、構成材、又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではない。
【0019】
ここで用いられる「布」という用語は、織られた、編まれた、及び不織の繊維ウェブの全てを指すのに用いられる。
【0020】
ここで用いられる「繊維」という用語は、テキスタイル及び不織布が一般に製造される糸のような物体又は構造を指す。「繊維」という用語は、連続的なフィラメント及び不連続なフィラメントの両方、及びその厚さ又は直径より大幅に大きい長さを有する他の糸のような構造を含むことを意味する。
【0021】
ここで用いられる「メルトブロー繊維」という用語は、融解した熱可塑性材料を、複数の微細な、普通は円形のダイ毛細管を通じて、収束する高速の普通は高温のガス(例えば空気)流の中へ融解糸又はフィラメントとして押し出し、熱可塑性材料のフィラメントがガス流によって細められ、直径がマイクロファイバーの直径にまで縮小されることにより形成される小直径の繊維を意味する。その後、メルトブロー繊維は、高速ガス流により運ばれ、集積面に堆積されて、不規則に分散されたメルトブロー繊維のウェブを形成する。このような工程は、例えば、ビューティン他に付与された米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブロー繊維は、連続的又は非連続的なマイクロファイバーであり、一般的には平均直径が約10ミクロン以下であり、形成面に堆積されるときに通常は粘着性がある。
【0022】
ここで用いられる「多層ラミネート」という用語は、複合構造に積層された2つ又はそれ以上の材料層を含むラミネートのことを意味する。例えば、層の1つ又はそれ以上は、スパンボンド層であってもよいし、及び/又は、層の幾つかは、メルトブロー層であってもよい。多層ラミネートの1つの特定の例は、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)ラミネートである。他の多層ラミネートは、ブロック他に付与された米国特許第4,041,203号、コリエ他に付与された米国特許第5,169,706号、ポッツ他に付与された米国特許第5,145,727号、パーキンス他に付与された米国特許第5,178,931号、及びティモンズ他に付与された米国特許第5,188,885号に開示される。多層ラミネートは、移転する成形ベルトの上に、初めにスパンボンド布層、次にメルトブロー布層、最後に別のスパンボンド層を連続的に堆積し、次いで後述する方法でこのラミネートを結合することにより形成することができる。或いは、これらの布層を個々に作成し、ロールに集積し、別々の結合ステップにより組み合わせてもよい。このような布は、普通は、1平方ヤード当たり約0.1オンスから12オンス(1平方ヤード当たり3から400グラム)、より特定的には約0.75osyから約3osyの坪量をもつ。多層ラミネートはまた、多くの異なる形状の、種々の数のメルトブロー層又は多数のスパンボンド層を有することができ、例えばSMMS、SM、SFS等のフィルム(F)又はコフォーム材料のようなその他の材料を含んでいてもよい。
【0023】
ここで用いられる「不織」及び「不織布又はウェブ」という用語は、編まれた布のような識別可能な形態ではなく、個々の繊維、フィラメント又は糸が重なり合わされた構造をもつウェブを意味する。不織布又は不織ウェブは、例えば、メルトブロー法、スパンボンド法、及びボンデッドカーデッドウェブ法などのような多くの方法により形成される。不織布の坪量は、普通は1平方ヤード当たりの材料のオンス数(osy)か、又は1平方メートル当たりのグラム数(gsm)で表され、有用な繊維の直径は、普通はミクロンで表される。(osyからgsmに換算するには、osyに33.91を掛ければよい。)
【0024】
ここで用いられる「スパンボンドウェブ」という用語は、融解した熱可塑性材料を、紡糸口金の複数の微細な普通は円形の毛細管からフィラメントとして押し出し、次いで、押し出されたフィラメントの直径を、例えば、アッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、ドーシュナー他に付与された米国特許第3,692,618号、マツキ他に付与された米国特許第3,802,817号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号及び3,341,394号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号、及びドーボー他に付与された米国特許第3,542,615号におけるように、急速に縮小することにより形成される小直径の繊維を指す。スパンボンド繊維は、通常は、形成面に堆積される時には粘着性がない。スパンボンド繊維はほぼ連続しており、その繊維直径(少なくとも10のサンプルから)は、約7ミクロン以上、より特定的には約10から約20ミクロンの間である。
【0025】
これらの用語は、本明細書の残りの部分において付加的な言葉で定義され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
上述したように、本発明は、(a)熱可塑性樹脂と第1の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの溶融添加剤とをブレンドすること、(b)該熱可塑性樹脂及び該少なくとも1つの溶融添加剤を含むブレンドから繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成すること、及び(c)該繊維、不織布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に、第2の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの外用添加剤を付着させることからなる、繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成する方法を提供する。外用皮膚健康添加剤は、内用皮膚健康添加剤と同じ皮膚健康添加剤であってもよいし、又は、多くの場合においては、内用皮膚健康添加剤とは異なる皮膚健康添加剤である。本発明はまた、皮膚処理の利点を与える1つ又はそれ以上の皮膚処理添加剤を含む繊維、不織布、フィルム及び発泡体を提供する。1つ又はそれ以上の皮膚処理添加剤を含む繊維、不織布、フィルム及び発泡体は、おむつ、トレーニングパンツ、成人用失禁製品、衛生拭取材、幼児及び成人用湿式拭取材、皮膚洗浄拭取材、乾式拭取材、産業用拭取材、婦人用衛生製品、創傷包帯、絆創膏、トイレットペーパー、化粧紙などのようなパーソナルケア吸収性製品の構成材として有用である。例えば、本発明の合成繊維は、トイレットペーパー、化粧紙その他のセルロース繊維を含む拭取材のセルロースベースのシートに組み込まれてもよい。
【0027】
例えば、繊維、不織布、フィルム及び発泡体のようなパーソナルケア吸収性製品の構成材の多くは、熱可塑性樹脂で構成されている。熱可塑性樹脂は、熱処理可能なポリマー、通常は合成ポリマーである。熱可塑性樹脂は、熱によって軟化し、繊維及びフィルムのような成形品に形成でき、次にそれをおむつのような最終製品に変換できる。熱可塑性樹脂は、容易に入手可能であり、周知である。種々広範な熱可塑性樹脂が、本発明に好適である。本発明に好適な提案される熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブチレンのようなポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、乳酸の熱処理可能なポリマー及びコポリマー、ポリウレタン、などが挙げられるが、これらに限定されない。提案されるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、並びにエチレン及びプロピレンのポリマー及びコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。さらに提案されるポリオレフィン樹脂の市販例としては、テキサス州ヒューストン所在のExxonからの3445ポリプロピレン、及びミシガン州ミッドランド所在のDow Chemical CompanyからのXUS61800.41ポリエチレンが挙げられる。本発明は、後の実施例において、並列2成分繊維の第1のポリオレフィンとして3445ポリプロピレン、及び並列2成分繊維の第2のポリオレフィンとしてXUS61800.41の使用することによって示される。
【0028】
一般に、皮膚処理添加剤は、皮膚の刺激作用を防ぐ若しくは軽減する、又は皮膚のバリア組成を補助する、或いは1つ又はそれ以上の皮膚処理の利点を与える、あらゆる化学組成物又は化学物質を含む。皮膚処理添加剤は、とりわけ、選択された皮膚処理添加剤の熱安定性、及び、繊維、布、フィルム又は発泡体を形成するのに必要とされる条件に耐える選択された皮膚処理添加剤の能力に応じて、繊維、不織布、フィルム又は発泡体を形成するために用いられる組成物の内部に組み込まれてもよいし、及び/又は、繊維、不織布、フィルム又は発泡体の表面又は外用に局所的に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、内用添加剤は、繊維、布、フィルム又は発泡体の表面にブルームするのが望ましい。本発明の繊維、布、フィルム及び発泡体は、さらに、洗浄性を高める組成物、例えば界面活性剤、植物抽出物、香料、及びオレンジの花、バラ、ジャスミン、シナノキの花その他の抽出物のような他の皮膚ケア成分、並びに臭気制御又は臭気調整組成物のような付加的な内用及び/又は外用添加剤を含んでもよい。
【0029】
繊維、不織布、フィルム又は発泡体を形成するのに用いられる組成物の内部に組み込むことができる皮膚処理添加剤は、該繊維、不織布、フィルム又は発泡体を形成するのに必要な処理条件に耐えることができる皮膚処理添加剤を含む。内部に組み込むことができる提案される皮膚処理添加剤は、皮膚処理の利点を与えるような有機化合物、例えば、オルガノシリコーンを含む。提案される内用皮膚処理添加剤は、皮膚処理添加剤及び熱可塑性樹脂を溶融ブレンドするのに必要な処理条件下で熱的に安定するものである。さらに、内用皮膚処理添加剤が、繊維、布、フィルム又は発泡体の表面に移動又は「ブルーム」し、該添加剤が、該繊維、布、フィルム又は発泡体の表面で利用可能になることが望ましい。そのため、繊維、布、フィルム又は発泡体の着用者と接触する皮膚処理添加剤の相対量が増加する。ブルーミングは、表面で利用可能な皮膚処理添加剤を補充することができる。内部に組み込むことができる提案される皮膚処理添加剤としては、ジメチコン及びそれらの誘導体のような皮膚軟化剤、ペトロラタム、ホワイトペトロラタム、鉱油、並びにステロール、フィトステロール、大豆ステロール及びそれらの誘導体のような脂質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
前述したように、溶融処理の間に皮膚処理添加剤が遭遇する高温にて破壊しない皮膚処理添加剤は内部に用いることができる。例えば、大豆ステロールは、大部分のポリエチレン及びポリプロピレン樹脂が押出成形される温度で安定しているので、溶融ブレンドすることができ、或いは別の方法によって大部分のポリエチレン及びポリプロピレン樹脂と共に処理できる。例えば、内部にあり、熱可塑性樹脂と溶融ブレンドされる皮膚処理添加剤は、少なくとも約410°F(約210℃)まで熱的に安定していることが望ましい。さらに、こうした内用皮膚処理添加剤は、少なくとも約450°F(約230℃)まで熱的に安定していることがより望ましい。熱可塑性樹脂、例えば、ポリエステルが高い溶融処理温度を有する場合には、内用皮膚処理添加剤は、約500°F(約260℃)まで熱的に安定している必要がある。さらに、内用添加剤は、高度に揮発性でなく、溶融又は半溶融熱可塑性樹脂に十分可溶性であることが望ましい。
【0031】
溶融添加剤として組み込むことができる1つの提案される部類の内用皮膚処理添加剤としては、ポリシロキサン化合物が挙げられる。溶融添加剤として組み込むことができる1つの特に提案される種類の内用皮膚処理添加剤としては、ジメチコンが挙げられる。本明細書で用いられる「ジメチコン」は、一般式CH3[Si(CH32O]xSi(CH33を有する種々のポリシロキサン化合物を含み、室温で0.65から1,000,000センチストークスまでの粘度範囲を有する、トリメチルシロキシ単位で端部がブロックされた完全にメチル化した線状シロキサンポリマーの混合物を含む。ジメチコンは、水に不混和性であるが、エチルエーテルのようなエーテル及びクロロホルムとは混和性がある。別の提案される種類のポリシロキサン化合物としては、アルキルシリコーンが挙げられる。好適なアルキルシリコーンの例としては、C24−C28アルキルジメチコン、C30アルキルジメチコン、セチルメチコン、ステアリルメチコン、セチルジメチコン、ステアリルジメチコン、セロチルジメチコン及びフェニルジメチコンといった化合物が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル置換されたポリシロキサンは、内用皮膚処理添加剤として用いることができる。提案されるアルキル置換されたポリシロキサンとしては、1つ又はそれ以上のアミノ、カルボキシル、ヒドロキシル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒドケトン、アミドエステル及び/又はチオール基で置換されたアルキルポリシロキサンが挙げられる。1つの提案される実施形態では、ポリオレフィン樹脂が、繊維、不織布又はフィルムに形成される前に、少なくとも1つの湿潤剤が該ポリオレフィン樹脂に組み込まれるか、或いは別の方法により加えられる。望ましくは、湿潤剤は界面活性剤であり、より望ましくは、湿潤剤は、エトキシル化シロキサンのようなシリコンベースの界面活性剤である。界面活性剤は、繊維及び/又は不織布の液体、望ましくは水性液体に対する表面相互作用を変化させる。MASIL SF19界面活性剤はジメチコンコポリオールであり、エトキシル化シロキサン、より正確にはエトキシル化トリシロキサン、さらにより正確にはエチレンオキシド基を有するトリシロキサンであり、エトキシル化モノグリセリド及びジグリセリドの両方を含む。MASIL SF19界面活性剤は、イリノイ州Gurnee所在のBASF(以前はPPGの製品)から得ることができる。湿潤剤又はジメチコンは、あらゆる既知方法により熱可塑性樹脂に組み込んでもよいし、或いは別の方法により加えてもよい。例えば、湿潤剤及びジメチコンを、熱可塑性樹脂又は別の樹脂と化合し、次いで、押出成形機に直接注入することによって、繊維、布、フィルム又は発泡体を形成するのに用いられる熱可塑性樹脂に加えてもよいし、或いは繊維若しくは発泡体の形成又は布若しくはフィルムの製造の前に化合することによって熱可塑性樹脂に組み込んでもよい。
【0032】
溶融添加剤として組み込むことができる別の提案される部類の内用皮膚処理添加剤としては、脂質が挙げられる。1つの提案される実施形態においては、脂質は、本発明の組成物及び方法においては、内用皮膚処理添加剤として含まれる。処理条件下で熱的に安定している脂質は、熱可塑性樹脂を、繊維、不織布又はフィルムに形成する前に該熱可塑性樹脂に組み込むか、或いは別の方法によって加えることが望ましい。脂質は、一般に、脂肪及び脂肪誘導物質であり、これらは、相対的に水に不溶性であるが、ベンゼン、クロロホルム、アセトン、エーテルなどのような有機溶媒には可溶性がある脂肪、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、ステロイドアルコール、オイル、ワックス、ステロール及びグリセリドのような有機化合物を含むが、これらに限定されない。脂質の例は周知である。提案される脂質の例としては、動物及び植物両方に由来するステロールが挙げられる。
【0033】
植物由来のステロールである提案されるフィトステロールの例は、エルゴステロールである。フィトステロールの提案される市販例は、オハイオ州シンシナティ所在のCognis CorporationからのGENEROL122N PRL精製大豆ステロールである。本発明は、後の実施例にてGENEROL122N PRL大豆ステロール(製品番号UYICI50.001)を用いることによって示される。提案される脂質の他の例としては、ラノリン、ヒマシ油、ルリヂサ油、アマニ油及び菜種油のようなトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
第1の皮膚処理添加剤及び加工助剤のような他の付加的な添加剤又は成分は、添加剤及びベース熱可塑性樹脂の混合物その他の組み合わせを溶融ブレンドすることによって熱可塑性組成物に組み込むことができる。溶融ブレンドの方法は周知であり、添加剤及び樹脂のマスターバッチを製造し、次いで、該マスターバッチをベース熱可塑性樹脂と組み合わせるような方法を含む。添加剤及び熱可塑性樹脂を組み合わせて、例えば、押出成形機にて溶融ブレンドし、有効かつ一様に該添加剤と該熱可塑性樹脂とを混合し、それによって本質的に均一な溶融混合物を形成することができる。次いで、本質的に均一な溶融混合物は冷却され、後続処理のためにペレット化されるか、又は、例えば、フィルムに押出成形できる。或いは、溶融混合物を直接繊維若しくは不織布を形成するための紡糸パックその他の装置に送ってもよい。本発明の成分を互いに混合する他の方法も可能であり、当業者には容易に認識されるであろう。例えば、添加剤はまた、直接、押出成形機に接合されたキャビティミキサを用いて、直接、押出成形機に計量供給してもよい。
【0035】
皮膚処理添加剤は、種々の濃度で溶融混合物に含むことができる。しかし、皮膚処理添加剤は、繊維、布、フィルム、発泡体又は多成分構造の成分の重量に対して、約0.1重量%から約10重量%までの濃度の内用添加剤で含まれることが提案される。さらに提案される内用添加剤濃度は、繊維、布、フィルム、発泡体又は多成分構造の成分の重量に対して、内用添加剤が約0.25重量%から約5重量%までの範囲に及ぶものである。さらに提案される内用添加剤の濃度は、繊維、布、フィルム、発泡体又は多成分構造の成分の重量に対して、内用添加剤が約1重量%から約2重量%までの範囲に及ぶものである。添加剤濃度は、大きく変化することがあり、特に、添加剤の効力、処理可能性、及びコストに依存することに留意すべきである。
【0036】
熱可塑性樹脂及び少なくとも1つの第1の内用皮膚添加剤を含む熱可塑性組成物は、パーソナルケア物品の皮膚接触構成材として有用な繊維、不織布、フィルム又は発泡体のような種々の物品又は形状に形成されるか、或いは別の方法により加工できる。
【0037】
繊維、不織布、フィルム及び発泡体の製造方法は周知である。不織布は、その通気性のために、パーソナルケア用途に特に望ましい。不織布を形成する方法は既知であり、上で定義されるような溶融紡糸法及びスパンボンド法が挙げられる。
【0038】
本発明は、熱可塑性樹脂及び皮膚処理添加剤、例えば、大豆ステロール及び/又はジメチコンの溶融混合物から2成分連続フィラメント及びスパンボンド布を形成することを含む不織布を製造する方法によって例示的な実施形態にて示される。本発明は、2成分スパンボンド布を製造する方法によって示されるが、本明細書に記載の組成物からフィルム及び発泡体を製造する方法、並びに不織布及び繊維を製造するその他の方法も可能であり、当業者には容易に認識されるであろう。図2を参照すると、本発明の例示的な方法が示され、本明細書にて説明される。図2は、2成分連続フィラメント及びスパンボンド布を製造するように配置された加工ラインを示す。本発明は、単一成分フィラメント、セルロースベースのフィラメント、ステープル繊維及び/又は2つより多い成分を有する多成分フィラメントを含むフィラメント混合物などを用いて製造された不織布、並びに、他の種類の不織布及びフィルム及び発泡体を包含することも理解すべきである。さらに、当該技術分野において既知であるペンタローバル繊維、トリT字形繊維、H字形繊維、x字形繊維及びその他の形状の繊維のような成形繊維を用いることが望ましい。成形繊維の使用は、繊維及びこうした繊維を含む不織布の粒子捕捉率を増加できると考えられている。
【0039】
示された加工ラインは、2つの押出成形機20A及び20Bを含む。第1の押出成形機20Aは、一次ポリマー成分Aを押し出し、第2の別の押出成形機20Bは、接着性ポリマー成分Bを押し出す。以下の実施例においては、一次ポリマー成分Aは、テキサス州ヒューストン所在のExxonからの3445ポリプロピレンであり、接着性成分Bは、ミシガン州ミッドランド所在のDow Chemical CompanyからのXUS61800.41であった。ポリマー成分Aは、第1のホッパーから押出成形機Aに供給され、ポリマー成分Bは第2のホッパーから押出成形機20Bに供給される。皮膚処理添加剤は、押出成形機20A及び20Bのいずれか又は両方に供給してもよいし、或いは成分A及びBがそれぞれの押出成形機に供給される前に、これらの成分のいずれか又は両方に含まれてもよい。
【0040】
1つの提案される実施形態においては、本発明の繊維又は不織布は、例えば2成分繊維のような多成分繊維であるか、又はこれを含み、それによって、繊維又は布全体に必要とされる内用皮膚処理添加剤の量を減らすことができる。例えば、本発明の2成分繊維は、必要とされる皮膚処理添加剤の全体量を減らしつつ、該皮膚処理添加剤の処理可能性への悪影響があるとすれば、それを低減するように、ポリプロピレンのコア及び皮膚処理添加剤を含む同じポリプロピレンのシースを有する繊維を含んでいてもよい。2成分繊維を含む多成分繊維は周知である。2成分繊維の提案される構成としては、並列構成及びシース・コア構成が挙げられる。2成分繊維及びその他の多成分繊維の並列構成及びシース・コア構成も周知である。本明細書に用いられる多成分及び2成分繊維は、1つのベースポリマーが1つより多い成分に用いられ、一方の成分は他方の成分とは異なる量で添加剤その他の化合物を含むような多成分繊維及び2成分繊維を含んでいてもよい。多成分繊維は、Pike他に付与された米国特許第5,382,400号に記載されるように周知であり、全て本明細書に参考として組み込まれる。
【0041】
押出成形機から、ポリマー成分をそれぞれのポリマー導管を通して紡糸口金30に至らせる。2成分フィラメントを押出成形するための紡糸口金は、当業者に既知であり、そのため本明細書では詳細には説明しない。一般的に述べると、紡糸口金30は、一方の上部に他方が積み重ねられた複数のプレートを含む紡糸パックを含有するハウジングを含み、開口部は、ポリマー成分A及びBが、紡糸口金30を別々に通るように向けるための流路を生成するようなパターンで配置される。紡糸口金30は、1つ又はそれ以上の列に配置された開口部を有する。紡糸口金の開口部は、ポリマーが紡糸口金30を通って押出成形される場合に、フィラメント10の下方に延びるカーテンを形成する。本発明の目的においては、紡糸口金30は、並列又はシース/コアの2成分フィラメントその他の種類のフィラメントを形成するように配置されてもよい。図示される加工ラインは、さらに、紡糸口金30から延びるフィラメントのカーテンに隣接して配置された急冷エアブロア40を含む。急冷ブロア40からの空気は、紡糸口金30から延びるフィラメントを急冷する。急冷空気は、図示されるように、フィラメントカーテンの片側又は両側から向けることができる。
【0042】
繊維引き延ばし装置(FDU)又は吸引装置50は、急冷エアブロア40の下方に示され、急冷されたフィラメントを受け取る。ポリマーを溶融紡糸するのに用いられる繊維引き延ばし装置又は吸引装置は既知である。本発明の方法に用いるための好適な繊維引き延ばし装置としては、全て本明細書に参考として組み込まれる、米国特許番号第3,802,817号述べられ示される種類の線状繊維吸引装置、米国特許番号第4,340,563号に述べられ示される種類の線状引き延ばしシステム、米国特許番号第3,692,618号及び第3,423,266号に述べられ示される種類の引き出しガンが挙げられる。一般的に、繊維引き延ばし装置50は、経路の片側から侵入し、該経路を通って下方に流れる空気を吸引することによってフィラメントが引き込まれる細長い垂直方向の経路を含む。ある形状にされた、エンドレスの少なくとも部分的に小孔のある形成面60が、繊維引き延ばし装置の出口開口部からの連続フィラメントを収集して受け取るために、繊維引き延ばし装置50の下方に配置される。形成面60は、連続的な加工を与えるために、図示されるように、ガイドローラの周りを移動するベルトであってもよい。真空源65は、形成面60の下方に配置され、ここで、フィラメントが堆積されて、該フィラメントを該形成面60に対して引張るようにすることが望ましい。形成面60は、図2においてはベルトとして示されるが、形成面は他の形態、例えば、ドラムにすることもできることが理解される。
【0043】
図2に示される実施形態においては、形成面に集積されたフィラメントは、布にある程度の一体性を与える高温エアナイフ(HAK)70に曝されて、該布が別のワイヤに移ることができるようになる。布の移動は、HAKを用いることなく、これらに限定されないが、真空移動、圧密ロール又は圧縮ロール及びその他の機械的手段を含む他の方法により達成できる。次いで、布を、第2の表面、例えば結合ワイヤに移動する。加工ラインはまた、空気貫流結合機(TAB)80のような1つ又はそれ以上の結合装置を含んでいてもよい。空気貫流結合機は既知であるため、本明細書では詳細に開示しない。一般には、空気貫流結合機80は、1つ又はそれ以上のノズルを通して、高温空気を、表面上及び下方の支持ワイヤ75上のフィラメントウェブに対して向ける。空気貫流結合機80のノズルからの高温空気は、ウェブ及び形成面を通って流れ、ウェブのフィラメントを互いに結合し、固めて、一体化ウェブ、布を形成する。これの代わりに又はこれに加えて、穿孔ローラを含むより通常の空気貫流結合機を、本発明の方法に含んでもよい。最後に、加工ラインは、不織布を取り上げるための巻き取りロール90を含む。当業者は、不織布製造方法が、2つのワイヤを含むことを必ずしも必要とせず、形成領域から結合機領域を通って延びる連続ワイヤを用いても同じ結果を得ることができることを理解するであろう。
【0044】
図示される加工ラインを作動させるために、押出成形機20A及び20Bのホッパーをそれぞれのポリマー成分A及びBで満たす。ポリマー成分A及びBを溶融し、ポリマー導管及び紡糸口金30を通してそれぞれの押出成形機に押し出す。融溶ポリマーの温度は、用いられるポリマーによって異なるが、ポリプロピレン及びポリエチレンをそれぞれ一次成分A及び接着性成分Bとして用いる場合には、ポリマーの所望の温度は、約370°Fから約530°Fまで、望ましくは400°Fから約450°Fまでの範囲である。押し出されたフィラメント10が紡糸口金30の下方に延びるときに、急冷ブロア40からの空気流は、少なくとも部分的にフィラメントを急冷し、必要に応じて、フィラメントの潜在的なクリンプを生成するように用いることができる。急冷空気は、約45°Fから約90°Fまでの温度にて、毎分約100フィートから毎分約400フィートまでの速度で、フィラメントの長さに対して実質的に垂直な方向に流れることが望ましい。フィラメントは、形成面60に集積される前に十分に急冷されて、該フィラメント及び形成面を通過する強制空気により該フィラメントを配置できるようにするべきである。フィラメントを急冷することにより、該フィラメントの粘着性が減少し、その結果該フィラメントが結合前に互いに過度に緊密に接着することがなくなり、形成面上でのフィラメントの集積及び布形成の間に、該形成面にて移動又は配置できるようになる。急冷の後、フィラメントは、繊維引き延ばし装置を通る空気流によって、該繊維引き延ばし装置50の垂直経路の中に引き込まれる。繊維引き延ばし装置は、紡糸口金30の底部より30から60インチだけ下方に配置するのが望ましい。
【0045】
さらに別の実施形態においては、少なくとも1つの付加的な皮膚処理添加剤は、既に内用皮膚処理添加剤を含んでいる繊維、布、フィルム及び発泡体に局所的に又は外用に適用され、付加的な皮膚処理の利点を有する繊維、布、フィルム又は発泡体を与える、及び/又は、繊維、布、フィルム又は発泡体の皮膚処理の利点を改善する。1つより多い皮膚処理添加剤を繊維、布、フィルム及び発泡体に含ませて、多数の皮膚処理の利点を有する繊維、布、フィルム及び発泡体を与える、及び/又は、こうした繊維、布、フィルム及び発泡体の皮膚処理の利点を改善することが望ましい。例えば、ジメチコンのような第1の皮膚処理添加剤を熱可塑性樹脂に溶融ブレンドし、次いで、不織布又は不織布を構成する繊維を形成するために用いて、粘土のような第2の他の皮膚処理添加剤の充填及び保持を増加させることができる。粘土粒子は、繊維又は不織布の表面に被覆してもよいし、或いは別の方法により堆積してもよい。別の例では、脂質を、繊維、不織布又はフィルムに形成される熱可塑性組成物に溶融ブレンドできる。次いで、粘土粒子又は植物抽出物を、繊維、布又はフィルの表面に適用して、1つより多い皮膚処理の利点、すなわち脂質からの第1の皮膚処理の利点、並びに、粘土又は植物抽出物からの第2の皮膚処理の利点を有する繊維、布又はフィルムを与えることができ、或いは粘土及び植物抽出物を共投与して、多数の皮膚処理の利点を有する繊維、布又はフィルムを与えることができる。ジメチコンを加えることにより、内用添加剤としてジメチコンを含む繊維、布、フィルム、発泡体その他の基体の表面における粘土捕捉効率が顕著に向上すると考えられている。故に、1つの実施形態では、本発明は、粘土粒子を軟膏のような半固形物の中に導入する必要のない、不織布のような基体表面に粘土粒子を与える方法を提供する。
【0046】
上述のように、付加的な皮膚処理添加剤、或いは2つ又はそれ以上の皮膚処理添加剤を、繊維、不織布、フィルム又は発泡体の表面に局所的に適用するか、或いは別の方法により加えて、付加的な第2の皮膚処理の利点を与えるか、或いは、繊維、布、フィルム又は発泡体の皮膚処理の利点をさらに改善できる。
【0047】
付加的な皮膚処理添加剤は、(a)皮膚処理添加剤の粒子又は少なくとも1つの皮膚処理添加剤を含む粒子を、繊維、布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に静電ピンニングすること、(b)付加的な皮膚処理添加剤を含む溶液、エマルションその他の混合物を、該繊維、布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に噴霧すること、(c)該繊維、布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱し、次いで、該付加的な皮膚処理添加剤を含む粒子を、該繊維、布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させること、(d)該付加的な皮膚処理添加剤を含む粒子を、該繊維、布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させて、次いで繊維、布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱すること、及び/又は、(e)該付加的な皮膚処理添加剤又は該付加的な皮膚処理添加剤を含む溶液若しくは混合物を、繊維、布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に被覆するか又は付着させることによって、繊維、布、フィルム又は発泡体の表面に局所的に適用するか、或いは別の方法により加えることができる。本明細書に用いられる「付着」とは、接着、固着、被覆、接着、固着、被覆を含む固着又は固定、別の種又は中間体を用いた固着又は固定を含む。
【0048】
外部適用される皮膚処理添加剤を1つの成分として含む液体溶液又は混合物を、移動する不織布の片側又は両側に外部適用するための例示的なプロセスが、図3に示される。本発明は、インライン処理又は別個のオフライン処理ステップにも同等に適用可能であることを当業者は理解すべきである。布12、例えばスパンボンド又はメルトブロー不織布は、支持ロール15の下から、ウェブ12の片側14に適用するための回転スプレーヘッド22を含む処理ステーションに向けられる。さらに、回転スプレーヘッドを含む任意的な処理ステーション18(想像線で図示)を用いて、同様な処理組成物又は別の処理組成物を、支持ローラ17及び19にわたりウェブ12の反対側23に適用することができる。各処理ステーションは、リザーバ(図示せず)からの処理液体30の供給を受け取る。次いで、処理されたウェブは、必要であれば、乾燥機カン(図示せず)その他の乾燥手段の上を通し、次いで、支持ロール25の下を通すことによって乾燥され、ロールとして巻き取ってもよいし、又は意図される用途に変換できる。
【0049】
図4は、本発明の処理組成物を適用する代替的な配置及び方法を示す。図4に示されるプロセスは、「浸漬及び圧搾」プロセスと呼ばれる。浸漬及び圧搾プロセスにおいては、基体は、処理用化学組成物を含有するバスに接触させられ、これは、典型的には、該基体を該バスに浸すことにより行われる。次いで、基体は、2つのゴムローラ間にて制御可能な圧力でニップされて、過剰な飽和剤が除去されることになる。バス濃度、ニップ圧力及び線速度は、基体上の付加レベルを制御するパラメータである。
【0050】
圧搾ローラ108の間のニップは、過剰な処理組成物を除去し、その組成物は受皿109によってバスに戻される。乾燥カン110は、残存する水分を除去する。1つより多い処理組成物が用いられる場合には、浸漬及び圧搾が繰り返されてもよく、基体、例えば、布、フィルム又は発泡体100を、付加的なバス(図示せず)に進めて、浸すことができる。
【0051】
第2の皮膚処理添加剤及びその他の任意的な処理は、繊維、布、フィルム又は発泡体が形成された後、及び繊維、布、フィルム又は発泡体が上で列挙した方法のいずれかによって物品、例えば、おむつに変換された後でさえも、繊維、布、フィルム又は発泡体に適用できる。熱的に安定していない、又は表面にブルームしない皮膚処理添加剤は、内用溶融添加剤として組み込む代わりに、繊維、布、フィルム又は発泡体の表面に局所的に適用すべきである。局所的に適用できる提案される皮膚処理添加剤としては、カオリン及びLAPONITE粘土天然及び合成粘土の両方を含む粘土、並びにアルミニルムシリケート、水酸化アルミニウム、タルク、酸化亜鉛、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化銀、酸化チタン、タルク粒子、窒化ホウ素粒子、コーンスターチ、ポリ乳酸、ヒアルロン酸、キトサン、及び化学変性されたサルフェートキトサンのようなバイオポリマー、カモミール、ラベンダー、緑茶、紅茶及び白茶を含む茶、アロエベラ、エキナシア、ユッカ、アカバナ及びその他の草本抽出物のような植物抽出物、グリセリンのような保湿剤及び湿潤剤、D−パンテノール、トリグリセリド及びDi−PPG−3ミリスチルエーテルアジペートのような皮膚軟化剤、皮膚損傷を妨げるのを助ける、又は皮膚バリアを一時的に保護する皮膚処理成分、脂肪酸、セラミド、ラノリン、ココアバターのようなバター、鮫肝油のようなオイル、ビタミンA、B5、B12、D及びEのようなビタミン、β−グルカン、β−グルカン誘導体、カンゾウ抽出物及びエンバク抽出物のような抗炎症剤、マンサク抽出物のような収斂剤、アラントインのような炎症又は刺激性の皮膚を緩和する薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。脂肪酸及び脂肪族アルコールのような皮膚処理添加剤、皮膚損傷を妨げるのを助ける、又は皮膚バリアを一時的に保護するラノリン、ココアバターのようなバター、鮫肝油のようなオイルといった皮膚保護剤、アラントイン及びマンサクのような炎症又は刺激性の皮膚を緩和する薬剤、並びに酵素阻害剤は、皮膚処理添加剤が、顕著な損傷なしで溶融処理に耐え得る限り、又は該添加剤が顕著に劣化することなく溶融処理に耐え、皮膚処理に利用可能であるように組み込まれる限り、内部溶融添加又は局所的な適用のいずれかによって適用できる。
【0052】
少なくとも1つの実施形態においては、少なくとも1つの皮膚処理添加剤の粒子は、不織布に含まれる又は不織布を構成する繊維を含む繊維の外面の少なくとも一部に堆積及び/又は付着される。
【0053】
皮膚処理の利点を与えるか、又はおむつ発疹のような皮膚の刺激作用を予防又は軽減するための可能性のある局所用選択肢である粒子状皮膚処理添加剤が提案される。粒子状皮膚処理添加剤は既知であり、カオリン及びLAPONITE粘土のような天然粘土及び合成粘土の両方を含む粘土、アルミニウムシリケート、水酸化アルミニウム、タルク、酸化亜鉛、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化銀、酸化チタン、及びコーンスターチが挙げられるが、これらに限定されない。さらに他の外面に適用できる皮膚健康添加剤としては、アルミナ、ヒドロキシアパタイト、セルロースのような誘導化炭水化物、シクロデキストリン、シリカ、活性炭、鎮痛薬、抗ヒスタミン薬及び酸化防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。さらにその他の可能性のある添加剤としては、酵素阻害剤、ビタミン、キレート剤、皮膚軟化剤、防腐剤、緩衝組成物、抗菌剤などが挙げられる。内用溶融添加剤として用いる場合に、表面に容易に移動しない皮膚処理添加剤、例えば、粒子状皮膚処理添加剤の効力は、皮膚処理添加剤を内部に又は溶融物に組み込む代わりに、皮膚処理添加剤を局所的に適用することによって向上させることができる。皮膚健康添加剤、例えば、アルミナ又はシリカは、帯電した材料又は疎水性材料に対する親和性を向上させる又は付与するように変性できる。
【0054】
局所的な適用のための1つの提案される部類の粒子状皮膚処理添加剤としては、繊維上に被覆されるか、或いは別の方法により繊維に局所的に適用されて、水を吸収又は刺激物質を隔離することができる粘土粒子が挙げられる。粘土粒子は、繊維引き延ばし装置(FDU)の後で、結合機の前に静電ピンニングし、該結合機の前に噴霧し、該結合機にて又は該結合機の後に活性されたバインダ繊維を堆積すること、及びスロット被覆、印刷及び噴霧を含むがこれらに限定されない方法によって適用できる。粒子は、繊維が押出成形ノズルを離れた直後に粒子流に吹き込まれることが好ましく、粒子には、繊維と接触する前に静電気が与えられて、該粒子を布の中で分離させるのに役立つことができる。静電気を粒子に適用して、重力によって粒子を空気流中に滴下するときに、個々の粒子が複合材の中で分離するのを促進させることが望ましい。
【0055】
天然粘土としては、モンモリロナイト、ベントナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ステベンサイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム及び同様の粘土が挙げられる。提案される粘土は、さらに合成粘土を含み、テキサス州ゴンザレス所在のSouthern Clay Products,Inc.から入手可能なLAPONITE合成粘土のような天然粘土の合成類似体が挙げられるが、これに限定されない。LAPONITE合成粘土は、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、すなわち合成類似ベントナイト粘土である。本発明は、後の実施例において、LAPONITE XLG粘土粒子(約100マイクロメートルの平均粒径を有する)を用いることにより示される。LAPONITE XLG粘土は、次の実験式Na0.70.7+[(Si8Mg5.5Li0.3)O20(OH)40.7-を有する。
【0056】
粘土は、金属イオン封鎖剤として用いることができ、本発明の皮膚処理添加剤、特に局所又は外部適用皮膚処理添加剤として使用できる。処理及び未処理粘土粒子並びに層状シリケート粒子の両方は、本発明の皮膚処理添加剤として用いることができる。1つの例示的な実施形態においては、本発明は、外部適用皮膚処理添加剤として粘土粒子を用いることにより示される。本発明に使用可能な市販の合成粘土としては、種々のグレードのLAPONITE粘土、Southern Clay Products,Inc.から入手可能なコロイド状合成層状シリケートが挙げられる。前処理又は有機改質表面を有する粘土粒子は、より容易に有機物質を吸収し、本発明の組成物の付加的な充填剤成分として好適である。前処理又は改質された表面を有する粘土粒子は、本明細書においては、一般に有機粘土及び有機改質粘土と称される。提案される有機改質粘土又は処理粘土としては、ORGANOCLAY CLAYTONE APA、活性化剤を含まないジメチルベンジル(硬化タロー)アンモニウムベントナイト、CLAYTONE HY、活性化剤を含まない第四級アンモニウム化合物改質ベントナイト、CLAYTONE40、ジメチル−ビス(硬化タロー)アンモニウムベントナイト、及びテキサス州ゴンザレス所在のSouthern Clay Products,Inc.から得られ、SCPX−1121、SCPX−1122及びSCPX−1123と称される3つの有機改質粘土の1つ又はそれ以上のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
外用皮膚処理添加剤は、種々の既知の方法のいずれかによって本発明の繊維、フィルム、発泡体又は布の表面に含むことができる。例えば、皮膚健康添加剤は、溶液噴霧、被覆又は静電ピンニングのような方法によって外面又は外面の一部に適用又は付着できる。静電ピンニングは既知であり、Cohen他に付与された米国特許第6,294,222号に記載されている。一般に、静電ピンニングは、例えば、ポリオレフィン繊維のようなベース材料がFDUから出るときに、繊維にわたり、直接、電圧を印加することによって、該ベース材料を帯電すること、及び帯電した繊維の方向に粒子を向けることを含む。粒子の一部は、帯電した繊維に接着する。次いで、繊維表面に接着した粒子は、他の手段、例えば粒子及び/又は繊維を加熱することによって、より恒久的に表面に接着させることができる。粒子は、粒子を加熱するマイクロ波のような静電エネルギを用いて、加熱及び接着できる。加熱により、粒子を表面上に固定するか、或いは別の方法により安定させる。2成分繊維又は多成分繊維においては、繊維は、最も低い融点を有する成分の融点まで加熱することができる。さらに、不織ウェブ又は発泡体の空隙により、添加剤粒子を物理的にトラップすることも望ましい。さらに、1つ又はそれ以上の内用添加剤を含むことができ、それらの1つは、外用添加剤を引き寄せる又は接着する繊維の能力を増加させる。
【0058】
本発明はさらに、本発明を表わす次の実施例によって示されるが、当業者には他の例も明らかであり、特許請求の範囲によりカバーされることが意図される。
【実施例】
【0059】
実施例1
不織布及び繊維は、2成分スパンボンド法によって製造された。この実施例1及び後の実施例では、ベース不織材料を、本明細書に記載される条件の下で、連続2成分フィラメントから形成した。後の実施例では、ブレンドするか或いは別の方法により皮膚処理添加剤を不織布に含ませた。この実施例1では、2成分フィラメントを、並列構成のほぼ同量の2つのポリマー成分から製造した。第1の成分の組成は、テキサス州ヒューストン所在のExxonからの3445ポリプロピレン100重量%であった。第2の成分の組成は、ミシガン州ミッドランド所在のDow Chemical CompanyからのXUS61800.41ポリエチレン100重量%であった。これらのポリマーを標準的な紡糸穴の幾何学的形状を通して紡糸して、50%のポリプロピレン含有繊維及び50%のポリエチレン含有繊維の並列繊維を生成した。この繊維を、業界では標準的であり、かつ先述のPike他に付与された特許に記載されるように急冷して引き延ばした。次いで、交絡繊維から形成された不織布を収集する前に、繊維を形成ベルト上に置いた。比較例に対する分析のために布のサンプルを収集した。
【0060】
実施例2
実施例2では、MASIL SF19界面活性剤を、不織布の並列2成分繊維のポリプロピレン側に含ませたこと以外は、上の実施例1で述べたように不織布を製造した。MASIL SF19界面活性剤は、イリノイ州Gurnee所在のBASFから得られ、最終組成物に溶融ブレンドする前に、10重量%の濃度でポリプロピレンにおいて化合した。2成分繊維成分のポリプロピレン側の組成は、98重量部のExxon3445ポリプロピレンとブレンドされた2重量部のMASIL SF19界面活性剤で構成された。2成分繊維の他方の側の組成は、100重量%のXUS61800.41ポリエチレンのままであった。布のサンプルを分析のために収集した。
【0061】
実施例3
実施例3では、MASIL SF19界面活性剤を加えたこと、及び、脂質、特にフィトステロール、より詳細にはENEROL1222N PRL大豆ステロール(製品番号UYICI50001)を繊維のポリプロピレン側にブレンドしたこと以外は、2成分フィラメントを、実施例1で述べたように製造した。大豆ステロールを、最終不織繊維組成物に溶融ブレンドする前に、20重量%の濃度でポリプロピレンに化合した。
50重量%の濃度でポリプロピレンにおいて化合したジメチコン、すなわちDow Corning(登録商標)MB50−001Silicone Masterbatch(ミシガン州ミッドランド所在のDow Corning Corporation)を、繊維のポリエチレン側にブレンドした。第1の成分の最終組成は、テキサス州ヒューストン所在のExxonからの3445ポリプロピレンが96.5重量%、SF19界面活性剤が2重量%、及びGENEROLフィトステロールが1.5重量%であった。第2成分の組成は、ミシガン州ミッドランド所在のDow Chemical CompanyからのXUS61800.41が96重量%、3445ポリプロピレンが2重量%、及びジメチコンが2重量%であった。布のサンプルを分析のために収集した。
【0062】
実施例4
実施例4では、MASIL SF19界面活性剤を加えたこと、及びENEROL122N PRLフィトステロール(製品番号UYICI50001)を繊維のポリプロピレン側にブレンドしたこと以外は、2成分フィラメントを、実施例1で述べたように製造した。
第1の成分の組成は、テキサス州ヒューストン所在のExxonからの3445ポリプロピレンが96.5重量%、SF19界面活性剤が2重量%、及びフィトステロール脂質が1.5重量%であった。第2成分の組成は、ミシガン州ミッドランド所在のDow Chemical CompanyからのXUS61800.41ポリエチレンが100重量%であった。布のサンプルを分析のために収集した。
【0063】
実施例5、6、7及び8
実施例1、2、3及び4の不織布の2成分フィラメントを、低付加量のLAPONITE G粘土粒子(不織布の重量に対して約2重量%の付加粘土)で被覆して、実施例5、6、7及び8のそれぞれを製造した。LAPONITE G粘土粒子は、約100μmの平均粒径を有し、テキサス州ゴンザレス所在のSouthern Clay Products,Incorporatedから得られた。粘土粒子を加える前に布の各部分を計量した。次いで、布の一部及び過剰な粘土粒子を容器に置き、この容器を密閉して、該容器及び内容物を振とうし、粘土粒子を不織布、より詳細には布を構成する繊維及び/又はフィラメント上に分配することによって、粘土粒子をそれぞれの不織布の表面に接触させて分散させた。次いで、布を計量して、所望量の粘土粒子2重量%が布表面に付着されたか、取り込まれたか、或いは別の方法により引き付けられたかを判断した。より少ない量の粘土が望まれる場合には、布を攪拌又は振とうして、粘土を取り除いた。所望量の粘土を測定した後、次いで、布の例の各々を約130℃(約280°F)にて約60秒間だけ加熱して、繊維のポリエチレン側をわずかに溶融することによって、粘土粒子を繊維に接着させ、より恒久的に固定した。各布のサンプルを分析のために収集した。
【0064】
実施例9、10、11及び12
実施例1、2、3及び4の不織布の2成分フィラメントを、同じ方法を用いて高付加量のLAPONITE G粘土粒子(約12重量%の付加量)で被覆して、実施例9、10、11及び12を生成した。次いで、実施例の各々を約280°Fの熱に60秒間だけ曝して、繊維のポリエチレン側をわずかに溶融することによって粘土粒子を繊維に接着、或いは別の方法により固着した。各布のサンプルを分析のために収集した。










表1

【0065】
比較例である実施例1の走査電子顕微鏡写真が図1(a)により与えられる。図1(a)は、どのような外用皮膚健康添加剤も含まないスパンボンド繊維の走査電子顕微鏡写真である。図1(b)は、本発明の実施例の走査電子顕微鏡写真であり、内用皮膚健康添加剤として脂質、すなわちGENROL122N PRL大豆ステロール、及び外用皮膚健康添加剤として粘土粒子、すなわちLAPONITE XLG粘土粒子を含むスパンボンド繊維を示す。粘土粒子は繊維に局所的に適用され、これら実施例に述べられたように繊維に熱融着された。
【0066】
プロテアーゼ吸着分析
内用皮膚処理添加剤及び外用皮膚処理添加剤を含む実施例(実施例6、7、8、10、11及び12)の材料に対する糞便プロテアーゼ吸着を測定した。標準パンチを用いて、それぞれの実施例の各々の不織布から0.9cm直径の円(0.64cm2)を切断することによって、材料の各々のサンプルを得た。円形材料を、500μlの酢酸ナトリウム緩衝液(50mMのNaOAc、0.15MのNaCl、pH5.5)を含有する1.7mLのシリコン処理されたマイクロ遠心分離管に入れた。室温で短期間培養して、材料が濡れ性であることを確認した後、酢酸ナトリウム緩衝液中の4μg/ml膵臓トリプシンの500μlアリコートを管に加えて、サンプルをVari−Mixロッカにて15分間混合した。豚の膵臓からのトリプシン(T−0134、15.900U/mg)は、ミズーリ州セントルイス所在のSigma Chemical Companyから購入した。
【0067】
それぞれの実施例について3回の測定を行った。400μlのアリコートを取り出し、イリノイ州シカゴ所在のVWR Scientific ProductsからのEppendorf 5415C Microcentrifugeを用いて、0.22ミクロンのセルロースアセテート膜インサート(マサチューセッツ州ケンブリッジ所在のCorning Costar CorporationからのSpin X(登録商標)、カタログ番号8161)を通して、5,000rpmにて10秒間遠心分離した。250μlアリコートを96ウェルプレート(イリノイ州シカゴ所在のVWR Scientific ProductsからのFalcon(登録商標)96Well U Bottom Plate)の第1カラムに加え、次いで、全ての列に沿って、酢酸ナトリウム緩衝液により連続的に2倍だけ希釈した。256倍に希釈したサンプルの残存トリプシン活性を、マサチューセッツ州フランクリン所在のThermo LabsystemsからのFluoroskan Ascent Fluorometerを用いて測定した。pH8.0の100ミリモーラーのトリスHCl緩衝液中の50μMトリプシンペプチド基体、Boc−Gln−Ala−Arg−AMC HCl(ジメチルホルムアミドにて調製された25mMの基体原液)100μlを、100μlのサンプルを含有するDynexホワイト96ウェルプレートに加えた。トリプシン蛍光性ペプチド基体(Boc−Gln−Ala−Arg−AMC HCl)は、ペンシルヴェニア州King of Prussia所在のBACHEM Bioscienceから購入した。他の全ての成分及び試薬は、Sigma Chemical Companyから得られ、利用可能な最高グレードのものであった。
【0068】
355nm励起及び460nm発光フィルターを用いて、2から7分までの反応曲線の直線部分を使用して、反応速度(相対蛍光単位/分)を測定した。3回のサンプルの各組からの平均値が求められて、残存トリプシン活性%を求めるのに用いられた。残存トリプシン活性%を、(Vc/V0)*100として計算したが、ここでVcは、皮膚添加剤界面活性剤で処理された不織材料と共に培養した後のトリプシンによる基体劈開速度であり、V0は、界面活性剤でのみ処理された材料を用いたトリプシンによる基体劈開速度である。
【0069】
次いでこれらの値を100から引き算することによって、これらの値をトリプシン結合%に変換した。円形不織材料に対するトリプシン結合量は、トリプシン結合%/100*2000のように計算した。反応管中のトリプシンの総量は2000ナノグラムであった。次いで、トリプシン結合量を0.64で割ることによって、これらの値を不織材料の平方センチメートル当たりのトリプシン結合量に変換した。表2は、表1からの低及び高粘土の実施例に関する不織布の平方センチメートル当たりのトリプシン結合量を示す。
表2

不織材料に結合したトリプシンの理論結合量=3125ng/cm2。データは平均値を表す。
【0070】
低レベルの粘土を有するサンプルコードと、高レベルの粘土を有するサンプルコードとの間に統計学的差異(スチューデントのt検定)は見られず、これは他の皮膚処理の利点を有する薬剤(例えば、脂質及びジメチコン)を不織布に加えることが、粘土の吸着特性に悪影響を及ぼさないことを示している。これらのデータは、不織材料は、独特な処理方法を用いて、多数の機能性皮膚処理属性をもつように製造できることを示している。
【0071】
実施例3、4、7、8、11及び12の2成分不織布を、フィトステロール濃度、大豆ステロールについて分析した。ステロール濃度について試験した最終布は、布を形成するために用いられる組成物に含まれていたものと同じ相対量のフィトステロールを含有していた。そのため、フィトステロールは、処理の間も保持され、繊維及び不織ウェブを形成する間も大幅に劣化することはなかった。このデータは、大豆ステロールが、繊維及び不織布の加熱及び処理の後も無傷で残存していたことを示す。
【0072】
故に、本発明によれば、繊維、布、フィルム又は発泡体に1つ又はそれ以上の皮膚処理添加剤を含ませる方法、並びに、1つ又はそれ以上の皮膚処理添加剤を含む繊維、布、フィルム又は発泡体が提供された。本発明は特定の実施形態によって示されたが、本発明はそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の広い範囲内にある全ての等価物をカバーすることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1(a)】外用皮膚健康添加剤を含まない2成分スパンボンド繊維の比較例の走査電子顕微鏡写真である。
【図1(b)】大豆ステロールを内用皮膚健康添加剤として含み、粘土粒子を皮膚健康添加材として含む2成分スパンボンド繊維を示す本発明の実施例の走査電子顕微鏡写真である。
【図2】不織布及び2成分繊維を製造する1つの方法の概略図である。
【図3】不織布に対する処理剤を含む組成物を局所的に適用するための例示的なプロセスを示す。
【図4】不織布に対する処理剤を含む組成物を局所的に適用するための例示的な飽和又は浸漬及び圧搾方法を示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成する方法であって、
a.熱可塑性樹脂と、第1の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの溶融添加剤とをブレンドし、
b.前記熱可塑性樹脂及び前記少なくとも1つの溶融添加剤を含むブレンドから繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成し、
c.前記繊維、不織布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に、第2の皮膚処理添加剤である少なくとも1つの外用添加剤を付着させる、
ことからなる方法。
【請求項2】
前記繊維、不織布、フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に、前記少なくとも1つの外用添加剤を付着させることが、
a.外用添加剤の粒子又は少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部にピンニングすること、
b.前記少なくとも1つの外用添加剤を含む溶液、エマルションその他の混合物を、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に噴霧すること、
c.前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱し、次いで、前記少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させること、
d.前記繊維、不織布、多孔質フィルムの外面の少なくとも一部を加熱し、前記少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させること、
e.前記少なくとも1つの外用添加剤を含む粒子を、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に堆積させて、次いで、該繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部を加熱すること、及び、
f.前記少なくとも1つの外用添加剤を、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の外面の少なくとも一部に被覆すること、
で構成される群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、ポリジメチルシロキサン化合物、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン、アミン官能シリコーン、シリコーンガム、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマ、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、及び脂質、及びこれらの誘導体で構成された群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの溶融添加剤がジメチコンである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が脂質である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、ジメチコン及びジメチコンガムからなる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、ジメチコン及びシリコーン樹脂からなる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、ジメチコン及びシリコーンエラストマからなる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、ステロール及びフィトステロールで構成された群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの外用添加剤が、植物抽出物、粘土粒子、タルク粒子、窒化ホウ素粒子、コーンスターチ、ゼオライト、酸化亜鉛、ヒアルロン酸、キトサン、及び化学的に改質された硫酸化キトサンで構成された群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.1重量パーセントから約10重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.25重量パーセントから約5重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの溶融添加剤が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約1重量パーセントから約2重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項14】
繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成する方法であって、
a.熱可塑性樹脂と、ステロール又はフィトステロールである少なくとも1つの溶融添加剤とをブレンドし、
b.前記熱可塑性樹脂及び脂質を含むブレンドから繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体を形成すること、
からなる方法。
【請求項15】
前記脂質がフィトステロールである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記脂質が大豆ステロールである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記脂質が精製大豆ステロールである請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記脂質が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.1重量パーセントから約10重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記脂質が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約0.25重量パーセントから約5重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記脂質が、前記繊維、不織布、多孔質フィルム又は発泡体の約1重量パーセントから約2重量パーセントまでを構成する請求項1に記載の方法。
【請求項21】
熱可塑性樹脂及び少なくとも1つの皮膚処理添加剤からなるブレンドを含む多成分繊維であって、前記繊維が外面を有し、前記外面の少なくとも一部が第2の皮膚処理添加剤を含むことを特徴とする多成分繊維。
【請求項22】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が、ポリジメチルシロキサン化合物、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン、アミン官能シリコーン、シリコーンガム、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマ、ジメチコン、ジメチコンコポリオール、及び脂質、及びこれらの誘導体で構成された群から選択される請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項23】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤がジメチコンである請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項24】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤がフィトステロールである請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項25】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が脂質である請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項26】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が、ステロール及びフィトステロールで構成された群から選択される請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項27】
前記第2の皮膚処理添加剤が、植物抽出物、皮膚軟化剤、粘土粒子、タルク粒子、窒化ホウ素粒子、コーンスターチ、ゼオライト、酸化亜鉛、ヒアルロン酸、キトサン、及び化学的に改質された硫酸化キトサンで構成された群から選択される請求項1に記載の多成分繊維。
【請求項28】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の1つの構成材の約0.1重量パーセントから約10重量パーセントまでを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項29】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の1つの構成材の約0.25重量パーセントから約5重量パーセントまでを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項30】
前記少なくとも1つの皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の1つの構成材の約1重量パーセントから約2重量パーセントまでを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項31】
前記第2の皮膚処理添加剤が粘土粒子からなる請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項32】
前記粘土粒子が、500マイクロメートルより小さい平均粒径を有する請求項30に記載の多成分繊維。
【請求項33】
前記第2の皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の約0.01重量パーセントから約50重量パーセントまでを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項34】
前記第2の皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の約0.1重量パーセントから約20重量パーセントまでを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項35】
前記第2の皮膚処理添加剤が、前記多成分繊維の約10重量パーセントより多くを構成する請求項21に記載の多成分繊維。
【請求項36】
請求項21に多成分繊維を含む不織布。
【請求項37】
請求項36の不織布を含む吸収性物品。
【請求項38】
請求項36の不織布を含むおむつ。
【請求項39】
請求項36の不織布を含む絆創膏。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−511732(P2006−511732A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564847(P2004−564847)
【出願日】平成15年11月3日(2003.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2003/034900
【国際公開番号】WO2004/061171
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】