説明

目標特定評価装置

【課題】目標のRCSの距離、向きによる変化から、特定結果を判定し、電波データなどでは絞り込めなかった、複数の目標の特定結果を絞り込み、確度の高い特定結果を可能とする目標特定評価装置を得る。
【解決手段】任意のシナリオに基づき複数の疑似的な目標を発生する疑似目標発生部25と、電波探知装置等の覆域を算出する覆域評価部26と、探知した目標の電波目標データ等を作成する目標探知模擬部100と、距離−RCSデータ等と目標特定結果の対応関係を格納するデータベースを作成するデータベース作成部33と、電波目標データ等をデータベースと比較・照合することにより目標を特定する目標特定部39と、特定結果を更新する特定結果評価部40と、特定結果を表示する結果表示部42と、特定結果を統計的に処理する特定結果処理部38と、特定結果の処理結果に基づきデータベースを更新するデータベース更新部43を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子計算機を用いて、種々の戦闘環境下においてレーダ探知装置、電波探知装置、僚艦等の味方他部隊、赤外線探知装置、ISAR(逆合成開口レーダ)装置及び目標情報処理装置を模擬し、レーダ探知装置、電波探知装置、味方他部隊、赤外線探知装置、ISAR装置により得られる目標データを模擬し、目標情報処理装置にて行われる目標データの分析、特定を行うアルゴリズムを模擬することによって、目標特定のアルゴリズムを評価する目標特定評価装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、艦船における戦闘システムの構成例を示した図である。
【0003】
図5において、艦船1に搭載された戦闘システム2は、ミサイル、航空機、艦艇などの目標Tを探知する。電波探知装置3は、上空または水上の目標Tの放射する電波を捜索、探知する。電波探知装置3は、電波を受信する電波探知アンテナ4と、受信回路等からなる電波探知機能回路部5と、ディスプレイを主体に各種の操作スイッチを備えた電波探知表示部6とから構成されている。電波探知ビデオD1は、電波探知アンテナ4から電波探知機能回路部5に送られる。電波探知信号D2は、電波探知機能回路部5で電波探知ビデオD1に基づき分析し、目標Tが放射した電波の周波数、パルス幅等の電波特徴データに変換されたものである。電波特定結果D3は、電波探知表示部6に表示された情報に基づいてオペレータが特定結果を判断し、電波探知表示部6を操作することによって目標特定装置22に対し出力される。
【0004】
レーダ7は、電波を送信し、目標Tからの反射波を受信し探知する装置である。レーダ7は、電波の送受信を行うレーダアンテナ8と、送受信回路等からなるレーダ探知機能回路部9と、ディスプレイを主体に各種の操作スイッチを備えたレーダ探知表示部10とから構成されている。レーダビデオD4は、レーダアンテナ8によって受信される。レーダ目標情報D5は、レーダ探知機能回路部9にてレーダビデオD4に基づき信号処理し、目標Tの位置、運動情報に変換されたものである。レーダ特定結果D6は、レーダ探知表示部10に表示された情報に基づいてオペレータが特定結果を判断し、レーダ探知表示部10を操作することによって目標特定装置22に出力される。
【0005】
通信装置11は、目標Tに関する特定情報を僚艦等の味方他部隊Rから得る。通信装置11は、通信アンテナ12と、他部隊データ処理機能回路部13とから構成されている。他部隊目標情報D7は、通信アンテナ12で受信し、他部隊データ処理機能回路部13へ送られる。他部隊特定結果D8は、他部隊データ処理機能回路部13によって解読され、目標特定装置22に対し出力される。
【0006】
赤外線探知装置14は、上空または水上の目標Tの放射する赤外線を捜索、探知する。赤外線探知装置14は、赤外線を受信する赤外線センサ15と、受信回路等からなる赤外線探知機能回路部16と、ディスプレイを主体に各種の操作スイッチを備えた赤外線探知表示部17とから構成されている。赤外線探知ビデオD9は、赤外線センサ15から赤外線探知機能回路部16に送られる。赤外線探知信号D10は、赤外線探知機能回路部16で赤外線探知ビデオD9に基づき分析し、目標Tの赤外線画像特徴データに変換されたものである。赤外線特定結果D11は、赤外線探知表示部17に表示された情報に基づいてオペレータが特定結果を判断し、赤外線探知表示部17を操作することによって目標特定装置22に対し出力される。
【0007】
ISAR装置18は、電波を送信し、目標Tからの反射波を受信し探知し画像を表示する装置である。ISAR装置18は、電波の送受信を行うISARアンテナ19と、受信回路等からなるISAR探知機能回路部20と、ディスプレイを主体に各種の操作スイッチを備えたISAR探知表示部21から構成されている。ISARビデオD12は、ISARアンテナ19からISAR探知機能回路部20に送られる。ISAR探知信号D13は、ISAR探知機能回路部20でISARビデオD12に基づき分析し、目標TのISAR画像特徴データに変換されたものである。ISAR特定結果D14は、ISAR探知表示部21に表示された情報に基づいてオペレータが特定結果を判断し、ISAR探知表示部21を操作することによって目標特定装置22に対し出力される。
【0008】
目標特定装置22は、電波特定結果D3と、レーダ特定結果D6と、他部隊特定結果D8と、赤外線特定結果D11と、ISAR特定結果D14を入力する。目標特定装置22は、目標処理部23と目標情報表示部24から構成され、特定結果の決定、確認を行う。目標処理部23は、電波特定結果D3と、レーダ特定結果D6と、他部隊特定結果D8と、赤外線特定結果D11と、ISAR特定結果D14とを参考に自動的に特定候補を絞り込み、特定結果D15として目標情報表示部24に送信するとともに、特定結果を目標処理部23の内部のデータベースにフィードバックする。目標情報表示部24は、ディスプレイを主体に各種の操作スイッチを備え、特定結果の絞り込み過程を表示し、特定結果の決定、確認を行う。
【0009】
図6は、上述した図5の戦闘システムの処理手順を示すフローチャートである。ステップS1は電波探知機能回路部5の処理である。ステップS1において、電波探知アンテナ4から得られた電波探知ビデオD1に基づき受信電波の分析を行い、電波探知信号D2として電波探知表示部6に送信される。ステップS2は電波探知機能回路部5、ステップS3〜S4は電波探知表示部6の処理である。ステップS2において、分析された電波データは電波の周波数、パルス幅等の電波データとして自動的に作成され、ステップS3において、予め記憶されている電波データベースのデータと比較される。ステップS4において、類似するいずれかの電波データベースデータに自動選定され、単一または複数の候補が電波特定候補D3として、目標処理部23に送信される。
【0010】
ステップS5〜S6はレーダ探知機能回路部9の処理である。ステップS5において、レーダビデオD4を分析し、目標Tの検出を行うステップS6において検出された目標に基づき追尾処理を行い、運動データを作成し、レーダ目標情報D5としてレーダ探知表示部10に送信する。ステップS7〜S8はレーダ探知表示部10の処理である。ステップS7において、レーダ目標情報D5に基づき予め記憶されている運動データベースのデータと比較される。ステップS8において、類似するいずれかの運動データベースデータに自動選定され、単一または複数の候補がレーダ特定結果D6として、目標処理部23に送信される。
【0011】
ステップS10〜S11は赤外線探知機能回路部16の処理である。ステップS10において、赤外線センサ15から得られた赤外線探知ビデオD9に基づき赤外線画像の分析を行い、ステップS11において、赤外線放射強度、赤外線画像等の赤外線データを自動的に作成し、赤外線探知信号D10として赤外線探知表示部17に送信する。ステップS12〜S13は赤外線探知表示部17の処理である。ステップS12において、赤外線データは予め記憶されている赤外線画像データベースのデータと比較される。ステップS13において、類似するいずれかの赤外線画像ベースデータに自動選定され、単一または複数の候補が電波特定結果D11として、目標処理部23に送信される。
【0012】
ステップS15〜S16はISAR探知機能回路部20の処理である。ステップS15において、ISARアンテナ19から得られたISAR探知ビデオD12に基づきISAR画像の分析を行い、ステップS16において、ISARデータを自動的に作成し、ISAR探知信号D13としてISAR探知表示部21に送信する。ステップS17〜S18はISAR探知表示部21の処理である。ステップS17において、分析されたISARデータはISAR画像であるISAR画像データとして自動的に作成され、予め記憶されているISAR画像データベースのデータと比較される。ステップS18において、類似するいずれかのISAR画像ベースデータに自動選定され、単一または複数の候補が電波特定結果D14として、目標処理部23に送信される。
【0013】
ステップS20は他部隊データ処理機能回路部13の処理である。ステップS20において、通信アンテナ12にて受信した他部隊目標情報D7に基づき、内容を解読し、他部隊特定結果D8として、目標処理部23に送信される。
【0014】
ステップS9は目標処理部23の処理である。ステップS9は、ステップS4にて選定された単一または複数の特定候補と、S8にて選定された単一または複数の特定候補とを比較照合し、特定候補を絞り込む。
【0015】
ステップS14は目標処理部23の処理である。ステップS14は、ステップS9にて選定された単一または複数の特定候補と、S13にて選定された単一または複数の特定候補とを比較照合し、特定候補を絞り込む。
【0016】
ステップS19は目標処理部23の処理である。ステップS19は、ステップS14にて選定された単一または複数の特定候補と、S18にて選定された単一または複数の特定候補とを比較照合し、特定候補を絞り込む。
【0017】
ステップS26〜S27は目標処理部23の処理である。S26はステップS6でレーダ探知機能回路部9により作成した運動データを蓄積し、過去の運動データと比較することにより、ポップアップ、波状蛇行等の運動の特徴を抽出し、運動プロファイルデータベースを自動的に作成する。ステップ27は運動プロファイルデータに基づき単一または複数の特定候補を選定し、ステップS19にて絞り込まれた特定候補と比較照合し、特定候補を絞り込む。
【0018】
ステップS24〜S25は目標処理部23の処理である。ステップS24は、電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータにより絞り込まれた特定結果を各判定毎に時系列に履歴として保存し、各特定結果の百分率としての重み付けを算出する。ステップS25は、得られた最新の特定結果と、現状の特定結果を比較し、異なる場合は重み付けに基づき設定されている、連続判定回数に達した場合に、特定結果を更新する。
【0019】
ステップS21は目標処理部23の処理である。ステップS21は、ステップS20にて選定された単一または複数の特定候補と、ステップS27にて選定された単一または複数の特定候補とを比較照合し、特定候補を絞り込む。
【0020】
ステップS22〜S23は目標情報表示部24の処理である。ステップS22は絞り込まれた特定結果及び特定するまでの過程を表示し、オペレータが最終決定を行う。ステップS23では最終決定結果に基づきデータベースを更新するための電波データベース更新データ、運動データベース更新データ、赤外線画像データベース更新データ、ISAR画像データベース更新データ及び運動プロファイルデータベース更新データを自動で作成し、それぞれ、電波探知表示部6、レーダ探知表示部10、赤外線探知表示部17、ISAR探知表示部21及び目標処理部23に送信する(なお、図5において、目標情報表示部24から電波探知表示部6へ送信される更新データを示す線以外は省略している)。
【0021】
この様なシステムの一例として、各情報を模擬して、アルゴリズムをシミュレートすることにより目標特定結果を評価する従来技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0022】
然るに、ますます複雑化、高度化する戦闘環境においては、飛来する目標、または海上の艦船等の目標の属性や種類を一つに特定することは困難になっており、オペレータや状況判断をする指揮官に提供する情報の質の低下が懸念される。これを防ぐためには、さらに情報を追加し、従来技術では絞り込めずに残ってしまった特定候補の中から、絞込みを行う必要がある。しかし、特許文献1記載の従来技術に代表されるように、さらに絞り込み情報が追加された技術は、今までのところ実現化されていない。
【0023】
【特許文献1】特開2003−98252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
従来は、図5に示した目標特定装置と同様の機能をシミュレートすることを目的とする目標特定評価装置にて、アルゴリズムの評価を実施していたが、目標を特定する上では、電波データ、運動データ、赤外線データ、運動プロファイルや他部隊目標情報による絞り込みでは、装置による目標の特定結果の確度が低く、オペレータの判断に頼る部分が多く、オペレータへの負荷も高いという問題点があった。
【0025】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、目標のレーダ反射面積(RCS)の距離、向きによる変化から、目標の特徴を抽出し、特定結果を判定することによって、電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータ、他部隊データのみでは絞り込めなかった、数多くの目標の特定結果を自動で絞り込み、さらに、各観測毎に絞り込まれた特定結果を蓄積、重み付けを行うことにより、観測毎の変動の除去、確度の高い特定結果の決定及びオペレータ負荷の軽減を可能とし、それを評価、向上させることができる目標特定評価装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
この発明に係る目標特定評価装置は、任意に設定されたシナリオに基づき、任意の時刻における実際の目標に対応する複数の疑似的な目標である疑似目標データを発生する疑似目標発生部と、任意に大気の環境を設定して環境データを出力する環境模擬部と、前記複数の疑似目標データ及び前記環境データに基づいて、任意に設定された電波探知装置、レーダ探知装置、赤外線探知装置及び逆合成開口レーダ(ISAR)装置の覆域を算出して覆域評価データを出力する覆域評価部と、前記複数の疑似目標データ及び前記覆域評価データに基づいて、探知した目標の電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ及びレーダ反射面積(RCS)データを作成する目標探知模擬部と、前記複数の疑似目標データに基づいて、味方他部隊から得られる他部隊データを作成する他部隊データ模擬部と、電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータ及び距離−RCSデータと目標特定結果との対応関係を格納するデータベースを作成するデータベース作成部と、前記目標探知模擬部からの運動目標データに基づき運動プロファイル目標データを算出し、前記電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ、運動プロファイル目標データ、レーダ反射面積データ及び他部隊データを、前記データベースの格納データと比較・照合することにより目標を特定する目標特定部と、前記目標特定部により特定した特定結果を蓄積し、特定結果の変動に応じて特定結果を更新する特定結果評価部と、前記データベースの格納データと比較・照合した前記電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ、運動プロファイル目標データ、レーダ反射面積データ及び他部隊データの項目毎の一致の度合いを人間の操作に応じて表示させる処理を行う表示処理部と、前記表示処理部の処理に基づき、前記特定結果評価部からの特定結果を表示する結果表示部と、前記特定結果評価部からの特定結果と前記疑似目標発生部からの疑似目標データの差を算出し、前記差に基づき前記特定結果を統計的に処理する特定結果処理部と、前記特定結果処理部の処理結果に基づいて前記データベースの更新処理を行うデータベース更新部とを設けたものである。
【発明の効果】
【0027】
この発明に係る目標特定評価装置は、目標のレーダ反射面積(RCS)の距離、向きによる変化から、目標の特徴を抽出し、特定結果を判定することによって、電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータ、他部隊データのみでは絞り込めなかった、数多くの目標の特定結果を自動で絞り込み、さらに、各観測毎に絞り込まれた特定結果を蓄積、重み付けを行うことにより、観測毎の変動の除去、確度の高い特定結果の決定及びオペレータ負荷の軽減を可能とし、それを評価、向上させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る目標特定評価装置について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る目標特定評価装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0029】
図1において、この実施の形態1に係る目標特定評価装置は、模擬目標発生部25と、覆域評価部26と、環境模擬部27と、電波探知模擬部28と、レーダ探知模擬部29と、赤外線探知模擬部30と、ISAR(逆合成開口レーダ)探知模擬部31と、他部隊データ模擬部32と、データベース作成部33と、特定結果処理部38と、目標特定部39と、特定結果評価部40と、表示処理部41と、結果表示部42と、データベース更新部43とが設けられている。また、上記の各部以外に、電波データデータベース34と、運動データデータベース35と、赤外線画像データベース36と、ISAR画像データデータベース37と、運動プロファイルデータベース44と、距離−RCS(レーダ反射面積)データベース45とが設けられている。
【0030】
模擬目標発生部25は、任意に設定されたシナリオに基づき、任意の時刻における航空機、艦船等に対応する複数の疑似的な目標を発生する。すなわち、模擬目標発生部25は、電波探知装置、レーダ探知装置、赤外線探知装置及びISAR装置の諸元を任意に設定し、それらのデータをセンサデータD16(疑似目標データ)として覆域評価部26に出力する。
【0031】
また、模擬目標発生部25は、目標の諸元及び目標発生等のシナリオを任意に設定し、シナリオデータD17(疑似目標データ)として電波探知模擬部28、レーダ探知模擬部29、赤外線探知模擬部30、ISAR探知模擬部31及び他部隊データ模擬部32に出力する。
【0032】
環境模擬部27は、任意に大気の環境を設定する。すなわち、環境模擬部27は、大気、雲による電波の減衰量、水面及び地面による電波の反射量及び赤外線の減衰量を設定し、環境データD18として覆域評価部26に出力する。
【0033】
覆域評価部26は、任意に設定されたレーダ探知装置、電波探知装置、赤外線探知装置、及び逆合成開口レーダ(ISAR)装置の探知可能距離及び電波、赤外線到達可能距離を算出する。すなわち、覆域評価部26は、模擬目標発生部25から入力したセンサデータD16及び環境模擬部27から入力した環境データD18に基づき、設定された電波探知装置、レーダ探知装置、赤外線探知装置及びISAR装置の覆域を計算し、計算結果を覆域評価データD19として電波探知模擬部28、レーダ探知模擬部29、赤外線探知模擬部30、ISAR探知模擬部31へ出力する。
【0034】
目標探知模擬部100は、疑似目標発生部25において発生された疑似目標データから位置、速度、レーダ反射面積(RCS)等からなる運動データ、周波数、パルス幅等からなる電波データ、赤外線画像データ及びISAR画像データを作成する。この目標探知模擬部100は、電波探知模擬部28と、レーダ探知模擬部29と、赤外線探知模擬部30と、ISAR探知模擬部31とから構成されている。
【0035】
電波探知模擬部28は、模擬目標発生部25から入力したシナリオデータD17及び覆域評価部26から入力した覆域評価データD19に基づき、設定された電波探知装置が目標を探知するかどうかを判断し、探知していれば目標に設定されているデータに乱数により発生させた誤差を付加して電波諸元から構成される電波目標データD20を目標特定部39に出力する。
【0036】
レーダ探知模擬部29は、模擬目標発生部25から入力したシナリオデータD17及び覆域評価部26から入力した覆域評価データD19に基づき、設定されたレーダ探知装置が目標を探知するかどうかを判断し、探知していれば目標に設定されているデータに乱数により発生させた誤差を付加して運動諸元及びRCS(レーダ反射面積)データから構成されるレーダ目標データ(運動目標データ)D21を目標特定部39に出力する。
【0037】
赤外線探知模擬部30は、模擬目標発生部25から入力したシナリオデータD17及び覆域評価部26から入力した覆域評価データD19に基づき、設定された赤外線探知装置がそれぞれ目標を探知するかどうかを判断し、探知していれば目標に設定されているデータに乱数により発生させた誤差を付加して赤外線諸元から構成される赤外線目標データ(赤外線画像目標データ)D22を目標特定部39に出力する。
【0038】
ISAR探知模擬部31は、模擬目標発生部25から入力したシナリオデータD17及び覆域評価部26から入力した覆域評価データD19に基づき、設定されたISAR装置が目標を探知するかどうかを判断し、探知していれば目標に設定されているデータに乱数により発生させた誤差を付加してISAR諸元から構成されるISAR目標データ(ISAR画像目標データ)D23を目標特定部39に出力する。
【0039】
データベース作成部33は、運動データ、電波データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータベース、及び距離−RCSデータベースと目標特定結果との対応関係を格納するデータベースを作成する。すなわち、データベース作成部33は、目標特定のためのデータである周波数、パルス繰り返し周波数、パルス幅等の電波諸元(本装置外から取得)と目標特定結果(本装置外から取得)の関係を作成し、電波諸元データD25として電波データデータベース34に出力する。また、データベース作成部33は、速度、旋回加速度、飛行高度等の運動諸元(本装置外から取得)と目標特定結果の関係を作成し、運動諸元データD26として運動データデータベース35に出力する。また、データベース作成部33は、赤外線の放射強度、画像等の赤外線諸元(本装置外から取得)と目標特定結果の関係を作成し、赤外線諸元データD27として赤外線画像データベース36に出力する。
【0040】
また、データベース作成部33は、ISARの画像等のISAR諸元(本装置外から取得)と目標特定結果の関係を作成し、ISAR画像データD28としてISAR画像データデータベース37に出力する。また、データベース作成部33は、目標の運動の特徴等の運動プロファイル諸元と目標特定結果の関係を作成し、運動プロファイルデータD29として運動プロファイルデータベース44に出力する。さらに、データベース作成部33は、距離ごとのRCS諸元(本装置外から取得)と目標特定結果の関係を作成し、距離−RCSデータD45として距離−RCSデータベース45に出力する。
【0041】
目標特定部39は、目標の周波数、パルス繰り返し周波数、パルス幅等の電波の特徴、探知した目標の速度、高度、RCS等の運動の特徴、目標の赤外線画像の特徴、ISAR画像の特徴、及び距離によるRCSの特徴を、上記データベースの格納データと比較・照合することにより目標を特定する。
【0042】
すなわち、目標特定部39は、電波探知模擬部28から入力した電波目標データD20と、電波データデータベース34から入力した電波特定諸元データD30の周波数、パルス繰り返し周波数、パルス幅等の諸元を比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0043】
また、目標特定部39は、レーダ探知模擬部29から入力したレーダ目標データD21と、運動データデータベース35から入力したレーダ特定諸元データD31の速度、旋回加速度、飛行高度等の諸元を比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0044】
また、目標特定部39は、赤外線探知模擬部30から入力した赤外線画像データD22と、赤外線画像データベース36から入力した赤外線特定諸元データD32の赤外線強度、赤外線画像等の諸元を比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0045】
また、目標特定部39は、ISAR探知模擬部31から入力したISAR画像データD23と、ISAR画像データデータベース37から入力したISAR特定諸元データD33のISAR画像等の諸元を比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0046】
また、目標特定部39は、レーダ探知模擬部29から入力したレーダ目標データ(運動目標データ)D21を蓄積し、目標の運動の特徴である運動プロファイル(運動プロファイル目標データ)を算出し、運動プロファイルデータベースから入力した運動プロファイル特定諸元データD34と比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0047】
また、目標特定部39は、レーダ探知模擬部29から入力したRCSデータD44と、距離−RCSデータベース45から入力した距離−RCS特定諸元データD47のRCSの諸元を比較・照合し、それらの項目の全部または一部が一致する目標特定結果を特定候補として1つまたは複数選定する。
【0048】
次に、目標特定部39は、電波諸元、レーダ諸元、赤外線諸元、ISAR諸元、運動プロファイル諸元、RCS諸元から特定候補として選ばれた目標をそれぞれ比較・照合し、一致する項目の数から一致度を算出し目標特定結果及び一致度を目標特定結果データD35として特定結果評価部40へ出力する。
【0049】
特定結果評価部40は、各センサから情報が得られる度に特定した特定結果を蓄積し、特定結果の変動に応じて特定結果を更新する。すなわち、特定結果評価部40は、目標特定部39から入力した目標特定結果データD35を入力し、探知毎の特定結果を蓄積し、特定結果毎の重み付けを百分率にて計算し、保存する。
【0050】
また、特定結果評価部40は、目標特定部39から入力した最新の目標特定結果データD35と現状の特定結果を比較し、最新の特定結果と現状の特定結果が同じであれば、現状の特定結果である目標特定結果評価データD36を結果表示部42及び表示処理部41に出力する。また、最新の特定結果と現状の特定結果が異なった場合は、複数回連続してその特定結果が得られた場合に特定結果を変更するように、複数回前の特定結果を参照する。規定された回数分連続して同じ結果が得られていれば、特定結果を更新する。更新するための連続回数は、現状の特定結果の百分率に応じて5段階等に配分し、2〜6とする。特定結果評価部40は、更新された結果である目標特定結果評価データD36を結果表示部42及び表示処理部41に出力する。
【0051】
表示処理部41は、上記データベースと比較・参照した各項目毎の一致の度合いを人間の操作に応じて表示させる処理を行う。すなわち、表示処理部41は、特定結果評価部40にて特定した結果と、各項目の一致度を目標特定結果評価データD36として入力し、各項目毎のデータを見やすい形にフォーマットし、表示処理データD37として結果表示部42に出力し、目標特定の過程をオペレータに対して表示する。
【0052】
結果表示部42は、特定結果を表示する。すなわち、結果表示部42は、特定結果評価部40から入力した目標、特定結果、一致度を画面に表示する。
【0053】
特定結果処理部38は、特定結果評価部40で特定した結果と疑似目標に対応して予め設定された特定結果との差を算出し、特定結果を統計的に評価する。すなわち、特定結果処理部38は、模擬目標発生部25にて一つの目標に対して種々のパターンで誤差を付加した電波目標データD20、レーダ目標データD21、赤外線目標データD22、ISAR目標データD23を複数作成し、それぞれ特定結果評価部40にて特定した結果と、シナリオデータD17として模擬目標発生部25から入力した目標の真の価との差を算出し、目標特定部39で判定した特定結果が、模擬目標にあらかじめ設定されている特定結果に対して正しかったかどうかをカウントし、全判定回数に対する正解率を計算し、正解率を特定結果処理データD38としてデータベース更新部43に出力する。
【0054】
データベース更新部43は、特定結果処理部38の評価に基づいて、電波データデータベース34、運動データデータベース35、赤外線画像データベース36、ISAR画像データデータベース37、運動プロファイルデータベース44、及び距離−RCSデータベース45の更新処理を行う。すなわち、データベース更新部43は、特定結果処理部38より特定結果処理データD38を入力し、正解率からあらかじめ設定された修正する数値の幅の係数を抽出し、元の数値の幅に係数をかけて数値の幅を計算し、決定した数値の幅データを電波データベース更新データD39として電波データデータベース34に出力してデータベースの数値の幅を書き換える。
【0055】
同様に、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータ及び距離−RCSデータについても、レーダデータベース更新データD40を運動データデータベース35に、赤外線画像データ更新データD41を赤外線画像データベース36に、ISAR画像データデータベース更新データD42をISAR画像データデータベース37に、運動プロファイルデータベース更新データD43を運動プロファイルデータベース44に、距離−RCSデータベース更新データD46を距離−RCSデータデータベース45に出力し、それぞれのデータベースの数値の幅を書き換える。
【0056】
他部隊データ模擬部32は、僚艦等の味方他部隊から得られる他部隊データを特定するための参考情報として処理する。すなわち、他部隊データ模擬部32は、模擬目標発生部25にて諸元の異なる他部隊のセンサを設定し、同じく模擬目標発生部25にて発生したシナリオデータD17に基づき、他部隊での目標の探知及び分析を行い、結果を他部隊データD24として目標特定部39に出力する。
【0057】
目標特定部39は、他部隊データ模擬部32から入力した他部隊データD24により目標特定の際に特定候補間で重み付けを行い確度の高い特定候補の絞り込みを行う。
【0058】
つぎに、この実施の形態1に係る目標特定評価装置の動作について図面を参照しながら説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る目標特定評価装置の動作(アルゴリズム)を示すフローチャートである。
【0059】
ステップS1において、電波探知装置にて探知された電波は、周波数、パルス繰り返し周波数、パルス幅等の諸元に分析され、ステップS2において、電波データとして自動的にデータが作成される。次に、ステップS3において、電波データはデータベースとの比較・照合が自動的に行われ、ステップS4において、探知した電波の諸元とデータベースに登録されている電波の諸元とデータベースに登録されている電波の諸元の全部または一部が一致するものを特定候補として自動的に選定する。
【0060】
ステップS5において、レーダ探知装置の探知目標の分析を行い、ステップS6において、運動データとして自動的にデータを作成する。ステップS7では、ステップS6にて自動的に作成された運動諸元とデータベースより引き出した運動データとの比較・照合を行う。ステップS8では目標の運動データの全部または一部が一致するものを自動的に絞り込む。ステップS9において、電波データにより選定された特定候補から、運動データにより選定された特定候補を元に、特定候補を絞り込む。
【0061】
ステップS10において、赤外線探知装置により探知された赤外線データを赤外線強度、赤外線画像等の諸元に分析し、ステップS11において、赤外線画像データとして自動的にデータを作成する。ステップS12において、赤外線画像データとデータベースとの比較・照合が自動的に行われ、ステップS13において、探知した赤外線諸元とデータベースに登録されている赤外線諸元とデータベースに登録されている赤外線諸元の全部または一部が一致するものを特定候補として自動的に選定する。ステップS14では、赤外線データにより選定された候補に基づき、電波データ、レーダデータにより選定、絞り込まれた特定候補をさらに絞り込む。
【0062】
ステップS15において、ISAR探知装置により探知されたISARデータをISAR画像諸元に分析し、ステップS16において、ISAR画像データとして自動的にデータを作成する。ステップS17において、ISAR画像データとデータベースとの比較・照合が自動的に行われ、ステップS18において、探知したISAR画像諸元とデータベースに登録されているISAR画像諸元とデータベースに登録されているISAR画像諸元の全部または一部が一致するものを特定候補として自動的に選定する。ステップS19では、ISAR画像データにより特定された候補に基づき、電波データ、レーダデータ、赤外線データにより特定、絞り込まれた特定候補をさらに絞り込む。
【0063】
ステップS26において、ステップS6で作成された運動データから、目標の運動プロファイル諸元(運動プロファイル目標データ)を作成し、目標の運動のプロファイル諸元とデータベースに登録されている運動プロファイル諸元の全部または一部が一致するものを特定候補として自動的に選定する。ステップS27では、運動プロファイルデータにより特定された候補に基づき、電波データ、レーダデータ、赤外線データ、ISAR画像データにより特定、絞り込まれた特定候補をさらに絞り込む。
【0064】
ステップS28において、ステップS5で分析されたレーダ探知データからRCSデータを作成する。次に、ステップS29において、RCSデータはデータベースとの比較・照合が自動的に行われ、ステップS30において、RCSデータの諸元とデータベースに登録されている距離−RCSデータの諸元の全部または一部が一致するものを特定候補として自動的に選定する。ステップS31では、距離−RCSデータにより特定された候補に基づき、電波データ、レーダデータ、赤外線データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータにより特定、絞り込まれた特定候補をさらに絞り込む。
【0065】
ステップS24において、電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データにより絞り込まれた特定結果を各判定毎に時系列に履歴として保存し、各特定結果の百分率としての重み付けを算出する。次に、ステップS25において、得られた最新の特定結果と、現状の特定結果を比較し、異なる場合は重み付けに基づき設定されている、連続判定回数に達した場合に、特定結果を更新する。
【0066】
ステップS21において、ステップS20で通信装置を経由して得た目標の僚艦データに基づき、特定候補をさらに絞り込み、最終的な特定結果として、ステップS22で結果を表示するとともに、絞り込みの過程を表示する。そして、ステップS23では、最終結果に基づき、データベースの更新を行う。
【0067】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る目標特定評価装置について図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態2に係る目標特定評価装置の構成を示すブロック図である。また、図4は、この発明の実施の形態2に係る目標特定評価装置の動作を示すフローチャートである。
【0068】
この実施の形態2に係る目標特定評価装置は、上記の実施の形態1で説明した目標特定評価装置に、図3に示すように、向き−RCSデータベース46を追加したものである。
【0069】
上記実施の形態1と異なる動作だけを説明する。データベース作成部33は、向きごとのRCS諸元と目標特定結果の関係を作成し、向き−RCSデータD50として向き−RCSデータベース46に出力する。また、データベース更新部43は、特定結果処理部38より特定結果処理データD38を入力し、正解率からあらかじめ設定された修正する数値の幅の係数を抽出し、元の数値の幅に係数をかけて数値の幅を計算し、決定した数値の幅データを向き−RCSデータベース更新データD48として向き−RCSデータベース46に出力してデータベースの数値の幅を書き換える。
【0070】
図4に示すように、ステップS32において、目標特定部39で目標の向きとRCSの関係を抽出し、向き−RCS特定諸元データD49により特定候補を選定し、そして、ステップS31において、電波諸元、運動諸元、赤外線諸元、ISAR諸元、運動プロファイル諸元、距離−RCS諸元により絞り込まれた、特定候補のさらなる絞り込みを行い、目標特定の確度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の実施の形態1に係る目標特定評価装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る目標特定評価装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2に係る目標特定評価装置の構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る目標特定評価装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】従来装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
25 模擬目標発生部、26 覆域評価部、27 環境模擬部、28 電波探知模擬部、29 レーダ探知模擬部、30 赤外線探知模擬部、31 ISAR探知模擬部、32 他部隊データ模擬部、33 データベース作成部、34 電波データデータベース、35 運動データデータベース、36 赤外線画像データベース、37 ISAR画像データデータベース、38 特定結果処理部、39 目標特定部、40 特定結果評価部、41 表示処理部、42 結果表示部、43 データベース更新部、44 運動プロファイルデータベース、45 距離−RCSデータベース、46 向き−RCSデータベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意に設定されたシナリオに基づき、任意の時刻における実際の目標に対応する複数の疑似的な目標である疑似目標データを発生する疑似目標発生部と、
任意に大気の環境を設定して環境データを出力する環境模擬部と、
前記複数の疑似目標データ及び前記環境データに基づいて、任意に設定された電波探知装置、レーダ探知装置、赤外線探知装置及び逆合成開口レーダ(ISAR)装置の覆域を算出して覆域評価データを出力する覆域評価部と、
前記複数の疑似目標データ及び前記覆域評価データに基づいて、探知した目標の電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ及びレーダ反射面積(RCS)データを作成する目標探知模擬部と、
前記複数の疑似目標データに基づいて、味方他部隊から得られる他部隊データを作成する他部隊データ模擬部と、
電波データ、運動データ、赤外線画像データ、ISAR画像データ、運動プロファイルデータ及び距離−RCSデータと目標特定結果との対応関係を格納するデータベースを作成するデータベース作成部と、
前記目標探知模擬部からの運動目標データに基づき運動プロファイル目標データを算出し、前記電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ、運動プロファイル目標データ、レーダ反射面積データ及び他部隊データを、前記データベースの格納データと比較・照合することにより目標を特定する目標特定部と、
前記目標特定部により特定した特定結果を蓄積し、特定結果の変動に応じて特定結果を更新する特定結果評価部と、
前記データベースの格納データと比較・照合した前記電波目標データ、運動目標データ、赤外線画像目標データ、ISAR画像目標データ、運動プロファイル目標データ、レーダ反射面積データ及び他部隊データの項目毎の一致の度合いを人間の操作に応じて表示させる処理を行う表示処理部と、
前記表示処理部の処理に基づき、前記特定結果評価部からの特定結果を表示する結果表示部と、
前記特定結果評価部からの特定結果と前記疑似目標発生部からの疑似目標データの差を算出し、前記差に基づき前記特定結果を統計的に処理する特定結果処理部と、
前記特定結果処理部の処理結果に基づいて前記データベースの更新処理を行うデータベース更新部と
を備えたことを特徴とする目標特定評価装置。
【請求項2】
前記目標特定部は、目標の向きとRCSの関係を抽出し、向き−RCS特定諸元データに基づき目標を特定し、既に絞り込まれた目標のさらなる絞り込みを行う
ことを特徴とする請求項1記載の目標特定評価装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−250698(P2006−250698A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67454(P2005−67454)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】