説明

皮膚化粧料

【課題】γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩などの変色物質を含有する皮膚化粧料において、優れた保存安定性を有する皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】(A)γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される2種以上、(B)亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸及びピロ亜硫酸塩から選択される亜硫酸又は亜硫酸塩の1種以上、並びに(C)テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa)抽出物を含有することを特徴とする皮膚化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚化粧料に関する。さらに詳しくは、保存安定性に優れた皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩を配合すると皮膚組織賦活作用による皮膚老化防止効果を有することが知られている(特許文献1)。また、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物は、それぞれ皮膚のハリや潤いの改善、シワ防止、美白等の有効成分として、化粧料に配合されている(特許文献2〜6)。
【0003】
一方、植物抽出物と亜硫酸塩又はその塩類とを併用すると植物抽出物の着色、変色が抑制できることが報告されている(特許文献7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−255405号公報
【特許文献2】特開2004−339139号公報
【特許文献3】特開平5−55870号公報
【特許文献4】特許第3072267号公報
【特許文献5】特開2009−269900号公報
【特許文献6】特開2007−277149号公報
【特許文献7】特開平6−227940
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物、サンショウ抽出物等の成分の2種以上を組み合わせて皮膚の種々の症状を予防改善する化粧料を開発すべく検討していたところ、これらの成分の2種以上を併用すると、それぞれ単独で用いた場合に比べて経時的に変色が強く生じ、保存安定性に課題があることが判明した。
従って、本発明の課題は、前記種々の成分の2種以上を含有する、保存安定に優れた皮膚化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明者は、前記成分の2種以上の併用による保存安定性を改善すべく種々検討した結果、亜硫酸又はその塩の添加だけでは十分な変色防止効果が得られず、全く意外にも、当該亜硫酸又はその塩に加えてテンニンカ抽出物を併用すると長期間変色が防止され、保存安定性に優れた皮膚化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、(A)γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される2種以上、(B)亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸及びピロ亜硫酸塩から選択される亜硫酸又は亜硫酸塩の1種以上、並びに(C)テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa)抽出物を含有することを特徴とする皮膚化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の皮膚化粧料は、皮膚の諸症状の予防改善効果に優れるγ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される2種以上を併用しながら、優れた保存安定性を有すると共に、安全性に優れ、良好な使用性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0010】
本発明の(A)成分は、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選ばれる2種以上である。これらの成分は、特許文献1〜6に記載のように、皮膚老化防止作用、美白作用、皮膚にハリや潤いを与える作用、角層正常化作用、しわ防止作用等を有することが知られているが、これらの成分の2種以上を併用することにより、経時的変色が生じることは全く知られていない。これらの成分の組み合わせのうち、(A1)γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩と、(A2)N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される1種以上とを併用すると、経時的な変色が特に強く生じるため、本発明は当該組み合わせの場合がより好ましい。
【0011】
本発明に用いられるγ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸は公知の化合物であって、脳動脈硬化症の治療剤として適用されている他、皮膚老化防止作用も有している。その塩としては、苛性カリ、苛性ソーダ、水酸化カリウム又は水酸化マグネシウムで中和して得られる、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩等が挙げられる。
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩の含有量は、作用効果或いは当該皮膚化粧料の剤型等により適宜調整されるものであるが、皮膚老化防止効果及び安定性の点から、皮膚化粧料の総量を基準として、0.005〜5質量%の範囲が好適であり、0.05〜1質量%の範囲がさらに好適である。
【0012】
N−アセチルグルコサミンはキチンを酸及び/又は酵素により加水分解する方法、例えば、特公平5−33037号公報に開示された方法等により製造される。また、D−グルコサミンの塩酸塩をアセチル化することなどにより、化学合成することもできる。但し、これに限定されるものではない。
【0013】
N−アセチルグルコサミンの含有量は、作用効果或いは当該皮膚化粧料の剤型等により適宜調整されるものであるが、保湿作用や安定性の点から、皮膚化粧料の総量を基準として、0.00001〜5質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.00001〜1質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%である。
【0014】
火棘抽出物は、バラ科ピラカンタ属(Rosaceae Pyracantha)の1種である中国名「火棘」(Pyracantha fortuneana)の果実の抽出物である。
【0015】
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)抽出物は、中央アメリカやインドで自生又は栽培されているヤマノイモ科、ジオスコリア属の植物の根茎の溶媒抽出物である。
【0016】
キンギンカ[Lonicera japonica(Honeysuckle)]抽出物は、キンギンカの花の抽出物である。
【0017】
サンショウ[Zanthoxylum piperitum]抽出物は、サンショウの果皮の抽出物である。
【0018】
前記植物抽出物の抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール、無水エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類、キシレン、ベンゼン等の芳香族化合物、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素を用いることができ、これらを2種以上用いた混合溶媒を利用することもできる。
【0019】
抽出方法は、特に限定されないが、常圧、常温抽出又は加温抽出を好ましく用いることができ、その方式としては通常抽出、ソックスレー抽出等がある。加熱する場合、加熱温度も特に制限はないが、60〜90℃の範囲内が好ましい。抽出時間に制限はないが1時間〜1週間程度が好ましい。また、超臨界抽出等の方法も用いても良い。抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。さらに多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲でさらに脱臭、脱色等の精製処理を加えても良い。脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラム等を用いれば良く、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良い。
【0020】
溶媒量としては、前記植物体の乾燥質量1質量部に対し、2〜100倍質部が好ましく、特に2〜20質量部の抽出溶媒を用いることが好ましい。得られた抽出液をそのまま抽出物として用いても良いが、必要によりさらに濃縮処理及び/又は分画・精製処理をしたものを用いることができる。例えば、抽出液を常圧或いは減圧下で濃縮した濃縮液、又はさらに該濃縮液中の溶媒を蒸発乾固させた固形物等を挙げることができる。さらにこれら濃縮液、乾固物を、適当な溶媒で希釈、溶解させたものを用いることもできる。
【0021】
これらの抽出物はそのまま用いても良いが、必要によりさらに濃縮処理及び/又は分画・精製処理したものを用いることができる。例えばこれらを常圧あるいは減圧下で濃縮した濃縮液、又はさらに該濃縮液中の溶媒を蒸発乾固させた固形物等を挙げることができる。さらに濃縮液から晶析後濾別乾燥した固形物、又は濃縮液を凍結乾燥し固形物としたものでもよい。
【0022】
火棘抽出物、ジオスコリア・コンポジータ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される1種以上の植物抽出物の含有量は、作用効果又は皮膚化粧料の剤型等により適宜調整されるものであるが、これらの植物抽出物の皮膚に対する効果及び安定性の点から、皮膚化粧料の総量を基準として、固形分換算で0.00001〜1質量%が好適であり、より好ましくは0.0001〜0.5質量%である。
【0023】
本発明に用いられる(B)亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸及びピロ亜硫酸塩から選択される亜硫酸又は亜硫酸塩の1種又は2種以上の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン類(モノエタノールアミン等)のアンモニウム塩が挙げられる。これらのうち、亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩が好ましく、亜硫酸塩、ピロ硫酸塩がより好ましく、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウムがさらに好ましく、特にピロ亜硫酸ナトリウムが好ましい。
【0024】
(B)成分の含有量は、皮膚化粧料の総量を基準として0.001〜0.1質量%が好ましく、より好ましくは0.004〜0.04質量%である。当該範囲内であれば、変色防止効果等を十分に発揮し、結晶の析出等により皮膚化粧料としての品質が保てなくなることもなく、好ましい。
【0025】
本発明に用いられる(C)テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa)は、フトモモ科テンニンカ属の植物で、沖縄県から台湾、マレーシア、オーストラリアまで広く分布し、果実は食用にもなる。テンニンカ抽出物は、特開平10−36278号公報、特開2001−220312号公報、特開2006−169133号公報、特開2006−199678号公報、特開2008−285422号公報、特開2010−150195号公報に記載のように過酸化脂質抑制、育毛、チロシナーゼ活性阻害、DNA損傷抑制、DNA損傷修飾等の作用は知られているが、他の成分の変色に対する作用は全く知られていない。
【0026】
本発明で用いられるテンニンカ抽出物は、テンニンカの植物体を原料として、前記公知の抽出溶媒を用いて抽出することにより得られる。原料としてのテンニンカは、その葉、茎、根、果実等いずれの部位を用いることが可能であるが、好ましくは果実を用いる。
【0027】
本発明における(C)成分の含有量は、皮膚化粧料の総量を基準として、固形分換算で0.0001〜0.1質量%が好ましく、さらに好ましくは0.0005〜0.05質量%である。当該範囲内であると、皮膚化粧料中に安定に配合でき、また特に優れた皮膚化粧料の製剤安定性への効果が得られる。
【0028】
本発明の皮膚化粧料中の成分(A)と成分(B)の含有質量比(A/B)は、変色防止効果の点から2〜40が好ましく、3〜30がさらに好ましい。成分(A)と成分(C)の含有質量比(A/C)は、変色防止効果の点から、50〜700が好ましく、60〜600がさらに好ましい。また、成分(B)と成分(C)の含有質量比(B/C)は、変色防止効果の点から、2〜50が好ましく、4〜40がさらに好ましい。ここで各成分の含有量は、植物抽出物の場合は、固形分換算である。
【0029】
本発明の皮膚化粧料は、上述した成分を必須の構成成分とするが、当該化粧料には本発明の目的を損なわない範囲で、通常、医薬品、医薬部外品、化粧品等に配合される他の成分、たとえば、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、増粘剤、油剤、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、水、アルコール類、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、色素、香料等の成分を適宜配合することが出来る。
【0030】
本発明の皮膚化粧料の剤形は、前記成分(A)の有する作用効果を奏することができる剤形であればよく、軟膏類、ローション、乳液、クリーム、美容液、パック類、サンスクリーン剤等の任意の剤型とすることが出来る。
【実施例】
【0031】
次に本発明を、実施例を用いながら、詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
初めに、実施例で用いた植物抽出物の製造方法について説明をする。
【0033】
[火棘抽出物の製造方法]
火棘の乾燥果実5.00gを90℃の熱水50mLに浸漬し、3時間煮沸の後に濾過し、得られた抽出液をダイヤイオンHP−20(三菱化成工業社製)のカラム(φ3cm×11cm,Vt=80mL)に負荷後、800mLの10%エタノール水溶液で洗浄した。次いで、400mLの40%エタノール水溶液で溶出し、溶出液を減圧濃縮した後、凍結乾燥して固形物1.04gを得た。
【0034】
[ジオスコリア・コンポジータ抽出物の製造方法]
ジオスコリア・コンポジータ(根茎)50gを水250mLに温度40〜50℃で温浸して濾別した後、再び残渣を同様に温浸することを数回繰り返し、抽出液1.5Lを得る。これを減圧濃縮した残留物に精製水を100mL加え、1週間熟成した後、不溶物濾別して得た抽出液を減圧濃縮し、次いで1,3−ブチレングリコールを加えて抽出液の1,3−ブチレングリコール含有量が40質量%になるように調製し、100mLの抽出溶液(乾燥残分3.3%)を得た。これを実施例においてジオスコリア・コンポジータ抽出物として用いた。
【0035】
[キンギンカ抽出物の製造法]
キンギンカ(花)25gを50%エタノール溶液500mLに70℃で浸漬して濾別した後、再び残渣を同様に浸漬することを数回繰り返し、抽出液1.4Lを得る。これを減圧濃縮した残留物に精製水を100mL加え、1週間熟成した後、不溶物濾別して得た抽出液を減圧濃縮し、次いでエタノールを加えて抽出液のエタノール含有量が50質量%になるよう調製し、100mLの抽出溶液を得た。これを実施例においてキンギンカエキスとして用いた。
【0036】
[サンショウ抽出物の製造法]
サンショウ(果皮)100gを50%エタノール溶液500mLに室温で1週間浸漬して濾別する。ろ液を−20℃にて1週間放置した後、これをろ過して400mlの抽出溶液を得た。これを実施例においてサンショウエキスとして用いた。
【0037】
次に、実施例で行った安定性評価方法について説明する。実施例における安定性評価は、試料の変色についての外観評価により行った。具体的な変色評価試験方法としては、45℃で1ヶ月間保存した状態、及び2ヶ月間保存した状態のものについて目視を行い、下記変色評価基準により、判断した。
【0038】
変色評価基準
×:強い変色あり
△:変色あり
○:わずかに変色あり
◎:変色なし
【0039】
実施例1〜17、比較例1〜15(化粧水)
表1〜表4に示す処方に従って、化粧水を常法にて調製し、上記の試験を行った。その結果を表1〜表4に合わせて示す。
【0040】
【表1】

【0041】
【表2】

【0042】
【表3】

【0043】
【表4】

【0044】
表1〜表4より明らかなように、成分(A)は、2種以上を併用することにより変色が認められた(比較例1〜3、10〜13)。これに対し、成分(B)又は成分(C)のいずれか一方を配合しても変色は防止できなかった(比較例3〜9、14、15)のに対し、成分(B)及び成分(C)を配合することにより、変色が防止できた(実施例1〜15)。
【0045】
以下に、本発明の処方例を示す。いずれの化粧料も、経時的安定性に優れ、しかも使用性に優れたものである。
【0046】
処方例1(化粧水)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.01
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.0005
エタノール 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.0
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5
1,3−ブチレングリコール 4.0
ジプロピレングリコール 5.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.)(*2) 2.0
フェノキシエタノ−ル 0.3
オウバクエキス(*3) 0.2
N−アセチルグルコサミン(*4) 0.1
豆乳発酵液(*5) 0.1
オレンジ果汁(*6) 0.01
酵母エキス(*7) 0.01
海藻エキス(*8) 0.01
チョウジエキス(*9) 0.01
精製水 残量
*2;グルカムE−20(アマコール社製)
*3;オウバク抽出液J(丸善製薬社製)
*4;マリンスウィートF(焼津水産社製)
*5;豆乳発酵液(三省製薬社製)
*6;ホモフルーツ(オレンジ)N(香栄興業社製)
*7;ディスムチンBTJ(ペンタファーム社製)
*8;マリンパージ(一丸ファルコス社製)
*9;チョウジ抽出液(丸善製薬社製)
【0047】
処方例2(乳液)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.001
エタノール 10.0
水素添加大豆リン脂質(*10) 0.2
コレステロール 0.1
シクロペンタポリシロキサン 3.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
ジプロピレングリコール 5.0
濃グリセリン 2.0
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(*11) 0.1
カルボキシビニルポリマー(*12) 0.02
キサンタンガム 0.1
水酸化カリウム 0.05
エデト酸二ナトリウム 0.02
フェノキシエタノール 0.1
ラン抽出液(*13) 0.3
マツエキス(*14) 0.3
オクラエキス(*15) 0.3
オリーブ葉エキス(*16) 0.2
オトギリソウエキス(*17) 0.2
ユズエキス(*18) 0.2
メマツヨイグサ抽出液(*19) 0.1
アボカドエキス(*20) 0.1
ゲットウ葉エキス(*21) 0.1
ラフィノース(*22) 0.05
L−アスコルビン酸硫酸エステルニナトリウム(*23) 0.05
精製水 残量
*10;コートソームNC−21(日本油脂社製)
*11;PEMULENE TR−1(G.F.Goodroch社製)
*12;シンタレンL(3V SIGMA社製)
*13;ファルコレックス ラン(一丸ファルコス社製)
*14;ファルコレクスマツB(一丸ファルコス社製)
*15;フィトヒアロンB(一丸ファルコス社製)
*16;オリーブ葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*17;ファルコレックスオトギリソウB(一丸ファルコス社製)
*18;ユズ抽出液(丸善製薬社製)
*19;ルナホワイトB(丸善製薬社製)
*20;ファルコレックス アボガドB(一丸ファルコス社製)
*21;月桃葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*22;オリゴGGF(旭化成工業社製)
*23;VC−SS(日本サーファクタント社製)
【0048】
処方例3(乳液)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.001
ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
ステアリン酸 1.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.5
コレステロール 1.0
ベヘニルアルコール 0.5
ワセリン 1.5
スクワラン 10.0
ジメチルポリシロキサン 2.0
キサンタンガム 0.1
ベントナイト 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
フェノキシエタノール 0.5
サンショウ抽出物(*24) 0.2
ホオノキ抽出液(*25) 0.2
カンゾウ抽出末(*26) 0.2
コムギ胚芽エキス(*27) 0.2
ヨクイニンエキス(*28) 0.2
ユキノシタエキス(*29) 0.2
スイカズラエキス(*30) 0.2
ジオウエキス(*31) 0.2
精製水 残量
*24;ファルコレックスサンショウ(一丸ファルコス社製)
*25;ファルコレックスホオノキB(一丸ファルコス社製)
*26;カンゾウ抽出液(丸善製薬社製)
*27;クラリスキン(Silab社製)
*28;ヨクイニン抽出液BG−S(丸善製薬社製)
*29;ユキノシタエキス(一丸ファルコス社製)
*30;ファルコレックス スイカズラSB(一丸ファルコス社製)
*31;ジオウ抽出液BG−J(丸善製薬社製)
【0049】
処方例4(乳液)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.001
水素添加大豆リン脂質(*10) 2.0
コレステロール 1.0
スクワラン 2.0
トリス(トリメトキシ)メチルシラン 5.0
イソノナン酸イソノニル 5.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 7.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
濃グリセリン 1.0
ジグリセリン 5.0
ポリエチレングリコール4000 3.0
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(*11) 0.1
カルボキシビニルポリマー(*12) 0.2
キサンタンガム 0.1
水酸化カリウム 0.08
エデト酸二ナトリウム 0.02
フェノキシエタノール 0.3
酵母エキス(*32) 0.1
ハクガイシ加水分解エキス(*33) 0.1
混合植物抽出液(*34) 0.1
カロットエキス(*35) 0.1
ブクリョウエキス(*36) 0.1
タイソウエキス(*37) 0.1
精製水 残量
*32;イーストリキッドZB(一丸ファルコス社製)
*33;シナブランカーWH(テクノーブル社製)
*34;マルチフルーツBSC(Arch Personal Care Products L.P.社製)
*35;ベジタブルコラーゲン(高研社製)
*36;ファルコレックスブクリョウE(一丸ファルコス社製)
*37;タイソウ抽出液BG−J(丸善製薬社製)
【0050】
処方例5(O/W型クリーム)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
ジオスコレア・コンポジタ抽出物 0.005
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.02
テンニンカ抽出物 0.05
ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.5
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.0
トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.5
ポリオキシエチレンソルビットミツロウ(6E.O.) 1.0
ベヘニルアルコール 3.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 2.0
ワセリン 3.0
サラシミツロウ 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 7.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
ジメチルポリシロキサン 3.0
マルチトール液 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
キサンタンガム 0.2
フェノキシエタノール 0.5
エデト酸二ナトリウム 0.02
グリシン(*38) 0.01
L−プロリン(*39) 0.01
L−アラニン(*40) 0.01
シルク抽出液(*41) 0.3
酵母エキス(*42) 0.1
パルミトイルペンタペプチド(*43) 0.1
アルテアエキス(*44) 0.1
ウーロン茶エキス(*45) 0.1
精製水 残量
*38;グリシン(有機合成薬品工業社製)
*39;L-プロリン(味の素社製)
*40;L-アラニン(味の素社製)
*41;シルクプロテインエキス(一丸ファルコス社製)
*42;TONISKIN(Silab社製)
*43;MATRIXYL(クローダジャパン社製)
*44;アルテア抽出液(香栄興業社製)
*45;ウーロン茶抽出液BG(丸善製薬社製)
【0051】
処方例6(O/W型クリーム)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
火棘抽出物 0.0005
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.02
テンニンカ抽出物 0.05
水素添加大豆リン脂質(*10) 2.0
コレステロール 1.0
ベヘニルアルコール 3.0
イソステアリン酸 2.0
パルミチン酸 0.5
パルミチン酸セチル 0.5
長鎖分岐脂肪酸(12〜31)コレステリル 7.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
ミリスチン酸イソセチル 2.0
トリイソステアリン酸グリセリル 1.0
スクワラン 5.0
濃グリセリン 3.0
ソルビット液 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
カルボキシビニルポリマー(*12) 0.2
キサンタンガム 0.2
水酸化カリウム 0.08
フェノキシエタノール 0.4
エデト酸二ナトリウム 0.02
ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(*46) 0.1
海藻エキス(*47) 0.1
βーカロチン(*48) 0.001
クチナシエキス(*49) 0.1
タイムエキス(*50) 0.1
チンピエキス(*51) 0.1
精製水 残量
*46;DSHC(N)(EXSYMOL社製)
*47;LAMINAINE−BG(Biotech Marine社製)
*48;βーカロチン(ロッシュ社製)
*49;サンシシ抽出液BG(丸善製薬社製)
*50;タチジャコウソウ抽出液BG(丸善製薬社製)
*51;チンピ抽出液BG40(丸善製薬社製)
【0052】
処方例7(W/O型クリーム)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 1.0
サンショウエキス 0.1
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.001
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体(*52)
10.0
シクロペンタシロキサン 10.0
メチルフェニルポリシロキサン(*53) 5.0
架橋型シリコーン末(*54) 2.0
オリーブ油 5.0
ジプロピレングリコール 7.0
濃グリセリン 5.0
塩化ナトリウム 1.0
塩化マグネシウム 1.0
ジプロピレングリコール 7.0
メチルパラベン 0.1
加水分解コンキオリン液(*55) 0.1
ゴレンシ葉エキス(*56) 0.1
キイチゴエキス(*57) 0.1
トウニンエキス(*58) 0.1
アロエエキス(*59) 0.1
精製水 残量
*52;シリコンBY22−008(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)
*53;シリコンFZ−209(日本ユニカー社製)
*55;トレフィルE507(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)
*59;真珠たん白抽出液K(丸善製薬社製)
*56;スターフルーツ葉抽出液BG30(丸善製薬社製)
*57;ファルコレックス キイチゴB(一丸ファルコス社製)
*58;ファルコレックス トウニン B(一丸ファルコス社製)
*59;ベラゲルリキッド(DRマディスラボラトリーズ社製)
【0053】
処方例8(サンスクリーン)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.05
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.002
テンニンカ抽出物 0.001
メチルフェニルポリシロキサン(*53) 1.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0
4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン 1.0
ジメトキシベンジリデンオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル
1.0
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸ナトリウム 3.0
親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム(2E.O.)
0.3
ブチルパラベン 0.1
ステアロイル−L−グルタミン酸カリウム 0.3
微粒子酸化チタン(*60) 3.0
微粒子酸化亜鉛(*61) 7.0
メチルパラベン 0.1
水溶性コラーゲン液(*62) 0.1
カンゾウ抽出末(*63) 0.1
精製水 残量
*60;タイペークTTO−55(A)(石原産業社製)
*61;ZnO−350(住友大阪セメント社製)
*62;ネプチゲンN(丸善製薬社製)
*63;リコレックスNA(丸善製薬社製)
【0054】
処方例9(美容液)
(成分) (配合量%)
γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 0.5
N−アセチルグルコサミン 0.1
キンギンカエキス 0.2
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
テンニンカ抽出物 0.001
アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
ニコチン酸アミド 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 0.3
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.5
エタノール 7.0
メチルフェニルポリシロキサン(*53) 3.0
1,3−ブチレングリコール 3.0
ポリエチレングリコール1000 1.0
カルボキシビニルポリマー(*12) 0.1
水酸化カリウム 0.15
乳酸 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム(*64) 0.01
ローヤルゼリーエキス(*65) 0.1
香料 0.01
精製水 残量
*64;ヒアルロン酸FCH−SU(紀文フードケミファ社製)
*65;ローヤルゼリーエキス(アピ社製)
【0055】
尚、処方例の香料は下記の香料処方のものを用いた。
【0056】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩、N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される2種以上、(B)亜硫酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸及びピロ亜硫酸塩から選択される亜硫酸又は亜硫酸塩の1種以上、並びに(C)テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa)抽出物を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
【請求項2】
(A)成分が、(A1)γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び/又はその塩と、(A2)N−アセチルグルコサミン、火棘抽出物、ジオスコレア・コンポジタ抽出物、キンギンカ抽出物及びサンショウ抽出物から選択される1種以上との組み合わせである請求項1に記載の皮膚化粧料。
【請求項3】
(B)成分を皮膚化粧料の総量に対して、0.001〜0.1質量%含有する請求項1又は2に記載の皮膚化粧料。
【請求項4】
(C)成分を皮膚化粧料の総量に対して、固形分換算で0.0001〜0.1質量%含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚化粧料。
【請求項5】
(A1)成分を皮膚化粧料の総量に対して、0.005〜5質量%含有する請求項2〜4のいずれか1項に記載の皮膚化粧料。
【請求項6】
(A2)成分を皮膚化粧料の総量に対して、0.00001〜1質量%(植物抽出物の場合は固形分換算)含有する請求項2〜5のいずれか1項記載の皮膚化粧料。

【公開番号】特開2013−10694(P2013−10694A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142480(P2011−142480)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】