説明

移動通信方法及び移動局

【課題】悪意の第三者によって偽の所定情報が生成されて送信された場合に発生し得る問題を解決する。
【解決手段】通知情報の発信元及びタイプを識別するための識別情報、通知情報のシリアル番号及び通知情報を含む所定情報を送信する工程Aと、移動局UEが、所定記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる識別情報とシリアル番号と通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定する工程Bと、移動局UEが、記憶していると判定した場合、受信した通知情報を廃棄する工程Cと、移動局UEが、記憶していないと判定した場合、受信した通知情報をアプリケーション機能部23へと転送し、所定記憶部22A内に、識別情報とシリアル番号と通知情報との組み合わせを記憶する工程Dとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法及び移動局に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPでは、移動局UEに対して津波情報や地震情報等の緊急情報を通知するように構成されている「ETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)」が規定されている。
【0003】
かかるETWSでは、「UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)」や「E-UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)」等の無線アクセスネットワークが、所定情報(例えば、報知情報やRRCメッセージやBMCメッセージ等)を介して、かかる緊急情報を繰り返し送信するように構成されている。
【0004】
ここで、かかる所定情報には、上述の緊急情報に加えて、かかる緊急情報の発信元及びタイプを識別するためのメッセージID、及び、かかる緊急情報のシリアル番号等が含まれている。
【0005】
移動局UEは、かかる所定情報を介して、緊急情報、メッセージID及びシリアル番号を受信し、所定記憶部内に、受信した当該メッセージIDと当該シリアル番号との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている。
【0006】
そして、移動局UEは、所定記憶部内に、かかる組み合わせを記憶していると判定した場合には、受信した当該緊急情報が既に一度受信されていると判定して、受信した当該緊急情報を廃棄し、かかる緊急情報とメッセージIDとシリアル番号との組み合わせを記憶していないと判定した場合には、かかる緊急情報が新規の緊急情報であると判定して、当該緊急情報を移動局UE内部のアプリケーション機能部(アプリケーション層)へと転送し、かかるメッセージIDとシリアル番号との組み合わせを所定記憶部内に記憶するように構成されている。
【0007】
かかる移動局UEの動作は、「Duplication Detection」と呼ばれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3GPP TS25.331 v8.5.0
【非特許文献2】3GPP TS36.331 v8.5.0
【非特許文献3】3GPP TS23.041 v8.2.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、メッセージIDとシリアル番号との組み合わせによって、緊急情報を一意に特定できるため、移動局UEは、メッセージIDとシリアル番号との組み合わせに基づいて、「Duplication Detection」を行えば問題ないと考えられていた。
【0010】
しかしながら、悪意の第三者が、メッセージIDとシリアル番号と正規の緊急情報とを含む正規の所定情報を傍受した後、当該メッセージID及び当該シリアル番号と偽の緊急情報とを含む偽の所定情報を生成して送信した場合に、以下のような問題が発生し得ることを、本出願人は発見した。
【0011】
具体的には、移動局UEは、偽の所定情報に含まれるメッセージID及びシリアル番号との組み合わせを新規の緊急情報に係るものと判定して、かかる組み合わせを所定記憶部内に記憶してしまった場合、その後、当該メッセージID及び当該シリアル番号と正規の緊急情報とを含む正規の所定情報を受信した場合であっても、当該メッセージID及び当該シリアル番号との組み合わせは所定記憶部に既に記憶されているため、かかる正規の緊急情報とメッセージIDとシリアル番号とを廃棄してしまい、正規の緊急情報を出力することができないという問題が生じ得ることを、本出願人は発見した。
【0012】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、上述の問題を解決することが可能な移動通信方法及び移動局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の特徴は、移動局に対して通知情報を送信する移動通信方法であって、前記通知情報の発信元及びタイプを識別するための識別情報、該通知情報のシリアル番号及び該通知情報を含む所定情報を送信する工程Aと、前記移動局が、所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定する工程Bと、前記移動局が、前記同一の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した前記通知情報を廃棄する工程Cと、前記移動局が、前記同一の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した前記通知情報を、該移動局内部のアプリケーション機能部へと転送し、前記所定記憶部内に、前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせを記憶する工程Dとを有することを要旨とする。
【0014】
本発明の第2の特徴は、通知情報を受信する移動局であって、前記通知情報の発信元及びタイプを識別するための識別情報、該通知情報のシリアル番号及び該通知情報を含む所定情報を受信するように構成されている受信部と、所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている判定部とを具備し、前記判定部は、前記同一の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した前記通知情報を廃棄し、該同一の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した前記通知情報を、該移動局内部のアプリケーション機能部へと転送し、前記所定記憶部内に、該識別情報と該シリアル番号と該通知情報との組み合わせを記憶するように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、悪意の第三者によって偽の所定情報が生成されて送信された場合に発生し得る問題を解決することができる移動通信方法及び移動局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信されるページングメッセージの一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信されるSIB10の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局によって送信されるSIB11の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局の機能ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局によって送信される「PAGING TYPE 1」の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局によって送信される「PAGING TYPE 1」に含まれる情報要素「ETWS information」の一例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局によって送信される「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局によって送信される「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」の一例を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る無線回線制御局によって送信される「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」に含まれる情報要素「ETWS warning security information」の一例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図1乃至図6を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、無線アクセスネットワークとしてE-UTRANを有する移動通信システムである。具体的には、本実施形態に係る移動通信システムは、CBS(Cell Broadcast Service)を提供するサーバCBC(Cell Broadcast Center)と、交換局MMEと、無線基地局eNBとを具備している。
【0019】
本実施形態に係る移動通信システムは、配下のセルに在圏している移動局UEに対して、「ETWS notification(ETWS通知情報)」を送信するように構成されている。
【0020】
かかる「ETWS notification」は、自治体等の所定機関のサーバから受信した緊急情報(例えば、津波情報や地震情報等)を移動局UEに対して通知するための通知情報であり、「ETWS primary notification」及び「ETWS secondary notification」とを含む。
【0021】
例えば、「ETWS primary notification」は、上述の緊急情報についての最低限の情報を通知するための通知情報であり、「ETWS secondary notification」は、上述の緊急情報についての詳細情報を通知するための通知情報であってもよい。
【0022】
図2に示すように、無線基地局eNBは、ETWS通知情報受信部11と、ページングメッセージ送信部12と、報知情報送信部13とを具備している。
【0023】
ETWS通知情報受信部11は、交換局MMEから、自治体等の所定機関のサーバから配信される、ETWSにおいて通知すべき緊急情報を受信するように構成されている。
【0024】
ページングメッセージ送信部12は、移動局UEに対して、ページングメッセージ(Paging message)を送信するように構成されている。図3に、かかるページングメッセージのフォーマットの一例について示す。
【0025】
図3に示す「etws-Indication」は、「ETWS primary notification」又は「ETWS secondary notification」の少なくとも一方が送信されていることを示すインディケータである。
【0026】
すなわち、ETWS通知情報受信部11が、交換局MMEから、自治体等の所定機関のサーバから配信される、ETWSにおいて通知すべき緊急情報を受信した場合に、ページングメッセージ送信部12は、かかる「etws-Indication」を「ON」に設定したページングメッセージを送信するように構成されている。
【0027】
報知情報送信部13は、移動局UEに対して、報知情報を送信するように構成されている。
【0028】
具体的には、報知情報送信部13は、「ETWS notification」の発信元及びタイプを識別するための「メッセージID(識別情報)」、「ETWS notification」の「シリアル番号」及び「ETWS notification」を含む報知情報(所定情報)を送信するように構成されている。
【0029】
ここで、報知情報送信部13は、報知情報である「SIB10(System Information Block 10)」を介して、「ETWS primary notification」を送信し、報知情報である「SIB11(System Information Block 11)」を介して、「ETWS secondary notification」を送信するように構成されている。
【0030】
図4に、SIB10のフォーマットの一例を示し、図5に、SIB11のフォーマットの一例を示す。
【0031】
図4に示すように、SIB10には、「messageIdentifier」フィールドや「serialNumber」フィールドや「warningType」フィールドや「warningSecurityInfo」フィールドが規定されている。
【0032】
「messageIdentifier」フィールドには、「ETWS primary notification」の発信元(所定機関のサーバの識別情報等)及びタイプ(例えば、津波情報や地震情報等)を識別するための「メッセージID(識別情報)」が設定される。
【0033】
また、「serialNumber」フィールドには、「ETWS primary notification」のシリアル番号が設定される。かかるシリアル番号は、「ETWS primary notification」の内容が変更されるたびに更新される。
【0034】
また、「warningType」フィールドには、「ETWS primary notification」が設定される。
【0035】
さらに、「warningSecurityInfo」フィールドには、セキュリティ情報が設定される。ここで、かかるセキュリティ情報は、SIB10に付与するデジタル署名であってもよいし、その他の情報であってもよい。なお、「warningSecurityInfo」フィールドに、セキュリティ情報を設定することはオプションである。
【0036】
図5に示すように、SIB11には、「messageIdentifier」フィールドや「serialNumber」フィールドや「warningMessageSegmentType」フィールドや「warningMessageSegmentNumber」フィールドや「warningMessageSegment」フィールドや「dataCodingScheme」フィールドが規定されている。
【0037】
「messageIdentifier」フィールドには、「ETWS secondary notification」の発信元(所定機関のサーバの識別情報等)及びタイプ(例えば、津波情報や地震情報等)を識別するための「メッセージID(識別情報)」が設定される。
【0038】
また、「serialNumber」フィールドには、「ETWS secondary notification」のシリアル番号が設定される。かかるシリアル番号は、「ETWS secondary notification」の内容が変更されるたびに更新される。
【0039】
なお、「ETWS secondary notification」は、「ETWS primary notification」と比べてデータ量が大きいため、複数のセグメントに分割され、複数のSIB11によって通知される。
【0040】
そこで、「warningMessageSegmentType」フィールドには、各セグメントが、1つの「ETWS secondary notification」の最後のセグメントであるか否かについて示す情報が設定される。
【0041】
また、「warningMessageSegmentNumber」フィールドには、各セグメントのセグメント番号が設定される。
【0042】
さらに、「warningMessageSegment」フィールドには、各セグメントに分割された「ETWS secondary notification」が設定される。
【0043】
また、「dataCodingScheme」フィールドには、「ETWS secondary notification」に適用される「コーディング方式」が設定される。
【0044】
図6に示すように、移動局UEは、受信部21と、判定部22と、記憶部22Aと、アプリケーション機能部23とを具備している。
【0045】
受信部21は、無線基地局eNBによって送信されたページングメッセージや報知情報(所定情報)等を受信するように構成されている
具体的には、受信部21は、無線基地局eNBによって送信されたページングメッセージを受信し、かかるページングメッセージ内の「etws-Indication」に「ON」が設定されている場合、SIB10やSIB11を受信するように構成されている。
【0046】
また、受信部21は、「ETWS secondary notification」が複数のセグメントに分割されて送信されている場合、複数のSIB11によって送信された複数のセグメントから「ETWS secondary notification」を復元するように構成されている。
【0047】
記憶部22Aは、受信部21によって新規に受信された「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせを記憶するように構成されている。
【0048】
なお、記憶部22Aは、受信部21によって新規に受信された「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせを記憶するように構成されていてもよい。
【0049】
なお、記憶部22Aは、受信部21によって新規に受信された「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」との組み合わせを記憶するように構成されていてもよい。
【0050】
また、記憶部22Aは、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」とに基づいて生成したハッシュ値、或いは、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」とに基づいて生成したハッシュ値、或いは、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」とに基づいて生成したハッシュ値を記憶するように構成されていてもよい。
【0051】
なお、記憶部22Aは、「ETWS notification」のみ、若しくは、「ETWS notification」と「セキュリティ情報」とにのみ基づいて生成したハッシュ値を記憶し、その他の情報(「メッセージID」や「シリアル番号」や「コーディング方式」)についてはその値そのものを記憶するように構成されていてもよい。
【0052】
受信部21が、SIB10やSIB11を受信した場合に、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB10やSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている。
【0053】
なお、SIB10内に「セキュリティ情報」が含まれている場合、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB10やSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0054】
なお、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0055】
例えば、判定部22は、記憶部22A内に、受信したSIB10に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている。
【0056】
ここで、SIB10に「セキュリティ情報」が含まれている場合、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB10に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0057】
また、判定部22は、記憶部22A内に、受信したSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS secondary notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている。
【0058】
ここで、判定部22は、記憶部22A内に、受信したSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS secondary notification」と「コーディング方式」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0059】
なお、「ETWS secondary notification」内に、「セキュリティ情報」が含まれるように構成されていてもよい。
【0060】
ここで、判定部22は、「ETWS secondary notification」が複数のセグメントに分割されて送信されている場合、受信部21によって復元された「ETWS secondary notification」を用いて、上述の判定を行うように構成されている。
【0061】
なお、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB10又はSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0062】
或いは、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB10に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0063】
或いは、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信されたSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0064】
なお、判定部22が上記判定に用いるハッシュ値は、「ETWS notification」のみ、若しくは、「ETWS notification」と「セキュリティ情報」とにのみ基づいて生成されてもよく、その場合、上記判定に用いるその他の情報(「メッセージID」や「シリアル番号」や「コーディング方式」)については、その値そのものを用いてもよい。
【0065】
また、判定部22は、記憶部22A内に、上述の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した「ETWS primary notification」を廃棄し、上述の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した「ETWS primary notification」及び「セキュリティ情報(SIB10に含まれている場合)」をアプリケーション機能部23へと転送し、記憶部22A内に、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」と「セキュリティ情報(SIB10に含まれている場合)」との組み合わせを記憶するように構成されている。
【0066】
また、判定部22は、記憶部22A内に、上述の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した「ETWS secondary notification」を廃棄し、上述の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した「ETWS secondary notification」をアプリケーション機能部23へと転送し、記憶部22A内に、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS secondary notification」と「コーディング方式」との組み合わせを記憶するように構成されている。
【0067】
ここで、受信部21及び判定部22は、RRCレイヤ機能を実現するように動作してもよい。
【0068】
アプリケーション機能部23は、NAS(Non-Access Stratum)レイヤ機能を実現するように動作する。
【0069】
また、アプリケーション機能部23は、判定部22によって転送された「ETWS primary notification」や「ETWS secondary notification」の正当性を検証するように構成されている。
【0070】
また、アプリケーション機能部23は、正当性を確認できた「ETWS primary notification」や「ETWS secondary notification」についての出力処理、例えば、ディスプレイからの表示処理やスピーカからの出力処理等を行うように構成されている。
【0071】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
以下、図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作、特に、本実施形態に係る移動局の動作について説明する。
【0072】
図7に示すように、ステップS101において、受信部21は、受信したページングメッセージ内の「etws-Indication」を参照して、「ETWS primary notification」や「ETWS secondary notification」が送信されているか否かについて判定する。
【0073】
送信されていないと判定された場合、本動作は、ステップS101の動作を繰り返し、送信されていると判定された場合、本動作は、ステップS102に進む。
【0074】
ステップS102において、移動局UEは、無線基地局eNBによって送信されたSIB10又はSIB11を受信する。
【0075】
ステップS103において、判定部22は、記憶部22A内に、受信したSIB10又はSIB11に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定することによって、かかる「ETWS notification」が重複して新規に受信されたものであるか否かについて判定する。
【0076】
判定部22は、重複して受信されたと判定した場合、ステップS104において、かかる「ETWS notification」を廃棄する。
【0077】
一方、判定部22は、重複して新規に受信されたものでないと判定した場合、ステップS105において、かかる「ETWS notification」をアプリケーション機能部23へと転送し、かかる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせを記憶する。
【0078】
ステップS106において、アプリケーション機能部23は、受信された「ETWS notification」の正当性を確認できた場合、かかる「ETWS notification」についての出力処理を行う。
【0079】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEが、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせに基づいて「Duplication Detection」を行うことによって、悪意の第三者によって生成されて送信された偽の「ETWS notification」を含む報知情報を検出することができるため、正規の「ETWS notification」と「メッセージID」と「シリアル番号」とを含む報知情報を受信した場合に、かかる報知情報を廃棄することなく、正規の「ETWS notification」を出力することができる。
【0080】
(本発明の第2の実施形態に係る移動通信システム)
図8乃至図16を参照して、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。以下、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0081】
図8に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、無線アクセスネットワークとしてUTRANを有する移動通信システムである。具体的には、本実施形態に係る移動通信システムは、CBSを提供するサーバCBCと、交換局MSC/SGSNと、無線回線制御局RNCと、無線基地局NodeBとを具備している。
【0082】
図9に示すように、無線回線制御局RNCは、ETWS通知情報受信部31と、RRCメッセージ送信部32とを具備している。
【0083】
ETWS通知情報受信部31は、交換局SGSNから、自治体等の所定機関のサーバから配信される、ETWSにおいて通知すべき緊急情報を受信するように構成されている。
【0084】
RRCメッセージ送信部12は、移動局UEに対して、RRC(Radio Resource Control)メッセージを送信するように構成されている。
【0085】
例えば、RRCメッセージ送信部12は、RRCメッセージとして、「PAGING TYPE 1(ページングメッセージ)」や「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」や「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」等を送信するように構成されている。
【0086】
図10に、かかる「PAGING TYPE 1」のフォーマットの一例について示す。
【0087】
「PAGING TYPE 1」は、PCCH(Paging Control Channel)を介して送信されるRRCメッセージであり、情報要素として、「ETWS information」を有している。
【0088】
図11に示すように、情報要素「ETWS information」は、情報要素として、「Warning Type」と「Message ID」と「Serial Number」とを有している。
【0089】
「Warning Type」は、上述の「ETWS primary notification」を含む情報要素であり、「Message ID」は、上述の「メッセージID」を含む情報要素であり、「Serial Number」は、上述の「シリアル番号」を含む情報要素である。
【0090】
図12に、かかる「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」のフォーマットの一例について示す。
【0091】
「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」は、システム情報(SI:System Information)の変更を通知するために、FACH(Forward Access Channel)やHS-DSCH(High-Speed Downlink Shared Channel)を介して送信されるRRCメッセージであり、情報要素として、上述の「ETWS information」を有している。
【0092】
図13に、かかる「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」のフォーマットの一例について示す。
【0093】
「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」は、DCCH(Dedicated Control Channel)やCCCH(Comon Control Channel)を介して送信されるRRCメッセージであり、情報要素として、「ETWS information」や「ETWS warning security information」を有している。
【0094】
図14に示すように、情報要素「ETWS warning security information」は、上述の「セキュリティ情報」を有している。
【0095】
なお、本実施形態に係る移動通信システムでは、「ETWS secondary notification」は、上述の「メッセージID」や「シリアル番号」を含むCB(Cell Broadcast)メッセージによって送信されるように構成されている。
【0096】
移動局UEの受信部21は、無線基地局NodeBを介して無線回線制御局RNCによって送信されたRRCメッセージを受信するように構成されている
また、受信部21が、「PAGING TYPE 1」や「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」や「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」等の特定のRRCメッセージを受信した場合に、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信された特定のRRCメッセージに含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている。
【0097】
なお、受信部21が、「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」を受信した場合には、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信された「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0098】
なお、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信された特定のRRCメッセージに含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0099】
或いは、判定部22は、記憶部22A内に、受信部21によって受信された「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」と「セキュリティ情報」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0100】
なお、判定部22が上記判定に用いるハッシュ値は、「ETWS primary notification」のみ、若しくは、「ETWS notification」と「セキュリティ情報」とにのみ基づいて生成されてもよく、その場合、上記判定に用いるその他の情報(「メッセージID」や「シリアル番号」)については、その値そのものを用いてもよい。
【0101】
以下、図15及び図16を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
【0102】
図15に示すように、UTRAN内の無線回線制御局RNCは、ステップS1001において、「PAGING TYPE 1」や「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」を送信し、ステップS1002において、「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」を送信する。
【0103】
移動局UEは、「PAGING TYPE 1」や「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」を受信した際に、「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」の受信の要否について判定し、受信が必要であると判定した場合に、「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」を受信する。
【0104】
図16に示すように、ステップS201において、受信部21は、「PAGING TYPE 1」や「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」や「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」等の特定のRRCメッセージを受信した場合、ステップS202において、判定部22が、記憶部22A内に、受信した特定のRRCメッセージに含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定することによって、かかる特定のRRCメッセージが重複して受信したものであるか否かについて判定する。
【0105】
判定部22は、重複して新規に受信されたものであると判定した場合、ステップS203において、かかる「ETWS primary notification」を廃棄する。
【0106】
一方、判定部22は、新規に受信されたものであると判定した場合、ステップS204において、かかる「ETWS primary notification」をアプリケーション機能部23へと転送し、かかる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせを記憶する。
【0107】
ステップS205において、アプリケーション機能部23は、受信された「ETWS primary notification」の正当性を確認できた場合、かかる「ETWS primary notification」についての出力処理を行う。
【0108】
なお、本実施形態に係る移動通信システムにおいて、移動局UEは、上述のCBメッセージに対しても、同様の「Duplication Detection」を行うように構成されていてもよい。
【0109】
本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEが、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS primary notification」との組み合わせに基づいて「Duplication Detection」を行うことによって、悪意の第三者によって生成されて送信された偽の「ETWS primary notification」を含むRRCメッセージを検出することができるため、正規の「ETWS primary notification」と「メッセージID」と「シリアル番号」とを含むRRCメッセージを受信した場合に、かかるRRCメッセージを廃棄することなく、正規の「ETWS primary notification」を出力することができる。
【0110】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0111】
本実施形態の第1の特徴は、移動局UEに対して「ETWS notification(通知情報)」を送信する移動通信方法であって、「ETWS notification」の発信元及びタイプを識別するための「メッセージID(識別情報)」、「ETWS notification」の「シリアル番号」及び「ETWS notification」を含む所定情報を送信する工程Aと、移動局UEが、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定する工程Bと、移動局UEが、かかる組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した「ETWS notification」を廃棄する工程Cと、移動局UEが、かかる組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した「ETWS notification」をアプリケーション機能部23へと転送し、記憶部22A内に、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせを記憶する工程Dとを有することを要旨とする。
【0112】
本実施形態の第1の特徴において、所定情報に「セキュリティ情報」が更に含まれている場合、工程Bにおいて、移動局UEが、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定してもよい。
【0113】
本実施形態の第1の特徴において、工程Bにおいて、移動局UEが、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「コーディング方式」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定してもよい。
【0114】
本実施形態の第1の特徴において、移動局UEは、記憶部22A内に、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」ととに基づいて生成したハッシュ値を記憶しており、工程Bにおいて、移動局UEは、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定してもよい。
【0115】
本実施形態の第1の特徴において、工程Aにおいて、所定情報として、報知情報(SIB10又はSIB11)を送信してもよい。
【0116】
本実施形態の第1の特徴において、工程Aにおいて、所定情報として、RRCメッセージ「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」、「PAGING TYPE 1」又は「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」を送信してもよい。
【0117】
本実施形態の第2の特徴は、「ETWS notification」を受信する移動局UEであって、「メッセージID」、「シリアル番号」及び「ETWS notification」を含む所定情報を受信するように構成されている受信部21と、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている判定部22とを具備し、判定部22は、かかる組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した「ETWS notification」を廃棄し、かかる組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した「ETWS notification」をアプリケーション機能部23へと転送し、記憶部22A内に、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせを記憶するように構成されていることを要旨とする。
【0118】
本実施形態の第2の特徴において、所定情報に、「セキュリティ情報」が更に含まれている場合、判定部22は、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」と「セキュリティ情報」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0119】
本実施形態の第2の特徴において、記憶部22Aは、「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」とに基づいて生成されたハッシュ値を記憶しており、判定部22は、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、記憶部22A内に、受信した所定情報に含まれる「メッセージID」と「シリアル番号」と「ETWS notification」との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0120】
本実施形態の第2の特徴において、受信部21は、所定情報として、報知情報(SIB10又はSIB11)を受信するように構成されていてもよい。
【0121】
本実施形態の第2の特徴において、受信部21は、所定情報として、RRCメッセージ「ETWS PRIMARY NOTIFICATION WITH SECURITY」、「PAGING TYPE 1」又は「SYSTEM INFORMATION CHANGE INDICATION」を受信するように構成されていてもよい。
【0122】
なお、上述の無線基地局eNB、無線回線制御局RNC及び移動局UEの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0123】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0124】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、無線基地局eNB、無線回線制御局RNC及び移動局UE内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして無線基地局eNB、無線回線制御局RNC及び移動局UE内に設けられていてもよい。
【0125】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0126】
eNB…無線基地局
11…ETWS通知情報受信部
12…ページングメッセージ送信部
13…報知情報送信部
UE…移動局
21…受信部
22…判定部
22A…記憶部
23…アプリケーション機能部
RNC…無線回線制御局
31…ETWS通知情報受信部
32…RRCメッセージ送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局に対して通知情報を送信する移動通信方法であって、
前記通知情報の発信元及びタイプを識別するための識別情報、該通知情報のシリアル番号及び該通知情報を含む所定情報を送信する工程Aと、
前記移動局が、所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定する工程Bと、
前記移動局が、前記同一の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した前記通知情報を廃棄する工程Cと、
前記移動局が、前記同一の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した前記通知情報を、該移動局内部のアプリケーション機能部へと転送し、前記所定記憶部内に、前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせを記憶する工程Dとを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
前記所定情報にセキュリティ情報が更に含まれている場合、前記工程Bにおいて、前記移動局は、前記所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報と該セキュリティ情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項3】
前記移動局は、前記所定記憶部内に、前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報とに基づいて生成したハッシュ値を記憶しており、
前記工程Bにおいて、前記移動局は、前記所定記憶部内に、前記受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、該所定記憶部内に、受信した該所定情報に含まれる該識別情報と該シリアル番号と該通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項4】
前記工程Aにおいて、前記所定情報として、報知情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項5】
前記工程Aにおいて、前記所定情報として、RRCメッセージを送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項6】
通知情報を受信する移動局であって、
前記通知情報の発信元及びタイプを識別するための識別情報、該通知情報のシリアル番号及び該通知情報を含む所定情報を受信するように構成されている受信部と、
所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されている判定部とを具備し、
前記判定部は、前記同一の組み合わせを記憶していると判定した場合、受信した前記通知情報を廃棄し、該同一の組み合わせを記憶していないと判定した場合、受信した前記通知情報を、該移動局内部のアプリケーション機能部へと転送し、前記所定記憶部内に、該識別情報と該シリアル番号と該通知情報との組み合わせを記憶するように構成されていることを特徴とする移動局。
【請求項7】
前記所定情報にセキュリティ情報が更に含まれている場合、前記判定部は、前記所定記憶部内に、受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報と該セキュリティ情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の移動局。
【請求項8】
前記所定記憶部は、前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報とに基づいて生成されたハッシュ値を記憶しており、
前記判定部は、前記所定記憶部内に、前記受信した前記所定情報に含まれる前記識別情報と前記シリアル番号と前記通知情報とに基づいて生成したハッシュ値と同一のハッシュ値を記憶しているか否かについて判定することによって、該所定記憶部内に、受信した該所定情報に含まれる該識別情報と該シリアル番号と該通知情報との組み合わせと同一の組み合わせを記憶しているか否かについて判定するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の移動局。
【請求項9】
前記受信部は、前記所定情報として報知情報を受信するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の移動局。
【請求項10】
前記受信部は、前記所定情報としてRRCメッセージを受信するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の移動局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−263587(P2010−263587A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115005(P2009−115005)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】