説明

監視装置

【課題】トリガが発生している画像をより短時間に検索することができる監視装置を提供する。
【解決手段】制御手段20は、それぞれの画像データと当該画像データに関する情報を含むヘッダ情報とが組み合わされた画像情報を記憶手段30に順次記憶し、当該記憶の際、トリガ信号が発生していた場合には、トリガ有情報を含むトリガ検出情報をヘッダ情報に記憶し、更に、トリガ有情報の有無にかかわらず、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する前回トリガ位置情報をヘッダ情報に記憶する。そして、トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力されると、ヘッダ情報の前回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を、過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら記憶手段30から順次抽出可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視エリアを所定のタイミングで撮像した画像を記憶する監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、店舗内やエレベータ内等、種々の場所に監視装置が設けられ、監視エリアの画像を記憶しておき、防犯等に利用している。
一般的な監視装置では、監視エリアの画像を撮像する撮像手段としてCCDカメラを用い、当該CCDカメラにて所定のタイミング(例えば1秒間隔)で撮像した画像をHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段に記憶している。事件等が発生した場合、HDDに記憶された画像を表示手段に再生表示して、映し出された人物や当該人物の挙動等を確認している。
しかし、監視装置に記憶されている画像は膨大な量であり、全画像を再生して確認するには膨大な時間を必要とする。仮に1秒毎に撮像した画像を記憶した場合、1時間で3600枚、24時間で80000枚以上の画像を記憶することになる。そこで、近年の監視装置では、各画像をヘッダ情報とともに記憶しており、トリガ情報(トリガの有無)をヘッダ情報に記憶し、所定条件を満足するトリガ(モーショントリガによる動きの検知やアラームセンサの出力等)が発生していた画像のみを抽出して再生することで、全画像を再生するよりも、非常に短時間で画像の確認を行うことができる構成を有している。
【0003】
また、より短時間で目的の画像に到達する他の方法の例として、特許文献1に記載された従来技術では、磁気テープのトラックに各画像を記憶する際、インデックスデータとともに記憶している。このインデックスデータには、1つ前の画像のインデックスデータの記録位置が記憶されており、過去方向に検索する際、このインデックスデータの記録位置を用いて検索することで、より高速に検索することができる記録装置が開示されている。
【特許文献1】特開2006−165820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された従来技術にはトリガに関する記載がないが、インデックスデータにトリガの有無を記憶するように構成した場合、トリガが発生した画像を過去方向に検索するとき、インデックスデータの記録位置を用いて1つ前の画像に到達するまでの時間を短縮することができるが、全画像のインデックスデータを読み出してトリガの有無をチェックする必要があるので、検索時間が非常に長くなる。また、トリガが発生した画像を未来方向に検索するときは、1つ後ろの画像のインデックスデータは記憶していないため、再生時よりは速いが過去方向への検索よりも遅い速度で磁気テープを搬送してインデックスデータを検出していくため、更に長い検索時間を必要とする。
また、従来の一般的な監視装置も同様に、過去方向または未来方向に、トリガが発生した画像を検索する際は、順番にヘッダ情報を読み出してトリガの有無をチェックしているため、非常に長い検索時間を必要としている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、トリガが発生している画像をより短時間に検索することができる監視装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの監視装置である。
請求項1に記載の監視装置は、撮像手段とトリガ検出手段と制御手段と記憶手段とを備えた監視装置であって、前記撮像手段は、所定のタイミングで撮像して得られたフィールド単位またはフレーム単位の画像データを生成して前記制御手段に出力し、前記トリガ検出手段は、予め設定された条件を満足したときにトリガ信号を発生する。
前記制御手段は、それぞれの画像データと当該画像データに関する情報を含むヘッダ情報とが組み合わされた画像情報を前記記憶手段に順次記憶し、当該記憶の際、前記トリガ信号が発生していた場合には、トリガ信号が発生していたことを示すトリガ有情報を含むトリガ検出情報を前記ヘッダ情報に記憶し、更に、前記トリガ有情報の有無にかかわらず、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する前回トリガ位置情報を前記ヘッダ情報に記憶する。
そして、前記制御手段は、前記トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力されると、前記記憶手段に記憶されている複数の画像情報の中から、前記ヘッダ情報に記憶されている前記前回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を、過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出可能である。
【0006】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの監視装置である。
請求項2に記載の監視装置は、撮像手段とトリガ検出手段と制御手段と記憶手段とを備えた監視装置であって、前記撮像手段は、所定のタイミングで撮像して得られたフィールド単位またはフレーム単位の画像データを生成して前記制御手段に出力し、前記トリガ検出手段は、予め設定された条件を満足したときにトリガ信号を発生する。
前記制御手段は、それぞれの画像データと当該画像データに関する情報を含むヘッダ情報とが組み合わされた画像情報を前記記憶手段に順次記憶し、当該記憶の際、次回記憶される画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する次回ヘッダ位置情報を前記ヘッダ情報に記憶し、前記トリガ信号が発生していた場合には、トリガ信号が発生していたことを示すトリガ有情報を含むトリガ検出情報を前記ヘッダ情報に記憶するとともに、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置を認識しており、次のトリガ有情報を記憶する際、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報に、次のトリガ有情報を記憶するヘッダ情報の記憶位置に関する次回トリガ位置情報を追加することで、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報を書き換える。
そして、前記制御手段は、前記トリガ信号が発生したタイミングの未来方向への検索指示が入力されると、前記記憶手段に記憶されている複数の画像情報の中から、前記ヘッダ情報に記憶されている前記次回ヘッダ位置情報と前記次回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を、未来方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出可能である。
【0007】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの監視装置である。
請求項3に記載の監視装置は、請求項1または2に記載の監視装置であって、前記制御手段は、前記トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力されると、検索の開始となる所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されている場合は前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として当該ヘッダ情報を抽出し、更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている前回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返し、前記所定の画像情報を基準としてトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出する。
【0008】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの監視装置である。
請求項4に記載の監視装置は、請求項2に記載の監視装置であって、前記制御手段は、前記トリガ信号が発生したタイミングの未来方向への検索指示が入力されると、検索の開始となる所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されている場合は前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として当該ヘッダ情報を抽出し、更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている次回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返す。
また、所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されていない場合は読み出したヘッダ情報に記憶されている次回ヘッダ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出す処理をトリガ有情報を見つけるまで繰り返し、トリガ有情報を見つけた後は、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出し、更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている次回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返す。
以上の制御手段の動作によって、前記所定の画像情報を基準としてトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を未来方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出する。
【0009】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの監視装置である。
請求項5に記載の監視装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の監視装置であって、更に、表示手段を備えるとともに、前記ヘッダ情報には、次回記憶される画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する次回ヘッダ位置情報と、前回記憶された画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する前回ヘッダ位置情報と、が記憶されている。
そして、前記制御手段は、前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報に対応する画像データの再生指示が入力されると、前記トリガ信号が発生したタイミングとして抽出したヘッダ情報に記憶されている次回ヘッダ位置情報と前回ヘッダ位置情報とに基づいて、抽出したヘッダ情報に対応する画像データと、当該画像データの前後の所定数の画像データとを抽出して前記表示手段に再生画像を表示する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の監視装置では、各画像情報のヘッダ情報には、前回(最後に)トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する前回トリガ位置情報が記憶されている。
このため、過去方向に検索する場合、検索開始時の画像情報からヘッダ情報を読み出して、過去方向に向かって前回トリガ位置情報に対応するヘッダ情報を順次読み出せば、読み出したヘッダ情報は全てトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報である。
これにより、全ヘッダ情報を読み出してトリガ有情報をチェックする必要がなく、過去方向に向かってトリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を確実に抽出することができるので、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を過去方向に検索する際、非常に短時間に抽出することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の監視装置では、トリガが発生した場合は前回のトリガ発生時のヘッダ情報を書き換えることで(次回トリガ位置情報を追記することで)、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報に、次回トリガ位置情報を記憶する。また、全ヘッダ情報には、次に記憶されるヘッダ情報の記憶位置に関する次回ヘッダ位置情報が記憶されている。
このため、未来方向に検索する場合、検索開始時の画像情報からヘッダ情報を読み出して、トリガ有情報が記憶されていない場合は、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報が見つかるまでは次回ヘッダ位置情報から次のヘッダ情報を読み出せばよい。そして、トリガ有情報が見つかれば、そこから先は次回トリガ位置情報を用いて、未来方向に向かって順次ヘッダ情報を読み出せば、読み出したヘッダ情報は全てトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報である。
これにより、全ヘッダ情報を読み出してトリガ有情報をチェックする必要がなく、未来方向に向かってトリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を確実に抽出することができるので、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を未来方向に検索する際、非常に短時間に抽出することができる。
【0012】
また、請求項3に記載の監視装置によれば、全ヘッダ情報を読み出してトリガ有情報をチェックする必要がなく、例えば、最後に記憶した画像情報から検索を開始し、過去方向に向かってトリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を確実に抽出することができるので、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を過去方向に検索する際、非常に短時間に抽出することができる。
なお、検索開始時に最初に読み出したヘッダ情報は前回トリガ位置情報から読み出したヘッダ情報でないため、トリガ有情報が記憶されているか否か確認をしている。
【0013】
また、請求項4に記載の監視装置によれば、全ヘッダ情報を読み出してトリガ有情報をチェックする必要がなく、例えば、最初に記憶した画像情報から検索を開始する。なお、次回トリガ位置情報は、トリガ有情報が記憶されたヘッダ情報にしか記憶されていないので、検索開始時に最初に読み出したヘッダ情報を含めてトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報が見つかるまでは、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップできない。
しかし、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報が見つかった後は、未来方向に向かって次回トリガ位置情報に対応するヘッダ情報を順次読み出せば、読み出したヘッダ情報は全てトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報となる。
【0014】
また、請求項5に記載の監視装置によれば、過去方向または未来方向に抽出したトリガ有情報が記憶された画像データと当該画像データの前後の所定数の画像データとを再生することで、トリガ発生の前後の様子を確認することができるので便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の監視装置1の一実施の形態における概略外観図の例を示しており、図2は監視装置1の概略ブロック図の例を示している。
●[監視装置1の構成(図1、図2)]
図1及び図2に示すように、監視装置1は、撮像手段C1〜Cnと、記録装置10と、表示手段70と、トリガ検出手段60とを備えている。なお、図1の例では複数の撮像手段C1〜Cnを記録装置10に接続する例を示しているが、撮像手段は単数でもよい。
また、トリガ検出手段60は、記録装置10とは別体のもの(例えば、対象エリア内に物体が侵入してきた場合にトリガ信号を出力するアラームセンサ等)であってもよいし、記録装置10に内蔵のもの(例えば、順次入力される画像データを解析して動体を検出した場合にトリガ信号を出力するモーションディテクト機能等)であってもよい。トリガ検出手段60の構成及び配置場所は、これらに限定されず、予め設定された所定の条件を満足した場合にトリガ信号を出力する種々のものを用いることが可能である。
【0016】
撮像手段C1〜Cnは、例えばCCDカメラであり、所定のタイミングで撮像して得られたフィールド単位またはフレーム単位の画像データを生成して、記録装置10に順次出力する。なお、撮像タイミングは、例えば1秒毎等の一定時間間隔であってもよいし、記録装置10から指示される任意のタイミングであってもよい。記録装置10から指示する場合、例えば、記録装置10は撮像装置C1〜Cnからの画像データを解析して、動体を検出しない場合は比較的長い時間間隔で撮像指示を出力し、動体を検出した場合は比較的短い時間間隔で撮像指示を出力する。なお、撮像手段C1〜Cnにて比較的短い時間間隔で画像データを生成し、記録装置10にて画像データを記憶手段に記憶する際に、動体が検出されない場合は比較的長い時間間隔となるように画像データを選別し、不要な画像データを記憶せずに破棄するようにしてもよい。
【0017】
記録装置10は、CPU等の制御手段20と、種々の動作の指示を入力する入力手段11と、制御手段20から記憶手段30への記憶処理における制御手段20の負荷を低減する書き込み用バッファ31Aと、記憶手段30から制御手段20への読み出し処理における制御手段20の負荷を低減する読み出し用バッファ31Bと、記憶手段30等を備えている。なお、撮像手段C1〜Cnと制御手段20との間にスイッチャを設けてもよい。
表示手段70は、例えばLCD等のモニタであり、記録装置10の入力手段11からの指示に基づいた制御手段20の動作によって、撮像手段C1〜Cnが生成した画像データをリアルタイムに表示、あるいは記憶手段30から読み出された画像データを表示する。
なお、本実施の形態では、記憶手段30としてHDD(Hard Disk Drive)を用いたが、DVD等の光学式の記憶手段等、種々の記憶手段を用いることができる。
【0018】
●[記憶手段30に記憶される画像の構成(図3〜図5)]
次に図3を用いて、記憶手段30に記憶される画像の構成について説明する。
制御手段20は、撮像手段C1〜Cnから入力されたそれぞれの画像データDに、当該画像データ関する情報を含むヘッダ情報Hを組み合わせた画像情報Gを構成し、当該画像情報Gを順次記憶手段30に記憶する。図3の例では画像情報G[t]〜画像情報G[t+n]が順次記憶されている例を示している。
【0019】
ヘッダ情報Hには、画像管理情報H1と位置管理情報H2とが記憶されている。
画像管理情報H1には、組み合わされた画像データDが撮像された日時に関する日時情報H11(年月日、時:分:秒の情報等)、撮像手段C1〜Cnの、どの撮像手段からの画像データであるかを示す撮像手段識別情報H12、当該画像データDが撮像されたときにトリガ検出手段60からトリガ信号が出力されていた場合にトリガ信号が発生していたことを示すトリガ有情報を含むトリガ検出情報H13等が記憶されている。なお画像管理情報H1には、他にも画像データDのサイズに関する情報や、表示時間数(3コマ分等、撮像手段の数等で異なる表示継続時間)を有してもよい。
【0020】
位置管理情報H2には、所定のヘッダ情報が記憶されている位置(アドレス等)に関する情報が記憶されており、本ヘッダ位置情報H21には、この本ヘッダ位置情報H21を有するヘッダ情報Hの記憶位置に関する情報(アドレス等)が記憶されている。
前回ヘッダ位置情報H22には、1つ前に記憶された画像情報(例えば、画像情報G[t]に対する1つ前は画像情報G[t−1])のヘッダ情報の記憶位置に関する情報が記憶されており、次回ヘッダ位置情報H23には、1つ後に記憶される(記憶される予定の)画像情報(例えば、画像情報G[t]に対する1つ後は画像情報G[t+1])のヘッダ情報の記憶位置に関する情報が記憶されている。
前回トリガ位置情報H24には、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する情報が記憶されている。例えば、図4に示すようにフレーム番号1〜nの画像情報Gにおいて、トリガ有情報(図4中の上向き矢印で記載)がフレーム番号3、6、10、15のヘッダ情報に記憶されている場合、フレーム番号4〜6の前回トリガ位置情報H24には、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報であるフレーム番号3のヘッダ情報の記憶位置に関する情報が記憶されている。この前回トリガ位置情報H24を記憶する方法について、図4を用いて説明する。
なお、図4及び図5では、1秒毎に撮像した画像データDを用いて、フレーム番号1〜nの画像情報Gを順次記憶する例を説明する。
【0021】
図4において、制御手段20は、フレーム番号3の画像情報Gを記憶する時点T[3]にて、トリガ信号が発生していたため、この画像情報Gのヘッダ情報Hにはトリガ有情報を記憶する。そして、前回トリガバッファに記憶されている情報を前回トリガ位置情報H24に記憶する。ここで、前回トリガバッファは、制御手段20によって、フレーム番号1の画像情報Gを記憶する前に初期化されており、トリガ有情報を記憶する毎に、トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する情報に書き換えられる。時点T[3]では、それ以前にトリガが発生していないので、前回トリガバッファには何も記憶されておらず、フレーム番号1〜3の前回トリガ位置情報H24には何も記憶されない。しかし、時点T[3]の次の画像情報から、次のトリガが発生するまでは、前回トリガバッファには「3(フレーム番号3のヘッダ情報の位置に関する情報)」が保持されている。
制御手段20は、フレーム番号4の画像情報Gを記憶する際、前回トリガバッファに記憶されている情報(この場合、「3」)を前回トリガ位置情報H24に記憶する。この動作を繰り返すことで、フレーム番号3、6、10、15でトリガが発生した場合、フレーム番号1〜3の前回トリガ位置情報H24には何も記憶されず、フレーム番号4〜6の前回トリガ位置情報H24には「3」が記憶され、フレーム番号7〜10の前回トリガ位置情報H24には「6」が記憶され、フレーム番号11〜15の前回トリガ位置情報H24には「10」が記憶され、フレーム番号16〜nの前回トリガ位置情報H24には「15」が記憶される。
【0022】
以上の各情報は、撮像手段からの画像データを記憶手段30に順次記憶する際、すでに判っている情報であるので、順次記憶する際に記憶される情報である。しかし、次に説明する次回トリガ位置情報H25は、順次記憶する際には判っていない情報であり、次のトリガが発生したときに新たに追加される情報である。
次回トリガ位置情報H25には、次回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する情報が記憶されている。この次回トリガ位置情報H25を記憶する方法について、図5を用いて説明する。
【0023】
図5において、制御手段20は、フレーム番号3の画像情報Gを順次記憶する時点T[3]にて、トリガ信号が発生ししていたため、この画像情報Gのヘッダ情報Hにはトリガ有情報を記憶する。このとき、次回のトリガがどこで発生するかは判らないので、フレーム番号3の画像情報Gを記憶した時点T[3]では、次回トリガ位置情報H25には何も記憶されていない。しかし、次回のトリガが発生した時点でフレーム番号3のヘッダ情報に次回トリガ位置情報H25を追記するために、制御手段20は、時点T[3]のタイミングにて、予め用意している書換バッファに、当該フレーム番号3のヘッダ情報の位置情報と、当該フレーム番号3のヘッダ情報の内容をコピーして保存しておく。なお、時点T[3]では、書換バッファに何も記憶されていないため、制御手段20は、時点T[3]で発生したトリガが最初のトリガであることを認識することができ、書き換えるべきヘッダ情報がないことを認識することができる。
【0024】
その後、フレーム番号6の画像情報Gを記憶した時点T[6]にて、次回のトリガが発生したものとする。このとき制御手段20は、書換バッファ内の次回トリガ位置情報に、フレーム番号6のヘッダ情報の記憶位置を書き込み、書換バッファ内に記憶されているフレーム番号3のヘッダ情報の位置情報を用いて、書換バッファ内のヘッダ情報の内容をフレーム番号3のヘッダ情報に上書きすることで書き換える。フレーム番号3のヘッダ情報を読み出してから次回トリガ位置情報を追加して書き戻しても良いが、上記の方法であれば短時間に書き換えを行うことができる。前回トリガが発生した時点のヘッダ情報(この場合、フレーム番号3のヘッダ情報)の書き換えが終了したら、制御手段20は、書換バッファに当該フレーム番号6のヘッダ情報の位置情報と、当該フレーム番号6のヘッダ情報の内容をコピーして保存しておく。そして、次のトリガが発生した時点で(図5の場合、フレーム番号10を記憶する時点T[10])にて、上記と同様の処理を行い、フレーム番号6のヘッダ情報を書き換える。
以上の処理を行うことで、図5の例では、トリガが発生したフレーム番号3、6、10に、次回トリガ位置情報が記憶される。なお、フレーム番号15では次回のトリガが発生しなかったのでヘッダ情報の書き換えが行われず、次回トリガ位置情報には何も記憶されていない。
【0025】
●[トリガが発生したタイミングのヘッダ情報の過去方向への抽出動作(図4)]
次に図4を用いて、記憶手段30に記憶された複数の画像情報Gの中から、トリガが発生したタイミングの画像情報G(当該画像情報Gに含まれているヘッダ情報H)を過去方向に向かって抽出(検索)する動作について説明する。この場合、ヘッダ情報H内で利用する情報は、トリガ検出情報H13(トリガ有情報)と、前回トリガ位置情報H24である。
例えば制御手段20は、トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力手段11から入力されると、所定の画像情報Gのヘッダ情報Hを読み出す。例えば制御手段20は、最後に記憶した画像情報G(図4の例では、フレーム番号nの画像情報)のヘッダ情報の記憶位置を管理しており、上記の検索指示が入力されると、管理しているヘッダ情報の記憶位置に対応するヘッダ情報を記憶手段30から読み出す。図4の例では、フレーム番号nに対応するヘッダ情報を読み出し、トリガ検出情報H13にトリガ有情報が記憶されているか否かを判定する。図4の例ではフレーム番号nのヘッダ情報にはトリガ有情報は記憶されていないが、トリガ有情報が記憶されていた場合は、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する(後述するトリガ検索リストにリストアップする)。
【0026】
そして制御手段20は、フレーム番号nのヘッダ情報の記憶されている前回トリガ位置情報H24に記憶されている情報から、次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識する。図4の例において、フレーム番号nのヘッダ情報の前回トリガ位置情報(例えばアドレス情報)には、「15(フレーム番号15のヘッダ情報の記憶位置)」が記憶されており、制御手段20は、この前回トリガ位置情報を用いて、フレーム番号15のヘッダ情報を読み出し、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する。前回トリガ位置情報を用いて読み出したヘッダ情報には、必ずトリガ有情報が記憶されているため、トリガ有情報の有無をチェックする必要がない。
そして制御手段20は、読み出したフレーム番号15のヘッダ情報の前回トリガ位置情報から、次に読み出すヘッダ情報はフレーム番号10のヘッダ情報の記憶位置を認識し、フレーム番号10のヘッダ情報を読み出す。この場合、トリガ有情報が記憶されていないフレーム番号14〜11のヘッダ情報の読み出しをスキップしている。
以上の動作を繰り返し、制御手段20は、最初のトリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報(図4の例ではフレーム番号3のヘッダ情報)まで到達する。最初のトリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報には、前回トリガ位置情報に何も記憶されていないので、制御手段20は検索の終了を認識し、例えば図6(A)に示すトリガ検索リストを表示手段に表示する。
このように、過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら検索(抽出)するので、非常に短時間に検索を完了することができる。
【0027】
●[トリガが発生した時点のヘッダ情報の未来方向への抽出動作(図5)]
次に図5を用いて、記憶手段30に記憶された複数の画像情報Gの中から、トリガが発生した時点の画像情報G(当該画像情報Gに含まれているヘッダ情報H)を未来方向に向かって抽出(検索)する動作について説明する。この場合、ヘッダ情報H内で利用する情報は、トリガ検出情報H13(トリガ有情報)と、次回トリガ位置情報H25と、次回ヘッダ位置情報H23である。
例えば制御手段20は、トリガ信号が発生したタイミングの未来方向への検索指示が入力手段11から入力されると、所定の画像情報Gのヘッダ情報Hを読み出す。例えば制御手段20は、最初に記憶した画像情報G(図4の例では、フレーム番号nの画像情報)のヘッダ情報の記憶位置を管理しており、上記の検索指示が入力されると、管理しているヘッダ情報の記憶位置に対応するヘッダ情報を記憶手段30から読み出す。図5の例では、フレーム番号1に対応するヘッダ情報を読み出し、トリガ検出情報H13にトリガ有情報が記憶されているか否かを判定する。図5の例ではフレーム番号1のヘッダ情報にはトリガ有情報は記憶されていないが、トリガ有情報が記憶されていた場合は、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する(後述するトリガ検索リストにリストアップする)。
【0028】
そして制御手段20は、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報が見つかるまで、次回ヘッダ位置情報を用いて、次のヘッダ情報を読み出す。図5に示すように、次回トリガ位置情報は、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報にしか記憶されていないからである。制御手段20は、読み出したフレーム番号1のヘッダ情報の次回ヘッダ位置情報から、フレーム番号2のヘッダ情報を読み出す。そしてフレーム番号2のヘッダ情報にもトリガ有情報が記憶されていないので、当該ヘッダ情報の次回ヘッダ位置情報から、フレーム番号3のヘッダ情報を読み出す。制御手段20は、フレーム番号3のヘッダ情報にトリガ有情報が記憶されていると判定すると、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する。そして、読み出したフレーム番号3のヘッダ情報に記憶されている次回トリガ位置情報に記憶されている情報から、次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識する。図5の例において、フレーム番号3のヘッダ情報の次回トリガ位置情報(例えばアドレス情報)には、「6(フレーム番号6のヘッダ情報の記憶位置)」が記憶されており、制御手段20は、この次回トリガ位置情報を用いて、フレーム番号6のヘッダ情報を読み出し、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する。次回トリガ位置情報を用いて読み出したヘッダ情報には、必ずトリガ有情報が記憶されているため、トリガ有情報の有無をチェックする必要がない。
【0029】
そして制御手段20は、読み出したフレーム番号6のヘッダ情報の次回トリガ位置情報から、次に読み出すヘッダ情報はフレーム番号10のヘッダ情報の記憶位置を認識し、フレーム番号10のヘッダ情報を読み出す。この場合、トリガ有情報が記憶されていないフレーム番号7〜9のヘッダ情報の読み出しをスキップしている。
以上の動作を繰り返し、制御手段20は、最後のトリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報(図5の例ではフレーム番号15のヘッダ情報)まで到達する。最後のトリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報には、次回トリガ位置情報に何も記憶されていないので、制御手段20は検索の終了を認識し、例えば図6(B)に示すトリガ検索リストを表示手段に表示する。
このように、未来方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら検索(抽出)するので、非常に短時間に検索を完了することができる。
【0030】
●[検索(抽出)したトリガ発生タイミングの画像情報の再生(図6)]
上記の説明にて、トリガ発生タイミングのヘッダ情報(画像情報)の過去方向への検索と、未来方向への検索について説明した。
例えば、過去方向への検索の結果が図6(A)の例に示すリストL1の出力であり、未来方向の検索の結果が図6(B)の例に示すリストL2の出力である(表示手段70に表示される)。なお、リストL1、L2の例では、抽出したヘッダ情報の日時情報H11に記憶されているデータに基づいて、対象となる画像データが撮像された時:分:秒を表示している。
例えば、図6(A)に示すリストL1が表示手段70に表示された後、ユーザが入力手段11から再生操作を指示すると、図6(C)の例に示すように、制御手段20はリストL1に表示している各タイミングの画像データを順次記憶手段30から読み出して、再生画像Sを表示手段70に表示する。なお再生画像Sの表示の際は、リストL1に表示されたタイミングの画像データのみを表示するのでなく、該当画像データを含む前後数秒間の画像データを読み出して再生すると、トリガ発生の前後の状況を確認し易いので、より好ましい。
【0031】
図6(C)の例の場合、制御手段20は、リストL1に表示されている1番目のトリガ発生タイミング(この場合、16(時):00(分):15(秒)のタイミングであり、図4中のフレーム番号15に相当)のヘッダ情報に含まれている前回ヘッダ位置情報H22を用いて1つ過去の画像データ(フレーム番号14の画像データ)を読み出し、次回ヘッダ位置情報H23を用いて1つ未来の画像データ(フレーム番号16の画像データ)を読み出す。そして、フレーム番号14〜16の画像データを順次再生する。
なお、更に過去の画像データを読み出す場合は、フレーム番号14の前回ヘッダ位置情報H22を用いてフレーム番号13の画像データを読み出し、フレーム番号13の前回ヘッダ位置情報を用いてフレーム番号12の画像データを読み出す、という動作を繰り返せばよい。また、フレーム番号16より更に未来の画像データを読み出す場合は、次回ヘッダ位置情報H23を用いて、同様の動作を行えばよい。
【0032】
このように、制御手段20は、トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報に対応する画像データの再生指示が入力されると、トリガ信号が発生したタイミングとして抽出したヘッダ情報を読み出し、読み出したヘッダ情報に対応する画像データを読み出す。そして、読み出したヘッダ情報の前回ヘッダ位置情報を用いて1つ過去のヘッダ情報と画像データを読み出す作業を所定回数繰り返し、トリガ信号が発生したタイミングの画像データから過去側に数枚分の画像データを読み出す。また、トリガ信号が発生したタイミングとして読み出したヘッダ情報の次回ヘッダ位置情報を用いて1つ未来のヘッダ情報と画像データを読み出す作業を所定回数繰り返し、トリガ信号が発生したタイミングの画像データから未来側に数枚分の画像データを読み出すことで、トリガ信号が発生したタイミングの画像データを含む所定数の画像データを読み出して表示手段70に表示する。
【0033】
本発明の監視装置1は、本実施の形態で説明した外観、構成、処理、表示例等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、本実施の形態の説明では、トリガ検出情報H13にトリガ有情報を設定したが、複数種類のトリガ検出手段を備え、トリガの種類毎にトリガ有情報を設定するようにしてもよい。また、トリガの種類毎にトリガ有情報を設定した場合、前回トリガ位置情報H24と次回トリガ位置情報H25を、トリガの種類毎に用意すれば、トリガの種類毎にトリガ発生タイミングのヘッダ情報の抽出及び再生を行うことができる。
また、本実施の形態の説明では、フレーム単位の画像データの例で説明したが、フィールド単位の画像データを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】監視装置1の一実施の形態における概略外観図を説明する図である。
【図2】図1に示す監視装置1の概略ブロック図である。
【図3】撮像手段にて撮像した画像データDにヘッダ情報Hを付与して画像情報Gを構成し、記憶手段30に順次記憶している状態を説明する図である。
【図4】過去方向に向かってトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報Hを抽出する際、前回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら抽出する動作を説明する図である。
【図5】未来方向に向かってトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報Hを抽出する際、次回ヘッダ位置情報と次回トリガ位置情報とに基づいて、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら抽出する動作を説明する図である。
【図6】トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報の抽出結果の表示例と、当該タイミングの画像データの再生の例を説明する図である。
【符号の説明】
【0035】
1 監視装置
10 記録装置
11 入力手段
20 制御手段
30 記憶手段
31A 書き込み用バッファ
31B 読み出し用バッファ
60 トリガ検出手段
70 表示手段
C1〜Cn 撮像手段
G 画像情報
D 画像データ
H ヘッダ情報



【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段とトリガ検出手段と制御手段と記憶手段とを備えた監視装置であって、
前記撮像手段は、所定のタイミングで撮像して得られたフィールド単位またはフレーム単位の画像データを生成して前記制御手段に出力し、
前記トリガ検出手段は、予め設定された条件を満足したときにトリガ信号を発生し、
前記制御手段は、
それぞれの画像データと当該画像データに関する情報を含むヘッダ情報とが組み合わされた画像情報を前記記憶手段に順次記憶し、当該記憶の際、前記トリガ信号が発生していた場合には、トリガ信号が発生していたことを示すトリガ有情報を含むトリガ検出情報を前記ヘッダ情報に記憶し、更に、前記トリガ有情報の有無にかかわらず、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置に関する前回トリガ位置情報を前記ヘッダ情報に記憶し、
前記トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力されると、
前記記憶手段に記憶されている複数の画像情報の中から、前記ヘッダ情報に記憶されている前記前回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を、過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出可能である、
監視装置。
【請求項2】
撮像手段とトリガ検出手段と制御手段と記憶手段とを備えた監視装置であって、
前記撮像手段は、所定のタイミングで撮像して得られたフィールド単位またはフレーム単位の画像データを生成して前記制御手段に出力し、
前記トリガ検出手段は、予め設定された条件を満足したときにトリガ信号を発生し、
前記制御手段は、
それぞれの画像データと当該画像データに関する情報を含むヘッダ情報とが組み合わされた画像情報を前記記憶手段に順次記憶し、当該記憶の際、次回記憶される画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する次回ヘッダ位置情報を前記ヘッダ情報に記憶し、前記トリガ信号が発生していた場合には、トリガ信号が発生していたことを示すトリガ有情報を含むトリガ検出情報を前記ヘッダ情報に記憶するとともに、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報の記憶位置を認識しており、次のトリガ有情報を記憶する際、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報に、次のトリガ有情報を記憶するヘッダ情報の記憶位置に関する次回トリガ位置情報を追加することで、前回トリガ有情報を記憶したヘッダ情報を書き換え、
前記トリガ信号が発生したタイミングの未来方向への検索指示が入力されると、
前記記憶手段に記憶されている複数の画像情報の中から、前記ヘッダ情報に記憶されている前記次回ヘッダ位置情報と前記次回トリガ位置情報に基づいて、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を、未来方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出可能である、
監視装置。
【請求項3】
請求項1に記載の監視装置であって、
前記制御手段は、
前記トリガ信号が発生したタイミングの過去方向への検索指示が入力されると、
検索の開始となる所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されている場合は前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として当該ヘッダ情報を抽出し、
更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている前回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返し、
前記所定の画像情報を基準としてトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を過去方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出する、
監視装置。
【請求項4】
請求項2に記載の監視装置であって、
前記制御手段は、
前記トリガ信号が発生したタイミングの未来方向への検索指示が入力されると、
検索の開始となる所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されている場合は前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として当該ヘッダ情報を抽出し、更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている次回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返し、
所定の画像情報のヘッダ情報を読み出して前記トリガ有情報が記憶されていない場合は読み出したヘッダ情報に記憶されている次回ヘッダ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出す処理をトリガ有情報を見つけるまで繰り返し、トリガ有情報を見つけた後は、トリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出し、更に、読み出したヘッダ情報に記憶されている次回トリガ位置情報から次に読み出すヘッダ情報の記憶位置を認識し、認識した記憶位置に記憶されているヘッダ情報を読み出して前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報として抽出する処理を繰り返し、
前記所定の画像情報を基準としてトリガ有情報が記憶されているヘッダ情報を未来方向に向かって、トリガ有情報が記憶されていないヘッダ情報をスキップしながら順次抽出する、
監視装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の監視装置であって、
更に、表示手段を備えるとともに、前記ヘッダ情報には、次回記憶される画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する次回ヘッダ位置情報と、前回記憶された画像情報のヘッダ情報の記憶位置に関する前回ヘッダ位置情報と、が記憶されており、
前記制御手段は、
前記トリガ信号が発生したタイミングのヘッダ情報に対応する画像データの再生指示が入力されると、
前記トリガ信号が発生したタイミングとして抽出したヘッダ情報に記憶されている次回ヘッダ位置情報と前回ヘッダ位置情報とに基づいて、抽出したヘッダ情報に対応する画像データと、当該画像データの前後の所定数の画像データとを抽出して前記表示手段に再生画像を表示する、
監視装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−100011(P2009−100011A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266499(P2007−266499)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(391006348)株式会社タイテック (79)
【Fターム(参考)】