説明

真空蒸着装置

【課題】真空装置内におけるマスク組み立て体と素子基板の対を移動するときに、搬送装置においてガイドローラ等とマスクフレームとが接触した時の衝撃によって蒸着マスクと素子基板との相対位置がずれることを防止する。
【解決手段】蒸着マスクを配置し、素子基板が載置されたマスクフレーム21の両端部が搬送用ベルト200によって支えられ、回転ローラ100が回転することによって搬送用ベルト200が移動するとともにマスクフレーム21が移動する。搬送用ベルト200が接触する回転ローラ100には曲率が形成されており、この曲率に沿って搬送用ベルト200も同様の曲率を有する。この構成においては、クラウン効果によって搬送用ベルト200の蛇行が抑制されるので、搬送用ベルト200に載置されたマスクフレーム21、蒸着マスク、素子基板等は、横ずれを生ずることなく搬送することが出来る。したがって、蒸着マスクと素子基板との相対的な位置ずれを生ずることは無い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機EL表示装置を製造するための、真空蒸着装置内における基板の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL表示装置では下部電極と上部電極との間に有機EL層を挟持し、上部電極に一定電圧を印加し、下部電極にデータ信号電圧を印加して有機EL層の発光を制御する。有機EL層は複数の層から構成され、これらの複数の層および上部電極は、真空を破らず、連続して蒸着によって形成される。蒸着は、素子基板に対して蒸着マスクを用いて行われる。
【0003】
生産効率を上げるために、マザー基板に多数の素子基板を配置して、一度に多数の素子を製造することが行われる。したがって、生産効率を上げるために基板の大きさが大きくなり、それにしたがって、マスクの大きさも大きくなる。基板に対して連続して蒸着を行うためには、一般には、装置内で、基板とマスクの組を移動しながら、所定の場所において所定の材料を蒸着することが行われる。したがって、基板とマスクの相互位置がずれないように、また、基板とマスクの組が正確な位置に来るように搬送する必要がある。
【0004】
「特許文献1」には、カーテンフローコータ方式でシート材に塗膜を形成するとき、ベルトコンベアを移動させる駆動ロールをバレル形状にしておき、ベルトコンベアの上に配置されるシート材に対して1000分の2から1000分の10のラジアルクラウンを付与し、シート材の形状不良、すなわち、腹伸びや耳伸び等の不安定な部分を解消する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−154686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機EL表示装置における有機EL層の蒸着においては、連続蒸着のために、基板とマスクの組を真空装置内において移動する必要がある。従来は、真空装置内において、回転ローラを用いて基板とマスクの組を移動していた。回転ローラを用いて移動する場合は、基板とマスクの組の横ずれが発生する。図5はこのような基板とマスクの横ずれを防止する機構を有する従来例を示す模式図である。
【0007】
図5において、蒸着マスク20が装着されているマスクフレーム21が回転ローラ100に載置されている。蒸着マスク20およびマスクフレーム21の上には素子基板10が載置され、素子基板10の上には、蒸着マスク20と素子基板10の相対位置がずれないようにするための押さえ板30が載置されている。以後蒸着マスク20とマスクフレーム21を有する組み立て体をマスク組み立て体とも言う。
【0008】
図5において、シャフト101を介して回転ローラ100が左右同期して回転すると蒸着マスク20、素子基板10等の組が移動する。ローラ搬送中、蒸着マスク20、素子基板10等の組が横ずれを生ずることを防止するために、図5においては、マスクフレーム21に対してガイドローラ110を設置し、ガイドローラ110によって、マスク組み立て体、素子基板10等の横ずれを防止している。
【0009】
しかし、図5の構成では、上記横ずれは防止することが出来るが、横ずれを防止するためには、ガイドローラ110にマスクフレーム21の側面が当たることは避けられない。ガイドローラ110にマスクフレーム21が当たることによって、マスクフレーム21に横方向の衝撃が加わり、蒸着マスク20と素子基板10との位置ずれが数μm程度の大きさで発生する。
【0010】
有機EL表示装置では、一般には、画面が高精細であり、画素の大きさが10μm×30μm程度の場合もある。このような小さな画素の場合に、素子基板10と蒸着マスク20の位置ずれが数μm程度生ずることは許されない。搬送時における蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれは2μm以下に抑える必要がある。
【0011】
図6はローラ搬送による素子基板10、蒸着マスク20等の横ずれを防止する他の従来例の構成を示す。図6では、搬送のためのローラとしてツバ付回転ローラ120を使用し、ツバ付回転ローラ120のツバによって素子基板10、蒸着マスク20等の横ずれを防止している。図6の構成おいては、蒸着マスク20、素子基板10等の横ずれを防止するためには、ツバ付回転ローラ120のツバにマスクフレーム21の側面が当たることは避けられない。
【0012】
ツバ付回転ローラ120のツバにマスクフレーム21が当たることによって、マスクフレーム21に横方向の衝撃が加わり、蒸着マスク20と素子基板10との位置ずれが数μm程度の大きさで発生することは図5の従来例と同様である。
【0013】
したがって、図5あるいは図6等に示す従来例においては、素子基板10と蒸着マスク20の組を真空蒸着装置内で搬送する工程において、蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれ不良が発生し、有機EL表示装置の製造歩留まりを低下させていた。本発明の課題は、真空蒸着装置内において、素子基板10、蒸着マスク20等の組を搬送する時の蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれを小さくし、蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれによる有機EL蒸着膜等の不良を無くすことである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記課題を解決するものであり、具体的な手段は次のとおりである。
【0015】
(1)蒸発源が第1の方向に複数配置され、前記蒸発源の上を蒸着マスクとマスクフレームを有するマスク組み立て体と素子基板とのペアを第1の方向に移動させる搬送機構を有する真空蒸着装置であって、前記搬送機構は、前記マスク組み立て体を両側において載置し、搬送する2つの搬送用ベルトを有し、前記搬送用ベルトの各々は回転ローラによって駆動され、前記回転ローラが前記搬送用ベルトと接触する面は外側に凸の所定の曲率半径を持っており、前記搬送用ベルトが、前記マスク組み立て体を搬送する面は、前記回転ローラに沿った曲率を有することを特徴とする真空蒸着装置である。
【0016】
(2)前記搬送用ベルトは前記マスクフレームに直接接触しており、前記マスクフレームが前記搬送用ベルトに接触する面はフラットであることを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0017】
(3)蒸発源が第1の方向に複数配置され、前記蒸発源の上を蒸着マスクとマスクフレームを有するマスク組み立て体と素子基板とのペアを第1の方向に移動させる搬送機構を有する真空蒸着装置であって、前記搬送機構は、前記マスク組み立て体を両側において載置し、搬送する2つの搬送用ベルトを有し、
前記搬送用ベルトの各々は回転ローラによって駆動され、前記回転ローラが前記搬送用ベルトと接触する面は外側に凸の第1の曲率半径R1を有し、前記搬送用ベルトと前記マスク組み立て体が接触する面において、前記マスク組み立て体は、曲率半径がR2の凹部を有し、前記R2は前記R1と同等がそれ以上であることを特徴とする真空蒸着装置。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、搬送用ベルトによってマスク組み立て体と素子基板のペアを移動させ、かつ、搬送用ベルトはクラウン効果によって蛇行が無いので、搬送時におけるマスク組み立て体と素子基板の相対的な位置ずれを極めて小さくすることが出来るので、有機EL表示装置の製造歩留まりを向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の真空蒸着装置内におけるマスク組み立て体と素子基板の搬送装置の斜視図である。
【図2】本発明の真空蒸着装置内におけるマスク組み立て体と素子基板の搬送装置の断面模式図である。
【図3】本発明の第1の実施例の詳細図である。
【図4】本発明の第2の実施例の詳細図である。
【図5】従来例における真空蒸着装置内におけるマスク組み立て体と素子基板の搬送装置の断面模式図である。
【図6】他の従来例における真空蒸着装置内におけるマスク組み立て体と素子基板の搬送装置の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例によって本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は本発明の真空蒸着装置内における素子基板10と蒸着マスク20の組み合わせを搬送するための搬送機構を示す斜視図である。図1において、真空装置の筐体500の内側に搬送機構が存在している。図1における矢印510が真空装置内であり、矢印520が真空装置外である。
【0022】
図1において、蒸着マスク20とマスクフレーム21の組み合わせであるマスク組み立て体が両端において、搬送用ベルト200に載置されている。実際には、蒸着マスク20の上に素子基板10が配置され、素子基板10の上に押さえ板30が載置されているが、図1では、搬送装置の内容を示すために、素子基板10および押さえ板30は省略されている。また、蒸着マスク20およびマスクフレーム21を透視して搬送装置の構成が記載されている。
【0023】
図1に示すように、本発明においては、マスクフレーム21等は、搬送用ベルト200によって搬送される。搬送用ベルト200は回転ローラ100が回転することによって移動する。真空装置外に配置された駆動源によって駆動軸300を介して複数の回転ローラ100が回転する。
【0024】
図1では、搬送装置の長さは素子基板10の大きさと同程度となっているが、実際には、搬送用ベルト200によって、マスク組み立て体等が移動しながら、蒸着を行うので、搬送装置の長さは、素子基板10等の大きさよりもはるかに長い。例えば、素子基板10の大きさが460mm×365mm程度の場合、搬送装置の長さは10m程度にもなる。ここでいう素子基板10は、素子基板が複数形成されたマザー素子基板を言う。
【0025】
図1の搬送装置は真空内に配置されるので、ベルトの材料にはステンレスが使用され、ベルトの厚さは0.5mm以下である。搬送用ベルト200が撓んだりすることを防止するために、搬送用ベルト200には、ベルトテンショナー210によって、テンションがかけられている。
【0026】
図1において、蒸着マスク20の下側に蒸発源600が配置されている。蒸発源600は、白矢印で示す素子基板10、蒸着マスク20等の進行方向において、蒸着材料毎に所定のピッチで複数配置される。蒸着層が多くなるほど、蒸着源の数も多くなり、真空蒸着装置の長さも長くなる。
【0027】
図2は、図1の白矢印と直角方向の断面模式図である。図2において、回転ローラ100の上に搬送用ベルト200が存在し、搬送用ベルト200の上にマスクフレーム21が載置されている。マスクフレーム21には蒸着マスク20が配置され、蒸着マスク20及びマスクフレーム21の上に素子基板10が配置され、素子基板10の上に押さえ板30が載置されている。
【0028】
図2において、搬送用ベルト200の幅wは、回転ローラ100の幅と同じ38mmである。マスクフレーム21の厚さは、蒸着マスク20にテンションをかける必要があるので、剛性を持たせるために厚く形成され、25mm程度である。蒸着マスク20の厚さは、小さな孔の形成を可能とするために、10μm、あるいは、それ以下である。蒸着マスク20の上に配置される素子基板10はガラスで形成され、厚さは0.5mm程度である。蒸着マスク20およびマスクフレーム21は、熱膨張を小さくするためにアンバー材が使用される。蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれを防止するための押さえ板30はステンレスで形成され、厚さは10mm程度である。
【0029】
図2において、回転ローラ100が回転すると、搬送用ベルト200が紙面垂直方向に移動し、蒸着マスク20、素子基板10等も紙面垂直方向に移動する。図1および図2の構成で示すベルトコンベア方式において、特に問題となるのが、ベルトが蛇行することによって、蒸着マスク20、素子基板10等が横ずれを生ずるということである。
【0030】
本発明では図3に示すように、回転ローラ100をバレル形状とすることによって、ベルトの蛇行を防止している。回転ローラ100をバレル状にすると、ベルトも回転ローラ100に沿ってバレル状になる。このとき、ベルトの中心は回転ローラ100のバレルの最も高い部分に一致するようになる、いわゆるクラウン効果によって、ベルトの蛇行を防止することが出来る。
【0031】
図3において、回転ローラ100は搬送装置枠400内に存在する動力伝達機構から延在するシャフト101によって回転する。回転ローラ100が回転するとともに、回転ローラ100の上部において接触している搬送用ベルト200が紙面垂直方向に移動する。これによってマスクフレーム21が紙面垂直方向に移動する。図3では、蒸着マスク20、素子基板10、押さえ板30等は省略されている。
【0032】
この時、回転ローラ100のバレルの寸法例は次のとおりである。図3において、回転ローラ100の凸の量dは2mmであり、回転ローラ100の幅wは38mmである。したがって、回転ローラ100の対応する曲率半径Rは、182.5mmになる。図3において、搬送用ベルト200はこの回転ローラ100の曲率半径に沿うことになる。搬送用ベルト200はステンレスで形成され、厚さtは0.5mm以下である。搬送用ベルト200の厚さtが0.5mm以上であると、搬送用ベルト200が回転ローラ100のバレル部になじみ難くなり、クラウン効果を十分に発揮できない場合がある。また、搬送用ベルト200の厚さが大きいと、かえって搬送用ベルト200が破断しやすいという性質がある。
【0033】
図3において、マスクフレーム21は搬送用ベルト200に載置されているだけであるが、搬送用ベルト200が蛇行しないので、マスクフレーム21も横ずれを生じない。また、図3においては、横ずれを防止するためのガイド機構も存在しないので、ガイド機構による衝撃も無く、蒸着マスク20と素子基板10の位置ずれも生じない。本実施例によって、蒸着マスク20と素子基板10の相対的な位置ずれを2μm以下に抑えることが出来る。
【0034】
なお、図2および図3において、マスクフレーム21が直接搬送用ベルト200に載置されているが、図1における2つの搬送用ベルト200の間隔と素子基板10の大きさが異なる場合は、マスクフレーム21と搬送用ベルト200の間に支持板が存在する場合もあるが、本発明はこのような場合にも適用できることは当然である。
【実施例2】
【0035】
図4は、本発明による第2の実施例である。図4の全体構成は図1および図2と同様である。また、回転ローラ100は曲率半径R2を有するバレル状となっており、回転ローラ100に沿って搬送用ベルト200も湾曲し、クラウン効果によって搬送用ベルト200の蛇行が防止されることも実施例1と同様である。本実施例が実施例1と異なる点は、図4に示すように、マスクフレーム21において、搬送用ベルト200と接触する部分には、所定の曲率半径R2で凹部が形成されていることである。この凹部は紙面垂直方向に連続して形成されている。
【0036】
本実施例において、回転ローラ100の曲率半径R1は例えば、実施例1と同じ182.5mmである。また、搬送用ベルト200の曲率半径も回転ローラ100と同じR1である。また、図4では、マスクフレーム21に形成された凹部の曲率半径R2もR1と同じ182.5mmとなっている。ただし、マスクフレーム21に形成された凹部の径w2は回転ローラ100の幅w1あるいは搬送用ベルト200の幅w1よりも大きい。搬送用ベルト200がマスクフレーム21の凹部にスムースに挿入されるようにするためである。本実施例においても、搬送用ベルト200は厚さが0.5mm以下のステンレスで形成されている。
【0037】
本実施例によれば、搬送用ベルト200の蛇行がクラウン効果によって防止できることに加えて、搬送用ベルト200に対するマスクフレーム21の横方向への動きを防止できるという効果を得ることが出来る。この場合、ガイドローラ110等による横ズレ防止と異なり、マスクフレーム21には横方向の衝撃が加わらないので、蒸着マスク20と素子基板10との相対的な位置ずれは生じない。
【0038】
したがって、本実施例によれば、実施例1に比べて、蒸着マスク20と素子基板10との相対的な位置ずれをより効果的に防止することが出来る。本実施例によれば、搬送時における蒸着マスク20と素子基板10との相対的位置ずれを2μm以下に抑えることが出来る。
【0039】
以上の説明では、マスクフレーム21に形成された凹部の曲率半径R1と回転ローラ100に形成された曲率半径R2は同じであるとして説明した。しかし、R1とR2は正確に同じである必要はなく、R2のほうがR1よりも大きくともよい。ただし、この場合も、マスクフレーム21の凹部の径w2は回転ローラ100の径w1あるいは搬送用ベルト200の径w1よりも大きい必要がある。
【0040】
なお、図4において、マスクフレーム21が直接搬送用ベルト200に載置されているが、図1における2つの搬送用ベルト200の間隔と素子基板10の大きさ、あるいはマスクフレーム21の大きさが異なる場合は、マスクフレーム21と搬送用ベルト200の間に支持板を存在させる場合もある。本発明はこのような場合にも適用できることは当然である。この場合、マスクフレーム21の下に配置される支持板に対し、図4における曲率半径R2で幅がw2である凹部を形成し、マスクフレーム21の底面をフラットとしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…素子基板、 20…蒸着マスク、 21…マスクフレーム、 30…押さえ板、 100…回転ローラ、 101…シャフト、 110…ガイドローラ、 120…つば付回転ローラ、 200…搬送用ベルト、 210…ベルトテンショナー、 300…駆動軸、 400…搬送装置枠、 500…真空装置の筐体、 600…蒸発源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸発源が第1の方向に複数配置され、前記蒸発源の上を蒸着マスクとマスクフレームを有するマスク組み立て体と素子基板とのペアを第1の方向に移動させる搬送機構を有する真空蒸着装置であって、
前記搬送機構は、前記マスク組み立て体を両側において載置し、搬送する2つの搬送用ベルトを有し、
前記搬送用ベルトの各々は回転ローラによって駆動され、
前記回転ローラが前記搬送用ベルトと接触する面は外側に凸の所定の曲率半径を持っており、前記搬送用ベルトが、前記マスク組み立て体を搬送する面は、前記回転ローラに沿った曲率を有することを特徴とする真空蒸着装置。
【請求項2】
前記搬送用ベルトは前記マスクフレームに直接接触しており、前記マスクフレームが前記搬送用ベルトに接触する面はフラットであることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項3】
蒸発源が第1の方向に複数配置され、前記蒸発源の上を蒸着マスクとマスクフレームを有するマスク組み立て体と素子基板とのペアを第1の方向に移動させる搬送機構を有する真空蒸着装置であって、
前記搬送機構は、前記マスク組み立て体を両側において載置し、搬送する2つの搬送用ベルトを有し、
前記搬送用ベルトの各々は回転ローラによって駆動され、
前記回転ローラが前記搬送用ベルトと接触する面は外側に凸の第1の曲率半径R1を有し、前記搬送用ベルトと前記マスク組み立て体が接触する面において、前記マスク組み立て体は、曲率半径がR2の凹部を有し、
前記R2は前記R1と同等がそれ以上であることを特徴とする真空蒸着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−92370(P2012−92370A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238744(P2010−238744)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】